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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024179072
(43)【公開日】2024-12-26
(54)【発明の名称】画像形成装置
(51)【国際特許分類】
   G03G 21/18 20060101AFI20241219BHJP
   G03G 15/00 20060101ALI20241219BHJP
   G03G 21/16 20060101ALI20241219BHJP
【FI】
G03G21/18 157
G03G15/00 550
G03G21/16 147
G03G15/00 657
【審査請求】未請求
【請求項の数】4
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023097589
(22)【出願日】2023-06-14
(71)【出願人】
【識別番号】000001007
【氏名又は名称】キヤノン株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000718
【氏名又は名称】弁理士法人中川国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】植木 智隆
(72)【発明者】
【氏名】田尻 剛士
(72)【発明者】
【氏名】成田 和行
(72)【発明者】
【氏名】犬塚 智哉
【テーマコード(参考)】
2H035
2H171
【Fターム(参考)】
2H035CA07
2H035CB01
2H035CG03
2H171FA04
2H171FA28
2H171GA08
2H171JA23
2H171JA27
2H171JA28
2H171JA29
2H171JA31
2H171JA39
2H171JA48
2H171JA49
2H171JA59
2H171LA05
2H171LA06
2H171LA08
2H171LA13
2H171LA17
2H171LA18
2H171LA20
2H171QA04
2H171QA08
2H171QA12
2H171QA13
2H171QA24
2H171QB03
2H171QB15
2H171QB32
2H171QB52
2H171QB55
2H171QC03
2H171QC22
2H171QC24
2H171SA11
2H171SA14
2H171SA15
2H171SA22
2H171SA26
2H171SA31
2H171WA12
2H171WA23
(57)【要約】
【課題】傾斜可能な駆動ギアに設けた被検出部と被検出部を検出する検出手段とを用いて画像の位置ずれを補正する際に、被検出部と検出手段との距離の変動を抑制して安定した画質の成果物を提供すること。
【解決手段】画像形成装置1は、モータ309a及びモータ309bからの駆動力によって回転することにより感光ドラム103Y、103M、103C、103Kを回転駆動させると共に、回転軸線Pに対して所定角度で傾斜可能な駆動ギア301と、駆動ギア301に設けられると共に駆動ギア301と共に回転するフラグ312と、フラグ312を検出するHP検出センサ303と、駆動ギア301の回転軸線Pに対する傾斜に追従して傾斜すると共にHP検出センサ303を保持するセンサ支持板304と、を有する。
【選択図】図4

【特許請求の範囲】
【請求項1】
記録材に画像を形成する画像形成装置であって、
駆動源からの駆動力によって回転することにより駆動部を回転駆動させると共に、回転軸線に対して所定角度で傾斜可能な駆動ギアと、
前記駆動ギアに設けられると共に前記駆動ギアと共に回転する被検出部と、
前記被検出部を検出する検出手段と、
前記駆動ギアの前記回転軸線に対する傾斜に追従して傾斜すると共に前記検出手段を保持する保持部材と、
を有することを特徴とする画像形成装置。
【請求項2】
前記保持部材に当接する規制部材を有し、
前記保持部材は、
前記駆動ギアの回転方向に回転可能であり、
前記規制部材は、
前記保持部材に当接することにより前記回転方向への回転を規制する、
ことを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
【請求項3】
軸受を有し、
前記駆動ギアは、
前記駆動力によって回転する回転軸を備え、
前記軸受は、
前記回転軸を収容すると共に、前記回転軸が前記回転軸線に対して傾斜した際に前記回転軸を回転可能に支持する、
ことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の画像形成装置。
【請求項4】
前記被検出部は、
前記検出手段に対して第1の最大傾斜角度まで傾斜可能となるように前記駆動ギアに設けられ、
前記駆動ギアは、
前記回転軸線に対して前記第1の最大傾斜角度と異なる第2の最大傾斜角度まで傾斜可能であり、
前記第1の最大傾斜角度は、前記第2の最大傾斜角度よりも小さい、
ことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の画像形成装置。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、プリンタ、複写機、ファクシミリ又は複合機等の電子写真技術を用いた画像形成装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、画像形成装置は、露光装置により感光ドラム上に形成した潜像に現像器によりトナー像を現像して、トナー像をシート状の記録材に転写すると共に、定着装置によりトナー像を記録材に定着させた後に記録材を排出する。
【0003】
このような画像形成装置において、感光ドラム、帯電器、現像器及びクリーニング部等を一体に纏めてカートリッジ化して、又は、感光ドラム若しくは現像器等をユニット化して、カートリッジ又はユニットを装置本体に着脱可能とする構成が知られている。装置本体には、カートリッジ又はユニットを装置本体に対して装着した場合に、モータ等の駆動源からの回転駆動力を駆動ギアを介して感光ドラム又は現像器等に伝達する駆動伝達機構が設けられている。この際に、感光ドラム又は現像器等と駆動ギアとは、同軸上でカップリング等により接続される。
【0004】
特許文献1は、感光ドラムと接続されると共に支持部材に対して回転可能及び傾斜可能に支持される軸部を有する駆動ギアにおいて、支持部材に対して駆動ギア全体が傾斜する構成を有する画像形成装置を開示している。特許文献1の画像形成装置では、感光ドラム等と駆動ギアとの間に相対的な位置ずれ(軸ずれ)を生じた場合に、駆動ギアが傾斜することにより、駆動ギアのカップリングが感光ドラムのカップリングに対して追従して接続する。これにより、カートリッジ又はユニットと装置本体との部品公差等に起因して感光ドラムと駆動ギアとの間に軸ずれを生じた場合であっても、感光ドラムと駆動ギアとの間の軸ずれを吸収することができ、感光ドラムを安定した角速度で駆動することができる。
【0005】
また、特許文献2は、発光部と受光部とから成る検出部を有するギア位置検出センサと、ピニオンギアに駆動力を伝達する駆動入力ギアの回転により検知部の光路を開放または遮光する遮光板と、を備える転写ユニットを開示している。特許文献2の転写ユニットにおいて、遮光板は、複数のスリットが形成されたパルス部と、パルス部に隣接する遮光部または透光部の少なくとも一つと、を有し、駆動入力ギアに一体形成されている。特許文献2の転写ユニットでは、検出部を通過したパルス部のスリット数に基づいて駆動入力ギアの回転量を検出し、遮光部のエッジが検出部を遮光又は透光部のエッジが検出部の光路を開放するタイミングに基づいて駆動入力ギアの基準位置を検出する。
【0006】
従来の画像形成装置は、特許文献2に示すような構成によって駆動ギアの回転位相を検出すると共に、駆動ギアの回転位相の検出結果に基づいて、形成される画像の理想位置に対する位置ずれを補正する。これにより、安定した画質の成果物を提供することができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】特開2016-075732号公報
【特許文献2】特開2018-173518号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
特許文献1の駆動ギアが傾斜する構成の画像形成装置に、特許文献2の遮光板及びギア位置検出センサを適用する場合においては、感光ドラムと駆動ギアとの軸ずれを吸収するために傾斜する駆動ギアに連動して、駆動ギアに設けられた遮光板も傾斜する。この際に、ギア位置検出センサと遮光板との間のクリアランスが十分でない場合には、ギア位置検出センサと遮光板とが干渉するか、又はギア位置検出センサの検出精度が低下する。これにより、位置ずれを適正に補正できないことにより、安定した画質の成果物を提供することができないという課題を有する。
【0009】
本発明の目的は、傾斜可能な駆動ギアに設けた被検出部と被検出部を検出する検出手段との距離の変動を抑制して安定した画質の成果物を提供することができる画像形成装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明に係る画像形成装置は、記録材に画像を形成する画像形成装置であって、駆動源からの駆動力によって回転することにより駆動部を回転駆動させると共に、回転軸線に対して所定角度で傾斜可能な駆動ギアと、前記駆動ギアに設けられると共に前記駆動ギアと共に回転する被検出部と、前記被検出部を検出する検出手段と、前記駆動ギアの前記回転軸線に対する傾斜に追従して傾斜すると共に前記検出手段を保持する保持部材と、を有することを特徴とする。
【発明の効果】
【0011】
本発明によれば、傾斜可能な駆動ギアに設けた被検出部と被検出部を検出する検出手段との距離の変動を抑制して安定した画質の成果物を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
図1】本発明の実施の形態1に係る画像形成装置の模式図である。
図2】本発明の実施の形態1に係る画像形成装置の駆動機構の模式図である。
図3】本発明の実施の形態1に係る画像形成装置の回転位相検出装置と異なる構成の回転位相検出装置の断面図である。
図4】本発明の実施の形態1に係る画像形成装置の回転位相検出装置の断面図である。
図5】本発明の実施の形態1に係る画像形成装置の回転位相検出装置の駆動ギアが傾斜した際の効果を説明する図である。
図6】本発明の実施の形態2に係る画像形成装置の回転位相検出装置の断面図である。
図7】本発明の実施の形態3に係る画像形成装置の回転位相検出装置の断面図である。
図8】本発明の実施の形態4に係る画像形成装置の回転位相検出装置の断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、実施の形態について図面を参照して詳細に説明する。
【0014】
(実施の形態1)
<画像形成装置の構成>
本発明の実施の形態1に係る画像形成装置1の構成について、図1及び図2を参照しながら、詳細に説明する。
【0015】
画像形成装置1は、記録材Sに画像を形成する。画像形成装置1は、ここでは読取装置を備えていると共に複数の感光ドラム103Y、103M、103C、103Kを備える所謂タンデム方式のカラープリンタ(MFP:Multi Function Printer)を例示する。また、画像形成装置1は、感光ドラム103Y、103M、103C、103Kを下方から露光する所謂下面露光方式の画像形成装置である。
【0016】
なお、画像形成装置1は、読取装置を備えたカラープリンタに限らず、読取装置を備えていない複写機であってもよい。また、画像形成装置1は、所謂タンデム方式のカラープリンタに限らず、1つの感光ドラムのみを備えるカラー画像形成装置又はモノクロ画像を形成する画像形成装置であってもよい。
【0017】
具体的には、画像形成装置1は、トナー容器4Y、4M、4C、4Kと、ベルトクリーニング装置7と、用紙分離用搬送ローラ9aと、用紙分離用搬送ローラ9bと、搬送ローラ10aと、搬送ローラ10bと、を有している。また、画像形成装置1は、レジストローラ11aと、レジストローラ11bと、給紙ローラ80と、定着器100と、給紙部101と、画像形成部102Y、102M、102C、102Kと、中間転写ベルト107と、を有している。
【0018】
更に、画像形成装置1は、一次転写ローラ108Y、108M、108C、108Kと、二次転写ローラ109と、排紙部111と、レジパッチ検出ユニット113と、駆動機構300と、を有している。なお、符号Y、M、C及びKは、トナーの色を示している。
【0019】
トナー容器4Y、4M、4C、4Kの各々は、現像器106Y、106M、106C、106Kのトナー量が減少した際に、現像器106Y、106M、106C、106Kの各々に対して図示しないパイプを介してトナーを供給する。
【0020】
ベルトクリーニング装置7は、二次転写後の中間転写ベルト107の表面に残留している残留トナーを中間転写ベルト107より除去して回収する。
【0021】
用紙分離用搬送ローラ9a及び用紙分離用搬送ローラ9bは、用紙分離用搬送ローラ対を構成している。用紙分離用搬送ローラ9a及び用紙分離用搬送ローラ9bは、記録材Sの二重送りを防止するために、給紙ローラ80により跳ね上げられた記録材Sを1枚のみ搬送路20に搬送する。
【0022】
搬送ローラ10a及び搬送ローラ10bは、用紙分離用搬送ローラ9a及び用紙分離用搬送ローラ9bにより搬送路20を介して搬送される記録材Sを引き抜く。搬送ローラ10a及び搬送ローラ10bは、引き抜いて、引き抜いた記録材Sを搬送路20を介してレジストローラ11a及びレジストローラ11bに搬送する。
【0023】
レジストローラ11a及びレジストローラ11bは、レジストローラ対を構成している。レジストローラ11a及びレジストローラ11bは、搬送ローラ10a及び搬送ローラ10bにより搬送路20を介して搬送される記録材Sを一旦停止させる。レジストローラ11a及びレジストローラ11bは、記録材Sを一旦停止させることにより、記録材Sの斜行補正及びタイミング補正を行う。レジストローラ11a及びレジストローラ11bは、斜行補正及びタイミング補正を行った記録材Sを二次転写部T2に搬送する。
【0024】
給紙ローラ80は、給紙部101に収容されている記録材Sの先端を摩擦により跳ね上げる。
【0025】
定着器100は、二次転写ローラ109により搬送される記録材Sに熱と圧力とを加えることにより、記録材Sに転写されているトナー像を記録材Sに定着させる。定着器100は、トナー像を定着させた記録材Sを排紙部111に搬送する。
【0026】
給紙部101には、記録材Sが積載されて収容されている。
【0027】
画像形成部102Yは、イエローのトナー像を形成するイエローステーションを構成している。画像形成部102Mは、マゼンタのトナー像を形成するマゼンタステーションを構成している。画像形成部102Cは、シアンのトナー像を形成するシアンステーションを構成している。画像形成部102Kは、ブラックのトナー像を形成するブラックステーションを構成している。
【0028】
画像形成部102Y、102M、102C、102Kは、感光ドラム103Y、103M、103C、103Kと、帯電器104Y、104M、104C、104Kと、露光ユニット105Y、105M、105C、105Kと、を備えている。また、画像形成部102Y、102M、102C、102Kは、現像器106Y、106M、106C、106Kと、ドラムクリーニング装置8Y、8M、8C、8Kと、を備えている。
【0029】
ドラムクリーニング装置8Y、8M、8C、8Kは、一次転写後の感光ドラム103Y、103M、103C、103Kの表面に残留している残留トナーを感光ドラム103Y、103M、103C、103Kより除去して回収する。
【0030】
駆動部としての感光ドラム103Y、103M、103C、103Kの各々は、互いに離間して配列されている。感光ドラム103Y、103M、103C、103Kは、駆動機構300によって回転駆動する。感光ドラム103Y、103M、103C、103Kの各々は、ドラムユニット518Y、518M、518C、518kの図示しない枠体に回転可能に支持されている。ここで、ドラムユニット518Y、518M、518C、518kは、ユーザ又はメンテナンス者等の作業者によって交換されるカートリッジであり、画像形成装置1の装置本体に対して着脱自在に装着されている。
【0031】
帯電器104Y、104M、104C、104Kは、感光ドラム103Y、103M、103C、103Kをそれぞれ帯電させる。
【0032】
露光ユニット105Y、105M、105C、105Kは、露光光源である発光素子を備える図示しない光プリントヘッドを備えている。露光ユニット105Y、105M、105C、105Kは、LED露光方式の光プリントヘッドを備える場合に、発光素子として感光ドラム103Y、103M、103C、103Kの回転軸線方向に沿って配列されたLEDを備えている。
【0033】
露光ユニット105Y、105M、105C、105Kは、発光素子より光を出射することにより、帯電器104Y、104M、104C、104Kにより帯電された感光ドラム103Y、103M、103C、103Kの表面を露光する。露光ユニット105Y、105M、105C、105Kは、感光ドラム103Y、103M、103C、103Kの表面を露光することにより、感光ドラム103Y、103M、103C、103Kに静電潜像を形成する。
【0034】
なお、露光ユニット105Y、105M、105C、105Kの露光方式は、LED露光方式に限らず、電子写真方式の画像形成装置1に採用される露光方式の一例として、レーザビーム走査露光方式を適用することができ、任意の方式を適用可能である。露光ユニット105Y、105M、105C、105Kは、レーザビーム走査露光方式を適用した場合に、半導体レーザの照射ビームを回転するポリゴンミラー及びf-θレンズを介して感光ドラム103Y、103M、103C、103Kを走査して露光する。
【0035】
現像器106Y、106M、106C、106Kは、トナーとキャリアとを担持すると共に、担持したトナーを感光ドラム103Y、103M、103C、103K上に形成された静電潜像に供給する現像スリーブを備えている。現像器106Y、106M、106C、106Kは、感光ドラム103Y、103M、103C、103K上に形成された静電潜像をトナーによって現像し、感光ドラム103Y、103M、103C、103K上に各色のトナー像を現像する。現像器106Y、106M、106C、106Kの各々は、後述の現像ユニット641Y、641M、641C、641Kに各々設けられている。
【0036】
中間転写ベルト107には、一次転写ローラ108Y、108M、108C、108Kにより、感光ドラム103Y、103M、103C、103Kに形成されたトナー像が順次転写される。中間転写ベルト107は、一次転写ローラ108Y、108M、108C、108Kにより転写された各色のトナー像を二次転写部T2まで搬送する。中間転写ベルト107は、中間転写ユニット112に設けられている。
【0037】
一次転写ローラ108Y、108M、108C、108Kは、感光ドラム103Y、103M、103C、103Kに形成されたトナー像を中間転写ベルト107に順次転写させる。
【0038】
二次転写ローラ109には、中間転写ベルト107に転写されたトナー像を記録材Sに転写するための転写バイアスが印加される。二次転写ローラ109は、転写バイアスが印加されることにより、レジストローラ11a及びレジストローラ11bにより搬送される記録材Sに対して、中間転写ベルト107に転写されたトナー像を転写させる二次転写部T2を形成している。二次転写ローラ109は、トナー像を転写させた記録材Sを定着器100に搬送する。
【0039】
排紙部111は、定着器100により搬送される記録材Sを画像形成装置1の外部に排出する。
【0040】
レジパッチ検出ユニット113は、中間転写ベルト107の搬送方向において感光ドラム103Kよりも下流に設けられていると共に二次転写ローラ109よりも上流に設けられている。レジパッチ検出ユニット113は、AC成分を検出するために中間転写ベルト107上に形成されている図示しない短冊状のパッチパターンに光を照射する図示しない発光素子と、パッチパターンからの反射光を受光する図示しない受光素子と、を備えている。
【0041】
駆動機構300は、回転駆動力を伝達可能であり、感光ドラム103Y、103M、103C、103Kを回転駆動させる。なお、駆動機構300の構成の詳細については後述する。
【0042】
上記の構成を有する画像形成装置1において、現像器106Y、106M、106C、106Kに対してトナー容器4Y、4M、4C、4Kよりトナーを補給すると共に、過剰となったトナーの一部は残留トナーとして回収される。
【0043】
また、駆動部としての現像器106Y、106M、106C、106K及び中間転写ユニット112は、駆動機構300と同様の構成の図示しない駆動機構によって回転駆動される。
【0044】
<現像ユニットの構成>
本発明の実施の形態1に係る画像形成装置1の装置本体に装着される現像ユニット641Y、641M、641C、641Kの構成について、図1を参照しながら、詳細に説明する。
【0045】
現像ユニット641Y、641M、641C、641Kは、ドラムユニット518Y、518M、518C、518Kとは別体であり、画像形成装置1の装置本体に対して着脱自在に装着されている。現像ユニット641Y、641M、641C、641Kは、現像器106Y、106M、106C、106Kと、トナー収容部と、が一体化されたカートリッジである。現像ユニット641は、何れも図示しないトナーとキャリアとを攪拌するための複数のスクリューと、複数のスクリューを回転させるための複数のギアと、を備えている。
【0046】
現像ユニット641Y、641M、641C、641Kは、上記の複数のギアが経年劣化等した際に、作業者により画像形成装置1の装置本体から取り外されて交換される。現像ユニット641Y、641M、641C、641Kからは、一定数のトナーが残留トナーとして除去され、回収トナー容器へと搬送される。
【0047】
なお、現像ユニット641Y、641M、641C、641Kとドラムユニット518Y、518M、518C、518kとは、別体に限らず、一体化されてプロセスカートリッジを構成してもよい。
【0048】
<駆動機構の構成>
本発明の実施の形態1に係る画像形成装置1の駆動機構300の構成について、図2を参照しながら、詳細に説明する。
【0049】
駆動機構300は、駆動ギア301Yと、駆動ギア301Mと、駆動ギア301Cと、駆動ギア301Kと、カップリング301aYと、カップリング301aMと、カップリング301aCと、カップリング301aKと、を備えている。また、駆動機構300は、モータ309aと、モータ309bと、モータギア310aと、モータギア310bと、アイドラギア311と、を備えている。
【0050】
駆動ギア301Yは、イエローステーションに設けられている。駆動ギア301Yは、アイドラギア311が回転することにより回転すると共にカップリング301aYを回転させる。
【0051】
駆動ギア301Mは、マゼンタステーションに設けられている。駆動ギア301Mは、モータギア310aが回転することにより回転すると共にカップリング301aM及びアイドラギア311を回転させる。
【0052】
駆動ギア301Cは、シアンステーションに設けられている。駆動ギア301Cは、モータギア310aが回転することにより回転すると共にカップリング301aCを回転させる。
【0053】
駆動ギア301Kは、ブラックステーションに設けられている。駆動ギア301Kは、モータギア310bが回転することにより回転すると共にカップリング301aKを回転させる。
【0054】
カップリング301aYは、駆動ギア301Yと同軸に設けられると共に、駆動ギア301Yの回転駆動力を感光ドラム103Yに伝達して感光ドラム103Yを回転させる。
【0055】
カップリング301aMは、駆動ギア301Mと同軸に設けられると共に、駆動ギア301Mの回転駆動力を感光ドラム103Mに伝達して感光ドラム103Mを回転させる。
【0056】
カップリング301aCは、駆動ギア301Cと同軸に設けられると共に、駆動ギア301Cの回転駆動力を感光ドラム103Cに伝達して感光ドラム103Cを回転させる。
【0057】
カップリング301aKは、駆動ギア301Kと同軸に設けられると共に、駆動ギア301Kの回転駆動力を感光ドラム103Kに伝達して感光ドラム103Kを回転させる。
【0058】
駆動源としてのモータ309aは、モータギア310aを回転駆動させる。
【0059】
駆動源としてのモータ309bは、モータギア310bを回転駆動させる。
【0060】
モータギア310aは、モータ309aの駆動力を駆動ギア301M及び駆動ギア301Cに伝達して駆動ギア301M及び駆動ギア301Cを回転させる。
【0061】
モータギア310bは、モータ309bの駆動力を駆動ギア301Kに伝達して駆動ギア301Kを回転させる。
【0062】
アイドラギア311は、駆動ギア301Mが回転することにより回転すると共に駆動ギア301Yを回転させる。
【0063】
上記の構成を有する駆動機構300は、カラーの感光ドラム103Y、感光ドラム103M及び感光ドラム103Cを回転させる駆動系と、ブラックの感光ドラム103Kを回転させる駆動系と、に分けられている。
【0064】
<回転位相検出装置の構成>
本発明の実施の形態1に係る画像形成装置1の回転位相検出装置30の構成について、図4及び図5を参照しながら、詳細に説明する。
【0065】
なお、感光ドラム103Y、103M、103C、103Kの各々は同一構成であるので、以下においては感光ドラム103と纏めて記載して説明する。
【0066】
図4において、図4(a)は、感光ドラム103と駆動ギア301とに軸ずれを生じていない状態の回転位相検出装置30の断面図であり、図4(b)は、図4(a)のA-A断面図である。また、図4(c)は、感光ドラム103と駆動ギア301とに軸ずれを生じた状態の回転位相検出装置30の断面図である。
【0067】
図5において、図5(a)は、本実施の形態の回転位相検出装置30と比較するためにホームポジション検出センサ(以下、「HP検出センサ」と記載する)3303を前側板306に設けた構成を有する回転位相検出装置3000の断面図である。図5(b)は、本実施の形態の回転位相検出装置30の断面図である。
【0068】
なお、駆動ギア301Y、駆動ギア301M、駆動ギア301C及び駆動ギア301Kは同一構成であるので、図4において、駆動ギア301Y、駆動ギア301M、駆動ギア301C及び駆動ギア301Kを纏めて駆動ギア301と記載して説明する。
【0069】
ここで、駆動ギア301は、第一回転軸301b1及び第二回転軸301b2を回転軸として回転すると共に揺動可能である。駆動ギア301は、モータ309a又はモータ309bからの駆動力によって回転することにより感光ドラム103を回転駆動させる。
【0070】
回転位相検出装置30は、感光ドラム103の回転ムラの位相を把握するために、感光ドラム103又は感光ドラム103を駆動する駆動ギア301の基準となる位相を把握するために用いられる。回転位相検出装置30は、軸受302と、HP検出センサ303と、センサ支持板304と、回転止め部305と、前側板306と、後側板307と、フラグ312と、を備えている。
【0071】
軸受302は、駆動ギア301の第一回転軸301b1を回転可能及び回転軸線P1に対して傾斜可能に収容している。ここで、回転軸線P1は、駆動ギア301が傾斜していない場合の駆動ギア301の回転軸線である。軸受302の内周面は、駆動ギア301を回転可能及び回転軸線P1に対して傾斜可能にするために、駆動ギア301が傾斜していない場合において第一回転軸301b1との間に隙間を有している。軸受302は、回転軸線P1に対して第一回転軸301b1が傾斜した際に、軸受302の内周面が第一回転軸301b1に当接して第一回転軸301b1を支持する。
【0072】
検出手段としてのHP検出センサ303は、何れも図示しない光を照射する発光素子と、発光素子に対向して配置されて発光素子から照射された光を受光する受光素子と、を備えているフォトセンサである。HP検出センサ303は、発光素子と受光素子との間を通過するフラグ312を検出する。
【0073】
保持部材としてのセンサ支持板304は、HP検出センサ303を支持している。センサ支持板304は、嵌合部304bにおいて駆動ギア301の第二回転軸301b2に対して回転可能及び傾斜可能に嵌合して、回転軸線P1に対して第二回転軸301b2と異なる角度で第二回転軸301b2の傾斜に追従して傾斜可能になっている。例えば、センサ支持板304は、第二回転軸301b2の周方向に沿って凹設された図示しない凹溝部に対して、回転可能及び傾斜可能に係合する周方向に沿って外方に突出する図示しない突出部を備える。
【0074】
センサ支持板304は、嵌合部304bにおいて第二回転軸301b2に対して回転可能及び傾斜可能に嵌合することにより、例えば図4(c)に示す状態又は図5(b)に示す状態になり得る。なお、図5(b)では、説明の便宜上、回転軸線P1に対するセンサ支持板304と駆動ギア301との傾きの差を誇張して記載している。
【0075】
規制部材としての回転止め部305は、前側板306に設けられている。回転止め部305は、図4(b)に示すように、センサ支持板304の側面(回転方向Nの下流側の面)に当接するように配置されており、駆動ギア301の回転につられて回転しようとするHP検出センサ303及びセンサ支持板304の回転を規制する。回転止め部305は、駆動ギア301の揺動に連動して揺動するHP検出センサ303及びセンサ支持板304の揺動を規制しない。
【0076】
前側板306には、駆動ギア301が回転可能及び回転軸線P1に対して傾斜可能に挿通している挿通孔306aが設けられている。
【0077】
後側板307は、モータ309a及びモータ309bを支持している。後側板307には、軸受302が挿入されて嵌合する嵌合穴307aが形成されている。後側板307は、嵌合穴307aに挿入された軸受302を支持している。
【0078】
被検出部としてのフラグ312は、駆動ギア301の前側板306に対向するウェブ面301e上に設けられている。フラグ312は、ウェブ面301eの同一半径上に一つ以上設けられている。フラグ312は、駆動ギア301と一緒に回転方向Nに回転する。
【0079】
回転位相検出装置30において、駆動ギア301の回転軸線P1に対する最大傾斜角度θ1と、センサ支持板304の回転軸線と平行な直線Qに対する、回転軸線P1に対して傾斜した駆動ギア301の回転軸線P2の最大傾斜角度θ2と、は(1)式を満たす。
【0080】
θ1>θ2 (1)
【0081】
ここで、第2の最大傾斜角度としての最大傾斜角度θ1は、回転軸線P1と回転軸線P2とのなす最大角度である。また、第1の最大傾斜角度としての最大傾斜角度θ2は、直線Qと回転軸線P2とのなす最大角度であり、HP検出センサ303とフラグ312とのなす最大傾斜角度θ2と言い換えることができる。
【0082】
また、第二回転軸301b2の回転軸線P1に対する軸ずれ量をW1とし、嵌合部304bと第二回転軸301b2との軸ずれによる第二回転軸301b2と嵌合部304bとの間の隙間をW2とする。軸ずれ量W1は、駆動ギア301が回転軸線P1に対して最大傾斜角度θ1で傾斜した際の回転軸線P2と第二回転軸301b2の感光ドラム103側の端部との交点と、回転軸線P1と、の間隔である。また、駆動ギア301が回転軸線P1に対して傾斜していない場合における第二回転軸301b2の回転軸線P1方向の長さをL1及びセンサ支持板304の回転軸線P1方向の長さをL2とする。この場合に、(1)式は(2)式によって表される。
【0083】
Arctan(W1/L1)>Arctan(W2/L2) (2)
【0084】
これより、センサ支持板304の嵌合部304bは、第二回転軸301b2との間に(2)式を満たすような隙間W2を有する。また、センサ支持板304は、(2)式を満たす長さL2を有する。
【0085】
<回転位相検出装置の動作>
本発明の実施の形態1に係る画像形成装置1の回転位相検出装置30の動作について、図3及び図4を参照しながら、詳細に説明する。
【0086】
図3において、図3(a)は、HP検出センサ3303を前側板306に設けた構成を有する回転位相検出装置3000の感光ドラム103と駆動ギア301とに軸ずれを生じていない状態の断面図である。また、図3(b)は、HP検出センサ3303を前側板306に設けた構成を有する回転位相検出装置3000の感光ドラム103と駆動ギア301とに軸ずれを生じた状態の断面図である。なお、図3において、図4と同一構成である部分については同一符号を付している。
【0087】
画像形成装置1の装置本体に対して感光ドラム103を装着する際に、部品交差等に起因して感光ドラム103と駆動ギア301との間に軸ずれを生じると共に、この軸ずれにより駆動ギア301は回転軸線P1に対して軸ずれ量W3(W3≦W1)を生じる。この場合に、駆動ギア301は、軸受302に対して軸ずれ量W3に応じた傾斜角度θ3(θ3≦θ1)だけ傾いた状態において、図示しない感光ドラム側カップリング部材とカップリング部材301aとを係合させる。このような駆動ギア301による調芯により、軸ずれによる感光ドラム103への回転駆動力の伝達誤差を小さくすることができる。
【0088】
部品公差による感光ドラム103と駆動ギア301との軸ずれによる軸ずれ量W3は、一般に0.05~0.3mm程度である。従って、軸受302の内周面と第一回転軸301b1との間の隙間は、0.05~0.3mmの軸ずれ量W3を吸収できる程度の大きさであればよい。
【0089】
センサ支持板304にHP検出センサ303を支持させることにより、駆動ギア301が回転軸線P1に対して傾いた際に、フラグ312とHP検出センサ303との相対位置を維持することができる。また、フラグ312とHP検出センサ303との干渉を回避することができる。
【0090】
ここで、本実施の形態との比較としてHP検出センサ3303を前側板306に固定して設けた構成を有する回転位相検出装置3000の動作について、図3を参照しながら、詳細に説明する。
【0091】
図3に示す回転位相検出装置3000は、駆動ギア301とHP検出センサ3303とは各々独立して保持されているため、駆動ギア301と感光ドラム103との軸ずれに伴って駆動ギア301が傾いた場合に、駆動ギア301と共にフラグ312も傾く。これにより、回転位相検出装置3000は、HP検出センサ3303とフラグ312との間のクリアランスが十分でない場合に、図3(b)に示すように、HP検出センサ3303とフラグ312とが干渉して駆動ギア301の回転を妨げるという課題を生じる。
【0092】
本実施の形態の回転位相検出装置30は、第二回転軸301b2及び嵌合部304bの公差をそれぞれ-0.02mmから-0.072mm及び0.052mmから0mmとし、長さL2を40mmとした場合には、最大傾斜角度θ2は0.17°となる。これに対して、図3に示す回転位相検出装置3000は、最大傾斜角度θ1及び軸ずれ量W1にクリアランスも含めると駆動ギア301は回転軸線P1に対して2.5°程度傾く。
【0093】
これより、回転位相検出装置3000のフラグ312の可動量が0.6mmであるのに対して、本実施の形態の回転位相検出装置30のフラグ312の可動量を0.03mmに改善することができる。従って、本実施の形態の回転位相検出装置30は、回転位相検出装置3000に対して、フラグ312の可動量を20倍程度改善することができる。
【0094】
また、センサ支持板304は、駆動ギア301の回転に伴って駆動ギア301の回転方向と同一方向に回転する。この際に、センサ支持板304は、回転止め部305に当接することにより、それ以上の回転を規制される。これにより、センサ支持板304に支持されているHP検出センサ303によってフラグ312を精度よく検出することができる。
【0095】
更に、第一回転軸301b1及び第二回転軸301b2が回転軸線Pに対して傾斜した際に、軸受302が第一回転軸301b1を回転可能に保持すると共に、挿通孔306aの内壁が第二回転軸301b2を回転可能に保持する。これにより、回転位相検出装置30を(1)式及び(2)式を満たすように構成することができる。
【0096】
<画像位置補正処理>
本発明の実施の形態1に係る画像形成装置1が実行する画像位置補正処理について、詳細に説明する。
【0097】
時間同期露光により感光ドラム103上に静電潜像を描く画像形成装置1において、感光ドラム103の表面速度が変動する場合には、光ビームの照射位置が本来照射されるべき位置からずれてしまう。この場合には、記録材S上に形成される画像において露光の位置ずれにより画像不良が発生する。従って、感光ドラム103に対しては、表面速度が定速になるように駆動することが求められている。一方、感光ドラム103は、感光ドラム103を回転駆動する駆動ギア301の回転速度変動、及び感光ドラム103自体の振れにより、表面速度が変動する。
【0098】
そこで、画像形成装置1は、レジパッチ検出ユニット113の受光素子より出力される検出波形に基づいて、中間転写ベルト107上の画像の理想位置に対する周期及び振幅により特定される位置ずれを求める。また、画像形成装置1は、回転位相検出装置30のHP検出センサ303により検出されるフラグ312の検出結果に基づいて、駆動ギア301又は感光ドラム103の回転ムラの回転位相を求める。画像形成装置1は、求めた中間転写ベルト107上の画像の位置ずれと回転ムラの回転位相とを紐付けることにより、画像形成位置に応じた画像の位置ずれを検出する。
【0099】
そして、画像形成装置1は、検出した画像の位置ずれの位相に対して逆位相となるように画像の位置をずらす補正データを作成して、作成した補正データを適用する露光補正を行うことにより画像を理想位置へと近づける。このような露光補正により、画像における露光の位置ずれをキャンセルすることができる。
【0100】
本実施の形態では、回転軸線方向に対して所定角度で傾斜可能な駆動ギア301と、駆動ギア301に設けられるフラグ312と、フラグ312を検出するHP検出センサ303と、を有する。また、駆動ギア301の回転軸線方向に対する傾斜に追従して傾斜すると共にHP検出センサ303を保持するセンサ支持板304を有する。これにより、傾斜可能な駆動ギア301に設けたフラグ312とフラグ312を検出するHP検出センサ303との距離の変動を抑制して安定した画質の成果物を提供することができる。
【0101】
なお、本実施の形態において、センサ支持板304と第二回転軸301b2とを直接嵌合したが、これに限らず、センサ支持板304と第二回転軸301b2との間にベアリングを設けてもよい。
【0102】
(実施の形態2)
本発明の実施の形態2に係る画像形成装置の構成及び画像形成装置の装置本体に装着される現像ユニットの構成は図1と同一構成であるので、その説明を省略する。また、本実施の形態に係る画像形成装置の駆動機構の構成は図2と同一構成であるので、その説明を省略する。
【0103】
<回転位相検出装置の構成>
本発明の実施の形態2に係る画像形成装置の回転位相検出装置31の構成について、図6を参照しながら、詳細に説明する。
【0104】
なお、図6において図4と同一構成である部分については同一符号を付して、その説明を省略する。
【0105】
回転位相検出装置31は、軸受302と、前側板306と、後側板307と、HP検出センサ1303と、センサ支持板1304と、回転止め部1305と、フラグ1312と、を備えている。
【0106】
検出手段としてのHP検出センサ1303は、何れも図示しない光を照射する発光素子と、発光素子に対向して配置されていると共に発光素子から照射された光を受光する受光素子と、を備えているフォトセンサである。HP検出センサ1303は、発光素子と受光素子との間を通過するフラグ1312を検出する。
【0107】
センサ支持板1304は、HP検出センサ1303を支持している。センサ支持板1304は、嵌合部1304bにおいて駆動ギア301の第二回転軸301b2に対して回転可能及び傾斜可能に嵌合して、回転軸線P1に対して第二回転軸301b2と異なる角度で第二回転軸301b2に追従して傾斜可能になっている。例えば、センサ支持板1304は、第二回転軸301b2の周方向に沿って凹設された図示しない凹溝部に対して、回転可能及び回転軸線P1に対して傾斜可能に係合する周方向に沿って外方に突出する図示しない突出部を備える。
【0108】
規制部材としての回転止め部1305は、後側板307に設けられていると共に、センサ支持板1304の側面に当接するように配置されており、駆動ギア301の回転につられて回転しようとするHP検出センサ1303の回転を規制する。回転止め部1305は、駆動ギア301の揺動に連動して揺動するHP検出センサ1303の揺動を規制しない。
【0109】
被検出部としてのフラグ1312は、駆動ギア301のウェブ面301eの反対側の後側板307に対向する面上に設けられている。フラグ1312は、後側板307に対向する面の同一半径上に一つ以上設けられている。フラグ1312は、駆動ギア301と一緒に回転する。
【0110】
回転位相検出装置31は、(1)式及び(2)式を満たすように構成されている。
【0111】
なお、回転位相検出装置31の動作は回転位相検出装置30の動作と同一動作であるので、その説明を省略する。また、画像形成装置が実行する画像位置補正処理は上記の実施の形態1の画像位置補正処理と同一処理であるので、その説明を省略する。
【0112】
また、本実施の形態において、回転止め部1305を後側板307に設けたが、これに限らず、回転止め部を前側板306に設けてもよい。
【0113】
また、本実施の形態において、センサ支持板1304と第二回転軸301b2とを直接嵌合したが、これに限らず、センサ支持板1304と第二回転軸301b2との間にベアリングを設けてもよい。
【0114】
(実施の形態3)
本発明の実施の形態3に係る画像形成装置の構成及び画像形成装置の装置本体に装着される現像ユニットの構成は図1と同一構成であるので、その説明を省略する。また、本実施の形態に係る画像形成装置の駆動機構の構成は図2と同一構成であるので、その説明を省略する。
【0115】
<回転位相検出装置の構成>
本発明の実施の形態3に係る画像形成装置の回転位相検出装置32の構成について、図7を参照しながら、詳細に説明する。
【0116】
図7において、図7(a)は、感光ドラム103と駆動ギア301とに軸ずれを生じていない状態の回転位相検出装置32の断面図であり、図7(b)は、図7(a)のB-B断面図である。
【0117】
なお、図7において図4と同一構成である部分については同一符号を付して、その説明を省略する。
【0118】
回転位相検出装置32は、軸受302と、HP検出センサ303と、センサ支持板304と、前側板306と、後側板307と、フラグ312と、回転止め部2305と、を備えている。
【0119】
規制部材としての回転止め部2305は、後側板307に設けられている。回転止め部2305は、センサ支持板304の側面(回転方向Nの下流側の面)に当接するように配置されており、駆動ギア301の回転につられて回転しようとするHP検出センサ303の回転を規制する。回転止め部2305は、駆動ギア301の揺動に連動して揺動するHP検出センサ303の揺動を規制しない。
【0120】
回転位相検出装置32は、(1)式及び(2)式を満たすように構成されている。
【0121】
なお、回転位相検出装置32の動作は回転位相検出装置30の動作と同一動作であるので、その説明を省略する。また、画像形成装置が実行する画像位置補正処理は上記の実施の形態1の画像位置補正処理と同一処理であるので、その説明を省略する。
【0122】
また、本実施の形態において、センサ支持板304と第二回転軸301b2とを直接嵌合したが、これに限らず、センサ支持板304と第二回転軸301b2との間にベアリングを設けてもよい。
【0123】
(実施の形態4)
本発明の実施の形態4に係る画像形成装置の構成及び画像形成装置の装置本体に装着される現像ユニットの構成は図1と同一構成であるので、その説明を省略する。また、本実施の形態に係る画像形成装置の駆動機構の構成は図2と同一構成であるので、その説明を省略する。
【0124】
<回転位相検出装置の構成>
本発明の実施の形態4に係る画像形成装置の回転位相検出装置33の構成について、図8を参照しながら、詳細に説明する。
【0125】
図8において、図8(a)は、感光ドラム103と駆動ギア301とに軸ずれを生じていない状態の回転位相検出装置32の断面図であり、図8(b)は、図8(a)のC-C断面図である。
【0126】
なお、図8において図4と同一構成である部分については同一符号を付して、その説明を省略する。
【0127】
回転位相検出装置33は、軸受302と、センサ支持板304と、回転止め部305と、前側板306と、後側板307と、反射型センサ3313と、フラグ3312と、を備えている。
【0128】
検出手段としての反射型センサ3313は、フラグ3312を検出する。
【0129】
センサ支持板304は、反射型センサ3313を支持している。センサ支持板304は、嵌合部304bにおいて駆動ギア301の第二回転軸301b2に対して回転可能及び傾斜可能に嵌合して、回転軸線P1に対して第二回転軸301b2と異なる角度で第二回転軸301b2に追従して傾斜可能になっている。
【0130】
規制部材としての回転止め部305は、前側板306に設けられていると共に、センサ支持板304の側面(回転方向Nの下流側の面)に当接するように配置されており、駆動ギア301の回転につられて回転しようとする反射型センサ3313の回転を規制する。回転止め部305は、駆動ギア301の揺動に連動して揺動する反射型センサ3313の揺動を規制しない。
【0131】
被検出部としてのフラグ3312は、駆動ギア301の前側板306に対向するウェブ面301e上に設けられている。フラグ3312は、ウェブ面301eの同一半径上に一つ以上設けられている。フラグ3312は、駆動ギア301と一緒に回転方向Nに回転する。
【0132】
回転位相検出装置33は、(1)式及び(2)式を満たすように構成されている。
【0133】
上記の構成を有する回転位相検出装置33において、センサ支持板304に反射型センサ3313を支持させることにより、駆動ギア301が回転軸線P1に対して傾いた際に、フラグ3312と反射型センサ3313との相対位置を維持することができる。これにより、フラグ3312と反射型センサ3313との干渉を回避することができる。
【0134】
なお、回転位相検出装置33の動作は回転位相検出装置30の動作と同一動作であるので、その説明を省略する。また、画像形成装置が実行する画像位置補正処理は上記の実施の形態1の画像位置補正処理と同一処理であるので、その説明を省略する。
【0135】
また、本実施の形態において、反射型センサ3313はフラグ3312を検出したが、これに限らず、駆動ギア301の前側板306に対向するウェブ面301e上に形成された凹凸を検出するようにしてもよい。
【0136】
また、本実施の形態において、センサ支持板304と第二回転軸301b2とを直接嵌合したが、これに限らず、センサ支持板304と第二回転軸301b2との間にベアリングを設けてもよい。
【0137】
また、本実施の形態において、反射型センサ3313によってフラグ3312を検出したが、これに限らず、反射型センサ3313によって駆動ギア301のウェブ面301eに形成された被検出部としての凹凸部を検出するようにしてもよい。
【0138】
本発明は上記実施の形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変形可能であることは言うまでもない。
【0139】
具体的には、上記の実施の形態1から実施の形態4において、第一回転軸301b1を軸受302に挿入したが、これに限らず、第一回転軸を中空にして軸受を第一回転軸の中空部に挿入してもよい。
【符号の説明】
【0140】
1 画像形成装置
30 回転位相検出装置
31 回転位相検出装置
32 回転位相検出装置
33 回転位相検出装置
103Y 感光ドラム
103M 感光ドラム
103C 感光ドラム
103K 感光ドラム
300 駆動機構
301 駆動ギア
301b1 第一回転軸
301b2 第二回転軸
303 HP検出センサ
304 センサ支持板
306 前側板
307 後側板
312 フラグ
1303 HP検出センサ
1304 センサ支持板
1312 フラグ
3312 フラグ
3313 反射型センサ

図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8