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特開2024-179895情報処理装置、情報処理方法、および情報処理プログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024179895
(43)【公開日】2024-12-26
(54)【発明の名称】情報処理装置、情報処理方法、および情報処理プログラム
(51)【国際特許分類】
   G06Q 50/00 20240101AFI20241219BHJP
【FI】
G06Q50/00 300
【審査請求】未請求
【請求項の数】12
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023099196
(22)【出願日】2023-06-16
(71)【出願人】
【識別番号】500257300
【氏名又は名称】LINEヤフー株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002147
【氏名又は名称】弁理士法人酒井国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】山田 貴史
(72)【発明者】
【氏名】小川 知紘
(72)【発明者】
【氏名】舛田 恵一
(72)【発明者】
【氏名】廣瀬 雄規
【テーマコード(参考)】
5L049
5L050
【Fターム(参考)】
5L049CC60
5L050CC60
(57)【要約】
【課題】質問を行うユーザの利便性を向上させることができる情報処理装置、情報処理方法、および情報処理プログラムを提供すること。
【解決手段】本願に係る情報処理装置は、受付部と、要求部と、決定部と、提供部とを備える。受付部は、第1ユーザによるアバターの選択を受け付ける。要求部は、受付部によって受け付けられたアバターに対応する複数の第2ユーザに第1ユーザの質問に対する回答を要求する。決定部は、複数の第2ユーザによる第1ユーザの質問に対する回答に基づいて、第1ユーザに対する回答を決定する。提供部は、決定部によって決定された回答を第1ユーザに提供する。
【選択図】図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1ユーザによるアバターの選択を受け付ける受付部と、
前記受付部によって受け付けられた前記アバターに対応する複数の第2ユーザに前記第1ユーザの質問に対する回答を要求する要求部と、
前記複数の第2ユーザによる前記第1ユーザの質問に対する回答に基づいて、前記第1ユーザに対する回答を決定する決定部と、
前記決定部によって決定された回答を前記第1ユーザに提供する提供部と、を備える
ことを特徴とする情報処理装置。
【請求項2】
前記決定部は、
前記複数の第2ユーザによる前記第1ユーザの質問に対する回答のうち最も多い回答または上位の予め定められた数の回答を前記第1ユーザに対する回答として決定する
ことを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項3】
前記決定部は、
前記複数の第2ユーザによる前記第1ユーザの質問に対する回答のすべてを前記第1ユーザに対する回答として決定する
ことを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項4】
前記要求部は、
前記受付部によって受け付けられた前記アバターに対応する属性を有する複数のユーザを前記複数の第2ユーザとして前記第1ユーザの質問に対する回答を要求する
ことを特徴とする請求項1~3のいずれか1つに記載の情報処理装置。
【請求項5】
前記要求部は、
前記第1ユーザの質問に対する複数の回答候補を選択する選択処理部と、
前記選択処理部によって選択された前記複数の回答候補に対する選択または評価を前記複数の第2ユーザに要求する要求処理部と、を備える
ことを特徴とする請求項1~3のいずれか1つに記載の情報処理装置。
【請求項6】
前記決定部は、
前記複数の第2ユーザによる前記複数の回答候補に対する評価結果または選択結果に基づいて、前記複数の回答候補のうちの1以上の回答候補を前記第1ユーザに対する回答として決定する
ことを特徴とする請求項5に記載の情報処理装置。
【請求項7】
前記複数の第2ユーザのうち前記第1ユーザに対する回答として決定された前記1以上の回答候補の選択を行った第2ユーザに対して特典を付与する付与部を備える
ことを特徴とする請求項6に記載の情報処理装置。
【請求項8】
前記複数の第2ユーザのうち前記第1ユーザに対する回答として決定された前記1以上の回答候補に対して予め定められた高い評価を行った第2ユーザに対して特典を付与する付与部を備える
ことを特徴とする請求項6に記載の情報処理装置。
【請求項9】
前記要求部は、
前記複数の第2ユーザの各々の前記質問に対する回答候補の投稿を前記第1ユーザの質問に対する回答として取得する取得処理部を備える
ことを特徴とする請求項1~3のいずれか1つに記載の情報処理装置。
【請求項10】
前記複数の第2ユーザのうち前記第1ユーザに対する回答として決定された前記1以上の回答候補の投稿を行った第2ユーザに対して特典を付与する付与部を備える
ことを特徴とする請求項8に記載の情報処理装置。
【請求項11】
コンピュータが実行する情報処理方法であって、
第1ユーザによるアバターの選択を受け付ける受付工程と、
前記受付工程によって受け付けられた前記アバターに対応する複数の第2ユーザに前記第1ユーザの質問に対する回答を要求する要求工程と、
前記複数の第2ユーザによる前記第1ユーザの質問に対する回答に基づいて、前記第1ユーザに対する回答を決定する決定工程と、
前記決定工程によって決定された回答を前記第1ユーザに提供する提供工程と、を含む
ことを特徴とする情報処理方法。
【請求項12】
第1ユーザによるアバターの選択を受け付ける受付手順と、
前記受付手順によって受け付けられた前記アバターに対応する複数の第2ユーザに前記第1ユーザの質問に対する回答を要求する要求手順と、
前記複数の第2ユーザによる前記第1ユーザの質問に対する回答に基づいて、前記第1ユーザに対する回答を決定する決定手順と、
前記決定手順によって決定された回答を前記第1ユーザに提供する提供手順と、をコンピュータに実行させる
ことを特徴とする情報処理プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報処理装置、情報処理方法、および情報処理プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、インターネットなどのネットワークを介したユーザ同士の情報共有サービスが盛んになっている。この種のサービスでは、例えば、あるユーザ(質問者)が投稿した質問に対して、他のユーザ(回答者)が回答を投稿することで、ユーザ間で知識や知恵の共有が行われる(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2019-125146号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、従来技術では、質問を行うユーザの利便性を向上させる点で、改善の余地がある。
【0005】
本願は、上記に鑑みてなされたものであって、質問を行うユーザの利便性を向上させることができる情報処理装置、情報処理方法、および情報処理プログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本願に係る情報処理装置は、受付部と、要求部と、決定部と、提供部とを備える。受付部は、第1ユーザによるアバターの選択を受け付ける。要求部は、受付部によって受け付けられたアバターに対応する複数の第2ユーザに第1ユーザの質問に対する回答を要求する。決定部は、複数の第2ユーザによる第1ユーザの質問に対する回答に基づいて、第1ユーザに対する回答を決定する。提供部は、決定部によって決定された回答を第1ユーザに提供する。
【発明の効果】
【0007】
実施形態の一態様によれば、質問を行うユーザの利便性を向上させることができるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1図1は、実施形態に係る情報処理の一例を示す図である。
図2図2は、実施形態に係る情報処理システムの構成の一例を示す図である。
図3図3は、実施形態に係る情報処理装置の構成の一例を示す図である。
図4図4は、実施形態に係る情報処理装置のユーザ情報記憶部に記憶されるユーザ情報テーブルの一例を示す図である。
図5図5は、実施形態に係る情報処理装置の質問履歴情報記憶部に記憶される質問履歴テーブルの一例を示す図である。
図6図6は、実施形態に係る情報処理装置の回答履歴情報記憶部に記憶される回答履歴テーブルの一例を示す図である。
図7図7は、実施形態に係る端末装置のQ&A画面の一例を示す図である。
図8図8は、実施形態に係る端末装置の回答用画面の一例を示す図である。
図9図9は、実施形態に係る端末装置の回答用画面の他の例を示す図である。
図10図10は、実施形態に係る情報処理装置から端末装置に提供される回答情報に基づいて端末装置に表示されるQ&A画面の一例を示す図である。
図11図11は、実施形態に係る情報処理装置の処理部による情報処理の一例を示すフローチャートである。
図12図12は、実施形態に係る情報処理装置の機能を実現するコンピュータの一例を示すハードウェア構成図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下に、本願に係る情報処理装置、情報処理方法、および情報処理プログラムを実施するための形態(以下、「実施形態」と呼ぶ)について図面を参照しつつ詳細に説明する。なお、この実施形態により本願に係る情報処理装置、情報処理方法、および情報処理プログラムが限定されるものではない。また、各実施形態は、処理内容を矛盾させない範囲で適宜組み合わせることが可能である。また、以下の各実施形態において同一の部位には同一の符号を付し、重複する説明は省略される。
【0010】
〔1.情報処理の一例〕
まず、図1を用いて、実施形態に係る情報処理の一例について説明する。図1は、実施形態に係る情報処理の一例を示す図である。なお、図1では、実施形態に係る情報処理装置1を含む情報処理システム100の動作例を示している。
【0011】
図1に示すように、実施形態に係る情報処理システム100は、情報処理装置1と、複数の端末装置2とを含む。各端末装置2は、情報処理装置1から各種のコンテンツが提供されるユーザUの端末装置である。情報処理装置1から送信される各種のコンテンツには、Q&A(質問&回答)サービスのコンテンツが含まれており、以下において、Q&Aサービスを中心に説明する。
【0012】
端末装置2には、例えば、Q&Aサービスを利用するためのアプリケーションプログラム(以下、Q&Aアプリと記載する場合がある)がインストールされており、端末装置2のユーザUは、Q&Aアプリを起動することで、Q&Aサービスを利用することができる。
【0013】
Q&Aアプリは、API(Application Programming Interface)などのインターフェイスを介して情報処理装置1との間でQ&Aサービスに関する情報の送受信を行うことができる。例えば、Q&Aアプリは、端末装置2に入力された情報を情報処理装置1に送信したり、情報処理装置1からの情報を受信したりすることができる。
【0014】
図1に示す説明では、説明の便宜上、複数の端末装置2を、端末装置2Aと端末装置2Bとに分けて説明する。図1に示す例では、端末装置2Aとは1台のみ示されているが、情報処理システム100には、端末装置2Aが複数含まれる。端末装置2は、端末装置2Aおよび端末装置2Bのいずれにもなり得る。以下において、端末装置2Aを利用するユーザUを第1ユーザUAと記載し、端末装置2Bを利用するユーザUを第2ユーザUBと記載する場合がある。
【0015】
Q&Aアプリによって端末装置2Aに表示されるQ&A画面には、複数のアバターが表示される。第1ユーザUAはこれら複数のアバターのうち所望のアバターを選択することができる。例えば、Q&A画面には、端末装置2Aの第1ユーザUAが質問を入力するための入力枠が配置されており、かかる入力枠に第1ユーザUAが質問を入力した場合、かかる質問に応じた複数のアバターがQ&A画面に表示される。
【0016】
端末装置2Aは、入力枠に第1ユーザUAが質問を入力した場合に、Q&Aアプリの処理によって、第1ユーザUAが入力した質問を示す情報を含む質問情報を情報処理装置1に送信する。情報処理装置1は、端末装置2Aから送信される質問情報を受信した場合、受信した質問情報で示される質問に応じた複数のアバターを選択し、選択した複数のアバターを含むアバター情報を端末装置2Aに送信する。端末装置2Aは、情報処理装置1から送信されるアバター情報を受信し、受信したアバター情報に基づいて、Q&A画面に第1ユーザUAが入力した質問に応じた複数のアバターを表示する。
【0017】
質問に応じた複数のアバターは、例えば、質問のカテゴリに紐付けられた複数のアバターであるが、質問のカテゴリおよび質問の専門性の組み合わせに紐付けられた複数のアバターであってもよく、質問に含まれる文字列の長さ範囲に紐付けられた複数のアバターであってもよく、その他の条件に応じた複数のアバターであってもよい。
【0018】
また、Q&Aアプリには、質問に応じた複数のアバターの情報が含まれていてもよく、Q&Aアプリは、入力枠に第1ユーザUAが質問を入力する前に、情報処理装置1から質問に応じた複数のアバターの情報を取得する処理を含んでいてもよい。この場合、端末装置2Aは、入力枠に第1ユーザUAが質問を入力した場合に、Q&Aアプリの処理によって、質問に応じた複数のアバターをQ&A画面に表示する。
【0019】
また、Q&Aアプリでは、入力枠に第1ユーザUAが質問を入力するか否かにかかわらず、予め定められた複数のアバターをQ&A画面に表示することもできる。この場合、Q&Aアプリには、複数のアバターの情報が含まれていてもよく、Q&Aアプリは、情報処理装置1から複数のアバターの情報を取得する処理を含んでいてもよい。
【0020】
端末装置2Aは、複数のアバターのうち所望のアバターが第1ユーザUAによって選択された場合、Q&Aアプリの処理によって第1ユーザUAによって選択されたアバターを特定する情報を含む選択情報を情報処理装置1に送信する(ステップS1)。
【0021】
なお、端末装置2Aは、予め定められた複数のアバターをQ&A画面に表示する場合、ステップS1において、Q&Aアプリの処理によって、第1ユーザUAによって選択されたアバターを特定する情報を含む選択情報に加え、第1ユーザUAが入力した質問を示す情報である質問情報を送信する。
【0022】
情報処理装置1は、端末装置2Aから送信される選択情報を受信した場合、かかる選択情報に基づいて、第1ユーザUAによるアバターの選択を受け付ける(ステップS2)。そして、情報処理装置1は、第1ユーザUAによって選択されたアバターに対応する複数の第2ユーザUBを特定する(ステップS3)。
【0023】
各アバターには、例えば、互いに異なるユーザ属性が紐付けられており、情報処理装置1は、第1ユーザUAによって選択されたアバターに紐付けられたユーザ属性を有する複数のユーザUを、第1ユーザUAによって選択されたアバターに対応する複数の第2ユーザとして特定する。
【0024】
ユーザ属性は、ユーザUの属性である。ユーザUの属性は、例えば、ユーザUの性別、年齢、職業、年収、家族構成、性格などの複数の属性項目のうちの1つまたは2以上の組み合わせで規定される。また、ユーザUの属性は、ユーザUの性別、年齢、職業、年収、家族構成、性格などのデモグラフィック属性に代えてまたは加えて、ユーザUの興味関心対象、価値観、ライフスタイル、行動パターンなどのサイコグラフィック属性の複数の属性項目のうちの1つまたは2以上の組み合わせで規定されてもよい。
【0025】
ユーザUの興味関心対象は、例えば、旅行、ファッション、科学、書籍、アート、テクノロジー、音楽、スポーツ、音楽、映画などであるが、さらに細分化した対象であってもよく、これらと異なる分類方法で分類した対象であってもよい。
【0026】
また、各アバターに紐付けられる情報は、ユーザ属性に限定されず、例えば、ユーザ属性に代えてまたは加えて、ユーザ行動パターンに紐付けられてもよい。ユーザ行動パターンは、ユーザUの行動のパターンであり、例えば、ユーザUの検索履歴情報、閲覧履歴情報、および取引履歴情報などから分類される行動のパターンである。
【0027】
つづいて、情報処理装置1は、ステップS3で特定した複数の第2ユーザUBへの回答要求であって第1ユーザUAの質問に対する回答要求を生成する(ステップS4)。例えば、情報処理装置1は、第1ユーザの質問に対する複数の回答候補を選択する。
【0028】
情報処理装置1は、例えば、質問の内容毎または質問のカテゴリ毎に複数の回答候補の情報を有しており、第1ユーザUAの質問に対する複数の回答候補を選択することができる。
【0029】
また、情報処理装置1は、例えば、第1ユーザUAの質問を入力し、かかる質問に対する複数の回答候補を出力する言語モデルを用いて、第1ユーザUAの質問に対する複数の回答候補を選択することもできる。
【0030】
言語モデルは、例えば、大規模言語モデルである。大規模言語モデルは、例えば、入力されたトークン列から次のトークンを推定して出力するように学習されたトランスフォーマなどのモデルである。かかる言語モデルは、情報処理装置1内にあり、情報処理装置1の運営者によって独自に作成されたものである。なお、入力された情報は、新たな回答として利用されないような学習を行うことで、入力された個人情報などの情報を秘匿するものが望ましい。
【0031】
情報処理装置1は、例えば、文字列「以下の質問に対する適切な回答候補を3~5個挙げてください。」と第1ユーザUAの質問とを含むプロンプト(入力文字列)を大規模言語モデルに入力し、かかる大規模言語モデルから出力される複数の回答候補を、第1ユーザUAの質問に対する複数の回答候補として用いることができる。
【0032】
また、情報処理装置1は、アバターに紐付けられた情報(例えば、ユーザ属性など)を含むプロンプト(入力文字列)を大規模言語モデルに入力することもできる。例えば、第1ユーザUAによって選択されたアバターに紐付けられたユーザ属性が50代男性であるとする。この場合、情報処理装置1は、文字列「50代男性が回答者であるとして以下の質問に対して回答する可能性が高い内容を回答候補として3~5個挙げてください。」と第1ユーザUAの質問とを含むプロンプト(入力文字列)を大規模言語モデルに入力する。
【0033】
また、情報処理装置1は、質問と複数の回答候補とを質問毎に含む学習データを用いて学習した言語モデルに第1ユーザUAの質問を入力し、かかる言語モデルから出力される複数の回答候補を、第1ユーザUAの質問に対する複数の回答候補として用いることもできる。
【0034】
情報処理装置1は、第1ユーザUAの質問と複数の回答候補とを含む回答要求を生成する。また、情報処理装置1は、複数の回答候補を選択することなく、第1ユーザUAの質問を含む回答要求を生成することもできる。
【0035】
つづいて、情報処理装置1は、ステップS4で生成した回答要求を、ステップS3で特定した複数の第2ユーザUBの端末装置2Bに送信する(ステップS5)。これにより、第1ユーザUAが選択したアバターに対応する複数の第2ユーザUBに第1ユーザUAの質問に対する回答が要求される。
【0036】
各第2ユーザUBの端末装置2Bは、情報処理装置1から送信された回答要求を受信した場合、かかる回答要求に含まれる情報をQ&Aアプリの処理によって回答用画面に表示する。例えば、各端末装置2Bは、情報処理装置1から送信された回答要求に第1ユーザUAの質問と複数の回答候補とが含まれている場合、Q&Aアプリの処理によって、第1ユーザUAの質問と複数の回答候補とを回答用画面に表示する。
【0037】
端末装置2Bに表示される回答用画面では、複数の回答候補が第2ユーザUBによって選択可能に表示される。例えば、回答用画面には、複数の回答候補のうちの1つのまたは特定数以下の回答候補を選択するためのUI(User Interface)として、例えば、チェックボックス、ラジオボックス、コンボボックス、マルチボックスなどが含まれている。端末装置2Bの第2ユーザUBは、UIを操作することで複数の回答候補の中から1以上の回答候補を選択することができる。
【0038】
また、回答用画面では、第2ユーザUBが選択可能に複数の回答候補が表示されることに代えて、各回答候補に対する評価を第2ユーザUBが設定可能に表示されてもよい。回答候補に対する評価は、例えば、3段階の評価(例えば、「良い」、「普通」、「悪い」)であるが、4段階以上の評価であってもよい。
【0039】
また、各端末装置2Bは、情報処理装置1から送信された回答要求に複数の回答候補が含まれていない場合、Q&Aアプリの処理によって、第1ユーザUAの質問と第2ユーザUBが回答を入力するための入力枠とを回答用画面に表示する。
【0040】
端末装置2Bは、Q&Aアプリの処理によって、第1ユーザUAの質問に対する回答を示す回答情報を情報処理装置1に送信する(ステップS6)。端末装置2Bに表示される回答用画面には、例えば、回答ボタンが含まれており、端末装置2Bは、第2ユーザUBによって回答ボタンが操作された場合に、Q&Aアプリの処理によって、複数の回答候補に対する第2ユーザUBの対応結果を第1ユーザUAの質問に対する回答とする回答情報を情報処理装置1に送信する。
【0041】
複数の回答候補に対する第2ユーザUBの対応結果は、例えば、第2ユーザUBによる1以上の回答候補の選択結果または第2ユーザUBによる各回答候補に対する評価結果である。
【0042】
また、端末装置2は、情報処理装置1から送信された回答要求に複数の回答候補が含まれていない場合、第2ユーザUBが入力枠に入力した回答候補の投稿を第1ユーザUAの質問に対する回答とする回答情報を情報処理装置1に送信する。
【0043】
情報処理装置1は、端末装置2Bから送信された回答情報を取得すると、かかる回答情報に基づいて、第1ユーザに対する回答を決定する(ステップS7)。回答情報には、複数の第2ユーザUBによる第1ユーザUAの質問に対する回答が含まれており、情報処理装置1は、複数の第2ユーザUBによる第1ユーザUAの質問に対する回答に基づいて、第1ユーザUAに対する回答を決定することができる。
【0044】
情報処理装置1は、例えば、複数の第2ユーザUBによる第1ユーザUAの質問に対する回答のうち最も多い回答または数が多い上位の予め定められた数の回答を第1ユーザUAに対する回答として決定する。例えば、情報処理装置1は、各第2ユーザUBによる第1ユーザUAの質問に対する回答が1以上の回答候補の選択である場合、最も多く選択された回答候補または選択された数の多さが上位の予め定められた数の回答候補を第1ユーザUAに対する回答として決定する。
【0045】
また、情報処理装置1は、第2ユーザUBによる第1ユーザUAの質問に対する回答が各回答候補に対する評価である場合、最も高い評価の回答候補または評価が高い上位の予め定められた数の回答候補を第1ユーザUAに対する回答として決定する。最も高い評価の回答候補は、回答候補に対する評価が3段階評価である場合、例えば、最上位の評価(例えば、「良い」)の数が最も多い回答候補である。
【0046】
また、評価が高い上位の予め定められた数の回答候補は、回答候補に対する評価が3段階評価である場合、例えば、最上位の評価(例えば、「良い」)の数が多い順に予め定められた数の回答候補である。また、評価が高い上位の予め定められた数の回答候補は、回答候補に対する評価が2段階以上の評価値である場合、評価値の平均が高い順に予め定められた数の回答候補であってもよい。
【0047】
また、情報処理装置1は、例えば、複数の第2ユーザUBによる第1ユーザUAの質問に対する回答のすべてを第1ユーザUAに対する回答として決定することもできる。例えば、情報処理装置1は、第1ユーザUAの質問に対する回答が、第2ユーザUBが入力枠に入力した回答候補の投稿である場合、各第2ユーザUBが入力枠に入力した回答候補のすべてを第1ユーザUAに対する回答として決定する。
【0048】
また、情報処理装置1は、第2ユーザUBによる第1ユーザUAの質問に対する回答が、第2ユーザUBによる1以上の回答候補の選択である場合、複数の回答候補とこれら複数の回答候補の第2ユーザUBによる選択数とを、第1ユーザUAに対する回答として決定することもできる。
【0049】
また、情報処理装置1は、第2ユーザUBによる第1ユーザUAの質問に対する回答が各回答候補に対する評価である場合、複数の回答候補とこれら複数の回答候補の第2ユーザUBによる評価(例えば、平均の評価値)とを、第1ユーザUAに対する回答として決定することもできる。
【0050】
また、情報処理装置1は、第2ユーザUBによる第1ユーザUAの質問に対する回答が、第2ユーザUBが入力枠に入力した回答候補の投稿である場合、複数の第2ユーザUBが投稿した回答候補のうち予め定められた条件を満たす1以上の回答候補を第1ユーザUAに対する回答として決定することもできる。
【0051】
予め定められた条件は、例えば、投稿日時が早い順に予め定められた数の回答候補であるという条件、文字数が多い順に予め定められた数の回答候補であるという条件、大規模言語モデルによって選択された予め定められた数の回答候補であるという条件などであるが、かかる例に限定されない。
【0052】
大規模言語モデルによって選択された予め定められた数の回答候補は、例えば、複数の第2ユーザUBが入力枠に入力した回答候補を含むプロンプトを入力した大規模言語モデルから出力される2以上の回答候補である。プロンプトは、例えば、文字列「以下の質問に対する適切な回答候補を3~5個挙げてください。」と、第1ユーザUAの質問と、複数の第2ユーザUBが入力枠に入力した回答候補とを含む。
【0053】
つづいて、情報処理装置1は、ステップS7で決定した第1ユーザUAに対する回答を第1ユーザUAに提供する(ステップS8)。情報処理装置1は、ステップS7で決定した第1ユーザUAに対する回答を含む回答情報を端末装置2Aに送信することで、第1ユーザUAに対する回答を第1ユーザUAに提供する。
【0054】
情報処理装置1は、端末装置2Aから次の質問情報が送信された場合、ステップS4~S8の処理を繰り返すことができる。これにより、図1に示すように、第1ユーザUAは、チャット形式で質問に対する回答を得ることができる。
【0055】
また、情報処理装置1は、複数の第2ユーザUBのうち予め定められた条件を満たす1以上の第2ユーザUBに対して特典を付与する(ステップS9)。特典は、例えば、電子マネー、ポイント、クーポン、商品券、サービス利用券などのうちの1以上であるが、かかる例に限定されない。
【0056】
予め定められた条件を満たす1以上の第2ユーザUBは、例えば、第1ユーザUAに対する回答として決定された1以上の回答候補の選択を行った第2ユーザUB、第1ユーザUAに対する回答として決定された1以上の回答候補に対して予め定められた高い評価を行った第2ユーザUB、または第1ユーザUAに対する回答として決定された1以上の回答候補の投稿を行った第2ユーザUBである。予め定められた高い評価は、例えば、最も高い評価(例えば、上述した3段階の評価である場合、「良い」の評価)であるが、かかる例に限定されない。
【0057】
このように、情報処理装置1は、第1ユーザUAによるアバターの選択を受け付け、受け付けたアバターに対応する複数の第2ユーザUBに第1ユーザUAの質問に対する回答を要求し、複数の第2ユーザUBによる第1ユーザUAの質問に対する回答に基づいて、第1ユーザUAに対する回答を決定し、決定した回答を第1ユーザUAに提供する。これにより、情報処理装置1は、質問を行う第1ユーザUAの利便性を向上させることができる。
【0058】
以下、このような処理を行う情報処理装置1および複数の端末装置2などを含む情報処理システム100の構成などについて、詳細に説明する。
【0059】
〔2.情報処理システム100の構成〕
図2は、実施形態に係る情報処理システム100の構成の一例を示す図である。図2に示すように、実施形態に係る情報処理システム100は、情報処理装置1と、複数の端末装置2とを含む。
【0060】
複数の端末装置2は、互いに異なるユーザUによって用いられる。各端末装置2は、例えば、ノートPC(Personal Computer)、デスクトップPC、スマートフォン、タブレットPC、ウェアラブルデバイスである。ウェアラブルデバイスは、例えば、スマートグラス、またはスマートウォッチなどであるが、かかる例に限定されない。
【0061】
情報処理装置1および端末装置2の各々は、ネットワークNを介して、有線または無線により互いに通信可能に接続される。なお、図2に示す情報処理システム100には、情報処理装置1などが複数含まれてもよい。
【0062】
ネットワークNは、例えば、インターネットなどのWAN(Wide Area Network)およびLTE(Long Term Evolution)、4G(4th Generation)、5G(5th Generation:第5世代移動通信システム)などの移動体通信網などを含む。
【0063】
各端末装置2は、移動体通信網、Bluetooth(登録商標)、無線LAN(Local Area Network)などの近距離無線通信を介してネットワークNに接続し、情報処理装置1と通信することができる。
【0064】
〔3.情報処理装置1の構成〕
図3は、実施形態に係る情報処理装置1の構成の一例を示す図である。図3に示すように、情報処理装置1は、通信部10と、記憶部11と、処理部12とを有する。
【0065】
〔3.1.通信部10〕
通信部10は、例えば、通信モジュールやNIC(Network Interface Card)などによって実現される。そして、通信部10は、ネットワークNと有線または無線で接続され、他の各種装置との間で情報の送受信を行う。例えば、通信部10は、端末装置2との間でネットワークNを介して情報の送受信を行う。
【0066】
〔3.2.記憶部11〕
記憶部11は、例えば、RAM(Random Access Memory)、フラッシュメモリ(Flash Memory)などの半導体メモリ素子、または、ハードディスク、光ディスクなどの記憶装置によって実現される。記憶部11は、ユーザ情報記憶部20と、質問履歴情報記憶部21と、回答履歴情報記憶部22とを有する。
【0067】
〔3.2.1.ユーザ情報記憶部20〕
ユーザ情報記憶部20は、ユーザUに関する各種の情報を記憶する。図4は、実施形態に係る情報処理装置1のユーザ情報記憶部20に記憶されるユーザ情報テーブルの一例を示す図である。
【0068】
図4に示す例では、ユーザ情報記憶部20に記憶されるユーザ情報テーブルは、「ユーザID(Identifier)」、「属性情報」、および「履歴情報」といった項目の情報を含む。「ユーザID」は、ユーザUを識別する識別子であり、ユーザU毎に付される情報である。
【0069】
「属性情報」は、「ユーザID」に対応付けられたユーザUの属性を示す属性情報である。ユーザUの属性は、例えば、デモグラフィック属性、サイコグラフィック属性などである。デモグラフィック属性は、人口統計学的属性であり、例えば、年代(年齢)、性別、職業、居住地、年収、家族構成などの複数の属性項目を含む。
【0070】
サイコグラフィック属性は、心理学的属性であり、例えば、ライフスタイル、価値観、興味関心などに関する複数の属性項目を含む。例えば、サイコグラフィック属性における複数の属性項目の各々は、旅行、ファッション、科学、書籍、アート、テクノロジー、音楽、スポーツ、音楽、映画などといったユーザUの興味関心を有する対象である。
【0071】
「履歴情報」は、「ユーザID」に対応付けられたユーザUの行動履歴の情報を含む。ユーザUの行動履歴は、例えば、検索履歴情報、閲覧履歴情報、および取引履歴情報などを含む。
【0072】
ユーザUの検索履歴情報は、例えば、ウェブ検索サービスにおけるユーザUによる検索履歴の情報などを含む。ユーザUの閲覧履歴情報は、例えば、オンラインサービスにおけるユーザUによるコンテンツの閲覧履歴の情報などを含む。取引履歴情報は、オンラインサービスにおけるユーザUによる商品の取引履歴の情報などを含む。
【0073】
〔3.2.2.質問履歴情報記憶部21〕
質問履歴情報記憶部21は、質問者である第1ユーザUAとしてのユーザUの質問に関する各種の情報を記憶する。図5は、実施形態に係る情報処理装置1の質問履歴情報記憶部21に記憶される質問履歴テーブルの一例を示す図である。
【0074】
図5に示す例では、質問履歴情報記憶部21に記憶される質問履歴テーブルは、「質問ID」、「ユーザID」、「質問」、および「日時」といった項目の情報を含む。「質問ID」は、質問を識別する識別子であり、質問毎に付される情報である。
【0075】
「ユーザID」は、「質問ID」に対応付けられた質問を質問者である第1ユーザUAとして行ったユーザUのユーザIDである。「質問」は、「質問ID」に対応付けられた質問であり、文字列で示される質問文であるが、画像が含まれてもよい。「日時」は、「質問ID」に対応付けられた質問が行われた日時の情報である。
【0076】
〔3.2.3.回答履歴情報記憶部22〕
回答履歴情報記憶部22は、第1ユーザUAとしてのユーザUの質問に対する第2ユーザUBとしてのユーザUの回答に関する各種の情報を記憶する。図6は、実施形態に係る情報処理装置1の回答履歴情報記憶部22に記憶される回答履歴テーブルの一例を示す図である。
【0077】
図6に示す例では、回答履歴情報記憶部22に記憶される回答履歴テーブルは、「回答ID」、「質問ID」、「ユーザID」、「回答」、および「日時」といった項目の情報を含む。「回答ID」は、回答を識別する識別子であり、回答毎に付される情報である。
【0078】
「質問ID」は、「回答ID」に対応付けられた回答の対象となった質問の質問IDである。「ユーザID」は、「回答ID」に対応付けられた回答を行ったユーザUのユーザIDである。
【0079】
「ユーザID」は、「質問ID」に対応付けられた質問を第1ユーザUAとして行ったユーザUのユーザIDである。「回答」は、「回答ID」に対応付けられた回答であり、文字列で示される回答文であるが、画像が含まれてもよい。「日時」は、「回答ID」に対応付けられた回答が行われた日時の情報である。
【0080】
〔3.3.処理部12〕
処理部12は、コントローラ(controller)であり、例えば、CPU(Central Processing Unit)またはMPU(Micro Processing Unit)などによって、情報処理装置1内部の記憶装置に記憶されている各種プログラムがRAMを作業領域として実行されることにより実現される。
【0081】
処理部12は、例えば、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)またはFPGA(Field Programmable Gate Array)などの集積回路により一部または全部が実現されてもよい。
【0082】
図3に示すように、処理部12は、取得部30と、受付部31と、要求部32と、決定部33と、提供部34と、付与部35とを有し、以下に説明する情報処理の機能や作用を実現または実行する。なお、処理部12の内部構成は、図3に示した構成に限られず、後述する情報処理を行う構成であれば他の構成であってもよい。
【0083】
以下において、上述の場合と同様に、便宜上、質問を行うユーザUである質問者を第1ユーザUAと記載し、第1ユーザUAの質問に対する回答が要求されるユーザUである回答者を第2ユーザUBと記載し、第1ユーザUAの端末装置2を端末装置2Aと記載し、第2ユーザUBの端末装置2を端末装置2Bと記載する場合がある。
【0084】
〔3.3.1.取得部30〕
取得部30は、外部の情報処理装置または端末装置2などから通信部10を介して種々の情報を取得し、取得した情報を記憶部11に記憶させる。
【0085】
例えば、取得部30は、外部の情報処理装置または端末装置2などから通信部10を介してユーザUの情報であるユーザ情報を取得し、取得したユーザ情報をユーザ情報記憶部20のユーザ情報テーブルに追加する。
【0086】
また、取得部30は、記憶部11から各種の情報を取得する。例えば、取得部30は、ユーザUの情報であるユーザ情報をユーザ情報記憶部20などから取得する。取得部30によって取得されるユーザ情報は、例えば、上述した属性情報および履歴情報のうちの少なくとも1つ以上の情報の一部または全部を含む。
【0087】
また、取得部30は、質問履歴の情報を質問履歴情報記憶部21などから取得し、回答履歴の情報を回答履歴情報記憶部22などから取得する。
【0088】
〔3.3.2.受付部31〕
受付部31は、通信部10を介して端末装置2から各種の要求や情報などを受け付ける。
【0089】
例えば、受付部31は、第1ユーザUAとしてのユーザUによるアバターの選択を受け付ける。受付部31は、例えば、端末装置2から送信される選択情報を受信した場合、かかる選択情報に基づいて、第1ユーザUAとしてのユーザUによるアバターの選択を受け付ける。
【0090】
また、受付部31は、第1ユーザUAとしてのユーザUの質問を受け付ける。例えば、受付部31は、端末装置2Aから送信される質問情報を受信した場合、受信した質問情報に基づいて、第1ユーザUAとしてのユーザUの質問を受け付ける。
【0091】
第1ユーザUAの端末装置2Aには、Q&Aアプリの処理によって、複数のアバターがQ&A画面に表示される。第1ユーザUAはこれら複数のアバターのうち所望のアバターを選択することができる。例えば、Q&A画面には、端末装置2Aの第1ユーザUAが質問を入力するための入力枠が配置されており、かかる入力枠に第1ユーザUAが質問を入力した場合、かかる質問に応じた複数のアバターがQ&A画面に表示される。
【0092】
端末装置2Aは、入力枠に第1ユーザUAが質問を入力した場合に、第1ユーザUAが入力した質問を示す情報を含む質問情報を情報処理装置1に送信する。受付部31は、端末装置2Aから送信される質問情報を受け付ける。後述する提供部34は、受付部31によって質問情報が受け付けられた場合、かかる質問情報で示される質問に応じた複数のアバターを選択し、選択した複数のアバターを含むアバター情報を端末装置2Aに送信する。
【0093】
端末装置2Aは、情報処理装置1から送信されるアバター情報を受信し、受信したアバター情報に基づいて、Q&A画面に第1ユーザUAが入力した質問に応じた複数のアバターを表示する。
【0094】
図7は、実施形態に係る端末装置2AのQ&A画面の一例を示す図である。図7に示すQ&A画面50は、第1ユーザUAが質問を入力する入力枠51と、第1ユーザUAが入力した質問に応じた複数のアバター52a,52b,52c,52d,52e,52f,52gとを含む。
【0095】
質問に応じた複数のアバター52a,52b,52c,52d,52e,52f,52gは、例えば、質問のカテゴリに紐付けられた複数のアバターであるが、質問のカテゴリおよび質問の専門性の組み合わせに紐付けられた複数のアバターであってもよく、質問に含まれる文字列の長さ範囲に紐付けられた複数のアバターであってもよく、その他の条件に応じた複数のアバターであってもよい。
【0096】
受付部31は、例えば、カテゴリ毎の用語辞書を有しており、質問の文字列に含まれる用語が含まれる用語辞書のカテゴリを質問のカテゴリと判定することができる。また、受付部31は、質問とカテゴリを質問毎に含む学習データを用いて学習された言語モデルを用いて、質問のカテゴリを判定することもできる。
【0097】
また、受付部31は、複数の専門用語を有する専門用語辞書を有してもよい。この場合、受付部31は、質問の文字列に含まれる用語が専門用語辞書に含まれている場合に、質問の専門性があると判定し、そうでない場合に、質問の専門性がないと判定することができる。また、専門用語辞書には各専門用語の専門レベルが含まれてもよく、受付部31は、質問の文字列に含まれる専門用語の数と専門レベルとから、質問の専門レベルを質問の専門性として判定することもできる。また、受付部31は、質問と専門性(例えば、専門レベル)とを質問毎に含む学習データを用いて学習された言語モデルを用いて、質問の専門性を判定することもできる。
【0098】
また、Q&Aアプリには、質問に応じた複数のアバターの情報が含まれていてもよく、Q&Aアプリは、入力枠に第1ユーザUAが質問を入力する前に、情報処理装置1から質問に応じた複数のアバターの情報を取得する処理を含んでいてもよい。この場合、端末装置2Aは、入力枠に第1ユーザUAが質問を入力した場合に、質問に応じた複数のアバターをQ&A画面に表示する。この場合、端末装置2Aは、Q&Aアプリの処理によって、受付部31の処理と同様に、質問に応じた複数のアバターを選択する。
【0099】
また、Q&Aアプリでは、入力枠に第1ユーザUAが質問を入力するか否かにかかわらず、予め定められた複数のアバターをQ&A画面に表示することもできる。この場合、Q&Aアプリには、複数のアバターの情報が含まれていてもよく、Q&Aアプリは、情報処理装置1から複数のアバターの情報を取得する処理を含んでいてもよい。
【0100】
端末装置2Aは、複数のアバターのうち所望のアバターが第1ユーザUAによって選択された場合、Q&Aアプリの処理によって、第1ユーザUAによって選択されたアバターを特定する情報を含む選択情報を情報処理装置1に送信する。
【0101】
なお、端末装置2Aは、予め定められた複数のアバターをQ&A画面に表示する場合、Q&Aアプリの処理によって、第1ユーザUAによって選択されたアバターを特定する情報を含む選択情報に加え、第1ユーザUAが入力した質問を示す情報である質問情報を送信する。
【0102】
〔3.3.3.要求部32〕
要求部32は、受付部31によって受け付けられたアバターに対応する複数の第2ユーザUBに第1ユーザUAの質問に対する回答を要求する。
【0103】
例えば、要求部32は、受付部31によって受け付けられたアバターに対応する属性を有する複数のユーザUを複数の第2ユーザUBとして第1ユーザUAの質問に対する回答を要求する。
【0104】
要求部32は、特定処理部40と、選択処理部41と、要求処理部42と、取得処理部43とを備える。特定処理部40は、第1ユーザUAによって選択されたアバターに対応する複数の第2ユーザUBを特定する。
【0105】
各アバターには、例えば、互いに異なるユーザ属性が紐付けられており、特定処理部40は、第1ユーザUAによって選択されたアバターに紐付けられたユーザ属性を有する複数のユーザUを、第1ユーザUAによって選択されたアバターに対応する複数の第2ユーザとして特定する。
【0106】
ユーザ属性は、ユーザUの属性である。ユーザUの属性は、例えば、ユーザUの性別、年齢、職業、年収、家族構成、性格などの複数の属性項目のうちの1つまたは2以上の組み合わせで規定される。また、ユーザUの属性は、ユーザUの性別、年齢、職業、年収、家族構成、性格などのデモグラフィック属性に代えてまたは加えて、ユーザUの興味関心対象、価値観、ライフスタイル、行動パターンなどのサイコグラフィック属性の複数の属性項目のうちの1つまたは2以上の組み合わせで規定されてもよい。
【0107】
ユーザUの興味関心対象は、例えば、旅行、ファッション、科学、書籍、アート、テクノロジー、音楽、スポーツ、音楽、映画などであるが、さらに細分化した対象であってもよく、これらと異なる分類方法で分類した対象であってもよい。
【0108】
また、各アバターに紐付けられる情報は、ユーザ属性に限定されず、例えば、ユーザ属性に代えてまたは加えて、ユーザ行動パターンに紐付けられてもよい。ユーザ行動パターンは、ユーザUの行動のパターンであり、例えば、ユーザUの検索履歴情報、閲覧履歴情報、および取引履歴情報などから分類される行動のパターンである。
【0109】
選択処理部41は、第1ユーザUAの質問に対する複数の回答候補を選択する。例えば、選択処理部41は、質問の内容毎または質問のカテゴリ毎に複数の回答候補の情報を有しており、第1ユーザUAの質問に対する複数の回答候補を選択することができる。
【0110】
また、選択処理部41は、例えば、第1ユーザUAの質問を入力し、かかる質問に対する複数の回答候補を出力する言語モデルを用いて、第1ユーザUAの質問に対する複数の回答候補を選択することもできる。
【0111】
言語モデルは、例えば、大規模言語モデルである。大規模言語モデルは、例えば、入力されたトークン列から次のトークンを推定して出力するように学習されたトランスフォーマなどのモデルである。かかる言語モデルは、選択処理部41内または記憶部11内にあり、情報処理装置1の運営者によって独自に作成されたものである。なお、入力された情報は、新たな回答として利用されないような学習を行うことで、入力された個人情報などの情報を秘匿するものが望ましい。
【0112】
選択処理部41は、例えば、文字列「以下の質問に対する適切な回答候補を3~5個挙げてください。」と第1ユーザUAの質問とを含むプロンプト(入力文字列)を大規模言語モデルに入力し、かかる大規模言語モデルから出力される複数の回答候補を、第1ユーザUAの質問に対する複数の回答候補として用いることができる。
【0113】
また、選択処理部41は、アバターに紐付けられた情報(例えば、ユーザ属性など)を含むプロンプト(入力文字列)を大規模言語モデルに入力することもできる。例えば、第1ユーザUAによって選択されたアバターに紐付けられたユーザ属性が50代男性であるとする。この場合、選択処理部41は、文字列「50代男性が回答者であるとして以下の質問に対して回答する可能性が高い内容を回答候補として3~5個挙げてください。」と第1ユーザUAの質問とを含むプロンプト(入力文字列)を大規模言語モデルに入力する。
【0114】
また、選択処理部41は、質問と複数の回答候補とを質問毎に含む学習データを用いて学習した言語モデルに第1ユーザUAの質問を入力し、かかる言語モデルから出力される複数の回答候補を、第1ユーザUAの質問に対する複数の回答候補として用いることもできる。
【0115】
また、選択処理部41は、例えば、過去の質問および過去の回答候補の投稿に基づいて、第1ユーザUAの質問に対する複数の回答候補として選択することもできる。例えば、選択処理部41は、第1ユーザUAの質問と一致または類似する過去の質問を質問履歴情報記憶部21の質問履歴情報テーブルから検索する。
【0116】
そして、選択処理部41は、検索した過去の質問に対して第2ユーザUBによって投稿された過去の回答候補を質問履歴情報記憶部21の質問履歴情報テーブルから検索する。選択処理部41は、検索した過去の回答候補を第1ユーザUAの質問に対する回答候補として用いることができる。
【0117】
要求処理部42は、第1ユーザUAの質問と複数の回答候補とを含む回答要求を生成する。また、要求処理部42は、複数の回答候補を選択することなく、第1ユーザUAの質問を含む回答要求を生成することもできる。
【0118】
要求処理部42は、このように生成した回答要求を、特定処理部40によって特定された複数の第2ユーザUBの端末装置2Bに通信部10を介して送信する。これにより、第1ユーザUAが選択したアバターに対応する複数の第2ユーザUBに第1ユーザUAの質問に対する回答が要求される。
【0119】
例えば、要求処理部42は、第1ユーザUAの質問と複数の回答候補とを含む回答要求を複数の第2ユーザUBの端末装置2Bに送信することによって、選択処理部41によって選択された複数の回答候補に対する選択または評価を複数の第2ユーザUBに要求することができる。
【0120】
各第2ユーザUBの端末装置2Bは、情報処理装置1から送信された回答要求を受信した場合、かかる回答要求に含まれる情報を回答用画面に表示する。例えば、各端末装置2Bは、情報処理装置1から送信された回答要求に第1ユーザUAの質問と複数の回答候補とが含まれている場合、第1ユーザUAの質問と複数の回答候補とを回答用画面に表示する。
【0121】
端末装置2Bに表示される回答用画面では、複数の回答候補が第2ユーザUBによって選択可能に表示される。例えば、回答用画面には、複数の回答候補のうちの1つのまたは特定数以下の回答候補を選択するためのUIとして、チェックボックス、ラジオボックス、コンボボックス、マルチボックスなどが含まれている。端末装置2Bの第2ユーザUBは、UIを操作することで複数の回答候補の中から1以上の回答候補を選択することができる。
【0122】
図8は、実施形態に係る端末装置2Bの回答用画面の一例を示す図である。図8に示す回答用画面60は、第1ユーザUAの質問が示される領域61と、複数の回答候補62a,62b,62cと、チェックボックス63a,63b,63cとを含む。
【0123】
チェックボックス63aは、回答候補62aを選択するためのチェックボックスであり、チェックボックス63bは、回答候補62bを選択するためのチェックボックスであり、チェックボックス63cは、回答候補62cを選択するためのチェックボックスである。
【0124】
なお、図8では、回答候補とチェックボックスとの組が3つのみ表れているが、回答用画面60には、4つ以上の回答候補とチェックボックスとの組が含まれており、また、不図示の回答ボタンなども含まれる。
【0125】
第2ユーザUBが、チェックボックス63a,63b,63cを含む複数のチェックボックスのうちの1つ以上のチェックボックスを選択した後、不図示の回答ボタンを操作すると、端末装置2Bは、第2ユーザUBによる選択結果として第2ユーザUBが選択した1以上の回答候補を特定する情報を含む回答情報を情報処理装置1に送信する。
【0126】
また、回答用画面60では、第2ユーザUBが選択可能に複数の回答候補が表示されることに代えて、各回答候補に対する評価を第2ユーザUBが設定可能に表示されてもよい。回答候補に対する評価は、例えば、3段階の評価(例えば、「良い」、「普通」、「悪い」)であるが、4段階以上の評価であってもよい。
【0127】
例えば、回答用画面60は、チェックボックスに代えて、第2ユーザUBが3段階以上の評価を行うためのコンボボックスやマルチボックスなどを含むことができる。また、回答用画面60は、チェックボックスに代えて、良いボタン、普通ボタン、悪いボタンなどを含んでいてもよい。
【0128】
この場合、第2ユーザUBが、各回答候補に対する評価を設定した後、不図示の回答ボタンを操作すると、端末装置2Bは、第2ユーザUBによる各回答候補に対する評価結果を含む回答情報を情報処理装置1に送信する。
【0129】
また、要求処理部42は、選択処理部41によって複数の回答候補が選択されない場合、第1ユーザUAの質問を含む回答要求を複数の第2ユーザUBの端末装置2Bに送信することによって、回答候補の投稿を複数の第2ユーザUBに要求することができる。
【0130】
この場合、端末装置2Bは、要求部32によって送信された回答要求に複数の回答候補が含まれておらず、第1ユーザUAの質問と第2ユーザUBが回答候補を入力するための入力枠とを回答用画面に表示する。
【0131】
図9は、実施形態に係る端末装置2Bの回答用画面の他の例を示す図である。図9に示す回答用画面60は、第1ユーザUAの質問が示される領域61と、第2ユーザUBが回答を入力するための入力枠64と、回答ボタン65とを含む。
【0132】
第2ユーザUBが、図9に示す入力枠64に第1ユーザUAの質問に対する回答候補を入力した後、回答ボタン65を操作すると、端末装置2Bは、第2ユーザUBが入力枠に入力した回答候補の投稿を第1ユーザUAの質問に対する回答とする回答情報を情報処理装置1に送信する。これにより、第2ユーザUBによる回答候補の投稿が行われる。
【0133】
なお、図8に示す回答用画面60には、入力枠64が含まれていてもよい。また、図8および図9に示す回答用画面60には、第1ユーザUAの属性を示す情報が含まれており、これにより、第2ユーザUBは、第1ユーザUAの属性を考慮して回答候補の投稿を行うことができる。
【0134】
取得処理部43は、選択処理部41によって選択された複数の回答候補に対する複数の第2ユーザUBによる選択結果または評価結果を第1ユーザUAの質問に対する回答として取得する。
【0135】
また、取得処理部43は、選択処理部41によって複数の回答候補が選択されない場合、複数の第2ユーザUBの各々の質問に対する回答候補の投稿を第1ユーザUAの質問に対する回答として取得する。
【0136】
〔3.3.4.決定部33〕
決定部33は、複数の第2ユーザUBによる第1ユーザUAの質問に対する回答に基づいて、第1ユーザUAに対する回答を決定する。
【0137】
例えば、決定部33は、要求部32によって取得された各第2ユーザUBからの回答情報に基づいて、第1ユーザUAに対する回答を決定する。回答情報には、複数の第2ユーザUBによる第1ユーザUAの質問に対する回答が含まれており、決定部33は、複数の第2ユーザUBによる第1ユーザUAの質問に対する回答に基づいて、第1ユーザUAに対する回答を決定することができる。
【0138】
決定部33は、例えば、回答情報に第2ユーザUBによる評価結果または選択結果が含まれる場合、複数の第2ユーザUBによる評価結果または選択結果に基づいて、前数の回答候補のうちの1以上の回答候補を第1ユーザUAに対する回答として決定することができる。
【0139】
例えば、決定部33は、複数の第2ユーザUBによる第1ユーザUAの質問に対する回答のうち最も多い回答または数が多い上位の予め定められた数の回答を第1ユーザUAに対する回答として決定する。例えば、決定部33は、各第2ユーザUBによる第1ユーザUAの質問に対する回答が1以上の回答候補の選択である場合、最も多く選択された回答候補または選択された数の多さが上位の予め定められた数の回答候補を第1ユーザUAに対する回答として決定する。
【0140】
また、決定部33は、第2ユーザUBによる第1ユーザUAの質問に対する回答が各回答候補に対する評価である場合、最も高い評価の回答候補または評価が高い上位の予め定められた数の回答候補を第1ユーザUAに対する回答として決定する。最も高い評価の回答候補は、回答候補に対する評価が3段階評価である場合、例えば、最上位の評価(例えば、「良い」)の数が最も多い回答候補である。
【0141】
また、評価が高い上位の予め定められた数の回答候補は、回答候補に対する評価が3段階評価である場合、例えば、最上位の評価(例えば、「良い」)の数が多い順に予め定められた数の回答候補である。また、評価が高い上位の予め定められた数の回答候補は、回答候補に対する評価が2段階以上の評価値である場合、評価値の平均が高い順に予め定められた数の回答候補であってもよい。
【0142】
また、決定部33は、例えば、複数の第2ユーザUBによる第1ユーザUAの質問に対する回答のすべてを第1ユーザUAに対する回答として決定することもできる。例えば、決定部33は、第1ユーザUAの質問に対する回答が、第2ユーザUBが入力枠に入力した回答候補の投稿である場合、各第2ユーザUBが入力枠に入力した回答候補のすべてを第1ユーザUAに対する回答として決定する。
【0143】
また、決定部33は、第2ユーザUBによる第1ユーザUAの質問に対する回答が、第2ユーザUBによる1以上の回答候補の選択である場合、複数の回答候補とこれら複数の回答候補の第2ユーザUBによる選択数とを、第1ユーザUAに対する回答として決定することもできる。
【0144】
また、決定部33は、第2ユーザUBによる第1ユーザUAの質問に対する回答が各回答候補に対する評価である場合、複数の回答候補とこれら複数の回答候補の第2ユーザUBによる評価(例えば、平均の評価値)とを、第1ユーザUAに対する回答として決定することもできる。
【0145】
また、決定部33は、第2ユーザUBによる第1ユーザUAの質問に対する回答が、第2ユーザUBが入力枠に入力した回答候補の投稿である場合、複数の第2ユーザUBが投稿した回答候補のうち予め定められた条件を満たす1以上の回答候補を第1ユーザUAに対する回答として決定することもできる。
【0146】
予め定められた条件は、例えば、投稿日時が早い順に予め定められた数の回答候補であるという条件、文字数が多い順に予め定められた数の回答候補であるという条件、大規模言語モデルによって選択された予め定められた数の回答候補であるという条件などであるが、かかる例に限定されない。
【0147】
大規模言語モデルによって選択された予め定められた数の回答候補は、例えば、複数の第2ユーザUBが入力枠に入力した回答候補を含むプロンプトを入力した大規模言語モデルから出力される2以上の回答候補である。プロンプトは、例えば、文字列「以下の質問に対する適切な回答候補を3~5個挙げてください。」と、1ユーザUAの質問と、複数の第2ユーザUBが入力枠に入力した回答候補とを含む。
【0148】
〔3.3.5.提供部34〕
提供部34は、各種の情報を提供する。例えば、提供部34は、各種の情報を端末装置2に送信することで、各種の情報をユーザUに提供する。
【0149】
例えば、提供部34は、決定部33によって決定された回答を第1ユーザUAに提供する。例えば、提供部34は、決定部33によって決定された第1ユーザUAに対する回答を含む回答情報を端末装置2Aに送信することで、第1ユーザUAに対する回答を第1ユーザUAに提供する。
【0150】
図10は、実施形態に係る情報処理装置1から端末装置2Aに提供される回答情報に基づいて端末装置2Aに表示されるQ&A画面の一例を示す図である。図10に示すQ&A画面70は、質問情報71と、回答情報72と、質問情報73と、質問入力枠74とを含む。
【0151】
図10に示す例では、質問情報71は、第1ユーザUAによる最初の質問を示す文字列「地域Aは住環境的にどんな場所ですか?」である。また、回答情報72は、第1ユーザUAによる最初の質問に対する回答として決定部33によって決定された回答を示す文字列「地域Aは自然環境が豊で、散歩やアウトドア活動を楽しむには素晴らしい場所です。」である。
【0152】
質問情報73は、第1ユーザUAによる2番目の質問を示す文字列「アウトドア活動はどのようなものができますか?」である。質問入力枠74は、第1ユーザUAによって質問が入力される入力枠である。
【0153】
このように、第1ユーザUAは、質問を繰り返すことができ、各質問に対する回答を得ることができる。
【0154】
なお、提供部34は、受付部31による機能の一部を受付部31に代えて実行することもできる。例えば、提供部34は、受付部31によって端末装置2Aからの質問情報が受け付けられた場合、かかる質問情報で示される質問に応じた複数のアバターを選択し、選択した複数のアバターを含むアバター情報を端末装置2Aに送信する。
【0155】
〔3.3.6.付与部35〕
付与部35は、複数の第2ユーザUBのうち予め定められた条件を満たす1以上の第2ユーザUBに対して特典を付与する。特典は、例えば、電子マネー、ポイント、クーポン、商品券、サービス利用券などのうちの1以上である。ポイントは、例えば、オンラインサイトなどで商品の購入やサービスの利用などに用いられる価値(バリュー)である。
【0156】
予め定められた条件を満たす1以上の第2ユーザUBは、例えば、第1ユーザUAに対する回答として決定された1以上の回答候補の選択を行った第2ユーザUB、第1ユーザUAに対する回答として決定された1以上の回答候補に対して予め定められた高い評価を行った第2ユーザUB、または第1ユーザUAに対する回答として決定された1以上の回答候補の投稿を行った第2ユーザUBである。
【0157】
例えば、付与部35は、複数の第2ユーザUBのうち第1ユーザUAに対する回答として決定された1以上の回答候補の選択を行った第2ユーザUBに対して特典を付与する。また、付与部35は、第1ユーザUAに対する回答として決定された1以上の回答候補に対して予め定められた高い評価を行った第2ユーザUBに対して特典を付与する。予め定められた高い評価は、例えば、最も高い評価(例えば、上述した3段階の評価である場合、「良い」の評価)であるが、かかる例に限定されない。
【0158】
また、付与部35は、複数の第2ユーザUBのうち第1ユーザUAに対する回答として決定された1以上の回答候補の投稿を行った第2ユーザUBに対して特典を付与する。換言すれば、付与部35は、第1ユーザUAに対する回答として採用された回答候補の投稿を行った第2ユーザUBに対して特典を付与する。
【0159】
付与部35は、例えば、第2ユーザUBにおけるオンラインサービスのアカウントやウォレットに電子マネーやポイントを追加することによって、第2ユーザUBに特典を付与する。
【0160】
また、付与部35は、例えば、特典を示す情報である特典情報を第2ユーザUBでの端末装置2Bで表示可能に端末装置2Bに送信することで、第2ユーザUBに特典を付与する。また、特典が現金である場合、特典は、例えば、銀行口座を通じた現金の入金処理などによって付与される。
【0161】
付与部35は、例えば、特典が付与される回数が多いほど、価値が高い特典を第2ユーザUBに対して特典を付与することもできる。例えば、付与部35は、特典が付与される回数が多いほど、高い額の電子マネー、または多いポイントを第2ユーザUBに対して付与する。
【0162】
〔4.処理手順〕
次に、実施形態に係る情報処理装置1の処理部12による情報処理の手順について説明する。図11は、実施形態に係る情報処理装置1の処理部12による情報処理の一例を示すフローチャートである。
【0163】
図11に示すように、処理部12は、情報提供タイミングになったか否かを判定する(ステップS10)。情報提供タイミングは、例えば、端末装置2Aから送信された質問情報を受信したタイミング、端末装置2Aからアバター情報の要求があったタイミング、または予め定められた期間が到来されたタイミングであるが、かかる例に限定されない。
【0164】
処理部12は、情報提供タイミングになったと判定した場合(ステップS10:Yes)、アバター情報を端末装置2Aに送信することによって、アバター情報を第1ユーザUAに提供する(ステップS11)。例えば、処理部12は、端末装置2Aから送信された質問情報で示される質問に応じた複数のアバターを選択し、選択した複数のアバターを含むアバター情報を端末装置2Aに送信する。
【0165】
処理部12は、ステップS11の処理が終了した場合、または情報提供タイミングになっていないと判定した場合(ステップS10:No)、回答タイミングになったか否かを判定する(ステップS12)。回答タイミングは、例えば、端末装置2Aから送信された選択情報を受信したタイミング、端末装置2Aから送信された2回目以降の質問情報を受信したタイミングであるが、かかる例に限定されない。
【0166】
処理部12は、情報提供タイミングになっていると判定した場合(ステップS12:Yes)、選択されたアバターに対応する複数の第2ユーザUBを特定する(ステップS13)。そして、処理部12は、ステップS13で特定した複数の第2ユーザUBへの回答要求であって第1ユーザの質問に対する回答要求を生成する(ステップS14)。
【0167】
つづいて、処理部12は、ステップS14で生成した回答要求を複数の第2ユーザUBの各々の端末装置2Bに送信し(ステップS15)、第1ユーザUAの質問に対する回答を示す回答情報を複数の第2ユーザUBの各々から取得する(ステップS16)。
【0168】
つづいて、処理部12は、ステップS16で取得した回答情報に基づいて、第1ユーザUAに対する回答を決定し(ステップS17)、決定した第1ユーザUAに対する回答を第1ユーザUAに提供する(ステップS18)。また、処理部12は、1以上の第2ユーザUBに対して特典を付与する(ステップS19)。
【0169】
処理部12は、ステップS19の処理が終了した場合、または回答タイミングになっていないと判定した場合(ステップS12:No)、動作終了タイミングになったか否かを判定する(ステップS20)。処理部12は、例えば、情報処理装置1の電源がオフにされた場合などに動作終了タイミングになったと判定する。
【0170】
処理部12は、動作終了タイミングになっていないと判定した場合(ステップS20:No)、処理をステップS10へ移行し、動作終了タイミングになったと判定した場合(ステップS20:Yes)、図11に示す処理を終了する。
【0171】
〔5.変形例〕
上述した例では、要求部32は、第1ユーザUAによって選択されたアバターに対応する複数の第2ユーザUBを特定するが、チャット機能において、第1ユーザUAが2回目以降の質問をする場合、特定した複数の第2ユーザUBのうち回答を行った2以上の第2ユーザUBに対してのみ第1ユーザUAの質問に対する回答を要求することもできる。
【0172】
また、要求部32は、チャット機能において、第1ユーザUAが2回目以降の質問をする場合、決定部33によって決定された第1ユーザUAに対する回答に寄与した回答を行った2以上の第2ユーザUBに対してのみ第1ユーザUAの質問に対する回答を要求することもできる。第1ユーザUAに対する回答に寄与した回答は、例えば、予め定められた条件を満たす1以上の第2ユーザUBによる回答である。予め定められた条件は、例えば、付与部35の処理で用いられる予め定められた条件と同様である。
【0173】
また、端末装置2Aは、Q&Aアプリの処理によって、Q&A画面において、アバターに紐付けられたユーザ属性をアバターに近接する位置に表示することもできる。
【0174】
また、情報処理装置1または端末装置2Aは、第1ユーザUAが選択する可能性が高いアバター群をQ&A画面に表示させたり、第1ユーザUAが気に入った回答をしたアバターとその属性に基づいてQ&A画面に表示するアバターを選択したりすることもできる。
【0175】
また、上述した例では、端末装置2においてQ&Aアプリが用いられるが、かかる例に限定されず、情報処理装置1は、汎用のブラウザを用いた端末装置2に対しても同様の処理を行うことができる。この場合、情報処理装置1は、例えば、Q&Aアプリの一部または全部の機能を実行することができる。
【0176】
〔6.ハードウェア構成〕
上述してきた実施形態に係る情報処理装置1は、例えば図12に示すような構成のコンピュータ80によって実現される。図12は、実施形態に係る情報処理装置1の機能を実現するコンピュータ80の一例を示すハードウェア構成図である。コンピュータ80は、CPU81、RAM82、ROM(Read Only Memory)83、HDD(Hard Disk Drive)84、通信インターフェイス(I/F)85、入出力インターフェイス(I/F)86、およびメディアインターフェイス(I/F)87を有する。
【0177】
CPU81は、ROM83またはHDD84に記憶されたプログラムに基づいて動作し、各部の制御を行う。ROM83は、コンピュータ80の起動時にCPU81によって実行されるブートプログラム、およびコンピュータ80のハードウェアに依存するプログラムなどを記憶する。
【0178】
HDD84は、CPU81によって実行されるプログラム、および、かかるプログラムによって使用されるデータなどを記憶する。通信インターフェイス85は、ネットワークN(図2参照)を介して他の機器からデータを受信してCPU81へ送り、CPU81が生成したデータを、ネットワークNを介して他の機器へ送信する。
【0179】
CPU81は、入出力インターフェイス86を介して、ディスプレイおよびプリンタなどの出力装置、および、キーボードまたはマウスなどの入力装置を制御する。CPU81は、入出力インターフェイス86を介して、入力装置からデータを取得する。また、CPU81は、入出力インターフェイス86を介して生成したデータを出力装置へ出力する。
【0180】
メディアインターフェイス87は、記録媒体88に記憶されたプログラムまたはデータを読み取り、RAM82を介してCPU81に提供する。CPU81は、かかるプログラムを、メディアインターフェイス87を介して記録媒体88からRAM82上にロードし、ロードしたプログラムを実行する。記録媒体88は、例えばDVD(Digital Versatile Disc)、PD(Phase change rewritable Disk)などの光学記録媒体、MO(Magneto-Optical disk)などの光磁気記録媒体、テープ媒体、磁気記録媒体、または半導体メモリなどである。
【0181】
例えば、コンピュータ80が実施形態に係る情報処理装置1として機能する場合、コンピュータ80のCPU81は、RAM82上にロードされたプログラムを実行することにより、処理部12の機能を実現する。また、HDD84には、記憶部11内のデータが記憶される。コンピュータ80のCPU81は、これらのプログラムを記録媒体88から読み取って実行するが、他の例として、他の装置からネットワークNを介してこれらのプログラムを取得してもよい。
【0182】
〔7.その他〕
また、上記実施形態において説明した各処理のうち、自動的に行われるものとして説明した処理の全部または一部を手動的に行うこともでき、あるいは、手動的に行われるものとして説明した処理の全部または一部を公知の方法で自動的に行うこともできる。この他、上記文書中や図面中で示した処理手順、具体的名称、各種のデータやパラメータを含む情報については、特記する場合を除いて任意に変更することができる。例えば、各図に示した各種情報は、図示した情報に限られない。
【0183】
また、図示した各装置の各構成要素は機能概念的なものであり、必ずしも物理的に図示の如く構成されていることを要しない。すなわち、各装置の分散・統合の具体的形態は図示のものに限られず、その全部または一部を、各種の負荷や使用状況などに応じて、任意の単位で機能的または物理的に分散・統合して構成することができる。
【0184】
例えば、上述した情報処理装置1は、端末装置とサーバコンピュータとで実現してもよく、複数のサーバコンピュータで実現してもよく、また、機能によっては外部のプラットホームなどをAPIやネットワークコンピューティングなどで呼び出して実現するなど、構成は柔軟に変更できる。
【0185】
また、上述してきた実施形態および変形例は、処理内容を矛盾させない範囲で適宜組み合わせることが可能である。
【0186】
〔8.効果〕
上述してきたように、実施形態に係る情報処理装置1は、受付部31と、要求部32と、決定部33と、提供部34とを備える。受付部31は、第1ユーザUAによるアバターの選択を受け付ける。要求部32は、受付部31によって受け付けられたアバターに対応する複数の第2ユーザUBに第1ユーザUAの質問に対する回答を要求する。決定部33は、複数の第2ユーザUBによる第1ユーザUAの質問に対する回答に基づいて、第1ユーザUAに対する回答を決定する。提供部34は、決定部33によって決定された回答を第1ユーザUAに提供する。これにより、情報処理装置1は、質問を行うユーザUの利便性を向上させることができる。
【0187】
決定部33は、複数の第2ユーザUBによる第1ユーザUAの質問に対する回答のうち最も多い回答または上位の予め定められた数の回答を第1ユーザUAに対する回答として決定する。これにより、情報処理装置1は、質問を行うユーザUの利便性を向上させることができる。
【0188】
決定部33は、複数の第2ユーザUBによる第1ユーザUAの質問に対する回答のすべてを第1ユーザUAに対する回答として決定する。これにより、情報処理装置1は、質問を行うユーザUの利便性を向上させることができる。
【0189】
要求部32は、受付部31によって受け付けられたアバター52aに対応する属性を有する複数のユーザUを複数の第2ユーザUBとして第1ユーザUAの質問に対する回答を要求する。これにより、情報処理装置1は、質問を行うユーザUの利便性を向上させることができる。
【0190】
情報処理装置1は、要求部32は、第1ユーザUAの質問に対する複数の回答候補を選択する選択処理部41と、選択処理部41によって選択された複数の回答候補に対する選択または評価を複数の第2ユーザUBに要求する要求処理部42とを備える。これにより、情報処理装置1は、回答を行うユーザUの利便性を向上させることができる。
【0191】
決定部33は、複数の第2ユーザUBによる複数の回答候補に対する評価結果または選択結果に基づいて、複数の回答候補のうちの1以上の回答候補を第1ユーザUAに対する回答として決定する。これにより、情報処理装置1は、質問を行うユーザUの利便性を向上させることができる。
【0192】
情報処理装置1は、複数の第2ユーザUBのうち第1ユーザUAに対する回答として決定された1以上の回答候補の選択を行った第2ユーザUBに対して特典を付与する付与部35とを備える。これにより、情報処理装置1は、ユーザUによる適切な回答を促すことができ、回答の質を高めることができる。
【0193】
情報処理装置1は、複数の第2ユーザUBのうち第1ユーザUAに対する回答として決定された1以上の回答候補に対して予め定められた高い評価を行った第2ユーザUBに対して特典を付与する付与部35を備える。これにより、情報処理装置1は、ユーザUによる適切な回答を促すことができ、回答の質を高めることができる。
【0194】
情報処理装置1は、要求部32は、複数の第2ユーザUBの各々の質問に対する回答候補の投稿を第1ユーザUAの質問に対する回答として取得する取得処理部43とを備える。これにより、情報処理装置1は、質問を行うユーザUの利便性を向上させることができる。
【0195】
情報処理装置1は、複数の第2ユーザUBのうち第1ユーザUAに対する回答として決定された1以上の回答候補の投稿を行った第2ユーザUBに対して特典を付与する付与部35を備える。これにより、情報処理装置1は、ユーザUによる適切な回答を促すことができ、回答の質を高めることができる。
【0196】
以上、本願の実施形態を図面に基づいて詳細に説明したが、これは例示であり、発明の開示の欄に記載の態様を始めとして、当業者の知識に基づいて種々の変形、改良を施した他の形態で本発明を実施することが可能である。
【0197】
また、上述してきた「部(section、module、unit)」は、「手段」や「回路」などに読み替えることができる。例えば、取得部は、取得手段や取得回路に読み替えることができる。
【符号の説明】
【0198】
1 情報処理装置
2,2A,2B 端末装置
10 通信部
11 記憶部
12 処理部
20 ユーザ情報記憶部
21 質問履歴情報記憶部
22 回答履歴情報記憶部
30 取得部
31 受付部
32 要求部
33 決定部
34 提供部
35 付与部
40 特定処理部
41 選択処理部
42 要求処理部
43 取得処理部
100 情報処理システム
N ネットワーク
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12