(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024179423
(43)【公開日】2024-12-26
(54)【発明の名称】ケーブル脱落防止バンド
(51)【国際特許分類】
B65D 63/10 20060101AFI20241219BHJP
H02G 3/30 20060101ALI20241219BHJP
F16L 3/12 20060101ALI20241219BHJP
【FI】
B65D63/10 G
H02G3/30
F16L3/12 A
【審査請求】未請求
【請求項の数】6
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023098272
(22)【出願日】2023-06-15
(71)【出願人】
【識別番号】000003078
【氏名又は名称】株式会社東芝
(71)【出願人】
【識別番号】598076591
【氏名又は名称】東芝インフラシステムズ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002147
【氏名又は名称】弁理士法人酒井国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】鈴木 正太郎
【テーマコード(参考)】
3E085
3H023
5G363
【Fターム(参考)】
3E085BA06
3E085BB34
3E085BC08
3E085BE04
3E085BF06
3E085BG02
3H023AA04
3H023AB07
3H023AD08
3H023AD24
3H023AD27
5G363BA01
5G363DA16
5G363DC08
(57)【要約】
【課題】コネクタの脱落防止が可能なケーブル脱落防止バンドを得る。
【解決手段】実施形態に係るケーブル脱落防止バンドは、例えば、フック状の突起を有する第一面と、突起が引っかかることで第一面に係合可能な第二面と、を有する面ファスナーで形成され、電子機器に取り付けられたアタッチメントと係合可能な接合部と、接合部と交差するように延びる締付部と、締付部と係合するとともに電子機器と接続可能なコネクタのケーブルを拘束する取付部と、を備え、取付部には、接合部と締付部が挿通する間隙が設けられる。
【選択図】
図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
フック状の突起を有する第一面と、前記突起が引っかかることで前記第一面に係合可能な第二面と、を有する面ファスナーで形成され、
電子機器に取り付けられたアタッチメントと係合可能な接合部と、
前記接合部と交差するように延びる締付部と、
前記締付部と係合するとともに前記電子機器と接続可能なコネクタのケーブルを拘束する取付部と、
を備え、
前記取付部には、前記接合部と前記締付部が挿通する間隙が設けられる、
ケーブル脱落防止バンド。
【請求項2】
前記取付部は、当該取付部の先端から前記締付部に向かって凹む摘み部を有する、
請求項1に記載のケーブル脱落防止バンド。
【請求項3】
前記接合部と、前記締付部と、前記取付部と、は、一体で形成される、
請求項1又は2に記載のケーブル脱落防止バンド。
【請求項4】
フック状の突起を有する第一面と、前記突起が引っかかることで前記第一面に係合可能な第二面と、を有する面ファスナーで形成され、
互いに係合可能な複数の接合部と、
複数の前記接合部と交差するように延びる複数の締付部と、
複数の前記締付部と係合するとともに複数の電子機器を互いに接続する二つのコネクタのケーブルを拘束する複数の取付部と、
を備え、
複数の前記取付部には、前記接合部と前記締付部が挿通する間隙が設けられる、
ケーブル脱落防止バンド。
【請求項5】
複数の前記取付部の先端は、当該取付部の先端から複数の前記締付部に向かって凹む摘み部を有する、
請求項4に記載のケーブル脱落防止バンド。
【請求項6】
複数の前記接合部と、複数の前記締付部と、複数の前記取付部と、は、一体で形成される、
請求項4又は5に記載のケーブル脱落防止バンド。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の実施形態は、ケーブル脱落防止バンドに関する。
【背景技術】
【0002】
監視センター(例えば、道路監視を行う交通管制や、プラント監視施設等)の施設では、一日中稼働が必要なため、保守、メンテナンスや更新工事等の作業を行う際にも、仮設のモニター等を配置したり、接続ケーブルを仮設のケーブルで接続するようにして、作業をする必要がある。
【0003】
この場合、各装置を接続される電源ケーブルや、制御信号を送受信する信号ケーブルは、それぞれ接続するコネクタは外れてはならない。このため、ケーブル脱落を防止するため、それぞれのケーブルに、結束バンドを用いることがある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2000-203625号公報
【特許文献2】実開平2-144567号公報
【特許文献3】特開2005-299900号公報
【特許文献4】特開平1-43014号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
監視センター等における電源やモニター等と接続するコネクタのケーブルの数は膨大である。そのため、ケーブルを束ねる際、製造が容易且つ低コストである結束バンドを使用することが好ましい。
【0006】
一方で、従来の結束バンドは、複数のケーブルを束ねることは可能であるが、接続されたコネクタの脱落を抑制することは困難であった。
【0007】
本発明が解決する課題の一例は、コネクタの脱落防止が可能なケーブル脱落防止バンド
を得ることである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
実施形態に係るケーブル脱落防止バンドは、例えば、フック状の突起を有する第一面と、突起が引っかかることで第一面に係合可能な第二面と、を有する面ファスナーで形成され、電子機器に取り付けられたアタッチメントと係合可能な接合部と、接合部と交差するように延びる締付部と、締付部と係合するとともに電子機器と接続可能なコネクタのケーブルを拘束する取付部と、を備え、取付部には、接合部と締付部が挿通する間隙が設けられる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【
図1】
図1は、第1実施形態のケーブル脱落防止バンドの使用例を示す平面図である。
【
図2】
図2は、本実施形態のケーブル脱落防止バンドの斜視図である。
【
図3】
図3は、
図1とは異なる方向から見た本実施形態のケーブル脱落防止バンドの斜視図である。
【
図4】
図4は、第2実施形態のケーブル脱落防止バンドの使用例を示す平面図である。
【
図5】
図5は、第2実施形態のケーブル脱落防止バンドの一部を拡大した平面図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
(実施形態)
以下、本実施形態のケーブル脱落防止バンド1を図面に基づいて説明する。以下に記載する実施形態の構成、並びに当該構成によってもたらされる作用及び結果(効果)は、あくまで一例であって、以下の記載内容に限られるものではない。
【0011】
また、以下に開示される複数の実施形態には、同様の構成要素が含まれる。よって、以下では、それら同様の構成要素には共通の符号が付与されるとともに、重複する説明が省略される。なお、本明細書では、序数は、部品や部材を区別するためだけに用いられており、順番や優先度を示すものではない。
【0012】
<第1実施形態>
ケーブル脱落防止バンド1は、例えば、電源コネクタのような周辺機器のケーブルを束ねるとともに、接続されたケーブルの脱落を抑制することが可能なバンドである。ケーブル脱落防止バンド1は、例えば、面ファスナーを打ち抜き加工することで形成される。そのため、ケーブル脱落防止バンド1は、面ファスナーで形成される。
【0013】
図1は、第1実施形態のケーブル脱落防止バンド1の使用例を示す平面図である。
図1に示すように、ケーブル脱落防止バンド1は、電子機器2の電源コネクタ3のケーブル31を拘束している。なお、電源コネクタ3は、コネクタの一例である。
【0014】
電子機器2は、例えば、スイッチングハブ等の電子機器である。電源コネクタ3は、電子機器2に接続可能な部品である。電子機器2には、例えば、両面テープ等で面ファスナー4が取り付けられている。
【0015】
面ファスナー4は、接合部11に設けられたフック型係合素子1c又はループ型係合素子1dと係合可能である。面ファスナー4は、電子機器2に取り付けられるとともにケーブル脱落防止バンド1の長手方向の延長線上に位置する。なお、面ファスナー4の取り付け位置は、ケーブル31を拘束するケーブル脱落防止バンド1の接合部11が届く範囲であれば適宜変更して良い。また、面ファスナー4は、アタッチメントの一例である。
【0016】
図2は、本実施形態のケーブル脱落防止バンド1の斜視図である。
図3は、
図2とは異なる方向から見た本実施形態のケーブル脱落防止バンド1の斜視図である。言い換えると、
図3は、ケーブル脱落防止バンド1を裏側から見た斜視図である。
【0017】
図2、3に示すように、ケーブル脱落防止バンド1は、表面1aと、裏面1bと、を有する。表面1aは、ケーブル脱落防止バンド1の厚さ方向と交差する方向に延びる面である。裏面1bは、厚さ方向において表面1aの反対側に位置する面である。なお、表面1aは、第一面の一例であり、裏面1bは、第二面の一例である。
【0018】
図2に示すように、表面1aは、複数のフック型係合素子1cを有する。フック型係合素子1cは、表面1aから突出しているフック状の係合素子である。なお、フック型係合素子1cは、フック状の突起の一例である。
【0019】
図3に示すように、裏面1bは、複数のループ型係合素子1dを有する。ループ型係合素子1dは、裏面1bから突出しているループ状の係合素子である。そのため、フック型係合素子1cがループ型係合素子1dに引っかかることで、互いに係合可能である。すなわち、ケーブル脱落防止バンド1の表面1aと裏面1bは、互いに係合可能である。
【0020】
なお、本実施形態では、表面1aがフック型係合素子1cを有しており、裏面1bがループ型係合素子1dを有しているが、これに限らない。例えば、表面1aがループ型係合素子1dを有しており、裏面1bがフック型係合素子1cを有していても良い。
【0021】
また、フック型係合素子1c及びループ型係合素子1dの形状は、フック状及びループ状に限らず、ケーブル脱落防止バンド1の表面1aと裏面1bが互いに係合可能な形状であれば良い。例えば、表面1aの係合素子は、フック状であり、裏面1bに綿等の繊維が取り付けられた構成でも良い。
【0022】
また、
図2に示すように、ケーブル脱落防止バンド1は、接合部11と、締付部12と、取付部13と、を備える。さらに、ケーブル脱落防止バンド1には、間隙14が設けられている。接合部11と、締付部12と、取付部13と、は、それぞれ一体で形成されている。
【0023】
接合部11は、一方向に延びている部分である。本実施形態の接合部11の長さは、ケーブル脱落防止バンド1における締付部12と取付部13とのうち最も長い。
【0024】
締付部12は、接合部11の一方の端部から延びる部分である。言い換えると、接合部11と締付部12とは、互いに接続している。本実施形態の締付部12は、接合部11が延びる方向と直角な方向に延びている。しかし、これに限らず、締付部12が延びる方向は、接合部11が延びる方向と少なくとも交差する方向に延びていれば良い。
【0025】
ケーブル脱落防止バンド1では、締付部12が接合部11の延びる方向と直角な方向に延びることにより角部1eが形成される。すなわち、ケーブル脱落防止バンド1は、角部1eを有する。角部1eは、接合部11と締付部12とが交差する部分である。
【0026】
また、接合部11及び締付部12の長さは、ケーブル脱落防止バンド1を使用して束ねるケーブルの太さや数によって適宜変更して良い。
【0027】
取付部13は、締付部12の一方の端部から延びる部分である。言い換えると、締付部12と取付部13とは、互いに接続している。本実施形態の取付部13は、締付部12が延びる方向と平行な方向に延びている。
【0028】
取付部13は、ケーブル脱落防止バンド1がケーブルに巻き付いた際に当該ケーブルを拘束する部分である。そのため、取付部13の幅は、接合部11及び締付部12の幅よりも大きい。なお、取付部13のサイズは、ケーブル脱落防止バンド1を使用して束ねるケーブルの太さや数によって適宜変更して良い。
【0029】
また、取付部13は、摘み部131を有する。摘み部131は、取付部13の他方の端部である先端13aから締付部12に向かって凹んでいる。これにより、使用者は、係合した取付部13を剥がし易くなる。
【0030】
間隙14は、取付部13においてケーブル脱落防止バンド1の厚さ方向に開口している。ケーブル脱落防止バンド1がケーブルに巻き付く際において、間隙14には、接合部11と締付部12とが挿通する。そのため、間隙14のサイズは、接合部11及び締付部12が通過可能なサイズである。なお、間隙14の形状やサイズは接合部11及び締付部12の形状やサイズに応じて適宜変更しても良い。
【0031】
例えば、複数のパーソナルコンピューターは、スイッチングハブのような電子機器2を介して複数のLANケーブルのような電源コネクタ3と接続する。例えば、電子機器2に接続された複数の電源コネクタ3が何らかの原因により脱落した場合、複数のパーソナルコンピューターに障害が生じる。そのため、何らかの方法により、電源コネクタ3が電子機器2から脱落することを抑制しなければならない。
【0032】
本実施形態において電子機器2に有線接続された電源コネクタ3のケーブル31を拘束する場合、取付部13は、ケーブル31を拘束する。次に、接合部11がケーブル31に対して環状になるように、当該接合部11及び締付部12は、間隙14を通過する。そのため、取付部13は、ケーブル31を拘束するとともに締付部12と係合する。そして、接合部11は、電子機器2に取り付けられた面ファスナー4と係合する。なお、面ファスナー4と係合する接合部11は、表面1a及び裏面1bのどちらでも良い。また、ケーブル脱落防止バンド1の拘束を解除する際は、例えば、前記の作業と逆の手順が行われる。
【0033】
これにより、例えば、電子機器2から電源コネクタ3を引き抜こうとする場合、当該電源コネクタ3は、ケーブル脱落防止バンド1の接合部11と面ファスナー4とが互いに係合していることにより、電子機器2から引き抜き難くなっている。すなわち、ケーブル脱落防止バンド1は、電源コネクタ3のケーブル31を拘束するとともに、電源コネクタ3の脱落を抑制している。
【0034】
さらに、本実施形態のケーブル脱落防止バンド1は、角部1eを有する。そのため、一度間隙14を通過した接合部11及び締付部12は、角部1eが障害となって再度間隙14を通過し難い。言い換えると、締付部12は、接合部11の延びる方向と直角な方向に延びることにより、一度通過した間隙14を再度通過し難くなる。これにより、ケーブル31を拘束している取付部13は緩み難い。従って、本実施形態のケーブル脱落防止バンド1は、コネクタの脱落を防止することが可能である。
【0035】
以上のように、本実施形態のケーブル脱落防止バンド1は、フック型係合素子1cを有する表面1aと、フック型係合素子1cが引っかかることで表面1aに係合可能な裏面1bと、を有する面ファスナーで形成される。ケーブル脱落防止バンド1は、接合部11と、締付部12と、取付部13と、を備える。接合部11は、電子機器2に取り付けられた面ファスナー4と係合可能である。締付部12は、接合部11と交差するように延びる。取付部13は、締付部12と係合するとともに電子機器2と接続可能な電源コネクタ3のケーブル31を拘束する。さらに、取付部13には、間隙14が設けられる。間隙14には、接合部11と締付部12が挿通する。
【0036】
本実施形態のケーブル脱落防止バンド1では、接合部11は、間隙14を通過するとともに面ファスナー4を介して電子機器2と係合する。これにより、例えば、電源コネクタ3を電子機器2から引き抜こうとした場合、ケーブル脱落防止バンド1は、電源コネクタ3が電子機器2から外れることを抑制する。
【0037】
さらに、本実施形態のケーブル脱落防止バンド1では、取付部13は、電源コネクタ3のケーブル31を拘束している。そして、間隙14を通過する締付部12は、接合部11と交差する方向に延びている。そのため、一度間隙14を通過した締付部12は、再度間隙14を通過し難い。これにより、ケーブル31を拘束している取付部13は緩み難い。従って、本実施形態のケーブル脱落防止バンド1は、コネクタの脱落を防止可能である。
【0038】
また、本実施形態では、取付部13は、当該取付部13の先端13aは、締付部12に向かって凹む摘み部131を有する。これにより、作業者は、取付部13の先端13aを摘まみ易い。従って、本実施形態の取付部13は、作業者が剥がし易くなる。
【0039】
また、本実施形態では、接合部11と、締付部12と、取付部13と、は、一体で形成される。すなわち、本実施形態のケーブル脱落防止バンド1は、例えば、一つの素材から打ち抜き加工等によって成形される。これにより、本実施形態のケーブル脱落防止バンド1は、製造コストを削減することが可能である。
【0040】
<第2実施形態>
次に、第2実施形態について説明する。
【0041】
図4に示される第2実施形態のケーブル脱落防止バンド1は、前記第1実施形態のケーブル脱落防止バンド1と同様の構成を備えている。よって、第2実施形態によっても、前記第1実施形態と同様の構成に基づく効果が得られる。ただし、第2実施形態では、前記第1実施形態と使用方法が異なる。
【0042】
図4は、第2実施形態のケーブル脱落防止バンド1の使用例を示す平面図である。
図4は、例えば、道路の交通状況を監視する交通管制センターに、本実施形態のケーブル脱落防止バンド1の使用する場合の構成例である。
【0043】
図4に示すように、交通管制センターでは、複数のモニターが用意されており、当該複数のモニターによって交通状況を一日中監視している。例えば、交通管制センターに設置されているモニターを交換する場合、作業者は、モニターの前方を覆う状態で交換作業をする。しかし、モニターの前方を覆う状態で交換作業すると、作業者以外はモニターに映る映像を確認することが困難である。そのため、一般的に交通管制センターに設置されているモニターを交換する場合、既設モニター5に加えて仮設モニター6が用意される。
【0044】
既設モニター5は、例えば、交通状況を映し出すモニターである。仮設モニター6は、例えば、既設モニター5の交換時において、一時的に交通状況を映し出すためのモニターである。
【0045】
例えば、交通管制センターにおいて既設モニター5を新しいモニターに交換する場合、既設モニター5に映像を出力しているコネクタ51を当該既設モニター5から外す。そして、既設モニター5のコネクタ51は、仮設モニター6のコネクタ61と接続して当該仮設モニター6に映像を映し出す。
【0046】
図5は、第2実施形態のケーブル脱落防止バンド1の一部を拡大した平面図である。言い換えると、
図5は、
図4におけるケーブル脱落防止バンド1の拘束部分を拡大した図である。
【0047】
図5に示すように、ケーブル脱落防止バンド1は、二つのコネクタ同士を拘束している。第2実施形態のケーブル脱落防止バンド1は、例えば、交通管制センター等のモニター交換作業等で使用される。
【0048】
本実施形態において互いに有線接続されたコネクタ51とコネクタ61とを拘束する場合、二つのケーブル脱落防止バンド1を用意する。二つのケーブル脱落防止バンド1は、互いに反対方向に向くとともにケーブルを拘束している。なお、本実施形態では、ケーブル脱落防止バンド1は、少なくとも二つあれば良く、例えば、ケーブル脱落防止バンド1は、四つ又は六つあっても良い。
【0049】
一方のケーブル脱落防止バンド1の取付部13は、既設モニター5のケーブル52を拘束する。次に、接合部11がケーブル31に対して環状になるように、当該接合部11及び締付部12は、間隙14を通過する。そのため、取付部13は、ケーブル52を拘束するとともに締付部12と係合する。
【0050】
他方のケーブル脱落防止バンド1は、前記の作業と同様の手順により、取付部13は、仮設モニター6のケーブル62を拘束するとともに締付部12と係合する。そして、一方のケーブル脱落防止バンド1の接合部11は、他方のケーブル脱落防止バンド1の接合部11と係合する。なお、ケーブル脱落防止バンド1の拘束を解除する際は、例えば、前記の作業と逆の手順が行われる。
【0051】
これにより、例えば、仮設モニター6のコネクタ61から既設モニター5のコネクタ51を引き抜こうとする場合、仮設モニター6のコネクタ61は、一方のケーブル脱落防止バンド1の接合部11と他方のケーブル脱落防止バンド1の接合部11とが互いに係合していることにより、既設モニター5のコネクタ51から引き抜き難くなっている。すなわち、ケーブル脱落防止バンド1は、既設モニター5のケーブル52及び仮設モニター6のケーブル62を拘束するとともに、既設モニター5のコネクタ51及び仮設モニター6のコネクタ61の脱落を抑制している。従って、本実施形態のケーブル脱落防止バンド1は、コネクタ51、61の脱落を防止することが可能である。
【0052】
以上のように、本実施形態のケーブル脱落防止バンド1は、フック型係合素子1cを有する表面1aと、フック型係合素子1cが引っかかることで表面1aに係合可能な裏面1bと、を有する面ファスナーで形成される。ケーブル脱落防止バンド1は、二つの接合部11と、二つの締付部12と、二つの取付部13と、を備える。二つの接合部11は、互いに係合可能である。二つの締付部12は、二つの接合部11と交差するように延びている。二つの取付部13は、二つの締付部12と係合するとともに既設モニター5と仮設モニター6とを互いに接続するコネクタ51のケーブル52とコネクタ61のケーブル62とを拘束する。さらに、二つの取付部13には、間隙14が設けられる。間隙14には、接合部11と締付部12が挿通する。
【0053】
本実施形態のケーブル脱落防止バンド1では、二つの接合部11は、間隙14を通過するとともに互いに係合する。これにより、例えば、既設モニター5のコネクタ51を仮設モニター6のコネクタ61から引き抜こうとした場合、二つのケーブル脱落防止バンド1が、既設モニター5のコネクタ51と仮設モニター6のコネクタ61とが離れることを抑制する。従って、本実施形態のケーブル脱落防止バンド1は、コネクタの脱落を防止可能である。
【0054】
以上、本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれると同様に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれるものである。
【符号の説明】
【0055】
1 ケーブル脱落防止バンド
1a 表面(第一面)
1b 裏面(第二面)
1c フック型係合素子(フック状の突起)
11 接合部
12 締付部
13 取付部
13a 先端
131 摘み部
14 間隙
2 電子機器
3 電源コネクタ(コネクタ)
31 ケーブル
4 面ファスナー(アタッチメント)
5 既設モニター(電子機器)
51 コネクタ
52 ケーブル
6 仮設モニター(電子機器)
61 コネクタ
62 ケーブル