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特開2024-179615情報処理装置、情報処理方法、および情報処理プログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024179615
(43)【公開日】2024-12-26
(54)【発明の名称】情報処理装置、情報処理方法、および情報処理プログラム
(51)【国際特許分類】
   G06Q 30/0601 20230101AFI20241219BHJP
【FI】
G06Q30/0601 330
【審査請求】未請求
【請求項の数】10
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023098598
(22)【出願日】2023-06-15
(71)【出願人】
【識別番号】500257300
【氏名又は名称】LINEヤフー株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002147
【氏名又は名称】弁理士法人酒井国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】山田 貴史
(72)【発明者】
【氏名】小川 知紘
(72)【発明者】
【氏名】舛田 恵一
(72)【発明者】
【氏名】廣瀬 雄規
【テーマコード(参考)】
5L030
5L049
【Fターム(参考)】
5L030BB08
5L049BB08
(57)【要約】
【課題】利便性のより高いコンテンツを提供することができる情報処理装置、情報処理方法、および情報処理プログラムを提供すること。
【解決手段】本願に係る情報処理装置は、受付部と、特定部と、選択部と、提供部とを備える。受付部は、第1コンテンツのうちユーザによって強調表示の指定が行われた部分に対する選択を受け付ける。特定部は、受付部によって受け付けられた部分の文字列に関連するユーザの過去の検索結果である過去検索結果を特定する。選択部は、特定部によって特定された過去検索結果から1以上のコンテンツを1以上の第2コンテンツとして選択する。提供部は、選択部によって選択された1以上の第2コンテンツの情報を提供する。
【選択図】図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1コンテンツのうちユーザによって強調表示の指定が行われた部分に対する選択を受け付ける受付部と、
前記受付部によって受け付けられた部分の文字列に関連する前記ユーザの過去の検索結果である過去検索結果を特定する特定部と、
前記特定部によって特定された前記過去検索結果から1以上のコンテンツを1以上の第2コンテンツとして選択する選択部と、
前記選択部によって選択された前記1以上の第2コンテンツの情報を提供する提供部と、を備える
ことを特徴とする情報処理装置。
【請求項2】
前記特定部は、
前記ユーザの属性単位の前記過去検索結果を前記ユーザの属性毎に特定し、
前記選択部は、
前記ユーザの属性単位の前記過去検索結果から1以上のコンテンツを1以上の第2コンテンツとして前記ユーザの属性毎に選択する
ことを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項3】
前記特定部は、
前記受付部によって受け付けられた前記選択を行った他のユーザの属性と共通する属性の前記ユーザの前記過去検索結果を特定する
ことを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項4】
前記特定部は、
前記受付部によって受け付けられた部分の文字列に関連する前記ユーザの過去の検索結果が複数ある場合に、最も新しい検索結果を前記過去検索結果として特定する
ことを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項5】
前記特定部は、
前記受付部によって受け付けられた部分の文字列を含む検索クエリによる過去の検索結果を前記過去検索結果として特定する
ことを特徴とする請求項1~4のいずれか1つに記載の情報処理装置。
【請求項6】
前記特定部は、
前記受付部によって受け付けられた部分の複数の文字列を含む検索クエリによる過去の検索結果を前記過去検索結果として特定する
ことを特徴とする請求項5に記載の情報処理装置。
【請求項7】
前記提供部は、
前記選択部によって選択された前記第2コンテンツが複数ある場合に、予め定められた提供順序で複数の前記第2コンテンツの情報を提供する
ことを特徴とする請求項1~4のいずれか1つに記載の情報処理装置。
【請求項8】
前記提供部は、
前記受付部によって受け付けられた前記選択を行った他のユーザの属性との類似度が高い属性の前記ユーザの検索結果に応じた前記第2コンテンツの情報から順に提供する
ことを特徴とする請求項7に記載の情報処理装置。
【請求項9】
コンピュータが実行する情報処理方法であって、
第1コンテンツのうちユーザによって強調表示の指定が行われた部分に対する選択を受け付ける受付工程と、
前記受付工程によって受け付けられた部分の文字列に関連する前記ユーザの過去の検索結果である過去検索結果を特定する特定工程と、
前記特定工程によって特定された前記過去検索結果から1以上のコンテンツを1以上の第2コンテンツとして選択する選択工程と、
前記選択工程によって選択された前記1以上の第2コンテンツの情報を提供する提供工程と、を含む
ことを特徴とする情報処理方法。
【請求項10】
第1コンテンツのうちユーザによって強調表示の指定が行われた部分に対する選択を受け付ける受付手順と、
前記受付手順によって受け付けられた部分の文字列に関連する前記ユーザの過去の検索結果である過去検索結果を特定する特定手順と、
前記特定手順によって特定された前記過去検索結果から1以上のコンテンツを1以上の第2コンテンツとして選択する選択手順と、
前記選択手順によって選択された前記1以上の第2コンテンツの情報を提供する提供手順と、をコンピュータに実行させる
ことを特徴とする情報処理プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報処理装置、情報処理方法、および情報処理プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、ニュース等のコンテンツを提供したユーザからコンテンツに対する評価(例えば、「いいね」等)の反応を受け付け、ユーザの反応を他のユーザが見ることができる技術がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2010-063008号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、従来技術では、利便性のより高いコンテンツを提供する点で改善の余地があった。
【0005】
本願は、上記に鑑みてなされたものであって、利便性のより高いコンテンツを提供することができる情報処理装置、情報処理方法、および情報処理プログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本願に係る情報処理装置は、受付部と、特定部と、選択部と、提供部とを備える。受付部は、第1コンテンツのうちユーザによって強調表示の指定が行われた部分に対する選択を受け付ける。特定部は、受付部によって受け付けられた部分の文字列に関連するユーザの過去の検索結果である過去検索結果を特定する。選択部は、特定部によって特定された過去検索結果から1以上のコンテンツを1以上の第2コンテンツとして選択する。提供部は、選択部によって選択された1以上の第2コンテンツの情報を提供する。
【発明の効果】
【0007】
実施形態の一態様によれば、利便性のより高いコンテンツを提供することができるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1図1は、実施形態に係る情報処理の一例を示す図である。
図2図2は、実施形態に係る情報処理システムの構成の一例を示す図である。
図3図3は、実施形態に係る情報処理装置の構成の一例を示す図である。
図4図4は、実施形態に係る情報処理装置のユーザ情報記憶部に記憶されるユーザ情報テーブルの一例を示す図である。
図5図5は、実施形態に係る情報処理装置のコンテンツ記憶部に記憶されるコンテンツテーブルの一例を示す図である。
図6図6は、実施形態に係る情報処理装置の強調表示情報記憶部に記憶される強調表示情報テーブルの一例を示す図である。
図7図7は、実施形態に係る情報処理装置の提供部によって提供される第1コンテンツの一例を示す図である。
図8図8は、実施形態に係る情報処理装置の提供部によって提供される第2コンテンツの一例を示す図である。
図9図9は、実施形態に係る情報処理装置の処理部による情報処理の一例を示すフローチャートである。
図10図10は、実施形態に係る情報処理装置の機能を実現するコンピュータの一例を示すハードウェア構成図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下に、本願に係る情報処理装置、情報処理方法、および情報処理プログラムを実施するための形態(以下、「実施形態」と呼ぶ)について図面を参照しつつ詳細に説明する。なお、この実施形態により本願に係る情報処理装置、情報処理方法、および情報処理プログラムが限定されるものではない。また、各実施形態は、処理内容を矛盾させない範囲で適宜組み合わせることが可能である。また、以下の各実施形態において同一の部位には同一の符号を付し、重複する説明は省略される。
【0010】
〔1.情報処理の一例〕
まず、図1を用いて、実施形態に係る情報処理の一例について説明する。図1は、実施形態に係る情報処理の一例を示す図である。なお、図1では、実施形態に係る情報処理装置1を含む情報処理システム100の動作例を示している。
【0011】
図1に示すように、実施形態に係る情報処理システム100は、情報処理装置1と、複数の端末装置2とを含む。各端末装置2は、情報処理装置1から各種のコンテンツが提供されるユーザUの端末装置である。
【0012】
図1に示す説明では、説明の便宜上、複数の端末装置2を、端末装置2Aと端末装置2Bとに分けて説明する。図1に示す例では、端末装置2Aと端末装置2Bとは各々1台のみ示されているが、情報処理システム100には、端末装置2Aと端末装置2Bとが各々複数含まれる。端末装置2は、端末装置2Aおよび端末装置2Bのいずれにもなり得る。以下において、端末装置2Aを利用するユーザUをユーザUAと記載し、端末装置2Bを利用するユーザUをユーザUBと記載する場合がある。
【0013】
図1に示すように、実施形態に係る情報処理システム100では、まず、情報処理装置1は、端末装置2Aに対して第1コンテンツを送信することで端末装置2AのユーザUAに第1コンテンツを提供する(ステップS1)。
【0014】
図1に示す例では、第1コンテンツの一例として、ニュースを提供している例を示しているが、ニュースに限らず、例えば、投稿記事等のテキストや画像等が含まれるコンテンツ(例えば、記事コンテンツ)であれば任意のものであってもよい。なお、第1コンテンツは、ユーザUが部分的な強調表示が可能なコンテンツであればよく、記事コンテンツに限定されない。
【0015】
端末装置2Aは、情報処理装置1から送信された第1コンテンツを画面表示するとともに、画面に表示された第1コンテンツの一部について強調表示の指定をユーザUAから受け付ける。図1では、第1コンテンツに含まれるテキストの一部、詳細には、文字列「東京の先駆的な・・・と主張している。」の部分に対して強調表示の指定が行われた例を示している。なお、ユーザUAは、テキスト以外にも、第1コンテンツに含まれる画像(静止画や動画)を強調表示の対象として指定することも可能である。
【0016】
また、図1では、文字列の指定として、段落単位での指定が行われた例を示しているが、文字単位、単語単位、文節単位、または文単位等での指定が行われてもよく、1つの第1コンテンツにおいて複数の箇所に対する指定がユーザUA単位で行われてもよい。
【0017】
端末装置2Aは、第1コンテンツの一部について強調表示の指定を受け付けた場合、強調表示の指定が行われた部分の強調表示を行うと共に、受け付けた強調表示の指定を示す指定情報を情報処理装置1に送信する(ステップS2)。
【0018】
第1コンテンツには、強調表示の指定が行われた部分の強調表示を行うスプリクト(例えば、JavaScript(登録商標)など)を含んでおり、端末装置2Aは、ユーザUAによって強調表示の指定が行われた場合に、強調表示の指定が行われた部分の強調表示を行う。なお、強調表示の指定が行われた部分の強調表示は、強調表示の指定を行ったユーザUAが閲覧する第1コンテンツが対象となるが、強調表示の指定を行ったユーザUA以外のユーザUが閲覧する第1コンテンツも強調表示の対象とすることができる。
【0019】
つづいて、情報処理装置1は、端末装置2Aから送信された指定情報を受信し、受信した指定情報に基づいて、ユーザUAによる第1コンテンツの一部について強調表示の指定を受け付ける(ステップS3)。ステップS1~S3の処理は、繰り返し行われる。
【0020】
図1では、第1コンテンツのうちのユーザUAによって指定された一部を、下線を付することで強調表示を行う例を示しているが、テキストの文字を太く表示したり、ハイライト表示したり、枠で囲ったりすることで強調表示を行うことができる。なお、強調表示は、第1コンテンツに含まれるスプリクトに代えて、情報処理装置1が強調表示の指定を受け付けた後、強調表示の指定が行われた部分を強調表示する情報などを情報処理装置1が端末装置2Aに送信することで、端末装置2Aにおいて強調表示の指定が行われた部分の強調表示が行われてもよい。
【0021】
つづいて、情報処理装置1は、端末装置2Bから第1コンテンツの閲覧要求を受け付けた場合、一部に強調表示の指定が行われた第1コンテンツを端末装置2Bへ送信する(ステップS4)。以下において、ユーザUAによって一部に強調表示の指定が行われた第1コンテンツを強調表示の指定が行われた第1コンテンツと記載する場合がある。
【0022】
端末装置2Bは、情報処理装置1から強調表示の指定が行われた第1コンテンツを受信した場合、強調表示の指定が行われた第1コンテンツを表示する。図1に示す例では、強調表示の指定が行われたことを示す情報として、「23人が注目」などの文字列が対応する段落に対応付けて示されている。
【0023】
なお、強調表示の指定が行われたことは、「23人が注目」などの文字列に加えてまたは代えて、下線による強調表示、太字による強調表示、またはハイライトによる強調表示などで示されてもよい。
【0024】
つづいて、端末装置2Bは、第1コンテンツのうち強調表示の指定が行われた部分(以下、強調表示指定部分と記載する場合がある)がユーザUBによって選択された場合、ユーザUBによって選択された強調表示指定部分を特定する情報を含む選択情報を情報処理装置1に送信する(ステップS5)。
【0025】
強調表示指定部分に対するユーザUBの選択は、各段落に対応する位置に配置された選択ボタンの選択(例えば、クリック操作またはタップ操作)によって行われるが、かかる例に限定されない。例えば、強調表示指定部分に対するユーザUBの選択は、端末装置2Bの表示画面に表示されたカーソル(マウス等で移動可能)の強調表示指定部分への移動、または強調表示指定部分へのクリック操作やタップ操作などによって行われてもよい。
【0026】
第1コンテンツは、例えば、スプリクト(例えば、JavaScript)を含んでおり、かかるスプリクトによって、強調表示指定部分に対するユーザUBの選択が検出されるが、かかる例に限定されない。
【0027】
情報処理装置1は、端末装置2Bから送信された選択情報を受信し、受信した選択情報に基づいて、第1コンテンツのうち強調表示指定部分に対するユーザUBによる選択を受け付ける(ステップS6)。図1に示す例では、ユーザUBによって「東京の先駆的な・・・と主張している。」が選択されており、情報処理装置1は、第1コンテンツのうち強調表示指定部分「東京の先駆的な・・・と主張している。」に対する選択を受け付ける。
【0028】
つづいて、情報処理装置1は、ステップS6で選択を受け付けた強調表示指定部分である選択強調表示指定部分の文字列に関連するユーザUAの過去の検索結果である過去検索結果を特定する(ステップS7)。以下において、選択強調表示指定部分の文字列を対象文字列と記載する場合がある。
【0029】
対象文字列は、選択強調表示指定部分における一部の文字列であり、例えば、特定の用語(例えば、固有名詞、専門用語、技術用語など)を示す文字列である。対象文字列は、選択強調表示指定部分に互いに異なる複数の特定の用語が含まれる場合、選択強調表示指定部分に含まれる複数の特定の用語の各々の文字列であるが、かかる例に限定されない。例えば、対象文字列は、選択強調表示指定部分に含まれる文節単位の文字列または文単位の文字列であってもよく、選択強調表示指定部分のすべての文字列であってもよい。
【0030】
また、対象文字列は、例えば、選択強調表示指定部分が単語単位の指定による部分である場合、選択強調表示指定部分のすべての文字列であってもよい。また、対象文字列は、強調表示指定部分が文節単位の指定による部分である場合、選択強調表示指定部分のすべての文字列または選択強調表示指定部分に含まれる各単語の文字列であってもよい。
【0031】
対象文字列に関連する検索結果は、例えば、1つまたは複数の対象文字列をキーワードまたはフレーズとして含む検索クエリに対する検索エンジンによる検索結果である。検索結果に含まれるコンテンツの情報は、例えば、コンテンツのタイトルの情報とコンテンツへのリンクの情報とを含む情報であるが、かかる情報に加えてまたは代えて、コンテンツの内容を示す情報であってもよく、コンテンツの内容を要約した情報であってもよい。
【0032】
検索エンジンは、例えば、検索クエリのキーワード、検索クエリのフレーズ、または検索クエリの検索意図などを特定し、かかる特定結果に対応する複数のコンテンツを特定し、これら複数のコンテンツを評価してランク付けする。そして、検索エンジンは、ランキングされた複数のコンテンツの情報を検索結果として出力する。
【0033】
また、対象文字列に関連する検索結果は、キーワードまたはフレーズに対するチャットボットによる検索結果であってもよい。チャットボットは、検索クエリのキーワード、検索クエリのフレーズ、または検索クエリの検索意図などを特定し、かかる特定結果に対応する1以上のコンテンツの情報を検索結果として出力する。
【0034】
図1に示す例では、選択強調表示指定部分は、文字列「東京の先駆的な・・・と主張している。」の部分である。この場合、情報処理装置1は、例えば、「量子コンピュータ」、「ユニバーサルゲートベースの量子計算モデル」、「量子ビット」などの文字列を対象文字列として抽出する。
【0035】
この場合、情報処理装置1は、例えば、「量子コンピュータ」、「ユニバーサルゲートベースの量子計算モデル」、および「量子ビット」のうちの1以上の各々をキーワードとして含む1以上の検索クエリの検索結果を取得する。
【0036】
また、情報処理装置1は、対象文字列として、例えば、上述したキーワードに加えてまたは代えて、「会社Xによれば」、「量子計算モデルを採用し」、「1000量子ビットの能力」などのフレーズを抽出し、かかるフレーズに基づいて、検索結果を取得することもできる。
【0037】
また、対象文字列に関連する検索結果は、例えば、大量の学習データを用いて学習した言語モデルを用いた検索結果であってもよい。言語モデルは、例えば、入力されたトークン列から次のトークンを推定して出力するように学習されたトランスフォーマなどのモデルである。かかる言語モデルは、情報処理装置1内にあり、情報処理装置1の運営者によって独自に作成されたものである。なお、入力された情報は、新たな回答として利用されないような学習を行うことで、入力された個人情報などの情報を秘匿するものが望ましい。
【0038】
この場合、情報処理装置1は、例えば、選択強調表示指定部分の全文字列を含むプロンプトの情報を言語モデルに入力し、言語モデルから出力される情報を検索結果として取得することができる。プロンプトの情報は、例えば、選択強調表示指定部分の全文字列の前に、文字列「次の情報に関する補足情報をいくつか教えて」、文字列「次の情報をもっと専門的に教えて」、文字列「次の情報をXXXでも分かるように教えて」などを含む。
【0039】
文字列「次の情報をXXXでも分かるように教えて」のうちの「XXX」は、例えば、ユーザUAの属性の情報であり、例えば、「10代の男性」などのような性別や年代(年齢)などであるが、かかる例に限定されない。例えば、言語モデルは、対象文字列から検索結果を直接出力するモデルであってもよい。このように、情報処理装置1は、言語モデルを用いた情報検索を行うことができる。
【0040】
対象文字列に関連する検索結果は、例えば、ユーザUAが強調表示の指定を行った後の予め定められた期間(例えば、5分間や10分間など)における検索結果であるが、ユーザUAが強調表示の指定を行った後であってかかる強調表示が選択されるまでの期間における検索結果であってもよい。
【0041】
また、対象文字列に関連する検索結果は、例えば、ユーザUAが強調表示の指定を行ったときから予め定められた期間(例えば、5分間や10分間など)までの期間の検索結果を含んでいてもよく、ユーザUAが強調表示の指定を行ったときから予め定められた期間までの期間のみの検索結果であってもよい。
【0042】
情報処理装置1は、ステップS7において、例えば、ユーザUAの属性単位の過去検索結果をユーザUAの属性毎に特定する。ユーザUAの属性は、例えば、ユーザUAの性別、年代(年齢)、職業、年収、家族構成、性格などの複数の属性項目のうちの1つまたは2以上の組み合わせで規定される。
【0043】
なお、ユーザUAを含む各ユーザUの属性項目は、ユーザUの性別、年代(年齢)、職業、年収、家族構成、性格などのデモグラフィック属性に関する属性項目に代えてまたは加えて、ユーザUの興味関心、価値観、ライフスタイルなどのサイコグラフィック属性に関する複数の属性項目のうちの1つまたは2以上の組み合わせで規定されてもよい。
【0044】
また、情報処理装置1は、ステップS7において、ステップS6で受け付けた選択を行ったユーザUBの属性と共通する属性のユーザUAの過去検索結果を特定することもできる。属性が共通するとは、例えば、特定の1以上の属性項目が一致することであるが、かかる例に限定されず、例えば、互いの属性の類似度が閾値以上であることであってもよい。
【0045】
また、情報処理装置1は、ステップS7において、ステップS6で選択を受け付けた部分の文字列である対象文字列に関連するユーザUAの過去の検索結果が複数ある場合に、最も新しい検索結果または新しいもの順に上位n位(nは整数)までの検索結果を過去検索結果として特定することもできる。
【0046】
つづいて、情報処理装置1は、ステップS7で特定した1以上の過去検索結果から1以上のコンテンツを1以上の第2コンテンツとして選択する(ステップS8)。第2コンテンツは、例えば、ステップS7で特定された1以上の過去検索結果に情報が含まれるコンテンツおよびステップS7で特定された1以上の過去検索結果に含まれる複数のコンテンツのうちユーザUAによって閲覧されたコンテンツのうちの少なくとも一方である。ユーザUAによって閲覧されたコンテンツは、それが含まれる過去検索結果が端末装置2Aに表示された後に、ユーザUAの端末装置2Aへの操作によって、端末装置2Aに表示されたコンテンツである。
【0047】
第2コンテンツは、例えば、検索エンジンで検索される各種のウェブコンテンツ、チャットポットで検索されるコンテンツ、または言語モデルで検索されるコンテンツなどであるが、かかる例に限定されない。
【0048】
情報処理装置1は、ステップS7においてユーザUAの属性単位の過去検索結果がユーザUAの属性毎に特定された場合、ユーザUAの属性単位の過去検索結果から1以上のコンテンツを1以上の第2コンテンツとしてユーザUAの属性毎に選択する。
【0049】
例えば、情報処理装置1は、ユーザUAの属性単位の過去検索結果のうちユーザUAによって閲覧された1以上のコンテンツをユーザUAの属性毎に選択する。また、情報処理装置1は、ユーザUAの属性単位の過去検索結果のうちユーザUAによって閲覧されたコンテンツがない場合、過去検索結果の上位m位(mは、整数)までのコンテンツの情報を過去検索結果として特定することもできる。
【0050】
情報処理装置1は、例えば、ユーザUAの属性単位の過去検索結果が複数ある場合に、これら複数の過去検索結果に跨がって含まれる数が多い順に上位k位(kは、整数)までのコンテンツを第2コンテンツとして選択することもできる。
【0051】
また、情報処理装置1は、例えば、ステップS7で特定した1以上の過去検出結果に含まれる各コンテンツの出現および閲覧に応じたスコアが多い順に上位p位(pは、整数)までのコンテンツを第2コンテンツとして選択することもできる。スコアは、例えば、ユーザUAに閲覧された数である第1数とユーザUAにリンクなどが提示されただけで閲覧されていない数である第2数とを重み付け加算して得られる値であり、コンテンツ毎に算出される。なお、重み付け加算においては、第1数に対する重みが第2数に対する重みよりも大きい。
【0052】
つづいて、情報処理装置1は、ステップS8で選択した第2コンテンツの情報を端末装置2Bに送信することによって、ステップS8で選択した第2コンテンツの情報をユーザUBに提供する(ステップS9)。
【0053】
第2コンテンツの情報は、上述したように、コンテンツのタイトルの情報とコンテンツへのリンクの情報とを含む情報であるが、かかる情報に加えてまたは代えて、コンテンツの内容を示す情報であってもよく、コンテンツの内容を要約した情報であってもよい。
【0054】
情報処理装置1は、ステップS8で選択した第2コンテンツが複数ある場合、これら複数の第2コンテンツの情報を予め定められた提供順序でユーザUBに提供する。予め定められた提供順序は、第2コンテンツに関する日時順、第2コンテンツの提示数順、第2コンテンツの閲覧数順、第1コンテンツとの類似度順、第2コンテンツに関するユーザ属性順などであるが、かかる例に限定されない。
【0055】
第2コンテンツに関する日時順は、例えば、第2コンテンツの提供開始日時順などである。第2コンテンツの提供開始日時順は、第2コンテンツの提供が開始された日時が早い順(新しいほど上位になる順)または遅い順(古いほど上位になる順)である。
【0056】
第2コンテンツの提示数順は、例えば、複数の過去検索結果に含まれる数が多いコンテンツほど上位になる順である。第2コンテンツの閲覧数順は、複数の過去検索結果に含まれる複数のコンテンツのうち閲覧したユーザUAの数が多いほど上位になる順である。
【0057】
第1コンテンツとの類似度順は、第1コンテンツとの類似度が高いほど上位また下位になる順などである。第1コンテンツとの類似度は、例えば、コサイン類似度、Jaccard係数、Doc2Vecなどを用いて算出される。例えば、情報処理装置1は、第1コンテンツと第2コンテンツとをベクトル化した後、ベクトル化した第1コンテンツと第2コンテンツとのコサイン類似度を、第1コンテンツと第2コンテンツとの類似度として扱う。
【0058】
また、情報処理装置1は、例えば、第1コンテンツと第2コンテンツとで共通の単語の出現頻度の差が小さいほど、第1コンテンツと第2コンテンツとの類似度が高いと判定することもできる。また、情報処理装置1は、トランスフォーマなどの言語モデルを用いて、第1コンテンツと第2コンテンツとの類似度を判定することもできる。
【0059】
第2コンテンツに関するユーザ属性順は、第2コンテンツが提供されるユーザUBと属性の一致度が高いユーザUAの検索結果に含まれる第2コンテンツほど上位また下位になる順などである。
【0060】
この場合、情報処理装置1は、対応強調表示指定部分に対して強調表示の指定を行ったユーザUAの属性をベクトル化して第1ベクトルを生成し、第2コンテンツが提供されるユーザUBの属性をベクトル化して第2ベクトルを生成する。そして、情報処理装置1は、第1ベクトルと第2ベクトルとのコサイン類似度を属性の類似度として判定する。
【0061】
図1に示す例では、端末装置2に提供される第2コンテンツの情報には、「量子コンピュータ」に関連する複数の第2コンテンツの情報、「ユニバーサルゲートベースの計算モデル」に関連する複数の第2コンテンツの情報、「量子ビット」に関連する複数の第2コンテンツの情報が含まれている。
【0062】
図1に示す各第2コンテンツの情報は、第2コンテンツのタイトルの情報と第2コンテンツへのリンクの情報とを含む。ユーザUBは、端末装置2Bを操作することによって、閲覧したい第2コンテンツの情報を選択することによって、端末装置2Bに第2コンテンツを表示させることができる。
【0063】
このように、情報処理装置1は、第1コンテンツのうちユーザUによって強調表示の指定が行われた部分に対する選択を受け付け、受け付けた部分の文字列に関連するユーザUの過去の検索結果である過去検索結果を特定し、特定した過去検索結果から1以上のコンテンツを1以上の第2コンテンツとして選択し、選択した1以上の第2コンテンツの情報を提供する。これにより、情報処理装置1は、利便性のより高いコンテンツを提供することができる。
【0064】
以下、このような処理を行う情報処理装置1と複数の端末装置2とを含む情報処理システム100の構成などについて、詳細に説明する。
【0065】
〔2.情報処理システム100の構成〕
図2は、実施形態に係る情報処理システム100の構成の一例を示す図である。図2に示すように、実施形態に係る情報処理システム100は、情報処理装置1と、複数の端末装置2とを含む。
【0066】
複数の端末装置2は、互いに異なるユーザUによって用いられる。各端末装置2は、例えば、ノートPC(Personal Computer)、デスクトップPC、スマートフォン、タブレットPC、ウェアラブルデバイスである。ウェアラブルデバイスは、例えば、スマートグラス、またはスマートウォッチなどであるが、かかる例に限定されない。
【0067】
情報処理装置1および端末装置2の各々は、ネットワークNを介して、有線または無線により互いに通信可能に接続される。なお、図2に示す情報処理システム100には、情報処理装置1などが複数含まれてもよい。
【0068】
ネットワークNは、例えば、インターネットなどのWAN(Wide Area Network)およびLTE(Long Term Evolution)、4G(4th Generation)、5G(5th Generation:第5世代移動通信システム)などの移動体通信網などを含む。
【0069】
各端末装置2は、移動体通信網、Bluetooth(登録商標)、無線LAN(Local Area Network)などの近距離無線通信を介してネットワークNに接続し、情報処理装置1と通信することができる。
【0070】
〔3.情報処理装置1の構成〕
図3は、実施形態に係る情報処理装置1の構成の一例を示す図である。図3に示すように、情報処理装置1は、通信部10と、記憶部11と、処理部12とを有する。
【0071】
〔3.1.通信部10〕
通信部10は、例えば、通信モジュールやNIC(Network Interface Card)などによって実現される。そして、通信部10は、ネットワークNと有線または無線で接続され、他の各種装置との間で情報の送受信を行う。例えば、通信部10は、端末装置2との間でネットワークNを介して情報の送受信を行う。
【0072】
〔3.2.記憶部11〕
記憶部11は、例えば、RAM(Random Access Memory)、フラッシュメモリ(Flash Memory)などの半導体メモリ素子、または、ハードディスク、光ディスクなどの記憶装置によって実現される。記憶部11は、ユーザ情報記憶部20と、コンテンツ記憶部21と、強調表示情報記憶部22とを有する。
【0073】
〔3.2.1.ユーザ情報記憶部20〕
ユーザ情報記憶部20は、ユーザUに関する各種の情報を記憶する。図4は、実施形態に係る情報処理装置1のユーザ情報記憶部20に記憶されるユーザ情報テーブルの一例を示す図である。
【0074】
図4に示す例では、ユーザ情報記憶部20に記憶されるユーザ情報テーブルは、「ユーザID(Identifier)」、「属性情報」および「履歴情報」といった項目の情報を含む。「ユーザID」は、ユーザUを識別する識別子であり、ユーザU毎に付される情報である。
【0075】
「属性情報」は、「ユーザID」に対応付けられたユーザUの属性を示す属性情報である。ユーザUの属性は、例えば、デモグラフィック属性、サイコグラフィック属性などである。デモグラフィック属性は、人口統計学的属性であり、例えば、年代(年齢)、性別、職業、居住地、年収、家族構成などの複数の属性項目を含む。
【0076】
サイコグラフィック属性は、心理学的属性であり、例えば、ライフスタイル、価値観、興味関心などに関する複数の属性項目を含む。例えば、サイコグラフィック属性における複数の属性項目の各々は、車、服、旅行、ゲーム、キャンプ、バイク、電車、家電、またはパソコンなどといったユーザUの興味関心を有する対象である。
【0077】
「履歴情報」は、「ユーザID」に対応付けられたユーザUの行動履歴の情報を含む。ユーザUの行動履歴は、例えば、検索履歴情報、閲覧履歴情報、および取引履歴情報などを含む。
【0078】
ユーザUの検索履歴情報は、例えば、ウェブ検索サービスにおけるユーザUによる検索履歴の情報などを含む。ユーザUの閲覧履歴情報は、例えば、オンラインサービスにおけるユーザUによるコンテンツの閲覧履歴の情報などを含む。取引履歴情報は、オンラインサービスにおけるユーザUによる商品の取引履歴の情報などを含む。
【0079】
〔3.2.2.コンテンツ記憶部21〕
コンテンツ記憶部21は、コンテンツに関する各種の情報を記憶する。図5は、実施形態に係る情報処理装置1のコンテンツ記憶部21に記憶されるコンテンツテーブルの一例を示す図である。
【0080】
図5に示す例では、コンテンツ記憶部21に記憶されるコンテンツテーブルは、「コンテンツID」、「コンテンツ種別」、「コンテンツ」、および「リンク」といった項目の情報を含む。「コンテンツID」は、コンテンツを識別する識別子であり、コンテンツ毎に付される情報である。
【0081】
「コンテンツ種別」は、「コンテンツID」に対応付けられたコンテンツの種類を示す情報である。コンテンツの種類は、例えば、コンテンツの内容のカテゴリであり、コンテンツがニュースなどの記事コンテンツである場合、国内、国際、政治、経済、社会、科学技術、スポーツ、エンターテイメント、ライフスタイルなどであるが、かかる例に限定されない。
【0082】
「コンテンツ」は、「コンテンツID」に対応付けられたコンテンツであり、例えば、上述した第1コンテンツであるが、常住した第2コンテンツを含んでいてもよい。「コンテンツID」に対応付けられたコンテンツは、ユーザUによって強調表示の指定が行われるコンテンツであり、「リンク」は、「コンテンツID」に対応付けられたコンテンツのリンク情報であり、例えば、URL(Uniform Resource Locator)の情報である。
【0083】
〔3.2.3.強調表示情報記憶部22〕
強調表示情報記憶部22は、コンテンツの一部に対する強調表示の情報を記憶する。図6は、実施形態に係る情報処理装置1の強調表示情報記憶部22に記憶される強調表示情報テーブルの一例を示す図である。
【0084】
図6に示す例では、強調表示情報記憶部22に記憶される強調表示情報テーブルは、「指定ID」、「コンテンツID」、「強調部分情報」、「反応情報」、「検索結果」などの項目を含む。
【0085】
「指定ID」は、強調表示の対象として指定されたコンテンツの一部である強調表示指定部分を識別する識別情報である。強調表示指定部分は、例えば、段落単位の範囲、文単位の範囲、文節単位の範囲、単語単位の範囲、または文字単位の範囲である。
【0086】
「コンテンツID」は、「指定ID」に対応付けられた強調表示指定部分を含むコンテンツのコンテンツIDである。「指定ID」に対応付けられたコンテンツは、例えば、上述した第1コンテンツおよび第2コンテンツを含む複数のコンテンツの各々である。
【0087】
「強調部分情報」は、「指定ID」に対応付けられた強調表示指定部分に関する情報である。例えば、強調表示指定部分に関する情報は、強調表示指定部分を示す指定部分情報、強調表示の指定を行ったユーザUを示す指定ユーザ情報、強調表示の指定が行われた日時を示す指定日時情報、および強調表示の指定が行われたときのユーザUの位置を示すユーザ位置情報などを含む。強調表示指定部分に関する情報において、指定ユーザ情報、指定日時情報、およびユーザ位置情報は、強調表示の指定毎に含まれる。
【0088】
強調表示指定部分が段落単位の範囲である場合、指定部分情報は、段落単位の範囲を示す情報を含み、強調表示指定部分が文単位の範囲である場合、指定部分情報は、文単位の範囲を示す情報を含む。
【0089】
「反応情報」は、「指定ID」に対応付けられた強調表示指定部分に対するユーザUBの反応を示す情報である。ユーザUBの反応は、強調表示指定部分に対する評価や、強調表示指定部分に対するコメントなどの反応である。強調表示指定部分に対する評価は、例えば、肯定的な評価(例えば、「いいね」)や否定的な評価(例えば、「悪いね」)などであるが、かかる例に限定されない。
【0090】
「反応情報」は、例えば、評価ボタンを選択したユーザUBの数を示す情報、ユーザUBが入力したコメントを示す情報、コメントを入力したユーザUBの数を示す情報、強調部分を共有したユーザUBの数を示す情報などを含む。評価ボタンを選択した他のユーザUの数を示す情報は、例えば、他のユーザUが選択した評価ボタンの種別(例えば、肯定的な評価や否定的な評価)毎の他のユーザUの数を示す情報を含む。
【0091】
「検索結果」は、「指定ID」に対応付けられた強調表示指定部分になる部分に対して強調表示の指定を行ったユーザUAの過去の検索結果である過去検索結果である。過去検索結果は、強調表示指定部分となる部分に対して強調表示の指定を行ったユーザUAによる検索結果であり、1以上のコンテンツの情報が含まれる。以下において、強調表示指定部分となる部分に対する強調表示の指定を行ったユーザUを強調表示指定ユーザと記載する場合がある。
【0092】
また、図示していないが、強調表示情報テーブルには、過去検索結果に含まれる1以上のコンテンツのうち強調表示指定ユーザが閲覧したコンテンツの情報なども含まれる。
【0093】
〔3.3.処理部12〕
処理部12は、コントローラ(controller)であり、例えば、CPU(Central Processing Unit)またはMPU(Micro Processing Unit)などによって、情報処理装置1内部の記憶装置に記憶されている各種プログラムがRAMを作業領域として実行されることにより実現される。
【0094】
処理部12は、例えば、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)またはFPGA(Field Programmable Gate Array)などの集積回路により一部または全部が実現されてもよい。
【0095】
図3に示すように、処理部12は、取得部30と、受付部31と、特定部32と、選択部33と、提供部34とを有し、以下に説明する情報処理の機能や作用を実現または実行する。なお、処理部12の内部構成は、図3に示した構成に限られず、後述する情報処理を行う構成であれば他の構成であってもよい。
【0096】
〔3.3.1.取得部30〕
取得部30は、外部の情報処理装置または端末装置2などから通信部10を介して種々の情報を取得し、取得した情報を記憶部11に記憶させる。
【0097】
例えば、取得部30は、外部の情報処理装置または端末装置2などから通信部10を介してユーザUの情報であるユーザ情報を取得し、取得したユーザ情報をユーザ情報記憶部20のユーザ情報テーブルに追加する。
【0098】
また、取得部30は、記憶部11から各種の情報を取得する。例えば、取得部30は、ユーザUの情報であるユーザ情報をユーザ情報記憶部20などから取得する。取得部30によって取得されるユーザ情報は、例えば、上述した属性情報および履歴情報のうちの少なくとも1つ以上の情報の一部または全部を含む。
【0099】
また、取得部30は、コンテンツをコンテンツ記憶部21などから取得する。また、取得部30は、強調表示情報を強調表示情報記憶部22などから取得する取得部30によって取得される強調表示情報は、例えば、上述した強調部分情報、反応情報、および検索結果のうちの少なくとも1つ以上の情報の一部または全部を含む。
【0100】
〔3.3.2.受付部31〕
受付部31は、通信部10を介して端末装置2から各種の要求や情報などを受け付ける。
【0101】
例えば、受付部31は、端末装置2からの閲覧要求を受け付ける。かかる閲覧要求には、例えば、端末装置2のユーザUを特定する情報(例えば、ユーザID)、およびユーザUが要求するコンテンツを特定する情報(例えば、コンテンツIDまたはコンテンツのURL)などが含まれる。
【0102】
受付部31は、提供部34によって端末装置2のユーザUに提供されたコンテンツの一部について強調表示の指定を示す指定情報に基づいて、コンテンツの一部について強調表示の指定を受け付ける。受付部31は、強調表示の指定の受け付け結果を強調表示情報記憶部22に記憶する。
【0103】
指定情報には、例えば、端末装置2のユーザUを特定する情報(例えば、ユーザID)、指定の箇所(部分)を示す情報、指定した強調表示の種類を示す情報、ユーザUの位置を示す情報などが含まれる。指定の箇所は、例えば、コンテンツに含まれるテキストの一部や、画像(静止画や動画)などである。
【0104】
指定の箇所は、段落単位の範囲、文単位の範囲、文字単位の範囲、単語単位、文字単位、または文節単位のうちの1以上であるが、かかる例に限定されない。強調表示の種類は、例えば、下線、太文字、枠、およびハイライトのうちの1以上であるが、かかる例に限定されない。
【0105】
また、受付部31は、ユーザUが強調表示の指定を行った部分に対する他のユーザUによる評価(例えば、肯定的な評価や否定的な評価)を受け付ける。受付部31は、受け付けた評価の情報を含む反応情報を強調表示情報記憶部22などに記憶させる。
【0106】
また、受付部31は、端末装置2のユーザU(ユーザUB)に提供されたコンテンツのうち他のユーザU(ユーザUA)によって強調表示の指定が行われた部分に対する選択を受け付ける。例えば、受付部31は、端末装置2から送信され通信部10で受信された選択情報に基づいて、コンテンツのうち他のユーザU(ユーザUA)によって強調表示の指定が行われた部分である強調表示指定部分に対するユーザU(ユーザUB)の選択を選択強調表示指定部分として受け付ける。
【0107】
ユーザUによる強調表示指定部分に対する選択、強調表示の指定単位(例えば、段落)に対応する位置に配置された選択ボタンの選択(例えば、クリック操作またはタップ操作)によって行われるが、かかる例に限定されない。例えば、ユーザUによる強調表示指定部分に対する選択は、端末装置2の画面に表示されたカーソル(マウス等で移動可能)の強調表示指定部分への移動、または強調表示指定部分へのクリック操作やタップ操作などによって行われる。
【0108】
提供部34によって端末装置2に送信されるコンテンツには、例えば、スプリクト(例えば、JavaScript)を含んでおり、かかるスプリクトによって、強調表示指定部分に対するユーザUの選択が検出されるが、かかる例に限定されない。
【0109】
〔3.3.3.特定部32〕
特定部32は、第1コンテンツのうち受付部31によって受け付けられた選択強調表示指定部分の文字列である対象文字列に関連する強調表示指定ユーザの過去の検索結果である過去検索結果を特定する。
【0110】
強調表示指定ユーザは、第1コンテンツの一部である選択強調表示指定部分になる部分に対する強調表示の指定を行ったユーザUである。第1コンテンツは、受付部31によって受け付けられた選択強調表示指定部分を含むコンテンツである。
【0111】
対象文字列は、受付部31によって選択が受け付けられた強調表示指定部分の一部または全部の文字列であり、例えば、特定の用語(例えば、固有名詞、専門用語、技術用語など)を示す文字列である。対象文字列は、選択強調表示指定部分に互いに異なる複数の特定の用語が含まれる場合、選択強調表示指定部分に含まれる複数の特定の用語の各々の文字列であるが、かかる例に限定されない。例えば、対象文字列は、選択強調表示指定部分に含まれる文節単位の文字列または文単位の文字列であってもよく、選択強調表示指定部分のすべての文字列であってもよい。
【0112】
また、対象文字列は、例えば、選択強調表示指定部分が単語単位の指定による部分である場合、選択強調表示指定部分のすべての文字列であってもよい。また、対象文字列は、強調表示指定部分が文節単位の指定による部分である場合、選択強調表示指定部分のすべての文字列または選択強調表示指定部分に含まれる各単語の文字列であってもよい。
【0113】
対象文字列に関連する検索結果は、例えば、1つまたは複数の対象文字列をキーワードまたはフレーズとして含む検索クエリに対する検索エンジンによる検索結果である。検索結果に含まれるコンテンツの情報は、例えば、コンテンツのタイトルの情報とコンテンツへのリンクの情報とを含む情報であるが、かかる情報に加えてまたは代えて、コンテンツの内容を示す情報であってもよく、コンテンツの内容を要約した情報であってもよい。
【0114】
検索エンジンは、例えば、検索クエリのキーワード、検索クエリのフレーズ、または検索クエリの検索意図などを特定し、かかる特定結果に対応する複数のコンテンツを特定し、これら複数のコンテンツを評価してランク付けする。そして、検索エンジンは、ランキングされた複数のコンテンツの情報を検索結果として出力する。
【0115】
また、対象文字列に関連する検索結果は、キーワードまたはフレーズに対するチャットボットによる検索結果であってもよい。チャットボットは、検索クエリのキーワード、検索クエリのフレーズ、または検索クエリの検索意図などを特定し、かかる特定結果に対応する1以上のコンテンツの情報を検索結果として出力する。
【0116】
また、対象文字列に関連する検索結果は、例えば、大量の学習データを用いて学習した言語モデルを用いた検索結果であってもよい。言語モデルは、例えば、入力されたトークン列から次のトークンを推定して出力するように学習されたトランスフォーマなどのモデルである。かかる言語モデルは、例えば、特定部32内または記憶部11内にあり、情報処理装置1の運営者によって独自に作成されたものである。なお、入力された情報は、新たな回答として利用されないような学習を行うことで、入力された個人情報などの情報を秘匿するものが望ましい。
【0117】
この場合、特定部32は、例えば、選択強調表示指定部分の全文字列を含むプロンプトの情報を言語モデルに入力し、言語モデルから出力される情報を検索結果として取得することができる。プロンプトの情報は、例えば、選択強調表示指定部分の全文字列の前に、文字列「次の情報に関する補足情報をいくつか教えて」、文字列「次の情報をもっと専門的に教えて」、文字列「次の情報をXXXでも分かるように教えて」などを含む。
【0118】
文字列「次の情報をXXXでも分かるように教えて」のうちの「XXX」は、例えば、ユーザUAの属性の情報であり、例えば、「10代の男性」などのような性別や年代(年齢)などであるが、かかる例に限定されない。例えば、言語モデルは、対象文字列から検索結果を直接出力するモデルであってもよい。このように、特定部32は、言語モデルを用いた情報検索を行うことができる。
【0119】
対象文字列に関連する検索結果は、例えば、強調表示指定ユーザが強調表示の指定を行った後の予め定められた期間(例えば、5分間や10分間など)における検索結果であるが、強調表示指定ユーザが強調表示の指定を行った後であってかかる強調表示が選択されるまでの期間における検索結果であってもよい。
【0120】
また、対象文字列に関連する検索結果は、例えば、強調表示指定ユーザが強調表示の指定を行ったときから予め定められた期間(例えば、5分間や10分間など)までの期間の検索結果を含んでいてもよく、強調表示指定ユーザが強調表示の指定を行ったときから予め定められた期間までの期間のみの検索結果であってもよい。
【0121】
特定部32は、例えば、強調表示指定ユーザの属性単位の過去検索結果を強調表示指定ユーザの属性毎に特定する。強調表示指定ユーザの属性は、例えば、強調表示指定ユーザの性別、年代(年齢)、職業、年収、家族構成、性格などの複数の属性項目のうちの1つまたは2以上の組み合わせで規定される。
【0122】
なお、強調表示指定ユーザを含む各ユーザUの属性項目は、ユーザUの性別、年代(年齢)、職業、年収、家族構成、性格などのデモグラフィック属性に関する属性項目に代えてまたは加えて、ユーザUの興味関心、価値観、ライフスタイルなどのサイコグラフィック属性に関する複数の属性項目のうちの1つまたは2以上の組み合わせで規定されてもよい。
【0123】
また、特定部32は、受付部31で受け付けられた選択を行ったユーザUである強調表示選択ユーザの属性と共通する属性の強調表示指定ユーザの過去検索結果を特定することもできる。属性が共通するとは、例えば、特定の1以上の属性項目が一致することであるが、かかる例に限定されず、例えば、互いの属性の類似度が閾値以上であることであってもよい。
【0124】
また、特定部32は、受付部31で選択が受け付けられた部分の文字列である対象文字列に関連する強調表示指定ユーザの過去の検索結果が複数ある場合に、最も新しい検索結果または新しいもの順に上位n位までの検索結果を過去検索結果として特定することもできる。
【0125】
〔3.3.4.選択部33〕
選択部33は、特定部32によって特定された過去検索結果から1以上のコンテンツを1以上の第2コンテンツとして選択する。
【0126】
第2コンテンツは、例えば、特定部32によって特定された1以上の過去検索結果に情報が含まれるコンテンツおよび特定部32によって特定された1以上の過去検索結果に含まれる複数のコンテンツのうち強調表示指定ユーザによって閲覧されたコンテンツのうちの少なくとも一方である。
【0127】
第2コンテンツは、例えば、検索エンジンで検索される各種のウェブコンテンツ、チャットポットで検索されるコンテンツ、または言語モデルで検索されるコンテンツなどであるが、かかる例に限定されない。
【0128】
選択部33は、特定部32によって強調表示指定ユーザの属性単位の過去検索結果が強調表示指定ユーザの属性毎に特定された場合、強調表示指定ユーザの属性単位の過去検索結果から1以上のコンテンツを1以上の第2コンテンツとして強調表示指定ユーザの属性毎に選択する。
【0129】
強調表示指定ユーザによって閲覧されたコンテンツは、それが含まれる過去検索結果が強調表示指定ユーザの端末装置2に表示された後に、強調表示指定ユーザの端末装置2への操作によって、強調表示指定ユーザの端末装置2に表示されたコンテンツである。
【0130】
例えば、選択部33は、強調表示指定ユーザの属性単位の過去検索結果のうち強調表示指定ユーザによって閲覧された1以上のコンテンツを強調表示指定ユーザの属性毎に選択する。また、選択部33は、強調表示指定ユーザの属性単位の過去検索結果のうち強調表示指定ユーザによって閲覧されたコンテンツがない場合、過去検索結果の上位m位までのコンテンツの情報を過去検索結果として特定することもできる。
【0131】
選択部33は、例えば、強調表示指定ユーザの属性単位の過去検索結果が複数ある場合に、これら複数の過去検索結果に跨がって含まれる数が多い順に上位k位までのコンテンツを第2コンテンツとして選択することもできる。
【0132】
また、選択部33は、例えば、特定部32によって特定された1以上の過去検出結果に含まれる各コンテンツの出現および閲覧に応じたスコアが多い順に上位p位でのコンテンツを第2コンテンツとして選択することもできる。スコアは、例えば、強調表示指定ユーザに閲覧された数である第1数と強調表示指定ユーザにリンクなどが提示されただけで閲覧されていない数である第2数とを重み付け加算して得られる値であり、コンテンツ毎に算出される。なお、重み付け加算においては、第1数に対する重みが第2数に対する重みよりも大きい。
【0133】
〔3.3.5.提供部34〕
提供部34は、各種情報を端末装置2のユーザUに提供する。例えば、提供部34は、コンテンツを端末装置2に送信して、コンテンツをユーザUに提供する。例えば、提供部34は、強調表示の指定が行われた第1コンテンツをユーザUの端末装置2に送信して、強調表示の指定が行われた第1コンテンツをユーザUに提供する。
【0134】
強調表示の指定が行われた第1コンテンツの提供先は、かかる第1コンテンツの閲覧(送信)を要求した全てのユーザUであり、強調表示の指定を行ったユーザUを含むが、かかる例に限定されない。例えば、強調表示の指定が行われた第1コンテンツの提供先は、強調表示の指定を行ったユーザUとユーザ属性が類似する他のユーザUであってもよく、強調表示の指定が行われた第1コンテンツに興味がある他のユーザUであってもよい。
【0135】
提供部34によってユーザUに提供される第1コンテンツには、例えば、強調表示の指定を受け付けるGUI(Graphical User Interface)などを表示するためのスプリクトの情報が含まれており、第1コンテンツの一部についてユーザUによって強調表示の指定が行われた場合に、端末装置2から指定情報が送信される。
【0136】
また、提供部34によってユーザUに提供される第1コンテンツには、例えば、強調表示指定部分の選択を受け付けるGUIなどを表示するためのスプリクトの情報が含まれており、第1コンテンツの一部についてユーザUによって強調表示指定部分の選択が行われた場合に、端末装置2から選択情報が送信される。
【0137】
図7は、実施形態に係る情報処理装置1の提供部34によって提供される第1コンテンツの一例を示す図である。図7に示す第1コンテンツ60は、ニュースコンテンツであり、画像61と、テキスト62と、強調表示指定情報63a,63bとが含まれる。
【0138】
図7に示す例では、強調表示指定情報63aは、第1コンテンツ60のうち文字列「東京の先駆的な・・・と主張している。」に強調表示の指定が行われていることを示す情報として、文字列「23人が注目」の情報を含む。
【0139】
また、図7に示す例では、強調表示指定情報63bは、第1コンテンツ60のうち「専門家達は、この発表を「新たなパラダイムの到来」を表している。・・・」に強調表示の指定が行われていることを示す情報として、文字列「11人が注目」の情報を含む。
【0140】
これにより、ユーザUは、例えば、他のユーザUが強調表示した箇所を容易に把握することができる。他のユーザUが強調表示の指定を行った箇所は、他のユーザUが重要であると認識した箇所であることから、提供部34は、利便性のより高い第1コンテンツ60をユーザUに提供することができる。
【0141】
ユーザUは、端末装置2を操作することによって、第1コンテンツ60の一部に対して強調表示の指定を行うことができる。図7に示す強調表示指定情報63a,63bには、指定ボタン631a,631bが含まれている。
【0142】
ユーザUは、指定ボタン631aの選択(例えば、クリック操作またはタップ操作)を行うことで、文字列「東京の先駆的な・・・と主張している。」に対する強調表示の指定を行うことができる。
【0143】
また、ユーザUは、指定ボタン631bの選択(例えば、クリック操作またはタップ操作)を行うことで、文字列「専門家達は、「新たなパラダイムの到来」を表している。・・・」に対する強調表示の指定を行うことができる。
【0144】
なお、図7に示す例では、1以上の文を含む段落毎に強調表示の指定が行われるが、かかる例に限定されない。例えば、第1コンテンツがWBC(World Baseball Classic)に参加する日本チームの選手の一覧を含む場合、選手の一覧における各選手名の情報を強調表示の指定を行うことができる単位とすることもできる。また、第1コンテンツが例えばマンガ本の一覧を含む場合、マンガのタイトルと著者とを示すマンガ毎の情報を強調表示の指定を行うことができる単位とすることもできる。
【0145】
ユーザUは、端末装置2を操作することによって、他のユーザUが強調表示の指定を行った箇所(強調表示指定部分)を選択することができる。図7に示す強調表示指定情報63a,63bには、選択ボタン632a,632bが含まれている。
【0146】
ユーザUは、選択ボタン632aの選択(例えば、クリック操作またはタップ操作)を行うことで、文字列「東京の先駆的な・・・と主張している。」に対する選択を行うことができる。また、ユーザUは、選択ボタン632bの選択(例えば、クリック操作またはタップ操作)を行うことで、文字列「専門家達は、「新たなパラダイムの到来」を表している。・・・」に対する選択を行うことができる。
【0147】
なお、強調表示指定部分の選択は、例えば、端末装置2の表示画面に表示されたカーソル(マウス等で移動可能)の強調表示指定部分への移動、または強調表示指定部分へのクリック操作やタップ操作などによって行われてもよい。
【0148】
図7に示す例では、他のユーザUが強調表示の指定を行った箇所のうち、ユーザUによって選択された領域である選択領域64が強調表示されている。選択領域64は、他のユーザUが強調表示の指定を行った箇所のうち、文字列「東京の先駆的な・・・と主張している。」の領域である。この場合、端末装置2は、文字列「東京の先駆的な・・・と主張している。」を特定する情報を含む選択情報を情報処理装置1に送信する。
【0149】
また、提供部34は、選択部33によって選択された1以上の第2コンテンツの情報を強調表示選択ユーザの端末装置2に送信することで、選択部33によって選択された1以上の第2コンテンツの情報を強調表示選択ユーザに提供する。第2コンテンツの情報は、
上述したように、コンテンツのタイトルの情報とコンテンツへのリンクの情報とを含む情報であるが、かかる情報に加えてまたは代えて、コンテンツの内容を示す情報であってもよく、コンテンツの内容を要約した情報であってもよい。
【0150】
提供部34は、選択部33によって選択された第2コンテンツが複数ある場合、これら複数の第2コンテンツの情報を予め定められた提供順序でユーザUBに提供する。予め定められた提供順序は、第2コンテンツに関する日時順、第2コンテンツの提示数順、第2コンテンツの閲覧数順、第1コンテンツとの類似度順、第2コンテンツに関するユーザ属性順などであるが、かかる例に限定されない。
【0151】
第2コンテンツに関する日時順は、例えば、第2コンテンツの提供開始日時順などである。第2コンテンツの提供開始日時順は、第2コンテンツの提供が開始された日時が早い順(新しいほど上位になる順)または遅い順(古いほど上位になる順)である。
【0152】
第2コンテンツの提示数順は、例えば、複数の過去検索結果に含まれる数が多いコンテンツほど上位になる順である。第2コンテンツの閲覧数順は、複数の過去検索結果に含まれる複数のコンテンツのうち閲覧したユーザUAの数が多いほど上位になる順である。
【0153】
第1コンテンツとの類似度順は、第1コンテンツとの類似度が高いほど上位また下位になる順などである。第1コンテンツとの類似度は、例えば、コサイン類似度、Jaccard係数、Doc2Vecなどを用いて算出される。例えば、提供部34は、第1コンテンツと第2コンテンツとをベクトル化した後、ベクトル化した第1コンテンツと第2コンテンツとのコサイン類似度を、第1コンテンツと第2コンテンツとの類似度として扱う。
【0154】
また、提供部34は、例えば、第1コンテンツと第2コンテンツとで共通の単語の出現頻度の差が小さいほど、第1コンテンツと第2コンテンツとの類似度が高いと判定することもできる。また、情報処理装置1は、トランスフォーマなどの言語モデルを用いて、第1コンテンツと第2コンテンツとの類似度を判定することもできる。
【0155】
第2コンテンツに関するユーザ属性順は、第2コンテンツが提供されるユーザUBと属性の一致度が高いユーザUAの検索結果に含まれる第2コンテンツほど上位また下位になる順などである。
【0156】
この場合、提供部34は、対応強調表示指定部分に対して強調表示の指定を行ったユーザUAの属性をベクトル化して第1ベクトルを生成し、第2コンテンツが提供されるユーザUBの属性をベクトル化して第2ベクトルを生成する。そして、提供部34は、第1ベクトルと第2ベクトルとのコサイン類似度を属性の類似度として判定する。
【0157】
図8は、実施形態に係る情報処理装置1の提供部34によって提供される第2コンテンツの一例を示す図である。図8に示すコンテンツ70は、第2コンテンツの情報71a,71b,71c,72a,72b,72c,73a,73b,73cを含む。
【0158】
図8に示す例では、第2コンテンツの情報71a,71b,71cは、「量子コンピュータ」に関連する複数の第2コンテンツの情報である。第2コンテンツの情報72a,72b,72cは、「ユニバーサルゲートベースの計算モデル」に関連する複数の第2コンテンツの情報である。第2コンテンツの情報73a,73b,73cは、「量子ビット」に関連する複数の第2コンテンツの情報である。
【0159】
第2コンテンツの情報71a,71b,71c,72a,72b,72c,73a,73b,73cは、第2コンテンツのタイトルの情報と第2コンテンツへのリンクの情報とを含む。ユーザUは、端末装置2を操作することによって、閲覧したい第2コンテンツの情報を選択することによって、端末装置2に第2コンテンツを表示させることができる。
【0160】
端末装置2は、ユーザUによって第2コンテンツの情報が選択された場合、選択された第2コンテンツの情報に基づいて、かかる第2コンテンツを情報処理装置1などから取得し、取得した第2コンテンツを表示する。
【0161】
例えば、端末装置2は、ユーザUによって第2コンテンツの情報71aが選択された場合、第2コンテンツの情報71aに基づいて、文字列「コンピューティングの新領域:量子力学・・」をタイトルに含む第2コンテンツを情報処理装置1などから取得し、取得した第2コンテンツを表示する。
【0162】
〔4.処理手順〕
次に、実施形態に係る情報処理装置1の処理部12による情報処理の手順について説明する。図9は、実施形態に係る情報処理装置1の処理部12による情報処理の一例を示すフローチャートである。
【0163】
図9に示すように、情報処理装置1の処理部12は、端末装置2からの閲覧要求があるか否かを判定する(ステップS10)。処理部12は、閲覧要求があると判定した場合(ステップS10:Yes)、閲覧要求に対応するコンテンツを端末装置2に送信することで、閲覧要求に対応するコンテンツをユーザUに提供する(ステップS11)。
【0164】
処理部12は、ステップS11の処理が終了した場合、または閲覧要求がないと判定した場合(ステップS10:No)、端末装置2から送信される指定情報を受け付けたか否かを判定する(ステップS12)。処理部12は、指定情報を受け付けたと判定した場合(ステップS12:Yes)、受け付けた指定情報を記憶部11に記憶させる(ステップS13)。
【0165】
処理部12は、ステップS13の処理が終了した場合、または指定情報を受け付けていないと判定した場合(ステップS12:No)、端末装置2から送信される反応情報を受け付けたか否かを判定する(ステップS14)。処理部12は、反応情報を受け付けたと判定した場合(ステップS14:Yes)、受け付けた反応情報を記憶部11に記憶させる(ステップS15)。
【0166】
処理部12は、ステップS15の処理が終了した場合、または反応情報を受け付けていないと判定した場合(ステップS14:No)、端末装置2から送信される選択情報を受け付けたか否かを判定する(ステップS16)。処理部12は、選択情報を受け付けたと判定した場合(ステップS16:Yes)、選択情報に対応する強調表示指定ユーザの過去検索結果を特定する(ステップS17)。
【0167】
そして、処理部12は、ステップS17で特定した過去検索結果に含まれる複数のコンテンツの中から1以上のコンテンツを第2コンテンツとして選択する(ステップS18)。処理部12は、ステップS18で選択した1以上の第2コンテンツの情報を強調表示選択ユーザの端末装置2に送信することで、ステップS18で選択した1以上の第2コンテンツの情報を強調表示選択ユーザに提供する(ステップS19)。
【0168】
処理部12は、ステップS19の処理が終了した場合、または選択情報を受け付けていないと判定した場合(ステップS16:No)、動作終了タイミングになったか否かを判定する(ステップS20)。処理部12は、例えば、情報処理装置1の電源がオフにされた場合などに動作終了タイミングになったと判定する。
【0169】
処理部12は、動作終了タイミングになっていないと判定した場合(ステップS20:No)、処理をステップS10へ移行し、動作終了タイミングになったと判定した場合(ステップS20:Yes)、図9に示す処理を終了する。
【0170】
〔5.変形例〕
選択部33は、例えば、強調表示指定ユーザの検索結果に含まれる複数のコンテンツのうち強調表示指定ユーザが閲覧していないコンテンツを第2コンテンツとして含まないように、第2コンテンツを選択することができる。
【0171】
また、選択部33は、例えば、強調表示指定ユーザの検索結果に含まれる複数のコンテンツのうち強調表示選択ユーザが閲覧したコンテンツを第2コンテンツとして含まないように、第2コンテンツを選択することができる。
【0172】
また、選択部33は、強調表示選択ユーザの専門性に基づいて、第2コンテンツを絞り込むこともできる。例えば、特定部32は、強調表示選択ユーザが強調表示指定部分に関する知識があると推定される場合、第2コンテンツを選択しないことができる。
【0173】
例えば、選択部33は、各カテゴリの専門性の情報を有しており、ユーザUの属性(例えば、性別、年齢、職業、年収など)から特定される専門性が予め定められた条件(例えば、閾値以上)を満たすカテゴリのコンテンツは第2コンテンツとして選択しないことができる。
【0174】
〔6.ハードウェア構成〕
上述してきた実施形態に係る情報処理装置1は、例えば図10に示すような構成のコンピュータ80によって実現される。図10は、実施形態に係る情報処理装置1の機能を実現するコンピュータ80の一例を示すハードウェア構成図である。コンピュータ80は、CPU81、RAM82、ROM(Read Only Memory)83、HDD(Hard Disk Drive)84、通信インターフェイス(I/F)85、入出力インターフェイス(I/F)86、およびメディアインターフェイス(I/F)87を有する。
【0175】
CPU81は、ROM83またはHDD84に記憶されたプログラムに基づいて動作し、各部の制御を行う。ROM83は、コンピュータ80の起動時にCPU81によって実行されるブートプログラム、およびコンピュータ80のハードウェアに依存するプログラムなどを記憶する。
【0176】
HDD84は、CPU81によって実行されるプログラム、および、かかるプログラムによって使用されるデータなどを記憶する。通信インターフェイス85は、ネットワークN(図2参照)を介して他の機器からデータを受信してCPU81へ送り、CPU81が生成したデータを、ネットワークNを介して他の機器へ送信する。
【0177】
CPU81は、入出力インターフェイス86を介して、ディスプレイおよびプリンタなどの出力装置、および、キーボードまたはマウスなどの入力装置を制御する。CPU81は、入出力インターフェイス86を介して、入力装置からデータを取得する。また、CPU81は、入出力インターフェイス86を介して生成したデータを出力装置へ出力する。
【0178】
メディアインターフェイス87は、記録媒体88に記憶されたプログラムまたはデータを読み取り、RAM82を介してCPU81に提供する。CPU81は、かかるプログラムを、メディアインターフェイス87を介して記録媒体88からRAM82上にロードし、ロードしたプログラムを実行する。記録媒体88は、例えばDVD(Digital Versatile Disc)、PD(Phase change rewritable Disk)などの光学記録媒体、MO(Magneto-Optical disk)などの光磁気記録媒体、テープ媒体、磁気記録媒体、または半導体メモリなどである。
【0179】
例えば、コンピュータ80が実施形態に係る情報処理装置1として機能する場合、コンピュータ80のCPU81は、RAM82上にロードされたプログラムを実行することにより、処理部12の機能を実現する。また、HDD84には、記憶部11内のデータが記憶される。コンピュータ80のCPU81は、これらのプログラムを記録媒体88から読み取って実行するが、他の例として、他の装置からネットワークNを介してこれらのプログラムを取得してもよい。
【0180】
〔7.その他〕
また、上記実施形態において説明した各処理のうち、自動的に行われるものとして説明した処理の全部または一部を手動的に行うこともでき、あるいは、手動的に行われるものとして説明した処理の全部または一部を公知の方法で自動的に行うこともできる。この他、上記文書中や図面中で示した処理手順、具体的名称、各種のデータやパラメータを含む情報については、特記する場合を除いて任意に変更することができる。例えば、各図に示した各種情報は、図示した情報に限られない。
【0181】
また、図示した各装置の各構成要素は機能概念的なものであり、必ずしも物理的に図示の如く構成されていることを要しない。すなわち、各装置の分散・統合の具体的形態は図示のものに限られず、その全部または一部を、各種の負荷や使用状況などに応じて、任意の単位で機能的または物理的に分散・統合して構成することができる。
【0182】
例えば、上述した情報処理装置1は、端末装置とサーバコンピュータとで実現してもよく、複数のサーバコンピュータで実現してもよく、また、機能によっては外部のプラットホームなどをAPI(Application Programming Interface)やネットワークコンピューティングなどで呼び出して実現するなど、構成は柔軟に変更できる。
【0183】
また、上述してきた実施形態および変形例は、処理内容を矛盾させない範囲で適宜組み合わせることが可能である。
【0184】
〔8.効果〕
上述してきたように、実施形態に係る情報処理装置1は、受付部31と、特定部32と、選択部33と、提供部34とを備える。受付部31は、第1コンテンツのうちユーザUによって強調表示の指定が行われた部分に対する選択を受け付ける。特定部32は、受付部31によって受け付けられた部分の文字列に関連するユーザUの過去の検索結果である過去検索結果を特定する。選択部33は、特定部32によって特定された過去検索結果から1以上のコンテンツを1以上の第2コンテンツとして選択する。提供部34は、選択部33によって選択された1以上の第2コンテンツの情報を提供する。これにより、情報処理装置1は、利便性のより高いコンテンツを提供することができる。
【0185】
また、特定部32は、ユーザUの属性単位の過去検索結果をユーザUの属性毎に特定し、選択部33は、ユーザUの属性単位の過去検索結果から1以上のコンテンツを1以上の第2コンテンツとしてユーザUの属性毎に選択する。これにより、情報処理装置1は、利便性のより高いコンテンツを提供することができる。
【0186】
また、特定部32は、受付部31によって受け付けられた選択を行った他のユーザUの属性と共通する属性のユーザUの過去検索結果を特定する。これにより、情報処理装置1は、利便性のより高いコンテンツを提供することができる。
【0187】
また、特定部32は、受付部31によって受け付けられた部分の文字列に関連するユーザUの過去の検索結果が複数ある場合に、最も新しい検索結果を過去検索結果として特定する。これにより、情報処理装置1は、利便性のより高いコンテンツを提供することができる。
【0188】
また、特定部32は、受付部31によって受け付けられた部分の文字列を含む検索クエリによる過去の検索結果を過去検索結果として特定する。これにより、情報処理装置1は、利便性のより高いコンテンツを提供することができる。
【0189】
また、特定部32は、受付部31によって受け付けられた部分の複数の文字列を含む検索クエリによる過去の検索結果を過去検索結果として特定する。これにより、情報処理装置1は、利便性のより高いコンテンツを提供することができる。
【0190】
また、提供部34は、選択部33によって選択された第2コンテンツが複数ある場合に、予め定められた提供順序で複数の第2コンテンツの情報を提供する。これにより、情報処理装置1は、利便性のより高いコンテンツを提供することができる。
【0191】
また、提供部34は、受付部31によって受け付けられた選択を行った他のユーザUの属性との類似度が高い属性のユーザUの検索結果に応じた第2コンテンツの情報から順に提供する。これにより、情報処理装置1は、利便性のより高いコンテンツを提供することができる。
【0192】
以上、本願の実施形態を図面に基づいて詳細に説明したが、これは例示であり、発明の開示の欄に記載の態様を始めとして、当業者の知識に基づいて種々の変形、改良を施した他の形態で本発明を実施することが可能である。
【0193】
また、上述してきた「部(section、module、unit)」は、「手段」や「回路」などに読み替えることができる。例えば、取得部は、取得手段や取得回路に読み替えることができる。
【符号の説明】
【0194】
1 情報処理装置
2,2A,2B 端末装置
10 通信部
11 記憶部
12 処理部
20 ユーザ情報記憶部
21 コンテンツ記憶部
22 強調表示情報記憶部
30 取得部
31 受付部
32 特定部
33 選択部
34 提供部
100 情報処理システム
N ネットワーク


図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10