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特開2024-178575乗客コンベア、及び、乗客コンベアの油受
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024178575
(43)【公開日】2024-12-25
(54)【発明の名称】乗客コンベア、及び、乗客コンベアの油受
(51)【国際特許分類】
   B66B 23/00 20060101AFI20241218BHJP
【FI】
B66B23/00 Z
【審査請求】未請求
【請求項の数】5
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023096805
(22)【出願日】2023-06-13
(71)【出願人】
【識別番号】000005108
【氏名又は名称】株式会社日立製作所
(74)【代理人】
【識別番号】110000925
【氏名又は名称】弁理士法人信友国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】三浦 壮太
(72)【発明者】
【氏名】高橋 哲也
【テーマコード(参考)】
3F321
【Fターム(参考)】
3F321AA02
3F321CD11
3F321CD12
(57)【要約】
【課題】トラスフレーム内において、油の滞留を抑制し、油漏れを低減した乗客コンベア、及び、乗客コンベアの油受を提供する。
【解決手段】踏段を支持するトラスフレームであって、上下方向における踏段の下方において踏段の移動方向に並べて配置された複数の分割フレーム、及び、分割フレームの上下方向における上面側に立設して固定され、隣り合って配置される分割フレームを連結する縦部材を有するトラスフレームと、を備える乗客コンベアにおいて、トラスフレーム内において、踏段の下方に設けられ、流れてきた油を受けるオイルパンと、縦部材の、オイルパンが配置される側の裾部を被覆すると共に、オイルパンと分割フレームとの間の隙間を覆うカバー部とを備え、カバー部を構成する各部は、流れてきた油をオイルパン側に流すための勾配を有する。
【選択図】図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
無端状に連結され、循環移動する複数の踏段と、
上下方向における前記踏段の下方において前記踏段の移動方向に沿って並べて配置された複数の分割フレームで構成され、内部に前記踏段を支持するトラスフレームと、
前記分割フレームの上下方向における上面側に立設して固定され、隣り合って配置される前記分割フレームを連結する縦部材と、
前記踏段の下方に設けられ、前記トラスフレーム内において流れてきた油を受けるオイルパンと、
前記縦部材の裾部を被覆すると共に、前記オイルパンと前記分割フレームとの隙間を覆うカバー部と、を備え、
前記カバー部の少なくとも油が流れてくる方面に設けられた面は、流れてきた油を前記オイルパン側に流すための勾配を有する
乗客コンベア。
【請求項2】
前記踏段に軸部を介して取り付けられたローラと、
前記トラスフレーム内に固定され、前記ローラを支持するレールと、を備え、
前記カバー部は、上下方向において、前記レールよりも上方まで延設されている
請求項1に記載の乗客コンベア。
【請求項3】
前記複数の分割フレームは、上階床から下階床に架けて延設され、
前記カバー部は、前記オイルパンと前記分割フレームとの間を覆う下側カバー部と、前記縦部材の裾部を覆う上側カバー部とを有し、
前記下側カバー部の前記上階床側の端部は、前記分割フレームの延在方向との為す角度が90度よりも大きくなるように形成されている
請求項1に記載の乗客コンベア。
【請求項4】
前記縦部材は、上下方向に延在する部材で構成され、
前記上側カバー部は、前記縦部材の前記踏段が配置される側の面を覆う前面部と、前記前面部を挟んで前記縦部材の延在方向に直交する方向の両側面を覆う一対の側面部と、前記前面部及び側面部の上下方向における上端に配置される上面部とで構成され、
前記一対の側面部のうちの前記上階床側の側面部は、前記分割フレームの延在方向との為す角度が90度よりも大きくなるように構成されており、
前記上面部は、前記縦部材の延在方向との為す角度が90度よりも大きくなるように構成されている
請求項3に記載の乗客コンベア。
【請求項5】
無端状に連結され、循環移動する複数の踏段と、
上下方向における前記踏段の下方において前記踏段の移動方向に沿って並べて配置された複数の分割フレームで構成され、内部に前記踏段を支持するトラスフレームと、
上下方向における前記分割フレームの上面側に立設して固定され、隣り合って配置される前記分割フレームを連結する縦部材と、備える乗客コンベアに設けられる油受において、
前記踏段の下方に設けられ、前記トラスフレーム内において流れてきた油を受けるオイルパンと、
前記縦部材の、前記オイルパンが配置される側の裾部を被覆すると共に、前記オイルパンと前記分割フレームとの間の隙間を覆うカバー部とを備え、
前記カバー部の少なくとも油が流れてくる方面に設けられた面は、流れてきた油を前記オイルパン側に流すための勾配を有する
乗客コンベアの油受。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、乗客コンベア、及び、乗客コンベアの油受に関する。
【背景技術】
【0002】
乗客コンベアは、建築構造物に設置されるトラスフレームと、トラスフレーム内に設けられて循環移動する無端状に連結された複数の踏段とを備えている。複数の踏段には、無端状のチェーンが連結されており、このチェーンが回転駆動することで、複数の踏段が循環移動する。
【0003】
乗客コンベアでは、このチェーンから落下する潤滑油を受けるオイルパンが設けられている(特許文献1、特許文献2)。特許文献1では、乗客コンベアに設けられるオイルパンにおいて、作業者が立ち入る部分にオイルが溜まってしまうのを防ぐため、オイルパンの幅方向中央部に峰を形成し、幅方向端部にオイルを流す構成が開示されている。
【0004】
一方、乗客コンベアを構成するフレームは、乗客コンベアの長手方向において複数に分割されており、現地にて繋ぎ合わせ作業が行なわれる。したがって、継ぎ目が発生する箇所には、現地にて油がフレーム外に漏れ出ないような施工が行なわれる。しかしながら、現地での施工は、限られたスペースや限られた時間内での作業となり、施工者の技術によりばらつきが生じ、油がフレーム外に漏れる(漏油)リスクが大きい。
【0005】
これに対し、特許文献2に記載の発明には、フレームの継ぎ目における漏油を防ぐため、フレームの縦部材同士の継ぎ目部分にカバー部材を設け、カバー部材により、レール部分からの漏油をオイルパンに導く構成が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開平6-340393号公報
【特許文献2】特開2014-152035号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
ところで、乗客コンベアのトラスフレーム内の油はトラスフレームの底部を覆っているオイルパンにおいて重力により上部側から下部機械室側へ流れる。そのほか、注油しているチェーンから滴下する油や、レール部分から滴下する油なども有る。従来のオイルパンの構造は、乗客コンベアの上部機械室から下部機械室へ流れる油を堰き止める垂直な部分があり、流れる油の速度がゼロとなるよどみ点が存在する。よどみ点があることにより、油が滞留して、徐々にトラスフレーム外へ染み出すリスクが高まる恐れがある。
【0008】
そこで、本発明は、トラスフレーム内において、油の滞留を抑制し、油漏れを低減した乗客コンベア、及び、乗客コンベアの油受を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記課題を解決し、本発明の目的を達成するため、本発明の乗客コンベアは、無端状に連結され、循環移動する複数の踏段と、上下方向における前記踏段の下方において踏段の移動方向に沿って並べて配置された複数の分割フレームで構成され、内部に前記踏段を支持するトラスフレームと、分割フレームの上下方向における上面側に立設して固定され、隣り合って配置される分割フレームを連結する縦部材と、踏段の下方に設けられ、トラスフレーム内において流れてきた油を受けるオイルパンと、縦部材の裾部を被覆すると共に、オイルパンと分割フレームとの隙間を覆うカバー部と、を備え、カバー部は、流れてきた油を前記オイルパン側に流すための勾配を有する。
【0010】
また、本発明の乗客コンベアの油受は、無端状に連結され、循環移動する複数の踏段と、上下方向における踏段の下方において踏段の移動方向に沿って並べて配置された複数の分割フレームで構成され、内部に踏段を支持するトラスフレームと、上下方向における分割フレームの上面側に立設して固定され、隣り合って配置される分割フレームを連結する縦部材と、備える乗客コンベアに設けられる油受である。油受は、踏段の下方に設けられ、トラスフレーム内において流れてきた油を受けるオイルパンと、縦部材の、オイルパンが配置される側の裾部を被覆すると共に、オイルパンと分割フレームとの間の隙間を覆うカバー部とを備え、カバー部は、流れてきた油を前記オイルパン側に流すための勾配を有する。
【発明の効果】
【0011】
本発明によれば、トラスフレーム内において、油の滞留を抑制し、油漏れを低減することができる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
図1】本発明の一実施形態に係る乗客コンベア1の概略構成図である。
図2】本発明の一実施形態に係る乗客コンベア1の油受10を含む要部の概略斜視図である。
図3】本発明の一実施形態に係る乗客コンベア1の油受10を含む要部の概略断面構成図である。
図4】本発明の一実施形態に係る乗客コンベア1の油受10を含む要部を上面から見たときの概略構成図である。
図5】油受10のうち、オイルパン50のみが設置された状態を上面から見た図である。
図6図6Aは、第1カバー部40の概略斜視図である。また、図6Bは、第2カバー部20の概略斜視図である。また、図6Cは、第3カバー部30の概略斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、本発明の実施形態に係る乗客コンベアの一例を、図面を参照しながら説明する。なお、本発明は以下の例に限定されるものではない。以下で説明する各図において、共通の部材には同一の符号を付している。
【0014】
1.乗客コンベアの構成
図1は、本発明の一実施形態に係る乗客コンベア1の概略構成図である。図1に示すように、乗客コンベア1は、建築構造物の上階床と下階床に設置される傾斜型の乗客コンベア、いわゆるエスカレーターである。図1に示すように、乗客コンベア1は、建築構造物に設置されたトラスフレーム4と、デッキ部13と、複数の踏段6と、欄干部9と、油受10とを備えている。また、乗客コンベア1は、不図示の駆動機構と、下部スプロケット7Bと、上部スプロケット7Aと、備えている。
【0015】
トラスフレーム4は、上階床2と下階床3との間にまたがって設置された骨組みであり、踏段6を挟む位置に設けられる。トラスフレーム4は、傾斜区間と、上水平区間と、下水平区間から構成されている。以下、トラスフレーム4における下階床3から上階床2に向かって延在する方向をトラスフレーム4の長手方向とする。トラスフレーム4の長手方向と直交し、かつ鉛直方向とも直交する方向をトラスフレーム4の幅方向とする。さらに、トラスフレーム4の長手方向、及び幅方向に直交する方向を上下方向とする。
【0016】
トラスフレーム4の長手方向の上階床2側に形成された上水平区間は、上階床2と平行に形成されている。そして、トラスフレーム4の上水平区間には、上部乗降床4Aが設置されている。上部乗降床4Aは、上階床2と平行をなし、上階床2に設置されている。
【0017】
トラスフレーム4の長手方向の下階床3側に形成された下水平区間は、下階床3と平行に形成されている。そして、トラスフレーム4の下水平区間には、下部乗降床4Bが設置されている。下部乗降床4Bは、下階床3と平行をなし、下階床3の床面と同じ高さに設置されている。
【0018】
また、トラスフレーム4における上部乗降床4Aの下方には、不図示の駆動機構と、上部スプロケット7Aが配置され、トラスフレーム4における下部乗降床4Bの下方には、下部スプロケット7Bが配置される。上部スプロケット7Aと駆動機構の駆動軸には、伝達チェーン(図示を省略する)が巻き掛けられている。駆動機構が駆動すると、上部スプロケット7Aは、伝達チェーンを介して回転駆動する。
【0019】
上部スプロケット7Aと下部スプロケット7Bには、踏段チェーン11が巻き掛けられている。踏段チェーン11は、その長手方向の両端部が連結された無端状に形成されている。上部スプロケット7Aが回転することで、下部スプロケット7B及び踏段チェーン11が回転する。そして、踏段チェーン11は、上部スプロケット7Aと下部スプロケット7Bの間を循環移動する。
【0020】
一対の踏段チェーン11の間には、複数の踏段6が軸部113(図3参照)を介して連結されており、軸部113の軸端には、ローラ111(図3参照)が設けられている。ローラ111は、トラスフレーム4に固定された、トラスフレーム4の長手方向に延在するレール112(図3参照)に移動可能に支持されている。これにより、踏段チェーン11の循環移動に伴って、複数の踏段6は、レール112に沿って上部スプロケット7Aと下部スプロケット7Bの間を循環移動する。
【0021】
複数の踏段6の幅方向の両端部には、デッキ部13が設置されている。図1に示すように、デッキ部13は、トラスフレーム4の長手方向に沿って配置される。デッキ部13は、トラスフレーム4の幅方向の両端部の上方おける傾斜区間の全てと、上水平区間及び下水平区間の一部を覆う。
【0022】
欄干部9は、デッキ部13に支持される欄干パネル8と、移動手摺(図示を省略する)とを有している。移動手摺は、欄干パネル8の周縁部に移動可能に支持されている。また、移動手摺は、複数の踏段6の循環動作に同期して、循環移動する。
【0023】
油受10は、トラスフレーム4の底部側に設けられており、踏段チェーン11やレール112等から滴下する潤滑油(以下、単に油という)を受け、一方向に流す構造を有する。本実施形態では、油受10の構造に特徴を有する。以下に、本実施形態の乗客コンベア1に構成される油受10の詳しい構造について説明する。
【0024】
2.トラスフレームに取り付けられる油受の構造
図2は、本実施形態の乗客コンベア1の油受10を含む要部の概略斜視図である。図3は、乗客コンベア1の油受10を含む要部の概略断面構成図である。図4は、乗客コンベア1の油受10を含む要部を上面から見たときの概略構成図である。なお、本実施形態の油受10は、主に、傾斜区間におけるトラスフレーム4に取り付けられることで特に効果が発揮されるが、これに限られるものではなく、水平区間を含むトラスフレーム4全体に取り付けられるものである。
【0025】
2-1.フレーム
まず、トラスフレーム4の要部の構成について説明する。トラスフレーム4は、長手方向に分割された複数の分割フレームが現場において連結されることで構成される。本実施形態では、図3に示すように、上下方向において、踏段6の下方側に配設される分割フレーム5a、5bと、その近傍に設けられる油受10の構成について説明する。なお、分割フレーム5a、5bは、踏段6を挟む幅方向の両脇に対称に設けられるが、ここでは、踏段6の幅方向における一方側に設けられる分割フレーム5a、5bについて説明する。
【0026】
トラスフレーム4を構成するそれぞれの分割フレーム5a、5bは、踏段6の移動方向(トラスフレーム4の長手方向)に延在する部材で構成されている。分割フレーム5a、5bは、例えば、床面に平行な板状部材で構成された底面部15と、その底面部15に対して垂直方向に立設する板状部材で構成された側面部14を有する断面L字状の部材で構成されている。
【0027】
分割フレーム5a、5bは、幅方向において、側面部14が、底面部15に対して踏段6が配置される側とは反対側に位置するように、建物構造体内部に配設される。
【0028】
トラスフレーム4を構成する分割フレーム5aの長手方向における一方の端部の、上下方向における上面側には、分割フレーム5aを隣り合う分割フレーム5bに連結するための縦部材18aが立設して固定されている。同様に、分割フレーム5bの長手方向における他方の端部の、上下方向における上面側には、分割フレーム5bを隣り合う分割フレーム5aに接続するための縦部材18bが立設して固定されている。縦部材18a、18bは、それぞれ、トラスフレーム4の長手方向及び幅方向に直交する上下方向に延在する部材で構成されている。
【0029】
縦部材18aは、分割フレーム5aの側面部14に固定される部分となる板状部材で構成された固定部17と、固定部17に対して垂直方向に立設する板状部材で構成された連結部16とを有する断面L字形状の部材で構成されている。同様に、縦部材18bは、分割フレーム5bの側面部14に固定される部分となる板状部材で構成された固定部17と、固定部17に対して垂直方向に立設する板状部材で構成された連結部16とを有する断面L字形状の部材で構成されている。
【0030】
縦部材18aは、分割フレーム5aの長手方向における一方の端部において、その固定部17が、分割フレーム5aの側面部14に固定されている。同様に、縦部材18bは、その固定部17が、分割フレーム5aの側面部14に固定されている。このとき、隣り合って配置される縦部材18a、18bは、互いに、連結部16、16同士が当接可能なように、それぞれの分割フレーム5a、5bに固定されている。
【0031】
本実施形態では、隣り合う分割フレーム5a、5bは、それぞれの縦部材18a、18bの連結部16、16が長手方向に隣り合うように配置され、連結部16、16同士をボルト17で固定することによって互いに連結される。本実施形態では、隣り合う縦部材18a、18bの連結部16、16同士のボルト17による締結は、分割フレーム5a、5bの底面部15側で行われる。
【0032】
ところで、乗客コンベア1の省スペース化に応じて、踏段6を挟んで構成されるトラスフレーム4の幅は小さくなる傾向にあり、これに応じて、縦部材18a、18bのそれぞれの連結部16の幅方向の長さも小さく形成される。したがって、幅方向の長さが縮小された縦部材18a、18bにおいて、連結部16におけるボルト締結部を確保する必要がある。本実施形態では、図3に示すように、レール112が固定される位置よりも上下方向における下側において、連結部16の裾部16Aの幅を、レール112が固定される位置よりも上方における連結部16の幅よりも大きく形成している。そして、幅広に形成した裾部16Aに複数のボルト締結部17を設ける構成としている。本実施形態では、例えば、裾部16Aは、レール112の直下に達する位置まで延在するように構成されている。
【0033】
以上の構成を有するトラスフレーム4では、分割フレーム5a、5bに固定された縦部材18a、18b同士をボルト17で締結することで、隣り合う分割フレーム5a、5bが互いに固定されている。なお、この時、締結される縦部材18aと縦部材18bとの間には、間隙材70が挟持される。
【0034】
2-2.油受の構成
次に、トラスフレーム4の底面及び、縦部材18a、18bにおける連結部16の裾部16Aを覆うように設けられる油受について説明する。図2及び図4に示すように、本実施形態の油受10は、オイルパン50と、カバー部60とで構成されている。また、上述したフレームにおける長手方向を、単に「長手方向」、フレームにおける幅方向を単に「幅方向」、フレームにおける上下方向を単に「上下方向」として、油受10を構成する各部について説明する。
【0035】
[オイルパンの構成]
図5は、油受10のうち、オイルパン50のみが設置された状態を上面から見た図である。すなわち、図5では、施工時において、カバー部60を取り付ける前の状態を示している。図5において、分割フレーム5aが配置された側(紙面右方向)が、長手方向における上階床2側であり、分割フレーム5bが配置された側(紙面左方向)が、長手方向における下階床3側である。すなわち、傾斜区間においては、分割フレーム5a側が分割フレーム5bよりも高い位置に位置する。
【0036】
図5に示すように、オイルパン50は、トラスフレーム4と同様、長手方向に複数に分割された分割オイルパン50a、50b、及び、継ぎ目オイルパン50cで構成されている。分割オイルパン50a、50b、及び継ぎ目オイルパン50cは、それぞれ板状の部材で構成されている。
【0037】
分割オイルパン50aは、分割フレーム5a側に固定されている。一方、分割オイルパン50bは、分割フレーム5b側に固定されている。これらの分割オイルパン50a、50bは、それぞれ、対応する分割フレーム5a、5bに予め工場などで固定された後に搬入されるものであってもよく、また現場で固定されるものであってもよい。
【0038】
なお、図示を省略するが、分割オイルパン50aにおいて、後述するカバー部60の第1カバー部40が被さる領域の端部は、上下方向における上側に折り曲げ加工された折り曲げ部を有する。分割オイルパン50aにおいて所定の位置において折り曲げ部が設けられることにより、流れてきた油がオイルパン50から縦部材18a、18b側に漏れるのを防ぐことができる。
【0039】
継ぎ目オイルパン50cは、隣り合う分割オイルパン50aと分割オイルパン50bとの間に設置されている。継ぎ目オイルパン50cは、ほぼ矩形状の板状部材で構成され、隣合う分割フレーム5a、5b毎に設けられた分割オイルパン50a、50bの間の隙間を覆う。継ぎ目オイルパン50cは、分割フレーム5a、5bの底面部15に対して水平に挿入され固定される。継ぎ目オイルパン50cの、トラスフレーム4における長手方向の一方(上階床2側)の端部は、分割オイルパン50aの端部に重ねられて装架され、他方(下階床3側)の端部は、分割オイルパン50bの端部に重ねられて装架される。このとき、継ぎ目オイルパン50cの分割オイルパン50a側の端部は、分割オイルパン50aよりも下側に配置されるように重ねられる。一方、継ぎ目オイルパン50cの分割オイルパン50b側の端部は、分割オイルパン50bよりも上側に配置されるように重ねられる。
【0040】
また、継ぎ目オイルパン50cの幅方向におけるトラスフレーム4側の端部には、上下方向における上方に折り曲げられた折り曲げ部56を有する。
【0041】
ところで、分割フレーム5a、5bを固定するための縦部材18a、18bは、その連結部16の裾部16Aが、ボルト締結部17の領域を確保するため、分割フレーム5a、5bの底面部15側で幅広に構成されている。このため、縦部材18a、18bにおける連結部16の裾部16Aは、幅方向において、分割フレーム5a、5bの底面部15よりも踏段6が配置される側に突出する。したがって、縦部材18a、18bが設けられる部分では、矩形状の継ぎ目オイルパン50cは、分割フレーム5a、5bのそれぞれの底面部15まで延在させることができず、継ぎ目オイルパン50cと分割フレーム5a、5bのそれぞれの底面部15との間には間隙ができる。この間隙は、油除けのカバー部60によって被覆される。
【0042】
[カバー部の構成]
カバー部60は、図3に示すように、第1カバー部40、第2カバー部20、及び第3カバー部30で構成されている。第1カバー部40(本発明の下側カバー部に相当)は、オイルパン50と分割フレーム5a、5bとの間にできた間隙をカバーすると共に、上階床2側から下階床3方向に流れてきた油をオイルパン50側に流すように構成された部材である。第2カバー部20(本発明の上側カバー部に相当)は、上下方向において、第1カバー部40の上部に設けられ、主に、縦部材18a、18bにおける連結部16の裾部16Aをカバーする部材である。第3カバー部30(本発明の上側カバー部に相当)は、上下方向において、第2カバー部20の上部に設けられ、レール112が配置される高さよりも高い位置に延設して配置される。第3カバー部30は、レール112が配置される高さよりも高い位置から、第2カバー部20が設けられる位置までの連結部16をカバーする。
【0043】
図6Aは、第1カバー部40の概略斜視図である。また、図6Bは、第2カバー部20の概略斜視図である。また、図6Cは、第3カバー部30の概略斜視図である。
【0044】
[第1カバー部]
第1カバー部40は、オイルパン50とトラスフレーム4との隙間を覆うように形成された長手方向に延在する板状の平面部42と、幅方向において、平面部42の一方の端部に設けられた平板状の立ち上がり部41とを有する。
【0045】
平面部42は、その長手方向の長さは、分割フレーム5aと分割フレーム5bとの間の幅よりも長く、幅方向における幅は、分割フレーム5a及び分割フレーム5bと、オイルパン50との間の隙間を被覆可能な幅に構成されている。こここで、平面部42は、分割フレーム5aと分割フレーム5bとをつなぐ縦部材18a、18bを跨いで配置される。このため、平面部42の長手方向の中間部には、縦部材18a、18bの連結部16を囲う形状に形成された凹部44を有する。
【0046】
また、長手方向における平面部42の上階床2側の端部は、その幅方向における幅が、踏段6が配置される側から分割フレーム5a側に向けて連続的に小さくなるようなテーパ状に形成されている。このとき、長手方向における平面部42の上階床2側の端部(テーパー端部)と、分割フレーム5aの側面部14との為す角度θ1は、90度よりも大きく、より好ましくは、135度以上であればよい。
【0047】
さらに、幅方向における平面部42の踏段6が配置される側の端部及び、長手方向における上階床2側の端部は、上下方向における下側に折り曲げられた折り曲げ部42aを有する。本実施形態では、平面部42が、分割オイルパン50aの折り曲げ部(図示を省略する)及び継ぎ目オイルパン50cの折り曲げ部56(図2参照)に被さるように配置され、かつ、平面部42の折り曲げ部42aが、分割オイルパン50aの折り曲げ部及び、継ぎ目オイルパン50cの折り曲げ部56と対向するように配置される。
【0048】
一方、立ち上がり部41は、幅方向における平面部42の分割フレーム5a、5bの端部に設けられ、上下方向における上方に立設するように設けられた板状部材で構成されている。平面部42における凹部44以外の領域に設けられた立ち上がり部41は、分割フレーム5a、5bのそれぞれの側面部14に当接する部分であり、第1カバー部40を分割フレーム5a、5b側に固定する際の取り付け面となる。したがって、側面部14の取り付け面となる部分には、複数のボルト穴41a(ねじ穴)が設けられている。
【0049】
凹部44に設けられた立ち上がり部41は、第1カバー部40の内部に流れてきた油がオイルパン50の下方に侵入するのを防ぐための堰き止め面として機能する。
【0050】
平面部42及び立ち上がり部41からなる第1カバー部40は、一枚の板状部材を折り曲げ加工して形成されるものであってもよく、別途形成された平面部42及び立ち上がり部41を溶接などにより一体に形成されるものであってもよい。
【0051】
[第2カバー部]
第2カバー部20は、幅方向において、縦部材18a、18bの踏段6が配置される側に配置される前面部21と、長手方向において前面部21を挟む両側に設けられた側面部22、23と、上下方向における前面部21の下側の端部に設けられた裾部24とを有する。
【0052】
前面部21は、第1カバー部40と、第3カバー部30との間で、縦部材18a、18bにおける連結部16の、幅方向における踏段6が配置される側の面を覆うように構成されており、矩形状の板状部材で構成されている。また、前面部21は、その幅方向における踏段6が配置される側の面と、縦部材18a、18bの延在方向との為す角度が90度よりも大きい角度となるように、縦部材18a、18bの延在方向に対して斜めに構成される。
【0053】
また、図6Bでは、図示がなされていないが、図3に示すように、前面部21の上下方向における上端部には、上下方向に延在する立ち上がり部21aが設けられる。この立ち上がり部21aは、第3カバー部30の内側に配置される部分であり、第3カバー部30の前面部33と、幅方向に重なる部分である。
【0054】
裾部24は、幅方向において前面部21の踏段6が配置される側の端部に設けられた矩形状の板状部材で構成されており、上下方向に平行な面を有する。裾部24の長手方向の幅は、第1カバー部40の凹部44に設けられた長手方向に延びる立ち上がり部41の長さとほぼ同じかそれよりも少し大きく構成されている。裾部24は、第1カバー部40への固定面となり、第1カバー部40に固定するためのボルト穴24a(ねじ穴)を有する。すなわち、本実施形態では、第1カバー部40の凹部44に設けられた長手方向に延びる立ち上がり部41と、裾部24とが例えばボルト又はネジ等によって固定される。
【0055】
側面部22、23は、前面部21及び裾部24を挟んで長手方向に対向するように設けられている。側面部22、23は、縦部材18a、18bの固定部17と、前面部21及び裾部24との間で、縦部材18a、18bの連結部16における長手方向の面を覆うような板状部材で構成されている。長手方向における上階床2側の側面部22は、その上階床2側の面と、トラスフレーム4の長手方向との為す角度θ2が90度よりも大きくなるように、トラスフレーム4の長手方向に対して斜めに構成されている。
【0056】
また、側面部22、24は、第3カバー部30への固定面となる。すなわち、本実施形態では、第2カバー部20の側面部22、24の上下方向における上端部と、第3カバー部30の側面部34、36の上下方向における下端部とがそれぞれ例えばボルト等によって固定される。
【0057】
第2カバー部20を構成する前面部21、裾部24、及び、側面部22、23は、1枚の板状部材を所定の形に切断し折り曲げ加工した部材で構成されてもよく、また、それぞれのパーツを溶接によって接着した部材で構成されてもよい。
【0058】
[第3カバー部]
第3カバー部30は、上下方向における上方に設けられた上面部31と、上面部31に対して、長手方向の両側に設けられた側面部34、36と、幅方向において、上面部31の踏段6が配置される側に設けられた前面部33とを有する。さらに、第3カバー部30は、前面部33の上下方向における下端部に設けられた庇部35を有する。
【0059】
上面部31は、幅方向の中央部に縦部材18a、18bの連結部16を挿通可能な凹部32を有する板状部材で構成されている。また、上面部31は、その上下方向における上面は、垂直方向との為す角度θ3が90度よりも大きくなるように斜めに構成される。
【0060】
側面部34、36は、長手方向において、縦部材18a、18bのる両側面を覆う矩形状の板状部材で構成されており、後述する第2カバー部20に固定するためのボルト穴36a(ねじ穴)を有する。
【0061】
前面部33は、幅方向において、縦部材18a、18bの踏段6が配置される側の面を被覆する板状部材であり、上面部31、及び側面部34、36の踏段が配置される側の端部に配置されている。前面部33は、幅方向における踏段6が配置される側の面が、上下方向に平行となるように構成されている。
【0062】
庇部35は、前面部33の、上下方向における下側の端部に設けられ、前面部33から踏段6が配置される側に延在する板状部材で構成されている。庇部35は、前面部33の踏段6が配置される側の面に連続する面と、前面部33の幅方向における踏段6が配置される側の面との為す角度θ4が90度よりも大きくなるように、前面部33に対して斜め形成されている。また、庇部35は、後述する第2カバー部20の前面部21の上端に被さるように配置される部分であり、第2カバー部20の前面部21と平行となるように形成されている。
【0063】
上面部31、側面部34、36、前面部33、及び、庇部35から構成される第3カバー部30は、1枚の板状部材を所定の形に切断し折り曲げ加工した部材で形成されてもよく、また、それぞれのパーツを溶接によって接着した部材で形成されてもよい。
【0064】
2-3.カバー部の取り付け方法
次に、本実施形態のカバー部60の取り付け方法について説明する。まず、図4に示すように、トラスフレーム4を組み立てる。この場合には、前述したように、隣り合って配置される分割フレーム5a、5bの縦部材18a、18b同士をボルト17で固定することで連結する。その後、図5に示すように、隣り合う分割オイルパン50aと分割オイルパン50bとの間の隙間に、継ぎ目オイルパン50cを幅方向から平行に挿入する。このとき、継ぎ目オイルパン50cの長手方向における上階床2側では、分割オイルパン50aよりも継ぎ目オイルパン50cが上下方向の下方に重なるように配置する。一方、継ぎ目オイルパン50cの長手方向における下階床3側では、分割オイルパン50bよりも継ぎ目オイルパン50cが上下方向の上方に重なるように配置する。
【0065】
次に、第1カバー部40を取り付ける。第1カバー部40の凹部44内に縦部材18a、18bの連結部16が配置され、かつ、長手方向における凹部44の両側に設けられた立ち上がり部41がトラスフレーム4の側面部14に当接するように第1カバー部を配置する。そして、第1カバー部40の立ち上がり部41と、トラスフレーム4の側面部14とをボルト等によって固定する。
【0066】
次に、上下方向における第1カバー部40の上面に、第2カバー部20を取り付ける。第2カバー部20は、第1カバー部40の凹部44を被覆するように配置する。ここでは、第2カバー部20の裾部24と、第1カバー部40の凹部44に設けられた立ち上がり部41とをボルト又はネジで固定することで、第2カバー部20が、第1カバー部40に対して固定される。
【0067】
次に、第3カバー部30を取り付ける。ここでは、第2カバー部20の上下方向における上端部において、縦部材18a、18bの連結部16が第3カバー部30の凹部32内に配置されるように第3カバー部30を配置する。そして、第3カバー部30の側面部34、36と、第2カバー部20の側面部22、23とをボルト又はネジによって固定することで、第3カバー部30を第2カバー部20に対して固定する。
【0068】
そして、第1カバー部40、第2カバー部20、及び、第3カバー部30を順に固定した後、それぞれの部材の隙間には、コーキング材(図示を省略する)を塗布する。これにより、カバー部60の取り付け作業は完了する。
【0069】
本実施形態では、第1カバー部40において平面部42の長手方向における上階床2側の端部は、その幅が、幅方向の一側から他側にかけて小さくなるテーパ状に形成されている。これにより、図2の矢印A3で示すように、長手方向における上階床2側から下階床3側に流れてくる油を、矢印A4に示すように流すことができ、第1カバー部40の長手方向における上階床2側の端部に油が滞留するのを防ぐことができる。さらに、本実施形態では、第1カバー部40において、平面部42が、分割オイルパン50a及び継ぎ目オイルパン50cの幅方向におけるトラスフレーム4側の端部を覆うように配置されると共に、それぞれの折り曲げ部56、42aが互いに対向するように配置されている。これにより、長手方向における上階床2側から流れてきた油が、第1カバー部40から連結部16側に侵入するのを防ぐことができる。
【0070】
また、第1カバー部40の凹部44に設けられた立ち上がり部41は、第2カバー部20の内側(連結部16に面する側)に配置される。これにより、第2カバー部20の表面を伝って流れる油が、第1カバー部40内に流れ込むことがない。
【0071】
第2カバー部20は、前面部21の幅方向における踏段6が配置される側の面が、縦部材18a、18bの延在方向に対して90度よりも大きい角度を為すように斜めに構成されている。こすなわち、前面部21は、流れてくる油をオイルパン50側に流すための勾配を有する。これにより、上下方向における上方から流れてくる油は、前面部21に沿ってオイルパン50側に流れる。さらに、第2カバー部20の、長手方向における上階床2側の側面部22は、その長手方向における上階床2側の面とトラスフレーム4の延在方向との為す角度が90度よりも大きく構成されている。これにより、図2の矢印A5に示すように、長手方向において、上階床2側から流れてきた油をオイルパン50側に流すことができる。さらに、上下方向における第2カバー部20の上端部は、第3カバー部30の内側(連結部16に面する側)に配置される。これにより、第3カバー部30の表面を伝って流れる油が、第2カバー部20内に流れ込むことがない。
【0072】
また、第2カバー部20は、レール112が固定される位置よりも上下方向における上方に延設して設けられている。これにより、レール112から落下する油が第3カバー部30内に入るのを防ぐことができる。また、第3カバー部30では、その上面部31が、流れてくる油をオイルパン50側に流すような勾配を有するように形成されている。これにより、図3で示すように、矢印A1に示す方向に流れてきた油を矢印A2に示す方向に流すことができ、第3カバー部30の上面部31で溜まってしまうのを防ぐことができる。さらに、本実施形態では、前面部33に庇部35が設けられている。これにより、第3カバー部30の前面部33を伝って流れる油が、第2カバー部20内に入り混むのを防ぐことができる。
【0073】
以上のように、本実施形態では、縦部材18a、18bの連結部16の裾部16Aをカバーするカバー部60が設けられることにより、縦部材18a、18bの連結部16を伝って、オイルパン50の下側に油が漏れ出てしまうのを防ぐことができる。さらに、本実施形態は、カバー部60を構成する各部は、油の流れる方向(重力方向)に対して垂直となる面がなく、かつ、流れてくる油をオイルパン50側に流すことができる勾配を有する。これにより、カバー部60において、上方から下方に流れ落ちる油の流れが止まり、滞留してしまう部分が無くなる。この結果、例えば、レールや踏段チェーンから落下する油、及び、トラスフレーム4を構成する各フレームを伝って流れるてくる油は、カバー部60を構成する各部の面に沿ってオイルパン50側にすみやかに流れる。これにより、滞留した油がカバー部60の内部に漏れ出てしまうのを防ぐことができる。
【0074】
また、従来、油が溜まりやすい部分では、部材と部材との繋ぎ目にコーキング材を多めに塗布し、油漏れを防止する対策が取られている。これに対し、本実施形態では、油が溜まる箇所がないため、部材と部材との間に塗布するコーキング材の量を減らすことができる。これにより、現場での作業量を削減することができる。
【0075】
なお、本実施形態では、第1カバー部40、第2カバー部20、第3カバー部30を順に固定していく例としたが、予め、溶接などで固定した後に、トラスフレーム4内に固定してもよい。また、カバー部60は、第1カバー部40、第2カバー部20、第3カバー部30を別途形成し、組み立てる構成としたが、一体に構成された部材であってもよい。
【0076】
また、本実施形態では、乗客コンベアの一例として、エスカレーターを例に説明したが、本発明は、これに限られるものではなく、動く歩道等、他の形式の乗客コンベアにも適用可能である。
【0077】
上述した実施形態は、本発明を分かりやすく説明するために詳細に説明したものであり、必ずしも説明した全ての構成を備えるものに限定されるものではない。例えば、実施形態の構成の一部を他の構成に置き換えることが可能であり、また、実施形態の構成について他の構成を加えることも可能である。また、実施形態の構成の一部について、他の構成の追加・削除・置換をすることが可能である。
【符号の説明】
【0078】
1…乗客コンベア、2…上階床、3…下階床、4…トラスフレーム、5a…分割フレーム、5b…分割フレーム、6…踏段、7A…上部スプロケット、7B…下部スプロケット、8…欄干パネル、9…欄干部、10…油受、11…踏段チェーン、13…デッキ部、14…側面部、15…底面部、16…連結部、16A…裾部、17…ボルト締結部、18a、18b…縦部材、20…第2カバー部、21…前面部、22…側面部、24…裾部、30…第3カバー部、31…上面部、32…凹部、33…前面部、34…側面部、35…庇部、40…第1カバー部、42…平面部、44…凹部、50…オイルパン、50a…分割オイルパン、50b…分割オイルパン、50c…継ぎ目オイルパン、60…カバー部、111…ローラ、112…レール、113…軸部
図1
図2
図3
図4
図5
図6