(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024178828
(43)【公開日】2024-12-25
(54)【発明の名称】情報処理方法、情報処理装置およびプログラム
(51)【国際特許分類】
G06Q 50/40 20240101AFI20241218BHJP
H02J 3/14 20060101ALI20241218BHJP
H02J 7/00 20060101ALI20241218BHJP
G08G 1/00 20060101ALI20241218BHJP
【FI】
G06Q50/30
H02J3/14 160
H02J7/00 P
G08G1/00 D
【審査請求】未請求
【請求項の数】11
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023097269
(22)【出願日】2023-06-13
(71)【出願人】
【識別番号】000141060
【氏名又は名称】株式会社関電工
(74)【代理人】
【識別番号】100114557
【弁理士】
【氏名又は名称】河野 英仁
(74)【代理人】
【識別番号】100078868
【弁理士】
【氏名又は名称】河野 登夫
(72)【発明者】
【氏名】柴田 行生
【テーマコード(参考)】
5G066
5G503
5H181
5L049
5L050
【Fターム(参考)】
5G066AE01
5G066AE05
5G066AE07
5G066AE09
5G066KA01
5G066KB03
5G066KB07
5G066KC01
5G503AA01
5G503AA05
5G503BA04
5G503BB01
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5G503DA08
5G503FA06
5G503GD03
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5H181AA06
5H181AA16
5H181BB04
5H181CC12
5H181EE06
5H181FF01
5H181FF05
5H181FF10
5H181FF18
5H181MA24
5L049CC42
5L050CC42
(57)【要約】
【課題】運行管理者等のオペレータが運行計画を容易に確認できる情報処理方法等を提供すること。
【解決手段】情報処理方法は、搭載した電池311で走行する電気バス31と、搭載した燃料を消費して走行する燃料バス32とを含む複数のバス30を運行する運行計画を取得し、前記運行計画に基づいて、それぞれのバス30の仕業時間および電気バス31の充電時間を一覧にした計画表を表示する処理をコンピュータ20が実行する。前記計画表は、時間軸に対して平行に配置された、それぞれのバス30に対応する計画欄と、前記計画欄の内部に配置された、それぞれの仕業に関する出庫予定時刻から入庫予定時刻まで延びる仕業予定帯と、前記計画欄が電気バス31に対応する場合、前記計画欄の内部に配置された、充電に関する開始時刻から終了時刻まで延びる充電予定帯とを含む。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
搭載した電池で走行する電気バスと、搭載した燃料を消費して走行する燃料バスとを含む複数のバスを運行する運行計画を取得し、
前記運行計画に基づいて、それぞれのバスの仕業時間および電気バスの充電時間を一覧にした計画表を表示する
処理をコンピュータが実行する情報処理方法。
【請求項2】
前記計画表は、
時間軸に対して平行に配置された、それぞれのバスに対応する計画欄と、
前記計画欄の内部に配置された、それぞれの仕業に関する出庫予定時刻から入庫予定時刻まで延びる仕業予定帯と、
前記計画欄が電気バスに対応する場合、前記計画欄の内部に配置された、充電に関する開始時刻から終了時刻まで延びる充電予定帯とを含む
請求項1に記載の情報処理方法。
【請求項3】
仕業予定帯の選択を受け付け、
選択を受け付けた仕業予定帯に対応するバスの代わりに使用可能な電気バスおよび燃料バスの候補を表示し、
代替バスの選択を受け付ける
請求項2に記載の情報処理方法。
【請求項4】
前記充電予定帯の内部に、予定している充電モードを表示し、
前記充電予定帯を、予定している充電モードで指定された充電容量に到達する場合と、到達しない場合とを区別可能な態様で表示する
請求項2に記載の情報処理方法。
【請求項5】
前記計画表は、それぞれのバスに対応する計画欄に隣接して配置された実績欄と、
前記実績欄の内部に配置された、出庫済のバスの出庫時刻から入庫時刻または入庫予定時刻まで延びる仕業実績帯と、
前記計画欄が電気バスに対応する場合、前記実績欄の内部に配置された、充電器に接続済の電気バスの充電開始時刻から充電終了時刻または充電終了予定時刻まで延びる充電実績帯とを含む
請求項2から請求項4のいずれか一つに記載の情報処理方法。
【請求項6】
電気バスが接続された充電器から充電に要する時間および充電電力を含む充電情報を取得し、
前記充電情報に基づいて、時間帯ごとの合計充電電力を更新し、
前記電気バスの充電中に前記合計充電電力が所定の閾値を超える時間帯がある場合、前記電気バスに対応する充電実績帯を、他の充電実績帯とは異なる態様で表示する
請求項5に記載の情報処理方法。
【請求項7】
前記電気バスの充電中に前記合計充電電力が所定の閾値を超える時間帯がある場合、前記電気バスの充電終了後に運行が予定されている仕業予定帯を他の仕業予定帯とは区別可能な態様で表示する
請求項6に記載の情報処理方法。
【請求項8】
前記充電実績帯に関連づけて充電停止ボタンを表示する
請求項5に記載の情報処理方法。
【請求項9】
それぞれの電気バスに充電する充電電力を時間帯ごとに合計した、時間帯ごとの合計充電電力を取得し、
第1軸に時間軸を用い、第2軸に時間帯ごとの合計充電電力を用いたグラフを、前記合計充電電力が所定の閾値を超える時間帯と、超えない時間帯とを区別可能な態様で前記計画表と並べて表示する
請求項1から請求項4のいずれか一つに記載の情報処理方法。
【請求項10】
制御部を備える情報処理装置であって、
前記制御部は、
搭載した電池で走行する電気バスと、搭載した燃料を消費して走行する燃料バスとを含む複数のバスを運行する運行計画を取得し、
前記運行計画に基づいて、それぞれのバスの仕業時間および電気バスの充電時間を一覧にした計画表を表示する
情報処理装置。
【請求項11】
搭載した電池で走行する電気バスと、搭載した燃料を消費して走行する燃料バスとを含む複数のバスを運行する運行計画を取得し、
前記運行計画に基づいて、それぞれのバスの仕業時間および電気バスの充電時間を一覧にした計画表を表示する
処理をコンピュータに実行させるプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報処理方法、情報処理装置およびプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
複数の運行ダイヤに対して、電動車両と非電動車両とを含む複数の車両を割りあてる運行計画立案手段を備える運行管理装置が提案されている(特許文献1)。特許文献1の運行管理装置によると、運行ダイヤを走行する合間に、電動車両については複数の充電拠点で充電を行なう運行計画を自動的に立案できる。この運行計画は電動車両の車載蓄電池が小容量で、一日の運行ダイヤの経路の途中にある複数の充電拠点で充電することを想定している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、運行ダイヤの要件は、経路と時刻からなる輸送需要にあり、特許文献1にある電動車両の経路途中にある充電拠点や充電量を要件とはしていない。輸送需要に基づく運行ダイヤを前提に組まれた車両の運用計画で、複数の電動車両と非電動車両の運用を検討する際に、運行管理者等のオペレーターは、公道で変化する運行状況を把握して、必要に応じて運用を変更する必要がある。
【0005】
また、一つの側面では、運行管理者等のオペレーターが運行計画を容易に確認できる情報処理方法等の提供を目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
情報処理方法は、搭載した電池で走行する電気バスと、搭載した燃料を消費して走行する燃料バスとを含む複数のバスを運行する運行計画を取得し、前記運行計画に基づいて、それぞれのバスの仕業時間および電気バスの充電時間を一覧にした計画表を表示する処理をコンピュータが実行する。
【発明の効果】
【0007】
一つの側面では、運行管理者等のオペレーターが運行計画を容易に確認できる情報処理方法等を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図1】運行充電管理システムの構成を説明する説明図である。
【
図2】運行計画DBのレコードレイアウトを説明する説明図である。
【
図3】更新計画DBのレコードレイアウトを説明する説明図である。
【
図4】運行実績DBのレコードレイアウトを説明する説明図である。
【
図5】車両DBのレコードレイアウトを説明する説明図である。
【
図6】充電電力DBのレコードレイアウトを説明する説明図である。
【
図8】
図7から日程表欄およびグラフ欄を抜き出した拡大図である。
【
図21】プログラムの処理の流れを説明するフローチャートである。
【
図22】プログラムの処理の流れを説明するフローチャートである。
【
図23】プログラムの処理の流れを説明するフローチャートである。
【
図24】充電電力予測のサブルーチンの処理の流れを説明するフローチャートである。
【
図25】仕業変更のサブルーチンの処理の流れを説明するフローチャートである。
【
図26】充電変更のサブルーチンの処理の流れを説明するフローチャートである。
【
図27】実施の形態2の運行支援システムの構成を説明する説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
[実施の形態1]
近距離移動用の公共交通機関を充実させることにより、子供および高齢者を含めたすべての人が、安い値段で、安全に、持続可能な交通手段を利用できるまちづくりを推進できる。従来の路線バス車両には、主にディーゼル車が使用されている。従来のタクシー車両には、主にLP(Liquefied Petroleum)ガス車が使用されている。地球温暖化防止のために、いずれの車両についても電気自動車への転換が推奨されている。
【0010】
しかしながら、既存のディーゼル車およびLPガス車がまだ十分に使用できる状態であるにも関わらず、電気自動車に交換することは、運営会社の経営を圧迫する上、廃棄物の発生量を必要以上に多くしてしまう。更新時期に到達した車両から順次電気自動車に置き替えることが、運営会社の経営を安定させて持続可能な交通手段を維持する上でも、ごみの発生量を低減して持続可能な消費と生産とを実行する上でも有効である。
【0011】
以上の事情を踏まえて本実施の形態では、ディーゼル車と電気自動車とを併用する路線バス営業所向けの運行充電管理システムを例にして説明する。
図1は、運行充電管理システム10の構成を説明する説明図である。路線バス営業所には、バス30の駐車および日常メンテナンスが可能な車庫36が併設されている。
【0012】
図1においては、1台の電気バス31と2台の燃料バス32とが車庫36に入庫している。電気バス31は、搭載した電池311から取り出した電気エネルギーを用いて走行する。電池311への充電には、数時間を要する。燃料バス32は、搭載した燃料タンク322内の軽油をディーゼルエンジンで燃焼させて走行する。燃料タンク322への燃料補給には、数分間を要する。
【0013】
なお、燃料タンク322内の燃料は、LPガスまたはガソリンであってもよい。燃料バス32は、燃料タンク322内の水素を用いて走行する燃料電池車であってもよい。燃料バス32は、燃料タンク322と電池311の両方を備える、いわゆるハイブリッド車であってもよい。電気バス31は、燃料タンク322と電池311の両方を備え外部から電池311への充電を行なえる、いわゆるプラグインハイブリッド車であってもよい。
【0014】
運行充電管理システム10は、情報処理装置20と、ネットワークを通じて情報処理装置20に接続されたゲートセンサ37および充電器38を備える。運行充電管理システム10は、ネットワークを介して交通情報サーバ18に接続されている。交通情報サーバ18は、バス30の走行経路を受信して、最終目的地への到着予想時刻を送信する交通情報サービスを提供するサーバである。交通情報サービスは従来から使用されているため、詳細については説明を省略する。
【0015】
ゲートセンサ37は、車庫36に出入りするバス30を検出し、それぞれのバス30に固有に付与された車両番号と、出庫および入庫の区別とに関する情報を情報処理装置20に送信する。ゲートセンサ37には、たとえばETC(Electronic Toll Collection System)の路側機が利用される。路側機は、それぞれのバス30に搭載されたETC車載器と通信して、車庫36に出入りするバス30に関する情報を情報処理装置20に送信する。
【0016】
充電器38は、商用電源に接続されており、電池311への充電を行なう。まず充電器38は、たとえば近距離無線通信を介して電気バス31の車両番号を取得する。電気バス31と充電器38との接続作業を行なった担当者により、車両番号が充電器38に入力されてもよい。
【0017】
充電器38は、接続された電池311の残蓄電量等の状態を読み取る。充電器38は、接続された電気バス31の車両番号と、搭載された電池311の状態とに関する情報を情報処理装置20に送信する。制御部21は、更新計画DB52を検索して充電計画を取得し、充電器38に送信する。
【0018】
充電器38は、情報処理装置20から指示された充電モードで電気バス31への充電を行なう。充電器38は、電気バス31と充電器38との接続作業を行なった担当者により指示された充電モードで電気バス31への充電を行なってもよい。充電が完了した場合、充電器38は充電が完了した旨を情報処理装置20に通知する。なお、充電途中で電気バス31と充電器38との接続が外された場合も、充電器38は充電が完了した旨と、接続が外された時点の充電容量等の情報を情報処理装置20に通知する。
【0019】
充電モードは、たとえば「フル充電モード」、「蓄電量指定モード」、「急速充電モード」、および「充電電力指定モード」の4種類である。「フル充電モード」が指定された場合、充電器38は指定された充電時間で電池311を100パーセント充電状態にする最小の充電電力で充電を行なう。「蓄電量指定モード」が指定された場合、充電器38は指定された充電時間で電池311を指定された蓄電量まで充電する。以上の2種類の充電モードにおいては、充電器38は、充電開始前の電池311から検出した残蓄電量等に基づいて、指定された時間内の指定された蓄電量に到達するか否かを予測し、情報処理装置20に通知する。
【0020】
「急速充電モード」が指定された場合、充電器38は最小の充電時間で電池311を100パーセント充電にする。「急速充電モード」においては、充電器38は充電開始前の電池311から検出した残蓄電量等に基づいて充電終了時刻を予測し、情報処理装置20に通知する。
【0021】
「充電電力指定モード」が指定された場合、充電器38は指定された充電時間の間、指定された充電電力で電池311を充電する。「充電電力指定モード」においては、充電器38は、充電開始前の電池311から検出した残蓄電量等に基づいて、指定された条件での充電終了時の蓄電量を予測し、情報処理装置20に通知する。
【0022】
以上に説明した充電モードは、いずれも例示であり、これらに限定するものではない。いずれの充電モードにおいても、電池311の蓄電量が指定された状態、または、100パーセント充電状態に到達した場合には、充電器38は充電を停止して、情報処理装置20に通知する。充電器38は、蓄電量等の情報を充電中に情報処理装置20に随時送信してもよい。充電器38の内部構造および動作の詳細については、説明を省略する。
【0023】
充電器38は、同時に複数の電気バス31の充電を行なえる。車庫36に複数の充電器38が設置されていてもよい。
【0024】
情報処理装置20は、制御部21、主記憶装置22、補助記憶装置23、通信部24、入力部25、表示部26およびバスを備える。制御部21は、本実施の形態のプログラムを実行する演算制御装置である。制御部21には、一または複数のCPU(Central Processing Unit)、GPU(Graphics Processing Unit)またはマルチコアCPU等が使用される。制御部21は、バスを介して情報処理装置20を構成するハードウェア各部と接続されている。
【0025】
主記憶装置22は、SRAM(Static Random Access Memory)、DRAM(Dynamic Random Access Memory)、フラッシュメモリ等の記憶装置である。主記憶装置22には、制御部21が行なう処理の途中で必要な情報および制御部21で実行中のプログラムが一時的に保存される。
【0026】
補助記憶装置23は、SRAM、フラッシュメモリ、ハードディスクまたは磁気テープ等の記憶装置である。補助記憶装置23には、運行計画DB(Database)51、更新計画DB52、運行実績DB53、車両DB54、充電電力DB55、制御部21に実行させるプログラムおよびプログラムの実行に必要な各種データが保存される。運行計画DB51、更新計画DB52、運行実績DB53、車両DB54および充電電力DB55は、情報処理装置20に接続された外部の大容量記憶装置に記憶されていてもよい。
【0027】
通信部24は、情報処理装置20とネットワークまたは他の機器との間の通信を行なうインターフェイスである。入力部25は、たとえばキーボードおよびマウス等である。表示部26は、たとえば液晶表示パネルまたは有機EL(electro-luminescence)パネルである。入力部25と表示部26とが積層されて、タッチパネルを構成していてもよい。情報処理装置20は、音声入出力用インターフェイスであるマイクとスピーカとを備えてもよい。
【0028】
情報処理装置20は、運行管理者等のオペレーターが路線バス営業所で使用するパソコンまたはタブレット等の情報機器である。情報処理装置20は、大型計算機、大型計算機上で動作する仮想マシン、分散処理を行なう複数のパソコン、または、クラウドコンピューティングシステムと、端末装置との組み合わせにより構成されてもよい。
【0029】
複数の運行管理者が配置されている路線バス営業所においては、複数の情報処理装置20がネットワークを介して接続されており、そのうちの一台の情報処理装置20または外部の大容量記憶装置に記憶されている運行計画DB51等のデータベースを共有して使用してもよい。
【0030】
複数の路線バス営業所に配置された情報処理装置20がネットワークを介して接続されており、そのうちの一台の情報処理装置20または外部の大容量記憶装置に記憶されている運行計画DB51等のデータベースを共有して使用してもよい。
【0031】
図2は、運行計画DB51のレコードレイアウトを説明する説明図である。運行計画DB51は、それぞれのバス30に関する当初の運行計画を記録するデータベースである。運行計画DB51は、たとえば一日ごと、または一週間ごと等の所定の期間ごとに作成または更新されて、補助記憶装置23に記憶されている。
【0032】
運行計画DB51は、車両番号フィールド、種別フィールド、開始時刻フィールド、終了時刻フィールド、仕業番号フィールド、内容フィールドおよび詳細フィールドを有する。車両番号フィールドには、それぞれのバス30に固有に付与された車両番号が記録されている。種別フィールドにはバス30の種別が記録されている。「EV」は電気バス31を示し、「DE」はディーゼル車の燃料バス32を示す。
【0033】
開始時刻フィールドには、バス30の運行および充電等のタスクの開始予定時刻が記録されている。終了時刻フィールドには、タスクの終了予定時刻が記録されている。仕業番号フィールドには、仕業に固有に割り当てられた仕業番号が記録されている。仕業番号フィールドの「-」は、電気バス31の充電等の、仕業以外のタスクを示す。仕業の具体例については後述する。内容フィールドには、タスクの内容が記録されている。詳細フィールドにはタスクの詳細が記録されている。運行計画DB51は、一つのタスクについて一つのレコードを有する。
【0034】
仕業の具体例について説明する。仕業は各ドライバーに割り当てられた一日の運行スケジュールを意味する。「仕545」を担当するドライバーは、6:30から10:00までの間、車両番号1551の電気バス31を使用して、101系統の路線を運転するタスクを担当する。
【0035】
一つのタスク内で、101系統を複数回の往復運行を行なう場合もある。一つのタスク内で、複数の系統を順次運行する場合もある。系統に含まれる各バス停への到着時刻および出発時刻等の詳細も定められているが、説明を省略する。詳細フィールドに記録されているように、走行キロ数は21.1キロメートル、消費電力量は22.8kWhの予定である。
【0036】
101系統の運行終了後、ドライバーは車両番号1551の電気バス31を車庫36に戻す。ドライバー自身、または、整備担当者等が電気バス31を充電器38に接続する。充電器38に、所定の場所に駐車された電気バス31を検出して、自動的に接続して充電する機能が設けられていてもよい。
【0037】
以下の説明では、運行計画DB51の一つのレコードに記録された仕業に関するタスクを仕業タスクと記載し、仕業タスクの開始時刻から終了時刻までの時間を仕業時間と記載する場合がある。同様に充電に関するタスクを充電タスクと記載し、充電タスクの開始時刻から終了時刻までの時間を充電時間と記載する場合がある。
【0038】
図2の2行目に示されているように、10:30から16:15までの間にフル充電モードでの充電を行なうタスクが実行される。詳細フィールドに記録されているように、充電時の目標SOC(State Of Charge)は100パーセント、充電容量は230kWh、充電電力は30.5kWである。16:15までに、電池311は満充電状態になる見込みである。
【0039】
図2の4行目に示されているように、21:00から翌朝5:15までの間に、フル充電モードでの充電を行なうタスクが再度実行される。詳細フィールドに記録されているように、充電時の目標SOCは100パーセント、充電容量は230kWh、充電電力は30.5kWである。
【0040】
しかしながら、詳細フィールドの末尾に「不達見込み」と記録されているように、この充電タスクにおいては電池311はフル充電には到達しない見込みである。これは、4行目のタスクを開始する時点の残蓄電量の予測値と満蓄電量との差に比べて、4行目のタスクで定められた条件で充電できる予測電力量が少ないためである。
【0041】
図2の下から2行目に示されているように、「仕545」を担当するドライバーは、16:30から20:00までの間、車両番号1678の燃料バス32を使用して、105系統の路線を運転するタスクを担当する。詳細フィールドに記録されているように、走行キロ数は23.1キロメートルの予定である。
【0042】
同様に「仕570」を担当するドライバーは、6:45から10:15までの間、車両番号1678の燃料バス32を使用して、208系統の路線を運転するタスクを担当する。その後、16:45から20:30までの間、車両番号1551の電気バス31を使用して、201系統の路線を運転するタスクを担当する。
【0043】
各ドライバーが割り当てられた仕業に沿ってタスクを実行することにより、各路線において時刻表に沿ったバス30の運行を実現できる。しかしながら、たとえばバス30の故障、交通事故、ドライバーの体調不良、および、渋滞による大幅遅れ等の様々な理由により、運行計画DB51に記録された通りのタスクを実行できない場合がある。
【0044】
図3は、更新計画DB52のレコードレイアウトを説明する説明図である。更新計画DB52は、運行計画DB51と同一のフィールドを有し、初期段階では運行計画DB51と同一のレコードが記録されている。制御部21は、運行計画DB51に記録された通りのタスクの実行が困難な場合に運行担当者が指示する種々の変更を、更新計画DB52に随時反映させる。
【0045】
具体的には、
図2に示す運行計画DB51の上から6行目、車両番号1601のレコードについては、
図3に示す更新計画DB52においては車両番号が2001に変更されている。更新計画DB52の一番下に、車両番号1601について整備中である旨のレコードが追加されている。その他のレコードについては、運行計画DB51と更新計画DB52とで同一である。
【0046】
図4は、運行実績DB53のレコードレイアウトを説明する説明図である。運行実績DB53は、実効を開始したタスクに関する情報を随時記録するDBである。運行実績DB53は、車両番号フィールド、種別フィールド、開始時刻フィールド、終了時刻フィールド、仕業番号フィールド、内容フィールドおよび詳細フィールドを有する。
【0047】
車両番号フィールドには、それぞれのバス30に固有に付与された車両番号が記録されている。種別フィールドにはバス30の種別が記録されている。開始時刻フィールドには、タスクの開始実績時刻が記録されている。
【0048】
終了時刻フィールドには、タスクの終了時刻が記録されている。括弧で囲まれていない終了時刻は、実際にタスクが終了した終了実績時刻を示す。括弧で囲まれている終了時刻は、タスクがまだ終了しておらず、終了実績時刻ではないことを示す。「未定」は、終了予定時刻が未定であることを示す。
【0049】
仕業番号フィールドには、仕業に固有に割り当てられた仕業番号が記録されている。仕業番号フィールドの「-」は、充電および整備等の、仕業以外のタスクを示す。内容フィールドには、タスクの内容が記録されている。詳細フィールドにはタスクの詳細が記録されている。
【0050】
たとえば上から2行目のレコードの詳細フィールドに記録されている「現在SOC 60%,180kWh,30.5kW, 南東1,No.1,小型」は、「南東1,No.1,小型」で特定される充電器38を使用して30.5kWの充電電力で充電中であり、現時点の蓄電量はフル充電の60%である180kWhであることを意味する。
【0051】
上から3番目のレコードには、車両番号1582のバス30が「仕109」の仕業で運行中であり、仕業の終了予想時刻が14:15であることが記録されている。終了予想時刻は、たとえば交通情報サーバ18から取得される。
【0052】
上から4行目のレコードには、車両番号1601のバス30が整備中であり、整備の終了時刻が未定であること、および、3月22日の始業前に運行が中止されたことが記録されている。運行実績DB53は、一つのタスクについて一つのレコードを有する。
【0053】
運行実績DB53への情報記録手順の概要を説明する。制御部21は、ゲートセンサ37から取得した情報、充電器38から取得した情報および交通情報サーバ18から取得した情報に基づいて、運行実績DB53を随時更新する。
【0054】
具体的には制御部21は、車庫36から出庫したバス30の車両番号をゲートセンサ37から取得した場合、更新計画DB52を検索して対応するタスクに関するレコードを抽出する。制御部21は、抽出したレコードを運行実績DB53に複写する。ただし制御部21は、開始時刻フィールドにはバス30の出庫時刻、すなわちタスクの開始時刻を記録する。同様に制御部21は、終了時刻フィールドには交通情報サーバ18から取得したタスクの終了予想時刻を記録する。
【0055】
制御部21は、車庫36に入庫したバス30の車両番号をゲートセンサ37から取得した場合、運行実績DB53を検索して対応するタスクに関するレコードを抽出する。制御部21は、抽出したレコードの終了時刻フィールドを、バス30の入庫時刻、すなわちタスクの終了時刻に更新する。
【0056】
制御部21は、充電器38に接続された電気バス31の車両番号と、搭載された電池311の状態とに関する情報を取得した場合、更新計画DB52を検索して対応するタスクに関するレコードを抽出する。制御部21は、内容フィールドおよび詳細フィールドに記録されている充電条件を充電器38に送信する。充電器38は、指定された充電条件での充電終了予測時刻等を情報処理装置20に送信する。
【0057】
制御部21は、抽出したレコードを運行実績DB53に複写する。ただし制御部21は、開始時刻フィールドには充電器38が電気バス31への充電を開始した時刻を記録する。同様に制御部21は、終了時刻フィールドに充電器38から取得した充電終了予測時刻を記録する。
【0058】
制御部21は、充電器38から取得した情報に基づいて、詳細フィールドを随時更新する。制御部21は、充電が終了した旨の情報を充電器38から取得した場合、終了時刻フィールドを充電器38から取得した充電の終了時刻に更新する。
【0059】
制御部21は、バス30の整備の開始および終了等についても、オペレーターからの入力を受け付けて、運行実績DB53に記録する。
【0060】
図5は車両DB54のレコードレイアウトを説明する説明図である。車両DB54は、バス30に関する種々の情報を記録するDBである。車両DB54は、車両番号フィールド、種別フィールド、サイズフィールド、乗り口フィールド、ノンステップフィールドおよびラッピングフィールドを有する。
【0061】
車両番号フィールドには、それぞれのバス30に固有に付与された車両番号が記録されている。種別フィールドにはバス30の種別が記録されている。サイズフィールドには、バス30のサイズが記録されている。バス30のサイズは、たとえば車幅、または、座席数等の数字を用いて表現できる。バス30のサイズは、たとえばバス30の型式等の文字列を用いて表現されてもよい。
【0062】
乗り口フィールドには、バス30の乗り口の位置が記録されている。「前」は前乗りのバス30であることを、「後」は後ろ乗りのバス30であることを示す。ノンステップフィールドには、ノンステップバスであるか否かが記録されている。「YES」はノンステップバスであることを、「NO」はノンステップバスではないことを示す。
【0063】
ラッピングフィールドには、バス30のラッピング状態が記録されている。「なし」はラッピングバスではないことを示す。「A社」、「B社」は、それぞれA社およびB社の広告がラッピングされたバス30であることを示す。
【0064】
図6は、充電電力DB55のレコードレイアウトを説明する説明図である。充電電力DB55は、充電器38が電気バス31に供給する充電電力を時間帯ごとに記録するDBである。以下の説明においては、電力は30分間単位の時間帯ごとに記録される場合を例にして説明する。
【0065】
充電電力DB55は、日付フィールド、時間帯フィールド、基準値フィールド、車両番号フィールド、合計フィールドおよびフラグフィールドを有する。時間帯フィールドは、開始フィールドおよび終了フィールドを有する。車両番号フィールドは、1551フィールド、2002フィールド等、電気バス31の車両番号に対応するフィールドを有する。
【0066】
日付フィールドには、日付が記録されている。開始フィールドには、時間帯の開始時刻が記録されている。終了フィールドには、時間帯の終了時刻が記録されている。基準値フィールドには、使用する電力の基準値が記録されている。基準値は、たとえば電力会社との契約により電力の基本料金が変動する閾値の電力である。たとえば、使用した電力が基準値を超えた時間がある場合、その月の基本料金が高くなるように、契約で定められている。
図6においては基準値が終日150kWである場合を例示する。基準値は、たとえば昼間は小さく、夜間は大きく設定されていてもよい。
【0067】
車両番号フィールドの各サブフィールドには、電気バス31の充電に使用する電力が記録されている。たとえば、車両番号1551については、10:30以降に30.5kWの充電電力での充電が行われる。合計フィールドには、充電に使用する電力の合計値が記録されている。フラグフィールドには、合計フィールドに記録された合計値が、基準値フィールドに記録された基準値を超えるか否かが記録されている。「N」は、合計値が基準値を超えない事を示し、「Y」は合計値が基準値を超えることを示す。
【0068】
制御部21は、充電器38から取得した情報に基づいて充電電力DB55を随時更新する。たとえば、充電器38に接続された際の電池311の残蓄電量が予定よりも少ないが、所定の時間内に満充電にする場合、充電器38は予定よりも大きな充電電力で充電する。制御部21は、変更後の充電電力を充電電力DB55に記録する。
【0069】
図7は、業務開始時の画面例である。本実施の形態においては、路線バス営業所は朝4時から翌朝4時までを1日として取り扱う。したがって、午前0時から午前3時までは、それぞれ24時から27時と表現する。
図7は、朝4時に表示される画面例を示す。
【0070】
図7に示す画面例の上端には、タイトル行が表示されている。タイトル行の左端には、「EVバス運行充電管理システム」というタイトルが記載されている。タイトル行の右端には、日付と現在時刻とを示す時計が表示されている。
【0071】
画面例の左端には、メニュー欄41が表示されている。メニュー欄41に表示されているメニューは、「運行登録」、「マスタ登録」および「インポート」の3つの大項目に分かれている。メニュー欄41の下部には、充電非常停止ボタン61が表示されている。充電非常停止ボタン61は、たとえば地震、火災または事故等の非常事態が発生した際に使用される。充電非常停止ボタン61が選択された場合には、充電器38から電気バス31への充電が安全かつ速やかに停止する。
【0072】
「運行登録」の項目には、「運行計画」、「充電計画」および「整備計画」の3つのメニューが表示されている。
図7においては、「充電計画」が選択されている。以後の説明では、「充電計画」が選択された場合の画面について説明し、その他の項目が選択された場合の画面については説明を省略する。
【0073】
メニュー欄41の右側に、「充電計画」を表示した日程表欄42(
図8参照)と、グラフ欄43(
図8参照)とが表示されている。
図8は、
図7から日程表欄42およびグラフ欄43を抜き出した拡大図である。日程表欄42の上端には、タイトル行が表示されている。タイトル行の中央に、日付欄423が表示されている。
【0074】
タイトル行の下に、時刻欄424が表示されている。時刻欄424は、時間帯による電気の従量料金の相違を反映して、白地に黒文字、ハッチングに黒文字、および、黒字に白文字の3通りの態様で表示されている。たとえば白地に黒文字で示す22時から翌朝9時までの時間帯は、従量料金が安く設定されている。黒字に白文字で示す13時から17時までの時間帯は、従量料金が高く設定されている。ハッチングに黒文字の時間帯は、両者の中間の従量料金が設定されている。
【0075】
運行管理者は、可能な限り22時から9時までの従量料金が安い時間帯に電気バス31の充電を行なうとともに、基準値を超える電力を使用する時間帯が存在しないように充電計画を策定することにより、電気バス31の充電に要する電気料金を節約できる。なお、
図8に示す時間帯の区切りは、電気事業者との契約の一例である。時間帯別の従量料金は、2段階または4段階以上に区切られていてもよい。時間帯別の従量料金は、曜日ごと、または季節ごとに異なるように定められてもよい。
【0076】
日程表欄42の左端には、連番と、車両番号とが表示されている。車両番号の上部に、「EV」、「DE」のように、バス30の種別が記号で表示されている。「EV」は電気バス31を、「DE」はディーゼル車の燃料バス32をそれぞれ示す。
【0077】
それぞれのバス30について、計画欄421と実績欄422とが上下に隣接して表示されている。計画欄421および実績欄422は、時間軸に対して平行に表示されており、時刻欄424は、計画欄421および実績欄422の目盛りの機能を果たす。
【0078】
電気バス31に対応する計画欄421には、実線の枠で囲まれた仕業予定帯71と、太線の枠で囲まれた充電予定帯72とが表示されている。燃料バス32に対応する計画欄421には、仕業予定帯71が表示されている。
【0079】
仕業予定帯71は、車両番号で示されたバス30を使用する一つの仕業タスクについて、出庫予定時刻から入庫予定時刻まで延びる帯状である。充電予定帯72は、車両番号で示された電気バス31に対する一つの充電タスクについて、開始予定時刻から終了予定時刻まで延びる帯状である。なお、以下の説明においては仕業タスクに関する出庫予定時刻を開始予定時刻と記載し、入庫予定時刻を終了予定時刻と記載する場合がある。制御部21は、運行計画DB51に基づいて仕業予定帯71および充電予定帯72を計画欄421内に表示する。
【0080】
日程表欄42の右端には、スクロールバーが表示されている。日付欄423の左右には、一日前または一日後の日付の選択を受け付ける三角形のボタンが配置されている。制御部21は、たとえばドラッグ操作等により、日付欄423の上下および左右へのスクロール指示を受け付けてもよい。
【0081】
制御部21は、たとえば特定の系統の運行に使用されるバス30のみ、電気バス31のみ、燃料バス32のみ、運行中のバス30のみ、または、車庫36で待機中のバス30のみ等、日程表欄42に表示するバス30を絞り込む指示を受け付けてもよい。制御部21は、たとえば右クリックメニュー、または音声コマンド等を介して、オペレーターによる指示を受け付けてもよい。
【0082】
時刻欄424および複数のバス30に対応する計画欄421は、運行計画DB51に基づいてバス30の始業時間および電気バス31の充電時間を一覧にした計画表の例示である。
【0083】
図9は、
図8におけるIX部拡大図である。
図9を使用して、仕業予定帯71および充電予定帯72の詳細について説明する。
図9に示す仕業予定帯71および充電予定帯72は、
図2を使用して説明した運行計画DB51の一行目から四行目までのタスクにそれぞれ対応する。
【0084】
仕業予定帯71の左上には、たとえば「仕545」のように仕業番号を黒地に白文字で示す仕業番号欄45が表示されている。仕業予定帯71の右上には、たとえば「101系統」のように系統番号を黒文字で示す系統番号欄46が表示されている。
【0085】
仕業予定帯71の中段左端には仕業の開始予定時刻が数字で表示されている。仕業予定帯71の中段右端には、仕業の終了予定時刻が数字で表示されている。前述のように仕業予定帯71は仕業の開始予定時刻から終了予定時刻まで延びる帯状であるため、オペレーターは、複数のタスク同士の開始予定時刻と終了予定時刻との関係を直感的に把握できる。さらに仕業予定帯71内に開始予定時刻と終了予定時刻とが文字で表示されているため、オペレーターは正確な開始予定時刻および終了予定時刻を分単位で正確に把握できる。
【0086】
仕業予定帯71の下部には、予定されている走行キロ数と、電気バス31が走行した運行実績DB53からの消費電力量とが表示されている。
【0087】
充電予定帯72の右上には、計画されている充電モードを枠で囲んだ黒文字で示す充電モード欄47が表示されている。充電予定帯72の中段中央部には、充電の開始予定時刻および終了予定時刻が数字で表示されている。なお、仕業予定帯71と同様に、充電予定帯72の中段左端に開始予定時刻が、中段右端に終了予定時刻がそれぞれ表示されていてもよい。同様に仕業予定帯71の中段中央部に仕業の開始予定時刻と終了予定時刻とが表示されていてもよい。充電予定帯72の下部には、予定されている充電に関する詳細が表示されている。
【0088】
図9の上から二番目に示す充電予定帯72と、一番下に示す充電予定帯72の表示態様の相違は、充電モード欄47に示す充電モードにより、指定された充電容量まで到達する、すなわち充電が完了する見込みであるか否かの相違を示す。
図9においては、到達する見込みである充電予定帯72を白地に黒文字で、到達しない見込みである充電予定帯72を黒地に白文字で示す。
【0089】
地の色の代わりに、たとえば文字の色、文字の書体、枠線の色または枠線の線種などの任意の表示要素の態様の相違により、充電が完了する見込みの有無が表示されてもよい。充電モード欄47の態様の相違により、充電が完了する見込みの有無が表示されてもよい。充電予定帯72の内部に、充電が完了する見込みの有無を示す文字、符号またはアイコン等が表示されてもよい。完了しない見込みの充電予定帯72を、完了する見込みの充電予定帯72とは区別可能な態様で表示することにより、オペレーターの注意を喚起する運行充電管理システム10を提供できる。
【0090】
オペレーターは、充電が完了しない見込みであることを確認して、たとえば充電モード、または直前の仕業タスク等を変更してもよい。充電タスク終了時の蓄電量が多少少なくとも、次に予定している仕業タスクへの影響がないと判断する場合には、オペレーターは状況を放置してもよい。
【0091】
図8に戻って説明を続ける。グラフ欄43には、充電電力の予測値が30分ごとの縦棒グラフで表示されている。第1軸である横軸は時間軸であり、時刻欄424がグラフ欄43の横軸の目盛を兼ねている。第2軸である縦軸は充電電力の予測値である。充電電力の予測値は、たとえばそれぞれの電気バス31に充電する電力の予測値を、30分間の時間帯ごとに合計した、合計充電電力の予測値である。具体的にはグラフ欄43には、
図6を使用して説明した充電電力DB55の合計フィールドに記録された、充電に使用する電力の合計値が縦棒グラフで表示されている。
【0092】
さらにグラフ欄43には、
図6を使用して説明した充電電力DB55の基準値フィールドに記録された電力の基準値が、折れ線グラフで表示されている。
図6および
図8には、すべての時間帯において電力の基準値が150kWである場合を示す。
【0093】
なお、充電電力の予測値には、電気バス31の充電に使用する電力に加えて、路線バス営業所内で照明、情報機器および空調等に消費する電力が加算されていてもよい。グラフ欄43には、充電電力の予測値から、路線バス営業所に設置されている太陽光発電設備または風力発電装置等による発電電力を減算した、実質的な使用電力を示すグラフが表示されてもよい。
【0094】
図8において、23:00から23:30の時間帯においては、縦棒グラフで示す充電電力の予測値が、折れ線グラフで示す電力の基準値が上回っている。この時間帯の棒線グラフを、他の時間帯の棒線グラフとは異なる態様、具体的には黒塗りで示すことにより、オペレーターに対して充電電力の予測値が基準値を上回っていることに関する注意喚起を行なえる。
【0095】
図10は、5:30時点の画面例である。
図10においても、
図8と同様に日程表欄42およびグラフ欄43を抜き出して示す。日程表欄42には、現在時刻を示す現在時刻線79が破線により表示されている。
【0096】
図10は、たとえば「仕211」を担当するドライバーが始業点検中に車両番号1601の燃料バス32に不具合を発見した場合を示す。計画欄421に「整備中」を示す整備中帯77が表示されている。整備中帯77が仕業予定帯71の一部を隠すことにより、オペレーターはこのバス30が使用できないことを容易に把握できる。
【0097】
制御部21は、運行を中止した仕業予定帯71について、たとえば仕業番号欄45の表示態様を変更してもよい。バス30の不具合により影響を受けた仕業の仕業番号を容易に識別できる運行充電管理システム10を提供できる。
【0098】
図11は、仕業運行登録画面の画面例である。
図10の画面においてオペレーターが、たとえばダブルクリックまたは右クリック等の操作により仕業予定帯71を選択した場合に、制御部21は
図11に示す仕業運行登録画面を表示する。
図11は、オペレーターから車両番号1601を使用する予定であった仕業予定帯71の選択を受け付けた場合の画面例を示す。
【0099】
仕業運行登録画面には、仕業番号、系統、車両番号、出庫時刻、入庫時刻、運行距離、およびバス30のサイズ等の車体に関する情報が表示されている。車両番号の右側に、車両検索ボタン62が表示されている。画面の右下に、保存ボタン63および閉ボタン64が表示されている。「サイズ」は、プルダウンメニューによりバス30の上限サイズの指定を受け付ける。細い道路を通過する運行系統では、大型のバス30は使用できないためである。
【0100】
制御部21は、オペレーターから選択を受け付けた仕業予定帯71に対応する情報を更新計画DB52から取得して、仕業運行画面に表示する。
図10を使用して説明したように、車両番号1601のバス30は整備中で使用できないため、オペレーターは代替バスを運行させる必要がある。オペレーターは代替バスに使用する車両を決定するために、車両検索ボタン62を選択する。
【0101】
図12は、車両検索画面の画面例である。制御部21は、オペレーターによる車両検索ボタン62の選択を受け付けた場合に、
図12に示す車両検索画面を表示する。
【0102】
車両検索画面の上半分には、代替に使用するバス30を抽出する条件を受け付けるボタンが配置されている。円形は、横一列に表示されている選択肢から一つの選択を受け付けるボタンを示す。四角形は、オンとオフとの切り替えを受け付けるボタンを示す。四角形のボタンは、それぞれ独立してオペレーターによる選択を受け付ける。
【0103】
「乗車位置」は、乗り口の位置の指定を三択で受け付けるボタンである。「ノンステップ」は、ノンステップバスに限定する旨の選択を受け付けるボタンである。「ラッピング車両以外」は、ラッピングされていないバス30に限定する旨の選択を受け付けるボタンである。
【0104】
「整備中車両は表示しない」、「運用中車両は表示しない」、および「必要SOC充電済のみ」は、いずれもすぐに使用できる車両を抽出する目的で使用されるボタンである。閉ボタン64の選択を受け付けた場合、制御部21は車両検索画面を閉じる。
【0105】
車両検索画面の下半分には、条件に基づいて抽出された車両の車両番号、名称、サイズ、SOC、走行距離、入庫時刻、次の仕業及び出庫時刻が一覧表形式で表示されている。具体的には制御部21は、指定されたサイズおよび乗車位置等の条件に合致するバス30を車両DB54から抽出する。制御部21は、運行実績DB53を参照して、たとえば整備中の車両等のオペレーターにより除外を指定された条件に合致するバス30を除外する。その後、制御部21は残ったバス30を車両検索画面に一覧表示する。以上により、使用可能な電気バス31および燃料バス32の候補が車両検索画面に表示される。
【0106】
制御部21は、オペレーターによる代替用のバス30の選択を受け付ける。保存ボタン63の選択を受け付けた場合、制御部21はオペレーターの選択内容を、更新計画DB52に記録する。閉ボタン64の選択を受け付けた場合、制御部21は仕業運行登録画面を閉じる。
【0107】
オペレーターは、たとえば車両番号1551のように、運行開始時刻が迫っているバス30を車両番号1601の代替に設定し、1551を使用する予定だった仕業に、別のバス30を割り当ててもよい。
図10から
図12を使用して説明した画面を使用することにより、バス30の運行経路等を熟知したオペレーターは、バス30の故障等の不測の事態に際して、適切に運行予定を組み替えてドライバーに指示できる。
【0108】
電気バス31と燃料バス32との両方から代替用のバス30の候補を抽出して表示することにより、代替するバス30の選択肢をオペレーターに対して多数提示できる運行充電管理システム10を提供できる。したがって、電気バス31の導入初期であっても、従来から燃料バス32での運行管理経験を積んだオペレーターを適切に支援する運行充電管理システム10を提供できる。
【0109】
オペレーターは、使用するバス30および運行計画の変更等を反映した仕業を、たとえば印刷してドライバーに手渡す。オペレーターは、ドライバーが使用するスマートフォン、または、バス30に搭載されたカーナビゲーション装置等に、変更を反映した仕業に関する情報を送信してもよい。
【0110】
図13および
図14は、10:40時点の画面例である。
図14は、
図13の日程表欄42を上向きにスクロールした状態を示す。
図13および
図14においても、
図8と同様に日程表欄42およびグラフ欄43を抜き出して示す。現在時刻線79で示されている現在時刻以前に出庫済である仕業タスクに対応する仕業実績帯73が、実績欄422に表示されている。仕業実績帯73は、実線の枠で囲まれており、内部にハッチングが施されている。
【0111】
現在時刻以前に充電器38に接続済である充電タスクに対応する充電実績帯74が同じく実績欄422に表示されている。充電実績帯74は、太線の枠で囲まれており、内部にハッチングが施されている。仮に運行計画DB51に計画されている通りに充電タスクが実行された場合、充電予定帯72とその直下の充電実績帯74とは同一の長さである。
【0112】
図14に示すように、本実施の形態においては整備中である車両番号1601の燃料バス32の代わりに、車両番号2001の燃料バス32が「仕211」に使用されている。したがって、車両番号2001については計画欄421に仕業予定帯71が表示されておらず、実績欄422に仕業実績帯73のみが表示されている。
【0113】
グラフ欄43には、現在時刻を含む時間帯および過去の時間帯については、充電電力の実績値がハッチングした縦棒で示されている。実績値は、たとえば充電器38が接続された電池311の残容量等を検出して判定した充電電力の時間帯ごとの合計値である。実績値は、充電器38により測定された、電力の実測値であってもよい。実績値は、充電器38に接続されている配電盤または分電盤に取り付けられた電力量計により測定された、電力の実績値であってもよい。
【0114】
図15は、
図13におけるXV部拡大図である。
図15を使用して、充電予定帯72および充電実績帯74の詳細について説明する。
図15に示す充電予定帯72および充電実績帯74は、
図4を使用して説明した運行実績DB53の一行目から三行目までのタスクにそれぞれ対応する。なお、
図4は、
図13から
図15と同様に10:40時点における運行実績DB53の状態を示す。
【0115】
仕業実績帯73の左上には、たとえば「仕545」のように仕業番号を黒地に白文字で示す仕業番号欄45が表示されている。仕業実績帯73の右上には、たとえば「101系統」のように系統番号を黒文字で示す系統番号欄46が表示されている。
【0116】
仕業実績帯73の中段左端には仕業の開始時刻が数字で表示されている。仕業実績帯73の中段右端には、仕業の終了時刻または終了予定時刻が数字で表示されている。
図15に示す例では、「仕545」の仕業は計画よりも15分遅れて10:15に終了済である。「仕109」の仕業は、計画よりも15分間遅れて14:15に終了すると予測されている。
【0117】
終了済の仕業実績帯73の下部には、電気バス31の場合には走行キロ数と消費電力量との実績値が表示されており、燃料バス32の場合には走行キロ数の実績値が表示されている。未終了の仕業実績帯73の下部には、電気バス31の場合には走行キロ数と消費電力量との予定値とが表示されており、燃料バス32の場合には走行キロ数の予定値が表示されている。
【0118】
充電実績帯74の右上には、実行中の充電モードを示す充電モード欄47と、充電モード欄47を覆う停止ボタン65とが表示されている。停止ボタン65は、充電実績帯74に関連づけられた充電停止ボタンの例示である。
【0119】
オペレーターによる停止ボタン65の選択を受け付けた場合、制御部21は対応する充電器38に対して充電を停止させる命令を送信する。オペレーターは、たとえば充電電力が上がり過ぎた場合等に、運行計画に対する悪影響が少ない充電タスクを選んで充電を停止できる。
【0120】
充電実績帯74の左上には、接続中の充電器38に関する情報を示す充電器欄48が表示されている。充電モード欄47と充電器欄48との間には、たとえば「充電中」または「充電完了」等の文字により、充電の進捗状況が表示されている。
【0121】
充電実績帯74の中段中央部には、充電の開始実績時刻と終了実績時刻、または、充電の開始実績時刻と終了予定時刻が数字で表示されている。充電実績帯74の下部には、実行中の充電に関する詳細が表示されている。
【0122】
運行実績DB53が更新された場合、制御部21は実績欄422の表示を随時更新する。車両DB54が更新された場合、制御部21はグラフ欄43の表示を随時更新する。以上により、オペレーターが最新の状況を速やかに把握できる運行充電管理システム10を提供できる。
【0123】
図16は、
図15に示す画面の変形例である。
図16においては、燃料バス32に関する仕業予定帯71および仕業実績帯73の下部に、消費電力量が表示されている。この消費電力量は、同じ仕業タスクを電気バス31が走行した場合の消費電力量の代表値である。たとえば、季節、曜日または天候等の条件ごとに算出した代表値のうち、仕業タスクに近い条件に対応する代表値が表示されてもよい。オペレーターは、同じ仕業に電気バス31を使用した場合の消費電力を意識して、それぞれのタスクに割り当てるバス30の種類を決定できる。
【0124】
図17および
図18は、21:40時点の画面例である。
図17および
図18においても、
図8と同様に日程表欄42およびグラフ欄43を抜き出して示す。
図18は、
図17の日程表欄42およびグラフ欄43を右側に7時間分スクロールした状態を示す。
図17および
図18において、ジグザグ線による囲みは強い輝度による点滅を模式的に示す。
【0125】
車両番号1633の燃料バス32は、事故または故障等のトラブルが生じたため「104系統」を運行する仕業タスクを18:00で中止した。実績欄422の下部に、18:00から始まる整備中帯77が表示されている。仕業タスクを開始する前に整備中の状態になった車両番号1601については整備中帯77を計画欄421に表示し、仕業タスクの途中で整備中の状態になった車両番号1633については整備中帯77を実績欄422に表示することにより、整備に至った状況に相違があることをオペレーターが直感的に把握できる運行充電管理システム10を提供できる。
【0126】
なお、途中で変更になった仕業予定帯71および仕業実績帯73内部の仕業番号欄45は、他の仕業番号欄45とは色またはフォント等が異なる態様で表示されてもよい。たとえば、通常の仕業番号欄45は黒地に白文字で表示し、途中で変更になった仕業予定帯71および仕業実績帯73の仕業番号欄45は赤地に白文字で表示することにより、通常とは異なる状態になっていることをオペレーターが速やかに把握できる運行充電管理システム10を提供できる。
【0127】
21:00から21:30の時間帯において、充電電力の実績値が基準値を超過したとともに、23:00から23:30の時間帯における充電電力の予測値が基準値以下になった。制御部21は、実績値が基準値を超過する直前に開始された充電タスク、すなわち実績値が基準値を超過した原因になった充電タスクに関する充電予定帯72の充電モード欄47および開始時間と終了時間とを、強い輝度で点滅させて、オペレーターの注意を促す。
【0128】
なお制御部21は、電気バス31が接続された充電器38から取得した充電情報に基づいて算出した時間帯ごとの充電電力の予想値が基準値を超える場合も、直前に開始された充電タスクに関する充電予定帯72を点滅させる。オペレーターは、充電電力が実際に基準値を超える前に、たとえば停止ボタン65を選択して、充電を停止できる。
【0129】
さらに制御部21は、
図18に示すように点滅中の充電タスクの終了後に運行が予定されている仕業タスクに関する仕業予定帯71の仕業番号欄45も強い輝度で点滅させる等、他の仕業予定帯71とは異なる態様で表示して、オペレーターの注意を促す。オペレーターは、点滅中の充電タスクを仮に中断した場合に影響を受ける仕業タスクを容易に把握できる。
【0130】
オペレーターは、たとえば停止ボタン65を選択して充電タスクを中止できる。オペレーターは、充電タスクの設定を変更して充電電力を低下させてもよい。
図17および
図18に示す状況においては、既に充電電力が基準値を超える状況は解消しているため、オペレーターは単に点滅している充電予定帯72に対してクリック等の操作を行なうことにより、状況を確認した旨の意思表示を行なってもよい。
【0131】
オペレーターによる操作を受け付けた後、制御部21は仕業予定帯71および充電予定帯72の点滅を停止する。充電電力が基準値を超えた場合にオペレーターに通知することにより、高額な基本料金になる充電の停止をオペレーターに促し、電気バス31の運行コストを削減する運行充電管理システム10を提供できる。
【0132】
たとえばオペレーターは、電気バス31の充電を停止して翌朝の仕業に差し障りが生じる場合には、電気バス31の代わりに燃料バス32を使用するように運行スケジュールを組み替えることができる。オペレーターは、充電をそのまま継続すると判断してもよい。いずれの場合であっても、オペレーターは状況を総合的に判断して、適切な処置を選択できる。
【0133】
図19は、充電登録画面の画面例である。
図17または
図18の画面においてオペレーターが、たとえばダブルクリックまたは右クリック等の操作により充電予定帯72を選択した場合に、制御部21は
図19に示す充電登録画面を表示する。
図19は、オペレーターから点滅中の充電予定帯72の選択を受け付けた場合の画面例を示す。
【0134】
充電登録画面には、車両番号、充電モード、開始時刻、終了時刻、充電時間、充電電力、SOCおよび蓄電量等の、充電に関する情報が表示されている。画面の右下に、保存ボタン63および閉ボタン64が表示されている。制御部21は、開始時刻、終了時刻および充電モードについて、オペレーターによる変更を受け付ける。
【0135】
充電モードの行において、「フル充電」のボタンは「フル充電モード」の選択を、「急速充電」のボタンは「急速充電モード」の選択を、「蓄電量指定充電」のボタンは「蓄電量指定モード」の選択を、「充電電力指定充電」のボタンは「充電電力指定モード」の選択をそれぞれ受け付ける。
【0136】
制御部21は、オペレーターから操作を受け付けた充電予定帯72に対応する情報を運行計画DB51から取得して、充電登録画面に表示する。
図19においては、「フル充電」のボタンが選択されているため、制御部21は開始時刻および終了時刻の変更のみを受け付け、充電時間および充電電力等の項目については自動的に算出して表示する。
【0137】
たとえば「蓄電量指定充電」の充電モードが選択された場合、制御部21は開始時刻、終了時刻に加えて充電電力の変更を受け付け、SOCおよび充電電力を自動的に算出して表示する。
【0138】
保存ボタン63の選択を受け付けた場合、制御部21はオペレーターの選択内容を、更新計画DB52に記録する。閉ボタン64の選択を受け付けた場合、制御部21は仕業運行登録画面を閉じる。
【0139】
図20は、充電実績帯74の変形例である。充電実績帯74の右上には、実行中の充電モードを示す充電モード欄47が表示されている。充電実績帯74の左上には、接続中の充電器38に関する情報を示す充電器欄48が表示されている。充電モード欄47と充電器欄48との間には、たとえば「充電中」または「充電完了」等の文字により、充電の進捗状況が表示されている。
【0140】
充電実績帯74の中央部には、充電開始時刻、充電終了時刻に加えて、充電開始時刻から充電終了時刻までの時間、すなわち充電に費やす時間が表示されている。充電実績帯74の下部中央には、最新の充電電力が表示されている。充電実績帯74の左下には、最新のSOC値および蓄電量が表示されている。充電実績帯74の右下には、充電完了時の目標SOCおよび目標蓄電量が表示されている。
【0141】
図21および
図22は、プログラムの処理の流れを説明するフローチャートである。
図21および
図22は、運行実績DB53を随時更新するプログラムである。
図21および
図22のプログラムは、営業所の業務時間中は常時実行される。
【0142】
制御部21は、ゲートセンサ37からバス30が出庫した旨の情報を受信したか否かを判定する(ステップS501)。出庫した旨の情報を受信したと判定した場合(ステップS501でYES)、制御部21は、出庫したバス30の車両番号をキーとして更新計画DB52を検索して、レコードを抽出する。制御部21は、抽出したレコードから、開始時刻が現在時刻に近い仕業タスクが記録されたレコードを選択する。以上により制御部21は、出庫したバス30に関する仕業タスクが記録されたレコードを更新計画DB52から抽出する(ステップS502)。
【0143】
制御部21は、仕業番号フィールドに記録されている仕業番号に対応する運行経路を、交通情報サーバ18に送信する(ステップS503)。交通情報サーバ18は、運行経路を受信する(ステップS701)。交通情報サーバ18は、渋滞情報および近隣のイベント情報等を参照して、運行経路の走行が終了する予想時刻、すなわちバス30の入庫予想時刻を送信する(ステップS702)。
【0144】
制御部21は、入庫予想時刻を受信する(ステップS504)。制御部21は、運行実績DB53に新規レコードを作成して、開始時刻フィールドおよび終了時刻以外のフィールドに、ステップS502で抽出したレコードの対応するフィールドに記録されているデータを複写する。制御部21は、開始時刻フィールドにゲートセンサ37により出庫が検出された時刻を記録する。制御部21は、終了時刻フィールドに交通情報サーバ18から受信した入庫予想時刻を括弧付きで記録する(ステップS505)。その後、制御部21はステップS501に戻る。
【0145】
出庫した旨の情報を受信していないと判定した場合(ステップS501でNO)、制御部21は、ゲートセンサ37からバス30が入庫した旨の情報を受信したか否かを判定する(ステップS506)。バス30が入庫した旨の情報を受信したと判定した場合(ステップS506でYES)、制御部21は、入庫したバス30の車両番号をキーとして運行実績DB53を検索して、レコードを抽出する。
【0146】
制御部21は、抽出したレコードから、終了時刻フィールドに括弧がついたままのレコード、すなわち実際に入庫した時刻が記録されていないレコードを選択する。以上により制御部21は、入庫したバス30に関するタスクが記録されたレコードを運行実績DB53から抽出する(ステップS507)。
【0147】
制御部21は、ステップS507で抽出したレコードの終了時刻フィールドに、ゲートセンサ37から受信した入庫時刻を括弧無しで記録する(ステップS508)。その後、制御部21はステップS501に戻る。
【0148】
入庫した旨の情報を受信していないと判定した場合(ステップS506でNO)、制御部21は、電気バス31が接続された旨の情報を充電器38から受信しているか否かを判定する(ステップS511)。
【0149】
電気バス31が充電器38に接続された旨の情報を受信したと判定した場合(ステップS511でYES)、制御部21は、充電器38に接続された電気バス31の車両番号をキーとして更新計画DB52を検索して、レコードを抽出する。制御部21は、抽出したレコードから、開始時刻が現在時刻に近い充電タスクが記録されたレコードを選択する。以上により制御部21は、充電器38に接続された電気バス31に関する充電タスクが記録されたレコードを更新計画DB52から抽出する(ステップS512)。
【0150】
制御部21は、内容フィールドに記録されている充電モードを充電器38に送信する(ステップS513)。充電器38は、充電を開始する。充電器38は、指定されたモードでの充電終了予定時刻、または、充電時間終了時の予想SOC等、充電モードに応じて定められた充電情報を情報処理装置20に送信する。制御部21は充電情報を受信する(ステップS514)。
【0151】
制御部21は、運行実績DB53に新規レコードを作成して、開始時刻フィールドおよび終了時刻以外のフィールドに、ステップS512で抽出したレコードの対応するフィールドに記録されているデータを複写する。制御部21は、開始時刻フィールドに充電器38に電気バス31が接続された時刻を記録する。制御部21は、終了時刻フィールドに充電器38から受信した充電終了予定時刻を括弧付きで記録する(ステップS515)。その後、制御部21はステップS501に戻る。
【0152】
電気バス31が充電器38に接続された旨の情報を受信していないと判定した場合(ステップS511でNO)、制御部21は、充電器38から充電が終了した旨の情報を受信したか否かを判定する(ステップS516)。充電が終了した旨の情報を受信したと判定した場合(ステップS516でYES)、制御部21は、充電を終了したバス30の車両番号をキーとして運行実績DB53を検索して、レコードを抽出する。
【0153】
制御部21は、抽出したレコードから、終了時刻フィールドに括弧がついたままのレコード、すなわち充電を終了した旨が記録されていないレコードを選択する。以上により制御部21は、充電を終了した電気バス31に関するタスクが記録されたレコードを運行実績DB53から抽出する(ステップS517)。
【0154】
制御部21は、ステップS517で抽出したレコードの終了時刻フィールドに、充電器38から受信した充電終了時刻を括弧無しで記録する(ステップS518)。その後、制御部21はステップS501に戻る。
【0155】
充電を終了した旨の情報を受信していないと判定した場合(ステップS516でNO)、制御部21は、オペレーターによる運行実績DB53の編集開始指示を受け付けたか否かを判定する(ステップS521)。たとえば事故等により運行不可の状態になったバス30が発生した場合、オペレーターはたとえば右クリックメニュー等を介して運行実績DB53の編集開始指示を入力する。
【0156】
編集開始指示を受け付けたと判定した場合(ステップS521でYES)、制御部21は、運行実績DB53の編集画面を表示して、オペレーターによる編集を受け付ける。編集画面は、たとえば公知の表計算ソフトと同様の画面である。制御部21は編集された運行実績DB53を保存する(ステップS522)。制御部21は、変更された内容を更新計画DB52にも反映させる。その後、制御部21はステップS501に戻る。
【0157】
たとえば、
図4の上から四行目に示す車両番号1601に関するレコードは、ステップS521からステップS522により追加されたレコードの例を示す。
【0158】
編集開始指示を受け付けていないと判定した場合(ステップS521でNO)、制御部21は処理を終了するか否かを判定する(ステップS523)。たとえばオペレーターから終了指示を受け付けた場合、制御部21は処理を終了すると判定する。
【0159】
処理を終了すると判定した場合(ステップS523でYES)、制御部21は処理を終了する。処理を終了しないと判定した場合(ステップS523でNO)、制御部21はステップS501に戻る。
【0160】
図23は、プログラムの処理の流れを説明するフローチャートである。
図23は、
図7等を使用して説明した画面を表示して、運行計画の変更等を受け付けるプログラムである。
図23のプログラムは、
図21および
図22を使用して説明したプログラムと平行して、営業所の業務時間中は常時実行される。
【0161】
図23のプログラムは、
図21および
図22を使用して説明したプログラムと同一のハードウェアで実行されても、別々のハードウェアで実行されても良い。以下の説明ではいずれのプログラムも制御部21で実行される場合を例にして説明する。
【0162】
制御部21は、充電電力予測のサブルーチンを起動する(ステップS531)。充電電力予測のサブルーチンは、更新計画DB52に基づいて
図6を使用して説明した充電電力DB55を作成するサブルーチンである。充電電力予測のサブルーチンの処理の流れは後述する。
【0163】
制御部21は、日程表欄42およびグラフ欄43を含む画面を表示する(ステップS532)。具体的には制御部21は、運行計画DB51からレコードを取得して、車両番号に対応する計画欄421に仕業予定帯71または充電予定帯72を作成する処理を繰り返し、日程表欄42を表示する。
【0164】
制御部21は、ステップS531で作成した充電電力DB55に基づいて、グラフ欄43を表示する。具体的には制御部21は、充電電力DB55の合計フィールドに記録された充電電力を縦棒グラフで表示し、基準値フィールドに記録された基準値を折れ線グラフで表示する。ステップS532により
図7を使用して説明した画面が表示される。
【0165】
制御部21は、オペレーターから仕業タスクの計画を変更する指示を受け付けたか否かを判定する(ステップS537)。たとえばオペレーターがダブルクリックまたは右クリック等の操作により仕業予定帯71を選択した場合、制御部21は仕業タスクを変更する指示を受け付けたと判定する。
【0166】
仕業タスクの計画を変更する指示を受け付けたと判定した場合(ステップS537でYES)、制御部21は仕業変更のサブルーチンを起動する(ステップS538)。仕業変更のサブルーチンは、仕業タスクの計画変更を受け付けて更新計画DB52に記録するサブルーチンである。仕業変更のサブルーチンの処理の流れは後述する。
【0167】
仕業タスクの計画を変更する指示を受け付けていないと判定した場合(ステップS537でNO)、制御部21はオペレーターから充電タスクの計画を変更する指示を受け付けたか否かを判定する(ステップS541)。たとえばオペレーターがダブルクリックまたは右クリック等の操作により充電予定帯72を選択した場合、制御部21は充電タスクを変更する指示を受け付けたと判定する。
【0168】
充電タスクの計画を変更する指示を受け付けたと判定した場合(ステップS541でYES)、制御部21は充電変更のサブルーチンを起動する(ステップS542)。充電変更のサブルーチンは、充電タスクの計画変更を受け付けて更新計画DB52に記録するサブルーチンである。充電変更のサブルーチンの処理の流れは後述する。
【0169】
充電タスクの計画を変更する指示を受け付けていないと判定した場合(ステップS541でNO)、制御部21はオペレーターから充電停止の指示を受け付けたか否かを判定する(ステップS543)。たとえば
図15を使用して説明した停止ボタン65の選択を受け付けた場合、制御部21は充電停止の指示を受け付けたと判定する。
【0170】
充電停止の指示を受け付けたと判定した場合(ステップS543でYES)、制御部21は指示を受け付けた充電タスクに関する電気バス31への充電停止を充電器38に指示する(ステップS544)。制御部21は、更新計画DB52および運行実績DB53を検索して指示を受け付けた充電タスクに関するレコードを抽出し、それぞれの終了時刻フィールドに充電を停止した時刻を記録する(ステップS545)。
【0171】
ステップS538、ステップS542またはステップS545の終了後、制御部21はステップS531に戻る。充電停止の指示を受け付けていないと判定した場合(ステップS543でNO)、制御部21は処理を終了するか否かを判定する(ステップS546)。たとえばオペレーターから終了指示を受け付けた場合、制御部21は処理を終了すると判定する。
【0172】
処理を終了すると判定した場合(ステップS546でYES)、制御部21は処理を終了する。処理を終了しないと判定した場合(ステップS546でNO)、制御部21はステップS537に戻る。
【0173】
なお、ステップS532において制御部21は運行計画DB51の代わりに更新計画DB52からレコードを取得して日程表欄42を表示してもよい。最新の運行計画を計画欄421に表示する運行充電管理システム10を提供できる。最新の運行計画を表示することにより、同一のタスクを複数回変更することが可能である。
【0174】
日程表欄42は、車両ごとに運行計画DB51に基づいて当初の運行計画を表示する計画欄421と、実績を表示する実績欄422との間に、更新計画DB52に基づいて最新の運行計画を表示する欄を有してもよい。当初の運行計画と、最新の運行計画と、実績とを同時に表示する運行充電管理システム10を提供できる。
【0175】
図24は、充電電力予測のサブルーチンの処理の流れを説明するフローチャートである。充電電力予測のサブルーチンは、更新計画DB52に基づいて
図6を使用して説明した充電電力DB55を作成するサブルーチンである。
【0176】
制御部21は、更新計画DB52から充電タスクに関するレコードを一つ取得する(ステップS551)。制御部21は、取得したレコードの開始時刻フィールドから充電の開始時刻を取得する(ステップS552)。制御部21は、取得したレコードの終了時刻フィールドから充電の終了時刻を取得する(ステップS553)。制御部21は、取得したレコードの詳細フィールドから充電電力を取得する(ステップS554)。
【0177】
制御部21は、充電電力DB55から時間帯フィールドにステップS552で取得した開始時刻を含む時間帯からステップS553で取得した終了時刻を含む時間帯までのレコードを抽出する。制御部21は抽出したそれぞれのレコードについて、ステップS551で選択を受け付けた充電予定帯72に対応する車両番号のフィールドに、ステップS554で取得した充電電力を記録する(ステップS555)。
【0178】
制御部21は、充電タスクに関するレコードの処理を終了したか否かを判定する(ステップS556)。終了していないと判定した場合(ステップS556でNO)、制御部21はステップS551に戻る。終了したと判定した場合(ステップS556でYES)、制御部21は、充電電力DB55に記録されたそれぞれのレコードについて、車両番号フィールドに記録された充電電力の合計を算出し、合計フィールドに記録する(ステップS557)。その後、制御部21は処理を終了する。
【0179】
図25は、仕業変更のサブルーチンの処理の流れを説明するフローチャートである。仕業変更のサブルーチンは、仕業タスクの計画変更を受け付けて更新計画DB52に記録するサブルーチンである。
【0180】
制御部21は、変更指示を受け付けた仕業予定帯71に関する情報を運行計画DB51から取得する(ステップS561)。制御部21は、
図11を使用して説明した仕業運行登録画面を表示する(ステップS562)。制御部21は、たとえば出庫時刻および乗車位置等の変更指示を受け付ける。
【0181】
制御部21は、車両検索ボタン62の選択を受け付けたか否かを判定する(ステップS563)。車両検索ボタン62の選択を受け付けたと判定した場合(ステップS563でYES)、制御部21は、
図12を使用して説明した車両検索画面を使用して、代替車両の候補を表示する(ステップS564)。制御部21は、代替車両の選択を受け付ける(ステップS565)。
【0182】
車両検索ボタン62の選択を受け付けていないと判定した場合(ステップS563でNO)、またはステップS565の終了後、制御部21はオペレーターによる保存ボタン63の選択受け付けを待つ。保存ボタン63の選択を受け付けた後、制御部21はオペレーターからの入力内容を更新計画DB52に記録する(ステップS566)。その後、制御部21は処理を終了する。
【0183】
図26は、充電変更のサブルーチンの処理の流れを説明するフローチャートである。充電変更のサブルーチンは、充電タスクの計画変更を受け付けて更新計画DB52に記録するサブルーチンである
【0184】
制御部21は、変更指示を受け付けた充電予定帯72に関する情報を運行計画DB51から取得する(ステップS571)。制御部21は、
図19を使用して説明した充電登録画面を表示する(ステップS572)。制御部21は、たとえば開始時刻、終了時刻または充電モードの変更指示を受け付ける(ステップS573)。
【0185】
制御部21は、変更後の条件に基づいて、充電時間、充電電力、SOCおよび畜電量等のパラメータを算出する(ステップS574)。パラメータの算出には、たとえば充電器38の動作を模擬するシミュレーションプログラムが使用される。
【0186】
制御部21はオペレーターによる保存ボタン63の選択受け付けを待つ。保存ボタン63の選択を受け付けた後、制御部21はオペレーターからの入力内容および算出したパラメータを更新計画DB52に記録する(ステップS575)。その後、制御部21は処理を終了する。
【0187】
なお、ゲートセンサ37の代わりに、バス30に搭載されたGPS(Global Positioning System)装置が使用されても良い。制御部21は、それぞれのバス30からGPS情報を随時受信して、車庫36との位置関係の変化を算出することにより、車庫36に出入りするバス30を識別可能である。
【0188】
ゲートセンサ37には、車庫36の出入口に配置されたナンバープレート読取装置が使用されてもよい。出入口を通過するバス30のナンバープレートおよび通過方向に基づいて、車庫36に出入りするバス30を識別可能である。
【0189】
車庫36の出入口に係員が常駐する場合には、出庫したバス30および入庫したバス30に関する情報を係員が無線で送信することにより、ゲートセンサ37の役割を果たしてもよい。たとえば制御部21は、係員の声を音声解析することにより、車庫36に出入りするバス30の車両番号を取得できる。
車庫36の係員の代わりに、ドライバーが運転中のバス30の出庫および入庫について無線で送信することにより、ゲートセンサ37の役割を果たしてもよい。
【0190】
仕業予定帯71、充電予定帯72、仕業実績帯73および充電実績帯74は、長方形の枠の中に種々の情報を記載した態様に限定しない。たとえば、太線または両側矢印等により開始時間および終了時間を表示するとともに、必要な情報を太線または両側矢印等の近傍に配置した態様であってもよい。
【0191】
本実施の形態によると、運行管理者等のオペレーターが運行計画を容易に確認できる情報処理方法等を提供できる。さらに、予定外のトラブル等が発生した場合であっても、オペレーターが運行計画を容易に変更して対処できる情報処理方法を提供できる。
【0192】
電気バス31と燃料バス32とを一つの運行充電管理システム10で管理できるため、燃料バス32から電気バス31に移行する過渡期においても使いやすい運行充電管理システム10を提供できる。電気バス31と燃料バス32とを併用しやすいため、運営会社の経営を安定させて、持続可能な交通手段を維持するとともに、ごみの発生量を低減して持続可能な消費と生産との実現に貢献する運行充電管理システム10を提供できる。
【0193】
充電に使用する電力の価格が安い時間帯と高い時間帯とを区別して表示することにより、運行管理者が電力料金の変動を考慮して充電計画を立案できる運行充電管理システム10を提供できる。充電モードを「フル充電モード」に限定せず、オペレーターが充電タスクごとに充電モードを変更できる。さらに、オペレーターは、電気バス31と燃料バス32とを適宜選択して運行計画に組み込める。以上により、オペレーターがバス30の需要および電気料金を勘案して、適切に運行計画を決定することを支援する運行充電管理システム10を提供できる。
【0194】
運行管理者が運行計画を変更する自由度が高いため、不測の事態が生じた場合であっても運行管理者が十分に能力を発揮できるように支援する運行充電管理システム10を提供できる。
【0195】
当初計画を表示する計画欄421と、実績を表示する実績欄422とを並べて表示することにより、当初計画に沿った順調な運行が実現できているか否かをオペレーターが容易に把握できる運行充電管理システム10を提供できる。
【0196】
充電非常停止ボタン61により、災害等で電力系統に異常が生じた場合に速やかに電力の消費を停止し、電力系統への負荷を低減する運行充電管理システム10を提供できる。
【0197】
[実施の形態2]
図27は、実施の形態2の運行充電管理システム10の構成を説明する説明図である。本実施の形態は、汎用のコンピュータ90と、プログラム97とを組み合わせて動作させることにより、運行充電管理システム10を実現する形態に関する。実施の形態1と共通する部分については、説明を省略する。
【0198】
コンピュータ90は、前述の制御部21、主記憶装置22、補助記憶装置23、通信部24、入力部25、表示部26およびバスに加えて読取部29を備える。
【0199】
プログラム97は、可搬型記録媒体96に記録されている。制御部21は、読取部29を介してプログラム97を読み込み、補助記憶装置23に保存する。また制御部21は、コンピュータ90内に実装されたフラッシュメモリ等の半導体メモリ98に記憶されたプログラム97を読出してもよい。さらに、制御部21は、通信部24および図示しないネットワークを介して接続される図示しないサーバコンピュータからプログラム97をダウンロードして、補助記憶装置23に保存してもよい。
【0200】
プログラム97は、コンピュータ90の制御プログラムとしてインストールされ、主記憶装置22にロードして実行される。以上により、実施の形態1で説明した運行充電管理システム10が実現される。
【0201】
プログラムは、プログラム製品の例示である。コンピュータプログラムは、単一のコンピュータ上で、または一つのサイトにおいて配置されるか、もしくは複数のサイトにわたって分散され、通信ネットワークによって相互接続された複数のコンピュータ上で実行されるように展開することができる。
【0202】
各実施例で記載されている技術的特徴(構成要件)はお互いに組合せ可能であり、組み合わせすることにより、新しい技術的特徴を形成することができる。
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって、制限的なものでは無いと考えられるべきである。本発明の範囲は、上記した意味では無く、特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
【0203】
特許請求の範囲に記載した独立請求項および従属請求項は、引用形式に関わらずあらゆる組み合わせにおいて、相互に組み合わせることが可能である。さらに、特許請求の範囲には他の2以上のクレームを引用するクレームを記載する形式(マルチクレーム形式)を用いているが、これに限るものではない。マルチクレームを少なくとも一つ引用するマルチクレーム(マルチマルチクレーム)を記載する形式を用いて記載しても良い。
【符号の説明】
【0204】
10 運行充電管理システム
18 交通情報サーバ
20 情報処理装置(コンピュータ)
21 制御部
22 主記憶装置
23 補助記憶装置
24 通信部
25 入力部
26 表示部
29 読取部
30 バス
31 電気バス
311 電池
32 燃料バス
322 燃料タンク
36 車庫
37 ゲートセンサ
38 充電器
41 メニュー欄
42 日程表欄
421 計画欄
422 実績欄
423 日付欄
424 時刻欄
43 グラフ欄
45 仕業番号欄
46 系統番号欄
47 充電モード欄
48 充電器欄
51 運行計画DB
52 更新計画DB
53 運行実績DB
54 車両DB
55 充電電力DB
61 充電非常停止ボタン
62 車両検索ボタン
63 保存ボタン
64 閉ボタン
65 停止ボタン
71 仕業予定帯
72 充電予定帯
73 仕業実績帯
74 充電実績帯
77 整備中帯
79 現在時刻線
90 コンピュータ
96 可搬型記録媒体
97 プログラム
98 半導体メモリ