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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024178820
(43)【公開日】2024-12-25
(54)【発明の名称】画像形成装置
(51)【国際特許分類】
   H04N 1/00 20060101AFI20241218BHJP
   G06F 21/62 20130101ALI20241218BHJP
【FI】
H04N1/00 838
H04N1/00 K
G06F21/62
【審査請求】未請求
【請求項の数】22
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023097256
(22)【出願日】2023-06-13
(71)【出願人】
【識別番号】000005267
【氏名又は名称】ブラザー工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000992
【氏名又は名称】弁理士法人ネクスト
(72)【発明者】
【氏名】小倉 奨
(72)【発明者】
【氏名】岡島 潤
(72)【発明者】
【氏名】鈴木 誠
【テーマコード(参考)】
5C062
【Fターム(参考)】
5C062AA02
5C062AA05
5C062AB17
5C062AB23
5C062AB38
5C062AB40
5C062AC02
5C062AC05
5C062AC34
5C062AF02
(57)【要約】
【課題】スキャンメール機能の使い勝手と、セキュリティの向上の両立が図れる画像形成装置を提供すること。
【解決手段】制御プログラム34は、送信メールアドレスに含まれるドメインと、許可ドメインとが一致する場合に、スキャンデータのメールによる送信を許可し、一致しない場合に、メール送信を制限する。取得ドメインと許可ドメインとが一致しない場合(S147:NO)に、当該取得ドメインを登録候補ドメイン116aとしてメモリ14に記憶し(S157)、登録候補ドメイン116aが発生したことを示すメール制限通知メール125を、MFP10の管理者に向けて送信する(S165)。そして、メモリ14に記憶した登録候補ドメイン116aを、許可ドメインリスト43に登録することが可能となっている。
【選択図】図9
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ユーザインタフェースと、通信インタフェースと、コントローラと、スキャナとを備える画像形成装置であって、
前記コントローラは、
前記スキャナにより形成されたスキャンデータをメール送信する際に、
取得ドメインと許可ドメインとが一致する場合に、前記通信インタフェースを介して前記スキャンデータをメール送信し、前記取得ドメインと前記許可ドメインとが一致しない場合に、前記スキャンデータのメール送信を制限するように構成され、前記取得ドメインは、メール送信の送信先メールアドレスに含まれるドメインであり、前記許可ドメインは、前記画像形成装置に予め登録されている許可ドメインリストに含まれるドメインであり、
前記コントローラは、
前記取得ドメインと前記許可ドメインとが一致しない場合に、当該取得ドメインを登録候補ドメインとしてメモリに記憶し、前記登録候補ドメインが発生したことを示すメッセージを、前記画像形成装置の管理者に向けて送信するように構成され、前記登録候補ドメインは、前記許可ドメインリストに前記許可ドメインとして登録する候補となるドメインであり、
前記コントローラは、
前記メモリに記憶した前記登録候補ドメインを、前記許可ドメインリストに登録することが可能に構成される、画像形成装置。
【請求項2】
前記ユーザインタフェースは、
前記通信インタフェースを介して、前記管理者から操作画面の要求を受け付けると、要求元の装置に前記操作画面を表示させるための画面データを送信するように構成され、前記画面データを受信した装置から、前記操作画面を介した指示を受信する、リモートユーザインタフェースであり、
前記コントローラは、
前記管理者に前記メッセージを送信した後、前記通信インタフェースを介して、前記管理者から前記操作画面の要求を受け付けた場合に、要求元の装置に前記操作画面を表示させるための前記画面データを送信し、前記画面データを受信した装置から、前記操作画面を介した、前記メモリに記憶した前記登録候補ドメインの、前記許可ドメインリストへの登録指示を受信した場合に、前記メモリに記憶した前記登録候補ドメインを、前記許可ドメインリストに登録するように構成される、請求項1に記載の画像形成装置。
【請求項3】
前記コントローラは、
前記管理者へ送信する前記メッセージに、前記リモートユーザインタフェースの前記操作画面へアクセスするリンクを含めて送信し、
前記管理者に前記メッセージを送信した後、前記通信インタフェースを介して、前記メッセージに含めた前記リンクを用いた、前記操作画面へアクセスする要求を受け付けると、要求元の装置に、前記操作画面を表示させるための画面データを送信し、
前記画面データを受信した装置から、前記操作画面を介した、前記メモリに記憶した前記登録候補ドメインの、前記許可ドメインリストへの登録指示を受信した場合に、前記メモリに記憶した前記登録候補ドメインを、前記許可ドメインリストに登録するように構成される、請求項2に記載の画像形成装置。
【請求項4】
前記リモートユーザインタフェースは、
要求元の装置に、目的別に設けられた複数の前記操作画面のうち、何れかの前記操作画面を表示させるための前記画面データを送信するように構成されており、
前記コントローラは、
目的別に設けられた複数の前記操作画面のうち、前記メモリに記憶した前記登録候補ドメインを、前記許可ドメインリストへ登録する指示を受け付けることを目的とする前記操作画面である登録指示画面へアクセスするリンクを、前記管理者へ送信する前記メッセージに含めて送信し、
前記管理者に前記メッセージを送信した後、前記通信インタフェースを介して、前記メッセージに含めたリンクを用いた、前記登録指示画面へアクセスする要求を受け付けると、要求元の装置に、前記登録指示画面を表示させるための前記画面データを送信し、
前記画面データを受信した装置から、前記登録指示画面を介した、前記メモリに記憶した前記登録候補ドメインの、前記許可ドメインリストへの登録指示を受信した場合に、前記メモリに記憶した前記登録候補ドメインを、前記許可ドメインリストに登録するように構成される、請求項2に記載の画像形成装置。
【請求項5】
前記コントローラは、
前記管理者に前記メッセージを送信した後、前記通信インタフェースを介して、前記管理者から前記操作画面の要求を受け付けた場合に、要求元の装置に、前記メモリに前記登録候補ドメインを記憶していることを示唆する前記操作画面を表示させるための画面データを送信し、画面データを受信した装置から、前記メモリに記憶した前記登録候補ドメインの、前記許可ドメインリストへの登録指示を受信した場合に、前記メモリに記憶した前記登録候補ドメインを、前記許可ドメインリストに登録するように構成される、請求項2に記載の画像形成装置。
【請求項6】
前記コントローラは、
前記管理者に前記メッセージを送信した後、前記通信インタフェースを介して、前記管理者から前記操作画面の要求を受け付けた場合に、要求元の装置に、前記メモリに記憶している前記登録候補ドメインの一覧表示を含む前記操作画面を表示させるための画像データを送信し、前記画面データを受信した装置から、一覧に含まれる前記登録候補ドメインの何れかを指定した、前記許可ドメインリストへの登録指示を受信した場合に、一覧に含まれる前記登録候補ドメインのうち、指定された前記登録候補ドメインを、前記許可ドメインリストに登録するように構成される、請求項2に記載の画像形成装置。
【請求項7】
前記ユーザインタフェースは、
前記画像形成装置に備えられた操作パネルであり、前記管理者から操作画面の要求を受け付けると、前記操作画面を表示させるように構成され、前記管理者から、前記操作画面を介した指示を受け付けるように構成され、
前記コントローラは、
前記管理者に前記メッセージを送信した後、前記操作パネルを介して、前記管理者から前記操作画面の要求を受け付けた場合に、前記操作画面を前記操作パネルに表示させ、前記操作画面を介した、前記メモリに記憶した前記登録候補ドメインの、前記許可ドメインリストへの登録指示を受け付けた場合に、前記メモリに記憶した前記登録候補ドメインを、前記許可ドメインリストに登録するように構成される、請求項1に記載の画像形成装置。
【請求項8】
前記コントローラは、
前記管理者に前記メッセージを送信した後、前記メモリに前記登録候補ドメインを記憶していることを示唆する画面を前記操作パネルに表示させ、
画面を前記操作パネルに表示させてから、前記操作画面を介して、前記メモリに記憶した前記登録候補ドメインの、前記許可ドメインリストへの登録指示を受け付けた場合に、前記メモリに記憶した前記登録候補ドメインを、前記許可ドメインリストに登録するように構成される、請求項7に記載の画像形成装置。
【請求項9】
前記コントローラは、
前記管理者に前記メッセージを送信した後、前記操作パネルを介して、前記管理者から前記操作画面の要求を受け付けると、前記メモリに記憶している前記登録候補ドメインの、前記許可ドメインリストへの登録を承認するための、操作オブジェクトを含む前記操作画面を前記操作パネルに表示させ、
前記操作画面を前記操作パネルに表示させてから、前記操作オブジェクトを介した指示を受け付けた場合に、前記登録候補ドメインを、前記許可ドメインリストに登録するように構成される、請求項7に記載の画像形成装置。
【請求項10】
前記コントローラは、
前記管理者に前記メッセージを送信した後、前記操作パネルを介して、前記管理者から前記操作画面の要求を受け付けると、前記メモリに記憶している前記登録候補ドメインの一覧表示を含む前記操作画面を前記操作パネルに表示させ、
前記登録候補ドメインの一覧表示を含む前記操作画面を前記操作パネルに表示させてから、一覧に含まれる前記登録候補ドメインの何れかを指定した、前記許可ドメインリストへの登録指示を受信した場合に、一覧に含まれる前記登録候補ドメインのうち、指定された前記登録候補ドメインを、前記許可ドメインリストに登録するように構成される、請求項7に記載の画像形成装置。
【請求項11】
前記コントローラは、
前記取得ドメインと前記許可ドメインとが一致しない場合であっても、当該取得ドメインが特定ドメインのサブドメインであれば、前記スキャンデータをメール送信するように構成され、前記特定ドメインは、前記許可ドメインリストに含まれる前記許可ドメインのうち、特定の前記許可ドメインであり、
前記コントローラは、
前記特定ドメインの任意のサブドメインを指定する操作を、前記ユーザインタフェースを介して受け付けた場合に、指定サブドメインを前記許可ドメインリストに登録するように構成され、前記指定サブドメインは、当該操作で指定されたサブドメインであり、
前記コントローラは、
前記取得ドメインが前記許可ドメインリストに登録されている前記特定ドメインのサブドメインである場合に、当該取得ドメインが前記許可ドメインリストに登録されている前記指定サブドメインであれば、前記スキャンデータをメール送信し、当該取得ドメインが前記許可ドメインリストに登録されている前記指定サブドメインでなければ、前記スキャンデータのメール送信を制限し、当該取得ドメインであるサブドメインを前記メモリに記憶し、前記管理者に前記メッセージを送信し、
前記ユーザインタフェースを介して、前記管理者から、前記メモリに記憶したサブドメインの、前記許可ドメインリストへの登録指示を受け付けた場合に、前記メモリに記憶されているサブドメインを、前記許可ドメインリストに含まれる前記特定ドメインに対し指定されたサブドメインとして、前記許可ドメインリストに登録するように構成される、請求項1に記載の画像形成装置。
【請求項12】
前記コントローラは、
前記取得ドメインと前記許可ドメインとが一致しない場合に、前記メッセージを前記管理者に向けて送信するか否かを選択するための、選択オブジェクトを前記操作パネルに表示し、
前記操作パネルを介して、前記メッセージを送信する選択を前記選択オブジェクトで受け付けた場合に、当該取得ドメインを前記登録候補ドメインとして前記メモリに記憶し、且つ、前記メッセージを送信し、前記操作パネルを介して、前記メッセージを送信しない選択を前記選択オブジェクトで受け付けた場合に、当該取得ドメインを前記登録候補ドメインとして前記メモリに記憶する一方、前記メッセージの送信を制限するように構成される、請求項7に記載の画像形成装置。
【請求項13】
ユーザインタフェースと、通信インタフェースと、コントローラと、スキャナとを備える画像形成装置であって、
前記画像形成装置は、
前記スキャナにより形成されたスキャンデータのメール送信を許可するメールアドレスのリストである許可アドレスリストを設定可能であり、
前記コントローラは、
前記スキャンデータをメール送信する際に、
メール送信の送信先メールアドレスが、前記許可アドレスリストに含まれるメールアドレスの場合に、前記通信インタフェースを介して前記スキャンデータをメール送信し、前記送信先メールアドレスが、前記許可アドレスリストに含まれないメールアドレスの場合に、前記スキャンデータのメール送信を制限するように構成され、
前記コントローラは、
前記送信先メールアドレスが、前記許可アドレスリストに含まれないメールアドレスの場合に、当該送信先メールアドレスを登録候補メールアドレスとしてメモリに記憶し、前記登録候補メールアドレスが発生したことを示すメッセージを、前記画像形成装置の管理者に向けて送信するように構成され、前記登録候補メールアドレスは、前記許可アドレスリストに登録する候補となるメールアドレスであり、
前記コントローラは、
前記メモリに記憶した前記登録候補メールアドレスを、前記許可アドレスリストに登録することが可能に構成される、画像形成装置。
【請求項14】
前記ユーザインタフェースは、
前記通信インタフェースを介して、前記管理者から操作画面の要求を受け付けると、要求元の装置に前記操作画面を表示させるための画面データを送信するように構成され、前記画面データを受信した装置から、前記操作画面を介した指示を受信する、リモートユーザインタフェースであり、
前記コントローラは、
前記管理者に前記メッセージを送信した後、前記通信インタフェースを介して、前記管理者から前記操作画面の要求を受け付けた場合に、要求元の装置に前記操作画面を表示させるための前記画面データを送信し、前記画面データを受信した装置から、前記操作画面を介した、前記メモリに記憶した前記登録候補メールアドレスの、前記許可アドレスリストへの登録指示を受信した場合に、前記メモリに記憶した前記登録候補メールアドレスを、前記許可アドレスリストに登録するように構成される、請求項13に記載の画像形成装置。
【請求項15】
前記コントローラは、
前記管理者へ送信する前記メッセージに、前記リモートユーザインタフェースの前記操作画面へアクセスするリンクを含めて送信し、
前記管理者に前記メッセージを送信した後、前記通信インタフェースを介して、前記メッセージに含めた前記リンクを用いた、前記操作画面へアクセスする要求を受け付けると、要求元の装置に、前記操作画面を表示させるための画面データを送信し、
前記画面データを受信した装置から、前記操作画面を介した、前記メモリに記憶した前記登録候補メールアドレスの、前記許可アドレスリストへの登録指示を受信した場合に、前記メモリに記憶した前記登録候補メールアドレスを、前記許可アドレスリストに登録するように構成される、請求項14に記載の画像形成装置。
【請求項16】
前記リモートユーザインタフェースは、
要求元の装置に、目的別に設けられた複数の前記操作画面のうち、何れかの前記操作画面を表示させるための前記画面データを送信するように構成されており、
前記コントローラは、
目的別に設けられた複数の前記操作画面のうち、前記メモリに記憶した前記登録候補メールアドレスを、前記許可アドレスリストへ登録する指示を受け付けることを目的とする前記操作画面である登録指示画面へアクセスするリンクを、前記管理者へ送信する前記メッセージに含めて送信し、
前記管理者に前記メッセージを送信した後、前記通信インタフェースを介して、前記メッセージに含めたリンクを用いた、前記登録指示画面へアクセスする要求を受け付けると、要求元の装置に、前記登録指示画面を表示させるための前記画面データを送信し、
前記画面データを受信した装置から、前記登録指示画面を介した、前記メモリに記憶した前記登録候補メールアドレスの、前記許可アドレスリストへの登録指示を受信した場合に、前記メモリに記憶した前記登録候補メールアドレスを、前記許可アドレスリストに登録するように構成される、請求項14に記載の画像形成装置。
【請求項17】
前記コントローラは、
前記管理者に前記メッセージを送信した後、前記通信インタフェースを介して、前記管理者から前記操作画面の要求を受け付けた場合に、要求元の装置に、前記メモリに前記登録候補メールアドレスを記憶していることを示唆する前記操作画面を表示させるための画面データを送信し、画面データを受信した装置から、前記メモリに記憶した前記登録候補メールアドレスの、前記許可アドレスリストへの登録指示を受信した場合に、前記メモリに記憶した前記登録候補メールアドレスを、前記許可アドレスリストに登録するように構成される、請求項14に記載の画像形成装置。
【請求項18】
前記コントローラは、
前記管理者に前記メッセージを送信した後、前記通信インタフェースを介して、前記管理者から前記操作画面の要求を受け付けた場合に、要求元の装置に、前記メモリに記憶している前記登録候補メールアドレスの一覧表示を含む前記操作画面を表示させるための画像データを送信し、前記画面データを受信した装置から、一覧に含まれる前記登録候補メールアドレスの何れかを指定した、前記許可アドレスリストへの登録指示を受信した場合に、一覧に含まれる前記登録候補メールアドレスのうち、指定された前記登録候補メールアドレスを、前記許可アドレスリストに登録するように構成される、請求項14に記載の画像形成装置。
【請求項19】
前記ユーザインタフェースは、
前記画像形成装置に備えられた操作パネルであり、前記管理者から操作画面の要求を受け付けると、前記操作画面を表示させるように構成され、前記管理者から、前記操作画面を介した指示を受け付けるように構成され、
前記コントローラは、
前記管理者に前記メッセージを送信した後、前記操作パネルを介して、前記管理者から前記操作画面の要求を受け付けた場合に、前記操作画面を前記操作パネルに表示させ、前記操作画面を介した、前記メモリに記憶した前記登録候補メールアドレスの、前記許可アドレスリストへの登録指示を受け付けた場合に、前記メモリに記憶した前記登録候補メールアドレスを、前記許可アドレスリストに登録するように構成される、請求項13に記載の画像形成装置。
【請求項20】
前記コントローラは、
前記管理者に前記メッセージを送信した後、前記メモリに前記登録候補メールアドレスを記憶していることを示唆する画面を前記操作パネルに表示させ、
画面を前記操作パネルに表示させてから、前記操作画面を介して、前記メモリに記憶した前記登録候補メールアドレスの、前記許可アドレスリストへの登録指示を受け付けた場合に、前記メモリに記憶した前記登録候補メールアドレスを、前記許可アドレスリストに登録するように構成される、請求項19に記載の画像形成装置。
【請求項21】
前記コントローラは、
前記管理者に前記メッセージを送信した後、前記操作パネルを介して、前記管理者から前記操作画面の要求を受け付けると、前記メモリに記憶している前記登録候補メールアドレスの、前記許可アドレスリストへの登録を承認するための、操作オブジェクトを含む前記操作画面を前記操作パネルに表示させ、
前記操作画面を前記操作パネルに表示させてから、前記操作オブジェクトを介した指示を受け付けた場合に、前記登録候補メールアドレスを、前記許可アドレスリストに登録するように構成される、請求項19に記載の画像形成装置。
【請求項22】
前記コントローラは、
前記管理者に前記メッセージを送信した後、前記操作パネルを介して、前記管理者から前記操作画面の要求を受け付けると、前記メモリに記憶している前記登録候補メールアドレスの一覧表示を含む前記操作画面を前記操作パネルに表示させ、
前記登録候補メールアドレスの一覧表示を含む前記操作画面を前記操作パネルに表示させてから、一覧に含まれる前記登録候補メールアドレスの何れかを指定した、前記許可アドレスリストへの登録指示を受信した場合に、一覧に含まれる前記登録候補メールアドレスのうち、指定された前記登録候補メールアドレスを、前記許可アドレスリストに登録するように構成される、請求項19に記載の画像形成装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、スキャナで形成されたスキャンデータをメールで送信する機能を備えた画像形成装置に関する。
【背景技術】
【0002】
下記特許文献には、スキャナで形成されたスキャンデータをメールで送信する機能を備えた画像形成装置が記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2007-214962号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1に記載の画像形成装置のようにスキャンメール機能を備えた画像形成装置では、セキュリティ上の観点ではメールの送信先を制限する必要があるが、過度な制限はユーザビリティの低下に繋がる虞がある。そこで、本発明は、スキャンメール機能の使い勝手と、セキュリティの向上の両立が図れる画像形成装置を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記課題を解決するために、実施例に開示する画像形成装置は、ユーザインタフェースと、通信インタフェースと、コントローラと、スキャナとを備える画像形成装置であって、前記コントローラは、前記スキャナにより形成されたスキャンデータをメール送信する際に、取得ドメインと許可ドメインとが一致する場合に、前記通信インタフェースを介して前記スキャンデータをメール送信し、前記取得ドメインと前記許可ドメインとが一致しない場合に、前記スキャンデータのメール送信を制限するように構成され、前記取得ドメインは、メール送信の送信先メールアドレスに含まれるドメインであり、前記許可ドメインは、前記画像形成装置に予め登録されている許可ドメインリストに含まれるドメインであり、前記コントローラは、前記取得ドメインと前記許可ドメインとが一致しない場合に、当該取得ドメインを登録候補ドメインとしてメモリに記憶し、前記登録候補ドメインが発生したことを示すメッセージを、前記画像形成装置の管理者に向けて送信するように構成され、前記登録候補ドメインは、前記許可ドメインリストに前記許可ドメインとして登録する候補となるドメインであり、前記コントローラは、前記メモリに記憶した前記登録候補ドメインを、前記許可ドメインリストに登録することが可能に構成される。
【0006】
また、上記課題を解決するために、実施例に開示する画像形成装置は、ユーザインタフェースと、通信インタフェースと、コントローラと、スキャナとを備える画像形成装置であって、前記画像形成装置は、前記スキャナにより形成されたスキャンデータのメール送信を許可するメールアドレスのリストである許可アドレスリストを設定可能であり、前記コントローラは、前記スキャンデータをメール送信する際に、メール送信の送信先メールアドレスが、前記許可アドレスリストに含まれるメールアドレスの場合に、前記通信インタフェースを介して前記スキャンデータをメール送信し、前記送信先メールアドレスが、前記許可アドレスリストに含まれないメールアドレスの場合に、前記スキャンデータのメール送信を制限するように構成され、前記コントローラは、前記送信先メールアドレスが、前記許可アドレスリストに含まれないメールアドレスの場合に、当該送信先メールアドレスを登録候補メールアドレスとしてメモリに記憶し、前記登録候補メールアドレスが発生したことを示すメッセージを、前記画像形成装置の管理者に向けて送信するように構成され、前記登録候補メールアドレスは、前記許可アドレスリストに登録する候補となるメールアドレスであり、前記コントローラは、前記メモリに記憶した前記登録候補メールアドレスを、前記許可アドレスリストに登録することが可能に構成される。
【発明の効果】
【0007】
実施例に開示する画像形成装置では、スキャンメール機能の使い勝手と、セキュリティの向上の両立が図れる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】第1実施形態に係る通信システムのブロック図である。
図2】制御プログラム34のフローチャートを示す図である。
図3】許可リスト設定画面70を示す図である。
図4】許可ドメインリストを含む設定情報を示す図である。
図5】ホーム画面100を示す図である。
図6】制御プログラム34のフローチャートを示す図である。
図7図6の処理にともなう画面遷移を示す図である。
図8】制御プログラム34のフローチャートを示す図である。
図9】制御プログラム34のフローチャートを示す図である。
図10】制御プログラム34のフローチャートを示す図である。
図11】制御プログラム34のフローチャートを示す図である。
図12】EWS及びユーザI/F15における画面遷移を示す図である。
図13】送信失敗一覧画面を示す図である。
図14】制御プログラム34のフローチャートを示す図である。
図15】制御プログラム34のフローチャートを示す図である。
図16】第2実施形態に係る許可リスト設定画面170を示す図である。
図17】第2実施形態に係る制御プログラム34のフローチャートを示す図である。
図18】第2実施形態に係る制御プログラム34のフローチャートを示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
(第1実施形態)
以下、適宜図面を参照して本発明の第1実施形態について説明する。図1は、第1本実施形態に係る通信システムのブロック図である。図1に示す通信システムは、MFP(画像形成装置の一例)10とサーバ50とPC60とを備える。
【0010】
MFP10は、CPU(コントローラの一例)12、メモリ14、ユーザI/F15(操作パネルの一例)、スキャナ20、プリンタ22、モデム24、ネットワークI/F28(通信インターフェースの一例)を主に備えている。I/Fは、インタフェースの略である。これらの構成要素は、バス32を介して互いに通信可能とされている。
【0011】
CPU12は、メモリ14内の制御プログラム34に従って処理を実行する。また、CPU12は、EWS(Embedded Web Serverの略)プログラム35に従った処理を実行することにより、ウェブサーバとして機能する。CPU12がEWSプログラム35に従って動作することで実現するウェブサーバのことを、EWSとも述べる。EWSは、本願のリモートユーザインタフェースの一例である。また、メモリ14(メモリの一例)は、データ記憶領域36を備える。データ記憶領域36は、制御プログラム34等の実行に必要なデータなどを記憶する領域である。尚、メモリ14は、RAM、フラッシュメモリ、CPU12が備えるバッファなどが組み合わされて構成されている。メモリ14は、さらに、HDD、MFP10に着脱されるUSBメモリ等の可搬記憶媒体などが組み合わされていても良い。メモリ14は、RAMなどの単体でも良い。
【0012】
また、メモリ14は、コンピュータが読み取り可能なストレージ媒体の一例であっても良い。コンピュータが読み取り可能なストレージ媒体とは、non-transitoryな媒体である。non-transitoryな媒体には、上記の例の他に、CD-ROM、DVD-ROM等の記録媒体も含まれる。また、non-transitoryな媒体は、tangibleな媒体でもある。一方、インターネット上のサーバなどからダウンロードされるプログラムを搬送する電気信号は、コンピュータが読み取り可能な媒体の一種であるコンピュータが読み取り可能な信号媒体であるが、non-transitoryなコンピュータが読み取り可能なストレージ媒体には含まれない。
【0013】
また、ユーザI/F15は、ディスプレイ16と入力I/F18とを有する。ディスプレイ16は、MFP10の各種情報を表示する液晶ディスプレイである。ディスプレイ16は、液晶ディスプレイに限らず、有機ELディスプレイ等の他の表示方式のディスプレイでも良い。入力I/F18(操作パネルの一例)は、例えば、ディスプレイ16と一体的に構成されているタッチパネルであり、ディスプレイ16上に表示されたアイコン,ボタン等へのユーザ操作を受け付ける。また、入力I/F18は、タッチパネル以外にも、ハードキー等であっても良い。また、MFP10は、ディスプレイ単体、入力I/F単体をユーザインタフェースとして備えても良い。
【0014】
スキャナ20は、例えば、CCDやCISなどの読取センサを有し、原稿の読取りに応じた画像データを、スキャンデータとして生成する。プリンタ22は、シートやディスクなどの被記録媒体に画像を印刷する印刷動作を実行する。シートは、用紙やOHPである。プリンタ22の記録方式としては、インクジェット方式や、電子写真方式などを採用することができる。
【0015】
モデム24は、ファクシミリ機能によって送信する原稿データを、伝送可能な信号に変調して、電話回線網38を介して送信する、あるいは、電話回線網38から入力された信号を受信し、原稿データを復調するものである。
【0016】
ネットワークI/F28は、TCP/IPなどのネットワークプロトコルで通信を行うためのI/Fである。これにより、MFP10は、サーバ50、PC60などの外部装置と通信可能とされている。
【0017】
尚、本明細書では、基本的に、プログラムに記述された命令に従ったCPU12の処理を示す。即ち、以下の説明における「判断」、「選択」、「決定」、「特定」、「取得」、「受け付け」、「制御」等の処理は、CPU12の処理を表している。CPUによる処理は、OSのAPIを用いたハードウェア制御も含む。本明細書では、OSの記載を省略して各プログラムの動作を説明する。即ち、以下の説明において、「プログラムBがハードウェアCを制御する」という趣旨の記載は、「プログラムBがOSのAPIを用いてハードウェアCを制御する」ことを指しても良い。また、プログラムに記述された命令に従ったCPU12の処理を、省略した文言で記載することがある。例えば、「CPU12が行う」のように記載することがある。また、プログラムに記述された命令に従ったCPU12の処理を、「プログラムAが行う」のようにCPUを省略した文言で記載することがある。
【0018】
また、本明細書の「取得」は要求を必須とはしない概念で用いる。即ち、CPU12が要求することなくデータを受信するという処理も、「CPUがデータを取得する」という概念に含まれる。また、本明細書中の「データ」とは、コンピュータに読取可能なビット列で表される。そして、実質的な意味内容が同じでフォーマットが異なるデータは、同一のデータとして扱われるものとする。本明細書中の「情報」についても同様である。また、「要求する」、「指示する」とは、要求していることを示す情報や、指示していることを示す情報を相手に出力することを示す概念である。また、要求していることを示す情報や指示していることを示す情報のことを、単に、「要求」、「指示」とも記載する。
【0019】
また、CPU12による、情報Aは事柄Bであることを示しているか否かを判断する処理を、「情報Aから、事柄Bであるか否かを判断する」のように概念的に記載することがある。CPU12による、情報Aが事柄Bであることを示しているか、事柄Cであることを示しているか、を判断する処理を、「情報Aから、事柄Bであるか事柄Cであるかを判断する」のように概念的に記載することがある。
【0020】
MFP10は、IFAX処理及びScanToEmail処理を実行することが可能である。IFAX処理及びScanToEmail処理は、スキャナ20により画像を読み取ることでスキャンデータを作成し、作成したスキャンデータを任意のメールアドレスに送信(以下、単に「メール送信」という場合がある)する処理である。尚、IFAX処理は、作成したスキャンデータを、国際規格に従った手法でメール送信する処理である。ScanToEmailは、IFAXの規格にこだわらず、例えば、MFP10の製造メーカが規定した規格に従って、スキャンデータをメール送信する処理である。そして、第1実施形態のMFP10は、許可ドメインリストが設定されており、IFAX処理及びScanToEmail処理において、許可ドメインリストに登録されているドメインを含むメールアドレス(以下、許可ドメインという場合がある)及びサブドメインを含むメールアドレス以外のメールアドレスへのメール送信を制限する。ドメインは、メールアドレスのアットマーク(@)の後ろの文字列である。また、ドメインを含むメールアドレス、サブドメインを含むメールアドレスのことを、便宜上「ドメインのメールアドレス」「サブドメインのメールアドレス」とも記載する。
【0021】
まず、許可ドメインリストなど、メール送信に係る、各種のパラメータの設定について説明する。尚、パラメータをメモリ14に記憶させることを、設定と述べることもある。パラメータをメモリ14に記憶させることを、登録と述べることもある。MFP10での許可ドメインリストの登録は、例えば、EWSによって提供するウェブページにおいて実行することができる。以下に、PC60から送信されたウェブページの表示要求を受信したMFP10で実行される制御プログラム34の処理を、図2に示すフローチャートを用いて説明する。尚、PC60は、ブラウザを用いて表示要求を送信する。また、MFP10は、許可ドメインリストの登録等、以下に説明するEWSによって可能な登録等の操作を、管理者がMFP10にログインした状態で、入力I/F18のタッチパネルで受け付けても良い。
【0022】
まず、ウェブページの表示要求が行われると、EWSとして機能するCPU12は、管理者ログイン画面を示すウェブページデータ(画像データの一例)をPC60に送信する(S100)。ウェブページデータを受信したPC60のブラウザは、ウェブページデータが示す画面をPC60のディスプレイに表示させる。PC60のユーザは、PC60のユーザI/Fを用いて、ブラウザに表示された画面を操作することができる。ブラウザへの操作内容を示す情報は、PC60から、MFP10に送信される。ウェブページデータに基づく画面への操作内容を示す情報をMFP10が受信することを、単に、画面を介して操作を受け付ける、画面を介して入力される、と述べても良い。ウェブページを介して操作を受け付ける、ウェブページを介して入力される、と述べても良い。PC60から、管理者ログイン画面を介して管理者ログイン操作を受け付け、管理者ログインに成功すると(S102:YES)、CPU12は、データ記憶領域36から、許可ドメインリスト43(図4参照)のパラメータを読み出す。管理者ログイン操作は、例えば、管理者IDとパスワードの入力でも良い。パラメータは設定値と述べても良い。許可ドメインリスト43のパラメータを、単に許可ドメインリスト43と述べても良い。CPU12は、読み出した許可ドメインリスト43に基づいて、許可リスト設定画面70(図3参照、操作画面の一例)を示すウェブページデータを作成し、PC60に送信する(S104)。そして、PC60において許可リスト設定画面70が表示される。
【0023】
図3に示すように、許可リスト設定画面70には、許可ドメイン入力欄72と、サブドメイン許可設定欄74と、許可区別ドメイン入力欄76との組み合わせが各行ごとに表示される。図3に示すように、各行の入力欄を区別して説明する場合は、符号の後ろにアルファベット「a~c」を付加して説明する。許可ドメイン入力欄72は、メール送信を許可するドメインである許可ドメインを入力する欄である。図3では、許可ドメイン入力欄72aに許可ドメイン「brother.co.jp」が入力され、許可ドメイン入力欄72bに許可ドメイン「brothergroup.net」が入力され、許可ドメイン入力欄72cに許可ドメイン「brother.ne.jp」が入力されている。
【0024】
また、サブドメイン許可設定欄74は、IFAX処理及びScanToEmail処理において、許可ドメイン入力欄72に入力された許可ドメインのサブドメインのメールアドレスへのメール送信を許可するか否かを設定する欄である。サブドメインのメールアドレスへのメール送信を許可する場合に、サブドメイン許可設定欄74にチェックマーク(レ)が入力される。また、許可区別ドメイン入力欄76は、サブドメインのメールアドレスへのメール送信が制限されず許可される場合に、許可されるサブドメインの区別ドメインを入力する欄である。また、許可リスト設定画面70には、許可ドメイン入力欄72の上方に、IFAX処理とScanToEmail処理との少なくとも一方を選択するための選択欄78も表示されている。また、許可リスト設定画面70には、許可区別ドメイン入力欄76の上方に、メール制限通知設定欄79a、管理者メールアドレス入力欄79bも表示されている。
【0025】
また、許可リスト設定画面70は、図示しない完了ボタンを備えている。この完了ボタンが操作されると、ブラウザが、上記した72~79の各欄に入力されているパラメータをMFP10へ送信する。MFP10は、受信したパラメータを、図4のメモリ14に記憶させる。即ち、パラメータを登録したいとき、管理者は72~79の各欄に、登録したいパラメータを入力し、完了ボタンを押せば良い。そして、許可リスト設定画面70での設定が完了すると(S106:NO)、許可リスト設定画面70で設定された情報を、図4に示すように、許可ドメインリスト43等の許可リストとしてデータ記憶領域36に記憶する(S108)。即ち、MFP10への許可ドメインリスト43の登録が行われる。このように、MFP10の管理者のみが、MFP10での許可ドメインリスト43の登録を行うことができる。図4に示す情報は、例えば、データ記憶領域36の不揮発性領域に記憶される。尚、図4に示す情報の一部又は全部をデータ記憶領域36の揮発性領域に記憶しても良い。
【0026】
また、図4のIFAX対象設定80a及びScanToEmail対象設定80bは、選択欄78への入力の有無を示すものであり、選択欄78にチェックマークが入力された場合にONに設定され、選択欄78にチェックマークが入力されていない場合にOFFに設定される。許可ドメインリスト80c~g(許可ドメインリスト43)は、許可ドメイン入力欄72に入力された許可ドメインを示している。サブドメイン許可設定リスト80h~lは、サブドメイン許可設定欄74への入力の有無を示すものであり、サブドメイン許可設定欄74にチェックマークが入力された場合にONに設定され、サブドメイン許可設定欄74にチェックマークが入力されていない場合にOFFに設定される。許可区別ドメインリスト80m~q(許可区別ドメインリスト44、許可ドメインリストの一例)は、許可区別ドメイン入力欄76に入力された区別ドメインを示している。
【0027】
また、EWSによって提供するウェブページ(図示略)では、IFAX処理及びScanToEmail処理においてEmailが送信される際のEmail件名及びEmail本文の設定を行うことができる。そして、ウェブページにおいてEmail件名及びEmail本文の設定が行われると、図4に示すように、Email件名80r及びEmail本文80sが、データ記憶領域36に記憶される。
【0028】
また、図4のメール制限通知設定欄79aは、許可ドメインリスト43に基づいてメール送信が制限(以下、メール制限という場合がある)された場合に、制限を実行したことを、MFP10の管理者にメールにより通知する機能を有効にするか否かの設定を行う欄である。メール制限通知設定欄79aにチェックマークが入力された場合にONに設定され、メール制限通知設定欄79aにチェックマークが入力されていない場合にOFFに設定される。管理者メールアドレス入力欄79bは、管理者のメールアドレスを入力する欄である。メール制限通知設定欄79aと、管理者メールアドレス入力欄79bの設定が行われると、メール制限通知設定80uと、管理者メールアドレス80tが、データ記憶領域36に記憶される。図4に示す例では、メール制限通知設定80uにはONが設定されている。管理者メールアドレス80tには、管理者のメールアドレスとして「admin@brother.com」が設定されている。
【0029】
また、許可ドメインリスト43によるメール送信を制限する機能が有効となった場合、メール送信を制限したメールアドレス(送信先メールアドレス)に係る情報を、登録候補情報としてデータ記憶領域36に記憶する(図9のS157、S161、S166)。尚、メール送信を制限したことを、送信の失敗と記載する場合がある。図4に示す例では、登録候補情報80v,80wの2つの登録候補情報が記憶されており、各情報には、「送信に失敗したユーザ名」、「送信に失敗したメールアドレス」、「送信に失敗した送信失敗日時」、「失敗したメールアドレス等の登録要求の有無」、「送信に失敗した理由を示すError要因」、が記憶されている。登録候補情報80v,80wのメールアドレスに含まれるドメインは、本願の登録候補ドメインの一例である。尚、上記した各機能のON・OFF設定や、許可ドメインリスト43の登録等は、EWSで受け付けても良く、入力I/F18のタッチパネルで受け付けても良い。
【0030】
続いて、制御プログラム34の待機状態におけるホーム画面の表示、ログイン処理、メール送信を伴う処理を説明する。待機状態等に実行される制御プログラム34の処理を、図6図11に示すフローチャートを用いて説明する。まず、制御プログラム34は、待機状態において、図5の上側に示すホーム画面100(操作画面の一例)をディスプレイ16に表示する(S111)。MFP10は、例えば、電源を投入され、CPU12で制御プログラム34を実行してシステムを起動した後にディスプレイ16を表示する場合や、任意のジョブの実行が完了した後にディスプレイ16を表示する場合、あるいは、省電力モードにおいてディスプレイ16を非表示とした状態でユーザI/F15に対する何らかの操作がありディスプレイ16を表示する場合等に、ホーム画面100をディスプレイ16に表示する。ホーム画面100には、MFP10により実行可能な画像処理に応じたアイコン102が表示される。例えば、ホーム画面100に、ファックス処理を実行するためのアイコン102aと、印刷処理を実行するためのアイコン102bと、スキャン処理を実行するためのアイコン102cとが表示される。
【0031】
また、ホーム画面100の上部には、ログイン操作を行うためのログインボタン103が表示される。図5に示す状態では、任意のユーザによるログインが行われていないログアウト状態を示しており、制御プログラム34は、ログアウト状態において、ログインボタン103に、「public」の文字を表示する。
【0032】
ホーム画面100を表示すると、制御プログラム34は、登録候補情報80v,80wがデータ記憶領域36に記憶されているか否かを判断する(S113)。登録候補情報80v,80wが記憶されている場合(S113:YES)、ホーム画面100にメッセージ105を表示して(S115)、S117を実行し、記憶されていない場合(S113:NO)、S117を実行する。S115において、制御プログラム34は、図5の下側に示すホーム画面100aを表示する。図5に示すように、「!メール送信失敗したリストがあります」の文字を示すメッセージ105を表示する。S117において、ログインボタン103が操作された場合(S117:YES)、例えば、ログインするユーザを選択する画面(図示略)を表示し、ログインするユーザが選択されると、ログイン画面110(図7参照)を表示する(S119)。また、ログインボタン103が操作されない場合(S117:NO)、S125を実行する。制御プログラム34は、ログイン画面110においてログインパスワードを受け付け、選択されたユーザとパスワードに基づいてログインの認証の成否を判断する(S121)。ユーザ情報やログインパスワードは、予め、データ記憶領域36に記憶されている。例えば、EWSのウェブページで受け付け、データ記憶領域36に、ユーザごとに記憶されている。尚、メッセージ105を、ログイン前に表示させずに、他のタイミング、例えば、管理者がログインした後に(図8のS130:YES)に表示しても良い。また、ログイン認証を行う方法は、パスワードに限らず、ICカードや生体認証でも良い。
【0033】
ログイン認証に成功した場合(S121:YES)、ログイン処理を実行し(S123)、ログイン認証に失敗した場合(S121:NO)、S125を実行する。尚、詳細な説明については省略するが、制御プログラム34は、ログイン認証の成功に応じてログインユーザに応じた処理を実行する。例えば、ログインボタン103の表示を、「public」から「ログインユーザ名」に変更する。また、ログイン可能な各ユーザに実行権限を設定し、ログインユーザの実行権限に応じてログイン後のホーム画面100に表示するアイコンや実行可能な機能を変更しても良い。
【0034】
ログイン処理では、図8に示すように、管理者によるログインが実行されたか判断し(S130)、管理者以外のログインである場合(S130:NO)、図8の処理を終了する。この場合、管理者以外のログインユーザのホーム画面100に対する操作に応じた処理を実行する。また、管理者によるログインである場合(S130:YES)、登録候補情報80v,80wがデータ記憶領域36に記憶されているか否かを判断する(S131)。登録候補情報80v,80wが記憶されていない場合(S131:NO)、図8の処理を終了する。この場合、S132以降の登録候補情報80v,80wを登録する処理が不要であるため、図8の処理を終了し、管理者のホーム画面100に対する操作に応じた処理を実行する。
【0035】
登録候補情報80v,80wが記憶されている場合(S131:YES)、送信失敗リスト画面113(図7参照、操作画面の一例)を表示する(S132)、図7に示すように、制御プログラム34は、データ記憶領域36に記憶された登録候補情報80v,80wを読み出し、登録候補情報80v,80wの各々を失敗情報113a(操作オブジェクトの一例)として送信失敗リスト画面113に表示する。データ記憶領域36から読み出した各登録候補情報80v,80wのうち、「送信失敗日時、送信失敗のメールアドレス」の情報を、各失敗情報113aとして表示する。尚、S131において、データ記憶領域36に登録候補情報80v,80wが記憶され、且つ、「登録要求の有無」の情報として「登録有り」の登録候補情報80v,80wが記憶されていた場合に、肯定判断しても良い(S131:YES)。この場合、「登録要求無し」の登録候補情報80v,80wしか記憶されていなかった場合(S131:NO)、図8の処理を終了する。また、送信失敗リスト画面113において、データ記憶領域36に記憶された登録候補情報80v,80wのうち、「登録要求の有無」の情報として「登録有り」が記憶された登録候補情報80v,80wのみを、失敗情報113aとして表示しても良い。
【0036】
S132を実行すると、許可ドメインリスト43に登録する処理があったか否かを判断する(S133)。例えば、図7に示すように、送信失敗リスト画面113において、任意の失敗情報113aが選択されると、登録確認画面115(操作画面の一例)を表示する。登録確認画面115には、「登録をしますか?」のメッセージの他に、YESボタン115a(操作オブジェクトの一例)と、NOボタン115bを表示する。YESボタン115aが操作された場合、S133で肯定判断し(S133:YES)、許可ドメインリスト43にドメイン又はサブドメインを登録する処理(S135)を実行し、図8の処理を終了する。
【0037】
図7に示すように、制御プログラム34は、例えば、登録候補情報80v,80wのError要因に基づいて、登録候補ドメイン116aを表示するドメイン候補リスト画面116(操作画面の一例)、又は、登録候補サブドメイン117aを表示するサブドメイン候補リスト画面117を表示させる。登録候補ドメイン116aは、許可ドメインリスト43に許可ドメインとして登録する候補となるドメインであり、登録候補情報80v,80wのメールアドレスのドメインの情報である。登録候補サブドメイン117aは、許可ドメインリスト43に区別ドメインとして登録する候補となるサブドメインであり、登録候補情報80v,80wのメールアドレスのサブドメインの情報である。
【0038】
Error要因は、メール送信が制限された理由を示すものであり、ドメインレベルにより制限されたか、サブドメインレベルにより制限されたかを示す情報である。ドメインレベルの制限とは、送信先メールアドレスのドメインが許可ドメインとして登録されておらず、メール送信が制限されることをいう。サブドメインレベルの制限とは、送信先メールアドレスの独自ドメインが許可ドメインとして登録されているものの、送信先メールアドレスのドメインの全体がサブドメインとして登録されておらず、メール送信が制限されることをいう。即ち、独自ドメインの部分は一致する(登録されている)ものの、サブドメインを示す区別ドメインが一致しない(登録されていない)ことで制限される場合である。尚、サブドメインは、主となるドメインを基に設定されたものであり、主となるドメイン(「独自ドメイン」と記載する)の前に任意の文字列が加えられたドメインである。例えば、「bbb.com」を独自ドメインとした場合に、その独自ドメインの前に「sub」の文字列を加えた「sub.bbb.com」が、「bbb.com」のサブドメインとなる。
【0039】
例えば、図7の「AAA@bbbb.com」の失敗情報113aが選択され、Error要因がドメインレベルである場合、ドメイン候補リスト画面116に示すように、登録候補情報80v,80wのメールアドレスにおけるトップレベルドメイン「com」や、セカンドレベルドメイン「bbbb.com」を登録候補ドメイン116aとして表示する。また、例えば、失敗情報113a(登録候補情報80v,80w)のメールアドレスが「AAA@sub.bbbb.com」で、許可ドメインとして「bbbb.com」が登録され、Error要因がサブドメインレベルである場合、サブドメイン候補リスト画面117に示すように、登録候補情報80v,80wのメールアドレスのドメイン(サブドメイン)「sub.bbb.com」を登録候補サブドメイン117aとして表示する。
【0040】
ドメイン候補リスト画面116において登録候補ドメイン116aが選択された場合、選択された登録候補ドメイン116aを許可ドメインとして許可ドメインリスト43に登録し、登録完了画面を表示し、S135を終了する。また、サブドメイン候補リスト画面117において登録候補サブドメイン117aが選択された場合、選択された登録候補サブドメイン117aを、区別ドメインとして許可区別ドメインリスト44(図4参照)に登録し、登録完了画面を表示し、S135を終了する。
【0041】
一方、登録確認画面115において、NOボタン115bが操作された場合、S133で否定判断し(S133:NO)、送信失敗リスト画面113で選択された登録候補情報80v,80wをデータ記憶領域36から削除し(S137)、図8の処理を終了する。これにより、削除された登録候補情報80v,80wは、メモリ14から削除され、以降の処理で送信失敗リスト画面113に表示されなくなる。図6のS123を実行すると、S125を実行する。
【0042】
尚、YESボタン115aによる登録、又はNOボタン115bによる削除が完了した場合、管理者のログイン状態を維持してホーム画面100を表示する状態に戻しても良い。あるいは、ログアウト状態に戻してホーム画面100を表示しても良い。また、複数の登録候補情報80v,80wが記憶されていた場合、任意の登録候補情報80v,80wについてS135の登録処理又はS137の削除処理を実行した後、送信失敗リスト画面113を再度表示し、別の失敗情報113aの選択を受け付けても良い。これにより、残りの登録候補情報80v,80wに対しても登録、削除の操作を連続して行うことができる。
【0043】
また、上記した操作では、ログインボタン103が操作された場合(S117:YES)に、ログイン画面110によるログイン認証を実行し、登録候補情報80v,80wの登録を実行したが、他のボタン操作に基づいて登録処理を開始しても良い。例えば、メッセージ105が操作された場合に、同様に登録処理を開始しても良い。具体的には、S115で表示したメッセージ105について、管理者ログイン前にこのメッセージ105が操作された場合には、S119~S123の処理を実行すれば良い。また、管理者ログイン後にメッセージ105が操作された場合には、S131~S137の処理を実行すれば良い。あるいは、メッセージ105を、管理者がログインに成功した後に(S121:YES)表示し、メッセージ105が操作されたら、S131~S137の処理を実行しても良い。
【0044】
また、登録開始用のアイコンを設け、そのアイコンの操作に基づいてログイン認証や登録を実行しても良い。具体的には、例えば、登録開始用のアイコンを、登録候補情報80v,80wを記憶しているか否かに関わらず、ホーム画面100,100a、又は、ホーム画面100,100aから遷移する画面に表示する。あるいは、上記した、メッセージ105を表示するタイミングで、登録開始用のアイコンを表示しても良い。登録候補情報80v,80wを記憶している場合は、アイコンの態様を、登録候補情報80v,80wを記憶していることを示す態様、例えば、バッジを付加した態様、に変化させても良い。そして、管理者ログイン前にこのアイコンが操作されたなら、S119~S123の処理を実行すれば良い。また、管理者ログイン後にアイコンが操作されたなら、S131~S137の処理を実行すれば良い。
【0045】
S125において、メール送信用のアイコン102aが操作されたか否かを判断する。操作されなかった場合(S125:NO)、S111からの処理を再度実行する。また、アイコン102aが操作されると(S125:YES)、IFAX処理のスキャン処理(S127)を開始する。これにより、ディスプレイ16にIFAX処理での送信先のメールアドレスを入力するための入力画面(図示略)が表示される。この入力画面では、ユーザが手動でメールアドレスを入力することができる。また、MFP10のデータ記憶領域36には、電話帳が記憶されており、その電話帳には1以上のメールアドレスが登録可能である。このため、ユーザは、入力画面において、データ記憶領域36に記憶されている電話帳の1以上のメールアドレスから任意のメールアドレスを選択することもできる。また、サーバ50にも、電話帳が記憶可能であり、その電話帳には1以上のメールアドレスが登録可能である。CPU12は、サーバ50から、メールアドレスを受信することができる。このため、ユーザは、入力画面において、サーバ50に記憶されている電話帳の1以上のメールアドレスから任意のメールアドレスを選択することもできる。このように、ユーザは、手動でのメールアドレスの入力若しくは電話帳からのメールアドレスの選択により、IFAX処理での送信先のメールアドレスを決定する。また、入力画面にはスタートボタンが表示される。
【0046】
スキャン処理では、図9に示すように、制御プログラム34は、まず、上記した入力画面において決定されたメールアドレスを取得する(S141)。尚、S141で取得されたメールアドレスを、取得アドレスと記載する。次に、データ記憶領域36に記憶された設定情報(図4参照)を参照して、IFAX対象設定がONになっているか否かを判断する(S143)。IFAX対象設定がONになっている場合(S143:YES)、つまり、IFAXを対象に許可リスト照合処理を実行する設定がされている場合に、許可リスト照合処理が実行される(S145)。
【0047】
許可リスト照合処理では、図10に示すように、取得アドレスからドメイン(以下、「取得ドメイン」と記載する)を取得する(S171)。次に、変数nに1をセットする(S173)。そして、許可ドメインリスト43における許可ドメインリスト(n)の許可ドメイン(以下、単に、許可ドメインリスト(n)と記載する場合がある)と取得ドメインとが完全一致であるか否かを判断する(S175)。つまり、許可ドメインリスト(1)「brother.co.jp」と取得ドメインとが完全に一致するか否かが判断される。この際、例えば、取得ドメインが「brother.co.jp」である場合には、許可ドメインと取得ドメインとが完全一致であると判断され(S175:YES)、照合成功となり(S177)、図10に示す処理を終了する。
【0048】
一方、例えば、取得ドメインが「brother.co.jp」のサブドメイン「ab.brother.co.jp」である場合に、許可ドメインリスト(1)と取得ドメインとは完全一致ではないと判断する(S175:NO)。そして、サブドメイン許可設定リスト(1)がONであるか否かを判断する(S179)。ここで、図4に示すように、サブドメイン許可設定リスト(1)はOFFであるため(S179:NO)、変数nに1を加算する(S181)。このため、取得ドメインが「brother.co.jp」のサブドメイン「ab.brother.co.jp」である場合に、照合成功とはならない。
【0049】
次に、S181で変数nに1が加算されることで、変数nに2がセットされて、その変数nが許可ドメインリスト43のリスト最大値より大きいか否かを判断する(S183)。リスト最大値は、許可ドメインリスト43に登録されている許可ドメインの登録数である。図4に示すように、許可ドメインの登録数は3個であるため、リスト最大値は3であり、変数nはリスト最大値より大きくないと判断する(S183:NO)。そして、S175に戻る。
【0050】
S175では、許可ドメインリスト(2)と取得ドメインとが完全一致であるか否かを判断する。つまり、許可ドメインリスト(2)「brothergroup.net」と取得ドメインとが完全一致であるか否かを判断する。この際、例えば、取得ドメインが「brothergroup.net」である場合には、許可ドメイン(2)と取得ドメインとが完全一致であると判断し(S175:YES)、照合成功となる(S177)。
【0051】
一方、例えば、取得ドメインが「brothergroup.net」のサブドメイン「dp.brothergroup.net」である場合には、許可ドメインリスト(2)と取得ドメインとは完全一致しないと判断する(S175:NO)。そして、サブドメイン許可設定リスト(2)がONであるか否かを判断する(S179)。ここで、図4に示すように、サブドメイン許可設定リスト(2)はONであるため(S179:YES)、取得ドメインを独自ドメインと区別ドメインとに分離する(S185)。つまり、取得ドメイン「dp.brothergroup.net」を、独自ドメイン「brothergroup.net」と区別ドメイン「dp」とに分離する。分離する方法は、特に限定されないが、例えば、取得ドメインのトップドメイン側から許可ドメインリスト(n)と完全一致する文字列がある場合は、完全一致した部分を独自ドメインとし、残りの部分を区別ドメインとしても良い。仮に、許可ドメインと完全一致するドメインが含まれていなかった場合、次のS187で否定判断しても良い。あるいは、トップレベルドメインの情報等、独自ドメインの分離に必要な情報を、予めデータ記憶領域36に記憶させても良く、DNS等に問い合わせても良い。
【0052】
尚、取得ドメインから分離された独自ドメインを取得独自ドメインと記載し、取得ドメインから分離された区別ドメインを取得区別ドメインと記載する。そして、取得独自ドメインと許可ドメインリスト(2)とが完全一致であるか否かを判断する(S187)。ここで、取得独自ドメインは「brothergroup.net」であり、許可ドメインリスト(2)も「brothergroup.net」であるため、取得独自ドメインと許可ドメインリストとが完全に一致すると判断する(S187:YES)。そして、サブドメイン照合処理を実行する(S189)。尚、独自ドメインの前に加えられる文字列(例えば、「ap」)を区別ドメインと記載する。つまり、サブドメインは、区別ドメイン(例えば、「ap」)と独自ドメイン(例えば、「brothergroup.net」)とから構成されるドメインである。また、図4の許可ドメインリスト43では、許可ドメインリスト(1)「brother.co.jp」に対応するサブドメイン許可設定リストはOFFであり、許可ドメインリスト(2)「brothergroup.net」及び許可ドメインリスト(3)「brother.ne.jp」に対応するサブドメイン許可設定リスト(2)及びサブドメイン許可設定リスト(3)はONである。制御プログラム34による処理において、この許可ドメインリスト43が用いられることにより、「brother.co.jp」のサブドメインのメールアドレスへのメール送信が制限され、「brothergroup.net」のサブドメイン、もしくは、「brother.ne.jp」のサブドメインのメールアドレスへのメール送信が制限されない。つまり、「brothergroup.net」及び「brother.ne.jp」のサブドメインでは、スキャンデータの送信が許可される。
【0053】
サブドメイン照合処理では、図11に示すように、許可区別ドメインリスト(2)の設定がないか否かを判断する(S201)。尚、図3では、許可ドメイン「brothergroup.net」に対応する許可区別ドメイン入力欄76bに、区別ドメイン「ap」及び「dp」が入力されている。これにより、サブドメイン「ap.brothergroup.net」、「dp.brothergroup.net」のメールアドレスへのスキャンデータの送信が制限されず許可される。そして、図4に示すように、許可区別ドメインリスト(2)には「ap」及び「dp」が設定されているため、許可区別ドメインリスト(2)の設定はあると判断する(S201:NO)。続いて、許可区別ドメインリスト(2)の中に取得区別ドメインと完全一致であるものがあるか否かを判断する(S203)。ここで、許可区別ドメインリスト(2)には「ap」及び「dp」が設定されており、取得区別ドメインは「dp」であるため、許可区別ドメインリスト(2)の中に取得区別ドメインと完全一致であるものがあると判断し(S203:YES)、サブドメイン照合成功となる(S205)。つまり、「dp」を含む「brothergroup.net」のサブドメイン「dp.brothergroup.net」が照合成功となる。また、許可区別ドメインリスト(2)には「ap」も設定されているため、「ap」を含む「brothergroup.net」のサブドメイン「ap.brothergroup.net」においても照合成功となる。「brothergroup.net」は、本願の特定ドメインの一例であり、「ap」、「dp」は、指定サブドメインの一例である。一方、取得区別ドメインが「ap」及び「dp」以外である場合には、許可区別ドメインリスト(2)の中に取得区別ドメインと完全一致であるものがないと判断し(S203:NO)、サブドメイン照合失敗となる(S207)。つまり、サブドメイン「dp.brothergroup.net」及び「ap.brothergroup.net」のみが照合成功となり、「dp.brothergroup.net」及び「ap.brothergroup.net」以外のサブドメインは照合失敗となる。そして、S205若しくはS207の処理が完了すると、サブドメイン照合処理が終了する。
【0054】
サブドメイン照合処理が終了すると、図10に示すように、サブドメイン照合が成功したか否かを判断する(S191)。そして、サブドメイン照合が成功した場合(S191:YES)に、照合成功となる(S177)。一方、サブドメイン照合が失敗した場合(S191:NO)に、S181で変数nに1を加算する。この際、変数nに3がセットされて、その変数n(=3)は許可ドメインリストの最大値(=3)より大きくないため(S183:NO)、S175に戻る。
【0055】
S175では、許可ドメインリスト(3)「brother.ne.jp」と取得ドメインとが完全一致であるか否かを判断する。この際、例えば、取得ドメインが「brother.ne.jp」である場合には、許可ドメインリストと取得ドメインとが完全一致であると判断し(S175:YES)、照合成功となる(S177)。
【0056】
一方、例えば、取得ドメインが「brother.ne.jp」のサブドメイン「kp.brother.ne.jp」である場合には、許可ドメインリスト(3)と取得ドメインとは完全に一致しないと判断する(S175:NO)。ここで、図4に示すように、サブドメイン許可設定リスト(3)はONであるため、取得独自ドメインと許可ドメインリスト(3)とが完全に一致するか否かを判断する(S187)。取得独自ドメインは「brother.ne.jp」であり、許可ドメインリスト(3)も「brother.ne.jp」であるため、取得独自ドメインと許可ドメインリストとが完全に一致すると判断する(S187:YES)。そして、サブドメイン照合処理を実行する(S189)。
【0057】
サブドメイン照合処理では、図11に示すように、許可区別ドメインリスト(3)の設定がないか否かを判断する(S201)。図3では、許可ドメイン「brother.ne.jp」に対応する許可区別ドメイン入力欄76cには区別ドメインが入力されていない。このため、許可区別ドメインリスト(3)の設定は無いと判断する(S201:YES)。尚、許可区別ドメイン入力欄76に区別ドメインが入力されていない場合には、その許可区別ドメイン入力欄76に対応する許可ドメインの全てのサブドメインであれば、制限されず許可される。つまり、許可ドメイン「brother.ne.jp」の全てのサブドメインのメールアドレスへのメール送信が制限されず許可される。このため、許可区別ドメインリスト(3)の設定は無いと判断した場合(S201:YES)に、サブドメイン照合成功となる(S205)。つまり、区別ドメインが「kp」に限らず、「ap」,「dp」等のいずれであっても、「brother.ne.jp」のサブドメインは、サブドメイン照合成功となる。尚、サブドメイン許可設定欄74がONで、且つ、許可区別ドメイン入力欄76に区別ドメインの入力がない場合、サブドメイン照合失敗と判断しても良い。
【0058】
サブドメイン照合処理が終了すると、図10に示すように、サブドメイン照合が成功したか否かを判断し、サブドメイン照合が成功した場合(S191:YES)に、照合成功となる(S177)。一方、例えば、サブドメイン照合が失敗した場合(S191:NO)に、S181で変数nに1が加算される。この際、変数n(=4)はリスト最大値(=3)より大きいため(S183:YES)、照合失敗となる(S193)。そして、許可リスト照合処理が終了する。
【0059】
許可リスト照合処理が終了すると、図9に示すように、照合成功であるか否かを判断する(S147)。そして、照合成功の場合(S147:YES)に、メール送信を実行する(S149)。S149において、スキャン処理を実行してスキャンデータを取得する。データ記憶領域36からEmail件名及びEmail本文(図4、80r,80s参照)を取得して、ジョブ種別がIFAXのメール送信用データを作成する。このメール送信用データには、ジョブ種別(IFAX)と取得アドレスとEmail件名とEmail本文とスキャンデータとが含まれる。そして、作成したメール送信用データをメール送信し、本フローを終了する。尚、ログインユーザが管理者の場合、S143、S145、S147の処理をスキップしてS149を実行しても良い、即ち、許可ドメインリスト43によるメール送信の制限を実行しなくとも良い。
【0060】
また、メール送信を実行する際に、例えば、S145の照合に成功しスキャンデータを取得してメール送信用データを作成した後に、再度、S145の許可リスト照合処理を実行しても良い。これにより、S145を実行した後から、スキャンデータを作成しメール送信用データを作成するまでの間に、許可ドメインリスト43等が変更された場合、変更後の内容を反映することができる。即ち、最新の設定を反映してメール送信の制限を実行できる。あるいは、S149のメール送信に失敗し、再送信する際に、S145の許可リスト照合処理を実行しても良い。これにより、メール送信に失敗した後から、再送信するまでの間に、許可ドメインリスト43等が変更された場合、変更後の内容を反映することができる。
【0061】
一方、照合失敗の場合(S147:NO)に、ドメインによる照合がエラーとなり送信を制限したことをディスプレイ16に表示する(S151)。図12の下側の図に示すように、メール送信制限中画面121をディスプレイ16に表示し、メール送信を制限したことを表示する。メール送信制限中画面121の閉じるボタン121aが操作されると、許可ドメインリスト43への登録を確認する登録依頼確認画面123(図12参照)を表示する(S153)。
【0062】
次に、既に記憶済みの登録候補情報80v,80wをデータ記憶領域36の不揮発性領域から読み出し(S155)、S147で照合失敗と判断した送信先メールアドレスに係る登録候補情報80v,80wを、新規の登録候補情報80v,80wとして記憶する(S157)。メール送信を制限した送信先メールアドレスについて、「送信に失敗したユーザ名」、「送信に失敗したメールアドレス」、「送信に失敗した送信失敗日時」、「送信に失敗した理由を示すError要因」を、新規の登録候補情報80v,80wとして記憶する。
【0063】
「送信に失敗したユーザ名」は、アイコン102aを操作したユーザであり、メール送信に失敗した時点における現ユーザである。現ユーザとは、何れのユーザもMFP10にログインしていない場合は、パブリックユーザとなり、何れかのユーザがログインしている場合はログインユーザなる。「送信に失敗したメールアドレス」は、メール送信を制限された送信先メールアドレスである。「送信に失敗した送信失敗日時」は、メール送信を制限した時点における日時である。
【0064】
「送信に失敗した理由を示すError要因」は、メール送信を制限した理由であり、ドメインレベルであるか、サブドメインレベルであるかを示す情報である。S189のサブドメイン照合処理を実行せず、メール送信を制限した場合、ドメインレベルで制限したと判断する。具体的には、例えば、全ての許可ドメインが一致せず(S175:NO)、且つ、全てのサブドメイン許可設定リスト(n)がOFFで(S179:NO)、照合失敗(S183:YES)と判断しメール送信を制限した場合、ドメインレベルで制限したと判断する。また、例えば、サブドメイン許可設定リスト(n)がONでも(S179:YES)、全ての取得独自ドメインについてS187で否定判断し(S187:NO)、照合失敗となった場合、ドメインレベルで制限したと判断する。
【0065】
また、S189のサブドメイン照合処理を実行し、メール送信を制限した場合、サブドメインレベルで制限したと判断する。例えば、全ての許可ドメインのうち、少なくとも1つの許可ドメインについて、S189を実行した結果、照合失敗と判断しメール送信を制限した場合、サブドメインレベルで制限したと判断する。
【0066】
S157で登録候補情報80v,80wを記憶すると、登録要求を出すか否かを判断する(S159)。登録依頼確認画面123には、「対象のメールアドレスの登録を依頼しますか?」のメッセージと、YESボタン123a(選択オブジェクトの一例)、NOボタン123b(選択オブジェクトの一例)が表示される。YESボタン123aが操作された場合(S159:YES)、新規の登録候補情報80v,80wの「失敗したメールアドレス等の登録要求の有無」の情報として、「要求有」を示す情報をデータ記憶領域36に記憶する(S161)。
【0067】
次に、メール制限による管理者への通知の設定が有効となっているか判断する(S163)。図4に示すデータ記憶領域36のメール制限通知設定80uがONである場合(163:YES)、管理者にメールを送信し(S165)、OFFである場合(S163:NO)、図9の処理を終了する。S165において、図12に示すメール制限通知メール125(メッセージの一例)を管理者に送信する。送信先のメールアドレスとしてデータ記憶領域36の管理者メールアドレス80tを設定し、予め設定された件名や本文をメール制限通知メール125に設定する。また、EWSの送信失敗一覧画面127(図13参照)へアクセスするためのリンク125aを本文に設定する。
【0068】
尚、件名や本文の内容は特に限定されないが、MFP10のプリンタ名やIPアドレスなど、プリンタを特定するための参考情報を本文に設定しても良い。また、登録要求を管理者に通知する方法は、Emailを用いる方法に限らず、例えば、チャットによるメッセージ、プリンタドライバソフトを介したポップアップメッセージなどの他のメッセージを用いて通知する方法でも良い。
【0069】
一方、登録依頼確認画面123でNOボタン123bが操作され、登録要求が出されなかった場合(S159:NO)、新規の登録候補情報80v,80wの「失敗したメールアドレス等の登録要求の有無」の情報として、「要求無」を示す情報をデータ記憶領域36に記憶し(S166)、登録依頼確認画面123の表示を終了して(S167)、図9の処理を終了する。この場合、管理者に向けてメッセージは送信されないが、新規の登録候補情報80v,80wはデータ記憶領域36に記憶される。
【0070】
図6に示すように、スキャン処理(S127)が完了すると、S111を実行する。そして、データ記憶領域36に登録候補情報80v,80wが記憶されていれば(S113:YES)、ホーム画面100aにメッセージ105が表示される(図5参照)。尚、登録候補情報80v,80wが記憶されている場合でも、常にメッセージ105を表示しなくとも良い。例えば、ホーム画面100を前回表示してから次にホーム画面100を表示するまでの間に、新規の登録候補情報80v,80wが記憶された場合のみ、メッセージ105を表示しても良い。
【0071】
また、S143においてIFAX対象設定がOFFである場合(S143:NO)には、S149に進み、S145の許可リスト照合処理をスキップする。このため、IFAX対象設定がOFFである場合には、取得アドレスの許可リストでの照合は行われずに、IFAX処理が実行される。つまり、IFAX処理でのスキャンデータの送信は、何れのメールアドレスであっても制限されることなく行われる。
【0072】
次に、ScanToEmail処理について説明する。ScanToEmail処理が実行される場合には、図5に示すホーム画面100においてアイコン102cが操作される。これにより、ディスプレイ16にScanToEmail処理での送信先のメールアドレスを入力するための入力画面が表示される。この入力画面では、IFAX処理での入力画面と同様に手動若しくは電話帳によりメールアドレスが設定される。その入力画面にはスタートボタンが表示されており、そのスタートボタンが操作されることで、S125で肯定判断され(S125:YES)、スキャン処理が開始される(S127)。この際の制御プログラム34によるScanToEmail処理を、図6図11に示すフローチャートを用いて説明する。ただし、制御プログラム34によるScanToEmail処理は、先に説明した制御プログラム34によるIFAX処理とほぼ同じであるため、異なる箇所のみ説明する。
【0073】
制御プログラム34によるScanToEmail処理では、制御プログラム34は、S143においてScanToEmail対象設定がONであるか否かを判断する。また、S149においてジョブ種別がScanToEmailのメール送信用データを作成する。尚、これらの処理以外の処理は、先に説明した制御プログラム34によるIFAX処理と同じである。これにより、ScanToEmail処理においても、IFAX処理と同様に許可リストに従ったスキャンデータの送信制限を行うことができる。
【0074】
次に、送信失敗一覧画面127(操作画面、登録指示画面の一例)における処理について説明する。送信失敗一覧画面127には、上記したメール制限通知メール125のリンク125aにアクセスする方法と、EWSに管理者としてログインしてアクセスする方法の2つがある。前者の方法では、例えば、PC60は、図12に示すメール制限通知メール125のリンク125aがクリックされると、ブラウザを起動し、リンク125aが示すURLをブラウザに入力する。URLを入力されたブラウザはEWSにアクセスし、図13に示す送信失敗一覧画面127(EWSのウェブページ)を要求する。送信失敗一覧画面127の表示要求が行われると、EWSとして機能するCPU12は、送信失敗一覧画面127を示すウェブページデータ(画像データの一例)をPC60に送信する。PC60のブラウザは、受信したウェブページデータが示す画面をディスプレイに表示させることで、送信失敗一覧画面127を表示させる。尚、送信失敗一覧画面127を用いてドメインなどを登録する処理については、図15を用いて後述する。
【0075】
後者の方法については、図14を用いて説明する。制御プログラム34は、例えば、EWSにおけるMFP10を管理するウェブページのうち、トップページにアクセスされると、図14の処理を開始する。例えば、トップページの表示要求が行われると、EWSとして機能するCPU12は、トップページを示すウェブページデータ(画像データの一例)をPC60に送信する(S211)。PC60のブラウザは、受信したウェブページデータが示す画面をディスプレイに表示させることで、図12に示すトップページ131(操作画面の一例)を、表示させる。トップページ131に、ログインボタン131aを表示する。ログイン情報を入力されログインボタン131aが操作れると、ログイン認証を実行し、認証に成功すると、ログイン後のログイン後画面133(図12参照、操作画面の一例)を表示する。
【0076】
管理者によるログインでない場合(S213:NO)、図14に示す処理を終了し、ログイン後の操作に応じた表示処理等を実行する。また、管理者によるログインである場合(S213:YES)、送信一覧表示ボタン133b(図12参照)を、ログイン後画面133に表示する(S215)。また、登録候補情報80v,80wがメモリ14に記憶されていることを示唆するメッセージ133aをログイン後画面133に表示する。次に、送信一覧表示ボタン133bが操作されたか判断し(S217)、操作されていない場合(S217:NO)、ログアウト操作がされたか判断する(S219)。ログアウト操作がされた場合(S219:YES)、図14の処理を終了し、操作されなかった場合(S219:NO)、S217を実行する。そして、送信一覧表示ボタン133bが操作された場合(S217:YES)、図13に示す送信失敗一覧画面127を表示し(S220)、送信失敗一覧画面127を用いた登録処理を実行する(S222)。
【0077】
尚、登録候補情報80v,80wが記憶されている場合でも、常にメッセージ133aを表示しなくとも良い。例えば、前回、管理者がログインした後から再度ログインするまでに、新規の登録候補情報80v,80wが記憶された場合のみ、メッセージ133aを表示しても良い。また、メッセージ133aに対する操作に応じて、送信失敗一覧画面127を表示しても良い。また、管理者以外のログイン後画面133に送信一覧表示ボタン133bを表示しても良い。また、登録候補情報80v,80wが記憶されている場合に、トップページ131に送信一覧表示ボタン133bやメッセージ133aを表示しても良い。
【0078】
図13は、送信失敗一覧画面127を示している。この図13に示す画面が表示される場合には、管理者が受信したメール内のリンク125aをクリックした場合と、ブラウザにトップページ131を表示させた後、ブラウザを介した操作による場合とがある。図13に示すように、制御プログラム34は、データ記憶領域36に記憶された登録候補情報80v,80wを読み出し、読み出した情報を各行に表示する。尚、図13では、一例として、7つの登録候補情報80v,80wが表示されている。各行には、「送信に失敗したユーザ名137」、「送信に失敗したメールアドレス138」、「送信に失敗した送信失敗日時139」、「失敗したメールアドレス等の登録要求の有無情報140」、「送信に失敗した理由を示すError要因情報141」、を各行に表示する。
【0079】
また、各行には、チェックボックス143が表示されている。チェックボックス143は、各登録候補情報80v,80wのメールアドレス138について、ドメイン(登録候補ドメイン116a)を許可ドメインリスト43に登録するか、サブドメイン(登録候補サブドメイン117a)を許可ドメインリスト43に登録するかを選択するものである。
【0080】
Error要因がドメインレベルである場合、ドメインのチェックボックス143への入力を有効にし、サブドメインレベルである場合、独自ドメイン(例えば、「fuga.jp」)をドメインの行に表示し、且つ、サブドメインのチェックボックス143への入力を有効にする。即ち、ドメインの不一致であれば、ドメインの登録を実行可能とし、サブドメインの不一致であれば、サブドメインの登録を実行可能とする。尚、ドメインレベルの場合にも、サブドメインの登録を実行可能としても良い。
【0081】
管理者は、図13に示す送信失敗一覧画面127の情報を確認することで、登録を開始する前に、登録させるドメイン、サブドメインを確認・判断でき、登録したいドメイン等のチェックボックス143にチェックできる。また、管理者は、登録要求の有無を見ることで、ユーザが登録を希望しているドメイン、サブドメインを知ることができる。そして、送信失敗一覧画面127のSubmitボタン145を操作することで、チェックボックス143にチェックした登録候補情報80v,80wを登録できる。詳述すると、登録処理では、制御プログラム34は、図15に示すように、まず、Submitボタン145が操作されたか否かを判断する(S231)。Submitボタン145が操作された場合(S231:YES)、ドメインのチェックボックス143にチェックが入っている行(登録候補情報80v,80w)があるか否かを判断する(S233)。チェックが入っている場合(S233:YES)、S235を実行し、チェックが入ってない場合(S233:NO)、S237を実行する。
【0082】
S235において、ドメインのチェックボックス143にチェックが入っている行のメールアドレスの独自ドメイン、即ち、登録候補ドメイン116aの情報を、許可ドメインリスト43に登録する。この場合、登録候補ドメイン116aとしては、@以降の全ての文字列(例えば、「hogehoge.jp」)を登録する。尚、図7の処理と同様に、@以降の全ての文字列以外に、トップレベルドメイン(例えば、「jp」)だけを登録するか選択可能としても良い。また、S237において、サブドメインのチェックボックス143にチェックが入っている行があるか否かを判断し、チェックが入っている場合(S237:YES)、チェックが入った行のサブドメイン、即ち、登録候補サブドメイン117aの区別ドメイン(例えば、図13の「mail」)を、許可区別ドメインリスト44に登録する(S239)。これにより、メール送信が制限されたドメインやサブドメインを、新規の許可ドメインや区別ドメインとして登録することができる。S237で否定判断した場合(S237:NO)、又はS239を実行すると、図15の処理を終了する。
【0083】
次に、図14に示すように、S222の処理が完了すると、登録候補情報80v,80wを削除する(S223)。例えば、送信失敗一覧画面127に表示した全ての登録候補情報80v,80wをデータ記憶領域36から削除し、図14の処理を終了する。尚、登録候補情報80v,80wの削除方法は、上記した方法に限らない。例えば、ドメイン又はサブドメインのチェックボックス143にチェックが入力された登録候補情報80v,80w、即ち、登録が完了した登録候補情報80v,80wだけをデータ記憶領域36から削除しても良い。この場合、チェックボックス143でチェックされてない登録候補情報80v,80wのうち、チェックボックス143でチェックされたドメインと一致するドメインの登録候補情報80v,80w、又はサブドメインと一致するサブドメインの登録候補情報80v,80wを削除しても良い。これにより、登録によりメール送信を許可される他の登録候補情報80v,80wをまとめて削除できる。また、送信失敗一覧画面127において、登録候補情報80v,80w(行)の選択を受け付けて、選択された登録候補情報80v,80wを削除しても良い。
【0084】
また、上記したドメイン/サブドメインを許可ドメインリスト43等に登録する方法は、一例である。例えば、送信失敗一覧画面127に、チェックボックス143に加えて、又は替えて、ドメインとサブドメインのそれぞれの文字列が入力可能な入力欄を、各行に設けても良い。そして、Submitボタン145が操作された場合に、入力欄に入力されたドメイン又はサブドメインを許可ドメインリスト43等に登録しても良い。この場合、ユーザは、送信失敗一覧画面127のメールアドレス138の欄において、所望のドメインやサブドメインを選択やコピーし、カット&ペーストにより入力欄に入力して登録できる。また、ドメイン/サブドメインの登録は、上記した許可リスト設定画面70においても受け付けることができる。また、登録候補情報80v,80w、登録候補ドメイン116a、登録候補サブドメイン117aを、許可リスト設定画面70に表示しても良い。
【0085】
上記した第1実施形態によれば、以下の効果を奏する。
【0086】
上述したように、制御プログラム34は、送信先メールアドレスの取得ドメインと、許可ドメインとが一致する場合に(S175:YES)、メール送信を許可し、一致しない場合に(S175:NO)、メール送信を制限する(S193)。また、取得ドメインと許可ドメインとが一致しない場合に、当該取得ドメインを登録候補ドメイン116aとしてメモリ14に記憶し(S157)、登録候補ドメイン116aが発生したことを示すメール制限通知メール125、あるいはメッセージ105,133aを、MFP10の管理者に向けて送信する(S165、図5図12)。そして、メモリ14に記憶した登録候補ドメイン116aを、許可ドメインリスト43に登録することが可能となっている。
【0087】
これによれば、所望の送信先メールアドレスへスキャンデータをメール送信できない場合、送信できなかった送信先メールアドレスの取得ドメインの登録を、メール制限通知メール125等により管理者へ要求・通知できる。管理者は、メール制限通知メール125等を確認することで、要求等を受けた登録候補ドメイン116aを確認し、登録の要否を判断し登録を行うことができる。これにより、管理者は、許可ドメインリスト43を管理し送信先を制限してセキュリティを確保できる。また、ユーザは、制限を受けた登録候補ドメイン116aを管理者にメール制限通知メール125により通知し、迅速且つ円滑に登録を要求することができる。例えば、会社の組織変更などによって、元々所属していた組織ではメール送信できていたものが、組織が変わったことで送信できなくなり、現状の許可ドメインリスト43と、ユーザの実情とが合わなくなった場合に、許可ドメインリスト43で制限されたことを管理者に伝えて、許可ドメインリスト43を管理者に修正してもらうことができる。また、メモリ14に登録候補ドメイン116aを残しておくことで、管理者は、都合の良いタイミングで登録作業を行うことができる。従って、スキャンメール機能の使い勝手と、セキュリティの向上の両立が図れる。
【0088】
また、MFP10は、管理者にメール制限通知メール125等を送信した後、管理者からEWSの許可リスト設定画面70や送信失敗一覧画面127の要求を受け付けた場合に、要求元の装置(PC60など)に許可リスト設定画面70等を表示させるための画面データを送信する。そして、許可リスト設定画面70等を介した登録指示(Submitボタン145の操作など)を受信した場合に、メモリ14に記憶した登録候補ドメイン116aを、許可ドメインリスト43に登録する。これによれば、メール制限通知メール125等を見た管理者からの要求に応じて許可リスト設定画面70や送信失敗一覧画面127を表示し、登録候補ドメイン116aの登録指示を受け付けることができる。管理者は、EWSの許可リスト設定画面70や送信失敗一覧画面127を操作することで、遠隔地からMFP10に対して登録候補ドメイン116aの登録を指示し、許可ドメインリスト43を更新できる。
【0089】
また、管理者へ送信するメール制限通知メール125に、EWSの送信失敗一覧画面127へアクセスするリンク125aを含めて送信する(図12参照)。リンク125aへのアクセスに応じて送信失敗一覧画面127をPC60に表示させ、送信失敗一覧画面127を介した、登録候補ドメイン116aの登録指示を受け付ける。これによれば、管理者は、メール制限通知メール125のリンク125aにアクセスするだけで送信失敗一覧画面127を表示させ、登録作業を行うことができる。このため、登録作業に係る作業負担を軽減できる。
【0090】
また、EWSは、目的別に設けられた複数の操作画面(トップページ131、ログイン後画面133、送信失敗一覧画面127など)のうち、何れかの操作画面を表示させるための画面データを、PC60に送信可能である。そして、複数の操作画面のうち、登録候補ドメイン116aを、許可ドメインリスト43へ登録する指示を受け付けることを目的とする送信失敗一覧画面127へアクセスするリンク125aを、メール制限通知メール125に含めて送信する。これによれば、EWSが備える複数の操作画面のうち、登録候補ドメイン116aを許可ドメインリスト43へ登録する指示を受け付ける送信失敗一覧画面127へ直接アクセスするためのリンク125aをメール制限通知メール125に含めて送信する。これにより、登録作業に係る作業負担をより軽減できる。
【0091】
また、メール制限通知メール125を送信した後、ログイン後画面133の表示要求を受け付けた場合に、メモリ14に登録候補ドメイン116aを記憶していることを示唆するメッセージ133aをPC60に表示させる。これによれば、管理者がログイン後の画面を確認することで、登録候補ドメイン116aがメモリ14に記憶されていることを認識できる。これにより、メール送信を制限された登録候補ドメイン116aの発生を、管理者に迅速に認識させることができる。
【0092】
また、メモリ14に複数の登録候補情報80v,80wが記憶されている場合、複数の登録候補情報80v,80wの一覧を送信失敗一覧画面127に表示させる。そして、その送信失敗一覧画面127によって、登録候補ドメイン116aを許可ドメインリスト43へ登録する指示を受け受けた場合に、一覧に含まれる登録候補ドメイン116aのうち、指定された登録候補ドメイン116aを、許可ドメインリスト43に登録する。これによれば、管理者は、過去に発生した複数の登録候補ドメイン116aをまとめて確認できる。管理者は、複数の登録候補ドメイン116aについて、登録の要否をまとめて判断し、登録作業を行うことができる。
【0093】
また、ユーザI/F15においても、登録候補ドメイン116aを許可ドメインリスト43へ登録する指示を受け付け可能となっている(図7参照)。これによれば、管理者は、例えば、メール制限通知メール125を受信した場合に、該当するMFP10まで移動し、ユーザI/F15を操作して登録を行うことができる。
【0094】
また、メモリ14に登録候補ドメイン116aを記憶していることを示唆するメッセージ105をホーム画面100に表示させる。ログインボタン103に対する操作に応じて、登録候補ドメイン116aを、許可ドメインリスト43へ登録する指示を受け付ける(図7参照)。これによれば、MFP10のユーザI/F15を介して、登録候補ドメイン116aがメモリ14に記憶されていることを示唆できる。これにより、メール送信を制限された登録候補ドメイン116aの発生を、入力I/F18を介して管理者に通知できる。
【0095】
また、ログイン画面110において管理者によるログインが実行されると、メモリ14に記憶している登録候補ドメイン116aの、許可ドメインリスト43への登録を承認するための、失敗情報113a(送信失敗リスト画面113)や、YESボタン115a(登録確認画面115)を、ディスプレイ16に表示させる。YESボタン115a等の指示を受け付けた場合に、選択された登録候補ドメイン116aを、許可ドメインリスト43に登録する。これによれば、登録候補ドメイン116aを許可ドメインリスト43へ登録するための承認を、ユーザI/F15に表示した操作ボタンによって行うことができる。承認の操作を要求することで、登録ミスの発生を抑制できる。
【0096】
また、メモリ14に記憶している登録候補ドメイン116aの一覧表示を、送信失敗リスト画面113のメールアドレスや、ドメイン候補リスト画面116の登録候補ドメイン116aによって表示させる。そして、一覧に含まれるメールアドレスや登録候補ドメイン116aのうち、指定されたメールアドレスの登録候補ドメイン116aを、許可ドメインリスト43に登録する。これによれば、メモリ14に複数の登録候補ドメイン116aが記憶されている場合に、その複数の登録候補ドメイン116aの一覧を送信失敗リスト画面113やドメイン候補リスト画面116に表示する。これにより、管理者は、過去に発生した複数の登録候補ドメイン116aを、送信失敗リスト画面113のメールアドレスでまとめて確認できる。管理者は、複数の登録候補ドメイン116aについて、登録の要否を判断し、登録作業を行うことができる。
【0097】
また、取得ドメインと許可ドメインとが一致しない場合であっても(S175:NO)、取得ドメインが特定ドメインのサブドメインであれば、メール送信する(S191:YES)。このサブドメインの登録については、許可リスト設定画面70の許可区別ドメイン入力欄76、ユーザI/F15のサブドメイン候補リスト画面117、送信失敗一覧画面127のサブドメインのチェックボックス143において指定を受け付け登録する。サブドメインの照合に失敗した場合も(S193、S147:NO)、メール制限通知メール125の送信やメッセージ133aの表示をできる(S165、図5図12)。そして、管理者から、メモリ14に記憶した登録候補情報80v,80wの登録候補サブドメイン117aの登録指示を受け付けた場合に、指定された登録候補サブドメイン117aを許可区別ドメインリスト44に登録する。
【0098】
これによれば、取得ドメインと許可ドメインとが一致しない場合であっても、取得ドメインが特定のドメインの指定されたサブドメインでれば、メール送信を許可できる。また、メール送信を許可するサブドメインを、特定のドメインに対して登録しておくことができる。取得ドメインが特定ドメインのサブドメインであるが、指定サブドメインでない場合、メール送信を制限するが、その取得ドメインをメモリ14に記憶し、メール制限通知メール125の送信等をする。これにより、特定ドメインのサブドメインであるが、指定サブドメインとして登録されていない未登録の登録候補サブドメイン117aについて、取得ドメインとして送信を制限された場合、その登録候補サブドメイン117aを新たな指定サブドメインとして登録することができる。
【0099】
また、取得ドメインと許可ドメインとが一致しない場合に(S147:NO)、メール制限通知メール125を管理者に向けて送信するか否かを選択するための、登録依頼確認画面123(YESボタン123a、NOボタン123b)をディスプレイ16に表示する(S153)。YESボタン123aが選択された場合には、取得ドメインを登録候補ドメイン116aとしてメモリ14に記憶し(S157)、且つ、メール制限通知メール125を送信し(S165)、NOボタン123bが選択された場合には、取得ドメインをメモリ14に記憶する(S157)一方、メール制限通知メール125を送信しない(S159:NO)。これによれば、ユーザは、メール送信が制限された場合に、制限された取得ドメインの登録を、管理者にメッセージで依頼するか否かを選択できる。また、メッセージが送信されなかった場合でも、当該登録候補ドメイン116aをメモリ14に残しておくことで、管理者は、後から登録候補ドメイン116aの確認を行うことができる。
【0100】
(第2実施形態)
次に、本願の第2実施形態について説明する。上記した第1実施形態では、許可ドメインリスト43を用いて、メール送信の制限を実行するか否かを判断した。これに対し、第2実施形態では、許可ドメインリスト43に加え、許可アドレスリストを用いてメール送信の制限を実行するか否かを判断する。尚、第2実施例は、許可アドレスリストを用いること以外は、基本的には、第1実施形態と同様である。このため、第1実施形態と同様の内容についての説明は、適宜省略する。
【0101】
図16に示すように、第2実施例の許可リスト設定画面170(操作画面の一例)には、第1実施例の表示項目に加え、許可アドレス入力欄151を表示する。許可アドレス入力欄151は、メール送信を許可するメールアドレス(以下、許可アドレスという)を入力する欄である。図16では、許可アドレス入力欄151aに許可アドレス「taro.horita@brother.co.jp」が入力され、許可アドレス入力欄151bに許可アドレス「hanako.aichi@brother.co.jp」が入力されている。許可アドレス入力欄151で設定された情報は、許可ドメインリスト43と同様に、許可アドレスのリスト(許可アドレスリストという)としてデータ記憶領域36に記憶される(図4参照)。尚、登録可能な許可アドレスの数は、限定されない。
【0102】
図17は、第2実施形態の許可リスト照合処理を示している。第2実施形態の制御プログラム34は、第1実施形態と同様に図6以降の処理を実行し、図9の許可リスト照合処理(S14)を開始すると、図10の許可リスト照合処理に替えて、図17の許可リスト照合処理を開始する。図17に示すように、まず、制御プログラム34は、図9のS141で取得した取得アドレスが、データ記憶領域36の許可アドレスリストに含まれているか否かを判断する(S241)。例えば、取得アドレスと完全一致する許可アドレスが許可アドレスリストに設定されている場合(S241:YES)、照合成功と判断し(S177)、図17の処理を終了して図9のS147を実行する。これにより、許可アドレスリストに含まれる許可アドレスについてメール送信を許可できる。
【0103】
一方、取得アドレスが許可アドレスリストに含まれる許可アドレスと完全一致しない場合(S241:NO)、S171以降を実行し、第1実施形態の図10と同じ処理を実行する。これにより、許可アドレスリストに含まれない取得アドレスについて、許可ドメインリスト43により許可ドメインリスト43の許可ドメイン、許可区別ドメインリスト44のサブドメインとの一致が判断され、メール送信の制限を判断する。
【0104】
尚、上記した説明では、S141で取得アドレスを取得した際に許可アドレスリストによる照合を実行したが、これに限らない。例えば、S149でスキャナ20によりスキャンデータを作成した後に許可リスト照合処理を実行し、許可アドレスリストと許可ドメインリスト43による照合を実行しても良い。また、メール送信に失敗して再送する際に、許可リスト照合処理を実行し、許可アドレスリストと許可ドメインリスト43による照合を実行しても良い。
【0105】
また、第2実施形態では、第1実施形態の登録候補ドメイン116aや登録候補サブドメイン117aと同様に、許可アドレスリストによりメール送信を制限された送信先メールアドレスについて、許可アドレスとして許可ドメインリストに登録する処理を実行する。具体的には、メール送信を制限した場合、登録候補情報80v,80wとしてメールアドレスが記憶される(S157)。この登録候補情報80v,80wに含まれるメールアドレスは、本願の登録候補メールアドレスの一例である。
【0106】
例えば、図7のユーザI/F18を用いた登録であれば、登録確認画面115でYESボタン115aが選択された場合に、ドメイン候補リスト画面116において、登録候補ドメイン116aに加え、メールアドレスの全体(AAA@bbb.comなど)を、登録候補メールアドレスとして選択可能に表示する。メールアドレスが選択された場合、登録候補メールアドレス(AAA@bbb.com)の登録指示を受け付けたものとして(図8のS133:YES)、登録候補メールアドレスを、許可アドレスリストに登録する(S135)。
【0107】
また、登録候補メールアドレスの通知については、第1実施形態と同様に、メール制限通知メール125の送信や、メッセージ105,133aの送信によって行うことができる。即ち、これらの送信によって、登録候補メールアドレスがメモリ14に記憶されていることを管理者に通知できる。
【0108】
また、図13に示す送信失敗一覧画面127においても、登録候補メールアドレスの登録を受け付ける。例えば、Error要因の列とドメインの列との間に、メールアドレスのチェックボックス143の列を設ける。このチェックボックス143は、同じ行のメールアドレス、即ち、登録候補メールアドレスを、許可アドレスリストに登録する指示を行うためのものである。
【0109】
図18は、第2実施形態の登録処理を示している。例えば、Error要因がドメインレベルである場合、メールアドレス及びドメインのチェックボックス143への入力を有効にし、サブドメインレベルである場合、サブドメインのチェックボックス143への入力を有効する。即ち、許可アドレスによる不一致、及びドメインの不一致の場合であれば、メールアドレス又はドメインの登録を実行可能とし、サブドメインの不一致の場合であれば、サブドメインの登録を実行可能とする。
【0110】
制御プログラム34は、送信失敗一覧画面127のSubmitボタン145が操作されると(図18のS231:YES)、メールアドレスのチェックボックス143にチェックが入っている場合(S243:YES)、チェックが入った登録候補メールアドレスを許可アドレスリストに登録する(S245)。尚、図18に示すように、Error要因がドメインレベルである場合に、メールアドレス及びドメインの2つのチェックボックスの両方にチェックが入った状態でSubmitボタン145が操作された場合、登録候補メールアドレスの許可アドレスリストへの登録(S245)と、登録候補ドメイン116aの許可ドメインリスト43への登録(S235)の両方を受け付けも良い。また、メールアドレス及びドメインの2つのチェックボックスを表示する場合、どちらか一方のみしか選択できないようにしても良い。この場合、S245を実行した場合、S233、S235をスキップしてS237を実行しても良い。
【0111】
上記した第2実施形態によれば、第1実施形態と同様の効果を奏する。また、第2実施形態では、以下の効果を奏する。
【0112】
上述したように、第2実施形態のMFP10は、メール送信を許可する許可アドレスリストを設定可能であり、送信先メールアドレスが許可アドレスリストに含まれる場合に、スキャンデータを送信し、含まれない場合に、メール送信を制限する。また、送信先メールアドレスが、許可アドレスリストに含まれない場合に、当該送信先メールアドレスを登録候補メールアドレスとしてメモリ14に記憶し、メール制限通知メール125を、管理者に向けて送信する。そして、メモリ14に記憶した登録候補メールアドレスを、許可アドレスリストに登録可能となっている。これによれば、取得アドレスの登録を、メール制限通知メール125等により管理者へ要求できる。また、メモリ14に登録候補メールアドレスを残しておくことで、管理者は、都合の良いタイミングで登録作業を行うことができる。
【0113】
尚、上述した実施形態は、本発明の一例にすぎず、本発明の要旨を変更しない範囲で、本発明の実施形態を適宜変更できることは言うまでもない。
例えば、上述した各処理の実行順序は、本発明の要旨を変更しない範囲で、適宜変更できる。つまり、当業者の知識に基づいて種々の変更、改良を施した種々の態様で実施することが可能である。具体的には、例えば、上記した第2実施形態では、許可ドメインリスト43と許可アドレスリストの両方を用いた照合を実行したが、許可アドレスリストだけで照合を実行しても良い。例えば、制御プログラム34は、図17のS241で否定判断した場合(S241:NO)、S171以降をスキップして、S193を実行して照合失敗と判断し図17の処理を終了しても良い。これにより、取得アドレスを取得した際(S145)において、許可アドレスリストだけを用いた照合を実行できる。尚、スキャンデータを作成した後(S145)、あるいはメール再送信時において、許可アドレスリストだけを用いた照合を実行しても良い。また、取得アドレス取得時、スキャンデータ作成後、メール再送信時のうち、少なくとも1つでは、両方の照合を実行し、残りの処理ではどちらか一方の照合を行うなど、組み合わせて照合を実行しても良い。
また、上記した第2実施形態では、先に許可アドレスリストを用いた照合を実行し(S241)、許可アドレスリストを用いて照合に成功しなかった場合に、許可ドメインリスト43による照合を実行した(S171以降)。しかしながら、先に、許可ドメインリスト43を用いた照合を実行し照合に成功しなかった場合に、許可アドレスリストによる照合を実行しても良い。
また、各実施形態では、許可ドメイン及びサブドメインによるメール送信の制限を実行したが、許可ドメインによる制限のみを実行しても良い。
【0114】
また、第1実施形態では、許可リスト設定画面70において、許可ドメイン入力欄72とサブドメイン許可設定欄74と許可区別ドメイン入力欄76とを表示したが、許可区別ドメイン入力欄76を表示せず、許可ドメイン入力欄72とサブドメイン許可設定欄74を表示しても良い。この場合には、サブドメイン許可設定欄74でチェックされた許可ドメインに対して、全てのサブドメインがスキャンデータの送信可能なサブドメインとされる。また、許可リスト設定画面70において、サブドメイン許可設定欄74を表示させず、許可ドメイン入力欄72と許可区別ドメイン入力欄76とを表示されても良い。このような場合には、許可区別ドメイン入力欄76に入力された区別ドメインを含むサブドメインがスキャンデータの送信可能なサブドメインとされる。
【0115】
また、第1実施形態において、登録候補情報80v,80wとして、メールアドレスの全体をメモリ14に記憶したが、ドメインだけを記憶しても良い。
また、送信失敗リスト画面113において、メモリ14に登録されている全ての登録候補情報(登録候補ドメイン116a、登録候補メールアドレス)を表示したが、S159で登録要求があったものだけを表示しても良い。
また、送信失敗一覧画面127においても、登録要求があったものだけを表示しても良い。
また、リンク125aは、送信失敗一覧画面127へ直接アクセスするリンクに限らず、トップページ131等の他の操作画面にアクセスするリンクでも良い。
また、リンク125aのアクセス先を、許可リスト設定画面70,170にしても良い。そして、登録候補情報80v,80w(登録候補ドメイン116a、登録候補サブドメイン117a、登録候補メールアドレス)の登録を許可リスト設定画面70,170で受け付けも良い。
また、メール制限通知メール125に、リンク125aを記述しなくとも良い。
また、各実施形態において、EWSとユーザI/F15の両方でドメイン、サブドメインやメールアドレスの登録を受け付けたが、どちらか一方のみで登録を受け付けも良い。
また、上記各実施形態では、CPU12によって図2図6図8乃至図11図14図15図17図18に示す処理が実行される例を説明したが、これら処理は、CPU12に限らず、ASICや他の論理集積回路により実行されても良いし、これら処理が、CPU等やASIC、他の論理集積回路が協働することにより実行されても良い。また、これらのCPU12に代わって処理する装置や協働して処理する装置は、本願のコントローラの一例である。また、CPU12とメモリ14の一部、例えばバッファなど、の組み合わせをコントローラの一例としても良い。
【符号の説明】
【0116】
10:MFP、12:CPU、14 メモリ、15 ユーザI/F、18 入力I/F、20:スキャナ、28:ネットワークI/F、43 許可ドメインリスト、44 許可区別ドメインリスト、70,170 許可リスト設定画面、100 ホーム画面、105,133a メッセージ、110 入力画面、116 ドメイン候補リスト画面、116a 登録候補ドメイン、125a リンク、113 送信失敗リスト画面、113a 失敗情報、115 登録確認画面、115a YESボタン、123a YESボタン、123b NOボタン、125 メール制限通知メール、127 送信失敗一覧画面、131 トップページ、133 ログイン後画面。
図1
図2
図3
図4
図5
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