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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024178542
(43)【公開日】2024-12-25
(54)【発明の名称】教育補助システム
(51)【国際特許分類】
   G09B 19/00 20060101AFI20241218BHJP
   G09B 5/02 20060101ALI20241218BHJP
   G06Q 50/20 20120101ALI20241218BHJP
【FI】
G09B19/00 Z
G09B5/02
G06Q50/20
【審査請求】有
【請求項の数】14
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023096747
(22)【出願日】2023-06-13
(71)【出願人】
【識別番号】523224785
【氏名又は名称】株式会社RISOH
(74)【代理人】
【識別番号】100109380
【弁理士】
【氏名又は名称】小西 恵
(74)【代理人】
【識別番号】100109036
【弁理士】
【氏名又は名称】永岡 重幸
(72)【発明者】
【氏名】吉川 隆治
【テーマコード(参考)】
2C028
5L049
5L050
【Fターム(参考)】
2C028AA10
2C028AA12
2C028BB04
5L049CC34
5L050CC34
(57)【要約】
【課題】受講者の講義理解度を向上することができる教育補助システムを提供すること。
【解決手段】第1表示部を有する講師端末と、第2表示部を有し、前記講師端末に通信可能に接続された受講者端末と、を有する教育補助システムであって、前記第1表示部と前記第2表示部に同じ画像が表示された状態で、前記第1表示部に表示された画像の所定部分がタップされると、当該所定部分の名称及び説明文が前記第2表示部の画像の対応部分にポップアップ表示され、前記第1表示部と前記第2表示部に表示された画像はAR(Augmented Reality)技術、コンピュータグラフィックス技術またはアニメーション技術を利用した3次元画像である。
【選択図】 図5
【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1表示部を有する講師端末と、
第2表示部を有し、前記講師端末に通信可能に接続された受講者端末と、を有する教育補助システムであって、
前記第1表示部と前記第2表示部に同じ画像が表示された状態で、前記第1表示部に表示された画像の所定部分がタップされると、当該所定部分の名称及び説明文が前記第2表示部の画像の対応部分にポップアップ表示され、
前記第1表示部と前記第2表示部に表示された画像は、AR(Augmented Reality)技術、コンピュータグラフィックス技術またはアニメーション技術を利用した3次元画像であることを特徴とする教育補助システム。
【請求項2】
前記受講者端末は、所定の入力に応じて、前記第2表示部に既に表示されている画像と同じ画像を第2の画像として、当該既に表示されている画像と共に前記第2表示部に表示することを特徴とする請求項1に記載の教育補助システム。
【請求項3】
前記第2表示部に既に表示されている画像と、前記第2の画像は、それぞれ独立して操作される画像であることを特徴とする請求項2に記載の教育補助システム。
【請求項4】
前記第2の画像の所定部分がタップされると、当該所定部分の名称及び説明文が前記第2の画像に対してポップアップ表示されることを特徴とする請求項3に記載の教育補助システム。
【請求項5】
前記受講者端末は、前記第2の画像の所定部分以外の部分がタップされると、所定のアラートを出力することを特徴とする請求項4に記載の教育補助システム。
【請求項6】
前記教育補助システムは、前記第2の画像の所定部分以外の部分がタップされると、当該タップの情報を記憶する記憶部を有することを特徴とする請求項5に記載の教育補助システム。
【請求項7】
前記画像は、薬剤師、登録販売者、調剤薬局事務、管理栄養士、自動車整備士または建築士を教育するための教材であることを特徴とする請求項1~6のいずれかに記載の教育補助システム。
【請求項8】
講師端末に通信可能に接続された受講者端末であって、
前記講師端末から第1の画像を受信する通信部と、
受信した前記第1の画像を表示する表示部と、
所定の入力に応じて、前記表示部に既に表示されている前記第1の画像と同じ画像を第2の画像として、当該第1の画像と共に前記表示部に表示する制御部と、
を有することを特徴とする受講者端末。
【請求項9】
前記表示部に既に表示されている第1の画像と、前記第2の画像は、それぞれ独立して操作される画像であることを特徴とする請求項8に記載の受講者端末。
【請求項10】
前記第2の画像の所定部分がタップされると、当該所定部分の名称及び説明文が前記第2の画像に対してポップアップ表示されることを特徴とする請求項9に記載の受講者端末。
【請求項11】
前記受講者端末は、前記第2の画像の所定部分以外の部分がタップされると、所定のアラートを出力する出力部をさらに有することを特徴とする請求項10に記載の受講者端末。
【請求項12】
前記制御部は、前記第2の画像の所定部分以外の部分がタップされると、当該タップの情報を所定の記憶部に記憶させることを特徴とする請求項11に記載の受講者端末。
【請求項13】
前記第1の画像は、薬剤師、登録販売者、調剤薬局事務、管理栄養士、自動車整備士または建築士を教育するための教材であることを特徴とする請求項8に記載の受講者端末。
【請求項14】
コンピュータを請求項8~13のいずれか1項に記載の受講者端末の各部として機能させるためのプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は教育補助システムに関し、特に、オンライン授業により資格試験等の学習をする場合に利用される教育補助システムに関する。
【背景技術】
【0002】
自宅等でオンライン授業を受けるためのリモート授業システムが知られている。例えば、特許文献1には、地理的制約及び時間的制約を受けることなく容易に知識の伝達を行うことができる遠隔学習支援方法が開示されている。特許文献1の遠隔学習支援方法では、会員により登録されたた受講場所とコンテンツ提供者により登録された講演場所とを運用センタがネットワークを介して接続し、オンライン講義を開催する。
【0003】
また、特許文献2には、学習用教材に関する生徒(受講者)の状態を教師(講師)が確認することができるリモート授業システムが開示されている。特許文献2のリモート授業システムでは、生徒のPC(Personal Computer)から教師のPCに送信された映像の向きを、教師が見やすい向きに補正した後に教師のPC画面に表示する。教師は向きが補正され映像を見るので、生徒の状態を確認し易くなる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2002-229438号公報
【特許文献2】特開2023-30428号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、特許文献1には、講義資料中に難解な用語等があった場合に、どのように当該用語を説明するかは開示されていない。また、特許文献2では、生徒のPCに備えられた撮像部が生徒の学習の様子を撮像し、当該撮像により得られた映像を教師のPCに送信し、当該映像を受信した教師のPCが、当該映像の向きを補正し、補正後の映像を教師のPC画面に表示し、教師がPC画面を見て生徒の進捗具合等を判断しなければならない。よって、特許文献2の技術は装置構成及び処理が複雑且つ煩雑である。
【0006】
上記した課題に鑑み、本発明は、より簡単に受講者の講義理解度を向上することができる教育補助システムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記の課題を解決するため、本発明の1つの態様に係る教育補助システムは、第1表示部を有する講師端末と、第2表示部を有し、前記講師端末に通信可能に接続された受講者端末と、を有する教育補助システムであって、前記第1表示部と前記第2表示部に同じ画像が表示された状態で、前記第1表示部に表示された画像の所定部分がタップされると、当該所定部分の名称及び説明文が前記第2表示部の画像の対応部分にポップアップ表示され、前記第1表示部と前記第2表示部に表示された画像はAR(Augmented Reality)技術、コンピュータグラフィックス技術またはアニメーション技術を利用した3次元画像である。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、受講者の講義理解度を向上することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】本発明の第1実施形態に係る教育補助システムの構成を示す図である。
図2】第1実施形態の講師端末のブロック図である。
図3】第1実施形態の受講者端末のブロック図である。
図4】従来の教科書のイラストを説明する図である。
図5】第1実施形態で使用される画像を説明する図である。
図6】第1実施形態の講師端末及び受講者端末の表示部の画面を示す図である。
図7】従来の教科書の他のイラストを説明する図である。
図8】第1実施形態で使用される画像の他の例を説明する図である。
図9】第2実施形態の受講者端末の表示部を説明する図である。
図10】第2実施形態の講師端末及び受講者端末の表示部を説明する図である。
図11】第2実施形態の講師端末及び受講者端末の表示部を説明する図である。
図12】第2実施形態の講師端末及び受講者端末の表示部を説明する図である。
図13】第2実施形態の講師端末及び受講者端末の表示部を説明する図である。
図14】第2実施形態の講師端末及び受講者端末の表示部を説明する図である。
図15】第2実施形態の講師端末及び受講者端末の表示部を説明する図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、本発明の実施形態を、添付図面に基づいて詳細に説明する。なお、以下の実施形態は本発明を限定するものではなく、また、実施形態で説明されている特徴の組み合わせの全てが本発明の解決手段に必須のものとは限らない。実施形態の構成は、本発明が適用される装置の仕様や各種条件(使用条件、使用環境等)によって適宜修正又は変更され得る。本発明の技術的範囲は、特許請求の範囲によって確定されるのであって、以下の個別の実施形態によって限定されない。また、各実施形態の一部を適宜組み合わせて構成してもよい。
【0011】
第1実施形態
図1は、本発明の第1実施形態による教育補助システム10の構成例を示している。教育補助システム10は、1つの講師端末20と、n個の受講者端末30(第1受講者端末30a、第2受講者端末30b、…、第n受講者端末30n)と、通信ネットワーク40と、サーバ45とから構成されている。講師端末20は通信ネットワーク40を介して第1受講者端末30a~第n受講者端末30n及びサーバ45と通信可能に接続されている。
【0012】
通信ネットワーク40は無線ネットワーク(例えば、インターネット、Bluetooth(登録商標))でもよいし、有線ネットワーク(例えば、LAN:Local Area Network)でもよい。
サーバ45は通信ネットワーク40に接続され、通信ネットワーク40を介して、講師端末20、受講者端末30a~30nのそれぞれと通信可能である。サーバ45は、例えば、講師端末20から受講者端末30a~30nに送信(配信)された講義情報を保存することができる。受講者端末30a~30nはサーバ45にアクセスして、サーバ45に保存された講義情報を読み出して再生出力することができる。講義情報は、画像及び音声を含む。サーバ45を備える教育補助システム10は、所謂クラウドシステムとして機能することができる。尚、本明細書において、「画像」は動画と静止画像を含むとする。
【0013】
本実施形態では、講師端末20、受講者端末30a~30nのそれぞれは、パーソナルコンピュータであるとする。また、受講者端末30a~30nは同一構造を有するとする。以下の記載において、受講者端末30a~30nは単に受講者端末30と称することがある。また、パーソナルコンピュータはPCと表記する場合がある。
【0014】
図2は講師端末20の構成を示している。講師端末20は、制御部21、記憶部22、操作部23、表示部24、撮像部25、収音部26、音声出力部27、通信部28及びこれらを繋ぐバス29を有している。
制御部21は、講師端末20の全体の制御を行う。制御部21は、1つまたは複数のプロセッサ(例えば、CPU:Central Processing Unit)により構成される。制御部21は、制御部21に入力された信号や記憶部22に記憶されたプログラムに従って、講師端末20の各構成部を制御する。
【0015】
記憶部22は、揮発性メモリ、不揮発性メモリ及び記憶媒体等からなる。揮発性メモリは、例えば、RAM(Random Access Memory)であり、各種データを一時的に保持したり、制御部21の作業領域等として使用される。不揮発性メモリは、例えば、ROM(Read Only Memory)であり、制御部21で実行されるプログラム等を格納する。記憶媒体は、各種データやプログラムなどを記憶する。記憶媒体は、講師端末20に着脱可能な媒体でもよいし、講師端末20に内蔵されていてもよい。講師が講義で使用する画像(映像)は講義資料として例えばRAMまたは記憶媒体に記憶されているとする。
【0016】
操作部23は、講師端末20に対する指示を講師から受け付けるために用いられる。操作部23は例えば、マウスやキーボード等を含む。また、操作部23は、講師端末20の電源ON/OFFボタンや、通信機能ON/OFFボタンを含む。例えば、講師が講義を受講者端末30に配信する場合、講師は操作部23を操作して、通信機能をONにし、講義内容(講義資料)の配信を開始する。尚、表示部24がタッチパネルとして機能する場合は、表示部24は操作部23の一部として機能する。操作部23は、講師からの指示(入力)を受け付けることができるので入力部と称してもよい。
【0017】
表示部24は、例えば、液晶ディスプレイにより構成される。表示部24は講師の講義資料(教材)を表示する。表示部24は、タッチパネルとしても機能することができる。なお、表示部24は講師端末20に内蔵されなくてもよい(講師端末20に外付けされてもよい)。
表示部24は、教材以外の画像を表示するウインドウを有してよい。例えば、表示部24は、受講者端末30から送信されてきた画像を表示するウインドウ(図示せず)を有してよい。また、表示部24は、講師が口頭説明する様子を撮像した画像を表示するウインドウを有してよい。表示部24が画面分割機能を有する場合は、分割した1つの画面に教材の内容を表示し、別の画面に受講者端末30から送信されてきた画像や講師の画像を表示してよい。1つの分割画面の大きさは別の分割画面と同一でなくてもよい。尚、表示部24は、受講者端末30a~30nから送信されてきた画像を全て表示することもできるし、選択して表示することもできる。
【0018】
撮像部25は、カメラユニットである。撮像部25は、講師等を撮像し、制御部21の制御の下、映像データ(画像データ)を生成する。撮像部25は、例えば、講師端末20の近くで講義をしている講師を撮像する。当該撮像により取得した画像は、撮像部25から通信部28を介して受講者端末30に送信することができる。
収音部26はマイクであり、講師の声を収音する。収音された講師の声は通信部28を介して受講者端末30に送信される。
音声出力部27はスピーカであり、受講者端末30から講師端末20に送信された音声を再生する。
通信部28は、無線通信または有線通信により受講者端末30やサーバ45との通信を実現するための通信ユニットである。
【0019】
図3は受講者端末30(第1受講者端末30a~第n受講者端末30n)の構成を示している。受講者端末30は、制御部31、記憶部32、操作部33、表示部34、撮像部35、収音部36、音声出力部37、通信部38及びこれらを繋ぐバス39を有している。
制御部31は、受講者端末30の全体の制御を行う。制御部31は、1つまたは複数のプロセッサ(例えば、CPU)により構成される。制御部31は、制御部31に入力された信号や記憶部32に記憶されたプログラムに従って、受講者端末30の各構成部を制御する。
【0020】
記憶部32は、揮発性メモリ、不揮発性メモリ及び記憶媒体等からなる。揮発性メモリは、例えば、RAMであり、各種データを一時的に保持したり、制御部31の作業領域等として使用される。不揮発性メモリは、例えば、ROMであり、制御部31で実行されるプログラム等を格納する。記憶媒体は、各種データやプログラムなどを記憶する。記憶媒体は、受講者端末30に着脱可能な媒体でもよいし、受講者端末30に内蔵されていてもよい。
【0021】
操作部33は、受講者端末30に対する指示を受講者端末30の使用者(受講者)から受け付けるために用いられる。操作部33は例えば、マウスやキーボード等を含む。また、操作部33は、受講者端末30の電源ON/OFFボタンや、通信機能ON/OFFボタンを含む。また、操作部33は、講師端末20に表示されている特定の画像(教材)と同じ画像を第2の画像として、受講者端末30の表示部34に表示させるためのボタンを含んでもよい。尚、表示部34がタッチパネルとして機能する場合は、表示部34は操作部33の一部として機能する。操作部33は、受講者端末30の使用者(受講者)からの指示(入力)を受け付けることができるので入力部と称してもよい。表示部34がタッチパネル(入力部)として機能する場合、受講者端末30の使用者からの入力は、表示部34の画面の所定部位を使用者が触れることにより行われる。
【0022】
表示部34は、講師端末20から配信されてきた講義資料を表示する。表示部34は、例えば、液晶ディスプレイにより構成される。表示部34は、タッチパネルとしても機能することができる。なお、表示部34は受講者端末30に内蔵されなくてもよい。表示部34は、教材以外の画像を表示するウインドウを有してよい。例えば、表示部34は、講師端末20から受信する講師の画像を表示するウインドウ(図示せず)を有してよい。表示部34は画面分割機能を有してもよい。画面分割機能を有する場合、分割した1つの画面に教材の内容(講師端末20から受信した内容)を表示し、別の画面に講師の画像を表示し、さらに別の画面に上記した特定の画像(第2の画像)を表示してよい。1つの分割画面の大きさは別の分割画面と同一でなくてもよい。
【0023】
撮像部35は、カメラユニットである。撮像部35は、例えば、受講者を撮像し、制御部31の制御の下、映像データ(画像データ)を生成する。
収音部36はマイクであり、受講者端末30の使用者(受講者)の声を収音する。収音された受講者の声は通信部38を介して講師端末30に送信され、講師端末20の音声出力部27から出力される。
音声出力部37はスピーカであり、講師端末20の収音部26から通信部28を介して受講者端末30に送信された音声を再生する。
通信部38は、無線通信または有線通信により講師端末20やサーバ45との通信を実現するための通信ユニットである。
【0024】
次に、教育補助システム10を用いて、講師が受講者に講義をする場合を説明する。本実施形態の教育補助システム10は種々の講義を講師から受講者にする場合に使用できる。以下の記載では、講師が登録販売者資格の取得を希望する受講者に講義をする場合を説明する。
受講者端末30は通信ネットワーク40を介して講師端末20に接続されており、受講者端末30と講師端末20は相互に通信可能な状態にあるとする。講師は、講師端末20の表示部24に表示された講義資料を用いて講義を行う。講師端末20の表示部24に表示された講義資料は、受講者端末30に配信され、受講者端末30の表示部34に表示される。
【0025】
登録販売者の資格を取得するには、人体の構造及び働きを理解した上で、薬の作用を学習する必要がある。そのため、講師が使用する講義資料は、例えば、次のような5つの章を含む。
第1章:医薬品に共通する特性と基本的な知識
第2章:人体の働きと医薬品
第3章:主な医薬品とその作用
第4章:薬事関係法規・制度
第5章:医薬品の適正使用・安全対策
【0026】
上記した5つの章の中で、特に第2章及び第3章の内容は理解しにくいと考えられる。その理由の1つは、人体の働き、医薬品及びその作用を講師が講義する際に、受講者が具体的な人体の部位や医薬品の作用をイメージできる教材が無いからである。そこで、本実施形態では、AR(Augmented Reality)技術、アニメーション技術、CG(Computer Graphics)技術、3D(three dimensional)技術を利用した教材で講義を行うことにより、受講者の理解度を向上させる。当該講義に使用する教材(画像・音声を含むソフトウェア)は講師端末20の記憶部22に記憶されているとする。当該ソフトウェアはアプリケーションまたはアプリと称してもよい。
【0027】
講義に使用するアプリケーションは、少なくとも以下の内容を含む。
(1)服薬後に薬効成分が体内に取り込まれていく際の消化器系の動き等を理解させるための画像及び説明文、並びに当該画像及び説明文を講師端末20及び受講者端末30に表示させるためのプログラム。
(2)消化器系の機能と、薬が体内のどのような体内経路を通っていくのかを理解させるための画像及び説明文、並びに当該画像及び説明文を講師端末20及び受講者端末30に表示させるためのプログラム。
(3)薬の溶け方や、溶けた後の薬が体内の各部に移動して入っていく(浸透していく)仕組みを理解させるための画像及び説明文、並びに当該画像及び説明文を講師端末20及び受講者端末30に表示させるためのプログラム。
(4)体内の各部に入った薬の動き(作用)を理解させるための画像及び説明文、並びに当該画像及び説明文を講師端末20及び受講者端末30に表示させるためのプログラム。
【0028】
本実施形態では、従来の教科書のイラストでは理解しにくい消化器系(例えば、胃)の機能及び構造をAR、アニメーション、CG、3Dを利用したアプリにより、具体的に当該消化器系が体内のどこにあり、どのような形をしているか、どのような部分から構成されているのか等を立体的な画像で受講者に見せる。受講者は、人体の構造をより具体的にイメージできるので、学習意欲及び理解度が向上する。
図4に示すように、従来の教科書では、例えば、胃の全体のイラスト100が記載され、イラスト100に胃の各部分(例えば、胃底部、胃体上部、胃体中部、胃体下部、幽門前庭、前庭部、胃角部、幽門、球部)の名称が記載され、各部分の説明文105がイラスト100から離れた位置に記載されている。イラスト100は2次元の絵である。
【0029】
これに対し、本実施形態では、図5に示すように、講師端末20は、表示部24に胃50のARイメージ(胃の実物画像50とポップアップ画像61、63)60を表示する。例えば、講師が表示部(画面)24の胃50の部分51をタップ(クリック)すると、部分51の名称である「名称:胃底部」と胃底部の説明文である「説明文:胃底部は・・・・」とがポップアップ画像61として表示部24にポップアップ表示される。講師が胃50の別の部分53をタップすると、当該部分53の名称である「名称:前庭部」と前庭部の説明文である「説明文:前庭部は・・・・」とがポップアップ画像63として表示部24にポップアップ表示される。胃の画像50へのタップは、講師が講師端末20の操作部23(例えば、マウス等)を使ってカーソルを部分51、53上でクリックすることにより実行する。あるいは、講師が表示部24に直接触れることによって、胃の画像50の部分51、53へのタップを行ってもよい。胃の画像50は胃の3次元実物画像である。
【0030】
図5ではポップアップ画像(名称と説明文)61、63が胃50の該当部分51、53に隣接して表示される。また、名称と説明文が並べて記載されている。従って、図4のような教科書(名称と説明文がイラストから離れた所に記載)に比べて、受講者の理解度を向上させることができる。また、名称と説明文(ポップアップ画像)が無い状態からポップアップ表示されるので、名称と説明文について受講者に強い印象を与えることができる。
【0031】
本実施形態では、ARイメージ60(胃の画像50)は360度回転可能な3D画像であり、胃の裏側を説明する場合、講師は講師端末20の操作部23(例えば、マウス等)を操作して胃の画像50の裏側が見えるように画像50を回転させる。
尚、図5では胃の画像50が実物画像であるとしたが、実物画像の代わりに3DのCG画像または3Dのアニメーション画像を使用してもよい。CG画像やアニメーション画像を使用すると、画像50の陰影や色彩に対して受講者の理解度向上のために種々の加工することができる。
【0032】
画像50は動画でもよい。動画の場合、胃50は消化動作をする際にどのような動きをするのかを表示することができる。また、動画の場合、胃50に発生した患部の色が正常時の色から悪化時の色へ変化して行く様子を表示することができる。このような画像(動画)50は、講師にとっては胃の正常時、悪化時、回復時の変化等や薬の効き方等を教え易い教材となり、受講者にとっては理解し易い教材となる。
【0033】
図6(A)及び図6(B)に示すように、本実施形態の教育補助システム10では、受講者端末30の表示部34に、講師端末20の表示部24に表示されている画像50と同じ画像(実物画像、CG画像またはアニメーション画像)50Aが表示される。また、講師が部分51、53をタップすると、ポップアップ画像61、63と同じポップアップ画像61A、63Aが受講者端末30の表示部34にも表示される。従って、受講者は受講者端末30の表示部34を見ることにより、遠隔授業の中でも自宅でも外出先でも場所を選ぶことなく学習することができる。
ポップアップ画像61、63に限定されない。胃底部51や前庭部53以外の胃の部分(例えば、胃体上部、幽門、球部等)がクリックされると、当該部分のポップアップ画像が表示される。
【0034】
講師端末20から配信される画像(講義資料)はサーバ45に保存される。従って、当該講義資料はアクション教材ツールとして利用することができる。つまり、受講者はサーバ45にアクセスして、サーバ45に保存された画像(講義資料)を視聴またはダウンロードすることにより、サーバ45に保存された画像をアクション教材として使用して振り返り学習を行うことができる。
【0035】
尚、講師端末20と第1受講者端末30のそれぞれは、PCに限定されず、例えば、スマートフォン、タブレット端末等でもよい。
また、本実施形態の教育補助システム10は遠隔学習で使用することもできるし、遠隔学習以外でも使用することができる。遠隔学習以外の場合、例えば、講師端末20と受講者端末30が同じ教室内(同じ建物内)であってもよい。
図1では受講者端末30a、30b、…、30nが示されているが、受講者端末30の数(n)は1以上であればよい。また、教育補助システム10は、1つの講師端末20を含むとしたが、複数の講師端末20を含んでもよい。
【0036】
上記した実施形態では消化器系の例として胃を説明したが、消化器系は胃に限定されない。図7及び図8には消化器系が口腔部である場合が図示されている。図7は従来の教科書のイラスト110を示している。図7では、図4と同様に、イラスト110に口腔部の各部分(口唇、口蓋垂、唇交連等)の名称が記載され、各部分の説明文115がイラスト110から離れた位置に記載されている。これに対し、本実施形態を適用すると、図8に示すように、口腔部の3D画像70を講師端末20の表示部24と受講者端末30の表示部34に表示して講師が講義を行う。画像70はアニメーション画像(漫画のような絵)であり、図7のイラストよりも見た目がソフトであり、馴染み易い画像になっている。画像70は、実際の人間の鼻、口、歯、舌等の写真に比べても、ソフトな印象を与えるので、馴染み易い画像になっている。尚、画像70に含まれる口は閉じたり開いたりする動画でもよい。このような画像(動画)70は、どれくらい口を開けたときに、奥に何が見えるのかを分かり易く示すことができるので、講師にとっては教え易い教材となり、受講者にとっては理解し易い教材となる。画像70の口蓋垂をクリックすると、ポップアップ画像71が表示される。ポップアップ画像71には、口蓋垂の「名称と説明文」が記載されている。尚、画像70は、実物画像でもよいし、CG画像でもよい。
本実施形態の教育補助システム10の利用は、登録販売者が学習すべき事項を講義する場合に限定されない。本実施形態は、任意の内容を含む講義資料を使った講義に適用することができる。例えば、調剤薬局事務や管理栄養士等の資格の取得を目指す受講者のための講義にも適用することができる。また、本実施形態は、教材画像の内容を変更することにより、建築士や自動車整備士の教育にも使用することができる。
【0037】
第2実施形態
次に本発明の第2実施形態を図1図3図5図6及び図9図15に基づいて説明する。図1に示した教育補助システム10と、図2に示した講師端末20と、図3に示した受講者端末30は第2実施形態でも使用する。以下、第1実施形態と異なる点を主に説明する。第1実施形態と同様な構成には同じ参照番号を付けて、説明を省略する。実施形態2では胃について講義する場合を説明する。
【0038】
まず、図9を用いて、第2実施形態の特徴を説明する。図9は受講者30の表示部34を示している。表示部34には、教材画像(実物画像、CG画像またはアニメーショ画像ン)50Aと、もう一つの画像(実物画像、CG画像またはアニメーション画像)50Bとが表示されている。本実施形態では、表示部34に、教材画像50Aに加えて、教材画像50Aと同じ画像(第2の画像)50Bを表示することができる。表示部34に画像50Bを表示する場合、受講者が自分のPC(受講者端末30)の操作部33を操作する(例えば、マウスにより特定のボタンをクリックする)。つまり、受講者の意思に基づいて画像50Bを表示部34に表示させる。受講者端末30は、所定の入力(特定のボタンのクリック)に応じて、表示部34に既に表示されている画像50Aと同じ画像50Bを第2の画像として、当該既に表示されている画像50Aと共に表示部34に表示することになる。
【0039】
画像50Bは、講義の進行中に、受講者が操作する画像である。画像50Bは画像50Aとは独立して操作される画像である。画像50Aは講師端末20の画像50と連動する画像である(画像50Aは講師端末20から送信されてきた画像である)。講師が講師端末20で画像50をクリックすると、表示部34の画像50Aもクリックされる。受講者が画像50Aをクリックしても、表示部34上では何も起きない。画像50Bは画像50、50Aと連動しない画像である。受講者が画像50Bをクリックすると、表示部34上で所定の現象(後述する)が発生する。
【0040】
以下に本実施形態におけるリモート講義を説明する。講師端末20と受講者端末30は通信可能に接続されているとする。
まず、講師が講師端末20の操作部23を操作することにより、講師端末20が教材画像50を表示部24に表示すると共に教材画像50の画像データを受講者端末30に送信する。
受講者端末30は教材画像50の画像データを受信し、表示部34に教材画像50Aを表示する。受講者端末30は自動的に教材画像50のデータを受信し表示部35に教材画像50Aを表示する。つまり、受講者が受講者端末30を操作しなくても、受講者端末30は教材画像50のデータを受信して教材画像50Aを受講者端末30の表示部35に表示する。この状態が図10(A)及び図10(B)に示されている。
【0041】
その後、講師が胃50の説明を開始する。以下の記載では、講師が講師端末20に表示されている教材画像50の胃底部51について受講者に講義する場合を説明する。講義の仕方は複数ある。2つの例を以下に説明する。
【0042】
<例1>
講師は講師端末20の表示部24に表示されている教材画像50の胃底部51をマウスでクリックする。当該クリックに応じて、講師端末20の表示部24には胃底部51の名称と説明文がポップアップ画像61で表示される。同時に、受講者端末30の表示部34にも教材画像50Aに対してポップアップ表示61Aが表示される。この状態が図11(A)及び図11(B)に示されている。この状態は第1実施形態(図6)と同様である。
その後、講師は講師端末20の収音部(マイク)26を介して受講者に「受講者の皆さんも、ご自分のPCに胃の画像を表示して下さい。」と呼びかける。当該呼びかけは受講者端末30の音声出力部37から音声として出力される。当該音声に応じて、受講者は受講者端末30の操作部33を操作して、受講者端末30の表示部34に画像50Bを表示させる。この状態が図12(A)及び図12(B)に示されている。この際、表示部34は2画面表示モードになる。画像50Bの表示は受講者端末30の使用者(受講者)の能動的な動作(指示)により行われる。
【0043】
次に、講師は講師端末20の収音部26を介して受講者に「受講者の皆さん、ご自分のPCに表示された胃の画像の胃底部をクリックして下さい。」と呼びかける。当該呼びかけは受講者端末30の音声出力部37から音声として出力される。当該音声に応じて、受講者は受講者端末30の操作部33を操作して、受講者端末30の表示部34に画像50Bの上部(胃底部)51Bをクリックする。受講者が正確に画像50Bの胃底部51Bをクリックすると、図13(B)に示すように、胃底部の名称と説明文がポップアップ画像61Bで画像50Bの近傍に表示される。つまり、受講者端末30の表示部34には、教材画像50A及びその近傍に表示されたポップアップ表示61Aと、第2の教材画像50B及びその近傍に表示されたポップアップ表示61Bとが表示される。図13(A)は講師端末20の表示部24を示している。
【0044】
もし受講者が画像50Bの胃底部51B以外の部位をクリックすると、ポップアップ表示61Bは表示部34に表示されない。この場合、図13(C)に示すように、表示部34には「間違いです」あるいは「クリックする部位が間違っています」というような文字(アラート文)75が表示される。あるいは、音声出力部37が「クリックする部位が間違っています」というような音声を出力してもよいし、文字表示と音声出力の双方を行ってもよい。受講者が教材画像50Aをクリックした場合、表示部34上では何の現象(反応)も生じない。文字75の内容は、間違った部位をクリックしたことを受講者に知らせる内容であれば、任意の内容でよい。文字75は受講者に対するアラートの一例である。
講師から受講者への呼びかけは、受講者端末30の音声出力部37から出力されるとしたが、音声出力部37から出力するだけでなく(あるいは音声出力に替えて)、受講者端末30の表示部34にも文字で表示(文字出力)してもよい。
【0045】
上記したように、本実施形態の例1では、受講者は単に講師の講義を視聴しているだけでなく、自らも講師と同じクリック動作を自分のPC画面に対して行う。従って、受講者は講義に積極的に参加できる。また、受講者は実際に自分の手で胃底部51Bを指してクリックするので、単に講師の講義を視聴するのと比べて、理解度が向上する。
尚、受講者端末30の表示部34に画像50Bを表示するのは、受講者の操作により行われるとしたが、講師端末20から画像50Bを受講者端末30に送信してもよい。受講者は、受講者端末30の表示部34に表示された画像50Bの胃底部51をクリックするだけでよいという構成にしてもよい。
【0046】
<例2>
講師端末20の表示部24に教材画像50が表示され且つ受講者端末30の表示部34に教材画像50Aが表示されている状態で、講師は教材画像50の胃底部51をマウスでクリックせず、講師端末20の収音部26を介して受講者に「受講者の皆さんも、ご自分のPCに胃の画像を表示して下さい。」と呼びかける。当該呼びかけ(音声)に応じて、受講者は受講者端末30の操作部33を操作して、受講者端末30の表示部34に画像50Bを表示させる。表示部34は2画面表示モードになる。この状態が図14(A)及び図14(B)に示されている。
【0047】
次に、講師は講師端末20の収音部26を介して受講者に「受講者の皆さん、ご自分のPCに表示された胃の画像の胃底部をクリックして下さい。」と呼びかける。当該呼び掛け(音声)に応じて、受講者は受講者端末30の操作部33を操作して、表示部34に画像50Bの上部(胃底部)51Bをクリックしようと試みる。受講者が正確に画像50Bの胃底部51Bをクリックすると、図15(B)に示すように、胃底部の名称と説明文がポップアップ画像61Bで画像50Bの近傍に表示される。つまり、受講者端末30の表示部34には、教材画像50Aと、第2の教材画像50B及びポップアップ画像61Bとが表示される。図15(A)は講師端末20の表示部24を示している。
【0048】
もし受講者が画像50Bの胃底部51A以外の部位をクリックすると、ポップアップ表示61Bは表示部34に表示されない。この場合、表示部34には「クリックする部位が間違っています」というようなアラート文が表示される。アラートは、音声出力部37からの音声で行ってもよいし、文字表示と音声出力の双方で行ってもよい。
【0049】
上記したように、本実施形態の例2では、講師の問い掛け「受講者の皆さん、ご自分のPCに表示された胃の画像の胃底部をクリックして下さい。」に対して、受講者は自分の知識のみで胃底部51Bをクリックしようと試みる。例2では講師が胃底部51の位置を受講者に示さない状態で、受講者に胃底部51をクリックさせるので、例1より難易度が高い講義となる。
尚、例1及び例2において、受講者が教材画像50Aをクリックした場合、表示部34上に何の現象(反応)も生じないとしたが、図13(C)のようなアラート(文字75)を出力してもよい。また、文字75や音声の代わりに(あるいはそれらに加えて)発光・点滅等により受講者にアラートを出してもよい。
【0050】
受講者が受講者端末30上の画像50Bをクリックする様子を、講師が確認する方法として、例えば、以下の方法がある。
(1)受講者が受講者端末30の表示部34に画像50Bを表示すると、画像50Bと同じ画像が講師端末20にも表示されるようにする。そして、受講者が表示部34の画像50Bをクリックすると、当該クリックの様子が講師端末20の表示部24の画像でも同じようにクリックされるようにする。このようにすることで、講師は受講者が受講者端末30の表示部34でどのようにクリックしたか(正しい部位をクリックしたか)を確認することができる。
(2)受講者端末30を撮像するカメラを別途設置し、当該カメラが受講者のクリック動作を撮像して、当該撮像により得られた画像を当該カメラが講師端末20に送信する。講師端末20が当該画像を表示部24に表示することにより、講師は受講者のクリック動作(正しい部位をクリックしたか)を確認することができる。
【0051】
上記において胃の胃底部51の講義をする場合を説明したが、胃の胃体上部、幽門等の講義をする場合も同様に講義を行う。
尚、例1及び例2で受講者がクリックする部位を間違った場合、当該間違いを示す情報がサーバ45または講師端末20に送信されるようにしてもよいし、受講者端末30の記憶部32に記憶されるようにしてもよい。例えば、受講者が胃の学習をした際に幽門の位置を正確にクリックできなかったとする。この情報が所定の記憶部(サーバ45、講師端末20の記憶部22,受講者端末30の記憶部32)に蓄積されることになる。従って、受講者は登録販売者の試験の前に、サーバ45等にアクセスして、自分が間違えた部位が幽門であることを知ることができる。サーバ45等は、画像50Bの所定部分以外の部分がタップされると、当該タップの情報を記憶する記憶部として機能する。
【0052】
尚、講師端末20から受講者端末30に配信する講義は上記した内容に限定されない。例えば、接客技術を受講者に教える場合にも本発明を使用できる。例えば、薬局やドラッグストア等で働く者(薬剤師、登録販売者等)に接客技術を教える場合である。医薬品は人の命にかかわるものであることから、体調不良のお客様に対して、問診から薬の処方までの一連の流れをロールプレイ映像として、受講者端末20に配信してもよい。
接客は「お客様への挨拶」から始まり「病状・様態の把握」、「薬の説明」、「薬の決定」、「支払い」までの複数の場面を含む。当該複数の場面のそれぞれにおいて、選択項目が受講者端末30の表示部34に表示され、受講者が正解を選択することで次の場面に進むようにする。このような学習により、体調不良の来店者に対して、問診から薬の処方・支払いまでの一連の流れをロールプレイのように、受講者に提示すること(学習させること)ができる。その結果、受講者(薬剤師や登録販売者)は、医薬品の働き(副作用等含む)や主な成分をわかりやすく伝える技術を養うことができる。このような学習によって、受講者(薬剤師や登録販売者)は安心で安全な薬の販売ができるスキルを身につけることになる。薬局やドラッグストア等にとっては、医薬品の適正使用及び安全対策になる。
【0053】
上記した第1実施形態及び第2実施形態は矛盾しない範囲で適宜組み合わせて使用してよい。
上記した実施形態は、何れも本発明を実施するにあたっての具体例を示したものに過ぎず、これらによって本発明の技術的範囲が限定的に解釈されてはならない。すなわち、本発明は、その技術思想、又はその主要な特徴から逸脱することなく、様々な形で実施することができる。
【符号の説明】
【0054】
10 教育補助システム
20 講師端末
30 受講者端末
31 制御部
32 記憶部
33 操作部(入力部)
34 表示部
36 通信部
40 通信ネットワーク
45 サーバ
50 胃の画像(教材画像)
50B 胃の画像(第2の画像)
60 ARイメージ/CGイメージ/アニメーション
61 ポップアップ画像
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
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