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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024179564
(43)【公開日】2024-12-26
(54)【発明の名称】開閉装置の取付構造
(51)【国際特許分類】
   E06B 9/174 20060101AFI20241219BHJP
   E06B 9/17 20060101ALI20241219BHJP
【FI】
E06B9/174
E06B9/17 Z
【審査請求】未請求
【請求項の数】6
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023098510
(22)【出願日】2023-06-15
(71)【出願人】
【識別番号】000239714
【氏名又は名称】文化シヤッター株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100067323
【弁理士】
【氏名又は名称】西村 教光
(74)【代理人】
【識別番号】100124268
【弁理士】
【氏名又は名称】鈴木 典行
(72)【発明者】
【氏名】吉田 展行
(57)【要約】
【課題】無火気による施工を実現し、施工性を向上させながら、プレートの変形を抑制できる開閉装置の取付構造を提供する。
【解決手段】建物躯体の開口部の上方に配置される取付下地17,19と、巻取体の軸を支持するブラケット23と、を具備し、ブラケット23は、取付面45に直交する板状のブラケット本体35と、ブラケット本体35の上縁に設けられる上補強縁37と、ブラケット本体35に取付面45と平行に形成した固定基部39と、固定基部39に固定されて取付面45に当接するプレート25と、上補強縁37とプレート25の正面上部57とが交わる入隅部59に取り付けられ、上補強縁37に固定される水平縁部69、および正面上部57に固定される垂直縁部71を有する補強材33と、を設けた。
【選択図】 図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
建物躯体の開口部を開閉体の昇降により開閉する開閉装置の取付構造であって、
前記開口部の上方に配置される上下一対の取付下地と、前記開閉体を巻き取る巻取体の軸を支持するブラケットと、を有し、
前記ブラケットは、
前記取付下地の取付面に直交する板状のブラケット本体と、
前記ブラケット本体の上縁に設けられる上補強縁と、
前記ブラケット本体の基部に前記取付面と平行に形成した固定基部と、
前記固定基部に固定されて前記取付面に背面が当接するプレートと、
前記上補強縁と前記プレートの正面上部とが交わる入隅部に取り付けられ、前記上補強縁に固定される水平縁部、および前記プレートの前記正面上部に固定される垂直縁部、を有する補強材と、
を具備することを特徴とする開閉装置の取付構造。
【請求項2】
前記補強材には、前記ブラケット本体よりも側方に延びて前記取付下地に固定される腕部が形成されることを特徴とする請求項1に記載の開閉装置の取付構造。
【請求項3】
前記腕部の延びる方向が、前記ブラケット本体から前記開口部の幅方向中央に向かう内側であることを特徴とする請求項2に記載の開閉装置の取付構造。
【請求項4】
前記上補強縁と前記水平縁部との固定部における前記プレートから垂直に突出する方向の突出先端部が、前記軸よりも前に位置することを特徴とする請求項1~3のいずれか1つに記載の開閉装置の取付構造。
【請求項5】
下段の下取付下地に、前記取付面を拡張する拡張支持面を有した支持部材が固定され、
前記プレートの下縁の背面が、前記下取付下地の前記取付面と、前記拡張支持面とに当接することを特徴とする請求項1~3のいずれか1つに記載の開閉装置の取付構造。
【請求項6】
下段の下取付下地に、前記取付面を拡張する拡張支持面を有した支持部材が固定され、
前記プレートの下縁の背面が、前記下取付下地の前記取付面と、前記拡張支持面とに当接することを特徴とする請求項4に記載の開閉装置の取付構造。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、開閉装置の取付構造に関する。
【背景技術】
【0002】
シャッターの巻取軸の両端を支持するブラケットは、建物躯体に固定される。この際、ブラケットは、建物躯体の構造体である上下一対の取付下地という枠状の水平部材に渡って固定される。ブラケットは、シャッターカーテンの全重量を支えることから、建物躯体側には強固に固定される構造となる。ブラケットは、シャッターカーテンの大きさ(幅や高さ)や、シャッターカーテンの重量、シャッターカーテンを巻き取る巻取軸の直径に応じて、厚みや固定構造を変えている。従来、ブラケットの固定は、溶接によって行われていた。ブラケットは、基端に、建物躯体側と平行な長方形の固定基部を備えており、この固定基部を取付下地に溶接固定する。シャッターカーテンの重量が大きくない場合は、上下の取付下地に固定基部を直接溶接するが、重量が大きい場合には、ブラケットにプレートが溶接固定され、このプレートを取付下地に溶接固定していた。
【0003】
また、上下の取付下地は、建物躯体の構造として所定の間隔距離を有しているが、シャッター装置(開閉装置)側の上下幅とは必ずしも一致しない。そのために上下一対の水平な取付下地に渡って垂直なプレートを溶接固定する構造としていた。
【0004】
これに対し、現場では、溶接作業などで火器を使用したくない要請がある。また、ブラケットを支えながら、その取付位置を維持しながら行う溶接作業は、高所作業でもあり危険を伴うことになる。
【0005】
そこで、ブラケットに固定したプレートを取付下地に対して溶接固定ではなく、ボルト・ナットなどの螺着部材で固定する施行方法、施工構造がある。この場合、予めプレートを工場内でプレートに溶接固定しておく。これによれば、現場では、プレートを取付下地にボルト等により締結する作業で済ますことができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2022-156562号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、プレートに溶接固定したブラケットにおける固定基部の垂直長さが、上下の取付下地の間隔よりも短いと、ブラケットにかかる開閉体(シャッターカーテン)の重量が、プレートの上側に引抜き力として集中し、下側の取付下地では押し込み力となる。すると、取付下地に掛け渡されるプレートは、応力が集中して側面視でS字状に変形することがある。プレートが、このような変形を起こすと、ブラケットが前傾し、開閉体が落下する虞が生じる。このようなプレートの変形は、特許文献1に開示される構成のように、ナット部が座屈変形する第二締結具を用いて、上側の第一取り付け部の締結力を、下側の第二取り付け部の締結力よりも大きいものとしても解決することができない。
【0008】
本発明は上記状況に鑑みてなされたもので、その目的は、無火気による施工を実現し、施工性を向上させながら、プレートの変形を抑制できる開閉装置の取付構造を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
次に、上記の課題を解決するための手段を、実施の形態に対応する図面を参照して説明する。
本発明の請求項1記載の開閉装置の取付構造は、建物躯体の開口部を開閉体13の昇降により開閉する開閉装置11の取付構造であって、
前記開口部の上方に配置される上下一対の取付下地17,19と、前記開閉体を巻き取る巻取体の軸21を支持するブラケット23と、を有し、
前記ブラケット23は、
前記取付下地17,19の取付面45に直交する板状のブラケット本体35と、
前記ブラケット本体35の上縁に設けられる上補強縁37と、
前記ブラケット本体35の基部36に前記取付面45と平行に形成した固定基部39と、
前記固定基部39に固定されて前記取付面45に背面が当接するプレート25と、
前記上補強縁37と前記プレート25の正面上部57とが交わる入隅部59に取り付けられ、前記上補強縁37に固定される水平縁部69、および前記プレート25の前記正面上部57に固定される垂直縁部71、を有する補強材33と、
を具備することを特徴とする。
【0010】
この開閉装置の取付構造では、開口部の上方に、上下一対の水平な取付下地17,19が設けられる。上下一対の取付下地17,19の間には、開閉体13を巻き取る巻取体の軸21を支持するブラケット23が取り付けられる。
ブラケット23は、取付下地17,19の取付面45に直交する板状のブラケット本体35を有する。ブラケット本体35の上縁には上補強縁37が設けられ、例えば、ブラケット本体35に対し水平に折り曲げられた片状とされる。また、ブラケット本体35の基部36には、取付面45と平行に形成した固定基部39が設けられる。ブラケット23は、このブラケット本体35の固定基部39が、プレート25に固定、例えば溶接にて固定される。
ブラケット本体35と一体となったプレート25は、背面が上下一対の取付下地17,19に当接する。取付下地17,19に当接したプレート25は、少なくとも上部が、上段の上取付下地17における取付面45に、複数、例えば左右一対の締結部材41によって締結固定される。
ここで、図2に示す長方形OACBのプレート25は、少なくとも上辺OAが上取付下地17に固定される。長方形PDEFの固定基部39には、開閉体13を巻き取った巻取体の荷重により、下辺EFを支点として上辺PDが取付下地17から離反する方向に回転しようとするモーメントが作用する。すると、従来構造ではプレート25が側面視でS字状に変形しようとする。
これに対し、開閉装置の取付構造では、ブラケット23の上補強縁37と、プレート25の正面上部57とが交わる入隅部59に、補強材33が固定、例えば溶接固定される。補強材33は、水平縁部69が上補強縁37に固定、例えば溶接固定されるとともに、垂直縁部71がプレート25の正面上部57に固定、例えば溶接固定される。
プレート25の上部は、例えば左右一対の締結部材41によって上取付下地17に締結固定される。補強材33の垂直縁部71は、一対の締結部材41の間でプレート25の正面上部57に固定されるので、上取付下地17の取付面45に重なる。すなわち、プレート25の正面上部57は、固定基部39に連続して締結部材41の間まで延びて固定される補強材33の垂直縁部71により補強されて剛性が高まる。
これにより、プレート25は、補強材33が無い従来構造に比べ、上辺PDが取付下地から離反する方向に回転しようとするモーメントによるS字状の変形が、これに抗するように高められた剛性により抑制される。
【0011】
本発明の請求項2記載の開閉装置の取付構造は、請求項1に記載の開閉装置の取付構造であって、
前記補強材33には、前記ブラケット本体35よりも側方に延びて前記取付下地17に固定される腕部73が形成されることを特徴とする。
【0012】
この開閉装置の取付構造では、補強材33が、腕部73を有する。腕部73は、ブラケット本体35よりも側方に延出して形成され、その先端となる延出先端74が取付下地17に固定される。補強材33は、ブラケット本体35の上補強縁37に固定される水平縁部69が、プレート25から手前側へ垂直に突出する突出先端部75を有する。すなわち、プレート25の正面上部57と、補強材33の水平縁部69とは、正面上部57と水平縁部69とが直角に交わる入隅部59を形成する。
補強材33は、腕部73の延出基端が水平縁部69の突出先端部75に接続され、延出先端74が取付下地17に固定される。つまり、腕部73は、補強材33の突出先端部75とプレート25の正面上部57とを繋ぐ斜め材、所謂火打ち材(火打ち梁)となって入隅部59を強固なものとすることができる。これにより、開閉装置の取付構造では、開口部の幅方向となる巻取体の軸線方向へのブラケット23の振れが抑制可能となっている。
【0013】
本発明の請求項3記載の開閉装置の取付構造は、請求項2に記載の開閉装置の取付構造であって、
前記腕部73の延びる方向が、前記ブラケット本体35から前記開口部の幅方向中央に向かう内側であることを特徴とする。
【0014】
この開閉装置の取付構造では、腕部73の延びる方向が、ブラケット本体35から開口部の幅方向中央に向かう内側となる。なお、外側は、ブラケット本体35を挟んで巻取体の反対側である。開閉装置の取付構造では、主要部である巻取体の左右両側から軸21が突出し、この軸21が左右のブラケット23によって建物躯体に支持される。すなわち、開閉装置は、ブラケット23を貫通した軸先端が、ほぼ装置の最大幅に近似する。したがって、開閉装置の取付構造では、腕部73をブラケット23よりも内側に延出させることで、ブラケット23の振れを抑制する構造を得ながら、腕部73がブラケット23よりも外側に延出することによる装置の幅方向における肥大化が抑制されている。
【0015】
本発明の請求項4記載の開閉装置の取付構造は、請求項1~3のいずれか1つに記載の開閉装置の取付構造であって、
前記上補強縁37と前記水平縁部69との固定部における前記プレート25から垂直に突出する方向の突出先端部75が、前記軸21よりも前に位置することを特徴とする。
【0016】
この開閉装置の取付構造では、上補強縁37と水平縁部69との固定部におけるプレート25から垂直に突出する方向の突出先端部75が、軸21よりも前に位置する。つまり補強材33は、水平縁部69の突出先端部75が、軸21よりも前に位置する。これにより、プレート25から軸21までの距離よりも長い距離で、突出先端部75を支持できる。すなわち、巻取体の荷重が加わる軸21からプレート25までの距離よりも、補強材33が固定される突出先端部75からプレート25までの距離が長く確保されている。これにより、ブラケット23は、軸21からプレート25までの距離よりも、突出先端部75からプレート25までの距離が短い場合に比べ、軸21から受ける荷重を補強材33に大きく分担させることができ、ブラケット本体35に変形が生じにくく、つまり曲げ強度が高くなる。
【0017】
本発明の請求項5記載の開閉装置の取付構造は、請求項1~3のいずれか1つに記載の開閉装置の取付構造であって、
下段の下取付下地19に、前記取付面45を拡張する拡張支持面53を有した支持部材43が固定され、前記プレート25の下縁の背面が、前記下取付下地19の前記取付面45と、前記拡張支持面53とに当接することを特徴とする。
【0018】
この開閉装置の取付構造では、下段の下取付下地19には、取付面45を拡張する支持部材43が設けられる。支持部材43は、予め溶接固定や締結固定により下取付下地19に固定される。この支持部材43の固定は、特に溶接固定の場合には、建物躯体側の工事とされる。支持部材43には、例えば山形鋼が用いられる。山形鋼を用いた場合の支持部材43は、水平片部81が下取付下地19の上面に固定されることで、垂直片部83が下取付下地19の正面の取付面45に連続して起立した拡張支持面53となる。
開閉装置の取付構造では、この支持部材43が下取付下地19に設けられると、プレート25の下部における裏側が、下取付下地19と、増設された支持部材43の拡張支持面53に当接することになる。プレート25は、下部においては、上述のモーメントにより、下取付下地19を押圧する方向の力が作用するので、特に下取付下地19や支持部材43への締結は必要とされない。プレート25は、下部の当接面積が増えることにより、取付面45および拡張支持面53から受ける単位面積当たりの押圧力(反力)が小さくなる。つまり、変形しにくくなる。
【0019】
本発明の請求項6記載の開閉装置の取付構造は、請求項4に記載の開閉装置の取付構造であって、
下段の下取付下地19に、前記取付面45を拡張する拡張支持面53を有した支持部材43が固定され、前記プレート25の下縁の背面が、前記下取付下地19の前記取付面45と、前記拡張支持面53とに当接することを特徴とする。
【0020】
この開閉装置の取付構造では、作用が請求項5と同じである。
【発明の効果】
【0021】
本発明に係る請求項1記載の開閉装置の取付構造によれば、巻取体を支持するブラケットにプレートを固定し、プレートを介在させてブラケットを取付下地に取り付ける取付構造において、ブラケットの上補強縁とプレートの正面上部とが交わる入隅部に補強材を固定したので、プレートの正面上部における剛性を高めることができ、無火気による施工を実現し、施工性を向上させながら、プレートの変形を抑制できる。
【0022】
本発明に係る請求項2記載の開閉装置の取付構造によれば、ブラケット本体よりも側方に延ばした腕部を取付下地に固定するので、ブラケットが開口部の幅方向に振れることを抑制でき、ブラケットから軸が抜けてしまうなどの不具合を防ぎ、例えば地震などの際に巻取体が脱落するおそれを抑制できる。
【0023】
本発明に係る請求項3記載の開閉装置の取付構造によれば、補強材の腕部が、開口部の幅方向中央に向かう内側に延びるので、巻取体を挟む左右のブラケットから外側に腕部が突出する構造に比べ、開閉装置のコンパクト化を実現できる。
【0024】
本発明に係る請求項4記載の開閉装置の取付構造によれば、ブラケットの上補強縁に固定される補強材のうち、プレートから垂直方向前側に突出する突出先端部が、軸よりも前に位置するので、巻取体の荷重が加わる軸からプレートまでの距離よりも、突出先端部からプレートまでの距離を長く確保して、ブラケットをプレートに支持でき、ブラケット本体の曲げ強度を高めて変形をさらに抑制できる。
【0025】
本発明に係る請求項5記載の開閉装置の取付構造によれば、プレートの下部における背面が、下段の下取付下地に増設された支持部材の拡張支持面にも当接するので、プレートの下部が下取付下地側に当接する面積が増え、上下の取付下地の間にプレートの下部が入り込むS字状の変形を抑制できる。
【0026】
本発明に係る請求項6記載の開閉装置の取付構造によれば、請求項5と同じ効果を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0027】
図1】本実施形態に係る開閉装置の取付構造を備えた重量タイプのシャッター装置を表す全体斜視図である。
図2】ブラケット近傍の要部斜視図である。
図3図2に示したブラケット近傍の分解斜視図である。
図4図2の側面図である。
図5】補強材が腕部を有する変形例1に係る開閉装置の取付構造の分解斜視図である。
図6図5に示した変形例1に係る構成の平面図である。
図7】プレートの正面上部の幅を拡大させた変形例2に係る開閉装置の取付構造の平面図である。
図8図7に示した変形例2に係る構成の正面図である。
【発明を実施するための形態】
【0028】
以下、本発明に係る実施形態を図面を参照して説明する。
図1は、本実施形態に係る開閉装置の取付構造を備えた重量タイプのシャッター装置11を表す全体斜視図である。
本実施形態に係る開閉装置の取付構造は、開閉装置が、重量タイプのシャッター装置11となる。シャッター装置11は、建物躯体の開口部を開閉体の昇降により開閉する。開閉体13は、アルミ製やスチール製のスラットを複数連結した一般的なシャッターカーテンの他、パネル材や樹脂製シート状の開閉体とすることもできる。
【0029】
開口部の間口方向の両側には、上下に延在して長尺となる左右一対のガイドレール15が設けられる。ガイドレール15は、断面コ字形のガイド溝を有し、このガイド溝にシャッターカーテン13の両縁を挟んで昇降をガイドする。開口部の上方には、開口部の間口方向に渡って長尺な上下一対の平行な取付下地が配置される。取付下地は、例えば鋼材からなる角パイプで建物躯体に溶接等により固定される。本実施形態において取付下地は、上段の上取付下地17と、下段の下取付下地19とからなる。取付下地の長尺方向両端は、少なくともガイドレール15から上側へ延長した仮想延長線に交差する位置までは存在する。
【0030】
シャッター装置11は、シャッターカーテン13を巻き取る巻取体(不図示)を有する。巻取体は、左右両端から突出する軸21がブラケット23によって回転自在に支持される。ブラケット23は、固定基部がプレート25に固定される。プレート25は、上下一対の取付下地17,19に渡って固定される。一方のブラケット23には、電動モータを有する開閉機27が取り付けられる。開閉機27は、駆動軸が回転されると、駆動軸と巻取体の軸21との間に掛け渡された無端チェーン等によって軸21を回転させる。これにより、シャッターカーテン13は、開口部から巻き取られ或いは開口部へ繰り出される。
【0031】
巻取体に巻き取られたシャッターカーテン13の外周は、例えば取付下地に設けられるカバー29により覆われる。取付下地には、カバー29を囲うコ字枠状に形成された複数の枠材31が、巻取体の長手方向に所定間隔で固定される。本実施形態に係る開閉装置の取付構造では、ブラケット23とプレート25を固定する補強材33が設けられている。
【0032】
以下、開閉装置の取付構造をさらに詳しく説明する。
【0033】
図2は、ブラケット近傍の要部斜視図である。
ブラケット23は、ブラケット本体35と、上補強縁37と、固定基部39と、プレート25と、締結部材(後述のワンサイドボルト)41と、補強材33と、を有する。この他、開閉装置の取付構造は、ブラケット23を建物躯体に支持するための部材として、下取付下地19に固定される支持部材43を有する。
【0034】
図3は、図2に示したブラケット近傍の分解斜視図である。
ブラケット本体35は、取付下地17,19の取付面45に対して手前側(図3の左下側)に突出する鉛直面に平行な板状で形成される。ブラケット23は、左右で一対が使用される。上補強縁37は、ブラケット本体35の上縁を巻取体と反対側の外側に向かって水平に折り曲げ、片状に形成される。また、ブラケット本体35には、下縁を巻取体と反対側の外側に向かって水平に折り曲げた下補強縁47が形成される。ブラケット本体35は、上補強縁37と下補強縁47が形成されることにより、剛性を備え、軸21から受ける荷重に対しての変形強度が高められている。
【0035】
固定基部39は、ブラケット本体35の基部36に、取付面45と平行な短冊状に折り曲げられて形成される。本実施形態では、固定基部39は、巻取体側の内側に折り曲げられるが、折り曲げ方向は外側であってもよい。この固定基部39は、予め工場等で溶接によってプレート25に固定される。
【0036】
プレート25は、ブラケット本体35の固定基部39が正面に溶接固定されて、取付下地17,19の取付面45に背面が当接される。プレート25は、溶接固定される固定基部39よりも縦横が十分に大きい縦長の長方形で形成される。プレート25は、軸21を介して開閉体13および巻取体の荷重を支持したブラケット本体35を、取付下地17,19に固定する主要な構造体となる。このため、ブラケット23は、例えば厚み6mm以上の強度の高い鋼板よりなる。このプレート25を主要部材として含むブラケット23は、全体の重量が数十キロとなる。
【0037】
締結部材41は、プレート25の少なくとも上部を上段の上取付下地17における取付面45に締結固定する。「少なくとも上部」とは、プレート25の下部は締結部材41で固定されなくてもよい意である。
【0038】
後述するようにブラケット23には、プレート25の下辺を支点として上辺が取付下地17から離反する方向に回転しようとするモーメントが作用する。この際、プレート25の下部には、取付下地19の取付面45に押し付けられる方向の力が作用する。このため、下部を取付面45に固定する締結部材41は省略が可能となる。なお、本実施形態では、プレート25が、上部左右の隅と、下部左右の隅との合計4箇所で取付下地17,19に締結固定される。下部2箇所の隅を固定したプレート25によれば、取付下地19への固定強度が高まるのに加え、上部を中心とした下部の左右方向への振れが抑制可能となる。
【0039】
開閉装置の取付構造では、上下の取付下地17,19が例えば角パイプで形成されている場合、プレート25を固定する締結部材41には例えばワンサイドボルトが使用される。この場合、プレート25にはワンサイドボルト41が挿通される透孔49が穿設され、取付下地17,19にはワンサイドボルト41が加締め固定される下穴51が穿設される。プレート25に穿設される透孔49は、工場等で予め穿設される。一方、取付下地17,19の下穴51は、工場等で予め穿設されても、或いはプレート25の透孔49を現場合わせして現場で穿設されてもよい。
【0040】
ワンサイドボルト41は、プレート25の正面から透孔49と下穴51に挿入されることで、プレート25の正面側のみの締結作業でプレート25と取付下地17,19との固定が可能となる。ワンサイドボルト41は、透孔49から下穴51に差し込んでボルトを回すと、下穴51の背面側で次第に拡開部材が広がり、下穴51に拡開部材が可締められて抜け止めされる。なお、締結部材41は、山形鋼等が使用されている取付下地17,19には通常のボルト・ナットが使用されてもよい。
【0041】
開閉装置の取付構造では、下段の下取付下地19に、支持部材43が固定される。支持部材43は、下取付下地19の取付面45を拡張する拡張支持面53を有する。下取付下地19は、支持部材43が固定されることにより、プレート25の下部の背面が、下取付下地19の取付面45と、支持部材43の拡張支持面53との双方に当接することになる。なお、この支持部材43は、プレート25に作用する押圧力の程度によっては省略可能となる。
【0042】
図4は、図2の側面図である。
ブラケット23は、巻取体の左右両端から突出するそれぞれの軸21を左右で支持する(図1参照)。ブラケット本体35には、正面(図中左側)に向かって突出する縦縁からプレート25に向かって途中位置まで切り込まれる軸受溝55が形成される。巻取体は、この軸受溝55に手前側(正面側)より軸21が挿入されてブラケット本体35に支持される。なお、より具体的には、軸受溝55に挿入された軸21は、軸受(不図示)が外挿され、その軸受がブラケット本体35の外側面に固定されることで、軸受を介してブラケット本体35に回転自在に支持される。これにより、開閉体13を巻き取った巻取体の全重量は、ブラケット本体35およびプレート25を介して上下一対の取付下地17,19に支持されることになる。
【0043】
再び図2図3図4を参照して補強材33について説明する。
開閉装置の取付構造では、上補強縁37と、プレート25の正面上部57とが交わる図3に示す入隅部59が存在する。この入隅部59には、補強材33が取り付けられる。補強材33は、斜辺部61と、底辺部63と、縦辺部65とからなる直角三角形の補強材本体部67を有する。補強材33は、補強材本体部67の底辺部63が上補強縁37の上面と平行に折り曲げられて、上補強縁37に溶接固定される水平縁部69を有する。また、補強材33は、補強材本体部67の縦辺部65がプレート25の正面上部57と平行に折り曲げられて、ワンサイドボルト41の間におけるプレート25の正面上部57に溶接固定される垂直縁部71を有する。
【0044】
補強材33は、水平縁部69が上補強縁37に溶接固定されるとともに、垂直縁部71がプレート25の正面上部57に溶接固定されることにより、直交して隣り合う面を接続し、補強材本体部67が渡り、入隅部59を埋めるよう配置されて、ブラケット本体35およびプレート25の双方の強度、つまり、上補強縁37と正面上部57との間を広げないよう維持し、剛性を向上させている。なお、ブラケット本体35の上補強縁37の形状は折曲形成にて片状とされる形状に限定されることはなく、また、補強材33の水平縁部69も同様に水平に限定されることはなく、これら上補強縁37と補強材33の底辺部63とが互いに固定される構成とされればよい。
【0045】
次に、上記した実施形態に係る構成の変形例を説明する。
【0046】
[変形例1]
図5は、補強材33が腕部73を有する変形例1に係る開閉装置の取付構造の分解斜視図である。
変形例1に係る開閉装置の取付構造は、補強材33に、腕部73が設けられる。腕部73は、ブラケット本体35よりも側方に延びて、上取付下地17の取付面45にワンサイドボルト41によって締結固定される。腕部73は、補強材33に形成される水平縁部69の突出先端寄りの側縁から上取付下地17の取付面45に向かって斜めに延出して形成される。すなわち、腕部73の延出基端は、水平縁部69の突出先端部75よりも突出基端側に接続される。腕部73の延出先端74には、取付面45と平行な固定片77が形成される。腕部73は、この固定片77が、ワンサイドボルト41によって上取付下地17の取付面45に締結固定される。
【0047】
図6は、図5に示した変形例1に係る構成の平面図である。
腕部73の延びる方向は、ブラケット本体35から開口部の幅方向中央に向かう内側である。すなわち、シャッターカーテン13を巻き取る巻取体に向かう側である。つまり、腕部73は、補強材33の突出先端部75と上取付下地17とを繋ぐ斜め材、所謂火打ち材(火打ち梁)となって、ブラケット本体35の左右方向(開口部の幅方向)の振れを抑制する。
【0048】
また、変形例1に係る開閉装置の取付構造では、上補強縁37と水平縁部69との固定部におけるプレート25から垂直に突出する方向の突出先端部75が、軸21よりも前に位置する。具体的には、突出先端部75は、巻取体の軸心Csからdだけ前に位置する。好ましくは、dは、直径Dsの軸21の半径Ds/2よりも大きい(d>Ds/2)。
【0049】
[変形例2]
図7は、プレート25の正面上部57の幅を拡大させた変形例2に係る開閉装置の取付構造の平面図、図8は、図7に示した変形例2に係る構成の正面図である。
変形例2に係る開閉装置の取付構造は、変形例1の補強材33を用いてプレート25の正面上部57の幅が拡大されて形成される。拡幅されたプレート25は、腕部73の固定片77が載り固定される幅寸法Wで形成される。すなわち、ブラケット23は、ブラケット本体35の固定基部39がプレート25に溶接固定されるとともに、補強材33の水平縁部69が上補強縁37、垂直縁部71がプレート25に溶接固定されるのに加え、腕部73の固定片77もプレート25に溶接固定されて一体となる。ブラケット23は、これら各部位が工場等で予め溶接固定された一体物として現場へ搬入される。
【0050】
変形例2におけるプレート25は、正面上部57のみが幅寸法Wで形成されてもよい。この場合、プレート25は、正面上部57が延長部79としてプレート下部よりも延出した逆L字形状となる。変形例2のプレート25によれば、補強材本体部67の垂直縁部71と、腕部73の固定片77とが同一平面でプレート25に溶接固定できる。変形例2に係る開閉装置の取付構造では、プレート25に延長部79を形成し、延長部79を幅方向3箇所で上取付下地17に締結するので、上取付下地17の取付面45に対する固定面積、締結数が増え、ブラケット23をより強固に取付下地に固定できる。
【0051】
次に、上記した構成の作用を説明する。
【0052】
本実施形態に係る開閉装置の取付構造では、開口部の上方に、上下一対の水平な取付下地17,19が設けられる。上下一対の取付下地17,19の間には、開閉体13を巻き取る巻取体の軸21を支持する左右一対のブラケット23が取り付けられる。
【0053】
それぞれのブラケット23は、取付下地17,19の取付面45に直交する板状のブラケット本体35を有する。ブラケット本体35の上縁には、水平に折り曲げられて形成された上補強縁37を有する。また、ブラケット本体35の基部36には、取付面45と平行に形成した固定基部39が設けられる。ブラケット23は、このブラケット本体35の固定基部39が、プレート25に溶接固定されて一体となる。
【0054】
ブラケット本体35と一体となったプレート25は、背面が上下一対の取付下地17,19に当接する。取付下地17,19に当接したプレート25は、少なくとも上部が、上段の上取付下地17における取付面45に、複数、例えば左右一対の締結部材であるワンサイドボルト41によって締結固定される。
【0055】
ここで、図2に示す長方形OACBのプレート25は、少なくとも上辺OAが上取付下地17に固定される。長方形PDEFの固定基部39には、開閉体13を巻き取った巻取体の荷重により、下辺EFを支点として上辺PDが取付下地17から離反する方向に回転しようとするモーメントが作用する。すると、従来構造ではプレート25が側面視でS字状に変形しようとする。
【0056】
これに対し、本発明の開閉装置の取付構造では、ブラケット23の上補強縁37と、プレート25の正面上部57とが交わる入隅部59に、補強材33が溶接固定される。補強材33は、水平縁部69が上補強縁37に溶接固定されるとともに、垂直縁部71が一対のワンサイドボルト41の間におけるプレート25の正面上部57に溶接固定される。
【0057】
補強材33の垂直縁部71は、一対のワンサイドボルト41の間でプレート25の正面上部57に溶接固定されるので、上取付下地17の取付面45に重なる。すなわち、プレート25の正面上部57は、固定基部39に連続してワンサイドボルト41の間まで延びて溶接固定された垂直縁部71により補強されて剛性が高まる。
【0058】
これにより、プレート25は、補強材33が無い従来構造に比べ、上辺PDが取付下地17から離反する方向に回転しようとするモーメントによるS字状の変形が、これに抗するように確保された高い剛性により抑制されることになる。
【0059】
また、この開閉装置の取付構造では、補強材33が、腕部73を有する。腕部73は、ブラケット本体35よりも側方に延出して形成され、延出先端74が取付下地17に締結部材41にて固定される(図6参照)。補強材33は、ブラケット本体35の上補強縁37に溶接固定される水平縁部69が、プレート25から手前側へ垂直に突出する突出先端部75(図6参照)を有する。すなわち、プレート25の正面上部57と、補強材33の水平縁部69とは、正面上部57と水平縁部69が直角に交わる入隅部59(図3参照)を形成する。
【0060】
補強材33は、腕部73の延出基端が水平縁部69の突出先端部75に接続され、延出先端74が取付下地17に締結固定される。つまり、腕部73は、補強材33の突出先端部75とプレート25の正面上部57とを繋ぐ斜め材、所謂火打ち材(火打ち梁)となって入隅部59を強固なものとすることができる。これにより、開閉装置の取付構造では、開口部の幅方向へのブラケット23の振れが抑制可能となっている。その結果、ブラケット23から軸21が抜けることによる巻取体の脱落をしっかりと抑制できる。なお、開閉装置の取付構造は、プレート25に延長部79を設けた変形例2のように、腕部73の延出先端74がプレート25の延長部79に溶接固定されてもよい。
【0061】
また、この開閉装置の取付構造では、腕部73の延びる方向が、ブラケット本体35から開口部の幅方向中央に向かう内側となる。なお、外側は、ブラケット本体35を挟んで巻取体の反対側である。開閉装置の取付構造では、主要部である巻取体の左右両側から軸21が突出し、この軸21が左右のブラケット23によって建物躯体に支持される。すなわち、シャッター装置11は、ブラケット23を貫通した軸先端が、ほぼ装置の最大幅に近似する。したがって、シャッター装置11では、腕部73をブラケット23よりも内側に延出させることで、ブラケット23の振れを抑制しながら、腕部73がブラケット23よりも外側に延出することによる装置の幅方向への肥大化が抑制されている。その結果、巻取体を挟む左右のブラケット23から外側に腕部73が突出する構造に比べ、開閉装置のコンパクト化を実現できる。
【0062】
また、この開閉装置の取付構造では、上補強縁37と水平縁部69との固定部におけるプレート25から垂直に突出する方向の突出先端部75が、軸21よりも前に位置する。補強材33は、水平縁部69の突出先端部75が、軸21よりも前に位置する。これにより、プレート25から軸21までの距離よりも長い距離で、突出先端部75を支持できる。すなわち、巻取体の荷重が加わる軸21からプレート25までの距離よりも、補強材33が固定される突出先端部75からプレート25までの距離が長く確保されている。
【0063】
これにより、ブラケット23は、軸21からプレート25までの距離よりも、突出先端部75からプレート25までの距離が短い場合に比べ、軸21から受ける荷重を補強材33に大きく分担させることができ、プレート25やブラケット本体35に変形が生じにくく、曲げ強度が高くなる。その結果、ブラケット本体35の曲げ強度を高めて変形をさらに抑制できる。
【0064】
さらに、この開閉装置の取付構造では、下段の下取付下地19には、取付面45を拡張する支持部材43が設けられる。支持部材43は、予め溶接固定や締結固定により下取付下地19に固定される。この支持部材43の固定は、特に溶接固定の場合には、建物躯体側の工事とされる。支持部材43には、例えば山形鋼が用いられる。山形鋼を用いた場合の支持部材43は、水平片部81(図2参照)が下取付下地19の上面に固定されることで、垂直片部83が下取付下地19の正面に連続して起立した拡張支持面53となる。
【0065】
開閉装置の取付構造では、この支持部材43が下取付下地19に設けられると、プレート25の下部における裏側が、下取付下地19と、増設された支持部材43の拡張支持面53に当接することになる。プレート25は、下部においては、上述のモーメントにより、下取付下地19を正面側から押圧する方向の力が作用するので、特に下取付下地19や支持部材43への締結は必要とされない。プレート25は、下部の当接面積が増えることにより、取付面45および拡張支持面53から受ける単位面積当たりの押圧力(反力)が小さくなる。つまり、変形しにくくなる。その結果、プレート25は、下取付下地19側に当接する面積が増え、上下の取付下地17,19の間にプレート25の下部が入り込むS字状の変形を抑制できる。
【0066】
従って、本実施形態に係る開閉装置の取付構造によれば、巻取体を支持するブラケット23にプレート25を溶接固定し、プレート25を介在させてブラケット23を取付下地17,19に取り付ける取付構造において、ブラケット23の上補強縁37とプレート25の正面上部57とが交わる入隅部59に補強材33を固定したので、プレート25の正面上部57における剛性を高めることができ、無火気による施工を実現し、施工性を向上させながら、プレート25の変形を抑制できる。
【符号の説明】
【0067】
11…開閉装置(シャッター装置)
13…開閉体(シャッターカーテン)
17…取付下地(上取付下地)
19…取付下地(下取付下地)
21…軸
23…ブラケット
25…プレート
33…補強材
35…ブラケット本体
36…基部
37…上補強縁
39…固定基部
43…支持部材
45…取付面
53…拡張支持面
57…正面上部
59…入隅部
69…水平縁部
71…垂直縁部
73…腕部
75…突出先端部
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8