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特開2024-179510値引き商品の設定装置、値引き商品の設定方法、およびプログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024179510
(43)【公開日】2024-12-26
(54)【発明の名称】値引き商品の設定装置、値引き商品の設定方法、およびプログラム
(51)【国際特許分類】
   G06Q 30/0601 20230101AFI20241219BHJP
   G06Q 30/0207 20230101ALI20241219BHJP
【FI】
G06Q30/0601 330
G06Q30/0207 350
【審査請求】有
【請求項の数】14
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023098413
(22)【出願日】2023-06-15
(11)【特許番号】
(45)【特許公報発行日】2024-09-03
(71)【出願人】
【識別番号】000153203
【氏名又は名称】株式会社日本経済新聞社
(74)【代理人】
【識別番号】110003557
【氏名又は名称】弁理士法人レクシード・テック
(72)【発明者】
【氏名】澤 紀彦
(72)【発明者】
【氏名】山田 健太
【テーマコード(参考)】
5L030
5L049
【Fターム(参考)】
5L030BB07
5L030BB22
5L049BB07
5L049BB22
(57)【要約】      (修正有)
【課題】新規ユーザに対してもユーザに適した値引き商品を設計でき、サブスクリプションサービス提供者の期待収益を改善する値引き商品の設定装置を提供する。
【解決手段】設定システム100において、設定装置1の取得部は、端末2の識別情報に基づきユーザ情報を取得し、第1の抽出部は、ユーザ情報と購買確率情報とから、2以上の候補値引き商品情報を抽出し、第2の抽出部は、各候補値引き商品情報の候補サービス契約期間および候補サービス契約価格に基づき、候補値引き商品情報から、ユーザの需要に合致する候補値引き商品情報を、選抜値引き商品情報として抽出し、算出部は、選抜値引き商品情報と過去のユーザの解約情報とから、各選抜値引き商品情報について、ユーザの契約から解約するまでの期間に得られる期待収益を算出し、第3の抽出部は、期待収益に基づき、選抜値引き商品情報からユーザに提示する推薦値引き商品情報を抽出する。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
サブスクリプションサービスにおける値引き商品の設定装置であって、
取得部、第1の抽出部、第2の抽出部、算出部、および第3の抽出部を備え、
前記取得部は、ユーザ情報を取得し、
前記第1の抽出部は、前記ユーザ情報と購買確率情報とから、2以上の候補値引き商品情報を抽出し、
前記購買確率情報は、過去のユーザ情報、サービス契約期間、サービス契約価格、および購買確率分布が紐付けられた情報であり、
前記候補値引き商品情報は、2以上の候補サービス契約期間と、各候補サービス契約期間における候補サービス契約価格および購買確率とが紐付けられた情報であり、
前記第2の抽出部は、各候補値引き商品情報の候補サービス契約期間および候補サービス契約価格に基づき、前記候補値引き商品情報から、ユーザの需要に合致する候補値引き商品情報を、選抜値引き商品情報として抽出し、
前記算出部は、前記選抜値引き商品情報と過去のユーザの解約情報とから、各選抜値引き商品情報について、ユーザの契約から解約するまでの期間に得られる期待収益を算出し、
前記ユーザの解約情報は、過去のユーザ情報、サービス契約期間、サービス契約価格、およびサービス解約率が紐付けられた情報であり、
前記第3の抽出部は、前記期待収益に基づき、前記選抜値引き商品情報からユーザに提示する推薦値引き商品情報を抽出する、装置。
【請求項2】
前記第2の抽出部は、
各候補値引き商品情報において、前記候補サービス契約価格が相対的に高くなると、前記購買確率が相対的に低くなる候補サービス契約価格および購買確率の組合せを有する候補値引き商品情報、または前記候補サービス契約価格が相対的に安くなると、前記購買確率が相対的に高くなる候補サービス契約期間および購買確率の組合せを有する候補値引き商品情報を選抜値引き商品情報として抽出する、請求項1に記載の装置。
【請求項3】
前記算出部は、
前記ユーザ情報と、前記ユーザの解約情報における過去のユーザ情報とを照合して、前記ユーザ情報と対応する過去のユーザ情報を含むユーザの解約情報を抽出し、
抽出されたユーザの解約情報におけるサービス解約率を用いて、前記期待収益を算出する、請求項1または2に記載の装置。
【請求項4】
前記算出部は、
下記式(1)により、前記期待収益を算出する、請求項1または2に記載の装置。

(期待収益)=(1/サービス解約率)×候補サービス契約価格×購買確率 ・・・(1)
【請求項5】
さらに、出力部を備え、
前記出力部は、前記推薦値引き商品情報に、ユーザ端末に前記推薦値引き商品情報を提示する時間を紐付けてユーザの端末に出力する、請求項1または2に記載の装置。
【請求項6】
さらに、収集部および更新部を備え、
前記収集部は、ユーザの契約情報を収集し、
前記ユーザの契約情報は、前記ユーザのサブスクリプションサービスの契約の有無および前記ユーザ情報を含み、
前記ユーザの契約情報は、さらに、前記ユーザのサブスクリプションサービスの契約が有りの場合、前記ユーザにより契約されたサービス契約期間およびサービス契約価格を含み、
前記更新部は、
前記ユーザの契約情報を用いて、前記購買確率情報を更新する、
請求項5に記載の装置。
【請求項7】
前記ユーザの契約情報は、
前記ユーザの解約までの契約期間を含み、
前記更新部は、
前記ユーザの契約情報を用いて、前記ユーザの解約情報を更新する、請求項6に記載の装置。
【請求項8】
さらに、収集部および更新部を備え、
前記第1の抽出部は、
前記ユーザ情報と前記購買確率情報における過去のユーザ情報とを照合して、前記ユーザ情報と対応する過去のユーザ情報を含む購買確率情報を抽出し、
抽出された購買確率情報における購買確率分布を用いて、前記2以上の候補値引き商品情報を抽出し、
前記第2の抽出部は、
各候補値引き商品情報において、前記候補サービス契約価格が相対的に高くなると、前記購買確率が相対的に低くなる候補サービス契約価格および購買確率の組合せを有する候補値引き商品情報、または前記候補サービス契約価格が相対的に安くなると、前記購買確率が相対的に高くなる候補サービス契約期間および購買確率の組合せを有する候補値引き商品情報を選抜値引き商品情報として抽出し、
前記収集部は、ユーザの契約情報を収集し、
前記ユーザの契約情報は、前記ユーザのサブスクリプションサービスの契約の有無および前記ユーザ情報を含み、
前記ユーザの契約情報は、さらに、前記ユーザのサブスクリプションサービスの契約が有りの場合、前記ユーザにより契約されたサービス契約期間およびサービス契約価格を含み、
前記更新部は、
前記ユーザの契約情報を用いて、前記購買確率情報を更新する、請求項1または2に記載の装置。
【請求項9】
前記第1の抽出部は、
前記購買確率分布にサービス契約期間およびサービス契約価格を入力することにより、購買確率を出力し、
出力された購買確率と、入力されたサービス契約期間およびサービス契約価格との組合せから、前記候補値引き商品情報を抽出する、請求項1または2に記載の装置。
【請求項10】
前記サブスクリプションサービスは、新聞のサブスクリプションサービスである、請求項1または2に記載の装置。
【請求項11】
コンピュータ上で実行されるサブスクリプションサービスにおける値引き商品を設定する方法であって、
取得工程、第1の抽出工程、第2の抽出工程、算出工程、および第3の抽出工程を含み、
前記取得工程では、ユーザ情報を取得し、
前記第1の抽出工程では、前記ユーザ情報と購買確率情報とから、2以上の候補値引き商品情報を抽出し、
前記購買確率情報は、過去のユーザ情報、サービス契約期間、サービス契約価格、および購買確率分布が紐付けられた情報であり、
前記候補値引き商品情報は、2以上の候補サービス契約期間と、各候補サービス契約期間における候補サービス契約価格および購買確率とが紐付けられた情報であり、
前記第2の抽出工程は、各候補値引き商品情報の候補サービス契約期間および候補サービス契約価格に基づき、前記候補値引き商品情報から、ユーザの需要に合致する候補値引き商品情報を、選抜値引き商品情報として抽出し、
前記算出工程では、前記選抜値引き商品情報と過去のユーザの解約情報とから、各選抜値引き商品情報について、ユーザの契約から解約するまでの期間に得られる期待収益を算出し、
前記ユーザの解約情報は、過去のユーザ情報、サービス契約期間、サービス契約価格、およびサービス解約率が紐付けられた情報であり、
前記第3の抽出工程では、前記期待収益に基づき、前記選抜値引き商品情報からユーザに提示する推薦値引き商品情報を抽出する、方法。
【請求項12】
コンピュータ上に、取得処理、第1の抽出処理、第2の抽出処理、算出処理、および第3の抽出処理を実行させるプログラムであって、
前記取得処理では、ユーザ情報を取得し、
前記第1の抽出処理では、前記ユーザ情報と購買確率情報とから、2以上の候補値引き商品情報を抽出し、
前記購買確率情報は、過去のユーザ情報、サービス契約期間、サービス契約価格、および購買確率分布が紐付けられた情報であり、
前記候補値引き商品情報は、2以上の候補サービス契約期間と、各候補サービス契約期間における候補サービス契約価格および購買確率とが紐付けられた情報であり、
前記第2の抽出処理は、各候補値引き商品情報の候補サービス契約期間および候補サービス契約価格に基づき、前記候補値引き商品情報から、ユーザの需要に合致する候補値引き商品情報を、選抜値引き商品情報として抽出し、
前記算出処理では、前記選抜値引き商品情報と過去のユーザの解約情報とから、各選抜値引き商品情報について、ユーザの契約から解約するまでの期間に得られる期待収益を算出し、
前記ユーザの解約情報は、過去のユーザ情報、サービス契約期間、サービス契約価格、およびサービス解約率が紐付けられた情報であり、
前記第3の抽出処理では、前記期待収益に基づき、前記選抜値引き商品情報からユーザに提示する推薦値引き商品情報を抽出する、プログラム。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、値引き商品の設定装置、値引き商品の設定方法、およびプログラム
に関する。
【背景技術】
【0002】
サブスクリプションサービス等の各種サービスでは、新規ユーザの獲得のために時間限定クーポンの提示等の販売促進のための様々な手法が用いられている。特許文献1では、ユーザ情報に応じた還元値を提示した際のユーザの反応に応じて還元値の設定を行うことが記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2021-163046号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、前記還元値に対する反応を用いて、還元値を補正していく場合、ユーザの反応を確認する工程が複数回必要となる。このため、新規ユーザの獲得において用いることは困難という問題がある。また、ユーザの反応に基づき、還元値を設定する場合、サブスクリプションサービス提供者側にとって期待収益が低くなる傾向があるという問題がある。
【0005】
そこで、本開示は、新規ユーザに対してもユーザに適した値引き商品を設計でき、且つサブスクリプションサービス提供者の期待収益を改善しうるサブスクリプションサービスにおける値引き商品の設定装置の提供を目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
前記目的を達成するため、本開示の装置は、サブスクリプションサービスにおける値引き商品の設定装置であって、
取得部、第1の抽出部、第2の抽出部、算出部、および第3の抽出部を備え、
前記取得部は、ユーザ情報を取得し、
前記第1の抽出部は、前記ユーザ情報と購買確率情報とから、2以上の候補値引き商品情報を抽出し、
前記購買確率情報は、過去のユーザ情報、サービス契約期間、サービス契約価格、および購買確率分布が紐付けられた情報であり、
前記候補値引き商品情報は、2以上の候補サービス契約期間と、各候補サービス契約期間における候補サービス契約価格および購買確率とが紐付けられた情報であり、
前記第2の抽出部は、各候補値引き商品情報の候補サービス契約期間および候補サービス契約価格に基づき、前記候補値引き商品情報から、ユーザの需要に合致する候補値引き商品情報を、選抜値引き商品情報として抽出し、
前記算出部は、前記選抜値引き商品情報と過去のユーザの解約情報とから、各選抜値引き商品情報について、ユーザの契約から解約するまでの期間に得られる期待収益を算出し、
前記ユーザの解約情報は、過去のユーザ情報、サービス契約期間、サービス契約価格、およびサービス解約率が紐付けられた情報であり、
前記第3の抽出部は、前記期待収益に基づき、前記選抜値引き商品情報からユーザに提示する推薦値引き商品情報を抽出する。
【0007】
本開示の方法は、コンピュータ上で実行されるサブスクリプションサービスにおける値引き商品を設定する方法であって、
取得工程、第1の抽出工程、第2の抽出工程、算出工程、および第3の抽出工程を含み、
前記取得工程では、ユーザ情報を取得し、
前記第1の抽出工程では、前記ユーザ情報と購買確率情報とから、2以上の候補値引き商品情報を抽出し、
前記購買確率情報は、過去のユーザ情報、サービス契約期間、サービス契約価格、および購買確率分布が紐付けられた情報であり、
前記候補値引き商品情報は、2以上の候補サービス契約期間と、各候補サービス契約期間における候補サービス契約価格および購買確率とが紐付けられた情報であり、
前記第2の抽出工程は、各候補値引き商品情報の候補サービス契約期間および候補サービス契約価格に基づき、前記候補値引き商品情報から、ユーザの需要に合致する候補値引き商品情報を、選抜値引き商品情報として抽出し、
前記算出工程では、前記選抜値引き商品情報と過去のユーザの解約情報とから、各選抜値引き商品情報について、ユーザの契約から解約するまでの期間に得られる期待収益を算出し、
前記ユーザの解約情報は、過去のユーザ情報、サービス契約期間、サービス契約価格、およびサービス解約率が紐付けられた情報であり、
前記第3の抽出工程では、前記期待収益に基づき、前記選抜値引き商品情報からユーザに提示する推薦値引き商品情報を抽出する。
【0008】
本開示のプログラムは、コンピュータ上に、取得処理、第1の抽出処理、第2の抽出処理、算出処理、および第3の抽出処理を実行させるプログラムであって、
前記取得処理では、ユーザ情報を取得し、
前記第1の抽出処理では、前記ユーザ情報と購買確率情報とから、2以上の候補値引き商品情報を抽出し、
前記購買確率情報は、過去のユーザ情報、サービス契約期間、サービス契約価格、および購買確率分布が紐付けられた情報であり、
前記候補値引き商品情報は、2以上の候補サービス契約期間と、各候補サービス契約期間における候補サービス契約価格および購買確率とが紐付けられた情報であり、
前記第2の抽出処理は、各候補値引き商品情報の候補サービス契約期間および候補サービス契約価格に基づき、前記候補値引き商品情報から、ユーザの需要に合致する候補値引き商品情報を、選抜値引き商品情報として抽出し、
前記算出処理では、前記選抜値引き商品情報と過去のユーザの解約情報とから、各選抜値引き商品情報について、ユーザの契約から解約するまでの期間に得られる期待収益を算出し、
前記ユーザの解約情報は、過去のユーザ情報、サービス契約期間、サービス契約価格、およびサービス解約率が紐付けられた情報であり、
前記第3の抽出処理では、前記期待収益に基づき、前記選抜値引き商品情報からユーザに提示する推薦値引き商品情報を抽出する。
【発明の効果】
【0009】
本開示によれば、新規ユーザに対してもユーザに適した値引き商品を設計でき、且つサブスクリプションサービス提供者の期待収益を改善できる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1図1は、実施形態1における設計装置を含む設計システムの一例を示すブロック図である。
図2図2は、実施形態1の設計装置のハードウェア構成の一例を示すブロック図である。
図3図3は、実施形態1の設計方法およびプログラムの一例を示すフローチャートである。
図4図4は、実施形態2における設計装置を含む設計システムの一例を示すブロック図である。
図5図5は、実施形態2の設計方法およびプログラムの一例を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、本開示について、例を挙げ、図面を参照して詳細に説明する。ただし、本開示は、以下の説明により限定されない。なお、以下の図1図5において、同一部分には、同一符号を付し、その説明を省略する場合がある。また、図面においては、説明の便宜上、各部の構造は適宜簡略化して示す場合があり、各部の寸法比等は、実際とは異なり、模式的に示す場合がある。また、各実施形態および説明は、特に言及しない限り、互いにその説明を援用できる。なお、本明細書において、「~」という表現を用いた場合、その前後の数値または物理値を含む意味で用いる。また、本明細書において、「Aおよび/またはB」という表現には、「Aのみ」、「Bのみ」、「AおよびBの双方」が含まれる。
【0012】
(実施形態1)
本実施形態は、本開示の設定装置を含む設定システムの一例である。図1に示すように、本実施形態の設定システム100は、設定装置1を含む。設定装置1は、取得部11、第1の抽出部12、第2の抽出部13、算出部14、および第3の抽出部15を備える。図1に示すように、設定システム100において、設定装置1は、システム外の認証サーバ(図示せず、後述の新聞掲載サイトのサーバ)および通信回線網3を介して、ユーザの端末2と一方または両方向に接続可能(通信可能)である。設定装置1に接続可能な端末2の数は、1つでもよいし、図1に示すように、複数でもよい。実施形態1において、設定装置1は、サーバとして構成されている。
【0013】
本実施形態の設定装置1は、本開示のプログラムがインストールされたパーソナルコンピュータ(PC)またはシステムとしてサーバ等に組込まれてもよい。また、本実施形態の設定装置1は、本開示のプログラムを実行可能な1以上のコンピュータまたはサーバから構成されるシステム、すなわち、クラウド・コンピューティングシステムであってもよい。前記パーソナルコンピュータは、コンピュータクラスタを構成してもよい。図示していないが、設定装置1は、前記認証サーバおよび通信回線網3を介して、システム管理者の外部端末とも接続可能な構成とし、前記システム管理者が、外部端末から設定装置1の管理を実施できるように構成してもよい。なお、本実施形態において、設定システム100に含まれる設定装置1は、それぞれ、1つであるが、複数であってもよい。
【0014】
端末2は、例えば、PC;携帯電話、スマートフォン、タブレット端末等の携帯端末;スマートウォッチ、スマートグラス、ウェアラブル端末;等があげられる。
【0015】
通信回線網3は、特に制限されず、公知のネットワークを使用でき、例えば、有線でもよいし、無線でもよい。通信回線網3は、例えば、インターネット回線、WWW(World Wide Web)、電話回線、LAN(Local Area Network)、WiFi(Wireless Fidelity)等があげられる。
【0016】
図2に、設定装置1のハードウェア構成のブロック図を例示する。設定装置1は、例えば、演算要素であるCPU(中央処理装置)101、メモリ102、バス103、記憶装置104、入力装置109、ディスプレイ110、通信デバイス(通信部)111等を有する。設定装置1の各部は、それぞれのインタフェース(I/F)により、バス103を介して接続されている。
【0017】
CPU101は、コントローラ(システムコントローラ、I/Oコントローラ等)等により、他の構成と連携動作し、設定装置1の全体の制御を担う。設定装置1において、CPU101により、本開示のプログラム105およびその他のプログラムが実行され、また、各種情報の読み込みまたは書き込みが行われる。具体的には、本実施形態では、CPU101が、取得部11、第1の抽出部12、第2の抽出部13、算出部14、および第3の抽出部15として機能する。設定装置1は、演算装置(演算要素)として、CPU101を備えるが、GPU(Graphics Processing Unit)、APU(Accelerated Processing Unit)等の他の演算装置を備えてもよいし、CPUとこれらとの組合せを備えてもよい。なお、CPU101は、例えば、他の実施形態における記憶部以外の各部として機能する。
【0018】
メモリ102は、メインメモリを含む。前記メインメモリは、主記憶装置ともいう。CPU101が処理を行う際には、例えば、後述する記憶装置104(補助記憶装置)に記憶されている本開示のプログラム105等の種々の動作プログラムを、メモリ102が読み込む。そして、CPU101は、メモリ102からデータを読み出し、解読し、前記プログラムを実行する。前記メインメモリは、RAM(ランダムアクセスメモリ)である。メモリ102は、さらに、ROM(読み出し専用メモリ)を含んでもよい。
【0019】
バス103は、外部機器とも接続できる。前記外部機器は、例えば、外部記憶装置(外部データベース等)、プリンター等があげられる。設定装置1は、例えば、バス103に接続された通信デバイス111により、通信回線網3に接続でき、通信回線網3を介して、端末2等の外部機器と接続することもできる。
【0020】
記憶装置104は、例えば、前記メインメモリ(主記憶装置)に対して、いわゆる補助記憶装置ともいう。前述のように、記憶装置104には、本開示のプログラム105を含む動作プログラムと、ユーザ情報106、購買確率情報107、および解約情報108を含むデータとが格納されている。記憶装置104は、例えば、記憶媒体と、前記記憶媒体に読み書きするドライブとを含む。前記記憶媒体は、特に制限されず、例えば、内蔵型でも外付け型でもよく、HD(ハードディスク)、FD(フロッピー(登録商標)ディスク)、CD-ROM、CD-R、CD-RW、MO、DVD、フラッシュメモリー、メモリーカード等があげられ、前記ドライブは、特に制限されない。記憶装置104は、例えば、前記記憶媒体と前記ドライブとが一体化されたハードディスクドライブ(HDD)であってもよい。
【0021】
設定装置1は、さらに、入力装置109、出力装置であるディスプレイ110を有する。入力装置109は、例えば、タッチパネル、トラックパッド、マウス等のポインティングデバイス;キーボード;カメラ、スキャナ等の撮像手段;ICカードリーダ、磁気カードリーダ等のカードリーダ;マイク等の音声入力手段;等があげられる。ディスプレイ110は、例えば、LED(light emitting diode)ディスプレイ、液晶ディスプレイ等の表示装置があげられる。本実施形態において、入力装置109とディスプレイ110とは、別個に構成されているが、入力装置109とディスプレイ110とは、タッチパネルディスプレイのように、一体として構成されてもよい。また、設定装置1において、入力装置109およびディスプレイ110は、任意の構成であり、無くてもよいし、いずれか1つ以上を含んでもよい。
【0022】
つぎに、本実施形態の設定システム100における処理の一例について、ユーザが、端末2を用いて、サブスクリプションサービスの購入が可能なオンライン版の新聞が掲載されているサイトにアクセスした際に、前記ユーザに対してサブスクリプションサービスの値引き商品を設定する場合を例にとり、図3のフローチャートを用いて説明する。図3に示すように、実施形態1の設定方法およびプログラムは、S1(取得)、S2(第1の抽出)、S3(第2の抽出)、S4(算出)、およびS5(第3の抽出)の各処理をこの順序で実施する。
【0023】
設定装置1の処理に先立ち、まず、ユーザが端末2を用いて、前記新聞サイトにアクセスする。前記新聞掲載サイトのサーバ(図示せず)は、端末2のクッキー等の端末2の識別情報または認可情報を端末2から受信する。前記新聞掲載サイトのサーバは、端末2の識別情報を設定装置1に送信する。
【0024】
つぎに、設定装置1での処理を開始する。取得部11は、端末2の識別情報を受信後、端末2の識別情報に基づき、ユーザ情報を取得する(S1)。具体的には、取得部11は、記憶装置104に格納されたユーザ情報106と、端末2の識別情報とを照合する。ユーザ情報106は、前記新聞掲載サイトにアクセスしたユーザの識別情報と、前記ユーザ情報とが紐付けられている。ユーザ情報106は、ユーザの契約形態(例えば、サブスクリプション契約の有無、契約の種類(月契約、年間契約等)、契約開始後の経過期間、トライアル会員か否か等)、ユーザの属性、およびユーザの行動履歴(例えば、前記新聞掲載サイトで記事の閲覧履歴、閲覧本数、訪問頻度、保存記事数等)を含む。取得部11は、端末2の識別番号に紐付いたユーザ情報106がある場合、取得部11は、端末2の識別番号に紐付いたユーザ情報106を、端末2のユーザ情報として取得する。
【0025】
つぎに、第1の抽出部12により、ユーザ情報106と購買確率情報107とから、2以上の候補値引き商品情報を抽出する(S2)。すなわち、S2工程では、ユーザ情報106と、過去のサブスクリプションサービスの契約に基づく購買確率情報107とから、端末2のユーザに提示可能なサブスクリプションサービスの値引き商品の候補を複数抽出(生成)する。購買確率情報107は、過去のユーザ情報、サービス契約期間、サービス契約価格、および購買確率分布が紐付けられている。購買確率情報107は、過去にサブスクリプションサービスの契約を行なったユーザ(過去のユーザ)情報、前記過去のユーザのサービス契約期間、および前記過去のユーザのサービス契約価格と、前記過去のユーザのサービス契約期間および前記過去のユーザのサービス契約価格に基づき生成された購買確率分布とから生成(構築)される。このため、購買確率情報107を用いることにより、第1の抽出部12は、端末2のユーザと同じ、または、類似する、過去のユーザのサービス契約期間と、サービス契約価格と、前記サービス契約期間およびサービス契約価格における購買確率とを抽出できる。そして、第1の抽出部12は、これらを用いて、候補サービス契約期間と、各候補サービス契約期間における候補サービス契約価格および購買確率とが紐付けられた情報を複数含む、候補値引き商品情報を生成(抽出)できる。なお、購買確率情報107は、後述のように、端末2のユーザのサブスクリプションの新たな契約の有無および新たな契約内容に基づき、更新可能である。
【0026】
具体的に、S2工程において、第1の抽出部12は、S1工程で取得した端末2のユーザ情報106と、購買確率情報107における過去のユーザ情報とを照合する。ユーザ情報106と一致する過去のユーザ情報が存在する場合、第1の抽出部12は、前記過去のユーザ情報と紐付いた購買確率情報を抽出する。他方、ユーザ情報106と一致する過去のユーザ情報が存在しない場合、第1の抽出部12は、ユーザ情報106の一部の条件を除外して、同様に照合を行ない、ユーザ情報106と対応する過去のユーザ情報と紐付いた購買確率情報107を抽出する。
【0027】
抽出された購買確率情報が含む購買確率分布は、サブスクリプションサービスの契約期間と、サブスクリプションの契約価格と、購買確率とが紐付けられている。そこで、S2工程において、第1の抽出部12は、抽出された購買確率情報を参照して、ランダムに決定したサービス契約期間と、前記サービス契約期間におけるサービス契約価格とから、前記サービス契約期間および前記サービス契約価格と設定した際のユーザの購買確率を算出する。そして、第1の抽出部12は、前記サービス契約期間を候補サービス契約期間とし、前記サービス契約価格を候補サービス契約価格とし、得られた購買確率と紐付けたデータのセット(例えば、セット1「1ヶ月、4000円/月、30%」、「6ヶ月、3000円/月、50%」、「12ヶ月、2150円/月、70%」、セット2「1ヶ月、4000円/月、30%」、「6ヶ月、3500円/月、35%」、「12ヶ月、3050円/月、60%」等)を生成する。S2工程において、第1の抽出部12は、予め指定されたセット数となるまで、前記データを繰り返し生成する。前記指定されたセット数は、例えば、前記ユーザに提示する際に確認可能な数であり、例えば、1~10であり、好ましくは、2~3である。そして、第1の抽出部12は、得られた複数のデータのセットを、候補値引き商品情報として抽出する。そして、第1の抽出部12は、同様の処理を繰り返して、2以上の候補値引き商品情報を抽出する。なお、S2工程では、前記候補サービス契約期間および前記候補サービス契約価格をランダムに決定したが、本開示はこれに限定されず、予め指定された複数の契約期間および契約価格を、前記候補サービス契約期間および前記候補サービス契約価格としてもよい。また、S2工程では、例えば、予め指定された契約期間および契約価格の範囲内で複数の契約期間および契約価格を設定し、設定された契約期間および契約価格を、前記候補サービス契約期間および前記候補サービス契約価格としてもよい。
【0028】
つぎに、S3工程では、第2の抽出部13は、各候補値引き商品情報の候補サービス契約価格および購買確率に基づき、前記候補値引き商品情報から、ユーザの需要に合致する候補値引き商品情報を、選抜値引き商品情報として抽出する。S3工程では、前記過去のユーザ情報に基づき、前記候補値引き商品情報を抽出する。前記候補値引き商品情報は、複数のサービス契約期間およびサービス契約期間の組合せを含むが、複数の組合せが必ずしもユーザの需要に合致しているとは限らない場合がある。例えば、複数のサービス契約価格および購買確率を比較した際に、前記サービス契約価格が高くなったにもかかわらず、より高価格のサービス契約価格の購買確率が、より安いサービス契約価格の購買確率と同じ、または、高い場合、前記ユーザは、そのような候補値引き商品を選択する可能性が低く、ユーザの需要には合致していない。そこで、S3工程では、前記ユーザの需要に合致している候補値引き商品情報を選抜する。
【0029】
具体的には、S3工程では、第2の抽出部13は、各候補値引き商品情報において、前記候補サービス契約価格が相対的に高くなると、前記購買確率が相対的に低くなる候補サービス契約価格および購買確率の組合せを有する候補値引き商品情報を選抜値引き商品情報として抽出する。なお、第2の抽出部13は、各候補値引き商品情報において、前記候補サービス契約価格が相対的に安くなると、前記購買確率が相対的に高くなる候補サービス契約期間および購買確率の組合せを有する候補値引き商品情報を選抜値引き商品情報として抽出するということもできる。
【0030】
つぎに、S4工程では、算出部14は、前記選抜値引き商品情報と過去のユーザの解約情報108とから、各選抜値引き商品情報について、ユーザの契約から解約するまでの期間に得られる期待収益を算出する。S3工程では、サブスクリプションサービス提供者にとっての収益については考慮していない。他方、S4工程で用いるユーザの解約情報108は、過去のユーザ情報、サービス契約期間、サービス契約価格、およびサービス解約率が紐付けられている。ユーザの解約情報108は、過去のユーザ情報、ユーザのサービス契約期間、およびユーザのサービス契約価格と、前記過去のユーザのサービス契約期間および前記過去のユーザのサービス契約価格に基づき生成されたサービス解約率とから生成(構築)される。そこで、S4工程では、前記過去のユーザのサービス解約率等のユーザの解約情報108を用いて、前記ユーザの需要に合致するとして選抜された各候補値引き商品情報について、サブスクリプションサービス提供者が得られる可能性がある期待収益を算出する。これにより、後述のS5工程では、算出された期待収益に基づき、サブスクリプションサービス提供者にとって、期待収益が相対的に大きくなる推薦値引き商品情報を選抜できる。
【0031】
具体的には、S4工程では、前記ユーザ情報と、ユーザの解約情報108における過去のユーザ情報とを照合する。前記ユーザ情報と一致する過去のユーザ情報が存在する場合、算出部14は、前記過去のユーザ情報と紐付いたユーザの解約情報108を抽出する。他方、前記ユーザ情報と一致する過去のユーザ情報が存在しない場合、算出部14は、前記ユーザの一部の条件を除外して、同様に照合を行ない、前記ユーザ情報と対応する過去のユーザ情報と紐付いたユーザの解約情報108を抽出する。解約情報108は、ユーザのサービス契約期間およびユーザのサービス契約価格と紐付けられたユーザのサービス解約率を含む。そこで、算出部14は、前記選抜値引き商品情報が含むユーザのサービス契約期間およびユーザのサービス契約価格と、抽出されたユーザの解約情報とを用いて、前記選抜値引き商品情報に対応するユーザの解約率を抽出する。そして、算出部14は、前記選抜値引き商品情報と対応するサービス解約率とを用いて、前記期待収益を算出する。前記期待収益は、前記ユーザが契約した際に将来見込まれる収益(売上)ということもでき、将来の予想収益を算出する公知の金融工学的手法により算出できる。具体例として、前記期待収益は、例えば、下記式(1)により、算出できる。下記式(1)は、収益計算において考慮する期間(Horizon)を無限、ユーザの解約率が一定と仮定し、将来キャッシュフローに対する割引率を考慮しない場合における期待収益ということもできる。前記割引率は、将来受け取る予定の収益を現在受け取るとした場合の現在価値(収益)を算出するための値を意味する。前記割引率は、例えば、ディスカウントレートということもできる。前記割引率は、例えば、公定歩合、日本国の10年国債の利率、東証株価指数(TOPIX)の指数、サブスクリプションサービス提供者の成長率等に応じて設定できる。

(期待収益)=1/サービス解約率×候補サービス契約価格×購買確率/候補サービス契約期間 ・・・(1)
【0032】
前記期待収益は、例えば、下記式(2)により、算出してもよい。下記式(2)は、収益計算において考慮する期間(Horizon)を有限、ユーザの解約率が一定と仮定し、将来キャッシュフローに対する割引率を考慮しない場合における期待収益ということもできる。

(期待収益)=sum[t=0~Horizon] {(1-サービス解約率)×候補サービス契約価格×購買確率/候補サービス契約期間} ・・・(2)
t:経過月数
【0033】
前記期待収益は、例えば、下記式(3)により、算出してもよい。下記式(3)は、収益計算において考慮する期間(Horizon)を無限、ユーザの解約率が一定と仮定し、将来キャッシュフローに対する割引率を考慮する場合における期待収益ということもできる。

(期待収益)=1/(サービス解約率+将来キャッシュフローに対する割引率)×候補サービス契約価格×購買確率/候補サービス契約期間 ・・・(3)
【0034】
前記期待収益は、例えば、下記式(4)により、算出してもよい。下記式(4)は、収益計算において考慮する期間(Horizon)を有限、ユーザの解約率が一定と仮定し、将来キャッシュフローに対する割引率を考慮する場合における期待収益ということもできる。

(期待収益)=sum[t=0~Horizon] {(1-サービス解約率-将来キャッシュフローに対する割引率)×候補サービス契約価格×購買確率/候補サービス契約期間} ・・・(4)
t:経過月数
【0035】
なお、S4工程では、解約情報108がサービス解約率を含む場合を例にあげて説明したが、解約情報108は、サービス解約率に加えてまたは代えて、サービス継続率を含んでもよい。この場合、前記期待収益の算出に使用するサービス解約率は、1-サービス継続率として算出できる。
【0036】
そして、S5工程では、第3の抽出部15が、前記期待収益に基づき、前記選抜値引き商品情報からユーザに提示する推薦値引き商品情報を抽出する。具体的には、S4工程では、各推薦値引き商品情報について、2以上の候補サービス契約期間と、各候補サービス契約期間における候補サービス契約価格および購買確率とを用いて、前記期待収益を算出している。そこで、S5工程では、各推薦値引き商品情報から算出された2以上の期待収益の総和を各推薦値引き商品情報の期待収益として算出する。そして、第3の抽出部15は、各選抜値引き商品情報の期待収益のうち、最大の期待収益を有する選抜値引き商品情報を前記推薦値引き商品情報として抽出する。そして、設定装置1は、処理を終了する。なお、第3の抽出部15は、前記選抜値引き商品情報の期待収益の総和を用いて、前記推薦値引き商品情報を抽出したが、本開示はこれに限定されず、前記選抜値引き商品情報において相対的に期待収益が高いものを抽出できればよい。第3の抽出部15は、例えば、前記選抜値引き商品情報の期待収益の平均値を用いて、前記推薦値引き商品情報を抽出してもよい。
【0037】
実施形態1の設定装置1では、第1の抽出部12および第2の抽出部13が、前記サブスクリプションサービスの過去のユーザ情報および購買確率情報を利用して、新たなユーザの購買行動を評価して、新たなユーザに提示する候補値引き商品情報を抽出し、さらに、ユーザの需要に合致する候補値引き商品情報を、選抜値引き商品情報として抽出する。このため、設定装置1によれば、新規のユーザに対しても、ユーザに適した値引き商品を設計できる。他方、設定装置1では、算出部14および第3の抽出部15において、過去のユーザの解約情報を利用して、前記選抜値引き商品情報からサブスクリプションサービス提供者にとって、期待収益が高い選抜値引き商品情報を推薦値引き商品情報として選抜する。このため、設定装置1によれば、サブスクリプションサービス提供者の期待収益を改善できる。
【0038】
また、同じ契約期間における値引き商品の設計では、サブスクリプションサービス提供者の収益性を重視した値引き率、すなわち、より高いサービス契約価格を設定した場合、ユーザの購買確率は低下する。他方、前記値引き商品の設計において、ユーザの購買確率が高くなる値引き率、すなわち、より低いサービス契約価格を設定すると、サブスクリプションサービス提供者の収益性が低下する。このため、前記収益性と前記ユーザの購買確率とは、トレードオフの関係にある。他方、実施形態1の設定装置1では、第1の抽出部12による候補値引き商品情報の抽出において、前記候補サービス契約期間を自由に設定でき、かつ、第2の抽出部13において、ユーザの需要に合致する候補値引き商品情報を抽出する。したがって、実施形態1の設定装置1によれば、前記候補サービス契約期間に応じて、ユーザの需要に合致する値引き率、すなわち、ユーザの需要に合致するサービス契約価格に調整可能であるため、前記収益性を改善しつつ、前記ユーザの購買確率も改善できる。
【0039】
実施形態1の設定装置1は、さらに、出力部を備え、前記出力部は、前記推薦値引き商品情報をユーザの端末2に出力してもよい。この場合、前記出力部は、例えば、前記認証サーバおよび通信回線網3を介して、前記推薦値引き商品情報をユーザの端末2に出力する。これにより、設定装置1で設定した推薦値引き商品情報に基づき、端末2のユーザにサブスクリプションサービスの購買を促すことができる。また、設定装置1が前記出力部を備える場合、前記出力部は、前記推薦値引き商品情報に、前記ユーザ端末に前記推薦値引き商品情報を提示する時間を紐付けて出力してもよい。端末2において、前記推薦値引き商品情報を表示する時間を限定することにより、設定装置1は、端末2のユーザに、さらに、サブスクリプションサービスの購買を促すことができる。設定装置1が出力部を備える場合、設定装置1は、例えば、提案装置ということもできる。
【0040】
実施形態1の設定装置1では、新聞のサブスクリプションサービスを例にあげて説明したが、本開示はこれに限定されず、他のサブスクリプションサービスにおいても使用できる。
【0041】
(実施形態2)
本実施形態は、本開示の設定装置の他の例である。図4は、本実施形態の設定装置1Aを備える設定システム200を示すブロック図である。図4に示すように、本実施形態の設定装置1Aは、実施形態1の設定装置1の構成に加えて、出力部16、収集部17、および更新部18を備える。設定装置1Aのハードウェア構成は、図2の設定装置1のハードウェア構成において、CPU101が、図2の設定装置1の構成に代えて、図4の設定装置1Aの構成を備える以外は同様である。これらの点を除き、実施形態2の設定装置1Aの構成は、実施形態1の設定装置1の構成と同様であり、その説明を援用できる。
【0042】
つぎに、本実施形態の設定装置1Aを備える設定システム200の処理の一例について、図5のフローチャートを用いて説明する。図5に示すように、実施形態2の設定方法は、実施形態1の設定方法のS1~S5工程に加えて、S6工程(出力)、S7工程(収集)、およびS8工程(更新)を含む。
【0043】
まず、本実施形態の設定システム200は、実施形態1の設定システム100と同様にして、S1~S5工程を実施する。
【0044】
つぎに、S6工程では、出力部16は、S5工程で得られた推薦値引き商品情報をユーザの端末2に出力する。具体的には、出力部16は、前記認証サーバおよび通信回線網3を介して、前記推薦値引き商品情報をユーザの端末2に出力する。これにより、設定システム200は、端末2のユーザに対して、サブスクリプションの購買を促すことができる。出力部16は、前記推薦値引き商品情報を出力する際に、ユーザの端末2に表示(提示)する表示時間を制限する情報を付与してもよい。この場合、出力部16は、前記推薦値引き商品情報に対して、ユーザの端末2に前記推薦値引き商品情報を提示する時間を紐付けて出力する。そして、ユーザの端末2では、前記時間にあわせて、前記推薦値引き商品情報から複数の契約期間と契約金額とが表示される。
【0045】
つぎに、S7工程では、収集部17が、ユーザの契約情報を収集する。実施形態2の設定装置1Aは、収集部17を備えることにより、前記推薦値引き商品情報を受信した端末2のユーザのその後の契約状況を取得できる。このため、実施形態2の設定装置1Aは、後述のように、収集部17により収集されたユーザの契約情報を用いて、購買確率情報107を更新できる。前記ユーザの契約情報は、購買確率情報107の更新に必要な情報であり、例えば、端末2のユーザのサブスクリプションサービスの契約の有無および端末2のユーザ情報を含む。前記契約は、サービス契約期間およびサービス契約価格を含む。
【0046】
具体的には、収集部17は、出力部16による前記推薦値引き商品情報の出力後、予め指定された期間において、ユーザが端末2からサブスクリプションサービスを申し込みしたか否かを判断する。前記サブスクリプションサービスの申し込みがない場合、収集部17は、前記ユーザの契約情報として、サブスクリプションサービスの契約無しとの情報、すなわち、端末2のユーザにより契約されたサービス契約期間およびサービス契約価格が存在しないとの情報と、端末2のユーザ情報とを紐付けて、前記ユーザの契約情報として収集する。他方、前記サブスクリプションサービスの申し込みがある場合、収集部17は、端末2のユーザが契約を行ったサブスクリプションサービスの内容、すなわち、端末2のユーザにより契約されたサービス契約期間およびサービス契約価格と、端末2のユーザ情報とを紐付けて、前記ユーザの契約情報として収集する。
【0047】
つぎに、S8工程では、更新部18が、前記ユーザの契約情報を用いて、購買確率情報107を更新する。購買確率情報107は、前述のように、過去のユーザ情報、サービス契約期間、サービス契約価格、および購買確率分布が紐付けられている。そこで、更新部18は、収集部17が収集したユーザの契約情報が含む、端末2のユーザ情報、サービス契約期間、およびサービス契約価格を、それぞれ、購買確率情報107の過去のユーザ情報、サービス契約期間、およびサービス契約価格に追加することで、更新する。そして、更新部18は、更新された過去のユーザ情報、サービス契約期間、およびサービス契約価格の組合せを用いて、新たな購買確率分布を算出する。前記新たな購買確率分布の算出は、確率統計的手法により算出でき、一例として、ベイズ統計を用いて算出できる。なお、前記新たな購買確率分布は、バンディットアルゴリズム等の強化学習を用いて算出してもよい。そして、更新部18は、購買確率情報107の購買確率分布を新たな購買確率分布に更新する。そして、設定装置1Aは、処理を終了する。
【0048】
実施形態2の設定装置1Aでは、新たなユーザに対して、設定装置1Aで設定した推薦値引き商品情報を提示し、その結果に対するユーザの契約行動をデータとして収集して、購買確率情報107を更新できる。このため、設定装置1Aによれば、新たなユーザにより適した推薦値引き商品情報を設定できる。
【0049】
実施形態2の設定装置1Aでは、購買確率情報107のみを更新したが、本開示はこれに限定されず、設定装置1Aは、購買確率情報107の更新に代えてまたは加えて、ユーザの解約情報108を更新可能に構成してもよい。この場合、収集部17は、端末2のユーザが契約後、解約した場合における前記ユーザの契約から解約までの契約期間についても、ユーザの契約情報として、経時的に収集する。そして、更新部18は、前記ユーザの契約情報を用いて、ユーザの解約情報108を更新する。ユーザの解約情報108は、前述のように、過去のユーザ情報、ユーザのサービス契約期間、ユーザの契約価格、およびサービス解約率を含む。そこで、更新部18は、収集部17が収集したユーザの契約情報が含む、端末2のユーザ情報、契約から解約までの契約期間、およびサービス契約価格を、それぞれ、解約情報108の過去のユーザ情報、サービス契約期間、およびサービス契約価格に追加することで、更新する。つぎに、更新部18は、更新された過去のユーザのサービス契約期間および過去のユーザのサービス契約価格に基づき、サービス解約率を算出する。そして、更新部18は、解約情報108のサービス解約率を新たなサービス解約率に更新する。
【0050】
(実施形態3)
本実施形態のプログラムは、コンピュータに、前記本開示の設定方法を実行させるプログラムである。本実施形態のプログラムにおいて、「処理」は、例えば、「手順」または「命令」と言うこともできる。また、本実施形態のプログラムは、例えば、コンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録されてもよい。前記記録媒体は、例えば、非一時的なコンピュータ可読記録媒体(non-transitory computer-readable storage medium)である。前記記録媒体は、特に制限されず、例えば、ランダムアクセスメモリ(RAM)、読み出し専用メモリ(ROM)、ハードディスク(HD)、ソリッド・ステート・ドライブ(Solid State Drive:SSD)、光ディスク、フロッピー(登録商標)ディスク(FD)等があげられる。
【0051】
以上、実施形態および実施例を参照して本開示を説明したが、本開示は、上記実施形態および実施例に限定されるものではない。本開示の構成および詳細には、本開示のスコープ内で当業者が理解しうる様々な変更をできる。
【0052】
<付記>
上記の実施形態および実施例の一部または全部は、以下の付記のように記載されうるが、以下には限られない。
<値引き商品の設定装置>
(付記1)
サブスクリプションサービスにおける値引き商品の設定装置であって、
取得部、第1の抽出部、第2の抽出部、算出部、および第3の抽出部を備え、
前記取得部は、ユーザ情報を取得し、
前記第1の抽出部は、前記ユーザ情報と購買確率情報とから、2以上の候補値引き商品情報を抽出し、
前記購買確率情報は、過去のユーザ情報、サービス契約期間、サービス契約価格、および購買確率分布が紐付けられた情報であり、
前記候補値引き商品情報は、2以上の候補サービス契約期間と、各候補サービス契約期間における候補サービス契約価格および購買確率とが紐付けられた情報であり、
前記第2の抽出部は、各候補値引き商品情報の候補サービス契約期間および候補サービス契約価格に基づき、前記候補値引き商品情報から、ユーザの需要に合致する候補値引き商品情報を、選抜値引き商品情報として抽出し、
前記算出部は、前記選抜値引き商品情報と過去のユーザの解約情報とから、各選抜値引き商品情報について、ユーザの契約から解約するまでの期間に得られる期待収益を算出し、
前記ユーザの解約情報は、過去のユーザ情報、サービス契約期間、サービス契約価格、およびサービス解約率が紐付けられた情報であり、
前記第3の抽出部は、前記期待収益に基づき、前記選抜値引き商品情報からユーザに提示する推薦値引き商品情報を抽出する、装置。
(付記2)
前記第2の抽出部は、
各候補値引き商品情報において、前記候補サービス契約価格が相対的に高くなると、前記購買確率が相対的に低くなる候補サービス契約価格および購買確率の組合せを有する候補値引き商品情報、または前記候補サービス契約価格が相対的に安くなると、前記購買確率が相対的に高くなる候補サービス契約期間および購買確率の組合せを有する候補値引き商品情報を選抜値引き商品情報として抽出する、付記1に記載の装置。
(付記3)
前記算出部は、
前記ユーザ情報と、前記ユーザの解約情報における過去のユーザ情報とを照合して、前記ユーザ情報と対応する過去のユーザ情報を含むユーザの解約情報を抽出し、
抽出されたユーザの解約情報におけるサービス解約率を用いて、前記期待収益を算出する、付記1または2に記載の装置。
(付記4)
前記算出部は、
下記式(1)により、前記期待収益を算出する、付記1から3のいずれかに記載の装置。

(期待収益)=(1/サービス解約率)×候補サービス契約価格×購買確率 ・・・(1)
(付記5)
前記第3の抽出部は、各選抜値引き商品情報の期待収益のうち、最大の期待収益を有する選抜値引き商品情報を前記推薦値引き商品情報として抽出する、付記1から4のいずれかに記載の装置。
(付記6)
さらに、出力部を備え、
前記出力部は、前記推薦値引き商品情報をユーザの端末に出力する、付記1から5のいずれかに記載の装置。
(付記7)
前記出力部は、
前記推薦値引き商品情報に、前記ユーザ端末に前記推薦値引き商品情報を提示する時間を紐付けて出力する、付記6に記載の装置。
(付記8)
さらに、収集部を備え、
前記収集部は、ユーザの契約情報を収集し、
前記ユーザの契約情報は、前記ユーザのサブスクリプションサービスの契約の有無および前記ユーザ情報を含み、
前記ユーザの契約情報は、さらに、前記ユーザのサブスクリプションサービスの契約が有りの場合、前記ユーザにより契約されたサービス契約期間およびサービス契約価格を含む、
付記6または7に記載の装置。
(付記9)
さらに、更新部を備え、
前記更新部は、
前記ユーザの契約情報を用いて、前記購買確率情報を更新する、付記8に記載の装置。
(付記10)
前記ユーザの契約情報は、
前記ユーザの解約までの契約期間を含み、
前記更新部は、
前記ユーザの契約情報を用いて、前記ユーザの解約情報を更新する、付記8または9に記載の装置。
(付記11)
前記第1の抽出部は、
前記ユーザ情報と前記購買確率情報における過去のユーザ情報とを照合して、前記ユーザ情報と対応する過去のユーザ情報を含む購買確率情報を抽出し、
抽出された購買確率情報における購買確率分布を用いて、前記2以上の候補値引き商品情報を抽出する、付記1から10のいずれかに記載の装置。
(付記12)
前記第1の抽出部は、
前記購買確率分布にサービス契約期間およびサービス契約価格を入力することにより、購買確率を出力し、
出力された購買確率と、入力されたサービス契約期間およびサービス契約価格との組合せから、前記候補値引き商品情報を抽出する、付記1から11のいずれかに記載の装置。
(付記13)
前記ユーザ情報は、ユーザの契約情報と、ユーザの年齢、ユーザの性別、および/または、ユーザの行動履歴とを含む、付記1から12のいずれかに記載の装置。
(付記14)
前記サブスクリプションサービスは、新聞のサブスクリプションサービスである、付記1から13のいずれかに記載の装置。
<値引き商品の設定方法>
(付記15)
コンピュータ上で実行されるサブスクリプションサービスにおける値引き商品を設定する方法であって、
取得工程、第1の抽出工程、第2の抽出工程、算出工程、および第3の抽出工程を含み、
前記取得工程では、ユーザ情報を取得し、
前記第1の抽出工程では、前記ユーザ情報と購買確率情報とから、2以上の候補値引き商品情報を抽出し、
前記購買確率情報は、過去のユーザ情報、サービス契約期間、サービス契約価格、および購買確率分布が紐付けられた情報であり、
前記候補値引き商品情報は、2以上の候補サービス契約期間と、各候補サービス契約期間における候補サービス契約価格および購買確率とが紐付けられた情報であり、
前記第2の抽出工程は、各候補値引き商品情報の候補サービス契約期間および候補サービス契約価格に基づき、前記候補値引き商品情報から、ユーザの需要に合致する候補値引き商品情報を、選抜値引き商品情報として抽出し、
前記算出工程では、前記選抜値引き商品情報と過去のユーザの解約情報とから、各選抜値引き商品情報について、ユーザの契約から解約するまでの期間に得られる期待収益を算出し、
前記ユーザの解約情報は、過去のユーザ情報、サービス契約期間、サービス契約価格、およびサービス解約率が紐付けられた情報であり、
前記第3の抽出工程では、前記期待収益に基づき、前記選抜値引き商品情報からユーザに提示する推薦値引き商品情報を抽出する、方法。
(付記16)
前記第2の抽出工程では、
各候補値引き商品情報において、前記候補サービス契約期間が相対的に長くなると、前記候補サービス価格が相対的に低くなる候補サービス契約期間および候補サービス契約価格の組合せを有する候補値引き商品情報、または前記候補サービス契約期間が相対的に短くなると、前記候補サービス価格が相対的に高くなる候補サービス契約期間および候補サービス契約価格の組合せを有する候補値引き商品情報を選抜値引き商品情報として抽出する、付記15に記載の方法。
(付記17)
前記算出工程では、
前記ユーザ情報と、前記ユーザの解約情報における過去のユーザ情報とを照合して、前記ユーザ情報と対応する過去のユーザ情報を含むユーザの解約情報を抽出し、
抽出されたユーザの解約情報におけるサービス解約率を用いて、前記期待収益を算出する、付記15または16に記載の方法。
(付記18)
前記算出工程では、
下記式(1)により、前記期待収益を算出する、付記15から17のいずれかに記載の方法。

(期待収益)=(1/サービス解約率)×候補サービス契約価格×購買確率 ・・・(1)
(付記19)
前記第3の抽出工程では、各選抜値引き商品情報の期待収益のうち、最大の期待収益を有する選抜値引き商品情報を前記推薦値引き商品情報として抽出する、付記15から18のいずれかに記載の方法。
(付記20)
さらに、出力工程を含み、
前記出力工程では、前記推薦値引き商品情報をユーザの端末に出力する、付記16から19のいずれかに記載の方法。
(付記21)
前記出力工程では、
前記推薦値引き商品情報に、前記ユーザ端末に前記推薦値引き商品情報を提示する時間を紐付けて出力する、付記20に記載の方法。
(付記22)
さらに、収集工程を含み、
前記収集工程では、ユーザの契約情報を収集し、
前記ユーザの契約情報は、前記ユーザのサブスクリプションサービスの契約の有無および前記ユーザ情報を含み、
前記ユーザの契約情報は、さらに、前記ユーザのサブスクリプションサービスの契約が有りの場合、前記ユーザにより契約されたサービス契約期間およびサービス契約価格を含む、
付記20または21に記載の方法。
(付記23)
さらに、更新工程を含み、
前記更新工程では、
前記ユーザの契約情報を用いて、前記購買確率情報を更新する、付記22に記載の方法。
(付記24)
前記ユーザの契約情報は、
前記ユーザの解約までの契約期間を含み、
前記更新工程では、
前記ユーザの契約情報を用いて、前記ユーザの解約情報を更新する、付記22または23に記載の方法。
(付記25)
前記第1の抽出工程では、
前記ユーザ情報と前記購買確率情報における過去のユーザ情報とを照合して、前記ユーザ情報と対応する過去のユーザ情報を含む購買確率情報を抽出し、
抽出された購買確率情報における購買確率分布を用いて、前記2以上の候補値引き商品情報を抽出する、付記15から24のいずれかに記載の方法。
(付記26)
前記第1の抽出工程では、
前記購買確率分布にサービス契約期間およびサービス契約価格を入力することにより、購買確率を出力し、
出力された購買確率と、入力されたサービス契約期間およびサービス契約価格との組合せから、前記候補値引き商品情報を抽出する、付記15から25のいずれかに記載の方法。
(付記27)
前記ユーザ情報は、ユーザの契約情報と、ユーザの年齢、ユーザの性別、および/または、ユーザの行動履歴とを含む、付記15から26のいずれかに記載の方法。
(付記28)
前記サブスクリプションサービスは、新聞のサブスクリプションサービスである、付記15から27のいずれかに記載の方法。
<プログラム>
(付記29)
コンピュータ上に、取得処理、第1の抽出処理、第2の抽出処理、算出処理、および第3の抽出処理を実行させるプログラムであって、
前記取得処理では、ユーザ情報を取得し、
前記第1の抽出処理では、前記ユーザ情報と購買確率情報とから、2以上の候補値引き商品情報を抽出し、
前記購買確率情報は、過去のユーザ情報、サービス契約期間、サービス契約価格、および購買確率分布が紐付けられた情報であり、
前記候補値引き商品情報は、2以上の候補サービス契約期間と、各候補サービス契約期間における候補サービス契約価格および購買確率とが紐付けられた情報であり、
前記第2の抽出処理は、各候補値引き商品情報の候補サービス契約期間および候補サービス契約価格に基づき、前記候補値引き商品情報から、ユーザの需要に合致する候補値引き商品情報を、選抜値引き商品情報として抽出し、
前記算出処理では、前記選抜値引き商品情報と過去のユーザの解約情報とから、各選抜値引き商品情報について、ユーザの契約から解約するまでの期間に得られる期待収益を算出し、
前記ユーザの解約情報は、過去のユーザ情報、サービス契約期間、サービス契約価格、およびサービス解約率が紐付けられた情報であり、
前記第3の抽出処理では、前記期待収益に基づき、前記選抜値引き商品情報からユーザに提示する推薦値引き商品情報を抽出する、プログラム。
(付記30)
前記第2の抽出処理では、
各候補値引き商品情報において、前記候補サービス契約期間が相対的に長くなると、前記候補サービス価格が相対的に低くなる候補サービス契約期間および候補サービス契約価格の組合せを有する候補値引き商品情報、または前記候補サービス契約期間が相対的に短くなると、前記候補サービス価格が相対的に高くなる候補サービス契約期間および候補サービス契約価格の組合せを有する候補値引き商品情報を選抜値引き商品情報として抽出する、付記29に記載のプログラム。
(付記31)
前記算出処理では、
前記ユーザ情報と、前記ユーザの解約情報における過去のユーザ情報とを照合して、前記ユーザ情報と対応する過去のユーザ情報を含むユーザの解約情報を抽出し、
抽出されたユーザの解約情報におけるサービス解約率を用いて、前記期待収益を算出する、付記29または30に記載のプログラム。
(付記32)
前記算出処理では、
下記式(1)により、前記期待収益を算出する、付記29から31のいずれかに記載のプログラム。

(期待収益)=(1/サービス解約率)×候補サービス契約価格×購買確率 ・・・(1)
(付記33)
前記第3の抽出処理では、各選抜値引き商品情報の期待収益のうち、最大の期待収益を有する選抜値引き商品情報を前記推薦値引き商品情報として抽出する、付記15から18のいずれかに記載のプログラム。
(付記34)
さらに、出力処理を含み、
前記出力処理では、前記推薦値引き商品情報をユーザの端末に出力する、付記30から33のいずれかに記載のプログラム。
(付記35)
前記出力処理では、
前記推薦値引き商品情報に、前記ユーザ端末に前記推薦値引き商品情報を提示する時間を紐付けて出力する、付記34に記載のプログラム。
(付記36)
さらに、収集処理を含み、
前記収集処理では、ユーザの契約情報を収集し、
前記ユーザの契約情報は、前記ユーザのサブスクリプションサービスの契約の有無および前記ユーザ情報を含み、
前記ユーザの契約情報は、さらに、前記ユーザのサブスクリプションサービスの契約が有りの場合、前記ユーザにより契約されたサービス契約期間およびサービス契約価格を含む、
付記34または35に記載のプログラム。
(付記37)
さらに、更新処理を含み、
前記更新処理では、
前記ユーザの契約情報を用いて、前記購買確率情報を更新する、付記36に記載のプログラム。
(付記38)
前記ユーザの契約情報は、
前記ユーザの解約までの契約期間を含み、
前記更新処理では、
前記ユーザの契約情報を用いて、前記ユーザの解約情報を更新する、付記22または23に記載のプログラム。
(付記39)
前記第1の抽出処理では、
前記ユーザ情報と前記購買確率情報における過去のユーザ情報とを照合して、前記ユーザ情報と対応する過去のユーザ情報を含む購買確率情報を抽出し、
抽出された購買確率情報における購買確率分布を用いて、前記2以上の候補値引き商品情報を抽出する、付記29から38のいずれかに記載のプログラム。
(付記40)
前記第1の抽出処理では、
前記購買確率分布にサービス契約期間およびサービス契約価格を入力することにより、購買確率を出力し、
出力された購買確率と、入力されたサービス契約期間およびサービス契約価格との組合せから、前記候補値引き商品情報を抽出する、付記29から39のいずれかに記載のプログラム。
(付記41)
前記ユーザ情報は、ユーザの契約情報と、ユーザの年齢、ユーザの性別、および/または、ユーザの行動履歴とを含む、付記29から40のいずれかに記載のプログラム。
(付記42)
前記サブスクリプションサービスは、新聞のサブスクリプションサービスである、付記29から41のいずれかに記載のプログラム。
【産業上の利用可能性】
【0053】
以上のように、本開示によれば、新規ユーザに対してもユーザに適した値引き商品を設計でき、且つサブスクリプションサービス提供者の期待収益を改善しうるサブスクリプションサービスにおける値引き商品の設定装置を提供できる。このため、本開示は、例えば、オンラインにおける販売促進分野等において極めて有用である。
【符号の説明】
【0054】
1、1A 設定装置
11 取得部
12 第1の抽出部
13 第2の抽出部
14 算出部
15 第3の抽出部
16 出力部
17 収集部
18 更新部
2 端末
3 通信回線網
100、200 設定システム

図1
図2
図3
図4
図5
【手続補正書】
【提出日】2024-05-15
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
サブスクリプションサービスにおける値引き商品の設定装置であって、
取得部、第1の抽出部、第2の抽出部、算出部、および第3の抽出部を備え、
前記取得部は、ユーザ情報を取得し、
前記第1の抽出部は、前記ユーザ情報と購買確率情報とから、2以上の候補値引き商品情報を抽出し、
前記購買確率情報は、過去に前記サブスクリプションサービスの契約を行なったユーザの情報(過去のユーザ情報、サービス契約期間、サービス契約価格、および購買確率分布が紐付けられた情報であり、
前記候補値引き商品情報は、2以上の候補サービス契約期間と、各候補サービス契約期間における候補サービス契約価格および購買確率とが紐付けられた情報であり、
前記第2の抽出部は、各候補値引き商品情報の候補サービス契約期間および候補サービス契約価格に基づき、前記候補値引き商品情報から、ユーザの需要に合致する候補値引き商品情報を、選抜値引き商品情報として抽出し、
前記算出部は、前記選抜値引き商品情報と過去のユーザの解約情報とから、各選抜値引き商品情報について、ユーザの契約から解約するまでの期間に得られる期待収益を算出し、
前記ユーザの解約情報は、過去のユーザ情報、サービス契約期間、サービス契約価格、およびサービス解約率が紐付けられた情報であり、
前記第3の抽出部は、前記期待収益に基づき、前記選抜値引き商品情報からユーザに提示する推薦値引き商品情報を抽出し、
前記第1の抽出部は、
前記ユーザ情報と前記購買確率情報の過去のユーザ情報とを照合し、前記ユーザ情報と対応する過去のユーザ情報と紐付いた購買確率情報を抽出し、
抽出された購買確率情報が含む購買確率分布にサービス契約期間およびサービス契約価格を入力することにより、購買確率を出力し、
出力された購買確率と、入力されたサービス契約期間およびサービス契約価格との組合せから、前記候補値引き商品情報を抽出する、装置。
【請求項2】
前記第2の抽出部は、
各候補値引き商品情報において、前記候補サービス契約価格が相対的に高くなると、前記購買確率が相対的に低くなる候補サービス契約価格および購買確率の組合せを有する候補値引き商品情報、または前記候補サービス契約価格が相対的に安くなると、前記購買確率が相対的に高くなる候補サービス契約期間および購買確率の組合せを有する候補値引き商品情報を選抜値引き商品情報として抽出する、請求項1に記載の装置。
【請求項3】
前記算出部は、
前記ユーザ情報と、前記ユーザの解約情報における過去のユーザ情報とを照合して、前記ユーザ情報と対応する過去のユーザ情報を含むユーザの解約情報を抽出し、
抽出されたユーザの解約情報におけるサービス解約率を用いて、前記期待収益を算出する、請求項1または2に記載の装置。
【請求項4】
前記算出部は、
下記式(1)により、前記期待収益を算出する、請求項1または2に記載の装置。

(期待収益)=(1/サービス解約率)×候補サービス契約価格×購買確率 ・・・(1)
【請求項5】
さらに、出力部を備え、
前記出力部は、前記推薦値引き商品情報に、ユーザ端末に前記推薦値引き商品情報を提示する時間を紐付けてユーザの端末に出力する、請求項1または2に記載の装置。
【請求項6】
さらに、収集部および更新部を備え、
前記収集部は、ユーザの契約情報を収集し、
前記ユーザの契約情報は、前記ユーザのサブスクリプションサービスの契約の有無および前記ユーザ情報を含み、
前記ユーザの契約情報は、さらに、前記ユーザのサブスクリプションサービスの契約が有りの場合、前記ユーザにより契約されたサービス契約期間およびサービス契約価格を含み、
前記更新部は、
前記ユーザの契約情報を用いて、前記購買確率情報を更新する、
請求項5に記載の装置。
【請求項7】
前記ユーザの契約情報は、
前記ユーザの解約までの契約期間を含み、
前記更新部は、
前記ユーザの契約情報を用いて、前記ユーザの解約情報を更新する、請求項6に記載の装置。
【請求項8】
さらに、収集部および更新部を備え、
前記第1の抽出部は、
前記ユーザ情報と前記購買確率情報における過去のユーザ情報とを照合して、前記ユーザ情報と対応する過去のユーザ情報を含む購買確率情報を抽出し、
抽出された購買確率情報における購買確率分布を用いて、前記2以上の候補値引き商品情報を抽出し、
前記第2の抽出部は、
各候補値引き商品情報において、前記候補サービス契約価格が相対的に高くなると、前記購買確率が相対的に低くなる候補サービス契約価格および購買確率の組合せを有する候補値引き商品情報、または前記候補サービス契約価格が相対的に安くなると、前記購買確率が相対的に高くなる候補サービス契約期間および購買確率の組合せを有する候補値引き商品情報を選抜値引き商品情報として抽出し、
前記収集部は、ユーザの契約情報を収集し、
前記ユーザの契約情報は、前記ユーザのサブスクリプションサービスの契約の有無および前記ユーザ情報を含み、
前記ユーザの契約情報は、さらに、前記ユーザのサブスクリプションサービスの契約が有りの場合、前記ユーザにより契約されたサービス契約期間およびサービス契約価格を含み、
前記更新部は、
前記ユーザの契約情報を用いて、前記購買確率情報を更新する、請求項1または2に記載の装置。
【請求項9】
前記サブスクリプションサービスは、新聞のサブスクリプションサービスである、請求項1または2に記載の装置。
【請求項10】
コンピュータ上で実行されるサブスクリプションサービスにおける値引き商品を設定する方法であって、
取得工程、第1の抽出工程、第2の抽出工程、算出工程、および第3の抽出工程を含み、
前記取得工程では、ユーザ情報を取得し、
前記第1の抽出工程では、前記ユーザ情報と購買確率情報とから、2以上の候補値引き商品情報を抽出し、
前記購買確率情報は、過去に前記サブスクリプションサービスの契約を行なったユーザの情報(過去のユーザ情報、サービス契約期間、サービス契約価格、および購買確率分布が紐付けられた情報であり、
前記候補値引き商品情報は、2以上の候補サービス契約期間と、各候補サービス契約期間における候補サービス契約価格および購買確率とが紐付けられた情報であり、
前記第2の抽出工程は、各候補値引き商品情報の候補サービス契約期間および候補サービス契約価格に基づき、前記候補値引き商品情報から、ユーザの需要に合致する候補値引き商品情報を、選抜値引き商品情報として抽出し、
前記算出工程では、前記選抜値引き商品情報と過去のユーザの解約情報とから、各選抜値引き商品情報について、ユーザの契約から解約するまでの期間に得られる期待収益を算出し、
前記ユーザの解約情報は、過去のユーザ情報、サービス契約期間、サービス契約価格、およびサービス解約率が紐付けられた情報であり、
前記第3の抽出工程では、前記期待収益に基づき、前記選抜値引き商品情報からユーザに提示する推薦値引き商品情報を抽出し、
前記第1の抽出工程では、
前記ユーザ情報と前記購買確率情報の過去のユーザ情報とを照合し、前記ユーザ情報と対応する過去のユーザ情報と紐付いた購買確率情報を抽出し、
抽出された購買確率情報が含む購買確率分布にサービス契約期間およびサービス契約価格を入力することにより、購買確率を出力し、
出力された購買確率と、入力されたサービス契約期間およびサービス契約価格との組合せから、前記候補値引き商品情報を抽出する、方法。
【請求項11】
コンピュータ上に、取得処理、第1の抽出処理、第2の抽出処理、算出処理、および第3の抽出処理を実行させるプログラムであって、
前記取得処理では、ユーザ情報を取得し、
前記第1の抽出処理では、前記ユーザ情報と購買確率情報とから、2以上の候補値引き商品情報を抽出し、
前記購買確率情報は、過去に前記サブスクリプションサービスの契約を行なったユーザの情報(過去のユーザ情報、サービス契約期間、サービス契約価格、および購買確率分布が紐付けられた情報であり、
前記候補値引き商品情報は、2以上の候補サービス契約期間と、各候補サービス契約期間における候補サービス契約価格および購買確率とが紐付けられた情報であり、
前記第2の抽出処理は、各候補値引き商品情報の候補サービス契約期間および候補サービス契約価格に基づき、前記候補値引き商品情報から、ユーザの需要に合致する候補値引き商品情報を、選抜値引き商品情報として抽出し、
前記算出処理では、前記選抜値引き商品情報と過去のユーザの解約情報とから、各選抜値引き商品情報について、ユーザの契約から解約するまでの期間に得られる期待収益を算出し、
前記ユーザの解約情報は、過去のユーザ情報、サービス契約期間、サービス契約価格、およびサービス解約率が紐付けられた情報であり、
前記第3の抽出処理では、前記期待収益に基づき、前記選抜値引き商品情報からユーザに提示する推薦値引き商品情報を抽出し、
前記第1の抽出処理は、
前記ユーザ情報と前記購買確率情報の過去のユーザ情報とを照合し、前記ユーザ情報と対応する過去のユーザ情報と紐付いた購買確率情報を抽出し、
抽出された購買確率情報が含む購買確率分布にサービス契約期間およびサービス契約価格を入力することにより、購買確率を出力し、
出力された購買確率と、入力されたサービス契約期間およびサービス契約価格との組合せから、前記候補値引き商品情報を抽出する、プログラム。
【手続補正書】
【提出日】2024-07-10
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
サブスクリプションサービスにおける値引き商品の設定装置であって、
取得部、第1の抽出部、第2の抽出部、算出部、および第3の抽出部を備え、
前記取得部は、ユーザ情報を取得し、
前記第1の抽出部は、前記ユーザ情報と購買確率情報とから、2以上の候補値引き商品情報を抽出し、
前記購買確率情報は、過去に前記サブスクリプションサービスの契約を行なったユーザの情報(過去のユーザ情報)、サービス契約期間、サービス契約価格、および購買確率分布が紐付けられた情報であり、
前記候補値引き商品情報は、2以上の候補サービス契約期間と、各候補サービス契約期間における候補サービス契約価格および購買確率とが紐付けられた情報であり、
前記第2の抽出部は、各候補値引き商品情報の候補サービス契約期間および候補サービス契約価格に基づき、前記候補値引き商品情報から、ユーザの需要に合致する候補値引き商品情報を、選抜値引き商品情報として抽出し、
前記算出部は、前記選抜値引き商品情報と過去のユーザの解約情報とから、各選抜値引き商品情報について、ユーザの契約から解約するまでの期間に得られる期待収益を算出し、
前記ユーザの解約情報は、過去のユーザ情報、サービス契約期間、サービス契約価格、およびサービス解約率が紐付けられた情報であり、
前記第3の抽出部は、前記期待収益に基づき、前記選抜値引き商品情報からユーザに提示する推薦値引き商品情報を抽出し、
前記第1の抽出部は、
前記ユーザ情報と前記購買確率情報の過去のユーザ情報とを照合し、
前記ユーザ情報と一致する過去のユーザ情報が存在する場合、前記ユーザ情報と対応する過去のユーザ情報と紐付いた購買確率情報を抽出し、
前記ユーザ情報と一致する過去のユーザ情報が存在しない場合、前記ユーザ情報の一部を用いて、前記購買確率情報の過去のユーザ情報と照合を行ない、前記ユーザ情報と対応する過去のユーザ情報と紐付いた購買確率情報を抽出し、
抽出された購買確率情報が含む購買確率分布にサービス契約期間およびサービス契約価格を入力することにより、購買確率を出力し、
出力された購買確率と、入力されたサービス契約期間およびサービス契約価格との組合せから、前記候補値引き商品情報を抽出する、装置。
【請求項2】
サブスクリプションサービスにおける値引き商品の設定装置であって、
取得部、第1の抽出部、第2の抽出部、算出部、および第3の抽出部を備え、
前記取得部は、ユーザ情報を取得し、
前記ユーザ情報は、前記ユーザの属性を含み、
前記第1の抽出部は、前記ユーザ情報と購買確率情報とから、2以上の候補値引き商品情報を抽出し、
前記購買確率情報は、過去に前記サブスクリプションサービスの契約を行なったユーザの情報(過去のユーザ情報)、サービス契約期間、サービス契約価格、および購買確率分布が紐付けられた情報であり、
前記過去のユーザ情報は、過去に前記サブスクリプションサービスの契約を行なったユーザの属性を含み、
前記候補値引き商品情報は、2以上の候補サービス契約期間と、各候補サービス契約期間における候補サービス契約価格および購買確率とが紐付けられた情報であり、
前記第2の抽出部は、各候補値引き商品情報の候補サービス契約期間および候補サービス契約価格に基づき、前記候補値引き商品情報から、ユーザの需要に合致する候補値引き商品情報を、選抜値引き商品情報として抽出し、
前記算出部は、前記選抜値引き商品情報と過去のユーザの解約情報とから、各選抜値引き商品情報について、ユーザの契約から解約するまでの期間に得られる期待収益を算出し、
前記ユーザの解約情報は、過去のユーザ情報、サービス契約期間、サービス契約価格、およびサービス解約率が紐付けられた情報であり、
前記第3の抽出部は、前記期待収益に基づき、前記選抜値引き商品情報からユーザに提示する推薦値引き商品情報を抽出し、
前記第1の抽出部は、
前記ユーザ情報におけるユーザの属性と前記購買確率情報の過去のユーザ情報におけるユーザの属性とを照合し、前記ユーザ情報と同じまたは類似する過去のユーザ情報と紐付いた購買確率情報を抽出し、
抽出された購買確率情報が含む購買確率分布にサービス契約期間およびサービス契約価格を入力することにより、購買確率を出力し、
出力された購買確率と、入力されたサービス契約期間およびサービス契約価格との組合せから、前記候補値引き商品情報を抽出する、装置。
【請求項3】
前記第2の抽出部は、
各候補値引き商品情報において、前記候補サービス契約価格が相対的に高くなると、前記購買確率が相対的に低くなる候補サービス契約価格および購買確率の組合せを有する候補値引き商品情報、または前記候補サービス契約価格が相対的に安くなると、前記購買確率が相対的に高くなる候補サービス契約期間および購買確率の組合せを有する候補値引き商品情報を選抜値引き商品情報として抽出する、請求項1または2に記載の装置。
【請求項4】
前記算出部は、
前記ユーザ情報と、前記ユーザの解約情報における過去のユーザ情報とを照合して、前記ユーザ情報と対応する過去のユーザ情報を含むユーザの解約情報を抽出し、
抽出されたユーザの解約情報におけるサービス解約率を用いて、前記期待収益を算出する、請求項1または2に記載の装置。
【請求項5】
前記算出部は、
下記式(1)により、前記期待収益を算出する、請求項1または2に記載の装置。

(期待収益)=(1/サービス解約率)×候補サービス契約価格×購買確率 ・・・(1)
【請求項6】
さらに、出力部を備え、
前記出力部は、前記推薦値引き商品情報に、ユーザ端末に前記推薦値引き商品情報を提示する時間を紐付けてユーザの端末に出力する、請求項1または2に記載の装置。
【請求項7】
さらに、収集部および更新部を備え、
前記収集部は、ユーザの契約情報を収集し、
前記ユーザの契約情報は、前記ユーザのサブスクリプションサービスの契約の有無および前記ユーザ情報を含み、
前記ユーザの契約情報は、さらに、前記ユーザのサブスクリプションサービスの契約が有りの場合、前記ユーザにより契約されたサービス契約期間およびサービス契約価格を含み、
前記更新部は、
前記ユーザの契約情報を用いて、前記購買確率情報を更新する、
請求項に記載の装置。
【請求項8】
前記ユーザの契約情報は、
前記ユーザの解約までの契約期間を含み、
前記更新部は、
前記ユーザの契約情報を用いて、前記ユーザの解約情報を更新する、請求項6に記載の装置。
【請求項9】
さらに、収集部および更新部を備え
前記第2の抽出部は、
各候補値引き商品情報において、前記候補サービス契約価格が相対的に高くなると、前記購買確率が相対的に低くなる候補サービス契約価格および購買確率の組合せを有する候補値引き商品情報、または前記候補サービス契約価格が相対的に安くなると、前記購買確率が相対的に高くなる候補サービス契約期間および購買確率の組合せを有する候補値引き商品情報を選抜値引き商品情報として抽出し、
前記収集部は、ユーザの契約情報を収集し、
前記ユーザの契約情報は、前記ユーザのサブスクリプションサービスの契約の有無および前記ユーザ情報を含み、
前記ユーザの契約情報は、さらに、前記ユーザのサブスクリプションサービスの契約が有りの場合、前記ユーザにより契約されたサービス契約期間およびサービス契約価格を含み、
前記更新部は、
前記ユーザの契約情報を用いて、前記購買確率情報を更新する、請求項1または2に記載の装置。
【請求項10】
前記サブスクリプションサービスは、新聞のサブスクリプションサービスである、請求項1または2に記載の装置。
【請求項11】
コンピュータ上で実行されるサブスクリプションサービスにおける値引き商品を設定する方法であって、
取得工程、第1の抽出工程、第2の抽出工程、算出工程、および第3の抽出工程を含み、
前記取得工程では、ユーザ情報を取得し、
前記第1の抽出工程では、前記ユーザ情報と購買確率情報とから、2以上の候補値引き商品情報を抽出し、
前記購買確率情報は、過去に前記サブスクリプションサービスの契約を行なったユーザの情報(過去のユーザ情報)、サービス契約期間、サービス契約価格、および購買確率分布が紐付けられた情報であり、
前記候補値引き商品情報は、2以上の候補サービス契約期間と、各候補サービス契約期間における候補サービス契約価格および購買確率とが紐付けられた情報であり、
前記第2の抽出工程は、各候補値引き商品情報の候補サービス契約期間および候補サービス契約価格に基づき、前記候補値引き商品情報から、ユーザの需要に合致する候補値引き商品情報を、選抜値引き商品情報として抽出し、
前記算出工程では、前記選抜値引き商品情報と過去のユーザの解約情報とから、各選抜値引き商品情報について、ユーザの契約から解約するまでの期間に得られる期待収益を算出し、
前記ユーザの解約情報は、過去のユーザ情報、サービス契約期間、サービス契約価格、およびサービス解約率が紐付けられた情報であり、
前記第3の抽出工程では、前記期待収益に基づき、前記選抜値引き商品情報からユーザに提示する推薦値引き商品情報を抽出し、
前記第1の抽出工程では、
前記ユーザ情報と前記購買確率情報の過去のユーザ情報とを照合し、
前記ユーザ情報と一致する過去のユーザ情報が存在する場合、前記ユーザ情報と対応する過去のユーザ情報と紐付いた購買確率情報を抽出し、
前記ユーザ情報と一致する過去のユーザ情報が存在しない場合、前記ユーザ情報の一部を用いて、前記購買確率情報の過去のユーザ情報と照合を行ない、前記ユーザ情報と対応する過去のユーザ情報と紐付いた購買確率情報を抽出し、
抽出された購買確率情報が含む購買確率分布にサービス契約期間およびサービス契約価格を入力することにより、購買確率を出力し、
出力された購買確率と、入力されたサービス契約期間およびサービス契約価格との組合せから、前記候補値引き商品情報を抽出する、方法。
【請求項12】
コンピュータ上で実行されるサブスクリプションサービスにおける値引き商品を設定する方法であって、
取得工程、第1の抽出工程、第2の抽出工程、算出工程、および第3の抽出工程を含み、
前記取得工程では、ユーザ情報を取得し、
前記ユーザ情報は、前記ユーザの属性を含み、
前記第1の抽出工程では、前記ユーザ情報と購買確率情報とから、2以上の候補値引き商品情報を抽出し、
前記購買確率情報は、過去に前記サブスクリプションサービスの契約を行なったユーザの情報(過去のユーザ情報)、サービス契約期間、サービス契約価格、および購買確率分布が紐付けられた情報であり、
前記過去のユーザ情報は、過去に前記サブスクリプションサービスの契約を行なったユーザの属性を含み、
前記候補値引き商品情報は、2以上の候補サービス契約期間と、各候補サービス契約期間における候補サービス契約価格および購買確率とが紐付けられた情報であり、
前記第2の抽出工程は、各候補値引き商品情報の候補サービス契約期間および候補サービス契約価格に基づき、前記候補値引き商品情報から、ユーザの需要に合致する候補値引き商品情報を、選抜値引き商品情報として抽出し、
前記算出工程では、前記選抜値引き商品情報と過去のユーザの解約情報とから、各選抜値引き商品情報について、ユーザの契約から解約するまでの期間に得られる期待収益を算出し、
前記ユーザの解約情報は、過去のユーザ情報、サービス契約期間、サービス契約価格、およびサービス解約率が紐付けられた情報であり、
前記第3の抽出工程では、前記期待収益に基づき、前記選抜値引き商品情報からユーザに提示する推薦値引き商品情報を抽出し、
前記第1の抽出工程では、
前記ユーザ情報におけるユーザの属性と前記購買確率情報の過去のユーザ情報におけるユーザの属性とを照合し、
前記ユーザ情報と同じまたは類似する過去のユーザ情報と紐付いた購買確率情報を抽出し、
抽出された購買確率情報が含む購買確率分布にサービス契約期間およびサービス契約価格を入力することにより、購買確率を出力し、
出力された購買確率と、入力されたサービス契約期間およびサービス契約価格との組合せから、前記候補値引き商品情報を抽出する、方法。
【請求項13】
コンピュータ上に、取得処理、第1の抽出処理、第2の抽出処理、算出処理、および第3の抽出処理を実行させるプログラムであって、
前記取得処理では、ユーザ情報を取得し、
前記第1の抽出処理では、前記ユーザ情報と購買確率情報とから、2以上の候補値引き商品情報を抽出し、
前記購買確率情報は、過去にサブスクリプションサービスの契約を行なったユーザの情報(過去のユーザ情報)、サービス契約期間、サービス契約価格、および購買確率分布が紐付けられた情報であり、
前記候補値引き商品情報は、2以上の候補サービス契約期間と、各候補サービス契約期間における候補サービス契約価格および購買確率とが紐付けられた情報であり、
前記第2の抽出処理は、各候補値引き商品情報の候補サービス契約期間および候補サービス契約価格に基づき、前記候補値引き商品情報から、ユーザの需要に合致する候補値引き商品情報を、選抜値引き商品情報として抽出し、
前記算出処理では、前記選抜値引き商品情報と過去のユーザの解約情報とから、各選抜値引き商品情報について、ユーザの契約から解約するまでの期間に得られる期待収益を算出し、
前記ユーザの解約情報は、過去のユーザ情報、サービス契約期間、サービス契約価格、およびサービス解約率が紐付けられた情報であり、
前記第3の抽出処理では、前記期待収益に基づき、前記選抜値引き商品情報からユーザに提示する推薦値引き商品情報を抽出し、
前記第1の抽出処理は、
前記ユーザ情報と前記購買確率情報の過去のユーザ情報とを照合し、
前記ユーザ情報と一致する過去のユーザ情報が存在する場合、前記ユーザ情報と対応する過去のユーザ情報と紐付いた購買確率情報を抽出し、
前記ユーザ情報と一致する過去のユーザ情報が存在しない場合、前記ユーザ情報の一部を用いて、前記購買確率情報の過去のユーザ情報と照合を行ない、前記ユーザ情報と対応する過去のユーザ情報と紐付いた購買確率情報を抽出し、
抽出された購買確率情報が含む購買確率分布にサービス契約期間およびサービス契約価格を入力することにより、購買確率を出力し、
出力された購買確率と、入力されたサービス契約期間およびサービス契約価格との組合せから、前記候補値引き商品情報を抽出する、プログラム。
【請求項14】
コンピュータ上に、取得処理、第1の抽出処理、第2の抽出処理、算出処理、および第3の抽出処理を実行させるプログラムであって、
前記取得処理では、ユーザ情報を取得し、
前記ユーザ情報は、前記ユーザの属性を含み、
前記第1の抽出処理では、前記ユーザ情報と購買確率情報とから、2以上の候補値引き商品情報を抽出し、
前記購買確率情報は、過去に前記サブスクリプションサービスの契約を行なったユーザの情報(過去のユーザ情報)、サービス契約期間、サービス契約価格、および購買確率分布が紐付けられた情報であり、
前記過去のユーザ情報は、過去に前記サブスクリプションサービスの契約を行なったユーザの属性を含み、
前記候補値引き商品情報は、2以上の候補サービス契約期間と、各候補サービス契約期間における候補サービス契約価格および購買確率とが紐付けられた情報であり、
前記第2の抽出処理は、各候補値引き商品情報の候補サービス契約期間および候補サービス契約価格に基づき、前記候補値引き商品情報から、ユーザの需要に合致する候補値引き商品情報を、選抜値引き商品情報として抽出し、
前記算出処理では、前記選抜値引き商品情報と過去のユーザの解約情報とから、各選抜値引き商品情報について、ユーザの契約から解約するまでの期間に得られる期待収益を算出し、
前記ユーザの解約情報は、過去のユーザ情報、サービス契約期間、サービス契約価格、およびサービス解約率が紐付けられた情報であり、
前記第3の抽出処理では、前記期待収益に基づき、前記選抜値引き商品情報からユーザに提示する推薦値引き商品情報を抽出し、
前記第1の抽出処理は、
前記ユーザ情報におけるユーザの属性と前記購買確率情報の過去のユーザ情報におけるユーザの属性とを照合し、
前記ユーザ情報と同じまたは類似する過去のユーザ情報と紐付いた購買確率情報を抽出し、
抽出された購買確率情報が含む購買確率分布にサービス契約期間およびサービス契約価格を入力することにより、購買確率を出力し、
出力された購買確率と、入力されたサービス契約期間およびサービス契約価格との組合せから、前記候補値引き商品情報を抽出する、プログラム。
【手続補正書】
【提出日】2024-07-18
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
サブスクリプションサービスにおける値引き商品の設定装置であって、
取得部、第1の抽出部、第2の抽出部、算出部、および第3の抽出部を備え、
前記取得部は、ユーザ情報を取得し、
前記第1の抽出部は、前記ユーザ情報と購買確率情報とから、2以上の候補値引き商品情報を抽出し、
前記購買確率情報は、過去に前記サブスクリプションサービスの契約を行なったユーザの情報(過去のユーザ情報)、サービス契約期間、サービス契約価格、および購買確率分布が紐付けられた情報であり、
前記候補値引き商品情報は、2以上の候補サービス契約期間と、各候補サービス契約期間における候補サービス契約価格および購買確率とが紐付けられた情報であり、
前記第2の抽出部は、各候補値引き商品情報の候補サービス契約期間および候補サービス契約価格に基づき、前記候補値引き商品情報から、ユーザの需要に合致する候補値引き商品情報を、選抜値引き商品情報として抽出し、
前記算出部は、前記選抜値引き商品情報と過去のユーザの解約情報とから、各選抜値引き商品情報について、ユーザの契約から解約するまでの期間に得られる期待収益を算出し、
前記ユーザの解約情報は、過去のユーザ情報、サービス契約期間、サービス契約価格、およびサービス解約率が紐付けられた情報であり、
前記第3の抽出部は、前記期待収益に基づき、前記選抜値引き商品情報からユーザに提示する推薦値引き商品情報を抽出し、
前記第1の抽出部は、
前記ユーザ情報と前記購買確率情報の過去のユーザ情報とを照合し、
前記ユーザ情報と一致する過去のユーザ情報が存在する場合、前記ユーザ情報と対応する過去のユーザ情報と紐付いた購買確率情報を抽出し、
前記ユーザ情報と一致する過去のユーザ情報が存在しない場合、前記ユーザ情報の一部を用いて、前記購買確率情報の過去のユーザ情報と照合を行ない、前記ユーザ情報と対応する過去のユーザ情報と紐付いた購買確率情報を抽出し、
抽出された購買確率情報が含む購買確率分布にサービス契約期間およびサービス契約価格を入力することにより、購買確率を出力し、
出力された購買確率と、入力されたサービス契約期間およびサービス契約価格との組合せから、前記候補値引き商品情報を抽出する、装置。
【請求項2】
サブスクリプションサービスにおける値引き商品の設定装置であって、
取得部、第1の抽出部、第2の抽出部、算出部、および第3の抽出部を備え、
前記取得部は、ユーザ情報を取得し、
前記ユーザ情報は、前記ユーザの属性を含み、
前記第1の抽出部は、前記ユーザ情報と購買確率情報とから、2以上の候補値引き商品情報を抽出し、
前記購買確率情報は、過去に前記サブスクリプションサービスの契約を行なったユーザの情報(過去のユーザ情報)、サービス契約期間、サービス契約価格、および購買確率分布が紐付けられた情報であり、
前記過去のユーザ情報は、過去に前記サブスクリプションサービスの契約を行なったユーザの属性を含み、
前記候補値引き商品情報は、2以上の候補サービス契約期間と、各候補サービス契約期間における候補サービス契約価格および購買確率とが紐付けられた情報であり、
前記第2の抽出部は、各候補値引き商品情報の候補サービス契約期間および候補サービス契約価格に基づき、前記候補値引き商品情報から、ユーザの需要に合致する候補値引き商品情報を、選抜値引き商品情報として抽出し、
前記算出部は、前記選抜値引き商品情報と過去のユーザの解約情報とから、各選抜値引き商品情報について、ユーザの契約から解約するまでの期間に得られる期待収益を算出し、
前記ユーザの解約情報は、過去のユーザ情報、サービス契約期間、サービス契約価格、およびサービス解約率が紐付けられた情報であり、
前記第3の抽出部は、前記期待収益に基づき、前記選抜値引き商品情報からユーザに提示する推薦値引き商品情報を抽出し、
前記第1の抽出部は、
前記ユーザ情報におけるユーザの属性と前記購買確率情報の過去のユーザ情報におけるユーザの属性とを照合し、前記ユーザ情報と同じまたは類似する過去のユーザ情報と紐付いた購買確率情報を抽出し、
抽出された購買確率情報が含む購買確率分布にサービス契約期間およびサービス契約価格を入力することにより、購買確率を出力し、
出力された購買確率と、入力されたサービス契約期間およびサービス契約価格との組合せから、前記候補値引き商品情報を抽出する、装置。
【請求項3】
前記第2の抽出部は、
各候補値引き商品情報において、前記候補サービス契約価格が相対的に高くなると、前記購買確率が相対的に低くなる候補サービス契約価格および購買確率の組合せを有する候補値引き商品情報、または前記候補サービス契約価格が相対的に安くなると、前記購買確率が相対的に高くなる候補サービス契約期間および購買確率の組合せを有する候補値引き商品情報を選抜値引き商品情報として抽出する、請求項1または2に記載の装置。
【請求項4】
前記算出部は、
前記ユーザ情報と、前記ユーザの解約情報における過去のユーザ情報とを照合して、前記ユーザ情報と対応する過去のユーザ情報を含むユーザの解約情報を抽出し、
抽出されたユーザの解約情報におけるサービス解約率を用いて、前記期待収益を算出する、請求項1または2に記載の装置。
【請求項5】
前記算出部は、
下記式(1)により、前記期待収益を算出する、請求項1または2に記載の装置。

(期待収益)=(1/サービス解約率)×候補サービス契約価格×購買確率 ・・・(1)
【請求項6】
さらに、出力部を備え、
前記出力部は、前記推薦値引き商品情報に、ユーザ端末に前記推薦値引き商品情報を提示する時間を紐付けてユーザの端末に出力する、請求項1または2に記載の装置。
【請求項7】
さらに、収集部および更新部を備え、
前記収集部は、ユーザの契約情報を収集し、
前記ユーザの契約情報は、前記ユーザのサブスクリプションサービスの契約の有無および前記ユーザ情報を含み、
前記ユーザの契約情報は、さらに、前記ユーザのサブスクリプションサービスの契約が有りの場合、前記ユーザにより契約されたサービス契約期間およびサービス契約価格を含み、
前記更新部は、
前記ユーザの契約情報を用いて、前記購買確率情報を更新する、
請求項に記載の装置。
【請求項8】
前記ユーザの契約情報は、
前記ユーザの解約までの契約期間を含み、
前記更新部は、
前記ユーザの契約情報を用いて、前記ユーザの解約情報を更新する、請求項に記載の装置。
【請求項9】
さらに、収集部および更新部を備え
前記第2の抽出部は、
各候補値引き商品情報において、前記候補サービス契約価格が相対的に高くなると、前記購買確率が相対的に低くなる候補サービス契約価格および購買確率の組合せを有する候補値引き商品情報、または前記候補サービス契約価格が相対的に安くなると、前記購買確率が相対的に高くなる候補サービス契約期間および購買確率の組合せを有する候補値引き商品情報を選抜値引き商品情報として抽出し、
前記収集部は、ユーザの契約情報を収集し、
前記ユーザの契約情報は、前記ユーザのサブスクリプションサービスの契約の有無および前記ユーザ情報を含み、
前記ユーザの契約情報は、さらに、前記ユーザのサブスクリプションサービスの契約が有りの場合、前記ユーザにより契約されたサービス契約期間およびサービス契約価格を含み、
前記更新部は、
前記ユーザの契約情報を用いて、前記購買確率情報を更新する、請求項1または2に記載の装置。
【請求項10】
前記サブスクリプションサービスは、新聞のサブスクリプションサービスである、請求項1または2に記載の装置。
【請求項11】
コンピュータ上で実行されるサブスクリプションサービスにおける値引き商品を設定する方法であって、
取得工程、第1の抽出工程、第2の抽出工程、算出工程、および第3の抽出工程を含み、
前記取得工程では、ユーザ情報を取得し、
前記第1の抽出工程では、前記ユーザ情報と購買確率情報とから、2以上の候補値引き商品情報を抽出し、
前記購買確率情報は、過去に前記サブスクリプションサービスの契約を行なったユーザの情報(過去のユーザ情報)、サービス契約期間、サービス契約価格、および購買確率分布が紐付けられた情報であり、
前記候補値引き商品情報は、2以上の候補サービス契約期間と、各候補サービス契約期間における候補サービス契約価格および購買確率とが紐付けられた情報であり、
前記第2の抽出工程は、各候補値引き商品情報の候補サービス契約期間および候補サービス契約価格に基づき、前記候補値引き商品情報から、ユーザの需要に合致する候補値引き商品情報を、選抜値引き商品情報として抽出し、
前記算出工程では、前記選抜値引き商品情報と過去のユーザの解約情報とから、各選抜値引き商品情報について、ユーザの契約から解約するまでの期間に得られる期待収益を算出し、
前記ユーザの解約情報は、過去のユーザ情報、サービス契約期間、サービス契約価格、およびサービス解約率が紐付けられた情報であり、
前記第3の抽出工程では、前記期待収益に基づき、前記選抜値引き商品情報からユーザに提示する推薦値引き商品情報を抽出し、
前記第1の抽出工程では、
前記ユーザ情報と前記購買確率情報の過去のユーザ情報とを照合し、
前記ユーザ情報と一致する過去のユーザ情報が存在する場合、前記ユーザ情報と対応する過去のユーザ情報と紐付いた購買確率情報を抽出し、
前記ユーザ情報と一致する過去のユーザ情報が存在しない場合、前記ユーザ情報の一部を用いて、前記購買確率情報の過去のユーザ情報と照合を行ない、前記ユーザ情報と対応する過去のユーザ情報と紐付いた購買確率情報を抽出し、
抽出された購買確率情報が含む購買確率分布にサービス契約期間およびサービス契約価格を入力することにより、購買確率を出力し、
出力された購買確率と、入力されたサービス契約期間およびサービス契約価格との組合せから、前記候補値引き商品情報を抽出する、方法。
【請求項12】
コンピュータ上で実行されるサブスクリプションサービスにおける値引き商品を設定する方法であって、
取得工程、第1の抽出工程、第2の抽出工程、算出工程、および第3の抽出工程を含み、
前記取得工程では、ユーザ情報を取得し、
前記ユーザ情報は、前記ユーザの属性を含み、
前記第1の抽出工程では、前記ユーザ情報と購買確率情報とから、2以上の候補値引き商品情報を抽出し、
前記購買確率情報は、過去に前記サブスクリプションサービスの契約を行なったユーザの情報(過去のユーザ情報)、サービス契約期間、サービス契約価格、および購買確率分布が紐付けられた情報であり、
前記過去のユーザ情報は、過去に前記サブスクリプションサービスの契約を行なったユーザの属性を含み、
前記候補値引き商品情報は、2以上の候補サービス契約期間と、各候補サービス契約期間における候補サービス契約価格および購買確率とが紐付けられた情報であり、
前記第2の抽出工程は、各候補値引き商品情報の候補サービス契約期間および候補サービス契約価格に基づき、前記候補値引き商品情報から、ユーザの需要に合致する候補値引き商品情報を、選抜値引き商品情報として抽出し、
前記算出工程では、前記選抜値引き商品情報と過去のユーザの解約情報とから、各選抜値引き商品情報について、ユーザの契約から解約するまでの期間に得られる期待収益を算出し、
前記ユーザの解約情報は、過去のユーザ情報、サービス契約期間、サービス契約価格、およびサービス解約率が紐付けられた情報であり、
前記第3の抽出工程では、前記期待収益に基づき、前記選抜値引き商品情報からユーザに提示する推薦値引き商品情報を抽出し、
前記第1の抽出工程では、
前記ユーザ情報におけるユーザの属性と前記購買確率情報の過去のユーザ情報におけるユーザの属性とを照合し、
前記ユーザ情報と同じまたは類似する過去のユーザ情報と紐付いた購買確率情報を抽出し、
抽出された購買確率情報が含む購買確率分布にサービス契約期間およびサービス契約価格を入力することにより、購買確率を出力し、
出力された購買確率と、入力されたサービス契約期間およびサービス契約価格との組合せから、前記候補値引き商品情報を抽出する、方法。
【請求項13】
コンピュータ上に、取得処理、第1の抽出処理、第2の抽出処理、算出処理、および第3の抽出処理を実行させるプログラムであって、
前記取得処理では、ユーザ情報を取得し、
前記第1の抽出処理では、前記ユーザ情報と購買確率情報とから、2以上の候補値引き商品情報を抽出し、
前記購買確率情報は、過去にサブスクリプションサービスの契約を行なったユーザの情報(過去のユーザ情報)、サービス契約期間、サービス契約価格、および購買確率分布が紐付けられた情報であり、
前記候補値引き商品情報は、2以上の候補サービス契約期間と、各候補サービス契約期間における候補サービス契約価格および購買確率とが紐付けられた情報であり、
前記第2の抽出処理は、各候補値引き商品情報の候補サービス契約期間および候補サービス契約価格に基づき、前記候補値引き商品情報から、ユーザの需要に合致する候補値引き商品情報を、選抜値引き商品情報として抽出し、
前記算出処理では、前記選抜値引き商品情報と過去のユーザの解約情報とから、各選抜値引き商品情報について、ユーザの契約から解約するまでの期間に得られる期待収益を算出し、
前記ユーザの解約情報は、過去のユーザ情報、サービス契約期間、サービス契約価格、およびサービス解約率が紐付けられた情報であり、
前記第3の抽出処理では、前記期待収益に基づき、前記選抜値引き商品情報からユーザに提示する推薦値引き商品情報を抽出し、
前記第1の抽出処理は、
前記ユーザ情報と前記購買確率情報の過去のユーザ情報とを照合し、
前記ユーザ情報と一致する過去のユーザ情報が存在する場合、前記ユーザ情報と対応する過去のユーザ情報と紐付いた購買確率情報を抽出し、
前記ユーザ情報と一致する過去のユーザ情報が存在しない場合、前記ユーザ情報の一部を用いて、前記購買確率情報の過去のユーザ情報と照合を行ない、前記ユーザ情報と対応する過去のユーザ情報と紐付いた購買確率情報を抽出し、
抽出された購買確率情報が含む購買確率分布にサービス契約期間およびサービス契約価格を入力することにより、購買確率を出力し、
出力された購買確率と、入力されたサービス契約期間およびサービス契約価格との組合せから、前記候補値引き商品情報を抽出する、プログラム。
【請求項14】
コンピュータ上に、取得処理、第1の抽出処理、第2の抽出処理、算出処理、および第3の抽出処理を実行させるプログラムであって、
前記取得処理では、ユーザ情報を取得し、
前記ユーザ情報は、前記ユーザの属性を含み、
前記第1の抽出処理では、前記ユーザ情報と購買確率情報とから、2以上の候補値引き商品情報を抽出し、
前記購買確率情報は、過去にサブスクリプションサービスの契約を行なったユーザの情報(過去のユーザ情報)、サービス契約期間、サービス契約価格、および購買確率分布が紐付けられた情報であり、
前記過去のユーザ情報は、過去に前記サブスクリプションサービスの契約を行なったユーザの属性を含み、
前記候補値引き商品情報は、2以上の候補サービス契約期間と、各候補サービス契約期間における候補サービス契約価格および購買確率とが紐付けられた情報であり、
前記第2の抽出処理は、各候補値引き商品情報の候補サービス契約期間および候補サービス契約価格に基づき、前記候補値引き商品情報から、ユーザの需要に合致する候補値引き商品情報を、選抜値引き商品情報として抽出し、
前記算出処理では、前記選抜値引き商品情報と過去のユーザの解約情報とから、各選抜値引き商品情報について、ユーザの契約から解約するまでの期間に得られる期待収益を算出し、
前記ユーザの解約情報は、過去のユーザ情報、サービス契約期間、サービス契約価格、およびサービス解約率が紐付けられた情報であり、
前記第3の抽出処理では、前記期待収益に基づき、前記選抜値引き商品情報からユーザに提示する推薦値引き商品情報を抽出し、
前記第1の抽出処理は、
前記ユーザ情報におけるユーザの属性と前記購買確率情報の過去のユーザ情報におけるユーザの属性とを照合し、
前記ユーザ情報と同じまたは類似する過去のユーザ情報と紐付いた購買確率情報を抽出し、
抽出された購買確率情報が含む購買確率分布にサービス契約期間およびサービス契約価格を入力することにより、購買確率を出力し、
出力された購買確率と、入力されたサービス契約期間およびサービス契約価格との組合せから、前記候補値引き商品情報を抽出する、プログラム。