(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024179245
(43)【公開日】2024-12-26
(54)【発明の名称】集配中継地点決定装置および集配中継地点決定方法
(51)【国際特許分類】
G06Q 10/083 20240101AFI20241219BHJP
B65G 61/00 20060101ALI20241219BHJP
【FI】
G06Q10/083
B65G61/00 544
【審査請求】有
【請求項の数】10
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023097945
(22)【出願日】2023-06-14
(71)【出願人】
【識別番号】000005108
【氏名又は名称】株式会社日立製作所
(74)【代理人】
【識別番号】110001829
【氏名又は名称】弁理士法人開知
(72)【発明者】
【氏名】金川 信康
【テーマコード(参考)】
5L010
5L049
【Fターム(参考)】
5L010AA16
5L049AA16
(57)【要約】
【課題】集配業務のコストダウンを図ることができる集配中継地点決定装置及び集配中継地点決定方法を提供すること。
【解決手段】集配手段が1つ以上の集配先に集配物を集配する際の経路である集配経路に組み込まれ、集配物の集配の拠点となる集配拠点との間で中継輸送手段により輸送される、集配物の中継を行う少なくとも1つの中継地点の設置数及び設置位置を、集配経路における中継地点を区切りとする各区間での集配物の区間取り扱い量予測値が集配手段の最大積載量を超えないように決定し、中継地点の設置数及び設置位置を出力する。
【選択図】
図8
【特許請求の範囲】
【請求項1】
集配手段が1つ以上の集配先に集配物を集配する際の経路である集配経路に組み込まれ、前記集配物の集配の拠点となる集配拠点との間で中継輸送手段により輸送される、前記集配物の中継を行う少なくとも1つの中継地点の設置数及び設置位置を、前記集配経路における前記中継地点を区切りとする各区間での前記集配物の区間取り扱い量予測値が前記集配手段の最大積載量を超えないように決定し、前記中継地点の設置数及び設置位置を出力することを特徴とする集配中継地点決定装置。
【請求項2】
請求項1に記載の集配中継地点決定装置において、
前記集配物の区間取り扱い量予測値は、前記中継輸送手段により輸送される輸送物の量の予測値を含むことを特徴とする集配中継地点決定装置。
【請求項3】
請求項1に記載の集配中継地点決定装置において、
前記区間取り扱い量予測値は、前記集配先が含まれる集配地域の人口密度、集配地域の面積、及び人口当たりの取り扱い量実績を用いて算出されることを特徴とする集配中継地点決定装置。
【請求項4】
請求項3に記載の集配中継地点決定装置において、
前記集配手段の最大積載量に対して、余裕係数を掛け合わせることを特徴とする集配中継地点決定装置。
【請求項5】
請求項1に記載の集配中継地点決定装置において、
各区間は、平面内を有限種類の平面図形で隙間なく敷き詰める平面充填により区切られることを特徴とする集配中継地点決定装置。
【請求項6】
請求項1記載の集配中継地点決定装置において、
前記中継輸送手段は、自動運転により制御されることを特徴とする集配中継地点決定装置。
【請求項7】
請求項1記載の集配中継地点決定装置において、
前記中継輸送手段は、飛行体であることを特徴とする集配中継地点決定装置。
【請求項8】
集配手段が1つ以上の集配先に集配物を集配する際の経路である集配経路に組み込まれ、前記集配物の集配の拠点となる集配拠点との間で輸送される前記集配物の中継を行う少なくとも1つの中継地点の設置数及び設置位置を、前記集配経路における前記中継地点を区切りとする各区間での前記集配物の区間取り扱い量予測値が前記集配手段の最大積載量を超えないように決定する手順を有することを特徴とする集配中継地点決定方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、集配中継地点決定装置および集配中継地点決定方法に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、ドローンなどの飛行体による物流の実用化が進められており、例えば、特許文献1に記載のものが知られている。
【0003】
特許文献1には、空中を飛行する飛行体が降下可能な地点であって、配達先から外出している荷物の受取人が前記配達先へと向かう経路上の地点を受取地点として設定する受取地点設定部と、前記受取人が前記受取地点に到着する到着予定時刻を取得する到着予定時刻取得部と、前記荷物を保持している前記飛行体が前記到着予定時刻に前記受取地点に到着するように前記飛行体の運行計画を作成する運行計画作成部と、を備える荷物配達システムが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、上記従来技術においては、スケールメリットによるコスト対効果から都市部を対象とすることが多い。
【0006】
一方、物流に求められるユニバーサルサービスとしての役割を考えると、全国規模での利便性を担保しつつ、スケールメリットによるコスト対効果を見込むことが困難である地方での集配業務のコストダウンを図ることが望ましい。
【0007】
集配業務を必要とする地域には、人口密度が低く、集配拠点から遠隔地にあり、狭隘道路により結ばれているような地域もある。このような場合、人口密度が低いために集配拠点間の距離も長くなり、それに伴って集配拠点と集配地点間の距離も長くなることがとなる。また道路の整備も行き届いていないことも多いため狭隘道路を経由しての長距離にわたる運搬が必要になる。さらには狭隘道路を通過することができる運搬手段として積載量(重量)の小さな小型車両に限られている。すなわち、集配のためには集配拠点と集配地点間を繰り返し往復して運搬を行うことが必要となり、コストダウンの妨げとなっている。
【0008】
ユニバーサルサービスのためのコストは地方に限らず都市部の利用者も含めて利用者があまねく負担する場合が多いため、地方での集配業務のコストダウンは、ひいては都市部の利用者も含めてユニバーサルサービスのためのコスト負担の削減につながる。
【0009】
本発明は上記に鑑みてなされたものであり、集配業務のコストダウンを図ることができる集配中継地点決定装置及び集配中継地点決定方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本願は上記課題を解決する手段を複数含んでいるが、その一例を挙げるならば、集配手段が1つ以上の集配先に集配物を集配する際の経路である集配経路に組み込まれ、前記集配物の集配の拠点となる集配拠点との間で中継輸送手段により輸送される、前記集配物の中継を行う少なくとも1つの中継地点の設置数及び設置位置を、前記集配経路における前記中継地点を区切りとする各区間での前記集配物の区間取り扱い量予測値が前記集配手段の最大積載量を超えないように決定し、前記中継地点の設置数及び設置位置を出力するものとする。
【発明の効果】
【0011】
本発明によれば、集配業務のコストダウンを図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【
図2】集配地域の取り扱い総重量と取り扱い手段及び積載量との関係を示す図である。
【
図3】集配システムにおける集配中継地点決定装置を関連構成とともに抜き出して示す図である。
【
図5】正平面充填が可能な正多角形として正三角形を用いる場合を示す図である。
【
図6】正平面充填が可能な正多角形として正方形を用いる場合を示す図である。
【
図7】正平面充填が可能な正多角形として正六角形を用いる場合を示す図である。
【
図8】集配中継地点決定装置により中継地点を決定する中継地点決定処理の処理内容を示すフローチャートである。
【
図9】正方形による正平面充填で集配区間を設定し、中継地点の設定を行う場合の一例を示す図である。
【
図10】
図9の場合と比較して、人口密度が1/4である場合に、集配区間(メッシュ)及び中継地点を設定した場合を示す図である。
【
図11】集配地域の人口密度と中継地点の設置密度との関係の一例を示す図である。
【
図12】集配の需要が日によって異なる場合の中継地点の使用状態の違いの一例を示す図である。
【
図13】集配の需要が日によって異なる場合の中継地点の使用状態の違いの一例を示す図である。
【
図14】高需要の日に複数の中継地点のうちの一部または全部を複数回訪れて集配物を積み替える場合の一例を示す図である。
【
図15】集配地域の幅が中継地点間隔未満である場合の中継地点の配置の一例を示す図である。
【
図16】集配地域の幅が中継地点間隔未満である場合の中継地点の配置について、高需要の日には追加で設定した中継地点も使用する場合の一例を示す図である。
【
図17】高需要の日に同じ中継地点を複数回訪れて集配物を積み替える場合の一例を示す図である。
【
図18】配達時における集配手段の積載量の経過時間に対する変化を示す図であり、通常需要時の様子を示す図である。
【
図19】配達時における集配手段の積載量の経過時間に対する変化を示す図であり、高需要時の様子を示す図である。
【
図20】集荷時における集配手段の積載量の経過時間に対する変化を示す図であり、通常需要時の様子を示す図である。
【
図21】集荷時における集配手段の積載量の経過時間に対する変化を示す図であり、高需要時の様子を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、本発明の実施の形態について図面を参照しつつ説明する。
【0014】
図1は、本実施の形態に係る基本的な集配の様子を示す図である。
【0015】
図1に示すように、本実施の形態に係る集配システムを適用した集配の対象となる集配地域30には、集配物の集配の拠点となる集配拠点20(物流拠点)と、複数(m箇所)の集配先22-1~22-m(mは正の整数)を巡って集配物の集配を行う集配手段10と、集配手段10が複数の集配先22-1~22-mを巡る集配経路に組み込まれ、集配拠点20との間で輸送される集配物の中継を行う少なくとも1つ(n箇所)の中継地点21-1~21-n(nは正の整数)と、中継地点21-1~21-nのそれぞれと集配拠点20との間で集配物を輸送する中継輸送手段11-1~11-n(nは正の整数)とが配置される。
【0016】
ここで、「集配」とは、集配先から集配物を回収して預かる「集荷」と、集配先に集配物を届ける「配達」の両者を含むものであり、集荷と配達の何れか一方、或いは、両方を示している。なお、本実施の形態においては、説明の簡単のために、配達の場合に限定して説明する場合もあるが、集荷の場合や集荷と配達と両方の場合においても本願発明を適用することが可能である。
【0017】
集配地域30において、集配手段10は集配拠点20を出庫後、集配地域30内の中継地点21-1~21-n、集配先22-1~22-mを巡回して集配拠点20に帰庫する。この間、中継輸送手段11-1~11-nは集配拠点20と中継地点21-1~21-nのそれぞれ間で集配物を運搬し、中継地点21-1~21-nにおいて集配手段10との間で集配物の積替えを行う。
【0018】
図2は、集配地域の取り扱い総重量と取り扱い手段及び積載量との関係を示す図であり、横軸には取り扱い総重量Xを、縦軸に取り扱い手段とその積載量をそれぞれ示している。
【0019】
図2に示すように、例えば、集配手段10が最大積載量30kgのバイクであるとすると、集配地域30の取り扱い総重量Xが集配手段10(バイク)の最大積載量である30kg未満の時には、1台の集配手段10(バイク)だけで集配地域30の集配を行うことができる。なお、「積載量」は「積載重量」と言い換えることもできる。
【0020】
また、例えば、集配手段10が最大積載量30kgのバイク、中継輸送手段11がドローンなどの飛行体であるとすると、集配地域30の取り扱い総重量Xが集配手段10(バイク)の最大積載量である30kgを超える場合には、中継輸送手段11(ドローン)により集配拠点20と中継地点21-1~21-nの間で集配物を運搬し、集配手段10(バイク)と中継輸送手段11(ドローン)との間で集配物の積替えを行う。以上のように、本実施の形態に係る集配システムよれば、集配拠点20と集配地域30の間を集配手段10(バイク)で何度も往復したり、複数台の集配手段10(バイク)を用意したりする必要がなくなり、集配の効率化を図ることができる。
【0021】
なお、
図2においては、集配手段10として最大積載量30kgのバイクを、中継輸送手段11として最大積載量5kgのドローンを使用する場合を例示して説明しているが、これに限られず、集配手段10として最大積載量350kgの軽トラックを使用したり、中継輸送手段11として最大積載量30kg以上の大型ドローンを使用したりすることも考えられる。
【0022】
図3は、本実施の形態に係る集配システムにおける集配中継地点決定装置を関連構成とともに抜き出して示す図である。
【0023】
集配中継地点決定装置220は、集配地域30に対して集配の効率化のために中継地点21-1~21-nの設置数及び設置位置を決定するものである。
【0024】
図3に示すように、集配システムの集配中継地点決定装置220に係る構成は、中継地点候補のデータ、地形データ、集配区間面積sなどの情報を有する集配地図情報110と、人口密度ρのデータを有する人口密度データベース120と、取り扱い発生率αのデータを有する取り扱い実績情報130とを備えている。集配中継地点決定装置220は、集配地図情報110からの中継地点候補および集配区間面積sの情報と、人口密度データベース120からの人口密度ρのデータと、取り扱い実績情報130からの取り扱い発生率αの情報とを用いて、中継地点21-1~21-nの設置数及び設置位置を決定し、中継地点データ420として出力する。なお、中継地点データ420を最適な出力データとしても良い。
【0025】
なお、集配地域30の区分決定及び面積の算出方法は人口密度ρを算出する際の分母となる面積の算出方法に合わせるのが良い。通常の場合、人口密度は都道府県(prefecture)、州(state, province)、郡(district, county)、市町村(municipalitycity, town, village)等の行政区画ごとの人口と面積を用いて算出しているため、集配地域30の面積もこれに合わせて集配地域の範囲となる町名または街区符号単位で地図上の面積によるのが良い。通常、行政区画ごとの面積は家の有無を考慮して算出していないため、集配地域30の面積も家の有無を考慮せずに算出したほうが良い。もし家の有無を考慮して集配地域30の面積を算出すると、人口密度ρの算出時よりも面積が小さくなり、人口及び取扱量の予測値はより小さな値となる。住所の表示に道路標示(street address)を用いている場合も街区標示(block address)に従って集配地域30を区分決定したほうが面積の算出が容易である。
【0026】
【0027】
図4に示すように、中継地点の決定に際しては、集配地域30を均等な面積をもつ集配区間31に分割し、それぞれの集配区間ごとに中継地点候補から地理的制約などを考慮しながら選定し、さらに、それぞれの集配区間31の面積を最適化することで、最適な中継地点を決定することも可能である。
【0028】
まず、それぞれの集配区間の面積sの最適化にあたり、まず面積sが満たすべき条件を設定する。各中継地点に属する配達区間における区間取り扱い重量予測値xは、下記の(式1)により算出される。
x=ρ・s・α ・・・(式1)
【0029】
ここで、xは区間取り扱い重量予測値[kg]、ρは集配地域人口密度[人/km2]、sは集配区間面積[km2]、αは取り扱い発生率[kg/人/日]である。
【0030】
なお、
図2において挙げた取り扱い総重量予測値X[kg]及び集配地域面積S[km
2]は、それぞれ、区間取り扱い重量予測値x[kg]及び集配区間面積s[km
2]に対して、X=Σx、S=Σsという関係にある。
【0031】
ここで、集配手段10に中継輸送手段11を併用した集配方法が成立するためには、各中継地点における集配手段10の積載量(区間取り扱い重量予測値x)が集配手段10の最大積載量を超えないことが必要、すなわち、下記の(式2)で表される条件を満たすことが必要である。
x=ρ・s・α<xmax ・・・(式2)
【0032】
また、区間取り扱い重量の予測誤差や日々の変動を考えた場合には、上記の(式2)で表される条件に余裕を持たせて、下記の(式3)で表される条件を用いる。
x=ρ・s・α=β・xmax ・・・(式3)
【0033】
ここで、βは余裕係数(β=0.5~0.8)である。
【0034】
続いて、集配地域30を集配区間31に分割する方法について説明する。
【0035】
平面を分割する方法としては、平面内を有限種類の平面図形で隙間なく敷き詰める平面充填が考えられる。また、平面充填を用いる場合には、等方性、面積の均等性の観点から、1種類の正多角形で充填する正平面充填が望ましい。
【0036】
図5は、正平面充填が可能な正多角形として正三角形を用いる場合を、
図6は正方形を用いる場合を、
図7は正六角形を用いる場合をそれぞれ示す図である。
【0037】
正三角形による正平面充填(
図5)、正方形による性平面充填(
図6)、及び、正六角形による正平面充填(
図7)のそれぞれの場合について、中間点同士の間隔である中継地点間隔dは、係数K、余裕係数β、集配地域人口密度ρ、取り扱い発生率αを用いて、下記の(式4)により一般化することができる。
d=K・sqrt(β・xmax/(ρ・α)) ・・・(式4)
【0038】
図5に示す正三角形による正平面充填の場合には、集配区間面積sは下記の(式5)により求められる。
s=3・sqrt(3)d
2/4 ・・・(式5)
【0039】
したがって、中継地点間隔dは、上記の(式4)と(式5)とから得られる下記の(式6)により求められる。
d=2・sqrt(sqrt(3)・β・xmax/(ρ・α))/3 ・・・(式6)
【0040】
このとき、係数K=2・sqrt(sqrt(3))/3である。
【0041】
図6に示す正方形による正平面充填の場合には、集配区間面積sは下記の(式7)により求められる。
s=d
2 ・・・(式7)
【0042】
したがって、中継地点間隔dは、上記の(式4)と(式7)とから得られる下記の(式8)により求められる。
d=sqrt(β・xmax/(ρ・α)) ・・・(式8)
【0043】
このとき、係数K=1である。
【0044】
図7に示す正六角形による正平面充填の場合には、集配区間面積sは下記の(式9)により求められる。
s=sqrt(3)d
2/2 ・・・(式9)
【0045】
したがって、中継地点間隔dは、上記の(式4)と(式9)とから得られる下記の(式10)により求められる。
d=sqrt(2・sqrt(3)・β・xmax/(3・ρ・α)) ・・・(式10)
【0046】
このとき、係数K=sqrt(2・sqrt(3)・/3)である。
【0047】
図8は、集配中継地点決定装置により中継地点を決定する中継地点決定処理の処理内容を示すフローチャートである。
【0048】
図8において、集配中継地点決定装置220は、まず、集配地図情報110からの中継地点候補、人口密度データベース120からの集配地域人口密度ρのデータ、及び、取り扱い実績情報130からの取り扱い発生率αを読み込む(ステップS110)。
【0049】
続いて、中継地点間隔dを上記の(式4)により算出する(ステップS120)。なお、(式4)に適用する係数Kの値は、正平面充填に用いる正多角形の種類(正三角形、正方形、正六角形)により定まる。
【0050】
続いて、ステップS130で算出した中継地点間隔dに基づいて、選択した正多角形による正平面充填パターンのメッシュ(集配区間)を地図上に設定する(ステップS130)。
【0051】
続いて、ステップS130で設定したメッシュ(集配区間)ごとに中継地点候補の中から中継地点を設定する(ステップS140)。なお、中継地点はメッシュ(集配区間)の重心に出来るだけ近い方が望ましいが、例えば、山や川などの自然の障壁に囲まれていない、ある程度の広さの道路に面している、住宅地から離れている等の地理的条件などを考慮しながら、重心に出来るだけ近い地点を選択するのが良い。
【0052】
図9は、正方形による正平面充填(
図6)で集配区間(メッシュ)を設定し、中継地点の設定を行う場合の一例を示す図である。
【0053】
図9に示すように、中途半端な面積のメッシュから構成されている集配区間31-1~31-5は、面積の合計がほぼメッシュ1つ分の面積となるように隣接する2つのメッシュから構成し、各集配区間の重点近くにそれぞれ中継地点を配置する。
【0054】
図10は、
図9の場合と比較して、例えば、人口密度が1/4である場合に、集配区間(メッシュ)及び中継地点を設定した場合を示す図である。
【0055】
図10に示すように、
図9の場合に比べて人口密度が1/4の場合には、メッシュの面積sは1/4に、中継地点間隔dは1/2になる。なお、この場合にも、中途半端な面積のメッシュから構成されている集配区間31-1は、面積の合計がほぼメッシュ1つ分となるように隣接する2つのメッシュから構成し、集配区間の重点近くに中継地点を配置する。
【0056】
なお、正三角形による正平面充填(
図5)や正六角形による正平面充填(
図7)で集配区間(メッシュ)を設定する場合も同様である。
【0057】
図11は、本実施の形態における集配地域の人口密度と中継地点の設置密度との関係の一例を示す図である。
図11においては、横軸に人口密度[人/km
2]を、縦軸に中継地点の設置密度[箇所/km
2]をそれぞれ示している。
【0058】
図11に示すように、本実施の形態における集配システムの集配中継地点決定装置220によれば、中継地点の設置密度と集配地域の人口密度との間に相関をみることができる。
【0059】
図12及び
図13は、集配の需要が日によって異なる場合の中継地点の使用状態の違いの一例を示す図である。
【0060】
例えば、日々の集配量がほぼ一定であっても、休日には集配が休みである場合には、休日明けに平日よりも集配の需要が高まることが考えられる。また、集配地域にスキー場やゴルフ場がある場合には、スキーシーズンはスキー用具を集配する需要が高まり、休日にはゴルフ用具を集配する需要が高まることもあり、これらの用具の寸法の貨物を運搬できるより大型の集配手段10及び中継輸送手段11を投入することも考えられる。
【0061】
図12に示すように、例えば、集配の需要が高い日(高需要の日)には、全ての中継地点21-1~21-16を使用し、通常需要の日には一部の中継地点21-1,21-2,21-5,21-6,21-9,21-10,21-13,21-16を使用しないことが考えられる。
【0062】
また、
図13に示すように、例えば、通常需要の日を想定して中継地点21-1~21-4を設定しておき、高需要の日には追加で設定した中継地点21-5~21-9も使用することが考えられる。
【0063】
また、
図14に示すように、例えば、高需要の日には、複数の中継地点21-1~21-4(集配拠点20を含む)のうちの一部または全部を複数回訪れて集配物を積み替えることが考えられる。
【0064】
図15は、集配地域の幅が中継地点間隔未満である場合の中継地点の配置の一例を示す図である。
【0065】
図15に示すように、集配地域が山や川、海等の自然障壁に阻まれて狭隘で、幅が中継地点間隔未満である場合には、まず、中継地点を通る平滑曲線(例えばスプライン曲線)を地図上に引き、得られた平滑曲線の垂線により分割される集集配地域の面積を集配区間面積sとして算出し、算出した集配区間面積sから得られる各中継地点における集配手段10の積載量(区間取り扱い重量予測値x)が集配手段10の最大積載量を超えないように、すなわち、上記の(式2)の条件を満たすように中継地点を設定する。なお、区間取り扱い重量の予測誤差や日々の変動を考えた場合には、上記の(式2)で表される条件に余裕を持たせて、上記の(式3)で表される条件を用いる。
【0066】
図16は、
図15で示した、集配地域の幅が中継地点間隔未満である場合の中継地点の配置について、高需要の日には追加で設定した中継地点も使用する場合の一例を示す図である。また、
図17は、高需要の日に同じ中継地点を複数回訪れて集配物を積み替える場合の一例を示す図である。
【0067】
図18及び
図19は、配達時における集配手段の積載量の経過時間に対する変化を示す図であり、
図18は通常需要時を、
図19は高需要時をそれぞれ示している。
図18及び
図19においては、横軸に時刻(言い換えると、走行距離)を、縦軸に積載量をそれぞれ示している。
【0068】
図18に示すように、例えば、通常需要(例えば、平日)においては、中継地点21-1,21-3はスキップし、中継地点21-2,21-4のみを経由する。この場合には、集配拠点20の出庫時には集配手段10は最大積載量に近い量を積載し、配達するにしたがって積載量が減少していく。集配地点と中継地点の順番、経路の自由度(最適化のための余地)を確保するため中継地点21-2,21-4へは積載量を残したまま到着する。これは、常に積載量が0(ゼロ)になってから中継地点21-2,21-4に寄るようにすると、集配手段10により集配地点と中継地点の順番を選択できる余地がなくなるためである。また、
図19に示すように、例えば、高需要(例えば、休日の翌日)においては、全ての中継地点21-1~21-4を経由する。なお、日ごとの需要に応じてスキップする中継地点を変えても良い。
【0069】
図20及び
図21は、集荷時における集配手段の積載量の経過時間に対する変化を示す図であり、
図20は通常需要時を、
図21は高需要時をそれぞれ示している。
図20及び
図21においては、横軸に時刻(言い換えると、走行距離)を、縦軸に積載量をそれぞれ示している。
【0070】
図20に示すように、例えば、通常需要(例えば、平日)においては、中継地点21-1,21-3はスキップし、中継地点21-2,21-4のみを経由する。この場合には、集配拠点20の出庫時には集配手段10の積載量はほとんど0(ゼロ)であり、集荷が進むにしたがって積載量が増加していく。集配地点と中継地点の順番、経路の自由度(最適化のための余地)を確保するため中継地点21-2,21-4へは最大積載量までの余裕を残したまま到着する。これは、常に積載量が最大積載量になってから中継地点21-2,21-4に到着するようにすると、集配手段10により集配地点と中継地点の順番を選択できる余地がなくなるためである。また、
図21に示すように、例えば、高需要(例えば、休日の翌日)においては、全ての中継地点21-1~21-4を経由する。なお、日ごとの需要に応じてスキップする中継地点を変えても良い。また、集荷と配達を同時に実施しても良い。
【0071】
以上のように構成した本実施の形態における作用効果を説明する。
【0072】
物流のユニバーサルサービスのためのコストは地方に限らず都市部の利用者も含めて利用者があまねく負担する場合が多いため、地方での集配業務のコストダウンは、ひいては都市部の利用者も含めてユニバーサルサービスのためのコスト負担の削減につながる。
【0073】
本実施の形態においては、集配手段が1つ以上の集配先に集配物を集配する際の経路である集配経路に組み込まれ、集配物の集配の拠点となる集配拠点との間で中継輸送手段により輸送される、集配物の中継を行う少なくとも1つの中継地点の設置数及び設置位置を、集配経路における中継地点を区切りとする各区間での集配物の区間取り扱い量予測値が集配手段の最大積載量を超えないように決定し、中継地点の設置数及び設置位置を出力するように構成したので、集配業務のコストダウンを図ることができる。
【0074】
例えば、軽車両1台分以上の取扱量の集配地域において、1台の軽車両及び集配達作業員に中継輸送手段を加えることにより、集配拠点と集配地点間を繰り返し往復して運搬する必要長くなり集配業務の効率化を図ることができる。また、中継地点の設置間隔を中継地点間の集配手段の集配先を巡る経路での区間取り扱い量予測値が集配手段の最大積載量を超えないように決定することにより、集配物の重量が最大積載量を超えないようにしながら中継輸送手段による中継輸送を活用しながら集配手段による集配を続けることが可能となる。
【0075】
<付記>
なお、本発明は上記の実施の形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲内の様々な変形例や組み合わせが含まれる。また、本発明は、上記の実施の形態で説明した全ての構成を備えるものに限定されず、その構成の一部を削除したものも含まれる。また、本実施の形態で説明した各構成、機能等は、それらの一部又は全部を、例えば集積回路で設計する等により実現してもよい。また、上記の各構成、機能等は、プロセッサがそれぞれの機能を実現するプログラムを解釈し、実行することによりソフトウェアで実現してもよい。
【符号の説明】
【0076】
1…軽車両、10…集配手段、11…中継輸送手段、20…集配拠点、21…中継地点、22…集配先、30…集配地域、31…集配区間、110…集配地図情報、120…人口密度データベース、130…取り扱い実績情報、220…集配中継地点決定装置、420…中継地点データ
【手続補正書】
【提出日】2024-03-27
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
集配地域における、集配手段と中継輸送手段とが集配物の積替えを行う中継地点を決定する集配中継地点決定装置であって、
プロセッサーを備え、
前記プロセッサーは、
中継地点候補と、集配先を含む集配地域の人口密度を示す集配地域人口密度と、取り扱い発生率を読み込み、
前記集配地域人口密度と前記取り扱い発生率とを用いて、中継地点間隔を算出し、
前記中継地点間隔に基づいて、集配地域を分割し、複数の集配区間を設定し、
前記集配区間ごとに、前記中継地点候補の中から中継地点の位置を設定し、
前記中継地点の位置を出力することを特徴とする集配中継地点決定装置。
【請求項2】
請求項1に記載の集配中継地点決定装置において、
前記プロセッサーは、前記集配地域人口密度、集配地域の面積、及び前記取り扱い発生率を用いて区間取り扱い重量予測値を算出し、算出した前記区間取り扱い重量予測値が集配手段の最大積載量を超えないように中継地点間隔を算出することを特徴とする集配中継地点決定装置。
【請求項3】
請求項2に記載の集配中継地点決定装置において、
前記中継輸送手段は、集配拠点と前記中継地点との間で集配物を運搬する手段であることを特徴とする集配中継地点決定装置。
【請求項4】
請求項1に記載の集配中継地点決定装置において、
前記プロセッサーは、各集配区間の重点近くにそれぞれ中継地点を設定することを特徴とする集配中継地点決定装置。
【請求項5】
請求項1に記載の集配中継地点決定装置において、
前記集配物の区間取り扱い量予測値は、前記中継輸送手段により輸送される輸送物の量の予測値を含むことを特徴とする集配中継地点決定装置。
【請求項6】
請求項2に記載の集配中継地点決定装置において、
前記プロセッサーは、
前記集配手段の最大積載量に対して、余裕係数を掛け合わせることを特徴とする集配中継地点決定装置。
【請求項7】
請求項1に記載の集配中継地点決定装置において、
前記プロセッサーは、
各集配区間を、平面内を有限種類の平面図形で隙間なく敷き詰める平面充填により区切ることを特徴とする集配中継地点決定装置。
【請求項8】
請求項7に記載の集配中継地点決定装置において、
前記プロセッサーは、
前記集配区間を、1種類の正多角形で充填する正平面充填により区切ることを特徴とする集配中継地点決定装置。
【請求項9】
請求項1記載の集配中継地点決定装置において、
前記中継輸送手段は、飛行体であることを特徴とする集配中継地点決定装置。
【請求項10】
集配地域における、集配手段と中継輸送手段とが集配物の積替えを行う中継地点を決定する集配中継地点決定方法であって、
中継地点候補と、集配先を含む集配地域の人口密度を示す集配地域人口密度と、取り扱い発生率を読み込む手順と、
前記集配地域人口密度と前記取り扱い発生率とを用いて、中継地点間隔(d)を算出する手順と、
前記中継地点間隔(d)に基づいて、集配地域を分割し、複数の集配区間(S)を設定する手順と、
前記集配区間ごとに、前記中継地点候補の中から中継地点の位置を設定する手順と、
前記中継地点の位置を出力する手順とを有することを特徴とする集配中継地点決定方法。
【手続補正書】
【提出日】2024-08-07
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
集配地域における、集配手段と中継輸送手段とが集配物の積替えを行う中継地点を決定する集配中継地点決定装置であって、
プロセッサーを備え、
前記プロセッサーは、
中継地点候補と、集配先を含む集配地域の人口密度を示す集配地域人口密度と、取り扱い発生率を読み込み、
前記集配地域人口密度と前記取り扱い発生率と前記集配地域の面積とを用いて区間取り扱い重量予測値を算出し、
算出した前記区間取り扱い重量予測値が集配手段の最大積載量を超えないように中継地点間隔を算出し、
前記中継地点間隔に基づいて、集配地域を分割し、複数の集配区間を設定し、
前記集配区間ごとに、前記中継地点候補の中から中継地点の位置を設定し、
前記中継地点の位置を出力することを特徴とする集配中継地点決定装置。
【請求項2】
請求項1に記載の集配中継地点決定装置において、
前記プロセッサーは、前記集配地域人口密度と前記取り扱い発生率との積の平方根を取った値に反比例するように中継地点間隔を算出することを特徴とする集配中継地点決定装置。
【請求項3】
請求項1又は2に記載の集配中継地点決定装置において、
前記中継輸送手段は、集配拠点と前記中継地点との間で集配物を運搬する手段であることを特徴とする集配中継地点決定装置。
【請求項4】
請求項1又は2に記載の集配中継地点決定装置において、
前記プロセッサーは、各集配区間の重点近くにそれぞれ中継地点を設定することを特徴とする集配中継地点決定装置。
【請求項5】
請求項1に記載の集配中継地点決定装置において、
前記プロセッサーは、
前記集配地域人口密度、集配地域の面積、及び前記取り扱い発生率を用いて区間取り扱い重量予測値を算出し、算出した前記区間取り扱い重量予測値が前記集配手段の最大積載量に対して余裕係数を掛け合わせた値を超えないように中継地点間隔を算出することを特徴とする集配中継地点決定装置。
【請求項6】
請求項1又は2に記載の集配中継地点決定装置において、
前記プロセッサーは、
各集配区間を、平面内を有限種類の平面図形で隙間なく敷き詰める平面充填により区切ることを特徴とする集配中継地点決定装置。
【請求項7】
請求項6に記載の集配中継地点決定装置において、
前記プロセッサーは、
前記集配区間を、1種類の正多角形で充填する正平面充填により区切ることを特徴とする集配中継地点決定装置。
【請求項8】
請求項1又は2に記載の集配中継地点決定装置において、
前記中継輸送手段は、飛行体であることを特徴とする集配中継地点決定装置。
【請求項9】
集配地域における、集配手段と中継輸送手段とが集配物の積替えを行う中継地点をプロセッサーにより決定する集配中継地点決定方法であって、
前記プロセッサーが、中継地点候補と、集配先を含む集配地域の人口密度を示す集配地域人口密度と、取り扱い発生率を読み込む手順と、
前記プロセッサーが、前記集配地域人口密度と前記取り扱い発生率と前記集配地域の面積とを用いて区間取り扱い重量予測値を算出する手順と、
前記プロセッサーが、算出した前記区間取り扱い重量予測値を用いて中継地点間隔(d)を算出する手順と、
前記プロセッサーが、前記中継地点間隔(d)に基づいて、集配地域を分割し、複数の集配区間(S)を設定する手順と、
前記プロセッサーが、前記集配区間ごとに、前記中継地点候補の中から中継地点の位置を設定する手順と、
前記プロセッサーが、前記中継地点の位置を出力する手順とを有することを特徴とする集配中継地点決定方法。
【請求項10】
請求項9に記載の集配中継地点決定方法において、
前記プロセッサーは、前記集配地域人口密度と前記取り扱い発生率との積の平方根を取った値に反比例するように中継地点間隔を算出することを特徴とする集配中継地点決定方法。
【手続補正書】
【提出日】2024-10-31
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
集配地域における、集配手段と中継輸送手段とが集配物の積替えを行う中継地点を決定する集配中継地点決定装置であって、
プロセッサーを備え、
前記プロセッサーは、
中継地点候補と、集配先を含む集配地域の人口密度を示す集配地域人口密度と、取り扱い発生率を読み込み、
前記集配地域人口密度と前記取り扱い発生率と集配区間面積とを用いて算出される区間取り扱い重量予測値が集配手段の最大積載量を超えないように、集配区間面積を設定し、前記集配区間面積に基づき、中継地点間隔を算出し、
前記中継地点間隔に基づいて、集配地域を分割し、複数の集配区間を設定し、
前記集配区間ごとに、前記中継地点候補の中から中継地点の位置を設定し、
前記中継地点の位置を出力することを特徴とする集配中継地点決定装置。
【請求項2】
請求項1に記載の集配中継地点決定装置において、
前記プロセッサーは、前記集配地域人口密度と前記取り扱い発生率との積の平方根を取った値に反比例するように中継地点間隔を算出することを特徴とする集配中継地点決定装置。
【請求項3】
請求項1又は2に記載の集配中継地点決定装置において、
前記中継輸送手段は、集配拠点と前記中継地点との間で集配物を運搬する手段であることを特徴とする集配中継地点決定装置。
【請求項4】
請求項1又は2に記載の集配中継地点決定装置において、
前記プロセッサーは、各集配区間の重点近くにそれぞれ中継地点を設定することを特徴とする集配中継地点決定装置。
【請求項5】
請求項1に記載の集配中継地点決定装置において、
前記プロセッサーは、
前記集配地域人口密度、集配地域の面積、及び前記取り扱い発生率を用いて区間取り扱い重量予測値を算出し、算出した前記区間取り扱い重量予測値が前記集配手段の最大積載量に対して余裕係数を掛け合わせた値を超えないように中継地点間隔を算出することを特徴とする集配中継地点決定装置。
【請求項6】
請求項1又は2に記載の集配中継地点決定装置において、
前記プロセッサーは、
各集配区間を、平面内を有限種類の平面図形で隙間なく敷き詰める平面充填により区切ることを特徴とする集配中継地点決定装置。
【請求項7】
請求項6に記載の集配中継地点決定装置において、
前記プロセッサーは、
前記集配区間を、1種類の正多角形で充填する正平面充填により区切ることを特徴とする集配中継地点決定装置。
【請求項8】
請求項1又は2に記載の集配中継地点決定装置において、
前記中継輸送手段は、飛行体であることを特徴とする集配中継地点決定装置。
【請求項9】
集配地域における、集配手段と中継輸送手段とが集配物の積替えを行う中継地点をプロセッサーにより決定する集配中継地点決定方法であって、
前記プロセッサーが、中継地点候補と、集配先を含む集配地域の人口密度を示す集配地域人口密度と、取り扱い発生率を読み込む手順と、
前記プロセッサーが、前記集配地域人口密度と前記取り扱い発生率と集配区間面積とを用いて算出される区間取り扱い重量予測値が集配手段の最大積載量を超えないように、集配区間面積を設定し、前記集配区間面積に基づき、中継地点間隔を算出する手順と、
前記プロセッサーが、前記中継地点間隔に基づいて、集配地域を分割し、複数の集配区間を設定する手順と、
前記プロセッサーが、前記集配区間ごとに、前記中継地点候補の中から中継地点の位置を設定する手順と、
前記プロセッサーが、前記中継地点の位置を出力する手順とを有することを特徴とする集配中継地点決定方法。
【請求項10】
請求項9に記載の集配中継地点決定方法において、
前記プロセッサーは、前記集配地域人口密度と前記取り扱い発生率との積の平方根を取った値に反比例するように中継地点間隔を算出することを特徴とする集配中継地点決定方法。