(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024179200
(43)【公開日】2024-12-26
(54)【発明の名称】電動爪削り器
(51)【国際特許分類】
A45D 29/05 20060101AFI20241219BHJP
【FI】
A45D29/05
【審査請求】有
【請求項の数】4
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023097854
(22)【出願日】2023-06-14
(11)【特許番号】
(45)【特許公報発行日】2024-05-17
(71)【出願人】
【識別番号】521496397
【氏名又は名称】平岡 晴彦
(74)【代理人】
【識別番号】100182349
【弁理士】
【氏名又は名称】田村 誠治
(72)【発明者】
【氏名】平岡 晴彦
(57)【要約】
【課題】爪を安全かつきれいに削ることの可能な電動爪削り器を提供する。
【解決手段】電動爪削り器100は、手で把持可能な把持部110と、把持部110の先端に設けられ回転駆動して爪を削るヤスリ部120と、ヤスリ部120の先端の回転軸上に並設され、ヤスリ部120よりも径方向に突出し、ヤスリ部120で削られる爪の指を保護する指保護部130とを備える。指保護部130の表面は、指保護部130によって保護される指によって押圧されることで、ヤスリ部120の径方向に変位可能である。把持部110を把持してヤスリ部120が下に来るようにし、爪をヤスリ部120に当て、爪の指を指保護部130に当てるようにして使用できる。指保護部130の表面が、指によって押圧されることでヤスリ部120の径方向に変位可能であることで、爪をきれいに削りつつも保護対象である指を保護することができる。
【選択図】
図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
手で把持可能な把持部と、
前記把持部の先端に設けられ、回転駆動して爪を削るヤスリ部と、
前記ヤスリ部の先端の回転軸上に並設され、前記ヤスリ部よりも径方向に突出し、前記ヤスリ部で削られる爪の指を保護する指保護部と、
を備え、
前記指保護部の表面は、前記指保護部によって保護される指によって押圧されることで、前記ヤスリ部の径方向に変位可能であることを特徴とする、電動爪削り器。
【請求項2】
前記指保護部を前記把持部に前記ヤスリ部を跨いで連結する連結部を備えており、
前記連結部は前記指保護部とともに前記ヤスリ部の径方向に変位するように弾性変形可能であることを特徴とする、請求項1に記載の電動爪削り器。
【請求項3】
前記指保護部は、弾性変形可能な素材で構成されており、
前記指保護部の一部が前記ヤスリ部の径方向に変形することで、前記指保護部の表面が変位することを特徴とする、請求項1又は2に記載の電動爪削り器。
【請求項4】
前記指保護部は、リング状に構成されており、
前記ヤスリ部は、前記指保護部のリング状の内周を挿通することによって、前記把持部に対して着脱できることを特徴とする、請求項1に記載の電動爪削り器。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、爪を削るための電動爪削り器に係り、特に足の爪を削る際の安全性に配慮した電動の電動爪削り器に関する。
【背景技術】
【0002】
従来の電動爪削り器として、特許文献1に開示されるものが知られている。同文献に開示される電動爪削り器は、爪をケースの隙間に入れることで、指の安全性を図りつつケース内の爪削り部で爪を削ることができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上記特許文献1に開示されるような従来の電動爪削り器では、指の安全性を図ることができるものの、爪をきれいに削れないという問題があった。すなわち、爪をケースの隙間に入れる必要があるため、細かい部分がきれいに削れないという問題があった。また特に足の爪を削ることは難しかった。
【0005】
そこで本発明は、このような問題に鑑みてなされたもので、その目的とするところは、爪を安全かつきれいに削ることの可能な新規かつ改良された電動爪削り器を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決するために、本発明によれば、手で把持可能な把持部と、前記把持部の先端に設けられ、回転駆動して爪を削るヤスリ部と、前記ヤスリ部の先端の回転軸上に並設され、前記ヤスリ部よりも径方向に突出し、前記ヤスリ部で削られる爪の指を保護する指保護部と、を備え、前記指保護部の表面は、前記指保護部によって保護される指によって押圧されることで、前記ヤスリ部の径方向に変位可能であることを特徴とする、電動爪削り器が提供される。
【0007】
かかる構成によれば、把持部を把持してヤスリ部が下に来るようにし、爪をヤスリ部に当て、爪の指を指保護部に当てるようにして使用できる。このとき、指保護部の表面が、指によって押圧されることでヤスリ部の径方向に変位可能であることで、爪をきれいに削りつつも保護対象である指を保護することができる。従来の電動爪削り器のように爪を狭い隙間に挿入しなくても削れるため、細かい部分まできれいに削ることができる。このようにして、爪を安全かつきれいに削ることが可能である。
【0008】
本発明は様々な応用が可能である。以下の応用例は、適宜組み合わせて実施できる。
例えば、前記指保護部を前記把持部に前記ヤスリ部を跨いで連結(ブリッジ状に連結)する連結部を備えており、前記連結部は前記指保護部とともに前記ヤスリ部の径方向に変位するように弾性変形可能であってもよい。かかる構成によれば、簡単に、指保護部の表面をヤスリ部の径方向に変位可能である。
【0009】
また、前記指保護部は、弾性変形可能な素材で構成されており、前記指保護部の一部が前記ヤスリ部の径方向に変形することで、前記指保護部の表面が変位するようにしてもよい。かかる構成によれば、指保護部を弾性変形可能な素材で構成することで、簡単に、指保護部の表面をヤスリ部の径方向に変位可能である。
【0010】
なお、連結部の全体がヤスリ部の径方向に変位するように弾性変形する構成と、指保護部自体の少なくとも一部が弾性変形する構成の両方を備えていてもよい。保護対象である指をより確実に保護することができる。
【0011】
また、前記指保護部は、リング状に構成されており、前記ヤスリ部は、前記指保護部のリング状の内周を挿通することによって、前記把持部に対して着脱できるようにしてもよい。かかる構成によれば、ヤスリ部の交換作業が容易になる。
【発明の効果】
【0012】
本発明によれば、爪を安全かつきれいに削ることの可能な新規かつ改良された電動爪削り器を提供することができる。本発明のその他の効果については、後述する発明を実施するための形態においても説明する。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【
図1】第1の実施形態の電動爪削り器100の構成を示す図である。
【
図2】指保護部130の作用を示す図であり、(a)は指保護部130に力が加わる前の状態を示し、(b)は指保護部130に矢印方向の力が加わった状態を示す。
【
図3】電動爪削り器100を使用している状態を示す図である。
【
図4】電動爪削り器100を使用しているときの電動爪削り器100の状態を示す図であり、(a)は爪を当てる前の状態を示し、(b)は爪を当てた状態を示す。
【
図5】第2の実施形態の指保護部230の作用を示す図であり、(a)は力が加わり変形した指保護部230の状態を示し、(b)は使用状態を示す。
【
図6】第3の実施形態の電動爪削り器300の構成を示す図であり、(a)は部分正面図であり、(b)はヤスリ部320と指保護部330の構成を示す(a)のA-A断面図である。
【0014】
以下に添付図面を参照しながら、本発明の好適な実施形態について詳細に説明する。なお、本明細書及び図面において、実質的に同一の機能構成を有する構成要素については、同一の符号を付することにより重複説明を省略する。
【0015】
(第1の実施形態)
第1の実施形態の電動爪削り器100について、
図1~
図3を参照しながら説明する。まず電動爪削り器100の全体構成について、
図1を参照しながら説明する。
図1は、電動爪削り器100の構成を示す図である。
【0016】
電動爪削り器100は、
図1に示したように、手で把持可能な把持部110と、把持部110の先端に設けられ、回転駆動して爪を削るヤスリ部120と、ヤスリ部120の先端の回転軸上に並設され、ヤスリ部120よりも径方向に突出し、ヤスリ部120で削られる爪の指を保護する指保護部130と、を備えたことを特徴とする。以下、各構成要素について詳細に説明する。
【0017】
(把持部110)
把持部110は、電動爪削り器100を使用するときに使用者が手で把持可能な部分であり、
図1に示したように、工具のドライバーのグリップのような材質及び形状で構成されている。把持部110の内部には電池やモーター等を内蔵することができる。
【0018】
なお、
図1に示した把持部110は一例にすぎず、把持部110の材質及び形状は任意のものとすることができる。また、電池を把持部110に内蔵する必要はなく、他の箇所に電池を収容したり、電源コードを設けて家庭用の交流電源で駆動するようにしたりしてもよい。また把持部110には、電源をオンオフするスイッチや後述するヤスリ部の強度(回転速度)を調整できる手段など、任意の構成を設けることができる。
【0019】
(ヤスリ部120)
ヤスリ部120は、
図1に示したように、把持部110の先端に設けられ、回転駆動して爪を削る機能部である。ヤスリ部120はダイヤモンドヤスリなど任意のヤスリで構成することができる。ヤスリ部120の粒度は爪を削るのに適切な粒度とすることができる。ヤスリ部120が消耗したときには交換することができるような構成としてもよい。また、
図1に示した一例では、ヤスリ部120は略円筒形状であるが、任意の形状でよい。
【0020】
(指保護部130)
本実施形態に特徴的な構成要素である指保護部130について、
図2を参照しながら説明する。
図2は、指保護部130の作用を示す図であり、(a)は指保護部130に力が加わる前の状態を示し、(b)は指保護部130に矢印方向の力が加わった状態を示す。
【0021】
指保護部130は、
図2に示したように、ヤスリ部120の先端の回転軸上に並設され、ヤスリ部120よりも径方向に突出し、ヤスリ部120で削られる爪の指を保護する機能を有する。本実施形態の指保護部130は、特許文献1に開示されるような従来の電動爪削り器と異なり、ヤスリ部120よりも把持部110の側には設けられていない。
【0022】
指保護部130の表面は、指保護部130によって保護される指によって押圧されることで、ヤスリ部120の径方向に変位可能である。この点については、さらに後述する。
【0023】
(連結部140)
連結部140は、指保護部130を把持部110に対して連結する機能を有する。連結部140は、
図1及び
図2に示したように、指保護部130を把持部110にヤスリ部120を跨いでブリッジ状に連結する。連結部140は指保護部130とともにヤスリ部120の径方向に変位するように弾性変形可能である。例えば、弾性変形可能な樹脂製、板バネなどのバネ状の金属製など任意の材質で構成することができる。
【0024】
本実施形態の連結部140は、上述した特許文献1に開示されるような従来の電動爪削り器と異なり、ヤスリ部120の周囲を覆うものではない。図示した例では、連結部140の把持部110から指保護部130に至る部分の幅は、ヤスリ部120の幅と同程度であり、さらにこの幅を狭くすることもできる。このため、従来の電動爪削り器と異なり、爪を削る際に連結部140が邪魔にならず、爪を削りやすい。
【0025】
連結部140の形状は、さまざまな要素を総合して決めることができ、例えば、爪を削る際に邪魔にならない点、撓みやすさ、強度など破損しにくさなどを総合して決めることができる。ヤスリ部120の幅よりも狭くしてもよく、ヤスリ部120の軸周り周囲180度程度あるいは180度未満を覆うような形状であってもよい。
【0026】
以上、電動爪削り器100の構成について説明した。次に、電動爪削り器100の使用方法について、
図1及び
図2に加えて
図3及び
図4を参照しながら説明する。
図3は、電動爪削り器100の使用方法を示す図である。
図4は、電動爪削り器100を使用しているときの電動爪削り器100の状態を示す図であり、(a)は爪を当てる前の状態を示し、(b)は爪を当てた状態を示す。ここでは足の爪を削るものとして説明する。
【0027】
使用者は、
図3に示したように、電動爪削り器100を逆さに持つ。すなわち、
図4(a)に示したように、上から順に把持部110、ヤスリ部120、指保護部130となるようにし、使用者は把持部110を握る。
【0028】
そして使用者は、
図4(b)に示したように、電動爪削り器100を足の指に近づけ、足の指で指保護部130を押圧する。このとき、
図4(b)に示したように、連結部140が弾性変形して指保護部130と連結部140が径方向に変位する。このようにして、指が指保護部130に当たって保護されつつも爪がヤスリ部120に当たって削れる。爪がヤスリ部120で削れていくにつれて爪の先端と指先との距離が小さくなり、指先とヤスリ部120とが径方向において近づいていくが、指保護部130を指先で押圧していくことによって連結部140の弾性変形量も大きくなっていくため、指保護部130の変位量も大きくなる。よって、指保護部130で指を保護しつつ電動爪削り器100を動かして爪を所望の状態まで削ることができる。
【0029】
(第1の実施形態の効果)
以上説明したように、本実施形態によれば、把持部110を把持してヤスリ部120が下に来るようにし、爪をヤスリ部120に当て、爪の指を指保護部130に当てるようにして使用できる。このとき、指保護部130の表面が、指によって押圧されることでヤスリ部120の径方向に変位可能であることで、爪をきれいに削りつつも保護対象である指を保護することができる。従来の電動爪削り器のように爪を狭い隙間に挿入しなくても削れるため、細かい部分まできれいに削ることができる。このようにして、爪を安全かつきれいに削ることが可能である。
【0030】
また、連結部140は指保護部130とともにヤスリ部120の径方向に変位するように弾性変形可能であるため、簡単に、指保護部130の表面をヤスリ部120の径方向に変位可能である。
【0031】
このように電動爪削り器100は、足の指の最終仕上げに特に有効である。特に体の柔軟性がなくなってくる高齢者や腰痛持ちのユーザが足の爪の爪切りを行うことは手が足爪まで届きにくく苦痛であり、足先までが遠く爪部分が見づらいために思いどおりに正確に爪を切ることが難しい。このようなユーザは、手の爪切りと違い足の指の爪切りは滑らかに仕上げることが難しかった。よって、手の爪用の爪切りで足の爪も切ろうとすることはそもそも無理があった。手の爪と違い、雑にしか足の爪を切れなかったユーザにとっては、電動爪削り器100を用いることによって、爪切り後の雑な切り口を滑らかに仕上げることができる。すなわち、電動爪削り器100は、長尺な把持部110を備えているため、長尺な把持部110を持つことによって体に無理なくヤスリ部120が足の爪まで届き、滑らかに仕上げることができる。また、爪切りでは仕上げづらい足爪の割れや変形爪部分の仕上げにも便利となり、靴下を履く際に足爪の一部が引っかかって困っていたユーザにもピンポイントで引っかかり部分を滑らかに仕上げることができて靴下が履きやすくなるという効果がある。
【0032】
(第2の実施形態)
第2の実施形態の電動爪削り器200について、
図5を参照しながら説明する。
図5は、電動爪削り器200の指保護部230の作用を示す図であり、((a)は力が加わり変形した指保護部230の状態を示し、(b)は使用状態を示す。なお、本実施形態では、上記第1の実施形態と異なる点を中心に説明するものとし、上記第1の実施形態と同様に構成できる点については、同一の参照符号を付することにより重複説明を省略することがある。
【0033】
本実施形態の電動爪削り器200は、
図5に示したように、把持部210と、ヤスリ部220と、指保護部230と、連結部240とを備えたことを特徴とする。把持部210及びヤスリ部220は、上記第1の実施形態の把持部110及びヤスリ部120と同様に構成することができる。
【0034】
上記第1の実施形態では、連結部140を弾性変形させることで指保護部130の全体の位置を変位させた。本実施形態では、指保護部230が弾性変形可能な素材で構成されていることを特徴とする。このため、保護対象の指で指保護部230を押圧すると、指保護部230が部分的に弾性変形する。このようにして保護対象の指を保護しつつ爪を削ることができる。
【0035】
連結部240については、上記第1の実施形態の連結部140と比較して、簡易な構成とすることができる。指保護部230の全体の位置を変位させる構成にする必要がないので、連結部240を弾性変形させるなどする必要がない。このため、連結部240が破損しにくい。
【0036】
(第2の実施形態の効果)
以上説明したように、本実施形態によれば、指保護部230を弾性変形可能な素材で構成することで、簡単に、指保護部230の表面をヤスリ部220の径方向に変位可能である。
【0037】
(第3の実施形態)
第3の実施形態の電動爪削り器300について、
図6を参照しながら説明する。
図6は、本実施形態の電動爪削り器300を示す図であり、(a)は部分正面図であり、(b)はヤスリ部320と指保護部330の構成を示す(a)のA-A断面図である。なお、本実施形態では、上記第1の実施形態と異なる点を中心に説明するものとし、上記第1の実施形態と同様に構成できる点については、同一の参照符号を付することにより重複説明を省略することがある。
【0038】
本実施形態の電動爪削り器300は、
図6(a)に示したように、把持部310と、ヤスリ部320と、指保護部330と、連結部340とを備えたことを特徴とする。把持部310及びヤスリ部320は、上記第1の実施形態の把持部110及びヤスリ部120と同様に構成することができる。
【0039】
本実施形態の指保護部330は、
図6(b)に示したように、リング状に構成されている。指保護部330の内周を、ヤスリ部320が挿通可能である。このため、ヤスリ部320の交換やメンテナンスなど必要時に、ヤスリ部320を把持部310から上方に抜き出すことができる。また、指保護部330のリングは、電動爪削り器300を使用しないときには、下方にスライド移動できるようにすると、使用しないときにコンパクトになる。
【0040】
指保護部330は、上記第1の実施形態のように全体が変位してもよく、上記第2の実施形態のように部分的に変位してもよい。連結部340についても、指保護部330の構成に併せて構成することができる。
【0041】
(第3の実施形態の効果)
以上説明したように、本実施形態によれば、指保護部330は、リング状に構成されており、ヤスリ部320は、指保護部330のリング状の内周を挿通することによって、把持部310に対して着脱できるため、ヤスリ部320の交換作業が容易になる。
【0042】
以上、添付図面を参照しながら本発明の好適な実施形態について説明したが、本発明はかかる例に限定されないことは言うまでもない。当業者であれば、特許請求の範囲に記載された範疇内において、各種の変更例又は修正例に想到し得ることは明らかであり、それらについても当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
【0043】
例えば、上記第1の実施形態では、連結部140を弾性変形可能としたが、本発明はこの例に限定されない。指保護部の表面は、指保護部によって保護される指によって押圧されることで、ヤスリ部の径方向に変位可能であれば、任意に設計することができる。例えば、連結部と指保護部の両方を弾性変形可能とすることもできる。他の実施形態も同様である。
【0044】
また、上記第1の実施形態では、指保護部130は、指が当接するものとしたが、本発明はこの例に限定されない。例えば、指保護部の先端を床面などに当接可能な構成とすれば、床面などに支持させて足の爪を削ることができるため、電動爪削り器の姿勢を安定させることができる。よって、足の爪を削る作業がより容易になる。他の実施形態も同様である。
【0045】
また、上記第1の実施形態では、指保護部130を把持部110にヤスリ部120を跨いで連結する連結部140を備えた構成について説明したが、本発明はこれに限定されない。指保護部130をヤスリ部120の先端に設けられれば、連結部140はなくてもよく、また別の構成でもよい。例えば、連結部がヤスリ部120に連結していてもよい。
【0046】
以上説明した実施形態、応用例、変形例等は、任意に組み合わせて実施できる。
【符号の説明】
【0047】
100、200、300 電動爪削り器
110、210、310 把持部
120、220、320 ヤスリ部
130、230、330 指保護部
140、240、340 連結部
【手続補正書】
【提出日】2023-11-14
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
手で把持可能な把持部と、
前記把持部の先端に設けられ、回転駆動して爪を削るヤスリ部と、
前記ヤスリ部の先端の回転軸上に並設され、前記ヤスリ部よりも径方向に突出し、前記ヤスリ部で削られる爪の指を保護する指保護部と、
前記指保護部を前記把持部に前記ヤスリ部を跨いで連結する連結部と、
を備え、
前記指保護部の表面は、前記指保護部によって保護される指によって押圧されることで、前記ヤスリ部の径方向に変位可能であり、
前記連結部の前記指保護部に連結されている部分の幅は、前記ヤスリ部の幅以下であることを特徴とする、電動爪削り器。
【請求項2】
前記連結部の前記把持部から前記指保護部までの幅は、前記ヤスリ部の幅以下であることを特徴とする、請求項1に記載の電動爪削り器。
【請求項3】
前記指保護部は、弾性変形可能な素材で構成されており、
前記指保護部の一部が前記ヤスリ部の径方向に変形することで、前記指保護部の表面が変位することを特徴とする、請求項1又は2に記載の電動爪削り器。
【請求項4】
前記指保護部は、リング状に構成されており、
前記ヤスリ部は、前記指保護部のリング状の内周を挿通することによって、前記把持部に対して着脱できることを特徴とする、請求項1又は2に記載の電動爪削り器。