(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024179547
(43)【公開日】2024-12-26
(54)【発明の名称】成形装置
(51)【国際特許分類】
B29C 48/325 20190101AFI20241219BHJP
B29C 49/42 20060101ALI20241219BHJP
【FI】
B29C48/325
B29C49/42
【審査請求】未請求
【請求項の数】4
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023098478
(22)【出願日】2023-06-15
(71)【出願人】
【識別番号】308039414
【氏名又は名称】株式会社FTS
(74)【代理人】
【識別番号】100120765
【弁理士】
【氏名又は名称】小滝 正宏
(74)【代理人】
【識別番号】100097076
【弁理士】
【氏名又は名称】糟谷 敬彦
(72)【発明者】
【氏名】妹尾 昇
(72)【発明者】
【氏名】松井 雄次
(72)【発明者】
【氏名】山田 隆行
(72)【発明者】
【氏名】山口 佳久
【テーマコード(参考)】
4F207
4F208
【Fターム(参考)】
4F207AG08
4F207AM10
4F207KA01
4F207KA17
4F207KL57
4F207KL62
4F207KL63
4F207KL74
4F207KL76
4F207KL77
4F207KL83
4F208AG08
4F208AM10
4F208LA08
4F208LG04
4F208LG22
4F208LG42
(57)【要約】
【課題】セパレータをダイの軸方向に移動させることができ、流路の幅を調整することができる成形装置を提供する。
【解決手段】円筒状のダイ20と、ダイ20の周方向に、環状に、且つダイ20の軸方向の他端側に開放して形成されるダイ凹部23と、ダイ凹部23に収容され、ダイ20の軸方向に移動可能に取付けられる複数のセパレータ40と、ダイ20の内側に配置され、ダイ20の軸方向に移動可能であり、ダイ20との間に溶融樹脂の流路を形成するコア30を備える成形装置1であって、ダイ凹部23の非コア側面には、セパレータ40のダイ20の軸方向の移動を案内するガイドレール50を備える。
【選択図】
図5
【特許請求の範囲】
【請求項1】
円筒状のダイと、前記ダイの径方向に、環状に、且つ前記ダイの軸方向の一方の端部側に開口して形成されるダイ凹部と、前記ダイ凹部に収容され、前記ダイの軸方向に移動可能に取付けられる複数のセパレータと、前記ダイの内側に配置され、前記ダイの軸方向に移動可能であり、前記ダイとの間に溶融樹脂の流路を形成するコアを備える成形装置であって、
前記ダイ凹部の非コア側面には、前記セパレータの前記ダイの軸方向の移動を案内するガイドレールを備えることを特徴とする成形装置。
【請求項2】
前記ガイドレールは、前記セパレータのセパレータ外周面の両端部に形成されたセパレータ端部凹部に当接する請求項1に記載の成形装置。
【請求項3】
前記ガイドレールは、隣接する前記セパレータの前記セパレータ端部凹部に当接する請求項2に記載の成形装置。
【請求項4】
前記セパレータ外周面には、前記セパレータ外周面に沿って、前記セパレータ端部凹部側に突出し、前記ガイドレールを挟むガイドレール挟み部が形成されている請求項2又は請求項3に記載の成形装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、成形装置に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、
図8に示すように、円筒状のダイ200と、ダイ200の内側に配置され、ダイ200に対しダイ200の軸方向に相対移動可能で、ダイ200との間に溶融樹脂の流路を形成するコア300と、ダイ200に溶融樹脂の流れ方向の下流側へ開口して設けられたダイ凹部230にダイ200の径方向に収容され、軸方向にスライド可能な複数のセパレータ400と、ダイ凹部230の内壁の一部を成しセパレータ400に対しコア300側に位置してダイ200から溶融樹脂の流れ方向の下流側へ向けて厚みが漸減するように延出される壁部240と、セパレータ400におけるコア300側と反対側の面に形成され径方向の外側に向かって広がるか又は径方向に沿う形状であるセパレータ凹部440を含み、セパレータ400を軸方向にスライドさせるロッド120、アクチュエータ130を含むスライド機構110と、を有し、壁部240は、流路を流れる溶融樹脂に押されると径方向外側へ弾性的に撓み可能である成形装置100が記載されている。
【0003】
特許文献1では、ダイ200に形成された、ダイ凹部230の内壁の一部を成す壁部240は、セパレータ400に対してコア300側に位置しているので、セパレータ400のコア側への移動が、壁部240により制限される。この壁部240は、ダイ200から下流側に厚みが漸減するように延出されており、しかも、流路を流れる溶融樹脂に押されると径方向外側へ弾性的に撓み可能であるので、壁部240は、径方向外側へ撓み変形するとセパレータ400に押し付けられ、壁部240とセパレータ400の間での隙間の発生を抑制でき、この隙間からの溶融樹脂の流出を抑制できる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献1に記載された構造では、依然として環状に配置されるセパレータ400間に溶融樹脂が入り込む。その結果、
図9(a)と
図9(b)に示すように、セパレータ400間に入り込んだ溶融樹脂により、セパレータ400間の隙間が変化し、ダイ凹部230内でセパレータ400が軸方向や径方向に回転してダイ凹部230と干渉する。その結果、セパレータ400をダイ凹部230内で軸方向に移動させることが難しくなり、流路の幅を調整することが難しくなる。
【0006】
又、セパレータ400間に入り込んだ溶融樹脂は、成形装置100を分解して除去する必要があり、分解と除去の工程は、成形工程の効率を低下させる。
本発明は、セパレータ間やセパレータと壁部との間に溶融樹脂が入り込んだ場合にもダイ凹部内でセパレータが軸方向や径方向に回転することを防止し、セパレータをダイ凹部内で軸方向に移動させることにより流路の幅を調整することを可能とし、併せて、溶融樹脂除去のための成形装置の分解頻度を減らすことにより、成形工程の効率化を図ることを目的とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決するために請求項1の本発明は、円筒状のダイと、ダイの径方向に、環状に、且つダイの軸方向の一方の端部側に開口して形成されるダイ凹部と、ダイ凹部に収容され、ダイの軸方向に移動可能に取付けられる複数のセパレータと、ダイの内側に配置され、ダイの軸方向に移動可能であり、ダイとの間に溶融樹脂の流路を形成するコアを備える成形装置であって、ダイ凹部の非コア側面には、セパレータのダイの軸方向の移動を案内するガイドレールを備えることを特徴とする成形装置である。
【0008】
請求項1の本発明では、ダイ凹部の非コア側面には、セパレータのダイ軸方向の移動を案内するガイドレールを備えるので、溶融樹脂がセパレータ間に入り込んだ場合、溶融樹脂がダイ凹部とセパレータ間に入り込んだ場合においても、セパレータがダイ凹部内で軸方向や径方向に回転することを抑制する。その結果、ダイ凹部との干渉を防止することができるので、セパレータをダイの軸方向に移動させることができ、流路の幅を調整することができる。又、溶融樹脂除去のための成形装置の分解頻度を減らすことができるので、成形工程の効率化を図ることができる。
【0009】
請求項2の本発明は、請求項1の発明において、ガイドレールは、セパレータのセパレータ外周面の両端部に形成されたセパレータ端部凹部に当接する成形装置である。
【0010】
請求項2の本発明では、ガイドレールは、ガイドレールは、セパレータのセパレータ外周面の両端部に形成されたセパレータ端部凹部に当接するので、特に、ダイ凹部内でセパレータが径方向に回転することを防止することができる。その結果、ダイ凹部との干渉を防止することができるので、セパレータをダイの軸方向に移動させることができ、流路の幅を調整することができる。
【0011】
請求項3の本発明は、請求項2の発明において、ガイドレールは、隣接するセパレータのセパレータ端部凹部に当接する成形装置である。
【0012】
請求項3の本発明では、ガイドレールは、隣接するセパレータのセパレータ端部凹部に当接するので、セパレータ端部凹部毎にガイドレールを取付ける場合に比較して、ガイドレールの数を半減することができる。
【0013】
請求項4の本発明は、請求項2又は請求項3の発明において、セパレータ外周面には、セパレータ外周面に沿って、セパレータ端部凹部側に突出し、ガイドレールを挟むガイドレール挟み部が形成されている成形装置である。
【0014】
請求項4の本発明では、セパレータ外周面には、セパレータ外周面に沿って、セパレータ端部凹部側に突出し、ガイドレールを挟むガイドレール挟み部が形成されているので、セパレータのガイドレールへの組付け性が向上する。又、ダイ凹部内でセパレータが軸方向に回転することを防止することができる。
【発明の効果】
【0015】
円筒状のダイと、ダイの径方向に、環状に、且つダイの軸方向の一方の端部側に開口して形成されるダイ凹部と、ダイ凹部に収容され、ダイの軸方向に移動可能に取付けられる複数のセパレータと、ダイの内側に配置され、ダイの軸方向に移動可能であり、ダイとの間に溶融樹脂の流路を形成するコアを備える成形装置であって、ダイ凹部の非コア側面には、セパレータのダイ軸方向の移動を案内するガイドレールを備えるので、溶融樹脂がセパレータ間に入り込んだ場合においてもセパレータがダイ凹部内で軸方向や径方向に回転することを抑制する。その結果、ダイ凹部との干渉を防止することができるので、セパレータをダイの軸方向に移動させることができ、流路の幅を調整することができる。又、溶融樹脂除去のための成形装置の分解頻度を減らすことができるので、成形工程の効率化を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【
図1】本発明の実施形態に係る成形装置を概略的に説明する平面図である。
【
図4】本発明の実施形態に係る成形装置に使用されるセパレータの斜視図であり、(a)はセパレータ傾斜面側から見た図であり、(b)はセパレータ外周面側から見た図である。
【
図5】本発明の実施形態に係る成形装置に使用されるガイドレールの斜視図である。
【
図8】従来の成形装置の断面図である(特許文献1)。
【
図9】セパレータ間に入り込んだ溶融樹脂によるセパレータ間の隙間の変化を説明する図であり、(a)は平面図、(b)は断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
本発明の実施形態に係る成形装置を、
図1から
図7に基づいて説明する。
図1は、成形装置を概略的に説明する平面図であり、
図2は、
図1の領域Aの拡大図である。又、
図3は、
図1のX-X断面図であり、右側の断面を示すものである。なお、
図2は、
図3のY-Y断面図でもある。
図1及び
図3に示すように、成形装置1は、円筒状のダイ20と、このダイ20の内側に配置されたコア30を有する。コア30は、略円柱状あるいは略円筒状であり、ダイ20と軸線Zを同一に、つまり、同軸上に配置されている。
【0018】
成形装置1は、ダイ20及びコア30の軸方向の一方の端部側が上側となり、他方の端部側が下側となるように配置される。すなわち、軸線Zが鉛直方向となる向きに配置される。ただし、成形装置1使用時の向きはこれに限定されず、たとえば、軸線Zが水平方向となる向きに配置されてもよい。
【0019】
以下において、ダイ20及びコア30の軸線Zに沿って延在する方向を「軸方向」という。又、ダイ20及びコア30の径方向を「径方向」という。又、図面において、成形装置1の上方を矢印UPで、下方を矢印DWで、径方向外側を矢印KSでそれぞれ示す。
【0020】
ダイ20の内周面21と、コア30の外周面31との間には、溶融樹脂の流路2が形成されている。流路2に、成形装置1の一方の端部側から他方の端部側、つまり、
図3における上側から下側へ溶融樹脂が流され、所定の形状のパリソンPに成形される。
【0021】
成形装置1において、コア30は、図示しない移動機構により、ダイ20に対し、軸方向に上方向又は下方向に移動可能である。コア30の外周面31における下方の端部側には、コア30の直径が端部側に向かって漸増するコア拡径部32が形成されている。このコア拡径部32と、後述するダイ拡径部22、セパレータ40のセパレータ傾斜面42によって形成される対向面41との間では、コア30の軸方向への移動により、流路2の流路の幅が端部側に向かって変化するようになっている。
【0022】
ダイ20には、端部側に開口するダイ凹部23が形成されている。
図1と
図2に示すように、ダイ凹部23は、ダイ20の径方向に連続する環状である。
【0023】
ダイ凹部23には、複数のセパレータ40が収容されている。
図1と
図2に示すように、セパレータ40は、ダイ20の径方向に並べて配置されている。本実施形態において、セパレータ40の数は、20個である。なお、セパレータ40の数は20には限定されない。それぞれのセパレータ40は、軸方向に見て円弧形状である。そして、複数のセパレータ40が全体として、コア30を環状に取り囲んでいる。
【0024】
図3に示すように、ダイ20には、セパレータ40に対し、コア30側に位置する壁部24が形成されている。壁部24は、ダイ凹部23において、一方の端部側から他方の端部側(上方から下方)へ延出されており、壁部24は、ダイ20の内周面21の一部を形成している。
図3において、壁部24は、先端部分がダイ拡径部22であり、下方向が先細り形状に形成されている。
【0025】
セパレータ40において、一部が壁部24よりも下方端部側にはみ出し、コア30と対向する対向面41を形成するように、セパレータ40の高さが決められている。
図4は、成形装置に使用されるセパレータの斜視図であり、(a)はセパレータ傾斜面側から見た図であり、(b)はセパレータ外周面側から見た図である。
図3と
図4に示すように、セパレータ40には、ダイ20の壁部24に当接するダイ当接面47と、ダイ当接面47に連結し、径方向の厚さが薄くなるセパレータ傾斜面42が形成されている。セパレータ傾斜面42と、ダイ当接面47の一部は、コア30のコア拡径部32に対向する対向面41を形成する。
【0026】
又、セパレータ40のセパレータ外周面43のほぼ中央部分には、径方向内側(軸線Zに向かう方向)へ凹んだセパレータ中央部凹部44が形成されている。セパレータ中央部凹部44の奥側(軸線Zに近い部分)は、略半球状に湾曲する湾曲面である。セパレータ中央部凹部44は、後述するスライド機構10のロッド11に当接する。
【0027】
又、セパレータ40のセパレータ外周面43とセパレータ側部45の角部分には、略直方体形状に切取られたセパレータ端部凹部46が形成されている。セパレータ端部凹部46のガイドレール当接面48は、後述するダイ凹部23に取付けられるガイドレール50のセパレータ案内部53に当接する。
【0028】
又、セパレータ40のセパレータ外周面43から、セパレータ外周面43に沿って、セパレータ端部凹部46側に突出し、ガイドレール50を挟むガイドレール挟み部49が形成されている。
【0029】
コア30において、コア拡径部32は、壁部24とセパレータ傾斜面42に対向する対向面でもある。このコア拡径部32は、端部側に向かって径方向外側に傾斜している面である。コア30が軸方向に移動することにより、コア拡径部32とセパレータ傾斜面42との間の流路幅を変化させることができる。又、セパレータ傾斜面42をコア拡径部32に接触させることで、流路2を流れる溶融樹脂を所望の位置で切断することも可能である。
【0030】
図3に示すように、成形装置1は、セパレータ40と一対一で対応する複数のスライド機構10を有する。スライド機構10は、セパレータ40を軸方向にスライドさせるための機構である。スライド機構10は、ロッド11と、移動機構12から構成される。なお、スライド機構10は、特許文献1と同じ機構を使用した。
【0031】
ダイ20には支持板13が取付けられ、支持板13に形成された支軸14により、ロッド11が中間部分において回転可能に、ダイ20に支持されている。ロッド11の先端部は、セパレータ40に連結しない状態(非連結状態)で、セパレータ中央部凹部44に当接して収容されている。
【0032】
ダイ20の外周側には、ロッド11と一対一に対応する移動機構12が取付けられている。移動機構12は、アクチュエータ15と支軸14を含む。アクチュエータ15は、シリンダ16を有し、シリンダ16からは、ピストン17が延出されている。ピストン17は、ロッド11のロッド後端部18に連結されている。アクチュエータ15の駆動により、ピストン17の軸方向の移動に連動してロッド11の先端部も軸方向に移動し、ロッド11の先端部に当接するセパレータ40が軸方向にスライドする。
【0033】
図2と
図3に示すように、ダイ凹部23の外側壁部25には、ガイドレール50が取付けられている。ガイドレール50は、セパレータ端部凹部46のガイドレール当接面48(
図4(b))に当接し、セパレータ40の軸方向のスライドを案内する。
【0034】
図5から
図7に示すように、ガイドレール50は、セパレータ端部凹部46のガイドレール当接面48に当接してセパレータ40の軸方向のスライドを案内するセパレータ案内部53とダイ凹部23に取付ける取付部51を有している。又、取付部51の両側の端部近傍には、取付用の孔部52が形成されている。孔部52に対向するダイ凹部23の外側壁部25(非コア側面)には、ネジ切り加工が施され、ガイドレール50は、図示しないボルトによってダイ凹部23の外側壁部25に取付けられる。
【0035】
セパレータ案内部53のセパレータ端部凹部46のガイドレール当接面48側は、隣接する2つのセパレータ40に対応するため、第1案内部54と第2案内部55を有し、第1案内部54と第2案内部55とのなす角度αは、本実施形態ではセパレータ40が20個であるので、162度である。又、セパレータ案内部53のセパレータ端部凹部46のガイドレール当接面48側とは反対側は、軸方向において、孔部52形成部分を含む取付部51を除いて肉抜きによって薄肉化されている。
【0036】
以上詳述したように、本実施形態によれば、以下に示す効果が得られるようになる。
(1)ダイ凹部23のコア30側でない面(非コア側面)、つまり、外側壁部25には、セパレータ40のダイ20の軸方向の移動を案内するガイドレール50を備えるので、溶融樹脂が隣接するセパレータ40間やセパレータ40とダイ20の壁部24との間に入り込んだ場合においてもセパレータ40がダイ凹部23内で軸方向や径方向に回転することを抑制することができる。その結果、セパレータ40をダイ20の軸方向に移動させることができるので、流路2の幅を調整することができる。
【0037】
(2)ガイドレール50は、セパレータ40の周方向の両端部に形成されたセパレータ端部凹部46のガイドレール当接面48に当接するので、特に、ダイ凹部23内でセパレータ40が周方向に回転することを防止することができる。その結果、セパレータ40とダイ凹部23との干渉を防止することができるので、セパレータ40をダイ20の軸方向に移動させることができ、流路2の幅を調整することができる。
【0038】
(3)セパレータ40のセパレータ外周面43から、セパレータ外周面43に沿って、セパレータ端部凹部46側に突出し、ガイドレール50を挟むガイドレール挟み部49が形成されているので、セパレータ40をガイドレール50の下方から容易に挿入して組付けることができるので、セパレータ40の組付け性が向上する。又、ダイ凹部23内でセパレータ40が軸方向に回転することを防止することができる。
【0039】
(4)ガイドレール50を取付けることにより、溶融樹脂除去のための成形装置の分解頻度を減らすことができるので、成形工程の効率化を図ることができる。
【0040】
(5)ガイドレール50は、セパレータ端部凹部46のガイドレール当接面48と当接してセパレータ40の軸方向のスライドを案内するセパレータ案内部53と、ダイ20に取付ける取付部51を有し、セパレータ案内部53のセパレータ端部凹部46のガイドレール当接面48側は、隣接する2つのセパレータ40に対応する第1案内部54と第2案内部55を有しているので、セパレータ端部凹部毎にガイドレールを取付ける場合に比較して、ガイドレールの数を半減することができる。
【0041】
(6)セパレータ案内部53のセパレータ端部凹部46のガイドレール当接面48側とは反対側は、軸方向において、孔部52形成部分を含む取付部51を除いて肉抜きによって薄肉化されているので、ガイドレール50の軽量化を図ることができる。
【0042】
本発明の実施にあたっては、上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の目的を逸脱しない限りにおいて、種々の変更が可能である。
【符号の説明】
【0043】
1 成形装置
20 ダイ
23 ダイ凹部
25 外側壁部(非コア側面)
30 コア
40 セパレータ
42 セパレータ傾斜面
43 セパレータ外周面
46 セパレータ端部凹部
47 ダイ当接面
48 ガイドレール当接面
49 ガイドレール挟み部
50 ガイドレール
51 取付部
52 孔部
53 セパレータ案内部
54 第1案内部
55 第2案内部