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特開2024-179593協力会社支援システム、協力会社支援方法、及び協力会社支援プログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024179593
(43)【公開日】2024-12-26
(54)【発明の名称】協力会社支援システム、協力会社支援方法、及び協力会社支援プログラム
(51)【国際特許分類】
   G06Q 10/06 20230101AFI20241219BHJP
   G06Q 10/1091 20230101ALI20241219BHJP
   G06Q 30/04 20120101ALI20241219BHJP
   G06Q 50/08 20120101ALN20241219BHJP
【FI】
G06Q10/06
G06Q10/1091
G06Q30/04
G06Q50/08
【審査請求】未請求
【請求項の数】6
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023098569
(22)【出願日】2023-06-15
(71)【出願人】
【識別番号】398040527
【氏名又は名称】株式会社オービック
(74)【代理人】
【識別番号】110002147
【氏名又は名称】弁理士法人酒井国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】貝塚 雅俊
【テーマコード(参考)】
5L010
5L049
【Fターム(参考)】
5L010AA06
5L010AA10
5L049AA06
5L049AA10
(57)【要約】
【課題】発注元が協力会社に作業を発注した場合に、発注元が当該協力会社の日報管理を支援することが可能な協力会社支援システムを提供すること。
【解決手段】本実施の形態に係る協力会社支援システムは、協力会社の業者識別情報、契約形態、職種、作業単価を関連付けて登録した業者別職種別単価マスタと、伝票番号、作業日、発注番号、プロジェクト識別情報、業者識別情報、職種、契約形態、作業時間を含む協力会社日報データを入力する協力会社日報入力手段と、前記協力会社日報データをプロジェクト識別情報毎に月次で集計し、当該協力会社日報データの業者識別情報、職種、契約形態をキーとして、前記業者別職種別単価マスタから作業単価を取得し、プロジェクト識別情報、発注番号、業者識別情報、職種、契約形態、取得した単価×作業時間で算出した検収金額を含む検収金額査定表を作成して出力する検収表出力手段と、を備えている。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
制御部を備え、発注元が協力会社に発注した場合に、協力会社の発注元に対する支払請求を支援する発注元の協力会社支援システムであって、
前記制御部は、
協力会社の業者識別情報、契約形態、職種、作業単価を関連付けて登録した業者別職種別単価マスタと、
発注番号、発注日、プロジェクト識別情報、業者識別情報、発注金額を含む発注データと、
にアクセス可能に構成されており、
伝票番号、作業日、発注番号、プロジェクト識別情報、業者識別情報、職種、契約形態、作業時間を含む協力会社日報データを入力する協力会社日報入力手段と、
前記協力会社日報データをプロジェクト識別情報毎に月次で集計し、当該協力会社日報データの業者識別情報、職種、契約形態をキーとして、前記業者別職種別単価マスタから作業単価を取得し、プロジェクト識別情報、発注番号、業者識別情報、職種、契約形態、取得した単価×作業時間で算出した検収金額を含む検収金額査定表を作成して出力する検収表出力手段と、
を備えたことを特徴する協力会社支援システム。
【請求項2】
前記制御部は、更に、
前記検収金額査定表及び前記発注データを参照して、仕入番号、仕入日、発注番号、プロジェクト識別情報、業者識別情報、作業時間である数量、発注金額、検収金額である仕入金額を含む仕入データを作成する仕入取込処理手段を備えたことを特徴とする請求項1に記載の協力会社支援システム。
【請求項3】
前記制御部は、更に、
前記仕入データに基づいて、前記協力会社で検収するための検収通知書を作成して出力する支払決済処理手段を備えたことを特徴とする請求項2に記載の協力会社支援システム。
【請求項4】
前記支払決済処理手段は、前記仕入データに基づいて、前記協力会社の前記発注元に対する請求書を代行で作成して出力する支払決済処理手段を備えたことを特徴とする請求項3に記載の協力会社支援システム。
【請求項5】
制御部を備えた情報処理装置が実行する、発注元が協力会社に発注した場合に、協力会社の発注元に対する支払請求を支援する発注元の協力会社支援方法であって、
前記制御部は、
協力会社の業者識別情報、契約形態、職種、作業単価を関連付けて登録した業者別職種別単価マスタと、
発注番号、発注日、プロジェクト識別情報、業者識別情報、発注金額を含む発注データと、
にアクセス可能に構成されており、
前記制御部において実行される、
伝票番号、作業日、発注番号、プロジェクト識別情報、業者識別情報、職種、契約形態、作業時間を含む協力会社日報データを入力する協力会社日報入力ステップと、
前記協力会社日報データをプロジェクト識別情報毎に月次で集計し、当該協力会社日報データの業者識別情報、職種、契約形態をキーとして、前記業者別職種別単価マスタから作業単価を取得し、プロジェクト識別情報、発注番号、業者識別情報、職種、契約形態、取得した単価×作業時間で算出した検収金額を含む検収金額査定表を作成して出力する検収表出力ステップと、
を含むことを特徴とする協力会社支援方法。
【請求項6】
制御部を備えた情報処理装置が実行するための、発注元が協力会社に発注した場合に、協力会社の発注元に対する支払請求を支援する協力会社支援プログラムであって、
前記制御部は、
協力会社の業者識別情報、契約形態、職種、作業単価を関連付けて登録した業者別職種別単価マスタと、
発注番号、発注日、プロジェクト識別情報、業者識別情報、発注金額を含む発注データと、
にアクセス可能に構成されており、
前記制御部において、
伝票番号、作業日、発注番号、プロジェクト識別情報、業者識別情報、職種、契約形態、作業時間を含む協力会社日報データを入力する協力会社日報入力ステップと、
前記協力会社日報データをプロジェクト識別情報毎に月次で集計し、当該協力会社日報データの業者識別情報、職種、契約形態をキーとして、前記業者別職種別単価マスタから作業単価を取得し、プロジェクト識別情報、発注番号、業者識別情報、職種、契約形態、取得した単価×作業時間で算出した検収金額を含む検収金額査定表を作成して出力する検収表出力ステップと、
を実行させるための協力会社支援プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、協力会社支援システム、協力会社支援方法、及び協力会社支援プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
例えば、建設業界では、発注元(発注会社)が協力会社に工事の作業(役務)を発注し、発注会社の社員と共に協力会社の社員が作業する場合がある。通常、作業代金の請求は、協力会社が請求書を作成して発注元に送付する。例えば、作業を依頼された協力会社が発注元に作業代金を請求する従来技術として、特許文献1がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2022-79589号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、特許文献1では、発注元が協力会社に作業を発注した場合に、発注元が当該協力会社の日報管理を支援することに関して何ら記載されていない。
【0005】
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、発注元が協力会社に作業を発注した場合に、発注元が当該協力会社の日報管理を支援することが可能な協力会社支援システム、協力会社支援方法、及び協力会社支援プログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明は、制御部を備え、発注元が協力会社に発注した場合に、協力会社の発注元に対する支払請求を支援する発注元の協力会社支援システムであって、前記制御部は、協力会社の業者識別情報、契約形態、職種、作業単価を関連付けて登録した業者別職種別単価マスタと、発注番号、発注日、プロジェクト識別情報、業者識別情報、発注金額を含む発注データと、にアクセス可能に構成されており、伝票番号、作業日、発注番号、プロジェクト識別情報、業者識別情報、職種、契約形態、作業時間を含む協力会社日報データを入力する協力会社日報入力手段と、前記協力会社日報データをプロジェクト識別情報毎に月次で集計し、当該協力会社日報データの業者識別情報、職種、契約形態をキーとして、前記業者別職種別単価マスタから作業単価を取得し、プロジェクト識別情報、発注番号、業者識別情報、職種、契約形態、取得した単価×作業時間で算出した検収金額を含む検収金額査定表を作成して出力する検収表出力手段と、を備えたことを特徴する。
【0007】
また、本発明の一態様によれば、前記制御部は、更に、前記検収金額査定表及び前記発注データを参照して、仕入番号、仕入日、発注番号、プロジェクト識別情報、業者識別情報、作業時間である数量、発注金額、検収金額である仕入金額を含む仕入データを作成する仕入取込処理手段を備えることにしてもよい。
【0008】
また、本発明の一態様によれば、前記制御部は、更に、前記仕入データに基づいて、前記協力会社で検収するための検収通知書を作成して出力する支払決済処理手段を備えることにしてもよい。
【0009】
また、本発明の一態様によれば、前記支払決済処理手段は、前記仕入データに基づいて、前記協力会社の前記発注元に対する請求書を代行で作成して出力する支払決済処理手段を備えることにしてもよい。
【0010】
また、上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明は、制御部を備えた情報処理装置が実行する、発注元が協力会社に発注した場合に、協力会社の発注元に対する支払請求を支援する発注元の協力会社支援方法であって、前記制御部は、協力会社の業者識別情報、契約形態、職種、作業単価を関連付けて登録した業者別職種別単価マスタと、発注番号、発注日、プロジェクト識別情報、業者識別情報、発注金額を含む発注データと、
にアクセス可能に構成されており、前記制御部において実行される、伝票番号、作業日、発注番号、プロジェクト識別情報、業者識別情報、職種、契約形態、作業時間を含む協力会社日報データを入力する協力会社日報入力ステップと、前記協力会社日報データをプロジェクト識別情報毎に月次で集計し、当該協力会社日報データの業者識別情報、職種、契約形態をキーとして、前記業者別職種別単価マスタから作業単価を取得し、プロジェクト識別情報、発注番号、業者識別情報、職種、契約形態、取得した単価×作業時間で算出した検収金額を含む検収金額査定表を作成して出力する検収表出力ステップと、を含むことを特徴とする。
【0011】
また、上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明は、制御部を備えた情報処理装置が実行するための、発注元が協力会社に発注した場合に、協力会社の発注元に対する支払請求を支援する協力会社支援プログラムであって、前記制御部は、協力会社の業者識別情報、契約形態、職種、作業単価を関連付けて登録した業者別職種別単価マスタと、発注番号、発注日、プロジェクト識別情報、業者識別情報、発注金額を含む発注データと、にアクセス可能に構成されており、前記制御部において、伝票番号、作業日、発注番号、プロジェクト識別情報、業者識別情報、職種、契約形態、作業時間を含む協力会社日報データを入力する協力会社日報入力ステップと、前記協力会社日報データをプロジェクト識別情報毎に月次で集計し、当該協力会社日報データの業者識別情報、職種、契約形態をキーとして、前記業者別職種別単価マスタから作業単価を取得し、プロジェクト識別情報、発注番号、業者識別情報、職種、契約形態、取得した単価×作業時間で算出した検収金額を含む検収金額査定表を作成して出力する検収表出力ステップと、を実行させるための協力会社支援プログラムであることを特徴とする。
【発明の効果】
【0012】
本発明によれば、発注元が協力会社に作業を発注した場合に、発注元が当該協力会社の日報管理を支援することが可能になるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0013】
図1図1は、本実施の形態に係る協力会社支援システムの構成の一例を示すブロック図である。
図2図2は、協力会社マスタの構成例を示す図である。
図3図3は、契約形態区分マスタの構成例を示す図である。
図4図4は、職種マスタの構成例を示す図である。
図5図5は、業者別職種別単価マスタの構成例を示す図である。
図6図6は、本実施の形態に係る協力会社支援システムの制御部の全体の処理の流れを説明するためのフローを示す図である。
図7図7は、本実施の形態に係る協力会社支援システムの制御部の処理の具体例を説明するための図である。
図8図8は、本実施の形態に係る協力会社支援システムの制御部の処理の具体例を説明するための図である。
図9図9は、本実施の形態に係る協力会社支援システムの制御部の処理の具体例を説明するための図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
本発明の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、本発明は本実施形態により限定されるものではない。
【0015】
[1.概要]
例えば、建設業界では、発注元(発注会社)が協力会社(下請会社や子会社等)に工事の作業(役務)を発注し、発注会社の社員と共に協力会社の社員が作業する場合がある。通常、作業代金の請求は、協力会社が請求書を作成して発注元に送付する。
【0016】
しかしながら、協力会社の管理能力が低い場合(例えば、一人親方など)には、作業時間の集計や請求書の作成を発注者が代わりに行う場合がある。
【0017】
この場合、請求書に記載される作業単価および検収金額は、本来は協力会社から提示するものだが、上記のような関係性にある場合は発注会社が金額を示し、協力会社の確認をもって支払が行われる場合があり、協力会社に不利となり得る建設業界特有の慣習があった。
【0018】
そこで、本実施の形態では、発注元が協力会社に作業を発注した場合に、発注元が当該協力会社の日報管理を支援して、当該協力会社の発注元に対する請求が容易かつ適正になるように支援することにしている。
【0019】
具体的には、本実施の形態では、単価をランクにより決め、勤怠実績が役務提供の根拠となる派遣業を参考に、(1)協力会社日報時間の管理よる検収根拠の明確化、及び、これをもとにした検収通知書の作成、(2)業者別職種別の単価マスタを設け、協力会社の提出する日報情報との連動による原価管理を行えるようにし、適正な原価管理と協力会社を守ることを意図した機能となっている。
【0020】
これにより、日報情報を元に支払を行うことが前提ではあるが、支払・請求根拠を発注元と協力会社間で互いに確認し合うことできる。また、協力会社の出来高検収などの根拠により下請法対策、協力会社との明瞭な計上基準をもつこととなり、この結果、協力会社の生産性などの評価情報として使用することもできる。
【0021】
本発明の協力会社支援システムは、建設業界において、発注元が協力会社に作業を発注した場合に限られず、他の業界にも広く適用可能であり、例えば、自社工場や自社オフィスなどに協力会社社員が駐在する場合等の協力会社の作業管理を行う場合に広く適用可能である。
【0022】
[2.構成]
本実施形態に係る協力会社支援システムの構成の一例について、図1を参照して説明する。図1は、情報処理装置の構成の一例を示すブロック図である。本実施形態に係る協力会社支援システムは、例えば、建設業界の発注元(発注会社)が協力会社に作業を発注する場合等において好適に使用できる。
【0023】
協力会社支援システム100は、市販のデスクトップ型パーソナルコンピュータである。なお、協力会社支援システム100は、デスクトップ型パーソナルコンピュータのような据置型情報処理装置に限らず、市販されているノート型パーソナルコンピュータ、PDA(Personal Digital Assistants)、スマートフォン、タブレット型パーソナルコンピュータなどの携帯型情報処理装置であってもよい。
【0024】
協力会社支援システム100は、制御部102と通信インターフェース部104と記憶部106と入出力インターフェース部108と、を備えている。協力会社支援システム100が備えている各部は、任意の通信路を介して通信可能に接続されている。
【0025】
通信インターフェース部104は、ルータ等の通信装置及び専用線等の有線又は無線の通信回線を介して、協力会社支援システム100をネットワーク300に通信可能に接続する。通信インターフェース部104は、他の装置と通信回線を介してデータを通信する機能を有する。ここで、ネットワーク300は、協力会社支援システム100と、端末400・・・やサーバ200とを相互に通信可能に接続する機能を有し、例えばインターネットやLAN(Local Area Network)等である。
【0026】
端末400・・・は、発注会社の技術部門、営業部門、経理部門等で使用される端末であり、ネットワーク300を介して協力会社支援システム100とデータ通信可能に構成されている。
【0027】
入出力インターフェース部108には、入力装置112及び出力装置114が接続されている。出力装置114には、モニタ(家庭用テレビを含む)の他、スピーカやプリンタを用いることができる。入力装置112には、キーボード、マウス、及びマイクの他、マウスと協働してポインティングデバイス機能を実現するモニタを用いることができる。なお、以下では、出力装置114をモニタ114とし、入力装置112をキーボード112またはマウス112として記載する場合がある。
【0028】
記憶部106には、各種のデータベース、テーブル、及びファイルなどが格納される。記憶部106には、OS(Operating System)と協働してCPU(Central Processing Unit)に命令を与えて各種処理を行うためのコンピュータプログラムが記録される。記憶部106として、例えば、RAM(Random Access Memory)・ROM(Read Only Memory)等のメモリ装置、ハードディスクのような固定ディスク装置、フレキシブルディスク、及び光ディスク等を用いることができる。また、記憶部106は、協力会社マスタ106aと、契約形態区分マスタ106bと、職種マスタ106cと、業者別職種別単価マスタ106dと、発注データと、協力会社日報データと、検収金額査定表と、仕入データと、検収通知書と、請求書と、を格納する。
【0029】
図2は、協力会社マスタ106aの構成例を示す図である。図3は、契約形態区分マスタ106bの構成例を示す図である。図4は、職種マスタ106cの構成例を示す図である。図5は、業者別職種別単価マスタ106dの構成例を示す図である。
【0030】
協力会社マスタ106aは、図2に示すように、協力会社の業者コード、業者名、住所、電話番号等を関連付けて登録したテーブル等で構成することができる。協力会社マスタ106aは、例えば、業者コードと業者名を変換する場合や、検収通知者/請求書を協力会社に送付する際に宛先(住所)が参照される。同図に示す例では、3行目は、業者コー「ドG20001」、業者名「○○塗装」、住所「東京都品川区」、電話番号「03-XXXX-XXXX」となっている。
【0031】
契約形態区分マスタ106bは、図3に示すように、契約形態コードと契約形態名を関連付けて登録したテーブル等で構成することができる。契約形態区分マスタ106bは、例えば、契約形態コードと契約形態名を変換する際に参照される。同図に示す例では、1行目は、契約形態コード「1」、契約形態名「請負」、2行目は、契約形態コード「2」、契約形態名「常用」となっている。
【0032】
職種マスタ106cは、図4に示すように、職種コード、職種名を関連付けて登録したテーブル等で構成することができる。職種マスタ106cは、例えば、職種コードと職種名を変換する際に参照される。同図に示す例では、2行目は、職種コード「20」、職種名「溶接工」、3行目は、職種コード「30」、職種名「仕上工」となっている。
【0033】
業者別職種別単価マスタ106dは、図5に示すように、協力会社の業者識別情報(業者コード及び/又は業者名)、契約形態(契約形態コード及び/又は契約形態名)、職種(職種コード及び/又は職種名)、作業単価を関連付けて登録したテーブル等で構成することができる。業者別職種別単価マスタ106dは、業者毎に、契約形態・職種に応じて作業単価を設定したマスタである。作業単価の算出に関して自社内で契約総額を総工数から割り戻した見做しの作業単価をセットしている。そのため、作業単価と作業時間を乗じた金額が、最終的に契約総額と一致するように設定されている。
【0034】
同図に示す例では、8行目は、業者コード「G20001」、契約形態コード「1:請負」、職種コード「20:溶接工」、作業単価「2,000」、9行目は、業者コード「G20001」、契約形態コード「1:請負」、職種コード「30:仕上工」、作業単価「2,300」となっている。
【0035】
発注データは、発注番号、発注日、プロジェクト識別情報(プロジェクトNO及び/又はプロジェクト名)、業者識別情報(業者コード及び/又は業者名)、数量、発注金額を含んでいてもよい(図7(A)参照)。
【0036】
協力会社日報データは、伝票番号、作業日、発注番号、プロジェクト識別情報(プロジェクトNO及び/又はプロジェクト名)、業者識別情報(業者コード及び/又は業者名)、職種、契約形態、作業時間を含んでいてもよい(図7(B)参照)。
【0037】
検収金額査定表は、プロジェクト識別情報(プロジェクトNO及び/又はプロジェクト名)、発注番号、業者識別情報(業者コード及び/又は業者名)、職種、契約形態、作業時間、検収金額を含んでいてもよい(図7(C)参照)。業者別職種別単価マスタ106dを参照して、作業時間*単価で検収金額を計算する。
【0038】
仕入データは、仕入番号、仕入日、発注番号、プロジェクト識別情報(プロジェクトNO及び/又はプロジェクト名)、業者識別情報(業者コード及び/又は業者名)、数量、発注金額、仕入金額を含んでいてもよい(図7(D)参照)。
【0039】
検収通知書は、通知先(業者:協力会社)、当月検収金額、内訳(発注番号、プロジェクトNO、契約形態、職種、時間、検収金額)を含んでいてもよい(図8(B)参照)。
【0040】
請求書は、請求先(発注元)、当月請求金額、請求元(業者:協力会社)、内訳(発注番号、プロジェクトNO、契約形態、職種、時間、請求額)を含んでいてもよい(図8(C)参照)。
【0041】
制御部102は、協力会社支援システム100を統括的に制御するCPU等である。制御部102は、OS等の制御プログラム・各種の処理手順等を規定したプログラム・所要データなどを格納するための内部メモリを有し、格納されているこれらのプログラムに基づいて種々の情報処理を実行する。
【0042】
制御部102は、記憶部106に格納されている、協力会社マスタ106a、契約形態区分マスタ106b、職種マスタ106c、業者別職種別単価マスタ106d、発注データ、協力会社日報データ、検収金額査定表、仕入データ、検収通知書、請求書にアクセス可能に構成されている。なお、これらの協力会社マスタ106a、契約形態区分マスタ106b、職種マスタ106c、業者別職種別単価マスタ106d、発注データ、協力会社日報データ、検収金額査定表、仕入データ、検収通知書、請求書は、他の場所(例えば、サーバ200)に格納されていてもよく、制御部102がアクセス可能な構成であればよい。
【0043】
制御部102は、機能概念的に、発注入力部102aと、協力会社日報入力部102bと、査定表出力部102cと、仕入取込処理部102dと、支払決済処理部102eと、マスタメンテ部102fと、画面表示制御部102gと、を備えている。
【0044】
発注入力部102aは、例えば、技術部門の端末400からのリクエストに応じて発注入力画面を提供し、当該発注入力画面上での技術部門の端末400のオペレータの操作に応じて、発注番号、発注日、プロジェクト識別情報、業者識別情報、発注金額を含む発注データを入力して記憶部106に登録する。
【0045】
協力会社日報入力部102bは、例えば、業務部門の端末400からのリクエストに応じて協力会社日報入力画面を提供し、当該協力会社日報入力画面上での業務部門の端末400のオペレータの操作に応じて、伝票番号、作業日、発注番号、プロジェクト識別情報、業者識別情報、職種、契約形態、作業時間を含む協力会社日報データを入力して記憶部106に登録する。
【0046】
査定表出力部102cは、記憶部106に格納した協力会社日報データをプロジェクト識別情報毎に月次で集計し、協力会社日報データの業者識別情報、職種、契約形態をキーとして、業者別職種別単価マスタ106dから単価を取得し、プロジェクト識別情報、発注番号、業者識別情報、職種、契約形態、取得した単価×作業時間で算出した検収金額を含む検収金額査定表を記憶部106に登録する。
【0047】
仕入取込処理部102dは、例えば、経理部門の端末400からのリクエストに応じて仕入入力画面を提供し、当該仕入入力画面上での経理部門の端末400のオペレータの操作に応じて、前記記憶部106に格納した検収金額査定表及び発注データを参照して、仕入番号、仕入日、発注番号、プロジェクト識別情報、業者識別情報、作業時間である数量、発注金額、検収金額である仕入金額を含む仕入データを入力して、記憶部106に登録する。
【0048】
支払決済処理部102eは、例えば、経理部門の端末400からのリクエストに応じて出力画面を提供し、当該出力画面上での経理部門の端末400のオペレータの操作に応じて、記憶部106に登録した仕入データに基づいて、協力会社で検収するための検収通知書を作成して、記憶部106に登録すると共に表示出力及び/又は印刷出力し、また、協力会社の発注元に対する請求書を代行で作成して、記憶部106に登録すると共に表示出力及び/又は印刷出力する。
【0049】
マスタメンテ部102fは、例えば、モニタ114に表示されるマスタメンテ画面上でのオペレータの操作等に応じて、協力会社マスタ106a、契約形態区分マスタ106b、職種マスタ106c、業者別職種別単価マスタ106dのデータの登録・削除・更新等の編集を行う。
【0050】
画面表示制御部102gは、例えば、モニタ114に表示する各種画面(例えば、マスタメンテ画面等)や端末400・・・に提供する各種画面(例えば、発注入力画面、協力会社日報入力画面、仕入入力画面、出力画面等)の表示及びその入力の受付を制御する。
【0051】
[3.具体例]
図1図9を参照して、本実施の形態に係る協力会社支援システム100の制御部102の処理の具体例を説明する。
【0052】
(3-1.全体の処理)
図6は、本実施の形態に係る協力会社支援システム100の制御部102の全体の処理の流れを説明するためのフローを示す図である。図6を参照して、本実施の形態に係る協力会社支援システム100の全体の処理の流れを説明する。
【0053】
図2において、技術部門では、発注データを入力して、発注データが承認された場合は、発注データに基づいた注文書を協力会社に送付(メール、FAX、郵送等)する。具体的には、発注入力部102aは、発注入力処理を実行する(ステップS1)。発注入力処理では、発注入力部102aは、例えば、技術部門の端末400からのリクエストに応じて発注入力画面を提供し、当該発注入力画面上での技術部門の端末400のオペレータの操作に応じて、発注番号、発注日、プロジェクト識別情報、業者識別情報、発注金額を含む発注データを入力して記憶部106に登録する。
【0054】
業務部門では、例えば、協力会社の業者日報(手書)に基づいて、協力会社の社員の日報を協力会社に替わって入力し、当該日報を月単位で集計した検収金額査定表を出力する。具体的には、協力会社日報入力部102bは、協力会社日報入力処理を実行する(ステップS2)。協力会社日報入力処理では、協力会社日報入力部102bは、例えば、業務部門の端末400からのリクエストに応じて協力会社日報入力画面を提供し、当該協力会社日報入力画面上での業務部門の端末400のオペレータの操作に応じて、伝票番号、作業日、発注番号、プロジェクト識別情報、業者識別情報、職種、契約形態、作業時間を含む協力会社日報データを入力して記憶部106に登録する。
【0055】
次に、査定表出力部102cは、検収表出力処理を実行する(ステップS3)。検収表出力処理では、査定表出力部102cは、記憶部106に格納した協力会社日報データをプロジェクト識別情報毎に月次で集計し、協力会社日報データの業者識別情報、職種、契約形態をキーとして、業者別職種別単価マスタ106dから作業単価を取得し、プロジェクト識別情報、発注番号、業者識別情報、職種、契約形態、取得した作業単価×作業時間で算出した検収金額を含む検収金額査定表を記憶部106に登録する。
【0056】
経理部門では、検収金額査定表に基づいて仕訳データを作成し、仕訳データに基づいて検収通知書及び請求書を作成して、協力会社に送付する。具体的には、仕入取込処理部102dは、仕入取込処理を実行する(ステップS4)。仕入取込処理では、仕入取込処理部102dは、例えば、経理部門の端末400からのリクエストに応じて仕入入力画面を提供し、当該仕入入力画面上での経理部門の端末400のオペレータの操作に応じて、記憶部106に格納した検収金額査定表及び発注データを参照して、仕入番号、仕入日、発注番号、プロジェクト識別情報、業者識別情報、作業時間である数量、発注金額、検収金額である仕入金額を含む仕入データを入力して、記憶部106に登録する。
【0057】
また、支払決済処理部102eは、支払決済処理を実行する(ステップS5)。支払決済処理では、支払決済処理部102eは、例えば、経理部門の端末400からのリクエストに応じて出力画面を提供し、当該出力画面上での経理部門の端末400のオペレータの操作に応じて、記憶部106に登録した仕入データに基づいて、検収通知書及び請求書を作成して、記憶部106に登録すると共に表示出力及び/又は印刷出力する。
【0058】
(3-2.具体例)
図7図9は、本実施の形態に係る協力会社支援システム100の制御部102の処理の具体例を説明するためのサンプルデータを示す図である。図7図9を参照して、本実施の形態に係る協力会社支援システム100の制御部102の処理の具体例を説明する。
以下の説明では、図2図5の協力会社マスタ106a、契約形態区分マスタ106b、職種マスタ106c、業者別職種別単価マスタ106dのデータ例を使用して説明する。
【0059】
(S1:発注入力処理)
図7を参照して、発注入力処理の具体例を説明する。発注入力部102aは、例えば、技術部門の端末400からのリクエストに応じて発注入力画面を提供し、当該発注入力画面上での技術部門の端末400のオペレータの操作に応じて、発注番号、発注日、プロジェクト識別情報、業者識別情報、発注金額を含む発注データを入力して記憶部106に登録する。発注入力処理では、協力会社への発注情報を登録する。
【0060】
図7(A)は、発注データのデータ例を示す図である。発注データは、発注番号、発注日、プロジェクトNO、プロジェクト名、業者コード、数量、発注金額の項目を備えている。同図に示す例では、1行目は、発注番号「HA230401」、発注日「2023/4/3」、プロジェクトNO「PJ0001」、プロジェクト名「A工事」、業者コード「G20001:○○塗装」、数量「一式」、発注金額「120,000」、2行目は、発注番号「HA230402」、発注日「2023/443」、プロジェクトNO「PJ0002」、プロジェクト名「B工事」、業者コード「G20001:○○塗装」、数量「一式」、発注金額「50,000」となっている。
【0061】
(S2:協力会社日報入力処理)
図7を参照して、協力会社日報入力処理の具体例を説明する。協力会社日報入力部102bは、例えば、業務部門の端末400からのリクエストに応じて協力会社日報入力画面を提供し、当該協力会社日報入力画面上での業務部門の端末400のオペレータの操作に応じて、伝票番号、作業日、発注番号、プロジェクト識別情報、業者識別情報、職種、契約形態、作業時間を含む協力会社日報データを入力して記憶部106に登録する。協力会社日報入力処理では、協力会社より受領する日報をもとに、システム上で職種、契約形態、作業時間等の情報を登録する。
【0062】
図7(B)は、協力会社日報データのデータ例を示す図である。協力会社日報データは、伝票番号、作業日、発注番号、プロジェクトNO、プロジェクト名、業者コード、職種、契約形態、作業時間の項目を備えている。同図に示す例では、1行目は、伝票番号「NP2304G101」、作業日「2023/4/4」、発注番号「HA230401」、プロジェクトNO「PJ0001」、プロジェクト名「A工事」、業者コード「G20001:○○塗装」、職種「20:溶接工」、契約形態「1:請負」、作業時間「7.30」、2行目は、伝票番号「NP2304G102」、作業日「2023/4/5」、発注番号「HA230401」、プロジェクトNO「PJ0001」、プロジェクト名「A工事」、業者コード「G20001:○○塗装」、職種「20:溶接工」、契約形態「1:請負」、作業時間「5.00」、3行目は、伝票番号「NP2304G102」、作業日「2023/4/5」、発注番号「HA230402」、プロジェクトNO「PJ0002」、プロジェクト名「B工事」、業者コード「G20001:○○塗装」、職種「30:仕上工」、契約形態「1:請負」、作業時間「2.30」となっている。
【0063】
(S3:査定表出力処理)
図7を参照して、査定表出力処理の具体例を説明する。査定表出力部102cは、記憶部106に格納した協力会社日報データをプロジェクト識別情報毎に月次で集計し、協力会社日報データの業者識別情報、職種、契約形態をキーとして、業者別職種別単価マスタ106dから単価を取得し、プロジェクト識別情報、発注番号、業者識別情報、職種、契約形態、取得した単価×作業時間で算出した検収金額を含む検収金額査定表を記憶部106に登録する。査定表出力処理では、協力会社日報データ入力をもとに、月次で集計した職種別、契約形態別の作業時間を出力する。
【0064】
図7(C)は、検収金額査定表のデータ例を示す図である。検収金額査定表は、プロジェクトNO、プロジェクト名、発注番号、業者コード、職種、契約形態、時間、検収金額の項目を備えている。検出時間は、業者コード、職種、契約形態をキーとして、業者別職種別単価マスタ106dから作業単価を取得し、作業時間×作業単価で計算する。
【0065】
同図に示す例では、1行目は、プロジェクトNO「PJ0001」、プロジェクト名「A工事」、業者コード「G20001:○○塗装」、職種「20:溶接工」、契約形態「1:請負」、作業時間「12.30(=7.30+5.00)」、検収金額「25,000」となっている。検収時間は、業者コード「G20001:○○塗装」、職種「20:溶接工」、契約形態「1:請負」をキーとして、図5の業者別職種別単価マスタ106dから作業単価「2,000」を取得し、単価「2,000」×時間「12.30」=25,000で算出する。
【0066】
2行目は、発注番号「HA230402」、発注日「2023/443」、プロジェクトNO「PJ0002」、プロジェクト名「B工事」、業者コード「G20001:○○塗装」、「30:仕上工」、契約形態「1:請負」、時間「2.30」、検収金額「5,750」となっている。検収時間は、業者コード「G20001:○○塗装」、「30:仕上工」、契約形態「1:請負」をキーとして、図5の業者別職種別単価マスタ106dから単価「2,300」を取得し、単価「2,300」×時間「2.30」=5,750で算出する。
【0067】
(S4:仕入取込処理)
図7を参照して、仕入取込処理の具体例を説明する。仕入取込処理部102dは、例えば、経理部門の端末400からのリクエストに応じて仕入入力画面を提供し、当該仕入入力画面上での経理部門の端末400のオペレータの操作に応じて、前記記憶部106に格納した検収金額査定表及び発注データを参照して、仕入番号、仕入日、発注番号、プロジェクト識別情報、業者識別情報、作業時間である数量、発注金額、検収金額である仕入金額を含む仕入データを入力して、記憶部106に登録する。仕入取込処理では、仕入取込などの原価計上機能にて、検収金額査定表の取込を行い、原価計上ならびに仕入データを作成する。
【0068】
図7は、仕入データのデータ例を示す図である。仕入データは、仕入番号、仕入日、発注番号、プロジェクトNO、業者コード、数量、発注金額、仕入金額の項目を備えている。同図に示す例では、1行目は、仕入番号「SI230401」、仕入日「2023/4/30」、発注番号「HA230401」、プロジェクトNO「PJ0001」、業者コード「G20001:○○塗装」、数量「12.30時間」、発注金額「120,000」、仕入金額「25,000」、2行目は、仕入番号「SI230402」、仕入日「2023/4/30」、発注番号「HA230402」、プロジェクトNO「PJ0002」、業者コード「G20001:○○塗装」、数量「2.30時間」、発注金額「50,000」、仕入金額「5,750」となっている。
【0069】
(S5:支払決済処理)
図8を参照して、支払決済処理の具体例を説明する。支払決済処理部102eは、例えば、経理部門の端末400からのリクエストに応じて出力画面を提供し、当該出力画面上での経理部門の端末400のオペレータの操作に応じて、記憶部106に登録した仕入データに基づいて、検収通知書及び請求書を作成して、記憶部106に登録すると共に表示出力及び/又は印刷出力する。検収通知書及び請求書は協力会社へ提出する。協力会社では、検収通知書及び請求書を確認して、発注元に請求書を送付する。
【0070】
図8(A)は、仕入データの例(図7(D)と同じ)、図8(B)は、検収通知書の例、図8(C)は、請求書の例を示している。
【0071】
検収通知書は、図8(B)に示すように、通知先(業者:協力会社)、当月検収金額、内訳(発注番号、プロジェクトNO、契約形態、職種、時間、検収金額)の項目を備えている。
【0072】
請求書は、図8(C)に示すように、請求先(自社)、当月請求金額、請求元(業者:協力会社)、内訳(発注番号、プロジェクトNO、契約形態、職種、時間、請求額)の項目を備えている。
【0073】
(業界課題)
図9を参照して、業界課題を説明する。図9は、業界課題を説明するための図であり、(A)は、従来の各月の作業時間、累計作業時間、支払金額の例、(B)は、(A)をグラフ化した図、(C)は、本発明により改善された場合の各月の作業時間、累計作業時間、支払金額の例、(D)は、(C)をグラフ化した図を示している。これらの例は、工期3か月の契約において、累計作業時間80時間、契約額320,000円とした場合の支払額を示したものである。
【0074】
本来、契約に対する作業対価(=支払)及び原価計上は作業実績に応じて行われるべきものであり、本発明では、協力会社の作用時間や作業内容をシステム上で管理することで、当月の作業実績に応じた対価を、根拠をもって行えるようにした。
【0075】
発注者側の立場が強いなど、協力会社との関係性において上下関係が存在する場合に、作業時間に対応しない支払金額や原価の過少計上を恣意的に行うことができてしまう。
【0076】
従来は、例えば、図9(A)、(C)に示すように、1ヶ月目は、作業時間が「30」、支払金額が「70,000」、3ヶ月目は、作業時間が「20」、支払金額が「150,000」となっており、1ヶ月目よりも3ヶ月目の作業時間が少ないにも関わらず、3ヶ月目のほうを支払金額が多くすることも、発注者側の裁量にて行えてしまうことも一つの課題であった。すなわち、発注者側の裁量で対価の支払時期を任意に決定できてしまうという問題があった。
【0077】
本発明では、上記のような業界課題を解決するとともに、原価管理上のあるべき形や、協力会社を守ることも意図したものとなっている。すなわち、本発明では、上述したように、発注元が入力した協力会社日報データをプロジェクト毎に月次で集計し、作業単価×作業時間で検収金額(支払金額)を算出することで、月毎に、作業時間に対応した支払金額となるようにしている。
【0078】
例えば、本発明では、例えば、図9(B)、(D)に示すように、1ヶ月目は、作業時間が「30」、支払金額が「120,000」、3ヶ月目は、作業時間が「20」、支払金額が「80,000」となっており、月毎に、作業時間に対応した支払金額となるようにしている。このように、支払金額は作業時間に比例させることが望ましく、単月で見た場合は、等間隔で推移することが望ましい。
【0079】
以上説明したように、本実施の形態によれば、協力会社の業者識別情報、契約形態、職種、作業単価を関連付けて登録した業者別職種別単価マスタ106dと、伝票番号、作業日、発注番号、プロジェクト識別情報、業者識別情報、職種、契約形態、作業時間を含む協力会社日報データを入力する協力会社日報入力部102bと、前記協力会社日報データをプロジェクト識別情報毎に月次で集計し、当該協力会社日報データの業者識別情報、職種、契約形態をキーとして、前記業者別職種別単価マスタから作業単価を取得し、プロジェクト識別情報、発注番号、業者識別情報、職種、契約形態、取得した単価×作業時間で算出した検収金額を含む検収金額査定表を作成して出力する査定表出力部102cと、を備えているので、発注元が当該協力会社の日報管理を支援することが可能となる。
【0080】
[4.国連が主導する持続可能な開発目標(SDGs)への貢献]
本実施形態により、業務効率化や企業の適切な経営判断を推進することに寄与することができるので、SDGsの目標8及び9に貢献することが可能となる。
【0081】
また、本実施形態により、廃棄ロス削減や、ペーパレス・電子化を推進することに寄与することができるので、SDGsの目標12、13及び15に貢献することが可能となる。
【0082】
また、本実施形態により、統制、ガバナンス強化に寄与することができるので、SDGsの目標16に貢献することが可能となる。
【0083】
[5.他の実施形態]
本発明は、上述した実施形態以外にも、特許請求の範囲に記載した技術的思想の範囲内において種々の異なる実施形態にて実施されてよいものである。
【0084】
例えば、実施形態において説明した各処理のうち、自動的に行われるものとして説明した処理の全部または一部を手動的に行うこともでき、あるいは、手動的に行われるものとして説明した処理の全部または一部を公知の方法で自動的に行うこともできる。
【0085】
また、本明細書中や図面中で示した処理手順、制御手順、具体的名称、各処理の登録データや検索条件等のパラメータを含む情報、画面例、データベース構成については、特記する場合を除いて任意に変更することができる。
【0086】
また、協力会社支援システム100に関して、図示の各構成要素は機能概念的なものであり、必ずしも物理的に図示の如く構成されていることを要しない。
【0087】
例えば、協力会社支援システム100が備える処理機能、特に制御部にて行われる各処理機能については、その全部または任意の一部を、CPUおよび当該CPUにて解釈実行されるプログラムにて実現してもよく、また、ワイヤードロジックによるハードウェアとして実現してもよい。尚、プログラムは、本実施形態で説明した処理を情報処理装置に実行させるためのプログラム化された命令を含む一時的でないコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録されており、必要に応じて協力会社支援システム100に機械的に読み取られる。すなわち、ROMまたはHDD(Hard Disk Drive)などの記憶部などには、OSと協働してCPUに命令を与え、各種処理を行うためのコンピュータプログラムが記録されている。このコンピュータプログラムは、RAMにロードされることによって実行され、CPUと協働して制御部を構成する。
【0088】
また、このコンピュータプログラムは、協力会社支援システム100に対して任意のネットワークを介して接続されたアプリケーションプログラムサーバに記憶されていてもよく、必要に応じてその全部または一部をダウンロードすることも可能である。
【0089】
また、本実施形態で説明した処理を実行するためのプログラムを、一時的でないコンピュータ読み取り可能な記録媒体に格納してもよく、また、プログラム製品として構成することもできる。ここで、この「記録媒体」とは、メモリーカード、USB(Universal Serial Bus)メモリ、SD(Secure Digital)カード、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM、EPROM(Erasable Programmable Read Only Memory)、EEPROM(登録商標)(Electrically Erasable and Programmable Read Only Memory)、CD-ROM(Compact Disk Read Only Memory)、MO(Magneto-Optical disk)、DVD(Digital Versatile Disk)、および、Blu-ray(登録商標) Disc等の任意の「可搬用の物理媒体」を含むものとする。
【0090】
また、「プログラム」とは、任意の言語または記述方法にて記述されたデータ処理方法であり、ソースコードまたはバイナリコード等の形式を問わない。なお、「プログラム」は必ずしも単一的に構成されるものに限られず、複数のモジュールやライブラリとして分散構成されるものや、OSに代表される別個のプログラムと協働してその機能を達成するものをも含む。なお、実施形態に示した各装置において記録媒体を読み取るための具体的な構成および読み取り手順ならびに読み取り後のインストール手順等については、周知の構成や手順を用いることができる。
【0091】
記憶部に格納される各種のデータベース等は、RAM、ROM等のメモリ装置、ハードディスク等の固定ディスク装置、フレキシブルディスク、及び、光ディスク等のストレージ手段であり、各種処理やウェブサイト提供に用いる各種のプログラム、テーブル、データベース、及び、ウェブページ用ファイル等を格納する。
【0092】
また、協力会社支援システム100は、既知のパーソナルコンピュータまたはワークステーション等の情報処理装置として構成してもよく、また、任意の周辺装置が接続された当該情報処理装置として構成してもよい。また、協力会社支援システム100は、当該装置に本実施形態で説明した処理を実現させるソフトウェア(プログラムまたはデータ等を含む)を実装することにより実現してもよい。
【0093】
更に、装置の分散・統合の具体的形態は図示するものに限られず、その全部または一部を、各種の付加等に応じてまたは機能負荷に応じて、任意の単位で機能的または物理的に分散・統合して構成することができる。すなわち、上述した実施形態を任意に組み合わせて実施してもよく、実施形態を選択的に実施してもよい。
【符号の説明】
【0094】
100 協力会社支援システム
102 制御部
102a 発注入力部
102b 協力会社日報入力部
102c 査定表出力部
102d 仕入取込処理部
102e 支払決済処理部
102f マスタメンテ部
102g 画面表示制御部
104 通信インターフェース部
106 記憶部
106a 協力会社マスタ
106b 契約形態区分マスタ
106c 職種マスタ
106d 業者別職種別単価マスタ
108 入出力インターフェース部
112 入力装置
114 出力装置
200 サーバ
300 ネットワーク
400 端末
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9