(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024179161
(43)【公開日】2024-12-26
(54)【発明の名称】露光ヘッド
(51)【国際特許分類】
B41J 2/447 20060101AFI20241219BHJP
B41J 2/45 20060101ALI20241219BHJP
G03G 15/04 20060101ALI20241219BHJP
H04N 1/036 20060101ALI20241219BHJP
【FI】
B41J2/447 101A
B41J2/45
G03G15/04
H04N1/036
【審査請求】未請求
【請求項の数】10
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023097771
(22)【出願日】2023-06-14
(71)【出願人】
【識別番号】000001007
【氏名又は名称】キヤノン株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100126240
【弁理士】
【氏名又は名称】阿部 琢磨
(74)【代理人】
【識別番号】100223941
【弁理士】
【氏名又は名称】高橋 佳子
(74)【代理人】
【識別番号】100159695
【弁理士】
【氏名又は名称】中辻 七朗
(74)【代理人】
【識別番号】100172476
【弁理士】
【氏名又は名称】冨田 一史
(74)【代理人】
【識別番号】100126974
【弁理士】
【氏名又は名称】大朋 靖尚
(72)【発明者】
【氏名】赤木 太輔
【テーマコード(参考)】
2C162
5C051
【Fターム(参考)】
2C162AE12
2C162AE21
2C162AE28
2C162AE40
2C162AE47
2C162AE73
2C162AF07
2C162AH54
2C162AH55
2C162AH77
2C162FA04
2C162FA16
2C162FA17
2C162FA45
2C162FA50
5C051AA02
5C051CA08
5C051DA04
5C051DA06
5C051DB02
5C051DB04
5C051DB06
5C051DB08
5C051DB09
5C051DB12
5C051DB14
5C051DB22
5C051DB29
5C051DB35
5C051DC03
5C051DE13
5C051EA01
5C051FA01
(57)【要約】
【課題】 露光ヘッドに用いられるICでは高速信号を送受信するため、動作周波数および消費電流が高く動作時に電源電圧が変動しやすい。そのため、IC近傍にバイパスコンデンサを配置して電源電圧を平滑化させる必要がある。しかしながら、隣接する部材との関係から基板のサイズに制限があり、ICの近傍にバイパスコンデンサを配置することが困難になる虞がある。
【解決手段】 第1の面に発光チップが設けられ、第2の面にICが設けられる基板を有する露光ヘッドにおいて、一端が電源配線に接続され、他端がグランドに接続されるバイパスコンデンサを第1の面に設ける。
【選択図】
図12
【特許請求の範囲】
【請求項1】
回転する感光体を露光する光を発し、所定の方向に配列された複数の発光部を有する発光チップと、
第1の面に前記発光チップが複数設けられた長尺状の基板と、
前記基板における前記第1の面とは反対側の面である第2の面に設けられ、前記発光部の点灯と消灯とを制御する画像データを前記発光チップのそれぞれに転送するICと、
電源からの電流を前記ICに供給する電源配線と、
前記第1の面に設けられたバイパスコンデンサであって、前記電源配線に電気的に接続され、かつ、グランドに電気的に接続されるバイパスコンデンサと、
を備えることを特徴とする露光ヘッド。
【請求項2】
前記バイパスコンデンサは前記基板の長手方向において前記ICとオーバーラップしている、
ことを特徴とする請求項1に記載の露光ヘッド
【請求項3】
前記バイパスコンデンサは前記基板の短手方向において前記ICとオーバーラップしている、
ことを特徴とする請求項1に記載の露光ヘッド
【請求項4】
前記ICはシリアルデータである前記画像データをパラレルデータに変換して前記発光チップのそれぞれに転送する、
ことを特徴とする請求項1に記載の露光ヘッド。
【請求項5】
前記露光ヘッドは、
前記基板における第1の面に設けられ、前記ICと接続される第1の信号線と、
前記基板における第2の面に設けられ、前記ICと前記発光チップのそれぞれとを接続し、複数の第2の信号線と、
を備えることを特徴とする請求項1に記載の露光ヘッド。
【請求項6】
前記バイパスコンデンサは第1のバイパスコンデンサであって、
前記露光ヘッドは、前記第2の面に設けられ、一端が前記電源配線に接続され、他端が前記グランドに接続される第2のバイパスコンデンサと、
を備えることを特徴とする請求項1に記載の露光ヘッド。
【請求項7】
前記バイパスコンデンサは電源ビアを介して前記電源配線に接続される、
ことを特徴とする請求項1に記載の露光ヘッド。
【請求項8】
前記露光ヘッドは、それぞれ一端が前記電源配線に接続され、他端が前記グランドに接続される複数のバイパスコンデンサを備え、
前記複数のバイパスコンデンサのうち少なくとも一つのバイパスコンデンサは前記基板における前記第1の面に設けられ、前記複数のバイパスコンデンサのうち少なくとも一つのバイパスコンデンサは前記基板における前記第2の面に設けられる、
ことを特徴とする請求項1に記載の露光ヘッド。
【請求項9】
前記感光体と、
請求項1に記載の露光ヘッドと、
を備えることを特徴とする画像形成装置。
【請求項10】
前記複数の発光部は有機ELである、
ことを特徴とする請求項1に記載の露光ヘッド。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電子写真方式のプリンタに用いる露光ヘッドに関する。
【背景技術】
【0002】
電子写真方式のプリンタにおいては、LEDや有機ELなどを用いた露光ヘッドを用いて感光体ドラムを露光し、潜像形成を行う方式が一般的に知られている。前記露光ヘッドは、感光体ドラムの長手方向(以下、主走査方向)に配列した発光素子列と、前記発光素子列の光を感光ドラム上に結像するロッドレンズアレイで構成される。上述の露光ヘッドとして特許文献1では透明のガラス基板上にTFT回路と有機ELを用いた露光ヘッドが提案されている。
【0003】
また、特許文献2では上述の露光ヘッドにおいて、受信した画像データを発光チップのそれぞれに転送するICを発光チップが設けられた基板に設ける構成が記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2015―112856
【特許文献2】特開2009―190405
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上述のICは高速信号を送受信するため、動作周波数および消費電流が高く動作時に電源電圧が変動しやすい。そのため、IC近傍にバイパスコンデンサを配置して電源電圧を平滑化させる必要がある。
【0006】
しかしながら、前記露光ヘッドは前記感光ドラム近傍に配置する必要があるため、隣接する部材との関係から基板のサイズに制限があり、基板におけるICが設けられた面と同一の面にバイパスコンデンサを配置することが困難になる虞がある。
【0007】
上記課題に鑑み、本発明ではICの近傍にバイパスコンデンサを配置することができない虞を低減する露光ヘッドの提供を目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明に係る露光ヘッドは、回転する感光体を露光する光を発し、所定の方向に配列された複数の発光部を有する発光チップと、第1の面に前記発光チップが複数設けられた長尺状の基板と、前記基板における前記第1の面とは反対側の面である第2の面に設けられ、前記発光部の点灯と消灯とを制御する画像データを前記発光チップのそれぞれに転送するICと、電源からの電流を前記ICに供給する電源配線と、前記第1の面に設けられ、一端が前記電源配線に接続され、他端がグランドに接続されるバイパスコンデンサと、を備えることを特徴とする。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、ICの近傍にバイパスコンデンサを配置することができない虞を低減する露光ヘッドの提供が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【
図1】実施例1、2における画像形成装置の構成を示す図。
【
図2】実施例1、2における感光ドラムと露光ヘッドの配置を示す図。
【
図3】実施例1、2におけるプリント基板を示す図。
【
図4】実施例1、2における発光チップの平面構成図。
【
図5】実施例1、2における発光チップの断面構成図。
【
図6】実施例1、2における発光点の配列構成を示す図。
【
図8】実施例1におけるデータ変換ICから発光チップに送信される信号を示すタイミングチャート。
【
図9】実施例1における発光チップ内の回路ブロック図。
【
図10】実施例1における画像データ保持部の動作タイミングチャート。
【
図11】実施例1における電流駆動部の回路ブロック図。
【
図12】実施例1におけるプリント基板上の部品配置図。
【発明を実施するための形態】
【0011】
[実施例1]
本実施例における電子写真方式の画像形成装置について簡単に説明する。
図1に、装置全体の構成を示す。本画像形成装置は、スキャナ部100、作像部103、定着部104、給紙/搬送部105及び、これらを制御するプリンタ制御部(不図示)から構成される。
【0012】
スキャナ部100は、原稿台ガラス上に置かれた原稿に対して、照明を当てて原稿画像を光学的に読み取り、その像を電気信号に変換して画像データを生成する。作像部103では、感光ドラム102を回転駆動し、帯電器107によって感光体ドラム102を帯電させる。
【0013】
露光ヘッド106a~dは、前記画像データに応じて点灯及び消灯し、配列された発光素子群のチップ面で発光した光を、ロッドレンズアレイによって感光ドラム102に集光し、静電潜像を形成する。現像器108は、感光ドラム102に形成された静電潜像に対してトナーを現像する。現像されたトナー像は、転写ベルト111上に搬送された紙上に転写される。
【0014】
作像部は、前記一連の電子写真プロセス(帯電、露光、現像、転写)を行う作像ユニットを4連持ち、各々シアン(C)、マゼンタ(M)、イエロー(Y)、ブラック(K)の順に並べることで、フルカラーの画像を形成する。前記4連の作像ユニットは、シアンステーションの作像開始から所定時間経過後に、マゼンタ、イエロー、ブラックの作像動作を順次実行していく。
【0015】
給紙/搬送部105では、本体内給紙ユニット109a、109b、外部給紙ユニット109c、手差し給紙ユニット109dのうち、予め指示された給紙ユニットから紙を給紙し、給紙された紙はレジローラ110まで搬送される。レジローラ110は、前述した作像部103において形成されたトナー像が紙上に転写されるタイミングで、転写ベルト111上に紙を搬送する。転写ベルト111の対向位置には、光学センサ113が配置されており、各ステーション間の色ズレ量を導出するため、転写ベルト111上に印字されたテストチャートの位置検出を行う。ここで導出された色ズレ量は、不図示の画像コントローラ部に通知され、各色の画像位置が補正される。この制御によって、紙上に色ずれのないフルカラートナー像が転写される。定着部104は、ローラの組み合わせによって構成され、ハロゲンヒータ等の熱源を内蔵し、前記転写ベルト111上からトナー像が転写された紙上のトナーを、熱と圧力によって溶解、定着し、排紙ローラ112にて画像形成装置外部に排紙する。
【0016】
プリンタ制御部(不図示)は、MFP全体を制御するMFP制御部(不図示)と通信して、その指示に応じて制御を実行すると共に、前述のスキャナ、作像、定着、給紙/搬送の各部の状態を管理しながら、全体が調和を保って円滑に動作できるよう指示を行う。
【0017】
次に、感光ドラム102に露光を行う露光ヘッド106について説明する。
【0018】
図2(a)、
図2(b)に感光ドラム102に対する露光ヘッド106の配置の様子と、発光チップ群201から出射した光が、ロッドレンズアレイ203により感光ドラム102に集光する様子を示す。露光ヘッド106および感光ドラム102は、不図示の取り付け部材によって、各々、画像形成装置に取り付けられている。露光ヘッド106は、発光チップ群201と、発光チップ群201を実装したプリント基板202、ロッドレンズアレイ203、ロッドレンズアレイ203とプリント基板202を取り付けるハウジング204で構成される。組立工場では露光ヘッド106単体で組み立て調整作業を行い、集光位置でのスポットを所定サイズに調整するピント調整、光量調整が行われる。プリント基板202は長手が感光ドラム102の回転軸線方向に沿った長尺状の形状であり、発光チップ群201も基板202の長手方向に沿って設けられる。ここで、感光体ドラム102とロッドレンズアレイ203の間の距離、ロッドレンズアレイ203と発光チップ群201の間の距離は、所定の間隔となるように配置されることで発光チップ群201からの出射光が感光体ドラム102上に結像される。このため、ピント調整時においては、ロッドレンズアレイ203と発光チップ群201との距離が所望の値となるように、ロッドレンズアレイ203の取り付け位置の調整が行われる。また、光量調整時においては、各発光チップから射出される光量を個別に測定し、ロッドレンズアレイ203を介して集光させた光が、所定光量になるように各発光チップの駆動電流が調整される。
【0019】
図3に発光チップ群201、コネクタ305、データ変換IC306(ICの一例)を配列したプリント基板202を示す。
【0020】
図3(a)は発光チップ群201が実装されている面とは反対の面(以降、発光チップ非実装面と呼称)、
図3(b)は発光チップ群201が実装されている面(以降、発光チップ実装面と呼称)を示す。
【0021】
図3(a)に示すように、発光チップ非実装面の端にはコネクタ306が実装されており、後述する画像コントローラから不図示のフレキシブルフラットケーブルを経由して画像データが入力される。本実施例ではこの画像データは1ペアの差動信号としてデータ変換IC306に入力される。このときシリアルデータであるこの画像データを以後シリアル画像データと呼ぶ。
【0022】
データ変換IC306は入力された前記シリアル画像データを20本のパラレル画像データに変換し、それぞれの画像データを前記各発光チップ400―1~400―20に送信する。パラレル画像データはパラレルデータである。
【0023】
発光チップ群201は、20個の発光チップ400-1~400-20を千鳥状に配列した構成から成る。各発光チップ内には、前記データ変換ICから受信した画像データに基づいて独立に発光制御できる発光点602がチップの長手方向及び短手方向に所定のピッチで配列されている。
【0024】
本例では、チップ長手方向に748個の発光点が1200dpiの解像度のピッチ(略21.16um)で配列されており、この発光点列がチップ短手方向に複数列配列する構成となっている。つまり、チップ内の長手方向における748個の発光点の端から端までの距離は、約15.8mmである。発光チップ201は、この発光チップ400が長手方向に20個配列されることで、露光可能な発光点の数が14960個となり、約316mmの画像幅に対応した画像形成が可能となる。発光チップ400-1~400-20は千鳥状に2列に配置されており、各列はプリント基板202の長手方向に沿って配置される。
【0025】
図3(c)に、発光チップ400のチップ間の境界部の様子を示す。チップ間の境界部においても、発光点602の長手方向のピッチは、1200dpiの解像度のピッチ(略21.16um)となっている。隣接するチップの発光点の間隔(図中S)は、約127um(1200dpiで6画素分)となるように配置される。また、露光ヘッド106長手方向の発光点間隔(図中L)は、約21.16um(1200dpiで1画素分)となっている。なお、本発明においては、前記発光チップ間の間隔S、Lは、前述した値に限定する必要はないものとする。
【0026】
詳細は後述するが、本例では前記発光点列が感光ドラムの短手方向(副走査方向)に複数列配列される。
【0027】
発光チップ非実装面には、後述する画像コントローラ部から発光チップ群201を制御する制御信号と、電源ラインを接続するコネクタ305が配置されており、前記コネクタ305を介して各発光チップ群201は駆動される。
【0028】
【0029】
発光チップ400は発光基板402の上に複数の発光点602および複数のワイヤボンディング用パッド(以下、WBパッド)408―1~408-7が形成されている。このWBパッド408は図示しないプリント基板202上のパッドと各々金ワイヤーなどで接続される。
【0030】
発光基板402には発光点602の発光を制御するための回路部406が内蔵されている。回路部406としてはアナログ駆動回路、デジタル制御回路、又はその両方を含んだ構成を用いる事が出来る。回路部406への電源および制御信号などの入出力は前記プリント基板202から前記金ワイヤーを介してWBパッド408に対して行われる。各WBパッド408―1~408-7に入出力する信号の詳細は後述する。
【0031】
発光基板402としてはSi基板を好適に用いる事が出来る。集積回路形成用のプロセス技術も発達しており、既に様々な集積回路の基板として用いられているため、高速かつ高機能な回路を高密度に形成できる、また、大口径のウェハが一般に流通しており、安価に入手する事が出来るなどのメリットがあるためである。
【0032】
発光点502の構成について
図5、
図6を用いて説明する。
【0033】
尚、本実施例に於いて、前記複数の発光点602は発光基板402と上部電極508とが対向している部分を指す。
図5は
図4中のA-A部断面の一部の概略図である。発光基板402上に複数の下部電極504、発光層506、上部電極508が形成された構成である。下部電極504は発光点ごとに独立した電極であり、上部電極508は共通電極である。下部電極504は
図5に示すように図中のX方向に幅W、またX方向に隣接する下部電極504との間に所定の間隔dを空けて複数形成される。下部電極504は回路部406(
図5中には不図示)の形成と共にSi集積回路加工技術を用いて形成され、後述する回路部406の駆動部に直結されている。Si集積回路加工技術によって形成されるため、加工ルールは0.2um程度と高精度であり、下部電極504を精度よく高密度に配置できる。すなわち、発光点602の発光箇所は実質的に下部電極504と同じであるため、発光点602を高密度に配置する事が可能となる。下部電極504としては発光層506の発光波長に対して反射率の高い金属が好ましく、AgやAl、またはその合金などを好適に用いる事が出来る。
【0034】
下部電極504を形成した後に下部電極504の上に発光層506が形成される。尚、発光層506は連続して形成されていても、下部電極504とほぼ同等の大きさに分断されていても良い。
【0035】
発光層506としては例えば有機EL膜などを用いる事が出来る。有機EL膜を発光層として用いる場合、発光層506は電子輸送層、正孔輸送層、電子注入層、正孔注入層、電子ブロック層、正孔ブロック層などの機能層を必要に応じて含む積層構造体であっても良い。また、有機EL層以外でも無機EL層などでも良い。
【0036】
下部電極504の上に発光層506を形成した後、発光層506の上に上部電極508を形成する。上部電極508としては発光層506の発光波長に対して透明である事が好ましく、酸化インジウム錫(ITO)などの透明電極を好適に用いる事が出来る。複数の下部電極504のうちの所望の電極を選択し、選択された下部電極504と上部電極508を通じて発光層506に通電する事で選択された下部電極504に対応する場所の発光層506を発光させ、上部電極508を通して出射光510として出射させる。
図5に示すように発光層506からの発光は、発光層506の発光基板402と反対側の上部電極508を通じて出射光510となる。
【0037】
上部電極508として酸化インジウム錫(ITO)などの透明電極を用いる事で、開口率は実質的に100%を得ることが出来る。すなわち、発光層506での発光はそのまま出射光510となる。また、前述した様に下部電極504を高精度なSi集積回路加工技術を用いて形成する事で高密度配置が出来るため、発光点602の面積(ここでは下部電極504の面積と、互いに隣接する下部電極504を分離するための面積の合計と定義する)のほとんどを発光させる事が出来るため、利用効率を高めることが出来る。
【0038】
尚、発光層506として有機EL層や無機EL層などの水分に弱い材料を用いる際は発光部404への水分侵入を阻止するために封止しておくことが望ましい。封止の手段としては例えばシリコンの酸化物、シリコンの窒化物、アルミの酸化物などの薄膜の単体あるいは積層した封止膜を形成する。封止膜の形成方法としては段差などの構造の被覆性能に優れた方法が好ましく、例えば原子層堆積法(ALD法)などを用いる事が出来る。尚、封止膜の材料、構成、形成方法などは一例であり、上述した例には限定されず、適宜好適なものを選択すればよい。
【0039】
図6(a)は発光点602を列状に配置して構成される例である。複数の発光点602が図中X方向に所定の間隔、例えば1200dpiとして21.16umピッチで図中X方向に列状に配列され、発光列604を形成する。図中W1はX方向の発光点の幅であり、d1はX方向の発光点602の隣接間隔である。発光層506が十分に薄い場合には発光点602のサイズは実質的に下部電極504と同じであり、W1は
図5中のW、d1は
図5中のdと見なしてよい。本実施例に於いてはW1を19.8um、d1を0.68umとして21.16umピッチに配列した。
【0040】
図6(b)は発光点列604の断面概略図である。
図6(b)に示すように下部電極504を幅W1、間隔d1で図中X方向に配置している。個々の発光点602は個々の下部電極504が上部電極508と対抗する部分、及びその間の発光層506によって構成される。
【0041】
尚、発光点列604は複数配置されていても良い。
図6(c)は発光点列604を図のY方向に4列配置した例である。発光点602が列方向(図中X方向)に748個、列方向と直交する方向(図中Y方向)に4列、マトリクス上に配置される。
図6(c)中、W2は図中Y方向の発光点602の幅、d2は図中Y方向の発光点602間の間隔である。
【0042】
本実施例では、W2はW1と同じく19.8um、d2はd1と同じく0.68umとしてY方向に21.16um(1200dpi)ピッチに配列する。
【0043】
図6(d)は本実施例における発光部404とロッドレンズ203との位置関係を示した平面図である。
【0044】
発光チップ400-nに対して、2列のロッドレンズを千鳥状に配置することで複数の発光点602から射出する光を感光ドラム上に集光する。
【0045】
本実施例では、Y方向の発光素子列数=4列、発光素子のX方向のピッチ=21.16um、Y方向のピッチ=21.16um、ロッドレンズ直径=290umとしており、ひとつのロッドレンズが複数の発光素子の射出光を集光する構成である。
【0046】
図7に、画像コントローラ700および前記発光チップ400が20個実装されたプリント基板202―1のブロック図を示す。
【0047】
本実施例においては、説明を簡易化するために単色の処理について説明するが、同様の処理を4色同時に並列処理するものとする。
【0048】
画像コントローラ700は、プリント基板202に実装された20個の発光チップ400―1~400―20を制御するための信号を送信する。
【0049】
画像コントローラ700はCLK生成部701、SYNC生成部702、画像データ生成部703で構成される。
【0050】
CLK生成部701は印字速度に応じたチップの点灯周波数に相当するCLK信号を生成し、画像データ生成部703に送信する。
【0051】
SYNC生成部702は1ラインの印字時間に相当するライン同期信号を生成し、画像データ生成部703に送信する。
【0052】
画像データ生成部703はスキャナ部100、あるいは、画像形成装置外部から受信した画像データに対して、所定の解像度でディザリング処理を行いプリント出力のためのシリアル画像データを生成する。本例では、主走査方向、副走査方向ともに1200dpiの解像度でディザリング処理を行うものとする。前記ディザリング処理をした画像データを、前記20個の発光チップ400内の発光点602の並び順に適したフォーマットに変換し、さらにこの画像データを1ペアの差動信号(シリアル画像データ)として出力する。
【0053】
さらに、このシリアル画像データに前記CLK生成部701から入力されたCLK信号およびSYNC生成部702から入力されたSYNC信号を重畳させて出力する。
【0054】
前記シリアル画像データは不図示のフレキシブルフラットケーブル及びコネクタ305を経由してプリント基板202-1上のデータ変換IC306に入力される。前記データ変換IC306は前記シリアル画像データを前記20個の発光チップ400内の発光点602の並び順に適したフォーマットに再変換し、各発光チップ400―1~400―20に対応するパラレル画像データ(DATA1~DATA20)と、全チップ共通のクロック信号(CLK)および全チップ共通のライン同期信号(SYNC)を出力する。
【0055】
図8は前記データ変換IC306から発光チップ400に送信される信号を示すタイミングチャートである。
【0056】
前記データ変換IC306は前記シリアル画像データの中からCLK、SYNC、20チップ分の画像データ(DATA1~DATA20)を分離し、それぞれの信号をパラレルに出力する。
【0057】
CLKは前記クロック生成部701で生成した所定の周波数の信号であり、各発光チップ400に対して共通の信号である。
【0058】
SYNCは前記CLK信号に同期して出力されるライン同期信号であり、事前に定められた感光ドラム102の回転速度に対して、感光ドラム102表面が回転方向に1200dpiの画素サイズ(約21.16um)移動する周期を1ライン周期として生成される。例えば、印字速度を200mm/sとすると、1ライン周期は105.8us(小数点2桁以下省略)に設定される。SYNC信号もCLK信号と同様に各発光チップ400に対して共通の信号である。
【0059】
DATA1~DATA20は各発光チップ(400―1~400―20)に対応した画像データ信号であり、前記CLK信号およびSYNC信号に同期して各発光チップに対して同時に送信される。画像データを送信する場合は、SYNC信号の立ち上がりを基準に、前記1ライン周期105.8usの区間に748×4列=2992個の発光点に対応したデータを送信する必要がある。そのため、この例ではCLK周波数は28.3MHz以上に設定すればよい。本実施例ではCLK周波数は30MHzとする。
【0060】
一方で、前記画像データ生成部703から出力されるシリアル画像データは前記20チップ分の画像データ+CLK+SYNCを1ペアの差動信号として伝送するため、信号の周波数は前記DATA信号の周波数の20倍以上となる。本実施例は650Mbpsで伝送するものとする。
【0061】
プリント基板202には20個の発光チップ400―1~400―20が実装されており、プリント基板の信号線と発光チップ400の各WBパッド408とは金ワイヤーで接続されている。各発光チップ400には前記データ変換IC306からの信号および、コントローラ基板700から電源としてVCCが供給される。
【0062】
【0063】
発光チップ400は7個のWBパッド(408―1~408-7)があり、このWBパッドと前記プリント基板202の配線とを金ワイヤーで接続することで、データ変換IC306からの信号が入力される。
【0064】
WBパッド408-1およびWBパッド408―2はVCCに接続することで発光チップ400に対して電源が供給される。WBパッド408-3およびWBパッド408-4はアースであり、後述する回路部406のGNDおよび上部電極508と接続される。WBパッド408-5は前記CLK信号、WBパッド408-6は前記SYNC信号、WBパッド408―7は前記DATAn信号がそれぞれ入力される端子である。
【0065】
発光チップ400は回路部406と発光点群602で構成されており、前記回路部406は画像データ保持部901と電流駆動部902から成る。
【0066】
前記画像データ保持部901は前記WBパッド408―5から入力されるCLK信号と前記WBパッド408-6から入力されるSYNC信号、および前記WBパッド408-7から入力される画像データDATAn信号を受信する。そして、748発光点×4列分の画像データを保持し、最後の発光点の画像データを受信したタイミングで電流駆動部902に駆動信号を送信する。
【0067】
図10は前記画像データ保持部901の動作タイミングチャートである。本図では説明を簡略化するため、mライン目からm+2ライン目のタイミングを示している。本実施例では画像データ信号DATAnを受信し、mライン目は748画素×4列の画像データを全て受信したタイミングで電流駆動部902に駆動信号を送信する。次のm+1ライン目およびさらに次のm+2ライン目も同様に748画素×4列の画像データを全て受信したタイミングで電流駆動部902に駆動信号を送信する。これを繰り返すことで、2次元の画像を前記感光ドラム102上に形成することができる。
【0068】
なお、本実施例は748画素×4列の画像データを全て受信したタイミングで電流駆動部902に駆動信号を送信しているが、データを受信した順に順次電流駆動部902に駆動信号を送信する構成でもよい。
【0069】
【0070】
電流駆動部902は各発光点に1対1で接続される。本実施例では説明を簡略化するため、1つの発光点についてのみ説明をするが、同様の駆動部が発光点602の数だけ存在する。つまり、本実施例においては1つの発光素子アレイチップに対して748個×4列=2992個の電流駆動部902が存在することになる。
【0071】
電流駆動部902は定電流回路1101、スイッチング用のMOSFET1102で構成される。
【0072】
定電流回路1101は各発光点に対して一定の電流を供給する回路である。本実施例は各発光点に対して定電流回路1101を1つずつ具備する構成であるが、回路規模を削減するために複数の発光点に対して1つの共通回路としてもよい。
【0073】
本実施例のスイッチング用MOSFET1102はPchのMOSFETであり、ソース端子が前記電電流回路に接続され、ゲート端子には前記画像データ保持部901から出力される駆動信号が入力される。駆動信号はHiレベルかLowレベルかの2値の信号であり、Hiレベルが入力されたときにMOSFET1102はONし、ソースからドレインに向けて前記定電流回路1101で生成された電流が流れる。ドレイン端子は下部電極504を介して発光層506と接続されており、前記電流が流れると発光点が発光する。
【0074】
図12は本実施例におけるプリント基板202上の部品配置及び配線図である。
【0075】
本実施例では基板サイズを330mm×6.5mmとし、
図12は説明を簡略化するためデータ変換IC306近傍の50mm×6.5mmの領域のみ図示している。
【0076】
また、本実施例では8層構造のプリント基板であるが、
図12は説明を簡略化するため表層の発光チップ実装面および、データ変換IC306が実装される発光チップ非実装面のみ図示している。なお、プリント基板の層数は8層に限ったものではない。
【0077】
発光チップ非実装面には図示しないコネクタ305、データ変換IC306、データ変換IC306用のバイパスコンデンサ1201~1208が配置される。また、本実施例ではデータ変換IC306は発光チップ面に配置された発光チップ400―9の裏に配置している。さらに発光チップ実装面側にはデータ変換IC306用のバイパスコンデンサ1209~1220が設けられる。
【0078】
本実施例のデータ変換IC306はパッケージの底面に端子が形成されるBGAパッケージ(Ball―Grid―Array)であるため、
図12には説明のためにパッケージ底面の電極およびVIAも図示している。
【0079】
前記データ変換IC306には図示しないコネクタ305から電源配線1241およびシリアル画像データ配線1242が接続される。データ変換ICは電極1243を複数有し、電極1243のそれぞれに電源配線1241が接続されることでデータ変換ICは複数の電極1243から電源が供給される。また、データ変換ICからはCLK、SYNCを含むパラレル画像データ配線が引き出され、各発光チップ400―1~400-20に接続される。
【0080】
前記電源配線1241とGND間にはデータ変換IC306用のバイパスコンデンサ1201~1220が配置される。すなわち、バイパスコンデンサ1201~1220は一端が電源配線1241に電気的に接続され、他端がGNDに電気的に接続される。なお、バイパスコンデンサ1201~1220は電源配線1241とGNDとに電気的に接続されていればよく、バイパスコンデンサ1201~1220と電源配線1241との間に他の電子部品が電気的に接続されていてもよい。バイパスコンデンサが電源電圧1241とGNDとの間に設けられることで電源配線1241に含まれる高周波成分のノイズがバイパスコンデンサを経由してGNDに流れるため、データ変換IC306に流れる高周波のノイズ成分を低減することができる。ここでGND(グランド)は基板202における回路内に置いて基準となる電位のことを指す。
【0081】
ここで、バイパスコンデンサ1201~1220と電極1243との間の配線におけるインピーダンスもノイズ発生の原因となるため、データ変換IC306に流入するノイズを低減する観点からバイパスコンデンサ1201~1220と電極1243との間の配線長は可能な限り短いことが望ましい。このため、バイパスコンデンサ1201~1220はデータ変換IC306の近傍に配置する必要がある。しかしながら、本実施例のように基板の短手方向における幅が小さい場合、データ変換IC306の右側面からはパラレル画像データ配線等が密集することからデータ変換IC306の左側面側にしかバイパスコンデンサを配置することができない。
【0082】
そこで、本実施例では電源配線1241を電源VIA1226~1230(電源ビア)を介して発光チップ実装面に切り返し、発光チップ実装面側にデータ変換IC306用のバイパスコンデンサ1209~1220を配置している。
【0083】
一般的にプリント基板の板厚は0.6~1.6mm程度であるため、データ変換IC306の裏面にバイパスコンデンサを配置することで、ICに近い位置にバイパスコンデンサを多数配置できるようになる。
【0084】
本実施例のように発光チップ実装面側にバイパスコンデンサを配置することで、配線等によりバイパスコンデンサをデータ変換IC306と同一の面に設けることが難しい場合でもデータ変換IC306の近傍にバイパスコンデンサを配置することができる。
【0085】
バイパスコンデンサ1210~1220を発光チップ実装面側に設けた場合、バイパスコンデンサ1210~1220は可能な限りデータ変換IC306に近い位置に配置されることが望ましい。本実施例ではバイパスコンデンサ1210~1220をデータ変換IC360とオーバーラップする位置に設けたが、基板202における長手方向もしくは短手方向の少なくとも一方にオーバーラップする位置にバイパスコンデンサ1210~1220を設けても良い。また、基板202の発光チップ実装面側における電子部品のレイアウトに応じてバイパスコンデンサ1210~1220がデータ変換ICとオーバーラップしないような位置に設けてもよい。この場合においても、バイパスコンデンサ1210~1220は可能な限りデータ変換IC306に近い位置に設けられることが望ましい。
【0086】
バイパスコンデンサはデータ変換ICに電源が供給される全ての電極に対して設けられることが望ましい。本実施例では電源配線1241が接続される全ての電極1243それぞれに対して少なくとも一つのバイパスコンデンサが設けられる。またバイパスコンデンサは、その容量によって除去することができるノイズの周波数が異なる。一つの電極1243に対して異なる容量の複数のバイパスコンデンサを設けることで、一種類の容量のバイパスコンデンサを設けた場合と比較して、幅広い周波数のノイズを除去することが可能となる。
【0087】
なお、本実施例ではバイパスコンデンサ1201~1209を基板202におけるデータ変換IC306の実装面に、バイパスコンデンサ1210~1220を基板202における発光チップ実装面に設けたが、バイパスコンデンサの配置はこれに限らない。すなわち、全てのバイパスコンデンサを基板202における発光チップ実装面に設けてもよい。基板202におけるデータ変換IC306の非実装面には発光チップ400が設けられているため、バイパスコンデンサ1210~1220の配置に制限が生じる場合がある。バイパスコンデンサの配置を基板202の両面で選択することが可能になることで、基板202に配置される電子部品に応じてバイパスコンデンサの配置を柔軟に選ぶことが可能になる。
【0088】
発光チップ実装面には20個の発光チップ400―1~400―20(
図12では400―8~400-10のみ図示)、電源配線とGNDの間に接続される前記バイパスコンデンサ1209~1220、1231~1239が配置される。
【0089】
前記発光チップ400―1~400-20はプリント基板202上に図示しない接着剤で固定され(以後、この工程をダイボンディングと称する)、その後発光チップ400上のWBパッド408とプリント基板202上の基板上WBパッドとが金属ワイヤーで接続される。
【0090】
前記バイパスコンデンサのうち1231~1233は発光チップ400―8の電源用のバイパスコンデンサ、1234~1237は発光チップ400-9の電源用のバイパスコンデンサ、1237~1239は発光チップ400-10の電源用のバイパスコンデンサであり、1209~1220は発光チップ非実装面に配置されたデータ変換IC306の電源用のバイパスコンデンサである。さらに、本実施例のバイパスコンデンサ1209~1220、1231~1239は発光チップ400―1~400-20よりも高さの低いコンデンサで構成される。このようにすることで、発光チップ表面の汚れを粘着シートなどで除去する際に、粘着シートがバイパスコンデンサに接触することを防止することが可能となる。
【0091】
本実施例では発光チップ400の高さを400um、バイパスコンデンサの高さを300umであるが、この寸法に限ったものではない。
【0092】
また、前記発光チップ実装面に配置されたバイパスコンデンサ1209~1220は、発光チップ用のコンデンサ1231~1239の少なくとも1つ以上とプリント基板短手方向の位置が重なる位置に配置している。これらのバイパスコンデンサ1209~1220、1231~1239はプリント基板202の短手方向の外周から1.5mm以上離れた位置に配置している。これは、発光チップ400をプリント基板202上にダイボンディングする際に、プリント基板202の撓みを抑制するための金属板を基板外周1.5mmに設置するためである。
【0093】
一方で、前記バイパスコンデンサ1209~1220、1231~1239は発光チップ400―1~400-20からも0.7mm以上離れた位置に配置している。これはダイボンディング時に発光チップ400を保持するコレットが干渉しないようにするためである。
【0094】
さらに、前記バイパスコンデンサ1209~1220、1231~1239は各基板上WBパッドからも1.5mm以上離れた位置に配置している。これはバイパスコンデンサとプリント基板202とをはんだで接続する際に、はんだに含まれるフラックスが飛散して前記基板上WBパッドに付着することを抑制するためである。
【0095】
なお、発光チップ実装面には電源および信号配線があるが、図面の猥雑さを回避するため省略している。
【0096】
以上、説明したように、発光チップ非実装面に配置されたIC用のバイパスコンデンサを発光チップ実装面側に配置することで、多数のバイパスコンデンサをIC近傍に配置できるようになり、電源電圧の品位が安定するようになる。
【0097】
なお、プリント基板のサイズ、層数、バイパスコンデンサの数はこれに限るものではない。また、データ変換IC306のパッケージやピン数もこれに限るものではない。
【0098】
さらに、本実施例ではひとつのデータ変換ICを20個の発光チップに接続する構成について説明したが、データ変換ICおよび発光チップの数はこれに限ったものではない。
【0099】
本実施例ではICの一例としてデータ変換IC306を示したが、基板202に配置するICはこれに限らず他のICであっても良い。例えば発光点602の点灯と消灯とを制御する駆動用ICを基板202に設ける場合であってもよい。画像データ転送ICに限らず高速信号を送受信するICにおいては電源電圧が変動しやすいため、ICの近傍にバイパスコンデンサを配置する必要がある。この場合においても本実施例に記載されているようにICの非実装面にバイパスコンデンサを設けることで基板上のスペースが限られている場合でもICの近傍にバイパスコンデンサを配置することが可能になる。
【符号の説明】
【0100】
102 感光ドラム
106 露光ヘッド
201 発光チップ群
202 プリント基板
203 ロッドレンズアレイ
306 データ変換IC
400 発光チップ
402 発光基板
406 回路部
602 発光点
1201 バイパスコンデンサ