(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024178922
(43)【公開日】2024-12-25
(54)【発明の名称】集積回路素子及びその製造方法
(51)【国際特許分類】
H10B 12/00 20230101AFI20241218BHJP
H01L 21/8234 20060101ALI20241218BHJP
H01L 21/8238 20060101ALI20241218BHJP
H01L 21/822 20060101ALI20241218BHJP
【FI】
H10B12/00 671A
H10B12/00 801
H10B12/00 621Z
H01L27/088 H
H01L27/092 K
H01L27/06 102A
H01L27/04 C
【審査請求】未請求
【請求項の数】20
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2024091131
(22)【出願日】2024-06-05
(31)【優先権主張番号】10-2023-0075551
(32)【優先日】2023-06-13
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(71)【出願人】
【識別番号】390019839
【氏名又は名称】三星電子株式会社
【氏名又は名称原語表記】Samsung Electronics Co.,Ltd.
【住所又は居所原語表記】129,Samsung-ro,Yeongtong-gu,Suwon-si,Gyeonggi-do,Republic of Korea
(74)【代理人】
【識別番号】100107766
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠重
(74)【代理人】
【識別番号】100229448
【弁理士】
【氏名又は名称】中槇 利明
(72)【発明者】
【氏名】李 洋熙
(72)【発明者】
【氏名】朴 鐘▲ヒョク▼
(72)【発明者】
【氏名】朴 慧聖
(72)【発明者】
【氏名】姜 昇芝
(72)【発明者】
【氏名】金 成垠
(72)【発明者】
【氏名】李 東源
(72)【発明者】
【氏名】韓 珠▲ヨン▼
【テーマコード(参考)】
5F038
5F048
5F083
【Fターム(参考)】
5F038AC05
5F038AC07
5F038AC10
5F038AC15
5F048AA01
5F048AB01
5F048AC01
5F048AC10
5F048BA01
5F048BA14
5F048BB05
5F048BB12
5F048BD06
5F048BD07
5F048BF03
5F048BF06
5F048BF07
5F048BG13
5F048BG14
5F048CB01
5F048CB07
5F083AD06
5F083AD54
5F083AD69
5F083GA30
5F083JA38
5F083JA39
5F083JA40
5F083JA43
5F083JA44
5F083JA45
5F083KA01
5F083KA05
5F083LA12
5F083LA16
(57)【要約】
【課題】集積回路素子及びその製造方法を提供する。
【解決手段】メモリセル領域と、メモリセル領域の周辺に配置される周辺回路領域とを有する基板、メモリセル領域に配置される複数のセルトランジスタ、周辺回路領域に配置される周辺回路トランジスタ、複数のセルトランジスタ上に配置される下部電極、下部電極の表面上に配置される誘電膜、誘電膜上に配置される上部物質膜、及び上部物質膜上に配置される金属プレート膜を含むキャパシタ構造物、メモリセル領域において、金属プレート膜を覆い、周辺回路領域において、周辺回路トランジスタを覆う層間絶縁膜、並びにメモリセル領域と周辺回路領域との境界部分において、層間絶縁膜内部に配され、金属プレート膜の側壁と水平方向に離隔され、垂直方向に長く延長されるエッチング停止パターンを含む集積回路素子である。
【選択図】
図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
メモリセル領域と、前記メモリセル領域の周辺に配置される周辺回路領域とを有する基板と、
前記メモリセル領域に配置される複数のセルトランジスタと、
前記周辺回路領域に配置される周辺回路トランジスタと、
前記複数のセルトランジスタ上に配置される下部電極、前記下部電極の表面上に配置される誘電膜、前記誘電膜上に配置される上部物質膜、及び前記上部物質膜上に配置される金属プレート膜を含むキャパシタ構造物と、
前記メモリセル領域において、前記金属プレート膜を覆い、前記周辺回路領域において、前記周辺回路トランジスタを覆う層間絶縁膜と、
前記メモリセル領域と前記周辺回路領域との境界部分において、前記層間絶縁膜内部に配され、前記金属プレート膜の側壁と水平方向に離隔され、垂直方向に長く延長されるエッチング停止パターンと、を含むことを特徴とする集積回路素子。
【請求項2】
前記エッチング停止パターンの最上面のレベルは、前記金属プレート膜の最上面のレベルよりも高く、
前記エッチング停止パターンの最下面のレベルは、前記金属プレート膜の最下面のレベルよりも高く、
前記エッチング停止パターンの最上面のレベルは、前記層間絶縁膜の最上面のレベルよりも低いことを特徴とする請求項1に記載の集積回路素子。
【請求項3】
前記水平方向において、前記エッチング停止パターンの側壁は、前記金属プレート膜の側壁と互いに対向するように配され、
前記垂直方向において、前記エッチング停止パターンは、前記金属プレート膜とオーバーラップされるように配置されることを特徴とする請求項1に記載の集積回路素子。
【請求項4】
前記エッチング停止パターンは、前記層間絶縁膜によって完全に取り囲まれることを特徴とする請求項1に記載の集積回路素子。
【請求項5】
前記メモリセル領域において、前記層間絶縁膜を貫通し、前記金属プレート膜に連結される金属コンタクトと、
前記周辺回路領域において、前記層間絶縁膜を貫通し、前記周辺回路トランジスタに連結される周辺回路コンタクトと、をさらに含むことを特徴とする請求項1に記載の集積回路素子。
【請求項6】
前記金属コンタクトの最下面のレベルは、前記エッチング停止パターンの最上面のレベルよりも低く、
前記周辺回路コンタクトの最下面のレベルは、前記エッチング停止パターンの最下面のレベルよりも低いことを特徴とする請求項5に記載の集積回路素子。
【請求項7】
前記周辺回路コンタクトの前記垂直方向に沿う長さは、前記金属プレート膜の前記垂直方向に沿う長さよりも長いことを特徴とする請求項5に記載の集積回路素子。
【請求項8】
前記上部物質膜及び前記金属プレート膜は、前記キャパシタ構造物の上部電極であり、前記上部物質膜は、シリコンゲルマニウム膜を含み、前記金属プレート膜は、タングステンを含むことを特徴とする請求項1に記載の集積回路素子。
【請求項9】
前記エッチング停止パターンは、前記層間絶縁膜に対し、エッチング選択比を有する物質によって構成されることを特徴とする請求項1に記載の集積回路素子。
【請求項10】
前記層間絶縁膜は、シリコン酸化物を含み、
前記エッチング停止パターンは、非晶質シリコン、シリコン窒化物、シリコン酸窒化物、シリコン炭窒化物及びシリコンゲルマニウムのうちから選択される少なくとも一つを含むことを特徴とする請求項9に記載の集積回路素子。
【請求項11】
メモリセル領域と、前記メモリセル領域の周辺に配置される周辺回路領域とを有する基板と、
前記メモリセル領域に配置される複数のセルトランジスタと、
前記周辺回路領域に配置される周辺回路トランジスタと、
前記複数のセルトランジスタ上に配置される下部電極、前記下部電極の表面上に配置される誘電膜、前記誘電膜上に配置される上部物質膜、及び前記上部物質膜上に配置される金属プレート膜を含むキャパシタ構造物と、
前記メモリセル領域において、前記金属プレート膜を覆い、前記周辺回路領域において、前記周辺回路トランジスタを覆う層間絶縁膜と、
前記メモリセル領域と前記周辺回路領域との境界部分において、前記層間絶縁膜内部に配され、前記金属プレート膜の側壁と水平方向に離隔され、垂直方向に長く延長される第1エッチング停止パターンと、
前記メモリセル領域において、前記層間絶縁膜上に配され、前記金属プレート膜の最上面と前記垂直方向に離隔され、前記水平方向に長く延長される第2エッチング停止パターンと、を含むことを特徴とする集積回路素子。
【請求項12】
前記第1エッチング停止パターンと前記第2エッチング停止パターンは、互いに異なる垂直レベルにおいて互いに離隔されて配され、
前記水平方向において、前記第1エッチング停止パターンの側壁は、前記金属プレート膜の側壁と互いに対向するように配され、
前記垂直方向において、前記第2エッチング停止パターンの下面は、前記金属プレート膜の最上面と互いに対向するように配置されることを特徴とする請求項11に記載の集積回路素子。
【請求項13】
前記メモリセル領域において、前記第2エッチング停止パターン及び前記層間絶縁膜を貫通し、前記金属プレート膜に連結される金属コンタクトと、
前記周辺回路領域において、前記層間絶縁膜を貫通し、前記周辺回路トランジスタに連結される周辺回路コンタクトと、をさらに含むことを特徴とする請求項11に記載の集積回路素子。
【請求項14】
前記金属コンタクトの側壁は、前記第2エッチング停止パターン及び前記層間絶縁膜と接触し、
前記周辺回路コンタクトの側壁は、前記層間絶縁膜と接触するが、前記第2エッチング停止パターンと接触しないことを特徴とする請求項13に記載の集積回路素子。
【請求項15】
前記層間絶縁膜は、シリコン酸化物を含み、
前記第1エッチング停止パターン及び前記第2エッチング停止パターンは、互いに同一物質を含み、
前記第1エッチング停止パターン及び前記第2エッチング停止パターンそれぞれは、非晶質シリコン、シリコン窒化物、シリコン酸窒化物、シリコン炭窒化物及びシリコンゲルマニウムのうちから選択される少なくとも一つを含むことを特徴とする請求項11に記載の集積回路素子。
【請求項16】
メモリセル領域と、前記メモリセル領域の少なくとも一つの側に配置される周辺回路領域とを含む基板と、
前記メモリセル領域に配置される複数のセルトランジスタと、
前記周辺回路領域に配置される周辺回路トランジスタと、
前記複数のセルトランジスタ上に配置される下部電極、前記下部電極の表面上に配置される誘電膜、前記誘電膜上に配置される上部物質膜、及び前記上部物質膜上に配置される金属プレート膜を含むキャパシタ構造物と、
前記メモリセル領域において、前記金属プレート膜を覆い、前記周辺回路領域において、前記周辺回路トランジスタを覆う層間絶縁膜と、
前記メモリセル領域と前記周辺回路領域との境界部分において、前記層間絶縁膜内部に配され、前記金属プレート膜の側壁と水平方向に離隔され、垂直方向に長く延長される垂直エッチング停止パターンと、
前記メモリセル領域において、前記層間絶縁膜を貫通し、前記金属プレート膜に連結される金属コンタクトと、
前記周辺回路領域において、前記層間絶縁膜を貫通し、前記周辺回路トランジスタに連結される周辺回路コンタクトと、を含み、
前記垂直エッチング停止パターンは、前記層間絶縁膜に対し、エッチング選択比を有する物質によって構成されることを特徴とする集積回路素子。
【請求項17】
前記金属プレート膜の最上面のレベルは、前記垂直エッチング停止パターンの最上面のレベルよりも低く、
前記金属コンタクトの最下面のレベルは、前記垂直エッチング停止パターンの最上面のレベルよりも低く、
前記周辺回路コンタクトの最下面のレベルは、前記垂直エッチング停止パターンの最下面のレベルよりも低いことを特徴とする請求項16に記載の集積回路素子。
【請求項18】
前記メモリセル領域において、前記層間絶縁膜上に配され、前記金属プレート膜の最上面と前記垂直方向に離隔され、前記水平方向に長く延長される水平エッチング停止パターンをさらに含み、
前記水平エッチング停止パターンと前記垂直エッチング停止パターンは、互いに等しい物質を含むことを特徴とする請求項16に記載の集積回路素子。
【請求項19】
前記垂直エッチング停止パターンは、前記層間絶縁膜によって完全に取り囲まれるように位置し、
前記水平エッチング停止パターンは、前記層間絶縁膜上に配置されることを特徴とする請求項18に記載の集積回路素子。
【請求項20】
前記上部物質膜は、シリコンゲルマニウム膜を含み、
前記金属プレート膜は、タングステンを含み、
前記層間絶縁膜は、シリコン酸化物を含み、
前記水平エッチング停止パターン及び前記垂直エッチング停止パターンそれぞれは、非晶質シリコン、シリコン窒化物、シリコン酸窒化物、シリコン炭窒化物及びシリコンゲルマニウムのうちから選択される少なくとも一つを含むことを特徴とする請求項18に記載の集積回路素子。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、集積回路素子及びその製造方法に係り、さらに詳細には、キャパシタを含む集積回路素子及びその製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
最近、微細化された半導体工程技術の急速な発展により、集積回路素子の高集積化が加速化されるにつれ、単位セルの面積が低減されている。従って単位セル内において、キャパシタが占めることができる面積も低減されている。例えば、DRAM(dynamic random access
memory)のような集積回路素子は、集積度が高くなりながら、単位セルの面積は、狭くなる一方、必要な静電容量は、維持されるか、あるいは増大されている。それにより、キャパシタにおいて、空間的限界及びデザインルール(design rule)限界を克服し、キャパシタンスを向上させ、所望する電気的特性を維持しうる構造が必要な実情である。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
本発明の技術的思想が解決しようとする課題は、上部物質膜及び金属プレート膜を上部電極として含むキャパシタ構造物において、該金属プレート膜の剥がれ不良を防止しうる集積回路素子及びその製造方法を提供することである。
【0004】
本発明の技術的思想が解決しようとする課題は、以上で言及された課題に制限されるものではなく、言及されていない他の課題は、以下の記載から、当業者に明確に理解されうるであろう。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明の技術的思想による集積回路素子は、メモリセル領域と、前記メモリセル領域の周辺に配置される周辺回路領域とを有する基板;前記メモリセル領域に配置される複数のセルトランジスタ;前記周辺回路領域に配置される周辺回路トランジスタ;前記複数のセルトランジスタ上に配置される下部電極、前記下部電極の表面上に配置される誘電膜、前記誘電膜上に配置される上部物質膜、及び前記上部物質膜上に配置される金属プレート膜を含むキャパシタ構造物;前記メモリセル領域において、前記金属プレート膜を覆い、前記周辺回路領域において、前記周辺回路トランジスタを覆う層間絶縁膜;並びに前記メモリセル領域と前記周辺回路領域との境界部分において、前記層間絶縁膜内部に配され、前記金属プレート膜の側壁と水平方向に離隔され、垂直方向に長く延長されるエッチング停止パターン;を含む。
【0006】
本発明の技術的思想による集積回路素子は、メモリセル領域と、前記メモリセル領域の周辺に配置される周辺回路領域とを有する基板;前記メモリセル領域に配置される複数のセルトランジスタ;前記周辺回路領域に配置される周辺回路トランジスタ;前記複数のセルトランジスタ上に配置される下部電極、前記下部電極の表面上に配置される誘電膜、前記誘電膜上に配置される上部物質膜、及び前記上部物質膜上に配置される金属プレート膜を含むキャパシタ構造物;前記メモリセル領域において、前記金属プレート膜を覆い、前記周辺回路領域において、前記周辺回路トランジスタを覆う層間絶縁膜;前記メモリセル領域と前記周辺回路領域との境界部分において、前記層間絶縁膜内部に配され、前記金属プレート膜の側壁と水平方向に離隔され、垂直方向に長く延長される第1エッチング停止パターン;並びに前記メモリセル領域において、前記層間絶縁膜上に配され、前記金属プレート膜の最上面と前記垂直方向に離隔され、前記水平方向に長く延長される第2エッチング停止パターン;を含む。
【0007】
本発明の技術的思想による集積回路素子は、メモリセル領域と、前記メモリセル領域の少なくとも一側に配置される周辺回路領域とを含む基板;前記メモリセル領域に配置される複数のセルトランジスタ;前記周辺回路領域に配置される周辺回路トランジスタ;前記複数のセルトランジスタ上に配置される下部電極、前記下部電極の表面上に配置される誘電膜、前記誘電膜上に配置される上部物質膜、及び前記上部物質膜上に配置される金属プレート膜を含むキャパシタ構造物;前記メモリセル領域において、前記金属プレート膜を覆い、前記周辺回路領域において、前記周辺回路トランジスタを覆う層間絶縁膜;前記メモリセル領域と前記周辺回路領域との境界部分において、前記層間絶縁膜内部に配され、前記金属プレート膜の側壁と水平方向に離隔され、垂直方向に長く延長される垂直エッチング停止パターン;前記メモリセル領域において、前記層間絶縁膜を貫通し、前記金属プレート膜に連結される金属コンタクト;並びに前記周辺回路領域において、前記層間絶縁膜を貫通し、前記周辺回路トランジスタに連結される周辺回路コンタクト;を含み、前記垂直エッチング停止パターンは、前記層間絶縁膜に対し、エッチング選択比を有する物質によって構成される。
【0008】
本発明の技術的思想による集積回路素子の製造方法は、メモリセル領域と、前記メモリセル領域の周辺に配置される周辺回路領域とを有する基板を準備する段階と、前記メモリセル領域に複数のセルトランジスタを形成し、前記周辺回路領域に周辺回路トランジスタ、及び前記周辺回路トランジスタに連結されるコンタクトパッドを形成する段階と、前記複数のセルトランジスタ上に配置される下部電極、前記下部電極の表面上に配置される誘電膜、及び前記誘電膜上に配置される上部物質膜を順次に形成する段階と、前記メモリセル領域において、前記上部物質膜を覆い、前記周辺回路領域において、前記コンタクトパッドを覆うように、金属プレート膜をコンフォーマルに形成する段階と、前記金属プレート膜をコンフォーマルに覆う第1層間絶縁膜を形成する段階と、前記第1層間絶縁膜をコンフォーマルに覆い、前記第1層間絶縁膜とエッチング選択比を有する物質によって構成されるエッチング停止膜を形成する段階と、前記周辺回路領域において、前記エッチング停止膜の一部、及び前記第1層間絶縁膜の一部を除去し、前記金属プレート膜の一部を露出させる段階と、前記周辺回路領域において、前記金属プレート膜の一部を除去し、前記コンタクトパッドを露出させる段階と、前記エッチング停止膜及び前記コンタクトパッドをコンフォーマルに覆う第2層間絶縁膜を形成する段階と、前記第2層間絶縁膜を研磨し、前記エッチング停止膜の最上面を露出させる段階と、前記エッチング停止膜の一部をとり除く段階と、を含む。
【発明の効果】
【0009】
本発明の技術的思想による集積回路素子は、上部物質膜及び金属プレート膜を上部電極として含むキャパシタ構造物において、該金属プレート膜の剥がれ不良を防止しうるので、低い不良率、及び高い信頼性を有する効果がある。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【
図1】本発明の技術的思想の一実施形態による集積回路素子を示すレイアウト図である。
【
図4】本発明の技術的思想の他の実施形態による集積回路素子を示す断面図である。
【
図5A】本発明の技術的思想の他の実施形態による集積回路素子を示す断面図である。
【
図5B】本発明の技術的思想の他の実施形態による集積回路素子を示す断面図である。
【
図6】本発明の技術的思想の一実施形態による集積回路素子の製造方法を示すフローチャートである。
【
図7】本発明の技術的思想の一実施形態による集積回路素子の製造方法を工程順序によって示す断面図である。
【
図8】本発明の技術的思想の一実施形態による集積回路素子の製造方法を工程順序によって示す断面図である。
【
図9】本発明の技術的思想の一実施形態による集積回路素子の製造方法を工程順序によって示す断面図である。
【
図10】本発明の技術的思想の一実施形態による集積回路素子の製造方法を工程順序によって示す断面図である。
【
図11】本発明の技術的思想の一実施形態による集積回路素子の製造方法を工程順序によって示す断面図である。
【
図12】本発明の技術的思想の一実施形態による集積回路素子の製造方法を工程順序によって示す断面図である。
【
図13】本発明の技術的思想の一実施形態による集積回路素子の製造方法を工程順序によって示す断面図である。
【
図14】本発明の技術的思想の一実施形態による集積回路素子の製造方法を工程順序によって示す断面図である。
【
図15】本発明の技術的思想の一実施形態による集積回路素子の製造方法を工程順序によって示す断面図である。
【
図16】本発明の技術的思想の一実施形態による集積回路素子の製造方法を工程順序によって示す断面図である。
【
図17】本発明の技術的思想の一実施形態による集積回路素子の製造方法を工程順序によって示す断面図である。
【
図18】本発明の技術的思想のさらに他の実施形態による集積回路素子を示すレイアウト図である。
【
図20】本発明の技術的思想の実施形態による集積回路素子を含むシステムを示す構成図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、添付図面を参照し、本発明の技術的思想の実施形態について詳細に説明する。
【0012】
図1は、本発明の技術的思想の一実施形態による集積回路素子を示すレイアウト図面であり、
図2は、
図1のA1部分を拡大させた拡大図であり、
図3は、
図2のB1-B1’線に沿う断面図である。
【0013】
図1ないし
図3を共に参照すれば、集積回路素子100は、メモリセル領域MCAと周辺回路領域PCAとを含む基板110を含むものでもある。
【0014】
メモリセル領域MCAは、DRAM(dynamic random access
memory)素子の揮発性メモリセルのアレイ領域でもあり、周辺回路領域PCAは、DRAM素子のコア領域または周辺回路領域でもある。例えば、周辺回路領域PCAは、メモリセル領域MCAに含まれるメモリセルアレイに、信号及び/または電源を伝達するための周辺回路トランジスタPGを含むものでもある。
【0015】
一部実施形態において、周辺回路トランジスタPGは、コマンドデコーダ、制御ロジック、アドレスバッファ、ロウデコーダ、カラムデコーダ、センスアンプ、データ入出力回路のような多様な回路を構成しうる。
【0016】
基板110には、素子分離用トレンチ112Tが形成され、素子分離用トレンチ112T内には、素子分離膜112が形成されうる。素子分離膜112は、シリコン酸化物、シリコン窒化物、またはそれらの組み合わせを含むものでもある。素子分離膜112により、メモリセル領域MCAにおいては、基板110に、複数の第1活性領域AC1が定義され、周辺回路領域PCAにおいては、基板110に、第2活性領域AC2が定義されうる。
【0017】
メモリセル領域MCAにおいて複数の第1活性領域AC1は、それぞれ、第1水平方向X及び第2水平方向Yに対する斜線方向に長軸を有するように配されうる。複数のワードラインWLが、複数の第1活性領域AC1を横切り、第1水平方向Xに沿って互いに平行に延長されうる。複数のワードラインWL上には、複数のビットラインBLが、第2水平方向Yに沿って互いに平行に延長されうる。複数のビットラインBLは、複数のダイレクトコンタクトDCを介し、複数の第1活性領域AC1に連結されうる。
複数のビットラインBLのうち、互いに隣接する2本のビットラインBL間に、複数の埋め込みコンタクトBCが形成されうる。複数の埋め込みコンタクトBCは、第1水平方向X及び第2水平方向Yに沿って一列に配列されうる。複数の埋め込みコンタクトBC上には、複数のランディングパッドLPが形成されうる。複数の埋め込みコンタクトBC、及び複数のランディングパッドLPは、複数のビットラインBLの上部に形成されるキャパシタ構造物180の下部電極181を、第1活性領域AC1に連結させる役割を行うことができる。複数のランディングパッドLPは、それぞれ埋め込みコンタクトBCと垂直方向Zに、一部がオーバーラップされるように配されうる。
【0018】
基板110は、シリコン(Si)を含むウェーハでもある。一部実施形態において、基板110は、ゲルマニウム(Ge)のような半導体元素、またはSiC(silicon carbide)、GaAs(gallium arsenide)、InAs(indium arsenide)、InP(indium phosphide)のような化合物半導体を含むウェーハでもある。なお、基板110は、SOI(silicon-on-insulator)構造を有しうる。また、基板110は、導電領域、例えば、不純物がドーピングされたウェル、または不純物がドーピングされた構造物を含むものでもある。
【0019】
基板110の複数のダイレクトコンタクトホールDCH内に、複数のダイレクトコンタクトDCが形成されうる。複数のダイレクトコンタクトDCは、複数の第1活性領域AC1に連結されうる。複数のダイレクトコンタクトDCは、ドーピングされたポリシリコンを含むものでもある。例えば、複数のダイレクトコンタクトDCは、リン(P)、ヒ素(As)、ビスマス(Bi)、アンチモン(Sb)のような不純物を相対的に高い濃度で含むポリシリコンを含むものでもある。
【0020】
基板110上、及び複数のダイレクトコンタクトDC上に、複数のビットラインBLが、第2水平方向Yに沿って長く延長されうる。複数のビットラインBLは、それぞれダイレクトコンタクトDCを介し、第1活性領域AC1に連結されうる。複数のビットラインBLは、それぞれ、基板110上に順に積層された下部導電パターン132A、中間導電パターン134A及び上部導電パターン136Aを含むものでもある。下部導電パターン132Aは、ドーピングされたポリシリコンを含むものでもある。中間導電パターン134A及び上部導電パターン136Aは、それぞれ、TiN、TiSiN、W、タングステンシリサイド、またはそれらの組み合わせを含むものでもある。一部実施形態において、中間導電パターン134Aは、TiN、TiSiN、またはそれらの組み合わせによってなり、上部導電パターン136Aは、タングステンを含むものでもある。
【0021】
複数のビットラインBLは、複数の絶縁キャッピング層140Aによっても覆われる。複数の絶縁キャッピング層140Aは、複数のビットラインBL上において、第2水平方向Yに延長されうる。複数のビットラインBLそれぞれの両側壁上に、スペーサ150Aが配されうる。スペーサ150Aは、複数のビットラインBLの両側壁上において、第2水平方向Yに延長され、スペーサ150Aの一部は、ダイレクトコンタクトホールDCHの内部まで延長され、ダイレクトコンタクトDCの両側壁をカバーしうる。
【0022】
ダイレクトコンタクトDCは、基板110に形成されたダイレクトコンタクトホールDCH内に形成され、基板110の上面より高いレベルまで延長されうる。例えば、ダイレクトコンタクトDCの上面は、下部導電パターン132Aの上面と同一レベルに配され、ダイレクトコンタクトDCの上面は、中間導電パターン134Aの底面と接触しうる。また、ダイレクトコンタクトDCの底面は、基板110の上面より低いレベルに配されうる。
【0023】
複数のビットラインBLそれぞれの間には、複数の絶縁フェンス(図示せず)、及び複数の導電性プラグ152が、第2水平方向Yに沿って一列に配されうる。複数の導電性プラグ152は、基板110に形成されたリセス空間RSから、垂直方向Zに沿って長く延長されうる。第2水平方向Yにおいて、複数の導電性プラグ152それぞれの両側壁は、前記複数の絶縁フェンスによって互いに絶縁されうる。複数の導電性プラグ152は、複数の埋め込みコンタクトBCを構成しうる。
【0024】
複数の導電性プラグ152上に、複数のランディングパッドLPが形成されうる。複数の導電性プラグ152と、複数のランディングパッドLPとの間に、金属シリサイド膜(図示せず)がさらに配されうる。前記金属シリサイド膜は、コバルトシリサイド、ニッケルシリサイドまたはマンガンシリサイドによってもなる。複数のランディングパッドLPは、それぞれ、導電性バリア膜162A及びランディングパッド導電層164Aを含むものでもある。導電性バリア膜162Aは、Ti、TiN、またはそれらの組み合わせを含むものでもある。ランディングパッド導電層164Aは、金属、金属窒化物、導電性ポリシリコン、またはそれらの組み合わせを含むものでもある。複数のランディングパッドLPは、平面視、アイランド型パターン形状を有しうる。複数のランディングパッドLPは、それらの周囲を取り囲む絶縁パターン166によって互いに電気的に絶縁されうる。
【0025】
周辺回路領域PCAにおいて、第2活性領域AC2上に、周辺回路トランジスタPGが配されうる。周辺回路トランジスタPGは、第2活性領域AC2上に順に積層されたゲート誘電膜116、ゲート電極PGS及びゲートキャッピングパターン140Bを含むものでもある。
ゲート誘電膜116は、シリコン酸化物、シリコン窒化物、シリコン酸窒化物、またはシリコン酸化物より高い誘電定数を有する高誘電物質のうちから選択される少なくとも一つによってもなる。ゲート電極PGSは、下部導電パターン132B、中間導電パターン134B及び上部導電パターン136Bを含むものでもある。下部導電パターン132B、中間導電パターン134B及び上部導電パターン136Bの構成物質は、メモリセル領域MCAに位置するビットラインBLに含まれた下部導電パターン132A、中間導電パターン134A及び上部導電パターン136Aの構成物質と同一でもある。また、ゲートキャッピングパターン140Bは、シリコン窒化物を含むものでもある。
【0026】
一部実施形態において、ゲート電極PGSの両側壁は、ゲートスペーサ150Bによっても覆われる。ゲートスペーサ150Bは、シリコン酸化物、シリコン窒化物、またはそれらの組み合わせを含むものでもある。
【0027】
周辺回路トランジスタPGは、第1絶縁膜142によっても覆われる。第1絶縁膜142上には、第2絶縁膜144が配されうる。周辺回路領域PCAにおいて、第1絶縁膜142及び第2絶縁膜144を垂直方向に貫通するコンタクトホールCPH内に、コンタクトプラグCPが形成されうる。コンタクトプラグCPは、メモリセル領域MCAに形成された複数のランディングパッドLPと同一に、導電性バリア膜162B及びランディングパッド導電層164Bを含むものでもある。
【0028】
メモリセル領域MCAにおいて、絶縁パターン166上に、上部絶縁パターン170が配されうる。上部絶縁パターン170は、第2絶縁膜144及び絶縁パターン166に対し、エッチング選択比を有する物質を含むものでもある。例えば、上部絶縁パターン170は、シリコン窒化物を含むものでもある。
【0029】
メモリセル領域MCAにおいて、上部絶縁パターン170上に、キャパシタ構造物180が配されうる。キャパシタ構造物180は、複数の下部電極181、キャパシタ誘電膜183、シリコンゲルマニウム膜185及び金属プレート膜187を含むものでもある。ここで、シリコンゲルマニウム膜185及び金属プレート膜187は、キャパシタ構造物180の上部電極に提供されうる。前記シリコンゲルマニウム膜185は、上部物質膜と称されうる。ここで、前記上部物質膜を構成する物質は、シリコンゲルマニウムに限定されるものではないということは、言うまでもない。
【0030】
複数の下部電極181は、複数のランディングパッドLP上において、垂直方向Zに延長されうる。複数の下部電極181の底部は、上部絶縁パターン170の開口部内に配されうる。複数の下部電極181の側壁上には、支持層SPTが配されうる。支持層SPTは、隣接する2個の下部電極181間に、一定距離が維持されるようにし、複数の下部電極181の傾きまたは倒れを防止しうる。支持層SPTは、複数の下部電極181の側壁上において、垂直方向Zに互いに異なるレベルに複数形成されうる。
【0031】
複数の下部電極181上には、キャパシタ誘電膜183が配されうる。キャパシタ誘電膜183は、複数の下部電極181側壁上において、支持層SPTの上面上及び底面上に延長され、上部絶縁パターン170上に延長されうる。シリコンゲルマニウム膜185は、キャパシタ誘電膜183上において、複数の下部電極181をカバーするように配されうる。
【0032】
一部実施形態において、複数の下部電極181は、それぞれ、ルテニウム(Ru)、チタン(Ti)、タンタル(Ta)、ニオブ(Nb)、イリジウム(Ir)、モリブデン(Mo)、タングステン(W)のような金属;チタン窒化物(TiN)、タンタル窒化物(TaN)、ニオブ窒化物(NbN)、モリブデン窒化物(MoN)、タングステン窒化物(WN)のような導電性金属窒化物;及びイリジウム酸化物(IrO2)、ルテニウム酸化物(RuO2)、ストロンチウムルテニウム酸化物(SrRuO3)のような導電性金属酸化物のうちから選択された少なくとも一つを含むものでもある。
【0033】
一部実施形態において、キャパシタ誘電膜183は、ジルコニウム酸化物、ハフニウム酸化物、チタン酸化物、ニオブ酸化物、タンタル酸化物、イットリウム酸化物、ストロンチウムチタン酸化物、バリウムストロンチウムチタン酸化物、スカンジウム酸化物及びランタン族酸化物のうち少なくとも一つを含むものでもある。
【0034】
複数の下部電極181、キャパシタ誘電膜183及びシリコンゲルマニウム膜185は、メモリセル領域MCAにだけ形成されうる。すなわち、周辺回路領域PCAには、複数の下部電極181、キャパシタ誘電膜183及びシリコンゲルマニウム膜185が形成されないのである。それにより、メモリセル領域MCAと周辺回路領域PCAとの間の大きい段差により、シリコンゲルマニウム膜185の表面は、水平な上面、及び垂直な側面を含むものでもある。すなわち、メモリセル領域MCAの複数の下部電極181上に位置するシリコンゲルマニウム膜185は、実質的に直角の表面を有しうる。
【0035】
そのような形状を有するシリコンゲルマニウム膜185の表面に沿い、金属プレート膜187が配されうる。それにより、金属プレート膜187の表面は、偏平な上面、及び垂直な側面を含むものでもある。ただし、金属プレート膜187の下部分は、周辺回路領域PCAに位置しうる。一部実施形態において、金属プレート膜187は、タングステンを含むものでもあるが、それに限定されるものではない。
【0036】
層間絶縁膜190は、メモリセル領域MCAと周辺回路領域PCAとをいずれもカバーするように配されうる。メモリセル領域MCAと及び周辺回路領域PCAとの上において、キャパシタ構造物180の有無による段差をカバーするように、層間絶縁膜190は、それぞれの領域において、互いに異なる垂直方向Zの厚みを有しうる。
【0037】
本発明の集積回路素子100において、メモリセル領域MCAと周辺回路領域PCAとの境界部分において、さらに正確には、周辺回路領域PCAに入り込み、層間絶縁膜190内部に、エッチング停止パターンESPが配されうる。一部実施形態において、エッチング停止パターンESPは、金属プレート膜187の垂直な側壁と第1水平方向Xに離隔され、垂直方向Zに長く延長されるように配されうる。
【0038】
一部実施形態において、エッチング停止パターンESPは、層間絶縁膜190に対し、エッチング選択比を有する物質によって構成されうる。例えば、層間絶縁膜190は、シリコン酸化物を含むものでもあり、エッチング停止パターンESPは、非晶質シリコン、シリコン窒化物、シリコン酸窒化物、シリコン炭窒化物及びシリコンゲルマニウムのうちから選択される少なくとも一つを含むものでもある。
【0039】
一部実施形態において、エッチング停止パターンESPの最上面のレベルは、金属プレート膜187の最上面のレベルよりもさらに高い。また、エッチング停止パターンESPの最下面のレベルは、金属プレート膜187の最下面のレベルよりもさらに高い。それに加え、エッチング停止パターンESPの最上面のレベルは、層間絶縁膜190の最上面のレベルよりもさらに低い。すなわち、エッチング停止パターンESPは、層間絶縁膜190によって完全に取り囲まれうる。
【0040】
一部実施形態において、第1水平方向Xに、エッチング停止パターンESPの側壁は、金属プレート膜187の垂直な側壁と互いに対向するように配されうる。また、垂直方向Zに、エッチング停止パターンESPは、金属プレート膜187の下部分とオーバーラップされるように配されうる。そのようなエッチング停止パターンESPの形成位置に係わる理由は、後述する製造方法において詳細に説明する。
【0041】
メモリセル領域MCAにおいて、層間絶縁膜190を貫通し、垂直方向Zに延長される複数の金属コンタクトMCが配されうる。複数の金属コンタクトMCの底部は、金属プレート膜187に接触し、電気的に連結されうる。すなわち、複数の金属コンタクトMCは、金属プレート膜187を介し、キャパシタ構造物180の上部電極に電気的に連結されうる。複数の金属コンタクトMCは、それぞれ、導電性バリア膜192及びコンタクト導電層194を含むものでもある。
【0042】
周辺回路領域PCAにおいて、層間絶縁膜190を貫通し、垂直方向Zに延長される周辺回路コンタクトPCが配されうる。周辺回路コンタクトPCの底部は、コンタクトプラグCPの上部であるコンタクトパッドに連結されうる。すなわち、周辺回路コンタクトPCは、コンタクトプラグCPを介し、周辺回路トランジスタPGに電気的に連結されうる。周辺回路コンタクトPCは、メモリセル領域MCAに形成された金属コンタクトMCと同一に、導電性バリア膜192及びコンタクト導電層194を含むものでもある。
【0043】
本発明の集積回路素子100において、複数の金属コンタクトMCの最下面のレベルは、エッチング停止パターンESPの最上面のレベルよりもさらに低い。また、周辺回路コンタクトPCの最下面のレベルは、エッチング停止パターンESPの最下面のレベルよりもさらに低い。それに加え、垂直方向Zに、周辺回路コンタクトPCの垂直長は、金属プレート膜187の垂直長と、金属コンタクトMCの垂直長との和と実質的に同一でもある。
【0044】
最近微細化された半導体工程技術の急速な発展により、集積回路素子の高集積化が加速化されることにより、単位セルの面積が低減されている。従って、該単位セル内において、キャパシタが占めることができる面積も、低減されてきている。例えば、DRAMのような集積回路素子は、集積度が高くなりながら、単位セルの面積は、狭くなる一方、必要な静電容量は、維持されるか、あるいは増大されている。それにより、キャパシタにおいて、空間的限界及びデザインルール(design rule)の限界を克服し、キャパシタンスを向上させ、所望する電気的特性を維持しうる構造が必要な実情である。
【0045】
最近、集積回路素子100において、キャパシタ構造物180におけるセンシングマージン(sensing margin)を確保するために、シリコンゲルマニウム膜185を覆うように金属プレート膜187を形成し、シリコンゲルマニウム膜185及び金属プレート膜187を、共に上部電極として使用している。その場合、金属プレート膜187を覆う層間絶縁膜190の研磨工程において、金属プレート膜187のコーナー部分が共に離れる剥がれ不良が発生する実情である。
【0046】
そのような不良を効率的に解決するために、本発明の技術的思想によれば、金属プレート膜187を完全に覆うように、金属プレート膜187上に、まず、層間絶縁膜190の一部(第1層間絶縁膜と称する)を形成し、次に、第1層間絶縁膜上にエッチング停止膜を形成する。また、層間絶縁膜190の残り部分(第2層間絶縁膜と称する)を形成し、最後に、第2層間絶縁膜に研磨工程を遂行することにより、集積回路素子100の層間絶縁膜190を形成する。一部実施形態において、前記エッチング停止膜の一部が除去され、層間絶縁膜190内部に、エッチング停止パターンESPが存在しうる。そのような製造方法の場合、前記エッチング停止膜下に、十分な厚みの第1層間絶縁膜が形成されているので、過エッチングが生じうる部分(例えば、コーナー部分)においても、金属プレート膜187は、第1層間絶縁膜によって保護されうる。
【0047】
究極的に、本発明の技術的思想による集積回路素子100は、シリコンゲルマニウム膜185及び金属プレート膜187を上部電極として含むキャパシタ構造物180において、金属プレート膜187の剥がれ不良を防止しうるので、低い不良率、及び高い信頼性を有する効果がある。
【0048】
図4、
図5A及び
図5Bは、本発明の技術的思想の他の実施形態による集積回路素子を示す断面図である。
【0049】
以下で説明する集積回路素子100A,100B,100Cを構成するほとんどの構成要素、及び前記構成要素をなす物質は、先に、
図1ないし
図3で説明したところと実質的に同一であるか、あるいは類似している。従って、説明の便宜のために、前述の集積回路素子100との差異を中心に説明する。
【0050】
図4を参照すれば、集積回路素子100Aは、メモリセル領域MCAと周辺回路領域PCAとを含む基板110を含むものでもある。
【0051】
本発明の集積回路素子100Aにおいて、メモリセル領域MCAと周辺回路領域PCAとの境界部分において、さらに正確には、周辺回路領域PCAに入り込み、層間絶縁膜190A内部に、第1エッチング停止パターンESP1が配されうる。一部実施形態において、第1エッチング停止パターンESP1は、金属プレート膜187の垂直な側壁と第1水平方向Xに離隔され、垂直方向Zに長く延長されるように配されうる。第1エッチング停止パターンESP1は、垂直エッチング停止パターンと称されうる。
【0052】
本発明の集積回路素子100Aにおいて、メモリセル領域MCAにおいて、層間絶縁膜190A上に配され、金属プレート膜187の最上面と前記垂直方向Zに離隔され、第1水平方向Xに長く延長される第2エッチング停止パターンESP2が配されうる。一部実施形態において、第2エッチング停止パターンESP2は、金属プレート膜187の水平な上面と垂直方向Zに離隔され、第1水平方向Xに長く延長されるように配されうる。第2エッチング停止パターンESP2は、水平エッチング停止パターンと称されうる。
【0053】
第1エッチング停止パターンESP1と第2エッチング停止パターンESP2は、互いに異なる垂直レベルにおいて、互いに離隔されて配されうる。一部実施形態において、第1エッチング停止パターンESP1及び第2エッチング停止パターンESP2は、それぞれ層間絶縁膜190Aに対し、エッチング選択比を有する物質によって構成されうる。例えば、層間絶縁膜190Aは、シリコン酸化物を含むものでもあり、第1エッチング停止パターンESP1及び第2エッチング停止パターンESP2は、それぞれ、非晶質シリコン、シリコン窒化物、シリコン酸窒化物、シリコン炭窒化物及びシリコンゲルマニウムのうちから選択される少なくとも一つを含むものでもある。ここで、第1エッチング停止パターンESP1及び第2エッチング停止パターンESP2は、互いに同一物質を含むものでもある。
【0054】
メモリセル領域MCAにおいて、第2エッチング停止パターンESP2及び層間絶縁膜190Aを貫通し、垂直方向Zに延長される複数の金属コンタクトMCが配されうる。複数の金属コンタクトMCの底部は、金属プレート膜187に接触し、電気的に連結されうる。すなわち、複数の金属コンタクトMCは、金属プレート膜187を介し、キャパシタ構造物180の上部電極に電気的に連結されうる。複数の金属コンタクトMCの側壁は、第2エッチング停止パターンESP2及び層間絶縁膜190Aと接触しうる。
【0055】
周辺回路領域PCAにおいて、層間絶縁膜190Aを貫通し、垂直方向Zに延長される周辺回路コンタクトPCが配されうる。周辺回路コンタクトPCの底部は、コンタクトプラグCPの上部であるコンタクトパッドに連結されうる。すなわち、周辺回路コンタクトPCは、コンタクトプラグCPを介し、周辺回路トランジスタPGに電気的に連結されうる。周辺回路コンタクトPCの側壁は、層間絶縁膜190Aと接触するが、第2エッチング停止パターンESP2と接触しない。
【0056】
図5Aを参照すれば、集積回路素子100Bは、メモリセル領域MCAと周辺回路領域PCAとを含む基板110を含むものでもある。
【0057】
本発明の集積回路素子100Bにおいて、層間絶縁膜190Bは、メモリセル領域MCAと周辺回路領域PCAとをいずれもカバーするように配されうる。メモリセル領域MCAと周辺回路領域PCAとの上において、キャパシタ構造物180の有無による段差をカバーするように、層間絶縁膜190Bは、それぞれの領域において、互いに異なる垂直方向Zの厚みを有しうる。
【0058】
本発明の集積回路素子100Bにおいて、エッチング停止パターンESP(
図3)が存在しないのである。さらに具体的には、金属プレート膜187を完全に覆うように、金属プレート膜187上に、まず、層間絶縁膜190Bの一部(第1層間絶縁膜と称する)を形成し、次に、第1層間絶縁膜上に、エッチング停止膜を形成する。次に、第1層間絶縁膜の一部、及びエッチング停止膜の一部を除去する。また、層間絶縁膜190Bの残り部分(第2層間絶縁膜と称する)を形成し、最後に、第2層間絶縁膜に、研磨工程を遂行することにより、集積回路素子100Bの層間絶縁膜190Bを形成する。前記研磨工程後、前記エッチング停止膜は、いずれも除去され、層間絶縁膜190Bの内部及び外部に、エッチング停止パターンESP(
図3)が存在しないのである。
【0059】
図5Bを参照すれば、集積回路素子100Cは、メモリセル領域MCAと周辺回路領域PCAとを含む基板110を含むものでもある。
【0060】
本発明の集積回路素子100Cにおいて、層間絶縁膜190Cは、メモリセル領域MCAと周辺回路領域PCAとをいずれもカバーするように配されうる。また、前述の集積回路素子100B(
図5A)と同一に、集積回路素子100Cには、エッチング停止パターンESP(
図3)が存在しないのである。
【0061】
本発明の集積回路素子100Cにおいて、シリコンゲルマニウム膜185Cの蒸着(deposition)過程中、他の部分に比べ、コーナー部分にさらに多くの蒸着がなされうる。それにより、シリコンゲルマニウム膜185Cは、コーナー部分にオーバーハングOH(overhang)を有しうる。また、金属プレート膜187Cは、シリコンゲルマニウム膜185Cに沿ってコンフォーマルに形成されるので、金属プレート膜187Cも、コーナー部分にオーバーハングOHを有しうる。
【0062】
図6は、本発明の技術的思想の一実施形態による集積回路素子の製造方法を示すフローチャートである。
【0063】
図6を参照すれば、集積回路素子の製造方法(S200)は、第1段階(S210)ないし第8段階(S280)の工程順序を含むものでもある。
【0064】
ある実施形態が異なって具現可能な場合、特定の工程順序は、説明される順序と異なるようにも遂行される。例えば、連続して説明される2つの工程が、実質的に同時に遂行されもし、説明される順序と反対の順序にも遂行される。
【0065】
本発明の技術的思想による集積回路素子の製造方法(S200)は、メモリセル領域にセルトランジスタを形成し、周辺回路領域に、周辺回路トランジスタ、及びそれと連結されるコンタクトパッドを形成する第1段階(S210)、複数のセルトランジスタ上に配置される下部電極、誘電膜及びシリコンゲルマニウム膜を形成する第2段階(S220)、メモリセル領域において、シリコンゲルマニウム膜を覆い、周辺回路領域において、コンタクトパッドを覆う金属プレート膜をコンフォーマルに形成する第3段階(S230)、金属プレート膜をコンフォーマルに覆う第1層間絶縁膜を形成する第4段階(S240)、第1層間絶縁膜をコンフォーマルに覆うエッチング停止膜を形成する第5段階(S250)、周辺回路領域において、エッチング停止膜の一部、第1層間絶縁膜の一部、及び金属プレート膜の一部を除去し、コンタクトパッドを露出させる第6段階(S260)、エッチング停止膜及びコンタクトパッドをコンフォーマルに覆う第2層間絶縁膜を形成する第7段階(S270)、並びに第2層間絶縁膜を研磨し、エッチング停止膜を露出させる第8段階(S280)を含むものでもある。
【0066】
前記第1段階(S210)ないし第8段階(S280)のそれぞれに係わる技術的特徴は、後述する
図7ないし
図17を介して詳細に説明する。
【0067】
図7ないし
図17は、本発明の技術的思想の一実施形態による集積回路素子の製造方法を、工程順序によって示す断面図である。
【0068】
図7を参照すれば、メモリセル領域MCA及び周辺回路領域PCAを有する基板110に、複数の素子分離用トレンチ112Tと、複数の素子分離膜112とを形成しうる。
【0069】
複数の素子分離膜112により、基板110のメモリセル領域MCAに、複数の第1活性領域AC1が定義され、周辺回路領域PCAに、第2活性領域AC2が定義される。
【0070】
次に、周辺回路領域PCAにおいて、基板110上に、ゲート誘電膜116を形成しうる。
【0071】
次に、基板110の一部を除去し、第1活性領域AC1を露出させるダイレクトコンタクトホールDCHを形成しうるし、ダイレクトコンタクトホールDCH内に、ダイレクトコンタクトDCを形成しうる。
【0072】
次に、ダイレクトコンタクトDC上に、ビットラインBLと絶縁キャッピング層140Aとを形成し、ゲート誘電膜116上に、ゲート電極PGSとゲートキャッピングパターン140Bとを形成しうる。
【0073】
次に、ゲート電極PGSの側壁上に、ゲートスペーサ150Bを形成し、ゲート電極PGSをカバーする第1絶縁膜142を形成しうる。
【0074】
次に、メモリセル領域MCAにおいて、ビットラインBL及び絶縁キャッピング層140Aの側壁上に、スペーサ150Aを形成し、複数のビットラインBL間に、複数の絶縁フェンス(図示せず)を形成しうる。
【0075】
次に、複数のビットラインBL間と、前記複数の絶縁フェンス間とのコンタクト空間(図示せず)底に配置される基板110の一部を除去し、複数のビットラインBL間において第1活性領域AC1を露出させる複数のリセス空間RSを形成しうる。
【0076】
次に、複数のリセス空間RSを充填しながら、複数のビットラインBL間において、前記コンタクト空間の一部を充填する複数の導電性プラグ152を形成しうる。
【0077】
次に、周辺回路領域PCAにおいて、第1絶縁膜142をエッチングし、第2活性領域AC2を露出させる複数のコンタクトホールCPHを形成しうる。
【0078】
次に、メモリセル領域MCAには、導電性バリア膜172A及びランディングパッド導電層174Aによって構成される複数のランディングパッドLPを形成し、周辺回路領域PCAには、導電性バリア膜172B及びランディングパッド導電層174Bによって構成される複数のコンタクトプラグCPを形成しうる。
【0079】
次に、複数のランディングパッドLPの側壁を取り囲む絶縁パターン166と、コンタクトプラグCPの側壁を覆う第2絶縁膜144とを形成しうる。
【0080】
図8を参照すれば、メモリセル領域MCAにおいて、上部絶縁パターン170上に順次に配された第1モールド層、第2モールド層及び第3モールド層を含むモールド構造物を形成しうる。
【0081】
また、前記第1モールド層と前記第2モールド層との間、前記第2モールド層と前記第3モールド層との間、及び前記第3モールド層上に、選択的に支持層SPTを形成しうる。
【0082】
次に、前記モールド構造物上にマスクパターンを形成し、前記マスクパターンをエッチングマスクとして使用し、前記モールド構造物を貫通する開口部を形成し、前記開口部に、下部電極181を形成しうる。
【0083】
次に、前記モールド構造物を除去し、上部絶縁パターン170、下部電極181及び支持層SPTを形成しうる。
【0084】
図9を参照すれば、上部絶縁パターン170、下部電極181及び支持層SPTの上にキャパシタ誘電膜183を形成し、シリコンゲルマニウム膜185及び金属プレート膜187を順次に形成しうる。
【0085】
具体的には、メモリセル領域MCAにおいて、シリコンゲルマニウム膜185を覆い、周辺回路領域PCAにおいて、複数のコンタクトプラグCPそれぞれのコンタクトパッドを覆うように、金属プレート膜187をコンフォーマルに形成しうる。金属プレート膜187は、タングステンを含むものでもあるが、それに限定されるものではない。
【0086】
図10を参照すれば、金属プレート膜187をコンフォーマルに覆うように、第1層間絶縁膜190Pを形成しうる。
【0087】
具体的には、第1層間絶縁膜190Pは、後述する層間絶縁膜190(
図15)の一部を構成しうる。第1層間絶縁膜190Pは、シリコン酸化物を含むものでもあるが、それに限定されるものではない。
【0088】
図11を参照すれば、第1層間絶縁膜190Pをコンフォーマルに覆うように、エッチング停止膜ESLを形成しうる。
【0089】
具体的には、エッチング停止膜ESLは、後述する第1エッチング停止パターンESP1(
図12)及び第2エッチング停止パターンESP2(
図12)に分離されうる。エッチング停止膜ESLは、第1層間絶縁膜190Pに対し、エッチング選択比を有する物質によって構成されうる。エッチング停止膜ESLは、非晶質シリコン、シリコン窒化物、シリコン酸窒化物、シリコン炭窒化物及びシリコンゲルマニウムのうちから選択される少なくとも一つを含むものでもあるが、それらに限定されるものではない。
【0090】
図12を参照すれば、周辺回路領域PCAにおいて、エッチング停止膜ESL(
図11)の一部、及び第1層間絶縁膜190Pの一部を除去し、金属プレート膜187の一部を露出させうる。
【0091】
具体的には、エッチング停止膜ESL(
図11)は、第1エッチング停止パターンESP1及び第2エッチング停止パターンESP2に分離されうる。メモリセル領域MCAと周辺回路領域PCAとの境界部分において、さらに正確には、周辺回路領域PCAに入り込み、第1層間絶縁膜190Pの側壁に、第1エッチング停止パターンESP1が配されうる。また、メモリセル領域MCAにおいて、第1層間絶縁膜190Pの上面に、第2エッチング停止パターンESP2が配されうる。
【0092】
図13を参照すれば、周辺回路領域PCAにおいて、金属プレート膜187の一部を除去し、複数のコンタクトプラグCPそれぞれのコンタクトパッドを露出させうる。
【0093】
具体的には、第1エッチング停止パターンESP1の最外郭側壁、第1層間絶縁膜190Pの最外郭側壁、及び金属プレート膜187の最外郭側壁は、垂直方向Zに、共面(coplanar)をなしうる。
【0094】
図14を参照すれば、第1エッチング停止パターンESP1及び第2エッチング停止パターンESP2、及び複数のコンタクトプラグCPそれぞれのコンタクトパッドをコンフォーマルに覆う第2層間絶縁膜190Qを形成しうる。
【0095】
具体的には、第2層間絶縁膜190Qは、後述する層間絶縁膜190(
図15)の一部を構成しうる。第2層間絶縁膜190Qは、第1層間絶縁膜190Pと同一に、シリコン酸化物を含むものでもあるが、それに限定されるものではない。
【0096】
図15を参照すれば、第2エッチング停止パターンESP2をエッチング停止膜として利用し、第2層間絶縁膜190Q(
図14)を研磨しうる。
【0097】
具体的には、第2層間絶縁膜190Q(
図14)の上部を研磨し、第2エッチング停止パターンESP2の上面を露出させうる。そのような研磨工程を介し、第1層間絶縁膜190P(
図14)及び第2層間絶縁膜190Q(
図14)でもって、層間絶縁膜190を形成しうる。
【0098】
すなわち、金属プレート膜187上に、まず、第1層間絶縁膜190P(
図10)を形成し、次に、第1層間絶縁膜190P(
図11)上に、エッチング停止膜ESL(
図11)を形成する。その後、第2層間絶縁膜190Q(
図14)を形成し、第2層間絶縁膜190Q(
図14)に研磨工程を遂行し、層間絶縁膜190を形成する。
【0099】
本発明の技術的思想によれば、エッチング停止膜ESL(
図11)の下に、十分な厚みの第1層間絶縁膜190P(
図11)が形成されているので、第2層間絶縁膜190Q(
図14)の研磨工程中、過エッチングが生じうる部分(例えば、コーナー部分)においても、金属プレート膜187は、第1層間絶縁膜190P(
図11参照)によって保護されうる。
【0100】
図16を参照すれば、選択的に、第2エッチング停止パターンESP2(
図15)を除去し、メモリセル領域MCAにおいて、層間絶縁膜190を貫通する複数の金属コンタクトホールMCHを形成し、周辺回路領域PCAにおいて、層間絶縁膜190を貫通する周辺回路コンタクトホールPCHを形成しうる。
【0101】
ここでは、第2エッチング停止パターンESP2(
図15)を除去する工程について図示したが、他の実施形態において、第2エッチング停止パターンESP2(
図15)は、除去されないのである。
【0102】
具体的には、複数の金属コンタクトホールMCHは、金属プレート膜187の最上面を露出させ、周辺回路コンタクトホールPCHは、コンタクトプラグCPのコンタクトパッドの最上面を露出させうる。
【0103】
図17を参照すれば、複数の金属コンタクトホールMCHの内側壁をコンフォーマルに覆う導電性バリア膜192、及び周辺回路コンタクトホールPCHの内側壁をコンフォーマルに覆う導電性バリア膜192を形成しうる。
【0104】
具体的には、導電性バリア膜192は、メモリセル領域MCAと周辺回路領域PCAとにわたり、連続してコンフォーマルに形成されうる。導電性バリア膜192は、Ti、TiN、またはそれらの組み合わせを含むものでもあるが、それらに限定されるものではない。
【0105】
再び
図3を参照すれば、複数の金属コンタクトホールMCH及び周辺回路コンタクトホールPCHを充填するコンタクト導電層194を形成し、コンタクト導電層194の上部、及び導電性バリア膜192の上部を研磨し、複数の金属コンタクトMC及び周辺回路コンタクトPCを形成しうる。
【0106】
前述の、本発明による集積回路素子の製造方法は、シリコンゲルマニウム膜185及び金属プレート膜187を上部電極として含むキャパシタ構造物180において、金属プレート膜187の剥がれ不良を防止しうるので、低い不良率、及び高い信頼性を有する効果がある。
【0107】
図18は、本発明の技術的思想のさらに他の実施形態による集積回路素子を示すレイアウト図面であり、
図19は、
図18のC1-C1’線に沿う断面図である。
【0108】
以下で説明する集積回路素子300を構成するほとんどの構成要素、及び前記構成要素をなす物質は、先に、
図1ないし
図3で説明したところと実質的に同一であるか、あるいは類似している。従って、説明の便宜のために、前述の集積回路素子100との違いを中心に説明する。
【0109】
図18及び
図19を共に参照すれば、集積回路素子300は、基板110のメモリセル領域MCA上に配された複数の第1導電ライン320、チャネル層330、ゲート電極層340、ゲート絶縁層350及びキャパシタ構造物180を含むものでもある。
【0110】
本発明の集積回路素子300は、垂直チャネルトランジスタ(vertica lchannel transistor)を含むメモリ素子でもあり、前記垂直チャネルトランジスタは、チャネル層330のチャネル長が、基板110から、垂直方向Zに沿って延長される構造を称しうる。
【0111】
基板110上には、下部絶縁層312が配され、下部絶縁層312上に、複数の第1導電ライン320が、第1水平方向Xに互いに離隔され、第2水平方向Yに延長されうる。下部絶縁層312上には、複数の第1絶縁パターン322が、複数の第1導電ライン320間の空間を充填するように配されうる。複数の第1導電ライン320は、集積回路素子300のビットラインBLに対応しうる。
【0112】
一部実施形態において、複数の第1導電ライン320は、ドーピングされたポリシリコン、金属、導電性金属窒化物、導電性金属シリサイド、導電性金属酸化物、またはそれらの組み合わせを含むものでもある。複数の第1導電ライン320は、前述の物質の単一層または多重層を含むものでもある。他の実施形態において、複数の第1導電ライン320は、二次元半導体物質を含むものでもあり、例えば、前記二次元半導体物質は、グラフェン(graphene)、炭素ナノチューブ(carbon nanotube)、ナノシート、またはそれらの組み合わせを含むものでもある。
【0113】
チャネル層330は、複数の第1導電ライン320上において、第1水平方向X及び第2水平方向Yに離隔されて配置されるアイランド形状に配列されうる。チャネル層330は、第1水平方向Xに沿う第1幅と、垂直方向Zに沿う第1高さを有し、第1高さが第1幅よりさらに大きくもなる。チャネル層330の底部は、第1ソース/ドレイン領域(図示せず)として機能し、チャネル層330の上部は、第2ソース/ドレイン領域(図示せず)として機能し、前記第1ソース/ドレインと前記第2ソース/ドレイン領域との間の前記チャネル層330の一部は、チャネル領域(図示せず)として機能しうる。
【0114】
ゲート電極層340は、チャネル層330の側壁を取り囲み、第1水平方向Xに延長されうる。平面図において、ゲート電極層340がチャネル層330の側壁全体(例えば、4個側壁のいずれも)を取り囲むゲートオールアラウンドタイプでもある。ゲート電極層340は、集積回路素子300のワードラインWLに対応しうる。
【0115】
他の実施形態において、ゲート電極層340は、デュアルゲートタイプでもあり、例えば、チャネル層330の第1側壁と対向する第1サブゲート電極(図示せず)と、チャネル層330の第1側壁に反対となる第2側壁と対向する第2サブゲート電極(図示せず)とを含むものでもある。さらに他の実施形態において、ゲート電極層340は、チャネル層330の第1側壁のみをカバーし、第1水平方向Xに延長されるシングルゲートタイプでもある。
【0116】
ゲート電極層340は、ドーピングされたポリシリコン、金属、導電性金属窒化物、導電性金属シリサイド、導電性金属酸化物、またはそれらの組み合わせを含むものでもある。
【0117】
ゲート絶縁層350は、チャネル層330の側壁を取り囲み、チャネル層330とゲート電極層340との間に介在されうる。一部実施形態において、ゲート絶縁層350は、シリコン酸化物、シリコン酸窒化物、高誘電物質、またはそれらの組み合わせによってもなる。
【0118】
複数の第1絶縁パターン322上には、チャネル層330の下部側壁を取り囲む第1埋め込み絶縁層342が配され、第1埋め込み絶縁層342上に、チャネル層330の下部側壁を取り囲み、ゲート電極層340をカバーする第2埋め込み絶縁層344が配されうる。
【0119】
チャネル層330上には、キャパシタコンタクト360が配されうる。キャパシタコンタクト360は、チャネル層330と垂直方向Zにオーバーラップされるように配され、第1水平方向X及び第2水平方向Yに離隔されて配置されるマトリックス形態に配列されうる。上部絶縁層362は、第2埋め込み絶縁層344上において、キャパシタコンタクト360の側壁を取り囲みうる。上部絶縁層362上には、上部絶縁パターン170が配され、上部絶縁パターン170上に、キャパシタ構造物180が配されうる。
【0120】
図20は、本発明の技術的思想の実施形態による集積回路素子を含むシステムを示す構成図である。
【0121】
図20を参照すれば、システム1000は、制御器1010、入出力装置1020、記憶装置1030、インターフェース1040及びバス1050を含む。
【0122】
システム1000は、モバイルシステム、または情報を伝送するか、あるいは伝送されるシステムでもある。一部実施形態において、前記モバイルシステムは、携帯用コンピュータ、ウェブタブレット(web tablet)、モバイルフォン、デジタルミュージックプレーヤまたはメモリカードでもある。
【0123】
制御器1010は、システム1000における実行プログラムを制御するためのものであり、マイクロプロセッサ、デジタル信号処理器(digital signal processor)、マイクロコントローラ、またはそれらと類似した装置によってもなる。
【0124】
入出力装置1020は、システム1000のデータを入力したり出力したりするのに利用されうる。システム1000は、入出力装置1020を利用し、外部装置、例えば、個人用コンピュータまたはネットワークに連結され、外部装置と互いにデータを交換しうる。入出力装置1020は、例えば、タッチスクリーン、タッチパッド、キーボードまたは表示装置(display)でもある。
【0125】
記憶装置1030は、制御器1010の動作のためのデータを保存するか、あるいは制御器1010で処理されたデータを保存しうる。前記記憶装置1030は、前述の本発明の技術的思想による集積回路素子100,100A,100B,100C,300のうちいずれか一つを含むものでもある。
【0126】
インターフェース1040は、前記システム1000と外部装置とのデータ伝送通路でもある。制御器1010、入出力装置1020、記憶装置1030及びインターフェース1040は、バス1050を介して互いに通信しうる。
【0127】
以上、添付図面を参照し、本発明の技術的思想の実施形態について説明したが、本発明が属する技術分野において通常の知識を有する者であるならば、本発明が、その技術的思想や、必須な特徴を変更せずとも、他の具体的な形状でもって実施されうるということを理解しうるであろう。従って、以上で記述された実施形態は、全ての面において例示的なものであり、限定的ではないと理解されなければならない。
【符号の説明】
【0128】
100,100A,100B,100C 集積回路素子
110 基板
180 キャパシタ構造物
181 下部電極
183 キャパシタ誘電膜
185 シリコンゲルマニウム膜
187 金属プレート膜
S200 集積回路素子の製造方法
300 集積回路素子
ESP エッチング停止パターン
MCA メモリセル領域
PCA 周辺回路領域