(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024179249
(43)【公開日】2024-12-26
(54)【発明の名称】輸送管理装置、輸送管理方法及び輸送管理システム
(51)【国際特許分類】
G06Q 10/083 20240101AFI20241219BHJP
G06Q 10/047 20230101ALI20241219BHJP
B65G 61/00 20060101ALI20241219BHJP
【FI】
G06Q10/083
G06Q10/047
B65G61/00 542
【審査請求】有
【請求項の数】7
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023097956
(22)【出願日】2023-06-14
(11)【特許番号】
(45)【特許公報発行日】2024-10-02
(71)【出願人】
【識別番号】000005108
【氏名又は名称】株式会社日立製作所
(74)【代理人】
【識別番号】110001829
【氏名又は名称】弁理士法人開知
(72)【発明者】
【氏名】松尾 一毅
(72)【発明者】
【氏名】清水 拓
【テーマコード(参考)】
5L010
5L049
【Fターム(参考)】
5L010AA04
5L010AA16
5L049AA04
5L049AA16
(57)【要約】
【課題】無人輸送機械を含む輸送システムの全体的な運行効率を向上させる。
【解決手段】少なくとも1つの無人輸送機械を含む複数の輸送機械の管制情報である移動計画を作成するコンピュータを有し、輸送物の輸送を管理する輸送管理装置であって、前記コンピュータは、前記輸送機械に対して前記輸送物の積卸をするための複数の荷役地点及び各位置を記憶する記憶装置にアクセス可能であり、入力された荷物の発送地点、発送時刻、及び宛先を基に、前記複数の輸送機械及びそれらの現在位置に応じて、前記荷物の輸送を担当する少なくとも1つの輸送機械である担当機械を選定すると共に、前記担当機械が前記荷物の積卸を行う荷役地点を選定し、前記担当機械が前記荷役地点及び前記荷役地点を発着する時刻を演算して前記移動計画を作成し、前記移動計画に基づいて、前記担当機械を管制する輸送管理装置を提供する。
【選択図】
図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
少なくとも1つの無人輸送機械を含む複数の輸送機械の管制情報である移動計画を作成するコンピュータを有し、輸送物の輸送を管理する輸送管理装置であって、
前記コンピュータは、
前記輸送機械に対して前記輸送物の積卸をするための複数の荷役地点及び各位置を記憶する記憶装置にアクセス可能であり、
入力された荷物の発送地点、発送時刻、及び宛先を基に、前記複数の輸送機械及びそれらの現在位置に応じて、前記荷物の輸送を担当する少なくとも1つの輸送機械である担当機械を選定すると共に、前記担当機械が前記荷物の積卸を行う荷役地点を選定し、
前記担当機械が前記荷役地点及び前記荷役地点を発着する時刻を演算して前記移動計画を作成し、
前記移動計画に基づいて、前記担当機械を管制する
ことを特徴とする輸送管理装置。
【請求項2】
請求項1に記載の輸送管理装置において、
前記コンピュータは、選定された前記荷役地点の周辺区域の天候情報及び交通情報の少なくとも一方を受信し、前記担当機械の前記荷役地点への到達可否又は遅延時間を判断し前記移動計画に反映させることを特徴とする輸送管理装置。
【請求項3】
請求項1に記載の輸送管理装置において、
前記記憶装置は、前記荷役地点に設置された前記荷物の積卸用設備に係る設備情報を記憶しており、
前記コンピュータは、前記設備情報に基づき、前記荷役地点における前記担当機械に対する前記荷物の積卸について前記積卸用設備の利用可否を判断し前記移動計画に反映させることを特徴とする輸送管理装置。
【請求項4】
請求項1に記載の輸送管理装置において、
前記コンピュータは、選定された前記荷役地点で前記荷物の積卸を行うための所要人数を演算し、前記担当機械に選定された有人輸送機械のモニタ又は作業員が携帯するモバイル端末に前記移動計画を出力することを特徴とする輸送管理装置。
【請求項5】
請求項1に記載の輸送管理装置において、
前記コンピュータは、前記記憶装置又はその他の記憶媒体に前記移動計画を保存することを特徴とする輸送管理装置。
【請求項6】
少なくとも1つの無人輸送機械を含む複数の輸送機械の管制情報である移動計画を作成し、輸送物の輸送を管理する輸送管理方法であって、
前記輸送機械に対して前記輸送物の積卸をするための複数の荷役地点及び各位置を設定しておき、
荷物の発送地点、発送時刻、及び宛先を基に、前記複数の輸送機械及びそれらの現在位置に応じて、前記荷物の輸送を担当する少なくとも1つの輸送機械である担当機械を選定すると共に、前記担当機械が前記荷物の積卸を行う荷役地点を選定し、
前記担当機械が前記荷役地点及び前記荷役地点を発着する時刻を演算して前記移動計画を作成し、
前記移動計画に基づいて、前記担当機械を管制する
ことを特徴とする輸送管理方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、輸送システムを構成するドローン等の各輸送機械の管制する輸送管理装置及び輸送管理方法に関する。
【背景技術】
【0002】
輸送業務のコスト低減や輸送時間の短縮等を目的として、ドローン等の無人輸送機械を用いた輸送システムが提案されている。この種のシステムとして、利便性向上の観点や、ドローンのみでは着陸地点の制約から住宅等への配達が困難であるという課題を解決する観点から、単一の輸送機械ではなく、例えばドローンとトラックといった複数の輸送機械を組み合わせることが提案されている。
【0003】
例えば特許文献1には、受取人の運転する車両上に荷物を積載した無人航空機を誘導して着陸させ、無人航空機と車両を連携させて荷物を配送するシステムが開示されている。
【0004】
また、特許文献2には、無人航空機と、特定のエリアでの配達を担当する車両からなるシステムにおいて、荷物を持った無人航空機が荷物の配達エリアに接近した際に、当該エリアの配達を担当する車両の位置を元に引き、渡し地点を指示することが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2022-66043号公報
【特許文献2】特許6775091号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
特許文献1,2に記載された技術では、無人航空機から車両に荷物が直接引き渡される。しかしながら、無人航空機と車両とでは、一般に車両の方が単独で輸送可能な荷物の重量や数量が大きいため、複数の無人航空機が輸送する荷物を一時的に荷役地点に保管しておき、それら複数の荷物を1台の車両でまとめて輸送することが効率的な場合もある。この場合、無人航空機と車両とを単に荷物の保管エリアに誘導するだけでは、各輸送機械の運行効率を適正化することができない。
【0007】
本発明は上記に鑑みなされたものであり、無人輸送機械を含む輸送システムの全体的な運行効率を向上させることができる輸送管理装置及び輸送管理方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記目的を達成するために、本発明は、少なくとも1つの無人輸送機械を含む複数の輸送機械の管制情報である移動計画を作成するコンピュータを有し、輸送物の輸送を管理する輸送管理装置であって、前記コンピュータは、前記輸送機械に対して前記輸送物の積卸をするための複数の荷役地点及び各位置を記憶する記憶装置にアクセス可能であり、入力された荷物の発送地点、発送時刻、及び宛先を基に、前記複数の輸送機械及びそれらの現在位置に応じて、前記荷物の輸送を担当する少なくとも1つの輸送機械である担当機械を選定すると共に、前記担当機械が前記荷物の積卸を行う荷役地点を選定し、前記担当機械が前記荷役地点及び前記荷役地点を発着する時刻を演算して前記移動計画を作成し、前記移動計画に基づいて、前記担当機械を管制する輸送管理装置を提供する。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、無人輸送機械を含む輸送システムの全体的な運行効率を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【
図1】本発明の一実施形態に係る輸送管理装置の概略構成を模式的に表す図である。
【
図2】本発明の一実施形態に係る輸送管理装置において有人輸送機械に送信される移動計画のイメージ図である。
【
図3】本発明の一実施形態に係る輸送管理装置による移動計画の作成と出力の手順を表すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下に図面を用いて本発明の実施の形態を説明する。
【0012】
図1は本発明の一実施形態に係る輸送管理装置の概略構成を表す模式図である。
図1に示した輸送管理装置1は、輸送機械群2の管制情報である移動計画を作成するコンピュータを有し、輸送物の輸送を管理する装置である。
【0013】
-輸送機械群-
輸送機械群2は、輸送管理装置1が管制対象とする輸送システムを構成する複数の輸送機械の総称である。この輸送機械群2には、ドローン等といった人間の運転(搭乗操作、遠隔操作)によることなく動作する無人輸送機械21が少なくとも1つ含まれる。無人輸送機械21には、ドローンに限らず、自動運転機能が備わった無人車両等といった運転者(搭乗者又は遠隔操縦者)を必要としないその他の輸送機械も含まれ得る。また、輸送機械群2には、運転者(搭乗者又は遠隔操縦者)が運転する1台又は複数台の有人輸送機械22も含まれ得る。有人輸送機械22には、例えばトラックやオートバイ、自転車等の車両の他、飛行機やヘリコプター等の航空機や船も含まれ得る。
【0014】
一部又は全部の有人輸送機械22(例えばトラック)には、運転室にモニタ23が備え付けられている。また、モニタ23に代えて、有人輸送機械22の運転者が携帯するモバイル端末24をモニタとして用いることもできる。モバイル端末24は、典型的にはスマートフォンであり、その他、タブレットPC、ノートPC、携帯電話、PDA等も含み得る。
【0015】
また、モバイル端末24は、有人輸送機械22の運転者に限らず、輸送機械群2の運用に関わる人員、例えば無人輸送機械21や有人輸送機械22に対する荷物の積卸を行う人員、無人輸送機械21や有人輸送機械22のバッテリの交換や充電、給油、その他のメンテナンスを行う人員等も携帯し得る。
【0016】
また、無人輸送機械21や有人輸送機械22、モバイル端末24には、個々にGNSS移動局が備わっており、GNSSシステムにより無人輸送機械21や有人輸送機械22、モバイル端末24の現在位置が取得される。
【0017】
また、無人輸送機械21や、動力で動く有人輸送機械22には、それぞれコンピュータが搭載されている。これらコンピュータは、輸送管理装置1と通信可能であり、バッテリ残量や燃料残量、機体の現在位置等を輸送管理装置1に送信したり、輸送管理装置1から移動計画を受信したりする。無人輸送機械21においては、受信した移動計画に従ってコンピュータが機体を制御して自律的に移動する。有人輸送機械22においては、受信した移動計画をコンピュータがモニタ23に表示出力する。同様に、モバイル端末24も、受信した移動計画を表示出力する。
【0018】
-輸送管理装置-
図1に示した輸送管理装置1は、記憶装置11、コンピュータ12、及び通信装置13を含んで構成される。
【0019】
記憶装置11は、例えばHDD等を用いて構成され、無人輸送機械21や有人輸送機械22に対して輸送物(荷物)の積卸をするための複数の荷役地点及びそれらの各位置を記憶している。その他、輸送システムに属する無人輸送機械21や有人輸送機械22の各々のID、種類といった情報(データ)が、記憶装置11に併せて記憶されるようにしても良い。
【0020】
また、無人輸送機械21や有人輸送機械22から受信される現在位置やバッテリ残量、燃料残量を基に輸送管理装置1で演算される輸送機械毎の現在位置や現在の航続可能距離といった情報(データ)が、記憶装置11に記憶されるようにしても良い。
図1では、単一の記憶装置11を図示しているが、記憶装置11は複数存在していても良い。
【0021】
また、記憶装置11には、好ましくは、荷役地点に設置された荷物の積卸用設備に係る設備情報(積卸用設備の種類、数量等)を記憶しておく。積卸用設備とは、輸送機械に対して荷物を卸ろしたり積み込んだりするための設備である。この積卸用設備には、例えば、ロボットアームやコンベヤ等の無人輸送機械21に対する荷物の積卸を自動かつ無人で実行する一又は複数の機器からなる装置の他にも、フォークリフトやクレーン等の作業員が運転又は操作する荷役機械等が含まれる。
【0022】
更には、記憶装置11には、好ましくは、荷役地点毎に荷物の保管状況に係る情報を記憶しておく。荷物の保管状況には、例えば、荷役地点の保管容量に対する現在保管されている荷物量の割合、現在の荷物の受け入れ可能量等といった情報が含まれる。
【0023】
なお、記憶装置11は、コンピュータ12の筐体の内部に組み込まれていても良いし、コンピュータ12に端子に接続されていても良い。また、記憶装置11は、有線又は無線のネットワークを介してコンピュータ12に接続される構成であっても良い。
【0024】
コンピュータ12は、例えばCPU等のプロセッサ、各種プログラムを格納するROM、演算過程のデータを一時的に可能するRAM等を有し、上記移動計画の作成に係る機能を実現するソフトウェアを実行する。コンピュータ12は、記憶装置11にアクセス可能である。コンピュータ12は、キーボードやマウス等の入力装置又は他の端末で入力されてネットワーク経由で入力された、荷物の発送地点、発送時刻、及び宛先を基に、各輸送機械及びそれらの現在位置に応じて、荷物の輸送を担当する少なくとも1つの輸送機械である担当機械を選定すると共に、担当機械が荷物の積卸を行う荷役地点を選定する。また、コンピュータ12は、担当機械が荷役地点及び荷役地点を発着する時刻を演算し、当該担当機械の移動計画を作成する。なお、入力装置により入力される荷物の情報としては、その他、荷物の数量や重量、大きさ、内容物の種類(割れ物、衣類、食品等)を含めることもできる。
【0025】
なお、コンピュータ12は、作成した移動計画を記憶装置11やその他の記憶媒体14に書き出し、保存することができる。記憶媒体14には、コンピュータ12に有線又は無線で接続される半導体メモリや外付けHHD、ネットワークメモリ、CD-ROM等の各種記憶装置を用いることができる。
【0026】
通信装置13は、例えばインターネットやイントラネット等との接続が可能な有線又は無線の通信装置である。コンピュータ12は、作成した輸送機械毎の移動計画を、通信装置13を介して対応する無人輸送機械、有人輸送機械22、又はモバイル端末24に送信し、担当機械に選定した輸送機械を管制する。無人輸送機械21に送信される移動計画は無人輸送機械21に対する動作指令となり、有人輸送機械22に送信される移動計画は有人輸送機械22のモニタ23やモバイル端末24に対する表示指令となる。
【0027】
また、通信装置13を介して、コンピュータ12はネットワークから天候情報15や交通情報16を受信可能である。
【0028】
-移動計画-
コンピュータ12が作成する移動計画は、輸送機械群2の管制情報の一種であり、個々の無人輸送機械21や有人輸送機械22についてそれぞれ状況に応じて逐次作成される。具体的には、移動計画には、輸送機械毎に、荷物の積卸をする荷役地点(例えば荷役地点のID、名称、位置情報等)及びその荷役地点を発着する予定時刻が含まれる。荷役地点は、輸送システムによる荷物の配送対象エリア内で予め設定された荷物の保管場所であり、例えば輸送システムの運用者の営業所や倉庫等である。その他、荷役地点において他の輸送機械との間で荷物の受け渡しが予定される場合には、輸送機械個別の移動計画に、荷物の受け渡しの相手となる輸送機械(例えば輸送機械のID、種類、発着予定時刻等)を含めても良い。
【0029】
図2は有人輸送機械22に送信される移動計画のイメージ図である。
図2の例では、当該有人輸送機械22が荷物を積み込む荷役地点P2、宛先地点G、荷役地点P2に到着する予定時刻、荷物を積み込む積卸作業時刻、荷役地点P2から宛先地点の移動時間として想定される想定所要移動時間、宛先地点Gに到着する予定時刻、荷物を卸す積卸作業時刻、といった情報が移動計画200としてモニタ23に表示されている。
【0030】
このとき、コンピュータ12は、通信装置13を介してネットワークから天候情報15及び交通情報16の少なくとも一方を受信し、担当機械に選定した輸送機械の荷役地点への到達可否、又は遅延時間を判断し前記移動計画に反映させる。例えば強風や大雨等の悪天候でドローンの航行に支障がある場合、ドローンが担当機械の候補から外され、トラック等の車両が担当機械に選定される、といったように天候情報15が移動計画の作成に反映され得る。また、例えば荷物の発送地点と宛先に応じ、発送地点から宛先までの輸送ルートの候補が複数挙がった場合、いずれかの輸送ルートの候補に含まれる陸路で渋滞が発生しているかどうかを確認できる。渋滞の発生が確認された場合、渋滞による予想遅延時間を演算し、輸送ルートの各候補において荷物の輸送にかかる予定所要時間を補正した上で、最も合理的な(例えば輸送時間が最も短い、或いは輸送コストが最も安い)輸送ルートを選定する、といったように交通情報16が移動計画の作成に反映されるようにすることができる。
【0031】
また、記憶装置11に記憶された荷役地点の上記の設備情報に基づき、コンピュータ12は、荷役地点における担当機械に対する荷物の積卸について積卸用設備の利用可否を判断することができる。この場合、コンピュータ12により、積卸用設備を利用して短時間かつ低コストで担当機械に対する荷物の積卸を行うことができる、或いは積卸設備が利用できず荷物の積卸に複数の人員を要する、といったことを判断することができる。このように、コンピュータ12は、荷物の積卸に要する時間やコストを荷役地点毎に比較する等して、設備情報を移動計画に反映させることも可能である。
【0032】
更には、コンピュータ12は、例えば荷物の数量や重量等を基に、選定された荷役地点で荷物の積卸を行うための所要人数を、移動計画を作成するための基礎情報として演算することもできる。その際、コンピュータ12は、荷役地点の人員や荷役地点に向かう有人輸送機械22の搭乗者を加算しても、荷役対象の荷物の積卸に要する所要人数に満たない場合、当該荷役地点を選定候補から除外することができる。所要人数は、例えば人員1名当たりの荷役可能重量を予め定めておき、この荷役可能重量で荷役対象の荷物の重量を除算し、端数を切り上げて演算することが考えられる。このように、コンピュータ12は、所要人数を考慮して移動計画を作成し、作成した移動計画を担当機械に選定された有人輸送機械22のモニタ23、又は当該荷役地点に属する作業員が携帯するモバイル端末24に送信し表示出力させることで、有人輸送機械22の搭乗者や荷役地点の作業員を含め、荷物の積卸を行うための所要人数が積卸の際に荷役地点に集まるように人員の誘導が促される。
【0033】
-移動計画の作成-
図3は輸送管理装置1による移動計画の作成と出力の手順を表すフローチャート、
図4は移動計画作成のイメージ図である。
【0034】
(処理50)
輸送を希望する荷物について、発送地点110や発送時刻、宛先地点113、荷物ID等の情報がコンピュータ12に入力され登録されると、コンピュータ12は、処理50において当該荷物について
図3のフローを開始する。
【0035】
(処理51)
図3のフローを開始すると、まず、コンピュータ12は、処理51において、発送地点110で当該荷物の引き取りが可能な輸送機械の選定を行う。例えば各輸送機械の現在位置に基づき、発送地点110に発送時刻前に到着可能な輸送機械の候補を抽出する。その際、発送地点110と現在位置の置関では発送地点110に発送時刻前に到着可能な輸送機械であっても、既に移動計画が作成されていて既存の移動計画を変更しなければならない輸送機械については候補から外され、移動計画が作成されていない輸送機械や、移動計画が作成されていても既存の移動計画を変更することなく発送地点110に発送時刻前に到着可能な輸送機械が優先的に抽出される。
【0036】
図4においては、処理51において無人輸送機械21であるドローン101が発送地点110に発送時刻から逆算した積載時刻(12:10)前に到達可能(到着可能時刻11:58)であることから担当機械として選定された場合を想定し図示している。
【0037】
(処理52)
次に、コンピュータ12は、処理52において、記憶装置11から荷役地点の位置情報を取得し、発送地点110と宛先地点113の位置関係やドローン101の航続距離等の情報を基に、荷役地点の候補を必要に応じて少なくとも1つ抽出する。
【0038】
図4においては、処理52において2つの荷役地点111及び荷役地点112が抽出された場合を想定し図示している。
【0039】
また、コンピュータ12は、荷役地点111及び荷役地点112の現在の荷物受け入れ可能量や設備情報等を基に、荷役地点111及び荷役地点112に荷卸し可能であるかどうかを判断し、可能な場合には荷役地点111及び荷役地点112へのドローン101の到達予定時刻を演算し、演算した到着予定時刻を基に、荷役地点111及び荷役地点112における荷卸予定時刻を決定する。
【0040】
図4においては、処理52において、荷役地点111及び荷役地点112でドローン101は荷卸し可能であり、荷役地点111及び荷役地点112における荷卸予定時刻としてそれぞれ12:10,12:20が演算された場合を図示している。
【0041】
(処理53)
次にコンピュータ12は、処理53において、担当機械が宛先地点113に到着する経路を輸送経路として記憶装置11又はその他の記憶装置に記録し登録する。
【0042】
図4の例では、まず処理52で選定された荷役地点111又は荷役地点112がそれぞれ宛先地点113であるかどうかが判定される。荷役地点111又は荷役地点112が宛先地点113である場合、すなわちドローン101で荷物を宛先地点103まで輸送可能である場合に、その経路(ドローン101が宛先地点113で荷卸しする)が輸送経路として記憶装置11又はその他の記憶装置に登録される。
図4においては、荷役地点111及び荷役地点112は宛先地点113ではなくドローン101で宛先地点113に荷卸しはできないため、現時点(ドローン101の到着地に係る判断時)では該当する輸送経路は存在せず登録は行われない。
【0043】
(処理54)
次に、コンピュータ12は、処理54において、輸送経路の探索を終了するか判断を行い、探索を継続する場合には処理55に手順を移し、終了する場合には処理56に手順を移す。処理54の実例としては、輸送経路の件数が規定値に到達した場合や、処理50で
図3のフローを開始してからの経過時間が規定時間に達した場合に、輸送経路の探索を終了すること等が考えられる。
図4においては、現時点(ドローン101の到着地に係る判断時)では該当する輸送経路は存在しないため、処理54の判定は成立せず、“NO”の判断が行われて処理55に手順が移る。
【0044】
(処理55)
処理54で移動計画候補の探索を継続すると判断した場合、次にコンピュータ12は、処理55に手順を移し、荷役地点111及び荷役地点112において、処理52で算出した荷卸予定時刻以降に荷物の積載が可能な輸送機械(つまり荷役地点111及び荷役地点112に荷卸しした担当機械から荷物を引き継ぐ他の担当機械)の選定を行って処理52に手順を戻す。処理54の1つの実例としては、例えば荷役地点111及び荷役地点112に各々の荷卸予定時刻以前に到着し荷卸予定時刻まで荷役地点111及び荷役地点112で待機して荷物を積み込む場合、又は荷役地点111及び荷役地点112に各々の荷卸予定時刻以降に到着して速やかに荷物を積み込む場合を想定し、処理51でドローン101を選定したときと同様に既存の移動計画を変更することなく対応可能な輸送機械が引継ぎの担当機械として選定される。
【0045】
図4においては、処理55において、荷役地点111及び荷役地点112について、それぞれ有人輸送機械22であるトラック102がドローン101の荷卸予定時刻以降/以前に到着して荷積み可能であると演算され、更に処理52,53においてトラック102が宛先地点113に12:50,12:40にそれぞれ到着可能であると演算され、これら2つの輸送経路が登録された場合を図示している。こうして輸送経路が登録されることによって続く処理54で条件が満たされると、コンピュータ12は、“YES”の判断を行って処理56に手順を移す。
【0046】
(処理56)
処理54で輸送経路の探索を終了すると判断した場合、次にコンピュータ12は、処理56において、各輸送経路の評価を実施し、評価結果に基づき移動計画を決定する。処理56の実例としては、例えば各輸送機械の拘束時間及び移動距離に基づく輸送コスト、及び荷物の輸送に要する時間から算出される効率コストを評価項目として演算し、輸送コストと効率コストの総和が最も小さい輸送経路を移動計画の基礎として特定することが考えられる。
【0047】
例えば、
図4においては、経路120,121,125を経由する第1の輸送経路と、経路120,122,126を経由する第2の輸送経路が登録されている。第1の輸送経路は、第2の輸送経路に比べて、宛先地点113への到着は遅くなるが、荷役地点111においてトラック102(搭乗者)の待機時間がないという特徴がある。一方、第2の輸送経路は、第1の輸送経路と比べて、荷役地点112で待機時間が発生するが、宛先地点113への到着が早いという特徴がある。そのため、これらのトレードオフを考慮すべく、上記のように輸送に要する時間や費用に基づく関数を定義しておき、最適解となる輸送経路を選定する手法がこれらの選定手法として考えられる。ここでは、第2の輸送経路が選定されるものとする。
【0048】
(処理57)
次に、コンピュータ12は、処理57において、選定した第2の輸送経路について、各担当機械、つまりドローン101及びトラック102が通過すべき発送地点110、荷役地点112、宛先地点113、及びこれら各地点における発着時刻や積卸時刻を移動計画として、通信装置13を経由して各輸送機械(ドローン101、トラック102)や、必要に応じてトラック102の搭乗者や荷役地点112等の人員が携帯するモバイル端末24に送信し、処理50で受け付けた荷物について
図3のフローを終了する。その際、コンピュータ12は、記憶装置11や記憶媒体14等に移動計画を出力して保存する。記憶媒体14への移動計画の保存は、コンピュータ12に対する要求操作に応じて実行されるようにすることもできる。
【0049】
なお、前述した通り、移動計画には、天候情報15や交通情報16も反映され得る。また、発送地点110、荷役地点111及び荷役地点112、宛先地点113において、ドローン101やトラック102に対する荷物の積卸に人員を要する場合、前述した通りモニタ23やモバイル端末24等に移動計画が表示されることにより、所要の人員が確保され得る。
【0050】
移動計画の輸送機械への送信は、無人輸送機械に対しては、当該無人輸送機械を運行するにあたって通常必要なコマンド形態に従って行われ、有人輸送機械に対しては、当該有人輸送機械を運行する搭乗者が目視するモニタ23やモバイル端末24に画像として送信することが考えられる。
【0051】
-効果-
本実施形態によれば、荷役地点における無人輸送機械21を含む複数の担当機械間の荷物の引き渡しを適正にスケジュールすることができ、必要に応じて複数の担当機械を連携させた効率的な輸送システムの実現が可能となる。これにより、ドローン101等の無人輸送機械21を含む輸送システムの全体的な運行効率を向上させることができる。
【0052】
また、前述した通り、移動計画に、荷役地点の周辺区域の天候情報15や交通情報16を適宜反映させることができる。例えば、渋滞等によって遅延が予想される場合には、到着予定時間を遅延時間だけ遅らせて算出したり、強風により荷役地点へのドローンの到着が困難である場合には陸送を優先したりして、想定していない遅延や不達によって移動計画が実現されないリスクを抑えることができる。このように、担当機械の選定や輸送経路の抽出を含めて、天候や交通状況に応じて柔軟に適正な移動計画を作成することができる。
【0053】
また、荷役地点毎に担当機械に対する荷物の積卸について荷役地点の設備情報に基づき積卸用設備の利用可否を判断し移動計画に反映できる。例えば、無人輸送機械21に対する荷物の自動積卸が可能な荷役地点や、無人輸送機械21からの荷卸しは可能であるが荷積みには作業員を要する荷役地点等、積卸用設備に差がある複数の荷役地点が候補に挙がる場合に、こうした積卸用設備の制約を考慮して移動計画を作成することができる。この点も、適正な移動計画の柔軟な作成に貢献し得る。
【0054】
また、コンピュータ12は、担当機械に対して各荷役地点で荷物の積卸をするために必要な人数を演算できる。その際、コンピュータ12は、荷役地点の人員や荷役地点に向かう有人輸送機械22の搭乗者を加算しても、荷役対象の荷物の積卸に要する所要人数に満たない場合、当該荷役地点を選定候補から除外することができる。このように、所要人数を考慮して作成された移動計画が、担当機械に選定された有人輸送機械22のモニタ23や、輸送経路に含まれる荷役地点の人員が携帯するモバイル端末24に表示されることで、有人輸送機械22の搭乗者や荷役地点の作業員を含め、荷物の積卸を行うための所要人数が積卸の際に荷役地点に集まるように人員の誘導を促すことができる。
【0055】
また、無人輸送機械21に対する荷物の積卸用設備がなく本来的には経路として選定されない荷役地点であっても、必要数の人員が確保できることが見込まれる荷役地点については、輸送経路の選択肢に含めることができ、荷役地点の設備投資にかかるコストを低減することもできる。これらの点も、輸送システムの運行効率の向上に貢献し得る。
【0056】
また、記憶装置11や記憶媒体14等に移動計画が保存されるので、移動計画についての事後的な確認、或いは機械学習等に履歴を利用することができる。
【符号の説明】
【0057】
1…輸送管理装置、11…記憶装置、12…コンピュータ、14…記憶媒体、15…天候情報、16…交通情報、21…無人輸送機械、22…有人輸送機械、23…モニタ、24…モバイル端末、110…発送地点、111,112…荷役地点、113…宛先地点、200…移動計画
【手続補正書】
【提出日】2024-03-05
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
少なくとも1つの無人輸送機械を含む複数の輸送機械の移動計画を作成するコンピュータを有し、輸送物の輸送を管理する輸送管理装置であって、
前記コンピュータは、
前記輸送機械が前記輸送物の積卸をするための複数の荷役地点の位置を記憶する記憶装置にアクセス可能であり、
入力された荷物の発送地点、発送時刻、及び宛先を基に、前記複数の輸送機械の現在位置に応じて、前記荷物の輸送を担当する少なくとも1つの輸送機械である担当機械を選定すると共に、前記担当機械が前記荷物の積卸を行う荷役地点を選定し、
前記担当機械が前記荷役地点及び前記荷役地点を発着する時刻を演算して前記移動計画を作成し、
前記移動計画に基づいて、前記担当機械を管制する
ことを特徴とする輸送管理装置。
【請求項2】
請求項1に記載の輸送管理装置において、
前記コンピュータは、選定された前記荷役地点の周辺区域の天候情報及び交通情報の少なくとも一方を受信し、前記担当機械の前記荷役地点への到達可否又は遅延時間を判断し前記移動計画に反映させることを特徴とする輸送管理装置。
【請求項3】
請求項1に記載の輸送管理装置において、
前記記憶装置は、前記荷役地点に設置された前記荷物の積卸用設備に係る設備情報を記憶しており、
前記コンピュータは、前記設備情報に基づき、前記荷役地点における前記担当機械に対する前記荷物の積卸について前記積卸用設備の利用可否を判断し前記移動計画に反映させることを特徴とする輸送管理装置。
【請求項4】
請求項1に記載の輸送管理装置において、
前記コンピュータは、選定された前記荷役地点で前記荷物の積卸を行うための所要人数を演算し、前記担当機械に選定された有人輸送機械のモニタ又は作業員が携帯するモバイル端末に前記移動計画を出力することを特徴とする輸送管理装置。
【請求項5】
請求項1に記載の輸送管理装置において、
前記コンピュータは、前記記憶装置又はその他の記憶媒体に前記移動計画を保存することを特徴とする輸送管理装置。
【請求項6】
請求項1に記載の輸送管理装置において、
前記無人輸送機械は、飛行体であることを特徴とする輸送管理装置。
【請求項7】
少なくとも1つの無人輸送機械を含む複数の輸送機械の移動計画を作成し、輸送物の輸送を管理する輸送管理方法であって、
前記輸送機械が前記輸送物の積卸をするための複数の荷役地点の位置を設定しておき、
荷物の発送地点、発送時刻、及び宛先を基に、前記複数の輸送機械の現在位置に応じて、前記荷物の輸送を担当する少なくとも1つの輸送機械である担当機械を選定すると共に、前記担当機械が前記荷物の積卸を行う荷役地点を選定し、
前記担当機械が前記荷役地点及び前記荷役地点を発着する時刻を演算して前記移動計画を作成し、
前記移動計画に基づいて、前記担当機械を管制する
ことを特徴とする輸送管理方法。
【請求項8】
輸送物の輸送を行う複数の飛行体と、複数の飛行体の移動計画を作成するコンピュータとを有し、輸送物の輸送を管理する輸送管理システムであって、
前記コンピュータは、
前記飛行体が前記輸送物の積卸をするための複数の荷役地点の位置を記憶する記憶装置にアクセス可能であり、
入力された荷物の発送地点、発送時刻、及び宛先を基に、前記複数の飛行体の現在位置に応じて、前記荷物の輸送を担当する少なくとも1つの飛行体である担当機械を選定すると共に、前記担当機械が前記荷物の積卸を行う荷役地点を選定し、
前記担当機械が前記荷役地点及び前記荷役地点を発着する時刻を演算して前記移動計画を作成し、
前記飛行体は、前記移動計画に基づいて動作する
ことを特徴とする輸送管理システム。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0001
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0001】
本発明は、輸送管理装置、輸送管理方法及び輸送管理システムに関する。
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0007
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0007】
本発明は上記に鑑みなされたものであり、無人輸送機械を含む輸送システムの全体的な運行効率を向上させることができる輸送管理装置、輸送管理方法及び輸送管理システムを提供することを目的とする。
【手続補正5】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0008
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0008】
上記目的を達成するために、本発明は、少なくとも1つの無人輸送機械を含む複数の輸送機械の移動計画を作成するコンピュータを有し、輸送物の輸送を管理する輸送管理装置であって、前記コンピュータは、前記輸送機械が前記輸送物の積卸をするための複数の荷役地点の位置を記憶する記憶装置にアクセス可能であり、入力された荷物の発送地点、発送時刻、及び宛先を基に、前記複数の輸送機械の現在位置に応じて、前記荷物の輸送を担当する少なくとも1つの輸送機械である担当機械を選定すると共に、前記担当機械が前記荷物の積卸を行う荷役地点を選定し、前記担当機械が前記荷役地点及び前記荷役地点を発着する時刻を演算して前記移動計画を作成する輸送管理装置を提供する。
【手続補正書】
【提出日】2024-07-18
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
少なくとも1つの無人輸送機械を含む複数の輸送機械の移動計画を作成するコンピュータを有し、輸送物の輸送を管理する輸送管理装置であって、
前記コンピュータは、
前記輸送機械が前記輸送物の積卸をするための複数の荷役地点の位置を記憶する記憶装置にアクセス可能であり、
入力された荷物の発送地点、発送時刻、及び宛先を基に、前記複数の輸送機械の現在位置に応じて、前記荷物の輸送を担当する少なくとも1つの輸送機械である担当機械を選定すると共に、前記担当機械が前記荷物の積卸を行う荷役地点を選定し、
前記担当機械が前記荷役地点及び前記荷役地点を発着する時刻を演算して前記移動計画を作成し、
前記移動計画に基づいて、前記担当機械を管制し、
選定された前記荷役地点で前記荷物の積卸を行うための所要人数を演算し、前記担当機械に選定された有人輸送機械のモニタ又は作業員が携帯するモバイル端末に前記移動計画を出力する
ことを特徴とする輸送管理装置。
【請求項2】
請求項1に記載の輸送管理装置において、
前記コンピュータは、選定された前記荷役地点の周辺区域の天候情報及び交通情報の少なくとも一方を受信し、前記担当機械の前記荷役地点への到達可否又は遅延時間を判断し前記移動計画に反映させることを特徴とする輸送管理装置。
【請求項3】
請求項1に記載の輸送管理装置において、
前記記憶装置は、前記荷役地点に設置された前記荷物の積卸用設備に係る設備情報を記憶しており、
前記コンピュータは、前記設備情報に基づき、前記荷役地点における前記担当機械に対する前記荷物の積卸について前記積卸用設備の利用可否を判断し前記移動計画に反映させることを特徴とする輸送管理装置。
【請求項4】
請求項1に記載の輸送管理装置において、
前記コンピュータは、前記記憶装置又はその他の記憶媒体に前記移動計画を保存することを特徴とする輸送管理装置。
【請求項5】
請求項1に記載の輸送管理装置において、
前記無人輸送機械は、飛行体であることを特徴とする輸送管理装置。
【請求項6】
少なくとも1つの無人輸送機械を含む複数の輸送機械の移動計画を作成し、輸送物の輸送を管理する輸送管理方法であって、
前記輸送機械が前記輸送物の積卸をするための複数の荷役地点の位置を設定しておき、
荷物の発送地点、発送時刻、及び宛先を基に、前記複数の輸送機械の現在位置に応じて、前記荷物の輸送を担当する少なくとも1つの輸送機械である担当機械を選定すると共に、前記担当機械が前記荷物の積卸を行う荷役地点を選定し、
前記担当機械が前記荷役地点及び前記荷役地点を発着する時刻を演算して前記移動計画を作成し、
前記移動計画に基づいて、前記担当機械を管制し、
選定された前記荷役地点で前記荷物の積卸を行うための所要人数を演算し、前記担当機械に選定された有人輸送機械のモニタ又は作業員が携帯するモバイル端末に前記移動計画を出力する
ことを特徴とする輸送管理方法。
【請求項7】
輸送物の輸送を行う複数の飛行体と、複数の飛行体の移動計画を作成するコンピュータとを有し、輸送物の輸送を管理する輸送管理システムであって、
前記コンピュータは、
前記飛行体が前記輸送物の積卸をするための複数の荷役地点の位置を記憶する記憶装置にアクセス可能であり、
入力された荷物の発送地点、発送時刻、及び宛先を基に、前記複数の飛行体の現在位置に応じて、前記荷物の輸送を担当する少なくとも1つの飛行体である担当機械を選定すると共に、前記担当機械が前記荷物の積卸を行う荷役地点を選定し、
前記担当機械が前記荷役地点及び前記荷役地点を発着する時刻を演算して前記移動計画を作成し、
選定された前記荷役地点で前記荷物の積卸を行うための所要人数を演算し、前記担当機械に選定された有人輸送機械のモニタ又は作業員が携帯するモバイル端末に前記移動計画を出力し、
前記飛行体は、前記移動計画に基づいて動作する
ことを特徴とする輸送管理システム。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0008
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0008】
上記目的を達成するために、本発明は、少なくとも1つの無人輸送機械を含む複数の輸送機械の移動計画を作成するコンピュータを有し、輸送物の輸送を管理する輸送管理装置であって、前記コンピュータは、前記輸送機械が前記輸送物の積卸をするための複数の荷役地点の位置を記憶する記憶装置にアクセス可能であり、入力された荷物の発送地点、発送時刻、及び宛先を基に、前記複数の輸送機械の現在位置に応じて、前記荷物の輸送を担当する少なくとも1つの輸送機械である担当機械を選定すると共に、前記担当機械が前記荷物の積卸を行う荷役地点を選定し、前記担当機械が前記荷役地点及び前記荷役地点を発着する時刻を演算して前記移動計画を作成し、前記移動計画に基づいて、前記担当機械を管制し、選定された前記荷役地点で前記荷物の積卸を行うための所要人数を演算し、前記担当機械に選定された有人輸送機械のモニタ又は作業員が携帯するモバイル端末に前記移動計画を出力する輸送管理装置を提供する。