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特開2024-178353光トランシーバ、光通信システム、光伝送装置、光トランシーバのチャネル設定方法及びプログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024178353
(43)【公開日】2024-12-24
(54)【発明の名称】光トランシーバ、光通信システム、光伝送装置、光トランシーバのチャネル設定方法及びプログラム
(51)【国際特許分類】
   H04B 10/073 20130101AFI20241217BHJP
   H04B 10/40 20130101ALI20241217BHJP
   H04J 14/02 20060101ALI20241217BHJP
【FI】
H04B10/073
H04B10/40
H04J14/02
【審査請求】有
【請求項の数】10
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2024165083
(22)【出願日】2024-09-24
(62)【分割の表示】P 2022545258の分割
【原出願日】2020-08-31
(71)【出願人】
【識別番号】000004237
【氏名又は名称】日本電気株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100103894
【弁理士】
【氏名又は名称】家入 健
(72)【発明者】
【氏名】大江 将己
(72)【発明者】
【氏名】野村 林太郎
(57)【要約】      (修正有)
【課題】光送受信する光信号のチャネルを自律的に設定する光トランシーバ、光通信システム、光伝送装置、光トランシーバのチャネル設定方法及びプログラムを提供する。
【解決手段】光トランシーバ100において、波長可変光送信部10は、第1のチャネル情報を含む第1のチャネル設定用光信号を送信し、波長可変光受信部20は、他の光トランシーバから受信した第2のチャネル設定用光信号に含まれる第2のチャネル情報を転送する。光トランシーバはまた、光伝送装置に取り付けられた場合に自律的に実行するチャネル設定処理において、波長可変光送信部が、第1のチャネル設定用光信号を送信し、波長可変光受信部が、第2のチャネル設定用光信号を受信したときに第2のチャネル情報を転送し、制御部が、転送された第2のチャネル情報に基づいて、第2のチャネル情報が示す第1のチャネルを波長可変光受信部が受信する光信号のチャネルとして設定する。
【選択図】図4
【特許請求の範囲】
【請求項1】
光伝送装置に取り付け可能な光トランシーバであって、
第1のチャネル設定用光信号のチャネルを示す第1のチャネル情報を含む前記第1のチャネル設定用光信号を送信可能に構成される波長可変光送信部と、
他の光トランシーバから第2のチャネル設定用光信号を受信したときに、前記第2のチャネル設定用光信号に含まれる、前記第2のチャネル設定用光信号のチャネルを示す第2のチャネル情報を転送する波長可変光受信部と、
前記波長可変光送信部及び前記波長可変光受信部を制御する制御部と、を備え、
前記光トランシーバは、前記光トランシーバが前記光伝送装置に取り付けられた場合に、チャネル設定処理を自律的に実行し、
前記チャネル設定処理において、
前記波長可変光送信部は、前記第1のチャネル設定用光信号を送信し、
前記波長可変光受信部は、前記第2のチャネル設定用光信号を受信したときに、前記第2のチャネル情報を転送し、
前記制御部は、前記波長可変光受信部が転送した前記第2のチャネル情報に基づいて、前記第2のチャネル情報が示す第1のチャネルを前記波長可変光受信部が受信する光信号のチャネルとして設定する、
光トランシーバ。
【請求項2】
前記制御部は、前記第1のチャネル情報と、前記第1のチャネルを示す第3のチャネル情報と、が前記第1のチャネル設定用光信号に含まれるように、前記波長可変光送信部を制御する、
請求項1に記載の光トランシーバ。
【請求項3】
前記波長可変光受信部は、前記第2のチャネル設定用光信号に、前記第2のチャネル情報と、前記他の光トランシーバが受け取った前記第1のチャネル設定用光信号に含まれる、前記第1のチャネルと異なる第2のチャネルを示す前記第1のチャネル情報に基づいて前記第2のチャネルを示す第4のチャネル情報と、が含まれているときには、前記第4のチャネル情報を転送し、
前記制御部は、前記波長可変光受信部が転送した前記第4のチャネル情報に基づいて、前記第2のチャネルを前記波長可変光送信部が送信する光信号のチャネルとして設定する、
請求項2に記載の光トランシーバ。
【請求項4】
前記制御部は、前記第1のチャネル設定用光信号の送信を停止するように、前記波長可変光送信部を制御する、
請求項3に記載の光トランシーバ。
【請求項5】
前記制御部は、前記第2のチャネル設定用光信号を受信していない状態においては、前記第1のチャネル設定用光信号のチャネルを、前記第1のチャネル設定用光信号のチャネルとして未だ設定していないチャネルに変更して、前記第1のチャネル設定用光信号を出力する、
請求項1乃至4のいずれか一項に記載の光トランシーバ。
【請求項6】
前記制御部は、前記第1及び第2のチャネル設定用光信号は、光信号をオン/オフ変調したものである、
請求項1乃至5のいずれか一項に記載の光トランシーバ。
【請求項7】
第1の光トランシーバを含む複数の光トランシーバと、前記複数の光トランシーバが出力する光信号を合波して出力し、受け取った光信号をチャネルに応じて前記複数の光トランシーバへ分波する第1の光合分波器と、を有する第1の光伝送装置と、
第2の光トランシーバを含む複数の光トランシーバと、前記複数の光トランシーバが出力する光信号を合波して出力し、受け取った光信号をチャネルに応じて前記複数の光トランシーバへ分波する第2の光合分波器と、を有する第2の光伝送装置と、
前記第1の光伝送装置と、前記第2の光伝送装置と、の間を接続する光ケーブルと、を備え、
前記第1の光トランシーバは、
第1のチャネル設定用光信号のチャネルを示す第1のチャネル情報を含む前記第1のチャネル設定用光信号を送信可能に構成される波長可変光送信部と、
前記第2の光トランシーバから第2のチャネル設定用光信号を受信したときに、前記第2のチャネル設定用光信号に含まれる、前記第2のチャネル設定用光信号のチャネルを示す第2のチャネル情報を転送する波長可変光受信部と、
前記波長可変光送信部及び前記波長可変光受信部を制御する制御部と、を備え、
前記第1の光トランシーバは、前記第1の光トランシーバが前記第1の光伝送装置に取り付けられ、且つ前記第2の光トランシーバが前記第2の光伝送装置に取り付けられた場合に、チャネル設定処理を自律的に実行し、
前記チャネル設定処理において、
前記波長可変光送信部は、前記第1のチャネル設定用光信号を送信し、
前記波長可変光受信部は、前記第2のチャネル設定用光信号を受信したときに、前記第2のチャネル情報を転送し、
前記制御部は、前記波長可変光受信部が転送した前記第2のチャネル情報に基づいて、前記第2のチャネル情報が示す第1のチャネルを前記波長可変光受信部が受信する光信号のチャネルとして設定する、
光通信システム。
【請求項8】
光伝送装置に取り付け可能な複数の光トランシーバと、
前記複数の光トランシーバが出力する光信号を合波して出力し、受け取った光信号をチャネルに応じて前記複数の光トランシーバへ分波する光合分波器と、を備え、
前記複数の光トランシーバのそれぞれは、
第1のチャネル設定用光信号のチャネルを示す第1のチャネル情報を含む前記第1のチャネル設定用光信号を送信可能に構成される波長可変光送信部と、
他の光伝送装置に設けられた他の光トランシーバから第2のチャネル設定用光信号を受信したときに、前記第2のチャネル設定用光信号に含まれる、前記第2のチャネル設定用光信号のチャネルを示す第2のチャネル情報を転送する波長可変光受信部と、
前記波長可変光送信部及び前記波長可変光受信部を制御する制御部と、を備え、
前記複数の光トランシーバのそれぞれは、前記光トランシーバが前記光伝送装置に取り付けられた場合に、チャネル設定処理を自律的に実行し、
前記チャネル設定処理において、
前記波長可変光送信部は、前記第1のチャネル設定用光信号を送信し、
前記波長可変光受信部は、前記第2のチャネル設定用光信号を受信したときに、前記第2のチャネル情報を転送し、
前記制御部は、前記波長可変光受信部が転送した前記第2のチャネル情報に基づいて、前記第2のチャネル情報が示す第1のチャネルを前記波長可変光受信部が受信する光信号のチャネルとして設定する、
光伝送装置。
【請求項9】
光伝送装置に取り付け可能な光トランシーバによるチャネル設定方法であって、
前記光トランシーバが前記光伝送装置に取り付けられた場合に、第1のチャネル設定用光信号のチャネルを示す第1のチャネル情報を含む前記第1のチャネル設定用光信号を自律的に送信し、
他の光トランシーバから第2のチャネル設定用光信号を受信したときに、前記第2のチャネル設定用光信号に含まれる、前記第2のチャネル設定用光信号のチャネルを示す第2のチャネル情報を転送し、
転送された前記第2のチャネル情報に基づいて、前記第2のチャネル情報が示す第1のチャネルを、受信する光信号のチャネルとして設定する、
光トランシーバのチャネル設定方法。
【請求項10】
波長可変光送信部及び波長可変光受信部を制御可能な演算部として構成された制御部を有し、光伝送装置に取り付け可能な光トランシーバにおいて、
前記光トランシーバが前記光伝送装置に取り付けられた場合に、第1のチャネル設定用光信号のチャネルを示す第1のチャネル情報を含む前記第1のチャネル設定用光信号を前記波長可変光送信部から自律的に送信する処理と、
他の光トランシーバから第2のチャネル設定用光信号を受信したときに、前記第2のチャネル設定用光信号に含まれる、前記第2のチャネル設定用光信号のチャネルを示す第2のチャネル情報を前記波長可変光受信部で転送する処理と、
前記制御部は、前記波長可変光受信部が転送した前記第2のチャネル情報に基づいて、前記第2のチャネル情報が示す第1のチャネルを、前記波長可変光受信部が受信する光信号のチャネルとして設定する処理と、を前記制御部に実行させる、
プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、光トランシーバ、光通信システム、光伝送装置、光トランシーバのチャネル設定方法及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
光ケーブルを介して陸上の基地局間を接続することで光通信を可能とする光通信システムが広く用いられている。各基地局には、1つ以上の光トランシーバが搭載された光伝送装置が設けられる。光トランシーバの使用開始に当たっては、光トランシーバの初期設定が行われる。
【0003】
光トランシーバ間で、データ通信に先立って伝送速度、データフォーマット及び伝送フォーマットを調整してから通信を開始する技術が開示されている(特許文献1)。本技術では、光トランシーバ間の伝送速度および伝送フォーマットを設定した試験用信号が光トランシーバ間で送受信される。伝送速度は、試験用信号の送信に用いた伝送速度と受信した試験用信号の伝送速度との比較により設定される。伝送フォーマットは、試験用信号の誤り検出に応じて推定される伝送路状態に対応して設定される。データフォーマットは、伝送速度及び伝送フォーマットの確定後に、データフォーマットに関する情報を送受信することで確定される。これらの確定後に、光トランシーバ間での通信が開始される。
【0004】
また、未通信状態の光トランシーバ間でデータパケットの双方向通信を開始する手法が提案されている(特許文献2)。この手法では、データパケットの双方向通信に先立って、各光トランシーバの特定情報を有し、かつ、データパケットの伝送速度以下の低速度の接続用パケットを、光ファイバ伝送路を介して、光トランシーバ間で送受信する。そして、各光トランシーバで受信した接続用パケットの特定情報に応じて、各光トランシーバの一方をマスタ、他方をスレーブとして設定し、マスタの光トランシーバで設定した伝送方法を設定パケットによりスレーブの光トランシーバへ通知する。この通知によって設定した伝送方法により、光トランシーバ間の双方向通信が行われる。
【0005】
さらに、OLT(Optical Line Terminal)とONU(Optical Network Unit)とで構成されるPON(Passive Optical Network)システムにおいて、光モジュール間で通信に用いる波長のネゴシェーションを行う手法が提案されている(特許文献3)。この手法では、光モジュール(第1の光モジュールと称する)は、選択した第1の波長の波長アイドル信号を相手先の光モジュール(第2の光モジュールと称する)に定期的に送信する。この波長アイドル信号は選択された第1の波長が使用可能であることを示すものであり、波長アイドル信号を受け取った第2の光モジュールは、第1の波長に対応する第2の波長の波長要求メッセージを第1の光モジュールへ送信する。第1の光モジュールは、波長要求メッセージを受け取ったならば、選択した波長の使用を許可するため、第2の光モジュールへ、波長許可メッセージを送信する。これにより、2つの光モジュール間での光信号の送受信に用いられる波長が決定される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2005-229298号公報
【特許文献2】特開2005-229299号公報
【特許文献3】特表2017-539142号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
光伝送装置には、一般に、複数の光トランシーバが実装され、各光トランシーバが送受信に用いるチャネル(波長)を設定する初期設定を行う必要がある。この場合、光伝送装置に実装された多数の光トランシーバのチャネル設定を人手で行うと、設定作業に多大な時間を要してしまう。従って、作業時間の短縮の観点からは、光トランシーバを光伝送装置に実装したときに、初期設定として、光トランシーバが送受信される光信号のチャネルを自律的に設定できることが望ましい。
【0008】
特許文献3の手法では、2つの光モジュール(光トランシーバ)の間で波長ネゴシェーションを行うことで、送受信に用いるチャネル(波長)を設定できるものの、そもそも2つの光モジュール間で特定のチャネルの光信号の送受信を行えることが前提となっている。換言すれば、用いられる第1及び第2の波長は人手によって割り当てなくてはならい。すなわち、特許文献3の手法は、単に割り当てられたチャネルを用いて送受信の経路が使用可能であることを確認しているに過ぎず、使用するチャネルを自律的に設定することはできない。
【0009】
本発明は、上記の事情に鑑みて成されたものであり、光トランシーバが送受信される光信号のチャネルを自律的に設定することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明の一態様である光トランシーバは、光伝送装置に取り付け可能な光トランシーバであって、第1のチャネル設定用光信号のチャネルを示す第1のチャネル情報を含む前記第1のチャネル設定用光信号を送信可能に構成される波長可変光送信部と、他の光トランシーバから第2のチャネル設定用光信号を受信したときに、前記第2のチャネル設定用光信号に含まれる、前記第2のチャネル設定用光信号のチャネルを示す第2のチャネル情報を転送する波長可変光受信部と、前記波長可変光送信部及び前記波長可変光受信部を制御する制御部と、を備え、前記光トランシーバは、前記光トランシーバが前記光伝送装置に取り付けられた場合に、チャネル設定処理を自律的に実行し、前記チャネル設定処理において、前記波長可変光送信部は、前記第1のチャネル設定用光信号を送信し、前記波長可変光受信部は、前記第2のチャネル設定用光信号を受信したときに、前記第2のチャネル情報を転送し、前記制御部は、前記波長可変光受信部が転送した前記第2のチャネル情報に基づいて、前記第2のチャネル情報が示す第1のチャネルを前記波長可変光受信部が受信する光信号のチャネルとして設定するものである。
【0011】
本発明の一態様である光通信システムは、第1の光トランシーバを含む複数の光トランシーバと、前記複数の光トランシーバが出力する光信号を合波して出力し、受け取った光信号をチャネルに応じて前記複数の光トランシーバへ分波する第1の光合分波器と、を有する第1の光伝送装置と、第2の光トランシーバを含む複数の光トランシーバと、前記複数の光トランシーバが出力する光信号を合波して出力し、受け取った光信号をチャネルに応じて前記複数の光トランシーバへ分波する第2の光合分波器と、を有する第2の光伝送装置と、前記第1の光伝送装置と、前記第2の光伝送装置と、の間を接続する光ケーブルと、を備え、前記第1の光トランシーバは、第1のチャネル設定用光信号のチャネルを示す第1のチャネル情報を含む前記第1のチャネル設定用光信号を送信可能に構成される波長可変光送信部と、前記第2の光トランシーバから第2のチャネル設定用光信号を受信したときに、前記第2のチャネル設定用光信号に含まれる、前記第2のチャネル設定用光信号のチャネルを示す第2のチャネル情報を転送する波長可変光受信部と、前記波長可変光送信部及び前記波長可変光受信部を制御する制御部と、を備え、前記第1の光トランシーバは、前記第1の光トランシーバが前記第1の光伝送装置に取り付けられ、且つ前記第2の光トランシーバが前記第2の光伝送装置に取り付けられた場合に、チャネル設定処理を自律的に実行し、前記チャネル設定処理において、前記波長可変光送信部は、前記第1のチャネル設定用光信号を送信し、前記波長可変光受信部は、前記第2のチャネル設定用光信号を受信したときに、前記第2のチャネル情報を転送し、前記制御部は、前記波長可変光受信部が転送した前記第2のチャネル情報に基づいて、前記第2のチャネル情報が示す第1のチャネルを前記波長可変光受信部が受信する光信号のチャネルとして設定するものである。
【0012】
本発明の一態様である光伝送装置は、光伝送装置に取り付け可能な複数の光トランシーバと、前記複数の光トランシーバが出力する光信号を合波して出力し、受け取った光信号をチャネルに応じて前記複数の光トランシーバへ分波する光合分波器と、を備え、前記複数の光トランシーバのそれぞれは、第1のチャネル設定用光信号のチャネルを示す第1のチャネル情報を含む前記第1のチャネル設定用光信号を送信可能に構成される波長可変光送信部と、他の光伝送装置に設けられた他の光トランシーバから第2のチャネル設定用光信号を受信したときに、前記第2のチャネル設定用光信号に含まれる、前記第2のチャネル設定用光信号のチャネルを示す第2のチャネル情報を転送する波長可変光受信部と、前記波長可変光送信部及び前記波長可変光受信部を制御する制御部と、を備え、前記複数の光トランシーバのそれぞれは、前記光トランシーバが前記光伝送装置に取り付けられた場合に、チャネル設定処理を自律的に実行し、前記チャネル設定処理において、前記波長可変光送信部は、前記第1のチャネル設定用光信号を送信し、前記波長可変光受信部は、前記第2のチャネル設定用光信号を受信したときに、前記第2のチャネル情報を転送し、前記制御部は、前記波長可変光受信部が転送した前記第2のチャネル情報に基づいて、前記第2のチャネル情報が示す第1のチャネルを前記波長可変光受信部が受信する光信号のチャネルとして設定するものである。
【0013】
本発明の一態様である光トランシーバのチャネル設定方法は、光伝送装置に取り付け可能な光トランシーバによるチャネル設定方法であって、前記光トランシーバが前記光伝送装置に取り付けられた場合に、第1のチャネル設定用光信号のチャネルを示す第1のチャネル情報を含む前記第1のチャネル設定用光信号を自律的に送信し、他の光トランシーバから第2のチャネル設定用光信号を受信したときに、前記第2のチャネル設定用光信号に含まれる、前記第2のチャネル設定用光信号のチャネルを示す第2のチャネル情報を転送し、転送された前記第2のチャネル情報に基づいて、前記第2のチャネル情報が示す第1のチャネルを、受信する光信号のチャネルとして設定するものである。
【0014】
本発明の一態様であるプログラムは、波長可変光送信部及び波長可変光受信部を制御可能な演算部として構成された制御部を有し、光伝送装置に取り付け可能な光トランシーバにおいて、前記光トランシーバが前記光伝送装置に取り付けられた場合に、第1のチャネル設定用光信号のチャネルを示す第1のチャネル情報を含む前記第1のチャネル設定用光信号を前記波長可変光送信部から自律的に送信する処理と、他の光トランシーバから第2のチャネル設定用光信号を受信したときに、前記第2のチャネル設定用光信号に含まれる、前記第2のチャネル設定用光信号のチャネルを示す第2のチャネル情報を前記波長可変光受信部で転送する処理と、前記制御部は、前記波長可変光受信部が転送した前記第2のチャネル情報に基づいて、前記第2のチャネル情報が示す第1のチャネルを、前記波長可変光受信部が受信する光信号のチャネルとして設定する処理と、を前記制御部に実行させるものである。
【発明の効果】
【0015】
本発明によれば、光トランシーバが送受信される光信号のチャネルを自律的に設定することができる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
図1】実施の形態1にかかる光通信システムの基本構成を模式的に示す図である。
図2】実施の形態1にかかる光伝送装置の構成と光信号の送受信の例を模式的に示す図である。
図3】チャネル設定用光信号の構成を模式的に示す図である。
図4】実施の形態1にかかる光トランシーバの基本構成を模式的に示す図である。
図5】実施の形態1にかかる光トランシーバの構成をより詳細に示す図である。
図6】実施の形態1にかかる光トランシーバにおけるチャネル設定用光信号の送信について示す図である。
図7】実施の形態1にかかる光トランシーバにおけるチャネル設定用光信号の受信について示す図である。
図8】チャネル設定処理において2つの光トランシーバ間で送受信されるチャネル設定用光信号の例を示す図である。
図9】チャネル設定処理における状態遷移を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下、図面を参照して本発明の実施の形態について説明する。各図面においては、同一要素には同一の符号が付されており、必要に応じて重複説明は省略される。
【0018】
実施の形態1
実施の形態1にかかる光通信システム1000について説明する。図1に、実施の形態1にかかる光通信システム1000の基本構成を模式的に示す。光通信システム1000では、陸上の端局BS1及びBS2に、それぞれ光伝送装置1及び2が設けられる。光伝送装置1及び2は、光ケーブルC1及びC2によって接続される。光ケーブルC1及びC2は、陸上に敷設してもよいし、海底に敷設されてもよい。この例では、光ケーブルC1は、光伝送装置1から光伝送装置2へ送信される光信号を伝送するケーブルとして用いられる。光ケーブルC2は、光伝送装置2から光伝送装置1へ送信される光信号を伝送するケーブルとして用いられる。なお、光ケーブルC1及びC2には、伝送によって減衰する光信号を補償するために、1つ以上の光増幅器AMPが挿入されてもよい。
【0019】
図1は、簡略化のため、光通信システムの構成を単純化して表示したものであり、例えば、1つの光伝送装置が光ケーブルによって2つ以上の光伝送装置と通信可能に接続されてもよい。また、光ケーブルには、必要に応じて、光信号のADD/DROPを行う光分岐挿入装置を挿入して、トランク経路からブランチ経路を分岐させる構成としてもよい。しかしながら、これは例示に過ぎず、光通信システムは、任意の数の光伝送装置の間の光通信を可能とする任意の経路(トランク経路及びブランチ経路)を有する構成としてもよいことは、言うまでもない。
【0020】
光伝送装置の構成について説明する。光伝送装置は、複数の光トランシーバと、送信する光信号を合波して多重光信号を出力する光合波器、受信した多重光信号を各光トランシーバに分波する光分波器を有する。以下では、簡略化のため、光合波器と光分波器を統合して、1つの光合分波器として取り扱う。
【0021】
図2に、実施の形態1にかかる光伝送装置1及び2の構成と光信号の送受信の例を模式的に示す。光伝送装置1は、複数の光トランシーバと、光合分波器M1(第2の光合分波器とも称する)と、を有する。ここでは、光伝送装置1が25個の光トランシーバA1~A25を有する例を示している。光トランシーバA1~A25は、それぞれ異なる2つのチャネルが割り当てられる。
【0022】
光トランシーバと接続される光合分波器M1のポートは、チャネル数だけ設けられており、光トランシーバAi(iは1以上25以下の整数)の送信ポートは光合分波器M1のチャネルCH(2i-1)のポートと接続され、受信ポートはチャネルCH(2i)のポートと接続される。換言すれば、光トランシーバAiには、送信用のチャネルCH(2i-1)と受信用のチャネルCH(2i)とが割り当てられる。つまり、光トランシーバA1、A2、A3、・・・、A25には、チャネルCH1及びCH2、CH3及びCH4、CH5及びCH6、・・・、CH49及びCH50が割り当てられる。このように、光トランシーバの2つのポートのそれぞれには、光伝送装置内で重複することなく特定のチャネルが割り当てられる。
【0023】
光伝送装置2は、光伝送装置1と同様の構成を有する。すなわち、光伝送装置2は25個の光トランシーバB1~B25と光合分波器M2(第1の光合分波器とも称する)とを有する。
【0024】
光トランシーバと接続される光合分波器M2のポートは、チャネル数だけ設けられており、光トランシーバBiの受信ポートは光合分波器M2のチャネルCH(2i-1)のポートと接続され、送信ポートはチャネルCH(2i)のポートと接続される。換言すれば、光トランシーバBiは、送信用のチャネルCH(2i)と受信用のチャネルCH(2i-1)とが割り当てられる。つまり、光トランシーバB1、B2、B3、・・・、B25には、チャネルCH1及びCH2、CH3及びCH4、CH5及びCH6、・・・、CH49及びCH50が割り当てられる。このように、光トランシーバの2つのポートのそれぞれには、光伝送装置内で重複することなく特定のチャネルが割り当てられる。
【0025】
以上の構成により、光トランシーバAiと光トランシーバBiとには、共通するチャネルが2つ割り当てられ、この2つのチャネルを用いて光信号の送受信を行うことができる。
【0026】
この例では、光伝送装置1の光トランシーバA2及び光伝送装置2の光トランシーバB2に着目して、光信号の送受信経路を表示している。光トランシーバA2はチャネルCH3を用いて光信号を送信し、送信されたチャネルCH3の光信号は光トランシーバB2が受信する。また、光トランシーバB2はチャネルCH4を用いて光信号を送信し、送信されたチャネルCH4の光信号は光トランシーバA2が受信する。
【0027】
なお、図2では説明の簡略化のために光トランシーバA2及び光トランシーバB2に着目したに過ぎず、その他の光トランシーバも同様に2つのチャネルを用いて光信号の送受信を行えることは、言うまでもない。
【0028】
このように、特定のチャネルの光信号の送受信を行うには、送信側の光トランシーバ及び受信側の光トランシーバに使用するチャネルを設定することとなる。一般に、光トランシーバへのチャネルの設定作業は、光トランシーバを光伝送装置へ取り付けるときに行われる初期設定作業として行われる。
【0029】
しかしながら、例えば上述の光通信システムのように最大で50チャネルを用いる場合には、2つの光伝送装置で合計50個の光トランシーバのそれぞれについて2チャネル分、すなわち100回の設定作業を行う必要がある。しかし、この設定作業を人手によって行うと、必要な作業時間が膨大となってしまうという問題が有る。また、多数の設定作業をミスなく行う必要もあるため、人手による設定作業では信頼性の観点からも問題が有ると考え得る。
【0030】
そこで、本実施の形態では、こうした問題に対応するため、光伝送装置に光トランシーバを取り付けたときに、チャネルの設定処理を自律的に行う光トランシーバについて説明する。
【0031】
例えば、光トランシーバA2及び光トランシーバB2を光伝送装置に取り付けた場合、光トランシーバA2及び光トランシーバB2は、チャネルの設定処理を自律的に実行する。このとき、光トランシーバA2と光トランシーバB2との間では、チャネル設定用光信号が送受信される。
【0032】
図3に、チャネル設定用光信号の構成を模式的に示す。チャネル設定用光信号Sには、光トランシーバに保持されたローカルチャネル情報Lとリモートチャネル情報Rとが少なくとも含まれる。ローカルチャネル情報Lは、チャネル設定処理において光トランシーバがチャネル設定用光信号Sを送信するにあたり、送信したチャネル設定用光信号Sのチャネルを示す情報である。リモートチャネル情報Rは、チャネル設定処理において光トランシーバがチャネル設定用光信号Sを受信したときに、受信したチャネル設定用光信号Sのチャネルを示す情報である。なお、チャネル設定用光信号Sは、必要に応じて他の情報を含んでもよい。図3では、チャネル設定用光信号Sがヘッダ情報OHを含む例を示している。
【0033】
ここで、本実施の形態にかかる光トランシーバの構成について説明する。図4に、実施の形態1にかかる光トランシーバの基本構成を模式的に示す。図5に、実施の形態1にかかる光トランシーバの構成をより詳細に示す。なお、ここでは、光トランシーバA1~A25及びB1~B25は同様の構成を有するので、代表としてこれらと同じ構造を有する光トランシーバ100について説明する。
【0034】
光トランシーバ100は、波長可変光送信部10、波長可変光受信部20及び制御部30を有する。制御部30は、例えば、光トランシーバ100が実装される光伝送装置から与えられる指令信号INSに応じて、波長可変光送信部10及び波長可変光受信部20の動作を制御する。
【0035】
波長可変光送信部10は、送信する光信号の波長、すなわちチャネルを変更可能に構成されている。波長可変光送信部10は、駆動部11及び光信号送信部12を有する。駆動部11は、受け取った主信号(データ信号)INに基づいて、駆動信号DRVを光信号送信部12へ出力する。波長可変の光信号送信部12は、例えばTOSA(Transmitter Optical Sub-Assembly)として構成され、駆動信号DRVに応じて変調した光信号LS1を出力可能に構成される。
【0036】
波長可変光受信部20は、受信する光信号の波長、すなわちチャネルを変更可能に構成される。波長可変光受信部20は、増幅部21及び光信号受信部22を有する。波長可変の光信号受信部22は、例えばROSA(Receiver Optical Sub-Assembly)として構成され、受信した光信号LS2を電気信号である出力信号DATに変換して、増幅部21に出力する。増幅部21は、例えば制限増幅器(Limiting Amplifier)として構成され、出力信号DATを所定の振幅まで増幅して、増幅した出力信号OUTを、光トランシーバ100の外部、例えば光トランシーバ100が実装される光伝送装置へ出力する。
【0037】
次いで、光トランシーバ100におけるチャネル設定用光信号の送信について説明する。図6に、光トランシーバ100におけるチャネル設定用光信号SAの送信について示す。制御部30は、駆動部11に対して制御信号CONを与えることで、駆動部11が出力する駆動信号DRVに低速(低周波)の信号を重畳する。例えば、制御部30のシリアルポートと駆動部11の出力振幅Disable端子とを接続して、出力振幅Disable端子に制御信号CONを出力することで、駆動信号DRVをオン/オフ変調、すなわち振幅を0又は1とすることができる。光信号送信部12は、チャネル設定用光信号SAを送信するために低速変調された駆動信号DRVに応じて、オン/オフ変調されたチャネル設定用光信号SAを出力できる。このとき、制御信号CONにローカルチャネル情報Lとリモートチャネル情報Rとを載せることで、光信号送信部12が出力するチャネル設定用光信号SAには、ローカルチャネル情報Lとリモートチャネル情報Rとが含まれることとなる。
【0038】
次いで、光トランシーバ100におけるチャネル設定用光信号の受信について説明する。図7に、光トランシーバ100におけるチャネル設定用光信号SBの受信について示す。上記のように生成されたチャネル設定用光信号SBを光信号受信部22が受信した場合、出力信号DATの振幅は、オン/オフ変調されたチャネル設定用光信号SBの振幅に応じて上下する。増幅部21は、出力信号DATの振幅を検出して、検出結果を示す検出信号DETを制御部30へ出力する。これにより、制御部30は、チャネル設定用光信号SBの振幅をモニタするだけで、チャネル設定用光信号SBのチャネルに関係なく、ローカルチャネル情報Lとリモートチャネル情報Rとを受信することができる。
【0039】
続いて、上述のチャネル設定用光信号を用いた光トランシーバのチャネル設定処理について説明する。光トランシーバA2と光トランシーバB2とは、ローカルチャネル情報Lを変更、すなわちローカルチャネルを掃引しながらチャネル設定用光信号を送信することで、以下に示す手順で、互いの間での光信号の送受信に用いるチャネルを確定する。図8に、チャネル設定処理において光トランシーバA2と光トランシーバB2との間で送受信されるチャネル設定用光信号の例を示す。図9に、チャネル設定処理における状態遷移を示す。
【0040】
チャネル設定処理を開始する時点では、光トランシーバA2及びB2は、設定されるべき送信チャネル及び受信チャネルが未知の状態(以下、状態EU:Each channel Unknown)である。つまり、送信相手の光トランシーバ及び受信する光信号を送信する光トランシーバの両方が特定されていない状態である。
【0041】
以降、光トランシーバA2及びB2は、ローカルチャネルを掃引しながら、チャネル設定用光信号の送信を繰り返す。ここでは、ローカルチャネルは、チャネルCH1からスタートして昇順に掃引されるものとする。
【0042】
なお、以下では、光トランシーバB2を第1の光トランシーバ、光トランシーバA2を第2の光トランシーバとも称する。光トランシーバB2が出力するチャネル設定用光信号を第1のチャネル設定用光信号とも称する。光トランシーバA2が出力するチャネル設定用光信号を第2のチャネル設定用光信号とも称する。
【0043】
チャネルCH3を第1のチャネル、チャネルCH4を第2のチャネルとも称する。
【0044】
光トランシーバB2のローカルチャネル情報LBを第1のチャネル情報、光トランシーバA2のローカルチャネル情報LAを第2のチャネル情報とも称する。光トランシーバB2のリモートチャネル情報RBを第3のチャネル情報、光トランシーバA2のローカルチャネル情報LAを第2のチャネル情報とも称する。
【0045】
(1)SA1/LA:CH1,RA:NONE
図8の例では、光トランシーバA2は、まず、ローカルチャネル情報LAがチャネルCH1、リモートチャネル情報RAが空(NONE)の、チャネルCH1のチャネル設定用光信号SA1を送信する。この例では、チャネルCH1は光トランシーバA1から光トランシーバB1への送信に用いるチャネルである。すなわち、光伝送装置2の光合分波器M2のチャネルCH1のポートには光トランシーバB1の受信ポートが接続されている。よって、チャネル設定用光信号SA1は光合分波器M2によってブロックされ、光トランシーバB2には到達しない。
【0046】
(2)SB1/LB:CH1,RB:NONE
次いで、光トランシーバB2は、ローカルチャネル情報LBがチャネルCH1、リモートチャネル情報RBが空(NONE)の、チャネルCH1のチャネル設定用光信号SB1を送信する。光伝送装置1の光合分波器M1のチャネルCH1のポートには光トランシーバA1の送信ポートが接続されているので、チャネル設定用光信号SB1は光合分波器M1によってブロックされ、光トランシーバA2には到達しない。
【0047】
(3)SA2/LA:CH2,RA:NONE
次いで、光トランシーバA2は、ローカルチャネル情報LAがチャネルCH2、リモートチャネル情報RAが空(NONE)の、チャネルCH2のチャネル設定用光信号SA2を送信する。この例では、チャネルCH2は光トランシーバB1から光トランシーバA1への送信に用いるチャネルである。すなわち、光伝送装置2の光合分波器M2のチャネルCH2のポートには光トランシーバB1の送信ポートが接続されている。よって、チャネル設定用光信号SA2は光合分波器M2によってブロックされ、光トランシーバB2には到達しない。
【0048】
(4)SB2/LA:CH2,RA:NONE
次いで、光トランシーバB2は、ローカルチャネル情報LBがチャネルCH2、リモートチャネル情報RBが空(NONE)の、チャネルCH2のチャネル設定用光信号SB2を送信する。光伝送装置1の光合分波器M1のチャネルCH2のポートには光トランシーバA1の受信ポートが接続されているので、チャネル設定用光信号SB2は光合分波器M1によってブロックされて、光トランシーバA2には到達しない。
【0049】
(5)SA3/LA:CH3,RA:NONE、状態遷移:EU→PK
次いで、光トランシーバA2は、ローカルチャネル情報LがチャネルCH3、リモートチャネル情報Rが空(NONE)の、チャネルCH3のチャネル設定用光信号SA3を送信する。この例では、チャネルCH3は光トランシーバA2から光トランシーバB2への送信に用いるチャネルである。すなわち、光伝送装置2の光合分波器M2のチャネルCH3のポートには光トランシーバB2の受信ポートが接続されている。よって、チャネルCH3のチャネル設定用光信号SA3は、光合分波器M2を経由して光トランシーバB2により受信される。
【0050】
これにより、光トランシーバB2は、光トランシーバA2のローカルチャネル情報LAとして、チャネルCH3を受け取ることができる。光トランシーバA2のローカルチャネル情報LAは、光トランシーバB2にとってはリモートチャネル情報RBであるので、光トランシーバB2は、リモートチャネル情報RBをチャネルCH3に固定する。
【0051】
このとき、光トランシーバB2は、相手方の光トランシーバAの送信チャネルを検知した状態(状態PK:Partner CH Known)となり、状態がEUからPKに遷移する。
【0052】
(6)SB4/LB:CH3,RB:NONE
次いで、光トランシーバB2は、ローカルチャネル情報LBがチャネルCH3、リモートチャネル情報RBがチャネルCH3の、チャネルCH3のチャネル設定用光信号SB3を送信する。光伝送装置1の光合分波器M1のチャネルCH3のポートには光トランシーバA2の送信ポートが接続されているので、チャネルCH3のチャネル設定用光信号SB3は、光合分波器M1でブロックされ、光トランシーバA2には到達しない。
【0053】
(7)SA4/LA:CH4,RA:NONE
次いで、光トランシーバA2は、ローカルチャネル情報LAがチャネルCH4、リモートチャネル情報RAが空(NONE)の、チャネルCH4のチャネル設定用光信号SA4を送信する。この例では、チャネルCH4は光トランシーバB2から光トランシーバA2への送信に用いるチャネルである。すなわち、光伝送装置2の光合分波器M2のチャネルCH4のポートには光トランシーバB2の送信ポートが接続されている。よって、チャネルCH4のチャネル設定用光信号SA4は、光合分波器M2によってブロックされ、光トランシーバB2には到達しない。
【0054】
(8)SB4/LB:CH4,RA:CH3、状態遷移:EU→EK
次いで、光トランシーバB2は、ローカルチャネル情報LBがチャネルCH4、リモートチャネル情報RBがチャネルCH3の、チャネルCH4のチャネル設定用光信号SB4を送信する。光伝送装置1の光合分波器M1のチャネルCH4のポートには光トランシーバB2の受信ポートが接続されている。よって、チャネルCH4のチャネル設定用光信号SB4は、光合分波器M1を経由して光トランシーバA2により受信される。
【0055】
これにより、光トランシーバA2は、光トランシーバB2のローカルチャネル情報LBとして、チャネルCH4を受け取ることができる。光トランシーバB2のローカルチャネル情報LBは、光トランシーバA2にとってはリモートチャネル情報RAであるので、光トランシーバA2は、リモートチャネル情報RAをチャネルCH4に固定する。
【0056】
また、光トランシーバA2は、光トランシーバB2のリモートチャネル情報RBとして、チャネルCH3を受け取ることができる。光トランシーバB2のリモートチャネル情報RBは、光トランシーバA2にとってはローカルチャネル情報LAであるので、光トランシーバA2は、ローカルチャネル情報LAをチャネルCH3に固定する。なお、ローカルチャネル情報LAをチャネルCH3に固定したことで、光トランシーバA2の送信チャネルが設定されたこととなるので、光トランシーバA2はチャネル掃引を停止する。
【0057】
このとき、光トランシーバA2は、相手方の光トランシーバB2の送信チャネルと、光トランシーバA2から光トランシーバB2へ送信可能なチャネルと、を検知した状態(状態EK:Each CH Known)となり、状態がEUからEKに遷移する。
【0058】
(9)SA0/LA:CH3,RA:CH4、状態遷移:PK→EK
次いで、光トランシーバA2は、ローカルチャネル情報LAがチャネルCH3、リモートチャネル情報RAがチャネルCH4に固定された、チャネルCH3のチャネル設定用光信号SA0を送信する。チャネルCH3のチャネル設定用光信号SA0は、光トランシーバB2で受信される。
【0059】
この場合、光トランシーバB2は、光トランシーバA2のリモートチャネル情報RAとして、チャネルCH4を受け取ることができる。光トランシーバA2のリモートチャネル情報RAは、光トランシーバB2にとってはローカルチャネル情報LBであるので、光トランシーバB2は、ローカルチャネル情報LBをチャネルCH4に固定する。なお、ローカルチャネル情報LBをチャネルCH4に固定したことで、光トランシーバB2の送信チャネルが設定されたこととなるので、光トランシーバB2はチャネル掃引を停止する。
【0060】
このとき、光トランシーバB2は、相手方の光トランシーバA2の送信チャネルと、光トランシーバB2から光トランシーバA2へ送信可能なチャネルと、を検知した状態(状態EK)となり、状態がPKからEKに遷移する。
【0061】
(10)SB0/LB:CH4,RB:CH3、状態遷移:EK→LE
次いで、光トランシーバB2は、ローカルチャネル情報LBがチャネルCH4、リモートチャネル情報RBがチャネルCH3に固定された、チャネルCH4のチャネル設定用光信号SB0を送信する。チャネルCH4のチャネル設定用光信号SB0は、光トランシーバA2で受信される。
【0062】
この場合、光トランシーバA2及びB2は、光トランシーバA2のローカルチャネル情報LAと光トランシーバB2のリモートチャネル情報RBがチャネルCH3で一致し、光トランシーバB2のローカルチャネル情報LBと光トランシーバA2のリモートチャネル情報RAがチャネルCH4で一致していることが確認できる。よって、この場合、光トランシーバA2及びB2は、送信に用いるチャネルと受信に用いるチャネルとが確定したことが確認できる。よって、これ以上のチャネル設定処理は不要なので、光トランシーバA2及びB2は、接続が確率された状態(状態LE:Link Established)であるものとして、チャネル設定処理を終了する。
【0063】
これにより、チャネル設定処理の完了後は、光トランシーバA2及び光トランシーバB2は、チャネルCH3及びCH4を用いて光信号の送受信を行うことが可能となる。
【0064】
以上、本構成によれば、光トランシーバは、受信するチャネル設定用信号に含まれる情報を参照することで、送信する光信号のチャネルと、受信する光信号のチャネルと、を自律的に設定することができる。
【0065】
これにより、例えば上述の光通信システムのように多くのチャネルを用いる場合でも、光トランシーバのチャネル設定に要する時間を短縮することができる。
【0066】
人手によるチャネルの設定作業においては、1チャネルの設定作業に分単位の作業時間、例えば10分程度の作業時間を要することが考え得る。これに対し、本構成によれば、光通信システムの構成によって変動は有るものの、1チャネルの自動設定は秒単位の設定時間で可能であり、例えば、数秒程度の設定時間で可能である。このように、本構成によれば、光トランシーバのチャネル設定に要する時間を大幅に短縮できることが理解できる。
【0067】
また、チャネル設定を光トランシーバが自律的に行うことで、作業員の人手による作業を削減できるだけでなく、作業員がチャネル設定処理の間は他の作業を行うことができるので、作業の省力化を図る上でも有利である。
【0068】
さらに、チャネル設定を光トランシーバが自律的に行えるので、人手でのチャネル設定作業により生じるおそれの有る、誤ったチャネルを設定するなどのミスを防ぐことができ、チャネル設定の信頼性を向上させることも可能である。
【0069】
なお、最大搭載数よりも少ない数の光トランシーバを光伝送装置に搭載して運用を開始し、その後に光トランシーバを増設する場合が考え得る。この場合において人手によるチャネル設定を行うには、既に使用されているチャネルを調査し、使用されているチャネル以外のチャネルを設定するなどの煩雑な作業が求められる。これに対し、本実施の形態にかかる光トランシーバによれば、既に使用されているチャネルが判明していなくとも、自律的にチャネル設定が可能であるので、光トランシーバ増設時の作業の時間短縮及び省力化の点でも有利である。
【0070】
上述では、光トランシーバA2及びB2に着目して説明したが、その他の光トランシーバA1、A3~A25、B1、B3~B25についても、同様にチャネル設定処理を実行できることは、言うまでもない。
【0071】
なお、上述では、光トランシーバは、チャネル設定用光信号のチャネルをチャネルCH1から昇順でチャネルを変更する場合について説明したが、これは例示に過ぎない。例えば、光トランシーバは、チャネル設定用光信号のチャネルを降順で変更してもよい。また、例えば、光トランシーバは、チャネル設定用光信号のチャネルを降順及び昇順以外の任意の順序で変更してもよい。
【0072】
その他の実施の形態
なお、本発明は上記実施の形態に限られたものではなく、趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更することが可能である。例えば、光伝送装置は図1に示すネットワークだけでなく、トランク経路やブランチ経路を含む各種のネットワークに接続されてもよい。
【0073】
光伝送装置に設けられる光トランシーバの数及びチャネル数は、例示に過ぎず、任意の数の光トランシーバ及び任意の数のチャネルを設けてもよい。
【0074】
上述の実施の形態においては、光伝送装置間で波長多重信号が送信されるものとして説明したが、送信される光信号は、波長多重以外の各種の多重方式を適用可能であり、かつ、各種の変調方式を適用可能であることは、言うまでもない。
【0075】
上述の光トランシーバの構成は、上述の実施の形態にかかる光トランシーバを説明するために簡略化してものであり、例えば、CDR(Clock Data Recovery)部などの、各種の部品が含まれてもよいことは、言うまでもない。
【0076】
上述では、光信号をオン/オフ変調したものをチャネル設定用光信号として用いる例について説明したが、オン/オフ変調以外の位相偏移変調を行った光信号をチャネル設定用光信号として用いてもよい。
【0077】
上述の実施の形態では、本発明をハードウェアの構成として説明したが、本発明は、これに限定されるものではない。本発明は、制御部による波長可変光送信部及び波長可変光受信部の制御と、図8及び図9に示すチャネル設定処理とを、CPU(Central Processing Unit)にコンピュータプログラムを実行させることにより実現することも可能である。 また、上述したプログラムは、様々なタイプの非一時的なコンピュータ可読媒体(non-transitory computer readable medium)を用いて格納され、コンピュータに供給することができる。非一時的なコンピュータ可読媒体は、様々なタイプの実体のある記録媒体(tangible storage medium)を含む。非一時的なコンピュータ可読媒体の例は、磁気記録媒体(例えばフレキシブルディスク、磁気テープ、ハードディスクドライブ)、光磁気記録媒体(例えば光磁気ディスク)、CD-ROM(Read Only Memory)CD-R、CD-R/W、半導体メモリ(例えば、マスクROM、PROM(Programmable ROM)、EPROM(Erasable PROM)、フラッシュROM、RAM(Random Access Memory))を含む。また、プログラムは、様々なタイプの一時的なコンピュータ可読媒体(transitory computer readable medium)によってコンピュータに供給されてもよい。一時的なコンピュータ可読媒体の例は、電気信号、光信号、及び電磁波を含む。一時的なコンピュータ可読媒体は、電線及び光ファイバ等の有線通信路、又は無線通信路を介して、プログラムをコンピュータに供給できる。
【0078】
上述では本発明について説明したが、本発明は、以下のように記載することも可能である。
【0079】
(付記1)第1のチャネル設定用光信号のチャネルを示す第1のチャネル情報を含む前記第1のチャネル設定用光信号を送信可能に構成される波長可変光送信部と、他の光トランシーバから第2のチャネル設定用光信号を受信したときに、前記第2のチャネル設定用光信号に含まれる、前記第2のチャネル設定用光信号のチャネルを示す第2のチャネル情報を転送する波長可変光受信部と、前記波長可変光送信部及び前記波長可変光受信部を制御する制御部と、を有し、前記制御部は、前記波長可変光受信部が転送した前記第2のチャネル情報に基づいて、前記第2のチャネル情報が示す第1のチャネルを前記波長可変光受信部が受信する光信号のチャネルとして設定する、光トランシーバ。
【0080】
(付記2)前記制御部は、前記第1のチャネル情報と、前記第1のチャネルを示す第3のチャネル情報と、が前記第1のチャネル設定用光信号に含まれるように、前記波長可変光送信部を制御する、付記1に記載の光トランシーバ。
【0081】
(付記3)前記波長可変光受信部は、前記第2のチャネル設定用光信号に、前記第2のチャネル情報と、前記他の光トランシーバが前記第1のチャネル設定用光信号に含まれる、前記第1のチャネルと異なる第2のチャネルを示す前記第3のチャネル情報に基づいて前記第2のチャネルを示す第4のチャネル情報と、が含まれているときには、前記第4のチャネル情報を転送し、前記制御部は、前記波長可変光受信部が転送した前記第4のチャネル情報に基づいて、前記第2のチャネルを前記波長可変光送信部が送信する光信号のチャネルとして設定する、付記2に記載の光トランシーバ。
【0082】
(付記4)前記制御部は、前記第1のチャネル設定用光信号の送信を停止するように、前記波長可変光送信部を制御する、付記3に記載の光トランシーバ。
【0083】
(付記5)前記制御部は、前記第2のチャネル設定用光信号を受信していない状態においては、前記第1のチャネル設定用光信号のチャネルを、前記第1のチャネル設定用光信号のチャネルとして未だ設定していないチャネルに変更して、前記第1のチャネル設定用光信号を出力する、付記1乃至4のいずれか一つに記載の光トランシーバ。
【0084】
(付記6)前記制御部は、前記第1及び第2のチャネル設定用光信号は、光信号をオン/オフ変調したものである、付記1乃至5のいずれか一つに記載の光トランシーバ。
【0085】
(付記7)前記波長可変光送信部は、入力される信号に応じた駆動信号を出力する駆動部と、前記駆動信号に応じて変調された光信号を主力する波長可変光出力部と、を有し、前記制御部は、前記駆動信号に応じてオン/オフ変調された前記第1のチャネル設定用光信号が前記波長可変光出力部から出力されるように、前記駆動部を制御する、付記6に記載の光トランシーバ。
【0086】
(付記8)第1の光トランシーバを含む複数の光トランシーバと、前記複数の光トランシーバが出力する光信号を合波して出力し、受け取った光信号をチャネルに応じて前記複数の光トランシーバへ分波する第1の光合分波器と、を有する第1の光伝送装置と、第2の光トランシーバを含む複数の光トランシーバと、前記複数の光トランシーバが出力する光信号を合波して出力し、受け取った光信号をチャネルに応じて前記複数の光トランシーバへ分波する第2の光合分波器と、を有する第2の光伝送装置と、前記第1の光伝送装置と、前記第2の光伝送装置と、の間を接続する光ケーブルと、を有し、前記第1の光トランシーバは、第1のチャネル設定用光信号のチャネルを示す第1のチャネル情報を含む前記第1のチャネル設定用光信号を送信可能に構成される波長可変光送信部と、前記第2の光トランシーバから第2のチャネル設定用光信号を受信したときに、前記第2のチャネル設定用光信号に含まれる、前記第2のチャネル設定用光信号のチャネルを示す第2のチャネル情報を転送する波長可変光受信部と、前記波長可変光送信部及び前記波長可変光受信部を制御する制御部と、を有し、前記制御部は、前記波長可変光受信部が転送した前記第2のチャネル情報に基づいて、前記第2のチャネル情報が示す第1のチャネルを前記波長可変光受信部が受信する光信号のチャネルとして設定する、光通信システム。
【0087】
(付記9)複数の光トランシーバと、前記複数の光トランシーバが出力する光信号を合波して出力し、受け取った光信号をチャネルに応じて前記複数の光トランシーバへ分波する光合分波器と、を有し、前記複数の光トランシーバのそれぞれは、第1のチャネル設定用光信号のチャネルを示す第1のチャネル情報を含む前記第1のチャネル設定用光信号を送信可能に構成される波長可変光送信部と、他の光伝送装置に設けられた他の光トランシーバから第2のチャネル設定用光信号を受信したときに、前記第2のチャネル設定用光信号に含まれる、前記第2のチャネル設定用光信号のチャネルを示す第2のチャネル情報を転送する波長可変光受信部と、前記波長可変光送信部及び前記波長可変光受信部を制御する制御部と、を有し、前記制御部は、前記波長可変光受信部が転送した前記第2のチャネル情報に基づいて、前記第2のチャネル情報が示す第1のチャネルを前記波長可変光受信部が受信する光信号のチャネルとして設定する、光伝送装置。
【0088】
(付記10)第1のチャネル設定用光信号のチャネルを示す第1のチャネル情報を含む前記第1のチャネル設定用光信号を送信し、他の光トランシーバから第2のチャネル設定用光信号を受信したときに、前記第2のチャネル設定用光信号に含まれる、前記第2のチャネル設定用光信号のチャネルを示す第2のチャネル情報を転送し、転送された前記第2のチャネル情報に基づいて、前記第2のチャネル情報が示す第1のチャネルを、受信する光信号のチャネルとして設定する、光トランシーバの設定方法。
【0089】
(付記11)波長可変光送信部及び波長可変光受信部を制御可能な演算部として構成された制御部を有する光トランシーバにおいて、第1のチャネル設定用光信号のチャネルを示す第1のチャネル情報を含む前記第1のチャネル設定用光信号を前記波長可変光送信部から送信する処理と、他の光トランシーバから第2のチャネル設定用光信号を受信したときに、前記第2のチャネル設定用光信号に含まれる、前記第2のチャネル設定用光信号のチャネルを示す第2のチャネル情報を前記波長可変光受信部で転送する処理と、前記制御部は、前記波長可変光受信部が転送した前記第2のチャネル情報に基づいて、前記第2のチャネル情報が示す第1のチャネルを、前記波長可変光受信部が受信する光信号のチャネルとして設定する処理と、を前記制御部に実行させる、プログラムが格納された非一時的なコンピュータ可読媒体。
【0090】
以上、実施の形態を参照して本願発明を説明したが、本願発明は上記によって限定されるものではない。本願発明の構成や詳細には、発明のスコープ内で当業者が理解し得る様々な変更をすることができる。
【符号の説明】
【0091】
1、2 光伝送装置
10 波長可変光送信部
11 駆動部
12 光信号送信部
20 波長可変光受信部
21 増幅部
22 光信号受信部
30 制御部
100、A1~A25、B1~B25 光トランシーバ
1000 光通信システム
AMP 光増幅器
BS1、BS2 端局
C1、C2 光ケーブル
CON 制御信号
DAT 出力信号
DET 検出信号
DRV 駆動信号
IN 主信号
INS 指令信号
L、LA、LB ローカルチャネル情報
LS1、LS2 光信号
M1、M2 光合分波器
OH ヘッダ情報
OUT 出力信号
R、RA、RB リモートチャネル情報
S、SA、SA0~SA4、SB、SB0~SB4 チャネル設定用光信号
図1
図2
図3
図4
図5
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図8
図9