(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024178889
(43)【公開日】2024-12-25
(54)【発明の名称】基地局装置、分散ユニット及び無線ユニット、スケジューリング方法
(51)【国際特許分類】
H04W 72/1263 20230101AFI20241218BHJP
H04W 72/0446 20230101ALI20241218BHJP
H04W 28/06 20090101ALI20241218BHJP
【FI】
H04W72/1263
H04W72/0446
H04W28/06 110
【審査請求】有
【請求項の数】11
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2024015523
(22)【出願日】2024-02-05
(31)【優先権主張番号】10-2023-0075633
(32)【優先日】2023-06-13
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(71)【出願人】
【識別番号】514005836
【氏名又は名称】エスケー テレコム カンパニー リミテッド
【氏名又は名称原語表記】SK TELECOM CO., LTD.
(74)【代理人】
【識別番号】110000855
【氏名又は名称】弁理士法人浅村特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】キム、ガン ホ
【テーマコード(参考)】
5K067
【Fターム(参考)】
5K067AA03
5K067CC04
5K067EE02
5K067EE10
5K067JJ21
(57)【要約】 (修正有)
【課題】セル間干渉を回避することができる方法、基地局装置、分散ユニット(DU)、無線ユニット(RU)並びに基地局装置及びDUで夫々遂行するスケジューリング方法を提供する。
【解決手段】基地局は、各セルにおいてグループ単位でトラフィック(ダウンリンク/アップリンク)をスケジューリングし、セル別にグループ内でリソース(サブフレーム、スロット、RB)の割り当て順序を相異なるように決定及びスケジューリングすることにより、セル間でのスケジューリング占有率を分散させる。
【選択図】
図5
【特許請求の範囲】
【請求項1】
基地局装置において、
命令語を含むメモリ;及び、
上記命令語を実行することにより、セルに対して予め設定された単位リソースのグループ別にトラフィックを割り当て、上記グループ別にトラフィックを割り当てるとき、上記セルでのセル間干渉回避のためにグループ内の単位リソースの割り当て順序を相異なるように決定するプロセッサ;を含むことを特徴とする基地局装置。
【請求項2】
分散ユニット(DU)において、
命令語を含むメモリ;及び、
上記命令語を実行することにより、セルに対して予め設定された単位リソースのグループ別にトラフィックを割り当て、上記グループ別にトラフィックを割り当てるとき、上記セルでのセル間干渉によってグループ内の単位リソースの割り当て順序を決定するプロセッサ;を含むことを特徴とする分散ユニット。
【請求項3】
上記プロセッサは、
上記グループ別にトラフィックを割り当てるとき、上記セルに対して測定される単位リソース別干渉レベルを利用してグループ内の単位リソースの割り当て順序を決定することを特徴とする請求項2に記載の分散ユニット。
【請求項4】
上記プロセッサは、
上記セルのRU(Radio Unit)から測定される単位リソース別干渉レベルを根拠として導出される上記グループ内の単位リソース別干渉レベルを確認し、
上記グループ別にトラフィックを割り当てるとき、上記グループ内の単位リソース別干渉レベルを基準としてグループ内の単位リソースの割り当て順序を決定することを特徴とする請求項3に記載の分散ユニット。
【請求項5】
上記プロセッサは、
上記グループ内の単位リソース別干渉レベルを基準として、干渉レベルが最も低い単位リソースから干渉レベルが高くなる順序に沿って割り当て順序を順次決定することを特徴とする請求項4に記載の分散ユニット。
【請求項6】
上記単位リソースは、
サブフレーム(Sub-frame)、又はサブフレーム内の各スロット(Slot)、又はスロット内の各RB(Resource Block)であることを特徴とする請求項2に記載の分散ユニット。
【請求項7】
分散ユニット(DU)と連動する無線ユニット(RU)において、
命令語を含むメモリ;及び、
上記命令語を実行することにより、単位リソース別干渉レベルを測定し上記測定に係る情報を上記DUに伝達して、
上記RUのセルに対して予め設定された単位リソースのグループ別にトラフィックを割り当てる上記DUが、上記グループ別にトラフィックを割り当てるとき、上記伝達した情報を利用してグループ内の単位リソースの割り当て順序を決定することができるようにするプロセッサ;を含むことを特徴とする無線ユニット。
【請求項8】
上記プロセッサが上記DUに伝達する上記情報は、
上記単位リソース別干渉レベルを測定した情報、又は
上記測定した単位リソース別干渉レベルを利用して上記グループ内の単位リソース別干渉レベルを計算した情報であることを特徴とする請求項7に記載の無線ユニット。
【請求項9】
基地局装置で遂行されるスケジューリング方法において、
セルに対して予め設定された単位リソースのグループ別にトラフィックを割り当てる段階を含み;
上記段階は、上記グループ別にトラフィックを割り当てるとき、上記セルでのセル間干渉回避のためにグループ内の単位リソースの割り当て順序を相異なるように決定することを特徴とするスケジューリング方法。
【請求項10】
分散ユニット(DU)で遂行されるスケジューリング方法において、
セルに対して予め設定された単位リソースのグループ別にトラフィックを割り当てる段階を含み;
上記段階は、上記グループ別にトラフィックを割り当てるとき、上記セルでのセル間干渉によってグループ内の単位リソースの割り当て順序を決定することを特徴とするスケジューリング方法。
【請求項11】
上記段階は、
上記グループ別にトラフィックを割り当てるとき、上記セルに対して測定される単位リソース別干渉レベルを利用してグループ内の単位リソースの割り当て順序を決定することを特徴とする請求項10に記載のスケジューリング方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、セル間干渉を回避する技術に関するものである。
【0002】
本出願は、2023年6月13日付で出願された韓国出願第10-2023-0075633号の優先権を主張し、このような出願の内容全体がすべての目的のために参照として本願に含まれる。
【背景技術】
【0003】
5Gは、Lean-carrier Designを有し、これにより、CRS(Cell-specific Reference Signal)が常に伝送されるLTEに対比して干渉によるダウンリンク/アップリンク性能の影響が大きく現れる。
【0004】
干渉の最大の原因は、隣接した他セル(Cell)が伝送するダウンリンク信号がサービングセル(Serving Cell)に位置した端末(UE)のダウンリンク信号の受信に影響を与える場合と、隣接した他セルに位置した端末(UE)が伝送するアップリンク信号がサービングセルのUL受信に影響を与える場合、すなわち、セル間干渉(Inter Cell Interference)の状況である。
【0005】
よって、セル間干渉を最小化する技術の研究及び開発が重要な課題の一つである。
【0006】
既存の基地局のスケジューリング方式は、上位レイヤから伝送するデータが下りて来るか、あるいは端末(UE)からアップリンクスケジューリング要請が受信されると、ダウンリンク又はアップリンクスケジューリングが可能な最もはやいスロット(Slot)又はサブフレーム(Sub-frame)から順次にリソースを割り当てる方式である。
【0007】
このような既存のスケジューリング方式は、効率的に見えるかもしれないが、隣接セルが存在する状況においてセル間干渉の側面からは効率的な方式とは言えない。
【0008】
特に、TDDシステムでは、既存のスケジューリング方式に従う場合、一番目ダウンリンクスロット(又はサブフレーム)や一番目アップリンクスロット(又はサブフレーム)に対するスケジューリング占有率が他スロット(又はサブフレーム)よりも高くなる。
【0009】
これにより、既存のスケジューリング方式に従う場合、スケジューリング占有率が他スロット(又はサブフレーム)よりも高くなる一番目ダウンリンクスロット(又はサブフレーム)や一番目アップリンクスロット(又はサブフレーム)で、セル間干渉が度々/大きく発生する問題がある。
【0010】
本発明では、セル間でスケジューリング占有率が同一の位置(例:一番目ダウンリンク/アップリンクスロット)で高くなる特徴を有する既存のスケジューリング方式から脱して、スケジューリング占有率の分散を可能にする新たな技術方案を提案する。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
本発明で解決しようとする課題は、セル間でスケジューリング占有率が同一の位置(例:一番目ダウンリンク/アップリンクスロット)で高くなる特徴を有する既存のスケジューリング方式から脱して、スケジューリング占有率の分散を可能にする新たな技術方案を実現することにある。
【課題を解決するための手段】
【0012】
本発明の一実施例による基地局装置は、命令語を含むメモリ;及び、上記命令語を実行することにより、セルに対して予め設定された単位リソースのグループ別にトラフィックを割り当て、上記グループ別にトラフィックを割り当てるとき、上記セルでのセル間干渉の回避のためにグループ内の単位リソースの割り当て順序を相異なるように決定するプロセッサ;を含む。
【0013】
本発明の一実施例による分散ユニット(Distributed Unit、DU)は、命令語を含むメモリ;及び、上記命令語を実行することにより、セルに対して予め設定された単位リソースのグループ別にトラフィックを割り当て、上記グループ別にトラフィックを割り当てるとき、上記セルでのセル間干渉によってグループ内の単位リソースの割り当て順序を決定するプロセッサ;を含む。
【0014】
具体的に、上記プロセッサは、上記グループ別にトラフィックを割り当てるとき、上記セルに対して測定される単位リソース別干渉レベルを利用してグループ内の単位リソースの割り当て順序を決定することができる。
【0015】
具体的に、上記プロセッサは、上記セルのRU(Radio Unit)から測定される単位リソース別干渉レベルを根拠として導出される上記グループ内の単位リソース別干渉レベルを確認し、上記グループ別にトラフィックを割り当てるとき、上記グループ内の単位リソース別干渉レベルを基準としてグループ内の単位リソースの割り当て順序を決定することができる。
【0016】
具体的に、上記プロセッサは、上記グループ内の単位リソース別干渉レベルを基準として、干渉レベルが最も低い単位リソースから干渉レベルが高くなる順序に沿って割り当て順序を順次決定することができる。
【0017】
具体的に、上記単位リソースは、サブフレーム、又はサブフレーム内の各スロット、又はスロット内の各RB(Resource Block)であり得る。
【0018】
本発明の一実施例による分散ユニット(DU)と連動する無線ユニット(RU)は、命令語を含むメモリ;及び、上記命令語を実行することにより、単位リソース別干渉レベルを測定し上記測定に係る情報を上記DUに伝達して、上記RUのセルに対して予め設定された単位リソースのグループ別にトラフィックを割り当てる上記DUが、上記グループ別にトラフィックを割り当てるとき、上記伝達した情報を利用してグループ内の単位リソースの割り当て順序を決定することができるようにするプロセッサ;を含む。
【0019】
具体的に、上記プロセッサが上記DUに伝達する上記情報は、上記単位リソース別干渉レベルを測定した情報、又は上記測定した単位リソース別干渉レベルを利用して上記グループ内の単位リソース別干渉レベルを計算した情報であり得る。
【0020】
本発明の一実施例による基地局装置で遂行されるスケジューリング方法は、セルに対して予め設定された単位リソースのグループ別にトラフィックを割り当てる段階を含み;上記段階は、上記グループ別にトラフィックを割り当てるとき、上記セルでのセル間干渉回避のためにグループ内の単位リソースの割り当て順序を相異なるように決定することができる。
【0021】
上記目的を達成するための本発明の第5観点による分散ユニット(DU)で遂行されるスケジューリング方法は、セルに対して予め設定された単位リソースのグループ別にトラフィックを割り当てる段階を含み;上記段階は、上記グループ別にトラフィックを割り当てるとき、上記セルでのセル間干渉によってグループ内の単位リソースの割り当て順序を決定する。
【0022】
具体的に、上記段階は、上記グループ別にトラフィックを割り当てるとき、上記セルに対して測定される単位リソース別干渉レベルを利用してグループ内の単位リソースの割り当て順序を決定することができる。
【発明の効果】
【0023】
本発明の実施例によれば、各セルにおいてグループ単位でトラフィック(ダウンリンク/アップリンク)をスケジューリングし、セル別にグループ内でリソース(サブフレーム、スロット、RB)の割り当て順序を相異なるように決定及びスケジューリングする具体的な技術構成を実現している。
【0024】
これにより、本発明によれば、セル間でスケジューリング占有率が同一の位置(例:一番目ダウンリンク/アップリンクスロット)で高くなる特徴の既存スケジューリング方式から脱して、セル間でスケジューリング占有率の分散が可能であり、よってセル間干渉を回避し、ダウンリンク/アップリンク伝送性能を向上させる効果を導き出すことができる。
【図面の簡単な説明】
【0025】
【
図2】本発明の実施例によるDU及びRUの構成を示した図面である。
【
図3】本発明で提示する単位リソース(例:スロット)のグループに対する構成例を示した例示図である。
【
図4A】本発明でグループ内の単位リソース(例:スロット)別干渉レベルを利用してスケジューリングする実施例を示した図面である。
【
図4B】本発明でグループ内の単位リソース(例:スロット)別干渉レベルを利用してスケジューリングする実施例を示した図面である。
【
図5】本発明でグループ内の単位リソース(例:スロット)別干渉レベルを利用した割り当て順序決定の一例を示した図面である。
【
図6】本発明を適用して得られるセル間干渉の回避効果を示した例示図である。
【
図7】本発明で単位リソースをRBとして適用する実施例を示した図面である。
【
図8】本発明でセルの情報(例:PCI)又は第3の外部装置を用いる実施例を示した図面である。
【
図9A】本発明でセルの情報(例:PCI)又は第3の外部装置を用いる実施例を示した図面である。
【
図9B】本発明でセルの情報(例:PCI)又は第3の外部装置を用いる実施例を示した図面である。
【発明を実施するための形態】
【0026】
以下、添付図面を参照して本発明の多様な実施例について説明する。
【0027】
本発明は、セル間干渉を回避する技術に関するものである。
【0028】
5Gは、Lean-carrier Designを有し、これにより、CRS(Cell-specific Reference Signal)が常に伝送されるLTEに対比して干渉によるダウンリンク/アップリンク性能の影響が大きく現れる。
【0029】
干渉の最大の原因は、隣接した他セル(Cell)が伝送するダウンリンク信号がサービングセルに位置した端末(UE)のダウンリンク信号の受信に影響を与える場合と、隣接した他セルに位置した端末(UE)が伝送するアップリンク信号がサービングセルのUL受信に影響を与える場合、すなわち、セル間干渉の状況である。
【0030】
【0031】
図1から分かるように、ダウンリンクの場合、UE#2に対するDL信号がUE#1に干渉として作用するダウンリンク干渉状況が発生し得る。
【0032】
アップリンクの場合、UE#1のUL信号がUE#2のUL信号を受信するのに干渉として作用するアップリンク干渉状況が発生し得る。
【0033】
したがって、このようなセル間干渉を最小化する技術の研究及び開発が重要な課題の一つである。
【0034】
一方、基地局のスケジューリング方式は、上位レイヤから伝送するデータが下りて来るか、あるいは端末(UE)からアップリンクスケジューリング要請が受信されると、ダウンリンク又はアップリンクスケジューリングが可能な最もはやいスロット又はサブフレームから順次にリソースを割り当てる方式である。
【0035】
このような既存のスケジューリング方式は、効率的に見えるかもしれないが、隣接セルが存在する状況においてセル間干渉の側面からは効率的な方式とは言えない。
【0036】
特に、TDDシステムでは、既存のスケジューリング方式に従う場合、一番目ダウンリンクスロット(又はサブフレーム)や一番目アップリンクスロット(又はサブフレーム)に対するスケジューリング占有率が他スロット(又はサブフレーム)よりも高くなる。
【0037】
これは、アップリンク伝送中はダウンリンクデータが伝送されることができないため、上位レイヤから伝達されたデータがバッファリング(Buffering)されてから、近づいてくる一番目のDLスケジューリング可能位置(すなわち、一番目ダウンリンクスロット(又はサブフレーム))から伝送することになるためである(ULスケジューリングの場合も同じ)。
【0038】
これにより、既存のスケジューリング方式に従う場合、スケジューリング占有率が他スロット(又はサブフレーム)よりも高くなる一番目ダウンリンクスロット(又はサブフレーム)や一番目アップリンクスロット(又はサブフレーム)で、セル間干渉が度々/大きく発生する問題がある。
【0039】
本発明では、セル間でスケジューリング占有率が同一の位置(例:一番目ダウンリンク/アップリンクスロット)で高くなる特徴の既存スケジューリング方式から脱して、スケジューリング占有率の分散を可能にする新たな技術方案を実現しようとする。
【0040】
より具体的には、各セルにおいてグループ単位でトラフィック(ダウンリンク/アップリンク)をスケジューリングし、セル別にグループ内でリソース(サブフレーム、スロット、RB)の割り当て順序を相異なるように決定及びスケジューリングする方式で、スケジューリング占有率の分散を可能にする新たな技術方案(スケジューリング技法)を実現しようとする。
【0041】
以下では、
図2を参照して、本発明で提案する技術方案、すなわち、新たな方式のスケジューリング技法を実現するDU(Distributed Unit)及びRU(Radio Unit)の構成を具体的に説明する。
【0042】
具体的な説明に先立って、本発明は、既存の4G(LTE)、5G(NR)、今後の6Gなどで適用されることができ、TDD(Time Division Duplex)、FDD(Frequency Division Duplex)システムにすべて適用されることができ、既存のRAN(Radio Access Network)システム及びOpen RAN(O-RAN)システムにすべて適用されることができる。
【0043】
本発明の核心的な特徴は、セル別にスロット(又はサブフレーム)及び/又はRBを割り当てる順序を異にすることにより、セル間干渉を最小化することができる技法を実現することにある。また、割り当て順序を効果的に決定するためのRUの動作を提案することに特徴がある。
【0044】
以下の説明では、説明の便宜上、5G(NR)規格に基づいて、本発明の特徴及び多様な実施例を説明するようにする。
【0045】
図2では、本発明の実施例による分散ユニット10(以下、DU10)と無線ユニット20(以下、RU20)の各構成を示している。
【0046】
基地局装置は、このようなDU10及びRU20を含んで構成されることができる。
【0047】
したがって、本発明が適用される基地局装置は、命令語を含むメモリ(図示せず)と、上記命令語を実行することにより、セルに対して設定した単位リソースのグループ別にトラフィックを割り当て、上記グループ別にトラフィックを割り当てるとき、上記セルでのセル間干渉回避のためにグループ内の単位リソースの割り当て順序を相異なるように決定するプロセッサ(
図2でDU10及び/又はRU20に該当)とを含んで構成されることができる。
【0048】
以下では、本発明の実施例によるDU10及びRU20の各構成を具体的に説明する。
【0049】
先ず、
図2を参照して本発明の実施例によるDU10について説明する。
【0050】
本発明の実施例によるDU10は、命令語を含むメモリ(図示せず)と、上記命令語を実行することにより、セルに対して予め設定された単位リソースのグループ別にトラフィックを割り当て、上記グループ別にトラフィックを割り当てるとき、上記セルでのセル間干渉によってグループ内の単位リソースの割り当て順序を決定するプロセッサ(以下、割り当て順序決定部11、スケジューリング部12として説明)とを含んで構成されることができる。
【0051】
より具体的に説明すると、DU10は、自身と連動される各RU20(例:RU1,2,...)の各セル(例:Cell1,2,...)に対して予め設定された単位リソースのグループ別にトラフィックを割り当てることができる。
【0052】
ここで、単位リソースは、サブフレーム、又はサブフレーム内の各スロット、又はスロット内の各RB(Resource Block)であり得る。
【0053】
すなわち、本発明のDU10に構成されるスケジューリング部12は、DU10と連動される各セル(例:Cell1,2,...)に対して、サブフレーム又はスロット又はRBのグループ別にトラフィックを割り当てることができる。
【0054】
ただし、以下の説明では、説明の便宜上、単位リソースがスロットであるとして言及し、スロットのグループ別にトラフィックを割り当てる実施例を仮定して説明する。
【0055】
すなわち、DU10に構成されるスケジューリング部12は、DU10と連動される各セル(例:Cell1,2,...)に対して、スロットのグループ単位でDL/ULトラフィックを割り当てることができる。
【0056】
よって、本発明によれば、N番目グループに対するトラフィック(Traffic)伝送中にはN+1番目グループから伝送することになるトラフィックが収集及びバッファリングされ得る。
【0057】
本発明で提示するスロットのグループは、次のように構成されることができる。
・FDDシステム:予め設定しておいた連続スロットの個数(DL/UL個別設定可能)によってグルーピング
・TDDシステム:
1)連続した同じ種類のスロットをグルーピング
2)予め設定しておいた連続スロットの個数(DL/UL個別設定可能)によってグルーピング
【0058】
これに関して、
図3では本発明で提示するグループに係る構成例を示している。
【0059】
図3を参照して説明すると、FDDシステムの場合、DL4個、UL3個の連続スロットを一つのグループ(Set#1,#2,#3,...)として構成する例を図示している。
【0060】
TDDシステムの場合、グループを構成する上述の1)、2)方式に係る例を図示している。
【0061】
上述の1)方式は、連続した同じ種類のスロットを一つのグループ(Set)として束ねる/構成する方式である(Case #1)。
【0062】
一方、上述の2)方式は、FDDシステムのように予め設定しておいた連続スロットの個数によって連続スロットを一つのグループ(Set)として構成する方式であり(Case #2)、
図3ではDL8個、UL6個の連続スロットをグループ(Set)として束ねる/構成する例を図示している。
【0063】
図3から分かるように、TDDシステムではDLとULが混合していて束内のスロット間離隔があり得るという点がFDDシステムと異なる点である。
【0064】
よって、本発明が適用される基地局装置、特に、基地局装置内のDU10は、自身と連動される各セル(例:Cell1,2,...)に対して、本発明が提示するグループ単位でDL/ULトラフィックを割り当て/スケジューリングすることができる。
【0065】
具体的に、DU10は、N番目グループのDLあるいはULトラフィックを割り当て/スケジューリングするとき、N+1番目グループから伝送するデータをバッファリングすることができる。
【0066】
また、DU10は、N番目グループの伝送が完了すれば、先にバッファリングしたデータ、すなわちN+1番目グループのDLあるいはULトラフィックを割り当て/スケジューリングすることができる。
【0067】
特に、本発明では、上述のようにスロット(又は、サブフレーム、又はRB)グループ単位でDL/ULトラフィックを割り当て/スケジューリングする方式の提示において、グループ内のスロット(又は、サブフレーム、又はRB)の割り当て順序をセル間干渉回避のために相異なるように決定する方式を提示する。
【0068】
このために、本発明のDU10に構成される割り当て順序決定部11は、上述のようにスロット(又は、サブフレーム、又はRB)グループ別にトラフィックを割り当てるとき、セルでのセル間干渉によってグループ内の単位リソースすなわちスロット(又は、サブフレーム、又はRB)の割り当て順序を決定する機能を遂行する。
【0069】
以下の説明では、上述の実施例と同様に、説明の便宜上、単位リソースがスロットであるとして言及し、グループ内のスロットの割り当て順序を決定する実施例を仮定して説明する。
【0070】
具体的な実施例を説明すると、割り当て順序決定部11は、DU10と連動される各セル(例:Cell1,2,...)に対して、グループ別にトラフィックを割り当てるとき、各セル(例:Cell1,2,...)に対して測定されるスロット別干渉レベルを利用してグループ内のスロットの割り当て順序を決定することができる。
【0071】
図2に図示されたセル(例:Cell1,2,...)のうちRU1(20)によって形成されるCell1を言及して説明すると、割り当て順序決定部11は、Cell1に対してグループ別にトラフィックを割り当てるとき、該当Cell1で測定されるスロット別干渉レベルを利用してグループ内のスロットの割り当て順序を決定することができる。
【0072】
より具体的に説明すると、割り当て順序決定部11は、セル(以下、Cell1)のRU(以下、RU1(20))から測定されるスロット別干渉レベルを根拠として導出されるグループ内のスロット別干渉レベルを確認し、グループ別にトラフィックを割り当てるとき、上記確認したグループ内のスロット別干渉レベルを基準としてグループ内の各スロットの割り当て順序を決定することができる。
【0073】
以下では、グループ内のスロットの割り当て順序を決定する方法に係る実施例を説明する。
【0074】
このような実施例の場合、基本的にRUが測定/伝達するスロット別干渉レベル(Interference Level)を利用して、グループ内の各スロットの割り当て順序を決定する方式である。
【0075】
より具体的に、第1実施例を説明すると、本発明でRU(以下、RU1(20))は、単位リソース(例:スロット)別干渉レベルを測定し、測定に係る情報をDU10に伝達することができる。
【0076】
このときのDU10に伝達する「情報」は、RU1(20)がスロット別干渉レベルを測定した情報であり得る。
【0077】
すなわち、例えば、RU1(20)は、自身のCell1でスロット別干渉レベルを測定し、周期的に又は周辺環境の変化感知時に又はDU10の要請に従って、このような測定情報をDU10に伝達することができる。
【0078】
このようになれば、DU10は、RU1(20)から伝達されたスロット別干渉レベル測定情報を利用して、該当RU1(20)のCell1に係るグループ構成情報を根拠としてグループ内のスロットインデックス別干渉レベルを平均計算することによりグループ内のスロット別干渉レベルを計算/導出することができる。
【0079】
よって、DU10(割り当て順序決定部11)は、上述の平均計算を通して導出したグループ内のスロット別干渉レベルを基準として、干渉レベルが最も低い単位リソースすなわちスロットから干渉レベルが高くなる順序に沿ってグループ内のスロットの割り当て順序を順次決定することができる。
【0080】
一方、他の第2実施例を説明すると、本発明でRU(以下、RU1(20))は、単位リソース(例:スロット)別干渉レベルを測定し、測定に係る情報をDU10に伝達することができる。
【0081】
このときのDU10に伝達する「情報」は、RU1(20)がスロット別干渉レベルを測定した後、自身のCell1に係るグループ内スロットインデックス別干渉レベルを平均計算した情報であり得る。
【0082】
すなわち、例えば、RU1(20)は、DU10から自身のCell1に係るグループ構成情報を獲得して知っていてもよい。
【0083】
そして、RU1(20)は、自身のCell1でスロット別干渉レベルを測定し、自身のCell1に係るグループ構成情報を根拠としてグループ内のスロットインデックス別干渉レベルを平均計算することによりグループ内のスロット別干渉レベルを計算/導出することができる。
【0084】
次に、RU1(20)は、周期的に又は周辺環境の変化感知時に又はDU10の要請に従って、上述のように測定及び平均計算を通して導出したCell1に係るスロット別干渉レベル情報をDU10に伝達することができる。
【0085】
そして、DU10(割り当て順序決定部11)は、RU1(20)から伝達されたグループ内のスロット別干渉レベルを基準として、干渉レベルが最も低い単位リソースすなわちスロットから干渉レベルが高くなる順序に沿ってグループ内のスロットの割り当て順序を順次決定することができる。
【0086】
よって、DU10(スケジューリング部12)は、Cell1に対してグループ単位でDL/ULトラフィックを割り当て/スケジューリングするとき、割り当て順序決定部11で決定したグループ内のスロットの割り当て順序に沿ってDL/ULトラフィックを割り当て/スケジューリングすることができる。
【0087】
一方、上述の第2実施例で、より具体的には、RU1(20)が測定及び平均計算を通して導出したCell1に係るスロット別干渉レベルを基準として直接グループ内のスロットの割り当て順序を決定し、その決定した割り当て順序を周期的に又は周辺環境の変化感知時に又はDU10の要請に従って、DU10に伝達してもよい。
【0088】
この場合、DU10(スケジューリング部12)は、Cell1に対してグループ単位でDL/ULトラフィックを割り当て/スケジューリングするとき、RU1(20)から伝達されたグループ内のスロットの割り当て順序に沿ってDL/ULトラフィックを割り当て/スケジューリングすることができる。
【0089】
よって、本発明で、DU10は、各セル(例:Cell1,2,...)に対して、N番目グループのDLあるいはULトラフィックを割り当て/スケジューリングするとき、N+1番目グループから伝送するデータをバッファリングし、N番目グループの伝送が完了すれば、先にバッファリングしたデータすなわちN+1番目グループのDLあるいはULトラフィックを該当セルに対して決定したグループ内のスロットの割り当て順序に沿って割り当て/スケジューリングすることができる。
【0090】
次に、
図2を参照して本発明の実施例によるRU20について説明する。
【0091】
本発明の実施例によるRU20は、命令語を含むメモリ(図示せず)と、上記命令語を実行することにより、単位リソース別干渉レベルを測定し上記測定に係る情報を上記DU10に伝達して、RU20のセルに対して予め設定された単位リソースのグループ別にトラフィックを割り当てるDU10をして、上記グループ別にトラフィックを割り当てるとき、上記情報を利用してグループ内の単位リソースの割り当て順序を決定することができるようにさせるプロセッサ(以下、干渉レベル測定部21、情報伝達部22として説明)とを含んで構成されることができる。
【0092】
以下の説明でも、説明の便宜上、単位リソースがスロットであるとして言及し、スロットのグループ別にトラフィックを割り当てる実施例を仮定して説明する。
【0093】
干渉レベル測定部21は、RU20のセルでスロット別干渉レベル(Interference Level)を測定することができる。
【0094】
情報伝達部22は、干渉レベル測定部21によって測定されたスロット別干渉レベルに係る関連情報を、周期的に又は周辺環境の変化感知時に又はDU10の要請に従って、DU10に伝達することができる。
【0095】
このとき、上述の第1実施例のように、DU10に伝達する「情報」は、RU20(干渉レベル測定部21)がスロット別干渉レベルを測定した情報であり得る。
【0096】
このような第1実施例の場合、DU10は、RU20から伝達されたスロット別干渉レベル測定情報を利用して、該当RU20のセルに係るグループ構成情報を根拠としてグループ内のスロットインデックス別干渉レベルを平均計算することによりグループ内のスロット別干渉レベルを計算/導出することができる。
【0097】
よって、DU10は、RU20のセルに対して、上述の平均計算を通して導出したグループ内のスロット別干渉レベルを基準として、干渉レベルが最も低い単位リソースすなわちスロットから干渉レベルが高くなる順序に沿ってグループ内のスロットの割り当て順序を順次決定することができる。
【0098】
一方、上述の第2実施例のように、DU10に伝達する「情報」は、RU20がスロット別干渉レベルを測定した後、自身のセルに対するグループ内のスロットインデックス別干渉レベルを平均計算した情報であり得る。
【0099】
このような第2実施例の場合、DU10は、RU20のセルに対して、RU20から伝達されたグループ内のスロット別干渉レベルを基準として、干渉レベルが最も低い単位リソースすなわちスロットから干渉レベルが高くなる順序に沿ってグループ内のスロットの割り当て順序を順次決定することができる。
【0100】
よって、本発明でDU10は、各セル(例:Cell1,2,...)に対して、N番目グループのDLあるいはULトラフィックを割り当て/スケジューリングするとき、N+1番目グループから伝送するデータをバッファリングし、N番目グループの伝送が完了すれば、先にバッファリングしたデータすなわちN+1番目グループのDLあるいはULトラフィックを該当セルに対して決定したグループ内のスロットの割り当て順序に沿って割り当て/スケジューリングすることができる。
【0101】
図4A及び
図4Bは、本発明でグループ内の単位リソース(例:スロット)別干渉レベルを利用してスケジューリングする実施例を示した図面である。
【0102】
図4Aに図示されたCase#1は、DU10がグループ内のスロットの割り当て順序を決定する実施例であり、上述の第1実施例に対応する。
【0103】
説明すると、1.RU20は、スロット別干渉レベル(Interference Level)を測定、及び2.DU10に伝達する。3.DU10は、RU20のセルに係るグループ構成情報に合わせて伝達されたスロット別干渉レベルを加工(例:平均計算)し、4.グループ内のスロットの割り当て順序を決定することになる。
【0104】
一方、
図4Bに図示されたCase#2は、RU20がグループ内のスロットの割り当て順序を決定する実施例であり、上述の第2実施例に対応する。
【0105】
説明すると、1.DU10がRU20にグループ構成情報を事前に伝達し、2.RU20はスロット別干渉レベル(Interference Level)を測定し、3.測定されたスロット別干渉レベルを加工(例:平均計算)し、グループ内のスロットの割り当て順序を決定することができる。そして、4.RU20は決定したグループ内のスロットの割り当て順序をDU10に伝達することができる。
【0106】
図5は、本発明で、グループ内の単位リソース(例:スロット)別干渉レベルを利用した割り当て順序決定の一例を示している。
【0107】
すなわち、上述の第1、2実施例で、グループ内のスロットの干渉レベルによってどのようにスロットの割り当て順序が決定されるかを一例として説明するものである。
【0108】
図5の実施例によれば、DLに対して5個のスロットを一つのグループとして構成する場合を示している。
【0109】
よって、
図5に示されているように、スロット別干渉レベルの加工(例:平均計算)を通して導出したグループ内のスロット別干渉レベルを根拠として、干渉レベルが最も低いスロット(インデックス2)に割り当て順序1を決定し、干渉レベルが高くなる順序に沿って各スロット(インデックス0→1→4→3)に割り当て順序2、3、4、5を決定することができる。
【0110】
干渉レベル(Interference Level)が低いということは、該当スロットで隣接セルのデータ伝送頻度が低いということを意味する。そして、このようなスロット別干渉レベルは、各セル(例:Cell1,2,...)別に相異なるように測定/加工/導出される。
【0111】
すなわち、本発明では、各セル(例:Cell1,2,......)に対して、スロット別干渉レベルの加工(例:平均計算)を通して導出したグループ内のスロット別干渉レベルを根拠として、干渉レベルが最も低いスロットに最も優先的にデータをスケジューリングする方式を通して、セル間でスケジューリング占有率が同一の位置(例:一番目ダウンリンク/アップリンクスロット)に集中せず分散されることができるようにし、セル間干渉の発生確率を低めることができる。
【0112】
図6は、本発明を適用して得られるセル間干渉の回避効果を示した例示図である。
【0113】
図6では、本発明の「提案技術未適用」の既存の状況を示している。これを見れば分かるように、Cell1,2では、DLの場合、アップリンク伝送上位レイヤから伝達されたデータがバッファリングされてから、DL伝送可能な一番目スロット位置からデータをスケジューリング及び伝送している。
【0114】
これにより、隣接したCell1,2の両方においてスケジューリング占有率が同一の位置(例:一番目DLスロット)で高くなることにより、Cell1,2間では高い確率で8個のDLスロットで干渉が発生することが分かる。
【0115】
その反面、
図6では、本発明の「提案技術適用」の状況(例:4個のDLスロットを一つのグループとして構成)を示している。
【0116】
これを見れば分かるように、Cell1,2では、スロット別干渉レベルが相異なるように測定/加工/導出されるため、これによるグループ内のスロットの割り当て順序も相異なるように決定及びスケジューリングに活用される。
【0117】
よって、本発明の適用時、既存と同様に、Cell1,2では、DLの場合、アップリンク伝送上位レイヤから伝達されたデータがバッファリングされてから、DL伝送可能な一番目スロット位置からデータをスケジューリング及び伝送するが、各セル別にグループ内のスロットの割り当て順序が異なるため、セル間でスケジューリング占有率が同一の位置(例:一番目DLスロット)に集中せず分散されることにより、セル間干渉の発生確率(8個のDLスロット→4個のDLスロット)が低くなることが分かる。
【0118】
さらに、本発明は、グループ内のスロットの割り当て順序だけでなく、各スロット内のRBの割り当て順序を決定する技法に拡張することもできる。
【0119】
例えば、
図7では、本発明を適用して、グループ内のスロットの割り当て順序は同一であるが、スロット内でRBの割り当て順序を異なるように決定することができる実施例を示している。
【0120】
図7から分かるように、本方法を適用してスロット内のRBの割り当て順序を決定することにより、伝送するデータが1スロットよりも小さい場合にもセル間干渉の発生確率を減らすことができるため、セル間干渉の影響を効果的に取り除くことができる。
【0121】
以上説明したように、本発明によれば、各セルにおいてグループ単位でトラフィック(ダウンリンク/アップリンク)をスケジューリングし、セル別にグループ内でリソース(サブフレーム、スロット、RB)の割り当て順序を相異なるように決定及びスケジューリングする具体的な技術構成を実現することにより、セル間でスケジューリング占有率が同一の位置(例:一番目ダウンリンク/アップリンクスロット)に集中せず分散されるようにすることができる。
【0122】
これにより、本発明によれば、セル間でスケジューリング占有率が同一の位置(例:一番目ダウンリンク/アップリンクスロット)で高くなる特徴の既存スケジューリング方式から脱して、セル間でスケジューリング占有率が分散されることができるようにしてセル間干渉を回避する効果、ダウンリンク/アップリンク伝送性能を向上させる効果を導出することができる。
【0123】
一方、上述では、グループ内の単位リソース(サブフレーム、スロット、RB)の割り当て順序を決定するのに利用する基準として、該当セルで測定された単位リソース(サブフレーム、スロット、RB)別干渉レベルを活用している。
【0124】
この他にも、本発明では多様な基準を活用して、グループ内の単位リソース(サブフレーム、スロット、RB)の割り当て順序を決定する方式に拡張されることができる。
【0125】
一例として、本発明では、セルの情報(例:PCI、Physical CellIdentifier)を利用してグループ内の単位リソース(サブフレーム、スロット、RB)の割り当て順序を決定することもできる。
【0126】
他の例として、本発明では、O-RANシステムのRIC(RAN Intelligent Controller)のような第三の外部装置を用いてグループ内の単位リソース(サブフレーム、スロット、RB)の割り当て順序を決定することもできる。
【0127】
先ず、
図8を参照して、セルの情報(例:PCI)を利用して割り当て順序を決定する例を説明する。
【0128】
本発明では、N個の互いに異なる割り当て順序を予め定義し、定義されたN個の割り当て順序の中からセルのPCI(あるいはセルID)に対するMOD N 演算の結果値による割り当て順序を決定することができる。
【0129】
例えば、
図8では、6個のスロットが一つのグループを構成するFDDシステム、3個の互いに異なる割り当て順序が予め定義された実施例を示している。
【0130】
この場合、PCI=103であるセルを仮定すると、PCI=103にMOD N(N=3)演算の結果値として1が導出されるため、本発明では、該当セルに対してグループ(6個DL/ULスロット)単位でトラフィック(ダウンリンク/アップリンク)を割り当て/スケジューリングし、グループ別にトラフィックを割り当て/スケジューリングするとき、3個の割り当て順序(PCI MOD3=0、1、2)のうちPCI MOD3=1に定義された割り当て順序(5、6、1、2、3、4)に沿って割り当て/スケジューリングすることができる。
【0131】
図8から分かるように、事前に定義されている割り当て順序は、互いにオバーラップすることを最大限防止した形態に構成されることができる。よって、PCI MOD値が互いに異なるセル間では干渉の発生する確率が提案発明を適用しなかったときよりも低くなる。
【0132】
よって、
図8の場合、PCI=103であるセルから伝送するデータの量が2スロット以内ならば、MOD N(N=3)演算の結果値が0又は2である隣接セルのはじめの2個のスロットには干渉を与えないはずである。
【0133】
次に、
図9を参照して第三の外部装置(RIC)を利用して割り当て順序を決定する例を説明する。
【0134】
図9Aのように、本発明では、外部装置(RIC)がセルの地理的位置情報を基盤として、各セルに対するグループ内の単位リソース(サブフレーム、スロット、RB)の割り当て順序を決定することができる(Case#1)。
【0135】
すなわち、
図9のCase#1から分かるように、外部装置(RIC)は各基地局装置の各RU/セルに係る位置情報を知っており、本発明ではこれを基盤に外部装置(RIC)が隣接セル間で割り当て順序が最大限重ならないように各RU/セルに対して割り当て順序を決定することができる。
【0136】
図9AのCase#1では、セルの位置情報に基づいて2種類のグループ(束)内のスロットの割り当て順序を決定する例を示している。
【0137】
便宜上、セルは一次元に位置すると仮定し、
図9AのCase#1の場合、隣接したセルが互いに異なるグループ内のスロットの割り当て順序を有するように交差/決定して伝達することによりセル間干渉を回避することができる。
【0138】
一方、
図9Bのように、本発明では、外部装置(RIC)が各基地局装置(又は、DU)から収集されたスロット別伝送成功率情報に基づいて、各セルに対するグループ内の単位リソース(サブフレーム、スロット、RB)の割り当て順序を決定することができる(Case#2)。
【0139】
すなわち、
図9BのCase#2から分かるように、外部装置(RIC)は各基地局装置(又は、DU)からスロット別伝送成功率情報を収集することができ、これに基づいてセル間干渉を予測し、これを軽減する方向で各セルに対するグループ内のスロットの割り当て順序を決定することができる。
【0140】
具体的には、外部装置(RIC)は、収集されたスロット別伝送成功率情報に基づいて既に該当セルに割り当てられたグループ内のスロットの割り当て順序をアップデートする方式で、各セルに対するグループ内のスロットの割り当て順序を決定することができる。
【0141】
例えば、
図9BのCase#2に示されている表のように、スロットインデックス3の伝送成功率が大きく落ちた状況であるが既存/現在は最も高い割り当て順序1が付与された状況の場合、外部装置(RIC)はアップデート方式で伝送成功率は最も高いが割り当て順序は最終のスロットインデックス2とスロットインデックス3の割り当て順序を相互交換することにより、グループ内のスロットの割り当て順序を再決定することができる。
【0142】
以上説明したように、本発明の多様な実施例によれば、各セルにおいてグループ単位でトラフィック(ダウンリンク/アップリンク)をスケジューリングし、セル別にグループ内でリソース(サブフレーム、スロット、RB)の割り当て順序を相異なるように決定及びスケジューリングする具体的な技術構成を実現することにより、セル間でスケジューリング占有率が同一の位置(例:一番目ダウンリンク/アップリンクスロット)に集中せず分散されるようにすることができる。
【0143】
これにより、本発明によれば、セル間でスケジューリング占有率が同一の位置(例:一番目ダウンリンク/アップリンクスロット)で高くなる特徴の既存スケジューリング方式から脱して、セル間でスケジューリング占有率の分散を可能にする新たなスケジューリング技法を提示することにより、セル間干渉を回避する効果、ダウンリンク/アップリンク伝送性能を向上させる効果を導出することができる。
【0144】
本発明の実施例による基地局装置、分散ユニット及び無線ユニット、スケジューリング方法は、多様なコンピュータ手段を通して遂行可能なプログラム命令形態で具現されてコンピュータ読取可能媒体に記録されることができる。上記コンピュータ読取可能媒体は、プログラム命令、データファイル、データ構造などを単独で又は組み合わせて含むことができる。上記媒体に記録されるプログラム命令は、本発明のために特別に設計され構成されたものでもよく、コンピュータソフトウェア当業者に公知となっていて使用可能なものでもよい。コンピュータ読取可能記録媒体の例には、ハードディスク、フロッピーディスク及び磁気テープのような磁気媒体(magnetic media)、CD-ROM、DVDのような光記録媒体(optical media)、フロプティカルディスク(floptical disk)のような光磁気媒体(magneto-optical media)、及びROM、RAM、フラッシュメモリなどのようなプログラム命令を保存して遂行するように特別に構成されたハードウェア装置が含まれる。プログラム命令の例には、コンパイラによって作られるもののような機械語コードだけでなくインタプリタなどを使ってコンピュータによって実行されることができる高級言語コードを含む。上記のハードウェア装置は、本発明の動作を遂行するために一つ以上のソフトウェアモジュールとして作動するように構成されることができ、その逆も同様である。
【0145】
以上、本発明を望ましい実施例を参照して詳しく説明したが、本発明が上記の実施例に限定されるものではなく、以下の特許請求の範囲で請求する本発明の要旨を逸脱しない範囲で本発明の属する技術分野において通常の知識を有する者ならば誰でも多様な変形又は修正が可能な範囲まで本発明の技術的思想が及ぶと言える。