(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024178537
(43)【公開日】2024-12-25
(54)【発明の名称】サーバ、管理システム、それらの制御方法、及びプログラム
(51)【国際特許分類】
G06Q 50/10 20120101AFI20241218BHJP
G06Q 30/06 20230101ALI20241218BHJP
B41J 29/38 20060101ALI20241218BHJP
B41J 2/175 20060101ALI20241218BHJP
【FI】
G06Q50/10
G06Q30/06
B41J29/38 204
B41J29/38 301
B41J2/175 301
【審査請求】未請求
【請求項の数】13
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023096736
(22)【出願日】2023-06-13
(71)【出願人】
【識別番号】000001007
【氏名又は名称】キヤノン株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002767
【氏名又は名称】弁理士法人ひのき国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】遠藤 慎也
【テーマコード(参考)】
2C056
2C061
5L030
5L049
5L050
【Fターム(参考)】
2C056EA20
2C056EB07
2C056EB20
2C056EB29
2C056EB50
2C056EC28
2C056KC21
2C061AP01
2C061AQ04
2C061AQ05
2C061AQ06
2C061AR01
2C061HJ08
2C061HN15
2C061HP06
2C061HV02
2C061HV35
5L030BB58
5L049BB58
5L049CC11
5L050CC11
(57)【要約】
【課題】プリントヘッドと一体型のインクカートリッジにおいて、インクの残量が閾値以下になる前にプリントヘッドが故障してしまうと、交換用のインクカートリッジの発注が行われないといった課題があった。
【解決手段】印刷装置管理サーバ103が、印刷装置104から受信したインクカートリッジの識別子とインク残量を、販売店サーバ102に対して送信し、販売店サーバ102が、インクカートリッジのインク残量が閾値を下回った回数が規定回数(誤差変動抑止回数)に達した場合に交換用のインクカートリッジの配送のための処理を行う。印刷装置管理サーバ103は、印刷装置104からインクカートリッジのプリントヘッドエラーの情報を受信した場合(S802でYes)、該インクカートリッジのインク残量として、前記閾値を下回ったインク残量を、前記規定回数分、販売店サーバ102に対して送信する(S805~S807)。
【選択図】
図8
【特許請求の範囲】
【請求項1】
プリントヘッド一体型のインクカートリッジが装着される印刷装置、および、インクカートリッジのインク残量が閾値を下回った回数が規定回数に達した場合に交換用のインクカートリッジの配送のための処理を行う発注システムと通信を行うサーバであって、
前記印刷装置から受信したインクカートリッジの識別子とインク残量を、前記発注システムに対して送信する送信手段を有し、
前記送信手段は、前記印刷装置からインクカートリッジのプリントヘッドエラーの情報を受信した場合、該インクカートリッジのインク残量として、前記閾値を下回ったインク残量を、前記規定回数分、前記発注システムに対して送信する、ことを特徴とするサーバ。
【請求項2】
前記送信手段が前記インクカートリッジのインク残量として前記閾値を下回ったインク残量を前記規定回数分、前記発注システムに対して送信した場合には、インクカートリッジにエラーが発生したこととインクカートリッジが発注されることを、前記印刷装置に通知する通知手段を有することを特徴とする請求項1に記載のサーバ。
【請求項3】
前記通知手段は、前記通知に、前記発注システムで管理される前記プリントヘッドエラーを起こしたインクカートリッジのインク残量が前記閾値を下回ったインク残量となる通知を含めることを特徴とする請求項2に記載のサーバ。
【請求項4】
前記送信手段は、前記プリントヘッドエラーを起こしたインクカートリッジのインク残量として前記閾値を下回ったインク残量を前記規定回数分、前記発注システムに対して送信した場合には、該プリントヘッドエラーが解消したことが確認できるまで、該インクカートリッジのインク残量を前記発注システムへ送信しない、ことを特徴とする請求項1~3のいずれか1項に記載のサーバ。
【請求項5】
前記プリントヘッドエラーが解消したことの確認は、該プリントヘッドエラーが解消した旨の情報を前記印刷装置から受信したことにより行う、ことを特徴とする請求項4に記載のサーバ。
【請求項6】
プリントヘッド一体型のインクカートリッジが装着される印刷装置、および、インクカートリッジのインク残量が閾値を下回った回数が規定回数に達した場合に交換用のインクカートリッジの配送のための処理を行う発注システムと通信を行うサーバと、前記印刷装置とを有する管理システムであって、
前記サーバは、
前記印刷装置から受信したインクカートリッジの識別子とインク残量を、前記発注システムに対して送信する第1送信手段を有し、
前記印刷装置は、
装着されたインクカートリッジの識別子とインク残量を、前記サーバに対して送信する第2送信手段を有し、
前記第1送信手段は、前記印刷装置からインクカートリッジのプリントヘッドエラーの情報を受信した場合、該インクカートリッジのインク残量として、前記閾値を下回ったインク残量を、前記規定回数分、前記発注システムに対して送信し、
前記第2送信手段は、前記インクカートリッジにプリントヘッドエラーが発生した場合、
該インクカートリッジの識別子と前記プリントヘッドエラーの情報を前記サーバに送信する、ことを特徴とする管理システム。
【請求項7】
前記サーバは、前記第1送信手段が前記インクカートリッジのインク残量として前記閾値を下回ったインク残量を前記規定回数分、前記発注システムに対して送信した場合には、インクカートリッジにエラーが発生したこととインクカートリッジが発注されることを、前記印刷装置に通知する通知手段を有し、
前記印刷装置は、前記サーバから通知された内容を表示する表示手段を有することを特徴とする請求項6に記載の管理システム。
【請求項8】
前記通知手段は、前記通知に、前記発注システムで管理される前記プリントヘッドエラーを起こしたインクカートリッジのインク残量が前記閾値を下回ったインク残量となる通知を含めることを特徴とする請求項7に記載の管理システム。
【請求項9】
前記第1送信手段は、前記プリントヘッドエラーを起こしたインクカートリッジのインク残量として前記閾値を下回ったインク残量を前記規定回数分、前記発注システムに対して送信した場合には、該プリントヘッドエラーが解消したことが確認できるまで、該インクカートリッジのインク残量を前記発注システムへ送信しない、ことを特徴とする請求項6~8のいずれか1項に記載の管理システム。
【請求項10】
前記第2送信手段は、前記インクカートリッジのプリントヘッドエラーが解消した場合、該インクカートリッジの識別子と前記プリントヘッドエラーが解消した旨の情報を前記印刷装置に送信し、
前記第1送信手段は、前記プリントヘッドエラーが解消したことの確認を、該プリントヘッドエラーが解消した旨の情報を前記印刷装置から受信したことにより行う、
ことを特徴とする請求項9に記載の管理システム。
【請求項11】
プリントヘッド一体型のインクカートリッジが装着される印刷装置、および、インクカートリッジのインク残量が閾値を下回った回数が規定回数に達した場合に交換用のインクカートリッジの配送のための処理を行う発注システムと通信を行うサーバの制御方法であって、
前記印刷装置から受信したインクカートリッジの識別子とインク残量を、前記発注システムに対して送信する送信工程を有し、
前記送信工程では、前記印刷装置からインクカートリッジのプリントヘッドエラーの情報を受信した場合、該インクカートリッジのインク残量として、前記閾値を下回ったインク残量を、前記規定回数分、前記発注システムに対して送信する、ことを特徴とするサーバの制御方法。
【請求項12】
プリントヘッド一体型のインクカートリッジが装着される印刷装置、および、インクカートリッジのインク残量が閾値を下回った回数が規定回数に達した場合に交換用のインクカートリッジの配送のための処理を行う発注システムと通信を行うサーバと、前記印刷装置とを有する管理システムの制御方法であって、
前記サーバにより実行される、前記印刷装置から受信したインクカートリッジの識別子とインク残量を、前記発注システムに対して送信する第1送信工程と、
前記印刷装置により実行される、前記印刷装置に装着されたインクカートリッジの識別子とインク残量を、前記サーバに対して送信する第2送信工程と、を有し、
前記第1送信工程では、前記印刷装置からインクカートリッジのプリントヘッドエラーの情報を受信した場合、該インクカートリッジのインク残量として、前記閾値を下回ったインク残量を、前記規定回数分、前記発注システムに対して送信し、
前記第2送信工程では、前記インクカートリッジにプリントヘッドエラーが発生した場合、該インクカートリッジの識別子と前記プリントヘッドエラーの情報を前記サーバに送信する、ことを特徴とする管理システムの制御方法。
【請求項13】
コンピュータに、請求項11に記載の制御方法を実行させるためのプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、サーバ、管理システム、それらの制御方法、及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、画像形成装置を利用するユーザに対して消耗品の自動配送サービスが広く提供されている。この消耗品の自動配送サービスは、画像形成装置ごとに加入するサービスである。消耗品の自動配送サービスでは、契約が締結された画像形成装置において、消耗品の残量が閾値以下になった場合に消耗品が配送されるものが多い。
【0003】
特許文献1には、消耗品の残量が閾値以下になった場合に消耗品を配送するシステムにおいて、消耗品の残量を正しく取得できない場合でも、交換用の消耗品を配送するための技術が提案されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかし、従来の技術では、プリントヘッドと一体型のインクカートリッジにおいて、インクの残量が閾値以下になる前にプリントヘッドが故障してしまうと、交換用のインクカートリッジの発注が行われないといった課題があった。
【0006】
本発明は、上記の課題を解決するためになされたものである。本発明は、プリントヘッドと一体型のインクカートリッジのインク残量が閾値以下になる前にプリントヘッドが故障してしまった場合でも、インクカートリッジを発注することが可能となる仕組みを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明は、プリントヘッド一体型のインクカートリッジが装着される印刷装置、および、インクカートリッジのインク残量が閾値を下回った回数が規定回数に達した場合に交換用のインクカートリッジの配送のための処理を行う発注システムと通信を行うサーバであって、前記印刷装置から受信したインクカートリッジの識別子とインク残量を、前記発注システムに対して送信する送信手段を有し、前記送信手段は、前記印刷装置からインクカートリッジのプリントヘッドエラーの情報を受信した場合、該インクカートリッジのインク残量として、前記閾値を下回ったインク残量を、前記規定回数分、前記発注システムに対して送信する、ことを特徴とする。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、プリントヘッドと一体型のインクカートリッジのインク残量が閾値以下になる前にプリントヘッドが故障してしまった場合でも、インクカートリッジを発注することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【
図1】本実施形態を示す消耗品発注システムの構成を示す図。
【
図2】端末装置のハードウェア構成を示すブロック図。
【
図3】サーバ装置のハードウェア構成を示すブロック図。
【
図4】印刷装置のハードウェア構成を示すブロック図。
【
図5】販売店サーバと印刷装置管理サーバに保存される消耗品情報を示す図。
【
図6】販売店サーバと印刷装置管理サーバとの相互アクセスを可能とするためのシーケンスを示す図。
【
図7】販売店サーバに連携する印刷装置を新規に登録するシーケンスを示す図。
【
図8】第1実施形態の印刷装置管理サーバによるインク残量情報送信処理を示すフローチャート。
【
図9】印刷装置から送信されるインクステータス情報を示す図。
【
図10】印刷装置管理サーバから販売店サーバへ送信するインク残量情報を示す図。
【
図11】第1実施形態の販売店サーバによる消耗品発注処理を示すフローチャート。
【
図12】販売店サーバに保持されるインク残量履歴テーブルを示す図。
【
図13】販売店サーバに保持される消耗品発注管理テーブルを示す図。
【
図14】販売店サーバに保持されるユーザ管理テーブルを示す図。
【
図15】第2実施形態の印刷装置管理サーバによるインク残量情報送信処理を示すフローチャート。
【
図17】印刷装置によるメッセージ取得処理を示すフローチャート。
【
図18】印刷装置によるメッセージ表示処理を示すフローチャート。
【
図20】販売店サーバに保持される消耗品のエラー情報管理テーブルを示す図。
【
図21】第3実施形態の印刷装置管理サーバによるインク残量情報送信処理を示すフローチャート。
【
図22】第3実施形態の販売店サーバによる消耗品発注処理を示すフローチャート。
【
図23】販売店サーバに保持されるインク残量履歴テーブルを示す図。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、添付図面を参照して本発明の好適な実施の形態を詳しく説明する。尚、以下の実施の形態は特許請求の範囲に係る本発明を限定するものでなく、また本実施の形態で説明されている特徴の組み合わせの全てが本発明の解決手段に必須のものとは限らない。
以下、添付図面を参照して本開示の好適な実施の形態を詳しく説明する。尚、以下の実施の形態は本開示事項を限定するものでなく、また本実施の形態で説明されている特徴の組み合わせすべてが本開示の解決手段に必須のものとは限らない。
【0011】
〔第1実施形態〕
<情報処理システムの構成>
図1は、本発明の一実施形態を示す消耗品管理システムの構成の一例を示す図である。
図1に示すように、本実施形態の消耗品管理システムは、端末装置101、販売店サーバ102、印刷装置管理サーバ103、印刷装置104を含む。以下、本実施形態における消耗品管理システムの構成について、
図1を用いて詳細に説明する。
【0012】
端末装置101は、例えば、スマートフォン、PC(Personal Computer)、タブレット端末、携帯電話、PDA(Personal Digital Assistant)等の任意の情報処理装置である。
【0013】
印刷装置104は、インク等の記録剤を印刷用紙等の記録媒体に吐出することで、記録媒体上に画像を形成する(印刷する)プリンタである。なお、印刷装置104は、複写機能、FAX機能、印刷機能等の複数の機能を一体的に備える複合機(MFP:MultiFunctional Printer)であってもよい。なお、本実施形態では、印刷装置104は、インクジェット記録方式によって印刷を行う装置とするが、これに限られず、例えば、電子写真方式や熱昇華方式によって印刷を行う装置であってもよい。
【0014】
端末装置101は、インターネット等のネットワークを介して販売店サーバ102と相互に通信可能である。販売店サーバ102では、端末装置101の情報とユーザ情報とが関連付けられている。
【0015】
印刷装置104は、インターネット等のネットワークを介して印刷装置管理サーバ103と相互に通信可能である。印刷装置管理サーバ103は、印刷装置管理サーバ103に登録されている各ユーザの印刷装置104を管理する印刷装置管理サービスを提供するサーバである。つまり、印刷装置管理サーバ103には、複数台の印刷装置104の情報がそれぞれユーザ情報と関連付けて登録されている。印刷装置104の情報としては、例えばシリアル番号等の印刷装置の識別情報(識別子)、印刷装置のモデル名を含む。印刷装置管理サーバ103は、例えば、印刷装置の消耗品の残量情報を取得し、印刷装置の稼働状況を管理する。また、印刷装置管理サーバ103は、インターネット等のネットワークを介して販売店サーバ102と相互に通信可能である。
【0016】
販売店サーバ102は、印刷装置管理サーバ103から、印刷装置の消耗品の残量情報を取得し、該取得した印刷装置の消耗品の残量情報に基づき、ユーザに消耗品の発注(配送のための処理)を行う発注システムを構成する。
なお、上述した各通信については、HTTPまたはXMPP等を通した制御が行われる。な、プロトコルはこれらに限られず、他のプロトコルを用いてもよい。
【0017】
<端末装置>
図2は、端末装置101のハードウェア構成の一例を示すブロック図である。
端末装置101は、操作部201、CPU202、ROM203、表示部204,RAM205、外部記憶装置206、通信部207、近距離無線通信部208を含む。上記の各ブロックは、例えば内部バス209を介して相互に接続される。また、
図2の構成において、複数のブロックが1つのブロックとして構成されてもよいし、1つのブロックが2つ以上のブロックに分割されて構成されてもよい。
【0018】
CPU202は、システム制御部であり、端末装置101全体を統括的に制御するプロセッサである。
RAM205は、例えば、バックアップ電源を必要とするSRAM(Static RAM)で構成される。なお、RAM205は、不図示のデータバックアップ用の一次電池によってデータが保持されるため、プログラム制御変数等のデータを揮発させずに記憶することが可能である。RAM205内には、端末装置101の設定情報や管理データ等を格納するためのメモリエリアが設けられている。また、RAM205は、CPU202の主メモリ及びワークメモリとして用いられる。
【0019】
ROM203は、CPU202が実行するプログラムやデータテーブル、オペレーティングシステム(OS)プログラム等の固定データを記憶する。
外部記憶装置206は、CPU202が実行するプログラムや各種データを記憶する。
なお、本実施形態では、端末装置101では、消耗品配送サービス用のアプリケーションプログラムがインストールされて、ROM203又は外部記憶装置206に格納されている。本実施形態における端末装置101の動作は、例えば、CPU202がROM203又は外部記憶装置206に記憶されているプログラムをRAM205に読み出して実行することにより実現される。
【0020】
操作部201は、例えば、ユーザが各種の入力操作を行うためのキーボードやマウスを含む。
表示部204は、例えばLED(発光ダイオード)やLCD(液晶ディスプレイ)を含んで構成され、各種表示データに基づく画面を表示する。なお、表示部204は、例えばタッチディスプレイで構成されることにより、ユーザから各種の入力操作を受け付ける機能を有していてもよい。すなわち、表示部204は、ユーザからのデータ入力や動作指示を受け付けるためのインタフェースであり、物理キーボードやボタン、タッチパネル等を含む操作パネルとして構成されてもよい。
【0021】
通信部207は、所定の無線通信方式に従って通信を行うための回路やアンテナを含んで構成される。例えば、通信部207は、外部のアクセスポイントに無線接続が可能である。また、通信部207は、一時的に使用されるアクセスポイントとして動作する場合がある。通信部207は、IEEE802.11規格シリーズに準拠した無線LANの無線通信方式(Wi-Fi)に従って動作してもよいし、他の無線通信方式に従って動作してもよい。近距離無線通信部208は、端末装置101と一定の近距離範囲内に存在する他の装置と近距離無線通信を実行する。なお、近距離無線通信部208は、通信部207と異なる無線通信方式によって通信を行う。例えば、近距離無線通信部208は、Bluetooth(登録商標)規格に従って動作する。
なお、端末装置101は、
図2に示す構成に限られず、端末装置101が実行可能な機能に応じたブロックを適宜含み得る。
【0022】
<サーバの構成>
図3は、販売店サーバ102および印刷装置管理サーバ103のハードウェア構成の一例を示すブロック図である。本実施形態では、各サーバの構成を共通に有するものとして説明する。しかし、各サーバの機能に応じて、サーバ間で構成が異なっていてもよい。
【0023】
CPU301は、搭載されている装置全体を統括的に制御するためのプロセッサである。記憶装置302は、CPU301が読み出して実行するためのアプリケーションプログラム308やデータベース309やOSの他、各種ファイルを記憶する。
【0024】
メモリ303はRAMなどで構成され、例えば、CPU301によるデータの一時的な格納やバッファリングのために用いられる。本実施形態における各サーバの動作は、例えば、各サーバのCPU301が記憶装置302に記憶されているプログラムをメモリ303に読み出して実行することにより実現される。
【0025】
表示部304は、例えばLED(発光ダイオード)やLCD(液晶ディスプレイ)を含んで構成され、各種表示データに基づく画面を表示する。
操作部305は、例えば、ユーザが各種の入力操作を行うためのキーボードやマウスを含む。
【0026】
ネットワーク通信部306は、ネットワーク接続部307を介してインターネット等のネットワークと接続され、各種の通信を行う。なお、ネットワーク通信部306は、ネットワークの媒体に対応した構成を有し、例えば有線LANや無線LANによる通信を行うことが可能である。例えば、ネットワーク通信部306が有線LANに対応する場合のネットワーク接続部307は、有線LANのケーブルを接続するためのコネクタである。また、ネットワーク通信部306が無線LANに対応する場合のネットワーク接続部307はアンテナである。なお、ネットワーク接続部307は、有線LANおよび無線LANの両者に対応していてもよい。
【0027】
上記の各ブロックは、例えばバス310を介して相互に接続される。また、
図3の構成において、複数のブロックが1つのブロックとして構成されてもよいし、1つのブロックが2つ以上のブロックに分割されて構成されてもよい。
販売店サーバ102、および印刷装置管理サーバ103のそれぞれは、
図3に示す構成に限られず、各サーバが実行可能な機能に応じたブロックを適宜含み得る。
なお、販売店サーバ102、および印刷装置管理サーバ103は、それぞれ1台のコンピュータにより実現されるものであっても、複数のコンピュータにより実現されるものであってもよい。例えば、クラウドコンピューティングの技術を用いて実現される構成であってもよい。
【0028】
データベース309には、販売店サーバ102、印刷装置管理サーバ103のそれぞれに応じたデータベースが構築される。
販売店サーバ102には、後述する
図5に示すような各消耗品に対応したデータベースや、
図12に示すような印刷装置管理サーバから受信したインク残量を保存するようなデータベースや、
図13のような消耗品の発注ステータスを管理するようなデータベースが構築される。また、販売店サーバ102には、印刷装置管理サーバ103へアクセスするための認証情報(第1認証情報)と、端末装置101の情報と、販売店サーバ102が提供する消耗品配送サービスのログインユーザ情報と、印刷装置104の情報とが関連づけられたデータベースが構築される。
【0029】
印刷装置管理サーバ103には、販売店サーバ102と同様に後述する
図5に示すような各消耗品に対応したデータベースが構築される。また、印刷装置管理サーバ103には、販売店サーバ102へアクセスするための認証情報(第2認証情報)と、印刷装置管理サーバ103のログインユーザ情報と、該ログインユーザに対応する印刷装置104の情報とが関連づけられたデータベースが構築される。また、販売店サーバ102のデータベースに格納されている第1認証情報は、印刷装置管理サーバ103が発行した情報であり、印刷装置管理サーバ103は、この発行した第1認証情報もデータベース内に格納しているものとする。
【0030】
本実施形態では、各サーバに上記のようなデータベースがそれぞれ構築されることにより、印刷装置管理システムで管理される印刷装置の消耗品の消耗品管理システムが実現される。
以下、印刷装置管理サーバ103により提供される印刷装置管理システムに登録されているユーザを、特にログインユーザと呼ぶ場合がある。本実施形態では、ログインユーザは、端末装置101のユーザに対応している。
【0031】
<印刷装置の構成>
図4は、印刷装置104のハードウェア構成の一例を示すブロック図である。
図4では、印刷装置104が複合機として構成されている例を示している。
印刷装置104において、印刷機能は、プリンタ部401により実現される。また、スキャナ機能は、スキャナ部402により実現され、ストレージ機能は、メモリカード装着部403及びメモリカード404により実現される。
【0032】
プリンタ部401は、例えば、外部から受信した画像データやメモリカード404に記憶されている画像データに基づいて印刷を実行する。また、プリンタ部401は、インク残量等のインク情報や用紙残量等の用紙情報等の消耗品情報を記憶している。印刷装置104は、このインクの残量情報等の印刷装置のステータス情報を印刷装置管理サーバ103に送信する。
【0033】
スキャナ部402は、不図示の原稿台にセットされた原稿を光学的に読み取って電子データに変換し、更に指定されたファイル形式に変換して画像データを生成する。そして、スキャナ部402は、生成された画像データを、ネットワーク経由で外部装置に送信、或いはメモリカード404や不図示のHDD等の記憶領域に格納する。
【0034】
印刷装置104において、コピー機能は、スキャナ部402が原稿台にセットされた原稿を読み取って生成した画像データをプリンタ部401へ転送し、プリンタ部401がその画像データに基づく画像を印刷用紙に印刷することで実現される。
【0035】
メモリカード装着部403に装着されたメモリカード404には、各種ファイルデータが記憶される。ファイルデータは、ネットワークを介した外部装置からの読出し及び編集が可能である。また、ファイルデータは、ネットワークを介して外部装置からメモリカード404に格納されることが可能である。
【0036】
さらに、印刷装置104は、CPU405、プログラムメモリ406、ワークメモリ407、表示部408、操作部409、ネットワーク通信部410、ネットワーク接続部411、フラッシュメモリ412を含む。
【0037】
CPU405は、印刷装置104内の各部を統括的に制御するためのプロセッサである。プログラムメモリ406は、ROMなどで構成され、各種プログラムコードや、印刷装置管理サーバ103と通信するためのアプリケーション414を記憶する。アプリケーション414は、プリンタ部401にアクセスしてインク情報や用紙情報等の消耗品情報を取得する等の機能を実現するための各種アプリケーションプログラムである。ワークメモリ407は、RAMなどで構成され、各サービス実行時に画像データなどを一時的に記憶したり、バッファリングしたりする。本実施形態における印刷装置104の動作は、例えば、CPU405がプログラムメモリ406に記憶されているプログラムをワークメモリ407に読み出して実行することにより実現される。
【0038】
表示部408は、例えばLED(発光ダイオード)やLCD(液晶ディスプレイ)を含んで構成され、各種表示データに基づく画面を表示する。操作部409は、ユーザが各種の入力操作を行うためのスイッチを含む。
【0039】
ネットワーク通信部410は、ネットワーク接続部411を介してインターネット等のネットワークと接続され、各種通信を行う。なお、ネットワーク通信部410は、ネットワークの媒体に対応した構成を有し、例えば有線LANや無線LANによる通信を行うことが可能である。例えば、ネットワーク通信部410が有線LANに対応する場合のネットワーク接続部411は、有線LANのケーブルを接続するためのコネクタである。また、ネットワーク通信部410が無線LANに対応する場合のネットワーク接続部411はアンテナである。なお、ネットワーク接続部411は、有線LANおよび無線LANの両者に対応していてもよい。本実施形態では、ネットワーク通信部410は、例えば、無線LANに対応しており、IEEE802.11規格シリーズに準拠した無線LANの無線通信方式に従ってアクセスポイントと接続することが可能である。
フラッシュメモリ412は、ネットワーク通信部410が受信した画像データなどを記憶するための不揮発性のメモリである。
【0040】
インクタンク部415に搭載されているインクカートリッジは、収容しているインクが無くなった、または、残量が極めて少なくなった場合、ユーザによって、別のインクカートリッジに交換される。また、インクタンク部415に搭載されているインクカートリッジが、プリントヘッド一体型のカートリッジであった場合、プリントヘッドが故障して印字できなくなった場合にも、ユーザによって、別のインクカートリッジに交換される。つまり、本実施形態のインクタンク部415に搭載されているインクカートリッジは、インクが無くなった場合、もしくはプリントヘッドが故障した場合に交換用のインクカートリッジに交換される、消耗品の一種である。
【0041】
上記の各ブロックは、例えばバス413を介して相互に接続される。また、
図4の構成において、複数のブロックが1つのブロックとして構成されてもよいし、1つのブロックが2つ以上のブロックに分割されて構成されてもよい。印刷装置104は、
図4に示す構成に限られず、印刷装置104が実行可能な機能に応じたブロックを適宜含み得る。
【0042】
<事前登録処理>
本実施形態における消耗品管理システムでは、印刷装置104の消耗品の残量が連続して閾値を下回った場合、ユーザに対して消耗品配送が行われる。消耗品管理システムの管理者は、予め、印刷装置104の消耗品情報を販売店サーバ102に登録しておく。以下、登録する情報について
図5を用いて説明する。
【0043】
図5は、販売店サーバ102のデータベース309に登録される情報の一例を示す図である。
消耗品情報500は、項目501~506を含む。
項目501は、消耗品IDを示し、印刷装置104のインクカートリッジ装着部位ごとに一意に付与される値(識別子)である。
項目502は、インク色を示す。項目503は、インクカートリッジの商品コードを示す。また、項目506は、印刷装置104のモデル名を示している。
【0044】
例えば、
図5では、モデル名「AAAA」の印刷装置104に装着可能なブラック、カラーの各インクカートリッジについての消耗品ID/色/商品コードの情報が示されている。即ち、モデル名「AAAA」の印刷装置104は、インクタンクを2色分装着可能な印刷装置である。また、モデル名「BBBB」の印刷装置104に装着可能なブラック、シアン、マゼンタ、イエローの各インクカートリッジについての注文ID/色/商品コードの情報が示されている。即ち、モデル名「BBBB」の印刷装置104は、インクタンクを4色分装着可能な印刷装置である。
【0045】
項目504は、印刷装置104のインクカートリッジが装着されている部位におけるインクタンクのインク残量の低下を判定するための閾値を示す。項目505は、前記のインクタンクのインク残量が誤差変動なく閾値以下であることを、閾値以下のインクタンクのインク残量が連続何回送られてきたかで判定するために設けられた基準回数を示す。すなわち、販売店サーバ102は、項目505の数値分、閾値以下のインクタンクのインク残量が連続して送信されてきた場合にインク残量が低下したとみなし、再注文を実行する。
【0046】
なお、項目504および項目505は、消耗品IDごとに設定される。
また、
図5に示した例では、閾値の単位として、最大容量に対する割合(パーセント)を用いているが、インク残量を示す指標であれば、他の単位が用いられてもよい。例えば、閾値の単位として、体積(ミリリットル等)が用いられてもよい。
【0047】
なお、消耗品管理システムの管理者により販売店サーバ102に予め登録された
図5のような消耗品情報500は、印刷装置管理サーバ103のデータベース309にも登録される。
【0048】
<認証情報の登録処理>
図6は、販売店サーバ102と印刷装置管理サーバ103との相互アクセスを可能とするためのシーケンスの一例を示す図である。このシーケンス図にける端末装置101の処理は、端末装置101のCPU202がROM203に記憶されているプログラムをRAM205に読み出して実行することにより行われる。また、販売店サーバ102、印刷装置管理サーバ103の処理は、各サーバのCPU301が記憶装置302に記憶されているプログラムをメモリ303に読み出して実行することにより行われる。
【0049】
まず、ユーザは、消耗品自動配送サービスにおいて予め関連付けられている端末装置101を用いて、販売店サーバ102から印刷装置管理サーバ103へアクセスする際に必要となる第1認証情報を取得するための処理を実行する。即ち、端末装置101は、ユーザの指示に基づいて、販売店サーバ102に対して、印刷装置管理サーバ103から認可を取得することを要求する(S601)。この認可の要求のためのユーザ指示は、端末装置101にインストールされたローカルアプリケーションが提供する画面において実行されてもよいし、Webブラウザを介して販売店サーバ102により提供されるWebページの画面において実行されてもよい。
【0050】
販売店サーバ102は、印刷装置管理サーバ103への認可の要求を、端末装置101から受信すると、印刷装置管理サーバ103の認可エンドポイントに対して、認可リクエスト(端末装置101の情報を含む)を送信する(S602)。
印刷装置管理サーバ103は、上記S602で販売店サーバ102から送信された認可リクエストを受信すると、該認可リクエストに指定された端末装置101に対して、認証を行うための認証画面データを送信する(S603)。
【0051】
端末装置101は、上記S603で印刷装置管理サーバ103から送信された認証画面データを受信すると、該認証画面を表示部204に表示する。
ユーザは、端末装置101の表示部204に表示された認証画面において、印刷装置管理サーバ103に登録されているユーザ自身の認証情報を入力する。認証情報が入力されると、端末装置101は、印刷装置管理サーバ103に対して、入力された認証情報を送信する(S604)。この認証情報の送信により、認可リクエストが承認されたこととなる。認証情報としては、例えば、印刷装置管理サーバ103の印刷装置管理サービスにログインするために予め登録されているユーザIDとパスワードが送信される。
【0052】
印刷装置管理サーバ103は、上記S604で端末装置101から送信された認証情報を受信すると、該認証情報を検証する。該検証の結果、認証に成功した場合、印刷装置管理サーバ103は、販売店サーバ102に対して、第1認可コードを送信する(S605)。
販売店サーバ102は、上記S605で印刷装置管理サーバ103から送信された第1認可コードを受信すると、該第1認可コードを、印刷装置管理サーバ103のトークンエンドポイントに対して送信する(S606)。
【0053】
印刷装置管理サーバ103は、上記S606で販売店サーバ102から送信された第1認可コードを受信すると、販売店サーバ102に対して、第1認証情報を発行する(S607)。第1認証情報は、販売店サーバ102が印刷装置管理サーバ103にアクセスするために必要な情報であり、例えば、アクセストークンやリフレッシュトークンである。
販売店サーバ102は、上記S607で印刷装置管理サーバ103から発行された第1認証情報を受信すると、該第1認証情報を端末装置101の情報に対応付けて、データベース413に保存する(S608)。
【0054】
続いて、印刷装置管理サーバ103から販売店サーバ102にアクセスするために必要となる第2認証情報を取得する処理を実行する。
販売店サーバ102は、印刷装置管理サーバ103に第2認可コードを送信する。(S609)。
印刷装置管理サーバ103は、上記S609で販売店サーバ102から送信された第2認可コードを受信すると、該第2認可コードを、販売店サーバ102の第2のエンドポイントに対して送信する(S610)。
販売店サーバ102が上記S601で印刷装置管理サーバ103から送信された第2認可コードを受信して、認可処理が正常に完了した場合、販売店サーバ102は、印刷装置管理サーバ103に対して、第2認証情報を発行して送信する(S611)。第2認証情報は、販売店サーバ102にアクセスするために必要な認証情報である。
【0055】
印刷装置管理サーバ103は、上記S611で販売店サーバ102から送信された第2認証情報を受信すると、該第2認証情報と、上記S607で発行した第1認証情報と、印刷装置管理サーバ103のログインユーザの情報と、該ログインユーザに対応する印刷装置104の情報と、を関連付けて、データベース513に保存する(S612)。なお、ログインユーザの情報は、例えば、上記S604で端末装置101から印刷管理サーバ103へ送信されたユーザIDとパスワードである。
【0056】
以上により、印刷装置管理サーバ103のデータベース513内では、第1認証情報と、第2認証情報と、ログインユーザ情報と、該ログインユーザに対応する印刷装置104の情報とが関連付けされる。
また、販売店サーバ102は、第1認証情報を用いて印刷装置管理サーバ103にアクセス可能となり、印刷装置管理サーバ103は第2認証情報を用いて販売店サーバ102にアクセスが可能となる。
【0057】
<販売店サーバ102への印刷装置の登録処理>
次に、
図7を用いて販売店サーバ102に印刷装置を登録する処理について説明する。
図7は、販売店サーバ102に、販売店サーバ102と連携する印刷装置を新規に登録するシーケンスの一例を示す図である。このシーケンス図における販売店サーバ102、印刷装置管理サーバ103の処理は、各サーバのCPU301が記憶装置302に記憶されているプログラムをメモリ303に読み出して実行することにより行われる。
なお、
図7に示す処理は、
図6のS608で第1認証情報が販売店サーバ102のデータベース309に保存された後に行われる。
【0058】
販売店サーバ102は、第1認証情報を用いて、印刷装置管理サーバ103に対して、印刷装置管理サーバ103に登録されている印刷装置の問い合わせを送信する(S701)。この問い合わせを受信した印刷装置管理サーバ103は、販売店サーバ102から送信された第1認証情報に基づいて、印刷装置管理サーバ103のログインユーザを特定する。つまり、ログインしているユーザアカウントを特定する。さらに、印刷装置管理サーバ103は、該特定したログインユーザに紐づいて登録されている対象の印刷装置104の情報を取得する(S702)。このS702で取得される対象は、印刷装置104の情報としては、シリアル番号等の印刷装置の識別情報、印刷装置のモデル名を含む。
【0059】
次に、印刷装置管理サーバ103は、
図5の消耗品情報500から、上記S702で取得した印刷装置104のモデル名と合致する情報の消耗品IDのリスト(消耗品IDリスト)を取得する。さらに、印刷装置管理サーバ103は、上記S702で取得した印刷装置104のシリアル番号、及び、上記取得した消耗品IDリストを、販売店サーバ102に送信する(S703)。
【0060】
販売店サーバ102は、上記S703で印刷装置管理サーバ103から送信された対象の印刷装置104のシリアル番号及び該当する消耗品IDリストを受信して、保存する(S704)。このS704では、販売店サーバ102は、上記S701で送信した第1認証情報と、該第1認証情報に対応付けされている端末装置101の情報と、上述の対象の印刷装置104のシリアル番号及び該当する消耗品IDリストとを関連付けてデータベース309に保存する。以上
図7の処理によって、販売店サーバ102のデータベース309内では、端末装置101の情報と、第1認証情報と、対象の印刷装置104の情報とが関連付けられる。
【0061】
<第1実施形態のインク残量情報の送信処理>
次に、印刷装置管理サーバ103が印刷装置104から取得したインク残量情報を販売店サーバ102に送信する流れを、
図8を参照しながら説明する。
図8は、第1実施形態において印刷装置管理サーバ103が印刷装置104から取得したインク残量情報を販売店サーバ102に送信する処理の一例を示すフローチャートである。
図8の処理は、例えば、印刷装置管理サーバ103のCPU301が記憶装置302に記憶されているプログラムをメモリ303に読み出して実行することにより行われる。また、
図8の処理は、例えば、印刷装置104で印刷処理やコピー処理が実行されたタイミング、印刷装置104が電源オフの状態から電源オンの状態になったタイミングやプリンタ103のカバーがオープンになったタイミング等、プリンタ103に対する何らかの操作が行われるタイミングにおいて、印刷装置104からインク残量を含むプリンタステータス情報が送信されたタイミングで開始される。
【0062】
S801において、印刷装置管理サーバ103は、印刷装置104からプリンタステータスを受信すると、該受信したプリンタステータスから、
図9のようなインクステータス情報900やエラーステータス情報910を取り出す。ここで、プリンタステータスについて、
図9を参照して説明する。
【0063】
図9は、印刷装置104が印刷装置管理サーバ103に送信するプリンタステータスの一例を示す図である。
印刷装置104が印刷装置管理サーバ103に送信するプリンタステータスは、インクステータス情報900と、エラーステータス情報910を含む。
【0064】
まず
図9(a)を用いて、インクステータス情報900について説明する。
インクステータス情報900には、印刷装置のシリアル番号901、モデル名902、インクカートリッジの数だけインクカートリッジ毎の情報903~906が含まれる。インクカートリッジ毎の情報には、色903、型番904、インク残量905、インクカートリッジを特定する固有のID(以下「インクカートリッジID」という)906が含まれる。インクカートリッジID906は、収容されているインクの色に関わらず、カートリッジに固有のIDである。例えば、「CRG00001」が付与されているインクカートリッジは、この消耗品発注システムにおいては、一意に特定されることになる。
【0065】
次に
図9(b)を用いて、エラーステータス情報910について説明する。
エラーステータス情報910には、印刷装置のシリアル番号901、モデル名902の他に、印刷装置104に発生しているエラーを示すエラーコード911、エラーステータス912、エラーの付随情報913が含まれる。例えば、プリントヘッドエラー発生時は、エラーの付随情報913に、エラーになったインクのインクカートリッジIDが含まれる。なお、印刷装置でエラーが発生していない場合、エラーコード911、エラーステータス912、エラーの付随情報913は含まれないものとする。また、印刷装置で複数のエラーが発生している場合、エラーコード911、エラーステータス912、エラーの付随情報913が、エラーの数だけ含まれるものとする。
【0066】
以下、
図8のフローチャートの説明に戻る。
S802において、印刷装置管理サーバ103は、プリンタステータスのエラーステータス情報910に、プリントヘッドエラーがあるか否かの判定を行う。ここで、エラーステータス情報910にプリントヘッドエラーがない場合(S802でNoの場合)、印刷装置管理サーバ103は、S803に処理を進める。
【0067】
S803において、印刷装置管理サーバ103は、インク残量905を販売店サーバ102向けの送信用インク残量1003に設定する。ここで、販売店サーバ102向けの送信用インク残量1003について、
図10(a)を用いて説明する。
図10(a)は、販売店サーバ102への送信するインク残量情報を示す図である。
送信用インク残量情報1000には、印刷装置のシリアル番号1001、消耗品ID1002、消耗品IDに対応する送信用インク残量1003が含まれる。
【0068】
上記S803では、印刷装置管理サーバ103は、印刷装置のシリアル番号901を送信用インク残量情報1000の印刷装置のシリアル番号1001に、インクカートリッジID906を、インク残量905を送信用インク残量1003に設定する。
次にS804において、印刷装置管理サーバ103は、販売店サーバ102へ送信用インク残量情報1000の送信を行い、本フローチャートの処理を終了する。
【0069】
一方、エラーステータス情報910にプリントヘッドエラーがある場合(S802でYesの場合)、印刷装置管理サーバ103は、S805に処理を進める。
S805において、印刷装置管理サーバ103は、ヘッドエラーがないインクカートリッジ(インクタンクともいう)についての送信用インク残量1003にインク残量情報905をそのまま設定し、ヘッドエラーがあるインクカートリッジの送信用インク残量1003に、
図5の事前に設定されたインクカートリッジ毎に定義された閾値以下の値を設定する。例えば、ヘッドエラーがあるインクカートリッジの送信用インク残量1003を「0%」に設定する。
【0070】
次にS806において、印刷装置管理サーバ103は、上記S805で設定した送信用インク残量情報1000を、販売店サーバ102へ送信する。
次にS807において、印刷装置管理サーバ103は、送信用インク残量を販売店サーバ102へ誤差変動抑止回数505分送信したか判定する。まだ送信用インク残量を販売店サーバ102へ誤差変動抑止回数分送信していない場合(S807でNoの場合)、印刷装置管理サーバ103は、S806から処理を繰り返す。
一方、すでに送信用インク残量を販売店サーバ102へ誤差変動抑止回数分送信している場合(S807でYesの場合)、印刷装置管理サーバ103は、本フローチャートの処理を終了する。
【0071】
以上説明したように、本実施形態では、印刷装置管理サーバ103が、印刷装置104からヘッドエラーステータスを含むプリンタステータスを取得した場合、販売店サーバ102にヘッドエラーが発生したインクタンクの送信用インク残量を閾値以下で、誤差変動抑止回数分送信することができる。
【0072】
<インクカートリッジの発送処理>
次に、印刷装置管理サーバ103からインク残量情報を受信した販売店サーバ102が、インク残量を判定し、消耗品の発注処理を行うまでの流れを、
図11を参照しながら説明する。
【0073】
図11は、第1実施形態において印刷装置管理サーバ103からインク残量情報を受信した販売店サーバ102が、インク残量を判定し消耗品の発注する処理を示すフローチャートである。
図11の処理は、例えば、販売店サーバ102のCPU301が記憶装置302に記憶されているプログラムをメモリ303に読み出して実行することにより行われる。
【0074】
S1101において、販売店サーバ102は、印刷装置管理サーバ103からインク残量情報を受信すると、該受信したインク残量情報を、販売店サーバ102のデータベース309の
図12のようなインク残量履歴テーブルに保存する。ここで、インク残量履歴テーブルについて説明する。
【0075】
図12は、販売店サーバ102のデータベース309に保存されるインク残量履歴テーブルの一例を示す図である。
インク残量履歴情報1200は、項目1201~1204を含む。
項目1201、項目1202、項目1204は、それぞれ印刷装置管理サーバ103から受信したインク残量情報に含まれる印刷装置のシリアル番号1001と、その消耗品の消耗品ID1002と、対応するインク残量1003に対応する。
項目1203は、印刷装置管理サーバ103からインク残量情報受信した日時に対応する。
【0076】
次に、販売店サーバ102は、以降の処理(S1102~S1106)を、受信したインク残量情報に含まれる消耗品IDごとに行う。即ち、S1102~S1106の処理は、複数のインク色のインクカートリッジ数分、繰り返して実行される。以下、詳細に説明する。販売店サーバ102は、上記S1101で受信したインク残量情報に含まれる消耗品IDのうち未処理の消耗品IDを処理対象とし、S1103に処理を進める。
【0077】
S1103において、販売店サーバ102は、処理対象の消耗品IDに対応するインク残量の閾値と誤差変動抑止回数を、
図5の消耗品情報500から取得する。
【0078】
次にS1104において、販売店サーバ102は、処理対象の消耗品IDに対応するインク残量情報を、
図12のようなインク残量履歴テーブルから取得し、直近の誤差変動防止回数分のインク残量が連続して閾値を下回っているか否かを判定する。ここで、直近の誤差変動防止回数分のインク残量のうち閾値を下回っていないものがある場合(S1104でNoの場合)、販売店サーバ102は、そのままS1102に処理を戻し、次の消耗品IDの処理に移行するように制御する。
【0079】
一方、直近の誤差変動防止回数分のインク残量が連続して閾値を下回っている場合(S1104でYesの場合)、販売店サーバ102は、S1105に処理を進める。
S1105において、販売店サーバ102は、
図13のような消耗品発注管理テーブルに登録されているデータから、印刷装置管理サーバ103から受信したインク残量情報に含まれる印刷装置のシリアル番号と消耗品IDに合致するデータを取得する。ここで、消耗品発注管理テーブルについて、
図13を用いて説明する。
【0080】
図13は、販売店サーバ102のデータベース309に記憶される消耗品の発注管理テーブルの一例を示す図である。
消耗品発注管理テーブル1300は、消耗品の発注を管理するテーブルであり、印刷装置のシリアル番号1301と消耗品ID1302と商品コード1303と消耗品の配送ステータス1304とを関連付けて記憶する。
【0081】
さらにS1105において、販売店サーバ102は、上記印刷装置のシリアル番号と消耗品IDが一致したデータの発注ステータス情報が「未」である(すなわち消耗品未発送である)か否かを判定する。ここで発注ステータス情報が「未」(すなわち消耗品未発送)の場合(S1105でYesの場合)、販売店サーバ102は、S1106に処理を進める。
S1106において、販売店サーバ102は、後述する
図14に示すようなユーザ管理テーブル1400、及び、印刷装置とユーザの管理テーブル1410から、印刷装置管理サーバ103から受信したインク残量情報に含まれるシリアル番号に紐づくユーザIDおよび、そのユーザIDのユーザの住所を取得し、消耗品発注管理テーブル1300に登録されている消耗品IDに対応する商品コードの商品の発注処理を行う。S1106の処理の後、販売店サーバ102は、次の消耗品IDの処理に移行するように制御する。
【0082】
一方、発注ステータス情報が「済」(すなわち消耗品発送済み)の場合(S1105でNoの場合)、販売店サーバ102は、そのままS1102に処理を戻し、次の消耗品IDの処理に移行するように制御する。
【0083】
そして、以上のS1102~S1106処理を、印刷装置管理サーバ103から受信したインク残量情報に含まれる消耗品IDの数(インクカートリッジの数)分、繰り返して実行した場合、販売店サーバ102は、本フローチャートの処理を終了する。
【0084】
なお、上記S1101において、販売店サーバ102のデータベース309のインク残量履歴テーブル1200に保存されるインク残量の情報は、本実施形態の携帯端末101のアプリケーション等から確認できる構成でもよい。
また、上記S1106の発注処理のタイミングで、販売店サーバ102から、本実施形態の携帯端末101のアプリケーション等に対して通知やメール等を送りインクの残量が少なくった旨や発注された旨を知らせてもよい。
【0085】
以下、販売店サーバ102のデータベース309に記憶されるユーザ管理テーブル1400について、
図14(a)を用いて説明する。
図14(a)は、ユーザ管理テーブル1400の一例を示す図である。
ユーザ管理テーブル1400には、消耗品自動配送サービスの利用開始時、必要な情報が記憶される。具体的には、契約者のユーザID、消耗品の配送先となる住所、およびメールアドレスが関連付けて記憶される。
【0086】
続いて、販売店サーバ102のデータベース309に記憶される印刷装置とユーザの管理テーブル1410について、
図14(b)を用いて説明する。
図14(b)は、印刷装置とユーザの管理テーブル1410の一例を示す図である。
印刷装置とユーザの管理テーブル1410には、例えば、
図7のS704のタイミングで消耗品自動配送サービスの契約者のユーザIDと印刷装置のシリアル番号が関連付けて記録される。
【0087】
なお、印刷装置管理サーバ103は、プリントヘッドエラーが発生したインクカートリッジのインク残量として閾値を下回った残量を規定回数分、販売店サーバ102に送信した後は、該プリントヘッドエラーが解消したことが確認できるまで、そのインクカートリッジについてはインク残量を販売店サーバ102に送信しないようにしてもよい。これにより、印刷装置104から同じインクカートリッジについて何度もプリントヘッドエラーを含むプリンタステータスを受信した場合に、何度も販売店サーバ102に対して、閾値を下回ったインク残量を規定回数分送信してしまうことを防止できる。
上述のプリントヘッドエラーが解消したことの確認は、そのインクカートリッジについてプリントヘッドエラーを含まないプリンタステータスを印刷装置104から受信したことで確認するものとする。
【0088】
また、印刷装置104は、プリントヘッドエラーを起こした後、該プリントヘッドエラーを起こしたインクカートリッジが交換され、プリントヘッドエラーが解消した場合、該プリントヘッドエラーが解消した旨の情報を含むプリンタステータスを、印刷装置管理サーバ103に送信してもよい。この場合、印刷装置管理サーバ103は、プリントヘッドエラーが解消した旨の情報を含むプリンタステータスを受信することで、プリントヘッドエラーが解消したことを確認してもよい。
【0089】
<本実施形態の効果等>
本実施形態によれば、プリントヘッドと一体型の消耗品(インクカートリッジ)のプリントヘッドの故障時にも消耗品の自動配送サービスにより消耗品の発注が可能となる。即ち、プリントヘッドの故障時にも自動発注することが可能となる。これにより、インクカートリッジのインク残量が閾値以下になる前に、そのインクカートリッジのプリントヘッドが故障して印字不可能になってしまっても、代わりのインクカートジッリの発注を行うことが可能となる。
【0090】
また、本実施形態では、発注の対象をインクとしているが、消耗品であるカートリッジに収容される記録材であればインクに限らず、例えばトナーであってもよい。この場合、インク残量の代わりにトナー残量、インクヘッドエラーの代わりにトナーカートリッジに起因する印字エラーを用いるものとする。これにより、感光ドラム等と一体型のトナーカートリッジのトナー残量が閾値以下になる前に、そのトナーカートリッジで何らかの故障が発生して印字不可能になってしまっても、代わりのトナーカートジッリの発注を行うことが可能となる。
【0091】
〔第2実施形態〕
上記第1実施形態では、プリントヘッドエラー発生時等の消耗品の故障の際に、印刷装置管理サーバからインク残量を販売店サーバ102に発注の閾値以下としたインク残量情報を、誤差変動抑止回数分送信し、それに伴い販売店サーバ102が消耗品の発注を行う構成について説明した。第2実施形態では、さらに、印刷装置管理サーバ103がプリントヘッドエラー発生時に印刷装置104に対して、プリントヘッドエラーによりインクカートリッジ発注に関する通知を行う構成について説明する。
【0092】
なお、本実施形態では、第1の実施形態と共通する内容の説明は適宜省略し、第1の実施形態と異なる点について主に説明する。
【0093】
<第2実施形態のインク残量情報の送信処理>
印刷装置管理サーバ103が印刷装置104から取得したインク残量情報を販売店サーバ102に送信する流れを、
図15を参照しながら説明する。
図15は、第2実施形態において印刷装置管理サーバ103が印刷装置104から取得したインク残量情報を販売店サーバ102に送信する処理の一例を示すフローチャートである。
図15の処理は、例えば、印刷装置管理サーバ103のCPU301が記憶装置302に記憶されているプログラムをメモリ303に読み出して実行することにより行われる。また、
図15の処理は、例えば、印刷装置104で印刷処理やコピー処理が実行されたタイミング、印刷装置104が電源オフの状態から電源オンの状態になったタイミングやプリンタ103のカバーがオープンになったタイミング等、プリンタ103に対する何らかの操作が行われるタイミングにおいて、印刷装置104からインク残量を含むプリンタステータス情報が送信されたタイミングで開始される。
【0094】
図8と同一のステップには同一のステップ番号を付してあり、S1501が第2実施形態において新たに追加したステップとなる。第2実施形態では、S807でYesの場合、印刷装置管理サーバ103は、S1501に処理を進める。
S1501において、印刷装置管理サーバ103は、印刷装置104へインクカートリッジ発注に関するメッセージの通知するための情報を、
図16に示すようなメッセージ管理テーブルに登録する。ここで、メッセージ管理テーブルについて説明する。
【0095】
図16は、メッセージ管理テーブル1600の一例を示す図である。
メッセージ管理テーブル1600は、印刷装置管理サーバ103のデータベース309に登録されるテーブルである。
メッセージ管理テーブル1600は、メッセージID1601、メッセージが生成された生成日時1601、メッセージの送信対象となる印刷装置104の識別情報1603、メッセージのタイト1604ルおよび内容1605等の項目を含む。また、メッセージ管理テーブル1600は、印刷装置104において該メッセージを表示できる表示期間1606、メッセージが印刷装置104において表示されたか否かを示すステータス1607等の項目を含む。なお、ステータス1607は、メッセージ登録時点では、「未読」である。
【0096】
図17は、印刷装置104が印刷装置管理サーバ103において生成されたメッセージを取得する処理の一例を示すフローチャートである。
図17及び後述する
図18の処理は、例えば、印刷装置104のCPU405がプログラムメモリ406に記憶されているプログラムをワークメモリ407に読み出して実行することにより行われる。
【0097】
S1701において、印刷装置104のCPU405は、印刷装置管理サーバ103に対して、自装置に対するメッセージの表示指示が存在するか問い合わせする。印刷装置104は、印刷装置管理サーバ103に対して、一定間隔でこの問い合わせを行うものとするが、印刷装置104で印刷処理やコピー処理が実行されたタイミング、印刷装置104が電源オフの状態から電源オンの状態になったタイミングやプリンタ103のカバーがオープンになったタイミング等、プリンタ103に対する何らかの操作が行われるタイミングにも行うようにしてもよい。
【0098】
印刷装置管理サーバ103のCPU301は、印刷装置104から問い合わせを受けると、メッセージ管理テーブル1600に印刷装置104へのメッセージが存在し、表示期間内であり、ステータスが「未読」であるか確認する。印刷装置104へのメッセージが存在し、表示期間内であり、ステータスが「未読」である場合、印刷装置管理サーバ103のCPU301は、問い合わせのレスポンスとして生成日時1602が最新であるメッセージ情報を送信する。なお、メッセージの情報には、メッセージ管理テーブル1600の該当メッセージのデータ(1601、1604,1605)および送信日時を含む。なお、印刷装置104へのメッセージの表示指示が存在しないか、表示期間外またはステータスが「未読」でない場合(「既読」の場合)、印刷装置管理サーバ103のCPU301は、問い合わせのレスポンスとして問い合わせを正常に受信したことを示す情報を送信する。
【0099】
次にS1702において、印刷装置104のCPU405は、印刷装置管理サーバ103から問い合わせのレスポンスを受信すると、S1703に処理を進める。
S1703において、印刷装置104のCPU405は、受信したレスポンスにメッセージが含まれているか判断する。ここで、受信したレスポンスにメッセージが含まれていない場合(S1703でNoの場合)、印刷装置104のCPU405は、本フローチャートの処理を終了する。
【0100】
一方、受信したレスポンスにメッセージがある場合(S1703でYesの場合)、印刷装置104のCPU405は、S1704に処理を進める。
S1704において、印刷装置104のCPU405は、印刷装置104の表示部408に表示するUI画面に、印刷装置管理サーバ103からのメッセージが存在することを通知するアイコン(例えば
図19(a)の1902のようなアイコン)を表示する。
【0101】
図19(a)は、印刷装置管理サーバ103からのメッセージが存在することを通知するUI画面の一例を示す図である。
UI画面1900には、印刷装置管理サーバ103からメッセージが送信された場合には、アイコン1902が表示される。なお、アイコン1902が表示される表示エリアでは、UI画面1900の表示1901が変わっても、アイコン1902の表示が維持される。
【0102】
図18は、印刷装置104がメッセージを表示する処理の一例を示すフローチャートである。
S1801において、印刷装置104のCPU405は、ユーザが表示部408のUI画面に表示されているアイコン1902(お知らせアイコン)が押下されたことを検知すると、S1802に処理を進める。
S1802において、印刷装置104のCPU405は、印刷装置管理サーバ103から受信したメッセージを表示部408に表示をする。
【0103】
図19(b)は、印刷装置104の表示部408に表示されるインクカートリッジの発注に関する通知するメッセージの一例を示す図である。
メッセージ1911は、インクカートリッジの発注に関するメッセージである。1912は、発注されるインクカートリッジの色名である。送信日時1913は、印刷装置管理サーバ103からメッセージが送信された日時である。なお、
図19(b)に示すメッセージは一例であり、これに限られるものではない。
【0104】
以下、
図18のフローチャートの説明に戻る。
S1803において、印刷装置104のCPU405は、ユーザが表示部408のUI画面に表示されているOKボタン1914(お知らせ確認ボタン)が押下されたことを検知すると、S1804に処理を進める。
【0105】
S1804において、印刷装置104のCPU405は、印刷装置管理サーバ103へメッセージのステータスの更新通知を行う。メッセージのステータスの更新通知には、印刷装置管理サーバ103から受け取ったメッセージの情報に含まれていたメッセージIDを含めるものとする。なお、
図17のS1702で複数のメッセージを受信した場合には、OKボタン1914の押下検知により次のメッセージを表示し、最後のメッセージのOKボタン1914が押下検知に応じてS1804に処理を進める。この場合、更新通知には、表示した全てのメッセージのメッセージIDを含めるものとする。
【0106】
印刷装置管理サーバ103は、メッセージのステータスの更新通知を受信すると、該メッセージのステータスの更新通知に含まれるメッセージIDに合致する、メッセージ管理テーブル1600のメッセージのステータス1607を「既読」に更新する。
【0107】
<本実施形態の効果等>
本実施形態によれば、消耗品故障時にも消耗品の発注と共に、印刷装置に消耗品の故障に伴う消耗品の発注に関するメッセージの通知が可能になる。これにより、端末装置101から販売店サーバ102のデータベース309のインク残量履歴テーブル1200に保存されるインク残量の情報を確認した際でも、突然インクの残量が少なったような印象をユーザに対して与えてしまうことを抑えることができる。また、販売店サーバ102から携帯端末101に対してプリントヘッドエラーの故障の旨を通知することなく、発注されたことがユーザに通知されたとしても、突然インクカートリッジが発注されたような印象をユーザに与えてしまうことを抑えることができる。すなわち、消耗品故障時の販売会社サーバからの消耗品発注等に起因する、ユーザの混乱を軽減することが可能になる。
【0108】
〔第3実施形態〕
第3実施形態では、販売店サーバ102が、印刷装置管理サーバ103から消耗品のエラー発生時にエラー情報を受信し、エラー情報をもとに発注を行う形態について説明する。なお、本実施形態では、第1の実施形態と共通する内容の説明は適宜省略し、第1の実施形態と異なる点について主に説明する。
本実施形態においては、消耗品管理システムの管理者は、予め、即座に発注すべき消耗品のエラー情報を販売店サーバ102のデータベース309に登録しておくものとする。
【0109】
図20は、販売店サーバ102のデータベース309に記憶される消耗品のエラー情報管理テーブルの一例を示す図である。
エラー情報管理テーブル2000には、故障等で販売店サーバが即時に消耗品を発注すべきエラーコード2001とメッセージ2002を関連付けて記憶される。
【0110】
図10(b)は、本実施形態における、販売店サーバ102への送信するインク残量情報を示す図である。本実施形態における、送信用インク残量情報1010には、エラーになったインクカートリッジにエラー情報1011が含まれる。
【0111】
<第3実施形態のインク残量情報の送信処理>
印刷装置管理サーバ103が印刷装置104から取得したインク残量情報を販売店サーバ102に送信する流れを、
図21を参照しながら説明する。
図21は、第3実施形態において印刷装置管理サーバ103が印刷装置104から取得したインク残量情報を販売店サーバ102に送信する処理の一例を示すフローチャートである。
図21の処理は、例えば、印刷装置管理サーバ103のCPU301が記憶装置302に記憶されているプログラムをメモリ303に読み出して実行することにより行われる。また、
図21の処理は、例えば、印刷装置104で印刷処理やコピー処理が実行されたタイミング、印刷装置104が電源オフの状態から電源オンの状態になったタイミングやプリンタ103のカバーがオープンになったタイミング等、プリンタ103に対する何らかの操作が行われるタイミングにおいて、印刷装置104からインク残量を含むプリンタステータス情報が送信されたタイミングで開始される。
【0112】
図8と同一のステップには同一のステップ番号を付してある。第3実施形態では、S802でYesの場合、印刷装置管理サーバ103は、S2101に処理を進める。
【0113】
S2101において、印刷装置管理サーバ103は、送信用インク残量情報1010に、インクカートリッジヘッドエラーがあるインクの消耗品IDのエラー情報1011に印刷装置104から受信したインクカートリッジヘッドのエラーコードを設定する。なお、ヘッドエラーがないインクカートリッジの送信用インク残量1003にはインク残量情報905をそのまま設定するものとする。
【0114】
次にS2102において、印刷装置管理サーバ103は、上記S2101で設定した送信用インク残量情報1000を、販売店サーバ102へ送信し、本フローチャートの処理を終了する。
【0115】
図22は、第3実施形態の販売店サーバにおける消耗品を発注する処理の一例を示すフローチャートである。
図22の処理は、例えば、販売店サーバ102のCPU301が記憶装置302に記憶されているプログラムをメモリ303に読み出して実行することにより行われる。なお、
図11と同一のステップには同一のステップ番号を付してある。
【0116】
S2101において、販売店サーバ102は、印刷装置管理サーバ103からインク残量情報を受信すると、該受信したインク残量情報を、販売店サーバ102のデータベース309の
図23のようなインク残量履歴テーブルに保存する。ここで、インク残量履歴テーブルについて説明する。
【0117】
図23は、本実施形態における販売店サーバ102のデータベース309に保存される印刷装置管理サーバ103から受信したインク残量履歴テーブルの一例を示す図である。
【0118】
インク残量情報2300は、
図12に示した第1実施形態のインク残量履歴テーブル1200に項目2301を新たに追加したテーブルであり、
図12と同一のものには同一の符号を付してある。
項目2301には、印刷装置管理サーバ103から受信したインク残量情報に含まれるエラー情報1011に対応する情報が保存される。
【0119】
次に、販売店サーバ102は、以降の処理(S1102、S2202及びS1103~S1106)を、受信したインク残量情報に含まれる消耗品IDごとに行う。即ち、S1102、S2202及びS1103~S1106の処理は、複数のインク色のインクカートリッジ数分、繰り返して実行される。以下、詳細に説明する。販売店サーバ102は、上記S22101で受信したインク残量情報に含まれる消耗品IDのうち未処理の消耗品IDを処理対象とし、S2202に処理を進める。
【0120】
S2202において、販売店サーバ102は、処理対象の消耗品IDに対応するエラーID2301に、エラー情報管理テーブル2000に登録済みのエラーコード2001が設定されているかの判定を行う。ここで、処理対象の消耗品IDに対応するエラーID2301に、エラー情報管理テーブル2000に登録済みのエラーコード2001が設定されている、すなわちインク残量情報に即時配送が必要なエラーがある場合(S2202でYesの場合)、販売店サーバ102は、S1105に処理を進める。
一方、処理対象の消耗品IDに対応するエラーID2301に、エラー情報管理テーブル2000に登録済みのエラーコード2001が設定されていない、すなわちインク残量情報に即時配送が必要なエラーがない場合(S2202でNoの場合)、販売店サーバ102は、S1103に処理を進める。
【0121】
なお、販売店サーバ102のデータベース309に保存されるインク残量情報2300のインク残量は、本実施形態の携帯端末101のアプリケーション等から確認出来てもよく、インク残量情報2300にエラーコード2301にデータが含まれる場合には、
図20の消耗品のエラー情報管理から該当するエラーコードに対応するメッセージを表示させてもよい。
【0122】
また、発注処理のタイミングで、発注がエラー情報に基づき行われた場合は、
図20の消耗品のエラー情報管理2000からエラー情報から該当するエラーコードに対応するメッセージ2002を取得し、そのメッセージ2002を販売店サーバ102から、携帯端末101のアプリケーション等に対しての通知やメール等を送り発注された旨を伝えるメッセージに含めてもよい。
【0123】
<本実施形態の効果等>
第3実施形態によれば、販売店サーバ102が、印刷装置管理サーバ103から消耗品のエラー発生時にエラー情報の受信が可能になり、エラー情報を基に発注を行う形態も可能になる。
【0124】
以上、各実施形態によれば、消耗品の販売店サーバが、独自の発注ロジックを持ち、印刷装置管理サーバから消耗品の残量情報を受信し、消耗品の残量が閾値以下である状態が連続して規定回数続いた場合に、消耗品の発注を行うようなシステムにおいて、プリントヘッドと一体型の消耗品が、消耗品の残量が閾値以下になる前にプリントヘッドが故障した場合でも、消耗品の発注を可能にできる。
【0125】
なお、上記各実施形態では、販売店サーバの発注仕様が、印刷管理サーバから受信したインク残量が閾値を規定回数下回った場合に交換品インクカートリッジの発注を行う場合について説明した。しかし、販売店サーバによる発注仕様が、インク残量に基づく異なる発注仕様である場合にも、発注仕様に応じて印刷装置管理サーバによるインク残量通知をカスタマイズすることにより対応可能である。
【0126】
なお、上述した各種データの構成及びその内容はこれに限定されるものではなく、用途や目的に応じて、様々な構成や内容で構成されることは言うまでもない。
以上、一実施形態について示したが、本発明は、例えば、システム、装置、方法、プログラムもしくは記憶媒体等としての実施態様をとることが可能である。具体的には、複数の機器から構成されるシステムに適用してもよいし、また、一つの機器からなる装置に適用してもよい。
また、上記各実施形態を組み合わせた構成も全て本発明に含まれるものである。
【0127】
(その他の実施形態)
本発明は、上述の実施形態の1以上の機能を実現するプログラムを、ネットワーク又は記憶媒体を介してシステム又は装置に供給し、そのシステム又は装置のコンピュータにおける1つ以上のプロセッサーがプログラムを読出し実行する処理でも実現可能である。また、1以上の機能を実現する回路(例えば、ASIC)によっても実現可能である。
また、本発明は、複数の機器から構成されるシステムに適用しても、1つの機器からなる装置に適用してもよい。
本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨に基づき種々の変形(各実施形態の有機的な組合せを含む)が可能であり、それらを本発明の範囲から除外するものではない。即ち、上述した各実施形態及びその変形例を組み合わせた構成も全て本発明に含まれるものである。
【0128】
本実施形態の開示は、以下の構成、方法およびプログラムを含む。
(構成1)
プリントヘッド一体型のインクカートリッジが装着される印刷装置、および、インクカートリッジのインク残量が閾値を下回った回数が規定回数に達した場合に交換用のインクカートリッジの配送のための処理を行う発注システムと通信を行うサーバであって、
前記印刷装置から受信したインクカートリッジの識別子とインク残量を、前記発注システムに対して送信する送信手段を有し、
前記送信手段は、前記印刷装置からインクカートリッジのプリントヘッドエラーの情報を受信した場合、該インクカートリッジのインク残量として、前記閾値を下回ったインク残量を、前記規定回数分、前記発注システムに対して送信する、ことを特徴とするサーバ。
(構成2)
前記送信手段が前記インクカートリッジのインク残量として前記閾値を下回ったインク残量を前記規定回数分、前記発注システムに対して送信した場合には、インクカートリッジにエラーが発生したこととインクカートリッジが発注されることを、前記印刷装置に通知する通知手段を有することを特徴とする構成1に記載のサーバ。
(構成3)
前記通知手段は、前記通知に、前記発注システムで管理される前記プリントヘッドエラーを起こしたインクカートリッジのインク残量が前記閾値を下回ったインク残量となる通知を含めることを特徴とする構成2に記載のサーバ。
(構成4)
前記送信手段は、前記プリントヘッドエラーを起こしたインクカートリッジのインク残量として前記閾値を下回ったインク残量を前記規定回数分、前記発注システムに対して送信した場合には、該プリントヘッドエラーが解消したことが確認できるまで、該インクカートリッジのインク残量を前記発注システムへ送信しない、ことを特徴とする構成1~3のいずれかに記載のサーバ。
(構成5)
前記プリントヘッドエラーが解消したことの確認は、該プリントヘッドエラーが解消した旨の情報を前記印刷装置から受信したことにより行う、ことを特徴とする構成4に記載のサーバ。
(構成6)
プリントヘッド一体型のインクカートリッジが装着される印刷装置、および、インクカートリッジのインク残量が閾値を下回った回数が規定回数に達した場合に交換用のインクカートリッジの配送のための処理を行う発注システムと通信を行うサーバと、前記印刷装置とを有する管理システムであって、
前記サーバは、
前記印刷装置から受信したインクカートリッジの識別子とインク残量を、前記発注システムに対して送信する第1送信手段を有し、
前記印刷装置は、
装着されたインクカートリッジの識別子とインク残量を、前記サーバに対して送信する第2送信手段を有し、
前記第1送信手段は、前記印刷装置からインクカートリッジのプリントヘッドエラーの情報を受信した場合、該インクカートリッジのインク残量として、前記閾値を下回ったインク残量を、前記規定回数分、前記発注システムに対して送信し、
前記第2送信手段は、前記インクカートリッジにプリントヘッドエラーが発生した場合、
該インクカートリッジの識別子と前記プリントヘッドエラーの情報を前記サーバに送信する、ことを特徴とする管理システム。
(構成7)
前記サーバは、前記第1送信手段が前記インクカートリッジのインク残量として前記閾値を下回ったインク残量を前記規定回数分、前記発注システムに対して送信した場合には、インクカートリッジにエラーが発生したこととインクカートリッジが発注されることを、前記印刷装置に通知する通知手段を有し、
前記印刷装置は、前記サーバから通知された内容を表示する表示手段を有することを特徴とする構成6に記載の管理システム。
(構成8)
前記通知手段は、前記通知に、前記発注システムで管理される前記プリントヘッドエラーを起こしたインクカートリッジのインク残量が前記閾値を下回ったインク残量となる通知を含めることを特徴とする構成7に記載の管理システム。
(構成9)
前記第1送信手段は、前記プリントヘッドエラーを起こしたインクカートリッジのインク残量として前記閾値を下回ったインク残量を前記規定回数分、前記発注システムに対して送信した場合には、該プリントヘッドエラーが解消したことが確認できるまで、該インクカートリッジのインク残量を前記発注システムへ送信しない、ことを特徴とする構成6~8のいずれかに記載の管理システム。
(構成10)
前記第2送信手段は、前記インクカートリッジのプリントヘッドエラーが解消した場合、該インクカートリッジの識別子と前記プリントヘッドエラーが解消した旨の情報を前記印刷装置に送信し、
前記第1送信手段は、前記プリントヘッドエラーが解消したことの確認を、該プリントヘッドエラーが解消した旨の情報を前記印刷装置から受信したことにより行う、
ことを特徴とする構成9に記載の管理システム。
(方法1)
プリントヘッド一体型のインクカートリッジが装着される印刷装置、および、インクカートリッジのインク残量が閾値を下回った回数が規定回数に達した場合に交換用のインクカートリッジの配送のための処理を行う発注システムと通信を行うサーバの制御方法であって、
前記印刷装置から受信したインクカートリッジの識別子とインク残量を、前記発注システムに対して送信する送信工程を有し、
前記送信工程では、前記印刷装置からインクカートリッジのプリントヘッドエラーの情報を受信した場合、該インクカートリッジのインク残量として、前記閾値を下回ったインク残量を、前記規定回数分、前記発注システムに対して送信する、ことを特徴とするサーバの制御方法。
(方法2)
プリントヘッド一体型のインクカートリッジが装着される印刷装置、および、インクカートリッジのインク残量が閾値を下回った回数が規定回数に達した場合に交換用のインクカートリッジの配送のための処理を行う発注システムと通信を行うサーバと、前記印刷装置とを有する管理システムの制御方法であって、
前記サーバにより実行される、前記印刷装置から受信したインクカートリッジの識別子とインク残量を、前記発注システムに対して送信する第1送信工程と、
前記印刷装置により実行される、前記印刷装置に装着されたインクカートリッジの識別子とインク残量を、前記サーバに対して送信する第2送信工程と、を有し、
前記第1送信工程では、前記印刷装置からインクカートリッジのプリントヘッドエラーの情報を受信した場合、該インクカートリッジのインク残量として、前記閾値を下回ったインク残量を、前記規定回数分、前記発注システムに対して送信し、
前記第2送信工程では、前記インクカートリッジにプリントヘッドエラーが発生した場合、該インクカートリッジの識別子と前記プリントヘッドエラーの情報を前記サーバに送信する、ことを特徴とする管理システムの制御方法。
(プログラム1)
コンピュータに、構成1に記載の制御方法を実行させるためのプログラム。