(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024178987
(43)【公開日】2024-12-26
(54)【発明の名称】装着機
(51)【国際特許分類】
H05K 13/02 20060101AFI20241219BHJP
H05K 13/04 20060101ALI20241219BHJP
【FI】
H05K13/02 U
H05K13/04 A
【審査請求】未請求
【請求項の数】4
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023097450
(22)【出願日】2023-06-14
(71)【出願人】
【識別番号】000237271
【氏名又は名称】株式会社FUJI
(74)【代理人】
【識別番号】110000992
【氏名又は名称】弁理士法人ネクスト
(74)【代理人】
【識別番号】100162237
【弁理士】
【氏名又は名称】深津 泰隆
(74)【代理人】
【識別番号】100191433
【弁理士】
【氏名又は名称】片岡 友希
(72)【発明者】
【氏名】出蔵 和也
(72)【発明者】
【氏名】増田 泰章
【テーマコード(参考)】
5E353
【Fターム(参考)】
5E353GG11
5E353GG12
5E353GG24
5E353GG29
5E353GG31
5E353PP02
5E353QQ03
(57)【要約】 (修正有)
【課題】作業位置において位置決めされた1枚の基板に対して装着作業を行う
装着機で、複数の基板の各々に対して適切に装着作業を行うことを課題とする。
【解決手段】作業位置において位置決めされた1枚の基板に対して装着作業を行う装着機において、作業位置で位置決めされた第1の基板に対して装着作業が完了すると、第1の基板の次に作業位置において位置決めされ装着作業が実行される第2の基板が作業位置に向けて搬送される装着機。
【選択図】
図16
【特許請求の範囲】
【請求項1】
作業位置において位置決めされた1枚の基板に対して装着作業を行う装着機において、
前記作業位置で位置決めされた第1の基板に対して装着作業が完了すると、前記第1の基板の次に前記作業位置において位置決めされ装着作業が実行される第2の基板が前記作業位置に向けて搬送される装着機。
【請求項2】
前記作業位置で位置決めされた前記第1の基板に対して装着作業が完了すると、前記装着機の上流側に配設された搬送装置に位置する前記第2の基板が前記作業位置に向けて搬送される請求項1に記載の装着機。
【請求項3】
前記作業位置で位置決めされた前記第1の基板に対して装着作業が完了すると、前記装着機内に少なくとも一部が搬入されている前記第2の基板が前記作業位置に向けて搬送される請求項1に記載の装着機。
【請求項4】
昇降装置により上昇された作業位置において位置決めされた1枚の基板に対して装着作業を行う装着機において、
前記昇降装置により上昇された作業位置で位置決めされた前記第1の基板に対して装着作業が完了して前記第1の基板が前記昇降装置により下降すると、前記第2の基板が前記作業位置に向けて搬送される請求項1ないし請求項3のいずれか1項に記載の装着機。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、作業位置において位置決めされた基板に対して装着作業を行う装着機に関するものである。
【背景技術】
【0002】
下記特許文献には、作業位置において位置決めされた基板に対して装着作業を行う装着機が記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本明細書では、作業位置において位置決めされた1枚の基板に対して装着作業を行う装着機で、複数の基板の各々に対して適切に装着作業を行うことを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記課題を解決するために、本明細書は、作業位置において位置決めされた1枚の基板に対して装着作業を行う装着機において、前記作業位置で位置決めされた第1の基板に対して装着作業が完了すると、前記第1の基板の次に前記作業位置において位置決めされ装着作業が実行される第2の基板が前記作業位置に向けて搬送される装着機を開示する。
【発明の効果】
【0006】
本開示によれば、作業位置で位置決めされた第1の基板に対して装着作業が完了すると、第1の基板の次に作業位置において位置決めされ装着作業が実行される第2の基板が作業位置に向けて搬送される。これにより、作業位置において位置決めされた1枚の基板に対して装着作業を行う作業機で、複数の基板の各々に対して適切に装着作業を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【
図2】装着機が備える機内搬送装置を示す図である。
【
図3】第1搬送装置若しくは第2搬送装置を示す図である。
【
図4】電子部品装着システムが備える制御装置を示すブロック図である。
【
図5】従来の手法における装着作業での1サイクル毎のリフタ,装置内コンベアベルト,搬入コンベアベルト,搬出コンベアベルト,検出センサの作動状態を示す図である。
【
図6】従来の手法における装着作業での1サイクルを示す電子部品装着システムの作動図である。
【
図7】従来の手法における装着作業での1サイクルを示す電子部品装着システムの作動図である。
【
図8】従来の手法における装着作業での1サイクルを示す電子部品装着システムの作動図である。
【
図9】従来の手法における装着作業での1サイクルを示す電子部品装着システムの作動図である。
【
図10】従来の手法における装着作業での1サイクルを示す電子部品装着システムの作動図である。
【
図11】従来の手法における装着作業での1サイクルを示す電子部品装着システムの作動図である。
【
図12】バッファ機構を備える機内搬送装置を示す図である。
【
図13】新たな手法における装着作業での1サイクル毎のリフタ,装置内コンベアベルト,搬入コンベアベルト,搬出コンベアベルトの作動状態を示す図である。
【
図14】新たな手法における装着作業での1サイクルを示す電子部品装着システムの作動図である。
【
図15】新たな手法における装着作業での1サイクルを示す電子部品装着システムの作動図である。
【
図16】新たな手法における装着作業での1サイクルを示す電子部品装着システムの作動図である。
【
図17】新たな手法における装着作業での1サイクルを示す電子部品装着システムの作動図である。
【
図18】新たな手法における装着作業での1サイクルを示す電子部品装着システムの作動図である。
【
図19】新たな手法における装着作業での1サイクルを示す電子部品装着システムの作動図である。
【
図20】変形例における装着作業での1サイクルを示す電子部品装着システムの作動図である。
【
図21】変形例における装着作業での1サイクルを示す電子部品装着システムの作動図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下、本発明を実施するための形態として、本発明の実施例を、図を参照しつつ詳しく説明する。
【0009】
図1に、電子部品装着システム10を示す。電子部品装着システム10は、装着機12と、第1搬送装置14と、第2搬送装置16とを備えており、第1搬送装置14、装着機12、第2搬送装置16の順に一列に隣接して配設されている。なお、第1搬送装置14、装着機12、第2搬送装置16の並ぶ方向をX軸方向と記載し、そのX軸方向と水平に直行する方向をY軸方向と記載する。また、X軸方向での第1搬送装置14が配設されている側を上流側と記載し、X軸方向での第2搬送装置16が配設されている側を下流側と記載する。
【0010】
装着機12は、機内搬送装置20と、装着ヘッド移動装置(以下、「移動装置」と略す場合がある)22と、装着ヘッド24と、供給装置26とを備えている。
【0011】
機内搬送装置20は、
図1及び
図2に示すように、X軸方向に延びる1対のコンベアベルト30と、コンベアベルト30を周回させる電磁モータ(
図4参照)32とを有している。回路基板34は、それら1対のコンベアベルト30によって支持され、電磁モータ32の駆動により、X軸方向に搬送される。
【0012】
また、機内搬送装置20は、基板保持装置36を有している。基板保持装置36は、リフタ38と、1対のクランパ40とを有している。リフタ38は、1対のコンベアベルト30の間において、コンベアベルト30のX軸方向での中央部に配設されている。リフタ38は昇降可能とされており、リフタ38が上昇することで、コンベアベルト30によって支持された回路基板34がコンベアベルト30から持ち上げられる。そして、リフタ38が下降することで、コンベアベルト30から持ち上げられた回路基板34がコンベアベルト30の上に載置される。また、1対のコンベアベルト30の上方に1対のクランパ4
0がX軸方向に延びる姿勢で配設されている。このため、リフタ38が上昇することで、コンベアベルト30によって支持された回路基板34がコンベアベルト30から持ち上げられて、リフタ38と1対のクランパ40とにより狭持される。これにより、回路基板34が、コンベアベルト30から持ち上げられた状態で、リフタ38と1対のクランパ40とによりクランプして位置決めされる。なお、回路基板34がリフタ38と1対のクランパ40とにより位置決めされた位置が、回路基板34に対する部品の装着位置となる。また、リフタ38と1対のクランパ40とにより位置決めされた位置が装着位置であることから、リフタ38の上方が装着位置ともいえる。そして、リフタ38が下降することで、リフタ38と1対のクランパ40とによるクランプが解除されて、回路基板34がコンベアベルト30の上に載置される。
【0013】
また、機内搬送装置20は、検出センサ44も有している。検出センサ44は、投光器46と受光器48とにより構成されている。投光器46は、1対のコンベアベルト30の一方の下流側の端部に配設されており、1対のコンベアベルト30の他方の下流側の端部に向けて光を投光する。一方、受光器48は、1対のコンベアベルト30の他方の下流側の端部に配設されており、投光器46により投光された光を受光する。また、投光器46及び受光器48は、コンベアベルト30の上方に配設されており、投光器46及び受光器48の間において、回路基板34がコンベアベルト30により搬送されている際に、投光器46により投光された光が回路基板により遮られる。つまり、受光器48が投光器46により投光された光を受光できない状態(OFF状態)では、投光器46と受光器48との間に回路基板34があり、受光器48が投光器46により投光された光を受光できる状態(ON状態)では、投光器46と受光器48との間には回路基板34がない。これにより、機内搬送装置20では、検出センサ44により回路基板34が機内搬送装置20から搬出されたか否かが検出される。詳しくは、機内搬送装置20において回路基板34がコンベアベルト30により搬送されている際に、受光器48が投光器46により投光された光を受光できない状態(OFF状態)において、回路基板34はコンベアベルト30の下流側の端部まで搬送されている。そして、受光器48が投光器46により投光された光を受光できない状態(OFF状態)から、受光器48が投光器46により投光された光を受光できる状態(ON状態)に変化した際に、回路基板34はコンベアベルト30の下流側の端部から機内搬送装置20の外部に搬出されたと想定できる。このため、検出センサ44は、受光器48が投光器46により投光された光を受光できない状態(OFF状態)から、受光器48が投光器46により投光された光を受光できる状態(ON状態)に変化した際に、回路基板34が機内搬送装置20の外部に搬出されたと検出する。
【0014】
移動装置22は、
図1に示すように、X軸方向スライド機構50とY軸方向スライド機構52とによって構成されている。X軸方向スライド機構50は、X軸方向に移動可能にベース54上に設けられたX軸スライダ56を有している。そのX軸スライダ56は、電磁モータ(
図4参照)58の駆動により、X軸方向の任意の位置に移動する。また、Y軸方向スライド機構52は、Y軸方向に移動可能にX軸スライダ56の側面に設けられたY軸スライダ60を有している。そのY軸スライダ60は、電磁モータ(
図4参照)62の駆動により、Y軸方向の任意の位置に移動する。そのY軸スライダ60には、装着ヘッド24が取り付けられている。このような構造により、装着ヘッド24は、移動装置22によってベース54上の任意の位置に移動する。
【0015】
装着ヘッド24は、回路基板34に対して電子部品を装着するものである。装着ヘッド24は、下端面に設けられた吸着ノズル70を有している。吸着ノズル70は、負圧エア,正圧エア通路を介して、正負圧供給装置(
図4参照)72に通じている。吸着ノズル70は、負圧によって電子部品を吸着保持し、保持した電子部品を正圧によって離脱する。また、装着ヘッド24は、吸着ノズル70を昇降させるノズル昇降装置(
図4参照)76を有している。そのノズル昇降装置76によって、装着ヘッド24は、保持する電子部品の
上下方向の位置を変更する。
【0016】
供給装置26は、フィーダ型の供給装置であり、複数のテープフィーダ80を有している。テープフィーダ80は、テープ化部品を巻回させた状態で収容している。テープ化部品は、電子部品がテーピング化されたものである。そして、テープフィーダ80は、送り装置(
図4参照)82によって、テープ化部品を送り出す。これにより、フィーダ型の供給装置26は、テープ化部品の送り出しによって、電子部品を供給位置において供給する。
【0017】
また、第1搬送装置14は、
図1及び
図3に示すように、X軸方向に延びる1対のコンベアベルト100と、コンベアベルト100を周回させる電磁モータ(
図4参照)102とを有している。そして、回路基板34が、それら1対のコンベアベルト100によって支持され、電磁モータ102の駆動により、X軸方向に搬送される。また、第1搬送装置14の1対のコンベアベルト100の下流側の端と、装着機12の機内搬送装置20の1対のコンベアベルト30の上流側の端とが僅かな隙間をあけて対向している。これにより、第1搬送装置14において1対のコンベアベルト100に支持された回路基板34が、下流側に向かって搬送されることで、装着機12に搬入される。
【0018】
また、第2搬送装置16は、第1搬送装置14と同じ構造であり、X軸方向に延びる1対のコンベアベルト110と、コンベアベルト110を周回させる電磁モータ(
図4参照)112とを有している。そして、回路基板34が、それら1対のコンベアベルト110によって支持され、電磁モータ112の駆動により、X軸方向に搬送される。また、第2搬送装置16の1対のコンベアベルト110の上流側の端と、装着機12の機内搬送装置20の1対のコンベアベルト30の下流側の端とが僅かな隙間をあけて対向している。これにより、装着機12において1対のコンベアベルト30に支持された回路基板34が、下流側に向かって搬送されることで、第2搬送装置16に搬出される。
【0019】
また、電子部品装着システム10は、
図4に示す制御装置130を備えている。制御装置130は、コントローラ132と、複数の駆動回路134とを備えている。複数の駆動回路134は、電磁モータ32,58,62,102,112、リフタ38、正負圧供給装置72、ノズル昇降装置76、送り装置82に接続されている。コントローラ132は、CPU,ROM,RAM等を備え、コンピュータを主体とするものであり、複数の駆動回路134に接続されている。これにより、装着機12、第1搬送装置14、第2搬送装置16の作動が、コントローラ132によって制御される。また、コントローラ132に検出センサ44が接続されている。これにより、コントローラ132は、検出センサ44の検出結果を取得する。
【0020】
電子部品装着システム10では、上述した構成によって、第1搬送装置14から装着機12に回路基板34が搬入され、装着機12において、機内搬送装置20に保持された回路基板34に対して、装着ヘッド24によって電子部品の装着作業が実行される。そして、電子部品の装着作業が完了した回路基板34が装着機12から第2搬送装置16に搬出される。具体的には、第1搬送装置14において、1対のコンベアベルト100に支持された回路基板34が、コントローラ132の指令により下流側に向かって搬送され、装着機12に搬入される。次に、装着機12において、コントローラ132の指令により、回路基板34が装着位置の下方まで搬送される。そして、回路基板34がリフタ38によって持ち上げられることで、装着位置においてクランプされる。また、テープフィーダ80は、コントローラ132の指令により、テープ化部品を送り出し、電子部品を供給位置において供給する。そして、装着ヘッド24が、コントローラ132の指令により、電子部品の供給位置の上方に移動し、吸着ノズル70によって電子部品を吸着保持する。続いて、装着ヘッド24が、コントローラ132の指令により、回路基板34の上方に移動し、
電子部品を回路基板に装着する。そして、所定の数の電子部品が回路基板34に装着されると、装着作業が完了する。装着作業が完了すると、リフタ38が下降して、回路基板34が1対のコンベアベルト30の上に支持される。1対のコンベアベルト30に支持された回路基板34はコントローラ132の指令により下流側に向かって搬送され、第2搬送装置16に搬出される。そして、第2搬送装置16において、1対のコンベアベルト110に支持された回路基板34が、コンベアベルト110の下流側の端部まで搬送され、その回路基板34が回収されることで、回路基板34の作製が完了する。
【0021】
このように、電子部品装着システム10では、第1搬送装置14から装着機12に搬入された回路基板34が装着位置でクランプされ、クランプされた回路基板34に対して装着作業が実行される。そして、装着作業が完了した回路基板34が装着機12から第2搬送装置16に搬出されることで、1枚の回路基板34が作製される。そして、その作業が繰り返されることで、複数の回路基板34が作製される。ただし、従来の回路基板を作製する手法では、装着機12において1枚の回路基板34のみが搬送されるため、サイクルタイムが長くなっていた。
【0022】
詳しくは、装着機12において、回路基板34が装着位置の下方に搬送されてから、装着位置に持ち上げられてクランプされた回路基板34に対して装着作業が完了した後に、その回路基板34の次に装着作業が実行される回路基板(
図9参照)150が装着位置の下方に搬送される迄を、装着作業の1サイクルとして説明する。なお、装着作業の1サイクルでのリフタ38と装着機12のコンベアベルト30(以下、「装置内コンベアベルト30」と記載する)と第1搬送装置14のコンベアベルト100(以下、「搬入コンベアベルト100」と記載する)と第2搬送装置16のコンベアベルト110(以下、「搬出コンベアベルト110」と記載する)と検出センサ44との作動状態を
図5に示す。
【0023】
まず、
図6に示すように、装着機12において、回路基板34が、装置内コンベアベルト30により装着位置の下方、つまり、リフタ38の上方まで搬送される(
図5:t0)。そして、
図7に示すように、リフタ38が上昇することで、回路基板34が装置内コンベアベルト30から持ち上げられた状態で装着位置においてクランプされる(
図5:t1)。この際(
図5:t0~t1)、リフタ38が作動して上昇する。そして、装着位置でクランプされた回路基板34に対して装着作業が実行される(
図5:t1~t2)。回路基板34に対する装着作業が完了すると、
図8に示すように、リフタ38が下降することで、回路基板34のクランプが解除されて回路基板34が装置内コンベアベルト30により支持される(
図5:t3)。この際(
図5:t2~t3)、リフタ38が作動して下降する。
【0024】
次に、
図9に示すように、装置内コンベアベルト30により回路基板34が下流側に向かって、つまり、第2搬送装置16に向かって搬送される。つまり、リフタ38の下降が完了したタイミング(
図5:t3)で、装置内コンベアベルト30が電磁モータ32の作動により回転し始める。また、リフタ38の下降が完了したタイミング(
図5:t3)で、搬出コンベアベルト110も電磁モータ112の作動により回転し始める。なお、第1搬送装置14では、リフタ38の下降により回路基板34が装置内コンベアベルト30により支持されて、回路基板34が第2搬送装置16に向かって搬送されている間に、回路基板34の次に装着作業が実行される回路基板150が搬入コンベアベルト100の下流側の端部まで搬送されており、搬入コンベアベルト100の下流側の端部において待機している。
【0025】
そして、装置内コンベアベルト30により回路基板34が第2搬送装置16に向かって搬送され、装着機12から搬出される。なお、回路基板34が装着機12から搬出されても、装置内コンベアベルト30は継続して回転する。また、検出センサ44は回路基板3
4が装着機12から搬出されたことを検出する(
図5:t4)。そして、
図10に示すように、機内搬送装置20から搬出された回路基板34は、第2搬送装置16の搬出コンベアベルト110により下流側に向かって搬送される。なお、搬出コンベアベルト110は、回路基板34を第2搬送装置16から搬出すると停止する。
【0026】
また、検出センサ44により回路基板34の搬出が検出されたタイミング(
図5:t4)で、第1搬送装置14において、搬入コンベアベルト100の下流側の端部で待機している回路基板150が搬入コンベアベルト100により下流側である機内搬送装置20に向かって搬送される。つまり、検出センサ44により回路基板34の搬出が検出されたタイミング(
図5:t4)で、搬入コンベアベルト100が電磁モータ102の作動により回転し始める。このため、回路基板34が装着機12から搬出されると、回路基板150が装着機12に搬入される。そして、装着機12に搬入された回路基板150が、
図11に示すように、リフタ38の上方まで装置内コンベアベルト30により搬送されると、装置内コンベアベルト30が停止する(
図5:t5)。また、装着機12に搬入された回路基板150がリフタ38の上方まで搬送されると、搬入コンベアベルト100も停止する(
図5:t5)。これにより、回路基板34が装着位置の下方に搬送されてから、その回路基板34の次に装着作業が実行される回路基板150がリフタ38の上方、つまり装着位置の下方に搬送される迄の装着作業の1サイクルが完了する。
【0027】
このように、従来の手法では、装着作業の1サイクルにおいて、回路基板34が装着機12から搬出されると、次の回路基板150が装着機12に搬入される。つまり、従来の手法では、装着機12における機内の装着作業の1サイクルとして、回路基板34が搬送されている際には回路基板34のみが搬送されており、回路基板150が搬送されている際には回路基板150のみが搬送されている。このように、従来の手法では、装着機12において1枚の回路基板34のみが搬送され、装着作業の1サイクルに要する時間がt5となる。
【0028】
このため、装着機12において2枚の回路基板を取り込む手法を採用することで、サイクルタイムの短縮を図ることが可能となる。そこで、装着機12において、機内搬送装置20に代わって、
図12に示す機内搬送装置160を採用することが考えられる。機内搬送装置160は、バッファ機構162を除いて、機内搬送装置20と略同じ構成である。このため、バッファ機構162を除く構成については機内搬送装置20と同じ符号を用いる。バッファ機構は、1対の昇降板(
図12では、1対の昇降板の一方のみが図示されている)166と、1対のピストン(
図12では、1対のピストンの一方のみが図示されている)168とを含む。1対の昇降板166は、リフタ38より下流側において1対のコンベアベルト30の下方にX軸方向の延びる姿勢で配設されており、昇降可能である。また、1対のピストン168は、1対の昇降板166の下方において上下方向に延びる姿勢で配設されている。そして、1対のピストン168のピストンロッド(図示省略)が上方を向いており、1対のピストンロッドの先端が1対の昇降板166に連結されている。このため、1対のピストン168が伸長することで、1対の昇降板166が上昇し、1対の装置内コンベアベルト30に支持された回路基板34が1対の昇降板166により装置内コンベアベルト30から持ち上げられる。つまり、例えば、回路基板34を1対の昇降板166の上方まで装置内コンベアベルト30により搬送し、1対のピストン168を伸長させることで、1対の装置内コンベアベルト30に支持された回路基板34が1対の昇降板166により装置内コンベアベルト30から持ち上げられる。この際、回路基板150を装着機12に搬入することで、回路基板34と回路基板150とを干渉させることなく、装着機12に取り込むことが可能となり、サイクルタイムの短縮を図ることができる。しかしながら、機内搬送装置160では、バッファ機構162を設けるための費用が増加するため、機内搬送装置20に比べてコスト的に不利である。また、機内搬送装置20を備える装着機12を用いて既に回路基板を生産している場合には、機内搬送装置20を機
内搬送装置160に変更することは容易でない。さらに言えば、バッファ機構162により回路基板を装置内コンベアベルト30から持ち上げることを考慮すると、回路基板のサイズの上限が小さくなる。
【0029】
このようなことに鑑みて、従来の手法では、回路基板34が装着機12から搬出されたことをトリガとして、新たな回路基板150が装着機12に搬入されるが、今回提案する新たな手法では、回路基板34に対する装着作業が完了したことをトリガとして、回路基板150が装着機12に搬入される。その新たな手法を用いた装着作業の1サイクルにおけるリフタ38と装置内コンベアベルト30と搬入コンベアベルト100と搬出コンベアベルト110との作動状態を
図13に示すとともに、以下で詳しく説明する。
【0030】
まず、
図6に示すように、装着機12において、回路基板34が、装置内コンベアベルト30によりリフタ38の上方まで搬送される(
図13:t0)。そして、
図14に示すように、リフタ38が上昇することで、回路基板34が装置内コンベアベルト30から持ち上げられた状態で装着位置においてクランプされる(
図13:t1)。この際には(
図13:t0~t1)、リフタ38は上昇する。そして、装着位置でクランプされた回路基板34に対して電子部品の装着作業が実行される(
図13:t1~t2)。なお、第1搬送装置14では、リフタ38の上昇により回路基板34がクランプされて、回路基板34に対する電子部品の装着作業が実行されている間に、回路基板34の次に電子部品の装着作業が実行される回路基板150が搬入コンベアベルト100の下流側の端部に搬送されており、待機している。
【0031】
そして、回路基板34に対する装着作業が完了すると、
図15に示すように、リフタ38が下降することで、クランプが解除された回路基板34が装置内コンベアベルト30により支持される(
図13:t3)。この際には(
図13:t2~t3)、リフタ38が作動して下降する。
【0032】
次に、
図16に示すように、装置内コンベアベルト30により支持された回路基板34が装置内コンベアベルト30により下流側に向かって、つまり、第2搬送装置16に向かって搬送される。つまり、リフタ38の下降が完了したタイミング(
図13:t3)で、装置内コンベアベルト30が電磁モータ32の作動により回転し始める。また、リフタ38の下降が完了したタイミング(
図13:t3)で、搬出コンベアベルト110も電磁モータ112の作動により回転し始める。さらに、リフタ38の下降が完了したタイミング(
図13:t3)で、搬入コンベアベルト100も電磁モータ102の作動により回転し始める。つまり、リフタ38の下降が完了したタイミング(
図13:t3)で、装置内コンベアベルト30,搬出コンベアベルト110,搬入コンベアベルト100が回転し始める。これにより、同じタイミングで、回路基板150が第1搬送装置14から装着機12に搬入されるとともに、回路基板34が装着位置の下方から下流側に向かって搬送される。この際、装着機12では、回路基板34と回路基板150との2枚の回路基板が同時に装置内コンベアベルト30によって搬送される。
【0033】
なお、装着機12において、装置内コンベアベルト30での上流側の端と装着位置の下方との間の距離は、装置内コンベアベルト30での装着位置の下方と下流側の端との間の距離よりも短い。したがって、回路基板150が第1搬送装置14から装着機12に搬入されるタイミングと同じタイミングで回路基板34が装着位置の下方から下流側に向かって搬送されると、
図17に示すように、回路基板34が装着機12から第2搬送装置16に搬出される前に、回路基板150は装着位置の下方まで搬送される。この際、回路基板150が装着位置の下方まで装置内コンベアベルト30により搬送されると、装置内コンベアベルト30は停止する(
図13:t6)。また、回路基板150が装着位置の下方まで搬送されると、搬入コンベアベルト100は停止する(
図13:t6)。これにより、
回路基板34が装着位置の下方に搬送されてから、その回路基板34の次に装着作業が実行される回路基板150が装着位置の下方に搬送される迄をサイクルとした装着作業の1サイクルが完了する。つまり、回路基板150が第1搬送装置14から装着機12に搬入されるとともに回路基板34が装着位置の下方から下流側に向かって搬送されているタイミングであって、回路基板150が装着位置の下方に搬送される迄の間(
図13:t3~t6)には、回路基板34と回路基板150との2枚の回路基板が同時に装置内コンベアベルト30によって搬送されている。
【0034】
なお、装着作業の1サイクルが完了した後においては、
図17に示すように、回路基板34は装着機12から搬出されてはおらず装着機12の内部で停止している状態にある。この状態で次の装着作業の1サイクルが始まると、
図18に示すように、リフタ38が上昇することで、回路基板150は装置内コンベアベルト30から持ち上げられ装着位置においてクランプされる(
図13:t7)。この際(
図13:t6~t7)には、リフタ38は上昇する。そして、装着位置でクランプされた回路基板150に対して電子部品の装着作業が実行される(
図13:t7~t9)。また、装置内コンベアベルト30から持ち上げられた回路基板150が装着位置においてクランプされたタイミング(
図13:t7)で、装置内コンベアベルト30が電磁モータ32の作動により回転し始める。これにより、
図18に示すように、装着機12の内部で停止していた回路基板34が装置内コンベアベルト30により下流側に向かって搬送される。そして、
図19に示すように、装置内コンベアベルト30により回路基板34が装着機12から第2搬送装置16に搬出される。なお、回路基板34が装着機12から搬出されても、装置内コンベアベルト30は継続して回転する。また、回路基板34が装着機12から搬出されると、装着機12から搬出された回路基板34は、第2搬送装置16において搬出コンベアベルト110により下流側に向かって搬送される。なお、搬出コンベアベルト110及び装置内コンベアベルト30は、回路基板34を第2搬送装置16から搬出すると停止する(
図13:t8)。
【0035】
上述したように、新たな手法では、回路基板34に対する装着作業が完了して、リフタ38の下降が完了したタイミング(
図13:t3)で、新たな回路基板150が第1搬送装置14から装着機12に搬入されるとともに、装着作業が完了した回路基板34が装着位置の下方から下流側に向かって搬送される。このため、回路基板34が装着位置の下方から下流側に向かって搬送されたのちであって、回路基板150が装着位置に搬送される迄の間(
図13:t3~t6)には、回路基板34と回路基板150との2枚の回路基板が同時に装置内コンベアベルト30によって搬送されている。したがって、新たな手法では、装着機12において2枚の回路基板が同時に搬送されることで、装着作業の1サイクルに要する時間はt6となる。
【0036】
ここで、従来の手法(
図5)と新たな手法(
図13)とを比較すると、回路基板34が装着位置の下方まで搬送されてから(
図5:t0、
図13:t0)、回路基板34に対する装着作業が実行されて、その回路基板34を装置内コンベアベルト30に戻すためのリフタ38の下降が完了するまで(
図5:t3、
図13:t3)の間においては、電子部品装着システム10は同じように作動する。そして、従来の手法(
図5)では、回路基板34が装置内コンベアベルトによって単独で搬送されている間は(
図5:t3~t4)、搬入コンベアベルト100は回転することなく、回路基板150は第1搬送装置14で停止して待機している。そして、検出センサ44によって回路基板34が装着機12から搬出されたことを検出したタイミング(
図5:t4)で、停止していた搬入コンベアベルト100は回転し待機していた回路基板150が装着機12に搬入される。
【0037】
一方で、新たな手法(
図13)では、電子部品の装着作業が完了した回路基板34が装着機12から搬出されることを待つことなく、リフタ38の下降が完了したタイミング(
図13:t3)で、搬入コンベアベルト100が回転して、次に装着作業が実行される回
路基板150が装着機12に搬入されるとともに、装置内コンベアベルト30も回転して、装着作業が完了した回路基板34が装着位置の下方から下流側に向かって搬送される。したがって、新たな手法を用いた1サイクルに要する時間t6は、従来の手法を用いた1サイクルに要する時間t5より、従来の手法において回路基板34が単独で搬送されている間(
図5:t3~t4)の分だけ短くなる。このように、装着作業が完了した回路基板34が装着機から搬出されることを待つことなく、リフタ38の下降が完了したタイミング(
図13:t3)で、回路基板150を第1搬送装置14から装着機12に向けて搬送することで、装着作業の1サイクルに要する時間を短くすることが可能となる。これにより、機内搬送装置160を導入することなく、サイクルタイムの短縮を図ることが可能となる。つまり、電子部品装着システム10に構造的な変更を加えることなく、次に装着作業が実行される回路基板150を装着機12に向けて搬送するタイミングを変更するだけで、サイクルタイムの短縮を図ることが可能となる。なお、回路基板150が第1搬送装置14から装着機12に向けて搬送された後に、回路基板34は装着機12において装着位置の下方に搬送され、その位置からリフタ38により持ち上げられることで装着位置において固定的にクランプされる。したがって、回路基板150を第1搬送装置14から装着機12に向けて搬送することは、回路基板150が装着機12の装着位置に向けて搬送することともいえる。
【0038】
ただし、装着機12において回路基板34と回路基板150との2枚の回路基板を同時に搬送すると、回路基板同士が干渉する虞がある。つまり、例えば、回路基板34が何らかの原因によりスタックすると、スタックしている回路基板34に回路基板150が衝突する虞がある。このようなことに鑑みて、回路基板34のスタックを検出し、回路基板34のスタックが検出されると、電子部品装着システム10は緊急停止する。具体的には、例えば、装着機12において、遮るものがない場合には、装置内コンベアベルト30の下流側の端に配設された受光器48は投光器46により投光された光を受光できる状態(ON状態)にある。そして、回路基板34が装置内コンベアベルト30の下流側の端まで搬送されると、投光器46により投光された光が遮られ受光器48が受光できない状態(OFF状態)となり、その回路基板34が装着機12から搬出されると、投光器46により投光された光を受光器48は再度受光できる状態(ON状態)となる。このため、回路基板34が装着位置から下流側に向かって搬送されてから、所定時間経過しても、受光器48がON状態からOFF状態とならない場合には、装着位置と装置内コンベアベルト30の下流側の端までの間で搬送した回路基板34がスタックしていると想定することができる。また、回路基板34を装着位置から下流側に向かって搬送してから所定時間経過すると、受光器48がON状態からOFF状態に変化するはずだが、所定時間経過してもOFF状態からON状態に変化しない場合には、装置内コンベアベルト30の下流側の端で回路基板34がスタックしていると想定することができる。このように、検出センサ44の検出値により回路基板34のスタックが想定される場合には、電子部品装着システム10は緊急停止する。また、回路基板34のスタックが想定された場合には、表示モニタ(図示省略)に回路基板34がスタックした旨を表示する。これにより、作業者がスタックしている回路基板34を装着機12から取り出すことで、装着機12における回路基板のスタックを早急に解消することが可能となる。
【0039】
ちなみに、装着機12は、装着機の一例である。第1搬送装置14は、搬送装置の一例である。回路基板34は、第1の基板の一例である。リフタ38は、昇降装置の一例である。回路基板150は、第2の基板の一例である。
【0040】
なお、本発明は、上記実施例に限定されるものではなく、当業者の知識に基づいて種々の変更、改良を施した態様で実施することが可能である。具体的には、例えば、上記実施例では、
図14に示すように、装着作業が完了した回路基板34を下降させるリフタ38の下降が完了したタイミングで、回路基板150は第1搬送装置14の下流側の端に位置
しており、その位置にある回路基板150が装着機12の装着位置に向けて搬送される。つまり、リフタ38の下降が完了したタイミングで、回路基板150の全体が第1搬送装置14の内部に位置しており、その位置にある回路基板150が装着機12の装着位置に向けて搬送されている。一方で、
図20に示すように、装着作業が完了した回路基板34を下降させるリフタ38の下降が完了したタイミングで、回路基板150の一部が第1搬送装置14の内部に位置しており、その位置にある回路基板150が装着機12の装着位置に向けて搬送されてもよい。また、別の言い方をすれば、リフタ38の下降が完了したタイミングで、回路基板150の少なくとも一部が装着機12の内部に位置しており、その位置にある回路基板150が装着機12の装着位置に向けて搬送されてもよい。つまり、
図20では、リフタ38の下降が完了したタイミングで、回路基板150は第1搬送装置14と装着機12とに跨って位置しており、回路基板150はその位置から装着機12の装着位置に向けて搬送されている。また、
図21に示すように、リフタ38の下降が完了したタイミングで、回路基板150の全体が装着機12の内部に位置しており、回路基板150がその位置から装着機12の装着位置に向けて搬送されてもよい。
【0041】
また、上記実施例では、装着機12において装置内コンベアベルト30の上流側の端と装着位置の下方との間の距離が、装着位置の下方と装置内コンベアベルト30の下流側の端との間の距離よりも短いが、装置内コンベアベルト30の上流側の端と装着位置の下方との間の距離が、装着位置の下方と装置内コンベアベルト30の下流側の端との間の距離よりも長くてもよい。装置内コンベアベルト30の上流側の端と装着位置の下方との間の距離が、装着位置の下方と装置内コンベアベルト30の下流側の端との間の距離よりも長い場合には、回路基板150が第1搬送装置14から装着機12に搬入されるタイミングと、回路基板34が装着位置の下方から下流側に向かって搬送されるタイミングとが同じである際に、回路基板150が装着位置の下方まで搬送される前に、回路基板34が装着機12から第2搬送装置16に搬出される。したがって、回路基板34が装着機12から第2搬送装置16に搬出されても、回路基板150が装着位置の下方まで搬送される迄の間は、装置内コンベアベルト30は継続して回転している。また、装置内コンベアベルト30の上流側の端と装着位置の下方との間と、装着位置の下方と装置内コンベアベルト30の下流側の端との間が同じ距離である場合には、回路基板150が第1搬送装置14から装着機12に搬入されるタイミングと、回路基板34が装着位置の下方から下流側に向かって搬送されるタイミングとが同じである際に、回路基板150が装着位置の下方まで搬送されるタイミングと、回路基板34が装着機12から第2搬送装置16に搬出されるタイミングとが同じとなる。
【0042】
また、上記実施例では、装着作業が完了した回路基板34を下降させるリフタ38の下降が完了したタイミングで、次の装着作業が行われる回路基板150が装着機の装着位置に向けて搬送されているが、リフタ38が下降し始めたタイミング,あるいはリフタ38が下降している途中で、回路基板150が装着機の装着位置に向けて搬送されてもよい。また、リフタ38の下降するタイミングに関わらず、回路基板34のクランプが解除されたタイミングで、回路基板150が装着機の装着位置に向けて搬送されてもよい。また、リフタ38の下降,あるいは回路基板34のクランプの解除に関わらず、回路基板34への装着作業が完了したタイミングで、回路基板150が装着機の装着位置に向けて搬送されてもよい。
【0043】
また、上記実施例では、第1搬送装置14と装着機12と第2搬送装置16とが一列に並んで配設されているが、複数の装着機が一列に並んで配設されてもよい。例えば、3台の装着機が一列に並んで配設される場合には、1台目の装着機から2台目の装着機に回路基板が搬入され、2台目の装着機から3台目の装着機に回路基板が搬出される。つまり、1台目の装着機が有する機内搬送装置から2台目の装着機に回路基板が搬入され、2台目の装着機から3台目の装着機の機内搬送装置に回路基板が搬出される。この場合には、並
んで配設した装着機のうちの上流側にある装着機を上記実施例における第1搬送装置に、下流側にある装着機を上記実施例における第2搬送装置とみなして考えることもできる。
【0044】
また、上記実施例では、装着機12において装着作業が実行される回路基板34が装置内コンベアベルト30から持ち上げられた状態でクランプされているが、回路基板34が装置内コンベアベルト30上でクランプされてもよい。この場合には、回路基板がクランプされる装置内コンベアベルト30上が装着位置となる。
【0045】
また、上記実施例は、部品の装着作業を実行する装着機12における態様が開示されているが、部品の装着作業には限定されず、種々の作業を行う作業機、例えば、クリームはんだの印刷作業を行う印刷機においても本態様を実施することができる。
【符号の説明】
【0046】
12:装着機 14:第1搬送装置(搬送装置) 34:回路基板(第1の基板)
38:リフタ(昇降装置) 150:回路基板(第2の基板)