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特開2024-179561エレベータ操作装置用ボタンヘッドの製造方法
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  • 特開-エレベータ操作装置用ボタンヘッドの製造方法 図1
  • 特開-エレベータ操作装置用ボタンヘッドの製造方法 図2
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  • 特開-エレベータ操作装置用ボタンヘッドの製造方法 図6
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024179561
(43)【公開日】2024-12-26
(54)【発明の名称】エレベータ操作装置用ボタンヘッドの製造方法
(51)【国際特許分類】
   B66B 1/46 20060101AFI20241219BHJP
   H01H 11/00 20060101ALI20241219BHJP
【FI】
B66B1/46 A
H01H11/00 E
【審査請求】有
【請求項の数】4
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023098505
(22)【出願日】2023-06-15
(11)【特許番号】
(45)【特許公報発行日】2024-03-06
(71)【出願人】
【識別番号】000112705
【氏名又は名称】フジテック株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100207826
【弁理士】
【氏名又は名称】尾畑 誠治
(74)【代理人】
【識別番号】100228407
【弁理士】
【氏名又は名称】大野 佑輔
(72)【発明者】
【氏名】白澤 正博
(72)【発明者】
【氏名】松岡 洋平
【テーマコード(参考)】
3F502
5G023
【Fターム(参考)】
3F502MA31
3F502MA35
5G023AA12
5G023CA41
(57)【要約】
【課題】簡易な方法で文字照光のエレベータの行先階等を登録するためのボタンヘッドを製造可能なエレベータ操作装置用ボタンヘッドの製造方法を提供する。
【解決手段】エレベータ操作装置用ボタンヘッドの製造方法は、天面と天面の周縁から立設される周縁壁を有する断面凹状のカバーを射出成型にて形成する工程と、前記カバーの凹部に嵌め込むベースを射出成型にて形成する工程と、前記カバーの天面にエレベータの行先階を表す文字又はマークの外形形状に孔を穿設する工程と、前記ベースを前記カバーの前記凹部に嵌め込んだときに、前記カバーの前記凹部と対向する前記ベースの加工前凸部にエレベータの行先階を表す文字又はマークの外形形状を凸状に刻設して凸部を形成する工程と、前記ベースを前記カバーの前記凹部に嵌め込んで前記凸部を前記孔に嵌合させる工程とを有する。
【選択図】図6
【特許請求の範囲】
【請求項1】
天面と天面の周縁から立設される周縁壁を有する断面凹状のカバーを射出成型にて形成する工程と、
前記カバーの凹部に嵌め込むベースを射出成型にて形成する工程と、
前記カバーの天面にエレベータの行先階を表す文字又はマークの外形形状に孔を穿設する工程と、
前記ベースを前記カバーの前記凹部に嵌め込んだときに、前記カバーの前記凹部と対向する前記ベースの加工前凸部にエレベータの行先階を表す文字又はマークの外形形状を凸状に刻設して凸部を形成する工程と、
前記ベースを前記カバーの前記凹部に嵌め込んで前記凸部を前記孔に嵌合させる工程と
を有するエレベータ操作装置用ボタンヘッドの製造方法。
【請求項2】
前記カバーは非透光性の材質からなり、
前記ベースは透光性の材質からなる
請求項1に記載のエレベータ操作装置用ボタンヘッドの製造方法。
【請求項3】
前記凸部の先端が、前記カバーの前記天面より突出する
請求項1又は2のいずれか一方に記載のエレベータ操作装置用ボタンヘッドの製造方法。
【請求項4】
前記加工前凸部に刻設するエレベータの行先階を表す文字又はマークに浮島があるとき、前記加工前凸部にさらに浮島凹部を刻設する工程と、
前記浮島凹部に前記カバーと同一又は類似する色の材質の材質からなる浮島部材を嵌合する工程と
を有する請求項1又は2のいずれか一方に記載のエレベータ操作装置用ボタンヘッドの製造方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、エレベータ操作装置に用いるボタンヘッドの製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
エレベータかご内又は乗場に設けられるエレベータ用操作装置には、かごの行先階を登録し、又は乗場にエレベータかごを呼ぶためのボタンスイッチが設けられる。ボタンスイッチを操作するエレベータの利用者がボタンスイッチを操作する部分には、行先階を示す文字やマーク、又は上下方向を表すマーク(以下行先階等という)が利用者に認識可能な態様で表示された登録操作を行うための操作部としてボタンヘッドが取り付けられている。
【0003】
例えば、行先階等は非透光性且つ暗色の地色に、乳白色などの透光性の色で表示される。これにより、行先階等が登録されるとボタンスイッチ内のLEDなどの光源が点灯し、行先階等を照光させて利用者に登録が完了したことを案内する(以下文字照光という)。
【0004】
透光性を有する行先階等表示を実現する製造方法として、例えば、透明な材質からなるボタンヘッドの裏面から非透光性且つ暗色のインクで行先階等の文字やマークを除いて印刷し、行先階等の文字やマークを透光性のインクで印刷する。
【0005】
また、例えば、押圧部(ボタンヘッド)を不透明な材料で形成し、文字表示面に文字をくり抜いて、このくり抜いた部分に透明材料で形成される凸文字を嵌合する製造方法も知られている(特開2005-067900)。
【0006】
ところで、エレベータのボタンヘッドに表示される行先階等は、建物によって通常の表示とは異なる階床名が要求される場合がある。例えば、「M1」や「-1」などである。多くのエレベータで使用する行先階であれば、射出成型の金型や印刷版を用意して、多数のボタンヘッドを製造する。
【0007】
しかしながら、通常の表示とは異なる階床名の場合、多くの使用が見込めず、金型や印刷版に要する費用や納期の面で問題がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【特許文献1】特開2005-067900号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
そこで課題は、簡易な方法で文字照光のエレベータの行先階等を登録するためのボタンヘッドを製造可能なエレベータ操作装置用ボタンヘッドの製造方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明に係るエレベータ操作装置用ボタンヘッドの製造方法は、天面と天面の周縁から立設される周縁壁を有する断面凹状のカバーを射出成型にて形成する工程と、前記カバーの凹部に嵌め込むベースを射出成型にて形成する工程と、前記カバーの天面にエレベータの行先階を表す文字又はマークの外形形状に孔を穿設する工程と、前記ベースを前記カバーの前記凹部に嵌め込んだときに、前記カバーの前記凹部と対向する前記ベースの加工前凸部にエレベータの行先階を表す文字又はマークの外形形状を凸状に刻設して凸部を形成する工程と、前記ベースを前記カバーの前記凹部に嵌め込んで前記凸部を前記孔に嵌合させる工程とを有する。
【0011】
また、本発明に係るエレベータ操作装置用ボタンヘッドの製造方法は、前記カバーは非透光性の材質からなり、前記ベースは透光性の材質からなってもよい。
【0012】
また、本発明に係るエレベータ操作装置用ボタンヘッドの製造方法は、前記凸部の先端が、前記カバーの前記天面より突出してもよい。
【0013】
また、本発明に係るエレベータ操作装置用ボタンヘッドの製造方法は、前記加工前凸部に刻設するエレベータの行先階を表す文字又はマークに浮島があるとき、前記加工前凸部にさらに浮島凹部を刻設する工程と、前記浮島凹部に前記カバーと同一又は類似する色の材質からなる浮島部材を嵌合する工程とを有してもよい。
【発明の効果】
【0014】
本発明に係るエレベータ操作装置用ボタンヘッドの製造方法によれば、簡易な方法で文字照光のエレベータの行先階等を登録するためのボタンヘッドを製造可能なエレベータ操作装置用ボタンヘッドの製造方法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
図1】本発明の一実施形態であるエレベータ操作装置用ボタンヘッドの製造方法で製造されたボタンヘッドを組み込んだボタンスイッチを備えたエレベータ操作装置が設置されたエレベータかご内の構成を示す斜視図である。
図2】a)本発明の一実施形態であるエレベータ操作装置用ボタンヘッドの製造方法で製造されたボタンヘッドを組み込んだボタンスイッチの正面図である。b)本発明の一実施形態であるエレベータ操作装置用ボタンヘッドの製造方法で製造されたボタンヘッドを組み込んだボタンスイッチの一部構成を省略した端面図である。
図3】本発明の一実施形態であるエレベータ操作装置用ボタンヘッドの製造方法で製造されたボタンヘッドの概略断面図である。
図4】a)本発明の一実施形態であるエレベータ操作装置用ボタンヘッドの製造方法で製造されたボタンヘッドの製造に用いる加工前カバーの概略断面図である。b) 本発明の一実施形態であるエレベータ操作装置用ボタンヘッドの製造方法で製造されたボタンヘッドの製造に用いる加工前ベースの概略断面図である。
図5】a)本発明の一実施形態であるエレベータ操作装置用ボタンヘッドの製造方法で製造されたボタンヘッドの製造に用いる加工前カバーの加工部分を示す概略断面図である。b) 本発明の一実施形態であるエレベータ操作装置用ボタンヘッドの製造方法で製造されたボタンヘッドの製造に用いる加工前ベースの加工部分を示す概略断面図である。
図6】本発明の一実施形態であるエレベータ操作装置用ボタンヘッドの製造方法を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
各図面において、構成要素の寸法は、例えば、理解を容易にするために、実際の寸法に対して拡大、縮小して示す場合があり、また、各図面の間での寸法比は、一致していない場合がある。なお、各図面において、例えば、理解を容易にするために、構成要素の一部を省略して示す場合がある。
【0017】
各図において、第1方向D1は、水平方向と平行な方向である第1横方向D1であり、第2方向D2は、水平方向と平行な方向であって、且つ、第1横方向D1と直交する第2横方向D2であり、第3方向D3は、第1横方向D1及び第2横方向D2と直交する鉛直方向であって、上下方向D3である。なお、例えば、かご扉3,3が開閉する方向は、第1横方向D1としてよく、エレベータかご5に対して人が乗り降りする方向は、第2横方向D2としてもよい。
【0018】
以下、エレベータ操作装置用ボタンヘッドの製造方法における一実施形態について、図1図6を参照しながら説明する。なお、以下の実施形態は、エレベータ操作装置用ボタンヘッドの製造方法の構成等の理解を助けるために例示するものであり、エレベータ操作装置用ボタンヘッドの製造方法の構成を限定するものではない。
【0019】
図1は、本発明のエレベータ操作装置用ボタンヘッドの製造方法で製造されたボタンヘッドを組み込んだボタンスイッチを備えたエレベータ操作装置が設置されたエレベータ1のエレベータかご5内の構成を示す斜視図である。。かご扉3,3の左右には袖壁4,4が設けられている。また、一方の袖壁4には、エレベータ操作装置2が設けられている。エレベータ1の利用者が、このエレベータ操作装置2を操作することにより、エレベータかご5の行先階が決定される。
【0020】
エレベータ操作装置2は、エレベータかご5の行先階を決定する入力操作を行う機能を有するボタンスイッチ6がフェースプレート7に設けられている。また、ボタンスイッチ6の下方には、扉を開く開ボタンスイッチ、扉を閉める閉ボタンスイッチ、及び非常時に外部に通報するための非常呼びボタンスイッチが設けられている。
【0021】
フェースプレート7の上部には、エレベータかご5の進行方向及びエレベータかご5の位置を表示する情報表示部が設けられている。また、フェースプレート7の下部には、エレベータ1の運転を入り切りするスイッチ(不図示)や照明の入り切りするスイッチ(不図示)等を内蔵するスイッチボックスが設けられている。また、エレベータ操作装置2のフェースプレート7の裏面側には、音声を出力するスピーカー(不図示)が内蔵されている。
【0022】
図2a)は、エレベータ操作装置用ボタンヘッドの製造方法で製造されたボタンヘッド9を組み込んだボタンスイッチ6の正面図である。図2b)は、エレベータ操作装置用ボタンヘッドの製造方法で製造されたボタンヘッド9を組み込んだボタンスイッチ6の一部構成を省略した端面図である。ボタンスイッチ6は、筐体の中に利用者の操作によってオン、オフされるスイッチやボタンスイッチ6が操作されたときに発光するLEDを実装したプリント基板(不図示)、利用者の操作によって可動するプランジャー12及びプランジャー12に反発力を与えるスプリング11等を内蔵するボタンスイッチ本体8を含む。プランジャー12には、利用者の操作部としてボタンヘッド9が取り付けられる。ボタンヘッド9は、ボタンスイッチ本体8に取り付けられたガイド10によって案内されて可動する。ボタンスイッチ6は、フェースプレート7に穿設された孔にガイド10を通して取り付けられる。
【0023】
ボタンヘッド9の表面には、エレベータかご5の登録階を示す行先階等が表示され、実施例については8階の表示がボタンヘッド9の表面から突出した状態で凸部99として形成されている。実施例における凸部99は8階であるため、数字「8」の外形によって、その外側と隔離される浮島90が2箇所存在する。なお、例えば数字「0」や「4」などについても同様に浮島90がそれぞれ1箇所存在する。
【0024】
図3は、図2a)のボタンヘッド9の縦端面図を記載の都合上横に倒して記載した概略端面図である。ボタンヘッド9は、カバー91とカバー91と組み合わされるベース92によって構成される。カバー91は、天面94と天面94の周縁から突出した周縁壁95によって、凹形状を成している。天面94には行先階等の外形に対応した孔98が穿設されている。ベース92は、板状のベース部101から行先階等の外形状に突出した凸部99が形成されており、カバー91に穿設された行先階等の外形に対応した孔98に凸部99が挿入される。カバー91とベース92は、接着剤、両面テープ、又は樹脂同士の係合等により接合され、ボタンヘッド9を構成する。凸部99の先端が天面94より突出するようにすれば、目の不自由な方にも識別しやすいボタンスイッチを提供することができる。
【0025】
なお、ベース92は、カバー91との接合部分と反対側に爪102を有する。爪102はボタンヘッド9をプランジャー12に組み込む際に使用される。また、ボタンヘッド9をプランジャー12に組み込む手段は、接着剤又は両面テープ等の別の手段を利用し、爪102を利用するものでなくともよい。
[ボタンヘッドの製造方法]
【0026】
次に、図4乃至図6を用いて、ボタンヘッド9の製造方法を説明する。
[工程1]
【0027】
図4a)に示す加工前カバー911を射出成型で製造する。加工前カバー911は、天面94と天面94の周縁から突出した周縁壁95によって、凹形状を成している。射出成型によって製造された加工前カバー911は、孔98は開いておらず、天面94は無孔の板状である。
【0028】
図4b)に示す加工前ベース921を射出成型で製造する。加工前ベース921は、ベース部101から突出する加工前凸部97及び爪102を有する。加工前凸部97は、ボタンスイッチ6に要求される可能性のある行先階等の外形より第1横方向D1及び上下方向D3について大きく製造される。
[工程2]
【0029】
次に、図5a)に示すように、加工前カバー911の天面94に行先階等の外形に応じた孔98を穿設する。孔98の穿設は、天面94の加工部Aを取り除いて加工する。孔98を穿設する加工方法は、エンドミルによる切削加工やレーザーによる加工など、行先階等の外形に応じた孔98を開けることが可能な加工方法であればよい。
【0030】
次に、図5b)に示すように、加工前ベース921の加工前凸部97を行先階等の外形に応じた形状である凸部99に加工する。凸部99の加工は、行先階等の外形を形成するのに不要な加工部Bを加工前凸部97から取り除く。また、加工する行先階等に浮島90が有る場合は、加工前凸部97から加工部Cを取り除き浮島凹部100を加工する。凸部99に加工する加工方法は、エンドミルによる切削加工やレーザーによる加工など、行先階等の外形に応じた形状である凸部99に加工が可能な加工方法であればよい。なお、凸部99と孔98は嵌合するため、行先階等の外形に加工された凸部99は、行先階等の外形に加工された孔98より、嵌合可能な程度に小さくしてもよい。
[工程3]
【0031】
カバー91の孔98にベース92の凸部99を嵌合し、カバー91の凹部96へベース92を挿入して接合する。カバー91とベース92の接合は、図示しない接着剤や両面テープ等で行う。次に、ベース92の浮島凹部100にカバー91と同一又は類似する色及び質感の材質により形成された浮島部材93を嵌合し、接合する。浮島部材93とベース92の接合は、図示しない接着剤や両面テープ等で行う。
【0032】
[1]
以上により、本発明に係るエレベータ操作装置用ボタンヘッドの製造方法は、天面94と天面94の周縁から立設される周縁壁95を有する断面凹状のカバー91を射出成型にて形成する工程と、前記カバー91の凹部96に嵌め込むベース92を射出成型にて形成する工程と、前記カバー91の天面94にエレベータの行先階を表す文字又はマークの外形形状に孔98を穿設する工程と、前記ベース92を前記カバー91の前記凹部96に嵌め込んだときに、前記カバー91の前記凹部96と対向する前記ベース92の加工前凸部97にエレベータの行先階を表す文字又はマークの外形形状を凸状に刻設して凸部99を形成する工程と、前記ベース92を前記カバー91の前記凹部96に嵌め込んで前記凸部99を前記孔98に嵌合させる工程とを有する。
【0033】
斯かる構成によれば、簡易な方法で文字照光のエレベータの行先階等を登録するためのボタンヘッド9を製造可能なエレベータ操作装置用ボタンヘッドの製造方法を提供することができる。
【0034】
[2]
また、本発明に係るエレベータ操作装置用ボタンヘッドの製造方法は、前記カバー91は非透光性の材質からなり、前記ベース92は透光性の材質としても良い。
【0035】
斯かる構成によれば、簡易な方法で文字照光のエレベータの行先階等を登録するためのボタンヘッド9を製造可能なエレベータ操作装置用ボタンヘッドの製造方法を提供することができる。
【0036】
[3]
また、本発明に係るエレベータ操作装置用ボタンヘッドの製造方法は、前記凸部99の先端が、前記カバー91の前記天面94より突出して良い。
【0037】
斯かる構成によれば、簡易な方法で凸文字且つ文字照光のエレベータの行先階等を登録するためのボタンヘッド9を製造可能なエレベータ操作装置用ボタンヘッドの製造方法を提供することができる。
【0038】
[4]
また、本発明に係るエレベータ操作装置用ボタンヘッドの製造方法は、前記加工前凸部97に刻設するエレベータの行先階を表す文字又はマークに浮島90があるとき、前記加工前凸部97にさらに浮島凹部100を刻設する工程と、
前記浮島凹部100に前記カバー91と同一又は類似する色の材質からなる浮島部材93を嵌合する工程とを有しても良い。
【0039】
斯かる構成によれば、簡易な方法で文字照光のエレベータであって浮島90のある行先階等を登録するためのボタンヘッド9を製造可能なエレベータ操作装置用ボタンヘッドの製造方法を提供することができる。
【0040】
なお、本発明に係るエレベータ操作装置用ボタンヘッドの製造方法は、上記した実施形態の構成に限定されるものではなく、また、上記した作用効果に限定されるものではない。また、エレベータ操作装置用ボタンヘッドの製造方法は、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々変更を加え得ることは勿論である。例えば、下記する各種の変更例に係る構成や方法等を任意に一つ又は複数選択して、上記した実施形態に係る構成や方法等に採用してもよいことは勿論である。
【0041】
(A)上記実施形態に係るエレベータ操作装置用ボタンヘッドの製造方法は、かご操作盤に用いられるボタンスイッチ6のボタンヘッド9の製造方法である。しかしながら、エレベータ操作装置用ボタンヘッドの製造方法は、斯かる構成に限られない。
【0042】
例えば、エレベータ操作装置用ボタンヘッドの製造方法は、乗場操作盤に用いられるボタンスイッチ6のボタンヘッド9の製造方法であっても同様の効果を得ることができることは勿論である。
【0043】
(B)また、上記実施形態に係るエレベータ操作装置用ボタンヘッドの製造方法は、天面94から行先階等を表示する凸部99の先端が突出しているボタンヘッド9の製造方法である。しかしながら、エレベータ操作装置用ボタンヘッドの製造方法は、斯かる構成に限られない。
【0044】
例えば、エレベータ操作装置用ボタンヘッドの製造方法は、凸部99の先端が天面94と面一又は略面一の場合であっても同様の効果を得ることができることは勿論である。
【0045】
(C)また、上記実施形態に係るエレベータ操作装置用ボタンヘッドの製造方法は、射出成型で形成された加工前カバー911及び加工前ベース921をカバー91及びベース92に加工する構成である。しかしながら、エレベータ操作装置用ボタンヘッドの製造方法は、斯かる構成に限られない。
【0046】
例えば、加工前カバー911及び加工前ベース921は、切削加工等公知の別の形成方法によって形成される構成であっても同様の効果を得ることができることは勿論である。
【0047】
(D)なお、例えば、特許請求の範囲、明細書及び図面において示した方法における動作、手順、ステップ、及び段階等の各工程の実行順序は、前の工程の結果物を後の工程で用いるものでない限り、任意の順序で実現できる。例えば、便宜上、「まず」、「次に」等を用いて説明したとしても、この順で実行することが必須であることを意味するものではない。
【符号の説明】
【0048】
1…エレベータ、2…エレベータ用操作装置、3…かご扉、4…袖壁、5…エレベータかご、6…ボタンスイッチ、7…フェースプレート、8…ボタンスイッチ本体、9…ボタンヘッド、10…ガイド、11…スプリング、12…プランジャー、90…浮島、91…カバー、911…加工前カバー、92…ベース、、921…加工前ベース、93…浮島部材、94…天面、95…周縁壁、96…凹部、97…加工前凸部、98…孔、99…凸部、100…浮島凹部、101…ベース部、102…爪、A,B,C…加工部
図1
図2
図3
図4
図5
図6