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特開2024-179226画像形成装置、その制御方法及びプログラム
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  • 特開-画像形成装置、その制御方法及びプログラム 図1
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024179226
(43)【公開日】2024-12-26
(54)【発明の名称】画像形成装置、その制御方法及びプログラム
(51)【国際特許分類】
   B41J 25/20 20060101AFI20241219BHJP
   B41J 5/30 20060101ALI20241219BHJP
   B41J 2/01 20060101ALI20241219BHJP
   B41J 2/21 20060101ALI20241219BHJP
【FI】
B41J25/20
B41J5/30 C
B41J2/01 451
B41J2/01 201
B41J2/21
【審査請求】未請求
【請求項の数】11
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023097909
(22)【出願日】2023-06-14
(71)【出願人】
【識別番号】000001007
【氏名又は名称】キヤノン株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110003281
【氏名又は名称】弁理士法人大塚国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】安▲崎▼ 浩二
【テーマコード(参考)】
2C056
2C187
【Fターム(参考)】
2C056EA07
2C056EB13
2C056EB36
2C056EB47
2C056EC25
2C056EC65
2C056EE18
2C187AC08
2C187AF03
2C187AG05
2C187AG13
2C187BF49
2C187BH17
2C187BH24
2C187CC08
2C187CD07
2C187GA06
(57)【要約】
【課題】検知パターンをより確実に検知可能な画像形成装置、その制御方法及びプログラムを提供する。
【解決手段】画像形成装置は、印刷媒体を読み取ることで得られる該印刷媒体の下地色の第1色値を取得する第1取得手段と、前記第1色値に基づいて、前記第1色値とは異なる第2色値を取得する第2取得手段と、前記第2色値のマークを該印刷媒体に印刷する印刷手段と、を備えることを特徴とする。
【選択図】 図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
印刷媒体を読み取ることで得られる該印刷媒体の下地色の第1色値を取得する第1取得手段と、
前記第1色値に基づいて、前記第1色値とは異なる第2色値を取得する第2取得手段と、
前記第2色値のマークを該印刷媒体に印刷する印刷手段と、
を備えることを特徴とする画像形成装置。
【請求項2】
前記第2取得手段は、前記第1色値における1つの色の色値、前記第1色値における2つの色の色値の差分、前記第1色値におけるそれぞれの色の色値の合計値、のうち少なくとも1つに基づいて前記第2色値を取得する請求項1に記載の画像形成装置。
【請求項3】
前記第2取得手段は、前記第1色値におけるそれぞれの色の色値の割合に応じて前記第2色値におけるそれぞれの色の色値を決定する請求項1に記載の画像形成装置。
【請求項4】
前記第2取得手段は、前記第1色値におけるそれぞれの色の色値の合計値が閾値未満であり、且つ印刷ジョブが白インクを使用する場合には、前記第2色値として白の色値を決定する請求項1に記載の画像形成装置。
【請求項5】
前記印刷手段は、
前記第1取得手段が複数回取得した前記第1色値における最大の色値と最小の色値との差が閾値未満であれば、前記第2色値の前記マークを印刷媒体に印刷し、
該差が前記閾値以上であれば、白色のオブジェクトに黒の色のオブジェクトを重ねた前記マークを印刷媒体に印刷する請求項1に記載の画像形成装置。
【請求項6】
前記印刷手段は、前記マークの色に対応する位置に該マークを印刷する請求項1に記載の画像形成装置。
【請求項7】
前記印刷手段は、前記マークの色にかかわらず該マークを予め設定された固定位置に印刷する請求項1に記載の画像形成装置。
【請求項8】
前記印刷手段は、前記印刷媒体における余白領域に前記マークを印刷する請求項1に記載の画像形成装置。
【請求項9】
前記印刷手段は、前記印刷媒体における印刷領域に白のマークを印刷する請求項1に記載の画像形成装置。
【請求項10】
印刷媒体を読み取ることで得られる該印刷媒体の下地色の第1色値を取得する第1取得工程、
前記第1色値に基づいて、前記第1色値とは異なる第2色値を取得する第2取得工程と、
前記第2色値のマークを該印刷媒体に印刷する印刷工程と
を備えることを特徴とする画像形成装置の制御方法。
【請求項11】
コンピュータが読み込み実行することで、前記コンピュータに、請求項10に記載の制御方法が有する各工程を実行させるためのプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、画像形成装置、その制御方法及びプログラムに関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、印刷画像位置を特定する方法として専用の検知パターンを印刷し、印刷した検知パターンを検出することで印刷位置の特定を制御する方法があった。例えば特許文献1に示されるように、ユーザが描画する手書き画像と合成する合成対象画像データを示す下地画像と、上記手書き画像のエリアを検出するエリア検出マークとを具備する手書き原稿シートから、上記エリア検出マークの位置を検出する画像処理システムであって、エリア検出マークを含む領域をスキャナで読取って得た輝度情報と、色差情報とが所定量になるか否かに基づいて、エリア検出マークの色の画素を特定し、エリア検出マークの位置を検出する制御方法が提案されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2010-41673号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、特許文献1の実施方法では、エリア検出マークを含む領域をスキャナで読取って得た輝度情報と、色差情報とが所定量になるか否かに基づいて、エリア検出マークの色の画素を特定し、エリア検出マークの位置を検出するとなっており、用紙の下地色とエリア検出マークの輝度差、色差が所定量以上なければ検出マークを検知することができないという課題がある。
【0005】
本発明の目的は、上記の課題を解決するために為されたものであり、検知パターンをより確実に検知可能な画像形成装置、その制御方法及びプログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上述の目的を達成するために、本発明の一様態は、印刷媒体を読み取ることで得られる該印刷媒体の下地色の第1色値を取得する第1取得手段と、前記第1色値に基づいて、前記第1色値とは異なる第2色値を取得する第2取得手段と、前記第2色値のマークを該印刷媒体に印刷する印刷手段と、を備えることを特徴とする画像形成装置である。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、マークが印刷される印刷媒体の下地色の第1色値と異なる第2色値を取得するので、より確実にマークを検知することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】一実施形態としての画像形成システムの装置構成を表した図である。
図2】一実施形態としての画像形成システムの機能を表したブロック図である。
図3】一実施形態としての下地色をスキャンし、スキャンした下地色が何色かを判断し、印刷する検知パターンの色を決定し、決定した色で検知パターンを印刷する制御のフローチャートである。
図4】一実施形態としての下地色をスキャンし、スキャンした下地色が何色かを判断し、印刷する検知パターンの色を決定し、決定した色で検知パターンを印刷する図3の説明とは異なる制御のフローチャートである。
図5】一実施形態としての下地色をスキャンし、スキャンした下地色が何色かを判断し、背景色を白色として設定し、印刷するかどうかの制御方法を示すフローチャートである。
図6A】一実施形態としての検知パターンをどの位置にどのように印刷するかを示した図である。
図6B】一実施形態としての検知パターンをどの位置にどのように印刷するかを示した図である。
図6C】一実施形態としての検知パターンをどの位置にどのように印刷するかを示した図である。
図6D】一実施形態としての検知パターンをどの位置にどのように印刷するかを示した図である。
図6E】一実施形態としての検知パターンをどの位置にどのように印刷するかを示した図である。
図7】一実施形態としての下地色をスキャンし、スキャンした下地色が何色かを判断し、凸インクで印刷な紙であるかどうか判断し、凸インクで検知パターンを印刷するかどうかの制御方法を示すフローチャートである。
図8】一実施形態としての凸インクで印刷された検知パターンをどの位置にどのように印刷するかを示した図である。
図9】一実施形態としての下地をスキャンしたときのRGBのカラーモードと、下地の色から検知パターン印刷する際のCMYKカラーモードの関係を示した図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、添付図面を参照して実施形態を詳しく説明する。尚、以下の実施形態は特許請求の範囲に係る発明を限定するものでない。実施形態には複数の特徴が記載されているが、これらの複数の特徴の全てが発明に必須のものとは限らず、また、複数の特徴は任意に組み合わせられてもよい。さらに、添付図面においては、同一若しくは同様の構成に同一の参照番号を付し、重複した説明は省略する。
【0010】
[第1の実施形態]
図1は、実施形態に係る画像形成装置100の構成の一例を表す。画像形成装置100は、本実施形態で使用する連続した画像形成が可能な連続紙(以下ロール紙)111に画像を形成する装置である。本実施形態では、画像形成装置100は、ロール紙111を搬送する給紙装置104と、特色印刷を行う記録ユニット116と、基本色印刷を行う記録ユニット115と、ロール紙111の巻き取りを行う排紙装置105と、UI操作パネル101と、制御用PC119と、を備える。
【0011】
給紙装置104は、ロール紙111を記録ユニット116や記録ユニット115に供給する装置である。給紙装置104は、回転軸117を中心にロール紙111の紙管を回転させてその紙管に巻かれているロール紙111を、複数のローラ(搬送ローラ、給紙ローラなど)を経由して、一定の速度で記録ユニット116や記録ユニット115に向けて搬送する。
【0012】
排紙装置105は、記録ユニット115から記録ユニット115および記録ユニット116を介して搬送されてきたロール紙111を、紙管を中心としてロール状に巻き取る装置である。排紙装置105は、例えば、回転軸118の紙管に巻かれてロール状にロール紙111を保持する。排紙装置105は、回転軸118を中心に回転させて紙管に搬送されてきたロール紙111を、複数のローラ(例えば、搬送ローラ、排紙ローラ)を経由して、一定の速度で回転軸118にロール紙111を成果物として巻き取る装置である。印刷開始前に、ロール紙111は、給紙装置104から記録ユニット115および記録ユニット116を介して排紙装置105に通される。ロール紙111は、給紙装置104と排紙装置105との間で、先端を斜光補正装置110の上に通される。次に、ロール紙111は、記録ユニット116の印刷装置103の下を通される。
【0013】
本実施形態での印刷装置103は、シアン(C)、マゼンダ(M)、イエロー(Y)及び黒(K)の印刷基本色(CMYK)以外の特色(例えば、白)のインクを用いて印刷する装置である。ロール紙111は、乾燥装置112の下を通されて、冷却装置113及び、冷却装置114の上を通される。次に、ロール紙111は、記録ユニット115の印刷装置102の下、及び、乾燥装置106の下を通されて、冷却装置108及び、冷却装置109の上を通される。
【0014】
本実施形態での印刷装置102は、印刷基本色(CMYK)のインクを用いて印刷する。ロール紙111は、スキャナ装置107を通された後、排紙装置105に搬送される。ロール紙111が画像形成装置100内に通されたあと、ユーザが画像形成装置100の制御用PC119に印刷ジョブを投入する。印刷ジョブ投入後、ユーザがUI操作パネル101で印刷スタートボタンを押下すると、画像形成装置100は印刷を開始する。画像形成装置100は、印刷された画像をスキャナ装置107で読取り、制御用PC119で読取った画像を解析し、印刷物に不具合がないかの検査を行う。
【0015】
次に、画像形成システム200の制御構成について詳細に説明する。画像形成システム200は、印刷装置102を制御する制御用PC119及び印刷装置102の各部を有する。
【0016】
図2は、画像形成装置100の制御構成を示す画像形成システム200の機能ブロック図である。画像形成装置100は、画像形成システム200が有する各機能によって制御される。図2に示すように、画像形成システム200は、例えば、用紙搬送部201と、画像形成部202と、通信部203と、制御部204と、記憶部205と、操作表示部206と、検査部207と、給紙制御部208と、巻取制御部209とを備える。
【0017】
用紙搬送部201は、画像形成装置100の内部のロール紙111の搬送機構である。例えば、用紙搬送部201は、複数のローラによって、給紙制御部208から搬送されたロール紙111を、画像形成部202へ搬送し、画像形成部202を通過したロール紙111を、巻取制御部209へと搬送する。ロール紙は、印刷媒体の一例である。
【0018】
画像形成部202は、出力指示を受けた印刷ジョブのデータに基づいて、給紙制御部208から供給されたロール紙111に画像(以下では、「画像」は文字も含むものとする)を形成する。
【0019】
通信部203は、例えばLAN(Local Area Network)カードなどの通信制御カードで構成される。通信部203は、LAN、WAN(Wide Area Network)などの通信ネットワークに接続された外部装置(例えばパーソナルコンピューター)との間で各種データの送受信を行う。
【0020】
制御部204は、例えば、CPU(Central Processing Unit)などのプロセッサー、RAM(Random Access Memory)などの主記憶装置を有する。制御部204のCPUは、記憶部205に記憶されているシステムプログラムや処理プログラムなどの各種プログラムを読み出してRAMに展開し、展開されたプログラムに従って各種処理を実行する。例えば、制御部204は、ユーザの指示に応じて、印刷媒体上に画像を形成する印刷ジョブを実行する画像形成処理を行うことが可能である。記憶部205は、例えば、不揮発性の半導体メモリ(いわゆるフラッシュメモリ)、HDD(Hard Disk Drive)などにより構成される。記憶部205には、制御部204で実行されるシステムプログラムや処理プログラムを始めとする各種プログラム、これらのプログラムの実行に必要な各種データが記憶されている。
【0021】
例えば、制御部204は、検知パターンの色値を設定するプログラムを実行することによって、スキャナ装置107によって検知される検知パターンが印刷されるロール紙などの印刷媒体の下地の色を数値化した色値(第1色値)を取得する。色値は、例えば、赤色、緑色及び青色の階調のレベルを数値化したRGB値である。制御部204は、印刷媒体の下地の色値に基づいて検知パターンの色の色値(第2色値)を設定する。以降の説明において「色Aを設定する」とは、「色Aの色値を設定する」ことを意味するものとする。
【0022】
操作表示部206は、例えばタッチパネル付の液晶ディスプレイ(LCD:Liquid Crystal Display)で構成され、表示部206a及び操作部206bを備えている。表示部206aは、制御部204から入力される表示制御信号に従って、表示画面上に各種情報の表示を行う。操作部206bは、テンキー、スタートキーなどの各種操作キーを備え、ユーザによる各種入力操作を受け付けて、操作信号を制御部204に出力する。操作表示部206は、例えば、ジョブを実行する際に、ジョブ情報の設定するなどに使用される。ユーザは、使用する印刷媒体、印刷速度の情報、印刷枚数、印刷部数、印刷長さ、印刷重さ、及び、印刷直径などの条件の全てまたは一部を操作表示部206によって任意で設定することが可能である。
【0023】
次に、画像形成システム200においてロール紙111に画像形成処理を行う場合の動作の一例について説明する。まず、ユーザは、外部装置において、印刷ジョブのデータを作成し、印刷ジョブの印刷設定及び納品巻数設定を行い、通信ネットワークを介してこれらの設定に係る情報を画像形成システム200に送信する。制御部204は、通信部203を介して、外部装置から送信されてきた印刷ジョブのデータと、印刷ジョブの印刷設定情報及び納品巻数情報などが含まれたジョブチケットとを受け付ける。
【0024】
検査部207は、印刷された画像が吐出不良なく印刷できているかを判定する。検査部207は、吐出不良検知用に印刷された検知パターンをスキャナ装置107で読み取ることで得られる印刷画像に吐出不良がないかを判定する。検査部207は、吐出不良を検出した場合には、画像形成装置100を停止させる。検知方法については、検知パターンを印刷してスキャナで読取る方法、印刷画像をカメラやスキャナで直接読取って検査する方法、ノズルからの吐出状況を監視する方法等、様々な方法を適用してよい。本実施形態では、検査部207は、検知パターンを印刷してスキャナ装置107で読取る方法で吐出不良がないかを判定する。
【0025】
図3は、スキャナ装置107によってスキャンされた印刷媒体の下地の赤色、緑色及び青色の階調のレベルを示すRGB値(下地色スキャン値ともいう)に基づいて、印刷する検知パターンの色値を決定し、決定した色値の検知パターンを印刷する制御のフローチャートである。本実施形態では、ロール紙で印刷する場合には、スキャナ装置107の位置に印刷媒体があらかじめセットされているものとしている。しかし、本実施形態は、ロール紙のケースに限らず、カット紙の場合も、一枚だけ搬送、手差し挿入でスキャン、ユーザ設定等様々な手法に適用してよい。印刷媒体は、本実施形態に記載のロール紙に限定されるものではない。
【0026】
S300では、検査部207がスキャナ装置107を使用して、印刷媒体の下地の色(下地色)をスキャンし、該スキャンにより得られる下地色スキャン値を制御部204に出力する。下地色スキャン値は、下地色を数値化した色値の一例である。本実施形態では、下地色スキャン値は、赤(R)の色値(R値)、緑(G)の色値(G値)、青(B)の色値(B値)、の3つの色値の集合であるケースについて説明するが、下地色スキャン値はRGB以外の色成分の色値の集合であっても良い。
【0027】
S301で制御部204は、検査部207から取得した下地色スキャン値のRGB合計値が閾値(ここでは400とする)以上であるか判定する。スキャンされたRGB値のそれぞれの最大値(RGB各色の色値の最大値)は(R:G:B)=(255:255:255)、最小値(RGB各色の色値の最小値)は(R:G:B)=(0:0:0)とする。RGB合計値とは、RGB各色の色値を合計した値のことである。例えば、(R:G:B)=(255:155:0)、(R:G:B)=(100:200:150)、(R:G:B)=(133、134、133)の場合、RGB合計値が400を超えていると判定される。RGB合計値が400を超えていればRGB各色の色値はいくつでもよい。
【0028】
S301で制御部204は、RGB合計値が400以上、すなわち閾値以上であると判定した場合、S326で制御部204は、検知パターンの色として黒色を設定する。このように、制御部204は、検知パターンの色として最も多いことが想定される黒色を設定するか否かを最初に判定することにより、他の色に関する判定処理を省略することができ、処理の負担を低減できる。S301で制御部204は、RGB合計値が400未満、すなわち閾値未満と判定した場合には、S302で制御部204は、下地色スキャン値のRGB合計値が100以下であるかどうかを判定する。例えば、(R:G:B)=(80:19:0)、(R:G:B)=(100:0:0)、(R:G:B)=(33、34、33)の場合、RGB合計値が100以下と判定される。RGB合計値が100以下であればRGB各色の色値はいくつでもよい。
【0029】
S302で制御部204は、RGB合計値が100以下と判定した場合、S303で制御部204は、ユーザが画像形成装置100の制御用PC119に投入した印刷ジョブが白インクを使用するデータか判定する。S303で制御部204は、印刷ジョブが白インクを使用するデータと判定した場合、S304で制御部204は、検知パターンの色として白色を設定する。S302で制御部204が、RGB合計値が100を超えていると判定した場合やS303で制御部204が印刷ジョブに白インクを使用するデータ含まれていないと判定した場合、S305で制御部204は、下地色スキャン値のR値が170以上であるか判定する。
【0030】
S305で制御部204は、R値が170以上であると判定した場合、S306で制御部204は、下地色スキャン値のG値が170以上であるかどうかを判定する。S306で制御部204は、G値が170以上であると判定した場合には、S307で制御部204は、検知パターンの色としてシアン、マゼンタ、黒の混色を設定する。S306で制御部204は、G値が170未満であると判定した場合には、S308で制御部204は、下地色スキャン値のG値からB値を引いた差分であるG値―B値が60以上であるか判定する。S308で制御部204は、G値―B値が60以上であると判定した場合、S307で制御部204は、検知パターンの色としてシアン、マゼンタ、黒の混色を設定する。
【0031】
S308で制御部204は、G値―B値が60未満であると判定した場合、S309で制御部204は、下地色スキャン値のB値が170以上であるか判定する。S309で制御部204は、下地色スキャン値のB値が170以上であると判定した場合には、S310で制御部204は、検知パターンの色としてシアン、イエロー、黒の混色を設定する。S309で制御部204は、下地色スキャン値のB値が170未満であると判定した場合には、S311で制御部204は、下地色スキャン値のB値からG値を引いた差分であるB値―G値が60以上であるか判定する。
【0032】
S311で制御部204は、下地色スキャン値のB値―G値が60以上であると判定した場合には、S310で制御部204は、検知パターンの色としてシアン、イエロー、黒の混色を設定する。S311で制御部204は、下地色スキャン値のB値―G値が60未満と判定した場合、S312で制御部204は、検知パターンの色としてシアン色を設定する。S305で制御部204は、R値が170未満であると判定した場合には、S313で制御部204は、下地色スキャン値のG値が170以上であるか判定する。S313で制御部204は、G値が170以上であると判定した場合には、S314で制御部204は、下地色スキャン値のB値が170以上であるか判定する。
【0033】
S314で制御部204は、B値が170以上であると判定した場合、S315で制御部204は、マゼンタ、イエロー、黒の混色を設定する。S314で制御部204は、B値が170未満であると判定した場合には、S316で制御部204は、下地色スキャン値のR値からB値を引いた差分であるR値―B値が60以上であるか判定する。S316で制御部204は、R値―B値が60以上であると判定した場合、S317で制御部204は、検知パターンの色としてシアン、マゼンタ、黒の混色を設定する。S316で制御部204は、下地色スキャン値のR値―B値が60未満と判定した場合、S318で制御部204は、下地色スキャン値のB値からR値を引いた差分であるB値―R値が60以上であるか判定する。
【0034】
S318で制御部204は、B値―R値が60以上であると判定した場合には、S315で制御部204は、検知パターンの色としてマゼンタ、イエロー、黒の混色を設定する。S318で制御部204は、B値―R値が60未満であると判定した場合、S319で制御部204は、検知パターンの色としてマゼンタ色を設定する。S313で制御部204は、G値が170未満であると判定した場合、S320で制御部204は、下地色スキャン値のB値が170以上であるか判定する。S320で制御部204は、B値が170以上であると判定した場合、S321で制御部204は、下地色スキャン値のG値からB値を引いた差分であるG値―R値が60以上であるか判定する。
【0035】
S321で制御部204は、G値―R値が60以上であると判定した場合、S322で制御部204は、検知パターンの色としてマゼンタ、イエロー、黒の混色を指定する。S321で制御部204は、G値―R値が60未満であると判定した場合、S323で制御部204は、下地色スキャン値のR値からG値を引いた差分であるR値―G値が60以上であるか判定する。S323で制御部204は、R値―G値が60以上であると判定した場合、S324で制御部204は、検知パターンの色としてシアン、イエロー、黒の混色を設定する。S323で制御部204は、R値―G値が60未満と判定した場合、S325で制御部204は、検知パターンの色としてイエローを設定する。S320で制御部204は、B値が170未満であると判定した場合、S326で検知パターンの色として黒色を設定する。S327で画像形成部202は、制御部204によって検知パターンの色として設定された色(色値)の検知パターンを生成し、該生成した検知パターンを印刷媒体に印刷する。
【0036】
制御部204は、設定された色が混色の場合は、混色におけるそれぞれの色の色値を、R値、G値、B値の割合によって決定する。例えば、検知パターンの色として設定された混色がシアン色、マゼンタ色、黒色の混色であって、下地色スキャン値が(R:G:B)=(200:150:100)だった場合、制御部204は、検知パターンの色値を(C:M:Y:K)=(80:60:0:40)というように決定する。また、制御部204は、S303で印刷ジョブが白インクを使用するデータであるかを判定しているが、白インクを使用しない印刷ジョブでもマークのみに白インクを使用することは可能である。そのため、本実施形態に限定されるものではなく、制御部204は、坪量、厚さ、密度、スキ目、繊維配向性、透気度などの印刷媒体の特性に応じて、下地色のスキャン値によって印刷する検知パターンの色を設定してよい。
【0037】
[第2の実施形態]
本実施形態を含む以下の各実施形態では、第1の実施形態との差分について説明し、以下で特に触れない限りは、第1の実施形態と同様であるものとする。
【0038】
図4は、検知パターンの色を設定する為の処理として図3とは異なる処理のフローチャートである。本実施形態では、ロール紙で印刷する場合にはスキャナ装置107の位置に用紙があらかじめセットされているものとしている。しかし、本実施形態はロール紙のケースに限らず、カット紙の場合も、一枚だけ搬送、手差し挿入でスキャン、ユーザ設定等様々な手法に適用してよい。印刷媒体は、本実施形態記載のロール紙に限定されるものではない。
【0039】
S400で検査部207がスキャナ装置107を使用して印刷媒体の下地色をスキャンし、該スキャンにより得られる下地色スキャン値を制御部204に出力する。S401で制御部204は、下地色スキャン値のRGB合計値が383以上であるか判定する。S401で制御部204は、RGB合計値が383以上であると判定した場合には、S403で検知パターンの色として黒色を設定する。S401で制御部204は、RGB合計値が383未満であると判定した場合には、S402で検知パターンの色として白色を設定する。S404で画像形成部202は、制御部204によって検知パターンの色として設定された色(色値)の検知パターンを生成し、該生成した検知パターンを印刷媒体に印刷する。
【0040】
[第3の実施形態]
図5は、検知パターンの色を設定する為の処理として図3とは異なる処理のフローチャートである。本実施形態では、ロール紙で印刷する場合にはスキャナ装置107の位置に用紙があらかじめセットされているものとしている。しかし、本実施形態は、ロール紙のケースに限らず、カット紙の場合も、一枚だけ搬送、手差し挿入でスキャン、ユーザ設定等様々な手法に適用してよい。印刷媒体は、本実施形態記載のロール紙に限定されるものではない。
【0041】
S500で検査部207が、スキャナ装置107を使用して印刷媒体の下地色のスキャンし、該スキャンにより取得した下地色スキャン値のRGB合計値を求める。本実施形態では、S500の処理を複数回(ここでは5回)繰り返し、色値を複数回取得するものとする。S501で制御部204は5回のスキャンにより取得した下地色スキャン値のRGB合計値のうち最大のRGB合計値と最小のRGB合計値との間で50以上のばらつきがあるか判定する。S501で制御部204は、最大のRGB合計値と最小のRGB合計値との間に50以上のばらつきがあると判定した場合には、S502で制御部204は、背景色に白色を設定する。次にS503で制御部204は、検知パターンの色として黒色を設定する。S504で画像形成部202は、背景色として設定された白色のオブジェクトに検知パターンの色として設定された黒色のオブジェクトを重ねた検知パターンを生成し、該生成した検知パターンを印刷媒体に印刷する。S501で、制御部204は、最大のRGB合計値と最小のRGB合計値との間のばらつきが50未満と判定した場合は、図3のS301に戻って、検知パターンの色を設定する。
【0042】
なお、本実施形態では、S500の処理を回繰り返すものとしたが、S500の処理を繰り返す回数は特定の回数に限らない。また、S500の処理を繰り返す回数は、ユーザが操作部206を操作することで設定するようにしても良い。
【0043】
[第4の実施形態]
図6は、検知パターンをどの位置にどのように印刷するかを示した図である。例えば、印刷後の後工程で印刷成果物の検品を実施する場合に、ロール紙で印刷したものには、どこにどのページが印刷されているか判別ができない。その場合に、ページの先頭に検知パターンを挿入して検品の際にその検知パターンを検出することで、ページの先頭を識別することができる。本実施形態では、ロール紙での印刷時にページの先頭を認識するため検知パターンを挿入する例を説明する。しかし、例えば、画像領域を認識するために検知パターンを挿入する等、検知パターン挿入は、本実施形態のページ先頭を認識するために検知パターンを挿入するユースケースに限定されるものではない。また、図6Aから図6Eの印刷方法は、ユーザによって選択可能に画像形成装置100を構成してもよい。
【0044】
図6Aは、より詳しくは、下地色から印刷する検知パターンの色を決定し、決定した色に対応付けて予め設定された印刷位置に検知パターンを印刷する場合の印刷位置を示す図である。印刷状態におけるロール紙600は、ロール紙に印刷を実施する画像領域(印刷領域)を有し、且つ左右に余白領域を有している。図6Aは、このようなロール紙600における1ページ分の印刷を示した図である。図3のフローチャートで説明したS304で検知パターンの色に白色が設定された場合には、位置601で示すページの先頭位置に白色の検知パターンが印刷される。図3のフローチャートで説明したS326で検知パターンの色に黒色が設定された場合には、位置602に黒色の検知パターンが印刷される。
【0045】
次に、図3のフローチャートで説明したS307、S310、S312、S315、S317、S319、S322、S324、S325で検知パターンの色として混色もしくはカラーの単色が設定された場合における該検知パターンの印刷位置について説明する。検知パターンの色として混色もしくはカラーの単色が設定されている場合には、該検知パターンは位置603に印刷される。
【0046】
図6Bのように、1つの検知パターンが、当該検知パターンに設定された色に関連付けられた固定位置に印刷される。固定位置は、画像領域外のいずれの位置であってもよい。また、図6Cのように、白色の検知パターンは画像領域内の予め設定された固定位置に印刷されてもよい。また、図6B図6Cでは、検知パターンを、該検知パターンの色に関連付けられた固定位置に印刷される場合を示した。検知パターンの色によってそれぞれ異なる固定位置に印刷した方が検知パターンを作成する制御が簡単になる。しかし、検知パターンを解析する場合は、検知パターンの色によって印刷位置を把握しなければならず、制御が複雑になる。その場合、図6Dに示す如く、制御部204は、検知パターンの色に関わらず1つの固定された位置に検知パターンを印刷させてもよい。
【0047】
図6Dに示すように、検知パターンの色によらず、予め設定された位置604で示すページの先頭位置に検知パターンが印刷される。検知パターンの色に白色が設定されていれば、白の検知パターンがページの先頭位置に印刷される。検知パターンの色に黒色が設定されていれば黒の検知パターンがページの先頭位置に印刷される。検知パターンの色に混色やカラーの単色が設定されていればカラーの検知パターンがページの先頭位置に印刷される。
【0048】
図6Eは、位置605に検知パターンの背景として白の下地が印刷されて、位置605の上層の位置606に黒色の検知パターンが印刷されている状態を示す図である。先に白の下地の背景が黒の検知パターンよりも大きいサイズで位置605に印刷され、その上層の位置606に黒色の検知パターンが印刷されている。
【0049】
[第5の実施形態]
図7は、印刷媒体に下地色をスキャンし、スキャンした下地色を判定し、該印刷媒体が凸インクで印刷可能な印刷媒体であるか判定し、印刷可能な場合、凸インクで検知パターンを印刷する処理のフローチャートである。本実施形態では、ロール紙で印刷する場合にはスキャナ装置107の位置に用紙があらかじめセットされているものとしている。しかし、本実施形態は、ロール紙のケースに限らず、カット紙の場合も、一枚だけ搬送、手差し挿入でスキャン、ユーザ設定等様々な手法に適用してよい。印刷媒体は、本実施形態記載のロール紙に限定されるものではない。
【0050】
S700で検査部207が、スキャナ装置107を使用して印刷媒体の下地色のスキャンし、該スキャンにより取得した下地色スキャン値のRGB合計値を求める。本実施形態では、S700の処理を5回繰り返すものとする。S701で制御部204は5回のスキャンより取得した下地色スキャン値のRGB合計値のうち最大のRGB合計値と最小のRGB合計値との間で50以上のばらつきがあるか判定する。S701で制御部204は、最大のRGB合計値と最小のRGB合計値との間に50以上のばらつきがあると判定した場合には、S702で制御部204は、画像形成装置100に現在設定されている印刷媒体が凸インクによって検知パターンを印刷可能な印刷媒体か判定する。
【0051】
印刷媒体が凸インクによって検知パターンを印刷可能な印刷媒体か判定するための方法は特定の方法に限らない。たとえば、印刷媒体の種別ごとに、該種別の印刷媒体が、凸インクによって検知パターンを印刷可能な印刷媒体であるか否かを示すフラグ値を記憶部205に予め格納しておく。そして制御部204は、画像形成装置100に現在設定されている印刷媒体の種別に対応するフラグ値が「凸インクによって検知パターンを印刷可能な印刷媒体である」ことを示していれば、「凸インクによって検知パターンを印刷可能な印刷媒体である」と判定する。
【0052】
S702で制御部204は、凸インクで印刷可能な印刷媒体であると判断した場合には、検知パターンの色として凸状の検出パターンを形成可能な凸インク色を設定する。凸インクは、紫外線硬化型のインクである。S703で制御部204は、検知パターンの形状として凸パターンを設定する。S704で画像形成部202が設定された検知パターンの色で検知パターンを印刷する。S701で制御部204は、RGB合計値の最小と最大との間のばらつきが50未満であると判定した場合、図3のS301に戻って、検知パターンの色を設定する。
【0053】
図8は、凸インクで印刷される検知パターンをどの位置にどのように印刷するかを示す図である。詳細には図8は、ロール紙に印刷を実施する場合の画像領域及び、左右に余白領域がある場合の1ページ分の印刷を示した印刷状態800を示す図である。図7のフローチャートで説明したS703で検知パターンの色に凸インク色が設定された場合には、位置801で示すページの先頭位置に凸インク色の検知パターンが印刷される。
【0054】
図9は、下地をスキャンしたときのRGBカラーモードと、下地の色から検知パターンを印刷する際のCMYKカラーモードとの関係を示した図である。制御部204は、スキャンされた下地の色が領域900(RとGとBの混合色の領域)に属するRGB値の色であると判定した場合、領域907(CとMとYの混合色の領域)に属するCMY値の色、もしくはK値の色を検知パターンの色として設定する。制御部204は、下地の色が領域901(RとBの混合色の領域)に属するRGB値の色であると判定した場合、領域908(CとMの混合色の領域)に属するCMY値+K値の色を検知パターンの色として設定する。制御部204は、下地の色が領域902(GとBの混合色の領域)に属するRGB値の色であると判定した場合、領域909(MとYの混合色の領域)に属するCMY値+K値の色を検知パターンの色として設定する。
【0055】
制御部204は、下地の色が領域903(RとGの混合色の領域)に属するRGB値の色であると判定した場合、領域910(CとMの混合色の領域)に属するCMY値+K値の色を検知パターンの色として設定する。制御部204は、下地の色が領域904(Rの領域)に属するRGB値の色であると判定した場合、領域911(Cの領域)に属するCMY値+K値の色を検知パターンの色として設定する。制御部204は、下地の色が領域905(Gの領域)に属するRGB値の色であると判定した場合、領域912(Mの領域)に属するCMY値+K値の色を検知パターンの色として設定する。制御部204は、下地の色が領域906(Bの領域)に属するRGB値の色であると判定した場合、領域913(Yの領域)に属するCMY値+K値の色を検知パターンの色として設定する。上述の例では、制御部204は、検知パターンの色にKの色を含むよう設定しているが、Kの色の使用は必須ではなく、CMY色だけのパターンでもよく、下地の色を判定して、Kの色を使用するかどうか決めてよい。また、制御部204は、画像形成装置100とは別の外部の装置、例えばネットワーク上のコンピュータであってもよい。
【0056】
(その他の実施例)
本実施形態は、上述の実施形態の1以上の機能を実現するプログラムを、ネットワーク又は記憶媒体を介してシステム又は装置に供給し、そのシステム又は装置のコンピュータにおける1つ以上のプロセッサーがプログラムを読出し実行する処理でも実現可能である。また、1以上の機能を実現する回路(例えば、ASIC)によっても実現可能である。
【0057】
本明細書の開示は、以下の画像形成装置、その制御方法及びプログラムを含む。
(項目1)
印刷媒体を読み取ることで得られる該印刷媒体の下地色の第1色値を取得する第1取得手段と、
前記第1色値に基づいて、前記第1色値とは異なる第2色値を取得する第2取得手段と、
前記第2色値のマークを該印刷媒体に印刷する印刷手段と、
を備えることを特徴とする画像形成装置。
(項目2)
前記第2取得手段は、前記第1色値における1つの色の色値、前記第1色値における2つの色の色値の差分、前記第1色値におけるそれぞれの色の色値の合計値、のうち少なくとも1つに基づいて前記第2色値を取得する項目1に記載の画像形成装置。
(項目3)
前記第2取得手段は、前記第1色値におけるそれぞれの色の色値の割合に応じて前記第2色値におけるそれぞれの色の色値を決定する項目1または項目2に記載の画像形成装置。
(項目4)
前記第2取得手段は、前記第1色値におけるそれぞれの色の色値の合計値が閾値未満であり、且つ印刷ジョブが白インクを使用する場合には、前記第2色値として白の色値を決定する項目1から項目3のいずれか1項に記載の画像形成装置。
(項目5)
前記印刷手段は、
前記第1取得手段が複数回取得した前記第1色値における最大の色値と最小の色値との差が閾値未満であれば、前記第2色値の前記マークを印刷媒体に印刷し、
該差が前記閾値以上であれば、白色のオブジェクトに黒の色のオブジェクトを重ねた前記マークを印刷媒体に印刷する項目1から項目4のいずれか1項に記載の画像形成装置。
(項目6)
前記印刷手段は、前記マークの色に対応する位置に該マークを印刷する項目1から項目5のいずれか1項に記載の画像形成装置。
(項目7)
前記印刷手段は、前記マークの色にかかわらず該マークを予め設定された固定位置に印刷する項目1から項目6のいずれか1項に記載の画像形成装置。
(項目8)
前記印刷手段は、前記印刷媒体における余白領域に前記マークを印刷する項目1から項目7のいずれか1項に記載の画像形成装置。
(項目9)
前記印刷手段は、前記印刷媒体における印刷領域に白のマークを印刷する項目1から項目8のいずれか1項に記載の画像形成装置。
(項目10)
印刷媒体を読み取ることで得られる該印刷媒体の下地色の第1色値を取得する第1取得工程、
前記第1色値に基づいて、前記第1色値とは異なる第2色値を取得する第2取得工程と、
前記第2色値のマークを該印刷媒体に印刷する印刷工程と
を備えることを特徴とする画像形成装置の制御方法。
(項目11)
コンピュータが読み込み実行することで、前記コンピュータに、項目10に記載の制御方法が有する各工程を実行させるためのプログラム。
【0058】
発明は上記実施形態に制限されるものではなく、発明の精神及び範囲から離脱することなく、様々な変更及び変形が可能である。従って、発明の範囲を公にするために請求項を添付する。
【符号の説明】
【0059】
100…画像形成装置、 102、103…印刷装置、 107…スキャナ装置、 119…制御用PC、 200…画像形成システム、 202…画像形成部、 204…制御部、 207…検査部、 600…ロール紙
図1
図2
図3
図4
図5
図6A
図6B
図6C
図6D
図6E
図7
図8
図9