(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024179317
(43)【公開日】2024-12-26
(54)【発明の名称】シートカバー取付構造及び車両用シート
(51)【国際特許分類】
B60N 2/58 20060101AFI20241219BHJP
A47C 31/02 20060101ALI20241219BHJP
B68G 7/05 20060101ALI20241219BHJP
【FI】
B60N2/58
A47C31/02 B
B68G7/05 Z
【審査請求】未請求
【請求項の数】5
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023098064
(22)【出願日】2023-06-14
(71)【出願人】
【識別番号】000004640
【氏名又は名称】日本発條株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001519
【氏名又は名称】弁理士法人太陽国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】佐藤 利春
【テーマコード(参考)】
3B087
【Fターム(参考)】
3B087DE03
3B087DE10
(57)【要約】
【課題】車両用シートの解体を容易にする。
【解決手段】シートカバー取付構造12は、車両用シート10のシートバックフレーム20に支持されたシートバックパッド28に被せられるカバー本体38及びカバー本体38から延出された複数の係止紐40を有するシートバックカバー36と、シートバックフレーム20に対して着脱可能に取り付けられ、複数の係止紐40が係止されたブッシュ42と、を備える。
【選択図】
図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
車両用シートの内部構造物に支持されたパッドに被せられるカバー本体及び前記カバー本体から延出された複数の係止紐を有するシートカバーと、
前記内部構造物に取り付けられ、前記内部構造物に対して少なくとも一部が着脱可能とされ、前記少なくとも一部に前記複数の係止紐が係止された紐係止部材と、
を備えたシートカバー取付構造。
【請求項2】
前記内部構造物に対して着脱可能に取り付けられ、前記車両用シートの意匠面を形成する外装部品を備え、
前記紐係止部材の前記少なくとも一部は、前記外装部品に設けられた引掛爪に係合して前記外装部品に保持される請求項1に記載のシートカバー取付構造。
【請求項3】
前記外装部品に対する前記少なくとも一部の保持強度は、前記内部構造物に対する前記少なくとも一部の保持強度よりも高く設定されている請求項2に記載のシートカバー取付構造。
【請求項4】
前記紐係止部材の前記少なくとも一部は、前記複数の係止紐がそれぞれ係止される複数の係止部を有している請求項1又は請求項2に記載のシートカバー取付構造。
【請求項5】
内部構造物と、
前記内部構造物に支持されたパッドと、
前記シートカバーの前記カバー本体が前記パッドに被せられ、前記紐係止部材が前記内部構造物に取り付けられた請求項1又は請求項2に記載のシートカバー取付構造と、
を備えた車両用シート。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、車両用シートに関し、特にシートカバーの取付構造に関する。
【背景技術】
【0002】
下記特許文献1に開示されたシートカバーの係着構造では、シートカバーに取り付けられている紐部材をパッドに貫通させてシートカバーをパッドにカバーリングし、このカバーリングしたシートカバーの紐部材をパッドの長手方向に沿って掛け留めると共に、シートカバーの側面下縁をシートフレームに掛け留める。上記のように紐部材を掛け留めることにより、シートカバーをパッドに係着させている場合でも、補強部材を別途に必要とすることなく係着させるようにしている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記の先行技術において、シートが解体されるときには、シートカバー及びパッドがシートフレームから取り外される。この際には、シートフレームに対するシートカバーの掛け留めを解除すると共に、パッドに対する紐部材の掛け留めを解除する必要がある。シートカバーに複数の紐部材が取り付けられている場合、パッドに対する複数の紐部材の掛け留めをそれぞれ解除する必要があり、解体が煩雑になる。
【0005】
本発明は上記事実を考慮し、車両用シートの解体が容易なシートカバー取付構造及び該シートカバー取付構造を備えた車両用シートを得ることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
第1の態様のシートカバー取付構造は、車両用シートの内部構造物に支持されたパッドに被せられるカバー本体及び前記カバー本体から延出された複数の係止紐を有するシートカバーと、前記内部構造物に取り付けられ、前記内部構造物に対して少なくとも一部が着脱可能とされ、前記少なくとも一部に前記複数の係止紐が係止された紐係止部材と、を備えている。
【0007】
第1の態様のシートカバー取付構造では、車両用シートの内部構造物(例えば、フレーム)に支持されたパッドにシートカバーのカバー本体が被せられている。このカバー本体から延出された複数の係止紐は、上記の内部構造物に取り付けられた紐係止部材の少なくとも一部に係止されている。これにより、シートカバーの複数の係止紐が紐係止部材を介して内部構造物に係止されており、シートカバー及びパッドが内部構造物に保持されている。車両用シートの解体時には、紐係止部材の少なくとも一部を内部構造物から取り外すことで、内部構造物に対する複数の係止紐の係止を同時に解除することができる。しかも、この解除によってシートカバー及びパッドが内部構造物から取り外し可能となる。これにより、車両用シートの解体が容易になる。
【0008】
第2の態様のシートカバー取付構造は、第1の態様において、前記内部構造物に対して着脱可能に取り付けられ、前記車両用シートの意匠面を形成する外装部品を備え、前記紐係止部材の前記少なくとも一部は、前記外装部品に設けられた引掛爪に係合して前記外装部品に保持される。
【0009】
第2の態様のシートカバー取付構造では、車両用シートの内部構造物に対して着脱可能に取り付けられた外装部品が車両用シートの意匠面を形成する。この外装部品に設けられた引掛爪が紐係止部材の少なくとも一部と係合することで、紐係止部材の少なくとも一部が外装部品に保持されている。このため、車両用シートの解体時には、外装部品を内部構造物から取り外すことで、紐係止部材の少なくとも一部が外装部品と一緒に内部構造物から取り外されるようにすることができる。これにより、車両用シートの解体が一層容易になる。
【0010】
第3の態様のシートカバー取付構造は、第1の態様又は第2の態様において、前記外装部品に対する前記少なくとも一部の保持強度は、前記内部構造物に対する前記少なくとも一部の保持強度よりも高く設定されている。
【0011】
第3の態様のシートカバー取付構造では、上記のように構成されているので、外装部品を内部構造物から取り外す際に、紐係止部材の少なくとも一部が外装部品と一緒に内部構造物から確実に取り外されるようにすることができる。
【0012】
第4の態様のシートカバー取付構造は、第1の態様~第3の態様の何れか1つの態様において、前記紐係止部材の少なくとも一部は、前記複数の係止紐がそれぞれ係止される複数の係止部を有している。
【0013】
第4の態様のシートカバー取付構造では、シートカバーが有する複数の係止紐は、紐係止部材の少なくとも一部が有する複数の係止部にそれぞれ係止される。これにより、例えば複数の係止紐が1つの係止部に係止される場合と比較して、係止紐の係止作業が容易になる。
【0014】
第5の態様の車両用シートは、内部構造物と、前記内部構造物に支持されたパッドと、前記シートカバーの前記カバー本体が前記パッドに被せられ、前記紐係止部材が前記内部構造物に取り付けられた第1の態様~第4の態様の何れか1つの態様のシートカバー取付構造と、を備えている。
【0015】
第5の態様の車両用シートでは、内部構造物に支持されたパッドにシートカバーのカバー本体が被せられており、上記の内部構造物に紐係止部材が取り付けられている。上記のシートカバー及び紐係止部材は、第1の態様~第4の態様の何れか1つの態様のシートカバー取付構造のものであるため、前述した効果が得られる。
【発明の効果】
【0016】
以上説明したように、本発明によれば、車両用シートの解体が容易になる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【
図1】実施形態に係る車両用シートを示す斜視図である。
【
図2】実施形態に係る車両用シートを示す分解斜視図である。
【
図3】実施形態に係る車両用シートの主要部を示す背面図である。
【
図4】
図3に示される構成の一部を拡大して示す拡大背面図である。
【
図5】実施形態に係る車両用シートが備えるブッシュを示す正面図である。
【
図8】実施形態に係る車両用シートが備えるフレームの背面の一部を示す背面図である。
【
図10】フレームへのブッシュの取り付け途中の状態を示す側面図である。
【
図11】フレームへのブッシュの取り付け完了状態を示す側面図である。
【
図12】実施形態に係る車両用シートの一部を示す断面図である。
【
図13】実施形態に係る車両用シートのシートバックからバックボードが取り外された状態を示す
図12に対応した断面図である。
【
図14】シートバックのフレームからシートバックパッド及びシートバックカバーが取り外された状態を示す斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下、
図1~
図14を参照して本発明の一実施形態に係る車両用シート10について説明する。なお、各図中においては、図面を見易くする関係から一部の符号を省略している場合がある。また、各図中に適宜記載された矢印FR、LH及びUPは、車両用シート10の前方、左方及び上方をそれぞれ示している。以下、単に前後左右上下の方向を用いて説明する場合、車両用シート10に対する方向を示すものとする。
【0019】
図1に示されるように、本実施形態に係る車両用シート10は、乗員が着座するシートクッション14と、乗員の背部を支持するシートバック16と、乗員の頭部を支持するヘッドレスト18とを備えている。
【0020】
図2に示されるように、シートバック16は、骨格であるシートバックフレーム20と、クッション材であるシートバックパッド28と、背面板であるバックボード32と、表皮であるシートバックカバー36とを備えている。シートバックフレーム20は、本発明における「内部構造物」に相当し、シートバックパッド28は、本発明における「パッド」に相当し、バックボード32は、本発明における「外装部品」に相当し、シートバックカバー36は、本発明における「シートカバー」に相当する。
【0021】
シートバックフレーム20は、シートバック16の左右の側部において上下方向に延在する左右のサイドフレーム22と、左右のサイドフレーム22の上端部を左右方向に繋いだアッパフレーム24と、左右のサイドフレーム22の下端部を左右方向に繋いだロアフレーム26とを有している。左右のサイドフレーム22及びロアフレーム26は、例えばプレス成形された金属製の板材によって構成されており、アッパフレーム24は、例えば曲げ加工された金属製のパイプ材によって構成されている。
【0022】
シートバックパッド28は、例えばウレタンフォーム等の発泡体によって構成されており、シートバックフレーム20に対して上方側かつ前方側から被せられている。
図3に示されるように、シートバックパッド28の背面には、後方側及び下方側が開放された開口30が形成されている。この開口30は、バックボード32によって塞がれている。
【0023】
バックボード32は、例えば樹脂の射出成形によって製造されたものであり、シートバック16の前後方向を厚さ方向とし、シートバック16の上下方向を長手方向とする長尺板状をなしている。このバックボード32は、例えば爪嵌合等の手段でシートバックフレーム20に取り付けられており、シートバックフレーム20に対して着脱可能とされている。このバックボード32は、シートバック16の背面の一部(すなわち意匠面)を形成している。
【0024】
シートバックカバー36は、シートバックパッド28に被せられたカバー本体38と、カバー本体38から延出された複数(ここでは4本)の係止紐40を有している。カバー本体38は、例えば布材、皮革又は合成皮革等からなる複数枚の表皮片が縫製されて袋状に形成されており、シートバックパッド28に対して上方側かつ前方側から被せられている。
【0025】
複数の係止紐40は、例えばカバー本体38に取り付けられた複数の紐部材の一部によって構成されている。カバー本体38の上端部における左右両側からは、2本の係止紐40が延出されており、カバー本体38の下端部における左右両側からは、2本の係止紐40が延出されている。
図3及び
図4に示されるように、複数の係止紐40の先端部は、紐係止部材であるブッシュ42に係止されている。
【0026】
ブッシュ42は、例えば樹脂の射出成形によって製造されたものであり、
図5~
図7に示されるように、軸線方向の寸法が短い略円筒状をなしている。このブッシュ42は、シートバックカバー36と共に、本実施形態に係るシートカバー取付構造12を構成している。このブッシュ42は、その外周面を形成する円筒状の外壁部42Aと、その内周面を形成する円筒状の内壁部42Bと、外壁部42Aと内壁部42Bとの間に放射状に架け渡された複数のリブ42Cと、外壁部42Aの軸線方向一端部からブッシュ42の径方向内側へ延出され、内壁部42Bまでは至らない底壁部42Dとを有している。内壁部42Bは、外壁部42Aよりも軸線方向の寸法が短く設定されている。
【0027】
外壁部42Aと内壁部42Bとの間には、複数(ここでは4つ)のピン42Eが配置されている。各ピン42Eは、本発明における「係止部」に相当する。複数のピン42Eは、ブッシュ42の軸線方向を軸線方向とする円柱状をなしており、底壁部42Dから一体に延出されている。複数のピン42Eは、ブッシュ42の周方向に並んで配置されており、ブッシュ42の周方向に隣り合うリブ42Cの間に配置されている。外壁部42Aには、複数のピン42Eと隣接する箇所に、それぞれ切込み状のガイド溝44が形成されている。
【0028】
底壁部42Dにおいて複数のピン42Eが延出された側の面とは反対側の面からは、複数(ここでは4つ)の係止爪42Fが一体に延出されている。複数の係止爪42Fは、ブッシュ42の軸線方向から見て矩形状をなしており、ブッシュ42の周方向に並んで配置されている。各係止爪42Fの先端部には、ブッシュ42の径方向外側へ向けて突出した返し部(符号省略)が形成されている。
【0029】
上記複数の係止爪42Fに対応してシートバックフレーム20のロアフレーム26には、複数(ここでは4つ)の係止孔27が形成されている。複数の係止孔27は、ロアフレーム26の左右方向中央部に形成された凸部26A(
図8及び
図9参照)の周囲に配置されている。凸部26Aは、シートバック16の前後方向を軸線方向とする円筒状に形成されており、ロアフレーム26から後方側へ突出している。凸部26Aの先端部は、円錐台状に形成されている。複数の係止孔27は、凸部26Aの周方向に並んで配置されている。
【0030】
ブッシュ42がロアフレーム26に取り付けられる際には、
図10に示されるようにブッシュ42の内壁部42Bの内側に凸部26Aが挿入された状態で、ブッシュ42がロアフレーム26に近づけられ、
図11に示されるように複数の係止爪42Fが複数の係止孔27に挿入される。これにより、複数の係止爪42Fの返し部が複数の係止孔27の孔縁部に引っ掛かり、ブッシュ42がロアフレーム26に保持(係止)される。
【0031】
ブッシュ42の複数のピン42Eには、カバー本体38がシートバックパッド28に被せられたシートバックカバー36の複数の係止紐40がそれぞれ係止される。複数の係止紐40が複数のピン42Eに係止される際には、複数の係止紐40の先端側がブッシュ42の複数のガイド溝44に挿入される。複数の係止紐40の先端部にはそれぞれ輪40Aが形成されており、各係止紐40の輪40Aの中にそれぞれピン42Eが挿入されることで、各係止紐40が各ピン42Eに係止される。
【0032】
複数の係止紐40がブッシュ42に係止された後、
図12に示されるようにバックボード32がシートバックフレーム20に取り付けられ、シートバックパッド28の背面の開口30がバックボード32によって塞がれる。バックボード32の前面には、前方側へ突出した上下一対の引掛爪34が一体に形成されている。一対の引掛爪34は、一例として、上下方向を板厚方向とする板状をなしている。一対の引掛爪34の先端部には、互いに接近する側へ突出した返し部(符号省略)が形成されている。
【0033】
バックボード32がシートバックフレーム20に取り付けられると、一対の引掛爪34の各返し部がブッシュ42の内壁部42Bに対して前方側から係合し(引っ掛かり)、ブッシュ42がバックボード32に保持(係止)される。バックボード32に対するブッシュ42の保持強度は、ロアフレーム26に対するブッシュ42の保持強度よりも高く設定されている。このため、
図13に示されるように、シートバックフレーム20からバックボード32が取り外される際には、ブッシュ42がバックボード32と一緒にシートバックフレーム20から取り外されるように構成されている。
【0034】
上記構成の車両用シート10では、シートバックフレーム20に支持されたシートバックパッド28にシートバックカバー36のカバー本体が被せられている。このカバー本体38から延出された複数の係止紐40は、シートバックフレーム20のロアフレーム26に対して着脱可能に取り付けられたブッシュ42に係止されている。これにより、シートバックカバー36の複数の係止紐40がブッシュ42を介してシートバックフレーム20に係止されており、シートバックカバー36及びシートバックパッド28がシートバックフレーム20に保持されている。
【0035】
この車両用シート10の解体時には、ブッシュ42をロアフレーム26から取り外すことで、シートバックフレーム20に対する複数の係止紐40の係止を同時に解除することができる。しかも、この解除によってシートバックカバー36及びシートバックパッド28がシートバックフレーム20から取り外し可能となる。これにより、車両用シート10の解体が容易になる。
【0036】
また、この車両用シート10では、シートバックフレーム20に対して着脱可能に取り付けられたバックボード32がシートバック16の意匠面を形成している。このバックボード32に設けられた引掛爪34がブッシュ42と係合することで、ブッシュ42がバックボード32に保持されている。このため、車両用シート10の解体時には、バックボード32をシートバックフレーム20から取り外すことで、ブッシュ42がバックボード32と一緒にシートバックフレーム20から取り外される。つまり、バックボード32をシートバックフレーム20から取り外すだけで、ブッシュ42がシートバックフレーム20から取り外され、シートバックフレーム20に対する複数の係止紐40の係止が同時に解除される。これにより、車両用シート10の解体が一層容易になる。
【0037】
シートバックフレーム20に対する複数の係止紐40の係止が解除された後、
図14に示されるように、シートバックカバー36のカバー本体38がシートバックパッド28から取り外されると共に、シートバックフレーム20からシートバックパッド28が取り外される。
【0038】
また、この車両用シート10では、シートバックカバー36が有する複数の係止紐40は、ブッシュ42が有する複数のピン42E(係止部)にそれぞれ係止される。これにより、例えば複数の係止紐40が1つの係止部に係止される場合と比較して、係止紐40の係止作業が容易になる。
【0039】
なお、上記実施形態では、紐係止部材であるブッシュ42が一つの部品からなる構成にしたが、これに限らず、紐係止部材が複数の部品からなる構成にしてもよい。その場合、紐係止部材の一部の部品がシートバックフレーム20に対して着脱可能とされ、当該一部の部品に複数の係止紐40が係止される構成となる。またその場合、バックボード32に設けられた引掛爪34が上記一部の部品と係合することで、当該一部の部品がバックボード32に保持される構成となる。
【0040】
また、上記実施形態では、シートバック16の表皮であるシートバックカバー36が本発明におけるシートカバーである場合について説明したが、シートクッション14の表皮であるシートクッションカバーが本発明におけるシートカバーとされた構成にしてもよい。その場合、例えばシートクッションの意匠面を形成するフィニッシャが本発明における「外装部品」とされる。
【0041】
その他、本発明は、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更して実施できる。また、本発明の権利範囲が上記実施形態に限定されないことは勿論である。
【符号の説明】
【0042】
10 車両用シート
12 シートカバー取付構造
20 シートバックフレーム(内部構造物)
28 シートバックパッド(パッド)
32 バックボード(外装部品)
34 引掛爪
36 シートバックカバー(シートカバー)
38 カバー本体
40 係止紐
42 ブッシュ(紐係止部材)
42E ピン(係止部)