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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024179647
(43)【公開日】2024-12-26
(54)【発明の名称】荷重センサ
(51)【国際特許分類】
   G01L 1/14 20060101AFI20241219BHJP
   G01L 5/00 20060101ALI20241219BHJP
【FI】
G01L1/14 Z
G01L5/00 101Z
【審査請求】未請求
【請求項の数】16
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023098653
(22)【出願日】2023-06-15
(71)【出願人】
【識別番号】314012076
【氏名又は名称】パナソニックIPマネジメント株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100111383
【弁理士】
【氏名又は名称】芝野 正雅
(74)【代理人】
【識別番号】100170922
【弁理士】
【氏名又は名称】大橋 誠
(72)【発明者】
【氏名】森浦 祐太
(72)【発明者】
【氏名】小林 祥志
(72)【発明者】
【氏名】矢口 剛規
(72)【発明者】
【氏名】錦見 健太郎
(72)【発明者】
【氏名】松下 大介
(72)【発明者】
【氏名】松本 玄
【テーマコード(参考)】
2F051
【Fターム(参考)】
2F051AA18
2F051AA21
2F051AB06
2F051BA07
2F051BA08
(57)【要約】
【課題】素子部側の電極と回路基板側の電極とを強固かつ安定的に接合可能な荷重センサを提供する。
【解決手段】荷重センサ1は、素子部に繋がる配線パターン33が形成された第1ベース部材30と、配線パターン33に重なるように第1ベース部材30に設置された回路基板20と、配線パターン33側の電極33aと回路基板20側の電極22との間に介在して電極33aと電極22との間の電気的接合を高める接着剤41と、電極33aと電極22との接合位置P1の周辺において、第1ベース部材30と回路基板20とを固定する固定部材51と、を備える。
【選択図】図9
【特許請求の範囲】
【請求項1】
素子部に繋がる配線パターンが形成されたベース部材と、
前記配線パターンに重なるように前記ベース部材に設置された回路基板と、
前記配線パターン側の第1電極と前記回路基板側の第2電極との間に介在して前記第1電極と前記第2電極との間の電気的接合を高める導電性部材と、
前記第1電極と前記第2電極との接合位置の周辺において、前記ベース部材と前記回路基板とを固定する固定部材と、を備える、
ことを特徴とする荷重センサ。
【請求項2】
請求項1に記載の荷重センサにおいて、
前記固定部材は、糸、テープまたはワイヤである、
ことを特徴とする荷重センサ。
【請求項3】
請求項2に記載の荷重センサにおいて、
前記回路基板には、前記接合位置の周辺において前記回路基板を貫通する孔が形成されており、
前記固定部材は、前記孔を介して、前記ベース部材と前記回路基板とを固定する、
ことを特徴とする荷重センサ。
【請求項4】
請求項3に記載の荷重センサにおいて、
前記回路基板の孔は、前記接合位置の周辺に複数形成されている、
ことを特徴とする荷重センサ。
【請求項5】
請求項1に記載の荷重センサにおいて、
前記固定部材は、絶縁性を有する、
ことを特徴とする荷重センサ。
【請求項6】
請求項1に記載の荷重センサにおいて、
前記固定部材は、第1方向に前記接合位置を挟む一対の周辺部において、前記ベース部材と前記回路基板とを固定する、
ことを特徴とする荷重センサ。
【請求項7】
請求項6に記載の荷重センサにおいて、
前記固定部材は、第1方向に交差する第2方向に前記接合位置を挟む他の一対の周辺部において、前記ベース部材と前記回路基板とを固定する、
ことを特徴とする荷重センサ。
【請求項8】
請求項1に記載の荷重センサにおいて、
前記回路基板上における前記第2電極の配置領域に、前記回路基板および前記第2電極を前記回路基板の厚み方向に貫通する貫通孔が形成されている、
ことを特徴とする荷重センサ。
【請求項9】
請求項8に記載の荷重センサにおいて、
前記第2電極の表面は、前記回路基板の表面よりも低くなっている、
ことを特徴とする荷重センサ。
【請求項10】
請求項1に記載の荷重センサにおいて、
前記素子部と前記配線パターンとの組が複数、前記ベース部材に配置され、
複数の前記配線パターンの前記第1電極が1列に並んで前記ベース部材に配置され、
前記回路基板には、それぞれ複数の前記第1電極に対応するように複数の前記第2電極が一列に並んで配置され、
前記固定部材は、前記複数の第1電極と前記複数の第2電極との複数の前記接合位置が並ぶ列の両側部をそれぞれ前記列に平行な方向に縫う糸である、
ことを特徴とする荷重センサ。
【請求項11】
請求項10に記載の荷重センサにおいて、
隣り合う前記接合位置の間が、さらに、前記固定部材である糸で縫われている、
ことを特徴とする荷重センサ。
【請求項12】
請求項1に記載の荷重センサにおいて、
前記第1電極と前記第2電極との前記接合位置において、前記ベース部材と前記回路基板とが他の固定部材により固定される、
ことを特徴とする荷重センサ。
【請求項13】
請求項1に記載の荷重センサにおいて、
前記ベース部材上における前記第1電極の配置領域に、前記ベース部材および前記第1電極を前記ベース部材の厚み方向に貫通する少なくとも1つの貫通孔が形成されている、
ことを特徴とする荷重センサ。
【請求項14】
請求項13に記載の荷重センサにおいて、
1つの前記配置領域に第1の貫通孔および第2の貫通孔が形成され、
前記第1の貫通孔に対応する位置に前記導電性部材が配置され、
前記第2の貫通孔に対応する位置に前記第1電極と前記第2電極とを接合する接着剤が配置されている、
ことを特徴とする荷重センサ。
【請求項15】
請求項1に記載の荷重センサにおいて、
前記素子部と前記配線パターンとの組が複数、前記ベース部材に配置され、
複数の前記配線パターンの前記第1電極が1列に並んで前記ベース部材に配置され、
前記回路基板には、それぞれ複数の前記第1電極に対応するように複数の前記第2電極が一列に並んで配置され、
前記接合位置における前記第1電極および前記第2電極が、前記第1電極の並び方向に交差する方向に長い形状を有する、
ことを特徴とする荷重センサ。
【請求項16】
請求項1ないし15の何れか一項に記載の荷重センサにおいて、
前記素子部は、
前記ベース部材に形成された導電弾性体と、
前記導電弾性体に重なる導体線と、
前記導電弾性体と前記導体線との間に介在する誘電体と、を備え、
前記配線パターンは、導電弾性体に繋がっている、
ことを特徴とする荷重センサ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、静電容量の変化に基づいて荷重を検出する荷重センサに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、HMI(Human Machine Interface)として、キーボードやゲームコントローラーなど様々な機器に静電容量式の荷重センサが用いられている。この種の荷重センサには、荷重に応じた電気信号を外部回路に出力するための回路基板がさらに設置される。
【0003】
以下の特許文献1には、センサ素子とリジット基板とを接続するための構成が記載されている。この構成では、センサ素子およびリジッド基板の裏側に、両者を跨ぐように、PET(ポリエチレンテレフタレート)からなる被伸縮性シートが貼付けられる。さらに、センサ素子の配線とリジッド基板の接続部とが、導電性接着剤を介して接続される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2018-124179号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上記のセンサでは、被伸縮性シートはリジッドではなくフレキシブルである。このため、被伸縮性シートが撓むと、センサ素子の配線とリジッド基板の接続部とを接続する導電性接着剤に応力が集中しやすい。これにより、導電性接着剤が破損するおそれがある。
【0006】
かかる課題に鑑み、本発明は、素子部側の電極と回路基板側の電極とを強固かつ安定的に接合可能な荷重センサを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の主たる態様に係る荷重センサは、素子部に繋がる配線パターンが形成されたベース部材と、前記配線パターンに重なるように前記ベース部材に設置された回路基板と、前記配線パターン側の第1電極と前記回路基板側の第2電極との間に介在して前記第1電極と前記第2電極との間の電気的接合を高める導電性部材と、前記第1電極と前記第2電極との接合位置の周辺において、前記ベース部材と前記回路基板とを固定する固定部材と、を備える。
【0008】
本態様に係る荷重センサによれば、接合位置の周辺において、ベース部材と回路基板とが固定部材により固定される。これにより、接合位置において、ベース部材に配置された第1電極と回路基板に配置された第2電極との接合が補強される。よって、素子部側の電極と回路基板側の電極とを強固かつ安定的に接合できる。
【発明の効果】
【0009】
以上のとおり、本発明によれば、素子部側の電極と回路基板側の電極とを強固かつ安定的に接合可能な荷重センサを提供できる。
【0010】
本発明の効果ないし意義は、以下に示す実施形態の説明により更に明らかとなろう。ただし、以下に示す実施形態は、あくまでも、本発明を実施化する際の一つの例示であって、本発明は、以下の実施形態に記載されたものに何ら制限されるものではない。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図1図1は、実施形態1に係る、ワイヤおよび回路基板の構成を模式的に示す上面図である。
図2図2は、実施形態1に係る、ワイヤおよび回路基板の構成を模式的に示す上面図である。
図3図3は、実施形態1に係る、第1構造体の構成を模式的に示す下面図である。
図4図4は、実施形態1に係る、第2構造体の構成を模式的に示す下面図である。
図5図5(a)および図5(b)は、それぞれ、実施形態1に係る、対向する2つの電極が接着剤により接合されることを模式的に示す断面図である。
図6図6は、実施形態1に係る、第3構造体の構成を模式的に示す下面図である。
図7図7は、実施形態1に係る、接合位置の周囲が縫い留められた状態を模式的に示す拡大図である。
図8図8は、実施形態1に係る、荷重センサの構成を模式的に示す下面図である。
図9図9は、実施形態1に係る、荷重センサの内部の構成を模式的に示す上面図である。
図10図10は、実施形態1に係る、荷重センサの構成を模式的に示す上面図である。
図11図11(a)および図11(b)は、それぞれ、実施形態1に係る、ワイヤと導電弾性体の交差位置でX-Z平面に平行な面で切断したときの、交差位置近傍の断面を模式的に示す図である。
図12図12は、実施形態2に係る、ワイヤおよび回路基板の構成を模式的に示す上面図である。
図13図13は、実施形態2に係る、第3構造体の構成を模式的に示す下面図である。
図14図14(a)は、実施形態2に係る、接合位置の貫通孔の位置を通るY-Z平面に平行な平面で第3構造体を切断したときの断面を模式的に示す図である。図14(b)は、実施形態2に係る、接合位置のY軸負側の孔の位置を通るY-Z平面に平行な平面で第3構造体を切断したときの断面を模式的に示す図である。
図15図15は、実施形態2に係る、荷重センサの構成を模式的に示す下面図である。
図16図16は、実施形態2に係る、荷重センサの構成を模式的に示す上面図である。
図17図17(a)は、実施形態3に係る、第1構造体の構成を模式的に示す下面図である。図17(b)は、実施形態3に係る、荷重センサの構成を模式的に示す下面図である。
図18図18(a)、(b)は、実施形態3に係る、対向する2つの電極が2種類の接着剤により接合されることを模式的に示す断面図である。
図19図19(a)、(b)は、実施形態3の変更例1に係る、対向する2つの電極が接着剤により接合されることを模式的に示す断面図である。
図20図20(a)は、実施形態3の変更例2に係る、荷重センサの構成を模式的に示す下面図である。図20(b)は、実施形態3の変更例2に係る、対向する2つの電極が2種類の接着剤および固定部材により接合された状態を模式的に示す断面図である。
図21図21(a)は、実施形態4に係る、回路基板の構成を模式的に示す上面図である。図21(b)は、実施形態4に係る、第1構造体の構成を模式的に示す下面図である。
図22図22は、実施形態4に係る、荷重センサの構成を模式的に示す下面図である。
図23図23は、その他の変更例に係る、ワイヤと導電弾性体の交差位置でX-Z平面に平行な面で切断したときの、交差位置近傍の断面を模式的に示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
本発明に係る荷重センサは、付与された荷重に応じて処理を行う管理システムや電子機器の荷重センサに適用可能である。
【0013】
管理システムとしては、たとえば、在庫管理システム、ドライバーモニタリングシステム、コーチング管理システム、セキュリティー管理システム、介護・育児管理システムなどが挙げられる。
【0014】
在庫管理システムでは、たとえば、在庫棚に設けられた荷重センサにより、積載された在庫の荷重が検出され、在庫棚に存在する商品の種類と商品の数とが検出される。これにより、店舗、工場、倉庫などにおいて、効率よく在庫を管理できるとともに省人化を実現できる。また、冷蔵庫内に設けられた荷重センサにより、冷蔵庫内の食品の荷重が検出され、冷蔵庫内の食品の種類と食品の数や量とが検出される。これにより、冷蔵庫内の食品を用いた献立を自動的に提案できる。
【0015】
ドライバーモニタリングシステムでは、たとえば、操舵装置に設けられた荷重センサにより、ドライバーの操舵装置に対する荷重分布(たとえば、把持力、把持位置、踏力)がモニタリングされる。また、車載シートに設けられた荷重センサにより、着座状態におけるドライバーの車載シートに対する荷重分布(たとえば、重心位置)がモニタリングされる。これにより、ドライバーの運転状態(眠気や心理状態など)をフィードバックすることができる。
【0016】
コーチング管理システムでは、たとえば、シューズの底に設けられた荷重センサにより、足裏の荷重分布がモニタリングされる。これにより、適正な歩行状態や走行状態へ矯正または誘導することができる。
【0017】
セキュリティー管理システムでは、たとえば、床に設けられた荷重センサにより、人が通過する際に、荷重分布が検出され、体重、歩幅、通過速度および靴底パターンなどが検出される。これにより、これらの検出情報をデータと照合することにより、通過した人物を特定することが可能となる。
【0018】
介護・育児管理システムでは、たとえば、寝具や便座に設けられた荷重センサにより、人体の寝具および便座に対する荷重分布がモニタリングされる。これにより、寝具や便座の位置において、人がどのような行動を取ろうとしているかを推定し、転倒や転落を防止することができる。
【0019】
電子機器としては、たとえば、車載機器(カーナビゲーション・システム、音響機器など)、家電機器(電気ポット、IHクッキングヒーターなど)、スマートフォン、電子ペーパー、電子ブックリーダー、PCキーボード、ゲームコントローラー、スマートウォッチ、ワイヤレスイヤホン、タッチパネル、電子ペン、ペンライト、光る衣服、楽器などが挙げられる。電子機器では、ユーザからの入力を受け付ける入力部に荷重センサが設けられる。
【0020】
以下の実施形態における荷重センサは、上記のような管理システムや電子機器の荷重センサにおいて典型的に設けられる静電容量型荷重センサである。このような荷重センサは、「静電容量型感圧センサ素子」、「容量性圧力検出センサ素子」、「感圧スイッチ素子」などと称される場合もある。また、以下の実施形態における荷重センサは、検出回路に接続され、荷重センサおよび検出回路により、荷重検出装置が構成される。以下の実施形態は、本発明の一実施形態あって、本発明は、以下の実施形態に何ら制限されるものではない。
【0021】
以下、本発明の実施形態について、図を参照して説明する。便宜上、各図には互いに直交するX、Y、Z軸が付記されている。Z軸方向は、荷重センサ1の高さ方向である。また、各図には第1方向および第2方向が付記されている。第1方向はY軸方向に平行であり、第2方向はX軸方向に平行である。
【0022】
<実施形態1>
図1~8を参照して、荷重センサ1の各部の構成とともに、荷重センサ1の組み立てについて説明する。
【0023】
図1、2は、ワイヤ10および回路基板20の構成を模式的に示す上面図である。図1、2は、各部を上から(Z軸負方向に)見た図である。図2には、図1の構成においてワイヤ10のY軸負側の部分が切除された状態が示されている。
【0024】
図1に示すように、1個のワイヤ10は、回路基板20と反対側の端部10aにおいて折り曲げられている。ワイヤ10は、図11(a)、(b)で後述する導体線11と、導体線11を被覆する誘電体12とにより構成される。
【0025】
図2に示すように、回路基板20は、平面視において、長辺がX軸方向に延びた矩形形状を有している。回路基板20は、Z軸正側の面に、11個の電極21と、11個の電極22と、2個のコネクタ23と、を備える。
【0026】
11個の電極21は、回路基板20のY軸正側の端部付近において、X軸方向に並んでいる。11個の電極22は、回路基板20のY軸負側の端部付近において、X軸方向に並んでいる。各電極22は、接合位置P1において、図3で後述する配線パターン33の電極33aに重ねられる。2個のコネクタ23は、回路基板20の端部付近において、X軸方向に並んでいる。一方のコネクタ23は、11個の電極21とそれぞれ繋がる端子を備え、他方のコネクタ23は、11個の電極22とそれぞれ繋がる端子を備える。2個のコネクタ23は、外部の検出回路に接続される。
【0027】
回路基板20には、それぞれ回路基板20をZ軸方向に貫通する、22個の貫通孔24と、12個の孔25と、12個の孔26とが形成されている。貫通孔24は、X軸方向に並ぶとともに、電極22内に設けられている。すなわち、各々の貫通孔24は、回路基板20の本体と電極22を貫通している。1つの電極22内には、2個の貫通孔24が設けられている。
【0028】
12個の孔25は、11個の電極22が並ぶ列のY軸正側に位置し、X軸方向に並んでいる。12個の孔26は、11個の電極22が並ぶ列のY軸負側に位置し、X軸方向に並んでいる。平面視において、貫通孔24は円形状を有し、孔25、26はX軸方向に長い矩形形状を有する。
【0029】
組み立て時には、各ワイヤ10を図1に示すように配置するために、各ワイヤ10の形状に沿った溝を有するジグ(図示せず)が用いられる。各ワイヤ10がジグの溝に沿って配置されることにより、各ワイヤ10は、図1に示すように、Y軸方向に延びX軸方向に所定間隔で配置される。そして、ジグに保持された各ワイヤ10の下面に回路基板20が位置付けられる。このとき、隣り合う2個のワイヤ10が1つの電極21上を通るように、22個のワイヤ10が配置される。電極21に重なる位置のワイヤ10から、ワイヤ10に形成された誘電体12が除去されて露出した導体線11(図11(a)、(b)参照)が、半田により電極21に固定される。その後、図2に示すように、電極21のY軸負側に位置する各ワイヤ10の端部が、除去される。
【0030】
図3は、第1構造体1aの構成を模式的に示す下面図である。図3は、第1構造体1aを下から(Z軸正方向に)見た図である。
【0031】
第1構造体1aは、第1ベース部材30と、11個の配線31と、11個の導電弾性体32と、11個の配線パターン33と、を備える。
【0032】
第1ベース部材30は、弾性を有する平板状の部材である。第1ベース部材30は、平面視において矩形形状を有する。第1ベース部材30の厚みは一定である。第1ベース部材30の厚みが小さい場合、第1ベース部材30は、シート部材またはフィルム部材と呼ばれることもある。第1ベース部材30は、絶縁性を有し、たとえば、非導電性の樹脂材料や非導電性のゴム材料により構成される。第1ベース部材30のZ軸負側の面は、対向面30aである。第1ベース部材30の端部には、切欠き30bが形成されている。
【0033】
11個の配線31は、X軸方向に延びるように、第1ベース部材30の対向面30aに形成される。配線31は、導電弾性体32よりも低抵抗の材料により構成されている。配線31は、弾性を有する導電性の部材であり、配線31の厚みは、導電弾性体32の厚みよりも小さい。各配線31のY軸方向の幅およびZ軸方向の厚みは、互いに同じである。
【0034】
導電弾性体32は、配線31を覆い、かつ、X軸方向に延びるように、第1ベース部材30の対向面30aに形成される。導電弾性体32は、Y軸方向における導電弾性体32の中間位置に配線31が位置づけられ、導電弾性体32のX軸方向の両端が配線31のX軸方向の両端の内側に位置するように、対向面30aに形成される。各導電弾性体32のY軸方向の幅、X軸方向の長さおよびZ軸方向の厚みは、互いに同じである。各導電弾性体32は、X軸方向に長い帯状の形状を有し、所定の隙間をもってY軸方向に並んでいる。すなわち、導電弾性体32の長辺はX軸に平行であり、導電弾性体32の並び方向はY軸に平行である。
【0035】
導電弾性体32は、弾性を有する導電性の部材である。配線31と、当該配線31を覆うように形成された導電弾性体32とは、電気的に繋がった状態である。配線31および導電弾性体32は、樹脂材料とその中に分散した導電性フィラー、またはゴム材料とその中に分散した導電性フィラーから構成される。
【0036】
配線31および導電弾性体32は、第1ベース部材30の対向面30aに対して、スクリーン印刷、グラビア印刷、フレキソ印刷、オフセット印刷、およびグラビアオフセット印刷などの印刷工法により形成される。導電弾性体32は、配線31が形成された後で、配線31に重なるようにして形成される。これらの印刷工法によれば、第1ベース部材30の対向面30aに0.001mm~0.5mm程度の厚みで、配線31および導電弾性体32を形成することが可能となる。ただし、配線31および導電弾性体32の形成方法は、印刷工法に限られるものではない。
【0037】
11個の配線パターン33は、それぞれ、11個の配線31のX軸正側の端部に接続されている。各配線パターン33は、第1ベース部材30の対向面30aに配置され、対向面30aのX軸正側の端部からY軸負側の端部へと引き回されている。
【0038】
各配線パターン33のY軸負側の端部には、電極33aが形成されている。電極33aは、対向面30aのY軸負側の端部付近において、X軸方向に並んでいる。電極33aの大きさは、電極22(図2参照)とほぼ同じであり、回路基板20が第1ベース部材30に重ねられたときに、電極33aと電極22とが対向する。配線パターン33および電極33aは、配線31と一体的に形成される。すなわち、配線31、配線パターン33および電極33aは、同様の材料および工法により対向面30aに形成される。
【0039】
図4は、第2構造体1bの構成を模式的に示す下面図である。図4は、第2構造体1bを下から(Z軸正方向に)見た図である。
【0040】
図3の第1構造体1aのZ軸負側の面(第1ベース部材30の対向面30a)に、回路基板20のZ軸正側の面が対向するように、図2のワイヤ10および回路基板20が表裏反転されて載置される。これにより、図4に示すように、第1ベース部材30のY軸負側の端部が回路基板20によって覆われる。このとき、ワイヤ10は、ワイヤ10を保持するジグによりY軸方向に直線的に延びた状態となっており、第1ベース部材30は、X軸方向およびY軸方向において、弛みなく延びた状態となるよう、このジグに対して保持される。
【0041】
また、第1ベース部材30の対向面30aに回路基板20が載置される際に、接合位置P1(電極33aと電極22とが対向する位置)に導電性の接着剤41が塗布され、電極33aと電極22とが接合される。接着剤41は、たとえば、接着性を有する樹脂に導電性フィラーが分散されることにより構成される。なお、接着剤41は、固化した後にフレキシブル性を有してもよい。
【0042】
図5(a)、(b)は、電極33aと電極22とが接着剤41により接合されることを模式的に示す断面図である。図5(a)、(b)の断面図は、電極33a、22の中心位置を通るY-Z平面に平行な平面で、図4の構成を切断したときの断面である。
【0043】
図5(a)に示すように、接合位置P1において、電極33aは、第1ベース部材30の対向面30a(下面)に配置されており、電極22は、回路基板20の上面に配置されている。電極22の表面22a(Z軸正側の面)は、回路基板20の表面(Z軸正側の面)よりも低くなっている。すなわち、電極22が配置される位置において、回路基板20の表面には凹部27が形成されており、凹部27の底面に電極22が形成されている。また、貫通孔24は、回路基板20および電極22を回路基板20の厚み方向に貫通している。
【0044】
図5(a)に示す状態から、接着剤41が電極22の表面22aに塗布され、第1ベース部材30と回路基板20とがZ軸方向に合わせられる。これにより、図5(b)に示すように、電極33aと電極22とが、接着剤41を介して電気的に接続される。このとき、電極22の位置には2つの貫通孔24が形成されているため、余分な接着剤41は、貫通孔24へと逃げる。これにより、接合位置P1から接着剤41がはみ出しにくくなる。また、電極22の位置には凹部27が形成されているため、接着剤41は、接合位置P1からさらにはみ出しにくくなる。こうして、図4に示すように、第2構造体1bが構成される。
【0045】
なお、図5(a)、(b)に示す例では、電極22は、貫通孔24まで延びて形成されていないが、これに限らず、凹部27の底面に加えて貫通孔24の内面に形成されてもよい。
【0046】
図6は、第3構造体1cの構成を模式的に示す下面図である。
【0047】
ジグにより各ワイヤ10が保持され、かつ、第1ベース部材30が伸ばされた状態で、図6に示すように、図4の第2構造体1bに対して、固定部材51および接続部材61、62が留められる。固定部材51および接続部材61、62は、絶縁性を有し、たとえば糸である。この糸は、化学繊維、天然繊維、またはそれらの混合繊維などにより構成される。固定部材51および接続部材61、62は、それぞれ、縫い留めの対象物のZ軸正側に配置される上糸と、当該対象物のZ軸負側に配置される下糸とが縫い合わされることにより形成される。
【0048】
固定部材51は、孔25、26を介して、回路基板20と第1ベース部材30とを縫い留める。このとき、固定部材51は、1つの接合位置P1の周囲に配置された2つの孔25および2つの孔26を周回するように、孔25、26に縫い留められる。そして、固定部材51は、1つの接合位置P1の周囲を縫い留めると、続いて隣り合う接合位置P1の周囲に配置された2つの孔25および2つの孔26を周回するように、孔25、26に縫い留められる。こうして、固定部材51は、X軸方向の一方の端部の孔25、26から、X軸方向の他方の端部の孔25、26まで、各接合位置P1を周回しながら孔25、26に縫い留められる。
【0049】
図7は、1つの接合位置P1の周囲が縫い留められた状態を模式的に示す拡大図である。
【0050】
固定部材51は、各接合位置P1の周囲に対して、たとえば、ミシンにより一括で縫い留められる。固定部材51により各接合位置P1の周囲が縫い留められると、たとえば、図7に示す中央の接合位置P1に示すように、Y軸方向に接合位置P1を挟む一対の周辺部P11において、第1ベース部材30と回路基板20とが固定され、X軸方向に接合位置P1を挟む一対の周辺部P12において、第1ベース部材30と回路基板20とが固定される。これにより、当該接合位置P1の周囲において、第1ベース部材30と回路基板20とが固定部材51により固定されるため、接合位置P1において電極33aと電極22とが外れにくくなる。
【0051】
図6に戻り、接続部材61は、端部10aにおいてワイヤ10をY軸方向に跨ぐように、ワイヤ10を第1ベース部材30に縫い留める。接続部材62は、Y軸方向に隣り合う2つの導電弾性体32の間において、第1ベース部材30のX軸正側の端部からX軸負側の端部まで縫い列が延びるように、ワイヤ10と第1ベース部材30とを縫い留める。接続部材62の上糸と下糸は、配線パターン33を避けて縫い合わされる。
【0052】
こうして、図6に示すように、第2構造体1bに固定部材51および接続部材61、62が設置され、第3構造体1cが構成される。
【0053】
図8は、荷重センサ1の構成を模式的に示す下面図である。図8は、荷重センサ1を下から(Z軸正方向に)見た図である。
【0054】
荷重センサ1は、図6に示した第3構造体1cと、第2ベース部材70と、接続部材71と、を備える。
【0055】
第2ベース部材70は、弾性を有する平板状の部材である。第2ベース部材70は、平面視において矩形の形状を有する。第2ベース部材70の厚みは一定である。第2ベース部材70の厚みが小さい場合、第2ベース部材70は、シート部材またはフィルム部材と呼ばれることもある。第2ベース部材70のX軸方向の長さは、第1ベース部材30のX軸方向の長さと同じである。第2ベース部材70のY軸方向の長さは、回路基板20が重ならない第1ベース部材30の領域のY軸方向の長さと同じである。
【0056】
第2ベース部材70は、絶縁性を有し、たとえば、非導電性の樹脂材料や非導電性のゴム材料により構成される。第2ベース部材70は、たとえば、上述した第1ベース部材30に用いることができる材料により構成される。第2ベース部材70は、弾性変形しにくい硬質の材料からなってもよい。
【0057】
接続部材71は、たとえば糸である。この糸は、固定部材51および接続部材61、62と同様、化学繊維、天然繊維、またはそれらの混合繊維などにより構成される。接続部材71は、第1ベース部材30のZ軸正側に配置される糸と、第2ベース部材70のZ軸負側に配置される糸とが縫い合わされることにより形成される。
【0058】
図6に示す第3構造体1cが完成した後、ワイヤ10および第1ベース部材30を保持するジグが取り外される。そして、回路基板20が重ならない第1ベース部材30の領域に対して、Z軸負側から対向面30aに対向するように第2ベース部材70が重ねられる。この状態で、各ワイヤ10は、第1ベース部材30と第2ベース部材70との間に配置される。その後、第2ベース部材70の外周付近において、第1ベース部材30と第2ベース部材70とが、接続部材71により縫い留められる。こうして、荷重センサ1が完成する。
【0059】
図9は、荷重センサ1の内部の構成を模式的に示す上面図である。図9は、荷重センサ1を上から(Z軸負方向に)見た図である。図9では、便宜上、回路基板20および第1ベース部材30が透過状態とされ、荷重センサ1の各部が図示されている。
【0060】
第1ベース部材30の対向面30a(下面)に設置された11個の電極33aは、それぞれ、回路基板20の11個の電極22に対向し、各接合位置P1において、電極33aと電極22とが接着剤41によって電気的に接続された状態となっている。
【0061】
図10は、荷重センサ1の構成を模式的に示す上面図である。図10は、図9とは異なり、荷重センサ1の上面の構成のみが示されている。
【0062】
第1ベース部材30のZ軸正側の面(上面)には、実線で示すように、固定部材51の上糸が配置されており、破線で示すように、接続部材61、62、71の上糸が配置されている。回路基板20上の2つのコネクタ23は、第1ベース部材30の切欠き30bを介して、Z軸正方向(上方)に開放されている。
【0063】
荷重センサ1は、第1ベース部材30がZ軸正側に向けられ、第2ベース部材70がZ軸負側に向けられた状態で使用される。この場合、第1ベース部材30の上面は、荷重が付与される面となり、第2ベース部材70の下面は、設置面に設置される。
【0064】
荷重センサ1には、平面視において、マトリクス状に並んだ複数の素子部A1が形成される。図10の荷重センサ1には、X軸方向およびY軸方向に並んだ計121個の素子部A1が形成される。1つの素子部A1は、1つの導電弾性体32と、当該導電弾性体32の下方に配置された2個のワイヤ10との交点を含む領域に相当する。すなわち、1つの素子部A1は、当該交点付近における、第1ベース部材30、配線31、導電弾性体32、ワイヤ10および第2ベース部材70を含む。荷重センサ1の下面(第2ベース部材70の下面)が所定の設置面に設置され、素子部A1を構成する荷重センサ1の上面(第1ベース部材30の上面)に荷重が付与されると、導電弾性体32とワイヤ10とが形成する静電容量が変化し、当該静電容量に基づいて荷重が検出される。
【0065】
図11(a)、(b)は、ワイヤ10と導電弾性体32の交差位置でX-Z平面に平行な面で切断したときの、交差位置近傍の断面を模式的に示す図である。
【0066】
図11(a)、(b)に示すように、ワイヤ10は、導体線11と、導体線11に形成された誘電体12と、により構成される。誘電体12は、導体線11の外周に形成されており、導体線11の表面を全周に亘って被覆している。
【0067】
導体線11は、導電性を有し、線状の形状を有する部材である。導体線11は、たとえば、導電性の金属材料により構成される。この他、導体線11は、ガラスからなる芯線およびその表面に形成された導電層により構成されてもよく、樹脂からなる芯線およびその表面に形成された導電層などにより構成されてもよい。導体線11は、導電性の金属材料からなる線材が撚られた撚線であってもよい。誘電体12は、電気絶縁性を有し、たとえば、樹脂材料、セラミック材料、金属酸化物材料などにより構成される。
【0068】
導体線11の直径は、たとえば、0.01mm以上1.5mm以下であり、あるいは、0.05mm以上0.8mm以下でもよい。このような導体線11の構成は、導体線11の強度と抵抗の観点から好ましい。誘電体12の厚みは、5nm以上100μm以下が好ましく、センサ感度等の設計により適宜選択することができる。
【0069】
図11(a)は、荷重が加えられていない状態を示し、図11(b)は、荷重が加えられている状態を示している。図11(a)、(b)では、第2ベース部材70のZ軸負側の下面が設置面に設置されている。
【0070】
図11(a)に示すように、荷重が加えられていない場合、導電弾性体32とワイヤ10との間にかかる力は、ほぼゼロである。この状態から、図11(b)に示すように、第1ベース部材30の上面に対して下方向に荷重が加えられると、ワイヤ10によって、導電弾性体32が変形する。このとき、ワイヤ10は、導電弾性体32に包まれるように導電弾性体32に近付けられ、ワイヤ10と導電弾性体32との間の接触面積が増加する。これにより、導体線11と導電弾性体32との間の静電容量が変化する。そして、この静電容量の変化を反映した電位が検出回路において測定されることにより、荷重が算出される。
【0071】
<実施形態1の効果>
実施形態1によれば、以下の効果が奏される。
【0072】
第1ベース部材30(ベース部材)には、素子部A1に繋がる配線パターン33が形成されている。回路基板20は、配線パターン33に重なるように第1ベース部材30(ベース部材)に設置されている。接着剤41(導電性部材)は、配線パターン33側の電極33a(第1電極)と回路基板20側の電極22(第2電極)との間に介在して、電極33a(第1電極)と電極22(第2電極)との間の電気的接合を高める。固定部材51は、電極33a(第1電極)と電極22(第2電極)との接合位置P1の周辺において、第1ベース部材30(ベース部材)と回路基板20とを固定している。
【0073】
この構成によれば、図7に示したように、接合位置P1の周辺において、第1ベース部材30と回路基板20とが固定部材51により固定される。これにより、接合位置P1において、第1ベース部材30に配置された電極33aと回路基板20に配置された電極22との接合が補強される。よって、素子部A1側の電極33aと回路基板20側の電極22とを強固かつ安定的に接合できる。
【0074】
上記のように、固定部材51は、糸である。
【0075】
この構成によれば、接合位置P1の周辺において、第1ベース部材30と回路基板20とを簡易かつ円滑に固定できる。
【0076】
図2に示したように、回路基板20には、接合位置P1の周辺において回路基板20を貫通する孔25、26が形成されている。図6、7に示したように、固定部材51は、孔25、26を介して、第1ベース部材30(ベース部材)と回路基板20とを固定する。
【0077】
この構成によれば、接合位置P1の周辺に形成された回路基板20の孔25、26を介して、固定部材51により、第1ベース部材30と回路基板20とを円滑に固定できる。
【0078】
図2に示したように、回路基板20の孔25、26は、接合位置P1の周辺に複数形成されている。
【0079】
この構成によれば、接合位置P1の周辺の複数の箇所において、第1ベース部材30と回路基板20とを確実に固定できる。
【0080】
上記のように、固定部材51は、絶縁性を有する。
【0081】
この構成によれば、固定部材51を介して電気的なリークやショートが生じることを抑制できる。よって、荷重センサ1の検出性能に固定部材51が影響することを抑制できる。
【0082】
図7に示したように、固定部材51は、Y軸方向(第1方向)に接合位置P1を挟む一対の周辺部P11において、第1ベース部材30(ベース部材)と回路基板20とを固定する。
【0083】
この構成によれば、簡素な構成で第1ベース部材30と回路基板20とを強固に固定できる。
【0084】
さらに、固定部材51は、Y軸方向(第1方向)に交差するX軸方向(第2方向)に接合位置P1を挟む他の一対の周辺部P12において、第1ベース部材30(ベース部材)と回路基板20とを固定する。
【0085】
この構成によれば、接合位置P1の周囲に固定部材51が配置されるため、周辺部P11のみに固定部材51が配置される場合に比べて、第1ベース部材30と回路基板20とをより強固に固定できる。
【0086】
図5(a)、(b)に示したように、回路基板20上における電極22(第2電極)の配置領域に、回路基板20および電極22(第2電極)を回路基板20の厚み方向に貫通する貫通孔24が形成されている。
【0087】
この構成によれば、電極33a、22の接合時において、余分な接着剤41が貫通孔24内へと逃げるため、電極33a、22の接合位置P1から接着剤41がはみ出しにくくなる。よって、接着剤41のはみ出しによるリークやショートを抑制できる。
【0088】
図5(a)、(b)に示したように、電極22(第2電極)の表面22aは、回路基板20の表面よりも低くなっている。
【0089】
この構成によれば、電極22の配置領域が凹部27となるため、電極33a、22の接合位置P1から接着剤41がさらにはみ出しにくくなる。よって、接着剤41のはみ出しによるリークやショートをさらに確実に抑制できる。
【0090】
図3に示したように、複数の配線パターン33の電極33a(第1電極)が1列に並んで第1ベース部材30(ベース部材)に配置され、図2に示したように、回路基板20には、それぞれ複数の電極33a(第1電極)に対応するように複数の電極22(第2電極)が一列に並んで配置され、図6に示したように、固定部材51は、複数の電極33a(第1電極)と複数の電極22(第2電極)との複数の接合位置P1が並ぶ列の両側部(図7のP11)をそれぞれこの列に平行な方向に縫う糸である。
【0091】
この構成によれば、複数の接合位置P1の周辺において、第1ベース部材30と回路基板20とを円滑に固定できる。すなわち、第1ベース部材30と回路基板20とをミシンを使って簡単に縫合できる。
【0092】
図6に示したように、隣り合う接合位置P1の間が、さらに、固定部材51(糸)で縫われている。すなわち、図7に示したように、隣り合う接合位置P1の間の周辺部P12に、固定部材51が縫い留められている。
【0093】
この構成によれば、周辺部P12に固定部材51が縫い留められない場合に比べて、電極33aと電極22とを、さらに強固かつ安定的に接合できる。
【0094】
図11(a)、(b)に示したように、素子部A1(図10参照)は、第1ベース部材30(ベース部材)に形成された導電弾性体32と、導電弾性体32に重なる導体線11と、導電弾性体32と導体線11との間に介在する誘電体12と、を備える。図3に示したように、配線パターン33は、導電弾性体32に繋がっている。
【0095】
この構成によれば、図11(a)、(b)を参照して説明したように、荷重に応じて、導電弾性体32と誘電体12との間の接触面積が変化し、導電弾性体32と導体線11との間の静電容量が変化する。よって、この静電容量を検出することで、荷重を検出できる。
【0096】
図11(a)、(b)に示したように、誘電体12は、導体線11の表面を被覆するように設置されている。
【0097】
この構成によれば、導体線11の表面を誘電体12で被覆するだけで、導電弾性体32と導体線11との間に誘電体12を配置できる。
【0098】
<実施形態2>
実施形態1では、図7に示したように、接合位置P1の周囲が固定部材51により固定された。これに対し、実施形態2では、接合位置P1と、接合位置P1が並ぶ列の両側部とが固定部材により固定される。以下、実施形態1と異なる点について説明する。
【0099】
図12は、実施形態2に係る、ワイヤ10および回路基板20の構成を模式的に示す上面図である。
【0100】
実施形態2では、図2に示した実施形態1と比較して、孔25、26は、それぞれ、回路基板20に33個形成されている。孔25、26は、平面視において円形状を有する。33個の孔25は、接合位置P1のY軸正側においてX軸方向に並んでおり、33個の孔26は、接合位置P1のY軸負側においてX軸方向に並んでいる。
【0101】
図13は、実施形態2に係る、第3構造体1cの構成を模式的に示す下面図である。
【0102】
実施形態2では、図3に示した第1構造体1aのZ軸負側の面に、回路基板20のZ軸正側の面が対向するように、図12のワイヤ10および回路基板20が表裏反転されて載置される。こうして、図13に示すように、第1ベース部材30と回路基板20とが重ねられる。
【0103】
このとき、固定部材52が、X軸方向に並ぶ22個の貫通孔24に縫い留められる。これにより、貫通孔24の位置で、第1ベース部材30と回路基板20とが固定される。また、固定部材53が、X軸方向に並ぶ33個の孔25に縫い留められ、固定部材54が、X軸方向に並ぶ33個の孔26に縫い留められる。これにより、孔25、26の位置で、第1ベース部材30と回路基板20とが固定される。固定部材52~54は、絶縁性を有し、実施形態1の固定部材51と同様の糸である。
【0104】
その後、貫通孔24のZ軸負側から接着剤41が導入され、電極33aと電極22との間に接着剤41が配置される。これにより、実施形態1と同様、電極33aと電極22とが接合される。こうして、第3構造体1cが構成される。
【0105】
なお、実施形態1と同様、接合位置P1に接着剤41が塗布された後、図13に示すように、固定部材52が貫通孔24に縫い留められてもよい。
【0106】
図14(a)は、接合位置P1の貫通孔24の位置を通るY-Z平面に平行な平面で、図13に示した第3構造体1cを切断したときの断面を模式的に示す図である。
【0107】
固定部材52は、X軸方向に並ぶ各貫通孔24を介して、たとえば、ミシンにより一括で縫い留められる。これにより、X軸方向に並ぶ各貫通孔24の位置で、固定部材52により、第1ベース部材30と回路基板20とが固定され、さらに接合位置P1において電極33aと電極22との接合が補強される。
【0108】
なお、固定部材52が、接着剤41の固化前に接合位置P1の貫通孔24に縫い留められる場合、ミシン針に接着剤41が付着することにより、隣り合う接合位置P1が導通することを避けるため、たとえば、実施形態1に比べて少量の接着剤41が塗布される。このような導通を避ける観点からは、固定部材52は、接着剤41の固化後に貫通孔24に縫い留められてもよい。
【0109】
図14(b)は、接合位置P1のY軸負側の孔26の位置を通るY-Z平面に平行な平面で、図13に示した第3構造体1cを切断したときの断面を模式的に示す図である。
【0110】
固定部材54は、X軸方向に並ぶ各孔26を介して、たとえば、ミシンにより一括で縫い留められる。これにより、X軸方向に並ぶ各孔26の位置で、固定部材53により、第1ベース部材30と回路基板20とが固定される。
【0111】
なお、接合位置P1のY軸正側の孔25の位置においても同様に、固定部材53は、X軸方向に並ぶ各孔25を介して、たとえば、ミシンにより一括で縫い留められる。これにより、X軸方向に並ぶ各孔25の位置で、固定部材52により、第1ベース部材30と回路基板20とが固定される。
【0112】
図15、16は、それぞれ、実施形態2に係る、荷重センサ1の構成を模式的に示す下面図および上面図である。
【0113】
実施形態2の荷重センサ1は、図13に示した第3構造体1cと、実施形態1と同様の第2ベース部材70および接続部材71と、を備える。図13に示した第3構造体1cに対して、第2ベース部材70が重ねられ、実施形態1と同様、第2ベース部材70の外周付近において、第1ベース部材30と第2ベース部材70とが、接続部材71により縫い留められる。こうして、図15、16に示すように、荷重センサ1が完成する。
【0114】
<実施形態2の効果>
実施形態2によれば、以下の効果が奏される。
【0115】
素子部A1と配線パターン33との組が複数、第1ベース部材30(ベース部材)に配置されている。複数の配線パターン33の電極33a(第1電極)が1列に並んで第1ベース部材30に配置されている。回路基板20には、それぞれ複数の電極33aに対応するように複数の電極22(第2電極)が一列に並んで配置されている。固定部材53、54は、複数の電極33a(第1電極)と複数の電極22(第2電極)との複数の接合位置P1が並ぶ列の両側部をそれぞれ列に平行な方向(X軸方向)に縫う糸である。
【0116】
この構成によれば、複数の接合位置P1の周辺において、第1ベース部材30と回路基板20とを円滑に固定できる。また、固定部材53、54は糸であるため、ミシンを用いて、固定部材53、54を円滑に縫い留めることができる。
【0117】
なお、実施形態2において、隣り合う接合位置P1の間が、さらに、固定部材53、54と同様の構成の固定部材で縫われてもよい。これにより、電極33a、22を、さらに強固かつ安定的に接合できる。
【0118】
図13に示したように、電極33a(第1電極)と電極22(第2電極)との接合位置P1において、第1ベース部材30(ベース部材)と回路基板20とが固定部材52(他の固定部材)により固定されている。
【0119】
この構成によれば、固定部材52により接合位置P1における第1ベース部材30と回路基板20との固定が補強されるため、電極33a、22を、さらに強固かつ安定に接合できる。
【0120】
<実施形態3>
実施形態3では、接合位置P1に接着剤が適正に配置されたか否かを確認するための貫通孔が、電極33aの配置位置に形成される。以下、実施形態1と異なる構成について説明する。
【0121】
図17(a)は、実施形態3に係る、第1構造体1aの構成を模式的に示す下面図である。図17(a)には、便宜上、第1構造体1aのY軸負側の端部付近のみが示されている。
【0122】
実施形態3では、図3に示した実施形態1と比較して、各電極33aの配置位置に、第1ベース部材30および電極33aを第1ベース部材30の厚み方向(Z軸方向)に貫通する2つの貫通孔34a、34bが形成されている。各電極33aの配置位置において、貫通孔34aは、貫通孔34bのX軸負側に位置している。
【0123】
図17(b)は、実施形態3に係る、荷重センサ1の構成を模式的に示す下面図である。図17(b)には、便宜上、荷重センサ1のY軸負側の端部付近のみが示されている。
【0124】
実施形態3では、図8に示した実施形態1と比較して、1つの接合位置P1に設けられた一方の貫通孔24の位置に、実施形態1と同様の接着剤41が配置されており、他方の貫通孔24の位置には、接着剤42が配置されている。接着剤42は、たとえば、接着性を有する樹脂により構成される。接着剤42は、接着剤41と異なり導電性フィラーを含まないため、導電性を有しない部材(非導電性部材)であり、接着剤41よりも高い接着能力を有する。
【0125】
図18(a)、(b)は、実施形態3に係る、電極33aと電極22とが接着剤41、42により接合されることを模式的に示す断面図である。
【0126】
図18(a)に示すように、貫通孔34a、34bは、接合位置P1において、第1ベース部材30および電極33aを貫通している。貫通孔34a、34bは、2つの貫通孔24の真上に位置付けられている。貫通孔34a、34bの径は、貫通孔24の径より小さい。回路基板20の表面に形成された凹部27は、凹部27の中央をY軸方向に横切る壁部27aによって、X軸方向に分かれている。電極22は、2つの凹部27と壁部27aの表面に配置されている。
【0127】
図18(a)に示す状態から、X軸負側の貫通孔24の周辺の電極22に接着剤41が塗布され、X軸正側の貫通孔24の周辺の電極22に接着剤42が塗布され、第1ベース部材30と回路基板20とがZ軸方向に合わせられる。これにより、図18(b)に示すように、貫通孔34aの周辺の電極33aおよび電極22が、接着剤41を介して電気的に接続され、貫通孔34bの周辺の電極33aおよび電極22が、接着剤42を介して接続される。このとき、余分な接着剤41、42は、貫通孔24だけでなく、それぞれ貫通孔34a、34bにも逃げる。これにより、接合位置P1から接着剤41、42がはみ出しにくくなる。また、凹部27により、接着剤41、42は、接合位置P1からはみ出しにくくなる。
【0128】
なお、図18(a)、(b)に示す例では、壁部27aが形成されることにより、2つの貫通孔24にそれぞれ対応するように凹部27が設けられたが、実施形態1、2と同様に、壁部27aが形成されず、2つの貫通孔24に対して1つの凹部27が形成されてもよい。この場合、1つの接合位置P1において、接着剤41、42が、互いに混じらないように配置されるのが好ましい。
【0129】
こうして、各接合位置P1において電極33a、22が接合された後、荷重センサ1の製造者は、図18(b)に示す状態の貫通孔34a、34bを介して、接着剤41、42が適正に設置されているか否かを判断する。製造者は、接着剤41、42が適正に設置されていないと判断した場合、貫通孔24のZ軸負側から接着剤41、42を導入して、電極33a、22を適正に接合させる。その後、実施形態1と同様の組み立てが行われ、図17(b)に示すように荷重センサ1が完成する。
【0130】
なお、固定部材51が接合位置P1の周辺に縫い付けられた後に、接着剤41、42が貫通孔24のZ軸負側から導入されてもよい。この場合、接着剤41、42の導入時に、貫通孔34a、34bから空気を吸引することにより、接着剤41、42を確実に電極33aと電極22との接合位置P1に配置できる。
【0131】
<実施形態3の効果>
実施形態3によれば、以下の効果が奏される。
【0132】
図18(a)、(b)に示したように、第1ベース部材30(ベース部材)上における電極33a(第1電極)の配置領域に、第1ベース部材30(ベース部材)および電極33a(第1電極)を第1ベース部材30(ベース部材)の厚み方向に貫通する貫通孔34a、34bが形成されている。
【0133】
この構成によれば、貫通孔34a、34bを介して、電極33aと電極22との間に接着剤41、42が適正に配置されたか否かを確認できる。また、電極33a、22の接合時において、余分な接着剤41、42が貫通孔34a、34b内へと逃げるため、接合位置P1から接着剤41、42がはみ出しにくくなる。
【0134】
図18(a)、(b)に示したように、1つの電極33a(第1電極)の配置領域に貫通孔34a(第1の貫通孔)および貫通孔34b(第2の貫通孔)が形成されている。貫通孔34a(第1の貫通孔)に対応する位置に接着剤41(導電性部材)が配置され、貫通孔34b(第2の貫通孔)に対応する位置に、電極33a(第1電極)と電極22(第2電極)とを接合する接着剤42が配置されている。
【0135】
導電性フィラーを含まない一般的な接着剤42によれば、導電性フィラーを含む接着剤41と比較して、電極33aと電極22とをより強固に接合できる。したがって、上記構成によれば、電極33a、22を電気的に接合させつつ、さらに強固に接合できる。また、貫通孔34a、34bを介して、それぞれ、接着剤41、42が適正に配置されたか否かを確認できる。
【0136】
<実施形態3の変更例1>
実施形態3では、1つの電極33aの配置位置に2つの貫通孔34a、34bが形成されたが、1つの配置位置に1つの貫通孔34aが形成されてもよい。この場合、たとえば、実施形態1と同様、1種類の接着剤41が用いられる。
【0137】
図19(a)、(b)は、本変更例に係る、電極33aと電極22とが接着剤41により接合されることを模式的に示す断面図である。
【0138】
本変更例では、実施形態1と比較して、1つの接合位置P1の中央に、1つの貫通孔34aが形成されている。この場合、実施形態3と同様、貫通孔34aを介して、電極33aと電極22との間に接着剤41が適正に配置されたか否かを確認できる。
【0139】
<実施形態3の変更例2>
実施形態3では、1つの接合位置P1に貫通孔34a、34bが形成される構成が、実施形態1の荷重センサ1に対して適用されたが、実施形態2の荷重センサ1に対して適用されてもよい。
【0140】
図20(a)は、本変更例に係る、荷重センサ1の構成を模式的に示す下面図である。図20(a)には、便宜上、荷重センサ1のY軸負側の端部付近のみが示されている。
【0141】
本変更例では、図15に示した実施形態2と同様、固定部材52が貫通孔24に縫い留められ、固定部材53、54が孔25、26に縫い留められる。
【0142】
図20(b)は、本変更例に係る、電極33aと電極22とが接着剤41、42により接合された状態を模式的に示す断面図である。
【0143】
本変更例では、図17(a)~図18(b)に示した実施形態3と同様、各接合位置P1に貫通孔34a、34bが形成されている。本変更例の固定部材52は、貫通孔24および貫通孔34a、34bを介して第1ベース部材30および回路基板20に縫い留められる。その後、貫通孔34aの下方に位置する貫通孔24から接着剤41が導入され、貫通孔34bの下方に位置する貫通孔24から接着剤42が導入される。このとき、貫通孔34a、34bから空気が吸引される。
【0144】
ここで、固定部材52が設置された後で、貫通孔24から接着剤41、42が導入される場合、貫通孔24から導入された接着剤41、42が、固定部材52に当たって電極33aと電極22との接合位置P1まで到達しない惧れがある。これに対し、接着剤41、42の導入時に貫通孔34a、34bから空気が吸引されることにより、電極33a、22との接合位置P1に、確実に接着剤41、42を配置できる。
【0145】
本変更例においても、実施形態3と同様、貫通孔34a、34bを介して、電極33aと電極22との間に接着剤41、42が適正に配置されたか否かを確認できる。また、本変更例では、実施形態3と比較して、接合位置P1において、固定部材52により第1ベース部材30および回路基板20が縫い留められるため、電極33aと電極22とをさらに強固に接合できる。
【0146】
<実施形態4>
実施形態1~3では、複数の電極22、33aが、並び方向(X軸方向)に長い形状を有した。これに対し、実施形態4では、複数の電極22、33aが、並び方向に垂直な方向(Y軸方向)に長い形状を有する。以下、実施形態2と異なる構成について説明する。
【0147】
図21(a)は、実施形態4に係る、回路基板20の構成を模式的に示す上面図である。
【0148】
実施形態4では、図12に示した実施形態2と比較して、各電極22がY軸方向に長い矩形形状を有する。実施形態4の各電極22の中心位置は、実施形態2の各電極22の中心位置と同様であるが、実施形態4では、各電極22がY軸方向に長い形状を有するため、X軸方向に並ぶ2つの電極22の間隔が、実施形態2に比べて長い。
【0149】
図21(b)は、実施形態4に係る、第1構造体1aの構成を模式的に示す下面図である。図21(b)には、便宜上、第1構造体1aのY軸負側の端部付近のみが示されている。
【0150】
実施形態4では、実施形態2と比較して、各電極33aがY軸方向に長い矩形形状を有する。また、実施形態4では、実施形態3と同様、電極33aの配置領域に、第1ベース部材30および電極33aを貫通する貫通孔34a、34bが形成されている。実施形態4の各電極33aの中心位置は、実施形態2の各電極33aの中心位置と同様であるが、実施形態4では、各電極33aがY軸方向に長い形状を有するため、X軸方向に並ぶ2つの電極33aの間隔が、実施形態2に比べて長い。
【0151】
実施形態4においても、実施形態2、3と同様の組み立てが行われ、図22に示すように荷重センサ1が完成する。
【0152】
図22は、実施形態4に係る、荷重センサ1の構成を模式的に示す下面図である。
【0153】
実施形態4では、各接合位置P1においてY軸正側に位置する貫通孔24が、固定部材52aにより縫い留められ、各接合位置P1においてY軸負側に位置する貫通孔24が、固定部材52bにより縫い留められる。また、実施形態3の変更例2と同様、固定部材52aにより縫い留められた各貫通孔24に接着剤41が導入され、固定部材52bにより縫い留められた各貫通孔24に接着剤42が導入される。この場合も、図21(b)に示したように、電極33aの配置位置に貫通孔34a、34bが形成されているため、製造者は、貫通孔34a、34bを介して接着剤41、42が適正に配置されたか否かを判断できる。
【0154】
<実施形態4の効果>
実施形態4によれば、以下の効果が奏される。
【0155】
図22に示したように、接合位置P1における電極33a(第1電極)および電極22(第2電極)が、電極33a(第1電極)の並び方向に交差する方向に長い形状を有する。
【0156】
この構成によれば、複数の接合位置P1を電極33aの並び方向に互いに離間して配置しやすくなるため、マイグレーション等により、隣り合う接合位置P1の電極33a、22が互いに短絡することを抑制できる。
【0157】
<その他の変更例>
上記実施形態および変更例において、接着剤41に代えて、接着性をほぼ有しない導電性部材(たとえば、導電性ジェルなど)により、電極33a、22が電気的に接続されてもよい。この場合も、接合位置P1の周辺および接合位置P1において、固定部材により第1ベース部材30と回路基板20とが固定されるため、電極33aと電極22とを強固かつ安定的に接合できる。電極33aと電極22とが、接着剤や導電性ジェルにより接合される場合、熱による変形によって電極33aと電極22との導通が維持されなくなることを回避できる。
【0158】
上記実施形態および変更例において、接合位置P1の周辺に配置される固定部材51、53、54は、糸に限らず、テープ、接着剤、ワイヤ、カシメ部材などでもよい。
【0159】
固定部材51、53、54がテープである場合、回路基板20には孔25、26は形成されず、接合位置P1の周辺において、第1ベース部材30のZ軸負側の面(対向面30a)と、回路基板20のZ軸正側の面とが、テープにより固定される。この場合のテープは、両面テープが好ましい。また、固定部材51、53、54が接着剤である場合、接合位置P1の周辺において、第1ベース部材30と回路基板20とが接着剤により固定される。また、固定部材51、53、54がワイヤである場合、ワイヤは、糸と同様に、回路基板20に形成された孔25、26を介して、第1ベース部材30と回路基板20とを縫い留める。固定部材51、53、54がカシメ部材である場合、カシメ部材は、回路基板20に形成された孔25、26を介して、第1ベース部材30と回路基板20とを固定する。
【0160】
固定部材51、53、54が、テープ、接着剤、ワイヤ、カシメ部材である場合も、接合位置P1の周辺において、第1ベース部材30と回路基板20とを簡易かつ円滑に固定できる。また、この場合も、固定部材51、53、54は、絶縁性を有することが好ましい。これにより、固定部材51、53、54を介して電気的なリークやショートが生じることを抑制できる。
【0161】
上記実施形態および変更例において、接合位置P1に設置される固定部材52は、糸に限らず、ワイヤやカシメ部材などでもよい。固定部材52がワイヤやカシメ部材である場合、ワイヤやカシメ部材は、接合位置P1に形成された貫通孔24を介して、第1ベース部材30と回路基板20とを固定する。固定部材52が、ワイヤやカシメ部材などである場合も、各貫通孔24の位置で第1ベース部材30と回路基板20とが固定され、さらに接合位置P1において電極33aと電極22との接合が補強される。
【0162】
固定部材52がワイヤであり、全ての貫通孔24が1つのワイヤで一括して縫い留められる場合、このワイヤは、絶縁性を有するように構成される。ただし、ワイヤが1つの接合位置P1内の2つの貫通孔24に固定される場合、このワイヤは導電性を有してもよい。また、固定部材52がカシメ部材であり、このカシメ部材が接合位置P1からはみ出さないように固定される場合、このカシメ部材は導電性を有してもよい。
【0163】
上記実施形態および変更例では、ワイヤ10を第1ベース部材30に縫い留める接続部材61、62は、接続部材61、62とワイヤ10との接触によりワイヤ10から誘電体12が剥がれることを抑制するために、糸により構成されている。この場合、固定部材51~54も接続部材61、62と同様に糸で構成されると、同一の材料からなる糸により、固定部材51~54および接続部材61、62を円滑に設置できる。
【0164】
上記実施形態および変更例において、固定部材52は、X軸方向に並ぶ各貫通孔24を一括で縫い留められることに限らず、接合位置P1ごとに2つの貫通孔24に縫い留められてもよい。また、上記実施形態4において、固定部材52a、52bに代えて、固定部材52が、接合位置P1ごとに2つの貫通孔24に縫い留められてもよい。すなわち、1つの接合位置P1内の2つの貫通孔24が、1つの固定部材52により縫い留められてもよい。この場合、固定部材52は導電性を有してもよい。導電性を有する固定部材52が接合位置P1ごとに設置される場合、電極33aと電極22とを、さらに確実に電気的に接続できる。
【0165】
上記実施形態および変更例では、1つの接合位置P1に対応する電極22の配置領域に、2つの貫通孔24が形成されたが、1つの貫通孔24が形成されてもよく、3つ以上の貫通孔24が形成されてもよい。また、実施形態1、3では、貫通孔24に代えて、電極22の配置領域からZ軸負方向に形成され、回路基板20を貫通しない孔(凹部)が形成されてもよい。この場合も、余分な接着剤41が孔(凹部)に逃げるため、接合位置P1から接着剤41がはみ出しにくくなる。
【0166】
上記実施形態1、3では、図7に示したように、固定部材51は、Y軸方向に接合位置P1を挟む一対の周辺部P11と、X軸方向に接合位置P1を挟む一対の周辺部P12とにおいて、第1ベース部材30と回路基板20とを固定した。しかしながら、これに限らず、固定部材51は、一対の周辺部P11のみにおいて第1ベース部材30と回路基板20とを固定してもよく、一対の周辺部P12のみにおいて第1ベース部材30と回路基板20とを固定してもよい。また、一対の周辺部P11は、Y軸方向に対してX-Y平面内でやや傾いた方向に接合位置P1を挟む領域であってもよく、一対の周辺部P12は、X軸方向に対してX-Y平面内でやや傾いた方向に接合位置P1を挟む領域であってもよい。
【0167】
上記実施形態および変更例では、接合位置P1の周辺において、直線状に固定部材が設置されたが、曲線状に固定部材が設置されてもよい。この場合、たとえば、接合位置P1の中心からの距離が等しい接合位置P1の周辺に複数の孔が設けられ、この孔に対して、円弧状に固定部材が縫い留められてもよい。
【0168】
上記実施形態および変更例では、1つの接合位置P1に対応する第1ベース部材30および電極33aに、1つまたは2つの貫通孔が形成されたが、3つ以上の貫通孔が形成されてもよい。このような貫通孔が数多く設けられると、当該貫通孔を介して、接合位置P1に接着剤が適正に配置されたか否かを判断しやすくなる。
【0169】
上記実施形態4では、接合位置P1における電極33a、22が、電極33a、22の並び方向(X軸方向)に垂直な方向(Y軸方向)に長い形状を有したが、電極33a、22の並び方向に交差する方向であればよい。たとえば、電極33a、22の長手方向と、電極33a、22の並び方向とが、0°より大きく90°より小さい角度で交差してもよい。この場合も、複数の接合位置P1を互いに離間して配置しやすくなる。
【0170】
上記実施形態3の変更例2および実施形態4において、接合位置P1を固定するための固定部材52、52a、52bは、省略されてもよい。この場合でも、接合位置P1の周辺が固定部材53、54で固定され、接着剤41よりも接着能力の高い接着剤42が配置されているため、接合位置P1の電極33a、22を確実に電気的に接合できる。
【0171】
上記実施形態および変更例において、配線パターン33は、第1ベース部材30の対向面30aに所定の印刷工法により形成されることに限らず、ケーブル線でもよい。
【0172】
上記実施形態および変更例では、固定部材51~54、52a、52bは、ミシン縫いにより縫合されたが、刺繍縫いにより縫合されてもよい。ただし、ミシン縫いの方が刺繍縫いに比べて、固定部材の縫い目が強固になるため好ましい。
【0173】
上記実施形態および変更例では、配線31および導電弾性体32は、第1ベース部材30の対向面30aに配置されたが、これに限らず、第2ベース部材70の対向面(Z軸正側の面)にさらに配置されてもよい。この場合、たとえば、第1ベース部材30側の構成と同様、第2ベース部材70に配置された配線31から配線パターン33が引き出され、この配線パターン33の電極33aが、回路基板20の下面側に配置された電極に、接着剤を介して接続される。
【0174】
上記実施形態および変更例では、導体線11の全周を被覆するように誘電体12が設置されたが、導体線11の表面のうち、少なくとも、荷重に応じて接触面積が変化する範囲のみを被覆するように、誘電体12が配置されてもよい。また、誘電体12は、厚み方向において1種類の材料により構成されたが、厚み方向において2種類以上の材料が積層された構造を有してもよい。
【0175】
上記実施形態および変更例では、導体線11の表面に誘電体12が配置されたが、導体線11と導電弾性体32との間で静電容量を規定する誘電体12は、導体線11と導電弾性体32との間に配置されればよい。たとえば、図23に示すように、誘電体12は、導電弾性体32の表面に配置されてもよい。この場合、誘電体12は、荷重に応じて導体線11との接触面積が変化するよう、弾性変形可能な材料により構成される。たとえば、誘電体12は、導電弾性体32と同様の弾性率を有する材料により構成される。
【0176】
上記実施形態および変更例では、1つの素子部A1に配置されるワイヤ10の数は2個であったが、これに限らない。また、1つの素子部A1に配置される導電弾性体32の数は1個であったが、これに限らない。
【0177】
上記実施形態および変更例では、荷重センサ1に配置されるワイヤ10の数は11個であったが、これに限らず、たとえば1個でもよい。荷重センサ1に配置される導電弾性体32の数は11個であったが、これに限らず、たとえば1個でもよい。この場合、導電弾性体32から引き出される配線パターン33も1個となり、接合位置P1も1つになる。
【0178】
上記実施形態および変更例では、X軸方向における素子部A1の数は11個であったが、これに限らず、たとえば1個でもよい。また、Y軸方向における素子部A1の数は11個であったが、これに限らず、たとえば1個でもよい。
【0179】
上記実施形態および変更例では、配線31および導電弾性体32は、X軸方向に延びていたが、X軸方向に対して非平行な方向に延びてもよい。たとえば、配線31および導電弾性体32と、ワイヤ10とが、互いに斜め方向に交差してもよい。
【0180】
上記実施形態および変更例では、第1ベース部材30の対向面30aと導電弾性体32との間に、配線31が配置されたが、配線31は省略されてもよい。この場合、導電弾性体32のX軸正側の端部から、配線パターン33が引き出される。
【0181】
上記実施形態および変更例では、導体線11と導電弾性体32とが交差することにより素子部A1が構成されたが、素子部A1の構成はこれに限らない。たとえば、半球状の導電弾性体と平板状の電極とが誘電体を挟む構成により、素子部が構成されてもよい。この場合、誘電体は、導電弾性体に対向する電極の表面に形成されてもよく、半球状の導電弾性体の表面に形成されてもよい。
【0182】
この他、本発明の実施形態は、特許請求の範囲に示された技術的思想の範囲内において、適宜、種々の変更が可能である。
【0183】
<付記>
以上の実施形態の記載により、下記の技術が開示される。
【0184】
(技術1)
素子部に繋がる配線パターンが形成されたベース部材と、
前記配線パターンに重なるように前記ベース部材に設置された回路基板と、
前記配線パターン側の第1電極と前記回路基板側の第2電極との間に介在して前記第1電極と前記第2電極との間の電気的接合を高める導電性部材と、
前記第1電極と前記第2電極との接合位置の周辺において、前記ベース部材と前記回路基板とを固定する固定部材と、を備える、
ことを特徴とする荷重センサ。
【0185】
この技術によれば、接合位置の周辺において、ベース部材と回路基板とが固定部材により固定される。これにより、接合位置において、ベース部材に配置された第1電極と回路基板に配置された第2電極との接合が補強される。よって、素子部側の電極と回路基板側の電極とを強固かつ安定的に接合できる。
【0186】
(技術2)
技術1に記載の荷重センサにおいて、
前記固定部材は、糸、テープまたはワイヤである、
ことを特徴とする荷重センサ。
【0187】
この技術によれば、接合位置の周辺において、ベース部材と回路基板とを簡易かつ円滑に固定できる。
【0188】
(技術3)
技術2に記載の荷重センサにおいて、
前記回路基板には、前記接合位置の周辺において前記回路基板を貫通する孔が形成されており、
前記固定部材は、前記孔を介して、前記ベース部材と前記回路基板とを固定する、
ことを特徴とする荷重センサ。
【0189】
この技術によれば、接合位置の周辺に形成された回路基板の孔を介して、糸やワイヤなどの固定部材により、ベース部材と回路基板とを円滑に固定できる。
【0190】
(技術4)
技術3に記載の荷重センサにおいて、
前記回路基板の孔は、前記接合位置の周辺に複数形成されている、
ことを特徴とする荷重センサ。
【0191】
この技術によれば、接合位置の周辺の複数の箇所において、ベース部材と回路基板とを確実に固定できる。
【0192】
(技術5)
技術1ないし4の何れか一項に記載の荷重センサにおいて、
前記固定部材は、絶縁性を有する、
ことを特徴とする荷重センサ。
【0193】
この技術によれば、固定部材を介して電気的なリークやショートが生じることを抑制できる。よって、荷重センサの検出性能に固定部材が影響することを抑制できる。
【0194】
(技術6)
技術1ないし5の何れか一項に記載の荷重センサにおいて、
前記固定部材は、第1方向に前記接合位置を挟む一対の周辺部において、前記ベース部材と前記回路基板とを固定する、
ことを特徴とする荷重センサ。
【0195】
この技術によれば、簡素な構成でベース部材と回路基板とを強固に固定できる。
【0196】
(技術7)
技術6に記載の荷重センサにおいて、
前記固定部材は、第1方向に交差する第2方向に前記接合位置を挟む他の一対の周辺部において、前記ベース部材と前記回路基板とを固定する、
ことを特徴とする荷重センサ。
【0197】
この技術によれば、接合位置の周囲に固定部材が配置されるため、ベース部材と回路基板とをより強固に固定できる。
【0198】
(技術8)
技術1ないし7の何れか一項に記載の荷重センサにおいて、
前記回路基板上における前記第2電極の配置領域に、前記回路基板および前記第2電極を前記回路基板の厚み方向に貫通する貫通孔が形成されている、
ことを特徴とする荷重センサ。
【0199】
この技術によれば、第1電極と第2電極との接合時において、余分な導電性部材が貫通孔内へと逃げるため、第1電極と第2電極との接合位置から導電性部材がはみ出しにくくなる。よって、導電性部材のはみ出しによるリークやショートを抑制できる。
【0200】
(技術9)
技術8に記載の荷重センサにおいて、
前記第2電極の表面は、前記回路基板の表面よりも低くなっている、
ことを特徴とする荷重センサ。
【0201】
この技術によれば、前記第2電極の配置領域が凹部となるため、第1電極と第2電極との接合位置から導電性部材がさらにはみ出しにくくなる。よって、導電性部材のはみ出しによるリークやショートをさらに確実に抑制できる。
【0202】
(技術10)
技術1ないし9の何れか一項に記載の荷重センサにおいて、
前記素子部と前記配線パターンとの組が複数、前記ベース部材に配置され、
複数の前記配線パターンの前記第1電極が1列に並んで前記ベース部材に配置され、
前記回路基板には、それぞれ複数の前記第1電極に対応するように複数の前記第2電極が一列に並んで配置され、
前記固定部材は、前記複数の第1電極と前記複数の第2電極との複数の前記接合位置が並ぶ列の両側部をそれぞれ前記列に平行な方向に縫う糸である、
ことを特徴とする荷重センサ。
【0203】
この技術によれば、複数の接合位置の周辺において、ベース部材と回路基板とを円滑に固定できる。
【0204】
(技術11)
技術10に記載の荷重センサにおいて、
隣り合う前記接合位置の間が、さらに、前記固定部材である糸で縫われている、
ことを特徴とする荷重センサ。
【0205】
この技術によれば、素子部側の電極と回路基板側の電極とを、さらに強固かつ安定的に接合できる。
【0206】
(技術12)
技術1ないし11の何れか一項に記載の荷重センサにおいて、
前記第1電極と前記第2電極との前記接合位置において、前記ベース部材と前記回路基板とが他の固定部材により固定される、
ことを特徴とする荷重センサ。
【0207】
この技術によれば、他の固定部材により接合位置におけるベース部材と回路基板との固定が補強されるため、素子部側の電極と回路基板側の電極とを、さらに強固かつ安定に接合できる。
【0208】
(技術13)
技術1ないし12の何れか一項に記載の荷重センサにおいて、
前記ベース部材上における前記第1電極の配置領域に、前記ベース部材および前記第1電極を前記ベース部材の厚み方向に貫通する少なくとも1つの貫通孔が形成されている、
ことを特徴とする荷重センサ。
【0209】
この技術によれば、貫通孔を介して、第1電極と第2電極との間に導電性部材が適正に配置されたか否かを確認できる。また、第1電極および第2電極の接合時において、余分な接着剤が貫通孔内へと逃げるため、接合位置から接着剤がはみ出しにくくなる。
【0210】
(技術14)
技術13に記載の荷重センサにおいて、
1つの前記配置領域に第1の貫通孔および第2の貫通孔が形成され、
前記第1の貫通孔に対応する位置に前記導電性部材が配置され、
前記第2の貫通孔に対応する位置に前記第1電極と前記第2電極とを接合する接着剤が配置されている、
ことを特徴とする荷重センサ。
【0211】
一般的な接着剤によれば、導電性部材と比較して、第1電極と第2電極とをより強固に接合できる。したがって、上記技術によれば、第1電極と第2電極とを電気的に接合させつつ、さらに強固に接合できる。また、第1および第2の貫通孔を介して、それぞれ、導電性部材および接着剤が適正に配置されたか否かを確認できる。
【0212】
(技術15)
技術1ないし14の何れか一項に記載の荷重センサにおいて、
前記素子部と前記配線パターンとの組が複数、前記ベース部材に配置され、
複数の前記配線パターンの前記第1電極が1列に並んで前記ベース部材に配置され、
前記回路基板には、それぞれ複数の前記第1電極に対応するように複数の前記第2電極が一列に並んで配置され、
前記接合位置における前記第1電極および前記第2電極が、前記第1電極の並び方向に交差する方向に長い形状を有する、
ことを特徴とする荷重センサ。
【0213】
この技術によれば、複数の接合位置を第1電極の並び方向に互いに離間して配置しやすくなるため、マイグレーション等により、隣り合う接合位置の電極が互いに短絡することを抑制できる。
【0214】
(技術16)
技術1ないし15の何れか一項に記載の荷重センサにおいて、
前記素子部は、
前記ベース部材に形成された導電弾性体と、
前記導電弾性体に重なる導体線と、
前記導電弾性体と前記導体線との間に介在する誘電体と、を備え、
前記配線パターンは、導電弾性体に繋がっている、
ことを特徴とする荷重センサ。
【0215】
この技術によれば、荷重に応じて、導電弾性体と誘電体との間の接触面積または誘電体と導体線との間の接触面積が変化し、導電弾性体と導体線との間の静電容量が変化する。よって、この静電容量を検出することで、荷重を検出できる。
【符号の説明】
【0216】
1 荷重センサ
11 導体線
12 誘電体
20 回路基板
22 電極(第2電極)
24 貫通孔
25、26 孔
30 第1ベース部材(ベース部材)
32 導電弾性体
33 配線パターン
33a 電極(第1電極)
34a 貫通孔(第1の貫通孔)
34b 貫通孔(第2の貫通孔)
41 接着剤(導電性部材)
42 接着剤
51、53、54 固定部材(糸)
52 固定部材(他の固定部材)
52a、52b 固定部材(他の固定部材)
A1 素子部
P1 接合位置
P11 周辺部(両側部)
P12 周辺部
図1
図2
図3
図4
図5
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