(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024178801
(43)【公開日】2024-12-25
(54)【発明の名称】建物の外壁構造
(51)【国際特許分類】
E04F 13/08 20060101AFI20241218BHJP
【FI】
E04F13/08 101W
【審査請求】未請求
【請求項の数】8
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023097224
(22)【出願日】2023-06-13
(71)【出願人】
【識別番号】000004673
【氏名又は名称】パナソニックホームズ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100104134
【弁理士】
【氏名又は名称】住友 慎太郎
(74)【代理人】
【識別番号】100156225
【弁理士】
【氏名又は名称】浦 重剛
(74)【代理人】
【識別番号】100168549
【弁理士】
【氏名又は名称】苗村 潤
(74)【代理人】
【識別番号】100200403
【弁理士】
【氏名又は名称】石原 幸信
(72)【発明者】
【氏名】佐藤 寛
(72)【発明者】
【氏名】永野 俊夫
(72)【発明者】
【氏名】古田 貴裕
(72)【発明者】
【氏名】田窪 和彦
(72)【発明者】
【氏名】林 利樹
【テーマコード(参考)】
2E110
【Fターム(参考)】
2E110AA23
2E110AB04
2E110AB22
2E110GA23W
2E110GA23Y
2E110GA23Z
2E110GA29Z
2E110GA34W
2E110GA44Z
2E110GB02Z
2E110GB13W
2E110GB23Y
2E110GB24Z
2E110GB28W
2E110GB42Z
2E110GB44Z
2E110GB53Z
2E110GB54Z
(57)【要約】
【課題】 外装材の剥落等を、長期に亘って抑制することが可能な建物の外壁構造を提供する。
【解決手段】 建物の外壁構造1である。この外壁構造1は、第1外壁パネルP1と、第1外壁パネルP1に上下方向に延びるシーリング材20を介して水平方向に隣接して配された第2外壁パネルP2と、第1外壁パネルP1、第2外壁パネルP2及びシーリング材20のそれぞれの建物外側を向く外面2oの側に、第1接着剤21Aの硬化物からなる接着層21を介して固着された複数の外装材3と、第1外壁パネルP1と接着層21との間、及び、第2外壁パネルP2と接着層21との間に配され、かつ、非透水性を有するバリア層4とを備える。バリア層4は、第1外壁パネルP1及び第2外壁パネルP2のそれぞれのシーリング材20側の側部領域25、25に配置されている。バリア層4の最大厚さW1は、接着層21の最大厚さW2の30%以下である。
【選択図】
図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
建物の外壁構造であって、
第1外壁パネルと、
前記第1外壁パネルに上下方向に延びるシーリング材を介して水平方向に隣接して配された第2外壁パネルと、
前記第1外壁パネル、前記第2外壁パネル及び前記シーリング材のそれぞれの建物外側を向く外面の側に、第1接着剤の硬化物からなる接着層を介して固着された複数の3と、
前記第1外壁パネルと前記接着層との間、及び、前記第2外壁パネルと前記接着層との間に配され、かつ、非透水性を有するバリア層とを備え、
前記バリア層は、前記第1外壁パネル及び前記第2外壁パネルのそれぞれの前記シーリング材側の側部領域に配置されており、
前記バリア層の最大厚さは、前記接着層の最大厚さの30%以下である、
建物の外壁構造。
【請求項2】
前記バリア層は、前記シーリング材の外面を覆っていない、請求項1に記載の建物の外壁構造。
【請求項3】
前記バリア層の水平方向の長さは、150~450mmである、請求項1に記載の建物の外壁構造。
【請求項4】
前記バリア層は、樹脂の硬化物からなり、
前記樹脂の硬化物は、油性シーラーにより形成される、請求項1に記載の建物の外壁構造。
【請求項5】
前記バリア層は、第2接着剤の硬化物からなり、
前記第2接着剤の硬化物は、前記第1接着剤の硬化物よりも弾性率が小さい、請求項1に記載の建物の外壁構造。
【請求項6】
前記バリア層の最大厚さは、0.05~0.20mmである、請求項1に記載の建物の外壁構造。
【請求項7】
前記第1外壁パネル及び前記第2外壁パネルの少なくとも一方は、開口部を有し、
前記開口部は、前記シーリング材に隣接して設けられている、請求項1に記載の建物の外壁構造。
【請求項8】
前記外装材は、タイルである、請求項1ないし7のいずれか1項に記載の建物の外壁構造。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、建物の外壁構造に関する。
【背景技術】
【0002】
下記特許文献1には、壁構造が記載されている。この壁構造には、複数の壁下地材が目地を介して並べられた壁下地と、目地を跨る幅で、目地に沿って配置された下地テープと、下地テープを覆うように壁下地の表面に配された弾性接着剤の硬化物からなる接着層と、接着層に固着された複数の外装材とが含まれている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
一般に、上記のような壁構造では、地震などの揺れによって層間変形挙動が大きくなる目地側において、外装材の割れや接着層の亀裂が生じやすい傾向がある。とりわけ、上記の下地テープによって、前記下地テープを覆っている接着層の厚さが小さくなることから、その部分で接着層の亀裂が生じやすい。このような外装材の割れや接着層の亀裂が生じると、壁下地材に水分が浸入し、外装材の剥落が生じるという問題があった。
【0005】
本発明は、以上のような実状に鑑み案出されたもので、外装材の剥落等を、長期に亘って抑制することが可能な建物の外壁構造を提供することを主たる目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、建物の外壁構造であって、第1外壁パネルと、前記第1外壁パネルに上下方向に延びるシーリング材を介して水平方向に隣接して配された第2外壁パネルと、前記第1外壁パネル、前記第2外壁パネル及び前記シーリング材のそれぞれの建物外側を向く外面の側に、第1接着剤の硬化物からなる接着層を介して固着された複数の外装材と、前記第1外壁パネルと前記接着層との間、及び、前記第2外壁パネルと前記接着層との間に配され、かつ、非透水性を有するバリア層とを備え、前記バリア層は、前記第1外壁パネル及び前記第2外壁パネルのそれぞれの前記シーリング材側の側部領域に配置されており、前記バリア層の最大厚さは、前記接着層の最大厚さの30%以下である、建物の外壁構造である。
【発明の効果】
【0007】
本発明の建物の外壁構造は、上記の構成を採用することにより、外装材剥落等を、長期に亘って抑制することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図1】本実施形態の建物の外壁構造を示す断面図である。
【
図2】第1外壁パネル、第2外壁パネル及び複数の外装材を示す斜視図である。
【
図4】第1外壁パネル及び第2外壁パネルの分解斜視図である。
【
図5】第1外壁パネルの壁下地材と、第2外壁パネルの壁下地材とを示す正面図である。
【
図6】本発明の他の実施形態の第1外壁パネルの壁下地材と、第2外壁パネルの壁下地材と、第3外壁パネルの壁下地材とを示す正面図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、本発明の実施形態が図面に基づき説明される。図面は、発明の内容の理解を助けるために、誇張表現や、実際の構造の寸法比とは異なる表現が含まれることが理解されなければならない。また、各実施形態を通して、同一又は共通する要素については同一の符号が付されており、重複する説明が省略される。さらに、実施形態及び図面に表された具体的な構成は、本発明の内容理解のためのものであって、本発明は、図示されている具体的な構成に限定されるものではない。
【0010】
[建物の外壁構造(第1実施形態)]
図1は、本実施形態の建物Bの外壁構造1を示す断面図である。
図2は、第1外壁パネルP1、第2外壁パネルP2及び複数の外装材3を示す斜視図である。
図3は、
図2のA-A断面図である。本実施形態において、外壁構造1の各構成部材の位置等は、x軸と、y軸と、z軸との直交座標上で特定される。本実施形態において、x軸方向が水平方向、y軸方向が上下方向、及び、z軸方向が壁厚さ方向に設定されている。
【0011】
本実施形態の建物Bは、住宅である場合が例示されているが、ビル等であってもよい。本実施形態の外壁構造1は、第1外壁パネルP1と、第2外壁パネルP2と、複数の外装材3と、バリア層4(
図3に示す)とを含んで構成されている。なお、外壁構造1には、第1外壁パネルP1及び第2外壁パネルP2の他に、例えば、第3外壁パネル(図示省略)がさらに含まれてもよい。
【0012】
図1に示されるように、外壁構造1には、内装材5がさらに含まれてもよい。これらの第1外壁パネルP1、第2外壁パネルP2、複数の外装材3、バリア層4(
図3に示す)及び内装材5は、例えば、柱や梁などを含む架構体Fに固定される。
【0013】
[第1外壁パネル]
図2に示されるように、第1外壁パネルP1は、フレーム枠7と、壁下地材8とを含んで構成されている。これらのフレーム枠7及び壁下地材8は、例えば、工場等において、一体に固着されているのが好ましい。これにより、建物Bの工期の短縮や、品質の安定化を図ることが可能となる。
【0014】
本実施形態の第1外壁パネルP1は、開口部9を有している。この開口部9には、例えば、窓ガラスや扉などが取り付けられる。なお、建物Bの間取り等に応じて、第1外壁パネルP1から開口部9が省略されてもよい。本実施形態の開口部9は、腰窓(腰高窓)として形成されているが、出入り窓(掃出し窓)等であってもよい。本実施形態において、開口部9は、シーリング材20に隣接して設けられている。
【0015】
[フレーム枠]
フレーム枠7は、金属製である。このようなフレーム枠7は、例えば、木質材で形成されるフレーム枠(図示省略)に比べて、高い剛性を有するため、第1外壁パネルP1の耐久性が向上する。フレーム枠7を構成する金属には、例えば、スチール等が採用されうる。
【0016】
図4は、第1外壁パネルP1及び第2外壁パネルP2の分解斜視図である。
図4に示されるように、フレーム枠7は、正面視において、矩形状に形成されている。フレーム枠7で囲まれる空間には、
図1に示した第1断熱材10が配されている。第1断熱材10は、例えば、繊維系断熱材(ロックウールやグラスウール等)や、樹脂系断熱材(ポリスチレンフォーム、ウレタンフォーム、又は、フェノールフォーム等)を含む断熱材料で構成されうる。この第1断熱材10は、例えば、工場等において、フレーム枠7の中に配されているのが好ましい。また、第1断熱材10の外面には、透湿防水シート(図示省略)が配されていてもよい。
【0017】
図4に示されるように、本実施形態のフレーム枠7には、縦枠材11と、横枠材14と、補強枠材16とが含まれている。なお、フレーム枠7は、このような態様に限定されるわけではなく、例えば、フレーム枠7に求められる剛性や耐久性等に応じて、補強枠材16が省略されてもよい。これらの縦枠材11、横枠材14及び補強枠材16の接合には、例えば、溶接等が用いられる。
【0018】
本実施形態の縦枠材11、横枠材14及び補強枠材16は、一対のフランジ15a、15aと、一対のフランジ15a、15aを継ぐウエブ15bとを含んで構成されている。これらの一対のフランジ15a、15a及びウエブ15bにより、縦枠材11、横枠材14及び補強枠材16は、凹部15rを有する断面コ字状に形成されている。
【0019】
縦枠材11は、上下方向(y軸方向)に延び、かつ、フレーム枠7の外側部7sに配されている。本実施形態の縦枠材11は、フレーム枠7の水平方向の両側(すなわち、x軸方向の両側の外側部7s)にそれぞれ配されている。
【0020】
横枠材14は、水平方向(x軸方向)に延びている。本実施形態の横枠材14には、外の横枠材14A、14Aと、上の横枠材14Bと、下の横枠材14Cとが含まれる。
【0021】
外の横枠材14A、14Aは、フレーム枠7の上下方向(y軸方向)の両側にそれぞれ配されている。これらの外の横枠材14A、14Aが、縦枠材11、11の上端側及び下端側に接合されることで、正面視において矩形状のフレーム枠7が形成される。本実施形態の上の横枠材14Bは、開口部9の上縁9uを画定している。一方、下の横枠材14Cは、開口部9の下縁9dを画定している。
【0022】
本実施形態の補強枠材16は、上補強枠材16Aと、下補強枠材16Bとが含まれている。上補強枠材16Aは、外の横枠材14Aと上の横枠材14Bとの間を、上下方向(y軸方向)に延びている。下補強枠材16Bは、外の横枠材14Aと下の横枠材14Cとの間を、上下方向(y軸方向)に延びている。
【0023】
[壁下地材]
図5は、第1外壁パネルP1の壁下地材8と、第2外壁パネルP2の壁下地材8とを示す正面図である。
図1、
図2及び
図4に示されるように、壁下地材8は、フレーム枠7の建物外側S1に固定されている。
図4及び
図5に示されるように、本実施形態の壁下地材8は、正面視矩形の板状に形成されている。また、壁下地材8は、
図1及び
図4に示されるように、胴縁17を介して、フレーム枠7に固着されている。これにより、
図1に示されるように、壁下地材8とフレーム枠7(第1断熱材10)との間には、空気層18が形成されうる。
【0024】
図4及び
図5に示されるように、本実施形態の第1外壁パネルP1は、1枚の壁下地材8で構成されているが、このような態様に限定されない。第1外壁パネルP1は、例えば、水平方向(x軸方向)に並べられた複数枚の壁下地材8(図示省略)で構成されてもよい。壁下地材8は、例えば、窯業系セメント板や、ALC等の発泡コンクリートパネルとして形成されうる。
【0025】
[第2外壁パネル]
図2ないし
図5に示されるように、第2外壁パネルP2は、上下方向(y軸方向)に延びるシーリング材20を介して、第1外壁パネルP1と水平方向(x軸方向)に隣接して配されている。
図2及び
図4に示されるように、本実施形態の第2外壁パネルP2は、第1外壁パネルP1と同様に、フレーム枠7と、壁下地材8とを含んで構成されている。これらのフレーム枠7及び壁下地材8は、例えば、工場等において、一体に固着されているのが好ましい。
【0026】
本実施形態の第2外壁パネルP2は、第1外壁パネルP1とは異なり、開口部9を有していない。なお、建物Bの間取り等に応じて、第2外壁パネルP2に、開口部9が設けられてもよい。
【0027】
[フレーム枠]
フレーム枠7は、第1外壁パネルP1と同様に、金属製(例えば、スチール製)である。
図4に示されるように、フレーム枠7は、正面視において、矩形状に形成されている。フレーム枠7で囲まれる空間には、
図1に示した第1断熱材10が配されている。
【0028】
図4に示されるように、本実施形態のフレーム枠7には、第1外壁パネルP1のフレーム枠7と同様に、縦枠材11と、横枠材14と、補強枠材16とが含まれている。なお、フレーム枠7に求められる剛性や耐久性等に応じて、例えば、補強枠材16が省略されてもよい。
【0029】
縦枠材11は、上下方向(y軸方向)に延び、かつ、フレーム枠7の外側部7sに配されている。本実施形態の縦枠材11は、フレーム枠7の水平方向の両側(すなわち、x軸方向の両側の外側部7s)にそれぞれ配されている。
【0030】
一対の縦枠材11、11のうち、1つの縦枠材11(
図4において、左側の縦枠材11)が、第1外壁パネルP1の縦枠材11(
図4において、右側の縦枠材11)と隣接している。これらの縦枠材11、11は、例えば、ボルトなどの固定部23によって固定される。
【0031】
横枠材14は、水平方向(x軸方向)に延びている。本実施形態の横枠材14は、開口部9を有する第1外壁パネルP1とは異なり、外の横枠材14A、14Aのみで構成されている。これらの外の横枠材14A、14Aは、フレーム枠7の上下方向(y軸方向)の両側にそれぞれ配されており、縦枠材11、11の上端側及び下端側に接合されている。これにより、正面視において矩形状のフレーム枠7が形成される。
【0032】
本実施形態の補強枠材16は、開口部9を有する第1外壁パネルP1とは異なり、外の横枠材14A、14A間を、上下方向(y軸方向)に延びている。このような補強枠材16により、フレーム枠7の剛性が確保されうる。
【0033】
[壁下地材]
図1、
図2及び
図4に示されるように、壁下地材8は、第1外壁パネルP1と同様に、フレーム枠7の建物外側S1側に固定されている。本実施形態の壁下地材8は、正面視矩形の板状に形成されており、
図1及び
図4に示されるように、胴縁17を介して、フレーム枠7に固着されている。これにより、
図1に示されるように、壁下地材8とフレーム枠7(第1断熱材10)との間には、空気層18が形成されうる。
【0034】
図4及び
図5に示されるように、本実施形態の第2外壁パネルP2は、1枚の壁下地材8で構成されているが、このような態様に限定されない。第2外壁パネルP2は、例えば、水平方向(x軸方向)に並べられた複数枚の壁下地材8(図示省略)で構成されてもよい。
【0035】
[シーリング材]
図2ないし
図5に示されるように、本実施形態のシーリング材20は、第1外壁パネルP1の壁下地材8と、第2外壁パネルP2の壁下地材8との間に形成された目地(隙間)19に充填されており、上下方向(y軸方向)に延びている。このようなシーリング材20により、第1外壁パネルP1と第2外壁パネルP2との間から、雨などの水分が浸入するのを防ぐことが可能となる。シーリング材20には、例えば、シリコーン系、変性シリコーン系、ウレタン系、アクリル系、ポリサルファイド系、又は、アクリルウレタン系のもの等が適宜採用されうる。
【0036】
図3及び
図4に示されるように、本実施形態では、シーリング材20を介して、第1外壁パネルP1の壁下地材8と第2外壁パネルP2の壁下地材8とが、水平方向(x軸方向)に並べられることで、建物外側S1で連続した一つの外面2oが構成されている。
【0037】
[複数の外装材]
図3に示されるように、複数の外装材3は、第1外壁パネルP1、第2外壁パネルP2及びシーリング材20のそれぞれの建物外側S1を向く外面2oの側に、接着層21を介して固着されている。
【0038】
接着層21は、第1接着剤21Aの硬化物で構成されている。第1接着剤21Aには、弾性接着剤が用いられるのが好ましい。このような弾性接着剤は、第1外壁パネルP1及び第2外壁パネルP2の変形等に追従することができるため、外装材3の割れや接着層21の亀裂を抑制しうる。弾性接着剤としては、例えば、変成シリコーン系やウレタン系の弾性接着剤等、種々のものを採用することができる。なお、第1接着剤21Aは、弾性接着剤に限定されるわけではなく、例えば、モルタル等であってもよい。
【0039】
図1ないし
図3に示されるように、本実施形態の外装材3は、タイル12である。このようなタイル12が外装材3として用いられることで、外壁構造1の耐久性及び外壁面1sの美観性が向上する。なお、外装材3は、タイル12に限定されるわけではなく、例えば、石材や、陶板等であってもよい。
【0040】
図2に示されるように、本実施形態の複数のタイル12は、馬目地状に配置されているが、芋目地状等に配置されていてもよい。
図3に示されるように、これらのタイル12の目地底は、接着層21(第1接着剤21Aの硬化物)で構成されている。
【0041】
図2及び
図3に示されるように、本実施形態では、複数のタイル12のうち、一部のタイル12が、シーリング材20(目地19)を跨って配置されている。これにより、外壁構造1は、第1外壁パネルP1と第2外壁パネルP2との間で、外装材3が途切れることなく配置されるため、外壁面1sの美観性が向上する。
【0042】
[バリア層]
一般に、地震などの揺れが生じると、第1外壁パネルP1及び第2外壁パネルP2(
図2に示す)の層間変形角が大きくなる。とりわけ、第1外壁パネルP1と第2外壁パネルP2との目地19側(シーリング材20側)において、層間変形挙動が大きくなる傾向があり、外装材3の割れや接着層21(
図3に示す)の亀裂が生じやすい。
【0043】
また、上記特許文献1のような下地テープが設けられる場合には、下地テープを覆う接着層21(
図3に示す)の厚さが小さくなることから、その部分において、第1外壁パネルP1及び第2外壁パネルP2の変形等に対して、接着層21の追従性が低下する。このため、接着層21の亀裂が生じやすい。
【0044】
このような外装材3の割れや接着層21の亀裂が生じると、それらの割れ目や亀裂を介して、壁下地材8に水分が浸入する。この壁下地材8に浸入した水分が、例えば、凍結と融解とを繰り返すことで、壁下地材8が劣化(いわゆる、凍害が発生)し、壁下地材8に固着された外装材3の剥落が生じるという問題がある。
【0045】
本実施形態の外壁構造1では、外装材3の剥落等を長期に亘って抑制するために、バリア層4(
図3ないし
図5に示す)が設けられている。
図3に示されるように、バリア層4は、第1外壁パネルP1と接着層21との間、及び、第2外壁パネルP2と接着層21との間に配されおり、非透水性を有している。
【0046】
図3ないし
図5に示されるように、本実施形態のバリア層4は、第1外壁パネルP1及び第2外壁パネルP2のそれぞれにおいて、シーリング材20側の側部領域25、25に配置されている。これらの側部領域25、25(シーリング材20側の領域)では、上記のように、層間変形挙動が大きくなる傾向がある。このような側部領域25、25にバリア層4がそれぞれ配置されることで、たとえ、外装材3の割れや接着層21の亀裂が生じて、それらの割れ目や亀裂を介して水分が浸入したとしても、バリア層4において、水分の建物内側S2への浸入が遮断されうる。これにより、第1外壁パネルP1及び第2外壁パネルP2の各壁下地材8、8への水分の浸入(透過)が抑制されるため、壁下地材8の凍害等によって発生する外装材3の剥落が防がれうる。
【0047】
さらに、
図3に示されるように、バリア層4の最大厚さW1は、接着層21の最大厚さW2の30%以下に設定される。本実施形態において、接着層21の最大厚さW2は、接着層21のうち、第1外壁パネルP1、第2外壁パネルP2及びシーリング材20の外面2oと、外装材3の内面3iとの間において特定される。
【0048】
バリア層4の最大厚さW1が、接着層21の最大厚さW2の30%以下に設定されることで、バリア層4に隣接する接着層21の厚さが確保される。これにより、第1外壁パネルP1及び第2外壁パネルP2の変形等に対する接着層21の追従性が維持され、外装材3の割れや接着層21の亀裂が抑制されうる。
【0049】
このように、本実施形態の外壁構造1は、上記のようなバリア層4により、外装材3の割れ、接着層21の亀裂、並びに、第1外壁パネルP1及び第2外壁パネルP2の各壁下地材8、8への水分の浸入(透過)が抑制されうる。これらの抑制効果は、
図4及び
図5に示されるように、開口部9がシーリング材20に隣接して設けられたとしても発揮されうる。したがって、本実施形態の外壁構造1は、外装材3の剥落等が、長期に亘って抑制されうる。
【0050】
なお、バリア層4の最大厚さW1(
図3に示す)が必要以上に小さくなると、第1外壁パネルP1及び第2外壁パネルP2の各壁下地材8、8への水分の浸入を、十分に防ぐことができないおそれがある。このため、バリア層4の最大厚さW1は、接着層21の最大厚さW2の10%以上に設定されるのが好ましい。
【0051】
バリア層4の最大厚さW1は、0.05~0.20mmに設定されるのが好ましい。最大厚さW1が0.20mm以下に設定されることで、バリア層4に隣接する接着層21の厚さが確保され、第1外壁パネルP1及び第2外壁パネルP2の変形等に対する接着層21の追従性が維持される。これにより、外装材3の割れや接着層21の亀裂が抑制されうる。一方、最大厚さW1が0.05mm以上に設定されることで、第1外壁パネルP1及び第2外壁パネルP2の各壁下地材8、8への水分の浸入が抑制され、外装材3の剥落が防がれうる。このような観点より、最大厚さW1は、好ましくは0.17mm以下であり、また、好ましくは0.08mm以上である。
【0052】
バリア層4は、非透水性を有するものであれば、適宜形成される。本実施形態のバリア層4は、樹脂の硬化物4Aで形成されている。このような樹脂の硬化物4Aは、バリア層4の最大厚さW1を上記の範囲内に維持しつつ、第1外壁パネルP1及び第2外壁パネルP2の各壁下地材8、8への水分の浸入を抑制しうる。
【0053】
樹脂の硬化物4A(バリア層4)は、公知の油性シーラーや、水性シーラーにより形成されうる。これらの油性シーラー及び水性シーラーは、非透水性に優れる樹脂の硬化物4Aを容易に形成することができる。また、油性シーラー及び水性シーラーのうち、油性シーラーによって、樹脂の硬化物4Aが形成されるのが好ましい。このような油性シーラーは、水性シーラーに比べて乾燥時間が短いため、施工性が向上する。油性シーラーの一例には、アクリル樹脂系の油性シーラーや、反応硬化型特殊アクリル樹脂を主成分とした油性シーラー等が挙げられる。
【0054】
また、樹脂の硬化物4A(バリア層4)は、エマルジョン系塗料によって形成されてもよい。このようなエマルジョン系塗料は、非透水性に優れる樹脂の硬化物4Aを形成しつつ、塗装性に優れることから、施工性が向上する。
【0055】
エマルジョン系塗料には、公知のものが採用されうる。また、エマルジョン系塗料の一例には、アクリルシリコンやウレタン樹脂を主成分としたエマルジョン系塗料が挙げられる。
【0056】
図3に示されるように、バリア層4の水平方向(x軸方向)の長さL1は、150~450mmに設定されるのが好ましい。長さL1が150mm以上に設定されることで、外装材3の割れや接着層21の亀裂が生じやすい側部領域25、25の広範囲に亘って、バリア層4が形成されるため、第1外壁パネルP1及び第2外壁パネルP2の各壁下地材8、8への水分の浸入が抑制されうる。一方、長さL1が450mm以下に設定されることで、バリア層4が必要以上に形成されるのが抑制されるため、施工性の向上や、コストの低減が可能となる。このような観点から、長さL1は、好ましくは200mm以上であり、また、好ましくは400mm以下である。
【0057】
複数の外装材3において、シーリング材20を跨る外装材3Aが含まれる場合、その外装材3Aにおいて割れや接着層21の亀裂が生じやすい。このため、バリア層4は、シーリング材20を跨る外装材3Aと水平方向(x軸方向)で隣接する外装材3Bの少なくとも一部と、壁厚さ方向(z軸方向)で重複しているのが好ましい。これにより、シーリング材20を跨る外装材3Aにおいて、割れや接着層21の亀裂が生じたとしても、それらの割れ目や亀裂を介して浸入した水分を、バリア層4が、より確実に遮断することができる。このような作用を効果的に発揮させるために、バリア層4は、隣接する外装材3Bの水平方向の中央位置3Bcと、壁厚さ方向で重複しているのがさらに好ましい。
【0058】
バリア層4は、第1外壁パネルP1及び第2外壁パネルP2のそれぞれのシーリング材側の側部領域25、25であれば、適宜配置されうる。
図4及び
図5に示されるように、開口部9がシーリング材20に隣接する場合、開口部9に対して上方側の第1側部領域25A、25Aと、開口部9に対して下方側の第2側部領域25B、25Bで、外装材3の割れや接着層21の亀裂が生じやすい。このため、バリア層4は、少なくとも、第1側部領域25A、25A及び第2側部領域25B、25Bに配置されるのが好ましい。これにより、これらの領域25A、25Bにおいて、外装材3の割れや接着層21の亀裂が生じたとしても、第1外壁パネルP1及び第2外壁パネルP2の各壁下地材8、8への水分の浸入(透過)が抑制され、外装材3の剥落が防がれうる。
【0059】
図3に示されるように、バリア層4は、シーリング材20の外面2oを覆っていないのが好ましい。これにより、シーリング材20は、バリア層4との強固な固着が抑制され、いわゆる三面接着が防がれる。これにより、シーリング材20の亀裂が長期間に亘って抑制され、第1外壁パネルP1及び第2外壁パネルP2の各壁下地材8、8への水分の浸入が抑制されうる。
【0060】
図4及び
図5に示されるように、バリア層4は、開口部9が設けられた外壁パネル(本例では、第1外壁パネルP1)において、シーリング材20側の側部領域25とは水平方向(x軸方向)で反対側となる側部領域27に設けられてもよい。このような側部領域27は、側部領域25と同様に、層間変形挙動が大きくなる傾向があり、外装材3の割れや接着層21の亀裂が比較的生じやすい。このような側部領域27に、バリア層4が設けられることで、外装材3の剥落等が、長期に亘って抑制されうる。
【0061】
[内装材]
図1に示されるように、本実施形態の内装材5は、第1外壁パネルP1のフレーム枠7及び第2外壁パネルP2のフレーム枠7に対して、建物内側S2に固定されている。本実施形態の内装材5には、第2断熱材42と、内装下地材43とが含まれているが、外壁構造1の仕様等に応じて、これらの一部が省略されてもよいし、他の部材が含まれてもよい。このような内装材5は、例えば、工場等において、第1外壁パネルP1及び第2外壁パネルP2と一体に固着されていてもよいし、施工現場で一体に固着されてもよい。
【0062】
第2断熱材42は、第1外壁パネルP1及び第2外壁パネルP2の建物内側S2に配置されており、パネル状に形成されている。この第2断熱材42は、例えば、繊維系断熱材(ロックウールやグラスウール等)や、樹脂系断熱材(ポリスチレンフォーム、ウレタンフォーム、又は、フェノールフォーム等)を含む断熱材料で構成されうる。内装下地材43は、例えば、石膏ボードで構成されている。この内装下地材43は、第2断熱材42の建物内側S2に配置されている。
【0063】
[建物の外壁構造(第2実施形態)]
これまでの実施形態では、
図3に示したバリア層4が、樹脂の硬化物4Aで形成される場合が例示されたが、このような態様に限定されない。例えば、バリア層4は、第2接着剤の硬化物(図示省略)で形成されてもよい。このような第2接着剤の硬化物は、樹脂の硬化物4Aと同様に、バリア層4の最大厚さW1を上記の範囲内に維持しつつ、第1外壁パネルP1及び第2外壁パネルP2の各壁下地材8、8への水分の浸入を抑制しうる。
【0064】
第2接着剤(図示省略)は、第1接着剤21Aと同様に、弾性接着剤で形成されるのが好ましい。このような第2接着剤は、これまでの実施形態の油性シーラーやエマルジョン系塗料に比べて、第1接着剤21Aとの相性が良いため、バリア層4と接着層21との界面での亀裂をより確実に防ぐことが可能となる。
【0065】
第2接着剤の硬化物(図示省略)は、第1接着剤21Aの硬化物(接着層21)よりも弾性率が小さいのが好ましい。これにより、第2接着剤の硬化物は、第1接着剤21Aの硬化物(接着層21)に比べて亀裂が発生しにくいため、第1外壁パネルP1及び第2外壁パネルP2の各壁下地材8、8への水分の浸入が抑制されうる。ここで「弾性率」は、JIS K6251「加硫ゴム及び熱可塑性ゴム-引張特性の求め方」に準じて、ダンベル状試験片の応力-伸びの関係から特定される傾きのことである。
【0066】
第2接着剤の硬化物の弾性率E2と、第1接着剤21Aの硬化物(接着層21)の弾性率E1との比E2/E1は、0.3~0.9が好ましい。比E2/E1が0.9以下に設定されることで、第1接着剤21Aの硬化物(接着層21)に比べて、第2接着剤の硬化物に亀裂が発生し難くなり、第1外壁パネルP1及び第2外壁パネルP2の各壁下地材8、8への水分の浸入が抑制されうる。一方、比E2/E1が0.3以上に設定されることで、第2接着剤の強度が維持されうる。
【0067】
第2接着剤は、その硬化後の弾性率が、第1接着剤21Aの硬化物(接着層21)よりも小さいものであれば、適宜選択されうる。上記のように、第1接着剤21Aとして、例えば、変成シリコーン系やウレタン系の弾性接着剤が選択される場合、第2接着剤には、例えば、変成シリコーン系、アクリル系、アクリルウレタン系、ポリウレタン系の弾性接着剤等が選択されうる。
【0068】
[建物の外壁構造(第3実施形態)]
これまでの実施形態の外壁構造1は、第1外壁パネルP1及び第2外壁パネルP2が含まれる態様が例示されたが、このような態様に限定されない。例えば、外壁構造1は、第1外壁パネルP1及び第2外壁パネルP2の他に、第3外壁パネルがさらに含まれてもよい。
図6は、本発明の他の実施形態の第1外壁パネルP1の壁下地材8と、第2外壁パネルP2の壁下地材8と、第3外壁パネルP3の壁下地材8とを示す正面図である。
【0069】
この実施形態の外壁構造1では、第1外壁パネルP1の水平方向(x軸方向)の両側に、第2外壁パネルP2と第3外壁パネルP3とが隣接して配されている。第1外壁パネルP1と第2外壁パネルP2との間(目地19)、及び、第1外壁パネルP1と第3外壁パネルP3との間(目地19)には、上下方向(y軸方向)に延びるシーリング材20、20がそれぞれ設けられている。
【0070】
バリア層4は、第1外壁パネルP1と接着層21との間(
図3に示す)、第2外壁パネルP2と接着層21との間(
図3に示す)、及び、第3外壁パネルP3と接着層21との間(図示省略)に配されている。さらに、バリア層4は、第1外壁パネルP1及び第2外壁パネルP2のそれぞれのシーリング材20側の側部領域25、25と、第1外壁パネルP1及び第3外壁パネルP3のそれぞれのシーリング材20側の側部領域28、28とに配置されている。バリア層4の最大厚さW1(
図3に示す)は、上記の範囲に設定されている。
【0071】
この実施形態の外壁構造1では、これまでの実施形態と同様に、外装材3の割れ、接着層21の亀裂、並びに、第1外壁パネルP1及び第2外壁パネルP2の各壁下地材8、8への水分の浸入(透過)の抑制が実現されうる。さらに、この実施形態では、第3外壁パネルP3の壁下地材8への水分の浸入(透過)が抑制される。したがって、この実施形態の外壁構造1は、第3外壁パネルP3がさらに含まれたとしても、外装材3の剥落等が、長期に亘って抑制されうる。
【0072】
バリア層4は、第1外壁パネルP1及び第3外壁パネルP3のそれぞれのシーリング材側の側部領域28、28であれば、適宜配置されうる。この実施形態のように、開口部9がシーリング材20に隣接する場合、開口部9に対して上方側の第1側部領域28A、28Aと、開口部9に対して下方側の第2側部領域28B、28Bで、外装材3の割れや接着層21の亀裂が生じやすい。このため、バリア層4は、少なくとも、第1側部領域28A、28A及び第2側部領域28B、28Bに配置されるのが好ましい。
【0073】
この実施形態の第1外壁パネルP1は、2枚の壁下地材8、8が含まれている。これらの壁下地材8、8は、上下方向(y軸方向)に延びるシーリング材26を介して水平方向(x軸方向)に隣接して配されている。これらの壁下地材8、8について、シーリング材26側の側部領域29、29には、バリア層4が配されていない。これは、側部領域29、29が、第1外壁パネルP1及び第2外壁パネルP2の側部領域25や、第1外壁パネルP1及び第3外壁パネルP3の側部領域28に比べて、層間変形挙動が小さいことから、外装材3の割れや接着層21の亀裂が生じにくいためである。このような側部領域29、29に、バリア層4が配置されないことで、施工性の向上や、コストの低減が可能となる。
【0074】
以上、本発明の特に好ましい実施形態について詳述したが、本発明は図示の実施形態に限定されることなく、種々の態様に変形して実施しうる。
【0075】
[付記]
本発明は以下の態様を含む。
【0076】
[本発明1]
建物の外壁構造であって、
第1外壁パネルと、
前記第1外壁パネルに上下方向に延びるシーリング材を介して水平方向に隣接して配された第2外壁パネルと、
前記第1外壁パネル、前記第2外壁パネル及び前記シーリング材のそれぞれの建物外側を向く外面の側に、第1接着剤の硬化物からなる接着層を介して固着された複数の外装材と、
前記第1外壁パネルと前記接着層との間、及び、前記第2外壁パネルと前記接着層との間に配され、かつ、非透水性を有するバリア層とを備え、
前記バリア層は、前記第1外壁パネル及び前記第2外壁パネルのそれぞれの前記シーリング材側の側部領域に配置されており、
前記バリア層の最大厚さは、前記接着層の最大厚さの30%以下である、
建物の外壁構造。
[本発明2]
前記バリア層は、前記シーリング材の外面を覆っていない、本発明1に記載の建物の外壁構造。
[本発明3]
前記バリア層の水平方向の長さは、150~450mmである、本発明1又は2に記載の建物の外壁構造。
[本発明4]
前記バリア層は、樹脂の硬化物からなり、
前記樹脂の硬化物は、油性シーラーにより形成される、本発明1ないし3のいずれかに記載の建物の外壁構造。
[本発明5]
前記バリア層は、第2接着剤の硬化物からなり、
前記第2接着剤の硬化物は、前記第1接着剤の硬化物よりも弾性率が小さい、本発明1ないし3のいずれかに記載の建物の外壁構造。
[本発明6]
前記バリア層の最大厚さは、0.05~0.20mmである、本発明1ないし5のいずれかに記載の建物の外壁構造。
[本発明7]
前記第1外壁パネル及び前記第2外壁パネルの少なくとも一方は、開口部を有し、
前記開口部は、前記シーリング材に隣接して設けられている、本発明1ないし6のいずれかに記載の建物の外壁構造。
[本発明8]
前記外装材は、タイルである、本発明1ないし7のいずれかに記載の建物の外壁構造。
【符号の説明】
【0077】
1 外壁構造
3 外装材
4 バリア層
20 シーリング材
21 接着層
21A 第1接着剤
25 側部領域