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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024179566
(43)【公開日】2024-12-26
(54)【発明の名称】用紙搬送装置
(51)【国際特許分類】
   B65H 9/00 20060101AFI20241219BHJP
   B65H 7/10 20060101ALI20241219BHJP
   B65H 5/06 20060101ALI20241219BHJP
【FI】
B65H9/00 J
B65H7/10
B65H5/06 F
【審査請求】未請求
【請求項の数】4
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023098512
(22)【出願日】2023-06-15
(71)【出願人】
【識別番号】000250502
【氏名又は名称】理想科学工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100083806
【弁理士】
【氏名又は名称】三好 秀和
(74)【代理人】
【識別番号】100111235
【弁理士】
【氏名又は名称】原 裕子
(74)【代理人】
【識別番号】100170575
【弁理士】
【氏名又は名称】森 太士
(72)【発明者】
【氏名】寺門 亮
【テーマコード(参考)】
3F048
3F049
3F102
【Fターム(参考)】
3F048AA01
3F048AB01
3F048BA20
3F048BB02
3F048CC03
3F048CC04
3F048DA07
3F048DC12
3F048EA02
3F048EB35
3F049AA02
3F049DA12
3F049EA27
3F049LA01
3F049LB03
3F102AA01
3F102AB01
3F102BA02
3F102BB09
3F102CA03
3F102EA03
3F102EC02
3F102FA04
(57)【要約】
【課題】搬送される用紙の斜行を高精度に補正する。
【解決手段】ローラ対それぞれの回転速度を相対的に変化させることにより用紙Pの斜行を補正するレジスト搬送部26A,26Bと、用紙Pの先端および後端を検出する斜行検出部28A,28Bと、斜行検出部28A,28Bにより検出された検出結果に基づいて搬送された用紙の斜行量を算出する斜行量算出部61と、レジスト搬送部26A,26Bのローラ対が用紙を所定の速度で搬送した際に、斜行量算出部61により算出された用紙の先端側および後端側の斜行量に基づいて、用紙がレジスト搬送部26A,26Bを通過する際に生じるローラスキュー量を算出するローラスキュー量算出部62と、斜行量算出部61によって算出された用紙の先端側の斜行量と、ローラスキュー量算出部62により算出されたローラスキュー量とに基づいて、レジスト搬送部26A,26Bの補正量を算出する補正量算出部64を備える。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
用紙の幅方向に複数並設され、用紙を挟持して搬送するローラ対を有し、前記ローラ対それぞれの回転速度を相対的に変化させることにより前記用紙の斜行を補正する斜行補正手段と、
前記斜行補正手段より前記搬送される用紙の搬送方向下流側に設けられ、前記用紙の先端および後端を検出する斜行検出手段と、
前記斜行検出手段により検出された検出結果に基づいて前記搬送された用紙の斜行量を算出する斜行量算出手段と、
前記斜行補正手段のローラ対が用紙を所定の速度で搬送した際に、前記斜行量算出手段により算出された用紙の先端側および後端側の斜行量に基づいて、前記用紙が前記斜行補正手段を通過する際に生じるローラスキュー量を算出するローラスキュー量算出手段と、
前記斜行量算出手段によって算出された前記用紙の先端側の斜行量と、前記ローラスキュー量算出手段により算出されたローラスキュー量とに基づいて、前記斜行補正手段の補正量を算出する補正量算出手段と、
を備えたことを特徴とする用紙搬送装置。
【請求項2】
前記補正量算出手段は、前記斜行量算出手段によって検知された前記用紙の先端側の斜行量に、前記ローラスキュー量算出手段により算出されたローラスキュー量を加算することにより前記補正量を算出する
ことを特徴とする請求項1記載の用紙搬送装置。
【請求項3】
前記斜行検出手段は、前記用紙の幅方向に離間して複数配置されたセンサを有し、
前記斜行量算出手段は、前記複数のセンサにより前記用紙の先端を検知するそれぞれの検知タイミングの差分に基づいて前記斜行量を算出する
ことを特徴とする請求項1記載の用紙搬送装置。
【請求項4】
前記用紙搬送装置は、前記用紙の第2面に画像を転写するために、前記用紙の表裏を反転する反転手段を有し、
前記斜行補正手段のローラ対が用紙を所定の速度で搬送した際の用紙の先端および後端を前記斜行検出手段で検出し、前記斜行量算出手段が、前記斜行検出手段により検出された検出結果に基づいて用紙の先端側および後端側の斜行量を算出し、前記ローラスキュー量算出手段が前記斜行補正手段を通過する際に生じるローラスキュー量を算出した後、前記反転手段によって表裏が反転した前記用紙を再び前記斜行補正手段へと搬送し、前記補正量算出手段は前記反転された用紙の先端側の斜行量と前記ローラスキュー量とに基づいて、前記斜行補正手段の補正量を算出する
ことを特徴とする請求項1に記載の用紙搬送装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、用紙を搬送する用紙搬送装置に関する。
【背景技術】
【0002】
印刷装置で印刷される用紙を搬送する搬送装置において、用紙の斜行補正が行われている。
【0003】
用紙の斜行補正を行う技術として、特許文献1に開示されたものがある。特許文献1には、一対の斜行補正ローラとこれより上流側にあるループ形成用の搬送ローラとによって、シートにループを形成しつつシートの斜行を補正するシート搬送装置であって、斜行補正ローラの上流側と下流側にそれぞれ設けられた上流斜行検知センサおよび下流斜行検知センサを有し、上流斜行検知センサによって検知されたシート材の斜行量に基づいて補正量を決定するとともに、下流斜行検知センサによってあらかじめ求められた補正前後の斜行量の関係に基づいて補正量を調整する用紙搬送装置が提案されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2008-120579号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上述した特許文献1の用紙搬送装置では、斜行補正ローラの上流側と下流側に設けられた斜行検知センサによって、斜行補正前後の関係(ループしたシートに掛かる押され量)を把握し、次回の搬送で押され量を考慮して斜行補正を行っている。
【0006】
そのため、斜行補正ローラへシートが進入する際、シート先端がニップ点に入らずローラに突き当たった後にニップし始めることで斜行度合いがランダムに変化することがあり、上流斜行検知センサで検知したシート斜行量は、斜行補正ローラがシートをニップして搬送し始める時点で変動している可能性がある。
【0007】
これにより、特許文献1に示すような上流斜行検知センサと下流斜行検知センサにより斜行補正前後の関係を把握する方法では、斜行補正ローラのローラスキュー量を正確に把握し、適切に斜行補正を行うことが困難であった。
【0008】
本発明は上記に鑑みてなされたもので、搬送される用紙の斜行を高精度に補正することできる用紙搬送装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記目的を達成するため、本発明の用紙搬送装置は、
用紙の幅方向に複数並設され、用紙を挟持して搬送するローラ対を有し、前記ローラ対それぞれの回転速度を相対的に変化させることにより前記用紙の斜行を補正する斜行補正手段と、
前記斜行補正手段より前記搬送される用紙の搬送方向下流側に設けられ、前記用紙の先端および後端を検出する斜行検出手段と、
前記斜行検出手段により検出された検出結果に基づいて前記搬送された用紙の斜行量を算出する斜行量算出手段と、
前記斜行補正手段のローラ対が用紙を所定の速度で搬送した際に、前記斜行量算出手段により算出された用紙の先端側および後端側の斜行量に基づいて、前記用紙が前記斜行補正手段を通過する際に生じるローラスキュー量を算出するローラスキュー量算出手段と、
前記斜行量算出手段によって算出された前記用紙の先端側の斜行量と、前記ローラスキュー量算出手段により算出されたローラスキュー量とに基づいて、前記斜行補正手段の補正量を算出する補正量算出手段と、を備えたことにある。
【発明の効果】
【0010】
本発明の用紙搬送装置によれば、搬送される用紙の斜行を高精度に補正することできる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図1】本発明の一実施形態に係る用紙搬送装置が適用された印刷装置の概略構成図である。
図2】本発明の一実施形態に係る印刷装置の給紙部周辺の拡大図である。
図3】本発明の一実施形態に係る印刷装置の給紙部周辺の平面図である。
図4】本発明の一実施形態に係る用紙搬送装置が適用された印刷装置の機能構成図である。
図5】本発明の一実施形態に係る印刷装置1におけるローラスキュー量の算出処理を説明した説明図である。
図6】本発明の一実施形態に係る印刷装置1におけるローラスキュー量の算出処理を説明した説明図である。
図7】本発明の一実施形態に係る印刷装置1における斜行補正の処理を説明した説明図である。
図8】本発明の一実施形態に係る印刷装置1における斜行補正の処理を説明した説明図である。
図9】本発明の一実施形態に係る印刷装置1における斜行補正の処理を説明した説明図である。
図10】ローラスキュー量の算出を説明した説明図である。
図11】搬送速度V2の算出を説明した説明図である。
図12】本発明の一実施形態に係る印刷装置1における反転部25を用いた場合における処理内容を示したフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照して説明する。各図面を通じて同一もしくは同等の部位や構成要素には、同一もしくは同等の符号を付している。
【0013】
以下に示す実施の形態は、この発明の技術的思想を具体化するための装置等を例示するものであって、この発明の技術的思想は、各構成部品の材質、形状、構造、配置等を下記のものに特定するものでない。この発明の技術的思想は、特許請求の範囲において、種々の変更を加えることができる。
【0014】
図1は、本発明の一実施形態に係る用紙搬送装置が適用された印刷装置の概略構成図であり、図2は、本発明の一実施形態に係る印刷装置の給紙部周辺の拡大図であり、図3は、本発明の一実施形態に係る印刷装置の給紙部周辺の平面図であり、図4は、本発明の一実施形態に係る用紙搬送装置が適用された印刷装置の機能構成図である。以下の説明において、図1の紙面に直交する方向を前後方向とし、紙面表方向を前方とする。また、図1における紙面の上下左右を上下左右方向とする。左から右に向かう方向が、用紙の搬送方向である。
【0015】
図1において太線で示す経路が、印刷媒体である用紙Pが搬送される搬送経路である。搬送経路のうち、実線で示す経路が通常経路RC、一点鎖線で示す経路が反転経路RR、破線で示す経路が排紙経路RD、二点鎖線で示す経路が給紙経路RSである。以下の説明における上流、下流は、搬送経路における上流、下流を意味する。
【0016】
図1に示すように、本発明の一実施形態に係る印刷装置1は、給紙部2と、印刷部3と、排紙部4と、制御部6と、各部を収納または保持する筐体7とを備える。
【0017】
給紙部2は、印刷部3に用紙Pを給紙する。給紙部2は、搬送経路の最も上流側に配置されている。給紙部2は、給紙トレイ11と、給紙ローラ12と、サバキ板12b2と、レジスト搬送部26A,26Bと、給紙検出部27と、斜行検出部28A,28Bと、制御部6とを備える。なお、レジスト搬送部26A,26B等の符号におけるアルファベットの添え字を省略して総括的に表記することがある。
【0018】
給紙トレイ11は、給紙先の印刷部(図示せず)において印刷に用いられる用紙Pが積載されるものである。
【0019】
給紙ローラ12は、スクレーパローラ12aと、ピックアップローラ12bとを備えている。
【0020】
スクレーパローラ12aは、給紙台2上に積載された用紙Pのうちの最上位(最も上側)の用紙Pに圧接し、摩擦力により用紙Pを取り出して給紙経路RSに沿ってピックアップローラ12bに送る。スクレーパローラ12aは、前後方向に延びる回転軸12a1に固定され、回転軸12a1を中心に回転する。
【0021】
ピックアップローラ12bは、スクレーパローラ12aにより送られてきた用紙Pを給紙経路RSに沿ってレジスト搬送部26A,26Bに向けて搬送する。ピックアップローラ12bは、スクレーパローラ12aの下流側に隣接して配置されている。ピックアップローラ12bは、前後方向に延びる回転軸12b1に固定され、回転軸12b1を中心に回転する。
【0022】
サバキ板12b2は、ピックアップローラ12bにより用紙Pが1枚ずつ搬送されるように、ピックアップローラ12bとの間で用紙Pをさばくものである。サバキ板12b2は、ピックアップローラ12bの下側に配置され、ピックアップローラ12bに当接している。
【0023】
給紙検出部27は、ピックアップローラ12bにより給紙経路RSに沿って搬送された用紙Pを検出する。
【0024】
レジスト搬送部26A,26Bは、ピックアップローラ12bから搬送されてきた用紙Pを印刷部3に向けて搬送する。また、レジスト搬送部26A,26Bは、用紙Pの斜行を補正する。
【0025】
レジスト搬送部26A,26Bは、用紙Pの搬送方向(左右方向)において、ピックアップローラ12bの下流側の互いに同じ位置に、搬送方向に直交する方向(用紙Pの幅方向)である前後方向に互いに離間して配置されている。レジスト搬送部26A,26Bは、前後方向において、それぞれ用紙Pの中央位置から前側、後側に同じ距離だけ離れて配置されている。レジスト搬送部26A,26Bは、図示しないモータによりそれぞれ独立して駆動されることにより、搬送する用紙Pの斜行を補正することができる。
【0026】
レジスト搬送部26A,26Bは、それぞれ用紙Pをニップして搬送する一対のレジストローラ26a,26bを備える。レジストローラ26a,26bは、それぞれ前後方向に延びる回転軸26a1,26b1に固定され、それぞれ回転軸26a1,26b1を中心に回転する。
【0027】
斜行検出部28A,28Bは、用紙Pの斜行度合いを検出する。斜行検出部28A,28Bは、例えば、それぞれ発光素子と受光素子とを有する光学式のセンサからなり、搬送される用紙Pの先端および後端を検出する。
【0028】
斜行検出部28A,28Bは、用紙Pの搬送方向(左右方向)において、レジスト搬送部26A,26Bの下流側(右側)に、前後方向に互いに離間して配置されている。斜行検出部28A,28Bは、前後方向において、それぞれ用紙Pの中央位置から前側、後側に同じ距離だけ離れて配置されている。
【0029】
印刷部3は、給紙された用紙Pを搬送しつつ印刷を行い、印刷された用紙Pを排紙部4へ搬送する。印刷部3は、ベルト搬送部22と、インクジェットヘッド部23と、上面搬送部24と、反転部25とを備える。
【0030】
ベルト搬送部22は、レジストローラ対26から搬送されてきた用紙Pをベルト上に吸着保持して上面搬送部24へ搬送する。ベルト搬送部22は、レジストローラ対26の下流側に配置されている。ベルト搬送部22は、図示しないモータにより駆動される。
【0031】
インクジェットヘッド部23は、用紙Pの搬送方向と略直交する方向(前後方向)に複数のノズルが配列されたライン型の複数のインクジェットヘッド(図示せず)を有する。インクジェットヘッド部23は、ベルト搬送部22の上方に配置されている。インクジェットヘッド部23は、ベルト搬送部22により搬送される用紙Pにインクジェットヘッドからインクを吐出して画像を形成する。
【0032】
上面搬送部24は、ベルト搬送部22から搬送されてきた用紙Pを右方向から左方向へとUターンするように搬送する。上面搬送部24は、複数の上面搬送ローラ対27と、複数の上面搬送ローラ対27を駆動させる複数のモータ(図示せず)とを備える。
【0033】
上面搬送ローラ対27は、用紙Pをニップしつつ搬送する。上面搬送ローラ対27は、ベルト搬送部22と反転部25との間の通常経路RCに沿って配置されている。
【0034】
上面搬送ローラ対27は、モータにより回転駆動される駆動ローラ27aと、通常経路RCを挟んで駆動ローラ27aに対向して設けられた従動ローラ27bとを有している。
【0035】
反転部25は、片面印刷済みの用紙Pを反転させてレジスト搬送部26A,26Bへ搬送する。反転部25は、反転ローラ対31と、スイッチバックローラ対32と、再給紙ローラ対33と、切替ゲート34と、反転ローラ対31を駆動させるモータ(図示せず)と、スイッチバックローラ対32を駆動させるモータ(図示せず)と、再給紙ローラ対33を駆動させるモータ(図示せず)とを備える。
【0036】
反転ローラ対31は、後述の切替部36により反転経路RRへ導かれた用紙Pをニップしつつスイッチバックローラ対32へ搬送する。反転ローラ対31は、反転経路RRの上流域に沿って配置されている。
【0037】
反転ローラ対31は、モータにより回転駆動される駆動ローラ31aと、反転経路RRを挟んで駆動ローラ31aに対向して設けられた従動ローラ31bとを有している。
【0038】
スイッチバックローラ対32は、反転ローラ対31により搬送されてきた用紙Pをスイッチバックして再給紙ローラ対33へ搬送する。スイッチバックローラ対32は、反転経路RRに沿って、反転ローラ対31と再給紙ローラ対33との間に配置されている。スイッチバックローラ対32は、用紙Pのスイッチバックを行うため正逆転可能に構成されている。
【0039】
スイッチバックローラ対32は、モータにより回転駆動される駆動ローラ32aと、反転経路RRを挟んで駆動ローラ32aに対向して設けられた従動ローラ32bとを有している。
【0040】
再給紙ローラ対33は、スイッチバックローラ対32によりスイッチバックされた用紙Pをレジストローラ対26へ搬送する。再給紙ローラ対33は、反転経路RRに沿って、スイッチバックローラ対32とレジストローラ対26との間に配置されている。
【0041】
再給紙ローラ対33は、モータにより回転駆動される駆動ローラ33aと、反転経路RRを挟んで駆動ローラ33aに対向して設けられた従動ローラ33bとを有している。
【0042】
切替ゲート34は、反転ローラ対31により搬送されてきた用紙Pをスイッチバックローラ対32へとガイドする。また、切替ゲート34は、スイッチバックローラ対32によってスイッチバックされた用紙Pを再給紙ローラ対33へとガイドする。
【0043】
排紙部4は、印刷済みの用紙Pを排紙する。排紙部4は、上面搬送部24の下流側に配置されている。排紙部4は、切替部36と、第1排紙ローラ対37と排紙台39とを備える。
【0044】
切替部36は、用紙Pの搬送経路を排紙経路RDと反転経路RRとの間で切り替える。切替部36は、排紙経路RDと反転経路RRとの分岐点に配置されている。
【0045】
第1排紙ローラ対37は、切替部36により排紙経路RDへ導かれた用紙Pを排紙台39へ排紙する。第1排紙ローラ対37は、切替部36の下流側に配置されている。
【0046】
第1排紙ローラ対37は、モータにより回転駆動される駆動ローラ37aと、排紙経路RDを挟んで駆動ローラ37aに対向して設けられた従動ローラ37bとを有している。
【0047】
排紙台39は、第1排紙ローラ対37により排紙された用紙Pが積載されるものである。排紙台39は、第1排紙ローラ対37の下流側に配置されており、下流側(左側)ほど高くなるように傾斜している。
【0048】
制御部6は、CPU、RAM、ROM、ハードディスク等を備えて構成される。制御部6は、図示しないネットワークを介して接続されたコンピュータから印刷ジョブを受信し、受信した印刷ジョブに基づいて印刷装置1の各部の動作を制御する。
【0049】
制御部6は、その機能上、斜行量算出部61と、ローラスキュー量算出部62と、ローラスキュー量記憶部63と、補正量算出部64と、ローラ制御部65とを備える。
【0050】
斜行量算出部61は、斜行検出部28A,28Bにより検出された検出結果に基づいて、搬送された用紙の先端側の斜行量と、搬送された用紙の後端側の斜行量のうち少なくともいずれか一方の斜行量を算出する。
【0051】
ローラスキュー量算出部62は、レジスト搬送部26A,26Bそれぞれのレジストローラ26a,26bが用紙Pを所定の速度で搬送した際に、斜行量算出部61により算出された用紙Pの先端側および後端側の斜行量に基づいて、用紙Pがレジスト搬送部26A,26Bを通過する際に生じるローラスキュー量を算出する。
【0052】
ローラスキュー量記憶部63は、ローラスキュー量算出部62により算出されたローラスキュー量を記憶する。
【0053】
補正量算出部64は、斜行量算出部61によって算出された用紙Pの先端側の斜行量と、ローラスキュー量算出部62により算出されたローラスキュー量とに基づいて、レジスト搬送部26A,26Bの補正量を算出する。
【0054】
ローラ制御部65は、補正量算出部64により算出された補正量に基づいて、レジスト搬送部26A,26Bを制御する。
【0055】
図5図6は、本発明の一実施形態に係る印刷装置1におけるローラスキュー量の算出処理を説明した説明図である。
【0056】
図5(a)に示すように、ローラ制御部65は、給紙トレイ11に載置された用紙Pを給紙経路RSに沿って搬送速度V1で上流側から下流側へ搬送するように、給紙ローラ12およびレジスト搬送部26A,26Bを制御している。
【0057】
図5(b)に示すように、斜行検出部28A,28Bそれぞれが給紙経路RSに沿って搬送された用紙Pの先端を検出すると、斜行量算出部61は、給紙検出部27がオンした時点から斜行検出部28Aがオンした時点までの時間をTFonとし算出し、給紙検出部27がオンした時点から斜行検出部28Bがオンした時点までの時間をTRonとし算出する。
【0058】
図6(a)に示すように、斜行検出部28A,28Bがそれぞれ用紙Pの後端を検出すると、斜行量算出部61は、給紙検出部27がオフした時点から斜行検出部28Aがオフした時点までの時間をTFoffとし算出し、給紙検出部27がオフした時点から斜行検出部28Bがオフした時点までの時間をTRoffとし算出する。
【0059】
図6(b)に示すように、TRonとTRoffとの差分TRoffonが、TFonとTFoffとの差分TFoffonより大きい場合には、用紙Pは後ろ側へスキューしていることになる。また、TRonとTRoffとの差分TRoffonが、TFonとTFoffとの差分TFoffonより小さい場合には、用紙Pは前側へスキューしていることになる。
【0060】
そこで、斜行量算出部61が、用紙先端検知タイミングとセンサ抜けタイミングとに基づいて、用紙Pの先端側および後端側の斜行量を算出し、ローラスキュー量算出部62が、斜行量算出部61により算出された用紙Pの先端側および後端側の斜行量に基づいて、用紙Pがレジスト搬送部26A,26Bを通過する際に生じるローラスキュー量を算出する。ローラスキュー量の算出方法については、後述する。
【0061】
図7図9は、本発明の一実施形態に係る印刷装置1における斜行補正の処理を説明した説明図である。
【0062】
図7(a)に示すように、斜行した状態で用紙Pが搬送されている。このとき、ローラ制御部65は、用紙Pを給紙経路RSに沿って搬送速度V1で上流側から下流側へ搬送するように、給紙ローラ12およびレジスト搬送部26A,26Bを制御している。ここで、搬送速度V1は、0.5(m/s)であるとする。
【0063】
図7(b)に示すように、ここでは、まず斜行検出部28Aが給紙経路RSに沿って搬送された用紙Pの先端を検出している。
【0064】
その後、図8(a)に示すように、斜行検出部28Bが給紙経路RSに沿って搬送された用紙Pの先端を検出している。
【0065】
斜行量算出部61は、給紙検出部27がオンした時点から斜行検出部28Aがオンした時点までの時間をTFonとし算出し、給紙検出部27がオンした時点から斜行検出部28Bがオンした時点までの時間をTRonとし算出する。
【0066】
補正量算出部64は、斜行量算出部61によって算出された用紙Pの先端側の斜行量と、ローラスキュー量算出部62により算出されたローラスキュー量Lallとに基づいて、レジスト搬送部26A,26Bの補正量を算出する。図8(a)に示した例では、用紙Pは後ろ側へスキューしており、用紙先端検知タイミングTSNRは、5(ms)であるとする。例えば、補正量算出部64は、斜行量算出部61によって算出された用紙先端検知タイミングTSNRの間に搬送された距離である用紙の先端側の斜行量に、ローラスキュー量算出部62により算出されたローラスキュー量Lallを加算することにより補正量を算出する。
【0067】
図8(b)に示すように、ローラ制御部65は、レジスト搬送部26Aを所望の減速度で斜行補正速度V2に減速し、レジスト搬送部26Aとレジスト搬送部26Bの速度差によって用紙Pの斜行を補正させる。搬送速度V2は搬送速度V1より小さい値であり、ここでは、搬送速度V2は、0.342(m/s)であるとする。搬送速度V2の算出方法については後述する。
【0068】
その後、レジスト搬送部26Aを所望の時間だけ搬送速度V2で駆動したあと、図9に示すように、ローラ制御部65は、レジスト搬送部26Aを搬送速度V1となるまで加速し、斜行補正区間が終了するタイミングでレジスト搬送部26Aとレジスト搬送部26Bが同一の搬送速度V1となるように速度制御する。
【0069】
なお、斜行補正区間とは、搬送方向におけるレジスト搬送部26Aとレジスト搬送部26Bの下流にある印刷部3のベルト搬送部22とレジスト搬送部26Aとレジスト搬送部26Bとの間の区間である。
【0070】
搬送される用紙Pの先端がベルト搬送部22に到達すると、ベルト搬送部22により用紙Pが吸引されて用紙の斜行を補正することができなくなるため、斜行補正区間を設け、この斜行補正区間にて用紙Pを斜行補正する必要がある。
【0071】
なお、ベルト搬送部22の代わりに、一対の搬送ローラで用紙をニップして搬送するローラ機構を設けた場合においても同様に、用紙Pの先端がローラでニップされたあとは用紙の斜行を補正することが出来ないため、斜行補正区間を設けることが必要である。
【0072】
(ローラスキュー量の算出)
図10は、ローラスキュー量の算出を説明した説明図である。
【0073】
用紙Pの幅方向(前後方向)における斜行検出部28Aと斜行検出部28Bとの間隔をαとし、用紙Pの幅方向(前後方向)におけるレジスト搬送部26Aとレジスト搬送部26Bとの間の間隔をα´とし、用紙先端検知タイミングTSNR(TRon-TFon)で搬送される量をβとし、ローラスキュー量Lallをβ´とすると、図10に示すように、辺α,βで構成される三角形TR1は、辺α´,β´で構成される三角形TR2と相似となる。
【0074】
そこで、ローラスキュー量算出部62は、下記の(数式1)を用いて、ローラスキュー量Lallを算出する。
【0075】
Lall=TSNR×V1×α×(α/α´) (数式1)
(搬送速度V2の算出)
図11は、搬送速度V2の算出を説明した説明図である。ΔVは、搬送速度V1と搬送速度V2との速度差を示している。ここで、Tallを斜行補正時間(補正距離・速度の設定で決まる)、LCallを補正量(毎ジョブの斜行量)とすると、TallとLCallとは以下の(数式2)および(数式3)で表される。
Tall=Tx+Ta1+Ta2 (数式2)
LCall=Lx+La1+La2 (数式3)
ここで、La1とLa2とは面積であり、以下の(数式4)および(数式5)で表され、減速時間Ta1と加速時間Ta2とは、以下の(数式6)および(数式7)で表される。
La1=(1/2)*a1*Ta1 (数式4)
La2=(1/2)*a2*Ta2 (数式5)
Ta1=ΔV/a1 (数式6)
Ta2=ΔV/a2 (数式7)
(数式4)~(数式7)により、La1とLa2とは以下の(数式8)および(数式9)と表される。
La1=(ΔV^2)/(2*a1) (数式8)
La2=(ΔV^2)/(2a*2) (数式9)
また、面積Lxは以下の(数式10)で表される。
Lx=Tx*ΔV (数式10)
(数式2)より
Tx=Tall-Ta1-Ta2 (数式11)
(数式10)および(数式11)より、
Lx=(Tall-Ta1-Ta2)*ΔV (数式12)
(数式2)、(数式4)、(数式5)、(数式11)より、
LCall=(Tall-Ta1-Ta2)*ΔV+(ΔV^2)/(2*a1)+(ΔV^2)/(2a*2) (数式12)
これをΔVについての2次方程式に直すと
-(a1+a2)/(2*a1*a2)ΔV^2+TallΔV-LCall=0 (数式13)
よって、解の公式に必要な各係数は、
a=-(a1+a2)/(2*a1*a2)
b=Tall
c=-LCall
となり、加速度、斜行補正時間、斜行量を設定することで、下記の(数式14)のように、ΔVが定まることになり、ΔVが定まることにより、搬送速度V2が定まる。
ΔV=(-b+√(b^2-4ac))/2a (数式14)
なお、ここでは、用紙Pを搬送することによりローラスキュー量を算出したが、反転部25を用いることにより、1枚の用紙Pを用いてローラスキュー量を算出した後に、反転した用紙Pの斜行補正を行うこともできる。
【0076】
具体的には、レジスト搬送部26A,26Bが用紙Pを所定の速度(搬送速度V1)で搬送した際の用紙Pの先端および後端を斜行検出部28A,28Bで検出し、斜行量算出部61が、斜行検出部28A,28Bにより検出された検出結果に基づいて用紙Pの先端側および後端側の斜行量を算出し、ローラスキュー量算出部62がレジスト搬送部26A,26Bを通過する際に生じるローラスキュー量を算出した後、反転部25によって表裏が反転した用紙Pを再びレジスト搬送部26A,26Bへと搬送し、補正量算出部64は反転された用紙Pの先端側の斜行量とローラスキュー量とに基づいて、斜行検出部28A,28Bの補正量を算出する。
【0077】
図12は、本発明の一実施形態に係る印刷装置1における反転部25を用いた場合における処理内容を示したフローチャートである。
【0078】
図12に示すように、ステップS101において、ローラ制御部65は、給紙トレイ11に載置された用紙Pを搬送速度V1で給紙経路RSを搬送するように、給紙ローラ12およびレジスト搬送部26A,26Bを制御する。
【0079】
ステップS103において、給紙経路RSを搬送された用紙Pが給紙検出部27まで到達すると、給紙検出部27がオン、すなわち、給紙検出部27が給紙経路RSに沿って搬送された用紙Pを検出する。
【0080】
その後、ステップS105において、給紙経路RSを搬送された用紙Pが斜行検出部28A,28Bまで到達すると、斜行検出部28A,28Bがオン、すなわち、斜行検出部28A,28Bが給紙経路RSに沿って搬送された用紙Pの先端を検出する。斜行検出部28A,28Bがそれぞれ用紙Pの先端を検出すると、斜行量算出部61は、用紙先端検知タイミングT1(TRon-TFon)を算出する。具体的には、斜行量算出部61は、給紙検出部27がオンした時点から斜行検出部28Aがオンした時点までの時間をTFonとし算出し、給紙検出部27がオンした時点から斜行検出部28Bがオンした時点までの時間をTRonとし算出する。そして、ローラ制御部65は、給紙ローラ12を停止する。
【0081】
ステップS107において、給紙経路RSを搬送された用紙Pが斜行検出部28A,28Bから抜けると、斜行検出部28A,28Bがオフ、すなわち、斜行検出部28A,28Bが給紙経路RSに沿って搬送された用紙Pの後端を検出する。斜行検出部28A,28Bがそれぞれ用紙Pの後端を検出すると、斜行量算出部61は、センサ抜けタイミングT2(TRoff-TFoff)を算出する。具体的には、斜行量算出部61は、給紙検出部27がオフした時点から斜行検出部28Aがオフした時点までの時間をTFoffとし算出し、給紙検出部27がオフした時点から斜行検出部28Bがオフした時点までの時間をTRoffとし算出する。
【0082】
ステップS109において、斜行量算出部61が、用紙先端検知タイミングとセンサ抜けタイミングとに基づいて、用紙Pの先端側および後端側の斜行量を算出し、ローラスキュー量算出部62が、斜行量算出部61により算出された用紙Pの先端側および後端側の斜行量に基づいて、用紙Pがレジスト搬送部26A,26Bを通過する際に生じるローラスキュー量を算出する。
【0083】
ステップS111において、制御部6は、反転部25に搬送した用紙Pを反転させ、反転させた用紙Pを給紙経路RSに沿って搬送する。
【0084】
ステップS113において、給紙経路RSを搬送された用紙Pが斜行検出部28A,28Bまで到達すると、斜行検出部28A,28Bがオン、すなわち、斜行検出部28A,28Bが給紙経路RSに沿って搬送された用紙Pの先端を検出する。斜行検出部28A,28Bがそれぞれ反転された用紙Pの先端を検出すると、斜行量算出部61は、用紙先端検知タイミングT3(TRon-TFon)を算出する。
【0085】
ステップS115において、補正量算出部64は、斜行量算出部61によって算出された用紙先端検知タイミングT3(TRon-TFon)と、ローラスキュー量算出部62により算出されたローラスキュー量とに基づいて、レジスト搬送部26A,26Bの補正量を算出する。ローラ制御部65は、補正量算出部64により算出された補正量に基づいて搬送速度V2を算出し、算出した搬送速度V1および搬送速度V2を用いて斜行を補正するようにレジスト搬送部26A,26Bを制御する。
【0086】
ステップS117において、反転された用紙Pが斜行検出部28A,28Bから抜けると、斜行検出部28A,28Bがオフ、すなわち、斜行検出部28A,28Bが給紙経路RSに沿って搬送された用紙Pの後端を検出する。斜行検出部28A,28Bがそれぞれ用紙Pの後端を検出すると、ローラ制御部65は、レジスト搬送部26A,26Bを搬送速度V1で用紙Pを搬送するように制御する。
【0087】
[付記]
本出願は、以下の発明を開示する。
【0088】
(付記1)
用紙の幅方向に複数並設され、用紙を挟持して搬送するローラ対を有し、前記ローラ対それぞれの回転速度を相対的に変化させることにより前記用紙の斜行を補正する斜行補正手段と、
前記斜行補正手段より前記搬送される用紙の搬送方向下流側に設けられ、前記用紙の先端および後端を検出する斜行検出手段と、
前記斜行検出手段により検出された検出結果に基づいて前記搬送された用紙の斜行量を算出する斜行量算出手段と、
前記斜行補正手段のローラ対が用紙を所定の速度で搬送した際に、前記斜行量算出手段により算出された用紙の先端側および後端側の斜行量に基づいて、前記用紙が前記斜行補正手段を通過する際に生じるローラスキュー量を算出するローラスキュー量算出手段と、
前記斜行量算出手段によって算出された前記用紙の先端側の斜行量と、前記ローラスキュー量算出手段により算出されたローラスキュー量とに基づいて、前記斜行補正手段の補正量を算出する補正量算出手段と、
を備えたことを特徴とする用紙搬送装置。
【0089】
これにより、用紙が斜行補正手段を通過する際に生じるローラスキュー量を正確に把握し、このローラスキュー量を加味して斜行補正することができるので、搬送される用紙の斜行を高精度に補正することできる。
【0090】
(付記2)
前記補正量算出手段は、前記斜行量算出手段によって検知された前記用紙の先端側の斜行量に、前記ローラスキュー量算出手段により算出されたローラスキュー量を加算することにより前記補正量を算出する
ことを特徴とする付記1記載の用紙搬送装置。
【0091】
これにより、より正確にローラスキュー量を算出することができる。
【0092】
(付記3)
前記斜行検出手段は、前記用紙の幅方向に離間して複数配置されたセンサを有し、
前記斜行量算出手段は、前記複数のセンサにより前記用紙の先端を検知するそれぞれの検知タイミングの差分に基づいて前記斜行量を算出する
ことを特徴とする付記1記載の用紙搬送装置。
【0093】
これにより、適切に用紙の先端側の斜行量を算出することができるので、算出された先端側の斜行量に基づいて、補正量算出手段が適切な補正量を算出することができる。
【0094】
(付記4)
前記用紙搬送装置は、前記用紙の第2面に画像を転写するために、前記用紙の表裏を反転する反転手段を有し、
前記斜行補正手段のローラ対が用紙を所定の速度で搬送した際の用紙の先端および後端を前記斜行検出手段で検出し、前記斜行量算出手段が、前記斜行検出手段により検出された検出結果に基づいて用紙の先端側および後端側の斜行量を算出し、前記ローラスキュー量算出手段が前記斜行補正手段を通過する際に生じるローラスキュー量を算出した後、前記反転手段によって表裏が反転した前記用紙を再び前記斜行補正手段へと搬送し、前記補正量算出手段は前記反転された用紙の先端側の斜行量と前記ローラスキュー量とに基づいて、前記斜行補正手段の補正量を算出する
ことを特徴とする付記1に記載の用紙搬送装置。
【0095】
これにより、反転部手段を用いることにより、別途、ローラスキュー量を算出するための用紙を用意することなく、1枚の用紙を用いてローラスキュー量を算出した後に、反転した用紙の斜行補正を行うことができる。
【符号の説明】
【0096】
1 印刷装置
2 給紙部
2 給紙台
3 印刷部
4 排紙部
6 制御部
7 筐体
11 給紙トレイ
12 給紙ローラ
12a スクレーパローラ
12b ピックアップローラ
12b2 サバキ板
22 ベルト搬送部
23 インクジェットヘッド部
24 上面搬送部
25 反転部
26 レジストローラ対
26a,26b レジストローラ
26A レジスト搬送部
26B レジスト搬送部
27 給紙検出部
28A,28B 斜行検出部
36 切替部
61 斜行量算出部
62 ローラスキュー量算出部
63 ローラスキュー量記憶部
64 補正量算出部
65 ローラ制御部
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12