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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024178799
(43)【公開日】2024-12-25
(54)【発明の名称】光合波器
(51)【国際特許分類】
   G02B 6/12 20060101AFI20241218BHJP
   G02B 6/122 20060101ALI20241218BHJP
   G02B 6/125 20060101ALI20241218BHJP
   G02B 6/42 20060101ALI20241218BHJP
【FI】
G02B6/12 331
G02B6/122 311
G02B6/125 301
G02B6/42
【審査請求】未請求
【請求項の数】9
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023097222
(22)【出願日】2023-06-13
(71)【出願人】
【識別番号】300081763
【氏名又は名称】セーレンKST株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110003524
【氏名又は名称】弁理士法人愛宕綜合特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】矢部 勇多
(72)【発明者】
【氏名】姫野 明
(72)【発明者】
【氏名】川崎 修
(72)【発明者】
【氏名】岩端 一樹
(72)【発明者】
【氏名】吉田 哲文
(72)【発明者】
【氏名】神尾 具喜
(72)【発明者】
【氏名】堀井 浩一
(72)【発明者】
【氏名】亀井 洋次郎
【テーマコード(参考)】
2H137
2H147
【Fターム(参考)】
2H137AB11
2H137BA44
2H137BA46
2H137BB02
2H137BC51
2H147AA04
2H147AB17
2H147BE13
2H147BE14
2H147CA13
2H147GA25
(57)【要約】
【課題】光強度が向上すると共に、スペックルノイズを低減した、高品質の画像をスクリーン上に表示することが可能な出力光を得ることができる、小型の光合波器を提供する。
【解決手段】少なくとも2つの導波路からそれぞれ多重光を出力する光合波器であって、それぞれの多重光は、単色光を伝搬する少なくとも2つの導波路が1つの導波路に合流することにより合波された多重光であることを特徴とする光合波器。
【選択図】図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
少なくとも2つの導波路からそれぞれ多重光を出力する光合波器であって、それぞれの多重光は、単色光を伝搬する少なくとも2つの導波路が1つの導波路に合流することにより合波された多重光であることを特徴とする光合波器。
【請求項2】
前記1つの導波路の幅が、前記単色光を伝搬する少なくとも2つの導波路のそれぞれの幅より大きい請求項1に記載された光合波器。
【請求項3】
前記1つの導波路の幅が、前記単色光を伝搬する少なくとも2つの導波路の幅の合計以上大きい請求項1に記載された光合波器。
【請求項4】
前記少なくとも2つの導波路からそれぞれ多重光を出力する光合波器が、少なくとも3つの導波路からそれぞれ多重光を出力する光合波器であり、かつ、前記それぞれの多重光における少なくとも2つの導波路を伝搬する単色光が同色の単色光である請求項1に記載された光合波器。
【請求項5】
前記少なくとも3つの導波路からそれぞれ多重光を出力する光合波器における、前記同色の単色光が少なくとも青色光、緑色光及び赤色光を含む請求項4に記載された光合波器。
【請求項6】
前記それぞれの多重光における少なくとも2つの導波路を伝搬する単色光が異なる色の単色光である請求項1に記載された光合波器。
【請求項7】
前記それぞれの多重光は、互いに異なる色の単色光を伝搬する2つの導波路が1つの導波路に合流することにより合波された後、さらに別の異なる色の単色光を伝搬する1つの導波路が合流することにより合波された多重光である請求項1に記載された光合波器。
【請求項8】
前記異なる色の単色光が、少なくとも青色光、緑色光、及び赤色光から選択される請求項6または7に記載された光合波器。
【請求項9】
請求項1に記載された光合波器に加え、少なくとも2つの多重光を走査する走査ミラー、及び前記単色光の光源としてレーザダイオードを備える画像表示装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、少なくとも2つの導波路からそれぞれ多重光を出力する光合波器であって、それぞれの多重光は、単色光を伝搬する少なくとも2つの導波路が1つの導波路に合流することにより合波された多重光であることを特徴とする光合波器に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、眼鏡型端末や携帯型プロジェクタ等の小型の画像投影装置の光源回路として、複数のレーザダイオードを光源として用い、導波路からなる方向性結合器により光結合を行う光合波器を備えた画像表示装置が知られている(特許文献1を参照)。前記光合波器における導波路は、シリコン基板上に公知の化学気相成長法(CVD)やスパッタリング法等を用いて低屈折率及び高屈折率のシリコン酸化膜を積層形成した後、フォトマスクを用いたフォトリソグラフィー法によりパターニングを行い、さらに低屈折率シリコン酸化膜を積層形成するという工程を経て製造される。
【0003】
また、複数のレーザダイオードから出力されるそれぞれの光ビームの出力時間を変更してタイムシフトすることにより光強度を制御すると共に、水平方向および垂直方向に反射して画像を投影する走査ミラーを備えた画像表示装置も知られている(特許文献2を参照)。ここで、特許文献2に記載された画像表示装置は、光源として青色光源、緑色光源、及び2つの赤色光源を備えているが、上記2つの赤色光源は、片方の赤色光源の高温時に出力が低下する不具合を解消するために、高温でも駆動可能な、もう片方の赤色光源を用いており、実質的に1つの赤色光源を用いている。
【0004】
上記従来技術における画像表示装置の光源部分においては、実質的に青色光源、緑色光源、及び赤色光源を1つずつしか用いていないことから、出力光の明るさ(光強度)を向上することに限界があった。また、上記各色の光源を1つずつ用いた出力光をスクリーンに投影した場合、スクリーン上に表示される画像には光強度分布がばらつくスペックルノイズが生じて画質が低下するため、高品質の画像を得ることが困難であった。そのため、上記3色の光源をそれぞれ2つずつ計6個に増加した光源を用いることにより、出力光の明るさを向上すると共に、スペックルノイズを低減することが考えられるが、光源部分の装置が大型化し、画像表示装置の小型化が困難となる問題があると共に、ダイクロイックミラーやMEMSミラー等を用いて、走査ミラーを用いて2次元画像のラスタースキャンを行う場合、色ずれを補正するための上記6個の光源の発光タイミングに合わせた走査ミラーの駆動操作が複雑化して制御が困難となる問題がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2013-195603号公報
【特許文献2】特開2009-258207号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明の目的は、このような事情に鑑みてなされたものであり、光強度が向上すると共に、スペックルノイズを低減した、高品質の画像をスクリーン上に表示することが可能な出力光を得ることができる、小型の光合波器を提供することである。
【0007】
本発明のさらなる目的は、本発明の光合波器を用いることにより、走査ミラーの駆動操作が容易であり、制御が困難とならない画像表示装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明は、少なくとも2つの導波路からそれぞれ多重光を出力する光合波器であって、それぞれの多重光は、単色光を伝搬する少なくとも2つの導波路が1つの導波路に合流することにより合波された多重光であることを特徴とする光合波器を提供する。
【0009】
前記1つの導波路の幅が、前記単色光を伝搬する少なくとも2つの導波路のそれぞれの幅より大きいことが好ましい。
【0010】
前記1つの導波路の幅が、前記単色光を伝搬する少なくとも2つの導波路の幅の合計以上大きいことが好ましい。
【0011】
前記少なくとも2つの導波路からそれぞれ多重光を出力する光合波器が、少なくとも3つの導波路からそれぞれ多重光を出力する光合波器であり、かつ、前記それぞれの多重光における少なくとも2つの導波路を伝搬する単色光が同色の単色光であることが好ましい。
【0012】
前記少なくとも3つの導波路からそれぞれ多重光を出力する光合波器における、前記同色の単色光が少なくとも青色光、緑色光及び赤色光を含むことが好ましい。
【0013】
前記それぞれの多重光における少なくとも2つの導波路を伝搬する単色光が異なる色の単色光であることが好ましい。
【0014】
前記それぞれの多重光は、互いに異なる色の単色光を伝搬する2つの導波路が1つの導波路に合流することにより合波された後、さらに別の異なる色の単色光を伝搬する1つの導波路が合流することにより合波された多重光であることが好ましい。
【0015】
前記異なる色の単色光が、少なくとも青色光、緑色光、及び赤色光から選択されることが好ましい。
【0016】
また、本発明は、前記光合波器に加え、少なくとも2つの多重光を走査する走査ミラー、及び前記単色光の光源としてレーザダイオードを備える画像表示装置を提供する。
【発明の効果】
【0017】
本発明によれば、眼鏡型端末や携帯型プロジェクタ等の画像投影装置用途に使用される画像表示装置に用いる小型の光合波器を提供することができる。本発明の光合波器は、少なくとも2つの導波路からそれぞれ多重光を出力する光合波器であり、同色の光源を2つ以上用いることが可能であることから、光強度が向上し、高輝度の画像を得ることが可能となると共に、スペックルノイズを低減した、高品質の画像をスクリーン上に表示することが可能となる。また、本発明の光合波器を用いた画像表示装置においては、走査ミラーの駆動操作が容易であり、制御が困難となることはない。
【図面の簡単な説明】
【0018】
図1】本発明における実施例1の光合波器の上面図である。
図2】本発明における実施例2の光合波器の上面図である。
図3】本発明における実施例3の光合波器の上面図である。
図4】本発明における実施例1の光合波器を用いた画像表示装置の概略図である。
図5】本発明における実施例2の光合波器を用いた画像表示装置の概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
以下、本発明を実施するための実施例について、図面を参照しながら説明する。なお、本発明はこれらの実施例に限られるものではない。
【0020】
図1は、実施例1の光合波器100の上面図を示す。光合波器100は、光源として左側に配置された第1赤色レーザダイオード1、第2赤色レーザダイオード2の2つの赤色レーザダイオードから出力された赤色光が、左側端面からそれぞれの導波路11、12に入力され、伝搬した後、導波路13として合流することにより合波され、伝搬した後、右側端面から多重光20が出力される。ここで、導波路11、12、13の幅は、それぞれ導波路幅W1、W2、W3で表され、導波路幅W3は導波路幅W1、W2のそれぞれより大きいことが好ましく、導波路幅W1、W2の合計以上大きいことがさらに好ましい。導波路幅W3が導波路幅W1、W2のいずれかの幅以下である場合、合波の段階で光の損失が発生する可能性がある。
【0021】
また、上記光合波器100は、光源として左側に配置された第1緑色レーザダイオード3、第2緑色レーザダイオード4の2つの緑色レーザダイオードから出力された緑色光が、左側端面からそれぞれの導波路14、15に入力され、伝搬した後、導波路16として合流することにより合波され、伝搬した後、右側端面から多重光21が出力されると共に、光源として左側に配置された第1青色レーザダイオード5、第2青色レーザダイオード6の2つの青色レーザダイオードから出力された青色光が、左側端面からそれぞれの導波路17、18に入力され、伝搬した後、導波路19として合流することにより合波され、伝搬した後、右側端面から多重光22が出力される。そして、導波路14~19の幅は、それぞれ導波路幅W4~W9で表され、導波路幅W6と導波路幅W4、5の大小関係、及び導波路幅W9と導波路幅W7、8の大小関係は、上記導波路幅W3と導波路幅W1、2の大小関係と同様である。したがって、上記光合波器100は、右側端面の3つの導波路から同色の単色光が合波した、それぞれ赤色光、緑色光及び青色光の多重光20、21及び22を出力する光合波器である。
【0022】
図2は、実施例2の光合波器101の上面図を示す。光合波器101は、左側に配置された光源である第1赤色レーザダイオード1、第1緑色レーザダイオード3及び第1青色レーザダイオード5から出力された、それぞれ赤色光、緑色光及び青色光が、左側端面からそれぞれの導波路31、32及び33に入力され、伝搬した後、最初に導波路31及び32が合流することにより、赤色光と緑色光が合波され、伝搬した後、さらに、導波路33が加わって、導波路34として合流することにより、赤色光、緑色光及び青色光が合波され、伝搬した後、右側端面から多重光39が出力される。ここで、導波路31、32及び33の幅は、それぞれ導波路幅W11、W12及びW13で表され、図1で説明した内容と同様に、導波路31と32が合流した導波路の幅である導波路幅W14は、導波路幅W11、W12のそれぞれより大きいことが好ましく、導波路幅W11、W12の合計以上大きいことがさらに好ましい。導波路幅W14が導波路幅W11、W12のいずれかの幅以下である場合、合波の段階で光の損失が発生する可能性がある。さらに、導波路34の幅である導波路幅W15は、導波路幅W13、W14のそれぞれより大きいことが好ましく、導波路幅W13、W14の合計以上大きいことがさらに好ましい。導波路幅W15が導波路幅W13、W14のいずれかの幅以下である場合、合波の段階で光の損失が発生する可能性がある。
【0023】
また、上記光合波器101は、左側に配置された光源である第2赤色レーザダイオード2、第2緑色レーザダイオード4及び第2青色レーザダイオード6から出力された、それぞれ赤色光、緑色光及び青色光が、左側端面からそれぞれの導波路37、36及び35に入力され、伝搬した後、最初に導波路37及び36が合流することにより、赤色光と緑色光が合波され、伝搬した後、さらに、導波路35が加わって、導波路38として合流することにより、赤色光、緑色光及び青色光が合波され、伝搬した後、右側端面から多重光40が出力される。そして、導波路35~38の幅は、それぞれ導波路幅W16~W20で表され、導波路幅W20と導波路幅W16~19の大小関係は、上記導波路幅W15と導波路幅W11~14の大小関係と同様である。したがって、上記光合波器101は、右側端面の2つの導波路から、それぞれ異なる色の単色光である赤色光、緑色光及び青色光の多重光39、40を出力する光合波器である。
【0024】
図3は、実施例3の光合波器102の上面図を示す。光合波器102は、左側に配置された光源である第1赤色レーザダイオード1、第1緑色レーザダイオード3及び第1青色レーザダイオード5から出力された、それぞれ赤色光、緑色光及び青色光が、左側端面からそれぞれの導波路41、42及び43に入力され、伝搬した後、導波路44として合流することにより、赤色光、緑色光及び青色光が合波され、伝搬した後、右側端面から多重光49が出力される。ここで、導波路41、42及び43の幅は、それぞれ導波路幅W21、W22及びW23で表され、図1で説明した内容と同様に、導波路44の幅である導波路幅W24は、導波路幅W21、W22及びW23のそれぞれより大きいことが好ましく、導波路幅W21、W22及びW23の合計以上大きいことがさらに好ましい。導波路幅W44が導波路幅W21、W22及びW23のいずれかの幅以下である場合、合波の段階で光の損失が発生する可能性がある。
【0025】
また、上記光合波器102は、左側に配置された光源である第2赤色レーザダイオード2、第2緑色レーザダイオード4及び第2青色レーザダイオード6から出力された、それぞれ赤色光、緑色光及び青色光が、左側端面からそれぞれの導波路45、46及び47に入力され、伝搬した後、導波路48として合流することにより、赤色光、緑色光及び青色光が合波され、伝搬した後、右側端面から多重光50が出力される。そして、導波路45~48の幅は、それぞれ導波路幅W25~W28で表され、導波路幅W28と導波路幅W25~27の大小関係は、上記導波路幅W24と導波路幅W21~23の大小関係と同様である。したがって、上記光合波器102は、右側端面の2つの導波路から、それぞれ異なる色の単色光である赤色光、緑色光及び青色光の多重光49、50を出力する光合波器である。
【0026】
ここで、上記第1赤色レーザダイオード1、第2赤色レーザダイオード2から出力された2つの赤色光、第1緑色レーザダイオード3、第2緑色レーザダイオード4から出力された2つの緑色光、及び第1青色レーザダイオード5、第2青色レーザダイオード6から出力された2つの青色光について、本発明においては、それぞれ赤色、緑色及び青色の同色の単色光であるが、実際の目視した時の光の色を示す主波長について、厳密に同一波長の光である必要はなく、一般的に同色として認識される波長の光であれば、これを同色の単色光として扱う。例えば、430~495nmの青色光、495~570nmの緑色光及び610~770nmの赤色光は、それぞれ同色の単色光であり、さらに、570~595nmの黄色光、595~610nmの橙色光、400~430nmの紫色光についても、それぞれ同色の単色光である。そして、上記青色光、緑色光、赤色光、黄色光、橙色光及び紫色光は、それぞれ相互に異なる色の単色光として扱う。
【0027】
なお、光合波器100、101及び102は、特許文献1等に記載されている公知の手段、方法を用いることによって製造することができる。また、実施例1~3の光源としてレーザダイオードを用いたが、反射型発光ダイオード等の他の光源を用いてもよい。さらに、実施例には、同色の単色光として、赤色光、緑色光及び青色光の光源を各色2個ずつしか用いていないが、必要に応じて、上記黄色光、橙色光及び紫色光を用いてもよく、光源の数も各色3個以上用いてもよい。ヒトの網膜における錐体細胞が赤色光、緑色光及び青色光に反応することから、少なくとも赤色光、緑色光及び青色光の光源を含むことが好ましく、また、高輝度の画像を得ることを可能とするため、少なくとも光源を各色2個ずつ用いることが好ましい。
【0028】
図4は、実施例1の光合波器100を用いた画像表示装置の概略図を示す。光合波器100から出力された多重光20~22は、スクリーン52上の点53で重なるように走査ミラー51で反射される。走査ミラー51は可動式であり、多重光20~22の出力時間を変更するタイムシフトに対応して、それぞれ多重光20~22を反射する角度を変更することにより、点53で重なるように制御する。さらに、点53を水平及び垂直方向に走査し、スクリーン52上に画像を表示する。
【0029】
走査ミラー51は特許文献2等に記載されている公知の手段、方法を用いることによって制御することができる。また、その他の電源や駆動回路等、図4で省略した画像表示装置に必要な構成要素についても特許文献2等に記載されている公知の構成要素を用いることができる。
【0030】
走査ミラー51はモーターを用いた機械的回転式ミラー、MEMS(Micro-Electro-Mechanical Systems)ミラー等の公知の走査ミラーを用いることができる。低消費電力であり、光学的振れ角が広く、ミラー反射率が高いことからMEMSミラーを用いることが好ましい。
【0031】
図5は、実施例2の光合波器101を用いた画像表示装置の概略図を示す。光合波器101から多重光39及び40が出力されること以外は図4の画像表示装置と同様の原理、構成を用いることができる。また、上記光合波器101に代えて、実施例3の光合波器102を用いることもできる。
【0032】
図4及び図5における画像表示装置において、本発明である光合波器の光源として、赤色レーザダイオード、緑色レーザダイオード及び青色レーザダイオードをそれぞれ2つずつ用いていることから、それぞれ1つずつ用いた場合に比較して光強度が向上している。また、それぞれ1つずつ用いた場合に発生するスペックルノイズについても、それぞれ2つずつ用いることにより光強度分布のばらつきが低減され、高品質の画像を得ることができる。さらに、光源であるレーザダイオードの数が6であったとしても、光合波器から出力する多重光の数が2または3であることから、2次元画像のラスタースキャンを行う際の上記走査ミラー51の駆動操作は容易であり、制御が困難となることはない。
【産業上の利用可能性】
【0033】
本発明の光合波器は、眼鏡型端末や携帯型プロジェクタ等の小型の画像投影装置の光源回路として使用することができ、光強度が向上すると共に、スペックルノイズを低減した、高品質の画像をスクリーン上に表示することを可能とする出力光を得ることが可能である。
【符号の説明】
【0034】
1 第1赤色レーザダイオード
2 第2赤色レーザダイオード
3 第1緑色レーザダイオード
4 第2緑色レーザダイオード
5 第1青色レーザダイオード
6 第2青色レーザダイオード
11 図1における第1赤色レーザダイオード1の出力光が入力される導波路
12 図1における第2赤色レーザダイオード2の出力光が入力される導波路
13 導波路11、12が合流する導波路
14 図1における第1緑色レーザダイオード3の出力光が入力される導波路
15 図1における第2緑色レーザダイオード4の出力光が入力される導波路
16 導波路14、15が合流する導波路
17 図1における第1青色レーザダイオード5の出力光が入力される導波路
18 図1における第2青色レーザダイオード6の出力光が入力される導波路
19 導波路17、18が合流する導波路
20 導波路13から出力される赤色多重光
21 導波路16から出力される緑色多重光
22 導波路19から出力される青色多重光
31 図2における第1赤色レーザダイオード1の出力光が入力される導波路
32 図2における第1緑色レーザダイオード3の出力光が入力される導波路
33 図2における第1青色レーザダイオード5の出力光が入力される導波路
34 導波路31、32及び33が合流する導波路
35 図2における第2青色レーザダイオード6の出力光が入力される導波路
36 図2における第2緑色レーザダイオード4の出力光が入力される導波路
37 図2における第2赤色レーザダイオード2の出力光が入力される導波路
38 導波路35、36及び37が合流する導波路
39 導波路34から出力される多重光
40 導波路38から出力される多重光
41 図3における第1赤色レーザダイオード1の出力光が入力される導波路
42 図3における第1緑色レーザダイオード3の出力光が入力される導波路
43 図3における第1青色レーザダイオード5の出力光が入力される導波路
44 導波路41、42及び43が合流する導波路
45 図3における第2赤色レーザダイオード2の出力光が入力される導波路
46 図3における第2緑色レーザダイオード4の出力光が入力される導波路
47 図3における第2青色レーザダイオード6の出力光が入力される導波路
48 導波路45、46及び47が合流する導波路
49 導波路44から出力される多重光
50 導波路48から出力される多重光
51 走査ミラー
52 スクリーン
53 スクリーン52上の点
100 実施例1の光合波器
101 実施例2の光合波器
102 実施例3の光合波器
W1 導波路11の導波路幅
W2 導波路12の導波路幅
W3 導波路13の導波路幅
W4 導波路14の導波路幅
W5 導波路15の導波路幅
W6 導波路16の導波路幅
W7 導波路17の導波路幅
W8 導波路18の導波路幅
W9 導波路19の導波路幅
W11 導波路31の導波路幅
W12 導波路32の導波路幅
W13 導波路33の導波路幅
W14 導波路31と32が合流する導波路の導波路幅
W15 導波路34の導波路幅
W16 導波路35の導波路幅
W17 導波路36の導波路幅
W18 導波路37の導波路幅
W19 導波路36と37が合流する導波路の導波路幅
W20 導波路38の導波路幅
W21 導波路41の導波路幅
W22 導波路42の導波路幅
W23 導波路43の導波路幅
W24 導波路44の導波路幅
W25 導波路45の導波路幅
W26 導波路46の導波路幅
W27 導波路47の導波路幅
W28 導波路48の導波路幅
図1
図2
図3
図4
図5