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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024179935
(43)【公開日】2024-12-26
(54)【発明の名称】情報処理装置、及び、情報処理方法
(51)【国際特許分類】
   G06Q 30/0601 20230101AFI20241219BHJP
【FI】
G06Q30/0601
【審査請求】未請求
【請求項の数】15
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023099279
(22)【出願日】2023-06-16
【国等の委託研究の成果に係る記載事項】(出願人による申告)国等の委託研究等の成果に係る特許出願(令和4年度、国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構、人と共に進化する次世代人工知能に関する技術開発事業/商品情報データベース構築のための研究開発/決済・在庫管理、商品把持・配置業務の自動化推進に向けた商品画像データベース構築のための基盤技術開発・社会実装推進研究、産業技術力強化法第17条第1項の適用を受けるもの)
(71)【出願人】
【識別番号】313005318
【氏名又は名称】パナソニックコネクト株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002952
【氏名又は名称】弁理士法人鷲田国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】須藤 浩章
【テーマコード(参考)】
5L030
5L049
【Fターム(参考)】
5L030BB72
5L049BB72
(57)【要約】      (修正有)
【課題】店舗の店員の作業を適切に指示する情報処理装置及び情報処理方法を提供する。
【解決手段】店舗の店員が待機する待機場所(例えば、スタッフルーム)に設けられる情報処理装置20は、店舗の店員が有する端末から店員が要望する作業を示す情報を含む問合せを受信する受信部201と、問い合わせ受信した場合に、店員が店舗内で行う各作業の優先度に基づいて、店員が要望する作業の判定する要望判定部207と、店員が要望する作業の可否を含む指示情報を生成する指示情報生成部208と、生成した指示情報を端末に送信する送信部209と、を備える。
【選択図】図15
【特許請求の範囲】
【請求項1】
店舗の店員が有する端末から前記店員が要望する作業を示す情報を含む問合せを受信する受信部と、
前記問合せを受信した場合に、前記店員が前記店舗内で行う各作業の優先度に基づいて、前記店員が要望する作業の可否を決定する制御部と、
前記店員が要望する作業の可否を含む指示情報を、前記端末に送信する送信部と、
を備える情報処理装置。
【請求項2】
前記制御部は、前記問合せが前記店員が要望する作業である第1の作業を示す情報を含む場合、かつ、前記第1の作業よりも優先度が高い第2の作業が存在する場合、前記第2の作業を指示する、と決定する、
請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項3】
前記制御部は、前記第2の作業が完了した報告を受けた場合、前記第1の作業を指示する、と決定する、
請求項2に記載の情報処理装置。
【請求項4】
前記制御部は、前記第1の作業を指示する、と決定した後、前記第1の作業が完了する前に、前記第1の作業よりも優先度が高い第2の作業が発生した場合、前記第2の作業を指示する、と決定する、
請求項3に記載の情報処理装置。
【請求項5】
前記制御部は、前記店舗内の特定の場所にて行う特定の作業の優先度を前記特定の場所に存在する人の数に基づいて設定し、
前記特定の場所に存在する人の数が多いほど、前記特定の作業の優先度を下げる、
請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項6】
前記制御部は、前記店舗内の第1の場所に所定数以上の人が存在する場合、前記第1の場所以外で行う第2の作業を指示する、と決定する、
請求項5に記載の情報処理装置。
【請求項7】
前記制御部は、前記第2の作業を指示した後、前記第1の場所の前記人が前記所定数未満となった場合、前記第1の場所で行う第1の作業を指示する、と決定する、
請求項6に記載の情報処理装置。
【請求項8】
前記制御部は、前記第1の作業を指示すると決定した後、前記第1の作業が完了する前に、前記第1の場所に前記所定数以上の人に増加した場合、前記第2の作業を指示する、と決定する、
請求項7に記載の情報処理装置。
【請求項9】
前記制御部は、前記店舗内の特定の場所にて行う特定の作業の優先度を前記特定の場所に特定の人物が存在するか否かに基づいて設定する、
請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項10】
前記制御部は、前記特定の場所に前記特定の人物が存在する場合の前記特定の作業の優先度を、前記特定の場所に前記特定の人物が存在しない場合の前記特定の作業の優先度よりも上げる、
請求項9に記載の情報処理装置。
【請求項11】
前記制御部は、第1の場所に前記特定の人物が存在する場合、前記第1の場所で行う第1の作業を指示する、と決定し、
前記送信部は、前記第1の作業の指示と前記第1の場所に前記特定の人物が存在することとを含む指示情報を送信する、
請求項9に記載の情報処理装置。
【請求項12】
前記制御部は、第1の作業が行われる第1の場所に第1の特定の人物が存在し、第2の作業が行われる第2の場所に第2の特定の人物が存在する場合、前記第1の特定の人物と前記第2の特定の人物との優先度に基づいて、前記第1の作業と前記第2の作業との中から、前記店員に指示する作業を決定する、
請求項9に記載の情報処理装置。
【請求項13】
前記制御部は、第1の作業が行われる第1の場所に存在する第1の特定の人物の属性と前記店員の属性とに基づいて、前記第1の作業の優先度を決定する、
請求項9に記載の情報処理装置。
【請求項14】
前記制御部は、前記第1の場所に前記第1の特定の人物が存在し、第2の作業が行われる第2の場所に第2の特定の人物が存在する場合、前記第1の特定の人物と前記第2の特定の人物それぞれの属性、及び、前記店員の属性に基づいて、前記第1の作業と前記第2の作業との中から、前記店員に指示する作業を決定する、
請求項13に記載の情報処理装置。
【請求項15】
情報処理装置が、
店舗の店員が有する端末から前記店員が要望する作業を示す情報を含む問合せを受信した場合に、前記店員が前記店舗内で行う各作業の優先度に基づいて、前記店員が要望する作業の可否を決定し、
前記店員が要望する作業の可否を含む指示情報を、前記端末に送信する、
情報処理方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、情報処理装置、及び、情報処理方法に関する。
【背景技術】
【0002】
スーパーマーケット、コンビニエンスストアなどの店舗では、店員が、店舗に訪れる顧客への対応、店舗内の商品の陳列、店舗内の清掃といった様々な作業を行う。このような店員の作業を補助するシステムが検討されている。
【0003】
例えば、特許文献1には、店舗における陳列エリアを撮影した映像に基づいて、商品の陳列状況を監視する商品モニタリング装置であって、陳列エリアを撮影した映像に基づいて、陳列エリア内の商品を検出する商品検出部と、この商品検出部の検出結果に基づいて、陳列エリアにおける商品陳列状態を検知する商品状態検知部と、店舗内を撮影した映像に基づいて、店舗内に滞在する人物を検出する人物検出部と、この人物検出部の検出結果に基づいて、店舗内における人物滞在状態を検知する人物状態検知部と、商品状態検知部の検知結果および人物状態検知部の検知結果に基づいて、商品管理作業を店員に指示する報知の可否を判定する報知判定部と、この報知判定部の判定結果に基づいて、報知を行う報知部と、を備えた商品モニタリング装置が記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2015-103153号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
店舗の店員の作業を適切に指示する方法については検討の余地がある。
【0006】
本開示の非限定的な実施例は、店舗の店員の作業を適切に指示することができる情報処理装置、及び、情報処理方法の提供に資する。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本開示の一実施例に係る情報処理装置は、店舗の店員が有する端末から前記店員が要望する作業を示す情報を含む問合せを受信する受信部と、前記問合せを受信した場合に、前記店員が前記店舗内で行う各作業の優先度に基づいて、前記店員が要望する作業の可否を決定する制御部と、前記店員が要望する作業の可否を含む指示情報を、前記端末に送信する送信部と、を備える。
【0008】
本開示の一実施例に係る情報処理方法は、情報処理装置が、店舗の店員が有する端末から前記店員が要望する作業を示す情報を含む問合せを受信した場合に、前記店員が前記店舗内で行う各作業の優先度に基づいて、前記店員が要望する作業の可否を決定し、前記店員が要望する作業の可否を含む指示情報を、前記端末に送信する。
【0009】
なお、これらの包括的又は具体的な態様は、システム、装置、方法、集積回路、コンピュータプログラム、又は、記録媒体で実現されてもよく、システム、装置、方法、集積回路、コンピュータプログラム及び記録媒体の任意な組み合わせで実現されてもよい。
【発明の効果】
【0010】
本開示の一実施例によれば、店舗の店員の作業を適切に指示することができる。
【0011】
本開示の一実施例における更なる利点及び効果は、明細書及び図面から明らかにされる。かかる利点及び/又は効果は、いくつかの実施形態並びに明細書及び図面に記載された特徴によってそれぞれ提供されるが、1つ又はそれ以上の同一の特徴を得るために必ずしも全てが提供される必要はない。
【図面の簡単な説明】
【0012】
図1】一実施の形態に係る作業管理システムの一例を示す図
図2】一実施の形態における通知情報のフォーマットの例を示す図
図3】一実施の形態における指示情報のフォーマットの例を示す図
図4】第1の例及び各バリエーションの表示例を示す図
図5】第2の例及び各バリエーションの表示例を示す図
図6】第3の例の表示例を示す図
図7】一実施の形態における通知情報のフォーマットの別の例を示す図
図8】一実施の形態における指示情報のフォーマットの別の例を示す図
図9】第4の例の表示例を示す図
図10】第4の例のバリエーション1の表示例を示す図
図11】第4の例のバリエーション2の表示例を示す図
図12】一実施の形態に係る端末の処理の流れの例を示すフローチャート
図13】一実施の形態に係る情報処理装置の処理の流れの例を示すフローチャート
図14】一実施の形態に係る端末の構成例を示す図
図15】一実施の形態に係る情報処理装置の構成例を示す図
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下に添付図面を参照しながら、本開示の好適な実施形態について詳細に説明する。尚、本明細書及び図面において、実質的に同一の機能を有する構成要素については、同一の符号を付することにより重複説明を省略する。
【0014】
(一実施の形態)
スーパーマーケット、コンビニエンスストアなどの店舗では、店員が、店舗に訪れる顧客への対応、店舗内の商品の陳列、店舗内の清掃といった様々な作業を行う。本実施の形態に係る作業管理システムは、店舗内の店員が行う作業を管理し、店員に対して、作業を指示するシステムである。
【0015】
図1は、本実施の形態に係る作業管理システムの一例を示す図である。図1には、端末10と、情報処理装置20とが示される。また、図1には、店舗内に設けられたカメラが示される。カメラによって撮影された画像は、情報処理装置20の画像処理に用いられる。なお、カメラは、直接、情報処理装置20と無線接続または有線接続されてもよいし、店舗内に設けられた基地局又はアクセスポイント(図1では省略)を介して、情報処理装置20と接続してもよい。あるいは、カメラは、店舗内に設けられた基地局又はアクセスポイント(図1では省略)、及び、ネットワークを介して、情報処理装置20と接続してもよい。
【0016】
端末10は、店舗の店員が所有する。端末10は、スマートフォン、タブレット等であってもよい。情報処理装置20は、例えば、店舗の店員が待機する待機場所(例えば、スタッフルーム)に設けられる。あるいは、情報処理装置20は、店舗外に設けられてもよい。情報処理装置20は、例えば、パーソナルコンピュータ、スマートフォン、タブレット等であってよい。
【0017】
端末10は、直接、情報処理装置20と無線接続されてもよいし、店舗内に設けられた基地局又はアクセスポイント(図1では省略)を介して、情報処理装置20と接続してもよい。あるいは、端末10は、店舗内に設けられた基地局又はアクセスポイント(図1では省略)、及び、ネットワークを介して、情報処理装置20と接続してもよい。
【0018】
本実施の形態に係る作業管理システムでは、例示的に、店員が、端末10を介して、店員が要望する作業を行ってもよいか否かを情報処理装置20に問い合わせる。情報処理装置20は、店員が要望する作業と、それ以外の作業との何れかの作業を行うように店員へ指示する。
【0019】
例えば、店員は、店員が行う作業を要望するために、端末10を操作して、要望する作業を示す情報を端末10に入力する。店員が要望する作業は、「要望作業」と記載される場合がある。
【0020】
例えば、店員は、陳列作業を要望する場合、その陳列作業において陳列する商品、当該商品の陳列場所等の情報を端末10に入力する。入力する方法は、特に、限定されない。例えば、店員が、端末10のカメラによって、陳列する商品を撮影し、端末10が、撮影した画像から商品を特定してもよい。この場合、端末10は、予め記憶した陳列場所の情報に基づいて、特定した商品の陳列場所を決定してもよい。
【0021】
ここで、陳列作業には、陳列場所から無くなった商品又は減った商品を陳列場所に補充する補充作業、陳列場所の商品の位置が所定の位置と異なっている場合に商品の位置を修正する誤陳列修正作業、陳列場所の破損の補修、陳列場所の清掃等のメンテナンスを行うメンテナンス作業等が含まれる。別言すると、陳列作業は、店員が店舗内の商品の陳列場所に移動して行う作業に相当してよい。
【0022】
端末10は、店員の操作により、要望作業を示す情報を含む通知情報を情報処理装置20へ送信する。
【0023】
情報処理装置20は、端末10から、通知情報を取得する。情報処理装置20は、端末10から取得した通知情報が示す、店員が要望する作業と、その作業とは別に発生している作業とのいずれかを店員に指示する。例えば、端末10から取得した通知情報が示す要望作業が、陳列作業である場合、情報処理装置20は、陳列作業と、陳列作業とは別に発生している作業との何れかを店員に指示する。
【0024】
以下、端末10から取得した通知情報が示す作業は、単に、「要望作業」と記載され、その「要望作業」とは別の作業であって、端末10から情報を取得したタイミングにおいて発生している未完了な作業は、「要望外作業」と記載される場合がある。
【0025】
ここで、要望外作業には、上述した要望作業とは別の作業が含まれる。例えば、要望作業が或る商品の陳列作業である場合、要望外作業には、店舗の顧客の決済を店員がレジスターを使用して行うレジ対応作業、顧客からの問い合わせ等に対して対応する顧客対応作業、店舗の事務処理に関する作業を行う事務作業、店舗に商品が納品された場合の納品対応作業等が含まれる。なお、要望作業が或る商品の陳列作業である場合、要望外作業には、要望作業において陳列される商品と異なる商品の陳列作業が含まれてもよい。
【0026】
要望作業が陳列作業である場合、情報処理装置20は、陳列作業と、陳列作業と異なる作業とのいずれか少なくとも一方を行うことを店員に指示する。例えば、情報処理装置20は、陳列作業と、陳列作業と異なる作業とのいずれか少なくとも一方を指示する指示情報を生成し、指示情報を店員が所有する端末10へ送信する。
【0027】
情報処理装置20は、例えば、陳列作業と陳列外作業との間の優先度の関係に基づいて、陳列作業と、陳列外作業とのいずれか少なくとも一方を行うことを指示する。
【0028】
以下では、情報処理装置20が、店員が所有する端末10に当該店員に或る作業を行うことを指示する指示情報を送信することは、店員に或る作業を行うことを指示することに相当する。また、店員に或る作業を行うことを指示することは、当該作業を店員に指示することと捉えてよい。
【0029】
また、以下では、要望作業が陳列作業である例を示すが、本開示はこれに限定されない。要望作業が陳列作業と異なる作業であってもよい。
【0030】
<第1の例>
第1の例では、作業毎の優先度が考慮される例を説明する。
【0031】
例えば、店員が行う各作業には優先度が設定される。例えば、顧客への対応に関する作業(例えば、顧客対応作業、レジ対応作業)、店舗の売り上げに大きな影響を及ぼす作業、即時対応することが要求される作業には、相対的に高い優先度が設定される。一方で、顧客への対応ではない作業、店舗の売り上げに大きな影響を及ぼさない作業、即時対応することが要求されない作業には、相対的に低い優先度が設定される。
【0032】
優先度は、予め固定されてもよいし、動的に変更されてもよい。例えば、店舗内の混雑度合に応じて、優先度が変更されてもよい。また、優先度は、店員の間で共通であってもよいし、店員毎に個別に設定されてもよい。例えば、熟練度の高い店員である場合、熟練度の低い店員は行うことができない作業の優先度が高く設定される。
【0033】
設定された各作業の優先度に関する情報は、優先度情報と記載される。優先度情報には、現時点で、行うべき未完了な作業とその作業の優先度とが含まれる。
【0034】
第1の例における端末10と情報処理装置20の動作例を説明する。
【0035】
上述したように、端末10は、店員の操作により、要望作業を示す情報を含む通知情報を情報処理装置20へ送信する。
【0036】
図2は、本実施の形態における通知情報のフォーマットの例を示す図である。図2に示すフォーマットには、「店員ID」フィールドと、「識別情報」フィールドと、「作業内容情報」フィールドと、「陳列場所情報」フィールドと、「商品情報」フィールドとが含まれる。
【0037】
店員ID(identification)フィールドには、端末10を操作する店員を識別する識別情報(以下、店員ID)が含まれる。なお、店員IDは、店員が所有する端末10と対応づけられてもよい。店員IDは、店員の端末10のIDに置き換えられてもよい。
【0038】
識別情報フィールドには、当該フィールドの後に、他のフィールド(例えば、作業内容情報フィールド)が存在するか否かを示す情報が含まれる。例えば、他のフィールドが後続に存在しない場合、識別情報フィールドには、「0」が設定され、他のフィールドが後続に存在する場合、識別情報フィールドには、「1」が設定される。
【0039】
作業内容情報フィールド、陳列場所情報フィールド、及び、商品情報フィールドは、互いに対応付けられる。作業内容情報フィールド、陳列場所情報フィールド、及び、商品情報フィールドは、纏めて、作業内容情報フィールド群と称されてもよい。
【0040】
作業内容情報フィールドには、端末10を操作する店員が次に要望する作業を示す情報が含まれる。例えば、店員が欠品を補充する場合、作業内容情報フィールドには、2ビットの「00」が設定され、店員が誤陳列修正作業を行う場合、作業内容情報フィールドには、2ビットの「01」が設定され、店員が陳列場所の清掃を行う場合、作業内容情報フィールドには、2ビットの「10」が設定される。
【0041】
陳列場所情報フィールドには、当該陳列場所情報フィールドに対応づけられる作業内容情報フィールドが示す作業を行う陳列場所を示す情報が含まれる。
【0042】
商品情報フィールドには、当該商品情報フィールドに対応づけられる作業内容情報フィールドが示す作業の対象となる商品に関する情報(例えば、商品ID)が含まれる。なお、作業内容情報フィールドが示す作業が、商品を扱わない作業(例えば、陳列場所の清掃等)を示す場合、商品情報フィールドには、ダミーの値が設定されてもよい。
【0043】
なお、図2では、通知情報の中に、店員が要望する要望作業を示す情報が含まれる例を示したが、本開示はこれに限定されない。例えば、通知情報には、要望作業を示す情報が含まれる代わりに、店員が次に行う作業の問合せを示す情報が含まれてもよい。
【0044】
図2に示したフォーマットを有する通知情報を取得した情報処理装置20は、優先度情報に基づいて、店員に作業を指示する。例えば、情報処理装置20は、優先度情報が示す、要望作業の優先度と、要望外作業の優先度とに基づいて、要望作業と要望外作業との中でいずれか少なくとも1つを指示する。例えば、優先度情報が、要望作業の優先度よりも優先度が高い要望外作業が存在することを示す場合、情報処理装置20は、優先度が高い要望外作業を行うことを指示する。ここで、要望作業よりも優先度が高い要望外作業は、高優先度作業と記載される場合がある。
【0045】
情報処理装置20は、要望作業と、要望外作業とのいずれか少なくとも1つを指示する指示情報を生成し、指示情報を店員が所有する端末10へ送信する。
【0046】
図3は、本実施の形態における指示情報のフォーマットの例を示す図である。図3に示すフォーマットには、「店員ID」フィールドと、「識別情報」フィールドと、「作業内容情報」フィールドと、「作業許可情報」フィールドと、「不許可理由情報」フィールドと、「高優先度作業情報」フィールドとが含まれる。
【0047】
店員IDフィールドには、指示対象の店員を識別する識別情報が含まれる。
【0048】
識別情報フィールドには、当該フィールドの後に、他のフィールド(例えば、作業内容情報フィールド)が存在するか否かを示す情報が含まれる。例えば、他のフィールドが後続に存在しない場合、識別情報フィールドには、「0」が設定され、他のフィールドが後続に存在する場合、識別情報フィールドには、「1」が設定される。
【0049】
作業内容情報フィールド、作業許可情報フィールド、不許可理由情報フィールド、及び、高優先度作業情報フィールドは、互いに対応付けられる。作業内容情報フィールド、作業許可情報フィールド、不許可理由情報フィールド、及び、高優先度作業情報フィールドは、纏めて、作業内容情報フィールド群と称されてもよい。
【0050】
作業内容情報フィールドには、通知情報に含まれていた、端末10を操作する店員が次に要望する作業を示す情報が含まれる。別言すると、指示情報における作業内容情報フィールドには、通知情報における作業内容情報フィールドと同じ情報が含まれる。例えば、店員が欠品を補充する場合、作業内容情報フィールドには、2ビットの「00」が設定され、店員が誤陳列修正作業を行う場合、作業内容情報フィールドには、2ビットの「01」が設定され、店員が陳列場所の清掃を行う場合、作業内容情報フィールドには、2ビットの「10」が設定される。
【0051】
作業許可情報フィールドには、作業許可情報フィールドに対応付けられる作業内容情報フィールドが示す要望作業を許可するか否かを示す情報が含まれる。要望作業が許可される場合、作業許可情報フィールドには、「0」が設定され、要望作業が不許可である場合、作業許可情報フィールドには、「1」が設定される。
【0052】
不許可理由情報フィールドには、不許可理由情報フィールドに対応付けられる作業内容情報フィールドが示す作業が不許可である場合に、許可されない理由を示す情報が含まれる。なお、作業内容情報フィールドが示す作業が許可されない場合とは、不許可理由情報フィールドに対応付けられる作業許可情報フィールドが許可しないことを示す情報を含む場合であってよい。例えば、高優先度作業が有ることが不許可理由である場合、不許可理由情報フィールドには、「0」が設定され、要望作業を行う該当場所に顧客が存在することが不許可理由である場合、不許可理由情報フィールドには、「1」が設定される。なお、第1の例では、不許可理由は、高優先度作業が有ること、という理由である。また、要望作業を行う該当場所に顧客が存在することが不許可理由である場合については、第2の例にて説明する。なお、不許可理由は、これらに限定されない。
【0053】
高優先度作業情報フィールドには、高優先度作業情報フィールドに対応付けられる作業内容情報フィールドが示す作業よりも優先度が高い作業を示す情報が含まれる。例えば、レジ対応の作業を指示する場合、高優先度作業情報フィールドには、「0」が設定され、顧客対応の作業を指示する場合、高優先度作業情報フィールドには、「1」が設定される。なお、高優先度作業は、これらに限定されない。
【0054】
なお、図3では、高優先度作業情報フィールドが1つである例を示すが、本開示はこれに限定されない。例えば、店員に指示する高優先度作業が複数存在する場合、指示情報には、複数の高優先度作業情報フィールドが含まれてもよい。
【0055】
このように、店員が、補充対象商品の補充を行う陳列作業のために陳列作業を要望し、情報処理装置20が、陳列作業よりも優先度の高い高優先度作業が存在すると判定した場合、店員の端末10に、陳列場所を表示させずに、高優先度作業を優先する旨を表示する。
【0056】
以上、第1の例によれば、要望する陳列作業に対して、陳列作業よりも優先度の高い高優先度作業が存在している場合に、店員に、高優先度作業を指示できるため、店舗の店員の作業を適切に指示することができる。例えば、店員が行う作業が多く、店員の熟練度が低い場合であっても、店舗の店員の作業を適切に指示することができる。
【0057】
<第1の例のバリエーション1>
なお、第1の例において、高優先度作業を指示した後、店員が、指示された高優先度作業を終えた場合、情報処理装置20は、要望作業(上述の例では、陳列作業)を指示してもよい。例えば、店員は、指示された高優先度作業を終えたことを、端末10を介して、情報処理装置20へ報告する。情報処理装置20は、端末10から高優先度作業を終えた旨の報告を受けた場合、情報処理装置20は、要望する陳列作業を行うことを指示してもよい。なお、或る店員に指示した高優先度作業を終えた報告を当該店員から受けた際に、当該店員に指示した高優先度作業の他に高優先度作業がある場合、情報処理装置20は、他の高優先度作業を当該店員に指示してもよい。情報処理装置20は、高優先度作業が全て完了した場合に、当該店員に要望作業を指示してもよい。
【0058】
このように、第1の例のバリエーション1によれば、高優先度作業を店員に指示した後、高優先度作業が完了した場合に、先に要望していた陳列作業を店員に指示するため、店員が再度、作業の要望を行う手間を省くことができる。
【0059】
<第1の例のバリエーション2>
また、第1の例において、情報処理装置20が、陳列作業を指示した後、店員が指示された陳列作業を完了する前に、高優先度作業が発生した場合、情報処理装置20は、陳列作業が完了する前であっても、高優先度作業を指示してもよい。
【0060】
このように、第1の例のバリエーション2によれば、陳列作業を店員に指示した後、高優先度作業が発生した場合に、高優先度作業を店員に指示できるため、店舗の店員の作業を適切に指示することができる。また、高優先度作業の開始が遅れることを回避できる。
【0061】
<第1の例の表示例>
図4は、第1の例及び各バリエーションの表示例を示す図である。図4には、店員ID#5を有する店員(以下、店員#5)が、商品ID#3を有する商品(以下、商品#3)の陳列作業を要望する例が示される。図4には、表示パターン1と表示パターン2の2つの表示パターンが示される。
【0062】
店員#5は、店員#5が所有する端末10を操作して、商品#3の陳列作業を要望することを示す情報を含む通知情報を情報処理装置20へ送信する。情報処理装置20は、その要望に対して、商品#3の陳列作業よりも優先度の高い作業が存在するか否かを判定する。
【0063】
情報処理装置20が、商品#3の陳列作業よりも優先度が高い作業が存在すると判定した場合、情報処理装置20は、商品#3の陳列作業よりも優先度が高い作業(図4では、「レジ対応作業」)を指示する指示情報を店員#5の端末10へ送信する。指示情報を受けた店員#5の端末10には、図4の表示パターン1の例のように、レジ対応作業を優先して行う旨が表示される。
【0064】
情報処理装置20が、商品#3の陳列作業よりも優先度が高い作業が存在しないと判定した場合、情報処理装置20は、商品#3の陳列作業を指示する指示情報を店員#5の端末10へ送信する。指示情報を受けた店員#5の端末10には、図4の表示パターン2の例のように、商品#3の陳列場所が表示される。
【0065】
なお、図4等では、店舗を俯瞰して見た図に商品#3の陳列場所を重畳して示されるが、商品#3の陳列場所の表示方法は、図4の例に限定されない。
【0066】
なお、第1の例のバリエーション1が適用され、高優先度作業であるレジ対応作業が完了した場合、情報処理装置20は、先に要望を受けていた商品#3の陳列作業を指示してもよい。指示を受けた店員#5の端末10の表示は、図4の表示パターン1から表示パターン2に変更され、店員#5の端末10には、商品#3の陳列場所が表示される。
【0067】
なお、第1の例のバリエーション2が適用され、店員が指示された商品#3の陳列作業を完了する前に、高優先度作業であるレジ対応作業が発生した場合、情報処理装置20は、高優先度作業であるレジ対応作業を指示してもよい。指示を受けた店員#5の端末10の表示は、図4の表示パターン2から表示パターン1に変更され、店員#5の端末10には、レジ対応作業を優先して行う旨が表示される。
【0068】
<第2の例>
第2の例では、陳列作業の付近の状況に関する周辺情報の一例として、陳列作業の困難度合が考慮される例を説明する。
【0069】
例えば、陳列作業を行う陳列場所における顧客の密集度合が高い場合、陳列作業の困難度合が相対的に高く、陳列場所における顧客の密集度合が低い場合、陳列作業の困難度合が相対的に低い。
【0070】
陳列作業の困難度合に関する情報は、困難度情報と記載される。困難度情報は、陳列作業の付近の状況に関する周辺情報の一例である。困難度情報は、例えば、情報処理装置20の画像解析結果に基づいて生成される。情報処理装置20が、店舗内のカメラによって撮影された画像の解析を行い、店舗内で顧客の密集度合を陳列場所毎に判定する。そして、情報処理装置20は、或る陳列場所における密集度合が所定レベル以上である場合、当該陳列場所での陳列作業は困難である、と判定する。また、情報処理装置20は、或る陳列場所における密集度合が所定レベル未満である場合、当該陳列場所での陳列作業は困難ではない、と判定する。困難度情報には、困難であるか否かの判定結果が含まれてもよい。また、困難度情報には、密集度合を示す情報(例えば、推定される顧客の人数)が含まれてもよい。なお、或る陳列場所における密集度合とは、例えば、当該陳列場所から所定の範囲内の密集度合に相当する。
【0071】
別言すると、情報処理装置20は、或る陳列場所における密集度合が所定レベル以上である場合、当該陳列場所での陳列作業の優先度を下げる、と判定する。なお、密集度合が所定レベル以上という判定は、例えば、或る陳列場所において検出される顧客が所定数以上であるという判定であってよい。情報処理装置20は、或る陳列場所において検出される顧客の人数に基づいて、当該陳列場所における陳列作業の優先度を設定してもよい。なお、或る陳列場所において検出される顧客とは、例えば、当該陳列場所から所定の範囲内において検出される顧客に相当する。
【0072】
次に、第2の例における端末10と情報処理装置20の動作例を説明する。
【0073】
端末10は、店員の操作により、要望作業を示す情報を含む通知情報を情報処理装置20へ送信する。第2の例における通知情報のフォーマットは、図2に示した例と同様であってもよい。
【0074】
情報処理装置20は、要望作業の困難度情報に基づいて、店員に作業を指示する。例えば、情報処理装置20は、困難度情報が、要望作業が困難であることを示す場合、要望外作業を指示する。ここで、困難度情報が、要望作業が困難であることを示す場合とは、要望作業の優先度が下がる場合に相当する。そして、この場合に指示される要望外作業は、要望作業の優先度よりも優先度が高い作業であってよい。なお、この場合に、情報処理装置20は、要望外作業を指示する代わりに、要望作業とは別の作業を行う旨を指示してもよい。要望作業とは別の作業を行う旨の指示とは、例えば、要望作業以外のどのような作業を行うかを店員自らの判断に任せる旨の指示である。
【0075】
情報処理装置20は、困難度情報が、要望作業が困難ではないことを示す場合、要望作業を指示する。
【0076】
情報処理装置20は、要望作業と、要望外作業とのいずれか少なくとも一方を指示する指示情報を生成し、指示情報を店員が所有する端末10へ送信する。第2の例における指示情報のフォーマットは、図3に示した例と同様であってもよい。
【0077】
以上、第2の例によれば、店員が要望する陳列作業の陳列場所に顧客が存在し、陳列作業が困難である場合に、陳列作業の優先度が下がり、陳列作業の代わりに要望外作業を指示できるため、店舗の店員の作業を適切に指示することができる。また、顧客が存在する陳列場所にて陳列作業を行うことを避けることができ、顧客への心象の悪化を回避できる。
【0078】
<第2の例のバリエーション1>
なお、第2の例において、情報処理装置20が要望外作業を指示した後、顧客の密集度合が下がり、困難度情報が、店員が要望する陳列作業が困難ではないことを示す場合、情報処理装置20は、当該陳列作業を指示してもよい。ここで、顧客の密集度合が下がり、困難度情報が、店員が要望する陳列作業が困難ではないことを示す場合とは、陳列作業の優先度が上がる場合に相当する。
【0079】
このように、第2の例のバリエーション1によれば、要望外作業を店員に指示した後、要望作業が可能となった場合に、先に要望していた陳列作業を店員に指示するため、店員が再度、作業の要望を行う手間を省くことができる。
【0080】
<第2の例のバリエーション2>
また、第2の例において、情報処理装置20が要望作業(上述の例では、陳列作業)を指示した後、顧客の密集度合が上がり、困難度情報が、当該陳列作業が困難であることを示す場合、情報処理装置20は、要望外作業を指示してもよい。
【0081】
このように、第2の例のバリエーション2によれば、要望作業を店員に指示した後、要望作業が困難となった場合に、要望外作業を店員に指示できるため、店舗の店員の作業を適切に指示することができる。また、顧客が存在する陳列場所にて要望作業を行うことを避けることができ、顧客への心象の悪化を回避できる。
【0082】
<第2の例の表示例>
図5は、第2の例及び各バリエーションの表示例を示す図である。図5には、図4と同様に、店員#5が、商品#3の陳列作業を要望する例が示される。図5には、表示パターン1と表示パターン2の2つの表示パターンが示される。
【0083】
店員#5は、店員#5が所有する端末10を操作して、商品#3の陳列作業を要望することを示す情報を含む通知情報を情報処理装置20へ送信する。情報処理装置20は、商品#3の陳列場所の顧客の人数(例えば、商品#3の陳列場所から所定の範囲内の顧客の人数)を検出する。
【0084】
情報処理装置20が、商品#3の陳列場所に、所定数以上の顧客が存在すると判定した場合、情報処理装置20は、商品#3の陳列作業ではない要望外作業(図5では、「清掃作業」)を指示する指示情報を店員#5の端末10へ送信する。指示情報を受けた店員#5の端末10には、図5の表示パターン1の例のように、商品#3の陳列作業の代わりに、清掃作業を行う旨が表示される。
【0085】
なお、図5の表示パターン1では、商品#3の陳列作業の代わりに行う作業の内容が表示されるが、本開示はこれに限定されない。商品#3の陳列作業の代わりに行う作業の内容が表示されるのではなく、商品#3の陳列作業とは別の作業を行う旨が表示されてもよい。この場合、どのような作業を行うかを店員自らの判断に任せる旨の表示を行ってもよいし、別の作業の候補を複数表示してどの作業を行うかを店員に選択させるようにしてもよい。
【0086】
情報処理装置20が、商品#3の陳列場所に、所定数以上の顧客が存在しないと判定した場合、情報処理装置20は、商品#3の陳列作業を指示する指示情報を店員#5の端末10へ送信する。指示情報を受けた店員#5の端末10には、図5の表示パターン2の例のように、商品#3の陳列場所が表示される。
【0087】
なお、第2の例のバリエーション1が適用され、商品#3の陳列場所に所定数以上の顧客が存在した状態から、商品#3の陳列場所の顧客が所定数未満に減った場合、情報処理装置20は、先に要望を受けていた商品#3の陳列作業を指示してもよい。指示を受けた店員#5の端末10の表示は、図5の表示パターン1から表示パターン2に変更され、店員#5の端末10には、商品#3の陳列場所が表示される。
【0088】
なお、第2の例のバリエーション2が適用され、店員が指示された商品#3の陳列作業を完了する前に、商品#3の陳列場所の顧客が所定数以上に増えた場合、情報処理装置20は、商品#3の陳列作業ではない陳列外作業(図5では、「清掃作業」)を指示してもよい。指示を受けた店員#5の端末10の表示は、図5の表示パターン2から表示パターン1に変更され、店員#5の端末10には、清掃作業を行う旨が表示される。
【0089】
<第3の例>
第3の例では、陳列作業の付近の状況に関する周辺情報の一例として、陳列作業を行う陳列場所に存在する人物が特定の人物であるか否かが考慮される例を説明する。
【0090】
特定の人物は、人物の属性が特定の条件に合致する人物である。特定の人物には、例えば、店舗の商品を万引きするおそれ、または、店舗内で不審な動きをするおそれがある不審者が含まれる。なお、不審者には、アルコールを飲んでいる人が含まれてもよい。また、特定の人物には、店舗内で介助が必要と思われる高齢者あるいは障がい者(以下、高齢者/障がい者)が含まれる。なお、本実施の形態では、特定の人物の属性が、不審者、又は、高齢者/障がい者である例を挙げるが、特定の人物の属性は、これらに限定されない。
【0091】
例えば、情報処理装置20は、店舗内のカメラによって撮影された画像の解析を行い、店舗内の特定の人物の有無、及び、特定の人物が存在した場合には特定の人物の場所を検出する。そして、情報処理装置20は、店員への指示に、特定の人物に関する検出結果を反映させる。なお、画像の解析による特定の人物の有無の検出方法(又は判定方法)は、特に限定されない。画像に含まれる人物の姿勢、動き、表情等に基づいて、画像に含まれる人物が、特定の人物であるか否かが判定されてもよい。また、予め記憶されている、特定の人物の特徴が、画像の人物に含まれる場合に、画像の人物が特定の人物であると判定されてもよい。また、画像の解析による特定の人物の有無の検出方法に、機械学習の結果が用いられてもよい。
【0092】
情報処理装置20は、陳列作業を指示する場合、指示する陳列作業の陳列場所に特定の人物が存在するか否かに基づいて、店員の端末10に表示させる情報を決定する。例えば、情報処理装置20は、指示する陳列作業の陳列場所に特定の人物が存在する場合、店員の端末10に、指示する陳列作業の陳列場所に、特定の人物が存在する旨を表示させる。この場合、情報処理装置20は、陳列場所の情報と、特定の人物が存在する旨を示す情報とを含む陳列作業の指示を、店員の端末10に送信する。端末10は、受信した情報に基づいて、指示する陳列作業の陳列場所に、特定の人物が存在する旨を表示する。
【0093】
例えば、陳列場所に存在する特定の人物が不審者である場合、情報処理装置20は、陳列場所の情報と、不審者が存在する旨を示す情報とを含む陳列作業の指示を、店員の端末10に送信する。端末10は、受信した情報に基づいて、指示する陳列作業の陳列場所に、不審者が存在する旨を表示する。
【0094】
また、例えば、陳列場所に存在する特定の人物が高齢者/障がい者である場合、情報処理装置20は、陳列場所の情報と、高齢者/障がい者が存在する旨を示す情報とを含む陳列作業の指示を、店員の端末10に送信する。端末10は、受信した情報に基づいて、指示する陳列作業の陳列場所に、高齢者/障がい者が存在する旨を表示する。
【0095】
次に、第3の例における端末10と情報処理装置20の動作例を説明する。
【0096】
端末10は、店員の操作により、要望作業を示す情報を含む通知情報を情報処理装置20へ送信する。第3の例における通知情報のフォーマットは、図2に示した例と同様であってもよい。
【0097】
情報処理装置20は、要望作業と、要望外作業との中からいずれか少なくとも1つを指示する指示情報を生成し、指示情報を店員が所有する端末10へ送信する。第3の例における指示情報のフォーマットは、図3に示した例と同様であってもよい。また、第3の例では、指示情報の中に、特定の人物が存在するか否かを示す情報、及び/又は、特定の人物の属性を示す情報が含まれてもよい。
【0098】
<第3の例の表示例>
図6は、第3の例の表示例を示す図である。図6には、図4と同様に、店員#5が、商品#3の陳列作業を要望する例が示される。図6には、表示パターン1と表示パターン2の2つの表示パターンが示される。
【0099】
店員#5は、店員#5が所有する端末10を操作して、商品#3の陳列作業を要望する旨を示す通知情報を情報処理装置20へ送信する。情報処理装置20は、その要望に対して、商品#3の陳列場所の付近に存在する特定の人物を検出する。
【0100】
情報処理装置20が、商品#3の陳列場所に不審者を検出した場合、情報処理装置20は、商品#3の陳列作業の指示と不審者が存在する旨(例えば、不審者の位置)とを含む指示情報を店員#5の端末10へ送信する。指示情報を受けた店員#5の端末10には、図6の表示パターン1の例のように、商品#3の陳列場所と不審者が存在する旨が表示される。図6の表示パターン1の例のように、不審者の位置が表示されてもよい。
【0101】
情報処理装置20が、商品#3の陳列場所に高齢者を検出した場合、情報処理装置20は、商品#3の陳列作業の指示と高齢者が存在する旨(例えば、高齢者の位置)とを含む指示情報を店員#5の端末10へ送信する。指示情報を受けた店員#5の端末10には、図6の表示パターン2の例のように、商品#3の陳列場所と高齢者が存在する旨が表示される。図6の表示パターン2の例のように、高齢者の位置が表示されてもよい。
【0102】
なお、図6では省略されるが、情報処理装置20は、商品#3の陳列場所に特定の人物を検出しなかった場合、情報処理装置20は、商品#3の陳列作業の指示を含む指示情報を店員#5の端末10へ送信する。指示情報を受けた店員#5の端末10には、図2の表示パターン2のように、商品#3の陳列場所が表示される。
【0103】
以上、第3の例によれば、特定の人物が存在する陳列場所での陳列作業を優先して行うため、特定の人物に対して注意を行いながら、陳列作業を行うことができる。また、店員は特定の人物の近傍での陳列作業を行うことになる。その結果、特定の人物が不審者である場合、特定の人物による悪意ある行動(例えば、万引き等)を牽制することができる。また、特定の人物が高齢者/障がい者である場合、介助を求める店員を特定の人物が容易に発見できるようになる。
【0104】
上述した第3の例は、第1の例及び第2の例と組み合わせられてもよい。
【0105】
例えば、第1の例において、店員が行う各作業に優先度が設定されることを説明したが、第3の例のように、特定の人物の存在が検出される場合、特定の人物の存在の有無に応じて優先度が設定されてもよい。例えば、特定の人物が存在する場合の陳列作業の優先度が、特定の人物が存在しない場合の陳列作業の優先度よりも高く設定されてもよい。なお、この設定方法は、特定の人物の属性(例えば、不審者、または、高齢者/障がい者)に応じて変更されてもよい。
【0106】
また、例えば、第2の例において、或る陳列場所における密集度合が所定レベル以上である場合、当該陳列場所での陳列作業は困難である、と判定するとしたが、第3の例のように、特定の人物の存在が検出される場合、特定の人物の存在の有無に応じて、当該陳列場所での陳列作業の可否が判定されてもよい。例えば、或る陳列場所における密集度合が所定レベル以上であっても、当該陳列場所に特定の人物が存在する場合、当該陳列場所での陳列作業を行うと判定されてもよい。このようにすることで、特定の人物へ注意を払うことを優先した陳列作業を店員に指示することができる。この判定方法は、特定の人物の属性(例えば、不審者、または、高齢者/障がい者)に応じて変更されてもよい。
【0107】
<第4の例>
第4の例では、店員が、複数の陳列場所での陳列作業を要望する場合を説明する。例えば、複数通りの商品を補充する場合、あるいは、商品の補充作業と、誤陳列修正作業等が発生した場合に、複数の陳列場所での陳列作業が行われる。なお、1つの陳列場所での陳列作業は、1つの陳列作業に相当し、複数の陳列場所での陳列作業は、複数の陳列作業に相当してよい。
【0108】
この場合、情報処理装置20は、複数の陳列作業の中で、優先する陳列作業を決定する。
【0109】
店員が、複数の陳列作業を行うために、端末10を操作して、複数の陳列作業を要望する旨を示す情報を端末10に入力する。
【0110】
端末10は、店員の操作により、要望作業を示す情報を含む通知情報を情報処理装置20へ送信する。
【0111】
図7は、本実施の形態における通知情報のフォーマットの別の例を示す図である。図7に示すフォーマットには、図2と同様に、「店員ID」フィールドと、「識別情報」フィールドと、「作業内容情報」フィールドと、「陳列場所情報」フィールドと、「商品情報」フィールドとが含まれる。図7の各フィールドは、図2の対応する名称のフィールドと同様であるので、説明を省略する。
【0112】
図7図2との相違点は、図2では、作業内容情報フィールド群が1つであったのに対して、図7では、作業内容情報フィールド群が複数である点である。
【0113】
複数の作業内容情報フィールド群は、複数の陳列作業と対応付けられる。例えば、店員が3つの商品の陳列作業を要望する場合に送信される通知情報のフォーマットには、3つの作業内容情報フィールド群が含まれ、各商品の陳列作業が、対応する作業内容情報フィールド群によって示される。
【0114】
情報処理装置20は、複数の陳列作業を行う旨を示す情報を含む通知情報を取得する。
【0115】
情報処理装置20は、端末10から取得した通知情報が示す複数の陳列作業の少なくとも1つを指示する。例えば、情報処理装置20は、第3の例と同様に、特定の人物を検出する。そして、情報処理装置20は、複数の陳列作業のうち、特定の人物が検出された陳列場所での陳列作業を優先して指示する。
【0116】
例えば、複数の陳列作業に対応する陳列場所のうち特定の陳列場所に不審者が検出された場合、情報処理装置20は、特定の陳列場所での陳列作業の指示と、不審者が存在する旨とを含む指示情報を、店員の端末10に送信する。端末10は、受信した情報に基づいて、指示する陳列作業の特定の陳列場所に、不審者が存在する旨を表示する。
【0117】
また、例えば、複数の陳列作業に対応する陳列場所のうち特定の陳列場所に高齢者/障がい者が検出された場合、情報処理装置20は、特定の陳列場所での陳列作業の指示と、高齢者/障がい者が存在する旨とを含む指示情報を、店員の端末10に送信する。端末10は、受信した情報に基づいて、指示する陳列作業の特定の陳列場所に、高齢者/障がい者が存在する旨を表示する。
【0118】
図8は、本実施の形態における指示情報のフォーマットの別の例を示す図である。図8に示すフォーマットには、図3と同様に、「店員ID」フィールドと、「識別情報」フィールドと、「作業内容情報」フィールドと、「作業許可情報」フィールドと、「不許可理由情報」フィールドと、「高優先度作業情報」フィールドとが含まれる。図8の各フィールドは、図3の対応する名称のフィールドと同様であるので、説明を省略する。
【0119】
図8図3との相違点は、図3では、作業内容情報フィールド群が1つであったのに対して、図8では、作業内容情報フィールド群が複数である点である。
【0120】
複数の作業内容情報フィールド群は、通知情報に含まれていた、複数の作業内容情報フィールド群と対応付けられる。例えば、店員が3つの商品の陳列作業を要望する場合に送信される通知情報に、3つの作業内容情報フィールド群が含まれる場合、当該通知情報に対する指示情報には、同じ数、すなわち、3つの作業内容情報フィールド群が含まれる。通知情報の3つの作業内容情報フィールド群のそれぞれが示す各商品の陳列作業の可否等が、指示情報の対応する作業内容情報フィールド群によって示される。
【0121】
なお、図8では、通知情報に、3つの作業内容情報フィールド群が含まれる場合、当該通知情報に対する指示情報には、同じ数、すなわち、3つの作業内容情報フィールド群が含まれる例を示したが、本開示はこれに限定されない。例えば、通知情報に、複数の作業内容情報フィールド群が含まれる場合に、指示情報には、1つの作業内容情報フィールド群が含まれてもよい。この場合、例えば、通知情報の複数の作業内容情報フィールド群が示す複数の陳列作業、及び、当該複数の陳列作業と異なる作業の中で、店員に指示する1つの作業が、指示情報の1つの作業内容情報フィールド群によって示されてもよい。すなわち、指示情報が、不許可となった作業に対応する作業内容情報フィールド群を含まないことで、作業内容情報フィールド群が含まれていない作業が不許可となったことを示してもよい。
【0122】
なお、第4の例では、指示情報の中に、特定の人物が存在するか否かを示す情報、及び/又は、特定の人物の属性を示す情報が含まれてもよい。
【0123】
<第4の例の表示例>
図9は、第4の例の表示例を示す図である。図9には、店員#5が、商品#3の陳列作業と商品#4の陳列作業とを要望する例が示される。図9には、表示パターン1と表示パターン2の2つの表示パターンが示される。
【0124】
店員#5は、店員#5が所有する端末10を操作して、商品#3の陳列作業と商品#4の陳列作業を要望する旨を示す通知情報を情報処理装置20へ送信する。情報処理装置20は、その要望に対して、商品#3の陳列場所の付近に存在する特定の人物と商品#4の陳列場所の付近に存在する特定の人物を検出する。
【0125】
情報処理装置20が、商品#3の陳列場所に不審者を検出し、商品#4の陳列場所に特定の人物を検出しなかった場合、情報処理装置20は、商品#3の陳列作業の指示と不審者が存在する旨(例えば、不審者の位置)とを含む指示情報を店員#5の端末10へ送信する。指示情報を受けた店員#5の端末10には、図9の表示パターン1の例のように、商品#3の陳列場所と不審者が存在する旨が表示される。図9の表示パターン1の例のように、不審者の位置が表示されてもよい。
【0126】
情報処理装置20が、商品#3の陳列場所に高齢者を検出し、商品#4の陳列場所に特定の人物を検出しなかった場合、情報処理装置20は、商品#3の陳列作業の指示と高齢者が存在する旨(例えば、高齢者の位置)とを含む指示情報を店員#5の端末10へ送信する。指示情報を受けた店員#5の端末10には、図9の表示パターン2の例のように、商品#3の陳列場所と高齢者が存在する旨が表示される。図9の表示パターン2の例のように、高齢者の位置が表示されてもよい。
【0127】
なお、図9では省略されるが、情報処理装置20は、商品#3の陳列場所及び商品#4の陳列場所に特定の人物を検出しなかった場合、情報処理装置20は、商品#3の陳列作業の指示を含む指示情報を店員#5の端末10へ送信してもよいし、商品#4の陳列作業の指示を含む指示情報を店員#5の端末10へ送信してもよい。
【0128】
以上、第4の例によれば、複数の陳列場所での陳列作業が行われる場合に、特定の人物が存在する陳列場所での陳列作業を優先して行うため、特定の人物に対して注意を行いながら、陳列作業を行うことができる。また、複数の陳列場所での陳列作業において、優先順位がつけることができ、店舗の店員の作業を適切に指示することができる。また、店員は特定の人物の近傍での陳列作業を優先的に行うことになる。その結果、特定の人物が不審者である場合、特定の人物による悪意ある行動(例えば、万引き等)を牽制することができる。また、特定の人物が高齢者/障がい者である場合、介助を求める店員を特定の人物が容易に発見できるようになる。
【0129】
<第4の例のバリエーション1>
複数の陳列作業の中で、優先する陳列作業の決定において、複数の陳列場所の中に、特定の人物が検出された陳列場所が2つ以上存在するケースを説明する。このケースでは、特定の人物の属性に応じて、優先する陳列作業を決定してもよい。例えば、特定の人物の属性に応じて、特定の人物の優先度が設定され、優先度の高い特定の人物が検出された陳列場所での陳列作業が優先される。
【0130】
複数の陳列場所の中に、第1の陳列場所に不審者が存在することが検出され、第2の陳列場所に高齢者/障がい者が存在することが検出された場合、情報処理装置20は、高齢者/障がい者が存在する第2の陳列場所での陳列作業を優先して指示する。この指示は、高齢者/障がい者の優先度が、不審者の優先度よりも高い場合の指示に相当する。なお、複数の高齢者/障がい者がそれぞれ別の場所に存在する場合、高齢者/障がい者の属性及び/又は健康状態などを考慮して、優先度を決定してもよい。例えば、車椅子に乗っている高齢者/障がい者は、他の高齢者/障がい者よりも優先度を高くしてもよい。また、家族や介護職員などが同行している高齢者/障がい者に対しては、優先度を低くしてもよい。
【0131】
別の例として、複数の陳列場所の中に、第1の陳列場所に不審者が存在することが検出され、第2の陳列場所に高齢者/障がい者が存在することが検出された場合、情報処理装置20は、不審者が存在する第1の陳列場所での陳列作業を優先して指示する。例えば、高齢者/障がい者が比較的元気で介助などが不要と思われ、かつ、不審者が万引き常習犯などの悪質な人物の場合、不審者が存在する第1の陳列場所での陳列作業を優先して指示する。
【0132】
<第4の例のバリエーション1の表示例>
図10は、第4の例のバリエーション1の表示例を示す図である。図10には、店員#5が、商品#3の陳列作業と商品#4の陳列作業とを要望する例が示される。図10には、表示パターン1と表示パターン2の2つの表示パターンが示される。
【0133】
店員#5は、店員#5が所有する端末10を操作して、商品#3の陳列作業と商品#4の陳列作業を要望する旨を示す通知情報を情報処理装置20へ送信する。情報処理装置20は、その要望に対して、商品#3の陳列場所の付近に存在する特定の人物と商品#4の陳列場所の付近に存在する特定の人物を検出する。
【0134】
図10の例では、情報処理装置20が、商品#3の陳列場所に不審者を検出し、商品#4の陳列場所に高齢者を検出するケースが示される。
【0135】
このケースにおいて、不審者が優先される場合、情報処理装置20は、商品#3の陳列作業の指示と不審者が存在する旨(例えば、不審者の位置)とを含む指示情報を店員#5の端末10へ送信する。指示情報を受けた店員#5の端末10には、図10の表示パターン1の例のように、商品#3の陳列場所と不審者が存在する旨が表示される。図10の表示パターン1の例のように、不審者の位置が表示されてもよい。
【0136】
このケースにおいて、高齢者が優先される場合、情報処理装置20は、商品#4の陳列作業の指示と高齢者が存在する旨(例えば、高齢者の位置)とを含む指示情報を店員#5の端末10へ送信する。指示情報を受けた店員#5の端末10には、図10の表示パターン2の例のように、商品#4の陳列場所と高齢者が存在する旨が表示される。図10の表示パターン2の例のように、高齢者の位置が表示されてもよい。
【0137】
なお、図10では省略されるが、情報処理装置20は、商品#3の陳列場所及び商品#4の陳列場所に特定の人物を検出しなかった場合、情報処理装置20は、商品#3の陳列作業の指示を含む指示情報を店員#5の端末10へ送信してもよいし、商品#4の陳列作業の指示を含む指示情報を店員#5の端末10へ送信してもよい。
【0138】
このように、第4の例のバリエーション1では、複数の陳列作業の中で、優先する陳列作業の決定において、複数の陳列場所の中に、特定の人物が検出された陳列場所が2つ以上存在するケースにおいて、特定の人物の属性に応じて、優先する陳列作業を決定する。これにより、優先して対応すべき特定の人物に対して注意を行いながら、陳列作業を行うことができる。また、複数の陳列場所での陳列作業において、優先順位がつけることができ、店舗の店員の作業を適切に指示することができる。
【0139】
例えば、不審者よりも高齢者/障がい者を優先して対応することによって、高齢者/障がい者に対して適切なサポートを行うことができる。例えば、不審者は、遠隔での監視カメラによって監視できる。また、不審者が万引きを行った場合には店舗の出入口で対応できる。そのため、店員が不審者の付近にいることは必ずしも必要ではない。そのため、高齢者/障がい者を優先して対応することによって、適切な作業を行うことができる。
【0140】
<第4の例のバリエーション2>
複数の陳列作業の中で、優先する陳列作業を決定するケースにおいて、複数の陳列場所の中に、特定の人物が検出された陳列場所が2つ以上存在する場合を説明する。この場合、特定の人物の属性と指示される店員の属性とに応じて、優先する陳列作業を決定してもよい。この場合、特定の人物が検出された場所での陳列作業を、その特定の人物の属性に応対する属性を持つ店員に優先して指示してもよい。別言すると、特定の人物が検出された場所での陳列作業の優先度が、その特定の人物の属性と、指示される店員の属性とに基づいて決定される。例えば、特定の人物が検出された陳列場所での陳列作業は、検出された特定の人物に応対する属性を有する店員においては優先度の高い作業となる。
【0141】
複数の陳列場所の中に、第1の陳列場所に不審者が存在することが検出され、第2の陳列場所に高齢者/障がい者が存在することが検出された場合、情報処理装置20は、店員の属性に応じて、第1の陳列場所での陳列作業と第2の陳列場所での陳列作業との何れかを指示する。例えば、情報処理装置20は、体格の良い男性の店員に対して、第1の陳列場所での陳列作業を指示し、女性店員や介護の経験を有する店員などに対して、第2の陳列場所での陳列作業を指示してもよい。すなわち、本バリエーションにおいて、特定の人物の属性「不審者」に応対する店員の属性は「体格が良い」または「男性」であってよい。特定の人物の属性「高齢者/障がい者」に応対する店員の属性は、「介護の経験を有する」または「女性」であってよい。特定の人物の各属性に応対する店員の属性は、情報処理装置20に予め記録されていてもよいし、情報処理装置20と通信が可能な他の装置から取得されてもよい。
【0142】
なお、特定の人物が検出されたが、応対する属性を有する店員がいない場合、特定の人物が検出された場所での陳列作業を指示しないようにしてもよい。応対する属性を有しない店員を向かわせると、特定の人物が不審者の場合には店員に危険が及ぶおそれがあり、特定の人物が高齢者/障がい者である場合は特定の人物に危険が及ぶおそれがあるためである。このように、特定の人物が検出された陳列場所での陳列作業は、検出された特定の人物に応対する属性を有しない店員においては優先度の低い作業となってよい。
【0143】
なお、本バリエーションの思想は、1つの陳列場所のみから特定の人物が検出される場合にも適用できる。この場合、情報処理装置20は、作業可能な店員のうち、特定の人物の属性に応対する属性を持つ店員に対して陳列場所での陳列作業を指示する。
【0144】
<第4の例のバリエーション2の表示例>
図11は、第4の例のバリエーション2の表示例を示す図である。図11には、店員#5が、商品#3の陳列作業と商品#4の陳列作業とを要望する例が示される。図11には、表示パターン1と表示パターン2の2つの表示パターンが示される。
【0145】
店員#5は、店員#5が所有する端末10を操作して、商品#3の陳列作業と商品#4の陳列作業を要望する旨を示す通知情報を情報処理装置20へ送信する。情報処理装置20は、その要望に対して、商品#3の陳列場所の付近に存在する特定の人物と商品#4の陳列場所の付近に存在する特定の人物を検出する。
【0146】
図11の例では、情報処理装置20が、商品#3の陳列場所に不審者を検出し、商品#4の陳列場所に高齢者を検出するケースが示される。
【0147】
このケースにおいて、店員#5が不審者に応対する属性を有する場合、情報処理装置20は、商品#3の陳列作業の指示と不審者が存在する旨(例えば、不審者の位置)とを含む指示情報を店員#5の端末10へ送信する。指示情報を受けた店員#5の端末10には、図11の表示パターン1の例のように、商品#3の陳列場所と不審者が存在する旨が表示される。図11の表示パターン1の例のように、不審者の位置が表示されてもよい。
【0148】
このケースにおいて、店員#5が高齢者に応対する属性を有する場合、情報処理装置20は、商品#4の陳列作業の指示と高齢者が存在する旨(例えば、高齢者の位置)とを含む指示情報を店員#5の端末10へ送信する。指示情報を受けた店員#5の端末10には、図11の表示パターン2の例のように、商品#4の陳列場所と高齢者が存在する旨が表示される。図11の表示パターン2の例のように、高齢者の位置が表示されてもよい。
【0149】
なお、図11では省略されるが、情報処理装置20は、商品#3の陳列場所及び商品#4の陳列場所に特定の人物を検出しなかった場合、情報処理装置20は、商品#3の陳列作業の指示を含む指示情報を店員#5の端末10へ送信してもよいし、商品#4の陳列作業の指示を含む指示情報を店員#5の端末10へ送信してもよい。
【0150】
このように、第4の例のバリエーション2では、複数の陳列作業の中で、優先する陳列作業の決定において、複数の陳列場所の中に、特定の人物が検出された陳列場所が2つ以上存在する場合に、特定の人物の属性と指示される店員の属性とに応じて、優先する陳列作業を決定する。これにより、特定の人物の対応に適した店員が、優先して対応すべき特定の人物に対して注意を行いながら、陳列作業を行うことができる。また、複数の陳列場所での陳列作業において、店員の属性に応じた優先順位がつけることができ、店舗の店員の作業を適切に指示することができる。
【0151】
なお、上述した実施の形態は、要望作業が陳列作業である例を示したが、本開示はこれに限定されない。本開示は、例えば、店舗内の清掃、レジ対応、顧客の個別対応等の作業について適用されてもよい。
【0152】
また、例えば、情報処理装置20は、店舗内に設置されたカメラから死角となり得る場所(例えば、トイレ等)に顧客が存在することを検出した場合、検出された顧客を監視(又は注意)する作業を、他の作業よりも優先するように指示してもよい。なお、情報処理装置20は、例えば、カメラが撮影した画像を解析し、死角となり得る場所に向かう顧客を検出してもよい。
【0153】
また、上述した例(例えば、第4の例及び第4の例の各バリエーション)において、特定の人物が検出された陳列場所における陳列作業は、他の作業よりも優先度が高い作業に設定されてもよい。また、例えば、第1の例において、陳列作業よりも優先度の高い高優先度作業の一例に、特定の人物が検出された陳列場所における陳列作業が含まれてもよい。例示的に、特定の人物が検出されない陳列場所における陳列作業が、レジ対応作業よりも優先度が低く、特定の人物が検出された陳列場所における陳列作業が、レジ対応作業よりも優先度が高くてもよい。これにより、特定の人物が不審者である場合に、不審者の犯罪行為(例えば、万引き)の抑止力を高めることができる。また、これにより、特定の人物が高齢者や障がい者である場合に、高齢者や障がい者のサポートを迅速に行うことができる。
【0154】
上述した実施の形態では、情報処理装置20が、店員が所持する端末10から店員の要望を示す通知情報を受けた場合に、その要望に対して、店員が行う作業を指示する例を示したが、本開示はこれに限定されない。例えば、情報処理装置20は、端末10から店員の要望を示す通知情報を受けない場合でも、情報処理装置20は、端末10に、作業を指示する指示情報を送信してもよい。この場合、例えば、店員に定期的に端末10を確認するように事前に周知しておくことにより、店員が指示を見逃す可能性を低減することができる。また、情報処理装置20が端末10から受ける通知情報に店員が要望する作業の情報が含まれていなくてもよい。この場合、例えば、情報処理装置20は、端末10から、店員が行う作業の問合せを示す情報を含む通知情報を受信した場合、端末10に、作業を指示する指示情報を送信してもよい。
【0155】
また、店員が所持する端末10から店員の要望を示す通知情報を受けた情報処理装置20は、当該店員の要望する作業が困難であると判定した場合に、当該店員に対して、要望する作業と異なる作業を指示してもよい。ここで、要望する作業が商品の陳列作業である場合、当該陳列作業が困難であるケースとは、第2の例にて示したように、陳列場所に顧客が所定数以上存在するケース、陳列する商品が所定レベル(例えば、当該店員が陳列できないレベル)以上に重いケース、または、陳列場所が床面から高い位置にあるため当該店員では商品を陳列できないケース等であってもよい。また、要望する作業が顧客対応である場合、当該顧客対応作業が困難であるケースとは、店に対してクレームをつける頻度が多い顧客の対応などであってもよい。更に店員の能力や性格などによって、店員が要望した作業が困難であるかどうかを判断してもよい。
【0156】
また、店員が所持する端末10から店員の要望を示す通知情報を受けた情報処理装置20は、当該店員の要望する作業が他の店員によって行われている、と判定した場合に、当該店員に対して、要望する作業と異なる作業を指示してもよい。
【0157】
また、情報処理装置20は、複数の不審者を検出した場合、検出した複数の不審者の中で優先順位を設けてもよい。例えば、情報処理装置20は、検出した複数の不審者の中で、過去に万引き等の行為を行った履歴を有する不審者を特定し、特定した不審者の対応を、他の不審者よりも優先してもよい。情報処理装置20は、特定した不審者が検出された場所での作業(例えば、陳列作業)を、他の作業よりも優先度が高い高優先度作業に設定する。そして、情報処理装置20は、店員に、特定した不審者が検出された場所での作業(例えば、陳列作業)を指示してもよい。
【0158】
また、情報処理装置20は、複数の陳列作業の中で、優先順位を設けてもよい。例えば、情報処理装置20は、複数の陳列作業の中で、売上数が所定数以上であり、収益への影響が大きい商品を補充する作業を、他の作業よりも優先度が高い高優先度作業に設定する。そして、情報処理装置20は、売上数が所定数以上であり、収益への影響が大きい商品を補充する作業を店員に指示する。
【0159】
また、情報処理装置20は、不審者を検出した場合、不審者を検出した場所での作業を店員に指示してもよい。ここで、不審者を検出した場所での作業は、陳列作業に限定されず、例えば、当該場所での清掃作業等であってもよい。例えば、不審者を検出した場所の付近において、商品の欠品、陳列の誤り等がなく、陳列作業が必要でない場合でも、当該場所に店員を移動させることができ、不審者の不審な行動への抑止力を高めることができる。
【0160】
<処理の流れ>
次に、端末10及び情報処理装置20のそれぞれの処理の流れの一例を説明する。なお、以下の処理の流れは、一例であり本開示はこれに限定されない。以下に説明する処理の流れの一部の処理が実行されなくてもよいし、以下に説明する処理の流れに含まれない処理が追加されてもよいし、処理の順番が、以下の説明と異なってもよい。
【0161】
図12は、本実施の形態に係る端末10の処理の流れの例を示すフローチャートである。図12に示すフローチャートは、例えば、端末10の電源がオンになった場合に開始され、端末10の電源がオフになった場合に終了されてもよい。あるいは、図12に示すフローチャートは、端末10を所有する店員が勤務を開始する旨を端末10に入力した場合に開始され、当該店員が勤務を終了する旨を端末10に入力した場合に終了してもよい。
【0162】
端末10は、端末10に搭載されたカメラによって、商品の画像が撮影されたか否かを判定する(S101)。例えば、端末10を所有する店員が、店舗内の陳列場所に商品を補充する場合、店員が端末10を操作して補充する対象の商品を撮影する。以下、撮影された画像に含まれる商品は、補充対象商品と記載される。
【0163】
画像が撮影された場合(S101にてYES)、端末10は、撮影された画像の画像識別処理を行い、撮影された画像に含まれる商品を特定する(S102)。撮影された画像に含まれる商品であって、特定した商品は、補充対象商品である。
【0164】
端末10は、特定した商品の陳列場所を検出する(S103)。例えば、端末10には、店舗にて販売されている商品と、その商品の陳列場所との対応関係が予め記憶される。そして、端末10は、予め記憶した対応関係に基づいて、特定した商品の陳列場所を検出する。
【0165】
端末10は、情報処理装置20へ送信する通知情報を生成し、情報処理装置20へ通知情報を送信する(S104)。通知情報には、端末10を所有する店員が要望する要望作業に関する情報が含まれる。
【0166】
画像が撮影されなかった場合(S101にてNO)、または、情報処理装置20へ通知情報を送信した後(S104の後)、端末10は、情報処理装置20から指示情報を受信したか否かを判定する(S105)。
【0167】
指示情報を受信していない場合(S105にてNO)、フローはS101へ戻る。
【0168】
指示情報を受信した場合(S105にてYES)、端末10は、要望作業が許可されたか否かを判定する(S106)。この判定は、例えば、指示情報に含まれる作業許可情報に基づいて行われてよい。
【0169】
端末10は、要望作業が許可された場合(S106にてYES)、補充対象商品の陳列場所を表示する(S108)。そして、フローは、S101へ戻る。
【0170】
端末10は、要望作業が許可されていない場合(S106にてNO)、指示情報に含まれる、店員に指示する作業(指示作業)を行う旨を表示する(S107)。そして、フローは、S101へ戻る。
【0171】
図13は、本実施の形態に係る情報処理装置20の処理の流れの例を示すフローチャートである。図13に示すフローチャートは、例えば、情報処理装置20の電源がオンになった場合に開始され、電源がオフになった場合に終了されてもよい。あるいは、図13に示すフローチャートは、例えば、端末10の電源がオンになった場合に開始され、端末10の電源がオフになった場合に終了されてもよい。あるいは、図13に示すフローチャートは、端末10を所有する店員が勤務を開始する旨を端末10に入力した場合に開始され、当該店員が勤務を終了する旨を端末10に入力した場合に終了してもよい。
【0172】
情報処理装置20は、端末10から通知情報を受信したか否かを判定する(S201)。
【0173】
端末10から通知情報を受信していない場合(S201にてNO)、情報処理装置20は、端末10を所有する店員に完了していない作業があるか否かを判定する(S202)。
【0174】
完了していない作業がない場合(S202にてNO)、フローは、S201へ戻る。
【0175】
端末10から通知情報を受信した場合(S201にてYES)、または、端末10に完了していない作業がある場合(S202にてYES)、情報処理装置20は、完了していない作業の中から、要望作業よりも優先度が高い高優先度作業があるか否かを判定する(S203)。
【0176】
高優先度作業が存在する場合(S203にてYES)、情報処理装置20は、高優先度作業の指示を含む指示情報を生成する(S204)。
【0177】
高優先度作業が存在しない場合(S203にてNO)、情報処理装置20は、要望作業が示す商品の陳列場所の顧客を検出する(S205)。
【0178】
情報処理装置20は、陳列場所に所定数以上の顧客が存在するか否かを判定する(S206)。例えば、情報処理装置20は、店舗内のカメラによって撮影された画像を解析し、検出した陳列場所に存在する顧客の人数を推定し、推定した顧客の人数が所定数以上である場合、検出した陳列場所が所定レベル以上に混雑していると判定する。なお、混雑度合は、人数以外の情報を用いて判定されてもよい。
【0179】
所定数以上の顧客が存在する場合(S206にてYES)、情報処理装置20は、要望作業と異なる作業の指示を含む指示情報を生成する(S207)。
【0180】
所定数以上の顧客が存在しない場合(S206にてNO)、情報処理装置20は、要望作業の指示を含む指示情報を生成する(S208)。
【0181】
情報処理装置20は、生成した指示情報を端末10へ送信する(S209)。そして、フローは、S201へ戻る。
【0182】
<装置構成の例>
次に、端末10及び情報処理装置20のそれぞれの装置構成の例を説明する。なお、以下の装置構成は、一例であり本開示はこれに限定されない。以下に説明する装置構成の一部の構成が省略されてもよいし、以下に説明する装置構成に含まれない構成が追加されてもよい。
【0183】
図14は、本実施の形態に係る端末10の構成例を示す図である。図14に示す端末10は、記憶部101と、画像分析部102と、陳列場所検出部103と、通知情報生成部104と、送信部105と、受信部106と、指示情報分析部107と、指示判定部108と、表示制御部109と、表示部110とを有する。画像分析部102と、陳列場所検出部103と、通知情報生成部104と、指示情報分析部107と、指示判定部108と、表示制御部109との1つ以上は、まとめて、制御部又は処理部と称されてもよい。また、送信部105と受信部106とは、まとめて、通信部と称されてもよい。また、端末10は、情報処理装置と称されてもよい。
【0184】
記憶部101には、店舗にて販売される商品に関する情報が予め記憶されている。商品に関する情報には、商品の画像と、商品の商品IDと、商品の価格と、商品の陳列場所とが含まれる。店舗にて販売される商品であって、記憶部101に情報が予め記憶されている商品は、以下、登録済商品と記載される。
【0185】
画像分析部102は、撮影された商品の画像を取得する。商品の画像は、例えば、端末10に搭載されたカメラ(図14では省略)、または、端末10と有線あるいは無線により接続するカメラ(図14では省略)から取得される。なお、ここで撮影される商品は、端末10を所有する店員が陳列を希望する商品である。ここで、撮影される商品は、分析対象商品と記載される。
【0186】
画像分析部102は、撮影された分析対象商品の画像と、記憶部101に記憶されている登録済商品の画像とに基づいて、分析対象商品の画像と、登録済商品の画像との類似度を算出する。画像識別部102は、1つの分析対象商品について、登録済商品のそれぞれの類似度を比較し、最も高い類似度に対応する登録済商品を決定する。最も高い類似度が閾値以上である場合、分析対象商品が、最も高い類似度に対応する登録済商品に該当する、と決定する。最も高い類似度が閾値以上ではない場合、画像分析部102は、エラーを出力する。エラーが出力される場合、端末10の表示部106にエラーのメッセージ、及び/又は、分析対象商品の撮影を再度行うことを要求するメッセージが表示される。
【0187】
陳列場所検出部103は、記憶部101から、分析対象商品に該当する登録済商品の陳列場所を読み出す。陳列場所検出部103は、分析対象商品の陳列場所が読み出された陳列場所である、と決定する。
【0188】
通知情報生成部104は、分析対象商品に該当する登録済商品、および、当該登録済商品の陳列場所に関する情報を含む通知情報を、上述した通知情報のフォーマットに従って生成する。
【0189】
送信部105は、通知情報を情報処理装置20へ送信する。例えば、送信部105は、通知情報を含む送信信号を生成し、送信信号を情報処理装置20へ送信する。
【0190】
受信部106は、情報処理装置20から指示情報を受信する。例えば、受信部106は、指示情報を含む受信信号を受信する。
【0191】
指示情報分析部107は、指示情報から、店員に指示された作業の内容を分析する。例えば、指示情報分析部107は、指示情報から、店員が要望する作業の可否、店員が要望する作業の有無等に関する情報を読み出す。
【0192】
指示判定部108は、店員が要望する作業を行うか否か、及び/又は、店員が要望する作業の有無等を判定する。
【0193】
表示制御部109は、判定結果に基づいて、表示部110の表示を制御する。例えば、指示情報が、店員が要望した陳列作業と異なる作業を指示する場合、表示制御部108は、店員が要望した陳列作業と異なる作業を指示する旨の表示を、表示部109に表示させる。例えば、指示情報が、店員が要望した陳列作業を指示する場合、表示制御部108は、店員が要望した陳列作業を指示する旨の表示及びその陳列場所を、表示部109に表示させる。
【0194】
表示部110は、表示制御部109の制御によって、店員に情報を表示する。
【0195】
図15は、本実施の形態に係る情報処理装置20の構成例を示す図である。図15に示す情報処理装置20は、受信部201と、通知情報分析部202と、記憶部203と、画像分析部204と、人物検出部205と、作業内容格納部206と、要望判定部207と、指示情報生成部208と、送信部209と、を有する。通知情報分析部202と、画像分析部204と、人物検出部205と、作業内容格納部206と、要望判定部207と、指示情報生成部208との1つ以上は、まとめて、制御部又は処理部と称されてもよい。また、受信部201と送信部209とは、まとめて、通信部と称されてもよい。
【0196】
受信部201は、端末10から、通知情報を含む信号を受信する。
【0197】
通知情報分析部202は、通知情報から、端末10を所有する店員が要望する作業の内容を分析する。例えば、通知情報分析部202は、通知情報から、店員が要望する作業、当該作業を行う場所(例えば、陳列場所)を読み出す。
【0198】
記憶部203には、店舗内に設けられたカメラによって撮影された店内の画像(以下、店内画像)が蓄積される。記憶部203には、機械学習等の結果得られる人物の特徴が記憶される。ここで記憶される人物の特徴は、画像から人物を検出するために用いられる。
【0199】
画像分析部204は、店内画像を分析し、店内に存在する人物及び物を検出する。画像分析部204は、検出した人物の動作等を検出してもよい。
【0200】
人物検出部205は、画像分析部204によって検出された人物の中で、特定の人物を検出する。例えば、人物検出部205は、画像分析部204によって検出された人物の中から、不審者、または、高齢者/障がい者を検出する。人物検出部205は、特定の人物を検出した場合、特定の人物を検出したことと、特定の人物を検出した場所とを対応づけておく。また、人物検出部205は、画像分析部204によって検出された人物に基づいて、所定数以上の人物が存在する場所を検出する。所定数以上の人物が存在する場所を検出することは、混雑状況を検出することに相当する。
【0201】
作業内容格納部206は、店舗において生じている作業に関する情報を格納する。例えば、作業内容格納部206は、定期的に(例えば、1日に1回、または、1時間に1回)行う作業(例えば、清掃作業、点検作業)、顧客からの要求に応じて生じる作業(例えば、顧客対応作業)、店員からの要求に応じて生じる作業(例えば、レジ対応作業)に関する情報を格納する。なお、格納されている作業に関する情報には、作業の優先度に関する情報が含まれてもよい。
【0202】
なお、作業内容格納部206は、作業が完了した場合には、当該作業を削除する。
【0203】
要望判定部207は、店員が要望する要望作業を許可するか否か(例えば、要望作業の可否)を判定する。例えば、要望判定部207は、作業内容格納部206に格納されている作業の優先度と要望作業の優先度との関係に基づいて、要望作業を許可するか否かを判定する。
【0204】
ここで、各作業の優先度は、第1の例に示したように、作業毎に設定されてもよい。あるいは、各作業の優先度は、第2の例に示したように、人物検出部205によって検出された、作業を行う場所の人の数によって変更されてもよい。あるいは、各作業の優先度は、第3の例及び第4の例に示したように、人物検出部205によって検出された、特定の人物の有無によって変更されてもよい。また、作業の優先度は、作業にあらかじめ設定された優先度、作業を行う場所の人の数、作業を行う場所の特定の人物の有無の2つ以上に基づいて設定されてもよい。
【0205】
要望判定部207は、要望作業よりも優先度が高い作業が存在する場合、要望作業を許可しない、と判定する。この場合、要望判定部207は、要望作業よりも優先度が高い作業を店員に指示する、と判定する。なお、要望判定部207は、要望作業よりも優先度が高い作業が存在しない場合、要望作業を許可する、と判定する。この場合、要望判定部207は、要望作業を店員に指示する、と判定する。
【0206】
要望判定部207は、要望作業の場所の顧客の人数が所定数以上である場合、要望作業を許可しない、と判定する。この場合、要望判定部207は、要望作業と異なる作業を店員に指示する、と判定する。なお、要望判定部207は、要望作業の場所の顧客の人数が所定数未満である場合、要望作業を許可する、と判定する。この場合、要望判定部207は、要望作業を店員に指示する、と判定する。
【0207】
要望判定部207は、要望作業の場所に特定の人物が存在する場合、要望作業を許可し、要望作業を店員に指示する、と判定する。
【0208】
なお、上述したように、要望判定部207は、要望作業のそれぞれについて、許可するか否かを判定してもよい。
【0209】
指示情報生成部208は、要望判定部207の判定結果に基づいて、指示情報を生成する。例えば、指示情報生成部208は、要望作業を許可するか否かを示す情報と、要望作業が許可されない場合には代わりの作業を示す情報と、を含む指示情報を生成する。
【0210】
送信部209は、指示情報を端末10へ送信する。例えば、送信部209は、指示情報を含む送信信号を生成し、送信信号を端末10へ送信する。
【0211】
以上説明した情報処理装置20では、受信部201は、端末10から店員が要望する作業を示す情報を含む問合せ(例えば、通知情報)を受信する。制御部は、問合せを受信した場合に、店員が店舗内で行う各作業の優先度に基づいて、店員が要望する作業の可否を決定する。送信部209は、店員が要望する作業の可否を含む指示情報を、端末10に送信する。
【0212】
また、第1の例に示したように、情報処理装置20では、制御部は、問合せが店員が要望する作業である第1の作業(例えば、店員が要望する陳列作業)を示す情報を含む場合、かつ、第1の作業よりも優先度が高い第2の作業(例えば、高優先度作業)が存在する場合、第2の作業を指示する、と決定する。
【0213】
また、第1の例のバリエーション1に示したように、情報処理装置20では、制御部は、第2の作業(例えば、高優先度作業)が完了した報告を受けた場合、第1の作業(例えば、店員が要望する陳列作業)を指示する、と決定する。
【0214】
また、第1の例のバリエーション2に示したように、情報処理装置20では、制御部は、第1の作業(例えば、店員が要望する陳列作業)を指示する、と決定した後、第1の作業が完了する前に、第1の作業よりも優先度が高い第2の作業が発生した場合、第2の作業を指示する、と決定する。
【0215】
また、第2の例に示したように、情報処理装置20では、制御部は、店舗内の特定の場所にて行う特定の作業の優先度を特定の場所に存在する人の数に基づいて設定し、特定の場所に存在する人の数が多いほど、特定の作業の優先度を下げる。
【0216】
また、第2の例に示したように、情報処理装置20では、制御部は、店舗内の第1の場所に所定数以上の人が存在する場合、第1の場所以外で行う第2の作業を指示する、と決定する。
【0217】
また、第2の例のバリエーション1に示したように、情報処理装置20では、制御部は、第1の場所以外で行う第2の作業を指示した後、第1の場所の人が所定数未満となった場合、第1の場所で行う第1の作業を指示する、と決定する。
【0218】
また、第2の例のバリエーション2に示したように、情報処理装置20では、制御部は、第1の作業を指示すると決定した後、第1の作業が完了する前に、第1の場所に所定数以上の人に増加した場合、第2の作業を指示する、と決定する。
【0219】
また、第3の例に示したように、情報処理装置20では、制御部は、店舗内の特定の場所にて行う特定の作業の優先度を特定の場所に特定の人物が存在するか否かに基づいて設定する。
【0220】
また、第3の例に示したように、情報処理装置20では、制御部は、特定の場所に特定の人物が存在する場合の特定の作業の優先度を、特定の場所に特定の人物が存在しない場合の特定の作業の優先度よりも上げる。
【0221】
また、第3の例に示したように、情報処理装置20では、制御部は、第1の場所に特定の人物が存在する場合、第1の場所で行う第1の作業を指示する、と決定し、送信部209は、第1の作業の指示と第1の場所に特定の人物が存在することとを含む指示情報を送信する。
【0222】
また、第4の例に示したように、情報処理装置20では、制御部は、第1の作業が行われる第1の場所に第1の特定の人物が存在し、第2の作業が行われる第2の場所に第2の特定の人物が存在する場合、第1の特定の人物と第2の特定の人物との優先度に基づいて、第1の作業と第2の作業との中から、店員に指示する作業を決定する。
【0223】
また、第4の例に示したように、情報処理装置20では、制御部は、第1の作業が行われる第1の場所に存在する第1の特定の人物の属性と店員の属性とに基づいて、第1の作業の優先度を決定する。
【0224】
また、第4の例に示したように、情報処理装置20では、制御部は、第1の作業が行われる第1の場所に第1の特定の人物が存在し、第2の作業が行われる第2の場所に第2の特定の人物が存在する場合、第1の特定の人物と第2の特定の人物それぞれの属性、及び、店員の属性に基づいて、第1の作業と第2の作業との中から、店員に指示する作業を決定する。
【0225】
なお、上記実施の形態における「・・・部」は、「・・・回路(circuitry)」、「・・・デバイス」、「・・・ユニット」、又は、「・・・モジュール」であってもよい。
【0226】
本開示はソフトウェア、ハードウェア、又は、ハードウェアと連携したソフトウェアで実現することが可能である。
【0227】
上記実施の形態の説明に用いた各機能ブロックは、部分的に又は全体的に、集積回路であるLSIとして実現され、上記実施の形態で説明した各プロセスは、部分的に又は全体的に、一つのLSI又はLSIの組み合わせによって制御されてもよい。LSIは個々のチップから構成されてもよいし、機能ブロックの一部又は全てを含むように一つのチップから構成されてもよい。LSIはデータの入力と出力を備えてもよい。LSIは、集積度の違いにより、IC、システムLSI、スーパーLSI、ウルトラLSIと呼称されることもある。
【0228】
集積回路化の手法はLSIに限るものではなく、専用回路、汎用プロセッサ又は専用プロセッサで実現してもよい。また、LSI製造後に、プログラムすることが可能なFPGA(Field Programmable Gate Array)や、LSI内部の回路セルの接続や設定を再構成可能なリコンフィギュラブル・プロセッサを利用してもよい。本開示は、デジタル処理又はアナログ処理として実現されてもよい。
【0229】
さらには、半導体技術の進歩又は派生する別技術によりLSIに置き換わる集積回路化の技術が登場すれば、当然、その技術を用いて機能ブロックの集積化を行ってもよい。バイオ技術の適用等が可能性としてありえる。
【0230】
本開示は、通信機能を持つあらゆる種類の装置、デバイス、システム(通信装置と総称)において実施可能である。通信装置の、非限定的な例としては、電話機(携帯電話、スマートフォン等)、タブレット、パーソナル・コンピューター(PC)(ラップトップ、デスクトップ、ノートブック等)、カメラ(デジタル・スチル/ビデオ・カメラ等)、デジタル・プレーヤー(デジタル・オーディオ/ビデオ・プレーヤー等)、着用可能なデバイス(ウェアラブル・カメラ、スマートウオッチ、トラッキングデバイス等)、ゲーム・コンソール、デジタル・ブック・リーダー、テレヘルス・テレメディシン(遠隔ヘルスケア・メディシン処方)デバイス、通信機能付きの乗り物又は移動輸送機関(自動車、飛行機、船等)、及び上述の各種装置の組み合わせがあげられる。
【0231】
通信装置は、持ち運び可能又は移動可能なものに限定されず、持ち運びできない又は固定されている、あらゆる種類の装置、デバイス、システム、例えば、スマート・ホーム・デバイス(家電機器、照明機器、スマートメーター又は計測機器、コントロール・パネル等)、自動販売機、その他IoT(Internet of Things)ネットワーク上に存在し得るあらゆる「モノ(Things)」をも含む。
【0232】
通信には、セルラーシステム、無線LANシステム、通信衛星システム等によるデータ通信に加え、これらの組み合わせによるデータ通信も含まれる。
【0233】
また、通信装置には、本開示に記載される通信機能を実行する通信デバイスに接続又は連結される、コントローラやセンサ等のデバイスも含まれる。例えば、通信装置の通信機能を実行する通信デバイスが使用する制御信号やデータ信号を生成するような、コントローラやセンサが含まれる。
【0234】
また、通信装置には、上記の非限定的な各種装置と通信を行う、あるいはこれら各種装置を制御する、インフラストラクチャ設備、例えば、基地局、アクセスポイント、その他あらゆる装置、デバイス、システムが含まれる。
【0235】
以上、図面を参照しながら各種の実施の形態について説明したが、本開示はかかる例に限定されないことは言うまでもない。当業者であれば、特許請求の範囲に記載された範疇内において、各種の変更例又は修正例に想到し得ることは明らかであり、それらについても当然に本開示の技術的範囲に属するものと了解される。また、開示の趣旨を逸脱しない範囲において、上記実施の形態における各構成要素を任意に組み合わせてもよい。
【0236】
以上、本開示の具体例を詳細に説明したが、これらは例示にすぎず、請求の範囲を限定するものではない。請求の範囲に記載の技術には、以上に例示した具体例を様々に変形、変更したものが含まれる。
【産業上の利用可能性】
【0237】
本開示は、無線通信システムに好適である。
【符号の説明】
【0238】
10 端末
20 情報処理装置
101、203 記憶部
102 画像分析部
103 陳列場所検出部
104 通知情報生成部
105、209 送信部
106、201 受信部
107 指示情報分析部
108 指示判定部
109 表示制御部
110 表示部
202 通知情報分析部
204 画像分析部
205 人物検出部
206 作業内容格納部
207 要望判定部
208 指示情報生成部
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