(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024178982
(43)【公開日】2024-12-26
(54)【発明の名称】情報処理装置、情報処理方法、およびプログラム
(51)【国際特許分類】
H04M 11/04 20060101AFI20241219BHJP
G08B 25/08 20060101ALI20241219BHJP
G08B 27/00 20060101ALI20241219BHJP
【FI】
H04M11/04
G08B25/08 B
G08B27/00 C
【審査請求】未請求
【請求項の数】10
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023097436
(22)【出願日】2023-06-14
(71)【出願人】
【識別番号】000004237
【氏名又は名称】日本電気株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100109313
【弁理士】
【氏名又は名称】机 昌彦
(74)【代理人】
【識別番号】100149618
【弁理士】
【氏名又は名称】北嶋 啓至
(72)【発明者】
【氏名】竹川 雅之
(72)【発明者】
【氏名】網中 洋明
(72)【発明者】
【氏名】小林 航生
(72)【発明者】
【氏名】柳澤 慶
(72)【発明者】
【氏名】吉川 英希
(72)【発明者】
【氏名】水口 修平
(72)【発明者】
【氏名】関 佐和香
(72)【発明者】
【氏名】細尾 絵梨
(72)【発明者】
【氏名】谷沢 康太
【テーマコード(参考)】
5C087
5K201
【Fターム(参考)】
5C087BB73
5C087DD05
5C087EE14
5C087FF01
5C087FF02
5C087GG10
5C087GG70
5C087GG83
5K201AA07
5K201BC12
5K201CC04
5K201EC06
5K201ED04
(57)【要約】
【課題】 通報者への呼び返しをすることができない場合であっても、緊急事態の発生現場にいる人間との迅速な交信を可能とする。
【解決手段】 特定部(11)は、緊急通報を発信した通信デバイスを特定し、送信部(12)は、通信デバイスが緊急通報を発信した第一のエリア、および、通信デバイスが現在ある第二のエリアの少なくとも一方を対象として、一斉呼出信号を送信する。
【選択図】
図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
緊急通報を発信した通信デバイスを特定する特定手段と、
前記通信デバイスが緊急通報を発信した第一のエリア、および、前記通信デバイスが現在ある第二のエリアの少なくとも一方を対象として、一斉呼出信号を送信する送信手段とを備えた
情報処理装置。
【請求項2】
前記通信デバイスがどの通信ネットワークとも接続していない場合、
前記送信手段は、前記第一のエリアを対象として、前記一斉呼出信号を送信する
ことを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項3】
前記通信デバイスは第一の通信ネットワークに接続しており、
前記第一の通信ネットワークに通信障害が発生した場合、前記通信デバイスから、前記第一の通信ネットワークとは異なる第二の通信ネットワークを通じて、緊急通報が発信され、
前記送信手段は、前記第二の通信ネットワークを通じて、前記一斉呼出信号を送信する
ことを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項4】
前記第二の通信ネットワークの運営事業者は、前記第一の通信ネットワークの運営事業者と異なる
ことを特徴とする請求項3に記載の情報処理装置。
【請求項5】
前記送信手段は、前記一斉呼出信号に関する情報を、前記第二の通信ネットワークへ転送する
ことを特徴とする請求項3に記載の情報処理装置。
【請求項6】
前記通信デバイスが緊急通報を発信した前記第一のエリアから移動していない場合、前記送信手段は、前記第一のエリアへ、前記一斉呼出信号を送信し、前記通信デバイスが緊急通報を発信した前記第一のエリアから前記第二のエリアへ移動している場合、前記送信手段は、前記第二のエリアへ、前記一斉呼出信号を送信する
ことを特徴とする請求項1から5のいずれか1項に記載の情報処理装置。
【請求項7】
前記送信手段は、前記一斉呼出信号に対して、応答がない場合、前記一斉呼出信号を送信するエリアを段階的に拡張する
ことを特徴とする請求項1から5のいずれか1項に記載の情報処理装置。
【請求項8】
前記送信手段は、前記通信デバイスへの呼び返しに対して、一定時間以上、前記通信デバイスからの応答がない場合、前記一斉呼出信号を送信する
ことを特徴とする請求項1から5のいずれか1項に記載の情報処理装置。
【請求項9】
コンピュータが、
緊急通報を発信した通信デバイスを特定し、
前記通信デバイスが緊急通報を発信した第一のエリア、および、前記通信デバイスが現在ある第二のエリアの少なくとも一方を対象として、一斉呼出信号を送信する
情報処理方法。
【請求項10】
緊急通報を発信した通信デバイスを特定することと、
前記通信デバイスが緊急通報を発信した第一のエリア、および、前記通信デバイスが現在ある第二のエリアの少なくとも一方を対象として、一斉呼出信号を送信することと
をコンピュータに実行させるためのプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、緊急事態の発生現場にいる人間との迅速な交信をするための情報処理技術に関する。
【背景技術】
【0002】
事件あるいは事故などの緊急事態が発生したとき、一般的には、人手で緊急通報が行われる。近年では、強い衝撃を検知したときに、自動で通報を行うスマートデバイスなど、人手を介さずに緊急通報を行うロボットや機械もある。
【0003】
緊急通報を受信した緊急通報受理機関(エマージェンシーサービスとも呼ばれる)の指令台は、通報者への呼び返し(コールバック)を行う場合がある。
【0004】
特許文献1には、IP電話システムにおいて、IPネットワーク上の複数のIPアドレス間で、接続セッションを確立して、通話を行うこと、そして、通話を切断した発信側を、受信側が呼び返すことが記載されている。
【0005】
特許文献2には、地震、火災、または津波などの災害が発生したとき、特定の区域内の複数の携帯端末利用者に対して、一斉かつ即時的に、警報を報知する携帯電話システムが記載されている。
【0006】
特許文献3には、移動体通信網を通じて、移動端末を呼び出す際、移動端末から通知されたゲート情報(自動改札を通過したことを表す)を用いて、移動端末がどこにあるのかを特定するためのページングエリアを決定することが記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】特開2005-286638号公報
【特許文献2】特開2007-156766号公報
【特許文献3】特開2009-218670号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
緊急通報受理機関からの呼び返しに対して、通報者が応答しないか、もしくは応答できない場合がある。また、緊急通報の手段によっては、緊急通報受理機関からの呼び返しが不可能である場合もある。そのような場合、緊急通報受理機関は、通報者もしくは関係者と交信して、緊急事態の発生現場にいる人々に対して、すばやく指示や伝達をすることができない。
【0009】
本開示は、上記の課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、通報者への呼び返しをすることができない場合であっても、緊急事態の発生現場にいる人間との迅速な交信を可能とすることにある。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本開示の一態様に係る情報処理装置は、緊急通報を発信した通信デバイスを特定する特定手段と、前記通信デバイスが緊急通報を発信した第一のエリア、および、前記通信デバイスが現在ある第二のエリアの少なくとも一方を対象として、一斉呼出信号を送信する送信手段とを備えている。
【0011】
本開示の一態様に係る情報処理方法では、コンピュータが、緊急通報を発信した通信デバイスを特定し、前記通信デバイスが緊急通報を発信した第一のエリア、および、前記通信デバイスが現在ある第二のエリアの少なくとも一方を対象として、一斉呼出信号を送信する。
【0012】
本開示の一態様に係るプログラムは、緊急通報を発信した通信デバイスを特定することと、前記通信デバイスが緊急通報を発信した第一のエリア、および、前記通信デバイスが現在ある第二のエリアの少なくとも一方を対象として、一斉呼出信号を送信することとをコンピュータに実行させる。
【発明の効果】
【0013】
本開示によれば、通報者への呼び返しをすることができない場合であっても、緊急事態の発生現場にいる人間との迅速な交信をすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【
図1】実施形態1~3のいずれかに係る情報処理装置を備えた通信システムの構成の一例を示す図である。
【
図2】通信デバイスが緊急通報を発信した第一のエリアと、通信デバイスが現在ある第二のエリアとの関係を説明する図である。
【
図3】実施形態1に係る情報処理装置の構成を示すブロック図である。
【
図4】実施形態1に係る情報処理装置の動作を示すフローチャートである。
【
図5】実施形態2に係る情報処理装置の構成を示すブロック図である。
【
図6】実施形態2に係る情報処理装置の動作を示すフローチャートである。
【
図7】実施形態3に係る情報処理装置の構成を示すブロック図である。
【
図8】実施形態3に係る情報処理装置の動作を示すフローチャートである。
【
図9】実施形態1~3に係る情報処理装置のハードウェア構成の一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、各実施形態について図面を参照して詳細に説明する。
【0016】
(通信システム1)
後述する実施形態1~3に係る情報処理装置10,20,30のいずれかを備えた通信システム1の構成の一例を説明する。
【0017】
図1は、通信システム1の構成の一例を概略的に示す図である。
図1に示すように、通信システム1は、情報処理装置10(20,30)、および、複数の通信デバイス100を含んでいる。情報処理装置10(20,30)と、複数の通信デバイス100は、通信ネットワーク(例えば、移動体通信網)を通じて、通信接続されている。
【0018】
図1の「情報処理装置10(20,30)」は、後述する実施形態1~3に係る情報処理装置10,20,30のいずれかを表す。通信デバイス100は、通信機能を有する情報処理デバイスであり、例えば、固定電話、公衆電話、火災受信機、移動体通信端末(例えば、スマートフォン)、あるいは、スマートデバイス(例えばスマートウォッチ)である。
【0019】
事件あるいは事故などの緊急事態が発生したとき、通信デバイス100のユーザは、緊急通報受理機関の緊急通報用電話番号を通信デバイス100に入力して、緊急通報を行う。緊急通報受理機関とは、例えば、警察、消防、または海上保安庁である。緊急通報受理機関は、その他の任意のエマージェンシー・サービスであってもよい。
【0020】
通信デバイス100は、通信ネットワークあるいはその他の図示しない通信網を通じて、緊急通報を発信する。通信デバイス100が移動体通信端末やスマートデバイスである場合、通信デバイス100は、基地局と通信することで、通信ネットワークと接続する。通信デバイス100が固定電話である場合、通信デバイス100は、電話回線を介して、電話網と接続する。
【0021】
情報処理装置10(20,30)は、緊急通報受理機関のシステムの一部である。あるいは、情報処理装置10(20,30)は、緊急通報受理機関のシステムと接続されている。あるいはまた、情報処理装置10(20,30)は、通信ネットワークの一部であってもよいし、基地局の一部であってもよい。情報処理装置10(20,30)は、通信デバイス100からの緊急通報が発信されたことを検知する。情報処理装置10(20,30)は、緊急通報を発信した通信デバイス100を特定する。
【0022】
また、情報処理装置10(20,30)は、通信デバイス100が緊急通報を発信した第一のエリア、および、通信デバイス100が現在ある第二のエリアの少なくとも一方を対象として、一斉呼出信号を送信する。
【0023】
(第一のエリアおよび第二のエリアの例)
図2は、通信デバイス100が緊急通報を発信した第一のエリアと、通信デバイス100が現在ある第二のエリアとの関係を説明する図である。
図2に示す例では、緊急事態の発生現場が、第一のエリア内にある。通報者は、緊急事態の発生現場またはその近辺(
図2の第一のエリア内)から、緊急通報を行う場合が多いと考えられる。このとき、通信デバイス100は、第一のエリアをカバーする基地局Xと通信する。
【0024】
その後、通報者は、通信デバイス100を持ったまま、第一のエリアから、第二のエリアへ移動する。例えば、火災や爆発の発生時には、通報者は現場から即座に離れる。この移動により、通信デバイス100は、基地局Xのカバーエリア内(第一のエリアの一例)から、基地局Yのカバーエリア(第二のエリアの一例)内へ移動する。しかし、通報者の関係者あるいは第三者は、まだ、緊急事態の発生現場にいる可能性もある。
【0025】
そこで、緊急通報を発信した通信デバイス100が、緊急事態の発生現場から移動していない場合、情報処理装置10(20,30)は、通信デバイス100が緊急通報を発信した第一のエリアを対象として、一斉呼出信号を送信してもよい。一方、緊急通報を発信した通信デバイス100が、緊急事態の発生現場から移動した場合、情報処理装置10(20,30)は、通信デバイス100が現在ある第二のエリアを対象として、一斉呼出信号を送信してもよい(実施形態2)。
【0026】
他の一例では、通信デバイス100は、第一の通信ネットワークに接続しており、第一の通信ネットワークに通信障害が発生したとする。この場合、通信デバイス100は、第一の通信ネットワークとは異なる第二の通信ネットワークを通じて、緊急通報(緊急呼ローミング)を行う。情報処理装置10(20,30)は、第二の通信ネットワークを通じて、一斉呼出信号を送信してもよい。
【0027】
他の一例では、通信デバイス100は、電話番号を持たず、第一の通信ネットワークおよび第二の通信ネットワークのいずれにも接続していないとする。この場合、情報処理装置10(20,30)は、緊急通報が行われたエリアに対して、一斉呼出信号を送信してもよい。
【0028】
あるいは、情報処理装置10(20,30)は、最初に、第一の通信ネットワークを通じて、一斉呼出信号を送信してもよい。しかし、一定時間以上、一斉呼出信号に対する応答がなかった場合、情報処理装置10(20,30)は、第一の通信ネットワークとは異なる第二の通信ネットワークを通じて、一斉呼出信号を送信してもよい。
【0029】
このとき、第二の通信ネットワークの運営事業者は、第一の通信ネットワークの運営事業者と異なっていてもよい。このとき、情報処理装置10(20,30)は、いわゆるローミング技術を利用して、第二の通信ネットワークを通じて、第一の通信ネットワークに接続している通信デバイス100に対して、一斉呼出信号を送信することができる。
【0030】
あるいは、情報処理装置10(20,30)は、通信デバイス100から緊急通報を受信したとき、緊急通報を発信した通信デバイス100に対して、呼び返し(コールバック)を行ってもよい。その後、呼び返しに対して、一定時間を超えて応答がない場合、情報処理装置10(20,30)は、一斉呼出信号を送信してもよい(実施形態3)。
【0031】
図2に示す第一のエリアの範囲、および第二のエリアの範囲は、それぞれ、どのように決定されてもよい。例えば、情報処理装置10(20,30)は、基地局の電波が届く範囲(基地局単位)で、一斉呼出信号を送信してもよいし、セル単位、セクタ単位、もしくはビーム単位で、一斉呼出信号を送信してもよい。これにより、情報処理装置10(20,30)は、通常のトラッキングエリア単位でのページングよりも、狭い範囲での一斉呼出を行うことができる。
【0032】
例えば、情報処理装置10(20,30)は、ビーム単位、セクタ単位、セル単位、基地局単位の順に、通信デバイス100からの応答があるまで、第一のエリアの範囲、および第二のエリアの範囲を、段階的に拡張する。
【0033】
情報処理装置10(20,30)の構成および動作については、後述する実施形態1~3において説明する。
【0034】
〔実施形態1〕
図3~
図4を参照して、実施形態1について説明する。
【0035】
(情報処理装置10の構成)
図3は、本実施形態1に係る情報処理装置10の構成を示すブロック図である。
図3に示すように、情報処理装置10は、特定部11および送信部12を備えている。
【0036】
特定部11は、緊急通報を発信した通信デバイス100(
図1)を特定する。特定部11は、特定手段の一例である。
【0037】
例えば、特定部11は、通信デバイス100が緊急通報を発信したことを検知する。特定部11は、緊急通報受理機関のシステム(図示せず)から、緊急通報を発信した通信デバイス100に関する情報を取得して、通信デバイス100が緊急通報を発信したエリア(第一のエリアと呼ぶ)を特定する。
【0038】
また、特定部11は、緊急通報を発信した通信デバイス100の電話番号を用いて、通信デバイス100が接続している通信ネットワークを特定する。特定部11は、通信デバイス100が接続している通信ネットワークのシステムから、通信デバイス100の現在の位置を示す位置情報を取得する。
【0039】
さらに、特定部11は、緊急通報を発信した通信デバイス100の位置情報に基づいて、通信デバイス100が現在ある第二のエリアを特定する。
【0040】
特定部11は、緊急通報を発信した通信デバイス100の電話番号を示す情報を、送信部12へ出力する。また、特定部11は、通信デバイス100が緊急通報を発信した第一のエリアを示す情報と、通信デバイス100が現在ある第二のエリアを示す情報とを、送信部12へ出力する。特定部11は、通信デバイス100を特定するためのその他の情報を、送信部12へ出力してもよい。
【0041】
送信部12は、通信デバイス100が緊急通報を発信した第一のエリア、および、通信デバイス100が現在ある第二のエリアの少なくとも一方を対象として、一斉呼出信号を送信する。送信部12は、送信手段の一例である。
【0042】
例えば、送信部12は、特定部11から、緊急通報を発信した通信デバイス100の電話番号を示す情報を受信する。また、送信部12は、特定部11から、通信デバイス100が緊急通報を発信した第一のエリアを示す情報を受信する。
【0043】
そして、送信部12は、通信デバイス100が接続している通信ネットワークを通じて、第一のエリアを対象として、一斉呼出信号を送信する。あるいは、送信部12は、第二のエリアを対象として、一斉呼出信号を送信してもよい。あるいはまた、送信部12は、第一のエリアおよび第二のエリアの両方を対象として、一斉呼出信号を送信してもよい。
【0044】
他の一例では、緊急通報を発信した通信デバイス100は、第一の通信ネットワークに接続しており、第一の通信ネットワークに通信障害が発生したとする。この場合、通信デバイス100は、第一の通信ネットワークとは異なる第二の通信ネットワークを通じて、緊急通報(緊急呼ローミング)を行う。送信部12は、一斉呼出信号に関する情報を、第二の通信ネットワークへ転送する。送信部12は、第一の通信ネットワークとは異なる第二の通信ネットワークを通じて、一斉呼出信号を送信する。第二の通信ネットワークの運営事業者は、第一の通信ネットワークの運営事業者と異なっていてもよい。
【0045】
他の一例では、通信デバイス100は、電話番号を持たず、第一の通信ネットワークおよび第二の通信ネットワークのいずれにも接続していないとする。この場合、送信部12は、緊急通報が行われたエリアに対して、一斉呼出信号を送信してもよい。
【0046】
送信部12は、一斉呼出信号に対して、ただ1つの通信デバイス100からも応答がない場合、一斉呼出信号を送信するエリアを、段階的に拡張してもよい。例えば、送信部12は、ビーム単位、セクタ単位、セル単位、基地局単位の順に、いずれかの通信デバイス100からの応答があるまで、第一のエリアの範囲、および第二のエリアの範囲を、段階的に拡張する。
【0047】
(情報処理装置10の動作)
図4を参照して、本実施形態1に係る情報処理装置10の動作を説明する。
図4は、情報処理装置10の動作を示すフローチャートである。
【0048】
図4に示すように、特定部11は、緊急通報を発信した通信デバイスを特定する(S101)。特定部11は、緊急通報を発信した通信デバイス100の電話番号を示す情報を、送信部12へ出力する。また、特定部11は、通信デバイス100が緊急通報を発信した第一のエリアを示す情報を、送信部12へ出力する。特定部11は、通信デバイス100を特定するためのその他の情報を、送信部12へ出力してもよい。
【0049】
送信部12は、通信デバイス100が緊急通報を発信した第一のエリア、および、通信デバイス100が現在ある第二のエリアの少なくとも一方を対象として、一斉呼出信号を送信する(S102)。
【0050】
ステップS102において、通信デバイス100が接続している第一の通信ネットワークに通信障害が発生していた場合、送信部12は、第一の通信ネットワークとは異なる第二の通信ネットワークを通じて、一斉呼出信号を送信してもよい。
【0051】
あるいは、送信部12は、最初に、第一の通信ネットワークを通じて、一斉呼出信号を送信してもよい。しかし、一定時間以上、一斉呼出信号に対する応答がなかった場合、送信部12は、第一の通信ネットワークとは異なる第二の通信ネットワークを通じて、一斉呼出信号を送信してもよい。このとき、第二の通信ネットワークの運営事業者は、第一の通信ネットワークの運営事業者と異なっていてもよい。
【0052】
以上で、本実施形態1に係る情報処理装置10の動作は終了する。
【0053】
(本実施形態の効果)
本実施形態の構成によれば、特定部11は、緊急通報を発信した通信デバイス100を特定する。送信部12は、通信デバイス100が緊急通報を発信した第一のエリア、および、通信デバイス100が現在ある第二のエリアの少なくとも一方を対象として、一斉呼出信号を送信する。第一のエリアへ一斉呼出信号を送信することによって、通報者が呼び返しに応答しない場合であっても、緊急事態の発生現場にいる人間と交信することができる可能性がある。また、第二のエリアへ一斉呼出信号を送信することによって、緊急事態の発生現場から通報者が移動していた場合であっても、通報者あるいはその関係者と交信することができる可能性がある。
【0054】
これにより、通報者への呼び返しをすることができない場合であっても、緊急事態の発生現場にいる人間との迅速な交信をすることができる。
【0055】
〔実施形態2〕
図5~
図6を参照して、実施形態2について説明する。本実施形態2では、前記実施形態1と同じ構成要素に関しては、前記実施形態1と同じ符号を用いて、その説明を省略する。本実施形態2では、通信デバイス100が緊急事態の発生現場から移動しているか否かに応じて、一斉呼出信号を送信するエリアを切り替える構成を説明する。
【0056】
(情報処理装置20の構成)
図5は、本実施形態2に係る情報処理装置20の構成を示すブロック図である。
図5に示すように、情報処理装置20は、特定部11および送信部22を備えている。
【0057】
送信部22は、通信デバイス100が現在あるエリアに応じて、一斉呼出信号を送信するエリアを切り替える。
【0058】
具体的には、送信部22は、一斉呼出信号を送信する前に、通信デバイス100が利用している通信回線を提供する通信事業者のシステムから、通信デバイス100がどのエリアにいるのかを特定するための情報を取得する。
【0059】
通信デバイス100が、緊急通報を発信した第一のエリア(緊急事態の発生現場を含む)から移動していない場合、送信部22は、第一のエリアへ、一斉呼出信号を送信する。一方、通信デバイス100が、緊急通報を発信した第一のエリアから、第二のエリアへ移動している場合、送信部22は、第二のエリアへ、一斉呼出信号を送信する。送信部22は、送信手段の一例である。
【0060】
他の一例では、緊急通報を発信した通信デバイス100は、第一の通信ネットワークに接続しており、第一の通信ネットワークに通信障害が発生したとする。この場合、送信部22は、一斉呼出信号に関する情報を、第二の通信ネットワークへ転送する。送信部22は、第一の通信ネットワークとは異なる第二の通信ネットワークを通じて、一斉呼出信号を送信する。第二の通信ネットワークの運営事業者は、第一の通信ネットワークの運営事業者と異なっていてもよい。
【0061】
または、通信デバイス100は、第二の通信ネットワークを通じて、緊急通報(緊急呼ローミング)を行い、送信部22は、第二の通信ネットワークを通じて、一斉呼出信号を送信してもよい。
【0062】
他の一例では、通信デバイス100は、電話番号を持たず、第一の通信ネットワークおよび第二の通信ネットワークのいずれにも接続していないとする。この場合、送信部22は、緊急通報が行われたエリアに対して、一斉呼出信号を送信してもよい。
【0063】
送信部22は、一斉呼出信号に対して、ただ1つの通信デバイス100からも応答がない場合、一斉呼出信号を送信するエリアを、段階的に拡張してもよい。例えば、送信部22は、ビーム単位、セクタ単位、セル単位、基地局単位の順に、いずれかの通信デバイス100からの応答があるまで、第一のエリアの範囲、および第二のエリアの範囲を、段階的に拡張する。
【0064】
(情報処理装置20の動作)
図6を参照して、本実施形態2に係る情報処理装置20の動作を説明する。
図6は、情報処理装置20の動作を示すフローチャートである。
【0065】
図6に示すように、特定部11は、緊急通報を発信した通信デバイスを特定する(S201)。特定部11は、緊急通報を発信した通信デバイス100の電話番号を示す情報を、送信部22へ出力する。また、特定部11は、通信デバイス100が緊急通報を発信した第一のエリアを示す情報を、送信部22へ出力する。特定部11は、通信デバイス100を特定するためのその他の情報を、送信部22へ出力してもよい。
【0066】
送信部22は、通信デバイス100が緊急通報を発信した第一のエリアから移動したかどうかを判定する(S202)。言い換えれば、送信部22は、通信デバイス100が緊急自体の発生現場を離れたかどうかを判定する。
【0067】
通信デバイス100が、緊急通報を発信した第一のエリアから移動していない場合(S202でNo)、送信部22は、第一のエリアへ、一斉呼出信号を送信する(S203A)。一方、通信デバイス100が、緊急通報を発信した第一のエリアから第二のエリアへ移動している場合(S202でYes)、送信部22は、第二のエリアへ、一斉呼出信号を送信する(S203B)。
【0068】
ステップS203AまたはステップS203Bにおいて、通信デバイス100が接続している第一の通信ネットワークに通信障害が発生していた場合、送信部22は、第一の通信ネットワークとは異なる第二の通信ネットワークを通じて、一斉呼出信号を送信してもよい。
【0069】
あるいは、送信部22は、最初に、第一の通信ネットワークを通じて、一斉呼出信号を送信してもよい。しかし、一定時間以上、一斉呼出信号に対する応答がなかった場合、送信部22は、第一の通信ネットワークとは異なる第二の通信ネットワークを通じて、一斉呼出信号を送信してもよい。このとき、第二の通信ネットワークの運営事業者は、第一の通信ネットワークの運営事業者と異なっていてもよい。
【0070】
以上で、本実施形態2に係る情報処理装置20の動作は終了する。
【0071】
(本実施形態の効果)
本実施形態の構成によれば、特定部11は、緊急通報を発信した通信デバイス100を特定する。送信部22は、通信デバイス100が緊急通報を発信した第一のエリア、および、通信デバイス100が現在ある第二のエリアの少なくとも一方を対象として、一斉呼出信号を送信する。
【0072】
第一のエリアへ一斉呼出信号を送信することによって、通報者が呼び返しに応答しない場合であっても、緊急事態の発生現場にいる人間と交信することができる可能性がある。また、第二のエリアへ一斉呼出信号を送信することによって、緊急事態の発生現場から通報者が移動していた場合であっても、通報者あるいはその関係者と交信することができる可能性がある。
【0073】
これにより、通報者への呼び返しをすることができない場合であっても、緊急事態の発生現場にいる人間との迅速な交信をすることができる。
【0074】
さらに本実施形態の構成によれば、通信デバイス100が緊急通報を発信した第一のエリアから移動していない場合、送信部22は、第一のエリアへ一斉呼出信号を送信する。一方、通信デバイス100が緊急通報を発信した第一のエリアから、第二のエリアへ移動した場合、送信部22は、第二のエリアへ一斉呼出信号を送信する。
【0075】
これにより、通報者が緊急事態の発生現場から移動していた場合であっても、通報者または関係者と交信することができる可能性が向上する。
【0076】
〔実施形態3〕
図7~
図8を参照して、実施形態3について説明する。本実施形態3では、前記実施形態1または2と同じ構成要素に関しては、前記実施形態1または2と同じ符号を用いて、その説明を省略する。本実施形態3では、通信デバイス100への呼び返しに対して、一定時間以上、通信デバイス100からの応答がない場合、一斉呼出信号を送信する構成を説明する。
【0077】
(情報処理装置30の構成)
図7は、本実施形態3に係る情報処理装置30の構成を示すブロック図である。
図7に示すように、情報処理装置30は、特定部11および送信部32を備えている。情報処理装置30は、呼び返し部33をさらに備えている。
【0078】
呼び返し部33は、緊急通報を発信した通信デバイス100に対して、呼び返し(コールバック)を発信する。
【0079】
通信デバイス100への呼び返しに対して、一定時間以上、通信デバイス100からの応答がない場合、送信部32は、一斉呼出信号を送信する。送信部32は、送信手段の一例である。
【0080】
例えば、呼び返し部33は、特定部11から、緊急通報を発信した通信デバイス100の電話番号を示す情報を受信する。
【0081】
呼び返し部33は、まず、緊急通報を発信した通信デバイス100の電話番号を示す情報を用いて、緊急通報を発信した通信デバイス100へ、呼び返しを行う。その後、緊急通報を発信した通信デバイス100への呼び返しに対して、一定時間以上、通信デバイス100からの応答がない場合、送信部32は、第一のエリア、および、第二のエリアの少なくとも一方を対象として、一斉呼出信号を送信する。
【0082】
他の一例では、緊急通報を発信した通信デバイス100は、第一の通信ネットワークに接続しており、第一の通信ネットワークに通信障害が発生したとする。この場合、通信デバイス100は、第一の通信ネットワークとは異なる第二の通信ネットワークを通じて、緊急通報(緊急呼ローミング)を行う。送信部32は、一斉呼出信号に関する情報を、第二の通信ネットワークへ転送する。送信部32は、第一の通信ネットワークとは異なる第二の通信ネットワークを通じて、一斉呼出信号を送信する。第二の通信ネットワークの運営事業者は、第一の通信ネットワークの運営事業者と異なっていてもよい。
【0083】
他の一例では、通信デバイス100は、電話番号を持たず、第一の通信ネットワークおよび第二の通信ネットワークのいずれにも接続していないとする。この場合、送信部32は、緊急通報が行われたエリアに対して、一斉呼出信号を送信してもよい。
【0084】
送信部32は、一斉呼出信号に対して、ただ1つの通信デバイス100からも応答がない場合、一斉呼出信号を送信するエリアを段階的に拡張してもよい。あるいは、送信部32は、一斉呼出信号を送信するエリアを、第一のエリアと、前記第二のエリアとの間で、交互に切り替えてもよい。
【0085】
(情報処理装置30の動作)
図8を参照して、本実施形態3に係る情報処理装置30の動作を説明する。
図8は、情報処理装置30の動作を示すフローチャートである。
【0086】
図8に示すように、特定部11は、緊急通報を発信した通信デバイスを特定する(S301)。特定部11は、緊急通報を発信した通信デバイス100の電話番号を示す情報を、送信部32および呼び返し部33へ出力する。また、特定部11は、通信デバイス100が緊急通報を発信した第一のエリアを示す情報を、送信部32へ出力する。特定部11は、通信デバイス100を特定するためのその他の情報を、送信部32および呼び返し部33へ出力してもよい。
【0087】
呼び返し部33は、緊急通報を発信した通信デバイス100に対して、呼び返し(コールバック)を発信する(S302)。
【0088】
呼び返しに対して、一定時間が経過するまでに、通信デバイス100の応答があった場合(S303でYes)、フローは終了する。一方、呼び返しに対して、一定時間以上、通信デバイス100の応答がない場合(S303でNo)、送信部32は、通信デバイス100が緊急通報を発信した第一のエリア、および、通信デバイス100が現在ある第二のエリアの少なくとも一方を対象として、一斉呼出信号を送信する(S304)。
【0089】
ステップS304において、通信デバイス100が接続している第一の通信ネットワークに通信障害が発生していた場合、送信部32は、第一の通信ネットワークとは異なる第二の通信ネットワークを通じて、一斉呼出信号を送信してもよい。
【0090】
あるいは、送信部32は、最初に、第一の通信ネットワークを通じて、一斉呼出信号を送信してもよい。しかし、一定時間以上、一斉呼出信号に対する応答がなかった場合、送信部32は、第一の通信ネットワークとは異なる第二の通信ネットワークを通じて、一斉呼出信号を送信してもよい。このとき、第二の通信ネットワークの運営事業者は、第一の通信ネットワークの運営事業者と異なっていてもよい。
【0091】
以上で、本実施形態3に係る情報処理装置30の動作は終了する。
【0092】
(本実施形態の効果)
本実施形態の構成によれば、特定部11は、緊急通報を発信した通信デバイス100を特定する。送信部32は、通信デバイス100が緊急通報を発信した第一のエリア、および、通信デバイス100が現在ある第二のエリアの少なくとも一方を対象として、一斉呼出信号を送信する。
【0093】
さらに、本実施形態の構成によれば、呼び返し部33は、緊急通報を発信した通信デバイス100に対して、呼び返し(コールバック)を発信する。通信デバイス100への呼び返しに対して、一定時間以上、通信デバイス100からの応答がない場合、送信部32は、一斉呼出信号を送信する。
【0094】
第一のエリアへ一斉呼出信号を送信することによって、通報者が呼び返しに応答しない場合であっても、緊急事態の発生現場にいる人間と交信することができる可能性がある。また、第二のエリアへ一斉呼出信号を送信することによって、緊急事態の発生現場から通報者が移動していた場合であっても、通報者あるいはその関係者と交信することができる可能性がある。
【0095】
これにより、通報者への呼び返しをすることができない場合であっても、緊急事態の発生現場にいる人間との迅速な交信をすることができる。
【0096】
(ハードウェア構成)
前記実施形態1~3で説明した情報処理装置10,20,30の各構成要素は、機能単位のブロックを示している。これらの構成要素の一部又は全部は、例えば
図9に示すような情報処理装置により実現される。
図9は、情報処理装置のハードウェア構成の一例を示すブロック図である。
【0097】
図9に示すように、コンピュータ110は、CPU(Central Processing Unit)111と、メインメモリ112と、記憶装置113と、入力インターフェイス114と、表示コントローラ115と、データリーダ/ライタ116と、通信インターフェイス117とを備える。これらの各部は、バス121を介して、互いにデータ通信可能に接続される。なお、コンピュータ110は、CPU111に加えて、又はCPU111に代えて、GPU(Graphics Processing Unit)、又はFPGA(Field-Programmable Gate Array)を備えていてもよい。
【0098】
CPU111は、記憶装置113に格納された、本実施形態におけるプログラム(コード)をメインメモリ112に展開し、これらを所定順序で実行することにより、各種の演算を実施する。メインメモリ112は、典型的には、DRAM(Dynamic Random Access Memory)などの揮発性の記憶装置である。また、本実施形態におけるプログラムは、コンピュータ読み取り可能な記録媒体120に格納された状態で提供される。なお、本実施形態におけるプログラムは、通信インターフェイス117を介して接続されたインターネット上で流通するものであってもよい。
【0099】
また、記憶装置113の具体例としては、ハードディスクドライブの他、フラッシュメモリなどの半導体記憶装置があげられる。入力インターフェイス114は、CPU111と、キーボード及びマウスといった入力機器118との間のデータ伝送を仲介する。表示コントローラ115は、ディスプレイ装置119と接続され、ディスプレイ装置119での表示を制御する。
【0100】
データリーダ/ライタ116は、CPU111と記録媒体120との間のデータ伝送を仲介し、記録媒体120からのプログラムの読み出し、及びコンピュータ110における処理結果の記録媒体120への書き込みを実行する。通信インターフェイス117は、CPU111と、他のコンピュータとの間のデータ伝送を仲介する。
【0101】
また、記録媒体120の具体例としては、CF(Compact Flash(登録商標))及びSD(Secure Digital)などの汎用的な半導体記憶デバイス、フレキシブルディスク(Flexible Disk)などの磁気記録媒体、又はCD-ROM(Compact Disk Read Only Memory)などの光学記録媒体があげられる。
【0102】
上記の実施形態の一部又は全部は、以下の付記のようにも記載されうるが、以下には限られない。
【0103】
(付記1)
緊急通報を発信した通信デバイスを特定する特定手段と、
前記通信デバイスが緊急通報を発信した第一のエリア、および、前記通信デバイスが現在ある第二のエリアの少なくとも一方を対象として、一斉呼出信号を送信する送信手段とを備えた
情報処理装置。
【0104】
(付記2)
前記通信デバイスがどの通信ネットワークとも接続していない場合、
前記送信手段は、前記第一のエリアを対象として、前記一斉呼出信号を送信する
ことを特徴とする付記1に記載の情報処理装置。
【0105】
(付記3)
前記通信デバイスは第一の通信ネットワークに接続しており、
前記第一の通信ネットワークに通信障害が発生した場合、前記通信デバイスから、前記第一の通信ネットワークとは異なる第二の通信ネットワークを通じて、緊急通報が発信され、
前記送信手段は、前記第二の通信ネットワークを通じて、前記一斉呼出信号を送信する
ことを特徴とする付記1に記載の情報処理装置。
【0106】
(付記4)
前記第二の通信ネットワークの運営事業者は、前記第一の通信ネットワークの運営事業者と異なる
ことを特徴とする付記3に記載の情報処理装置。
【0107】
(付記5)
前記送信手段は、前記一斉呼出信号に関する情報を、前記第二の通信ネットワークへ転送する
ことを特徴とする付記3に記載の情報処理装置。
【0108】
(付記6)
前記通信デバイスが緊急通報を発信した前記第一のエリアから移動していない場合、前記送信手段は、前記第一のエリアへ、前記一斉呼出信号を送信し、前記通信デバイスが緊急通報を発信した前記第一のエリアから前記第二のエリアへ移動している場合、前記送信手段は、前記第二のエリアへ、前記一斉呼出信号を送信する
ことを特徴とする付記1から5のいずれか1項に記載の情報処理装置。
【0109】
(付記7)
前記送信手段は、前記一斉呼出信号に対して、応答がない場合、前記一斉呼出信号を送信するエリアを段階的に拡張する
ことを特徴とする付記1から5のいずれか1項に記載の情報処理装置。
【0110】
(付記8)
前記送信手段は、前記通信デバイスへの呼び返しに対して、一定時間以上、前記通信デバイスからの応答がない場合、前記一斉呼出信号を送信する
ことを特徴とする付記1から5のいずれか1項に記載の情報処理装置。
【0111】
(付記9)
コンピュータが、
緊急通報を発信した通信デバイスを特定し、
前記通信デバイスが緊急通報を発信した第一のエリア、および、前記通信デバイスが現在ある第二のエリアの少なくとも一方を対象として、一斉呼出信号を送信する
情報処理方法。
【0112】
(付記10)
緊急通報を発信した通信デバイスを特定することと、
前記通信デバイスが緊急通報を発信した第一のエリア、および、前記通信デバイスが現在ある第二のエリアの少なくとも一方を対象として、一斉呼出信号を送信することと
をコンピュータに実行させるためのプログラム。
【0113】
以上、本実施形態を参照して本発明を説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではない。上記実施形態の構成や詳細には、本発明のスコープ内で当業者が理解し得る様々な変更をすることができる。
【産業上の利用可能性】
【0114】
本開示は、例えば、通信ネットワークを通じて、緊急事態受理機関と緊急事態の発生現場にいる人間とが交信することを実現する情報処理装置に利用することができる。
【符号の説明】
【0115】
10 情報処理装置
11 特定部
12 送信部
20 情報処理装置
22 送信部
30 情報処理装置
32 送信部
33 呼び返し部
100 通信デバイス
110 コンピュータ