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特開2024-179422地盤改良用スラリー、及び、地盤改良用スラリーの製造方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024179422
(43)【公開日】2024-12-26
(54)【発明の名称】地盤改良用スラリー、及び、地盤改良用スラリーの製造方法
(51)【国際特許分類】
   C04B 28/08 20060101AFI20241219BHJP
   C04B 18/14 20060101ALI20241219BHJP
   C04B 22/08 20060101ALI20241219BHJP
   C04B 22/06 20060101ALI20241219BHJP
   C04B 22/14 20060101ALI20241219BHJP
   C09K 17/10 20060101ALI20241219BHJP
   C04B 22/10 20060101ALI20241219BHJP
【FI】
C04B28/08
C04B18/14 A
C04B22/08 Z
C04B22/06 Z
C04B22/14 D
C09K17/10 P
C04B22/10
【審査請求】未請求
【請求項の数】3
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023098270
(22)【出願日】2023-06-15
(71)【出願人】
【識別番号】000206211
【氏名又は名称】大成建設株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001807
【氏名又は名称】弁理士法人磯野国際特許商標事務所
(72)【発明者】
【氏名】松井 秀岳
(72)【発明者】
【氏名】大脇 英司
(72)【発明者】
【氏名】池上 浩樹
【テーマコード(参考)】
4G112
4H026
【Fターム(参考)】
4G112MB01
4G112MB23
4G112MB33
4G112PB10
4G112PB12
4G112PC09
4G112PD02
4H026CA01
4H026CA02
4H026CA05
4H026CC02
4H026CC05
(57)【要約】
【課題】本発明は、CO排出量を削減できるとともに、材料分離抵抗性に優れた地盤改良用スラリー、及び、地盤改良用スラリーの製造方法を提供することを課題とする。
【解決手段】本発明に係る地盤改良用スラリーは、水、結合材、高炉セメント、及び、膨張材を含むとともに、前記結合材は、高炉スラグ微粉末であり、粉体の含有量に対する前記水の含有量の比が70~250%である。本発明に係る地盤改良用スラリーの製造方法は、水、結合材、高炉セメント、及び、膨張材を混練する工程を含む地盤改良用スラリーの製造方法であって、前記結合材は、高炉スラグ微粉末であり、粉体に対する前記水の質量比を70~250%とする。
【選択図】なし
【特許請求の範囲】
【請求項1】
水、結合材、高炉セメント、及び、膨張材を含むとともに、
前記結合材は、高炉スラグ微粉末であり、
粉体の含有量に対する前記水の含有量の比が70~250%である、地盤改良用スラリー。
【請求項2】
前記膨張材は、石灰系膨張材、又は、カルシウムサルホアルミネート系膨張材である、請求項1に記載の地盤改良用スラリー。
【請求項3】
水、結合材、高炉セメント、及び、膨張材を混練する工程を含む地盤改良用スラリーの製造方法であって、
前記結合材は、高炉スラグ微粉末であり、
粉体に対する前記水の質量比を70~250%とする、地盤改良用スラリーの製造方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、地盤改良用スラリー、及び、地盤改良用スラリーの製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
地盤の安定性を改良する方法として、石灰や普通ポルトランドセメント等の結合材を、対象となる地盤に添加する方法が挙げられる。そして、石灰や普通ポルトランドセメント等では十分に安定性を改良できない地盤に対しては、普通ポルトランドセメントに高炉スラグや混和材を混合したセメント系の結合材を使用する場合がある。
一方、コンクリート材料の分野においては、環境負荷の低減を目的とした技術開発が進められている。
例えば、本出願人は、特許文献1において、高炉スラグ微粉末と石灰石微粉末とカルシウムイオンを溶出する速度が異なる2種類以上の刺激材とからなる水硬性組成物を提案している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2014-148434号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1に係る発明によれば、高炉スラグ微粉末を使用することによって、セメント(ポルトランドセメント)の使用量を削減することができ、その結果、セメントの製造時におけるCO排出量を削減することができる。
一方、本発明者らは、地盤改良用スラリーについても、「CO排出量の削減」に資する技術を提供したいと考えた。
しかしながら、地盤改良用スラリーがCO排出量の削減に資するものであったとしても、「材料分離抵抗性」が良好でないと、安定して地盤の改良を実施することができず、実用性に乏しいものとなってしまう。
【0005】
このような観点から、本発明は、CO排出量を削減できるとともに、材料分離抵抗性に優れた地盤改良用スラリー、及び、地盤改良用スラリーの製造方法を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
前記課題は、以下の手段により解決することができる。
本発明に係る地盤改良用スラリーは、水、結合材、高炉セメント、及び、膨張材を含むとともに、前記結合材は、高炉スラグ微粉末であり、粉体の含有量に対する前記水の含有量の比が70~250%である。
本発明によれば、結合材として高炉スラグ微粉末を使用することから、セメントの使用量を削減することができ、その結果、セメントの製造時におけるCO排出量を削減することができる。加えて、本発明によれば、結合材として高炉スラグ微粉末を使用していても、粉体に対する水の質量比を所定範囲に特定していることから、材料分離抵抗性が優れたものとなる。また、本発明によれば、粉体に対する水の質量比を所定範囲に特定していることから、流動性が従来の地盤改良用スラリーと比較して同程度となる。
本発明に係る地盤改良用スラリーは、前記膨張材が、石灰系膨張材、又は、カルシウムサルホアルミネート系膨張材であるのが好ましい。
本発明によれば、膨張材を所定材料に特定していることから、優れた材料分離抵抗性をより確実に発揮することができる。
本発明に係る地盤改良用スラリーの製造方法は、水、結合材、高炉セメント、及び、膨張材を混練する工程を含む地盤改良用スラリーの製造方法であって、前記結合材は、高炉スラグ微粉末であり、粉体に対する前記水の質量比を70~250%とする。
本発明によれば、結合材として高炉スラグ微粉末を使用していても、粉体に対する水の質量比を所定範囲に特定していることから、CO排出量を削減できるとともに、材料分離抵抗性に優れた地盤改良用スラリーを製造することができる。
【発明の効果】
【0007】
本発明に係る地盤改良用スラリーは、CO排出量を削減できるとともに、材料分離抵抗性に優れる。
本発明に係る地盤改良用スラリーの製造方法は、CO排出量を削減できるとともに、材料分離抵抗性に優れた地盤改良用スラリーを製造することができる。
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下、本実施形態に係る地盤改良用スラリーについて説明する。
[地盤改良用スラリー]
本実施形態に係る地盤改良用スラリーは、水、結合材、高炉セメント、及び、膨張材を含むとともに、結合材は、高炉スラグ微粉末であり、粉体の含有量に対する水の含有量の比が所定範囲内となる。
以下、各構成要件について詳細に説明する。
【0009】
(結合材:高炉スラグ微粉末)
本実施形態に係る地盤改良用スラリーは、結合材として高炉スラグ微粉末を含む。
ここで、高炉スラグ微粉末とは、高炉水砕スラグを乾燥・粉砕したもの、又は、これに石こうを添加したものであって、JIS A 6206:2013に規定されているものである。
地盤改良用スラリーが結合材として高炉スラグ微粉末を含むことによって、セメントの使用量を削減することができ、その結果、セメントの製造時におけるCO排出量を削減することができる。
【0010】
(高炉セメント)
高炉セメントとは、高炉スラグとポルトランドセメントで構成されるものや、高炉スラグやクリンカーなどで構成されるものであって、JIS R 5211:2009に規定されているものである。そして、高炉セメントは、A種、B種、C種のいずれでもよいものの、化学抵抗性や養生期間の観点から、B種が好ましい。
高炉セメントの含有量は、結合材(高炉スラグ微粉末)100質量部に対して、3質量部以上が好ましく、5質量部以上、7質量部以上、8質量部以上、9質量部以上がより好ましい。高炉セメントの含有量が所定値以上であることによって、強度が十分に発現しないといった事態、ブリーディングが多くなるといった事態を回避することができる。
高炉セメントの含有量は、結合材(高炉スラグ微粉末)100質量部に対して、40質量部以下が好ましく、30質量部以下、20質量部以下、15質量部以下、10質量部以下がより好ましい。高炉セメントの含有量が所定値以下であることによって、遅れ膨張が発生するといった事態を回避することができる。
なお、本実施形態に係る地盤改良用スラリーにおいて、高炉セメントは、刺激材として含有させてもよい。
【0011】
(膨張材)
膨張材とは、乾燥収縮や温度変化などによるひび割れを低減する混和材であって、JIS A 6202:2017に規定されているものである。そして、膨張材は、主にCaO、CaSOを含む石灰系膨張材、又は、主にCaO、CA・CaSO、CaSOを含むカルシウムサルホアルミネート系膨張材が好ましいが、圧縮強度を増強させる観点から、石灰系膨張材が特に好ましい。
膨張材の含有量は、結合材(高炉スラグ微粉末)100質量部に対して、3質量部以上が好ましく、5質量部以上、7質量部以上、8質量部以上、9質量部以上がより好ましい。膨張材の含有量が所定値以上であることによって、硬化体の収縮が抑制できないといった事態を回避することができる。
膨張材の含有量は、結合材(高炉スラグ微粉末)100質量部に対して、40質量部以下が好ましく、30質量部以下、20質量部以下、15質量部以下、10質量部以下がより好ましい。膨張材の含有量が所定値以下であることによって、遅れ膨張が発生するといった事態を回避することができる。
【0012】
(水)
水は、特に限定されず、水道水、スラッジ水などを用いることができる。
そして、粉体の含有量に対する水の含有量の比(=水の含有量(kg)/粉体の含有量(kg)×100,W/C)は、70%以上が好ましく、80%以上、90%以上、100%以上がより好ましく、また、250%以下が好ましく、220%以下、200%以下がより好ましい。この比が所定範囲内となることによって、結合材として高炉スラグ微粉末を使用する構成のスラリーであっても優れた材料分離抵抗性を発揮することができる。
【0013】
(その他の原料:石灰石微粉末)
本実施形態に係る地盤改良用スラリーは、石灰石微粉末を含有してもよい。
石灰石微粉末の含有量は、結合材(高炉スラグ微粉末)100質量部に対して、3質量部以上が好ましく、5質量部以上、8質量部以上、10質量部以上がより好ましい。石灰石微粉末の含有量が所定値以上であることによって、流動性が損なわれるという事態やダイラタンシーが生じる事態を回避することができるとともに、石灰石微粉末としてCOを固定化したものを使用した場合は、CO排出量の削減効果を更に高めることもできる。
石灰石微粉末の含有量の上限は特に限定されないものの、結合材(高炉スラグ微粉末)100質量部に対して、例えば、50質量部以下、30質量部以下、20質量部以下、12質量部以下といった上限を挙げることができる。
【0014】
(その他の原料:石灰石微粉末以外)
本実施形態に係る地盤改良用スラリーは、本発明の所望の効果が阻害されない範囲において、一般的な地盤改良用スラリーに使用されている従来公知の材料(化学混和剤、繊維など)を適宜含有してもよい。
化学混和剤としては、分離低減剤、空気量調整剤、収縮低減剤、凝結促進剤、消泡剤、高性能減水剤、高性能AE減水剤、硬化促進剤などが挙げられる。化学混和剤はいずれか1種を単独で用いてもよく2種以上を組み合わせて用いてもよい。
繊維としては、金属繊維、有機繊維、または、有機繊維と金属繊維を混ぜ合わせた複合繊維などが挙げられる。金属繊維としては、鋼繊維、ステンレス繊維、チタン繊維、アルミニューム繊維などが挙げられる。また、有機繊維としては、ポリプロピレン繊維、ポリビニールアルコール繊維、アラミド繊維、ポリエチレン繊維、超高強力ポリエチレン繊維、ポリエチレンテレフタラート繊維、レーヨン繊維、ナイロン繊維、ポリ塩化ビニール繊維、ポリエステル繊維、アクリル繊維、耐アルカリガラス繊維などが挙げられる。
【0015】
(用途:地盤改良用)
本実施形態に係る地盤改良用スラリーの「地盤改良用」とは、地盤を改良するという用途を示しており、当該用途のスラリーは、改良対象となる地盤に注入して使用するものである。なお、地盤へのスラリーの注入方法については、特に限定されず、噴射攪拌工法、機械攪拌工法、地中連続壁工法など、従来公知の工法で実施すればよい。
また、改良対象となる地盤は、特に限定されないものの、本実施形態に係る地盤改良用スラリーは砂質土に対する適性が高い。よって、本実施形態に係る地盤改良用スラリーを砂質土に対して使用した場合、高炉セメントB種のみを結合材とする従来のスラリーを使用する場合よりも、優れた一軸圧縮強度を発揮する。
なお、流動性の観点から、改良対象となる地盤の現地土の体積に対するスラリーの体積の割合(=スラリーの体積(m)/現地土の体積(m)×100、いわゆる注入率)は、5~50%であるのが好ましく、15~20%であるのがより好ましい。
【0016】
(特に好ましい態様)
これまで説明したとおり、本実施形態に係る地盤改良用スラリーは、各原料の含有量が所定の数値範囲内であれば、所望の効果(CO排出量の削減、優れた材料分離抵抗性)を発揮することができる。
ただし、優れた材料分離抵抗性をより確実に発揮させるという観点に基づくと、本実施形態に係る地盤改良用スラリーは、結合材(高炉スラグ微粉末)100質量部に対して、高炉セメントのB種が9~10質量部、石灰石微粉末が10~12質量部、石灰系膨張材が9~10質量部、粉体に対する水の質量比が70~250%であるのが特に好ましい。
石灰系膨張材は、圧縮強度を向上させる効果を有するが、水と接触することでゲル化し、流動性や材料分離抵抗性を低下させるおそれがある。しかしながら、前記した特に好ましい構成によると、石灰系膨張材に起因して流動性や材料分離抵抗性が低下してしまうといった事態をより確実に回避することができる。
【実施例0017】
[実施例1:CO排出量に関する試験]
次に、本発明の要件を満たす実施例と本発明の要件を満たさない比較例について、CO排出量を確認した。
(サンプル)
サンプル1-1、1-2について、原料の配合(水を除いた配合)を表1に示した。
なお、表1のサンプル1-1は、高炉スラグ微粉末の含有量を100質量部とした場合における各原料の含有量の質量部を示した。一方、サンプル1-2は、結合材として高炉セメントのみで構成されていたことから、高炉セメントに100質量部と示した。
また、表1に示した各原料の詳細は以下のとおりであった。
高炉セメント :「高炉セメントB種」(太平洋セメント株式会社製)
高炉スラグ微粉末:「セメラントA」(株式会社デイ・シイ製)
石灰石微粉末 :「石灰石微粉末(200メッシュ)」(秩父太平洋セメント株式会社製)
膨張材 :「太平洋エクスパン(構造用)」(太平洋マテリアル株式会社製)
【0018】
(CO排出量の算出方法)
サンプル1-1、1-2における「各原料の含有量」と「各原料のCO排出原単位」に基づいて、それぞれ、製造時のCO排出量(kg/t)を算出し、表1に示した。
なお、各原料の「CO排出原単位」について、高炉セメントは440.3kg/t、高炉スラグ微粉末は26.5kg/t、石灰石微粉末は16.1kg/t、膨張材は762.7kg/tという数値を用いた。
【0019】
【表1】
【0020】
(結果の検討)
表1の結果によると、実施例であるサンプル1-1は、比較例であるサンプル1-2よりも、大幅にCO排出量が少なくなったことが確認できた。
したがって、本発明によれば、結合材として高炉スラグ微粉末を使用することにより、製造時のCO排出量を削減できることがわかった。
【0021】
[実施例2:材料分離抵抗性と流動性に関する試験]
次に、本発明の要件を満たす実施例と本発明の要件を満たさない比較例について、材料分離抵抗性、及び、流動性を確認した。
(サンプル)
表1に示したサンプル1-1、1-2のいずれか一方と、水とを容器内に投入し混練して、サンプル2-1~12を作製した。
そして、各サンプルにおける粉体の含有量に対する水の含有量の比(W/C)は、表2に示すとおりであった。なお、粉体の含有量とは、高炉セメント、高炉スラグ微粉末、石灰石微粉末、膨張材の合計含有量(粉体の合計含有量)である。
【0022】
(材料分離抵抗性試験の内容)
混練から24時間経過後の各サンプルのブリーディング率を、土木学会規準JSCE-F522-2018「プレパックドコンクリートの注入モルタルのブリーディング率および膨張率試験方法(案)(ポリエチレン袋方法)(案)」に準拠して測定した。
なお、ブリーディング率の値が小さいほど、材料分離抵抗性に優れると判断できる。
(流動性試験の内容)
混練直後、混練から0.5時間経過後、混練から1時間経過後の各サンプルの流下時間について、JA漏斗を用いて、土木学会規準JSCE-F531-2018「PCグラウトの流動性試験方法(案)」に準拠して測定した。
なお、流下時間が短いほど、流動性が良いと判断できる。
【0023】
【表2】
【0024】
(結果の検討)
表2に示すサンプルのうち、粉体の含有量に対する水の含有量の比(W/C)が同じであるサンプル2-2と2-8、サンプル2-3と2-9、サンプル2-4と2-10、サンプル2-5と2-11をそれぞれ対比すると、いずれも、本発明の要件を満たすサンプル1-1を使用した方が、ブリーディング率が低くなるという結果となった。
つまり、これらの結果から、本発明によれば、結合材として高炉スラグ微粉末を使用することで、CO排出量を削減できるだけでなく、材料分離抵抗性にも優れることが確認できた。
しかしながら、サンプル2-6と2-12を対比すると、本発明の要件を満たさないサンプル1-2を使用した方か、ブリーディング率が低くなる、言い換えると、材料分離抵抗性に優れるという結果となった。
つまり、この結果から、粉体の含有量に対する水の含有量の比(W/C)を所定範囲内に特定しないと、優れた材料分離抵抗性を発揮できないことも確認できた。
【0025】
また、表2の結果によると、粉体の含有量に対する水の含有量の比(W/C)が同じであるサンプル2-2と2-8、サンプル2-3と2-9、サンプル2-4と2-10、サンプル2-5と2-11をそれぞれ対比すると、流動性試験の数値に大きな差は認められなかった。
つまり、これらの結果から、本発明は、結合材として高炉スラグ微粉末を使用しているが、従来のスラリーと同程度の流動性が発揮されることが確認できた。