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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024179246
(43)【公開日】2024-12-26
(54)【発明の名称】入力装置
(51)【国際特許分類】
   G06F 3/0354 20130101AFI20241219BHJP
   G06F 3/02 20060101ALI20241219BHJP
   G06F 3/041 20060101ALI20241219BHJP
   G06F 3/0488 20220101ALI20241219BHJP
   G06F 3/01 20060101ALI20241219BHJP
   G06F 3/0489 20220101ALI20241219BHJP
   G06F 1/16 20060101ALI20241219BHJP
【FI】
G06F3/0354 453
G06F3/02 520
G06F3/041 480
G06F3/041 610
G06F3/041 460
G06F3/0488
G06F3/01 560
G06F3/0489
G06F1/16 312U
【審査請求】未請求
【請求項の数】8
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023097948
(22)【出願日】2023-06-14
(71)【出願人】
【識別番号】000136136
【氏名又は名称】株式会社PFU
(74)【代理人】
【識別番号】100099759
【弁理士】
【氏名又は名称】青木 篤
(74)【代理人】
【識別番号】100123582
【弁理士】
【氏名又は名称】三橋 真二
(74)【代理人】
【識別番号】100114018
【弁理士】
【氏名又は名称】南山 知広
(74)【代理人】
【識別番号】100180806
【弁理士】
【氏名又は名称】三浦 剛
(72)【発明者】
【氏名】久保田 聡
(72)【発明者】
【氏名】松浦 聡太
【テーマコード(参考)】
5B020
5B087
5E555
【Fターム(参考)】
5B020AA02
5B020CC06
5B020DD02
5B020DD51
5B087AA09
5B087AB02
5B087AB07
5B087AB12
5B087AB14
5B087BC12
5B087BC13
5B087BC16
5B087DD12
5B087DE06
5B087DE07
5E555AA08
5E555AA11
5E555AA13
5E555BA05
5E555BA08
5E555BA16
5E555BB05
5E555BB08
5E555BB16
5E555BC04
5E555BC19
5E555CA06
5E555CA12
5E555CA15
5E555CA18
5E555CA31
5E555CA32
5E555CB02
5E555CB12
5E555CB20
5E555CC24
5E555CC25
5E555CC26
5E555DA13
5E555DA23
5E555DB06
5E555DB53
5E555DC02
5E555DC19
5E555DC26
5E555DC27
5E555FA00
(57)【要約】
【課題】利用者の利便性を向上させることができる入力装置を提供すること。
【解決手段】入力装置は、筐体と、筐体の右側面、左側面、手前側面及び奧側面のうちの少なくとも一つの側面に、当該側面の延伸方向に沿って設けられたタッチパッドと、を有し、タッチパッドが設けられる側面には、タッチパッドの下方において、当該側面の延伸方向に沿って延伸し且つタッチパッドより外側に突出する案内部が設けられる、ことを特徴とする。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
筐体と、
前記筐体の右側面、左側面、手前側面及び奧側面のうちの少なくとも一つの側面に、当該側面の延伸方向に沿って設けられたタッチパッドと、を有し、
前記タッチパッドが設けられる側面には、前記タッチパッドの下方において、当該側面の延伸方向に沿って延伸し且つ前記タッチパッドより外側に突出する案内部が設けられる、
ことを特徴とする入力装置。
【請求項2】
前記筐体の上面に設けられた複数のキーをさらに有する、請求項1に記載の入力装置。
【請求項3】
前記案内部は、面取り形状を有する、請求項1又は2に記載の入力装置。
【請求項4】
前記タッチパッドは、
利用者のタッチを検知するタッチセンサと、
前記タッチセンサを覆うカバーと、を含み、
前記カバーには、前記タッチパッドの延伸方向において、前記タッチセンサの端部と対向する位置又は当該位置より内側に凸部又は凹部が設けられる、請求項1又は2に記載の入力装置。
【請求項5】
前記タッチパッドは、
利用者のタッチを検知するタッチセンサと、
前記タッチセンサを覆うカバーと、を含み、
前記カバーにおいて、前記タッチセンサと対向する領域と、前記タッチセンサと対向しない領域とは、相互に異なる材質、色又は形状を有する、請求項1又は2に記載の入力装置。
【請求項6】
前記タッチパッドは、
利用者のタッチ操作を検知するタッチセンサと、
前記タッチ操作と連動して、タッチ操作された位置を点灯させる発光器又はタッチ操作された位置を振動させる振動器と、を含む、請求項1又は2に記載の入力装置。
【請求項7】
前記タッチパッドは、
利用者のタッチ操作を検知するタッチセンサと、
前記タッチ操作と連動して、タッチ操作の種別に応じた態様で点灯する発光器又はタッチの種別に応じた態様で振動する振動器と、を含む、請求項1又は2に記載の入力装置。
【請求項8】
前記タッチパッドは、
利用者のタッチを検知するタッチセンサと、
前記タッチセンサを覆うカバーと、を含み、
前記カバーの高さ方向における中央部には前記タッチセンサ側に窪む凹部が形成される、請求項1又は2に記載の入力装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、入力装置に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、タッチパッドが設けられたキーボード等の入力装置が開発されている。このような入力装置では、利用者がタッチパッドの配置位置を直感的に把握できることが要求されている。
【0003】
特許文献1には、タッチ操作及びジェスチャ操作を検知するタッチパネルと、タッチパネルを表示画面に積層させた液晶パネルとを備え、タッチパネルで行なわれた操作に応じて液晶パネルの表示画像を制御する車載用情報装置が開示されている。
【0004】
特許文献2には、電子情報機器の表示画面の第1方向で入力支援手段としてのマウスポインタの位置を操作する第1方向位置操作入力部が、操作装置筐体の操作面と側面とが交差して形成する第1縁部に配置された入力支援手段操作装置が開示されている。
【0005】
特許文献3には、押し下げ動作を感知するスイッチ機構を内蔵したポイント入力装置のポイント入力ユニットの感知部分の廻りに一段高い感知機構を持たない縁を設けたポイント入力装置が開示されている。このポイント入力装置は、その縁だけを押すことによりポイントを変化させずに押し下げ動作のみを感知させることができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2012-059085号公報
【特許文献2】特開2009-058986号公報
【特許文献3】特開1998-124242号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
タッチパッドが設けられた入力装置では、利用者の利便性を向上させることが要求されている。
【0008】
本発明の目的は、利用者の利便性を向上させることができる入力装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明の一側面に係る入力装置は、筐体と、筐体の右側面、左側面、手前側面及び奧側面のうちの少なくとも一つの側面に、側面の延伸方向に沿って設けられたタッチパッドと、を有し、タッチパッドが設けられる側面には、タッチパッドの下方において、側面の延伸方向に沿って延伸し且つタッチパッドより外側に突出する案内部が設けられる。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、入力装置は、利用者の利便性を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図1】本実施形態に係る入力装置を示す斜視図である。
図2】入力装置の上面図である。
図3】入力装置の右側面図である。
図4】入力装置の手前側面図である。
図5】入力装置の奥側面図である。
図6図2に示すタッチパッド及び案内部のA-A線断面図である。
図7】入力装置の概略構成を示すブロック図である。
図8】(a)~(c)は、他の実施形態に係る入力装置について説明するための模式図である。
図9】(a)及び(b)は、他の実施形態に係る入力装置について説明するための模式図である。
図10】他の実施形態に係る入力装置について説明するための模式図である。
図11】他の実施形態に係る入力装置について説明するための模式図である。
図12】他の実施形態に係る入力装置について説明するための模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、本発明の一側面に係る入力装置について図を参照しつつ説明する。但し、本発明の技術的範囲はそれらの実施の形態に限定されず、特許請求の範囲に記載された発明とその均等物に及ぶ点に留意されたい。
【0013】
図1は、本実施形態に係る入力装置100を示す斜視図である。
【0014】
図1において、矢印A1は略鉛直方向(入力装置100の高さ方向)を示し、矢印A2は高さ方向と直交する入力装置100の長手方向(幅方向)を示し、矢印A3は高さ方向及び幅方向と直交する入力装置100の短手方向(奥行き方向)を示す。
【0015】
入力装置100は、利用者による入力操作を受け付け、利用者の入力操作に応じた操作信号を、入力装置100に電気的に接続される不図示の情報処理装置(例えば、パーソナルコンピュータ、携帯情報端末等)へ出力する。図1には、入力装置100の一例として、キーボードが示されている。
【0016】
入力装置100は、第1筐体101及び第2筐体102を有する。第1筐体101及び第2筐体102は、筐体の一例である。第2筐体102は、第1筐体101の下側に配置される。入力装置100は、複数のキー103、複数のボタン104、ポインティングデバイス105及び複数のタッチパッド110を有する。複数のキー103、複数のボタン104、ポインティングデバイス105及び複数のタッチパッド110は、いずれも第1筐体101に設けられる。
【0017】
複数のキー103は、文字又は英数字等を入力するために用いられる。複数のボタン104は、一般的な3ボタンマウスに設けられた左ボタン、右ボタン及びホイールボタンと同様の機能を割り当て可能である。複数のキー103には、入力装置で一般に用いられている他の機能が割り当てられてもよい。ポインティングデバイス105は、入力装置100が接続される情報処理装置が有する表示装置(図示せず)の画面上で、入力位置又は座標を指定するために用いられる。
【0018】
複数のタッチパッド110は、ジェスチャ機能を割り当て可能であり、タッチ、ダブルタッチ、プレス、ロングプレス、スワイプ、ピンチ等の操作に応じた信号を出力する。複数のタッチパッド110は、入力装置100が接続される情報処理装置が有する表示装置の画面を上下若しくは左右にスクロール、回転、又は、拡大若しくは縮小するために用いられる。複数のタッチパッド110により回転される対象には、画面上で選択されているオブジェクトも含まれる。
【0019】
図2は入力装置100の上面図であり、図3は入力装置100の右側面図であり、図4は、入力装置100の手前側面図であり、図5は、入力装置100の奥側面図である。なお、入力装置100の左側面の形状は、図3に示す右側面の形状と左右対称である。
【0020】
図1図5に示すように、複数のキー103は、第1筐体101の上面に設けられる。複数のボタン104は、第1筐体101の上面から手前側面に亘って設けられる。ポインティングデバイス105は、複数のキー103と同様に、第1筐体101の上面に設けられる。ポインティングデバイス105は、ボタン104と共に操作することを考慮して、ボタン104の位置を基準とした位置に設けられる。例えば、ポインティングデバイス105は、入力装置100の短手方向から見て、すなわち長手方向においてボタン104と重複する位置に設けられる。
【0021】
タッチパッド110は、第1筐体101の右側面、左側面、手前側面及び奧側面に、各側面の延伸方向に沿って設けられる。本実施形態では、第1筐体101の右側面及び左側面には、それぞれ一つのタッチパッド110が設けられ、第1筐体101の手前側面及び奧側面には、それぞれ二つのタッチパッド110が左右に分割されて設けられている。タッチパッド110は、タッチセンサ111及びカバー112を含む。
【0022】
タッチセンサ111は、利用者のタッチを検知するセンサである。タッチセンサ111は、第1筐体101の右側面、左側面、手前側面及び奧側面の内側に、各側面の延伸方向に沿って設けられる。
【0023】
カバー112は、タッチセンサ111を覆うように設けられる。本実施形態において、タッチセンサ111のカバー112は、第1筐体101のカバーと兼用されている。タッチセンサ111のカバー112は、第1筐体101のカバーと別個に設けられてもよい。カバー112には、凸部106が設けられる。図1図5に示すように、凸部106は、タッチパッド110の延伸方向において、タッチセンサ111の端部と対向する位置より内側に設けられる。カバー112上に凸部106が設けられることにより、利用者は、カバー112上で、カバー112の内側に設けられたタッチセンサ111の配置位置、すなわちタッチパッド110の操作領域を直感的に把握でき、タッチパッド110を確実に操作できる。また、カバー112上に凸部106が設けられることにより、タッチパッド110の操作領域が二つに分割されている場合であっても、利用者は、タッチパッド110の各操作領域を直感的に把握でき、各タッチパッド110を確実に操作できる。
【0024】
なお、タッチパッド110は、第1筐体101の右側面、左側面、手前側面及び奧側面の全てに設けられるのでなく、少なくとも一つの側面に設けられていればよい。また、凸部106は、タッチセンサ111の端部と対向する位置より内側でなく、タッチセンサ111の端部と対向する位置に設けられてもよい。また、カバー112には、凸部106の代わりに、タッチセンサ111側に窪む凹部が設けられてもよい。これらの場合も、利用者は、カバー112上でタッチパッド110の操作領域を直感的に把握することができ、タッチパッド110を確実に操作することができる。また、凸部106は、省略されてもよい。
【0025】
第2筐体102の右側面、左側面、手前側面及び奧側面、すなわち入力装置100においてタッチパッド110が設けられる右側面、左側面、手前側面及び奧側面のそれぞれには、案内部120が設けられる。図1図5に示すように、案内部120は、タッチパッド110の下方において、タッチパッド110が設けられる各側面の延伸方向に沿って延伸し且つタッチパッド110より外側に突出している。
【0026】
図6は、図2に示すタッチパッド110及び案内部120のA-A線断面図である。
【0027】
図6に示すように、案内部120は、タッチパッド110が設けられた第1筐体101の側面から、高さ方向A1と略直交するように延伸する、すなわち入力装置100の底面と略平行に延伸する平面部121を有する。利用者は、平面部121に触れることによって、タッチパッド110の配置位置を直感的に把握することができ、タッチパッド110を確実に操作することができる。利用者は、タッチパッド110を目視することなくタッチパッド110を正確に操作することができ、入力装置100は、利用者の利便性を向上させることができる。
【0028】
また、案内部120は、面取り形状を有する。本実施形態では、案内部120は、角にC面取り形状(テーパ)を有する。案内部120は、角にR面取り形状(丸み)を有してもよい。これにより、利用者がタッチパッド110を操作する際の案内部120の引っ掛かりが軽減される。利用者は、タッチパッド110に触れながらスムーズに指を動かすことができ、入力装置100は、利用者の操作性を向上させることができる。
【0029】
案内部120は、タッチパッド110が設けられた第1筐体101の各側面から、0.1[mm]以上突出するように設けられる。好ましくは、案内部120は、タッチパッド110が設けられた第1筐体101の各側面から、0.2[mm]以上突出するように設けられる。より好ましくは、案内部120は、タッチパッド110が設けられた第1筐体101の各側面から、1.0[mm]以上突出するように設けられる。
【0030】
案内部120の突出量を異ならせながら、利用者にタッチパッド110を操作させる実験において、案内部120を0.1[mm]以上突出させた場合に、90%以上の利用者がタッチパッド110の配置位置を把握できた。したがって、案内部120が0.1[mm]以上突出するように設けられることにより、利用者はタッチパッド110の配置位置を把握でき、タッチパッド110を適切に操作することができる。また、「http://www.files.tachilab.org/publications/paper2000/shinmeimae200803TVRSJ.pdf」には、人間の指は0.2[mm]以上あるものを感覚として認識できることが示されている。したがって、案内部120が0.2[mm]以上突出するように設けられることにより、利用者は、案内部120を確実に認識でき、タッチパッド110を適切に操作することができる。また、上記の実験において、案内部120を1.0[mm]以上突出させた場合に、全ての利用者がタッチパッド110の配置位置を把握できた。したがって、案内部120が1.0[mm]以上突出するように設けられることにより、利用者は、より確実にタッチパッド110の配置位置を把握でき、タッチパッド110をより確実に操作することができる。
【0031】
なお、案内部120は、第2筐体102の周囲に沿って一体物として設けられるが、複数のタッチパッド110のそれぞれに対応付けて、個別に設けられてもよい。また、案内部120は、面取り形状を有していなくてもよい。
【0032】
図7は、入力装置100の概略構成を示すブロック図である。入力装置100は、前述した構成に加えて、インタフェース回路130、通信装置140、記憶装置150及び処理回路160等をさらに有する。
【0033】
インタフェース回路130は、複数のキー103、複数のボタン104、ポインティングデバイス105及び複数のタッチパッド110のそれぞれから出力された利用者の入力操作に応じた操作信号を取得し、処理回路160に送信する。
【0034】
通信装置140は、無線信号を送受信するアンテナと、所定の通信プロトコルに従って、無線通信回線を通じて不図示の情報処理装置と信号の送受信を行うための無線通信インタフェース回路とを有している。所定の通信プロトコルは、例えばBluetooth(登録商標)又はIEEE802.15を用いる無線通信プロトコルである。また、入力装置100は、通信装置140の代わりに、例えばUSB等のシリアルバスに準じるインタフェース回路を有し、不図示の情報処理装置と有線により接続して、信号を送受信してもよい。
【0035】
記憶装置150は、RAM(Random Access Memory)、ROM(Read Only Memory)等のメモリ装置等を有する。また、記憶装置150には、入力装置100の各種処理に用いられるコンピュータプログラム、データベース、テーブル等が格納される。コンピュータプログラムは、コンピュータ読み取り可能な可搬型記録媒体から、公知のセットアッププログラム等を用いて記憶装置150にインストールされてもよい。可搬型記録媒体は、例えばCD-ROM(compact disc read only memory)、DVD-ROM(digital versatile disc read only memory)等である。また、コンピュータプログラムは、サーバ等から配信されて記憶装置150にインストールされてもよい。
【0036】
処理回路160は、記憶装置150に予め記憶されているプログラムに基づいて動作する。処理回路160は、例えばCPU(Central Processing Unit)である。処理回路160として、DSP(digital signal processor)、LSI(large scale integration)、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)、FPGA(Field-Programmable Gate Array)等が用いられてもよい。処理回路160は、インタフェース回路130、通信装置140及び記憶装置150等と接続され、これらの各部を制御する。処理回路160は、インタフェース回路130を介して複数のキー103、複数のボタン104、ポインティングデバイス105及び複数のタッチパッド110のそれぞれから操作信号を取得する。処理回路160は、取得した操作信号を通信装置140から出力可能且つ情報処理装置で処理可能な電気信号に変換し、通信装置140を介して情報処理装置に送信する。
【0037】
以上詳述したように、入力装置100において、側面にタッチパッド110が設けられ、タッチパッド110の下方にタッチパッド110より外側に突出する案内部120が設けられる。これにより、利用者はタッチパッド110の配置位置を直感的に把握でき、入力装置100は、利用者の利便性を向上させることが可能となった。
【0038】
また、入力装置100は、側面にタッチパッド110を設けることによって、例えばラップトップPCに設けられた入力装置のように複数のキーが設けられる面と同じ面にタッチパッドが設けられる場合と比較して、入力装置全体のサイズを小さくすることができる。また、入力装置100は、側面にタッチパッド110を設けることによって、利用者が複数のキー103をタイピングしているときにタッチパッド110に接触することによってタッチパッド110を誤操作することを防止することができる。また、入力装置100は、側面全体をタッチパッド110の設置可能領域として用いることができるため、タッチパッド110の構造制限を小さくすることができる。
【0039】
また、タッチパッド110の下方に設けられた案内部120がタッチパッド110の配置位置及び操作領域を把握するための目安となるため、利用者はタッチパッド110の配置位置及び操作領域を明確に把握し且つ案内部120に沿って指を動かすことができる。また、利用者は、タッチパッド110を複数設けても、案内部120によってタッチパッド110の配置位置を明確に把握することができる。
【0040】
また、タッチパッド110及び案内部120が各側面の延伸方向に沿って延伸するように設けられることにより、利用者は、目視で確認しなくても案内部120を触りながら、タッチパッド110を正確に操作することができる。また、利用者は、タッチパッド110の操作領域上に凹凸や明確なマークがなくても、タッチパッド110を正確に操作することができる。
【0041】
図8(a)は、他の実施形態に係る入力装置200について説明するための模式図である。
【0042】
図8(a)に示すように、入力装置200は、入力装置100が有する各部を有する。ただし、入力装置200は、凸部106を有さず、タッチパッド110の代わりに、タッチパッド210を有する。タッチパッド210は、タッチパッド110が有する各部を有する。ただし、タッチパッド210は、カバー112の代わりに、カバー212を有する。カバー212において、タッチセンサ111と対向する領域と、タッチセンサ111と対向しない領域とは、相互に異なる材質を有している。例えば、タッチセンサ111と対向する領域は、ガラス素材又は金属素材で形成され、タッチセンサ111と対向しない領域は、ABS樹脂又はPBT樹脂等の樹脂で形成される。タッチセンサ111と対向しない領域は、カバー212を除く入力装置200の筐体と同様の素材で形成されてもよい。また、タッチセンサ111と対向する領域に、プラスチック、アルミシール、ガラスフィルム、PPフィルム、凹凸加工シート等が貼付されてもよい。また、タッチセンサ111と対向する領域にのみ、エンボス加工が実施されてもよい。また、タッチセンサ111と対向する領域にのみ、テクスチャが形成されてもよい。また、タッチセンサ111と対向する領域のみ粗化する(ざらざらした肌触りにする)ように加工されてもよい。タッチセンサ111と対向する領域と、タッチセンサ111と対向しない領域とが、相互に異なる材質を有することによって各領域の触感が異なり、利用者は、タッチパッド110の操作領域を直感的に把握することができる。また、タッチセンサ111と対向しない領域の材質を変更できるようにすることによって、利用者は、タッチパッド210の操作領域の材質を利用者好みにカスタマイズすることができる。
【0043】
図8(b)は、他の実施形態に係る入力装置300について説明するための模式図である。
【0044】
図8(b)に示すように、入力装置300は、入力装置100が有する各部を有する。ただし、入力装置300は、凸部106を有さず、タッチパッド110の代わりに、タッチパッド310を有する。タッチパッド310は、タッチパッド110が有する各部を有する。ただし、タッチパッド310は、カバー112の代わりに、カバー312を有する。カバー312において、タッチセンサ111と対向する領域と、タッチセンサ111と対向しない領域とは、相互に異なる色を有している。例えば、タッチセンサ111と対向する領域の色は灰色であり、タッチセンサ111と対向しない領域の色は白色である。タッチセンサ111と対向する領域と、タッチセンサ111と対向しない領域とが、相互に異なる色を有することによって、利用者は、タッチパッド310の操作領域を目視により判別することができる。
【0045】
図8(c)は、他の実施形態に係る入力装置400について説明するための模式図である。
【0046】
図8(c)に示すように、入力装置400は、入力装置100が有する各部を有する。ただし、入力装置400は、凸部106を有さず、タッチパッド110の代わりに、タッチパッド410を有する。タッチパッド410は、タッチパッド110が有する各部を有する。ただし、タッチパッド410は、カバー112の代わりに、カバー412を有する。カバー412において、タッチセンサ111と対向する領域と、タッチセンサ111と対向しない領域とは、相互に異なる形状を有している。例えば、タッチセンサ111と対向する領域の形状はアーチ状であり、タッチセンサ111と対向しない領域の形状は平面形状である。タッチセンサ111と対向する領域と、タッチセンサ111と対向しない領域とが、相互に異なる形状を有することによって、利用者は、タッチパッド410の操作領域をタッチした際の凹凸の違いによりタッチパッド410の操作領域の位置を直感的に把握することができる。
【0047】
なお、タッチセンサ111と対向する領域と、タッチセンサ111と対向しない領域とは、相互に異なる表面形状を有していてもよい。例えば、タッチセンサ111と対向する領域の表面形状は、凹凸を有するように形成され、タッチセンサ111と対向しない領域の表面形状はフラットに形成される。利用者は、タッチパッド410の操作領域をタッチした際に凹凸が存在するか否かによりタッチパッド410の操作領域の位置を直感的に把握することができる。
【0048】
図9(a)は、他の実施形態に係る入力装置500について説明するための模式図である。
【0049】
図9(a)に示すように、入力装置500は、入力装置100が有する各部を有する。ただし、入力装置500は、凸部106を有さず、タッチパッド110の代わりに、タッチパッド510を有する。タッチパッド510は、タッチセンサ111及びカバー112に加えて、発光器513及び振動器514を含んでいる。
【0050】
発光器513は、例えばLED(Light Emitting Diode)である。発光器513は、第1筐体101の上面に、各タッチパッド510の延伸方向に沿って複数設けられる。なお、発光器513の数は一つでもよい。処理回路160は、タッチパッド510の各位置におけるタッチ操作を検出して、タッチ操作を検出した位置に配置された発光器513を点灯させる。これにより、利用者は、タッチパッド510を正しく操作できていることを把握することができ、タッチパッド510のどの位置に触れているかを直感的に把握することができる。
【0051】
処理回路160は、タッチパッド510におけるタッチ操作を検出した場合に発光器513を点灯させる。これにより、利用者は、タッチパッド510を正しく操作できていることを把握することができる。
【0052】
振動器514は、例えば振動モータである。振動器514は、第1筐体101の右側面、左側面、手前側面及び奧側面の内側に、各側面の延伸方向に沿って複数設けられている。なお、振動器514の数は一つでもよい。複数の振動器514は、等間隔に、タッチパッド510の操作領域に一様に配置されている。処理回路160は、タッチパッド510の各位置におけるタッチ操作を検出して、タッチ操作を検出したことをトリガとして、タッチ操作を検出した位置に配置された振動器514を振動させる。タッチパッド510の操作領域において複数の振動器514が一様に配置されることで、利用者が触れるタッチパッド510のどの位置であっても振動器514が存在している。そのため、利用者がタッチパッド510に触れた際に振動器514の振動が利用者に伝わり、利用者は、タッチパッド510を正しく操作できていることをより確実に把握できる。
【0053】
図9(b)は、他の実施形態に係る入力装置600について説明するための模式図である。
【0054】
図9(b)に示すように、入力装置600は、入力装置500が有する各部を有する。ただし、入力装置600は、タッチパッド510の代わりに、タッチパッド610を有する。タッチパッド610は、タッチパッド510が有する各部を有する。ただし、タッチパッド610は、発光器513の代わりに、発光器613を有する。発光器613は、タッチパッド610の操作領域上に、すなわちタッチパッド610が設けられる第1筐体101の各側面上に設けられてもよい。
【0055】
なお、処理回路160は、タッチパッド510,610の各位置におけるタッチ操作の種別を検出して、検出したタッチ操作の種別に応じた態様で発光器513,613を点灯させてもよい。例えば、処理回路160は、上述したタッチ、ダブルタッチ、プレス、ロングプレス、スワイプ、ピンチ等の操作に応じて、発光器513,613の発光色を変更させる。利用者は、発光器513の発光色の違いによって、入力装置100が検出した操作の種別を認識でき、タッチパッド510,610の操作を正しく行えているかを把握できる。
【0056】
また、処理回路160は、タッチパッド510,610の各位置におけるタッチ操作の種別を検出して、検出したタッチ操作の種別に応じた態様で振動器514を振動させてもよい。例えば、処理回路160は、上述したロングプレス、スワイプ、ピンチ等の操作に応じて、振動器514の振動パターンを変更させる。利用者は、振動器514の振動パターンの違いによって、入力装置100が検出した操作の種別を認識でき、タッチパッド510,610の操作を正しく行えているかを把握できる。
【0057】
図10は、他の実施形態に係る入力装置700について説明するための模式図である。
【0058】
図10に示すように、入力装置700は、入力装置100が有する各部を有する。ただし、入力装置700は、タッチパッド110の代わりに、タッチパッド710を有する。タッチパッド710は、タッチパッド110が有する各部を有する。ただし、タッチパッド710は、カバー112の代わりに、カバー712を有する。カバー712の高さ方向における中央部には、タッチセンサ111側に窪む凹部715が形成される。これにより、利用者は、タッチパッド710の操作領域の位置をより明確に把握することができる。
【0059】
図11は、他の実施形態に係る入力装置800について説明するための模式図である。
【0060】
入力装置800は、タブレット端末である。図11に示すように、入力装置800は、第1筐体801及び第2筐体802を有する。第1筐体801及び第2筐体802は、筐体の一例である。第1筐体801の上面には、操作画面を表示する表示装置803が設けられる。表示装置803は、タッチパネル機能付きの液晶ディスプレイ、ディスプレイに画像データを出力するインタフェース回路、タッチパネルから入力信号を取得するインタフェース回路を有し、画像データをディスプレイに表示する。表示装置803は、処理回路からの制御に従って、ソフトウェアキーボード等を含む操作画面を表示し、利用者の入力操作に応じた操作信号を処理回路に出力する。入力装置800は、第1筐体801の上面に複数のキーを有さない。入力装置800は、タッチパッド110と同様の機能を有するタッチパッド810及び案内部120と同様の機能を有する案内部820を有する。タッチパッド810は、第1筐体801の右側面、左側面、手前側面及び奧側面に、各側面の延伸方向に沿って設けられる。案内部820は、タッチパッド810の下方において、タッチパッド810が設けられる側面の延伸方向に沿って延伸し且つタッチパッド810より外側に突出している。なお、タッチパッド810は、第1筐体801の右側面、左側面、手前側面及び奧側面の全てに設けられていなくてもよく、少なくとも一つの側面に設けられていればよい。
【0061】
図12は、他の実施形態に係る入力装置900について説明するための模式図である。
【0062】
入力装置900は、スピーカである。図12に示すように、入力装置900は、第1筐体901及び第2筐体902を有する。第1筐体901及び第2筐体902は、筐体の一例である。第1筐体901の上面には、音声を出力する音声出力部903が設けられる。入力装置900は、第1筐体901の上面に複数のキーを有さない。入力装置900は、タッチパッド110と同様の機能を有するタッチパッド910及び案内部120と同様の機能を有する案内部920を有する。タッチパッド910は、第1筐体901の右側面、左側面、手前側面及び奧側面に、各側面の延伸方向に沿って設けられる。案内部920は、タッチパッド910の下方において、タッチパッド910が設けられる側面の延伸方向に沿って延伸し且つタッチパッド910より外側に突出している。なお、タッチパッド910は、第1筐体901の右側面、左側面、手前側面及び奧側面の全てに設けられていなくてもよく、少なくとも一つの側面に設けられていればよい。
【符号の説明】
【0063】
100,200,300,400,500,600,700,800,900 入力装置、101,801,901 第1筐体、102,802,902 第2筐体、103 キー、106 凸部、110,210,310,410,510,610,710,810,910 タッチパッド、111 タッチセンサ、112,212,312,412,712 カバー、513,613 発光器、514 振動器、120,820,920 案内部、715 凹部
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