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特開2024-17884請求データ管理システム、請求データ管理プログラム及び、請求データ管理方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024017884
(43)【公開日】2024-02-08
(54)【発明の名称】請求データ管理システム、請求データ管理プログラム及び、請求データ管理方法
(51)【国際特許分類】
   G06Q 30/04 20120101AFI20240201BHJP
   G06Q 40/12 20230101ALI20240201BHJP
【FI】
G06Q30/04
G06Q40/00 400
【審査請求】未請求
【請求項の数】12
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022120829
(22)【出願日】2022-07-28
【新規性喪失の例外の表示】新規性喪失の例外適用申請有り
(71)【出願人】
【識別番号】520513510
【氏名又は名称】株式会社コマースロボティクス
(74)【代理人】
【識別番号】100137338
【弁理士】
【氏名又は名称】辻田 朋子
(72)【発明者】
【氏名】伊藤 彰弘
(72)【発明者】
【氏名】伊藤 敏憲
【テーマコード(参考)】
5L049
5L055
【Fターム(参考)】
5L049BB11
5L055BB63
(57)【要約】
【課題】
請求データに関する管理を効率化する為の新規な技術を提供すること
【解決手段】
請求データ管理システムであって、前記請求データ管理システムは、記憶手段、送信手段及び、表示処理手段を備え、前記記憶手段は、請求書の支払先に関する支払先情報、支払元に関する支払元情報並びに、前記支払先及び前記支払元が紐づけられた請求データを格納し、前記送信手段は、前記請求データを前記支払元に対して送信処理可能に構成され、前記表示処理手段は、前記請求データに基づいて、自身が支払先となる請求データを並べて表示処理可能に構成されると共に、前記請求データに基づいて、自身が支払元となる請求データを並べて表示処理可能に構成される。
【選択図】図1

【特許請求の範囲】
【請求項1】
請求データ管理システムであって、
前記請求データ管理システムは、記憶手段、送信手段及び、表示処理手段を備え、
前記記憶手段は、請求書の支払先に関する支払先情報、支払元に関する支払元情報並びに、前記支払先及び前記支払元が紐づけられた請求データを格納し、
前記送信手段は、前記請求データを前記支払元に対して送信処理可能に構成され、
前記表示処理手段は、前記請求データに基づいて、自身が支払先となる請求データを並べて表示処理可能に構成されると共に、
前記請求データに基づいて、自身が支払元となる請求データを並べて表示処理可能に構成される、
請求データ管理システム。
【請求項2】
前記記憶手段は、送信処理前後の請求データを区別可能に格納し、
前記表示処理手段は、前記請求データに基づいて、前記送信処理前の前記請求データを並べて表示処理可能に構成され、
前記請求データに基づいて、前記送信処理後の前記請求データを並べて表示処理可能に構成されると共に、
並べて表示処理される前記送信処理前の前記請求データを指定して、前記送信手段による請求データの送信処理要求を受け付け可能に構成されており、
前記送信手段は、前記送信処理要求を受け付けた前記送信処理前の請求データを、紐づけられた前記支払元に送信処理する、
請求項1に記載の請求データ管理システム。
【請求項3】
前記記憶手段は、前記自身が支払先となる請求データ又は前記自身が支払元となる複数の請求データを、データセットとして出力する為の出力設定情報を格納し、
前記出力設定情報に基づいて、自身に紐づけられた少なくとも一部の前記請求データの、少なくとも一部のデータ項目を用いて、データセットを出力する出力手段を備える、
請求項1に記載の請求データ管理システム。
【請求項4】
前記出力設定情報は、並び順が定義された複数の出力設定項目を含むと共に、前記データセットへ含める出力項目を定義する為の出力項目定義情報を含み、
前記出力手段は、複数の前記出力設定項目のうち、前記出力項目定義情報に基づいて指定される前記出力設定項目を出力項目とし、前記並び順に従って並べて前記データセットを出力する、
請求項3に記載の請求データ管理システム。
【請求項5】
前記出力設定項目は、データセットにおける出力項目名及び、当該出力項目に対応した前記出力値を取得する為の紐付け内容を含み、
前記紐付け内容として、前記請求データのデータ名又は、RPA設定が設定可能に構成され、
前記RPA設定は、前記出力設定情報に含まれた前記出力設定項目の指定、指定された前記出力設定項目に含まれた値に対する加工処理内容及び、処理結果を付与する前記出力設定項目の指定を含み、
前記出力項目設定情報は、前記出力設定項目のそれぞれに対して、前記データセットの出力項目として含めるか否かを定義する、
請求項4に記載の請求データ管理システム。
【請求項6】
前記記憶手段は、前記請求データに含まれた明細情報毎に紐付けられた科目情報を格納し、
前記出力手段は、前記科目情報をデータ項目として含む前記データセットを出力する、
請求項3~5の何れかに記載の請求データ管理システム。
【請求項7】
前記記憶手段は、前記自身が支払先となる複数の請求データを一括登録する為の入力フォーマットを格納し、
前記入力フォーマットに従って記述された入力データを受け付け、前記請求データを前記記憶手段に格納する請求データ管理手段を備える、
請求項1に記載の請求データ管理システム。
【請求項8】
前記入力データは、複数の請求入力情報を含むことが可能に構成され、
前記入力フォーマットとして、1の前記請求入力情報は、請求書を識別する為の請求書識別情報に対応付けられた1の明細情報及び1の金額情報を有し、
前記請求データ管理手段は、前記請求書識別情報が共通する複数の請求入力情報が前記入力データに含まれる場合、複数の前記明細情報が含まれた前記請求データを前記記憶手段に格納する、
請求項7に記載の請求データ管理システム。
【請求項9】
前記送信手段は、当該請求元に紐づけられた請求先としての登録リクエストを、任意の宛先に対して送信可能に構成され、
前記登録リクエストを承諾したユーザに、請求元として第1の請求データ送信件数の請求データの送信権限を付与すると共に、
ユーザが契約内容を更新することで、第2の請求データ送信件数の請求データの送信権限を付与する契約管理手段を備え、
前記第1の請求データ送信件数は第2の請求データ送信件数を下回る、
請求項1に記載の請求データ管理システム。
【請求項10】
前記表示処理手段は、前記請求データを並べて表示する為の管理画面を表示処理して、表示処理結果を送信し、
前記管理画面は、前記自身が支払先となる請求データ及び、前記自身が支払元となる請求データを選択可能に構成されると共に、選択された前記請求データが並べて表示される、
選択された前記請求データに基づいて、前記送信処理前の前記請求データ又は、前記送信処理後の前記請求データが並べて表示処理可能に構成される、
請求項1に記載の請求データ管理システム。
【請求項11】
請求データ管理プログラムであって、
コンピュータを、記憶手段、送信手段及び、表示処理手段として機能させ、
前記記憶手段は、請求書の支払先に関する支払先情報、支払元に関する支払元情報並びに、前記支払先及び前記支払元が紐づけられた請求データを格納し、
前記送信手段は、前記請求データを前記支払元に対して送信処理可能に構成され、
前記表示処理手段は、前記請求データに基づいて、自身が支払先となる請求データを並べて表示処理可能に構成されると共に、
前記請求データに基づいて、自身が支払元となる請求データを並べて表示処理可能に構成される、
請求データ管理プログラム。
【請求項12】
請求データ管理システムを用いた請求データ管理方法であって、
前記請求データ管理システムは、記憶手段、送信手段及び、表示処理手段を備え、
前記記憶手段が、請求書の支払先に関する支払先情報、支払元に関する支払元情報並びに、前記支払先及び前記支払元が紐づけられた請求データを格納するステップと、
前記送信手段が、前記請求データを前記支払元に対して送信処理するステップと、
前記表示処理手段が、前記請求データに基づいて、自身が支払先となる請求データを並べて表示処理するステップ及び、
前記請求データに基づいて、自身が支払元となる請求データを並べて表示処理するステップを有する、
請求データ管理方法。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は請求データ管理システム、請求データ管理プログラム及び、請求データ管理方法に関する。
【背景技術】
【0002】
近年では、取引に際して、紙媒体の請求書に代えて、電子的な請求書である請求データを、インターネットを介して送付することが一般的である。また、電子商取引による仕入れや納品等も行われている。
【0003】
特許文献1には、帳票をウェブ上で発行する帳票発行システムであって、帳票の種別毎に送付ステータスを表示画面に表示するとともに、この表示された送付ステータスのウェブ上での変更を受け付ける設定部と、帳票データを受け付ける帳票データ受付部と、帳票データ受付部が受け付けた帳票データについて、送付ステータスに応じた送付処理を行うための送付処理部と、を有することを特徴とする帳票発行システムに関する技術が記載されている。
【0004】
特許文献2には、請求元と請求先との間でやり取りされる請求書や支払通知書を、所定の形式の請求明細データと支払通知データに基づいて作成し、その電子帳票請求書と電子帳票支払通知書を請求明細データと支払通知データとともに相手先に送信する為の技術が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2021-033808号公報
【特許文献2】特開2008-020945号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
特許文献に記載の技術を用いることで、請求データの発行・送付等について効率化が達成された。一方で、自身が支払先となる請求データや支払元となる請求データの管理効率化について、更なる改善の余地がある。
【0007】
上記事情を鑑みて、本発明は、請求データに関する管理を効率化する為の新規な技術を提供することを解決すべき課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記発明を解決するために、本発明は、請求データ管理システムであって、
前記請求データ管理システムは、記憶手段、送信手段及び、表示処理手段を備え、
前記記憶手段は、請求書の支払先に関する支払先情報、支払元に関する支払元情報並びに、前記支払先及び前記支払元が紐づけられた請求データを格納し、
前記送信手段は、前記請求データを前記支払元に対して送信処理可能に構成され、
前記表示処理手段は、前記請求データに基づいて、自身が支払先となる請求データを並べて表示処理可能に構成されると共に、
前記請求データに基づいて、自身が支払元となる請求データを並べて表示処理可能に構成される。
【0009】
また、本発明は、請求データ管理プログラムであって、
コンピュータを、記憶手段、送信手段及び、表示処理手段として機能させ、
前記記憶手段は、請求書の支払先に関する支払先情報、支払元に関する支払元情報並びに、前記支払先及び前記支払元が紐づけられた請求データを格納し、
前記送信手段は、前記請求データを前記支払元に対して送信処理可能に構成され、
前記表示処理手段は、前記請求データに基づいて、自身が支払先となる請求データを並べて表示処理可能に構成されると共に、
前記請求データに基づいて、自身が支払元となる請求データを並べて表示処理可能に構成される。
【0010】
また、本発明は、請求データ管理システムを用いた請求データ管理方法であって、
前記請求データ管理システムは、記憶手段、送信手段及び、表示処理手段を備え、
前記記憶手段が、請求書の支払先に関する支払先情報、支払元に関する支払元情報並びに、前記支払先及び前記支払元が紐づけられた請求データを格納するステップと、
前記送信手段が、前記請求データを前記支払元に対して送信処理するステップと、
前記表示処理手段が、前記請求データに基づいて、自身が支払先となる請求データを並べて表示処理するステップ及び、
前記請求データに基づいて、自身が支払元となる請求データを並べて表示処理するステップを有する。
【0011】
本発明の好ましい形態では、前記表示処理手段は、前記請求データを並べて表示する為の管理画面を表示処理して、表示処理結果を送信し、
前記管理画面は、前記自身が支払先となる請求データ及び、前記自身が支払元となる請求データを選択可能に構成されると共に、選択された前記請求データが並べて表示される、
選択された前記請求データに基づいて、前記送信処理前の前記請求データ又は、前記送信処理後の前記請求データが並べて表示処理可能に構成される。
【0012】
このような構成とすることで、電子メールシステムのようなUIで、請求データ等の一元的な管理を行うことが可能となる。
【0013】
本発明の好ましい形態では、前記記憶手段は、送信処理前後の請求データを区別可能に格納し、
前記表示処理手段は、前記請求データに基づいて、前記送信処理前の前記請求データを並べて表示処理可能に構成され、
前記請求データに基づいて、前記送信処理後の前記請求データを並べて表示処理可能に構成されると共に、
並べて表示処理される前記送信処理前の前記請求データを指定して、前記送信手段による請求データの送信処理要求を受け付け可能に構成されており、
前記送信手段は、前記送信処理要求を受け付けた前記送信処理前の請求データを、紐づけられた前記支払元に送信処理する。
【0014】
このような構成とすることで、送信処理前後の請求データを管理し、チェックや決済等を行いながら請求データを管理することができる。
【0015】
本発明の好ましい形態では、前記記憶手段は、前記自身が支払先となる請求データ又は前記自身が支払元となる複数の請求データを、データセットとして出力する為の出力設定情報を格納し、
前記出力設定情報に基づいて、自身に紐づけられた少なくとも一部の前記請求データの、少なくとも一部のデータ項目を用いて、データセットを出力する出力手段を備える。
【0016】
このような構成とすることで、会計システム等の別システムに対する連携を効率的に実現することができる。
【0017】
本発明の好ましい形態では、前記出力設定情報は、並び順が定義された複数の出力設定項目を含むと共に、前記データセットへ含める出力項目を定義する為の出力項目定義情報を含み、
前記出力手段は、複数の前記出力設定項目のうち、前記出力項目定義情報に基づいて指定される前記出力設定項目を出力項目とし、前記並び順に従って並べて前記データセットを出力する。
【0018】
本発明の好ましい形態では、前記出力設定項目は、データセットにおける出力項目名及び、当該出力項目に対応した前記出力値を取得する為の紐付け内容を含み、
前記紐付け内容として、前記請求データのデータ名又は、RPA設定が設定可能に構成され、
前記RPA設定は、前記出力設定情報に含まれた前記出力設定項目の指定、指定された前記出力設定項目に含まれた値に対する加工処理内容及び、処理結果を付与する前記出力設定項目の指定を含み、
前記出力項目設定情報は、前記出力設定項目のそれぞれに対して、前記データセットの出力項目として含めるか否かを定義する。
【0019】
このような構成とすることで、出力データセットに含める出力項目/含めない項目を指定することができ、特にデータセットに含める値を加工設定するような場合に、加工に用いるだけのデータ列等を扱うことができる為、定義が簡単化する。
【0020】
本発明の好ましい形態では、前記記憶手段は、前記請求データに含まれた明細情報毎に紐付けられた科目情報を格納し、
前記出力手段は、前記科目情報をデータ項目として含む前記データセットを出力する。
【0021】
このような構成とすることで、会計システム等の別システムに対する連携を効率的に実現することができる。
【0022】
本発明の好ましい形態では、前記記憶手段は、前記自身が支払先となる複数の請求データを一括登録する為の入力フォーマットを格納し、
前記入力フォーマットに従って記入された入力データセットを受け付け、前記請求データを前記記憶手段に格納する請求データ管理手段を備える。
【0023】
このような構成とすることで、請求データの生成について、効率化することができる。
【0024】
本発明の好ましい形態では、前記入力データセットは、複数の請求入力情報を含むことが可能に構成され、
前記入力フォーマットとして、1の前記請求入力情報は、請求書を識別する為の請求書識別情報に対応付けられた1の明細情報及び1の金額情報を有し、
前記請求データ管理手段は、前記請求書識別情報が共通する複数の請求入力情報が前記入力データセットに含まれる場合、複数の前記明細情報が含まれた前記請求データを前記記憶手段に格納する。
【0025】
このような構成とすることで、請求書データを一括で登録することができる。
【0026】
本発明の好ましい形態では、前記送信手段は、当該請求元に紐づけられた請求先としての登録リクエストを、任意の宛先に対して送信可能に構成され、
前記登録リクエストを承諾したユーザに、請求元として第1の請求データ送信件数の請求データの送信権限を付与すると共に、
ユーザが契約内容を更新することで、第2の請求データ送信件数の請求データの送信権限を付与する契約管理手段を備え、
前記第1の請求データ送信件数は第2の請求データ送信件数を下回る。
【0027】
このような構成とすることで、ユーザの招待を効率的に実現でき、システムの利用率を高めることに寄与する。
【0028】
本発明は、請求データに関する管理を効率化する為の新規な技術を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0029】
図1】実施形態のシステムの構成を示すブロック図。
図2】実施形態のシステムのハードウェア構成図。
図3】実施形態のシステムの機能構成要素を示すブロック図。
図4】実施形態の請求データの管理画面の画面表示例。
図5】実施形態の請求データの登録から送信までの処理フローを示す図。
図6】実施形態の請求データの管理画面の画面表示例。
図7】実施形態の支払通知データの登録から承認までの処理フローを示す図。
図8】実施形態の出力データセットの生成に関する図。
図9】実施形態のユーザを招待する際の処理フローを示す図。
【発明を実施するための形態】
【0030】
以下、添付図面を参照して、本発明の実施形態について説明する。図面には好ましい実施形態が示されている。しかし、多くの異なる形態で実施されることが可能であり、本明細書に記載される実施形態に限定されない。
【0031】
<システム構成>
図1は、本実施形態のシステムの構成を示すブロック図である。図1に示すように、請求データ管理システム0は、サーバ装置1及び、ユーザ端末装置2を備える。サーバ装置1は、ユーザ端末装置2とIPネットワークである通信ネットワークNW介して通信を行うが、通信プロトコルの種類に制限はなく、更に、ネットワークの種類、規模にも制限はない。
【0032】
例えば、本実施形態では請求データ管理システム0の構成、動作等について説明するが、実行される請求データ管理方法等によっても、同様の作用効果を奏することができる。本実施形態にでは、請求データ管理プログラムを実行するサーバ装置であるサーバ装置1及び、ウェブブラウザを介して種々の画面を表示処理させ、操作要求を行うユーザ端末装置2によるサーバクライアント型のネットワークシステムによって、請求データ管理システム0の主要な機能構成要素が実現する。プログラムは、コンピュータが読み取り可能な非一過性の記録媒体として提供されてもよいし、外部のサーバからダウンロード可能に提供されてもよい。
【0033】
なお、サーバ装置1は、例えば、汎用のサーバ向けのコンピュータ、パーソナルコンピュータ等を利用することが可能である。なお、サーバ装置1は、複数のコンピュータを用いて構成されてもよい。ユーザ端末装置2は、例えば、パーソナルコンピュータ、スマートフォン、フィーチャーフォン、タブレット端末等を利用することが可能である。
【0034】
<ハードウェア構成>
図2は、本実施形態におけるハードウェア構成図である。図2(a)は、サーバ装置1のハードウェア構成の一例を示す図である。サーバ装置1は、ハードウェア構成として、処理部101と、記憶部102と、通信部103と、を備える。
【0035】
処理部101は、CPU等の1又は2以上のプロセッサを含み、本発明に係る請求データ管理プログラム、OSやその他のアプリケーションを実行することで、サーバ装置1の動作処理全体を制御する。記憶部102は、HDD、ROM、RAM等であって、本発明に係る請求データ管理プログラム、請求データ管理の為のウェブサイトのリソース情報及び、処理部101がプログラムに基づき処理を実行する際に利用するデータ等を記憶する。処理部101が、記憶部102に記憶されている請求データ管理プログラムに基づき、処理を実行することによって、後述する機能構成が実現される。通信部103は、通信ネットワークNWとの通信制御を実行して、サーバ装置1を動作させるために必要な入力や、動作結果に係る出力を行う。
【0036】
図2(b)は、ユーザ端末装置2のハードウェア構成の一例を示す図である。ユーザ端末装置2は、ハードウェア構成として、処理部201と、記憶部202と、通信部203と、入力部204と、出力部205と、を備える。
【0037】
処理部201は、CPU等の1以上のプロセッサを含み、OSやその他のアプリケーションを実行することで、ユーザ端末装置2の動作処理全体を制御する。記憶部202は、HDD、ROM、RAM等であって、ウェブブラウザアプリケーション及び、ユーザ端末装置2を操作する為のアプリケーション等を記憶する。通信部203は、通信ネットワークNWと通信を制御する。入力部204は、マウス、キーボード、タッチパネル、物理スイッチ等であって、利用者による操作要求を処理部201に入力する。出力部205は、ディスプレイ等であって、処理部201の処理の結果等を表示する。
【0038】
<サーバ装置1の機能構成要素>
図3(a)に示すように、サーバ装置1は、機能構成要素として、受付手段11、データベースDB12、請求データ管理手段13、送信手段14、出力手段15、表示処理手段16及び、契約管理手段17を備える。
【0039】
受付手段11は、ユーザから受け付けた情報を用いて、データベースDBに各種情報を登録可能に構成される。
【0040】
データベースDB12(記憶手段)は、ユーザ情報、支払元情報、支払先情報、請求書フォーマット、請求データ、明細情報、付加情報を格納する。
【0041】
<ユーザ情報>
ユーザ情報は、請求データの支払先として本システムを利用するユーザ(企業)に関する情報である。本実施形態では、ユーザ情報は、本システムにおけるユーザの識別情報、企業名、企業コード、法人番号、住所(郵便番号、都道府県、市区町村、番地以下等)、連絡先情報(電話番号、メールアドレス等)、請求データに押印する印影画像、請求データに挿入する企業ロゴ、請求書に掲載する1又は複数の口座情報等を有する。
【0042】
<支払元(得意先)情報>
ユーザは、更に、請求データの支払元情報である得意先を、ユーザ情報と対応付けて登録することができる。本実施形態では、支払元情報は、支払元の識別情報、支払元名、住所(郵便番号、都道府県、市区町村、番地以下等)、連絡先情報(電話番号、メールアドレス等)、振込期限(翌月1日払い、翌月5日払い、翌月10日払い、翌月15日払い、翌月20日払い、翌月25日払い又は、翌月月末払い等)、締日(1~29日又は、月末等)、を有する。なお、ユーザに対して請求データの発行を行う支払先(仕入先)情報についても、ユーザ情報と対応付けて登録できてもよい。なお、請求データの支払先である支払先情報(取引先)についても、支払元情報と同様の情報によって、データベースDB12に登録してもよい。
【0043】
<請求書フォーマット>
あるユーザが、支払先の住所やメールアドレス、印影画像、企業ロゴ、口座情報等の組み合わせや、請求データの明細情報等のレイアウト等を、支払元等に応じて異ならせたい場合、請求書フォーマットとしてこれら情報の組み合わせを登録しておき、請求データを発行する際に請求書フォーマットを指定可能に構成してもよい。ここで、請求書フォーマットは、支払元情報にと紐付けされ、当該支払元に対して請求データを生成する際に当該請求書フォーマットを使用してもよい。
【0044】
<請求データ>
請求データは、個別の請求書を示すデータである。請求データには、ユーザ自身が支払先となる請求データ(送信)と、ユーザが支払元となる請求書データ(受信)を含まれる。本実施形態では、請求書データは、請求書識別番号、請求日、支払元情報(請求先ユーザの識別情報)、金額情報(小計、消費税、請求金額等)、請求書データのステータスを有する。ステータスは、請求データ(送信)の場合、「下書き」、「送信待ち」、「送信済み」、「差し戻し」を含む。請求データ(受信)の場合、「受信」、「返送」を含む。
【0045】
<明細情報>
請求書データには、1又は複数の明細情報が紐付けされており、紐づいた明細情報を集計することで金額情報が決定される。明細情報は、紐づいた請求書の識別番号、明細の並び順を示す順番、項目名、単価、数量、単位、税率、小計(単価*数量*単位)を有する。また、ユーザが、請求書データ(送信)及び/又は(受信)の明細情報に対して勘定科目等の付加情報を登録可能に構成されている。これにより、請求書データのデータ出力等に際して、登録した勘定科目等を出力されるデータセットに含めることもできる。例えば、付加情報として、明細情報に対して、勘定科目、補助科目、部門、税区分、独自項目、タグ、備考等が紐付け可能に構成されてもよい。
【0046】
<付加情報>
付加情報は、例えば、勘定科目、補助科目、部門、税区分、独自項目、タグ、備考等であり、ユーザは、明細情報に対して、これらをテキスト入力したり選択入力して、明細情報に紐づけることができる。選択入力を行いたい場合は、受付手段11を介して、事前にマスタとして登録することもでき、この場合は、個々の科目等に付与された識別情報が明細情報に対応付けられる。
勘定科目マスタは、勘定科目識別情報、勘定科目コード、勘定科目名及び、独自項目等を含む。ここで、勘定科目コードは、ユーザが社内で使用する会計ソフト等別システムにおける科目のコード等であり、独自項目は、別システムにおける属性や後述のRPA(Robotic Process Automation)に用いるデータである。なお、後述する出力手段15を用いることで出力データセットが生成されるが、この出力データセットに別システムのコード等が含まれることで、別システムに対するデータ連携が簡単化される。
【0047】
補助科目マスタは、補助科目識別情報、補助科目コード、補助科目名及び、独自項目等を含む。ここで、補助科目コードは別システムにおける科目のコード等である。
部門マスタは、ユーザ社内の部門(チームや部署等)を示す情報であり、部門識別情報、部門コード、部門名、貸方/借方の指定及び、独自項目等を含む。ここで、部門コードは別システムにおける部門のコード等である。
税区分マスタは、税区分識別情報、税区分コード、税区分名、貸方/借方の指定及び、独自項目等を含む。ここで、税区分コードは別システムにおける部門のコード等である。
なお、独自項目、タグ、備考等は、例えば、テキスト形式で入力され、明細情報に紐づけられる。
【0048】
請求データ管理手段13は、請求データに関する管理を行う。本実施形態では、請求データ管理手段13は、請求データ生成手段131、支払通知データ生成手段132及び、ステータス変更手段133を有する。請求データ生成手段131は、ユーザから入力された情報に基づいて請求データを生成し、データベースDB12に格納可能に構成される。支払通知データ生成手段132は、支払通知データを生成し、データベースDB12に格納可能に構成される。ステータス変更手段133は、請求データ、支払通知データのステータスを変更可能に構成される。
【0049】
送信手段14は、データの送信を行う。本実施形態では、送信手段14は、請求データ送信手段141、支払通知データ送信手段142及び、登録リクエスト送信手段143を有する。請求データ送信手段141は、請求データを支払元に送信処理可能に構成される。支払通知データ送信手段142は、支払通知データを支払先に送信処理可能に構成される。登録リクエスト送信手段143は、ユーザに紐づけられた支払元又は、支払先に対する登録リクエストを、任意の宛先に対して送信可能に構成される。
【0050】
出力手段15は、請求データに基づいて出力データセットを生成可能に構成される。出力手段15は、出力設定情報に従って、ユーザに紐づけられた少なくとも一部の請求データの、少なくとも一部のデータを用いて、データセットを出力可能に構成される。
【0051】
データセットとして出力される請求データは、自身を支払先とする請求データであってもよいし、支払元とする請求データであってもよい。出力手段15は、複数の出力設定項目のうち、出力項目定義情報に基づいて指定される出力設定項目を出力項目とし、並び順に従って並べて出力データセットを出力可能に構成される。明細に対して科目情報が紐付けされる場合、出力手段15は、科目情報を出力項目として含む前記データセットを出力可能に構成される。
【0052】
表示処理手段16は、請求データの管理画面等を表示処理可能に構成される。表示処理手段16は、ユーザ端末装置2のウェブブラウザより、請求データ管理の為の管理画面等の表示処理要求を受け取ると、表示処理結果として、ウェブサイトのリソースを返送する。一般に、リソースは、複数のリソース情報を含む。リソース情報としては、全体構成の設計思想となり、所定のマークアップ言語(例えば、HTML(Hyper Text Markup Language))により記述された文書(HTML文書)、意匠の設計書であって、Webページのスタイルを設定する情報(コード)であり、例えば、HTMLの要素を選択的にスタイル設定(文字の色や大きさなど)するために利用されるCSS(Cascading Style Sheets)、例えば、JavaScript(登録商標)等、HTML及びCSSでは表現できない動作及び効果を指定可能とするWebブラウザ上で動作するプログラム並びに、静止画像及び/または動画像が挙げられる。
【0053】
表示処理手段16は、請求データを並べて表示する為の管理画面を表示処理して、表示処理結果を端末装置2に送信する。管理画面は、メールボックス形式の表示インターフェースを備え、自身が支払先となる請求データ及び支払元となる請求データを選択可能に構成されると共に、選択された自信を支払先/支払元とする請求データを並べて表示する。また、自身を支払先とする請求データのうち、送信処理前の請求データ又は、送信処理後の請求データを並べて表示処理可能に構成される。
【0054】
契約管理手段17は、ユーザ契約に関する管理を行う。本実施形態では、契約管理手段17は、登録リクエスト送信手段143を介して送信された登録リクエストを承諾したユーザに、支払先として第1の請求データ送信件数の請求データの送信権限(第1の送信権限とする)を付与する。また、第1の送信権限を付与されたユーザが契約内容を更新することで、第2の請求データ送信件数の請求データの送信権限(第2の送信権限)を付与する。ここで、第1の請求データ送信件数(例えば10件)は、第2の請求データ送信件数(例えば、100件)を下回る。
【0055】
<請求データの管理>
次いで、図4~6を用いて、請求データの管理について説明する。図4図6は、請求データの管理画面の画面表示例である。表示処理手段16は、ユーザ端末装置2からの表示リクエストに応じて管理画面を表示処理し、表示処理結果を返送する。図4(a)に示すように、管理画面Wは、データタイプ選択部W1、データ一覧表示部W2及びデータ表示部W3によって、メールボックス形式の表示インターフェースで、データを表示する。
【0056】
データタイプ選択部W1は、データ一覧表示部W2に表示させるデータのタイプを、入力部204を介して指定可能に構成される。本実施形態では、データタイプ選択部W1は、請求データ(送信)表示部W11、請求データ(受信)表示部W12及び、支払通知データ表示部W13を備える。管理画面Wは、データタイプ選択部W1の選択により、ユーザ自身が支払先となる請求データ及び支払元となる請求データを選択可能に構成されると共に、選択された自信を支払先/支払元とする請求データを並べて表示する。
【0057】
データ一覧表示部W2は、並べて配置された複数のデータ項目21を備え、データ表示部W3にプレビュー表示させるデータを、入力部204を介して指定可能に構成される。請求データ(送信)表示部W11、請求データ(受信)表示部W12及び、支払通知データ表示部W13の各項目を指定することで、データ一覧表示部W2に表示させる請求データ(送信)/請求データ(受信)/支払通知データを、ステータスに基づいてフィルタできる。これにより、自身を支払先とする請求データのうち、送信処理前の請求データ又は、送信処理後の請求データを並べて表示処理可能に構成される。図4(a)では「下書き」ステータスの請求データ(送信)表示部W11が選択され、データ一覧表示部W2に「下書き」ステータスの請求データ(送信)が一覧表示されている。
【0058】
管理画面Wは、更に、表示形式指定部W4、データ複製部W5及び、請求データ登録部W6を備える。表示形式指定部W4が操作されると、データ表示部W3におけるデータの表示態様が切替られる。本実施形態では、管理画面Wは、ドキュメントファイルのイメージ(データ表示部W3A)を表示させるイメージ表示ボタンW4A及び、請求データ及び明細情報の各項目を表示させる詳細表示ボタンW4Bを備える。詳細表示ボタンW4Bが押下されると、図4(b)に示すように、求データ及び請求データ及び明細情報(データ表示部W3B)を表示される。
【0059】
データ複製部W5が操作されると、指定されたデータ項目21に基づいて、請求データ生成手段131が同様の明細等を備えた請求データを生成する。
【0060】
<請求データ(送信)生成>
請求データ登録部W6が操作されると、請求データの登録が開始される。請求データ新規登録部W61が操作されると、支払元情報、請求書フォーマットの指定及び、1又は複数の明細情報を入力する請求データ入力画面が表示され、入力されたこれら情報に基づいて、請求データ生成手段131が「下書き」ステータスの請求データ(送信)を生成する。
【0061】
請求データ一括登録部W62が操作されると、支払元情報、請求書フォーマットの指定及び、1又は複数の明細情報が入力された所定フォーマットの入力ファイル(例えば、CSVファイル)をアップロードする請求データアップロード画面が表示され、アップロードされた入力ファイル(入力データ)に基づいて、請求データ生成手段131が「下書き」ステータスの請求データ(送信)を複数生成する。入力データは、複数の請求入力情報を含むことが可能に構成され、入力フォーマットとして1の請求入力情報は、請求書を識別する為の請求書識別情報、1の明細情報及び1の金額情報が対応付けられている。請求データ生成手段131は、請求書識別情報が共通する複数の請求入力情報が入力データセットに含まれる場合、複数の明細情報が対応付けられた請求データを生成して、データベースDB12に格納する。
【0062】
なお、発行サイクル情報をデータベースDB12に登録しておき、請求データ生成手段131が「下書き」ステータスの請求データ(送信)を定期的に生成又は送信可能にしてもよい。なお、「下書き」以外の別の送信前のステータスの請求データを生成してもよいし、請求データ送信手段141が生成した請求データ(送信)を送信し、「送信済み」ステータスの請求データ(送信)を格納するように構成してもよい。発行サイクル情報は、支払元情報及び、1又は複数の明細情報に加えて、請求発行サイクル情報を有する。発行サイクル情報は、請求データの生成や送信のサイクルを示す情報であり、例えば、月次であれば日付、週次であれば曜日等がサイクル情報として登録される。発行サイクルの開始日及び/又は終了日が含まれていてもよい。
【0063】
図5は、請求データの登録から送信までの処理フローを示す図である。まず、ステップS501(以降、単にSXXXとする)において、ユーザ端末装置2が請求データ登録部W6を操作することで、請求データ生成手段131は請求データを生成する。
【0064】
管理画面において、操作対象とするデータに係るデータ項目21が1又は複数選択されると、データ操作部W22が表示される。データ操作部W22は、複数の操作ボタンを備える。請求データ(送信)が「下書き」ステータスの場合、データ操作部W22は、請求データの削除を行う削除ボタン、出力手段15を介してデータセットを生成する出力ボタン、ステータス変更手段133を介してステータスを変更する変更ボタン及び、ドキュメントファイル(図示例ではPDFファイル)をダウンロードするダウンロードボタンを備える。S502において、変更ボタンが押下されることで(S502でYES)、請求データ(送信)のステータスが「下書き」から「送信待ち」に変化する。
【0065】
請求データ(送信)が「送信待ち」ステータスの場合、データ操作部W22は、削除ボタン、出力ボタン、請求データ送信手段141を介して選択された請求データを支払元に送信する送信ボタン及び、ダウンロードボタンを備える。S503において、送信ボタンが押下されることで(S503でYES)、請求データ(送信)が送信される(S504)。本実施形態では、請求データ(送信)のステータスが「送信待ち」から「送信済み」に変化すると共に、請求データ生成手段131が「受信」ステータスの請求データ(受信)が生成する。この時、当該請求データ(受信)に対応付けられる明細情報についても請求データ生成手段131が生成してもよい。なお、請求データ(送信)が「送信済み」ステータスの場合、データ操作部W22は、出力ボタン及び、ダウンロードボタンを備える。
【0066】
<請求データ(受信)の管理>
図6(a)では「受信」ステータスの請求データ(受信)表示部W11が選択され、データ一覧表示部W2に「受信」ステータスの請求データ(受信)が一覧表示されている。
【0067】
請求データ(受信)が「受信」ステータスの場合、データ操作部W22は、請求データを返送する返送ボタン、出力ボタン及び、ダウンロードボタンを備える。S511において、返送ボタンが押下されることで(S511でYES)、支払先のユーザに紐づけられた請求データ(送信)のステータスが「送信済み」から「差し戻し」に変化すると共に、提供先のユーザに紐づけられた請求データ(受信)のステータスが「受信」から「返送」に変化する(S512)。なお、請求データ(送信)が「差し戻し」ステータスの場合、データ操作部W22は、出力ボタン及び、ダウンロードボタンを備える。
【0068】
更に、「受信」ステータスの請求データ(受信)表示部W11が選択されている場合、管理画面Wは、仕訳部W7を備える。仕訳部W7が選択されると、図6(b)に示す仕訳画面W71が表示される。仕分け画面は、1又は複数の仕訳項目W72及び、仕訳ボタンW73を備える。仕訳画面W71には、請求データ(受信)に紐づけられた1又は複数の明細情報(図示例では、項目名「ワイン」の明細情報1点)のそれぞれに、科目情報等の付加情報を指定可能に構成されている。ここで、勘定科目、補助科目、部門、税区分等は、登録したマスタに基づいて、選択可能に構成される。これら付加情報を入力後、仕訳ボタンW73を押下することで、請求データ(受信)の明細情報に科目情報等の付加情報が対応付けられる。
【0069】
なお、本実施形態では、「受信」ステータスの請求データ(受信)表示部W11が選択されている場合、図4(a)に示すデータ複製部W5は表示されず、請求データ(受信)を複製することもできない。
【0070】
<支払通知データの管理>
次いで、図7を用いて、支払通知データの管理について説明する。図7は、支払通知データの登録から承認までの処理フローを示す図である。まず、S701において、ユーザ端末装置2は、支払通知データ生成手段132を用いて、請求データに代えて、又は加えて、支払通知データを生成することができる。表示処理手段16は、支払元であるユーザのユーザ端末装置2からの表示要求に応じて、支払元情報及び、1又は複数の明細情報を入力する支払通知データ入力画面を表示処理し、ユーザ端末装置2に返送する。支払通知データ生成手段132は、支払通知データ入力画面を介して入力されたこれら情報に基づいて「承認待ち」ステータスの支払通知データ(送信)を生成すると共に、支払通知データ送信手段142が支払通知データを支払元情報に送信する(S702)。なお、請求書フォーマットと同様に、支払通知データ生成手段132が、支払通知書フォーマットの指定を受け付けて、支払通知データを生成してもよい。
【0071】
支払通知データ(受信)が「承認待ち」ステータスの場合、データ操作部W22は、支払通知データ(受信)を返送する返送ボタン、出力ボタン及び、ダウンロードボタンを備える。支払先のユーザに返送ボタンが押下されることで(S703でYES)、支払先のユーザに紐づけられた支払通知データ(受信)のステータスが「承認待ち」から「差し戻し」に変化すると共に、支払元のユーザに紐づけられた支払通知データ(送信)のステータスが「承認待ち」から「返送」に変化する(S704)。
【0072】
支払通知データ(受信)が「承認待ち」ステータスの場合、支払先のユーザが返送ボタンを押下することで(S703でYES)、支払先のユーザに紐づけられた支払通知データ(受信)のステータスが「承認待ち」から「差し戻し」に変化すると共に、支払元のユーザに紐づけられた支払通知データ(送信)のステータスが「承認待ち」から「返送」に変化する(S704)。
【0073】
支払通知データ(送信)が「承認待ち」、「承認済み」、「差し戻し」ステータスの場合、データ操作部W22は、出力ボタン及び、ダウンロードボタンを備えると共に、管理画面Wに複製ボタンが表示される。支払通知データ(送信)が「承認済み」、「差し戻し」ステータスの場合、データ操作部W22は、出力ボタン及び、ダウンロードボタンを備えると共に、管理画面Wに複製ボタンが表示される。支払通知データ(受信)が「承認待ち」ステータスの場合、データ操作部W22は、承認ボタン、出力ボタン及び、ダウンロードボタンを備える。支払先のユーザが承認ボタンを押下することで(S705でYES)、ステータス変更手段133により、支払元のユーザに紐づけられた支払通知データ(受信)のステータスが「承認待ち」から「承認済み」に変化すると共に、支払先のユーザに紐づけられた支払通知データ(受信)のステータスが「承認待ち」から「承認済み」に変化する(S706)。なお、支払通知データ(受信)が「承認済み」、「差し戻し」ステータスの場合、データ操作部W22は、出力ボタン及び、ダウンロードボタンを備える。
【0074】
<出力データセットの生成>
次いで、図8を用いて、出力データセットの生成について説明する。図8(a)は、出力データセットCSV形式で出力した出力データセットの一例である。例えば、出力データセットには、請求データ等に基づいて与えられる複数の出力項目(図示例だと、管理番号、発注日、取引先、勘定科目、税区分、金額等)が含まれる。
【0075】
<出力設定情報>
図8(b)は、出力設定情報の管理画面の画面表示例である。表示処理手段16は、ユーザ端末装置2からの表示リクエストに応じて管理画面W8を表示処理し、表示処理結果を返送する。図8(b)に示すように、出力設定情報は、複数の出力設定項目W81を有する。出力設定情報は、出力設定項目(出力項目)の並び順を定義する順番情報(図示例では「番号」)、出力項目定義情報(図示例では「非表示」)、出力データセットのカラム名となる出力項目(図示例では「入出力詳細名」)及び、紐付け内容を有する。出力手段15は、出力設定項目のうち、出力項目定義情報によって指定された項目を、出力項目として出力データセットに含める。一方、除外された出力設定項目は、出力データセットに含められず、図8(b)のような出力設定情報により、図8(a)のようなフォーマットの出力データセットが得られる。
【0076】
紐付け内容としては、データベースDB12に格納された任意のデータ(属性名)又は、RPA設定が指定可能に構成される。紐付け内容として指定可能なデータベースDB12に格納されたデータ(属性名)は、請求データに紐づけられた情報が好ましい。例えば、明細情報、付加情報、ユーザ情報、支払元情報等が、プルダウン選択等で指定可能に構成される。別システムにおいて、属性名の変更のみでデータの利用等が可能な場合、紐付け内容として、属性名が指定される。
【0077】
<RPA設定>
別システムにおいて、属性名の変更のみでデータの利用等ができない場合、紐付け内容としてRPA設定を指定することができる。ユーザが、設定ボタンW83を押下すると、図8(c)に示すRPA情報の管理画面W9を介して、RPA情報が登録可能に構成される。
【0078】
管理画面W9は、紐付け設定部W91、条件設定部W92、フィルタ設定部W93及び、アクション設定部W94を備える。図示例では、番号8の出力設定項目に対して、RPA設定を行う場合について例示する。紐付け設定部W91は、順番情報により定義された出力設定項目W81の番号(図示例における「列番号」)及び、入出力詳細名(カラム・属性名)が表示されており、プロセスの目的や内容、出力項目名等を確認できる。
【0079】
条件設定部W92は、フィルタ設定部W93において定義された処理内容を、指定された列番号の値に適用するか否かの条件を定義する。例えば、条件設定>対象列で指定された番号の列における値それぞれに対して、条件設定>値と「=」、「空である」、「notイコール」、「空ではない」、「含む」、「<」、「>」等の場合に、処理内容を適用する。なお、値は数値でもよいし文字でもよい。
【0080】
条件設定部W92又はフィルタ設定部W93によって、処理に用いる列の番号(入力列)が指定される(図示例における「対象列」)。フィルタ設定部W93は、処理対象とする入力列の番号を直接指定することもできるし、条件設定部W92において処理内容を適用するか否は判断された列の番号を入力列として指定することもできる。図示例では条件設定部W92において入力列として番号6が直接指定されている。
【0081】
出力設定項目W81(紐付け設定部W91)、条件設定部W92又はアクション設定部W94によって、フィルタ設定部W93において定義された処理の処理結果を出力する列(出力列)の番号が指定される。本実施形態では、出力設定項目W81としてRPA設定が紐付けされる列の番号を出力列の番号とする。なお、それに加えて、アクション設定部W94は、出力列の番号を直接指定することもできるし、条件設定部W92において処理内容を適用するか否は判断された列の番号を出力列に指定することもできる。
【0082】
フィルタ設定部W93では、入力列に対して1又は複数の処理内容を定義可能に構成される。本実施形態では、処理内容として、「固定値を入力」、「数値を計算(定数)」、「数値を計算(対象列)」、「固定文字列を結合」、「対象列の文字列を結合」が指定可能に構成されている。
・「固定値を入力」は、フィルタ設定部W93の値 (数値又は文字)を出力列に出力する
・「数値を計算(定数)」は、入力列の値(数値)と、フィルタ設定部W93に入力された値(数値)とを、フィルタ設定部W93に入力された演算子(例えば、「+」、「―」、「×」、「÷」、「余り」)で演算し、出力列に出力する
・「数値を計算(対象列)」は、入力列の値(数値)と、フィルタ設定部W93に入力された列番号(利用列)の値(数値)とをフィルタ設定部W93に入力された演算子で演算し、出力列に出力する
・「固定文字列を結合」は、入力列の値(文字)と、フィルタ設定部W93に入力された値(文字)とを結合した文字列を、出力列に出力する
・「対象列の文字列を結合」は、入力列の値(文字)と、フィルタ設定部W93に入力された列番号(利用列)の値(文字)とを結合した文字列を、出力列に出力する
【0083】
<データセットの出力>
ユーザは、管理画面W(データ一覧表示部W2)等において、複数の請求データ(送信)又は、複数の請求データ(受信)(データ項目21)を指定することができる。出力手段15は、出力設定情報に従って、指定されたデータ項目21に基づく出力データセットを生成し、ユーザ端末装置2に送信する。これにより、出力手段15は、ユーザに紐づけられた少なくとも一部の請求データの、少なくとも一部のデータ項目を用いて、データセットを出力可能に構成される。
【0084】
データセットとして出力される請求データは、ユーザが自身を支払先とする請求データであってもよいし、支払元とする請求データであってもよい。出力手段15は、複数の出力設定項目のうち、出力項目定義情報に基づいて指定される出力設定項目を出力項目とし、並び順に従って並べて出力データセットを出力可能に構成される。明細に対して科目情報が紐付けされる場合、出力手段15は、科目情報をデータ項目として含む前記データセットを出力可能に構成される。
【0085】
<入力データセットへの変換>
請求データ一括登録部W62が操作され、所定フォーマットの入力ファイル(例えば、CSVファイル)をアップロードした際に、別のフォーマットの入力データセットに変換可能に構成してもよい。入力設定情報は、入力設定項目(入力項目)の並び順を定義する順番情報、入力設定項目定義情報、入力データセットのカラム名となる入力項目及び、紐付け内容を有する。例えば、サーバ装置1は変換手段を更に備え、変換手段は、入力ファイル及び入力設定情報に基づいて、請求データ生成手段131が請求データを一括生成する為の入力データセットを生成する。入力設定項目のうち、入力設定項目定義情報によって指定された項目を、入力項目として入力データセットに含める。一方、除外された入力設定項目は、入力データセットに含められない。
【0086】
<ユーザの招待>
図9は、ユーザを招待する際の処理フローを示す図である。まず、S901において、ユーザは、図示しない得意先や取引先の管理画面を介して、請求データ管理システムを利用していないユーザの支払先情報や支払元情報を登録する。そして、登録リクエスト送信手段143は、支払先情報や支払元情報に含まれた連絡先情報を用いて、請求データ管理システムを利用していないユーザに対して、請求データ管理システムの登録リクエストを送信可能に構成される。
【0087】
契約管理手段17は、S902において、登録リクエスト送信手段143を介して送信された登録リクエストを承諾したユーザに、第1の送信権限を付与する(S903)。また、第1の送信権限を付与されたユーザが契約内容を更新することで(S904でYES)、第2の送信権限を付与する(S905)。
【符号の説明】
【0088】
0 :請求データ管理システム
1 :サーバ装置
2 :ユーザ端末装置
11 :受付手段
12 :データベースDB
13 :請求データ管理手段
131 :請求データ生成手段
132 :支払通知データ生成手段
133 :ステータス変更手段
14 :送信手段
141 :請求データ送信手段
142 :支払通知データ送信手段
143 :登録リクエスト送信手段
15 :出力手段
16 :表示処理手段
17 :契約管理手段
21 :データ項目
101 :処理部
102 :記憶部
103 :通信部
201 :処理部
202 :記憶部
203 :通信部
204 :入力部
205 :出力部
W :管理画面
W1 :データタイプ選択部
W11 :表示部
W12 :表示部
W13 :支払通知データ表示部
W2 :データ一覧表示部
W22 :データ操作部
W3 :データ表示部
W3A :データ表示部
W3B :データ表示部
W4 :表示形式指定部
W4A :イメージ表示ボタン
W4B :詳細表示ボタン
W5 :データ複製部
W6 :請求データ登録部
W61 :請求データ新規登録部
W62 :請求データ一括登録部
W7 :仕訳部
W71 :仕訳画面
W72 :仕訳項目
W73 :仕訳ボタン
W8 :管理画面
W81 :出力設定項目
W83 :設定ボタン
W9 :管理画面
W91 :紐付け設定部
W92 :条件設定部
W93 :フィルタ設定部
W94 :アクション設定部
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9