(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024178723
(43)【公開日】2024-12-25
(54)【発明の名称】半導体素子および半導体装置
(51)【国際特許分類】
H01L 21/60 20060101AFI20241218BHJP
H01L 23/48 20060101ALI20241218BHJP
【FI】
H01L21/92 602Q
H01L21/92 602H
H01L23/48 G
H01L21/60 311S
【審査請求】未請求
【請求項の数】19
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023097092
(22)【出願日】2023-06-13
(71)【出願人】
【識別番号】000116024
【氏名又は名称】ローム株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100105957
【弁理士】
【氏名又は名称】恩田 誠
(74)【代理人】
【識別番号】100068755
【弁理士】
【氏名又は名称】恩田 博宣
(72)【発明者】
【氏名】柏谷 悠太
【テーマコード(参考)】
5F044
【Fターム(参考)】
5F044KK01
5F044LL13
(57)【要約】
【課題】電極端子の接続状態のばらつきを低減すること。
【解決手段】半導体素子30は、素子表面31と、素子表面31に形成された第1電極44Aおよび第2電極44Bと、第1電極44Aに接する複数の第1電極端子50と、第2電極44Bに接する複数の第2電極端子60と、複数の第1電極端子50が配置された第1領域31Aと、複数の第2電極端子60が配置された第2領域31Bと、を備える。第2領域31Bにおける単位面積当たりの第2電極端子60の数は、第1領域31Aにおける単位面積当たりの第1電極端子50の数よりも少ない。平面視において第2電極端子60の面積は、第1電極端子50の面積よりも大きい。
【選択図】
図5
【特許請求の範囲】
【請求項1】
素子表面と、前記素子表面とは反対側を向く素子裏面と、
前記素子表面に形成された第1電極および第2電極と、
前記第1電極に接する複数の第1電極端子と、
前記第2電極に接する複数の第2電極端子と、
複数の前記第1電極端子が配置された第1領域と、
複数の前記第2電極端子が配置された第2領域と、
を備え、
前記第2領域における単位面積当たりの前記第2電極端子の数は、前記第1領域における単位面積当たりの前記第1電極端子の数よりも少なく、
前記素子表面に対して垂直な方向である厚さ方向から視て、前記第2電極端子の面積は、前記第1電極端子の面積よりも大きい
半導体素子。
【請求項2】
前記第1領域は、互いに直列接続された第1トランジスタおよび第2トランジスタが形成された領域であり、
前記第2領域は、前記第1トランジスタおよび前記第2トランジスタを制御する制御回路が形成された領域であり、
前記複数の第1電極端子は、前記第1トランジスタおよび前記第2トランジスタと電気的に接続されており、
前記複数の第2電極端子は、前記制御回路に電気的に接続されている
請求項1に記載の半導体素子。
【請求項3】
前記厚さ方向から視た前記第2電極端子の形状は、前記厚さ方向から視た前記第1電極端子の形状とは異なり、
前記厚さ方向から視た前記第1電極端子の形状は、円形状である
請求項1に記載の半導体素子。
【請求項4】
前記厚さ方向から視た前記第2電極端子の形状は、矩形状である
請求項3に記載の半導体素子。
【請求項5】
前記第1電極端子は、前記第1電極と接する第1シード層と、前記第1シード層に積層された第1めっき層と、を含み、
前記第2電極端子は、前記第2電極と接する第2シード層と、前記第2シード層に積層された第2めっき層と、を含む
請求項1に記載の半導体素子。
【請求項6】
前記第1シード層の厚さと前記第2シード層との厚さは互いに等しい
請求項5に記載の半導体素子。
【請求項7】
素子表面と、前記素子表面とは反対側を向く素子裏面と、
前記素子表面に形成された第1電極および第2電極と、
前記第1電極に接する複数の第1電極端子と、
前記第2電極に接する複数の第2電極端子と、
複数の前記第1電極端子が配置された第1領域と、
複数の前記第2電極端子が配置された第2領域と、
を備え、
前記第2領域における単位面積当たりの前記第2電極端子の数は、前記第1領域における単位面積当たりの前記第1電極端子の数よりも少なく、
前記第2領域には、ダミー端子が設けられている
半導体素子。
【請求項8】
前記ダミー端子は、前記第1電極端子よりも前記第2電極端子寄りに配置されている
請求項7に記載の半導体素子。
【請求項9】
前記半導体素子の厚さ方向から視て前記第2電極端子は、前記第1電極端子に対して第1方向に離隔して配置されており、
前記素子表面のうち前記第2領域に形成された第3電極をさらに備え、
前記第3電極は、前記第1電極と前記第2電極との前記第1方向の間における前記第2電極寄りに設けられ、
前記ダミー端子は、前記第3電極に接している
請求項7に記載の半導体素子。
【請求項10】
前記ダミー端子の高さ寸法は、前記第2電極端子の高さ寸法よりも小さい
請求項7に記載の半導体素子。
【請求項11】
前記ダミー端子の高さ寸法は、前記第1電極端子の高さ寸法よりも小さい
請求項7に記載の半導体素子。
【請求項12】
前記素子表面には、第1開口部および第2開口部を有する絶縁層が形成されており、
前記第1電極端子は、前記第1開口部において前記第1電極と電気的に接続されており、
前記第2電極端子は、前記第2開口部において前記第2電極と電気的に接続されており、
前記ダミー端子は、前記絶縁層上に設けられており、
前記半導体素子の厚さ方向から視た前記ダミー端子の面積は、前記厚さ方向から視た前記第1電極端子の面積よりも大きい
請求項7に記載の半導体素子。
【請求項13】
前記ダミー端子の高さ寸法は、前記第2電極端子の高さ寸法と等しい
請求項12に記載の半導体素子。
【請求項14】
前記半導体素子の厚さ方向から視て前記第2電極端子は、前記第1電極端子に対して第1方向に離隔して配置されており、
前記厚さ方向から視て、前記第1方向と直交する方向を第2方向として、
複数の前記第2電極端子は、前記第2方向に互いに離隔して配列されており、
前記ダミー端子は、前記第2方向に互いに離隔して複数設けられている
請求項7に記載の半導体素子。
【請求項15】
前記ダミー端子は、前記半導体素子の厚さ方向から視て前記第2電極端子を囲うように複数設けられている
請求項7に記載の半導体素子。
【請求項16】
前記半導体素子の厚さ方向から視た前記ダミー端子の形状は、矩形状である
請求項7に記載の半導体素子。
【請求項17】
前記第1電極端子は、前記第1電極と接する第1シード層と、前記第1シード層に積層された第1めっき層と、を含み、
前記第2電極端子は、前記第2電極と接する第2シード層と、前記第2シード層に積層された第2めっき層と、を含み、
前記ダミー端子は、前記第3電極と接する第3シード層と、前記第3シード層に積層された第3めっき層と、を含む
請求項9に記載の半導体素子。
【請求項18】
基板表面を有し、前記基板表面に複数の第1表面配線および複数の第2表面配線が形成された基板と、
前記複数の第1表面配線および前記複数の第2表面配線の双方に実装された請求項1~17のいずれか一項に記載の半導体素子と、
前記半導体素子を封止する封止樹脂と、
を備え、
前記複数の第1電極端子は、前記複数の第1表面配線に個別に電気的に接続され、
前記複数の第2電極端子は、前記複数の第2表面配線に個別に電気的に接続されている
半導体装置。
【請求項19】
複数の第1リードおよび複数の第2リードと、
前記複数の第1リードおよび前記複数の第2リードの双方に実装された請求項1~17のいずれか一項に記載の半導体素子と、
前記半導体素子を封止する封止樹脂と、
を備え、
前記複数の第1電極端子は、前記複数の第1リードに個別に電気的に接続され、
前記複数の第2電極端子は、前記複数の第2リードに個別に電気的に接続されている
半導体装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、半導体素子および半導体装置に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1は、半導体素子が配線部にフリップチップボンディングによって互いに接合された半導体素子および配線部と、半導体素子および配線部を封止する封止樹脂と、を備える半導体装置が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、半導体素子は、配線部に接合されることによって配線部と電気的に接続される複数の電極端子を含む。複数の電極端子の高さ寸法がばらつくと、複数の電極端子と配線部との電気的な接続状態がばらつくため、半導体装置の電気的な特性がばらつくおそれがある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本開示の一態様による半導体素子は、素子表面と、前記素子表面とは反対側を向く素子裏面と、前記素子表面に形成された第1電極および第2電極と、前記第1電極に接する複数の第1電極端子と、前記第2電極に接する複数の第2電極端子と、複数の前記第1電極端子が配置された第1領域と、複数の前記第2電極端子が配置された第2領域と、を備え、前記第2領域における単位面積当たりの前記第2電極端子の数は、前記第1領域における単位面積当たりの前記第1電極端子の数よりも少なく、前記素子表面に対して垂直な方向である厚さ方向から視て、前記第2電極端子の面積は、前記第1電極端子の面積よりも大きい。
【0006】
本開示の一態様による半導体素子は、素子表面と、前記素子表面とは反対側を向く素子裏面と、前記素子表面に形成された第1電極および第2電極と、前記第1電極に接する複数の第1電極端子と、前記第2電極に接する複数の第2電極端子と、複数の前記第1電極端子が配置された第1領域と、複数の前記第2電極端子が配置された第2領域と、を備え、前記第2領域における単位面積当たりの前記第2電極端子の数は、前記第1領域における単位面積当たりの前記第1電極端子の数よりも少なく、前記第2領域には、ダミー端子が設けられている。
【0007】
本開示の一態様による半導体装置は、前記基板表面に複数の第1表面配線および複数の第2表面配線が形成された基板と、前記複数の第1表面配線および前記複数の第2表面配線の双方に実装された上記半導体素子と、前記半導体素子を封止する封止樹脂と、を備え、前記複数の第1電極端子は、前記複数の第1表面配線に個別に電気的に接続され、前記複数の第2電極端子は、前記複数の第2表面配線に個別に電気的に接続されている。
【0008】
本開示の一態様による半導体装置は、複数の第1リードおよび複数の第2リードと、前記複数の第1リードおよび前記複数の第2リードの双方に実装された上記半導体素子と、前記半導体素子を封止する封止樹脂と、を備え、前記複数の第1電極端子は、前記複数の第1リードに個別に電気的に接続され、前記複数の第2電極端子は、前記複数の第2リードに個別に電気的に接続されている。
【発明の効果】
【0009】
本開示の一態様による半導体素子および半導体装置によれば、電極端子の接続状態のばらつきを低減することができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【
図1】
図1は、第1実施形態の半導体装置の概略斜視図である。
【
図2】
図2は、
図1の半導体装置の内部構造を示す概略平面図である。
【
図3】
図3は、
図2の半導体装置から半導体素子の一部を省略した状態の概略平面図である。
【
図6】
図6は、
図5のF6-F6線で半導体素子を切断した概略断面図である。
【
図7】
図7は、
図2のF7-F7線で半導体装置を切断した概略断面図である。
【
図8】
図8は、
図7の第1電極端子およびその周辺を拡大した概略断面図である。
【
図9】
図9は、
図7の第2電極端子およびその周辺を拡大した概略断面図である。
【
図13】
図13は、第2実施形態の半導体装置について、半導体素子の概略平面図である。
【
図17】
図17は、第3実施形態の半導体装置について、半導体素子の概略平面図である。
【
図19】
図19は、変更例の半導体装置について、半導体素子の概略平面図である。
【
図20】
図20は、変更例の半導体装置について、半導体素子の概略平面図である。
【
図21】
図21は、変更例の半導体装置について、半導体素子の概略平面図である。
【
図22】
図22は、変更例の半導体装置について、半導体素子の概略平面図である。
【
図23】
図23は、変更例の半導体装置について、半導体素子の概略平面図である。
【
図24】
図24は、変更例の半導体装置について、当該半導体装置から半導体素子の一部を省略した状態の概略平面図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、添付図面を参照して本開示における半導体素子およびこの半導体素子を備える半導体装置のいくつかの実施形態を説明する。なお、説明を簡単かつ明確にするために、図面に示される構成要素は、必ずしも一定の縮尺で描かれていない。また、理解を容易にするために、断面図ではハッチング線が省略されている場合がある。添付の図面は、本開示の実施形態を例示するに過ぎず、本開示を制限するものとみなされるべきではない。
【0012】
以下の詳細な記載は、本開示の例示的な実施形態を具体化する装置、システム、および方法を含む。この詳細な記載は本来説明のためのものに過ぎず、本開示の実施形態またはこのような実施形態の適用および使用を限定することを意図しない。
【0013】
<第1実施形態>
図1~
図9を参照して、第1実施形態の半導体装置10について説明する。
図1は、第1実施形態の半導体装置10の斜視構造を示している。
図2は、
図1の半導体装置10から後述する封止樹脂80を削除した状態の平面構造を示している。
図3は、半導体装置10の後述する第1リード21および第2リード22の平面構造を示している。
図4は、半導体装置10の裏面構造を示している。
図5は、半導体装置10の後述する半導体素子30の平面構造を示している。
図6は、
図5のF6-F6線で半導体素子30を切断した概略断面構造を示している。
図7は、
図2のF7-F7線で半導体装置10を切断した概略断面構造を示している。
図8は、半導体素子30の後述する第1電極端子50およびその周辺の概略断面構造を示している。
図9は、半導体素子30の後述する第2電極端子60およびその周辺の概略断面構造を示している。なお、
図2では、図面を容易に理解するため、封止樹脂80を二点鎖線で示している。
図3では、図面を容易に理解するため、半導体素子30を二点鎖線で示している。また、本開示において使用される「平面視」という用語は、
図1に示される互いに直交するXYZ軸のZ方向に半導体装置10を視ることをいう。ここで、X方向は「第1方向」の一例であり、Y方向は「第2方向」の一例である。
【0014】
[半導体装置の全体構成]
図1~
図4を参照して、半導体装置10の全体構成について説明する。
図1に示すように、半導体装置10は、Z方向を厚さ方向とする矩形平板状に形成されている。半導体装置10は、Z方向において互いに反対側を向く装置表面11および装置裏面12と、装置表面11および装置裏面12をZ方向に接続する4つの装置側面13~16と、を有する。装置側面13,14は半導体装置10のX方向の両端面を構成し、装置側面15,16は半導体装置10のY方向の両端面を構成している。
図1に示す例では、半導体装置10は、平面視において正方形状に形成されている。半導体装置10は、例えば回路基板(図示略)に実装する場合に装置裏面12が実装面となる表面実装型のパッケージ形式である。
図1に示す例では、半導体装置10のパッケージ形式は、QFN(Quad Flat Non-leaded Package)タイプである。なお、平面視における半導体装置10の形状は正方形状に限定されず、任意に変更可能である。半導体装置10のX方向、Y方向、およびZ方向の寸法は任意に変更可能である。また、半導体装置10のパッケージ形式は、QFNに限定されず、任意に変更可能である。
【0015】
半導体装置10は、例えばDC/DCコンバータ、AC/DCコンバータ等の電力変換装置として構成されてよい。第1実施形態では、半導体装置10は、DC/DCコンバータとして構成されている。
【0016】
図2および
図3に示すように、半導体装置10は、複数(第1実施形態では3つ)の第1リード21および複数(第1実施形態では4つ)の第2リード22と、複数の第1リード21および複数の第2リード22上に配置された半導体素子30と、複数の第1リード21、複数の第2リード22、および半導体素子30を封止する封止樹脂80と、を備える。なお、複数の第1リード21および複数の第2リード22は、封止樹脂80から露出する部分を含む。
図1および
図4において、封止樹脂80から露出した複数の第1リード21および複数の第2リード22の各々には、ドットが付されている。
【0017】
図1に示すように、封止樹脂80は、半導体装置10の外観構造を構成している。より詳細には、封止樹脂80は、Z方向を厚さ方向とする矩形平板状に形成されている。封止樹脂80は、Z方向において互いに反対側を向く封止表面81および封止裏面82と、封止表面81および封止裏面82をZ方向に接続する4つの封止側面83~86と、を有する。封止表面81は装置表面11を構成し、封止裏面82は装置裏面12を構成している。封止側面83は装置側面13を構成し、封止側面84は装置側面14を構成し、封止側面85は装置側面15を構成し、封止側面86は装置側面16を構成している。また、封止樹脂80は、複数の第1リード21および複数の第2リード22を支持している。
【0018】
図2および
図3に示すように、各第1リード21および各第2リード22は、導電材料によって形成されている。導電材料として、例えばTi(チタン)、TiN(窒化チタン)、Au(金)、Ag(銀)、Cu(銅)、Al(アルミニウム)、およびW(タングステン)のうち1つまたは複数が適宜選択されたものを含む材料が用いられている。
【0019】
各第1リード21および各第2リード22の各々は、例えば金属板にエッチング加工を施すことによって形成されている。なお、各第1リード21および各第2リード22の各々の形成方法は任意に変更可能である。一例では、各第1リード21および第2リード22の各々は、金属板に打ち抜き加工、折り曲げ加工等を施すことによって形成されてもよい。以降の説明では、複数の第1リード21を「第1リード21A~21C」とし、複数の第2リード22を「第2リード22A~22D」とする。
【0020】
第1リード21Aおよび第1リード21Bは、半導体装置10において電力変換対象となる直流電力(電圧)が入力されるように構成されている。第1実施形態では、第1リード21Aは正極(P端子)であり、第1リード21Bは負極(N端子)である。第1リード21Cは、半導体素子30の後述するスイッチング回路42A(
図7参照)によって電力変換された交流電力(電圧)が出力されるように構成されている。
【0021】
図3に示すように、第1リード21A~21Cは、平面視においてX方向において互いに離隔して配列されている。第1リード21Aは、第1リード21B,21Cよりも封止側面83寄りに配置されている。第1リード21Bは、第1リード21A,21Cよりも封止側面84寄りに配置されている。
【0022】
第1リード21A~21Cは、平面視において封止側面85と封止側面86とにわたりY方向に延びる帯状に形成されている。このため、第1リード21A~21Cは、封止側面85および封止側面86から露出している。第1リード21Bは、平面視において封止側面84~86のいずれかに向けて突出する複数の突出部21BAを含む。複数の突出部21BAは、Y方向において互いに離隔して配列されている。複数の突出部21BAは、封止側面84~86から露出している。
【0023】
図3および
図4に示すように、第1リード21A~21Cは、Z方向において互いに反対側を向く第1リード表面21Sおよび第1リード裏面21Rを有する。第1リード表面21Sは封止表面81と同じ側を向き、第1リード裏面21Rは封止裏面82と同じ側を向いている。第1リード表面21Sは、封止樹脂80に覆われている。一方、第1リード裏面21Rは、封止裏面82から露出している。半導体素子30は、第1リード21A~21Cの第1リード表面21Sによって支持されている。
【0024】
第1リード21A~21Cの各々では、平面視において第1リード表面21Sの面積は、第1リード裏面21Rの面積よりも大きい。このため、第1リード21A~21Cにおいては、平面視において第1リード表面21Sと第1リード裏面21Rとが重ならない部分であるアンカー部分を少なくとも1つ含む。このようなアンカー部分は、例えば第1リード裏面21Rからのハーフエッチング処理によって形成することができる。第1リード21A~21Cの各々においては、アンカー部分を含むことによって第1リード21A~21Cが封止樹脂80の封止裏面82から脱落することが抑制される。
【0025】
第1リード21A~21Cの第1リード裏面21Rと、第1リード21A~21Cのうち封止側面84~86から露出した部分との各々には、例えばSn(錫)めっきを施してもよい。なお、Snめっきに代えて、例えばNi(ニッケル)、Pd(パラジウム)、Au(金)の順に積層された複数の金属めっきが採用されてもよい。
【0026】
第2リード22A~22Dは、半導体素子30の後述の制御回路42Bの接地端子、制御回路42Bを駆動させるための電力(電圧)が入力される端子、および制御回路42B(
図7参照)に伝達するための電気信号が入力される端子のいずれかを構成している。
【0027】
図3に示すように、第2リード22A~22Dは、第1リード21A~21Cよりも封止側面83寄りに配置されている。第2リード22A~22Dは、例えばY方向において互いに離隔して配列されている。一例では、第2リード22A~22Dは、Y方向から視て互いに重なるように配置されている。
【0028】
図3および
図4に示すように、第2リード22A~22Dは、Z方向において互いに反対側を向く第2リード表面22Sおよび第2リード裏面22Rを有する。第2リード表面22Sは第1リード表面21Sと同じ側を向き、第2リード裏面22Rは第1リード裏面21Rと同じ側を向いている。半導体素子30は、第2リード22A~22Dの第2リード表面22Sによって支持されている。第2リード裏面22Rは、封止樹脂80の封止裏面82から露出している。第2リード22A~22Dの各々は、封止樹脂80の封止側面83から露出する部分を含む。
【0029】
第2リード22A~22Dの各々では、平面視において第2リード表面22Sの面積は、第2リード裏面22Rの面積よりも大きい。このため、第2リード22A~22Dにおいては、平面視において第2リード表面22Sと第2リード裏面22Rとが重ならない部分であるアンカー部分を少なくとも1つ含む。このようなアンカー部分は、例えば第2リード裏面22Rからのハーフエッチング処理によって形成することができる。第2リード22A~22Dの各々においては、アンカー部分を含むことによって第2リード22A~22Dが封止樹脂80の封止裏面82から脱落することが抑制される。
【0030】
第2リード22A~22Dの第2リード裏面22Rと、第2リード22A~22Dのうち封止側面83から露出した部分との各々には、例えばSnめっきを施してもよい。なお、Snめっきに代えて、例えばNi、Pd、Auの順に積層された複数の金属めっきが採用されてもよい。
【0031】
図2に示すように、半導体素子30は、平面視において、半導体装置10の中央に配置されている。半導体素子30は、Z方向を厚さ方向とする矩形平板状に形成されている。半導体素子30は、素子表面31(
図5参照)と、素子表面31とは反対側を向く素子裏面32と、素子表面31および素子裏面32をZ方向に接続する素子側面33~36と、を備える。素子表面31は封止裏面82と同じ側を向き、素子裏面32は封止表面81と同じ側を向いている。このため、素子表面31は、Z方向において第1リード21A~21Cの第1リード表面21Sおよび第2リード22A~22Dの第2リード表面22Sと対面している。素子側面33は封止側面83と同じ側を向き、素子側面34は封止側面84と同じ側を向き、素子側面35は封止側面85と同じ側を向き、素子側面36は封止側面86と同じ側を向いている。
【0032】
素子表面31は、第1領域31Aおよび第2領域31Bを含む。第1領域31Aおよび第2領域31Bは、X方向に並んでいる。第1領域31Aは、第2領域31Bよりも素子側面34寄りに配置されている。第1領域31Aおよび第2領域31Bは、平面視において矩形状の領域である。第1領域31Aの面積は、第2領域31Bの面積よりも大きい。一例では、第1領域31Aの面積は、第2領域31Bの面積の2倍程度である。
【0033】
第1領域31Aは、素子表面31のうちZ方向において第1リード21A~21Cと対向する領域である。このため、第1領域31Aは、第1リード21A~21Cと半導体素子30とを電気的に接続する領域であるといえる。第2領域31Bは、素子表面31のうちZ方向において第2リード22A~22Dと対向する領域である。このため、第2領域31Bは、第2リード22A~22Dと半導体素子30とを電気的に接続する領域であるといえる。
【0034】
第2領域31Bは、素子表面31のうち第1リード21A~21Cよりも素子側面33寄りの領域である。一例では、第2領域31BのX方向の両端部のうち第1領域31Aに近い方の端部は、平面視において第1リード21AとX方向に隣り合う位置に配置されている。
【0035】
図6に示すように、半導体素子30は、半導体基板41、半導体層42、パッシベーション膜43、第1電極44A、第2電極44B、絶縁層45、複数の第1電極端子50、および複数の第2電極端子60を含む。半導体層42、パッシベーション膜43、第1電極44A、第2電極44B、絶縁層45、複数の第1電極端子50、および複数の第2電極端子60は、半導体基板41上に設けられている。半導体素子30は、その内部に回路が構成されたフリップチップ型のLSI(Large Scale Integration)である。
【0036】
半導体基板41は、Z方向を厚さ方向とする矩形平板状に形成されている。半導体基板41は、例えばSi(シリコン)またはSiC(炭化ケイ素)を含む材料によって形成されている。半導体基板41は、Z方向において互いに反対側を向く基板表面41Aおよび基板裏面41Bを含む。基板表面41Aは素子表面31と同じ側を向き、基板裏面41Bは素子裏面32と同じ側を向いている。一例では、基板裏面41Bは、素子裏面32を構成している。
【0037】
半導体層42は、基板表面41A上に形成されている。半導体層42は、ドープされる元素量の相違に基づく複数種類のp型半導体およびn型半導体を含む。半導体層42には、スイッチング回路42Aと、スイッチング回路42Aと電気的に接続された制御回路42Bとが形成されている。換言すると、半導体素子30は、スイッチング回路42Aおよび制御回路42Bを含む。
【0038】
スイッチング回路42Aは、MOSFET(Metal-Oxide-Semiconductor Field-Effect Transistor)、IGBT(Insulated Gate Bipolar Transistor)等の半導体によって形成されたスイッチング素子を含む回路である。一例では、スイッチング回路42Aは、高電圧領域(上アーム回路)と低電圧領域(下アーム回路)との2つの領域に区分されている。高電圧領域および低電圧領域の各々は、少なくとも1つのトランジスタによって構成されている。一例では、トランジスタは、nチャネル型のMOSFETによって構成されている。
【0039】
スイッチング回路42Aは、第1領域31Aに形成されている。つまり、第1領域31Aは、互いに直列接続された第1トランジスタおよび第2トランジスタが形成された領域である。ここで、高電圧領域(上アーム回路)に形成された少なくとも1つのトランジスタは第1トランジスタの一例であり、低電圧領域(下アーム回路)に形成された少なくとも1つのトランジスタは第2トランジスタの一例である。
【0040】
制御回路42Bは、例えばスイッチング回路42Aを駆動させるためのゲートドライバ、スイッチング回路42Aの高電圧領域に対応するブートストラップ回路等を含む。制御回路42Bは、スイッチング回路42Aを駆動させるための制御を行うように構成されている。制御回路42Bは、第1トランジスタおよび第2トランジスタを制御する回路であるといえる。制御回路42Bは、第2領域31Bに形成されている。なお、半導体層42は、配線層(図示略)をさらに含む。配線層は、例えばスイッチング回路42Aと制御回路42Bとを電気的に接続するように構成されている。
【0041】
パッシベーション膜43は、電気絶縁性を有し、半導体層42を覆うように形成されている。パッシベーション膜43は、例えばSiO2(酸化シリコン)膜およびSiN(窒化シリコン)膜との積層構造によって構成されている。一例では、パッシベーション膜43の表面は、素子表面31を構成している。
【0042】
図5に示すように、第1電極44Aおよび第2電極44Bは、素子表面31に形成されている。つまり、第1電極44Aおよび第2電極44Bは、パッシベーション膜43上に形成されている。第1電極44Aおよび第2電極44Bの各々は、複数設けられている。複数の第1電極44Aは、素子表面31の第1領域31Aに形成されている。複数の第1電極44Aは、スイッチング回路42Aと電気的に接続されている。複数の第2電極44Bは、素子表面31の第2領域31Bに形成されている。複数の第2電極44Bは、制御回路42Bと電気的に接続されている。
【0043】
複数の第1電極44Aは、第1リード21の数に応じて形成されている。第1実施形態では、第1電極44Aは、3つの第1リード21である第1リード21A~21C(
図3参照)に応じて3つ形成されている。この3つの第1電極44Aを、便宜上、「第1電極44AA」、「第1電極44AB」、「第1電極44AC」とする。
【0044】
第1電極44AA~44ACは、X方向において互いに離隔して配列されている。第1電極44AA~44ACの各々は、平面視においてY方向に延びる帯状に形成されている。一例では、第1電極44AA~44ACのY方向の寸法は互いに等しい。第1電極44AA~44ACは、Z方向において第1リード21A~21Cと個別に対向している。より詳細には、第1電極44AAはZ方向において第1リード21Aと対向し、第1電極44ABはZ方向において第1リード21Bと対向し、第1電極44ACはZ方向において第1リード21Cと対向している。
【0045】
第1電極44AAは、複数の第1電極端子50を介して第1リード21Aと電気的に接続されている。第1電極44ABは、別の複数の第1電極端子50を介して第1リード21Bと電気的に接続されている。第1電極44ACは、さらに別の複数の第1電極端子50を介して第1リード21Cと電気的に接続されている。これにより、スイッチング回路42Aは、第1リード21A~21Cと電気的に接続されている。なお、第1電極端子50の構成および配置態様、ならびに第1リード21A~21Cと複数の第1電極44Aとの接続構造については後述する。また、便宜上、第1電極44AAに接続された第1電極端子50を「第1電極端子50A」とし、第1電極44ABに接続された第1電極端子50を「第1電極端子50B」とし、第1電極44ACに接続された第1電極端子50を「第1電極端子50C」とする。
【0046】
複数の第2電極44Bは、第2リード22の数に応じて形成されている。第1実施形態では、第2電極44Bは、4つの第2リード22である第2リード22A~22D(
図3参照)に応じて2つ形成されている。この2つの第2電極44Bを、便宜上、「第2電極44BA」、「第2電極44BB」とする。
【0047】
一例では、第2電極44BAはZ方向において第2リード22A,22Bに対向しており、第2電極44BBはZ方向において第2リード22C,22Dに対向している。第1実施形態では、第2電極44BA,44BBは、X方向において互いに同じ位置であってY方向において互いに離隔して配列されている。第2電極44BA,44BBは、平面視においてY方向が長手方向となり、X方向が短手方向となる矩形状に形成されている。
【0048】
第2電極44BAは、複数の第2電極端子60を介して第2リード22A,22Bと電気的に接続されている。第2電極44BBは、別の複数の第2電極端子60を介して第2リード22C、22Dと電気的に接続されている。これにより、制御回路42Bは、第2リード22A~22Dと電気的に接続されている。なお、複数の第2電極端子60の構成および配置態様、ならびに第2リード22A~22Dと複数の第2電極44Bとの接続構造については後述する。また、便宜上、第2電極44BAに接続された第2電極端子60を「第2電極端子60A」とし、第2電極44BBに接続された第2電極端子60を「第2電極端子60B」とする。
【0049】
以降の説明において、第1電極44Aについて第1電極44AA~44ACを区別することなく用いる場合、単に第1電極44Aとし、第2電極44Bについて第2電極44BA,44BBを区別することなく用いる場合、単に第2電極44Bとする。また、第1電極端子50について第1電極端子50A~50Cを区別することなく用いる場合、単に第1電極端子50とし、第2電極端子60について第2電極端子60A,60Bを区別することなく用いる場合、単に第2電極端子60とする。
【0050】
図6に示すように、絶縁層45は、素子表面31に形成されている。絶縁層45は、パッシベーション膜43、各第1電極44A、および各第2電極44Bの一部を覆っている。絶縁層45は、例えばフェノール樹脂、ポリイミド樹脂等の絶縁材料によって形成されている。絶縁層45は、複数(第1実施形態では3つ)の第1開口部45Aおよび複数(第1実施形態では2つ)の第2開口部45Bを含む。複数の第1開口部45Aは、第1電極44AA~44ACを個別に露出している。複数の第2開口部45Bは、第2電極44BA,44BB(
図5参照)を個別に露出している。
【0051】
第1電極端子50A~50Cは、複数の第1開口部45A内に個別に設けられている。
第1電極端子50Aは、1つの第1開口部45Aから露出した第1電極44AAと電気的に接続されている。
図5に示すように、第1電極端子50Aは複数設けられている。複数の第1電極端子50Aは、X方向において同じ位置であってY方向において互いに離隔して配列されている。
【0052】
図6に示すように、第1電極端子50Bは、別の1つの第1開口部45Aから露出した第1電極44ABと電気的に接続されている。
図5に示すように、第1電極端子50Bは複数設けられている。複数の第1電極端子50Bは、X方向において同じ位置であってY方向において互いに離隔して配列されている。
【0053】
図6に示すように、第1電極端子50Cは、さらに別の1つの第1開口部45Aから露出した第1電極44ACと電気的に接続されている。
図5に示すように、第1電極端子50Cは複数設けられている。複数の第1電極端子50Cは、X方向において同じ位置であってY方向において互いに離隔して配列されている。一例では、第1電極端子50A~50Cの数は互いに同じである。なお、第1電極端子50A~50Cの各々の数は任意に変更可能である。
【0054】
このように、第1電極端子50A~50Cは、スイッチング回路42A(
図6参照)と電気的に接続されている。つまり、第1電極端子50A~50Cは、第1トランジスタおよび第2トランジスタと電気的に接続されているといえる。一例では、第1電極端子50Aは、第1トランジスタのドレインと電気的に接続されている。第1電極端子50Bは、第2トランジスタのソースと電気的に接続されている。第1電極端子50Cは、第1トランジスタのソースおよび第2トランジスタのドレインと電気的に接続されている。
【0055】
図6に示すように、複数の第2電極端子60は、複数の第2開口部45B内に個別に設けられている。
第2電極端子60Aは、1つの第2開口部45Bから露出した第2電極44BAと電気的に接続されている。第2電極端子60Aは複数(第1実施形態では2つ)設けられている。複数の第2電極端子60Aは、第2電極端子60Bは、別の1つの第2開口部45Bから露出した第2電極44BB(
図5参照)と電気的に接続されている。第2電極端子60Bは複数(第1実施形態では2つ)設けられている。
図5に示すように、複数の第2電極端子60Bは、X方向において同じ位置であってY方向において互いに離隔して配列されている。このように、第2電極端子60A,60Bは、制御回路42B(
図6参照)に電気的に接続されている。
【0056】
複数の第1電極端子50および複数の第2電極端子60は、Z方向における素子表面31側に設けられている。
図7に示すように、半導体素子30は、素子表面31が複数の第1リード21A~21Cおよび複数の第2リード22A~22Dと対面するように配置されている。このため、各第1電極端子50は、Z方向において素子表面31よりも第1リード21A~21Cに向けて突出している。各第2電極端子60は、Z方向において素子表面31よりも第2リード22A~22Dに向けて突出している。
【0057】
[半導体素子の電極周辺の構成、および電極端子とリードとの接続構造]
図2および
図7~
図9を参照して、半導体素子30の各第1電極44A、各第2電極44B、およびその周辺の構成と、半導体素子30と第1リード21A~21Cおよび第2リード22A~22Dとの接続構造とについてそれぞれ説明する。
【0058】
図8に示すように、各第1電極44Aは、パッシベーション膜43に形成された開口(図示略)を介して、半導体層42に設けられた配線層(図示略)に電気的に接続されている。これにより、各第1電極44Aは、スイッチング回路42Aと電気的に接続されている。
【0059】
各第1電極44Aは、パッシベーション膜43から半導体層42とは反対側に向けて積層された複数の金属層によって構成されている。各第1電極44Aは、第1金属層44P、第2金属層44Q、および第3金属層44Rを含む。第1金属層44Pは、パッシベーション膜43に接している。第1金属層44Pは、例えばCuを含む材料によって形成されている。第2金属層44Qは、第1金属層44Pに積層されている。第2金属層44Qは、例えばNiを含む材料によって形成されている。第3金属層44Rは、第2金属層44Qに積層されている。第3金属層44Rは、例えばPdを含む材料によって形成されている。なお、各第1電極44Aの構成および材料の各々は任意に変更可能である。
【0060】
図9に示すように、各第2電極44Bは、パッシベーション膜43に形成された開口(図示略)を介して、半導体層42に設けられた配線層(図示略)に電気的に接続されている。これにより、各第2電極44Bは、制御回路42Bと電気的に接続されている。各第2電極44Bの構成は、各第1電極44Aの構成と同じである。このため、各第2電極44Bの構成要素には各第1電極44Aの構成要素と同一の符号を付し、その詳細な説明を省略する。
【0061】
図8に示すように、絶縁層45の第1開口部45Aから露出した第1電極44Aに電気的に接続された第1電極端子50Aは、第1開口部45A内に埋め込まれた第1部分と、絶縁層45から突出した第2部分と、を含む。第2部分は、平面視において第1開口部45Aの周縁において絶縁層45と重なる部分を含む。
【0062】
第1電極端子50は、第1ピラー部51および第1はんだ部57を含む。第1ピラー部51は、第1電極44Aに接する部分である。第1はんだ部57は、第1ピラー部51の先端部に設けられている。第1ピラー部51は、上記第1部分および第2部分を含む。
【0063】
第1ピラー部51は、第1シード層52、第1めっき層53、および第1表面側めっき層54を含む。第1ピラー部51は、第1電極44A側から第1シード層52、第1めっき層53、および第1表面側めっき層54の順に積層された構造である。
【0064】
第1シード層52は、第1電極44Aおよび絶縁層45に接している。第1シード層52は、例えばCuを含む材料によって形成されている。第1シード層52は、例えば無電解めっきによって形成されている。なお、第1シード層52の材料および形成方法は任意に変更可能である。一例では、第1シード層52は、スパッタリング法によって形成されてもよい。
【0065】
第1めっき層53は、第1シード層52に接している。第1めっき層53は、例えばCuを含む材料によって形成されている。第1めっき層53は、電解めっきによって形成されている。なお、第1めっき層53の材料および形成方法は任意に変更可能である。
【0066】
第1表面側めっき層54は、第1めっき層53に接している。第1表面側めっき層54は、第1めっき層53と第1はんだ部57との間に介在することによって第1めっき層53と第1はんだ部57との化合反応を抑制する機能を果たす。このため、第1表面側めっき層54は、化合反応を抑制することができる金属材料が適宜選択される。この金属材料は、例えばNi、Fe(鉄)等が挙げられる。一例では、第1めっき層53がCuを含み、第1はんだ部57がSnを含む場合、第1表面側めっき層54はNiを含む材料によって形成されてよい。第1表面側めっき層54は、例えば電解めっきによって形成されている。なお、第1表面側めっき層54の材料および形成方法は任意に変更可能である。第1ピラー部51の先端面56には、中央部が周縁部から凹む第1凹部55が形成されている。ここで、第1ピラー部51の先端面56は、Z方向において第1電極44Aとは反対側の面であり、第1はんだ部57が接する面である。
【0067】
第1はんだ部57は、第1ピラー部51と、第1リード21A~21Cのうち当該第1ピラー部51が対向する第1リードとの間に介在することによって、第1ピラー部51と第1リードとを電気的に接続している。
図8では、第1はんだ部57は、第1ピラー部51と第1リード21Aとを電気的に接続している。第1はんだ部57は、例えばSnを含むはんだ(SnAg等)によって形成されている。
【0068】
第1はんだ部57と第1リード21A~21Cの第1リード表面21SとのZ方向の間には、第1めっき層70Aが介在している。第1めっき層70Aは、第1はんだ部57と第1リード21A~21Cとを電気的に接続している。第1めっき層70Aは、第1リード21A~21Cと第1はんだ部57との化合反応を抑制する機能を果たす。第1めっき層70Aの材料は特に限定されることなく、化合反応を抑制できる金属材料が適宜選択されてよい。金属材料としては、例えばNi、Fe等が挙げられる。
図8に示す例では、第1めっき層70Aは、第1リード表面21Sの一部を覆うように設けられている。
【0069】
第1めっき層70Aは、第1層71、第2層72、および第3層73の積層構造を含む。第1層71は、第1リード21A~21Cの第1リード表面21Sに積層されている。一例では、第1リード21A~21CがCuを含み、第1はんだ部57がSnを含む場合、第1層71はNiを含む。第2層72は、第1層71に積層されている。第2層72の材料は例えばPdを含む。第3層73は、第2層72に積層されている。第3層73は、例えば第1はんだ部57と接している。第3層73の材料は例えばAuを含む。なお、第1~第3層71~73の材料は任意に変更可能である。
【0070】
図9に示すように、絶縁層45の第2開口部45Bから露出した第2電極44Bに電気的に接続された第2電極端子60は、第2開口部45B内に埋め込まれた第1部分と、絶縁層45から突出した第2部分と、を含む。第2部分は、平面視において第2開口部45Bの周縁において絶縁層45と重なる部分を含む。第2電極端子60の構成は、第1電極端子50の構成と同じである。すなわち、第2電極端子60は、第2ピラー部61および第2はんだ部67を含む。第2ピラー部61は、第2シード層62、第2めっき層63、および第2表面側めっき層64を含む。第2ピラー部61には第2凹部65が設けられている。第2ピラー部61の先端面66には第2はんだ部67が設けられている。第2電極端子60の構成要素は、第1電極端子50の構成要素と同じであるため、その詳細な説明を省略する。
【0071】
第2電極端子60の第2はんだ部67は、第2ピラー部61と、第2リード22A~22Dのうち当該第2ピラー部61が対向する第2リードとの間に介在することによって、第2ピラー部61と第2リードとを電気的に接続している。
図9では、第2はんだ部67は、第2ピラー部61と第2リード22Cとを電気的に接続している。
【0072】
第2はんだ部67と第2リード22A~22Dの第2リード表面22SとのZ方向の間には、第2めっき層70Bが介在している。第2めっき層70Bは、第2はんだ部67と第2リード22A~22Dとを電気的に接続している。第2めっき層70Bは、第2リード22A~22Dと第2はんだ部67との化合反応を抑制する機能を果たす。第2めっき層70Bの材料は特に限定されることなく、化合反応を抑制できる金属材料が適宜選択されてよい。金属材料としては、例えばNi、Fe等が挙げられる。
図9に示す例では、第2めっき層70Bは、第2リード表面22Sの一部を覆うように設けられている。第2めっき層70Bの構成は、第1めっき層70Aの構成と同じである。このため、第2めっき層70Bにおいて第1めっき層70Aと共通する構成要素には同一符号を付し、その説明を省略する。
【0073】
[半導体素子の電極端子の構成および配置態様]
図5および
図6を参照して、第1電極端子50および第2電極端子60の構成および配置態様について説明する。
【0074】
図5に示すように、第1領域31Aには、複数(第1実施形態では24個)の第1電極端子50が配置されている。第2領域31Bには、複数(第1実施形態では4個)の第2電極端子60が配置されている。第1領域31Aの面積に対する第2領域31Bの面積の比率が第1電極端子50の数に対する第2電極端子60の数の比率よりも小さい。このため、第2領域31Bにおける単位面積当たりの第2電極端子60の数は、第1領域31Aにおける単位面積当たりの第1電極端子50の数よりも少なくなる。ここで、第2領域31Bにおける単位面積当たりの第2電極端子60の数は、第2電極端子60の数から第2領域31Bの面積を除算することによって算出することができる。第1領域31Aにおける単位面積当たりの第1電極端子50の数は、第1電極端子50の数から第1領域31Aの面積を除算することによって算出することができる。
【0075】
複数の第1電極端子50A、複数の第1電極端子50B、および複数の第1電極端子50Cは、X方向において互いに離隔して配列されている。
図5に示す例では、複数の第2電極端子60は、素子裏面32のX方向の両端部のうち素子側面33に近い方の端部に配置されている。
【0076】
一例では、複数の第2電極端子60と複数の第1電極端子50AとのX方向の間の距離D1は、複数の第1電極端子50Aと複数の第1電極端子50BとのX方向の間の距離D2よりも大きい。また一例では、距離D2は、複数の第1電極端子50Bと複数の第1電極端子50CとのX方向の間の距離D3よりも大きい。
【0077】
平面視において、第1電極端子50A~50Cの形状は互いに同じであり、第2電極端子60A,60Bの形状は互いに同じである。一方、平面視において、第1電極端子50A~50Cの形状は、第2電極端子60A,60Bの形状と異なっている。
図5に示す例では、第1電極端子50A~50Cは、平面視において円形状に形成されている。第2電極端子60A,60Bは、平面視において矩形状に形成されている。一例では、第2電極端子60A,60Bは、Y方向の長手方向となり、X方向が短手方向となる矩形状に形成されている。一例では、平面視において、各第2電極端子60の面積は互いに等しい。一例では、平面視において、各第1電極端子50の面積は互いに等しい。
【0078】
平面視において、各第2電極端子60の面積は、各第1電極端子50の面積よりも大きい。ここで、平面視における第1電極端子50の面積は、平面視における第1電極端子50の第1ピラー部51の先端面56の面積によって定義できる。第2電極端子60の面積は、平面視における第2電極端子60の第2ピラー部61の先端面66の面積によって定義できる。
【0079】
なお、平面視における各第1電極端子50の形状および各第2電極端子60の形状は任意に変更可能である。一例では、平面視における各第1電極端子50の形状は、楕円形状、長円形状、矩形状、および多角形状のいずれかであってもよい。一例では、平面視における各第2電極端子60の形状は、円形、楕円形状、長円形状、および多角形状のいずれかであってもよい。また例えば、平面視において、各第1電極端子50の形状は、各第2電極端子60の形状と同じであってもよい。
【0080】
図6に示すように、各第2電極端子60の高さ寸法H2は、各第1電極端子50の高さ寸法H1よりも僅かに高い。ここで、第2電極端子60の高さ寸法H2は、第2電極44Bと第2電極端子60の第2ピラー部61の先端面66とのZ方向の間の最大距離によって定義できる。第1電極端子50の高さ寸法H1は、第1電極44Aと第1電極端子50の第1ピラー部51の先端面56とのZ方向の間の最大距離によって定義できる。
【0081】
図8および
図9に示すように、第1電極端子50の第1ピラー部51の第1シード層52の厚さT1は、例えば第2電極端子60の第2ピラー部61の第2シード層62の厚さT2と等しい。ここで、厚さT1と厚さT2との差が例えば厚さT1の10%以内であれば、第1シード層52の厚さT1が第2シード層62の厚さT2と等しいといえる。第2電極端子60の第2ピラー部61の第2めっき層63の厚さT4は、例えば第1電極端子50の第1ピラー部51の第1めっき層53の厚さT3よりも僅かに厚い。また、第1電極端子50の第1表面側めっき層54の厚さT5は、例えば第2電極端子60の第2表面側めっき層64の厚さT6と等しい。ここで、厚さT5と厚さT6との差が例えば厚さT5の10%以内であれば、第1表面側めっき層54の厚さT5が第2表面側めっき層64の厚さT6と等しいといえる。このように、第2めっき層63の厚さT4が第1めっき層53の厚さT3よりも僅かに厚いことに基づいて、各第2電極端子60の高さ寸法H2が各第1電極端子50の高さ寸法H1よりも僅かに高くなる。
【0082】
ここで、各第2電極端子60の高さ寸法H2は、平面視における各第2電極端子60の面積に応じて変更される。すなわち、各第2電極端子60の高さ寸法H2は、平面視における各第2電極端子60の面積が大きくなるにつれて小さくなる。このため、平面視における各第2電極端子60の面積を調整することによって、各第2電極端子60の高さ寸法H2が各第1電極端子50の高さ寸法H1と等しくなってもよいし、高さ寸法H2が高さ寸法H1よりも僅かに小さくなってもよい。
【0083】
[半導体素子の製造方法]
半導体素子30の概略的な製造方法の一例について説明する。以下では、特に、第1電極端子50および第2電極端子60の製造過程について詳細に説明する。
【0084】
半導体素子30の製造方法は、半導体基板41を準備する工程と、半導体基板41に半導体層42およびパッシベーション膜43を形成する工程と、半導体層42に複数の第1電極44A、複数の第2電極44B、および絶縁層45を形成する工程と、を含む。半導体基板41は、例えばSiを含む半導体ウエハによって形成されている。半導体層42を形成する工程では、スイッチング回路42Aおよび制御回路42Bが形成される。パッシベーション膜43は、半導体層42を覆うように形成される。各第1電極44Aおよび各第2電極44Bは、パッシベーション膜43上に形成される。絶縁層45は、各第1電極44Aおよび各第2電極44Bを覆うように形成される。一方、絶縁層45には、各第1電極44Aおよび各第2電極44Bの一部が露出する第1開口部45Aおよび第2開口部45Bが形成される。
【0085】
半導体素子30の製造方法は、複数の第1電極端子50および複数の第2電極端子60を形成する工程を含む。この工程は、シード層を形成する工程と、第1めっき層53および第2めっき層63を形成する工程と、第1表面側めっき層54および第2表面側めっき層64を形成する工程と、第1はんだ部57および第2はんだ部67を形成する工程と、第1シード層52および第2シード層62を形成する工程と、を含む。
【0086】
シード層を形成する工程では、例えば無電解めっきによってシード層が絶縁層45の表面の全体と絶縁層45から露出した各第1電極44A上および各第2電極44B上とに形成される。なお、シード層はスパッタリング法によって形成されてもよい。
【0087】
第1めっき層53および第2めっき層63を形成する工程では、シード層を導電経路とする電解めっきによって、シード層に第1めっき層53および第2めっき層63が形成される。より詳細には、第1めっき層53および第2めっき層63を形成する領域が開口するレジストがシード層上に形成される。続いて、レジストから露出したシード層上に第1めっき層53および第2めっき層63が形成される。
【0088】
第1表面側めっき層54および第2表面側めっき層64を形成する工程では、例えば電解めっきによって、第1めっき層53上に第1表面側めっき層54が形成され、第2めっき層63上に第2表面側めっき層64が形成される。
【0089】
第1はんだ部57および第2はんだ部67を形成する工程では、例えば電解めっきによって、第1表面側めっき層54上に第1はんだ部57が形成され、第2表面側めっき層64上に第2はんだ部67が形成される。その後、レジストを除去する。
【0090】
第1シード層52および第2シード層62を形成する工程では、シード層がパターニングされることによって、第1シード層52および第2シード層62が形成される。つまり、平面視において第1めっき層53および第2めっき層63から露出したシード層が除去されることによって第1シード層52および第2シード層62が形成される。以上の工程を経て、各第1電極端子50および各第2電極端子60が製造され、半導体素子30が製造される。
【0091】
[作用]
図5~
図7および
図10~
図12を参照して、第1実施形態の作用について説明する。
図10は、比較例の半導体素子30Xの概略平面構造を示している。
図11は、
図10のF11-F11線で半導体素子30Xを切断した概略断面構造を示している。
図12は、比較例の半導体素子30Xを含む半導体装置10Xの概略断面構造を示している。なお、以下の説明では、比較例の半導体素子30Xの第1電極端子および第2電極端子を「第1電極端子50X」および「第2電極端子60X」とする。
【0092】
図10に示すとおり、比較例の半導体素子30Xにおいては、複数の第1電極端子50Xおよび複数の第2電極端子60Xの配置態様は第1実施形態の複数の第1電極端子50および複数の第2電極端子60の配置態様と同じである。一方、比較例の半導体素子30Xにおいては、平面視における各第2電極端子60Xの面積が平面視における各第2電極端子60(
図5参照)の面積よりも小さい。一例では、平面視における各第2電極端子60Xの面積は、平面視における各第1電極端子50Xの面積と同じである。
【0093】
複数の第1電極端子50Xが第1領域31Aにおいて密集して配置されている。このため、平面視における各第1電極端子50Xの最大寸法(例えば平面視における第1電極端子50Xの直径)は、所定の第1電極端子50Xとこの第1電極端子50XとY方向に隣り合う第1電極端子50Xとの間の距離よりも大きい。
【0094】
一方、複数の第2電極端子60Xは、第2領域31Bにおいて離れて配置されている。このため、平面視における複数の第2電極端子60Xの最大寸法(例えば平面視における第2電極端子60Xの直径)は、所定の第2電極端子60Xとこの第2電極端子60XとY方向に隣り合う第2電極端子60Xとの間の距離よりも小さい。このように、第2領域31Bの面積に対する複数の第2電極端子60Xの合計の面積の割合は、第1領域31Aの面積に対する複数の第1電極端子50Xの合計の面積の割合よりも低い。
【0095】
第2領域31Bの複数の第2電極端子60Xは、第1領域31Aの複数の第1電極端子50Xに対して離隔して配置されている。このため、第2領域31Bにおける複数の第2電極端子60Xは、第1領域31Aにおける複数の第1電極端子50Xに対して疎となるように配置されているといえる。このため、各第1電極端子50Xおよび各第2電極端子60Xを形成する際の電解めっきにおける電流密度は、第1電極端子50X(第1電極44A)に対して第2電極端子60X(第2電極44B)の方が大きい。その結果、
図11に示すように、各第2電極端子60Xの高さ寸法HX2は、各第1電極端子50Xの高さ寸法HX1よりも高くなる。これにより、
図12に示すように、半導体素子30Xが第1リード21A~21Cおよび第2リード22A~22Dに実装された場合、高さ寸法HX1,HX2のばらつきに起因して、第1リード21A~21Cの第1リード表面21Sおよび第2リード22A~22Dの第2リード表面22Sに対して半導体素子30Xが傾いた状態で実装されてしまう。
【0096】
このように、半導体素子30Xが第1リード表面21Sおよび第2リード表面22Sに対して傾いた状態で実装されると、複数の第1電極端子50Xと第1リード表面21Sとの接合部にボイドが発生するおそれがある。これにより、複数の第1電極端子50Xと第1リード21A~21Cとの接続強度が低下したり、複数の第1電極端子50Xと第1リード21A~21Cとの間の電気抵抗が高くなったりするおそれがある。
【0097】
この点、第1実施形態では、
図5に示すように、平面視における各第2電極端子60の面積は、平面視における各第1電極端子50の面積よりも大きい。これにより、各第2電極端子60を形成するための電解めっきを行う際の電流密度は、比較例の第2電極端子60Xを形成する際の電流密度よりも小さくなる。換言すると、各第2電極端子60を形成するための電解めっきを行う際の電流密度が、各第1電極端子50を形成するための電解めっきを行う際の電流密度に近づく。これにより、
図6に示す第1実施形態の各第2電極端子60の高さ寸法H2と各第1電極端子50の高さ寸法H1との差HD(HD=H2-H1)は、
図11に示す各第2電極端子60Xの高さ寸法HX2と各第1電極端子50Xの高さ寸法HX1との差HDX(HDX=HX2-HX1)よりも小さくなる。これにより、
図7に示すように、半導体素子30が第1リード表面21Sおよび第2リード表面22Sに対して傾いた状態で実装されることが抑制される。このため、複数の第1電極端子50と第1リード21A~21Cとの接続強度が低下したり、複数の第1電極端子50と第1リード21A~21Cとの間の電気抵抗が高くなったりすることが抑制される。
【0098】
[効果]
第1実施形態によれば、以下の効果が得られる。
(1-1)半導体素子30は、素子表面31と、素子表面31とは反対側を向く素子裏面32と、素子表面31に形成された第1電極44Aおよび第2電極44Bと、第1電極44Aに接する複数の第1電極端子50と、第2電極44Bに接する複数の第2電極端子60と、複数の第1電極端子50が配置された第1領域31Aと、複数の第2電極端子60が配置された第2領域31Bと、を備える。第2領域31Bにおける単位面積当たりの第2電極端子60の数は、第1領域31Aにおける単位面積当たりの第1電極端子50の数よりも少ない。平面視において第2電極端子60の面積は、第1電極端子50の面積よりも大きい。
【0099】
この構成によれば、複数の第1電極端子50の高さ寸法H1と複数の第2電極端子60の高さ寸法H2とのばらつきを低減できる。したがって、半導体素子30が例えば第1リード21および第2リード22に接合される場合に第1電極端子50と第1リード21との接合強度と、第2電極端子60と第2リード22との接合強度とが互いにばらつくことが抑制される。したがって、複数の第1電極端子50および複数の第2電極端子60の接続状態のばらつきを低減できる。
【0100】
(1-2)平面視における第2電極端子60の形状は、矩形状である。
この構成によれば、平面視における第2電極端子60の形状が円形状の場合と比較して、平面視における第2電極端子60の面積を大きくしやすい。
【0101】
<第2実施形態>
図13~
図16を参照して、第2実施形態の半導体装置10について説明する。第2実施形態の半導体装置10では、第1実施形態の半導体装置10と比較して、各第2電極端子60の形状と、第3電極44Cおよびダミー端子90が半導体素子30に設けられた点とが主に異なる。以下では、第1実施形態と共通の構成要素には同一符号を付し、その説明を省略する場合がある。
【0102】
図13は、第2実施形態の半導体装置10における半導体素子30の概略平面構造を示している。なお、
図13では、絶縁層45を省略している。
図14は、
図13のF14-F14線で半導体素子30を切断した概略断面構造を示している。
図15は、半導体装置10をXZ平面で切断した概略断面構造を示している。
図16は、
図15におけるダミー端子90およびその周辺を拡大した概略断面構造を示している。
【0103】
図13に示すように、各第2電極端子60は、平面視において円形状に形成されている。つまり、第2実施形態では、平面視における各第2電極端子60の形状は、平面視における各第1電極端子50の形状と同じである。また一例では、平面視における各第2電極端子60の面積は、平面視における各第1電極端子50の面積と等しい。ここで、平面視における各第2電極端子60の面積と、平面視における各第1電極端子50の面積との差が例えば平面視における各第2電極端子60の面積の10%以内であれば、平面視における各第2電極端子60の面積が平面視における各第1電極端子50の面積と等しいといえる。第2実施形態では、第2電極44B上においてY方向に隣り合う第2電極端子60間の距離が第1実施形態よりも大きい。
【0104】
半導体素子30は、素子表面31のうち第2領域31Bに形成された第3電極44Cをさらに備える。第3電極44Cは、第1リード21Aに対応する第1電極44AAと第2電極44BとのX方向の間における第2電極44B寄りに設けられている。第3電極44Cは、平面視においてY方向に延びる帯状に形成されている。一例では、第3電極44CのY方向の寸法は、第1電極44AのY方向の寸法と等しい。なお、第3電極44CのY方向の寸法および形状は任意に変更可能である。一例では、第3電極44CのY方向の寸法は、第1電極44AのY方向の寸法よりも大きくてもよい。
【0105】
図14に示すように、第3電極44Cは、Z方向において第1電極44Aおよび第2電極44Bと同じ位置に配置されている。このため、第3電極44Cは、絶縁層45によって覆われている。一方、絶縁層45には、第3電極44Cの一部を露出する第3開口部45Cが形成されている。第3電極44Cは、第1電極44Aおよび第2電極44Bと絶縁されている。一例では、第3電極44Cは、電気的にフローティング状態である。なお、第3電極44Cの構成は、例えば第1電極44Aと同じである。このため、第3電極44Cのうち第1電極44Aと共通する構成には同一符号を付し、その説明を省略する。
【0106】
絶縁層45から露出した第3電極44C上には、少なくとも1つのダミー端子90が設けられている。一例では、ダミー端子90は複数(第2実施形態では4つ)設けられている。複数のダミー端子90は、X方向において互いに同じ位置であってY方向において互いに離隔して配列されている。各ダミー端子90は、第3開口部45Cを介して露出した第3電極44Cと接している。
【0107】
図13に示すように、平面視において、各ダミー端子90の形状は、互いに同じである。一方、平面視において、各ダミー端子90の形状は、各第1電極端子50の形状と異なっている。平面視において、各ダミー端子90の形状は、各第2電極端子60の形状と異なっている。
図13に示す例では、各ダミー端子90は、平面視において矩形状に形成されている。一例では、各ダミー端子90は、Y方向が長手方向となり、X方向が短手方向となる矩形状に形成されている。
【0108】
平面視において、各ダミー端子90の面積は、各第1電極端子50の面積よりも大きい。平面視において、各ダミー端子90の面積は、各第2電極端子60の面積よりも大きい。ここで、平面視におけるダミー端子90の面積は、平面視におけるダミー端子90の第3ピラー部91の先端面96(
図16参照)の面積によって定義できる。
【0109】
なお、第2実施形態において、平面視における各第1電極端子50の形状、各第2電極端子60の形状、および各ダミー端子90の形状は任意に変更可能である。一例では、平面視における各第1電極端子50の形状および各第2電極端子60の各々は、楕円形状、長円形状、矩形状、および多角形状のいずれかであってもよい。一例では、平面視における各ダミー端子90の形状は、円形、楕円形状、長円形状、および多角形状のいずれかであってもよい。また例えば、平面視において、各ダミー端子90の形状は、各第1電極端子50または各第2電極端子60の形状と同じであってもよい。
【0110】
図14に示すように、各ダミー端子90の高さ寸法H3は、各第2電極端子60の高さ寸法H2よりも低い。また、各ダミー端子90の高さ寸法H3は、各第1電極端子50の高さ寸法H1よりも僅かに低い。ここで、ダミー端子90の高さ寸法H3は、第3電極44Cとダミー端子90の第3ピラー部91の先端面96とのZ方向の間の最大距離によって定義できる。
【0111】
各第1電極端子50の高さ寸法H1と各第2電極端子60の高さ寸法H2との差HD(HD=H2-H1)は、
図11に示す各第2電極端子60Xの高さ寸法HX2と各第1電極端子50Xの高さ寸法HX1との差HDX(HDX=HX2-HX1)よりも小さくなる。
【0112】
ここで、各第2電極端子60の高さ寸法H2は、平面視における各ダミー端子90の面積に応じて変更される。すなわち、各第2電極端子60の高さ寸法H2は、平面視における各ダミー端子90の面積が大きくなるにつれて小さくなる。このため、平面視における各ダミー端子90の面積を調整することによって、各第2電極端子60の高さ寸法H2が各第1電極端子50の高さ寸法H1と等しくなってもよいし、高さ寸法H2が高さ寸法H1よりも僅かに小さくなってもよい。
【0113】
図15に示すように、半導体装置10は、Z方向においてダミー端子90と対向して配置された第3リード23を含む。第3リード23は、例えばダミー端子90の数に応じて複数設けられていてよい。第3リード23は、第1リード21および第2リード22の双方に対して離隔して配置されている。つまり、第3リード23は、第1リード21および第2リード22の双方と絶縁されている。なお、第3リード23の数は任意に変更可能である。一例では、複数の第3リード23に対して共通の第3リード23が設けられていてもよい。
【0114】
第3リード23は、Z方向において互いに反対側を向く第3リード表面23Sおよび第3リード裏面23Rを有する。第3リード表面23Sは第1リード表面21Sと同じ側を向き、第3リード裏面23Rは第1リード裏面21Rと同じ側を向いている。半導体素子30は、第3リード23の第2リード表面22Sによって支持されている。第3リード裏面23Rは、封止樹脂80の封止裏面82から露出している。
【0115】
図16に示すように、ダミー端子90と第2リード22との接続構造は、例えば第2電極端子60と第2リード22との接続構造と同じである。つまり、各ダミー端子90は、第3ピラー部91および第3はんだ部97を含む。第3ピラー部91は、第3シード層92、第3めっき層93、および第3表面側めっき層94を含む。第3はんだ部97は、第3表面側めっき層94上に形成されている。第3ピラー部91には第3凹部95が設けられている。第3ピラー部91の先端面96には第3はんだ部97が設けられている。また、各ダミー端子90は、例えば第1電極端子50および第2電極端子60と共通の工程で製造される。
【0116】
ダミー端子90の第3はんだ部97は、第3ピラー部91と、第3リード23との間に介在することによって、第3ピラー部91と第3リード23とを電気的に接続している。
第3はんだ部97と第3リード23の第3リード表面23SとのZ方向の間には、第3めっき層70Cが介在している。第3めっき層70Cは、第3はんだ部97と第3リード23とを電気的に接続している。第3めっき層70Cは、第3リード23と第3はんだ部97との化合反応を抑制する機能を果たす。第3めっき層70Cの材料は特に限定されることなく、化合反応を抑制できる金属材料が適宜選択されてよい。金属材料としては、例えばNi、Fe等が挙げられる。
図16に示す例では、第3めっき層70Cは、第3リード表面23Sの一部を覆うように設けられている。第3めっき層70Cの構成は、第1めっき層70Aの構成と同じである。このため、第3めっき層70Cにおいて第1めっき層70Aと共通する構成要素には同一符号を付し、その説明を省略する。
【0117】
図8、
図9、および
図16に示すように、ダミー端子90の第3ピラー部91の第3シード層92の厚さT7は、例えば第2電極端子60の第2ピラー部61の第2シード層62の厚さT2と等しい。ここで、厚さT7と厚さT2との差が例えば厚さT7の10%以内であれば、第3シード層92の厚さT7が第2シード層62の厚さT2と等しいといえる。ダミー端子90の第3ピラー部91の第3めっき層93の厚さT8は、例えば第1電極端子50の第1ピラー部51の第1めっき層53の厚さT3よりも僅かに薄い。また、ダミー端子90の第3表面側めっき層94の厚さT9は、例えば第2電極端子60の第2表面側めっき層64の厚さT6と等しい。ここで、厚さT9と厚さT6との差が例えば厚さT9の10%以内であれば、第3表面側めっき層94の厚さT9が第2表面側めっき層64の厚さT6と等しいといえる。このように、第3めっき層93の厚さT8が第1めっき層53の厚さT3よりも僅かに薄いことに基づいて、各ダミー端子90の高さ寸法H3が各第1電極端子50の高さ寸法H1よりも低くなる。また、第3めっき層93の厚さT8は、例えば第2電極端子60の第2ピラー部61の第2めっき層63の厚さT5よりも薄い。これにより、各ダミー端子90の高さ寸法H3が各第2電極端子60の高さ寸法H2よりも低くなる。
【0118】
[効果]
第2実施形態によれば、以下の効果が得られる。
(2-1)半導体素子30は、素子表面31と、素子表面31とは反対側を向く素子裏面32と、素子表面31に形成された第1電極44Aおよび第2電極44Bと、第1電極44Aに接する複数の第1電極端子50と、第2電極44Bに接する複数の第2電極端子60と、複数の第1電極端子50が配置された第1領域31Aと、複数の第2電極端子60が配置された第2領域31Bと、を備える。第2領域31Bにおける単位面積当たりの第2電極端子60の数は、第1領域31Aにおける単位面積当たりの第1電極端子50の数よりも少ない。第2領域31Bには、ダミー端子90が設けられている。
【0119】
この構成によれば、各第2電極端子60を形成するための電解めっきを行う際の電流密度は、ダミー端子90を設けない場合と比べて小さくなる。換言すると、各第2電極端子60を形成するための電解めっきを行う際の電流密度が、各第1電極端子50を形成するための電解めっきを行う際の電流密度に近づく。これにより、複数の第1電極端子50の高さ寸法H1と複数の第2電極端子60の高さ寸法H2とのばらつきを低減できる。したがって、半導体素子30が例えば第1リード21および第2リード22に接合される場合に第1電極端子50と第1リード21との接合強度と、第2電極端子60と第2リード22との接合強度とが互いにばらつくことが抑制される。したがって、複数の第1電極端子50および複数の第2電極端子60の接続状態のばらつきを低減できる。
【0120】
(2-2)ダミー端子90は、第1電極端子50よりも第2電極端子60寄りに配置されている。
この構成によれば、各第2電極端子60を形成するための電解めっきを行う際の電流密度が小さくなりやすい。
【0121】
(2-3)半導体素子30は、素子表面31のうち第2領域31Bに形成された第3電極44Cをさらに備える。第3電極44Cは、第1電極44Aと第2電極44BとのX方向の間における第2電極44B寄りに設けられている。ダミー端子90は、第3電極44Cに接している。
【0122】
この構成によれば、ダミー端子90を第1電極端子50および第2電極端子60と共通の工程で製造できる。したがって、半導体素子30の製造工程の簡略化を図ることができる。
【0123】
(2-4)ダミー端子90の高さ寸法H3は、第2電極端子60の高さ寸法H2よりも小さい。
この構成によれば、ダミー端子90の高さ寸法H3が第2電極端子60の高さ寸法H2よりも大きいことに起因して、第2電極端子60および第1電極端子50の接続状態がばらつくことを抑制できる。
【0124】
(2-5)平面視におけるダミー端子90の形状は、矩形状である。
この構成によれば、平面視におけるダミー端子90の形状が円形状の場合と比較して、平面視におけるダミー端子90の面積を大きくしやすい。
【0125】
<第3実施形態>
図17および
図18を参照して、第3実施形態の半導体装置10について説明する。第3実施形態の半導体装置10では、第2実施形態の半導体装置10と比較して、第3電極44Cを省略した点が主に異なる。以下では、第2実施形態と共通の構成要素には同一符号を付し、その説明を省略する場合がある。
【0126】
図17に示すように、第3実施形態の半導体装置10は、第3電極44C(
図13参照)を備えていない。つまり、各ダミー端子90は、絶縁層45上に設けられている。各ダミー端子90は、電気的にフローティング状態である。
【0127】
図18に示すように、各ダミー端子90の高さ寸法H3は、各第2電極端子60の高さ寸法H2と等しい。各ダミー端子90の高さ寸法H3は、各第1電極端子50の高さ寸法H1と等しい。このため、各第2電極端子60の高さ寸法H2は、各第1電極端子50の高さ寸法H1と等しい。ここで、ダミー端子90の高さ寸法H3は、例えば第2電極44Bの表面とダミー端子90の第3ピラー部91の先端面96とのZ方向の間の最大距離によって定義できる。また、高さ寸法H3と高さ寸法H2との差が例えば高さ寸法H3の10%以内であれば、各ダミー端子90の高さ寸法H3が各第2電極端子60の高さ寸法H2と等しいといえる。高さ寸法H3と高さ寸法H1との差が例えば高さ寸法H3の10%以内であれば、各ダミー端子90の高さ寸法H3が各第1電極端子50の高さ寸法H1と等しいといえる。つまり、各ダミー端子90の高さ寸法H3が各第2電極端子60の高さ寸法H2と等しいとは、Z方向において各ダミー端子90の先端面96の位置と各第2電極端子60の先端面66の位置とが互いに同じであることを意味する。また、各ダミー端子90の高さ寸法H3が各第1電極端子50の高さ寸法H1と等しいとは、Z方向において各ダミー端子90の先端面96の位置と各第1電極端子50の先端面56の位置とが互いに同じであることを意味する。なお、第3実施形態によれば、第2実施形態の(2-1)、(2-2)、および(2-5)に準じた効果が得られる。
【0128】
<変更例>
上記各実施形態は、以下のように変更して実施することができる。また、上記各実施形態および以下の各変更例は、技術的に矛盾しない範囲で互いに組み合わせて実施することができる。
【0129】
・第2および第3実施形態において、ダミー端子90の数は任意に変更可能である。一例では、ダミー端子90は1つであってもよい。また一例では、ダミー端子90は5つ以上であってもよい。
【0130】
・第3実施形態において、複数のダミー端子90の数および配置態様は任意に変更可能である。例えば、複数のダミー端子90の配置態様として
図19に示す第1変更例および
図20に示す第2変更例が挙げられる。
【0131】
図19に示すように、第1変更例では、複数のダミー端子90は、平面視において複数の第2電極端子60Aおよび複数の第2電極端子60Bを3方から囲むように配置されていてもよい。より詳細には、複数のダミー端子90は、Y方向から視て、複数の第2電極端子60Aと重なる位置であって複数の第2電極端子60Aよりも封止側面85寄りに配置されたダミー端子90を含む。複数のダミー端子90は、Y方向から視て、複数の第2電極端子60Bと重なる位置であって複数の第2電極端子60Bよりも封止側面86寄りに配置されたダミー端子90を含む。複数のダミー端子90は、Y方向から視て、複数の第2電極端子60A,60Bと重なる位置であって複数の第2電極端子60Aと複数の第2電極端子60BとのY方向の間に配置されたダミー端子90を含む。
【0132】
図20に示すように、第2変更例では、複数のダミー端子90は、平面視において複数の第2電極端子60Aおよび複数の第2電極端子60Bを個別に囲むように配置されていてもよい。つまり、複数のダミー端子90は、平面視において複数の第2電極端子60Aを囲むように配置された複数のダミー端子90を含む。複数のダミー端子90は、平面視において複数の第2電極端子60Bを囲むように配置された複数のダミー端子90を含む。この場合、第2電極44Bおよび複数の第2電極端子60A,60Bは、封止側面84からX方向に離隔した位置に配置されている。つまり、第2電極44Bと封止側面84とのX方向の間には、複数のダミー端子90が配置されている。換言すると、第2電極44Bは、複数のダミー端子90が配置される領域分、封止側面84からX方向に離隔して配置されている。
【0133】
なお、
図19に示す第1変更例および
図20に示す第2変更例は、第2実施形態についても同様に適用できる。この場合、半導体装置10は、平面視において複数の第2電極44Bを個別に囲む第3電極44Cを含む。また、第1変更例および第2変更例において、Y方向から視て、複数の第2電極端子60A,60Bと重なる位置であって複数の第2電極端子60Aと複数の第2電極端子60BとのY方向の間に配置されたダミー端子90を省略してもよい。
【0134】
・第3実施形態において、平面視における各ダミー端子90および各第2電極端子60の形状の組み合わせは任意に変更可能である。平面視における各ダミー端子90および各第2電極端子60の形状の組み合わせとして
図21に示す第1変更例、
図22に示す第2変更例、および
図23に示す第3変更例が挙げられる。
【0135】
図21に示すように、第1変更例では、平面視における第2電極端子60の形状は矩形状であり、平面視におけるダミー端子90の形状は円形状である。
図21に示す例では、平面視における第2電極端子60は、Y方向が長手方向であり、X方向が短手方向である矩形状である。この場合、平面視における第2電極端子60の面積は、平面視におけるダミー端子90の面積よりも大きい。
【0136】
図22に示すように、第2変更例では、平面視における第2電極端子60の形状は円形状であり、平面視におけるダミー端子90の形状は円形状である。つまり、平面視における第2電極端子60の形状と平面視におけるダミー端子90の形状とが互いに同じであってもよい。一例では、平面視における第2電極端子60の面積は、平面視におけるダミー端子90の面積と等しい。
【0137】
図23に示すように、第3変更例では、平面視における第2電極端子60の形状は矩形状であり、平面視におけるダミー端子90の形状は矩形状である。つまり、平面視における第2電極端子60の形状と平面視におけるダミー端子90の形状とが互いに同じであってもよい。一例では、平面視における第2電極端子60の面積は、平面視におけるダミー端子90の面積と等しい。また、平面視におけるダミー端子90の面積は、平面視における第1電極端子50の面積よりも大きい。平面視における第2電極端子60の面積は、平面視における第1電極端子50の面積よりも大きい。
【0138】
・第3実施形態では、ダミー端子90は絶縁層45上に設けられたが、これに限られない。ダミー端子90は、例えば半導体素子30の素子表面31上に設けられてもよい。
・各実施形態において、第2リード22の数および配置態様は任意に変更可能である。一例では、
図24に示すように、半導体装置10は、第2リード22A~22Hを備える。第2リード22A~22Hは、第1リード21A~21Cよりも封止側面83寄りに配置されている。第2リード22A~22Fは、例えばY方向において互いに離隔して配列されている。第2リード22A,22B,22C,22D,22E,22Fは、封止側面85から封止側面86に向けてこの順に配置されている。第2リード22Gは、第2リード22Aと第1リード21AとのX方向の間に配置されている。第2リード22Hは、第2リード22Fと第1リード21AとのX方向の間に配置されている。
【0139】
第2電極端子60の数および配置態様は第2リード22の数および配置態様に応じて適宜変更される。なお、図示していないが、第2電極44Bは、第2電極端子60の数および配置態様に応じて適宜変更される。
【0140】
半導体素子30は、複数の第2電極端子60として、第2電極端子60A~60Hを含む。
図24に示す例では、第2電極端子60A~60Hは、平面視において矩形状に形成されている。平面視における第2電極端子60A~60Hでは、その形状およびサイズが異なるものを含む。平面視における第2電極端子60A~60Hの形状およびサイズは、半導体素子30の第2領域31Bに対向する第2リード22A~22Hの形状およびサイズに応じて適宜変更されている。
【0141】
図24に示す例では、第1領域31Aの面積に対する第2領域31Bの面積の比率が第1電極端子50の数に対する第2電極端子60の数の比率よりも小さい。このため、第2領域31Bにおける単位面積当たりの第2電極端子60の数は、第1領域31Aにおける単位面積当たりの第1電極端子50の数よりも少なくなる。平面視における第2電極端子60A~60Hの各々の面積は、平面視における第1電極端子50の面積よりも大きい。
【0142】
・各実施形態において、第2電極44Bの構成は任意に変更可能である。一例では、第2電極端子60の数に応じて第2電極44Bの数が設定されていてもよい。第2電極端子60が4つであれば、第2電極44Bは互いに離隔して4つ設けられていてもよい。4つの第2電極端子60は、4つの第2電極44Bに個別に電気的に接続されていてもよい。換言すると、半導体装置10は、複数の第2電極44Bと個別に電気的に接続された複数の第2電極端子60を含んでいてもよい。
【0143】
・各実施形態において、半導体素子30を支持する構成は任意に変更可能である。一例では、
図25に示すように、半導体装置10は、第1リード21A~21Cおよび第2リード22A~22Dに代えて、基板100を備える。
【0144】
基板100は、Z方向を厚さ方向とする矩形平板状に形成されている。基板100は、Z方向において互いに反対側を向く基板表面101および基板裏面102を有する。基板表面101は装置表面11と同じ側を向き、基板裏面102は装置裏面12と同じ側を向いている。基板裏面102は、装置裏面12を構成している。基板100は、絶縁材料によって形成されている。絶縁材料の一例として、エポキシ樹脂が用いられている。
【0145】
半導体装置10は、基板表面101に形成された複数の第1表面配線111および複数の第2表面配線112を備える。各第1表面配線111および各第2表面配線112は、基板表面101上に形成された金属層によって形成されている。金属層は、例えばCu、Al、Ag、Au、Ni、Tiの少なくとも1つを含む。
【0146】
複数の第1表面配線111には、半導体素子30の複数の第1電極端子50が個別に電気的に接続されている。複数の第1表面配線111は、第1電極端子50A~50C(
図2参照)に応じて設けられている。つまり、複数の第1表面配線111は、第1電極端子50Aに対応する第1表面配線111と、第1電極端子50Bに対応する第1表面配線111と、第1電極端子50Cに対応する第1表面配線111と、を含む。
【0147】
複数の第2表面配線112には、複数の第2電極端子60が個別に電気的に接続されている。複数の第2表面配線112は、第2電極端子60A~60D(
図2参照)に応じて設けられている。つまり、複数の第2表面配線112は、第2電極端子60Aに対応する第2表面配線112と、第2電極端子60Bに対応する第2表面配線112と、第2電極端子60Cに対応する第2表面配線112と、第2電極端子60Dに対応する第2表面配線112と、を含む。なお、各第1電極端子50および各第2電極端子60の構成および配置態様は、例えば第1実施形態と同様である。
【0148】
半導体装置10は、基板裏面102に形成された複数の第1裏面配線113および複数の第2裏面配線114と、基板100をZ方向に貫通する複数の第1貫通配線115および複数の第2貫通配線116と、を備える。
【0149】
複数の第1裏面配線113は、複数の第1貫通配線115を介して複数の第1表面配線111と電気的に接続されている。このため、複数の第1裏面配線113は、第1電極端子50A~50Cと個別に電気的に接続されている。
【0150】
複数の第2裏面配線114は、複数の第2貫通配線116を介して複数の第2表面配線112と電気的に接続されている。このため、複数の第2裏面配線114は、第2電極端子60A~60Dと個別に電気的に接続されている。
【0151】
封止樹脂80は、基板100の基板表面101上に設けられている。封止樹脂80は、半導体素子30、複数の第1表面配線111、および複数の第2表面配線112を封止している。
図25に示す半導体装置10によれば、第1実施形態と同様の効果が得られる。なお、
図25に示す変更例において、第2および第3実施形態の半導体素子30を適用することもできる。また、
図25に示す変更例において、半導体装置10から封止樹脂80を省略してもよい。
【0152】
本明細書に記載の様々な例のうち1つまたは複数を、技術的に矛盾しない範囲で組み合わせることができる。
本開示における「第1」、「第2」、「第3」等の用語は、単に対象物を区別するために用いられており、対象物を順位づけするものではない。
【0153】
本明細書において、「AおよびBのうち少なくとも1つ」とは、「Aのみ、または、Bのみ、またはAおよびBの両方」を意味するものとして理解されるべきである。
本開示で使用される「~上に」という用語は、文脈によって明らかにそうでないことが示されない限り、「~上に」と「~の上方に」の意味を含む。したがって、例えば「第1要素が第2要素上に配置される」という表現は、或る実施形態では第1要素が第2要素に接触して第2要素上に直接配置され得るが、他の実施形態では第1要素が第2要素に接触することなく第2要素の上方に配置され得ることが意図される。すなわち、「~上に」という用語は、第1要素と第2要素との間に他の要素が形成される構造を排除しない。
【0154】
本開示で使用されるZ方向は必ずしも鉛直方向である必要はなく、鉛直方向に完全に一致している必要もない。したがって、本開示による種々の構造は、本明細書で説明されるZ方向の「上」および「下」が鉛直方向の「上」および「下」であることに限定されない。例えばX方向が鉛直方向であってもよく、またはY方向が鉛直方向であってもよい。
【0155】
<付記>
本開示から把握できる技術的思想を以下に記載する。なお、限定する意図ではなく理解の補助のため、付記に記載される構成要素には、上記実施形態中の対応する構成要素の参照符号が付されている。参照符号は、理解の補助のために例として示すものであり、各付記に記載された構成要素は、参照符号で示される構成要素に限定されるべきではない。
【0156】
[付記1]
素子表面(31)と、前記素子表面(31)とは反対側を向く素子裏面(32)と、
前記素子表面(31)に形成された第1電極(44A)および第2電極(44B)と、
前記第1電極(44A)に接する複数の第1電極端子(50)と、
前記第2電極(44B)に接する複数の第2電極端子(60)と、
複数の前記第1電極端子(50)が配置された第1領域(31A)と、
複数の前記第2電極端子(60)が配置された第2領域(31B)と、
を備え、
前記第2領域(31B)における単位面積当たりの前記第2電極端子(60)の数は、前記第1領域(31A)における単位面積当たりの前記第1電極端子(50)の数よりも少なく、
前記素子表面(31)に対して垂直な方向である厚さ方向(Z方向)から視て、前記第2電極端子(60)の面積は、前記第1電極端子(50)の面積よりも大きい
半導体素子(30)。
【0157】
[付記2]
前記第1領域(31A)は、互いに直列接続された第1トランジスタおよび第2トランジスタが形成された領域であり、
前記第2領域(31B)は、前記第1トランジスタおよび前記第2トランジスタを制御する制御回路が形成された領域であり、
前記複数の第1電極端子(50)は、前記第1トランジスタおよび前記第2トランジスタと電気的に接続されており、
前記複数の第2電極端子(60)は、前記制御回路に電気的に接続されている
付記1に記載の半導体素子。
【0158】
[付記3]
前記厚さ方向(Z方向)から視た前記第2電極端子(60)の形状は、前記厚さ方向(Z方向)から視た前記第1電極端子(50)の形状とは異なり、
前記厚さ方向(Z方向)から視た前記第1電極端子(50)の形状は、円形状である
付記1または2に記載の半導体素子。
【0159】
[付記4]
前記厚さ方向(Z方向)から視た前記第2電極端子(60)の形状は、矩形状である
付記3に記載の半導体素子。
【0160】
[付記5]
前記第1電極端子(50)は、前記第1電極(44A)と接する第1シード層(52)と、前記第1シード層(52)に積層された第1めっき層(53)と、を含み、
前記第2電極端子(60)は、前記第2電極(44B)と接する第2シード層(62)と、前記第2シード層(62)に積層された第2めっき層(63)と、を含む
付記1~4のいずれか1つに記載の半導体素子。
【0161】
[付記6]
前記第1シード層(52)の厚さ(T1)と前記第2シード層(62)との厚さ(T2)は互いに等しい
付記5に記載の半導体素子。
【0162】
[付記7]
素子表面(31)と、前記素子表面(31)とは反対側を向く素子裏面(32)と、
前記素子表面(31)に形成された第1電極(44A)および第2電極(44B)と、
前記第1電極(44A)に接する複数の第1電極端子(50)と、
前記第2電極(44B)に接する複数の第2電極端子(60)と、
複数の前記第1電極端子(50)が配置された第1領域(31A)と、
複数の前記第2電極端子(60)が配置された第2領域(31B)と、
を備え、
前記第2領域(31B)における単位面積当たりの前記第2電極端子(60)の数は、前記第1領域(31A)における単位面積当たりの前記第1電極端子(50)の数よりも少なく、
前記第2領域(31B)には、ダミー端子(90)が設けられている
半導体素子(30)。
【0163】
[付記8]
前記ダミー端子(90)は、前記第1電極端子(50)よりも前記第2電極端子(60)寄りに配置されている
付記7に記載の半導体素子。
【0164】
[付記9]
前記半導体素子(30)の厚さ方向(Z方向)から視て前記第2電極端子(60)は、前記第1電極端子(50)に対して第1方向(X方向)に離隔して配置されており、
前記素子表面(31)のうち前記第2領域(31B)に形成された第3電極(44C)をさらに備え、
前記第3電極(44C)は、前記第1電極(44A)と前記第2電極(44B)との前記第1方向(X方向)の間における前記第2電極(44B)寄りに設けられ、
前記ダミー端子(90)は、前記第3電極(44C)に接している
付記7または8に記載の半導体素子。
【0165】
[付記10]
前記ダミー端子(90)の高さ寸法(H3)は、前記第2電極端子(60)の高さ寸法(H2)よりも小さい
付記7~9のいずれか1つに記載の半導体素子。
【0166】
[付記11]
前記ダミー端子(90)の高さ寸法(H3)は、前記第1電極端子(50)の高さ寸法(H1)よりも小さい
付記7~10のいずれか1つに記載の半導体素子。
【0167】
[付記12]
前記素子表面(31)には、第1開口部(45A)および第2開口部(45B)を有する絶縁層(45)が形成されており、
前記第1電極端子(50)は、前記第1開口部(45A)において前記第1電極(44A)と電気的に接続されており、
前記第2電極端子(60)は、前記第2開口部(45B)において前記第2電極(44B)と電気的に接続されており、
前記ダミー端子(90)は、前記絶縁層(45)上に設けられており、
前記半導体素子(30)の厚さ方向(Z方向)から視た前記ダミー端子(90)の面積は、前記厚さ方向(Z方向)から視た前記第1電極端子(50)の面積よりも大きい
付記7または8に記載の半導体素子。
【0168】
[付記13]
前記ダミー端子(90)の高さ寸法(H3)は、前記第2電極端子(60)の高さ寸法(H2)と等しい
付記12に記載の半導体素子。
【0169】
[付記14]
前記半導体素子(30)の厚さ方向(Z方向)から視て前記第2電極端子(60)は、前記第1電極端子(50)に対して第1方向(X方向)に離隔して配置されており、
前記厚さ方向(Z方向)から視て前記第1方向(X方向)と直交する方向を第2方向(Y方向)として、
複数の前記第2電極端子(60)は、前記第2方向(Y方向)に互いに離隔して配列されており、
前記ダミー端子(90)は、前記第2方向(Y方向)に互いに離隔して複数設けられている
付記7~13のいずれか1つに記載の半導体素子。
【0170】
[付記15]
前記ダミー端子(90)は、前記半導体素子(30)の厚さ方向(Z方向)から視て前記第2電極端子(60)を囲うように複数設けられている
付記7~13のいずれか1つに記載の半導体素子。
【0171】
[付記16]
前記半導体素子(30)の厚さ方向(Z方向)から視た前記ダミー端子(90)の形状は、矩形状である
付記7~15のいずれか1つに記載の半導体素子。
【0172】
[付記17]
前記第1電極端子(50)は、前記第1電極(44A)と接する第1シード層(52)と、前記第1シード層(52)に積層された第1めっき層(53)と、を含み、
前記第2電極端子(60)は、前記第2電極(44B)と接する第2シード層(62)と、前記第2シード層(62)に積層された第2めっき層(63)と、を含み、
前記ダミー端子(90)は、前記第3電極(44C)と接する第3シード層(92)と、前記第3シード層(92)に積層された第3めっき層(93)と、を含む
付記9に記載の半導体素子。
【0173】
[付記18]
基板表面(101)を有し、前記基板表面(101)に複数の第1表面配線(111)および複数の第2表面配線(112)が形成された基板(100)と、
前記複数の第1表面配線(111)および前記複数の第2表面配線(112)の双方に実装された付記1~17のいずれか1つに記載の半導体素子(30)と、
前記半導体素子(30)を封止する封止樹脂(80)と、
を備え、
前記複数の第1電極端子(50)は、前記複数の第1表面配線(111)に個別に電気的に接続され、
前記複数の第2電極端子(60)は、前記複数の第2表面配線(112)に個別に電気的に接続されている
半導体装置(10)。
【0174】
[付記19]
複数の第1リード(21)および複数の第2リード(22)と、
前記複数の第1リード(21)および前記複数の第2リード(22)の双方に実装された付記1~17のいずれか1つに記載の半導体素子(30)と、
前記半導体素子(30)を封止する封止樹脂(80)と、
を備え、
前記複数の第1電極端子(50)は、前記複数の第1リード(21)に個別に電気的に接続され、
前記複数の第2電極端子(60)は、前記複数の第2リード(22)に個別に電気的に接続されている
半導体装置(10)。
【0175】
[付記20]
前記半導体素子(30)は、前記第2領域(31B)に形成されたダミー端子(90)を備え、
前記ダミー端子(90)は、前記複数の第1表面配線(111)および前記複数の第2表面配線(112)と絶縁されている
付記18に記載の半導体装置。
【0176】
[付記21]
前記半導体素子(30)は、前記第2領域(31B)に形成されたダミー端子(90)を備え、
前記ダミー端子(90)は、前記複数の第1リード(21)および前記複数の第2リード(22)と絶縁されている
付記19に記載の半導体装置。
【0177】
[付記22]
前記厚さ方向(Z方向)から視た前記第2電極端子(60)の形状は、前記厚さ方向(Z方向)から視た前記第1電極端子(50)の形状とは異なる
付記1に記載の半導体素子。
【0178】
[付記23]
前記厚さ方向(Z方向)から視た前記第2電極端子(60)の形状は、矩形状である
付記22に記載の半導体素子。
【0179】
[付記24]
前記厚さ方向(Z方向)から視た前記第1電極端子(50)の形状は、円形状である
付記22または23に記載の半導体素子。
【0180】
[付記25]
前記第2領域(31B)に形成されたダミー端子(90)をさらに備え、
前記厚さ方向(Z方向)から視た前記ダミー端子(90)の形状は、矩形状である
付記22~24のいずれか1つに記載の半導体素子。
【0181】
[付記26]
前記第2領域(31B)に形成されたダミー端子(90)をさらに備え、
前記厚さ方向(Z方向)から視た前記ダミー端子(90)の形状は、円形状である
付記22~24のいずれか1つに記載の半導体素子。
【0182】
[付記27]
前記厚さ方向(Z方向)から視た前記第2電極端子(60)の形状は、前記厚さ方向(Z方向)から視た前記第1電極端子(50)の形状と同じである
付記1に記載の半導体素子。
【0183】
[付記28]
前記厚さ方向(Z方向)から視た前記第1電極端子(50)および前記第2電極端子(60)の形状は、円形状である
付記27に記載の半導体素子。
【0184】
[付記29]
前記第2領域(31B)に形成されたダミー端子(90)をさらに備え、
前記厚さ方向(Z方向)から視た前記ダミー端子(90)の形状は、矩形状である
付記27または28に記載の半導体素子。
【0185】
[付記30]
前記第2領域(31B)に形成されたダミー端子(90)をさらに備え、
前記厚さ方向(Z方向)から視た前記ダミー端子(90)の形状は、円形状である
付記27または28に記載の半導体素子。
【0186】
[付記31]
前記ダミー端子(90)は、前記素子表面(31)上に設けられており、
前記半導体素子(30)の厚さ方向(Z方向)から視た前記ダミー端子(90)の面積は、前記厚さ方向(Z方向)から視た前記第1電極端子(50)の面積よりも大きい
付記7または8に記載の半導体素子。
【0187】
以上の説明は単に例示である。本開示の技術を説明する目的のために列挙された構成要素および方法(製造プロセス)以外に、より多くの考えられる組み合わせおよび置換が可能であることを当業者は認識し得る。本開示は、特許請求の範囲を含む本開示の範囲内に含まれる全ての代替、変形、および変更を包含することが意図される。
【符号の説明】
【0188】
10…半導体装置
11…装置表面
12…装置裏面
13~16…装置側面
21,21A~21C…第1リード
21S…第1リード表面
21R…第1リード裏面
21BA…突出部
22,22A~22H…第2リード
22S…第2リード表面
22R…第2リード裏面
23…第3リード
23S…第3リード表面
23R…第3リード裏面
30…半導体素子
31…素子表面
31A…第1領域
31B…第2領域
32…素子裏面
33~36…素子側面
41…半導体基板
41A…基板表面
41B…基板裏面
42…半導体層
42A…スイッチング回路
42B…制御回路
43…パッシベーション膜
44A,44AA~44AC…第1電極
44B,44BA,44BB…第2電極
44C…第3電極
44P…第1金属層
44Q…第2金属層
44R…第3金属層
45…絶縁層
45A~45C…第1~第3開口部
50,50A~50C…第1電極端子
51…第1ピラー部
52…第1シード層
53…第1めっき層
54…第1表面側めっき層
55…第1凹部
56…先端面
57…第1はんだ部
60,60A~60H…第2電極端子
61…第2ピラー部
62…第2シード層
63…第2めっき層
64…第2表面側めっき層
65…第2凹部
66…先端面
67…第2はんだ部
70A…第1めっき層
70B…第2めっき層
70C…第3めっき層
71…第1層
72…第2層
73…第3層
80…封止樹脂
81…封止表面
83~86…封止側面
90…ダミー端子
91…第3ピラー部
92…第3シード層
93…第3めっき層
94…第3表面側めっき層
95…第3凹部
96…先端面
97…第3はんだ部
100…基板
101…基板表面
102…基板裏面
111…第1表面配線
112…第2表面配線
113…第1裏面配線
114…第2裏面配線
115…第1貫通配線
116…第2貫通配線
H1…第1電極端子の高さ寸法
H2…第2電極端子の高さ寸法
H3…ダミー端子の高さ寸法
HD…第2電極端子の高さ寸法と第1電極端子の高さ寸法との差
T1…第1シード層の厚さ
T2…第2シード層の厚さ
T3…第1めっき層の厚さ
T4…第2めっき層の厚さ
T5…第1表面側めっき層の厚さ
T6…第2表面側めっき層の厚さ
T7…第3シード層の厚さ
T8…第3めっき層の厚さ
T9…第3表面側めっき層の厚さ
D1…第1電極端子と第2電極端子とのX方向の間の距離
D2,D3…X方向に隣り合う第1電極端子間の距離