(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024179172
(43)【公開日】2024-12-26
(54)【発明の名称】車両乗り心地予測装置、該方法および該プログラム
(51)【国際特許分類】
G01M 17/007 20060101AFI20241219BHJP
【FI】
G01M17/007 Z
【審査請求】有
【請求項の数】6
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023097803
(22)【出願日】2023-06-14
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用申請有り 公益社団法人自動車技術会 令和4年(2022年)10月7日に2022年秋期大会学術講演会予稿集 文献番号20226276にて発表
(71)【出願人】
【識別番号】000130259
【氏名又は名称】株式会社コベルコ科研
(74)【代理人】
【識別番号】100115381
【弁理士】
【氏名又は名称】小谷 昌崇
(74)【代理人】
【識別番号】100111453
【弁理士】
【氏名又は名称】櫻井 智
(72)【発明者】
【氏名】松田 祐樹
(72)【発明者】
【氏名】高岸 洋一
(72)【発明者】
【氏名】緒方 剛
(57)【要約】
【課題】本発明は、より適切に乗員の乗り心地を予測できる車両乗り心地予測装置、該方法および該プログラムを提供する。
【解決手段】本発明の車両乗り心地予測装置1000は、車両の乗員の乗り心地を予測する装置であって、前記乗員の振動を表す振動データを取得する振動取得部1と、振動取得部1で取得した振動データに基づいて、機械学習済みの第1機械学習モデルで、前記乗員の生体信号を予測する生体信号予測部22と、生体信号予測部22で予測した前記乗員の生体信号に基づいて、機械学習済みの第2機械学習モデルで、前記乗員の乗り心地を予測する乗り心地予測部23とを備える。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
車両の乗員の乗り心地を予測する車両乗り心地予測装置であって、
前記乗員の振動を表す振動データを取得する振動取得部と、
前記振動取得部で取得した振動データに基づいて、機械学習済みの第1機械学習モデルで、前記乗員の生体信号を予測する生体信号予測部と、
前記生体信号予測部で予測した前記乗員の生体信号に基づいて、機械学習済みの第2機械学習モデルで、前記乗員の乗り心地を予測する乗り心地予測部とを備える、
車両乗り心地予測装置。
【請求項2】
前記振動データは、3軸加速度データであり、
前記生体信号は、心電図、前記心電図におけるR波の間隔であるRR間隔、および、脈波のうちのいずれかである、
請求項1に記載の車両乗り心地予測装置。
【請求項3】
前記第1機械学習モデルの説明変数は、前記3軸加速度データにおける各軸の各加速度データそれぞれをウェーブレット変換した各変換結果の主成分分析で得られた第1および第2主成分である、
請求項2に記載の車両乗り心地予測装置。
【請求項4】
前記乗り心地は、ラッセルの円環モデルにおける全項目の各評価値における重心点を表す感情ベクトルで表される、
請求項1に記載の車両乗り心地予測装置。
【請求項5】
車両の乗員の乗り心地を予測する車両乗り心地予測方法であって、
前記乗員の振動を表す振動データを取得する振動取得工程と、
前記振動取得工程で取得した振動データに基づいて、機械学習済みの第1機械学習モデルで、前記乗員の生体信号を予測する生体信号予測工程と、
前記生体信号予測工程で予測した前記乗員の生体信号に基づいて、機械学習済みの第2機械学習モデルで、前記乗員の乗り心地を予測する乗り心地予測工程とを備える、
車両乗り心地予測方法。
【請求項6】
車両の乗員の乗り心地を予測する車両乗り心地予測プログラムであって、
コンピュータを、
前記乗員の振動を表す振動データを取得する振動取得部、
前記振動取得部で取得した振動データに基づいて、機械学習済みの第1機械学習モデルで、前記乗員の生体信号を予測する生体信号予測部、および、
前記生体信号予測部で予測した前記乗員の生体信号に基づいて、機械学習済みの第2機械学習モデルで、前記乗員の乗り心地を予測する乗り心地予測部、
として機能させるための車両乗り心地予測プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、車両の乗員の乗り心地を予測する車両乗り心地予測装置、車両乗り心地予測方法および車両乗り心地予測プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
近年の自動運転技術の発展に伴い、経路選択や安全性に加え、乗員の感じる乗り心地を含めた操舵や加減速の最適化が検討されつつある。その中でも、乗り心地という主観の定量化や予測モデルの構築は、1つの大きな課題であり、乗り心地の予測モデルは、例えば非特許文献1に提案されている。この非特許文献1に開示された乗り心地予測モデルは、車両振動データから、Wundtの感情3方向説に基づく感情構造モデルによって乗り心地を予測する機械学習モデルである。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0003】
【非特許文献1】高岸洋一、神村耕二、角南高匡、小林倫之、山本敦也、「タイ一般道における乗り心地官能評価モデルの構築」、自動車技術会2021年秋期大会学術講演会
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
前記非特許文献1に開示された乗り心地予測モデルでは、被験者ごとの感情構造ベクトルにばらつきが見られ、評価値にゆらぎが見られるため、改善の余地がある。
【0005】
本発明は、上述の事情に鑑みて為された発明であり、その目的は、より適切に乗員の乗り心地を予測できる車両乗り心地予測装置、車両乗り心地予測方法および車両乗り心地予測プログラムを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明者は、種々検討した結果、上記目的は、以下の本発明により達成されることを見出した。すなわち、本発明の一態様にかかる車両乗り心地予測装置は、車両の乗員の乗り心地を予測する装置であって、前記乗員の振動を表す振動データを取得する振動取得部と、前記振動取得部で取得した振動データに基づいて、機械学習済みの第1機械学習モデルで、前記乗員の生体信号を予測する生体信号予測部と、前記生体信号予測部で予測した前記乗員の生体信号に基づいて、機械学習済みの第2機械学習モデルで、前記乗員の乗り心地を予測する乗り心地予測部とを備える。
【0007】
乗り心地は、生体信号に影響を与えると考えられる。上記車両乗り心地予測装置は、振動データから、生体信号を介して乗り心地を予測するので、より適切に乗員の乗り心地を予測できる。
【0008】
他の一態様では、上述の車両乗り心地予測装置において、前記振動データは、3軸加速度データであり、前記生体信号は、心電図、前記心電図におけるR波の間隔であるRR間隔、および、脈波のうちのいずれかである。
【0009】
これによれば、振動データに3軸加速度データを用い、生体信号に心電図、RR間隔および脈波のうちのいずれかを用いた車両乗り心地予測装置が提供できる。
【0010】
他の一態様では、上述の車両乗り心地予測装置において、前記第1機械学習モデルの説明変数は、前記3軸加速度データにおける各軸の各加速度データそれぞれをウェーブレット変換した各変換結果の主成分分析で得られた第1および第2主成分である。
【0011】
このような車両乗り心地予測装置は、説明変数を主成分分析で次元圧縮するので、第1機械学習モデルを簡素化できる。
【0012】
他の一態様では、これら上述の車両乗り心地予測装置において、前記乗り心地は、ラッセルの円環モデルにおける全項目の各評価値における重心点を表す感情ベクトルで表される。
【0013】
これによれば、乗り心地を、ラッセルの円環モデルにおける全項目の各評価値における重心点を表す感情ベクトルで表した車両乗り心地予測装置が提供できる。
【0014】
本発明の他の一態様にかかる車両乗り心地予測方法は、車両の乗員の乗り心地を予測する方法であって、前記乗員の振動を表す振動データを取得する振動取得工程と、前記振動取得工程で取得した振動データに基づいて、機械学習済みの第1機械学習モデルで、前記乗員の生体信号を予測する生体信号予測工程と、前記生体信号予測工程で予測した前記乗員の生体信号に基づいて、機械学習済みの第2機械学習モデルで、前記乗員の乗り心地を予測する乗り心地予測工程とを備える。本発明の他の一態様にかかる車両乗り心地予測プログラムは、車両の乗員の乗り心地を予測するプログラムであって、コンピュータを、前記乗員の振動を表す振動データを取得する振動取得部、前記振動取得部で取得した振動データに基づいて、機械学習済みの第1機械学習モデルで、前記乗員の生体信号を予測する生体信号予測部、および、前記生体信号予測部で予測した前記乗員の生体信号に基づいて、機械学習済みの第2機械学習モデルで、前記乗員の乗り心地を予測する乗り心地予測部、として機能させるためのプログラムである。
【0015】
このような車両乗り心地予測方法および車両乗り心地予測プログラムは、振動データから、生体信号を介して乗り心地を予測するので、より適切に乗員の乗り心地を予測できる。
【発明の効果】
【0016】
本発明にかかる車両乗り心地予測装置、車両乗り心地予測方法および車両乗り心地予測プログラムは、より適切に乗員の乗り心地を予測できる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【
図1】実施形態における車両乗り心地予測装置の構成を示すブロック図である。
【
図2】一例として、試験走行路を説明するための図である。
【
図4】一例として、3軸加速度データを示す図である。
【
図5】ラッセルの円環モデルを説明するための図である。
【
図6】一例として、心電図のウェーブレット変換結果を示す図である。
【
図7】一例として、各軸の各加速度データの各ウェーブレット変換結果を示す図である。
【
図8】一例として、主成分分析の累積寄与率と第1および第2主成分とを示す図である。
【
図9】一例として、第1および第2主成分の各固有ベクトルを示す図である。
【
図10】一例として、ランダムフォレストの第1機械学習モデルにおける回帰特性を示す図である。
【
図11】一例として、生体信号と感情ベクトルとの相関を説明するための図である。
【
図12】前記車両乗り心地予測装置の動作を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下、図面を参照して、本発明の1または複数の実施形態が説明される。しかしながら、発明の範囲は、開示された実施形態に限定されない。なお、各図において同一の符号を付した構成は、同一の構成であることを示し、適宜、その説明を省略する。本明細書において、総称する場合には添え字を省略した参照符号で示し、個別の構成を指す場合には添え字を付した参照符号で示す。
【0019】
実施形態における車両乗り心地装置は、車両の乗員の乗り心地を予測する装置である。この車両乗り心地予測装置は、振動取得部と、生体信号予測部と、乗り心地予測部とを備える。前記振動取得部は、前記乗員の振動を表す振動データを取得する。前記生体信号予測部は、前記振動取得部で取得した振動データに基づいて、機械学習済みの第1機械学習モデルで、前記乗員の生体信号を予測する。前記乗り心地予測部は、前記生体信号予測部で予測した前記乗員の生体信号に基づいて、機械学習済みの第2機械学習モデルで、前記乗員の乗り心地を予測する。以下、このような車両乗り心地予測装置、ならびに、これに実装された車両乗り心地予測方法および車両乗り心地予測プログラムについて、より具体的に説明する。
【0020】
図1は、実施形態における車両乗り心地予測装置の構成を示すブロック図である。
図2は、一例として、試験走行路を説明するための図である。
図2Aは、バンプが同相である走行路を示し、
図2Bは、バンプが逆相である走行路を示し、
図2Cは、バンプの形状を説明するための図である。
図3は、一例として、生体信号を示す図である。
図3Aは、脈波を示し、その横軸は、時間(経過時間)であり、その縦軸は、大きさである。
図3Bは、心電図を示し、その横軸は、時間(経過時間)であり、その縦軸は、心電位である。
図3Cは、RR間隔を示し、その横軸は、時間(経過時間)であり、その縦軸は、大きさである。
図4は、一例として、3軸加速度データを示す図である。
図5は、ラッセルの円環モデルを説明するための図である。
図5の横軸は、快/不快であり、その縦軸は、覚醒/沈静である。
図6は、一例として、心電図のウェーブレット変換結果を示す図である。
図6の横軸は、時間(経過時間)であり、その縦軸は、周波数である。
図7は、一例として、各軸の各加速度データの各ウェーブレット変換結果を示す図である、
図7Aは、X軸の加速度データのウェーブレット変換結果を示し、その横軸は、時間(経過時間)であり、その縦軸は、周波数である。
図7Bは、Y軸の加速度データのウェーブレット変換結果を示し、その横軸は、時間(経過時間)であり、その縦軸は、周波数である。
図7Cは、Z軸の加速度データのウェーブレット変換結果を示し、その横軸は、時間(経過時間)であり、その縦軸は、周波数である。
図8は、一例として、主成分分析の累積寄与率と第1および第2主成分とを示す図である。
図8Aは、累積寄与率を示し、その横軸は、第1主成分からの各主成分であり、その縦軸は、累積寄与率である。
図8Bは、目標車速に対する第1および第2主成分を示し、その横軸は、第1主成分であり、その縦軸は、第2主成分である。
図8Cは、走行路のパターンに対する第1および第2主成分を示し、その横軸は、第1主成分であり、その縦軸は、第2主成分である。
図9は、一例として、第1および第2主成分の各固有ベクトルを示す図である。
図9Aは、X軸加速度データにおける第1主成分の固有ベクトルであり、その横軸は、周波数であり、その縦軸は、大きさである。
図9Bは、Y軸加速度データにおける第1主成分の固有ベクトルであり、その横軸は、周波数であり、その縦軸は、大きさである。
図9Cは、Z軸加速度データにおける第1主成分の固有ベクトルであり、その横軸は、周波数であり、その縦軸は、大きさである。
図9Dは、X軸加速度データにおける第2主成分の固有ベクトルであり、その横軸は、周波数であり、その縦軸は、大きさである。
図9Eは、Y軸加速度データにおける第2主成分の固有ベクトルであり、その横軸は、周波数であり、その縦軸は、大きさである。
図9Fは、Z軸加速度データにおける第2主成分の固有ベクトルであり、その横軸は、周波数であり、その縦軸は、大きさである。
図10は、一例として、ランダムフォレストの第1機械学習モデルにおける回帰特性を示す図である。
図10Aは、生体信号に心電図のウェーブレット変換結果を用いた場合の前記回帰特性を示し、
図10Bは、生体信号にRR間隔を用いた場合の前記回帰特性を示し、
図10Cは、生体信号に脈波を用いた場合の前記回帰特性を示す。
図10Aないし
図10Cの各横軸は、評価値であり、これらの各縦軸は、予測値である。
図11は、一例として、生体信号と感情ベクトルとの相関を説明するための図である。
図11Aは、生体信号に心電図のウェーブレット変換結果を用いた場合の回帰特性を示し、その横軸は、評価値であり、その縦軸は、予測値である。
図11Bは、生体信号に心電図のウェーブレット変換結果を用いた場合の快・不快/興奮・沈静軸との関係性を示し、その横軸は、快・不快/興奮・沈静軸であり、その縦軸は、重要度分布である。
図11Cは、生体信号にRR間隔を用いた場合の回帰特性を示し、その横軸は、評価値であり、その縦軸は、予測値である。
図11Dは、生体信号にRR間隔を用いた場合の快・不快/興奮・沈静軸との関係性を示し、その横軸は、快・不快/興奮・沈静軸であり、その縦軸は、重要度分布である。
図11Eは、生体信号に脈波を用いた場合の回帰特性を示し、その横軸は、評価値であり、その縦軸は、予測値である。
図11Fは、生体信号に脈波を用いた場合の快・不快/興奮・沈静軸との関係性を示し、その横軸は、快・不快/興奮・沈静軸であり、その縦軸は、重要度分布である。
【0021】
実施形態における車両乗り心地予測装置1000は、例えば、
図1に示すように、振動取得部1と、制御処理部2と、入力部3と、出力部4と、インターフェース部(IF部)5と、記憶部6とを備える。
【0022】
振動取得部1は、制御処理部2に有線または無線によって接続され、制御処理部2の制御に従って、乗員の振動を表す振動データを取得する装置である。振動取得部1は、例えば、乗員の胸部に装着された3軸加速度センサであり、乗員の振動を、互いに直交するX軸、Y軸およびZ軸で測定し、X軸の加速度、Y軸の加速度およびZ軸加速度を取得し、これらを制御処理部2に出力する。例えば、X軸は、上下方向に設定され、Y軸は、左右方向に設定され、Z軸は、前後方向に設定される。
【0023】
なお、振動取得部1は、例えば、外部の機器との間でデータを入出力するインターフェース回路を備えて構成されてもよい。前記外部の機器は、乗員の振動を時系列な3軸の加速度で表す3軸加速度データを記憶した、例えばUSB(Universal Serial Bus)メモリおよびSDカード(登録商標)等の記憶媒体である。前記3軸加速度データは、各サンプリングタイミングでX軸の加速度をサンプリングすることによって生成された時系列なX軸の加速度のデータ(X軸加速度データ(X軸振動データ))、前記各サンプリングタイミングでY軸の加速度をサンプリングすることによって生成された時系列なY軸の加速度のデータ(Y軸加速度データ(Y軸振動データ))、および、前記各サンプリングタイミングでZ軸の加速度をサンプリングすることによって生成された時系列なZ軸の加速度のデータ(Z軸加速度データ(Z軸振動データ))を備える。あるいは、前記外部の機器は、前記3軸加速度データを記録した、例えばCD-ROM(Compact Disc Read Only Memory)、CD-R(Compact Disc Recordable)、DVD-ROM(Digital Versatile Disc Read Only Memory)およびDVD-R(Digital Versatile Disc Recordable)等の記録媒体からデータを読み込むドライブ装置である。あるいは、振動取得部1は、例えば、外部の機器と通信信号を送受信する通信インターフェース回路であって、前記外部の機器は、ネットワーク(WAN(Wide Area Network、公衆通信網を含む))あるいはLAN(Local Area Network)を介して前記通信インターフェース回路に接続され、前記3軸加速度データを管理するサーバ装置である。ここで、振動取得部1がインターフェース回路や通信インターフェース回路である場合では、振動取得部1は、IF部5と兼用されてもよい(すなわち、IF部5が振動取得部1として用いられてもよい)。
【0024】
入力部3は、制御処理部2に接続され、例えば、乗り心地の予測開始を指示するコマンド等の各種コマンド、および、乗員名等の、車両乗り心地予測装置1000を動作させる上で必要な各種データを前記車両乗り心地予測装置1000に入力する機器であり、例えば、キーボード、マウス、および、所定の機能を割り付けられた複数の入力スイッチ等である。出力部4は、制御処理部2に接続され、制御処理部2の制御に従って、入力部3から入力されたコマンドやデータおよび予測結果の乗り心地等を出力する機器であり、例えばCRTディスプレイ、LCD(液晶表示装置)および有機ELディスプレイ等の表示装置やプリンタ等の印刷装置等である。
【0025】
なお、入力部3および出力部4は、タッチパネルより構成されてもよい。このタッチパネルを構成する場合において、入力部3は、例えば抵抗膜方式や静電容量方式等の操作位置を検出して入力する位置入力装置であり、出力部4は、表示装置である。このタッチパネルでは、表示装置の表示面上に位置入力装置が設けられ、表示装置に入力可能な1または複数の入力内容の候補が表示され、ユーザが、入力したい入力内容を表示した表示位置に触れると、位置入力装置によってその位置が検出され、検出された位置に表示された表示内容がユーザの操作入力内容として車両乗り心地予測装置1000に入力される。このようなタッチパネルでは、ユーザは、入力操作を直感的に理解し易いので、ユーザにとって取り扱い易い車両乗り心地予測装置1000が提供される。
【0026】
IF部5は、制御処理部2に接続され、制御処理部2の制御に従って、例えば、外部の機器との間でデータを入出力する回路であり、例えば、シリアル通信方式であるRS-232Cのインターフェース回路、Bluetooth(登録商標)規格を用いたインターフェース回路、および、USB規格を用いたインターフェース回路等である。また、IF部5は、例えば、データ通信カードや、IEEE802.11規格等に従った通信インターフェース回路等の、外部の機器と通信信号を送受信する通信インターフェース回路であってもよい。
【0027】
記憶部6は、制御処理部2に接続され、制御処理部2の制御に従って、各種の所定のプログラムおよび各種の所定のデータを記憶する回路である。前記各種の所定のプログラムには、例えば、制御処理プログラムが含まれ、前記制御処理プログラムには、例えば、制御プログラム、生体信号予測プログラムおよび乗り心地予測プログラム等が含まれる。前記制御プログラムは、車両乗り心地予測装置1000の各部1、3~6を当該各部の機能に応じてそれぞれ制御するプログラムである。前記生体信号予測プログラムは、前記振動取得部1で取得した振動データに基づいて、機械学習済みの第1機械学習モデルで、前記乗員の生体信号を予測するプログラムである。前記乗り心地予測プログラムは、前記生体信号予測プログラムで予測した前記乗員の生体信号に基づいて、機械学習済みの第2機械学習モデルで、前記乗員の乗り心地を予測するプログラムである。前記各種の所定のデータには、例えば、振動取得部1で取得した振動データおよび予測結果の乗り心地等の、これら各プログラムを実行する上で必要なデータが含まれる。
【0028】
このような記憶部6は、例えば不揮発性の記憶素子であるROM(Read Only Memory)や書き換え可能な不揮発性の記憶素子であるEEPROM(Electrically Erasable Programmable Read Only Memory)等を備える。そして、記憶部6は、前記所定のプログラムの実行中に生じるデータ等を記憶するいわゆる制御処理部2のワーキングメモリとなるRAM(Random Access Memory)等を含む。また、記憶部6は、比較的記憶容量の大きいハードディスク装置を備えて構成されてもよい。
【0029】
制御処理部2は、車両乗り心地予測装置1000の各部1、3~6を当該各部の機能に応じてそれぞれ制御し、振動取得部1で取得した振動データから、生体信号を介して乗り心地を予測するための回路である。制御処理部2は、例えば、CPU(Central Processing Unit)およびその周辺回路を備えて構成される。制御処理部2には、前記制御処理プログラムが実行されることによって、制御部21、生体信号予測部22および乗り心地予測部23が機能的に構成される。
【0030】
制御部21は、車両乗り心地予測装置1000の各部1、3~6を当該各部の機能に応じてそれぞれ制御し、車両乗り心地予測装置1000の全体の制御を司るものである。
【0031】
生体信号予測部22は、前記振動取得部1で取得した振動データに基づいて、機械学習済みの第1機械学習モデルで、前記乗員の生体信号を予測するものである。
【0032】
乗り心地予測部23は、前記生体信号予測部22で予測した前記乗員の生体信号に基づいて、機械学習済みの第2機械学習モデルで、前記乗員の乗り心地を予測するものである。
【0033】
本実施形態では、例えば、前記振動データは、3軸加速度データであり、前記生体信号は、心電図、前記心電図におけるR波の間隔であるRR間隔、および、脈波のうちのいずれかである。
【0034】
前記第1機械学習モデルの説明変数は、前記3軸加速度データにおける各軸の各加速度データそれぞれをウェーブレット変換した各変換結果の主成分分析で得られた第1および第2主成分であり、その目的変数は、生体信号である。前記第2機械学習モデルの説明変数は、生体信号であり、その目的変数は、乗り心地である。この乗り心地は、ラッセルの円環モデルにおける全項目の各評価値における重心点を表すベクトル(感情ベクトル)で表される。
【0035】
機械学習モデルには、例えばニューラルネットワーク(neural Network)、サポートベクターマシン(Support Vector Machine、SVM)およびランダムフォレスト(random forest)等の機械学習に用いる種々のモデルが利用できる。
【0036】
このような第1および第2機械学習モデルの生成について、より具体的に説明する。
【0037】
これら第1および第2機械学習モデルを作成する学習データセットを生成するために、乗員(被験者)を載せた車両を種々の走行条件で走行させる試験が実施された。被験者には、胸部に、3軸加速度を測定し、さらに心電図および脈波を測定するセンサが装着された。このようなセンサには、例えば、TDK株式会社製のSilmee Bar type Liteが用いられた。なお、Silmeeは、登録商標である。3軸加速度データ、心電図および脈波は、互いに同期して測定される。
【0038】
走行路には、
図2に示すように、車両の進行方向に直交する直交方向に延び、断面台形状である角柱状の部材であるバンプ(乗り越え治具)が前記進行方向に所定の間隔を空けて、3個、設けられた。バンプの配置態様には、表1に示すように、4個の第1ないし第4パターンPN1~PN4が設定された。第1および第2パターンPN1、PN2では、バンプの高さが15[mm]とされ、第3および第4パターンPN3、PN4では、バンプの高さが25[mm]とされた。第1および第4パターンPN1、PN4では、左右両輪が同時にバンプを乗り越えるように、バンプが配置され(Parallel)、第2および第3パターンPN2、PN3では、左右両輪が180度の位相差で互い違いにバンプを乗り越えるように、バンプが配置された(Alternate)。被験者は、車両の後部右座席に着席し、目隠し有りおよび目隠し無しそれぞれで試験が実施された。車両の走行速度(目標車速)は、10[km/h]、20[km/h]、30[km/h]および40[km/h]それぞれで試験が実施された。したがって、1人の被験者に対し、第1ないし第4パターンPN1~PN4、目隠し有り、目隠し無し、走行速度10[km/h]、20[km/h]、30[km/h]および40[km/h]のこれらの各組み合わせで試験が実施され、試験中に、被験者の3軸加速度が所定のサンプリング間隔でサンプリングされ、3軸加速度データが生成され、脈波および心電図が測定された。脈波の一例が
図3Aに示され、心電図の一例が
図3Bに示されている。
図3Cには、測定した心電図から生成した、心電図におけるR波の間隔であるRR間隔が示されている。前記R波は、Christovのアルゴリズムによって抽出された。RR間隔は、R波位置で離散化されるため、他のデータとデータ点数を一致させるために、スプライン補間が実施された。3軸加速度データにおける各軸の加速度データの一例が
図4に示されている。
【0039】
【0040】
そして、走行後、被験者と試験者との面談で乗り心地を官能評価した。官能評価指標には、ラッセルの円環モデルが用いられ、指標値は、車両静止状態の乗り心地を基準としてリッカート尺度により5段階で点数化することによって生成された。前記ラッセルの円環モデルでは、
図5に示すように、全28項目の感情や情動が採用され、各項目は、快/不快(Positive Valence/Negative Valence)の横軸と覚醒/沈静(High Arousal/Low Arousal)の縦軸を持つ座標系にマッピング(プロット)され、感情の強さと方向がベクトルで表される。そして、これら全項目の各点(各評価値の各点)の重心点が求められ、この重心点を表すベクトルが、乗員の乗り心地を示す感情ベクトルとして求められた。これにより乗り心地が定量化される。
【0041】
このように生成された3軸加速度データの振動データと、脈波、心電図およびRR間隔のいずれかの生体信号とが第1機械学習モデルの学習データ(第1学習データ)とされ、このよう第1学習データを複数、備えて第1機械学習モデルの学習データセット(第1学習データセット)とされ、脈波、心電図およびRR間隔のいずれかの生体信号と感情ベクトルとが第2機械学習モデルの学習データ(第2学習データ)とされ、このよう第2学習データを複数、備えて第2機械学習モデルの学習データセット(第2学習データセット)とされてよいが、本実施形態では、心電図および3軸加速度データは、所定の前処理が実施された。
【0042】
より具体的には、心電図は、ノイズ除去のために、3~45[Hz]を通過帯域とするバンドバスフィルタでフィルタリングされ、続いて、次式1のマザーウェーブレットΦ(t)を用いてウェーブレット変換された。前記ウェーブレット変換は、解析対象に含まれる時間情報と周波数情報とを同時に得る解析手法であり、マザーウェーブレットを時間軸方向に伸縮することによって互いに異なる複数のウェーブレットを生成し、前記複数のウェーブレットそれぞれについて解析対象の周波数スペクトルを求めるものである。その一例が
図6に示されている。各周波数におけるウェーブレット変換で得られた値(大きさ)は、当該周波数における各周波数スペクトルの和を求めることによって求められ、
図6では、輝度で表されており、明るいほど大きな値である。
【0043】
【0044】
3軸加速度データにおける各軸の各加速度データは、次式2のマザーウェーブレットψ(t)を用いてウェーブレット変換された。その一例が
図7に示されている。
図7も
図6と同様に、各値は、輝度で表されており、明るいほど大きな値である。
【0045】
【0046】
そして、第1機械学習モデルの説明変数は、次元圧縮され、前記3軸加速度データにおける各軸の各加速度データそれぞれをウェーブレット変換した各変換結果の主成分分析で得られた第1および第2主成分である。累積寄与率は、
図8Aに示すように、次元数N=1で約70[%]であり、次元数N=3で約90[%]である。また、各目標車速における第1および第2主成分が
図8Bに示され、各軸における第1および第2主成分の固有ベクトルが
図9Aないし
図9Fに示されている。いずれもX方向(上下方向)の10[Hz]以下の加速度が支配的であり、周波数が低いほど、寄与が高くなる傾向である。第1主成分では、約3.8[Hz]付近が高く、第2主成分では、約1.3[Hz]付近と約3[Hz]付近が高い傾向にある。これは、それぞれ「ふわふわ感」および「ごつごつ感」に対応していると考えられ、機械学習においてもこれらが乗り心地に大きく影響することが示された。縮約した空間上で概ね分離が為されており、第1および第2主成分が説明変数として採用できることが確認できる。
【0047】
なお、本実施形態では、第1および第2主成分が第1機械学習モデルの説明変数に用いられたが、第1ないし第3主成分が第1機械学習モデルの説明変数に用いられてもよい。
【0048】
本実施形態では、生体信号が心電図のウェーブレット変換結果である場合、前記第1学習データは、前記3軸加速度データにおける前記第1および第2主成分、ならびに、心電図のウェーブレット変換結果を備えて構成される。前記第1学習データセットは、この第1学習データを複数備えて構成される。あるいは、生体信号がRR間隔である場合、前記第1学習データは、前記3軸加速度データにおける前記第1および第2主成分、ならびに、RR間隔を備えて構成される。前記第1学習データセットは、この第1学習データを複数備えて構成される。あるいは、生体信号が脈波である場合、前記第1学習データは、前記3軸加速度データにおける前記第1および第2主成分、ならびに、脈波を備えて構成される。前記第1学習データセットは、この第1学習データを複数備えて構成される。
【0049】
生体信号が心電図のウェーブレット変換結果である場合、前記第2学習データは、心電図のウェーブレット変換結果、および、感情ベクトルを備えて構成される。前記第2学習データセットは、この第2学習データを複数備えて構成される。あるいは、生体信号がRR間隔である場合、前記第2学習データは、RR間隔および感情ベクトルを備えて構成される。前記第2学習データセットは、この第2学習データを複数備えて構成される。あるいは、生体信号が脈波である場合、前記第2学習データは、脈波および感情ベクトルを備えて構成される。前記第2学習データセットは、この第2学習データを複数備えて構成される。
【0050】
第1学習データの生体信号と第2学習データの生体信号とには、同種の生体信号が用いられ、第1機械学習モデルの生体信号と第2機械学習モデルの生体信号とには、同種の生体信号が用いられる。
【0051】
そして、このような第1学習データセットを用いることによって第1機械学習モデルが機械学習され、機械学習済みの第1機械学習モデルが生成され、この機械学習済みの第1機械学習モデルが記憶部6に記憶される。同様に、このような第2学習データセットを用いることによって第2機械学習モデルが機械学習され、機械学習済みの第2機械学習モデルが生成され、この機械学習済みの第2機械学習モデルが記憶部6に記憶される。
【0052】
このような機械学習済みの第1機械学習モデルがランダムフォレストで生成され、その回帰特性が
図10に示されている。生体信号が心電図のウェーブレット変換結果である場合、決定係数R
2は、0.571であり、生体信号がRR間隔である場合、決定係数R
2は、0.997であり、生体信号が脈波である場合、決定係数R
2は、0.996であった。いずれの種類の生体信号でも、概ね傾向が再現されている。
【0053】
一方、生体信号と感情ベクトルとの相関の一例が
図11に示されている。生体信号と感情ベクトルとの相関では、ランダムフォレスト回帰が用いられた。生体信号が心電図のウェーブレット変換結果である場合、決定係数R
2は、0.691であり、生体信号がRR間隔である場合、決定係数R
2は、0.035であり、生体信号が脈波である場合、決定係数R
2は、0.017であった。第1および第2機械学習モデルには、生体信号に心電図が用いられることが好ましい。
【0054】
これら制御処理部2、入力部3、出力部4、IF部5および記憶部6は、例えば、デスクトップ型やノート型等のコンピュータによって構成可能である。上述したように、振動取得部1がインターフェース回路や通信インターフェース回路である場合では、振動取得部1がIF部5と兼用可能であるので、振動取得部1も含めてコンピュータによって構成可能である。
【0055】
次に、本実施形態の動作について説明する。
図12は、前記車両乗り心地予測装置の動作を示すフローチャートである。
【0056】
このような構成の車両乗り心地予測装置1000は、その電源が投入されると、必要な各部の初期化を実行し、その稼働を始める。制御処理部2には、その制御処理プログラムの実行によって、制御部21、生体信号予測部22および乗り心地予測部23が機能的に構成される。
【0057】
図12において、車両乗り心地予測装置1000は、サンプリングタイミングになると、制御処理部2の制御部21によって、今回のサンプリングタイミングにおける乗員の3軸加速度を振動取得部1から取得し、記憶部6に記憶する(S1)。
【0058】
続いて、車両乗り心地予測装置1000は、制御処理部2の生体信号予測部22によって、前記振動取得部1で取得した3軸加速度データに基づいて、機械学習済みの第1機械学習モデルで、前記乗員の生体信号を予測し、その予測結果を記憶部6に記憶する(S2)。より具体的には、生体信号予測部22は、今般のサンプリングタイミングで取得した3軸加速度から、所定の時間だけ過去のサンプリングタイミングで取得した3軸加速度で3軸加速度データを生成し、この生成した3軸加速度データにおける各軸の加速度データをウェーブレット変換し、第1および第2主成分を機械学習済みの第1機械学習モデルに入力し、生体信号を予測する。
【0059】
続いて、車両乗り心地予測装置1000は、制御処理部2の乗り心地予測部23によって、前記処理S2で生体信号予測部22によって予測した前記乗員の生体信号に基づいて、機械学習済みの第2機械学習モデルで、前記乗員の乗り心地を予測し、その予測結果を記憶部6に記憶する(S3)。
【0060】
続いて、車両乗り心地予測装置1000は、制御処理部2の制御部21によって、前記処理S3で乗り心地予測部23によって予測した前記乗員の乗り心地を出力部4に出力する(S4)。なお、制御部21は、必要に応じてIF部5を介して外部の機器に前記乗員の乗り心地を出力してもよい。
【0061】
そして、車両乗り心地予測装置1000は、制御処理部2の制御部21によって、予測の終了か否かを判定する(S5)。この判定の結果、例えば入力部3で終了を指示するコマンドの入力を受け付けたり、図略の電源スイッチのオフを受け付けたり等によって、終了である場合(Yes)には、車両乗り心地予測装置1000は、本処理を終了し、一方、前記判定の結果、終了ではない場合(No)には、車両乗り心地予測装置1000は、処理を処理S1に戻す。
【0062】
このように動作することによって、車両乗り心地予測装置1000は、所定のサンプリング間隔で乗員の乗り心地を予測する。
【0063】
以上、説明したように、実施形態における車両乗り心地予測装置1000ならびにこれに実装された車両乗り心地予測方法および車両乗り心地予測プログラムは、乗り心地が生体信号に影響を与えると考えられるので、振動データ(上述の例では3軸加速度データ)から、生体信号を介して乗り心地を予測するので、より適切に乗員の乗り心地を予測できる。
【0064】
上記車両乗り心地予測装置1000、車両乗り心地予測方法および車両乗り心地予測プログラムは、説明変数を主成分分析で第1および第2主成分に次元圧縮するので、第1機械学習モデルを簡素化できる。
【0065】
実施形態によれば、振動データに3軸加速度データを用い、生体信号に心電図、RR間隔および脈波のうちのいずれかを用いた車両乗り心地予測装置1000、車両乗り心地予測方法および車両乗り心地予測プログラムが提供でき、乗り心地を、ラッセルの円環モデルにおける全項目の各評価値における重心点を表す感情ベクトルで表した車両乗り心地予測装置1000、車両乗り心地予測方法および車両乗り心地予測プログラムが提供できる。
【0066】
上記車両乗り心地予測装置1000、車両乗り心地予測方法および車両乗り心地予測プログラムは、乗り心地を感情ベクトルで定量化できる。
【0067】
本発明を表現するために、上述において図面を参照しながら実施形態を通して本発明を適切且つ十分に説明したが、当業者であれば上述の実施形態を変更および/または改良することは容易に為し得ることであると認識すべきである。したがって、当業者が実施する変更形態または改良形態が、請求の範囲に記載された請求項の権利範囲を離脱するレベルのものでない限り、当該変更形態または当該改良形態は、当該請求項の権利範囲に包括されると解釈される。
【符号の説明】
【0068】
1000 車両乗り心地予測装置
1 振動取得部
2 制御処理部
3 入力部
4 出力部
5 インターフェース部(IF部)
6 記憶部
21 制御部
22 生体信号予測部
23 乗り心地予測部