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特開2024-178806無線通信装置および周波数誤差演算方法
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  • 特開-無線通信装置および周波数誤差演算方法 図1
  • 特開-無線通信装置および周波数誤差演算方法 図2
  • 特開-無線通信装置および周波数誤差演算方法 図3
  • 特開-無線通信装置および周波数誤差演算方法 図4
  • 特開-無線通信装置および周波数誤差演算方法 図5
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024178806
(43)【公開日】2024-12-25
(54)【発明の名称】無線通信装置および周波数誤差演算方法
(51)【国際特許分類】
   H04B 1/16 20060101AFI20241218BHJP
【FI】
H04B1/16 R
【審査請求】有
【請求項の数】4
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023097231
(22)【出願日】2023-06-13
(11)【特許番号】
(45)【特許公報発行日】2024-09-02
(71)【出願人】
【識別番号】000004330
【氏名又は名称】日本無線株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100126561
【弁理士】
【氏名又は名称】原嶋 成時郎
(72)【発明者】
【氏名】山北 晃大
【テーマコード(参考)】
5K061
【Fターム(参考)】
5K061CC53
5K061CD04
(57)【要約】
【課題】周波数誤差を精度高く推定可能で、しかも、AFC回路の簡易化が可能な無線通信装置を提供する。
【解決手段】送受信間の周波数誤差を補正するための第2のAFC回路2を備える無線通信装置であって、第2のAFC回路2は、受信信号のうち既知の信号の信号区間をパイロット信号区間、パイロット信号区間以外の信号区間をデータ信号区間とし、パイロット信号区間とデータ信号区間の信号を使用して、各遅延回路3で受信信号を所定シンボル数遅延させ、これらの遅延信号を加算器4で積算し、この積算値と受信信号とを乗算器5で乗算して周波数誤差変換部6で周波数誤差を演算する。
【選択図】図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
送受信間の周波数誤差を補正するためのAFC回路を備える無線通信装置であって、
前記AFC回路は、受信信号のうち既知の信号の信号区間をパイロット信号区間、前記パイロット信号区間以外の信号区間をデータ信号区間とし、前記パイロット信号区間と前記データ信号区間の信号を使用して、前記受信信号を所定シンボル数遅延させた遅延信号を積算し、該積算値と前記受信信号との相関に基づいて周波数誤差を演算する、
ことを特徴とする無線通信装置。
【請求項2】
前記AFC回路は、周波数が非同期の際には、前記パイロット信号区間の信号を使用して前記周波数誤差を演算し、周波数が同期中の際には、前記パイロット信号区間と前記データ信号区間の信号を同時に使用して前記周波数誤差を演算する、
ことを特徴とする請求項1に記載の無線通信装置。
【請求項3】
送受信間の周波数誤差を演算する周波数誤差演算方法であって、
受信信号のうち既知の信号の信号区間をパイロット信号区間、前記パイロット信号区間以外の信号区間をデータ信号区間とし、前記パイロット信号区間と前記データ信号区間の信号を使用して、前記受信信号を所定シンボル数遅延させた遅延信号を積算し、該積算値と前記受信信号との相関に基づいて周波数誤差を演算する、
ことを特徴とする周波数誤差演算方法。
【請求項4】
周波数が非同期の際には、前記パイロット信号区間の信号を使用して前記周波数誤差を演算し、周波数が同期中の際には、前記パイロット信号区間と前記データ信号区間の信号を同時に使用して前記周波数誤差を演算する、
ことを特徴とする請求項3に記載の周波数誤差演算方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、送受信間の周波数誤差を補正するためのAFC(Automatic Frequency Control、自動周波数制御)回路を備えた無線通信装置および、送受信間の周波数誤差を演算する周波数誤差演算方法に関する。
【背景技術】
【0002】
送受信間のローカル周波数誤差がある無線システムにおいては、従来から、ローカル周波数誤差を補正することを目的としてAFC回路が用いられている。例えば、衛星通信システムでは、低CNR(Carrier to Noise Ratio;キャリア対雑音比)条件を想定するため、既知の信号区間であるパイロット信号のみを用いて、修正L&RアルゴリズムによるAFC回路が適用されていた(例えば、非特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【非特許文献1】ETSI TR 102 376 V1.1.1(2005-02)“Digital Video Broadcasting(DVB) User guidelines for the second generation system for Broadcasting, Interactive Services, News Gathering and other broadband satellite applications(DVB-S2)“
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、従来の修正L&Rアルゴリズムでは、ローカル周波数誤差の変動が相対的に大きくなるような低シンボルレートの信号の場合、ローカル周波数誤差の推定精度が悪くなる、という問題があった。また、従来の修正L&Rアルゴリズムでは、遅延シンボルごとに乗算処理および累積(積算)処理を行うため(詳細は後述する。)、回路構成が複雑となる、という問題があった。
【0005】
そこで本発明は、周波数誤差を精度高く推定可能で、しかも、AFC回路の簡易化が可能な無線通信装置および周波数誤差演算方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決するために、請求項1に記載の発明は、送受信間の周波数誤差を補正するためのAFC回路を備える無線通信装置であって、前記AFC回路は、受信信号のうち既知の信号の信号区間をパイロット信号区間、前記パイロット信号区間以外の信号区間をデータ信号区間とし、前記パイロット信号区間と前記データ信号区間の信号を使用して、前記受信信号を所定シンボル数遅延させた遅延信号を積算し、該積算値と前記受信信号との相関に基づいて周波数誤差を演算する、ことを特徴とする。
【0007】
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の無線通信装置において、前記AFC回路は、周波数が非同期の際には、前記パイロット信号区間の信号を使用して前記周波数誤差を演算し、周波数が同期中の際には、前記パイロット信号区間と前記データ信号区間の信号を同時に使用して前記周波数誤差を演算する、ことを特徴とする。
【0008】
請求項3に記載の発明は、送受信間の周波数誤差を演算する周波数誤差演算方法であって、受信信号のうち既知の信号の信号区間をパイロット信号区間、前記パイロット信号区間以外の信号区間をデータ信号区間とし、前記パイロット信号区間と前記データ信号区間の信号を使用して、前記受信信号を所定シンボル数遅延させた遅延信号を積算し、該積算値と前記受信信号との相関に基づいて周波数誤差を演算する、
ことを特徴とする。
【0009】
請求項4に記載の発明は、請求項3に記載の周波数誤差演算方法において、周波数が非同期の際には、前記パイロット信号区間の信号を使用して前記周波数誤差を演算し、周波数が同期中の際には、前記パイロット信号区間と前記データ信号区間の信号を同時に使用して前記周波数誤差を演算する、ことを特徴とする。
【発明の効果】
【0010】
請求項1および請求項3に記載の発明によれば、パイロット信号区間のみではなく、データ信号区間も含めた多くの信号を使用して周波数誤差を演算するため、周波数誤差の変動が相対的に大きくなるような場合でも、周波数誤差を精度高く推定することが可能となる。つまり、周波数補正に使用するシンボル数が増加するとともに、シンボルごとに周波数補正・更新が可能なため、周波数変動に対して精度高く追従することが可能となる。また、従来のような遅延信号ごとの乗算処理や累積処理を行わずに、受信信号を所定シンボル数遅延させた遅延信号を積算し、その積算値と受信信号との相関に基づいて周波数誤差を演算するため、AFC回路を簡易化することが可能となる。
【0011】
請求項2および請求項4に記載の発明によれば、周波数が非同期の際、つまり、周波数誤差が大きい状態では、データ信号区間の信号を使用しないで既知の信号を使用して周波数誤差を演算するため、周波数誤差を精度高く推定することが可能となる。また、周波数が同期中の際、つまり、周波数誤差が小さい状態では、パイロット信号区間とデータ信号区間の多くの信号を同時に使用して周波数誤差を演算するため、周波数誤差を精度高く推定することが可能となる。そして、このような切り替え(2つの演算)を同じAFC回路で行うことが可能なため、回路構成を簡易化することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
図1】この発明の実施の形態に係る無線通信装置の送信系の概略構成ブロック図(a)と、受信系の概略構成ブロック図(b)を示す図である。
図2】この発明の実施の形態における送信信号パターン例を示す図である。
図3図1(b)の第2のAFC回路を示す概略構成ブロック図である。
図4】従来の周波数誤差演算方法を示す概念図(a)と、この発明の実施の形態の周波数誤差演算方法を示す概念図(b)である。
図5】従来のAFC回路を示す概略構成ブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、この発明を図示の実施の形態に基づいて説明する。
【0014】
図1は、この実施の形態に係る無線通信装置1の送信系の概略構成ブロック図(a)と、受信系の概略構成ブロック図(b)を示す図である。この無線通信装置1は、送受信間の周波数誤差を補正するための第2のAFC回路(AFC回路、図1(b)のAFC2)2を備え、この第2のAFC回路2が従来の無線通信装置と構成が異なるため、第2のAFC回路2について主として以下に説明する。
【0015】
ここで、この実施の形態における無線通信装置1は、衛星放送の伝送路規格であるDVB-S.2規格を満たすように構成され、送信信号・受信信号は、例えば、図2に示すような信号パターンとなっている。すなわち、送信信号・受信信号のうち既知の信号であるPLヘッダ信号およびパイロット信号の信号区間をパイロット信号区間PB、パイロット信号区間PB以外の信号区間(データ信号を含む未知の信号の区間)をデータ信号区間DBとする。そして、所定のシンボル数のパイロット信号区間PBと所定のシンボル数のデータ信号区間DBとが交互に配列されているものとする。
【0016】
また、図1(b)に示すように、受信系の第2のAFC回路2よりも上流側(アンテナ側)には、従来と同様に、大きい周波数誤差を補正する(周波数を粗調整する)ための第1のAFC回路(AFC1)を備え、第2のAFC回路2は、周波数を微調整する(小さい周波数誤差を補正する)ための回路となっている。
【0017】
第2のAFC回路2は、パイロット信号区間PBとデータ信号区間DBの信号を使用して、受信信号を所定シンボル数遅延させた遅延信号を積算し、該積算値と受信信号との相関に基づいて周波数誤差を演算する。すなわち、図3に示すように、パイロット信号区間PBとデータ信号区間DBを含む(区別しない)各受信信号riを、第1の遅延回路31で1シンボル遅延させ、第2の遅延回路32で2シンボル遅延させる、というように所定シンボル数遅延させる。ここで、図3では、2シンボル遅延まで図示しているが、所定シンボル数、例えば、パイロット信号区間PBのシンボル数だけ遅延させる。後述する図4図5についても、同様に2シンボル遅延まで図示している。
【0018】
そして、これらの遅延信号r* i-k(i=対象受信信号の順位・順番、k=遅延シンボル数)を加算器4で積算・加算し、この積算値Σ(r* i-k)と受信信号riとを「i」ごとにそれぞれ乗算器5で乗算(相関を演算)し、その相関値に基づいて周波数誤差変換部6で周波数誤差を演算する。このような演算をパイロット信号区間PBかデータ信号区間DBかに関わらず、シンボルごとに行って周波数誤差を更新する。さらに、周波数が非同期の際(初期引き込み時)には、パイロット信号区間PBの信号のみを使用して周波数誤差を演算し、周波数が同期中の際(引き込み後)には、パイロット信号区間PBとデータ信号区間DBの信号を同時に使用して周波数誤差を演算する。
【0019】
このような処理を詳細に説明するために、従来の修正L&Rアルゴリズムと合わせて説明する。まず、パイロット信号のみを用いた従来の修正L&Rアルゴリズムでは、周波数誤差推定値は、次式で表される。ここで、Nは、1ブロック(1つのパイロット信号区間PB)のパイロット信号数、Mは、使用する遅延(差動)シンボル数(遅延させるシンボル数)の最大値、riは、i番目のパイロット信号を示す。
【数1】
【0020】
すなわち、図4の(a)に示すように、ハッチング部分をパイロット信号とした場合、元のパイロット信号(受信信号)と遅延させたパイロット信号とが重なる信号(図中「#」を付した信号)で、それぞれ乗算する。例えば、元のパイロット信号の4番目(#4)と1シンボル遅延させたパイロット信号の3番目(#3)とを乗算し、元のパイロット信号の5番目(#5)と1シンボル遅延させたパイロット信号の4番目(#4)とを乗算するとともに、元のパイロット信号の5番目(#5)と2シンボル遅延させたパイロット信号の3番目(#3)とを乗算させる、というように順次乗算する。
【0021】
このため、図5に示すように、遅延シンボル数kごとに乗算器101を備え、受信信号riと遅延信号r* i-kを順次乗算する。次に、これらの乗算値を遅延シンボル数kごとに積算器(累積器)102で積算・累積してR(k)を算出し、これらのR(k)を加算器103で加算して周波数誤差変換部104で周波数誤差を演算する。このような演算をブロック(パイロット信号区間PB)ごとに行って、周波数誤差を更新する。
【0022】
これに対して、この実施の形態では、図4の(b)に示すように、ハッチング部分であるパイロット信号だけではなく、データ信号をも含めて、元の受信信号と遅延信号とを順次乗算する。例えば、元の信号の4番目(パイロット信号)と1シンボル遅延させた信号の3番目(パイロット信号)とを乗算するとともに、元の信号の4番目(パイロット信号)と2シンボル遅延させた信号の2番目(データ信号)とを乗算させる、というように順次乗算する。
【0023】
さらに、上記のように、周波数の非同期中には、元のパイロット信号と遅延させたパイロット信号とがすべて重なる信号(図4の(b)の「#」を付した信号)のみを使用して周波数誤差を演算する。一方、周波数の同期中には、パイロット信号とデータ信号を含む全信号(図4の(b)のすべての元の受信信号と遅延信号)を使用して周波数誤差を演算する。
【0024】
このように、修正L&Rアルゴリズムをデータ信号区間DBまで拡張する場合、R(k)は、kシンボル離れの遅延(差動)信号結果の平均値であり、Nによる1ブロック内のパイロット信号数に限る必要がない。従って、周波数誤差推定値を次式で表すことが可能となり、R(k)の算出時の乗算をkシンボル離れの信号の総和後に実施することが可能となる。
【数2】
【0025】
このため、上記のように、加算器4ですべての遅延信号r* i-kを積算した後に、その積算値Σ(r* i-k)と受信信号riとを乗算器5で乗算する。これにより、従来のように、遅延シンボル数kごとに乗算器101や積算器102を備える必要がない。
【0026】
一方、周波数誤差が小さい場合には、遅延シンボル数kが大きいほど周波数誤差推定値の精度が向上するのは明らかである。このため、任意のシンボル離れのみを使用するように拡張すると、周波数誤差推定値を次式で表すことが可能となる。ここで、g(k)は、使用する遅延シンボル数の場合には「1」、使用しない場合には「0」となる関数である。
【数3】
【0027】
さらに、この実施の形態では、上記のように、選択可能な遅延シンボル数kを非同期中(同期前)と同期中とで別とする。例えば、周波数の同期前は、パイロット信号区間PBのシンボルから選択可能で、周波数の同期中は、パイロット信号区間PBおよびデータ信号区間DBのシンボルから、あるいはパイロット信号区間PBまたはデータ信号区間DBのシンボルから選択可能となっている。ここで、周波数同期を判断する手法は、どのようなものでもよいが、例えば、受信系の「フレーム検出」において、フレーム同期が取れた場合(連続して正しいタイミングでフレーム先頭タイミングが得られた場合)に、同期中と判断することが挙げられる。
【0028】
また、実際に演算により算出される値は、次式の部分であり、テーブルによってarg変換(複素数における偏角変換)し、変換係数を乗算して周波数誤差推定値に変換する。このため、変換係数がレジスタ設定値であり、使用する遅延シンボル数kに対応した値に設定されている。
【数4】
【0029】
このように、第2のAFC回路2による周波数誤差演算方法では、パイロット信号区間PBとデータ信号区間DBの信号を使用して、受信信号riを所定シンボル数遅延させた遅延信号(r* i-k)を積算し、その積算値Σ(r* i-k)と受信信号riとの相関に基づいて周波数誤差を演算する。この際、周波数が非同期の際には、パイロット信号区間PBの信号のみを使用して周波数誤差を演算し、周波数が同期中の際には、パイロット信号区間PBとデータ信号区間DBの信号を同時に使用して周波数誤差を演算するものである。
【0030】
ここで、上記のようにして演算した周波数誤差推定値において、推定精度を高めるために平均化処理を上記のarg変換前に実施する。すなわち、低CNRの環境では、arg変換後に平均処理を行うと、収束値がずれて精度が上がらないため、arg変換前に平均処理を行う。
【0031】
一方で、上記のように、同期前と同期中とで遅延シンボル数kが異なるため、arg変換前の値が異なる。このため、同期前の平均値Runsyncを同期中の平均値Rsyncとして使用するために、次式による変換処理を行う。
【数5】
【0032】
以上のように、この無線通信装置1および周波数誤差演算方法によれば、パイロット信号区間PBのみではなく、データ信号区間DBも含めた多くの信号を使用して周波数誤差を演算するため、周波数誤差の変動が相対的に大きくなるような場合でも、周波数誤差を精度高く推定することが可能となる。つまり、周波数補正に使用するシンボル数が増加するとともに、シンボルごとに周波数補正・更新が可能なため、周波数変動に対して精度高く追従することが可能となる。また、従来のような遅延信号ごとの乗算処理や累積処理を行わずに、受信信号を所定シンボル数遅延させた遅延信号を積算し、その積算値と受信信号との相関に基づいて周波数誤差を演算するため、第2のAFC回路2を簡易化することが可能となる。
【0033】
また、周波数が非同期の際、つまり、周波数誤差が大きい状態では、データ信号区間DBの信号を使用しないで既知の信号であるパイロット信号を使用して周波数誤差を演算するため、周波数誤差を精度高く推定することが可能となる。また、周波数が同期中の際、つまり、周波数誤差が小さい状態では、パイロット信号区間PBとデータ信号区間DBの多くの信号を同時に使用して周波数誤差を演算するため、周波数誤差を精度高く推定することが可能となる。そして、このような切り替え(2つの演算)を同じ第2のAFC回路2で行うことが可能なため、回路構成を簡易化することが可能となる。
【0034】
以上、この発明の実施の形態について説明したが、具体的な構成は、上記の実施の形態に限られるものではなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲の設計の変更等があっても、この発明に含まれる。例えば、上記の実施の形態では、衛星放送に使用される無線通信装置1の場合について説明したが、その他のアプリケーションの無線通信装置にも適用可能である。
【符号の説明】
【0035】
1 無線通信装置
2 第2のAFC回路(AFC回路)
3 遅延回路
4 加算器
5 乗算器
6 周波数誤差変換部
PB パイロット信号区間
DB データ信号区間
図1
図2
図3
図4
図5