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特開2024-179877学習進捗表示システム及び学習進捗表示プログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024179877
(43)【公開日】2024-12-26
(54)【発明の名称】学習進捗表示システム及び学習進捗表示プログラム
(51)【国際特許分類】
   G06Q 50/20 20120101AFI20241219BHJP
   G09B 19/00 20060101ALI20241219BHJP
【FI】
G06Q50/20 300
G09B19/00 H
【審査請求】未請求
【請求項の数】5
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023099161
(22)【出願日】2023-06-16
(71)【出願人】
【識別番号】506301140
【氏名又は名称】公立大学法人会津大学
(74)【代理人】
【識別番号】110000800
【氏名又は名称】デロイトトーマツ弁理士法人
(72)【発明者】
【氏名】渡部 有隆
【テーマコード(参考)】
5L049
5L050
【Fターム(参考)】
5L049CC34
5L050CC34
(57)【要約】      (修正有)
【課題】直感的な操作により、学習計画の進度にかかわらず、学習の達成感をユーザーに認識させることができる学習進捗表示システム及び学習進捗表示プログラムを提供する。
【解決手段】学習進捗表示システムは、2次元座標系110に、第2軸113方向の長さが、処理時点以前については各時点までに学習者が付与された実績スコアの多少を示し、処理時点より後については各時点における予定スコアの多少を示す帯状表示を表示し、帯状表示を第2軸113方向に跨ぐように、第1アイコン121と2次元座標系の終了時点側の端部との間に、第1軸111方向に移動自在である第2アイコン123を表示し、第2アイコン121の位置を移動させる操作を受け付けた場合に、第2アイコン123の位置に応じて認識した予定スコアに対する、実績スコアの割合を示す割合表示を、2次元座標系とともに表示する。
【選択図】図5
【特許請求の範囲】
【請求項1】
学習者の学習計画の進捗状況を表示するシステムにおいて、
情報を表示する表示要素と、情報を記憶する記憶要素と、情報を処理する情報処理要素と、を備え、
前記記憶要素は、前記学習者が学習期間中に学習すべき複数の学習項目それぞれを識別する学習項目識別情報と、当該学習者が各当該学習項目の学習を終了した場合に付与されるスコアの値と、当該学習者が各学習項目の学習を終了すべき時点を示す期限情報と、当該学習者が各学習項目の学習を終了した時点を示す終了情報と、を対応付けて記録した学習進捗情報を記憶しており、
前記情報処理要素は、
第1軸が前記学習期間の開始時点から終了時点までの時間軸であり、第2軸が各時点までに前記学習者が前記学習項目の学習を終了したことにより付与された実績スコア又は各時点までに学習を終了すべき前記学習項目の学習を終了した場合に付与される予定スコアの多少を示す軸である、2次元座標系を前記表示要素に表示し、
前記学習進捗情報を参照して、前記2次元座標系の前記終了時点側の端部から前記開始時点側の端部の方向に伸びるように配置される帯状の表示であって、その前記第2軸方向の長さが、処理時点以前については前記終了情報に基づいて各時点までに前記学習者が付与された前記実績スコアの多少を示し、処理時点より後については各時点における前記予定スコアの多少を示す帯状表示を表示し、
前記帯状表示を前記第2軸方向に跨ぐように、前記処理時点の位置に第1アイコンを表示し、
前記帯状表示を前記第2軸方向に跨ぐように、前記第1アイコンと前記2次元座標系の前記終了時点側の端部との間の位置に、前記第1軸方向に移動自在である第2アイコンを表示し、
前記第2アイコンの位置を移動させる操作を受け付けた場合に、前記期限情報に基づいて当該第2アイコンの移動後の位置に対応する時点における前記予定スコアを認識し、
前記第2アイコンの位置に応じて認識した前記予定スコアに対する、前記実績スコアの割合を示す割合表示を、前記2次元座標系とともに表示することを特徴とする学習進捗表示システム。
【請求項2】
請求項1に記載の学習進捗表示システムにおいて、
前記情報処理要素は、
前記第2アイコンの位置を移動させる操作を受け付けた場合に、
前記第1アイコンと前記第2アイコンとの間の前記帯状表示の前記第1軸方向の長さを当該第2アイコンに追従するように変化させて表示するとともに、
前記第2アイコンと前記終了時点側の端部との間の前記帯状表示の前記第1軸方向の長さを当該第2アイコンに追従するように変化させて表示することを特徴とする学習進捗表示システム。
【請求項3】
請求項1又は2に記載の学習進捗表示システムにおいて、
前記学習項目識別情報は、前記学習項目の分類を識別する分類識別情報と対応付けて前記学習進捗情報に記憶されており、
前記情報処理要素は、
前記分類ごとの前記帯状表示を、前記2次元座標中で前記第2軸方向に並ぶように配置するとともに、その前記第2軸方向の長さが、処理時点以前については前記終了情報に基づいて各時点までに前記学習者が付与された前記分類ごとの前記実績スコアの多少を示し、処理時点より後については各時点における前記分類ごとの前記予定スコアの多少を示すように表示し、
前記第1アイコン及び前記第2アイコンを、前記第2軸方向の一方の端部側に配置された前記帯状表示から、他方の端部側に配置された前記帯状表示までを前記第2軸方向に跨ぐように配置して表示し、
前記第2アイコンの位置を移動させる操作を受け付けた場合に、当該第2アイコンの移動後の位置に対応する時点における当該分類ごとの前記予定スコアを認識し、
前記第2アイコンの位置に応じて認識した前記分類ごとの前記予定スコアに対する、当該分類ごとの前記実績スコアの割合を示すように、前記割合表示を前記2次元座標系とともに表示することを特徴とする学習進捗表示システム。
【請求項4】
請求項1又は2に記載の学習進捗表示システムにおいて、
前記情報処理要素は、
前記第1アイコンを、前記第1軸方向に移動自在に表示し、
前記第1アイコンの位置を移動させる操作を受け付けた場合に、当該第1アイコンの移動後の位置に対応する時点までに前記学習者が付与された前記実績スコア又は当該時点における前記予定スコアを、仮のスコアとして認識し、
前記第2アイコンの位置に応じて認識した前記予定スコアに対する、前記仮のスコアの割合を示すように、前記割合表示を前記2次元座標系とともに表示することを特徴とする学習進捗表示システム。
【請求項5】
情報を表示する表示要素と、情報を記憶する記憶要素と、情報を処理する情報処理要素と、を備えるコンピューターに、学習者の学習計画の進捗状況を表示する処理を実行させるプログラムにおいて、
前記記憶要素に、前記学習者が学習期間中に学習すべき複数の学習項目それぞれを識別する学習項目識別情報と、当該学習者が各当該学習項目の学習を終了した場合に付与されるスコアの値と、当該学習者が各学習項目の学習を終了すべき時点を示す期限情報と、当該学習者が各学習項目の学習を終了した時点を示す終了情報と、を対応付けて記録した学習進捗情報を記憶させ、
第1軸が前記学習期間の開始時点から終了時点までの時間軸であり、第2軸が各時点までに前記学習者が前記学習項目の学習を終了したことにより付与された実績スコア又は各時点までに学習を終了すべき前記学習項目を終了した場合に付与される予定スコアの多少を示す軸である、2次元座標系を前記表示要素に表示し、
前記学習進捗情報を参照して、前記2次元座標系の前記終了時点側の端部から前記開始時点側の端部の方向に伸びるように配置される帯状の表示であって、その前記第2軸方向の長さが、処理時点以前については前記終了情報に基づいて各時点までに前記学習者が付与された前記実績スコアの多少を示し、処理時点より後については各時点における前記予定スコアの多少を示す帯状表示を表示し、
前記帯状表示を前記第2軸方向に跨ぐように、前記処理時点の位置に第1アイコンを表示し、
前記帯状表示を前記第2軸方向に跨ぐように、前記第1アイコンと前記2次元座標系の前記終了時点側の端部との間の位置に、前記第1軸方向に移動自在である第2アイコンを表示し、
前記第2アイコンの位置を移動させる操作を受け付けた場合に、当該第2アイコンの移動後の位置に対応する時点における前記予定スコアを認識し、
前記第2アイコンの位置に応じて認識した前記予定スコアに対する、前記実績スコアの割合を示す割合表示を、前記2次元座標系とともに表示することを特徴とする学習進捗表示プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、学習者の学習計画の進捗状況を表示するシステム及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、学習支援システムが知られている(特許文献1参照)。特許文献1の技術によれば、学習者の学習の進捗状況をレーダーチャートにして表示することができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2019-113865号報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
図1は、特許文献1のような技術により学習者の学習の進捗状況をレーダーチャートにして表示した例を示している。A~Sの分野それぞれに複数の学習科目が分類されている。左が後期段階の、右が初期段階の、学習の進捗割合を示す従来のレーダーチャートの例である。図1に示すように、後期段階においてはレーダーチャートで表示される部分が大きく、表示領域の大半を占めているので、学習の達成感を学習支援システムのユーザー(例えば学習者又は学習の管理者。以下同じ。)に認識させやすい。
【0005】
一方、学習が終了している科目が少ない初期段階においては、本事例のように学習すべき総科目数が多い場合に、レーダーチャートで表示される部分が小さいため、学習が進んでいるという達成感をユーザーに認識させづらい。
【0006】
このように従来の表示方法で学習の進捗割合を表示すると、学習すべき科目が多い場合などに、学習が後期段階に進むまで、すなわち学習の初期~中期段階では達成感をユーザーに認識させづらいという課題がある。
【0007】
また、コンピューターシステムの操作に長けているか否かの状況は、ユーザーによってまちまちであるため、コンピューターシステムの操作が不得手なユーザーであっても直感的に操作ができる仕組みが求められている。
【0008】
そこで本発明は、直感的な操作により、学習計画の進度にかかわらず、学習の達成感をユーザーに認識させることができる学習進捗表示システム及び学習進捗表示プログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記の課題に鑑みた本発明の学習進捗表示システムは、
学習者の学習計画の進捗状況を表示するシステムにおいて、
情報を表示する表示要素と、情報を記憶する記憶要素と、情報を処理する情報処理要素と、を備え、
前記記憶要素は、前記学習者が学習期間中に学習すべき複数の学習項目それぞれを識別する学習項目識別情報と、当該学習者が各当該学習項目の学習を終了した場合に付与されるスコアの値と、当該学習者が各学習項目の学習を終了すべき時点を示す期限情報と、当該学習者が各学習項目の学習を終了した時点を示す終了情報と、を対応付けて記録した学習進捗情報を記憶しており、
前記情報処理要素は、
第1軸が前記学習期間の開始時点から終了時点までの時間軸であり、第2軸が各時点までに前記学習者が前記学習項目の学習を終了したことにより付与された実績スコア又は各時点までに学習を終了すべき前記学習項目の学習を終了した場合に付与される予定スコアの多少を示す軸である、2次元座標系を前記表示要素に表示し、
前記学習進捗情報を参照して、前記2次元座標系の前記終了時点側の端部から前記開始時点側の端部の方向に伸びるように配置される帯状の表示であって、その前記第2軸方向の長さが、処理時点以前については前記終了情報に基づいて各時点までに前記学習者が付与された前記実績スコアの多少を示し、処理時点より後については各時点における前記予定スコアの多少を示す帯状表示を表示し、
前記帯状表示を前記第2軸方向に跨ぐように、前記処理時点の位置に第1アイコンを表示し、
前記帯状表示を前記第2軸方向に跨ぐように、前記第1アイコンと前記2次元座標系の前記終了時点側の端部との間の位置に、前記第1軸方向に移動自在である第2アイコンを表示し、
前記第2アイコンの位置を移動させる操作を受け付けた場合に、前記期限情報に基づいて当該第2アイコンの移動後の位置に対応する時点における前記予定スコアを認識し、
前記第2アイコンの位置に応じて認識した前記予定スコアに対する、前記実績スコアの割合を示す割合表示を、前記2次元座標系とともに表示することを特徴とする。
【0010】
本発明によれば、任意の時点までに当該学習者が学習を終了すべき学習項目の学習を終了した場合に付与される予定スコアに対する、処理時点までに付与された実績スコアの割合を示す割合表示を、ユーザーの操作に応じて表示することができるので、学習の後期段階のみならず、学習の初期段階においても、学習の達成感をユーザーに認識させることが可能である。
【0011】
また、帯状表示の第2軸方向の長さが、各時点における実績スコア又は予定スコアの多少を示しており、第1アイコン及び第2アイコンは帯状表示を第2軸方向に跨ぐように表示される。
【0012】
これにより第1アイコン及び第2アイコンのそれぞれが帯状表示を跨いで重なっている部分の第2軸方向の長さを見ることで、処理時点における実績スコアと、第2アイコンの移動先の位置に対応する予定スコアと、のおおよその値をユーザーに認識させながら第2アイコンの位置を動かす操作をさせることができる。
【0013】
なお本システムによる操作は、帯状表示上の第2アイコンの移動のみで行うことができるので簡便である。これらのことから、割合表示を表示させるための操作は、直感的に行うことが可能である。
【0014】
このように、本発明の学習進捗表示システムによれば、直感的な操作により、学習計画の進度にかかわらず、学習の達成感をユーザーに認識させることができる。
【0015】
本発明において、
前記情報処理要素は、
前記第2アイコンの位置を移動させる操作を受け付けた場合に、
前記第1アイコンと前記第2アイコンとの間の前記帯状表示の前記第1軸方向の長さを当該第2アイコンに追従するように変化させて表示するとともに、
前記第2アイコンと前記終了時点側の端部との間の前記帯状表示の前記第1軸方向の長さを当該第2アイコンに追従するように変化させて表示することが好ましい。
【0016】
本発明によれば、第2アイコンの位置を移動させる操作を受け付けた場合に、第1アイコンと第2アイコンとの間の帯状表示の第1軸方向の長さと、第2アイコンと終了時点側の端部との間の帯状表示の前記第1軸方向の長さと、を第2アイコンの位置を移動させる操作に追従するように変化させて表示する。
【0017】
これにより、処理時点から移動前の第2アイコンの位置に対応する時点までに学習を終了して付与されるべき予定スコアを、移動後の第2アイコンの位置に対応する時点までに得ようとした場合に、予定された学習科目の学習をどれほどの密度で終えればよいのかをユーザーに直感的に認識させることができる。
【0018】
また本発明において、
前記学習項目識別情報は、前記学習項目の分類を識別する分類識別情報と対応付けて前記学習進捗情報に記憶されており、
前記情報処理要素は、
前記分類ごとの前記帯状表示を、前記2次元座標中で前記第2軸方向に並ぶように配置するとともに、その前記第2軸方向の長さが、処理時点以前については前記終了情報に基づいて各時点までに前記学習者が付与された前記分類ごとの前記実績スコアの多少を示し、処理時点より後については各時点における前記分類ごとの前記予定スコアの多少を示すように表示し、
前記第1アイコン及び前記第2アイコンを、前記第2軸方向の一方の端部側に配置された前記帯状表示から、他方の端部側に配置された前記帯状表示までを前記第2軸方向に跨ぐように配置して表示し、
前記第2アイコンの位置を移動させる操作を受け付けた場合に、当該第2アイコンの移動後の位置に対応する時点における当該分類ごとの前記予定スコアを認識し、
前記第2アイコンの位置に応じて認識した前記分類ごとの前記予定スコアに対する、当該分類ごとの前記実績スコアの割合を示すように、前記割合表示を前記2次元座標系とともに表示することが好ましい。
【0019】
本発明によれば、学習科目は分類わけされており、帯状表示は分類ごとに並べられて表示される。これにより第1アイコン及び第2アイコンのそれぞれが帯状表示を跨いで重なっている部分の分類ごとの第2軸方向の長さを見ることで、処理時点における実績スコアと、第2アイコンの移動先の位置に対応する予定スコアと、の分類ごとのおおよその値をユーザーに認識させながら第2アイコンの位置を動かす操作をさせることができる。
【0020】
また、割合表示についても分類ごとの進捗割合が表示されるので、ユーザーに、分類ごとの学習の進捗割合を認識させることが可能である。
【0021】
このように学習項目が分類わけされている場合においても直感的な操作性を損なうことなく、学習計画の進度にかかわらず学習の達成感をユーザーに認識させることができる。
【0022】
また本発明において、
前記情報処理要素は、
前記第1アイコンを、前記第1軸方向に移動自在に表示し、
前記第1アイコンの位置を移動させる操作を受け付けた場合に、当該第1アイコンの移動後の位置に対応する時点までに前記学習者が付与された前記実績スコア又は当該時点における前記予定スコアを、仮のスコアとして認識し、
前記第2アイコンの位置に応じて認識した前記予定スコアに対する、前記仮のスコアの割合を示すように、前記割合表示を前記2次元座標系とともに表示することが好ましい。
【0023】
本発明によれば、第2アイコンに加えて、第1アイコンについても移動させる操作が可能である。そのため、当該操作に応じて、第2アイコンで入力された任意の時点までに当該学習者が学習を終了すべき学習項目の学習を終了した場合に付与される予定スコアに対する、第1アイコンで入力された任意の時点における仮のスコアの割合を示す割合表示を表示することができるので、ユーザーに多様な時点の組み合わせにおける学習の進捗割合を認識させることができる。
【0024】
また、なお本システムによる操作は、帯状表示上の第1アイコン及び第2アイコンの移動のみで行うことができるので簡便である。
【0025】
このように、本発明の学習進捗表示システムによれば、直感的な操作性を損なうことなく、学習計画の進度にかかわらず、学習の達成感をユーザーに認識させることができるとともに、多様な時点の組み合わせにおける学習の進捗割合を認識させることができる。
【0026】
そして、本発明の学習進捗表示プログラムは、
情報を表示する表示要素と、情報を記憶する記憶要素と、情報を処理する情報処理要素と、を備えるコンピューターに、学習者の学習計画の進捗状況を表示する処理を実行させるプログラムにおいて、
前記記憶要素に、前記学習者が学習期間中に学習すべき複数の学習項目それぞれを識別する学習項目識別情報と、当該学習者が各当該学習項目の学習を終了した場合に付与されるスコアの値と、当該学習者が各学習項目の学習を終了すべき時点を示す期限情報と、当該学習者が各学習項目の学習を終了した時点を示す終了情報と、を対応付けて記録した学習進捗情報を記憶させ、
第1軸が前記学習期間の開始時点から終了時点までの時間軸であり、第2軸が各時点までに前記学習者が前記学習項目の学習を終了したことにより付与された実績スコア又は各時点までに学習を終了すべき前記学習項目を終了した場合に付与される予定スコアの多少を示す軸である、2次元座標系を前記表示要素に表示し、
前記学習進捗情報を参照して、前記2次元座標系の前記終了時点側の端部から前記開始時点側の端部の方向に伸びるように配置される帯状の表示であって、その前記第2軸方向の長さが、処理時点以前については前記終了情報に基づいて各時点までに前記学習者が付与された前記実績スコアの多少を示し、処理時点より後については各時点における前記予定スコアの多少を示す帯状表示を表示し、
前記帯状表示を前記第2軸方向に跨ぐように、前記処理時点の位置に第1アイコンを表示し、
前記帯状表示を前記第2軸方向に跨ぐように、前記第1アイコンと前記2次元座標系の前記終了時点側の端部との間の位置に、前記第1軸方向に移動自在である第2アイコンを表示し、
前記第2アイコンの位置を移動させる操作を受け付けた場合に、当該第2アイコンの移動後の位置に対応する時点における前記予定スコアを認識し、
前記第2アイコンの位置に応じて認識した前記予定スコアに対する、前記実績スコアの割合を示す割合表示を、前記2次元座標系とともに表示することを特徴とする。
【図面の簡単な説明】
【0027】
図1】従来技術を示す図
図2】本発明の学習進捗表示システムの全体像の一例を示すブロック図
図3】本発明が処理に用いるデータの内容の一例を示す図
図4】本発明の処理内容の一例を示すフローチャート
図5】本発明の表示内容の一例を示す図
図6】本発明の処理内容の一例を示すフローチャート
図7】本発明の表示内容の一例を示す図
図8】本発明が処理に用いるデータの内容の一例を示す図
図9】本発明の表示内容の一例を示す図
図10】本発明の処理内容の一変更例を示すフローチャート
図11】本発明の学習進捗表示システムの全体像の一変更例を示すブロック図
【発明を実施するための形態】
【0028】
<学習進捗表示システムの構成>
まず図2図3を用いて、本実施形態の学習進捗表示システムの構成について説明する。なお同一の構成については、同一の符号を付して説明を省略することがある。
【0029】
本実施形態の学習進捗表示システムは、表示要素10と、記憶要素30と、情報処理要素50と、入力要素70と、を含んで構成されるコンピューターが、本発明の学習進捗表示プログラムを読み込んで必要な処理を実行して、学習者の学習計画の進捗状況を表示するシステムである。
【0030】
学習進捗表示システムは、例えば、図2に示すように、本システムのユーザーである例えば学習者又は学習管理者であるユーザーが操作を行う端末1と、通信ネットワーク5を介して接続されたサーバー3とが共同して学習進捗表示システムとして機能する。
【0031】
端末1は、端末1は例えばパーソナルコンピューター、タブレット端末、スマートフォンであり、表示要素10と、入力要素70と、を備えているほか、端末1が必要な処理を行うためのプロセッサー、処理に必要な情報等を記憶するための記憶機構を備えている(いずれも図示せず。)。
【0032】
表示要素10は、ユーザーに対して情報を表示するディスプレイである。入力要素70は、ユーザーによる入力を受け付ける、例えばタッチパネル、マウスその他のポインティングデバイス又はキーボードである。
【0033】
サーバー3は、記憶要素30と、情報処理要素50と、を備えている。なおサーバー3は、通信可能に接続された複数のコンピューターにより構成されていてもよい。
【0034】
記憶要素30は、例えばROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)、HDD(Hard Disk Drive)等の記憶機構により構成されている。記憶要素30には、学習進捗情報310のほか、学習進捗表示システムの処理結果、処理に用いる情報が記憶されている。
【0035】
学習進捗情報310は、図3に示すように、学習者が学習期間中に学習すべき複数の学習項目それぞれを識別する学習項目識別情報(学習項目ID)と、当該学習者が各当該学習項目の学習を終了した場合に付与されるスコアの値と、当該学習者が各学習項目の学習を終了すべき時点を示す期限情報と、当該学習者が各学習項目の学習を終了した時点を示す終了情報と、を対応付けて記録している。
【0036】
「学習科目の学習を終了した」とは例えば、当該学習科目に対応付けられた問題を解き終えたこと、当該問題を解いて正解したこと、当該問題を解いて合格点を得たこと、又は当該学習科目に対応付けられた講義を受講し終えたこと、などである。
【0037】
「スコアの値」は、学習項目ごとに適宜に、すなわち例えば学習項目の難易度、所要時間その他の要素に応じて、その値が設定されてよい。あるいは例えばスコアの値はすべて同一の値、すなわち例えば「1」であってもよい。この場合、「スコアの値」は、「科目数」と同義である。
【0038】
あるいはさらに、図3に示すように、学習者を識別する情報(学習者ID)、学習項目の分類を識別する分類識別情報(分類ID)を、さらに対応付けて学習進捗情報310に記憶していてもよい。なお図3の1件目及び2件目のデータが示すように、一つの学習項目識別情報(学習項目ID)が、複数の分類識別情報(分類ID)に対応付けられていてもよい。またこの場合、分類ID「a」に対するスコアは「1」、分類ID「b」に対するスコアは「3」というように、対応付けられた分類IDによって付与されるスコアの値は異なっていてもよく、あるいは同一であってもよい。
【0039】
情報処理要素50は、CPU(Central Processing Unit)等の演算処理装置、メモリ、及びI/O(Input/Output)デバイスなどにより構成されている、いわゆるプロセッサーである。情報処理要素50は、本発明の学習進捗表示プログラムを読み込んで実行することにより、学習者の学習計画の進捗状況を表示するために必要な処理を実行する。
【0040】
<処理の概要>
次に、本実施形態の学習進捗表示システム及び学習進捗表示プログラムの処理内容について説明する。図4図8を参照して、学習進捗表示システム及び学習進捗表示プログラムによる一連の処理について説明する。
【0041】
なお以下においては、学習項目の分類ごとの帯状表示115を2次元座標中で第2軸方向に並ぶように配置して表示し、かつ、学習の進捗を示す割合表示130を当該分類ごとの進捗割合を示すレーダーチャートで表示する実施例について説明する。
【0042】
本実施形態の学習進捗表示システム及び学習進捗表示プログラムは、例えば端末1において、学習進捗表示システムの機能を使用するためのアプリケーションを起動することにより、処理を開始する。
【0043】
処理が開始されると情報処理要素50は、2次元座標系110を表示要素10に表示させる(図4/S10)。当該2次元座標系110の2つの軸は例えば図5に示すように、横軸となる第1軸111が、学習期間の開始時点から終了時点までの時間軸であり、縦軸となる第2軸113が、各時点までに学習者が学習項目の学習を終了したことにより付与された実績スコア又は各時点までに学習を終了すべき学習項目の学習を終了した場合に付与される予定スコアの多少を示す軸である。
【0044】
そして情報処理要素50は、帯状表示115を表示要素10に表示させる(図4/S30)。そのために情報処理要素50は、記憶要素30に記憶されている学習進捗情報310を参照して、処理時点t1までの各時点において学習者が学習項目の学習を終了したことにより付与された実績スコアの値と、処理時点t1より後の各時点までに学習者が学習を終了すべき学習項目の学習を終了した場合に付与される予定スコアの値と、を認識する(図6/S31)。処理時点t1とは例えば当該処理を実行している日の日付(本実施形態においては2023/7/31)である。
【0045】
情報処理要素50は、学習進捗情報310から、学習者の学習者IDに対応付けられた学習項目のうち、終了情報が記憶されている学習項目を抽出し、当該抽出した学習科目に対応付けられたスコアの値を2次元座標系110の時間軸の単位(例えば日、週、月ごとなど。当該単位は適宜に選択されて採用されてよい。以下同じ。)に応じて分類ごとに集計することで、処理時点t1までの各時点において学習者が学習項目の学習を終了したことにより付与された分類ごとの実績スコアの値を認識する。
【0046】
また情報処理要素50は、学習進捗情報310を参照して、学習者の学習者IDに対応付けられた学習項目に対応付けられたスコアの値を、2次元座標系110の時間軸の単位に応じて分類ごとに集計することで、処理時点t1より後の各時点までに学習者が学習を終了すべき学習項目の学習を終了した場合に付与される分類ごとの予定スコアの値を認識する。
【0047】
そして情報処理要素50は、このようにして認識した値に基づいて、2次元座標系110に表示させるための分類ごとの帯状表示115を生成する(図6/S33)。図7は、帯状表示115の一つを拡大表示した図である。情報処理要素50は処理時点t1以前の部分、すなわち図7における処理時点t1を含む左側の部分については、上記にて認識した、各時点において学習者が学習項目の学習を終了したことにより付与された分類ごとの実績スコアの値に基づいて帯状表示115を生成する。
【0048】
より具体的には情報処理要素50は例えば、処理時点t1における実績スコアの値が「8」であれば、処理時点t1の位置に対応する、帯状表示115の第2軸方向の長さL1が2次元座標110において「8」を示す長さとなるように帯状表示115を生成する。
【0049】
また、情報処理要素50は処理時点t1以降の部分、すなわち図7における処理時点t1の右側の部分については、上記にて認識した、各時点までに学習者が学習を終了すべき学習項目の学習を終了した場合に付与される分類ごとの予定スコアの値に基づいて、分類ごとの帯状表示115を生成する。
【0050】
より具体的には、情報処理要素50は例えば、時点t2(例えば2024/1/31)において学習者が学習を終了すべき学習項目の学習を終了した場合に付与される分類ごとの予定スコアの値が「14」であれば、時点t2の位置に対応する、帯状表示115の第2軸方向の長さL2が2次元座標110において「14」を示す長さとなるように、帯状表示115を生成する。
【0051】
このようにして帯状表示115を生成することにより、帯状表示115は、2次元座標系110の終了時点側(図5における右側)の端部から開始時点側の端部(図5における左側)の方向に伸びるように配置される帯状の表示であって、その第2軸方向(図5における上下方向)の長さが、処理時点t1の以前については終了情報に基づいて各時点までに学習者が付与された前記実績スコアの多少を示し、処理時点より後については各時点における前記予定スコアの多少を示す表示となる。従って、帯状表示115の第2軸方向の長さは、開始時点側から終了時点側に向かうにつれて長く(すなわち帯の幅が太く)なっていく。
【0052】
なお本実施形態において情報処理要素50は、図5、7に示すように、帯状表示115の、開始時点側にある頂点から、終了時点側にある底辺に向けて垂線を引いた場合に、当該垂線を境に左右対称となるように帯状表示115を生成する。また、各帯状表示115は、隣り合う帯状表示115と、重なり合わないように所定の隙間を空けて配置される。
【0053】
さらに情報処理要素50は、表示要素10に、第1アイコン121と、第2アイコン123と、を表示させる(図4/S50)。第1アイコン121及び第2アイコン123は例えば、図5に示すように、第2軸113に対して並行な、線状又は棒状の形状をした表示であるが、第1アイコン121及び第2アイコン123のそれぞれが帯状表示115を跨いで重なっている部分の分類ごとの第2軸方向の長さの視認性を損なわない範囲で、種々の形状が採用されてよい。
【0054】
第1アイコン121は、帯状表示115を第2軸方向に跨ぐように、処理時点t1の位置に表示される。第2アイコン123は、帯状表示を前記第2軸方向に跨ぐように、第1アイコン121と2次元座標系110の終了時点側(図5の右側)の端部との間の任意の位置に表示される。なお第2アイコン123は、帯状表示上を、第1軸方向に移動可能なアイコンとして表示される。また、第2アイコン123の初期表示位置は、所定のアルゴリズムによって適宜に決定されてよく、あるいはユーザーによりあらかじめ指定されて、記憶要素30に記憶されていてもよい。
【0055】
なお、分類ごとの帯状表示115が表示される本実施形態において情報処理要素50は、第1アイコン121及び第2アイコン123を、第2軸方向の一方の端部側(例えば図5の上方側)に配置された帯状表示115から、他方の端部側(例えば図5の下方側)に配置された帯状表示115までを第2軸方向に跨ぐように配置して表示する。
【0056】
そしてユーザーによる、端末1の入力要素70に対する、第2アイコン123の位置を移動させる操作を受け付けた場合(図4/S70:Yes)に、情報処理要素50は、期限情報に基づいて当該第2アイコン123の移動後の位置に対応する時点における、分類ごとの予定スコアを認識する(図4/S90)。
【0057】
「第2アイコン123の位置を移動させる操作」とは表示中の第2アイコン123を第1軸方向にスライドさせる操作であり、例えばユーザーがタッチパネル上の第2アイコン123が表示されている位置にタッチした状態でスワイプしてからタッチ状態を解除することであり、あるいはマウスなどのポインティングデバイスを介して第2アイコン123を選択した状態でドラッグしてから選択状態を解除することである。
【0058】
一方、情報処理要素50は、第2アイコン123の位置を移動させる操作を受け付けたという判定がなされない間(図4/S70:No)は、第2アイコン123の位置を移動させる操作を受け付けたか否かの判定を繰り返し実行して、ユーザーによる当該操作の待ち状態となる。
【0059】
情報処理要素50が第2アイコンの位置に対応する時点における、分類ごとの予定スコアを認識する手法の具体例として、第2アイコン123の移動後の位置が図7の時点t2の位置であり、時点t2の位置に対応する、分類aの帯状表示115の第2軸方向の長さL2が2次元座標110において「14」を示す長さである場合について説明する。
【0060】
すなわち例えば情報処理要素50は帯状表示115を生成する際(図6/S33)に、時点t2を含む各時点における、分類ごとの予定スコアの値を図8に示すような参照テーブルとして記憶しておく。
【0061】
そして情報処理要素50は、第2アイコン123の位置を移動させる操作を受け付けたときに、第2アイコン123の移動後の位置に基づいて、時点t2がユーザーにより指定されたことを認識し、上記の参照テーブルを参照して、時点t2における、分類aの予定スコアの値は「14」であると認識する。情報処理要素50は、このような処理を各分類について実行することにより、時点t2における分類ごとの予定スコアの値を認識する。
【0062】
あるいは例えば、記憶要素30に、各時点における各分類の帯状表示115の第2軸方向の長さと、分類ごとの予定スコアの値との対応関係を示す対応表又は関数をあらかじめ記憶しておく。
【0063】
そして情報処理要素50は、第2アイコン123の位置を移動させる操作を受け付けたときに、第2アイコン123の移動後の位置における、各分類の帯状表示115の第2軸方向の長さを所定の手法で認識して、上記の対応表又は関数を用いて、当該認識した各分類の帯状表示115の第2軸方向の長さに対応する、分類ごとの予定スコアの値を取得又は算出することにより認識するように構成されていてもよい。
【0064】
その後に情報処理要素50は、上記のようにして第2アイコン123の位置に応じて認識した分類ごとの予定スコアに対する、実績スコアの割合を示す割合表示130を2次元座標系110とともに表示要素10に表示する(図4/S110)。
【0065】
より具体的には、情報処理要素50は例えば、図8の示すような参照テーブルを参照して、処理時点t1における分類aの実績スコアの値は、「8」であると認識する。そして、上記にて第2アイコン123の位置に応じて認識した分類aの予定スコアの値(すなわち時点t2における分類aの予定スコアの値)は「14」であるので、「8÷14=0.57」と計算を行うことで、第2アイコンの位置に応じて認識した分類aの予定スコアに対する、処理時点t1における分類aの実績スコアの割合が「0.57」であると認識する。情報処理要素50は、このような処理を各分類について実行することにより、分類ごとの当該割合を認識する。
【0066】
そして情報処理要素50は、このようにして認識した分類ごとの割合の値に基づいて、図5の左側に示すようなレーダーチャートを割合表示130として生成して、2次元座標系110とともに表示要素10に表示する。図5においては、右側に示すように、学習期間の終了時点までに学習者が付与されるべきスコア(最終スコア)に対する、処理時点t1における実績スコアの割合を示す第2の割合表示150が併せて表示されている状態を示している。なお図5に示すように、第2の割合表示150の中に、最終スコアに対する第2アイコン123の位置に応じて認識された予定スコアの割合を示すレーダーチャート(破線で表されている。)を併せて表示してもよい。
【0067】
第2の割合表示150の表示は省略されてもよいが、割合表示130と第2の割合表示150とを見比べるとわかる通り、本発明で表示される割合表示130は、学習の初期段階である処理時点t1においてもレーダーチャートで表示される部分が大きく、ユーザーにここまでの学習の達成感を直感的に認識させることができる。あるいは例えば、第2の割合表示150の中に、割合表示130と同様に、第2アイコン123の位置に応じて認識された予定スコアに対する処理時点t1における実績スコアの割合を示すレーダーチャートが併せて表示されてもよい。
【0068】
なお当該割合表示130及び第2の割合表示150の表示手法はレーダーチャートに限定されず、例えば棒グラフ、円グラフなど、割合を視覚的に示すことができる種々のグラフが適宜に選択されてよい。あるいは例えば、割合表示130及び第2の割合表示150は、予定スコアに対する実績スコアの分類ごとの割合を示す文字列(例えば「分類a:57%」など。)が表示されてもよい。
【0069】
その後、情報処理要素50は、例えばユーザーによる、表示を終了する操作を受け付けたという判定がなされない間(図4/S130:No)は、図4/S70~S110の処理を繰り返し実行する。一方、ユーザーによる、表示を終了する操作を受け付けた場合(図4/S130:Yes)には、情報処理要素50は本発明の一連の処理を終了する。
<その他の実施形態>
以下に、本発明の変更実施形態について説明する。
【0070】
・第1の変更実施形態
以下に、本発明の第1の変更実施形態について説明する。本実施形態において情報処理要素50は、第2アイコン123の位置を移動させる操作を受け付けた場合に、第1アイコン121と第2アイコン123との間及び、第2アイコン123と終了時点側の端部との間の帯状表示115の第1軸方向の長さを、第2アイコン123に追従するように変化させて表示する処理を行う機能を更に有している。
【0071】
なお、本変更実施形態の処理を行うように動作するか否かについては、例えばユーザーによる動作モード切り替えの指示操作を受け付けて、情報処理要素50が決定するように構成される。すなわち例えば情報処理要素50は、動作モード切り替えのためのボタンをディスプレイに表示し、当該ボタンが押下された後には、第2アイコンの位置を移動させる操作を受け付けた場合に、以下の処理を行うように構成される。そして当該ボタンが再度押下されると、動作モードの切り替えが解除され、図4を用いて上述した動作モードで動作する状態に戻る。
【0072】
図9は、本変更実施形態における表示処理の様子を示している。なお、図9においては、第1アイコン121及び第2アイコン123の記載を省略している。上の図は第2アイコン123を移動させる操作を開始する時点を示しており、第1アイコン121は処理時点t1の位置に、第2アイコンは時点t2の位置に配置されている。
【0073】
このときの、第1アイコン121と帯状表示115とが重なり合う部分の第2軸方向の長さはL1であり、第2アイコン123と帯状表示115とが重なり合う部分の第2軸方向の長さはL2であり、帯状表示115の第1アイコン121と第2アイコン123との間の第1軸方向の長さは、L3である。
【0074】
図9の下の図は、第2アイコン123が時点t3の位置まで移動された状態を示している。このとき情報処理要素50は、第1アイコン121と帯状表示115とが重なり合う部分の第2軸方向の長さをL1のまま維持し、かつ第2アイコン123と帯状表示115とが重なり合う部分の第2軸方向の長さもL2のまま維持しつつ、第1アイコン121と第2アイコン123との間の帯状表示115の第1軸方向の長さを、第2アイコン123が移動した長さL4の分だけ短くなるように変化させて表示する。
【0075】
また情報処理要素50は、第2アイコン123と終了時点側の端部との間の帯状表示115については、第2アイコン123と帯状表示115とが重なり合う部分の第2軸方向の長さをL2のまま維持し、かつ終了時点側の端部における帯状表示115の第2軸方向の長さ(図9においては記載を省略している。)も維持しつつ、第2アイコン123と終了時点側の端部との間の帯状表示115の第1軸方向の長さを、第2アイコン123が移動した長さL4の分だけ長くなるように変化させて表示する。
【0076】
このように帯状表示115の表示を変化させることにより情報処理要素50は、第1アイコン121と第2アイコン123との間の帯状表示115の第1軸方向の長さを第2アイコン123に追従するように変化させて表示するとともに、第2アイコン123と終了時点側の端部との間の帯状表示115の第1軸方向の長さを第2アイコン123に追従するように変化させて表示する。これによりユーザーには、第2アイコン123を移動させた分だけ第1アイコン121と第2アイコン123との間の帯状表示115が縮み(又は上記の例と逆方向に第2アイコン123を移動させた場合には、伸び)、第2アイコン123と終了時点側の端部との間の帯状表示115が伸びた(又は縮んだ)ように見える。またこれに伴って、処理時点t1と第2アイコン123の配置位置との間に位置する帯状表示115の側部の勾配は、第2アイコン123を処理時点t1に近づけるように移動させた場合には急に、処理時点t1から遠ざかるように移動させた場合には緩やかに、変化する。
【0077】
・第2の変更実施形態
以下に、本発明の第2の変更実施形態について説明する。図10のS75、S83、S115以外の処理は、図4を用いて説明した処理と同一であるため、説明を省略する。本実施形態においては、第1アイコン121も、第1軸方向に移動自在に表示される。
【0078】
そして、端末1の入力要素70に対する、第1アイコン121又は第2アイコン123の位置を移動させる操作を受け付けた場合(図10/S75:Yes)に、情報処理要素50は、当該第1アイコン121の移動後の位置に対応する時点までに学習者が付与された実績スコア又は当該時点における予定スコアの値を、仮のスコアとして認識する(図10/S83)。
【0079】
すなわち例えば情報処理要素50は、処理時点t1以前の時点に対応する位置に第1アイコン121が移動された場合には、図8に示したような参照テーブルを参照して、当該移動後の位置に対応する時点における分野ごとの実績スコアの値を取得して、当該取得した値を、分類ごとの仮のスコアとして認識する。
【0080】
あるいは情報処理要素50は、処理時点t1より後の時点に対応する位置に第1アイコン121が移動された場合には、図8に示したような参照テーブルを参照して、当該移動後の位置に対応する時点における分野ごとの予定スコアの値を取得して、当該取得した値を、分類ごとの仮のスコアとして認識する。
【0081】
その後に情報処理要素50は、図4のS90の処理について上述したようにして、第2アイコン123の位置に応じて認識した分類ごとの予定スコアに対する、分類ごとの仮のスコアの割合を示す割合表示130を2次元座標系110とともに表示要素10に表示する(図10/S115)。
【0082】
より具体的には、第2アイコン123の位置に応じて認識した分類ごとの予定スコアの値(すなわち第2アイコン123の位置に対応する時点における予定スコアの値)で、分類ごとの仮のスコアの値を割る計算を行うことで、第2アイコン123の位置に応じて認識した分類ごとの予定スコアに対する、分類ごとの仮のスコアの割合の値を認識する。
【0083】
そして情報処理要素50はこのように認識した分類ごとの割合の値に基づいて、図4/S110について上述したのと同様の手法にて図5の左側に示すようなレーダーチャートを割合表示130として生成し、2次元座標系110とともに表示要素10に表示する。
【0084】
なお情報処理要素50は、第1アイコン121又は第2アイコン123の位置を移動させる操作を受け付けたという判定がなされない間(図10/S75:No)は、S75の処理を繰り返し実行して、ユーザーによる、第1アイコン121又は第2アイコン123を移動させる操作の待ち状態となる。
【0085】
以上、本発明の変更実施例について説明したが、上記に限定されず、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において、さらなる種々の変更がなされてよい。
【0086】
すなわち例えば、上記においては、学習項目が複数の分類の何れかに分類わけされている場合について説明したが、これに限定されない。すなわち学習項目のすべてが一つの分類に対応付けられていてもよく、あるいはそもそも分類わけがなされてなくともよい。
【0087】
この場合、2次元座標系110には、一つの帯状表示115が表示され、第1アイコン121及び第2アイコン123は、当該一つの帯状表示115を第2軸方向に跨ぐように表示される。また割合表示130においては、分類ごとの割合の表示は行われない。
【0088】
あるいは上記においては、各帯状表示115は、隣り合う帯状表示115と、接しないように所定の隙間を空けて配置される実施例について説明したがこれに限定されない。すなわち例えば、2次元座標系110の帯状表示115は、いわゆる積み上げ面グラフであってもよい。
【0089】
また上記においては、ユーザーが操作を行う端末1と、通信ネットワーク5を介して接続されたサーバー3とが共同して学習進捗表示システムとして機能する実施例について説明したが、例えば図11に示すように、単一の端末7に各要素が備えられていてもよい。
【0090】
あるいは例えば、2次元座標系及び割合表示に加えて、処理時点t1から所定の期間中(たとえば1週間など。期間の長さは適宜に設定されてよい。)に学習者が学習を終了するべき学習項目の一覧が表示されるように構成されていてもよい。なお、第1の変更実施形態においては第2アイコン123の位置を移動させる操作に応じて、当該所定の期間中に学習者が学習を終了するべき学習項目が増減する場合がある。その場合に情報処理要素50は、第2アイコン123の位置を移動させる操作に応じて、学習進捗情報310を参照して、当該一覧に表示させる学習項目を増減させる。
【0091】
情報処理要素50は、例えば第2アイコン123の移動前の位置が示す時点までに学習を終了すべき学習項目の学習を、第2アイコン123の移動後の位置が示す時点までに終了させるための、学習項目ごとの仮の期限情報を所定のアルゴリズムにより決定し、当該決定した仮の期限情報に基づいて、当該一覧に追加すべき(又は一覧から外すべき)学習項目を認識して、当該一覧に表示させる学習項目を増減させる。
【符号の説明】
【0092】
10…表示要素、30…記憶要素、50…情報処理要素、110…2次元座標系、111…第1軸、113…第2軸、115…帯状表示、121…第1アイコン、123…第2アイコン、130…割合表示、310…学習進捗情報。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11