(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024178938
(43)【公開日】2024-12-25
(54)【発明の名称】眼球洗浄器
(51)【国際特許分類】
A61H 35/02 20060101AFI20241218BHJP
【FI】
A61H35/02 503
【審査請求】有
【請求項の数】3
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2024095293
(22)【出願日】2024-06-12
(31)【優先権主張番号】10-2023-0075832
(32)【優先日】2023-06-13
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(71)【出願人】
【識別番号】524223736
【氏名又は名称】ボタニスコリア カンパニー リミテッド
【氏名又は名称原語表記】BOTANISSKOREA CO. Ltd
【住所又は居所原語表記】#1325, 282, Hagui-ro, Dongan-gu, Anyang-si, Gyeonggi-do, 14056 Republic of Korea
(74)【代理人】
【識別番号】100121821
【弁理士】
【氏名又は名称】山田 強
(72)【発明者】
【氏名】ファン デ ボン
(72)【発明者】
【氏名】イ チャン ファン
【テーマコード(参考)】
4C094
【Fターム(参考)】
4C094AA05
4C094EE16
4C094GG05
(57)【要約】
【課題】洗浄コップから洗浄液を噴射することができる噴射ノズルを配置することにより、噴射される洗浄液が使用者の眼球を洗浄できるようにして効果的な洗浄が可能で且つ洗浄方向を変更して効果的な洗浄を可能にする。
【解決手段】眼球洗浄器は、胴体部120と、洗浄空間の底部130と、洗浄空間の底部130に結合されて洗浄空間140を提供し、前面は使用者の顔に密着され、後面は前記洗浄空間の底部に結合される洗浄コップ150とを備える。眼球洗浄器は、洗浄液を洗浄空間140に噴射する噴射ノズル160と、洗浄液を吸入する吸入口170と、洗浄液を加圧するウォータポンプ180と、ウォータポンプ180によって加圧された洗浄液を噴射ノズル160に案内する噴射ノズル連結管と、吸入口170に吸入された洗浄液をウォータポンプ180に案内する吸入口連結管と、ウォータポンプ180に電力を供給するバッテリ190とを備える。
【選択図】
図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
前後方向に結合されて胴体をなす胴体部(110、120)と、
前記胴体部の上側前面に結合され、原型の枠を有する形状の洗浄空間の底部(130)と、
前記洗浄空間の底部に結合されて洗浄空間(140)を提供し、前後面が開放される円筒形構造であって、前面は使用者の顔に密着され、後面は前記洗浄空間の底部に結合される洗浄コップ(150)と、
前記洗浄空間の底部に備えられて洗浄液を前記洗浄空間に噴射する噴射ノズル(160)と、
前記洗浄空間の底部に備えられて前記洗浄空間に存在する洗浄液を吸入する吸入口(170)と、
前記胴体部の内部に備えられて前記洗浄液を加圧するウォータポンプ(180)と、
前記ウォータポンプと前記噴射ノズルを連結して前記ウォータポンプによって加圧された洗浄液を前記噴射ノズルに案内する噴射ノズル連結管(160-1)と、
前記ウォータポンプと前記吸入口を連結して前記吸入口に吸入された洗浄液を前記ウォータポンプに案内する吸入口連結管(170-1)と、
前記胴体部の前面に備えられて眼球洗浄器の動作および前記ウォータポンプの速力を制御することができるスイッチ(S)と、を含み、
前記ウォータポンプによって加圧された洗浄液が前記噴射ノズルを介して前記洗浄空間に噴射され、使用者の眼球を洗浄した後、前記吸入口を介して吸入され、前記ウォータポンプに再供給されて循環することを特徴とする、眼球洗浄器。
【請求項2】
前記胴体部の内部に備えられて前記ウォータポンプに電力を供給するバッテリ(190)と、
前記洗浄コップの前面に備えられて顔の輪郭に対応する形状をなすシリコンカバー(150-1)と、をさらに含むことを特徴とする、請求項1に記載の眼球洗浄器。
【請求項3】
前記スイッチの操作によって前記ウォータポンプの動作を制御する制御部をさらに含み、
前記制御部の制御によって、前記噴射ノズルの噴射角度が調節できるように備えられ、前記噴射ノズルの噴射角度は、前記洗浄空間の底部に垂直した軸を基準として上下左右方向に一定角度θの範囲内で一定周期で変更されることを特徴とする、請求項1又は2に記載の眼球洗浄器。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、眼球洗浄器に関し、具体的には、洗浄コップから使用者の眼球に向けて洗浄液を噴射することができる噴射ノズルを備えた眼球洗浄器(eye cleansing apparatus)、およびこれを通じた眼球洗浄方法に関する。
【背景技術】
【0002】
最近、大気質の悪化により黄砂と粒子状物質注意報が相次いで発令されることによって現代人の眼球には、眼球乾燥症、アレルギー、炎症などの発症が頻繁になっており、目の健康に係る製品が注目を集めている。特に、粒子状物質は気管支だけではなく、大気に直接的に露出される目の健康にも悪影響を及ぼすことがあり、マスクなどで保護が可能な呼吸器とは異なり、目は保護装備の着用が難しく、洗浄が特に重要である。
【0003】
眼球洗浄機能を果たす既存製品としては、洗浄液を洗浄容器に入れて眼球を洗浄する製品がある。このような眼球洗浄機能に係る先行技術としては、韓国登録実用新案第20-0481536号(発明の名称:携帯用眼球洗浄器)などがある。
【0004】
従来技術の洗浄容器は、洗浄液が眼球を効果的に洗浄しにくい構造で、洗浄容器に目を接した使用者が目を動かしながら自ら洗浄をしなければならないなどの不便さがあった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】韓国登録実用新案第20-0481536号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は、既存に提案された方法の前記のような問題点を解決するために提案されたものであって、洗浄コップから洗浄液を噴射することができる噴射ノズルを配置することで、噴射される洗浄液が使用者の眼球を洗浄できるようにして効果的な洗浄が可能で且つ洗浄方向を変更して効果的な洗浄を可能にすることが目的である。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明は、眼球洗浄器に関し、具体的には、前後方向に結合されて胴体をなす胴体部110、120と、前記胴体部の上側前面に結合され、原型の枠を有する形状の洗浄空間の底部130と、前記洗浄空間の底部に結合されて洗浄空間140を提供し、前後面が開放され円筒形構造であって、前面は使用者の顔に密着され、後面は前記洗浄空間の底部に結合される洗浄コップ150からなる。
【0008】
そして、本発明の眼球洗浄器は、前記洗浄空間の底部に備えられて洗浄液を前記洗浄空間に噴射する噴射ノズル160と、前記洗浄空間の底部に備えられて前記洗浄空間に存在する洗浄液を吸入する吸入口170と、前記胴体部の内部に備えられて前記洗浄液を加圧するウォータポンプ180と、前記ウォータポンプと前記噴射ノズルを連結して前記ウォータポンプによって加圧された洗浄液を前記噴射ノズルに案内する噴射ノズル連結管160-1と、前記ウォータポンプと前記吸入口を連結して前記吸入口に吸入された洗浄液を前記ウォータポンプに案内する吸入口連結管170-1と、前記胴体部の内部に備えられて前記ウォータポンプに電力を供給するバッテリ190と、を含む。
【0009】
本発明は、このことによって、前記ウォータポンプによって加圧された洗浄液が前記噴射ノズルを介して前記洗浄空間に噴射されて使用者の眼球を洗浄した後、前記吸入口を介して吸入され、前記ウォータポンプに再供給されて循環しながら眼球を洗浄するようになる。
【0010】
前記胴体部の前面に備えられて眼球洗浄器の動作および前記ウォータポンプの速力を制御できるスイッチSと、前記洗浄コップ150の前面に備えられて顔の輪郭に対応する形状をなすシリコンカバー150-1と、をさらに含む。
【0011】
前記スイッチの操作によって前記ウォータポンプの動作を制御する制御部と、をさらに含み、前記制御部の制御によって、前記噴射ノズルの噴射角度が調節できるように備えられ、前記噴射ノズルの噴射角度は、前記洗浄空間の底部130の垂直した軸を基準として上下左右方向に一定周期で変更されてもよい。
【発明の効果】
【0012】
本発明の眼球洗浄器は、前記構成により、洗浄液が使用者の眼球を効果的に洗浄することが可能で、且つ洗浄方向を変更して効果的な洗浄を可能にする効果が発揮される。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【
図1】本発明に係る眼球洗浄器の全体的な斜視図である。
【
図2】本発明に係る眼球洗浄器の分解された細部様子である。
【
図3】本発明に係る眼球洗浄器の内部構造と例示的な使用様子である。
【
図4】本発明に係る眼球洗浄器の作動原理を示す細部構成である。
【
図5】本発明に係る眼球洗浄器の作動原理を示す細部構成である。
【
図6】本発明に係る眼球洗浄器製品のイメージである。
【発明を実施するための形態】
【0014】
本発明の目的、特定の長所および新規な特徴は、添付の図面と関連する以下の詳細な説明と好ましい実施例からもさらに明らかになるはずである。また、用いられた用語は、本発明における機能を考慮して定義された用語であって、これは、使用者運用者の意図または慣例によって変わる場合がある。そのため、このような用語に対する定義は、本明細書の全般にわたった内容に基づいて下されるべきである。
【0015】
また、本発明の構成要素を説明するにあたり、同一名称の構成要素に対して図面に応じて別の参照符号を付与してもよく、互いに異なる図面であっても同一の参照符号を付与してもよい。しかしながら、このような場合であるとしても、該当構成要素が実施例によって互いに異なる機能を有することを意味するか、または互いに異なる実施例で同一の機能を有することを意味するものではなく、それぞれの構成要素の機能は、該当実施例におけるそれぞれの構成要素に関する説明に基づいて判断しなければならない。
【0016】
また、本明細書において用いられる技術的用語は、本明細書において特に他の意味で定義されない限り、本発明が属する技術分野における通常の知識を有する者によって一般的に理解される意味で解釈されなければならず、過度に包括的な意味で解釈されるか、過度に縮小した意味で解釈されてはならない。また、本明細書において用いられる単数の表現は、文脈上異なる意図ではない限り、複数の表現を含む。
【0017】
本出願において、「構成される」または「含む」などの用語は、明細書上に記載された様々な構成要素、または複数のステップを必ず全部含むと解析されてはならず、そのうち一部構成要素または一部ステップは含まれないこともあり、または追加的な構成要素またはステップをさらに含むこともあると解析されなければならない。
【0018】
図1は、本発明に係る眼球洗浄器の全体的な斜視図であり、
図2は、本発明に係る眼球洗浄器の分解された細部様子であり、
図3は、本発明に係る眼球洗浄器の内部構造と例示的な使用様子であり、
図4と
図5は、本発明に係る眼球洗浄器の作動原理を示す細部構成である。
【0019】
本発明に係る眼球洗浄器は、胴体を手で取って制御できるように胴体部の下部でハンドルが備えられ、上側には洗浄液が噴射されて洗浄空間をなす洗浄コップが位置し、内部にはウォータポンプ、電源供給システムおよびPCBボードなどが位置する。洗浄空間では洗浄液が噴射また吸入されて循環する構造をなす。洗浄コップは胴体部から分離可能に構成される。そして、胴体部内部のPcbボードは、胴体部内部の電源供給システムと連結され、胴体部前面のスイッチと連結される。
【0020】
スイッチ操作によってウォータポンプを制御して洗浄液が目もとを流れるようにし、目をきれいに洗うことができ、操作が容易且つ簡単であって使用者に便利であります。液体損失を避けるためにカップを押す必要がなく便利である。
【0021】
図1乃至
図3を参照して、本発明を具体的に検討する。
【0022】
本発明の眼球洗浄器100は、前後方向に結合されて胴体をなす胴体部110、120と、前記胴体部の上側前面に結合され、原型の枠を有する形状の洗浄空間の底部130と、前記洗浄空間の底部に結合されて洗浄空間140を提供し、前後面が開放され円筒形構造であって、前面は使用者の顔に密着され、後面は前記洗浄空間の底部に結合される洗浄コップ150からなる。
【0023】
そして、噴射ノズル160が前記洗浄空間の底部に備えられ、洗浄液を前記洗浄空間に使用者の眼球に向けて噴射する。そして、吸入口170が前記洗浄空間の底部に備えられて前記洗浄空間に噴射された後、存在する洗浄液を吸入するようになる。そして、以下に説明するウォータポンプを介して再循環する。
【0024】
ウォータポンプ180が前記胴体部の内部に備えられて前記洗浄液を加圧する役割を果たし、前記ウォータポンプと前記噴射ノズルを連結して前記ウォータポンプによって加圧された洗浄液を前記噴射ノズルに案内する噴射ノズル連結管160-1と、前記ウォータポンプと前記吸入口を連結して前記吸入口に吸入された洗浄液を前記ウォータポンプに案内する吸入口連結管170-1が備えられる。また、前記胴体部の内部には充電可能なバッテリ190があり、前記ウォータポンプに電力を供給する。
【0025】
本発明は、このことによって、前記ウォータポンプによって加圧された洗浄液が前記噴射ノズルを介して前記洗浄空間に噴射されて使用者の眼球を洗浄した後、前記吸入口を介して吸入されて前記ウォータポンプに再供給され、循環しながら眼球を洗浄するようになる。
【0026】
前記胴体部の前面にはスイッチSが備えられており、眼球洗浄器の動作を制御することができ、具体的には、前記ウォータポンプの速力などを通じて前記噴射ノズルから噴射される洗浄液の量と速力を制御することができる。
【0027】
そして、前記洗浄コップ150の前面には、シリコンカバー150-1があり、使用者の顔の輪郭に対応する形状をなすようにする。これは、使用者の目に接した状態で前記洗浄コップに収容された洗浄液が外部に漏れないようにし、使用者の目もとに自然に洗浄コップが密着するようにする形状をなす。
【0028】
前記胴体部の内部にはPCBなどの前記スイッチの操作によって前記ウォータポンプの動作を制御する制御部をさらに含む。そして、前記制御部の制御によって、前記噴射ノズルの噴射角度は、前記洗浄空間の底部130に垂直した軸を基準として上下左右方向に一定角度θの範囲内で一定周期で変更されることが良好である。
【0029】
図4乃至
図5を参照すると、本発明の噴射ノズル160は、前記洗浄空間の底部130に結合されて下部をなす下部部材160aと、前記下部部材の上側に位置して洗浄液が噴射して出される通路を備える上部部材160bからなる。前記上部部材160bが前記洗浄空間の底部130に垂直した軸を基準として上下左右方向に一定角度θをなして噴射方向が変更されることで眼球を多様な角度で洗浄することができる。すなわち、
図5に示されているように、前記噴射ノズルを上側から見た様子で、前記上部部材160bが左右方向Xおよび上下方向Yに動くことによって、前記噴射される洗浄液が所定角度をなして上下に変更(
図4のa、b、c方向に噴射)されるか、左右に変更されてもよいものである。使用者は、前記スイッチを操作して噴射方向を調節してもよい。このことによって、使用者は、洗浄コップを顔に付着した状態で前記スイッチを操作することで洗浄液が使用者の眼球を効果的に洗浄することが可能になる。
【0030】
以上において、本発明の好ましい実施例について詳細に説明したが、本発明の権利範囲はこれに限定されるものではなく、次の請求の範囲において定義している本発明の基本概念を利用した当業者の様々な変形および改良形態もまた本発明の権利範囲に属するものである。
【符号の説明】
【0031】
110,120…胴体部、130…洗浄空間の底部、140…洗浄空間、150…洗浄コップ、160…噴射ノズル、170…吸入口、180…ウォータポンプ、160-1…噴射ノズル連結管、170-1…吸入口連結管、S…スイッチ。