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特開2024-179348マスク装置、アライメントマスク及びマスク装置の製造方法
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024179348
(43)【公開日】2024-12-26
(54)【発明の名称】マスク装置、アライメントマスク及びマスク装置の製造方法
(51)【国際特許分類】
   C23C 14/04 20060101AFI20241219BHJP
【FI】
C23C14/04 A
【審査請求】未請求
【請求項の数】19
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023098113
(22)【出願日】2023-06-14
(71)【出願人】
【識別番号】000002897
【氏名又は名称】大日本印刷株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100120031
【弁理士】
【氏名又は名称】宮嶋 学
(74)【代理人】
【識別番号】100127465
【弁理士】
【氏名又は名称】堀田 幸裕
(74)【代理人】
【識別番号】100158964
【弁理士】
【氏名又は名称】岡村 和郎
(72)【発明者】
【氏名】岡本 英介
【テーマコード(参考)】
4K029
【Fターム(参考)】
4K029AA09
4K029BA62
4K029BD01
4K029CA01
4K029HA01
4K029HA02
4K029HA03
4K029HA04
(57)【要約】      (修正有)
【課題】フレームの開口の近傍に基板ホルダを配置しながら基板ホルダとフレームとの間の干渉を抑制するマスク装置の提供。
【解決手段】マスク装置は開口を挟んで第1方向において対向する第1及び第2部分と第2方向において開口を挟んで対向する第3及び第4部分とを含むフレームと、第1及び第2部分においてフレーム第1面に固定された複数のマスクと第3部分の内縁を覆うよう延びる第1アライメントマスクとを備える。第3部分は厚み方向においてフレーム第1面に対して凹んでいる第3凹部を含む。第1アライメントマスクの中間部はフレームの第3部分に重なる外側側縁と、第2方向において外側側縁に対向する内側側縁を含む。第1アライメントマスクの外側側縁は直線部と平面視において直線部から内側側縁に向かって凹み平面視において第3凹部に重なる第3切り欠きを含む。第1アライメントマスクの複数の固定部の一部は第3切り欠きの輪郭に沿って並ぶ。
【選択図】図4
【特許請求の範囲】
【請求項1】
マスク装置であって、
開口を挟んで第1方向において対向する第1部分及び第2部分と、前記第1方向に直交する第2方向において前記開口を挟んで対向する第3部分及び第4部分と、フレーム第1面と、前記フレーム第1面の反対側に位置するフレーム第2面と、を含むフレームと、
前記第1部分及び前記第2部分において前記フレーム第1面に固定され、前記開口を横切るよう延びる複数のマスクと、
前記フレーム第1面に固定され、前記第3部分の内縁を覆うよう延びる第1アライメントマスクと、を備え、
前記第3部分は、厚み方向において前記フレーム第1面に対して凹んでいる第3凹部を含み、
前記第1アライメントマスクは、前記第1方向において対向する第1端部及び第2端部と、前記第1端部と前記第2端部との間に位置する中間部と、アライメントマークと、前記第1アライメントマスクを前記フレーム第1面に固定する複数の固定部と、を含み、
前記第1アライメントマスクの前記中間部は、前記フレームの前記第3部分に重なる外側側縁と、前記第2方向において前記外側側縁に対向する内側側縁と、を含み、
前記第1アライメントマスクの前記外側側縁は、直線部と、平面視において前記直線部から前記内側側縁に向かって凹み、平面視において前記第3凹部に重なる第3切り欠きと、を含み、
前記第1アライメントマスクの前記複数の固定部の一部は、前記第3切り欠きの輪郭に沿って位置する、マスク装置。
【請求項2】
前記第3切り欠きの輪郭は、第1コーナー部と、前記第1コーナー部に対して前記第2端部の側に位置する第2コーナー部と、前記第1コーナー部から前記直線部まで延びる第1ラインと、前記第2コーナー部から前記直線部まで延びる第2ラインと、前記第1コーナー部から前記第2コーナー部まで延びる第3ラインと、を含む、請求項1に記載のマスク装置。
【請求項3】
前記第1ライン及び前記第2ラインは、前記第2方向に沿って直線的に延び、
前記第3ラインは、前記第1方向に沿って直線的に延びる、請求項2に記載のマスク装置。
【請求項4】
前記第1コーナー部は、内端及び外端を含むコーナーを含み、
前記コーナーは、前記内端において、前記第1方向に一致する接線方向を有し、
前記コーナーは、前記外端において、前記第2方向に一致する接線方向を有し、
前記コーナーの前記外端は、前記第1ラインに対して前記第1端部の側に位置する、請求項3に記載のマスク装置。
【請求項5】
前記コーナーの前記外端と前記第1ラインとの間の、前記第1方向における距離が、1μm以上である、請求項4に記載のマスク装置。
【請求項6】
前記コーナーは、湾曲した部分を含む、請求項4に記載のマスク装置。
【請求項7】
前記第1部分は、厚み方向において前記フレーム第1面に対して凹んでいる第1凹部を含み、
前記第1アライメントマスクの前記第1端部は、前記フレームの前記第1部分に重なる第1側縁を含み、
前記第1アライメントマスクの前記第1側縁は、直線部と、平面視において前記直線部から前記第2端部に向かって凹み、平面視において前記第1凹部に重なる第1切り欠きと、を含み、
前記第1アライメントマスクの前記複数の固定部の一部は、前記第1切り欠きの輪郭に沿って位置する、請求項1~6のいずれか一項に記載のマスク装置。
【請求項8】
前記フレーム第1面に固定され、前記第4部分の内縁を覆うよう延びる第2アライメントマスクを備え、
前記第4部分は、厚み方向において前記フレーム第1面に対して凹んでいる第4凹部を含み、
前記第2アライメントマスクは、前記第1方向において対向する第1端部及び第2端部と、前記第1端部と前記第2端部との間に位置する中間部と、アライメントマークと、前記第2アライメントマスクを前記フレーム第1面に固定する複数の固定部と、を含み、
前記第2アライメントマスクの前記中間部は、前記フレームの前記第4部分に重なる外側側縁と、前記第2方向において前記外側側縁に対向する内側側縁と、を含み、
前記第2アライメントマスクの前記外側側縁は、直線部と、平面視において前記直線部から前記内側側縁に向かって凹み、平面視において前記第4凹部に重なる第4切り欠きと、を含み、
前記第2アライメントマスクの前記複数の固定部の一部は、前記第2アライメントマスクの前記第4切り欠きの輪郭に沿って位置する、請求項1~6のいずれか一項に記載のマスク装置。
【請求項9】
前記フレームは、前記第1方向において1000mm以上の寸法を有する、請求項1~6のいずれか一項に記載のマスク装置。
【請求項10】
前記フレームは、前記第2方向において1200mm以上の寸法を有する、請求項1~6のいずれか一項に記載のマスク装置。
【請求項11】
マスク装置のフレームに固定されるアライメントマスクであって、
第1方向において対向する第1端部及び第2端部と、
前記第1端部と前記第2端部との間に位置し、外側側縁及び内側側縁を含む中間部と、
アライメントマークと、を備え、
前記中間部は、99.0%以上の占有率を有する遮蔽部と、前記第1方向に並ぶ第1貫通部及び第2貫通部と、を含む、アライメントマスク。
【請求項12】
前記第1貫通部は、内端及び外端を含むコーナーを含み、
前記コーナーは、前記内端において、前記第1方向に一致する接線方向を有し、
前記コーナーは、前記外端において、前記第1方向に直交する第2方向に一致する接線方向を有する、請求項11に記載のアライメントマスク。
【請求項13】
前記第1貫通部は、前記コーナーの前記内端から前記第2貫通部に向かって延びる第1辺と、前記コーナーの前記外端から前記外側側縁に向かって延びる第2辺と、前記第1辺と前記第2辺との間に位置する接続部と、を含む、請求項12に記載のアライメントマスク。
【請求項14】
前記第1貫通部は、前記コーナーを含む円形の輪郭を有する、請求項12に記載のアライメントマスク。
【請求項15】
前記第1端部は、前記第1方向に直交する第2方向に並ぶ第3貫通部及び第4貫通部を含む、請求項11~14のいずれか一項に記載のアライメントマスク。
【請求項16】
マスク装置の製造方法であって、
開口を挟んで第1方向において対向する第1部分及び第2部分と、前記第1方向に直交する第2方向において前記開口を挟んで対向する第3部分及び第4部分と、フレーム第1面と、前記フレーム第1面の反対側に位置するフレーム第2面と、を含むフレームを準備する工程と、
前記第1方向において対向する第1端部及び第2端部と、前記第1端部と前記第2端部との間に位置する中間部と、アライメントマークと、を含む第1アライメントマスクを準備する工程と、
前記第1アライメントマスクを前記フレーム第1面に固定する第1固定工程と、
前記第1固定工程の後、前記第1アライメントマスクをトリミングする第1トリミング工程と、を備え、
前記フレームの前記第3部分は、前記フレーム第1面に位置する第3凹部を含み、
前記第1アライメントマスクの前記中間部は、外側側縁と、前記第2方向において前記外側側縁に対向する内側側縁と、を含み、
前記第1トリミング工程は、平面視において前記第3凹部に重なる前記第1アライメントマスクの前記中間部の部分を除去する除去工程を含む、マスク装置の製造方法。
【請求項17】
前記第1アライメントマスクの前記中間部は、99.0%以上の占有率を有する遮蔽部と、前記第1方向に並ぶ第1貫通部及び第2貫通部と、を含み、
前記除去工程は、前記第1貫通部及び前記第2貫通部を通る経路に沿って前記第1アライメントマスクを切断する切断工程を含む、請求項16に記載のマスク装置の製造方法。
【請求項18】
前記切断工程は、前記外側側縁上の第1位置から前記第1貫通部に至る第1経路に沿って前記第1アライメントマスクを切断する第1切断工程と、前記外側側縁上の第2位置から前記第2貫通部に至る第2経路に沿って前記第1アライメントマスクを切断する第2切断工程と、前記第1貫通部から前記第2貫通部に至る第3経路に沿って前記第1アライメントマスクを切断する第3切断工程と、を含む、請求項17に記載のマスク装置の製造方法。
【請求項19】
前記フレームの前記第1部分は、前記フレーム第1面に位置する第1凹部を含み、
前記第1アライメントマスクの前記第1端部は、第1側縁を含み、
前記除去工程は、平面視において前記第1凹部に重なる前記第1アライメントマスクの前記第1端部の部分を除去する、請求項16~18のいずれか一項に記載のマスク装置の製造方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示の実施形態は、マスク装置、アライメントマスク及びマスク装置の製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
有機EL表示装置などの有機デバイスが注目されている。有機デバイスの素子を形成する方法として、素子を構成する材料を蒸着により基板に付着させる方法が知られている。例えば、まず、素子に対応するパターンで第1電極が形成されている基板を準備する。続いて、マスク装置を用いて蒸着工程を実施する。マスク装置は、複数のマスクと、マスクを支持するフレームと、を備える。各マスクは、複数の貫通孔を含む。マスクの貫通孔を通った有機材料が第1電極の上に付着することにより、第1電極の上に有機層が形成される。
【0003】
フレームは、開口を挟んで対向する第1部分及び第2部分と、開口を挟んで対向する第3部分及び第4部分と、を含む。マスクの端部は、第1部分及び第2部分に固定されている。
【0004】
マスク装置は、マスクと重なっていない開口の部分を覆う遮蔽部材を更に備える。例えば、マスク装置は、マスクとフレームとの間の開口の部分を覆うアライメントマスクを備える。アライメントマスクは、フレームの第1部分から第2部分まで延びる外側側縁及び内側側縁を含む。アライメントマスクの外側側縁は、平面視においてフレームに重なる。アライメントマスクの内側側縁は、平面視においてマスクに重なる。アライメントマスクなどの遮蔽部材は、マスクの貫通孔に対応する位置以外の位置で基板に有機材料が付着することを抑制できる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2021-175824号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
蒸着工程において、基板は、平面視においてフレームの開口に重なるように配置される。有機材料などの蒸着材料は、開口の内側でマスクの貫通孔に重なる基板の部分に付着する。蒸着材料は、開口の外側に位置する基板の部分には付着しない。有機デバイスの生産性を高めるためには、開口の外側に位置する基板の面積が小さいことが好ましい。
【0007】
蒸着工程において、基板は、基板ホルダによって保持される。開口の外側に位置する基板の面積が小さい場合、基板ホルダとフレームとが干渉しあうことが考えられる。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本開示の一実施形態によるマスク装置は、開口を挟んで第1方向において対向する第1部分及び第2部分と、前記第1方向に直交する第2方向において前記開口を挟んで対向する第3部分及び第4部分と、フレーム第1面と、前記フレーム第1面の反対側に位置するフレーム第2面と、を含むフレームと、前記第1部分及び前記第2部分において前記フレーム第1面に固定され、前記開口を横切るよう延びる複数のマスクと、前記フレーム第1面に固定され、前記第3部分の内縁を覆うよう延びる第1アライメントマスクと、を備えてもよい。前記第3部分は、厚み方向において前記フレーム第1面に対して凹んでいる第3凹部を含んでもよい。前記第1アライメントマスクは、前記第1方向において対向する第1端部及び第2端部と、前記第1端部と前記第2端部との間に位置する中間部と、アライメントマークと、前記第1アライメントマスクを前記フレーム第1面に固定する複数の固定部と、を含んでもよい。前記第1アライメントマスクの前記中間部は、前記フレームの前記第3部分に重なる外側側縁と、前記第2方向において前記外側側縁に対向する内側側縁と、を含んでもよい。前記第1アライメントマスクの前記外側側縁は、直線部と、平面視において前記直線部から前記内側側縁に向かって凹み、平面視において前記第3凹部に重なる第3切り欠きと、を含んでもよい。前記第1アライメントマスクの前記複数の固定部の一部は、前記第3切り欠きの輪郭に沿って並んでもよい。
【発明の効果】
【0009】
本開示の実施形態によれば、フレームの開口の近傍に基板ホルダを配置しながら、基板ホルダとフレームとの間の干渉を抑制できる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1】有機デバイスの一例を示す断面図である。
図2】有機デバイス群の一例を示す平面図である。
図3】蒸着装置の一例を示す断面図である。
図4】マスク装置の一例を示す平面図である。
図5】マスクの一例を示す平面図である。
図6】マスクの一例を示す断面図である。
図7】マスク装置の中間製品の一例を示す平面図である。
図8】フレームの第3部分及びアライメントマスクを拡大して示す平面図である。
図9図8のIX-IX線に沿った断面図である。
図10図8のX-X線に沿った断面図である。
図11図8のXI-XI線に沿った断面図である。
図12】フレームの凹部及びアライメントマスクの切り欠きの一例を示す平面図である。
図13】アライメントマスクの切り欠きの一例を示す平面図である。
図14】フレームに固定される前のアライメントマスクの一例を示す平面図である。
図15】アライメントマスクの第1貫通部及び第2貫通部の一例を示す平面図である。
図16】アライメントマスクの第1貫通部の一例を示す平面図である。
図17】フレームを準備する工程の一例を示す平面図である。
図18】フレーム上にアライメントマスクを配置する工程の一例を示す平面図である。
図19】フレームにアライメントマスクを固定する工程の一例を示す平面図である。
図20】アライメントマスクをトリミングする工程の一例を示す平面図である。
図21】アライメントマスクの一部を切断する工程の一例を示す平面図である。
図22】比較の形態において、アライメントマスクの一部を切断する工程を示す平面図である。
図23】アライメントマスクの第1貫通部及び第2貫通部の一例を示す平面図である。
図24図23に示すアライメントマスクを切断する工程の一例を示す平面図である。
図25】アライメントマスクの第1貫通部及び第2貫通部の一例を示す平面図である。
図26図25に示すアライメントマスクの一部を切断する工程の一例を示す平面図である。
図27】フレーム及びアライメントマスクの一例を示す平面図である。
図28図27に示すフレームに固定される前のアライメントマスクの一例を示す平面図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
本明細書および本図面において、特別な説明が無い限りは、「基板」や「基材」や「板」や「シート」や「フィルム」などのある構成の基礎となる物質を意味する用語は、呼称の違いのみに基づいて、互いから区別されるものではない。
【0012】
本明細書および本図面において、特別な説明が無い限りは、形状や幾何学的条件並びにそれらの程度を特定する、例えば、「平行」や「直交」等の用語や長さや角度の値等については、厳密な意味に縛られることなく、同様の機能を期待してもよい程度の範囲を含めて解釈する。
【0013】
本明細書および本図面において、特別な説明が無い限りは、ある部材又はある領域等のある構成が、他の部材又は他の領域等の他の構成の「上に」や「下に」、「上側に」や「下側に」、又は「上方に」や「下方に」とする場合、ある構成が他の構成に直接的に接している場合を含む。さらに、ある構成と他の構成との間に別の構成が含まれている場合、つまり間接的に接している場合も含む。また、特別な説明が無い限りは、「上」や「上側」や「上方」、又は、「下」や「下側」や「下方」という語句は、上下方向が逆転してもよい。
【0014】
本明細書および本図面において、特別な説明が無い限りは、同一部分または同様な機能を有する部分には同一の符号または類似の符号を付し、その繰り返しの説明は省略する場合がある。また、図面の寸法比率は説明の都合上実際の比率とは異なる場合や、構成の一部が図面から省略される場合がある。
【0015】
本明細書および本図面において、特別な説明が無い限りは、本明細書の一実施形態は、矛盾の生じない範囲で、その他の実施形態と組み合わせられてもよい。また、その他の実施形態同士も、矛盾の生じない範囲で組み合わせられてもよい。
【0016】
本明細書および本図面において、特別な説明が無い限りは、製造方法などの方法に関して複数の工程を開示する場合に、開示されている工程の間に、開示されていないその他の工程が実施されてもよい。また、開示されている工程の順序は、矛盾の生じない範囲で任意である。
【0017】
本明細書および本図面において、特別な説明が無い限りは、「~」という記号によって表現される数値範囲は、「~」という符号の前後に置かれた数値を含んでいる。例えば、「34~38質量%」という表現によって画定される数値範囲は、「34質量%以上且つ38質量%以下」という表現によって画定される数値範囲と同一である。
【0018】
本明細書の一実施形態において、有機EL表示装置を製造する際に有機材料又は電極を所望のパターンで基板上にパターニングするために用いられるマスクやその製造方法に関した例をあげて説明する。ただし、このような適用に限定されることなく、種々の用途に用いられるマスクに対し、本実施形態を適用することができる。例えば、仮想現実いわゆるVRや拡張現実いわゆるARを表現するための画像や映像を表示又は投影するための装置の電極を形成するために、本実施形態のマスクを用いてもよい。また、液晶表示装置の電極などの、有機EL表示装置以外の表示装置の電極を形成するために、本実施形態のマスクを用いてもよい。また、圧力センサの電極などの、表示装置以外の有機デバイスの電極を形成するために、本実施形態のマスクを用いてもよい。
【0019】
本開示の第1の態様は、マスク装置であって、
開口を挟んで第1方向において対向する第1部分及び第2部分と、前記第1方向に直交する第2方向において前記開口を挟んで対向する第3部分及び第4部分と、フレーム第1面と、前記フレーム第1面の反対側に位置するフレーム第2面と、を含むフレームと、
前記第1部分及び前記第2部分において前記フレーム第1面に固定され、前記開口を横切るよう延びる複数のマスクと、
前記フレーム第1面に固定され、前記第3部分の内縁を覆うよう延びる第1アライメントマスクと、を備え、
前記第3部分は、厚み方向において前記フレーム第1面に対して凹んでいる第3凹部を含み、
前記第1アライメントマスクは、前記第1方向において対向する第1端部及び第2端部と、前記第1端部と前記第2端部との間に位置する中間部と、アライメントマークと、前記第1アライメントマスクを前記フレーム第1面に固定する複数の固定部と、を含み、
前記第1アライメントマスクの前記中間部は、前記フレームの前記第3部分に重なる外側側縁と、前記第2方向において前記外側側縁に対向する内側側縁と、を含み、
前記第1アライメントマスクの前記外側側縁は、直線部と、平面視において前記直線部から前記内側側縁に向かって凹み、平面視において前記第3凹部に重なる第3切り欠きと、を含み、
前記第1アライメントマスクの前記複数の固定部の一部は、前記第3切り欠きの輪郭に沿って位置する、マスク装置である。
【0020】
本開示の第2の態様は、上述した第1の態様によるマスク装置において、前記第3切り欠きの輪郭は、第1コーナー部と、前記第1コーナー部に対して前記第2端部の側に位置する第2コーナー部と、前記第1コーナー部から前記直線部まで延びる第1ラインと、前記第2コーナー部から前記直線部まで延びる第2ラインと、前記第1コーナー部から前記第2コーナー部まで延びる第3ラインと、を含んでもよい。
【0021】
本開示の第3の態様は、上述した第2の態様によるマスク装置において、前記第1ライン及び前記第2ラインは、前記第2方向に沿って直線的に延びていてもよく、前記第3ラインは、前記第1方向に沿って直線的に延びていてもよい。
【0022】
本開示の第4の態様は、上述した第2の態様又は第3の態様によるマスク装置において、前記第1コーナー部は、内端及び外端を含むコーナーを含んでもよい。前記コーナーは、前記内端において、前記第1方向に一致する接線方向を有し、前記コーナーは、前記外端において、前記第2方向に一致する接線方向を有する。前記コーナーの前記外端は、前記第1ラインに対して前記第1端部の側に位置していてもよい。
【0023】
本開示の第5の態様は、上述した第4の態様によるマスク装置において、前記コーナーの前記外端と前記第1ラインとの間の、前記第1方向における距離が、1μm以上であってもよい。
【0024】
本開示の第6の態様は、上述した第4の態様又は第5の態様によるマスク装置において、前記コーナーは、湾曲した部分を含んでもよい。
【0025】
本開示の第7の態様は、上述した第1の態様~第6の態様のいずれか1つによるマスク装置において、前記第1部分は、厚み方向において前記フレーム第1面に対して凹んでいる第1凹部を含んでもよく、前記第1アライメントマスクの前記第1端部は、前記フレームの前記第1部分に重なる第1側縁を含んでもよく、前記第1アライメントマスクの前記第1側縁は、直線部と、平面視において前記直線部から前記第2端部に向かって凹み、平面視において前記第1凹部に重なる第1切り欠きと、を含んでもよく、前記第1アライメントマスクの前記複数の固定部の一部は、前記第1切り欠きの輪郭に沿って位置してもよい。
【0026】
本開示の第8の態様は、上述した第1の態様~第7の態様のいずれか1つによるマスク装置において、前記マスク装置は、前記フレーム第1面に固定され、前記第4部分の内縁を覆うよう延びる第2アライメントマスクを備えてもよく、前記第4部分は、厚み方向において前記フレーム第1面に対して凹んでいる第4凹部を含んでもよく、前記第2アライメントマスクは、前記第1方向において対向する第1端部及び第2端部と、前記第1端部と前記第2端部との間に位置する中間部と、アライメントマークと、前記第2アライメントマスクを前記フレーム第1面に固定する複数の固定部と、を含んでもよく、前記第2アライメントマスクの前記中間部は、前記フレームの前記第4部分に重なる外側側縁と、前記第2方向において前記外側側縁に対向する内側側縁と、を含んでもよく、前記第2アライメントマスクの前記外側側縁は、直線部と、平面視において前記直線部から前記内側側縁に向かって凹み、平面視において前記第4凹部に重なる第4切り欠きと、を含んでもよく、前記第2アライメントマスクの前記複数の固定部の一部は、前記第2アライメントマスクの前記第4切り欠きの輪郭に沿って位置してもよい。
【0027】
本開示の第9の態様は、上述した第1の態様~第8の態様のいずれか1つによるマスク装置において、前記フレームは、前記第1方向において1000mm以上の寸法を有してもよい。
【0028】
本開示の第10の態様は、上述した第1の態様~第9の態様のいずれか1つによるマスク装置において、前記フレームは、前記第2方向において1200mm以上の寸法を有してもよい。
【0029】
本開示の第11の態様は、マスク装置のフレームに固定されるアライメントマスクであって、
第1方向において対向する第1端部及び第2端部と、
前記第1端部と前記第2端部との間に位置し、外側側縁及び内側側縁を含む中間部と、
アライメントマークと、を備え、
前記中間部は、99.0%以上の占有率を有する遮蔽部と、前記第1方向に並ぶ第1貫通部及び第2貫通部と、を含む、アライメントマスクである。
【0030】
本開示の第12の態様は、上述した第11の態様によるアライメントマスクにおいて、前記第1貫通部は、内端及び外端を含むコーナーを含んでもよい。前記コーナーは、前記内端において、前記第1方向に一致する接線方向を有し、前記コーナーは、前記外端において、前記第1方向に直交する第2方向に一致する接線方向を有する。
【0031】
本開示の第13の態様は、上述した第12の態様によるアライメントマスクにおいて、前記第1貫通部は、前記コーナーの前記内端から前記第2貫通部に向かって延びる第1辺と、前記コーナーの前記外端から前記外側側縁に向かって延びる第2辺と、前記第1辺と前記第2辺との間に位置する接続部と、を含んでもよい。
【0032】
本開示の第14の態様は、上述した第12の態様によるアライメントマスクにおいて、前記第1貫通部は、前記コーナーを含む円形の輪郭を有してもよい。
【0033】
本開示の第15の態様は、上述した第11の態様~第14の態様のいずれか1つによるアライメントマスクにおいて、前記第1端部は、前記第2方向に並ぶ第3貫通部及び第4貫通部を含んでもよい。
【0034】
本開示の第16の態様は、マスク装置の製造方法であって、
開口を挟んで第1方向において対向する第1部分及び第2部分と、前記第1方向に直交する第2方向において前記開口を挟んで対向する第3部分及び第4部分と、フレーム第1面と、前記フレーム第1面の反対側に位置するフレーム第2面と、を含むフレームを準備する工程と、
前記第1方向において対向する第1端部及び第2端部と、前記第1端部と前記第2端部との間に位置する中間部と、アライメントマークと、を含む第1アライメントマスクを準備する工程と、
前記第1アライメントマスクを前記フレーム第1面に固定する第1固定工程と、
前記第1固定工程の後、前記第1アライメントマスクをトリミングする第1トリミング工程と、を備え、
前記フレームの前記第3部分は、前記フレーム第1面に位置する第3凹部を含み、
前記第1アライメントマスクの前記中間部は、外側側縁と、前記第2方向において前記外側側縁に対向する内側側縁と、を含み、
前記第1トリミング工程は、平面視において前記第3凹部に重なる前記第1アライメントマスクの前記中間部の部分を除去する除去工程を含む、マスク装置の製造方法である。
【0035】
本開示の第17の態様は、上述した第16の態様による製造方法において、前記第1アライメントマスクの前記中間部は、99.0%以上の占有率を有する遮蔽部と、前記第1方向に並ぶ第1貫通部及び第2貫通部と、を含んでもよく、前記除去工程は、前記第1貫通部及び前記第2貫通部を通る経路に沿って前記第1アライメントマスクを切断する切断工程を含んでもよい。
【0036】
本開示の第18の態様は、上述した第17の態様による製造方法において、前記切断工程は、前記外側側縁上の第1位置から前記第1貫通部に至る第1経路に沿って前記第1アライメントマスクを切断する第1切断工程と、前記外側側縁上の第2位置から前記第2貫通部に至る第2経路に沿って前記第1アライメントマスクを切断する第2切断工程と、前記第1貫通部から前記第2貫通部に至る第3経路に沿って前記第1アライメントマスクを切断する第3切断工程と、を含んでもよい。
【0037】
本開示の第19の態様は、上述した第16の態様~第18の態様のいずれか1つによる製造方法において、前記フレームの前記第1部分は、前記フレーム第1面に位置する第1凹部を含んでもよく、前記第1アライメントマスクの前記第1端部は、第1側縁を含んでもよく、前記除去工程は、平面視において前記第1凹部に重なる前記第1アライメントマスクの前記第1端部の部分を除去してもよい。
【0038】
本開示の実施形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。なお、以下に示す実施形態は本開示の実施形態の一例であって、本開示はこれらの実施形態のみに限定して解釈されるものではない。
【0039】
マスクを用いることにより形成される要素を備える有機デバイス100について説明する。図1は、有機デバイス100の一例を示す断面図である。
【0040】
有機デバイス100は、第1面111及び第2面112を含む基板110と、基板110の第1面111に位置する複数の素子115と、を含む。素子115は、例えば画素である。素子115は、第1面111の面内方向に沿って並んでいてもよい。基板110は、2以上の種類の素子115を含んでもよい。例えば、基板110は、第1素子115A及び第2素子115Bを含んでもよい。図示はしないが、基板110は、第3素子を含んでいてもよい。第1素子115A、第2素子115B及び第3素子は、例えば、赤色画素、青色画素及び緑色画素である。
【0041】
素子115は、第1電極120と、第1電極120上に位置する有機層130と、有機層130上に位置する第2電極140と、を含んでもよい。マスクを用いることにより形成される要素は、有機層130であってもよく、第2電極140であってもよい。マスクを用いることにより形成される要素のことを、蒸着層とも称する。
【0042】
有機デバイス100は、平面視において隣り合う2つの第1電極120の間に位置する絶縁層160を備えていてもよい。絶縁層160は、例えばポリイミドを含んでいる。絶縁層160は、平面視において第1電極120の端に重なっていてもよい。
【0043】
有機デバイス100は、アクティブ・マトリクス型であってもよい。例えば、図示はしないが、有機デバイス100は、複数の素子115のそれぞれに電気的に接続されているスイッチを備えていてもよい。スイッチは、例えばトランジスタである。スイッチは、対応する素子115に対する電圧又は電流のON/OFFを制御することができる。
【0044】
基板110は、絶縁性を有する板状の部材であってもよい。基板110は、好ましくは、光を透過させる透明性を有する。基板110の材料としては、例えば、石英ガラス、パイレックス(登録商標)ガラス、合成石英板等の可撓性のないリジッド材、あるいは、樹脂フィルム、光学用樹脂板、薄ガラス等の可撓性を有するフレキシブル材等を用いることができる。また、基材は、樹脂フィルムの片面または両面にバリア層を有する積層体であってもよい。
【0045】
素子115は、第1電極120と第2電極140との間に電圧が印加されることにより、又は、第1電極120と第2電極140との間に電流が流れることにより、何らかの機能を実現するよう構成されている。例えば、素子115が、有機EL表示装置の画素である場合、素子115は、映像を構成する光を放出できる。
【0046】
第1電極120は、導電性を有する材料を含む。例えば、第1電極120は、金属、導電性を有する金属酸化物や、その他の導電性を有する無機材料などを含む。第1電極120は、インジウムスズ酸化物(ITO)、インジウム亜鉛酸化物(IZO)などの、透明性及び導電性を有する金属酸化物を含んでもよい。
【0047】
有機層130は、有機材料を含む。有機層130に電流が流れると、有機層130は、何らかの機能を発揮することができる。有機層130としては、電流により光を放出する発光層などを用いることができる。有機層130は、有機半導体材料を含んでもよい。有機層130の透過率、屈折率などの特性は、適宜調整されていてもよい。
【0048】
図1に示すように、有機層130は、第1有機層130A及び第2有機層130Bを含んでもよい。第1有機層130Aは、第1素子115Aに含まれる。第2有機層130Bは、第2素子115Bに含まれる。図示はしないが、有機層130は、第3素子に含まれる第3有機層を含んでもよい。第1有機層130A、第2有機層130B及び第3有機層は、例えば、赤色発光層、青色発光層及び緑色発光層である。
【0049】
第1電極120と第2電極140との間に電圧を印加すると、有機層130に電流が流れる。有機層130が発光層である場合、有機層130から光が放出され、光が第2電極140側又は第1電極120側から外部へ取り出される。
【0050】
有機層130は、正孔注入層、正孔輸送層、電子輸送層、電子注入層、電荷発生層などを更に含んでもよい。
【0051】
第2電極140は、金属などの、導電性を有する材料を含む。第2電極140は、マスクを用いる蒸着法によって有機層130の上に形成される。第2電極140を構成する材料としては、白金、金、銀、銅、鉄、錫、クロム、アルミニウム、インジウム、リチウム、ナトリウム、カリウム、カルシウム、マグネシウム、インジウムスズ酸化物(ITO)、インジウム亜鉛酸化物(IZO)、炭素等を用いることができる。これらの材料は、単独で用いても、2種類以上を組み合わせて用いてもよい。2種類以上を用いる場合には、各材料からなる層を積層してもよい。また、2種類以上の材料を含む合金を用いてもよい。例えば、MgAg等のマグネシウム合金、AlLi、AlCa、AlMg等のアルミニウム合金を用いることができる。MgAgのことを、マグネシウム銀とも称する。マグネシウム銀は、第2電極140の材料として好ましく用いられる。アルカリ金属類およびアルカリ土類金属類の合金等を用いてもよい。例えば、フッ化リチウム、フッ化ナトリウム、フッ化カリウム等を用いてもよい。
【0052】
第2電極140は、共通電極であってもよい。例えば、1つの素子115の第2電極140が、その他の素子115の第2電極140に電気的に接続されていてもよい。
【0053】
第2電極140は、1つの層から構成されていてもよい。例えば、第2電極140は、1つのマスクを用いる蒸着工程によって形成される層であってもよい。
【0054】
若しくは、図1に示すように、第2電極140は、第1層140A及び第2層140Bを含んでいてもよい。第1層140Aは、第1のマスクを用いる蒸着工程によって形成される層であってもよい。第2層140Bは、第2のマスクを用いる蒸着工程によって形成される層であってもよい。このように、2つ以上のマスクを用いて第2電極140を形成してもよい。これにより、平面視における第2電極140のパターンの自由度が高くなる。例えば、有機デバイス100は、平面視において第2電極140が存在しない領域を含むことができる。第2電極140が存在しない領域は、第2電極140が存在する領域に比べて高い透過率を有することができる。
【0055】
図1に示すように、第1層140Aの端部と第2層140Bの端部とが部分的に重なっていてもよい。これにより、第1層140Aと第2層140Bとを電気的に接続できる。
【0056】
図示はしないが、第2電極140は、第3層などのその他の層を含んでもよい。第3層などのその他の層は、第1層140A及び第2層140Bに電気的に接続されていてもよい。
【0057】
以下の説明において、第2電極140の構成のうち、第1層140A、第2層140B、第3層などに共通する構成を説明する場合には、「第2電極140」という用語及び符号を用いる。
【0058】
有機デバイス100の製造方法においては、図2に示すような有機デバイス群102が作製されてもよい。有機デバイス群102は、2つ以上の有機デバイス100を含む。例えば、有機デバイス群102は、第1方向D1及び第2方向D2に並ぶ有機デバイス100を含んでもよい。第2方向D2は、第1方向D1に交差する方向である。第2方向D2は、第1方向D1に直交していてもよい。2つ以上の有機デバイス100において、共通の1枚の基板110が用いられてもよい。例えば、有機デバイス群102は、1枚の基板110の上に位置し、2つ以上の有機デバイス100を構成する第1電極120、有機層130、第2電極140などの層を含んでもよい。有機デバイス群102を分割することにより、有機デバイス100が得られる。
【0059】
第1方向D1は、後述するように、有機デバイス100を製造するために用いられるマスクが延びる方向であってもよい。
【0060】
第1方向D1における有機デバイス100の寸法A1は、例えば、10mm以上でもよく、30mm以上でもよく、100mm以上でもよい。寸法A1は、例えば、200mm以下でもよく、500mm以下でもよく、1000mm以下でもよい。寸法A1の範囲は、10mm、30mm及び100mmからなる第1グループ、及び/又は、200mm、500mm及び1000mmからなる第2グループによって定められてもよい。寸法A1の範囲は、上述の第1グループに含まれる値のうちの任意の1つと、上述の第2グループに含まれる値のうちの任意の1つとの組み合わせによって定められてもよい。寸法A1の範囲は、上述の第1グループに含まれる値のうちの任意の2つの組み合わせによって定められてもよい。寸法A1の範囲は、上述の第2グループに含まれる値のうちの任意の2つの組み合わせによって定められてもよい。例えば、寸法A1は、10mm以上1000mm以下でもよく、10mm以上500mm以下でもよく、10mm以上200mm以下でもよく、10mm以上100mm以下でもよく、10mm以上30mm以下でもよく、30mm以上1000mm以下でもよく、30mm以上500mm以下でもよく、30mm以上200mm以下でもよく、30mm以上100mm以下でもよく、100mm以上1000mm以下でもよく、100mm以上500mm以下でもよく、100mm以上200mm以下でもよく、200mm以上1000mm以下でもよく、200mm以上500mm以下でもよく、500mm以上1000mm以下でもよい。
【0061】
第2方向D2における有機デバイス100の寸法A2は、例えば、10mm以上でもよく、20mm以上でもよく、50mm以上でもよい。寸法A2は、例えば、100mm以下でもよく、200mm以下でもよく、500mm以下でもよい。寸法A2の範囲は、10mm、20mm及び50mmからなる第1グループ、及び/又は、100mm、200mm及び500mmからなる第2グループによって定められてもよい。寸法A2の範囲は、上述の第1グループに含まれる値のうちの任意の1つと、上述の第2グループに含まれる値のうちの任意の1つとの組み合わせによって定められてもよい。寸法A2の範囲は、上述の第1グループに含まれる値のうちの任意の2つの組み合わせによって定められてもよい。寸法A2の範囲は、上述の第2グループに含まれる値のうちの任意の2つの組み合わせによって定められてもよい。例えば、寸法A2は、10mm以上500mm以下でもよく、10mm以上200mm以下でもよく、10mm以上100mm以下でもよく、10mm以上50mm以下でもよく、10mm以上20mm以下でもよく、20mm以上500mm以下でもよく、20mm以上200mm以下でもよく、20mm以上100mm以下でもよく、20mm以上50mm以下でもよく、50mm以上500mm以下でもよく、50mm以上200mm以下でもよく、50mm以上100mm以下でもよく、100mm以上500mm以下でもよく、100mm以上200mm以下でもよく、200mm以上500mm以下でもよい。
【0062】
有機デバイス群102は、複数の有機デバイス100が位置するデバイス領域103を含む。デバイス領域103は、第1方向D1において寸法G12を有し、第2方向D2において寸法G22を有する。
【0063】
基板110を大型化することにより、デバイス領域103の寸法G12及びG22を大きくできる。これにより、1枚の基板110の上に形成される有機デバイス100の数が増加する。これにより、有機デバイス100の製造コストを低減できる。
【0064】
第1方向D1における基板110の寸法G11は、例えば、1000mm以上でもよく、1200mm以上でもよく、1300mm以上でもよく、2100mm以上でもよい。寸法G11は、例えば、1200mm以下でもよく、1300mm以下でもよく、1900mm以下でもよく、2100mm以下でもよく、2300mm以下でもよい。寸法G11の範囲は、1000mm、1200mm、1300mm及び2100mmからなる第1グループ、及び/又は、1200mm、1300mm、1900mm、2100mm及び2300mmからなる第2グループによって定められてもよい。寸法G11の範囲は、上述の第1グループに含まれる値のうちの任意の1つと、上述の第2グループに含まれる値のうちの任意の1つとの組み合わせによって定められてもよい。寸法G11の範囲は、上述の第1グループに含まれる値のうちの任意の2つの組み合わせによって定められてもよい。寸法G11の範囲は、上述の第2グループに含まれる値のうちの任意の2つの組み合わせによって定められてもよい。例えば、寸法G11は、1000mm以上2300mm以下でもよく、1000mm以上2100mm以下でもよく、1000mm以上1900mm以下でもよく、1000mm以上1300mm以下でもよく、1000mm以上1200mm以下でもよく、1200mm以上2300mm以下でもよく、1200mm以上2100mm以下でもよく、1200mm以上1900mm以下でもよく、1200mm以上1300mm以下でもよく、1300mm以上2300mm以下でもよく、1300mm以上2100mm以下でもよく、1300mm以上1900mm以下でもよく、1900mm以上2300mm以下でもよく、1900mm以上2100mm以下でもよく、2100mm以上2300mm以下でもよい。
【0065】
第2方向D2における基板110の寸法G21は、例えば、1200mm以上でもよく、1300mm以上でもよく、1500mm以上でもよく、2000mm以上でもよく、2400mm以上でもよい。寸法G21は、例えば、1300mm以下でもよく、2300mm以下でもよく、2400mm以下でもよく、2600mm以下でもよい。寸法G21の範囲は、1200mm、1300mm、1500mm、2000mm及び2400mmからなる第1グループ、及び/又は、1300mm、2300mm、2400mm及び2600mmからなる第2グループによって定められてもよい。寸法G21の範囲は、上述の第1グループに含まれる値のうちの任意の1つと、上述の第2グループに含まれる値のうちの任意の1つとの組み合わせによって定められてもよい。寸法G21の範囲は、上述の第1グループに含まれる値のうちの任意の2つの組み合わせによって定められてもよい。寸法G21の範囲は、上述の第2グループに含まれる値のうちの任意の2つの組み合わせによって定められてもよい。例えば、寸法G21は、1200mm以上2600mm以下でもよく、1200mm以上2400mm以下でもよく、1200mm以上2300mm以下でもよく、1200mm以上1500mm以下でもよく、1200mm以上1300mm以下でもよく、1300mm以上2600mm以下でもよく、1300mm以上2400mm以下でもよく、1300mm以上2300mm以下でもよく、1300mm以上1500mm以下でもよく、1500mm以上2600mm以下でもよく、1500mm以上2400mm以下でもよく、1500mm以上2300mm以下でもよく、2000mm以上2300mm以下でもよく、2300mm以上2600mm以下でもよく、2300mm以上2400mm以下でもよく、2400mm以上2600mm以下でもよい。
【0066】
寸法G11の特定の数値範囲と、寸法G21の特定の数値範囲とが組み合わされてもよい。例えば、寸法G11が1000mm以上1200mm以下であり、寸法G21が1200mm以上1300mm以下であってもよい。例えば、寸法G11が1200mm以上1300mm以下であり、寸法G21が2000mm以上2300mm以下であってもよい。例えば、寸法G11が2100mm以上2300mm以下であり、寸法G21が2400mm以上2600mm以下であってもよい。
【0067】
次に、有機層130、第2電極140などの要素を蒸着法によって形成する方法について説明する。図3は、蒸着装置10を示す図である。蒸着装置10は、基板110に蒸着材料を蒸着させる蒸着処理を実施する。
【0068】
図3に示すように、蒸着装置10は、その内部に、蒸着源6、ヒータ8、及びマスク装置15を備えてもよい。蒸着装置10は、蒸着装置10の内部を真空雰囲気にするための排気手段を備えてもよい。蒸着源6は、例えばるつぼである。蒸着源6は、有機材料、金属材料などの蒸着材料7を収容する。ヒータ8は、蒸着源6を加熱することにより、真空雰囲気の下で蒸着材料7を蒸発させる。
【0069】
図3に示すように、マスク装置15は、少なくとも1つのマスク50を備える。マスク装置15は、マスク50を支持するフレーム40を備えてもよい。フレーム40は、開口45を含む。マスク50は、平面視において開口45を横切るように延びていてもよい。マスク50は、フレーム40に固定されている。フレーム40は、マスク50が固定されているフレーム第1面401と、フレーム第1面401の反対側に位置する第2フレーム面402と、を含んでもよい。フレーム40は、マスク50が撓むことを抑制するように、マスク50をその面方向に引っ張った状態で支持していてもよい。
【0070】
マスク装置15は、図3に示すように、基板110の第1面111にマスク50が対面するよう、蒸着装置10内に配置されている。マスク50は、蒸着源6から飛来した蒸着材料7を通過させる複数の貫通孔56を含む。以下の説明において、基板110に面するマスク50の面を第1面551と称する。第1面551の反対側に位置するマスク50の面を第2面552と称する。第2面552の一部は、フレーム第1面401に面している。
【0071】
蒸着装置10は、図3に示すように、基板110を保持する基板ホルダ2を備えてもよい。基板ホルダ2は、基板110の厚み方向において移動可能であってもよい。基板ホルダ2は、基板110の面方向において移動可能であってもよい。基板ホルダ2は、基板110の傾きを制御するよう構成されていてもよい。例えば、基板ホルダ2は、基板110の外縁に取り付けられた複数のチャックを含んでもよい。各チャックは、基板110の厚み方向や面方向において独立に移動可能であってもよい。
【0072】
フレーム40は、フレーム40の厚み方向においてフレーム第1面401に対して凹んでいる凹部44を含んでいてもよい。基板ホルダ2は、図1に示すように、平面視において凹部44に重なるよう位置していてもよい。フレーム40が凹部44を含むことにより、開口45の近傍に基板ホルダ2を配置しながら、基板ホルダ2とフレーム40との間の干渉の間の干渉を抑制できる。例えば、基板ホルダ2とフレーム40との接触を抑制できる。「平面視」は、基板110の第1面111の法線方向、フレーム40のフレーム第1面401の法線方向又はマスクの第1面の法線方向に沿って対象物を見ることを意味する。
【0073】
凹部44は、例えばフレーム第3面403を含む。フレーム第3面403は、フレーム第1面401と同様に、フレーム40の厚み方向においてフレーム第2面402の反対側に位置する。厚み方向におけるフレーム第3面403とフレーム第2面402との間の距離は、厚み方向におけるフレーム第1面401とフレーム第2面402との間の距離よりも短い。
【0074】
蒸着装置10は、図3に示すように、マスク装置15を保持するマスクホルダ3を備えてもよい。マスクホルダ3は、移動可能であってもよい。
【0075】
基板ホルダ2又はマスクホルダ3の少なくともいずれか一方を移動させることにより、基板110に対するマスク50の位置を調整できる。
【0076】
蒸着装置10は、冷却板4を備えてもよい。冷却板4は、図3に示すように、基板110の第2面112側に配置されていてもよい。冷却板4は、冷却板4の内部に冷媒を循環させるための流路を有してもよい。冷却板4は、蒸着工程の際に基板110の温度が上昇することを抑制できる。
【0077】
蒸着装置10は、磁石5を備えてもよい。磁石5は、図3に示すように、基板110の第2面112側に配置されていてもよい。磁石5は、基板110から遠い冷却板4の面に配置されていてもよい。磁石5は、磁力によってマスク50を基板110側に引き寄せることができる。これにより、マスク50と基板110との間の隙間を低減したり、隙間をなくしたりできる。このことにより、蒸着工程においてシャドーが発生することを抑制できる。シャドーとは、マスク50と基板110との間の隙間に蒸着材料7が入り込み、これによって蒸着層の形状が不均一になる現象のことである。蒸着層の形状は、蒸着層の厚み、平面視における蒸着層の寸法などである。静電気力を利用する静電チャックを用いてマスク50を基板110側に引き寄せてもよい。
【0078】
図4は、マスク装置15を第1面551側から見た場合を示す平面図である。マスク装置15は、フレーム40と、フレーム40に固定されたマスク50と、を備えてもよい。フレーム40は、第1方向D1及び第2方向D2に延びる矩形の輪郭を有していてもよい。フレーム40は、第1方向D1においてマスク50に張力を加えた状態でマスク50を支持してもよい。
【0079】
フレーム40は、第1部分43A、第2部分43B、第3部分43C、第4部分43D及び開口45を含む。第1部分43A及び第2部分43Bは、開口45を挟んで第1方向D1において対向している。第1部分43A及び第2部分43Bは、第2方向D2に延びていてもよい。第3部分43C及び第4部分43Dは、開口45を挟んで第2方向D2において対向している。第3部分43C及び第4部分43Dは、第1方向D1に延びていてもよい。第1部分43A及び第2部分43Bが、第3部分43C及び第4部分43Dよりも長くてもよい。開口45は、第1部分43Aと第2部分43Bの間、及び第3部分43Cと第4部分43Dの間に位置している。
【0080】
フレーム40は、内縁41及び外縁42を含む。内縁41は、平面視において開口45に面している。第1部分43Aの外縁42は、第1方向D1において第1部分43Aの内縁41の反対側に位置する。第2部分43Bの外縁42は、第1方向D1において第2部分43Bの内縁41の反対側に位置する。第3部分43Cの外縁42は、第2方向D2において第3部分43Cの内縁41の反対側に位置する。第4部分43Dの外縁42は、第2方向D2において第4部分43Dの内縁41の反対側に位置する。
【0081】
第1部分43A及び第2部分43Bは、第1方向D1においてマスク50に張力を加えてもよい。例えば、図示はしないが、第1部分43A及び第2部分43Bは、開口45に向かう方向に弾性的に変形していてもよい。弾性的な変形は、第1部分43A及び第2部分43Bに、第1方向において外側へ働く復元力を生じさせる。マスク50は、第1部分43A及び第2部分43Bによって第1方向D1において外側へ引っ張られる。これにより、マスク50に歪みや弛みが生じることを抑制できる。「外側」は、平面視においてフレーム40の中心から遠ざかる側を意味する。
【0082】
フレーム40は、第1方向D1において寸法E11を有する。寸法E11は、例えば、1000mm以上でもよく、1200mm以上でもよく、1300mm以上でもよく、2100mm以上でもよい。寸法E11は、例えば、1200mm以下でもよく、1300mm以下でもよく、1900mm以下でもよく、2100mm以下でもよく、2300mm以下でもよい。寸法E11の範囲は、1000mm、1200mm、1300mm及び2100mmからなる第1グループ、及び/又は、1200mm、1300mm、1900mm、2100mm及び2300mmからなる第2グループによって定められてもよい。寸法E11の範囲は、上述の第1グループに含まれる値のうちの任意の1つと、上述の第2グループに含まれる値のうちの任意の1つとの組み合わせによって定められてもよい。寸法E11の範囲は、上述の第1グループに含まれる値のうちの任意の2つの組み合わせによって定められてもよい。寸法E11の範囲は、上述の第2グループに含まれる値のうちの任意の2つの組み合わせによって定められてもよい。例えば、寸法E11は、1000mm以上2300mm以下でもよく、1000mm以上2100mm以下でもよく、1000mm以上1900mm以下でもよく、1000mm以上1300mm以下でもよく、1000mm以上1200mm以下でもよく、1200mm以上2300mm以下でもよく、1200mm以上2100mm以下でもよく、1200mm以上1900mm以下でもよく、1200mm以上1300mm以下でもよく、1300mm以上2300mm以下でもよく、1300mm以上2100mm以下でもよく、1300mm以上1900mm以下でもよく、1900mm以上2300mm以下でもよく、1900mm以上2100mm以下でもよく、2100mm以上2300mm以下でもよい。
【0083】
フレーム40は、第2方向D2において寸法E21を有する。寸法E21は、寸法E11よりも大きくてもよい。寸法E21は、例えば、1200mm以上でもよく、1300mm以上でもよく、1500mm以上でもよく、2000mm以上でもよく、2400mm以上でもよい。寸法E21は、例えば、1300mm以下でもよく、2300mm以下でもよく、2400mm以下でもよく、2600mm以下でもよい。寸法E21の範囲は、1200mm、1300mm、1500mm、2000mm及び2400mmからなる第1グループ、及び/又は、1300mm、2300mm、2400mm及び2600mmからなる第2グループによって定められてもよい。寸法E21の範囲は、上述の第1グループに含まれる値のうちの任意の1つと、上述の第2グループに含まれる値のうちの任意の1つとの組み合わせによって定められてもよい。寸法E21の範囲は、上述の第1グループに含まれる値のうちの任意の2つの組み合わせによって定められてもよい。寸法E21の範囲は、上述の第2グループに含まれる値のうちの任意の2つの組み合わせによって定められてもよい。例えば、寸法E21は、1200mm以上2600mm以下でもよく、1200mm以上2400mm以下でもよく、1200mm以上2300mm以下でもよく、1200mm以上1500mm以下でもよく、1200mm以上1300mm以下でもよく、1300mm以上2600mm以下でもよく、1300mm以上2400mm以下でもよく、1300mm以上2300mm以下でもよく、1300mm以上1500mm以下でもよく、1500mm以上2600mm以下でもよく、1500mm以上2400mm以下でもよく、1500mm以上2300mm以下でもよく、2000mm以上2300mm以下でもよく、2300mm以上2600mm以下でもよく、2300mm以上2400mm以下でもよく、2400mm以上2600mm以下でもよい。
【0084】
寸法E11に対する寸法E21の比は、例えば、1.1以上でもよく、1.2以上でもよく、1.3以上でもよい。寸法E11に対する寸法E21の比は、例えば、1.5以下でもよく、1.7以下でもよく、2.0以下でもよい。寸法E11に対する寸法E21の比の範囲は、1.1、1.2及び1.3からなる第1グループ、及び/又は、1.5、1.7及び2.0からなる第2グループによって定められてもよい。寸法E11に対する寸法E21の比の範囲は、上述の第1グループに含まれる値のうちの任意の1つと、上述の第2グループに含まれる値のうちの任意の1つとの組み合わせによって定められてもよい。寸法E11に対する寸法E21の比の範囲は、上述の第1グループに含まれる値のうちの任意の2つの組み合わせによって定められてもよい。寸法E11に対する寸法E21の比の範囲は、上述の第2グループに含まれる値のうちの任意の2つの組み合わせによって定められてもよい。例えば、寸法E11に対する寸法E21の比は、1.1以上2.0以下でもよく、1.1以上1.7以下でもよく、1.1以上1.5以下でもよく、1.1以上1.3以下でもよく、1.1以上1.2以下でもよく、1.2以上2.0以下でもよく、1.2以上1.7以下でもよく、1.2以上1.5以下でもよく、1.2以上1.3以下でもよく、1.3以上2.0以下でもよく、1.3以上1.7以下でもよく、1.3以上1.5以下でもよく、1.5以上2.0以下でもよく、1.5以上1.7以下でもよく、1.7以上2.0以下でもよい。
【0085】
寸法E11の特定の数値範囲と、寸法E21の特定の数値範囲とが組み合わされてもよい。例えば、寸法E11が1000mm以上1200mm以下であり、寸法E21が1200mm以上1300mm以下であってもよい。例えば、寸法E11が1200mm以上1300mm以下であり、寸法E21が2000mm以上2300mm以下であってもよい。例えば、寸法E11が2100mm以上2300mm以下であり、寸法E21が2400mm以上2600mm以下であってもよい。
【0086】
開口45は、第1方向D1において寸法E12を有し、第2方向D2において寸法E22を有する。フレーム40の寸法を大きくすることにより、開口45の寸法を大きくできる。開口45の寸法を大きくすることにより、平面視において開口45に重なるマスク50の面積を大きくできる。これにより、1枚の基板110の上に形成される有機デバイス100の数が増加する。これにより、有機デバイス100の製造コストを低減できる。
【0087】
マスク50は、第1部分43A及び第2部分43Bに固定されている。平面視において、マスク50は、第1端部51、第2端部52及び中間部53を含む。第1端部51は、平面視において第1部分43Aに重なる。第2端部52は、平面視において第2部分43Bに重なる。第1端部51と第2端部52は、第1方向D1において対向していてもよい。中間部53は、平面視において第1端部51と第2端部52との間に位置する。中間部53は、平面視において開口45に重なっている。中間部53は、貫通孔群54を含む。中間部53は、第1方向D1に並ぶ複数の貫通孔群54を含んでいてもよい。
【0088】
マスク装置15は、第2方向に沿って並ぶ複数のマスク50を備えてもよい。マスク装置15は、第2方向D2に沿って並ぶ複数のカバーマスク60を備えてもよい。カバーマスク60は、第1部分43A及び第2部分43Bに固定された一対の端部を含んでもよい。カバーマスク60は、第1部分43Aから第2部分43Bまで第1方向D1に延びていてもよい。
【0089】
カバーマスク60は、第2方向D2において隣り合う2つのマスク50の間の隙間を蒸着材料が通過することを抑制するための部材である。カバーマスク60は、第2方向D2において隣り合う2つのマスク50の両方に部分的に重なっていてもよい。
【0090】
図4に示すように、マスク装置15は、第3部分43Cに沿って延びるアライメントマスク70を含んでいてもよい。第3部分43Cに沿って延びるアライメントマスク70は、第1アライメントマスク70Aと称される。第1アライメントマスク70Aは、第3部分43Cの内縁41を覆うよう延びている。マスク装置15は、第4部分43Dに沿って延びるアライメントマスク70を含んでいてもよい。第4部分43Dに沿って延びるアライメントマスク70は、第2アライメントマスク70Bと称される。第2アライメントマスク70Bは、第4部分43Dの内縁41を覆うよう延びている。
【0091】
アライメントマスク70は、アライメントマーク77を含む。アライメントマーク77は、フレーム40に対するアライメントマスク70の位置を調整するために用いられるマークであってもよい。アライメントマーク77は、平面視の座標系におけるマスク装置15の基準点を示すマークであってもよい。
【0092】
第1アライメントマスク70Aは、第3部分43Cとマスク50との間の隙間を蒸着材料が通過することを抑制する部材としても機能できる。第2アライメントマスク70Bは、第4部分43Dとマスク50との間の隙間を蒸着材料が通過することを抑制する部材としても機能できる。
【0093】
図示はしないが、マスク装置15は、第1方向D1に並ぶ複数の支持マスクを含んでもよい。支持マスクは、第3部分43C及び第4部分43Dに固定された一対の端部を含んでもよい。支持マスクは、第3部分43Cから第4部分43Dまで第2方向D2に延びていてもよい。
【0094】
支持マスクは、マスク50を下方から支持するための部材である。支持マスクは、マスク50が下方に撓むことを抑制できる。支持マスクは、平面視において、第1方向D1において隣り合う2つの貫通孔群54の間に位置していてもよい。
【0095】
マスク50について詳細に説明する。図5は、マスク50の一例を示す平面図である。平面視において、マスク50は、第1方向D1に延びる一対の側縁501,502と、第1側縁503及び第2側縁504と、を含んでもよい。第1側縁503及び第2側縁504は、第1方向D1におけるマスク50の端である。一対の側縁501,502は、第2方向D2におけるマスク50の端である。
【0096】
中間部53の貫通孔群54は、平面視において規則的に並ぶ複数の貫通孔56を含む。貫通孔56は、2つの方向において周期的に並んでいてもよい。例えば、貫通孔56は、第1方向D1及び第2方向D2において周期的に並んでいてもよい。
【0097】
1つの貫通孔群54は、1つの有機デバイス100に対応する。例えば、1つの有機デバイス100に含まれる複数の第1有機層130Aは、1つの貫通孔群54の複数の貫通孔56を通った蒸着材料によって構成される。マスク50は、少なくとも1つの貫通孔群54を含む。マスク50は、第1方向D1に並ぶ2つ以上の貫通孔群54を含んでもよい。
【0098】
マスク50は、第1方向D1において寸法M11を有する。寸法M11は、例えば、600mm以上でもよく、800mm以上でもよく、1000mm以上でもよい。寸法M11は、例えば、1200mm以下でもよく、1500mm以下でもよく、2000mm以下でもよい。寸法M11の範囲は、600mm、800mm及び1000mmからなる第1グループ、及び/又は、1200mm、1500mm及び2000mmからなる第2グループによって定められてもよい。寸法M11の範囲は、上述の第1グループに含まれる値のうちの任意の1つと、上述の第2グループに含まれる値のうちの任意の1つとの組み合わせによって定められてもよい。寸法M11の範囲は、上述の第1グループに含まれる値のうちの任意の2つの組み合わせによって定められてもよい。寸法M11の範囲は、上述の第2グループに含まれる値のうちの任意の2つの組み合わせによって定められてもよい。例えば、寸法M11は、600mm以上2000mm以下でもよく、600mm以上1500mm以下でもよく、600mm以上1200mm以下でもよく、600mm以上1000mm以下でもよく、600mm以上800mm以下でもよく、800mm以上2000mm以下でもよく、800mm以上1500mm以下でもよく、800mm以上1200mm以下でもよく、800mm以上1000mm以下でもよく、1000mm以上2000mm以下でもよく、1000mm以上1500mm以下でもよく、1000mm以上1200mm以下でもよく、1200mm以上2000mm以下でもよく、1200mm以上1500mm以下でもよく、1500mm以上2000mm以下でもよい。
【0099】
マスク50は、第2方向D2において寸法M21を有する。寸法M21は、例えば、50mm以上でもよく、100mm以上でもよく、150mm以上でもよい。寸法M21は、例えば、200mm以下でもよく、300mm以下でもよく、500mm以下でもよい。寸法M21の範囲は、50mm、100mm及び150mmからなる第1グループ、及び/又は、200mm、300mm及び500mmからなる第2グループによって定められてもよい。寸法M21の範囲は、上述の第1グループに含まれる値のうちの任意の1つと、上述の第2グループに含まれる値のうちの任意の1つとの組み合わせによって定められてもよい。寸法M21の範囲は、上述の第1グループに含まれる値のうちの任意の2つの組み合わせによって定められてもよい。寸法M21の範囲は、上述の第2グループに含まれる値のうちの任意の2つの組み合わせによって定められてもよい。例えば、寸法M21は、50mm以上500mm以下でもよく、50mm以上300mm以下でもよく、50mm以上200mm以下でもよく、50mm以上150mm以下でもよく、50mm以上100mm以下でもよく、100mm以上500mm以下でもよく、100mm以上300mm以下でもよく、100mm以上200mm以下でもよく、100mm以上150mm以下でもよく、150mm以上500mm以下でもよく、150mm以上300mm以下でもよく、150mm以上200mm以下でもよく、200mm以上500mm以下でもよく、200mm以上300mm以下でもよく、300mm以上500mm以下でもよい。
【0100】
次に、マスク50の断面構造を説明する。図6は、マスク50の一例を示す断面図である。
【0101】
マスク50は、基材55と、基材55を貫通する貫通孔56と、を備える。基材55は、第1面551及び第2面552を含む。貫通孔56は、第1面551から第2面552へ基材55を貫通している。
【0102】
貫通孔56は、第1凹部561と、第2凹部562と、第1凹部561と第2凹部562とを接続する接続部563と、を含んでもよい。第1凹部561は、第1面551に位置し、第2面552に向かって凹んでいる。第2凹部562は、第2面552に位置し第1面551に向かって凹んでいる。第1凹部561と第2凹部562が接続部563で接続されることにより、貫通孔56が構成される。第1凹部561は、基材55を第1面551側からエッチングやレーザーなどによって加工することによって形成される。第2凹部562は、基材55を第2面552側からエッチングやレーザーなどによって加工することによって形成される。
【0103】
第1凹部561は、平面視において寸法r1を有する。第2凹部562は、平面視において寸法r2を有する。寸法r2は、寸法r1よりも大きくてもよい。例えば、平面視において第2凹部562の輪郭が第1凹部561の輪郭を囲んでいてもよい。
【0104】
接続部563は、第1面551と第2面552の間に位置する。接続部563は、一周にわたって連続した輪郭を有してもよい。接続部563は、マスク50の平面視において貫通孔56の開口面積が最小になる貫通部564を画成していてもよい。
【0105】
貫通部564の寸法rは、例えば、10μm以上であってもよく、15μm以上であってもよく、20μm以上であってもよく、25μm以上であってもよい。また、貫通部564の寸法rは、例えば、40μm以下であってもよく、45μm以下であってもよく、50μm以下であってもよく、55μm以下であってもよい。貫通部564の寸法rの範囲は、10μm、15μm、20μm及び25μmからなる第1グループ、及び/又は、40μm、45μm、50μm及び55μmからなる第2グループによって定められてもよい。貫通部564の寸法rの範囲は、上述の第1グループに含まれる値のうちの任意の1つと、上述の第2グループに含まれる値のうちの任意の1つとの組み合わせによって定められてもよい。貫通部564の寸法rの範囲は、上述の第1グループに含まれる値のうちの任意の2つの組み合わせによって定められてもよい。貫通部564の寸法rの範囲は、上述の第2グループに含まれる値のうちの任意の2つの組み合わせによって定められてもよい。例えば、貫通部564の寸法rは、10μm以上55μm以下であってもよく、10μm以上50μm以下であってもよく、10μm以上45μm以下であってもよく、10μm以上40μm以下であってもよく、10μm以上25μm以下であってもよく、10μm以上20μm以下であってもよく、10μm以上15μm以下であってもよく、15μm以上55μm以下であってもよく、15μm以上50μm以下であってもよく、15μm以上45μm以下であってもよく、15μm以上40μm以下であってもよく、15μm以上25μm以下であってもよく、15μm以上20μm以下であってもよく、20μm以上55μm以下であってもよく、20μm以上50μm以下であってもよく、20μm以上45μm以下であってもよく、20μm以上40μm以下であってもよく、20μm以上25μm以下であってもよく、25μm以上55μm以下であってもよく、25μm以上50μm以下であってもよく、25μm以上45μm以下であってもよく、25μm以上40μm以下であってもよく、40μm以上55μm以下であってもよく、40μm以上50μm以下であってもよく、40μm以上45μm以下であってもよく、45μm以上55μm以下であってもよく、45μm以上50μm以下であってもよく、50μm以上55μm以下であってもよい。
【0106】
貫通部564の寸法rは、貫通孔56を透過する光によって画定される。具体的には、マスク50の法線方向に沿って平行光をマスク50の第1面551又は第2面552の一方に入射させ、貫通孔56を透過させて第1面551又は第2面552の他方から出射させる。出射した光がマスク50の面方向において占める領域の寸法を、貫通部564の寸法rとして採用する。
【0107】
図6においては、隣り合う二つの第2凹部562の間に基材55の第2面552が残存している例を示したが、これに限られることはない。図示はしないが、隣り合う2つの第2凹部562が接続されるようにエッチングが実施されてもよい。すなわち、隣り合う2つの第2凹部562の間に、基材55の第2面552が残存していない場所が存在していてもよい。
【0108】
マスク50、60、70及びフレーム40の材料について説明する。マスク50、60、70およびフレーム40の主要な材料としては、ニッケルを含む鉄合金を用いることができる。鉄合金は、ニッケルに加えてコバルトを更に含んでいてもよい。例えば、マスク50、60、70の基材の材料として、ニッケル及びコバルトの含有量が合計で28質量%以上且つ54質量%以下であり、且つコバルトの含有量が0質量%以上且つ6質量%以下である鉄合金を用いることができる。これにより、マスク50及びフレーム40の熱膨張係数と、ガラスを含む基板110の熱膨張係数との差を小さくできる。このため、蒸着処理によって基板110上に形成される層の寸法精度や位置精度が、マスク50、60、70、フレーム40、基板110などの熱膨張に起因して低下することを抑制できる。
【0109】
マスク50、60、70の基材におけるニッケルの含有量及びコバルトの含有量の合計は、28質量%以上且つ38質量%以下であってもよい。この場合、ニッケル若しくはニッケル及びコバルトを含む鉄合金の具体例としては、インバー材、スーパーインバー材、ウルトラインバー材などを挙げることができる。インバー材は、34質量%以上且つ38質量%以下のニッケルと、残部の鉄及び不可避の不純物とを含む鉄合金である。スーパーインバー材は、30質量%以上且つ34質量%以下のニッケルと、コバルトと、残部の鉄及び不可避の不純物と含む鉄合金である。ウルトラインバー材は、28質量%以上且つ34質量%以下のニッケルと、2質量%以上且つ7質量%以下のコバルトと、0.1質量%以上且つ1.0質量%以下のマンガンと、0.10質量%以下のシリコンと、0.01質量%以下の炭素と、残部の鉄及び不可避の不純物とを含む鉄合金である。
【0110】
マスク50、60、70におけるニッケルの含有量及びコバルトの含有量の合計は、38質量%以上且つ54質量%以下であってもよい。例えば、マスク50、60、70は、38質量%以上且つ54質量%以下のニッケルと、残部の鉄及び不可避の不純物とを含む鉄合金によって構成されていてもよい。このようなマスク50は、めっき法によって製造されてもよい。
【0111】
蒸着処理の際に、マスク50、60、70、フレーム40および基板110の温度が高温には達しない場合は、マスク50、60、70およびフレーム40の熱膨張係数を、基板110の熱膨張係数と同等の値にする必要はない。この場合、マスク50、60、70を構成する材料として、上述の鉄合金以外の材料を用いてもよい。例えば、クロムを含む鉄合金など、上述のニッケルを含む鉄合金以外の鉄合金を用いてもよい。クロムを含む鉄合金としては、例えば、いわゆるステンレスと称される鉄合金を用いることができる。また、ニッケルやニッケル-コバルト合金など、鉄合金以外の合金を用いてもよい。
【0112】
マスク50の厚みT0は、例えば、8μm以上であってもよく、10μm以上であってもよく、13μm以上であってもよく、15μm以上であってもよい。また、厚みT0は、例えば、20μm以下であってもよく、30μm以下であってもよく、40μm以下であってもよく、50μm以下であってもよい。厚みT0の範囲は、8μm、10μm、13μm及び15μmからなる第1グループ、及び/又は、20μm、30μm、40μm及び50μmからなる第2グループによって定められてもよい。厚みT0の範囲は、上述の第1グループに含まれる値のうちの任意の1つと、上述の第2グループに含まれる値のうちの任意の1つとの組み合わせによって定められてもよい。厚みT0の範囲は、上述の第1グループに含まれる値のうちの任意の2つの組み合わせによって定められてもよい。厚みT0の範囲は、上述の第2グループに含まれる値のうちの任意の2つの組み合わせによって定められてもよい。例えば、厚みT0は、8μm以上50μm以下であってもよく、8μm以上40μm以下であってもよく、8μm以上30μm以下であってもよく、8μm以上20μm以下であってもよく、8μm以上15μm以下であってもよく、8μm以上13μm以下であってもよく、8μm以上10μm以下であってもよく、10μm以上50μm以下であってもよく、10μm以上40μm以下であってもよく、10μm以上30μm以下であってもよく、10μm以上20μm以下であってもよく、10μm以上15μm以下であってもよく、10μm以上13μm以下であってもよく、13μm以上50μm以下であってもよく、13μm以上40μm以下であってもよく、13μm以上30μm以下であってもよく、13μm以上20μm以下であってもよく、13μm以上15μm以下であってもよく、15μm以上50μm以下であってもよく、15μm以上40μm以下であってもよく、15μm以上30μm以下であってもよく、15μm以上20μm以下であってもよく、20μm以上50μm以下であってもよく、20μm以上40μm以下であってもよく、20μm以上30μm以下であってもよく、30μm以上50μm以下であってもよく、30μm以上40μm以下であってもよく、40μm以上50μm以下であってもよい。
【0113】
厚みT0を50μm以下にすることにより、貫通孔56を通過する前に貫通孔56の壁面に蒸着材料7が付着することを抑制できる。これにより、蒸着材料7の利用効率を高めることができる。また、厚みT0を8μm以上にすることにより、マスク50の強度を確保し、マスク50に損傷や変形が生じることを抑制できる。
【0114】
カバーマスク60の厚みの数値範囲は、マスク50の厚みT0の上述の数値範囲と同一であってもよい。アライメントマスク70の厚みの数値範囲は、マスク50の厚みT0の上述の数値範囲と同一であってもよい。
【0115】
マスク50、60、70の厚みを測定する方法としては、接触式の測定方法を採用する。接触式の測定方法としては、ボールブッシュガイド式のプランジャーを備える、ハイデンハイン社製の長さゲージHEIDENHAIN-METROの「MT1271」を用いる。
【0116】
次に、フレーム40及びアライメントマスク70について詳細に説明する。図7は、マスク装置15の中間製品の一例を示す平面図である。図7に示す中間製品は、フレーム40、カバーマスク60及びアライメントマスク70を備えるが、マスク50を備えない。
【0117】
フレーム40は、フレーム第1面401に対して凹んでいる凹部44を含む。図7に示す例において、凹部44は、第3部分43Cに位置する第3凹部44Cを少なくとも含む。凹部44は、第4部分43Dに位置する第4凹部44Dを含んでいてもよい。
【0118】
図8は、第3部分43C及び第1アライメントマスク70Aを拡大して示す平面図である。第3部分43Cは、少なくとも1つの第3凹部44Cを含む。第3部分43Cは、2つ以上の第3凹部44Cを含んでもよい。
【0119】
上述のとおり、蒸着工程において、基板110を保持する基板ホルダ2が凹部44に配置される。例えば、平面視において第3部分43Cに重なる基板110の辺を保持する基板ホルダ2が、第3凹部44Cに配置される。図8において、符号S03は、第2方向D2における、開口45と第3凹部44Cとの間の距離を表す。距離S03が小さいことが好ましい。距離S03が小さいほど、基板110の辺と開口45との間の平面視における距離を小さくできる。これにより、有機デバイス100の生産性を高めることができる。例えば、有機デバイス100の面積に対するデバイス領域103の面積の比率を高めることができる。
【0120】
距離S03は、例えば、1.0mm以上でもよく、2.0mm以上でもよく、3.0mm以上でもよい。距離S03は、例えば、5.0mm以下でもよく、10.0mm以下でもよく、20.0mm以下でもよい。距離S03の範囲は、1.0mm、2.0mm及び3.0mmからなる第1グループ、及び/又は、5.0mm、10.0mm及び20.0mmからなる第2グループによって定められてもよい。距離S03の範囲は、上述の第1グループに含まれる値のうちの任意の1つと、上述の第2グループに含まれる値のうちの任意の1つとの組み合わせによって定められてもよい。距離S03の範囲は、上述の第1グループに含まれる値のうちの任意の2つの組み合わせによって定められてもよい。距離S03の範囲は、上述の第2グループに含まれる値のうちの任意の2つの組み合わせによって定められてもよい。距離S03は、例えば、1.0mm以上20.0mm以下でもよく、1.0mm以上10.0mm以下でもよく、1.0mm以上5.0mm以下でもよく、1.0mm以上3.0mm以下でもよく、1.0mm以上2.0mm以下でもよく、2.0mm以上20.0mm以下でもよく、2.0mm以上10.0mm以下でもよく、2.0mm以上5.0mm以下でもよく、2.0mm以上3.0mm以下でもよく、3.0mm以上20.0mm以下でもよく、3.0mm以上10.0mm以下でもよく、3.0mm以上5.0mm以下でもよく、5.0mm以上20.0mm以下でもよく、5.0mm以上10.0mm以下でもよく、10.0mm以上20.0mm以下でもよい。
【0121】
距離S03が小さいほど、平面視において第1アライメントマスク70Aが第3凹部44Cに重なり易くなる。第1アライメントマスク70Aが第3凹部44Cに重なると、基板ホルダ2が第1アライメントマスク70Aに接触するという事態が生じ易くなる。このような事態を抑制するため、図8に示すように、第1アライメントマスク70Aの外縁に切り欠き75が形成されていてもよい。
【0122】
第1アライメントマスク70Aの構成を詳細に説明する。第1アライメントマスクは、第1端部71、第2端部72、中間部73、アライメントマーク77及び固定部78を含む。第1端部71は、平面視においてフレーム40に重なる。第1端部71は、固定部78によって第1部分43Aに固定されている。第2端部72は、平面視においてフレーム40に重なる。第2端部72は、固定部78によって第2部分43Bに固定されている。第1端部71と第2端部72は、第1方向D1において対向していてもよい。第1端部71は第1側縁711を含み、第2端部72は第2側縁721を含む。第1側縁711及び第2側縁721は、第1方向D1における第1アライメントマスク70Aの端である。
【0123】
中間部53は、平面視において第1端部51と第2端部52との間に位置する。中間部53は、第2方向D2における中間部73の端である外側側縁731及び内側側縁732を含む。外側側縁731は、平面視において第3部分43Cに重なっていてもよい。内側側縁732は、第2方向D2において外側側縁731に対向している。内側側縁732は、平面視において開口45に重なっている。図8には示されていないが、内側側縁732は、平面視においてマスク50に重なっていてもよい。
【0124】
図8に示す例において、切り欠き75は外側側縁731に形成されている。第1アライメントマスク70Aの外側側縁731に形成されている切り欠き75は、第3切り欠き75Cと称される。
【0125】
外側側縁731は、直線部76及び第3切り欠き75Cを含んでいてもよい。直線部76は、第1方向D1に沿って直線的に延びている。直線部76の延長線は、平面視において第3凹部44Cに重なる。第3切り欠き75Cは、平面視において直線部76から内側側縁732に向かって凹んでいる。
【0126】
第3切り欠き75Cは、平面視において第3凹部44Cに重なるよう配置される。第1アライメントマスク70Aに第3切り欠き75Cを形成することにより、基板ホルダ2が第1アライメントマスク70Aの外側側縁731に接触することを抑制できる。「切り欠きが平面視において凹部に重なる」は、切り欠きの輪郭と、切り欠きが接続された直線部の延長線とによって囲まれる領域が、平面視においてフレーム40の凹部に少なくとも部分的に重なることを意味する。
【0127】
上述のように、アライメントマスク70は、フレーム40とマスク50との間の隙間を蒸着材料が通過することを抑制する遮蔽部材としても機能できる。中間部73は、遮蔽部79を含む。遮蔽部79は、第2方向D2において外側側縁731と内側側縁732との間に位置する固体の部分である。
【0128】
アライメントマスク70の遮蔽部79は、大きい占有率を有することが好ましい。遮蔽部79の占有率は、中間部73の面積に対する遮蔽部79の面積の比率である。中間部73の面積は、外側側縁731と内側側縁732との間に位置する中間部73の部分の面積である。中間部73が貫通孔を含まない場合、遮蔽部79の占有率は100%である。
【0129】
固定部78は、アライメントマスク70をフレーム第1面401に固定するための構成要素である。固定部78は、溶接部であってもよい。溶接部は、マスク50の一部とフレーム40の一部とが互いに溶融することによって形成された部分である。溶接部は、例えば、フレーム40のフレーム第1面401に重なるマスク50の第1面551にレーザーを照射することによって形成される。
【0130】
アライメントマスク70は、複数の固定部78を含む。例えば、アライメントマスク70は、第1端部71をフレーム第1面401に固定する固定部78、及び、第2端部72をフレーム第1面401に固定する固定部78を含む。アライメントマスク70は、外側側縁731を第3部分43Cのフレーム第1面401に固定する固定部78を含んでもよい。例えば、固定部78は、第3切り欠き75Cの輪郭に沿って位置していてもよい。固定部78は、第1アライメントマスク70Aの第3切り欠き75Cの周囲の部分がフレーム40に対して移動することを抑制できる。
【0131】
切り欠き75に沿って位置する固定部78と、切り欠き75の輪郭との間の、平面視における距離は、例えば5.0mm以下であり、4.0mm以下であってもよく、3.0mm以下であってもよく、2.0mm以下であってもよい。
【0132】
図8に示すように、複数の固定部78が、第3切り欠き75Cの輪郭に沿って並んでいてもよい。図示はしないが、第3切り欠き75Cの輪郭に沿って連続的に延びる固定部78が形成されていてもよい。
【0133】
フレーム40及びアライメントマスク70の断面構造の一例を説明する。図9は、図8のIX-IX線に沿った断面図である。図10は、図8のX-X線に沿った断面図である。図11は、図8のXI-XI線に沿った断面図である。符号D3は、フレーム40及びアライメントマスク70の厚み方向を表す。厚み方向D3は、第1方向D1及び第2方向D2に対して直交している。
【0134】
図10に示すように、第3部分43Cの第3凹部44Cは、フレーム第3面403を含む。第3凹部44Cのフレーム第3面403は、平面視において、第1方向D1においてフレーム第1面401に挟まれていてもよい。
【0135】
フレーム第3面403からフレーム第2面402までの距離は、フレーム第1面401からフレーム第2面402までの距離よりも短い。図9及び図10に示すように、第1部分43A及び第2部分43Bも、フレーム第1面401に加えてフレーム第3面403を含んでいてもよい。フレーム第3面403は、上述の図4及び図7に示されるように、平面視においてフレーム第1面401を囲むように、フレーム第1面401の外側に位置していてもよい。
【0136】
符号T1は、厚み方向におけるフレーム第1面401とフレーム第3面403との間の距離を表す。距離T1は、基板ホルダ2がフレーム第3面403に接触しないよう定められていてもよい。距離T1は、例えば、2mm以上でもよく、5mm以上でもよく、10mm以上でもよい。距離T1は、例えば、20mm以下でもよく、50mm以下でもよく、100mm以下でもよい。距離T1の範囲は、2mm、5mm及び10mmからなる第1グループ、及び/又は、20mm、50mm及び100mmからなる第2グループによって定められてもよい。距離T1の範囲は、上述の第1グループに含まれる値のうちの任意の1つと、上述の第2グループに含まれる値のうちの任意の1つとの組み合わせによって定められてもよい。距離T1の範囲は、上述の第1グループに含まれる値のうちの任意の2つの組み合わせによって定められてもよい。距離T1の範囲は、上述の第2グループに含まれる値のうちの任意の2つの組み合わせによって定められてもよい。距離T1は、例えば、2mm以上100mm以下でもよく、2mm以上50mm以下でもよく、2mm以上20mm以下でもよく、2mm以上10mm以下でもよく、2mm以上5mm以下でもよく、5mm以上100mm以下でもよく、5mm以上50mm以下でもよく、5mm以上20mm以下でもよく、5mm以上10mm以下でもよく、10mm以上100mm以下でもよく、10mm以上50mm以下でもよく、10mm以上20mm以下でもよく、20mm以上100mm以下でもよく、20mm以上50mm以下でもよく、50mm以上100mm以下でもよい。
【0137】
図11に示すように、第3切り欠き75Cの輪郭は、フレーム第1面401上に位置してもよい。第3切り欠き75Cの輪郭は、第2方向D2において第3凹部44Cよりも内側に位置していてもよい。言い換えると、第3凹部44Cは、第2方向D2において第3切り欠き75Cの輪郭よりも外側に位置していてもよい。「内側」は、平面視においてフレーム40の中心に近づく側を意味する。
【0138】
図12は、フレーム40の第3凹部44C及び第1アライメントマスク70Aの第3切り欠き75Cの一例を示す平面図である。第3切り欠き75Cの輪郭は、第1コーナー部81、第2コーナー部82、第1ライン86、第2ライン87及び第3ライン88を含んでもよい。
【0139】
第1コーナー部81及び第2コーナー部82は、第1方向D1において対向していてもよい。第2コーナー部82は、第1コーナー部81に対して第2端部72の側に位置する。言い換えると、第2コーナー部82から第2端部72までの距離は、第1コーナー部81から第2端部72までの距離よりも短い。
【0140】
第1ライン86は、第1コーナー部81から直線部76まで延びている。第1ライン86は、直線的に延びていてもよい。例えば、第1ライン86は、第2方向D2に沿って直線的に延びていてもよい。「第2方向D2に沿って直線的に延びる」は、第1ライン86が延びる方向と第2方向D2とが成す角度が10°以下であることを意味する。
【0141】
第2ライン87は、第2コーナー部82から直線部76まで延びている。第2ライン87は、直線的に延びていてもよい。例えば、第2ライン87は、第2方向D2に沿って直線的に延びていてもよい。
【0142】
第3ライン88は、第1コーナー部81から第2コーナー部82まで延びている。第3ライン88は、直線的に延びていてもよい。例えば、第3ライン88は、第1方向D1に沿って直線的に延びていてもよい。「第1方向D1に沿って直線的に延びる」は、第3ライン88が延びる方向と第1方向D1とが成す角度が10°以下であることを意味する。
【0143】
符号S11は、平面視における第1ライン86と第2ライン87との間の距離を表す。距離S11は、第1方向D1における第1ライン86と第2ライン87との間の間隔の最大値である。距離S11は、例えば、10mm以上でもよく、20mm以上でもよく、30mm以上でもよい。距離S11は、例えば、50mm以下でもよく、100mm以下でもよく、150mm以下でもよい。距離S11の範囲は、10mm、20mm及び30mmからなる第1グループ、及び/又は、50mm、100mm及び150mmからなる第2グループによって定められてもよい。距離S11の範囲は、上述の第1グループに含まれる値のうちの任意の1つと、上述の第2グループに含まれる値のうちの任意の1つとの組み合わせによって定められてもよい。距離S11の範囲は、上述の第1グループに含まれる値のうちの任意の2つの組み合わせによって定められてもよい。距離S11の範囲は、上述の第2グループに含まれる値のうちの任意の2つの組み合わせによって定められてもよい。距離S11は、例えば、10mm以上150mm以下でもよく、10mm以上100mm以下でもよく、10mm以上50mm以下でもよく、10mm以上30mm以下でもよく、10mm以上20mm以下でもよく、20mm以上150mm以下でもよく、20mm以上100mm以下でもよく、20mm以上50mm以下でもよく、20mm以上30mm以下でもよく、30mm以上150mm以下でもよく、30mm以上100mm以下でもよく、30mm以上50mm以下でもよく、50mm以上150mm以下でもよく、50mm以上100mm以下でもよく、100mm以上150mm以下でもよい。
【0144】
符号S12は、平面視における直線部76と第3ライン88との間の距離を表す。距離S12は、第2方向D2における直線部76と第3ライン88との間の間隔の最大値である。距離S12は、例えば、5mm以上でもよく、10mm以上でもよく、15mm以上でもよい。距離S12は、例えば、30mm以下でもよく、50mm以下でもよく、100mm以下でもよい。距離S12の範囲は、5mm、10mm及び15mmからなる第1グループ、及び/又は、30mm、50mm及び100mmからなる第2グループによって定められてもよい。距離S12の範囲は、上述の第1グループに含まれる値のうちの任意の1つと、上述の第2グループに含まれる値のうちの任意の1つとの組み合わせによって定められてもよい。距離S12の範囲は、上述の第1グループに含まれる値のうちの任意の2つの組み合わせによって定められてもよい。距離S12の範囲は、上述の第2グループに含まれる値のうちの任意の2つの組み合わせによって定められてもよい。距離S12は、例えば、5mm以上100mm以下でもよく、5mm以上50mm以下でもよく、5mm以上30mm以下でもよく、5mm以上15mm以下でもよく、5mm以上10mm以下でもよく、10mm以上100mm以下でもよく、10mm以上50mm以下でもよく、10mm以上30mm以下でもよく、10mm以上15mm以下でもよく、15mm以上100mm以下でもよく、15mm以上50mm以下でもよく、15mm以上30mm以下でもよく、30mm以上100mm以下でもよく、30mm以上50mm以下でもよく、50mm以上100mm以下でもよい。
【0145】
距離S12は、距離S11よりも小さくてもよい。距離S12は、第2方向D2におけるアライメントマスク70の寸法M22に対して相対的に定められてもよい。寸法M22に対する距離S12の比率であるS12/M22は、例えば、0.05以上でもよく、0.10以上でもよく、0.15以上でもよい。S12/M22は、例えば、0.30以下でもよく、0.50以下でもよく、0.80以下でもよい。S12/M22の範囲は、0.05、0.10及び0.15からなる第1グループ、及び/又は、0.30、0.50及び0.80からなる第2グループによって定められてもよい。S12/M22の範囲は、上述の第1グループに含まれる値のうちの任意の1つと、上述の第2グループに含まれる値のうちの任意の1つとの組み合わせによって定められてもよい。S12/M22の範囲は、上述の第1グループに含まれる値のうちの任意の2つの組み合わせによって定められてもよい。S12/M22の範囲は、上述の第2グループに含まれる値のうちの任意の2つの組み合わせによって定められてもよい。S12/M22は、例えば、0.05以上0.80以下でもよく、0.05以上0.50以下でもよく、0.05以上0.30以下でもよく、0.05以上0.15以下でもよく、0.05以上0.10以下でもよく、0.10以上0.80以下でもよく、0.10以上0.50以下でもよく、0.10以上0.30以下でもよく、0.10以上0.15以下でもよく、0.15以上0.80以下でもよく、0.15以上0.50以下でもよく、0.15以上0.30以下でもよく、0.30以上0.80以下でもよく、0.30以上0.50以下でもよく、0.50以上0.80以下でもよい。
【0146】
第1コーナー部81及び第2コーナー部82について詳細に説明する。第1コーナー部81及び第2コーナー部82はそれぞれ、コーナー83、第1辺841及び第2辺842を含んでもよい。第1辺841は、第1コーナー部81及び第2コーナー部82の一方のコーナー83から他方のコーナー83に向かって延びている。例えば、第1コーナー部81の第1辺841は、第1コーナー部81のコーナー83から第2コーナー部82のコーナー83に向かって延びている。例えば、第2コーナー部82の第1辺841は、第2コーナー部82のコーナー83から第1コーナー部81のコーナー83に向かって延びている。第1辺841は、第3ライン88に接続される。
【0147】
第2辺842は、コーナー83から直線部76に向かって延びている。第2辺842は、第1ライン86又は第2ライン87に接続される。例えば、第1コーナー部81の第2辺842は、第1ライン86に接続される。例えば、第2コーナー部82の第2辺842は、第2ライン87に接続される。
【0148】
図13は、第1コーナー部81の一例を拡大して示す平面図である。コーナー83は、内端831及び外端832を含んでもよい。内端831は、第1方向D1に一致する接線方向を有するコーナー83の部分である。第1コーナー部81の第1辺841は、内端831から第2コーナー部82に向かって延びていてもよい。外端832は、第2方向D2に一致する接線方向を有するコーナー83の部分である。第2辺842は、外端832から直線部76に向かって延びていてもよい。
【0149】
図13に示すように、第1コーナー部81のコーナー83の内端831は、第3ライン88に対して内側側縁732の側に位置していてもよい。「第3ライン88に対して内側側縁732の側に位置する」は、内端831と内側側縁732との間の距離が、第1コーナー部81に接続される第3ライン88の位置と内側側縁732との間の距離よりも短いことを意味する。例えば、コーナー83の内端831と第3ライン88との間に段差が構成されていてもよい。図13に示す例において、段差は、第1ライン86に接続された第3辺843によって構成されている。第3辺843は、第2方向D2に延びる成分を含んでいる。
【0150】
符号S13は、第1コーナー部81に接続される第3ライン88の位置とコーナー83の内端831との間の、第2方向D2における距離を表す。距離S13は、例えば、1μm以上でもよく、5μm以上でもよく、10μm以上でもよい。距離S13は、例えば、0.1mm以下でもよく、1mm以下でもよく、5mm以下でもよい。距離S13の範囲は、1μm、5μm及び10μmからなる第1グループ、及び/又は、0.1mm、1mm及び5mmからなる第2グループによって定められてもよい。距離S13の範囲は、上述の第1グループに含まれる値のうちの任意の1つと、上述の第2グループに含まれる値のうちの任意の1つとの組み合わせによって定められてもよい。距離S13の範囲は、上述の第1グループに含まれる値のうちの任意の2つの組み合わせによって定められてもよい。距離S13の範囲は、上述の第2グループに含まれる値のうちの任意の2つの組み合わせによって定められてもよい。距離S13は、例えば、1μm以上5mm以下でもよく、1μm以上1mm以下でもよく、1μm以上0.1mm以下でもよく、1μm以上10μm以下でもよく、1μm以上5μm以下でもよく、5μm以上5mm以下でもよく、5μm以上1mm以下でもよく、5μm以上0.1mm以下でもよく、5μm以上10μm以下でもよく、10μm以上5mm以下でもよく、10μm以上1mm以下でもよく、10μm以上0.1mm以下でもよく、0.1mm以上5mm以下でもよく、0.1mm以上1mm以下でもよく、1mm以上5mm以下でもよい。
【0151】
図13に示すように、第1コーナー部81のコーナー83の外端832は、第1ライン86に対して第1端部71の側に位置していてもよい。「第1ライン86に対して第1端部71の側に位置する」は、外端832と第1端部71との間の距離が、第1コーナー部81に接続される第1ライン86の位置と第1端部71との間の距離よりも短いことを意味する。例えば、コーナー83の外端832と第1ライン86との間に段差が構成されていてもよい。図13に示す例において、段差は、第4辺844によって構成されている。第4辺844は、第1方向D1に延びる成分を含んでいる。
【0152】
符号S14は、第1コーナー部81に接続される第1ライン86の位置とコーナー83の外端832との間の、第1方向D1における距離を表す。距離S14は、例えば、1μm以上でもよく、5μm以上でもよく、10μm以上でもよい。距離S13は、例えば、0.1mm以下でもよく、1mm以下でもよく、5mm以下でもよい。距離S14の範囲は、1μm、5μm及び10μmからなる第1グループ、及び/又は、0.1mm、1mm及び5mmからなる第2グループによって定められてもよい。距離S14の範囲は、上述の第1グループに含まれる値のうちの任意の1つと、上述の第2グループに含まれる値のうちの任意の1つとの組み合わせによって定められてもよい。距離S14の範囲は、上述の第1グループに含まれる値のうちの任意の2つの組み合わせによって定められてもよい。距離S14の範囲は、上述の第2グループに含まれる値のうちの任意の2つの組み合わせによって定められてもよい。距離S14は、例えば、1μm以上5mm以下でもよく、1μm以上1mm以下でもよく、1μm以上0.1mm以下でもよく、1μm以上10μm以下でもよく、1μm以上5μm以下でもよく、5μm以上5mm以下でもよく、5μm以上1mm以下でもよく、5μm以上0.1mm以下でもよく、5μm以上10μm以下でもよく、10μm以上5mm以下でもよく、10μm以上1mm以下でもよく、10μm以上0.1mm以下でもよく、0.1mm以上5mm以下でもよく、0.1mm以上1mm以下でもよく、1mm以上5mm以下でもよい。
【0153】
図13に示すように、コーナー83は、湾曲した部分を含んでいてもよい。例えば、コーナー83は、円弧の形状を有していてもよい。
【0154】
第2コーナー部82の構成は、第1コーナー部81の構成と同一であってもよい。例えば、第2コーナー部82のコーナー83は、第1コーナー部81のコーナー83と同様に、内端及び外端を含んでもよい。第2コーナー部82のコーナー83の内端は、第3ライン88に対して内側側縁732の側に位置していてもよい。第2コーナー部82のコーナー83の外端は、第2ライン87に対して第2端部72の側に位置していてもよい。第2コーナー部82のコーナー83は、湾曲した部分を含んでいてもよい。
【0155】
第4部分43Dの構成は、第3部分43Cの構成と同一であってもよい。例えば、第4部分43Dは、少なくとも1つの第3凹部44Cを含む。第4部分43Dは、2つ以上の第4凹部44Dを含んでもよい。第2方向D2における開口45と第4凹部44Dとの間の距離の数値範囲は、距離S03の上述の数値範囲と同一であってもよい。
【0156】
第2アライメントマスク70Bの構成は、第1アライメントマスク70Aの構成と同一であってもよい。例えば、第2アライメントマスク70Bは、第1アライメントマスク70Aと同様に、第1端部71、第2端部72、中間部73、アライメントマーク77及び固定部78を含んでもよい。中間部73は、外側側縁731及び内側側縁732を含んでもよい。第2アライメントマスク70Bは、外側側縁731に形成されている切り欠き75を含んでもよい。第2アライメントマスク70Bの外側側縁731に形成されている切り欠き75は、第4切り欠き75Dと称される。
【0157】
第2アライメントマスク70Bの外側側縁731は、直線部76及び第4切り欠き75Dを含んでいてもよい。直線部76は、第1方向D1に沿って直線的に延びている。第4切り欠き75Dは、平面視において直線部76から内側側縁732に向かって凹んでいる。第4切り欠き75Dは、平面視において第4凹部44Dに重なるよう配置される。第2アライメントマスク70Bの複数の固定部78の一部は、第4切り欠き75Dの輪郭に沿って位置していてもよい。
【0158】
第4切り欠き75Dの構成は、第3切り欠き75Cの構成と同一であってもよい。例えば、第4切り欠き75Dの輪郭は、フレーム第1面401上に位置してもよい。第4切り欠き75Dの輪郭は、第2方向D2において第4凹部44Dよりも内側に位置していてもよい。言い換えると、第4凹部44Dは、第2方向D2において第4切り欠き75Dの輪郭よりも外側に位置していてもよい。
【0159】
第4切り欠き75Dの輪郭は、第3切り欠き75Cの輪郭と同様に、第1コーナー部、第2コーナー部、第1ライン、第2ライン及び第3ラインを含んでもよい。
【0160】
次に、フレーム40に固定される前のアライメントマスク70の構成を説明する。図14は、アライメントマスク70の一例を示す平面図である。
【0161】
アライメントマスク70は、第1端部71、第2端部72、中間部73及びアライメントマーク77を備える。中間部73は、遮蔽部79と、第1方向D1に並ぶ第1貫通部741及び第2貫通部742と、を含む。第1貫通部741の輪郭の一部が、上述の切り欠き75の第1コーナー部81を構成する。第2貫通部742の輪郭の一部が、上述の切り欠き75の第2コーナー部82を構成する。第2貫通部742は、第1貫通部741に対して第2端部72の側に位置する。
【0162】
第1貫通部741及び第2貫通部742は、第1面701から第2面702までアライメントマスク70を貫通する孔である。第2面702は、フレーム40に面するアライメントマスク70の面である。第1面701は、厚み方向において第2面702の反対側に位置するアライメントマスク70の面である。フレーム40に固定される前のアライメントマスク70は第1貫通部741及び第2貫通部742を含むので、中間部73における遮蔽部79の占有率は、100%未満である。遮蔽部79の占有率は、例えば99.0%以上である。
【0163】
図15は、第1貫通部741及び第2貫通部742の一例を示す平面図である。第1貫通部741及び第2貫通部742は、コーナー83、第1辺841、第2辺842及び接続部85を含む。
【0164】
図16は、第1貫通部741の一例を示す平面図である。第1貫通部741のコーナー83は、上述の切り欠き75のコーナー83と同様に、内端831及び外端832を含んでもよい。第1貫通部741のコーナー83は、上述の切り欠き75のコーナー83と同様に、湾曲した部分を含んでいてもよい。例えば、コーナー83は、円弧の形状を有していてもよい。
【0165】
第1辺841は、第1貫通部741及び第2貫通部742の一方のコーナー83から他方のコーナー83に向かって延びている。例えば、第1貫通部741の第1辺841は、第1貫通部741のコーナー83の内端831から第2貫通部742のコーナー83に向かって延びている。例えば、第2貫通部742の第1辺841は、第2貫通部742のコーナー83の内端831から第1貫通部741のコーナー83に向かって延びている。
【0166】
第2辺842は、コーナー83の外端832から外側側縁731に向かって延びている。
【0167】
接続部85は、第1辺841と第2辺842との間に位置する。コーナー83、第1辺841、第2辺842及び接続部85によって、第1貫通部741の輪郭が構成される。接続部85は、コーナー83の内端831に対して外側側縁731の側に位置してもよい。第1貫通部741の接続部85は、コーナー83の外端832に対して第2端部72の側に位置してもよい。
【0168】
接続部85は、例えば、第3辺843、第4辺844、第5辺845及び第6辺846を含む。第3辺843は、第1辺841に接続されている。第3辺843は、第2方向D2に延びる成分を含んでいる。第3辺843は、第2辺842に平行に直線的に延びる部分を含んでいてもよい。第4辺844は、第2辺842に接続されている。第4辺844は、第1方向D1に延びる成分を含んでいる。第4辺844は、第1辺841に平行に直線的に延びる部分を含んでいてもよい。
【0169】
第5辺845は、第3辺843に接続されている。第5辺845は、第3辺843から第2辺842に向かうように延びている。第5辺845は、第1方向D1に延びる成分を含んでいる。第5辺845は、第1辺841に平行に延びる部分を含んでいてもよい。
【0170】
第6辺846は、第4辺844に接続されている。第6辺846は、第4辺844から第1辺841に向かうように延びている。第6辺846は、第5辺845に接続されてもよい。第6辺846は、第2方向D2に延びる成分を含んでいる。第6辺846は、第2辺842に平行に延びる部分を含んでいてもよい。
【0171】
符号S21は、第1方向D1における第1貫通部741の寸法を表す。寸法S21は、第1方向D1における第1貫通部741の寸法の最大値である。符号S22は、第2方向D2における第1貫通部741の寸法を表す。寸法S22は、第2方向D2における第1貫通部741の寸法の最大値である。符号S23は、第1辺841に平行に延びる第5辺845の部分と、第1辺841との間の、第2方向D2における距離を表す。符号S24は、第2辺842に平行に延びる第6辺846の部分と、第2辺842との間の、第1方向D1における距離を表す。
【0172】
後述するように、レーザーをアライメントマスク70に照射してアライメントマスク70を切断する工程は、第1切断工程、第2切断工程及び第3切断工程を含む。第1切断工程は、外側側縁731上の位置と第1貫通部741との間の経路に沿ってアライメントマスク70を切断する。第2切断工程は、外側側縁731上の位置と第2貫通部742との間の経路に沿ってアライメントマスク70を切断する。第3切断工程は、第1貫通部741と第2貫通部742との間の経路に沿ってアライメントマスク70を切断する。
【0173】
第1切断工程においては、切断の経路が第1貫通部741の第4辺844に交わるようにレーザーが走査される。第2切断工程においては、切断の経路が第2貫通部742の第4辺844に交わるようにレーザーが走査される。第3切断工程においては、切断の経路が第1貫通部741の第3辺843及び第2貫通部742の第3辺843に交わるようにレーザーが走査される。上述の寸法S21、S22及び距離S23、S24は、レーザーの走査の開始点又は終了点が第1貫通部741又は第2貫通部742に位置するようにレーザーを制御できるよう、定められる。
【0174】
寸法S21は、例えば、50μm以上でもよく、200μm以上でもよく、1mm以上でもよい。寸法S21は、例えば、3mm以下でもよく、10mm以下でもよく、30mm以下でもよい。寸法S21の範囲は、50μm、200μm及び1mmからなる第1グループ、及び/又は、3mm、10mm及び30mmからなる第2グループによって定められてもよい。寸法S21の範囲は、上述の第1グループに含まれる値のうちの任意の1つと、上述の第2グループに含まれる値のうちの任意の1つとの組み合わせによって定められてもよい。寸法S21の範囲は、上述の第1グループに含まれる値のうちの任意の2つの組み合わせによって定められてもよい。寸法S21の範囲は、上述の第2グループに含まれる値のうちの任意の2つの組み合わせによって定められてもよい。寸法S21は、例えば、50μm以上30mm以下でもよく、50μm以上10mm以下でもよく、50μm以上3mm以下でもよく、50μm以上1mm以下でもよく、50μm以上200μm以下でもよく、200μm以上30mm以下でもよく、200μm以上10mm以下でもよく、200μm以上3mm以下でもよく、200μm以上1mm以下でもよく、1mm以上30mm以下でもよく、1mm以上10mm以下でもよく、1mm以上3mm以下でもよく、3mm以上30mm以下でもよく、3mm以上10mm以下でもよく、10mm以上30mm以下でもよい。寸法S21の下限が適切に定められることにより、第3切断工程においてレーザーの走査経路が第1貫通部741を第1方向D1に横断することを抑制できる。
【0175】
寸法S22の数値範囲は、寸法S21の上述の数値範囲と同一であってもよい。寸法S22の下限が適切に定められることにより、第1切断工程及び第2切断工程においてレーザーの走査経路が第1貫通部741及び第2貫通部742を第2方向D2に横断することを抑制できる。
【0176】
距離S23は、例えば、10μm以上でもよく、50μm以上でもよく、300μm以上でもよい。距離S23は、例えば、1mm以下でもよく、5mm以下でもよく、20mm以下でもよい。距離S23の範囲は、10μm、50μm及び300μmからなる第1グループ、及び/又は、1mm、5mm及び20mmからなる第2グループによって定められてもよい。距離S23の範囲は、上述の第1グループに含まれる値のうちの任意の1つと、上述の第2グループに含まれる値のうちの任意の1つとの組み合わせによって定められてもよい。距離S23の範囲は、上述の第1グループに含まれる値のうちの任意の2つの組み合わせによって定められてもよい。距離S23の範囲は、上述の第2グループに含まれる値のうちの任意の2つの組み合わせによって定められてもよい。距離S23は、例えば、10μm以上20mm以下でもよく、10μm以上5mm以下でもよく、10μm以上1mm以下でもよく、10μm以上300μm以下でもよく、10μm以上50μm以下でもよく、50μm以上20mm以下でもよく、50μm以上5mm以下でもよく、50μm以上1mm以下でもよく、50μm以上300μm以下でもよく、300μm以上20mm以下でもよく、300μm以上5mm以下でもよく、300μm以上1mm以下でもよく、1mm以上20mm以下でもよく、1mm以上5mm以下でもよく、5mm以上20mm以下でもよい。距離S23の下限が適切に定められることにより、第3切断工程においてレーザーの走査経路が第3辺843に交わり易くなる。
【0177】
距離S24の数値範囲は、距離S23の上述の数値範囲と同一であってもよい。距離S24の下限が適切に定められることにより、第1切断工程及び第2切断工程においてレーザーの走査経路が第4辺844に交わり易くなる。
【0178】
符号S25は、第1貫通部741と第2貫通部742との間の、第1方向D1における距離を表す。距離S25は、第1貫通部741の輪郭と第2貫通部742の輪郭との間の、第1方向D1における距離の最大値である。上述の距離S11は、距離S25に応じて定まる。距離S25の数値範囲は、距離S11の上述の数値範囲と同一であってもよい。
【0179】
符号S26は、第1貫通部741と外側側縁731との間の、第2方向D2における距離を表す。距離S26は、第1貫通部741の輪郭と外側側縁731との間の、第2方向D2における距離の最大値である。上述の距離S12は、距離S26に応じて定まる。距離S26の数値範囲は、距離S12の上述の数値範囲と同一であってもよい。
【0180】
第2貫通部742の構成は、第1貫通部741の構成と同一であってもよい。例えば、第2貫通部742のコーナー83は、第1貫通部741のコーナー83と同様に、内端及び外端を含んでもよい。例えば、第2貫通部742の接続部85は、第1貫通部741の接続部85と同様に、第3辺843、第4辺844、第5辺845及び第6辺846を含んでもよい。
【0181】
次に、マスク装置15を製造する方法を説明する。
【0182】
図17に示すように、フレーム40を準備する工程が実施される。フレーム40は、第3部分43Cに位置する少なくとも1つの第3凹部44Cを含んでもよい。フレーム40は、第4部分43Dに位置する少なくとも1つの第4凹部44Dを含んでもよい。フレーム40は、アライメントマーク47を含んでもよい。アライメントマーク47は、フレーム第1面401からフレーム第2面402へフレーム40を厚み方向に貫通する孔であってもよい。
【0183】
アライメントマスク70を準備する工程が実施される。アライメントマスク70は、上述の図14に示すように、第1貫通部741及び第2貫通部742を含む。アライメントマスク70は、アライメントマーク77を含む。アライメントマーク77は、アライメントマスク70の第1面701から第2面702へアライメントマスク70を厚み方向に貫通する孔であってもよい。平面視におけるアライメントマーク77の輪郭は、平面視におけるフレーム40のアライメントマーク47の輪郭よりも小さくてもよい。
【0184】
アライメントマスク70をフレーム40に固定する固定工程が実施される。固定工程は、第1固定工程及び第2固定工程を含んでもよい。第1固定工程は、アライメントマスク70が第3部分43Cの内縁41に重なるようにアライメントマスク70がフレーム40に固定される。第3部分43Cの内縁41に重なるアライメントマスク70は、上述の第1アライメントマスク70Aを構成する。第2固定工程は、アライメントマスク70が第4部分43Dの内縁41に重なるようにアライメントマスク70がフレーム40に固定される。第4部分43Dの内縁41に重なるアライメントマスク70は、上述の第2アライメントマスク70Bを構成する。
【0185】
第1固定工程は、第1配置工程を含んでもよい。第1配置工程においては、図18に示すように、第1アライメントマスク70Aに第1方向D1において張力Fを加えながら、第1アライメントマスク70Aの配置が調整される。平面視においてフレーム40のアライメントマーク47と第1アライメントマスク70Aのアライメントマーク77とが重なるよう、第1アライメントマスク70Aの配置及び張力Fが調整されてもよい。例えば、第1アライメントマスク70Aのアライメントマーク77の輪郭がフレーム40のアライメントマーク47の輪郭の内側に位置するよう、第1アライメントマスク70Aの配置及び張力Fが調整されてもよい。
【0186】
第1アライメントマスク70Aの配置及び張力Fが調整された後、図19に示すように、第1アライメントマスク70Aをフレーム40に固定する工程が実施される。例えば、第1アライメントマスク70Aの第1面701にレーザーを照射することにより、第1アライメントマスク70Aがフレーム40のフレーム第1面401に溶接されてもよい。
【0187】
第1固定工程により、第1アライメントマスク70Aをフレーム第1面401に固定する複数の固定部78が形成される。複数の固定部78は、第1端部71をフレーム第1面401に固定する固定部78、及び、第2端部72をフレーム第1面401に固定する固定部78を含む。複数の固定部78は、外側側縁731を第3部分43Cのフレーム第1面401に固定する固定部78を含んでもよい。例えば、複数の固定部78の一部が、第1貫通部741及び第2貫通部742の周囲に形成されてもよい。第1貫通部741及び第2貫通部742の周囲の固定部78は、平面視において第1貫通部741及び第2貫通部742を囲うように形成されてもよい。例えば、第1貫通部741及び第2貫通部742の周囲に複数の固定部78が形成される場合、複数の固定部78を通る直線と外側側縁731との組み合わせが、平面視において第1貫通部741及び第2貫通部742を囲んでもよい。複数の固定部78を通る直線は、複数の固定部78を通り、第1方向D1に延びる直線と、複数の固定部78を通り、第2方向D2に延びる直線と、を含んでもよい。
【0188】
第1固定工程の後、図20に示すように、第1アライメントマスク70Aをトリミングする第1トリミング工程が実施される。第1トリミング工程は、平面視において第3凹部44Cに重なる第1アライメントマスク70Aの中間部73の部分を除去する除去工程を含んでもよい。第1トリミング工程により、平面視において第3凹部44Cに重なる第3切り欠き75Cが第1アライメントマスク70Aの外側側縁731に形成される。
【0189】
第1貫通部741及び第2貫通部742の周囲に形成されている固定部78は、第1トリミング工程に起因して第3切り欠き75Cの周囲の第1アライメントマスク70Aの部分がフレーム40に対して移動することを抑制できる。
【0190】
図示はしないが、第2固定工程は、第1固定工程と同様に実施されてもよい。例えば、第2固定工程は、第2配置工程を含んでもよい。第2配置工程においては、第2アライメントマスク70Bに第1方向D1において張力Fを加えながら、第2アライメントマスク70Bの配置が調整される。第2配置工程の後、第1アライメントマスク70Aの場合と同様に、第2アライメントマスク70Bをフレーム40に固定する工程が実施される。
【0191】
第2固定工程の後、第1トリミング工程と同様に、第2アライメントマスク70Bをトリミングする第2トリミング工程が実施されてもよい。第2トリミング工程は、第1トリミング工程と同様に、除去工程を含んでもよい。第2トリミング工程の除去工程においては、平面視において第4凹部44Dに重なる第2アライメントマスク70Bの中間部73の部分が除去される。
【0192】
第1トリミング工程及び第2トリミング工程の除去工程は、第1貫通部741及び第2貫通部742を通る経路に沿ってアライメントマスク70を切断する切断工程を含んでもよい。図21は、切断工程の一例を示す平面図である。切断工程は、第1切断工程、第2切断工程及び第3切断工程を含んでもよい。
【0193】
第1切断工程は、外側側縁731上の第1位置733から第1貫通部741に至る第1経路CR1に沿ってアライメントマスク70を切断する。第1経路CR1は、第1貫通部741の第4辺844に交わってもよい。第1経路CR1と第4辺844とが交わる位置が、上述の距離S14を定める。第1経路CR1は、直線的に延びていてもよい。例えば、第1経路CR1は、第2方向D2に沿って直線的に延びていてもよい。
【0194】
第1切断工程においては、第1経路CR1に沿ってレーザーがアライメントマスク70の第1面701に照射されるようにレーザーが走査されてもよい。レーザーの走査の向きは限定されない。例えば、レーザーは、第1位置733から第1貫通部741に向かうように走査されてもよい。例えば、レーザーは、第1貫通部741から第1位置733に向かうように走査されてもよい。
【0195】
レーザーは、アライメントマスク70を切断できるよう適切に選択される。例えば、レーザーは、ファイバレーザであってもよい。ファイバレーザの波長は、例えば1060nmである。ファイバレーザは、パルス状に発振されるパルスファイバレーザであってもよい。
【0196】
第2切断工程は、外側側縁731上の第2位置734から第2貫通部742に至る第2経路CR2に沿ってアライメントマスク70を切断する。第2経路CR2は、第2貫通部742の第4辺844に交わってもよい。第2経路CR2は、直線的に延びていてもよい。例えば、第2経路CR2は、第2方向D2に沿って直線的に延びていてもよい。
【0197】
第2切断工程においては、第1切断工程と同様に、第2経路CR2に沿ってレーザーがアライメントマスク70の第1面701に照射されるようにレーザーが走査されてもよい。レーザーの走査の向きは限定されない。
【0198】
第3切断工程は、第1貫通部741から第2貫通部742に至る第3経路CR3に沿ってアライメントマスク70を切断する。第3経路CR3は、第1貫通部741の第3辺843及び第2貫通部742の第3辺843に交わってもよい。第3経路CR1と第3辺843とが交わる位置が、上述の距離S13を定める。第3経路CR3は、直線的に延びていてもよい。例えば、第3経路CR3は、第1方向D1に沿って直線的に延びていてもよい。
【0199】
第3切断工程においては、第1切断工程と同様に、第3経路CR3に沿ってレーザーがアライメントマスク70の第1面701に照射されるようにレーザーが走査されてもよい。レーザーの走査の向きは限定されない。
【0200】
第1切断工程、第2切断工程及び第3切断工程の順序は、特に限定されない。
【0201】
図21に示す例においては、第1経路CR1、第2経路CR2及び第3経路CR3に沿った切断により、切り欠き75の上述の第1ライン86、第2ライン87及び第3ライン88が形成される。第1貫通部741のコーナー83、第1辺841、第2辺842、第3辺843の一部及び第4辺844の一部が、切り欠き75の上述の第1コーナー部81を構成する。第2貫通部742のコーナー83、第1辺841、第2辺842、第3辺843の一部及び第4辺844の一部が、切り欠き75の上述の第2コーナー部82を構成する。
【0202】
図22は、比較の形態において、アライメントマスクの一部を切断する工程を示す平面図である。比較の形態の切断工程においては、第1経路CR11、第2経路CR12及び第3経路CR13に沿ってアライメントマスクが切断される。第1経路CR11及び第2経路CR12は、第2方向D2に沿って延びる。第3経路CR13は、第1経路CR11及び第2経路CR12に交わるよう第1方向D1に沿って延びる。
【0203】
比較の形態においては、経路同士が交わる点を超えてレーザーが走査されることにより、アライメントマスクが過剰に切断される可能性がある。例えば、第1過剰切断EC1、第2過剰切断EC2、第31過剰切断EC31、第32過剰切断EC32などが生じる可能性がある。第1過剰切断EC1は、第1経路CR11と第3経路CR13の交点を超えてレーザーが第2方向D2に走査されることによって生じる。第2過剰切断EC2は、第2経路CR12と第3経路CR13の交点を超えてレーザーが第2方向D2に走査されることによって生じる。第31過剰切断EC31は、第1経路CR11と第3経路CR13の交点を超えてレーザーが第1方向D1に走査されることによって生じる。第32過剰切断EC32は、第2経路CR12と第3経路CR13の交点を超えてレーザーが第1方向D1に走査されることによって生じる。
【0204】
比較の形態においては、切り欠きが形成された後のアライメントマスクの一部が捲れる可能性がある。例えば、アライメントマスクの一部が、過剰切断が生じた部分で捲れることにより、突起が生じる可能性がある。蒸着工程においてアライメントマスクの突起が基板110に接触すると、基板110に傷などの欠陥が生じる。
【0205】
本実施の形態によれば、アライメントマスク70が第1貫通部741及び第2貫通部742を含むので、過剰切断が生じることを抑制できる。このため、アライメントマスク70の突起が基板110に接触することを抑制できる。
【0206】
マスク装置15の製造方法は、カバーマスク60をフレーム40に固定する工程を備えてもよい。カバーマスク60に第1方向D1において張力が加えられた状態で、カバーマスク60がフレーム40に固定されてもよい。
【0207】
マスク装置15の製造方法は、マスク50をフレーム40に固定する工程を備えてもよい。マスク50に第1方向D1において張力が加えられた状態で、マスク50がフレーム40に固定されてもよい。
【0208】
次に、有機デバイス100を製造する方法の一例を説明する。
【0209】
まず、第1電極120が形成されている基板110を準備する。第1電極120は、例えば、第1電極120を構成する導電層をスパッタリング法などによって基板110に形成した後、フォトリソグラフィー法などによって導電層をパターニングすることによって形成される。隣り合う2つの第1電極120の間に位置する絶縁層160が基板110に形成されていてもよい。
【0210】
続いて、第1有機層130A、第2有機層130Bなどを含む有機層130を第1電極120上に形成する。第1有機層130Aは、第1有機層130Aに対応する貫通孔56を有する第1のマスク50を用いる蒸着工程によって形成される。第2有機層130Bも、第2有機層130Bに対応する貫通孔56を有する第2のマスク50を用いる蒸着工程によって形成される。第3有機層130Cも、第3有機層130Cに対応する貫通孔56を有する第3のマスク50を用いる蒸着工程によって形成される。
【0211】
蒸着工程においては、基板ホルダ2によって保持された基板110が、フレーム40、マスク50及びアライメントマスク70を備えるマスク装置15に組み合わされる。具体的には、基板ホルダ2がフレーム40の凹部44に位置するよう、基板110の配置が調整される。
【0212】
続いて、有機層130上に第2電極140を形成する工程を実施する。このようにして、有機デバイス100を得ることができる。
【0213】
本実施の形態においては、アライメントマスク70に切り欠き75が形成されるので、アライメントマスク70と凹部44とが重なることを抑制できる。これにより、基板ホルダ2とアライメントマスク70との間の接触を抑制できる。
【0214】
本実施の形態によれば、アライメントマスク70に切り欠き75を形成することにより、基板ホルダ2とアライメントマスク70との間の接触を抑制しながら、開口45と凹部44との間の距離を小さくできる。距離が小さいほど、基板110の辺と開口45との間の平面視における距離を小さくできる。これにより、有機デバイス100の生産性を高めることができる。例えば、有機デバイス100の面積に対するデバイス領域103の面積の比率を高めることができる。
【0215】
本実施の形態によれば、アライメントマスク70が第1貫通部741及び第2貫通部742を含むので、切り欠き75の形成に起因してアライメントマスク70に突起が生じることを抑制できる。このため、アライメントマスク70と基板110との接触に起因して基板110に傷などの欠陥が生じることを抑制できる。
【0216】
上述した一実施形態を様々に変更できる。以下、必要に応じて図面を参照しながら、その他の実施形態について説明する。以下の説明および以下の説明で用いる図面では、上述した一実施形態と同様に構成され得る部分について、上述の一実施形態における対応する部分に対して用いた符号と同一の符号を用いる。重複する説明は省略する。また、上述した一実施形態において得られる作用効果がその他の実施形態においても得られることが明らかである場合、その説明を省略する場合もある。
【0217】
アライメントマスク70の過剰な切断を抑制できる限りにおいて、第1貫通部741及び第2貫通部742の形状は特には限定されない。図23は、アライメントマスク70の第1貫通部741及び第2貫通部742の一例を示す平面図である。第1貫通部741及び第2貫通部742は、円形の輪郭を有していてもよい。円形の輪郭の一部が、コーナー83を構成していてもよい。円形は、真円形であってもよく、楕円形であってもよい。
【0218】
図24は、図23に示すアライメントマスク70を切断する工程の一例を示す平面図である。例えば、第1貫通部741から第2貫通部742に至る第3経路に沿ってアライメントマスク70を切断する第3切断工程が実施される。これにより、図24の第3ライン88が得られる。続いて、外側側縁731上の第1位置から第1貫通部741に至る第1経路に沿ってアライメントマスク70を切断する第1切断工程が実施される。これにより、図24の第1ライン86が得られる。続いて、外側側縁731上の第2位置から第2貫通部742に至る第2経路に沿ってアライメントマスク70を切断する第2切断工程が実施される。これにより、図24の第2ライン87が得られる。第1切断工程、第2切断工程及び第3切断工程の順序は、特に限定されない。
【0219】
切断工程を実施することにより、図24に示す第3切り欠き75Cが外側側縁731に形成される。第3切り欠き75Cは、第1コーナー部81、第2コーナー部82、第1ライン86、第2ライン87及び第3ライン88を含む。第1コーナー部81及び第2コーナー部82は、コーナー83を含む。
【0220】
図25は、アライメントマスク70の第1貫通部741及び第2貫通部742の一例を示す平面図である。第1貫通部741及び第2貫通部742の接続部85は、第3辺843、第4辺844及び傾斜辺847を含んでもよい。傾斜辺847は、第3辺843と第4辺844との間に位置する。傾斜辺847は、第1方向D1及び第2方向D2に対して傾斜している。傾斜辺847は、第1方向D1及び第2方向D2に対して傾斜する方向に直線的に延びていてもよい。傾斜辺847が第3辺843と第4辺844とを接続することにより、第1貫通部741及び第2貫通部742の輪郭に沿ってアライメントマスク70の一部が捲れ上がることを抑制できる。
【0221】
傾斜辺847が第1方向D1に対して成す角度は、例えば、20°以上でもよく、30°以上でもよく、40°以上でもよい。角度は、例えば、50°以下でもよく、60°以下でもよく、70°以下でもよい。角度の範囲は、20°、30°及び40°からなる第1グループ、及び/又は、50°、60°及び70°からなる第2グループによって定められてもよい。角度の範囲は、上述の第1グループに含まれる値のうちの任意の1つと、上述の第2グループに含まれる値のうちの任意の1つとの組み合わせによって定められてもよい。角度の範囲は、上述の第1グループに含まれる値のうちの任意の2つの組み合わせによって定められてもよい。角度の範囲は、上述の第2グループに含まれる値のうちの任意の2つの組み合わせによって定められてもよい。角度は、例えば、20°以上70°以下でもよく、20°以上60°以下でもよく、20°以上50°以下でもよく、20°以上40°以下でもよく、20°以上30°以下でもよく、30°以上70°以下でもよく、30°以上60°以下でもよく、30°以上50°以下でもよく、30°以上40°以下でもよく、40°以上70°以下でもよく、40°以上60°以下でもよく、40°以上50°以下でもよく、50°以上70°以下でもよく、50°以上60°以下でもよく、60°以上70°以下でもよい。
【0222】
傾斜辺847が第2方向D2に対して成す角度の数値範囲は、傾斜辺847が第1方向D1に対して成す角度の上述の数値範囲と同一であってもよい。
【0223】
図26は、図25に示すアライメントマスク70を切断する工程の一例を示す平面図である。例えば、第1貫通部741から第2貫通部742に至る第3経路に沿ってアライメントマスク70を切断する第3切断工程が実施される。これにより、図26の第3ライン88が得られる。第3経路は、第1貫通部741の第3辺843及び第2貫通部742の第3辺843に交わってもよい。続いて、外側側縁731上の第1位置から第1貫通部741に至る第1経路に沿ってアライメントマスク70を切断する第1切断工程が実施される。これにより、図26の第1ライン86が得られる。第1経路は、第1貫通部741の第4辺844に交わってもよい。続いて、外側側縁731上の第2位置から第2貫通部742に至る第2経路に沿ってアライメントマスク70を切断する第2切断工程が実施される。これにより、図26の第2ライン87が得られる。第2経路は、第2貫通部742の第4辺844に交わってもよい。第1切断工程、第2切断工程及び第3切断工程の順序は、特に限定されない。
【0224】
切断工程を実施することにより、図26に示す第3切り欠き75Cが外側側縁731に形成される。第3切り欠き75Cは、第1コーナー部81、第2コーナー部82、第1ライン86、第2ライン87及び第3ライン88を含む。第1コーナー部81及び第2コーナー部82は、コーナー83、第1辺841及び第2辺842を少なくとも含む。
【0225】
図27は、フレーム40及びアライメントマスク70の一例を示す平面図である。フレーム40の第1部分43Aは、厚み方向においてフレーム第1面401に対して凹んでいる第1凹部44Aを含んでもよい。第1凹部44Aは、第3凹部44Cと同様に、フレーム第3面403を含んでもよい。第1凹部44Aのフレーム第3面403は、平面視において、第2方向D2においてフレーム第1面401に挟まれていてもよい。第1凹部44Aは、蒸着工程において、平面視において第1部分43Aに重なる基板110の辺を保持する基板ホルダ2を配置するための場所であってもよい。
【0226】
アライメントマスク70は、平面視においてフレーム40の第1部分43Aに重なる第1側縁711を含む。切り欠きが第1側縁711に形成されていてもよい。アライメントマスク70Aの第1側縁711に形成されている切り欠きは、第1切り欠き75Aと称される。
【0227】
第1側縁711は、直線部76及び第1切り欠き75Aを含んでいてもよい。直線部76は、第2方向D2に沿って直線的に延びていてもよい。第1切り欠き75Aは、平面視において直線部76から第2側縁721に向かって凹んでいる。第1切り欠き75Aは、平面視において第1凹部44Aに重なるよう配置される。アライメントマスク70の複数の固定部78の一部は、第1切り欠き75Aの輪郭に沿って位置していてもよい。
【0228】
第1切り欠き75Aの構成は、第3切り欠き75Cの構成と同様であってもよい。例えば、第1切り欠き75Aの輪郭は、フレーム第1面401上に位置してもよい。第1切り欠き75Aの輪郭は、第1方向D1において第1凹部44Aよりも内側に位置していてもよい。言い換えると、第1凹部44Aは、第1方向D1において第1切り欠き75Aの輪郭よりも外側に位置していてもよい。
【0229】
第1切り欠き75Aの輪郭は、第3切り欠き75Cの輪郭と同様に、第1コーナー部、第2コーナー部、第1ライン、第2ライン及び第3ラインを含んでもよい。第1切り欠き75Aの輪郭に関する説明は、外側側縁731、第1方向D1及び第2方向D2が第1側縁711、第2方向D2及び第1方向D1に言い換えられる点を除いて、第3切り欠き75Cの輪郭に関する説明と同一である。例えば、第1切り欠き75Aの第1コーナー部及び第2コーナー部は、第2方向D2において対向している。例えば、第1切り欠き75Aの第1ラインは、第1コーナー部から第1側縁711の直線部76まで延びている。例えば、第1切り欠き75Aの第2ラインは、第2コーナー部から第1側縁711の直線部76まで延びている。
【0230】
図28は、図27に示すアライメントマスク70を切断する工程の一例を示す平面図である。アライメントマスク70の第1端部71は、第2方向D2に並ぶ第3貫通部743及び第4貫通部744を含んでもよい。
【0231】
第1凹部44Aを形成する工程においては、第3凹部44Cを形成する工程と同様に、除去工程が実施される。除去工程においては、平面視において第1凹部44Aに重なる第1アライメントマスク70Aの第1端部71の部分が除去される。除去工程は、第3貫通部743及び第4貫通部744を通る経路に沿ってアライメントマスク70を切断する切断工程を含んでもよい。
【0232】
切断工程においては、例えば、第3貫通部743から第4貫通部744に至る第3経路に沿ってアライメントマスク70を切断する第3切断工程が実施される。続いて、第1側縁711上の第1位置から第3貫通部743に至る第1経路に沿ってアライメントマスク70を切断する第1切断工程が実施される。続いて、第1側縁711上の第2位置から第4貫通部744に至る第2経路に沿ってアライメントマスク70を切断する第2切断工程が実施される。これによって、第1側縁711に第1切り欠き75Aが形成される。第1切断工程、第2切断工程及び第3切断工程の順序は、特に限定されない。
【0233】
第1部分43Aの第1凹部44Aと同様に、第2部分43Bは、厚み方向においてフレーム第1面401に対して凹んでいる第2凹部44Bを含んでもよい。第2凹部44Bの構成は、第1凹部44Aの構成と同一であってもよい。
【0234】
アライメントマスク70は、平面視においてフレーム40の第2部分43Bに重なる第2側縁721を含む。切り欠きが第2側縁721に形成されていてもよい。アライメントマスク70Aの第2側縁721に形成されている切り欠きは、第2切り欠き75Bと称される。
【0235】
第2側縁721及び第2切り欠き75Bの構成は、第1側縁711及び第1切り欠き75Aの構成と同一であってもよい。例えば、第1側縁711は、直線部76及び第2切り欠き75Bを含んでいてもよい。第2切り欠き75Bは、平面視において直線部76から第1側縁711に向かって凹んでいる。第2切り欠き75Bは、平面視において第2凹部44Bに重なるよう配置される。第1アライメントマスク70Aの複数の固定部78の一部は、第2切り欠き75Bの輪郭に沿って位置していてもよい。
【0236】
図28に示すように、第2端部72は、第2方向D2に並ぶ第3貫通部743及び第4貫通部744を含んでもよい。第1切り欠き75Aの場合と同様に、第3貫通部743及び第4貫通部744を通る経路に沿ってアライメントマスク70を切断する切断工程によって、第2側縁721に第2切り欠き75Bが形成される。
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