(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024180017
(43)【公開日】2024-12-26
(54)【発明の名称】情報処理装置、情報処理方法、および情報処理プログラム
(51)【国際特許分類】
G06Q 50/00 20240101AFI20241219BHJP
【FI】
G06Q50/00 300
【審査請求】未請求
【請求項の数】11
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023099419
(22)【出願日】2023-06-16
(71)【出願人】
【識別番号】500257300
【氏名又は名称】LINEヤフー株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002147
【氏名又は名称】弁理士法人酒井国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】山田 貴史
(72)【発明者】
【氏名】小川 知紘
(72)【発明者】
【氏名】舛田 恵一
(72)【発明者】
【氏名】廣瀬 雄規
【テーマコード(参考)】
5L049
5L050
【Fターム(参考)】
5L049CC60
5L050CC60
(57)【要約】
【課題】コンテンツをより適切に提供することができる情報処理装置、情報処理方法、および情報処理プログラムを提供すること。
【解決手段】本願に係る情報処理装置は、受付部と、判定部と、調整部とを備える。受付部は、コンテンツの一部に対するユーザによる強調表示の指定を受け付ける。判定部は、コンテンツのうちの受付部によって指定が受け付けられた部分の文字列に基づいて、受付部によって指定が受け付けられた部分におけるマイナス要素を判定する。調整部は、判定部による判定結果に基づいて、コンテンツの提供頻度を調整する。
【選択図】
図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
コンテンツの一部に対するユーザによる強調表示の指定を受け付ける受付部と、
前記コンテンツのうちの前記受付部によって前記指定が受け付けられた部分の文字列に基づいて、前記受付部によって前記指定が受け付けられた部分におけるマイナス要素を判定する判定部と、
前記判定部による判定結果に基づいて、前記コンテンツの提供頻度を調整する調整部と、を備える
ことを特徴とする情報処理装置。
【請求項2】
前記判定部は、
前記文字列における誤記を前記マイナス要素として判定する
ことを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項3】
前記判定部は、
前記コンテンツにおけるタイトルと前記文字列との乖離を前記マイナス要素として判定する
ことを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項4】
前記判定部は、
前記文字列における不適切な表現を前記マイナス要素として判定する
ことを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項5】
前記判定部は、
前記文字列における否定的な表現を前記マイナス要素として判定する
ことを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項6】
前記判定部による判定結果を含む判定結果コンテンツを提供する提供部を備える
ことを特徴とする請求項1~5のいずれか1つに記載の情報処理装置。
【請求項7】
前記提供部は、
前記マイナス要素の修正を依頼する情報を含むコンテンツを前記判定結果コンテンツとして提供する
ことを特徴とする請求項6に記載の情報処理装置。
【請求項8】
前記受付部は、
前記指定が受け付けられた部分に対する評価を受け付け、
前記調整部は、
前記判定部による判定結果と前記受付部によって受け付けられた前記評価とに基づいて、前記コンテンツの提供頻度を調整する
ことを特徴とする請求項1~5のいずれか1つに記載の情報処理装置。
【請求項9】
前記受付部は、
肯定的な意思を示す強調表示の指定と否定的な意思を示す強調表示の指定とを含む複数種別の指定を受け付け、
前記調整部は、
前記判定部による判定結果と前記受付部によって受け付けられた前記強調表示の種別とに基づいて、前記コンテンツの提供頻度を調整する
ことを特徴とする請求項1~5のいずれか1つに記載の情報処理装置。
【請求項10】
コンピュータが実行する情報処理方法であって、
コンテンツの一部に対するユーザによる強調表示の指定を受け付ける受付工程と、
前記コンテンツのうちの前記受付工程によって前記指定が受け付けられた部分の文字列に基づいて、前記受付工程によって前記指定が受け付けられた部分におけるマイナス要素を判定する判定工程と、
前記判定工程による判定結果に基づいて、前記コンテンツの提供頻度を調整する調整工程と、を含む
ことを特徴とする情報処理方法。
【請求項11】
コンテンツの一部に対するユーザによる強調表示の指定を受け付ける受付手順と、
前記コンテンツのうちの前記受付手順によって前記指定が受け付けられた部分の文字列に基づいて、前記受付手順によって前記指定が受け付けられた部分におけるマイナス要素を判定する判定手順と、
前記判定手順による判定結果に基づいて、前記コンテンツの提供頻度を調整する調整手順と、をコンピュータに実行させる
ことを特徴とする情報処理プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報処理装置、情報処理方法、および情報処理プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、ニュース等のコンテンツを提供したユーザからコンテンツに対する評価(例えば、「いいね」等)の反応を受け付け、ユーザの反応を他のユーザが見ることができる技術がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、従来技術では、コンテンツをより適切に提供する点で改善の余地があった。
【0005】
本願は、上記に鑑みてなされたものであって、コンテンツをより適切に提供することができる情報処理装置、情報処理方法、および情報処理プログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本願に係る情報処理装置は、受付部と、判定部と、調整部とを備える。受付部は、コンテンツの一部に対するユーザによる強調表示の指定を受け付ける。判定部は、コンテンツのうちの受付部によって指定が受け付けられた部分の文字列に基づいて、受付部によって指定が受け付けられた部分におけるマイナス要素を判定する。調整部は、判定部による判定結果に基づいて、コンテンツの提供頻度を調整する。
【発明の効果】
【0007】
実施形態の一態様によれば、コンテンツをより適切に提供することができるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図1】
図1は、実施形態に係る情報処理の一例を示す図である。
【
図2】
図2は、実施形態に係る情報処理システムの構成の一例を示す図である。
【
図3】
図3は、実施形態に係る情報処理装置の構成の一例を示す図である。
【
図4】
図4は、実施形態に係る情報処理装置のユーザ情報記憶部に記憶されるユーザ情報テーブルの一例を示す図である。
【
図5】
図5は、実施形態に係る情報処理装置のコンテンツ記憶部に記憶されるコンテンツテーブルの一例を示す図である。
【
図6】
図6は、実施形態に係る情報処理装置の強調表示情報記憶部に記憶される強調表示情報テーブルの一例を示す図である。
【
図7】
図7は、実施形態に係る情報処理装置の提供部によって提供されるコンテンツの一例を示す図である。
【
図8】
図8は、実施形態に係る情報処理装置の提供部によって提供される修正依頼コンテンツの一例を示す図である。
【
図9】
図9は、実施形態に係る情報処理装置の処理部による情報処理の一例を示すフローチャートである。
【
図10】
図10は、実施形態に係る情報処理装置の機能を実現するコンピュータの一例を示すハードウェア構成図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下に、本願に係る情報処理装置、情報処理方法、および情報処理プログラムを実施するための形態(以下、「実施形態」と呼ぶ)について図面を参照しつつ詳細に説明する。なお、この実施形態により本願に係る情報処理装置、情報処理方法、および情報処理プログラムが限定されるものではない。また、各実施形態は、処理内容を矛盾させない範囲で適宜組み合わせることが可能である。また、以下の各実施形態において同一の部位には同一の符号を付し、重複する説明は省略される。
【0010】
〔1.情報処理の一例〕
まず、
図1を用いて、実施形態に係る情報処理の一例について説明する。
図1は、実施形態に係る情報処理の一例を示す図である。なお、
図1では、実施形態に係る情報処理装置1を含む情報処理システム100の動作例を示している。
【0011】
図1に示すように、実施形態に係る情報処理システム100は、情報処理装置1と、端末装置2と、端末装置3とを含む。端末装置2は、情報処理装置1から各種のコンテンツが提供されるユーザUの端末装置である。端末装置3は、情報処理装置1から各種のコンテンツが提供される対象者Oの端末装置である。なお、
図1に示す例では、各々1つの端末装置2,3のみが示されているが、情報処理システム100には、端末装置2,3が各々複数含まれる。
【0012】
図1に示すように、実施形態に係る情報処理システム100では、まず、情報処理装置1は、端末装置2に対してコンテンツを送信することで端末装置2のユーザUにコンテンツを提供する(ステップS1)。
【0013】
図1に示す例では、ユーザUに提供されるコンテンツの一例として、ニュースなどの記事コンテンツを提供している例を示しているが、ユーザUに提供されるコンテンツは、ユーザUが部分的な強調表示が可能なコンテンツであればよく、記事コンテンツに限定されない。例えば、ユーザUに提供されるコンテンツは、電子商店街のコンテンツ(例えば、取引対象のウェブページ)やその他のコンテンツなどであってもよい。
【0014】
端末装置2は、情報処理装置1から送信されたコンテンツを画面表示するとともに、画面に表示されたコンテンツの一部について強調表示の指定をユーザUから受け付ける。
図1では、コンテンツに含まれるテキストの一部、詳細には、文字列「一見すれば、・・・を歩き回っているだけでした。」の部分に対して強調表示の指定が行われた例を示している。なお、ユーザUは、テキスト以外にも、コンテンツに含まれる画像(静止画や動画)を強調表示の対象として指定することも可能である。
【0015】
また、
図1では、文字列の指定として、段落単位での指定が行われた例を示しているが、文字単位、単語単位、文節単位、または文単位等での指定が行われてもよく、1つのコンテンツにおいて複数の箇所に対する指定がユーザU単位で行われてもよい。
【0016】
端末装置2は、ユーザUからコンテンツの一部について強調表示の指定を受け付けた場合、強調表示の指定が行われた部分の強調表示を行うと共に、受け付けた強調表示の指定を示す指定情報を情報処理装置1に送信する(ステップS2)。
【0017】
情報処理装置1から端末装置2に送信されたコンテンツには、強調表示の指定が行われた部分の強調表示を行うスプリクト(例えば、JavaScript(登録商標)など)を含んでおり、端末装置2は、ユーザUによって強調表示の指定が行われた場合に、強調表示の指定が行われた部分の強調表示を行う。
【0018】
なお、強調表示の指定が行われた部分の強調表示は、強調表示の指定を行ったユーザUが閲覧するコンテンツが対象となるが、強調表示の指定を行ったユーザU以外のユーザUが閲覧するコンテンツも強調表示の対象とすることができる。
【0019】
つづいて、情報処理装置1は、端末装置2から送信された指定情報を受信し、受信した指定情報に基づいて、ユーザUによるコンテンツの一部について強調表示の指定を受け付ける(ステップS3)。ステップS1~S3の処理は、繰り返し行われる。
【0020】
図1では、コンテンツのうちのユーザUによって指定された一部を、下線を付することで強調表示を行う例を示しているが、テキストの文字を太く表示したり、ハイライト表示したり、枠で囲ったりすることで強調表示を行うことができる。なお、強調表示は、コンテンツに含まれるスプリクトに代えて、情報処理装置1が強調表示の指定を受け付けた後、強調表示の指定が行われた部分を強調表示する情報などを情報処理装置1が端末装置2に送信することで、端末装置2において強調表示の指定が行われた部分の強調表示が行われてもよい。
【0021】
つづいて、情報処理装置1は、ステップS1でユーザUに提供したコンテンツのうちのステップS3で強調表示の指定を受け付けた部分である強調表示指定部分の文字列である対象文字列に基づいて、かかる強調表示指定部分におけるマイナス要素を判定する(ステップS4)。
【0022】
マイナス要素は、対象文字列における誤記、コンテンツにおけるタイトルと対象文字列との乖離、対象文字列における不適切な表現、対象文字列における否定的な表現などであるが、かかる例に限定されない。
【0023】
対象文字列における誤記の種類は、例えば、脱字、余分な文字、変換誤りなどである。脱字は、必要な文字の欠落によって生じ、余分な文字は、不要な文字の誤挿入によって生じ、変換誤りは、意味が異なる文字への誤った変換(例えば、同音異義語)によって生じる。
【0024】
脱字の種類は、例えば、単語の頭文字の欠落、単語の頭末尾文字の欠落、単語の中間文字の欠落、文または文節の一部の欠落などである。文または文節の一部の欠落の種類は、例えば、目的語の欠落、助詞の欠落、主語の欠落などである。
【0025】
余分な文字の種類は、例えば、助詞に連続する助詞、主語と助詞に対して連続する主語と助詞、不要な改行、不要な記号、日本語の文字間に存在する意味が無い1文字のアルファベットなどであるが、かかる例に限定されない。
【0026】
情報処理装置1は、例えば、誤記の種類毎の誤記辞書を有しており、かかる誤記辞書を用いて、対象文字列における誤記を検出することができる。また、情報処理装置1は、機械学習によって生成されたモデルを用いて、対象文字列における誤記とその誤記の種類を検出することもできる。
【0027】
タイトルと対象文字列との乖離は、コンテンツにタイトルと本文とが含まれており、対象文字列が本文の一部である場合、例えば、タイトルと対象文字列との内容の乖離、タイトルと対象文字列との時間的な乖離などである。
【0028】
タイトルと対象文字列との内容の乖離は、タイトルの内容と対象文字列の内容との不一致、タイトルと対象文字列とのトーンや意図の乖離、対象文字列に対して誤解を与えるタイトルなどであるが、かかる例に限定されない。
【0029】
タイトルの内容と対象文字列の内容との不一致は、例えば、タイトルが「巨大な魚が捕獲される!」であり、本文の内容が「地元の釣り愛好家が通常サイズのマグロを釣り上げる」である場合などである。
【0030】
タイトルと対象文字列とのトーンや意図の乖離は、例えば、タイトルが「一週間でらくらく10キロ減量のダイエット法!」である場合に、本文の内容において、専門家が推奨する健康的な食事と運動との組み合わせによる減量プログラムであり1週間で10キロ減量するためにはそれ以外の食事制限等が必要なことが記載されている場合などである。
【0031】
また、対象文字列に対して誤解を与えるタイトルは、本文の内容が「人気アイドルAは、映画に出演するために一時的に活動を休止します。」である場合において、タイトルが「人気アイドルA、あのことで雲隠れか?」などである。
【0032】
タイトルと対象文字列との時間的な乖離は、例えば、タイトルが「あと数日で新鋭アーティストがデビュー!」である場合に、本文において、数年前の内容である場合などである。
【0033】
情報処理装置1は、例えば、タイトルと対象文字列との乖離を検出する言語モデルを有しており、かかる言語モデルを用いてタイトルと対象文字列との内容の乖離を検出することができる。かかる言語モデルは、例えば、タイトルおよび対象文字列を含む情報に加えて、乖離の種類毎の乖離の有無を示す情報をラベルの情報として含む学習用情報を用いて学習された言語モデルであり、タイトルと対象文字列とを含む情報を入力し、乖離の種類毎の乖離の有無を示す情報を出力する。
【0034】
言語モデルは、例えば、入力されたトークン列から次のトークンを推定して出力するように学習されたトランスフォーマなどのモデルである。かかる言語モデルは、情報処理装置1内にあり、情報処理装置1の運営者によって独自に作成されたものである。なお、入力された情報は、新たな回答として利用されないような学習を行うことで、入力された個人情報などの情報を秘匿するものが望ましい。
【0035】
対象文字列における不適切な表現は、例えば、差別的な表現、誹謗中傷や攻撃的な表現、暴力的な表現、不適切な性的表現などであるが、かかる例に限定されない。情報処理装置1は、不適切な表現の種類毎の不適切表現辞書を有しており、かかる不適切表現辞書を用いて、対象文字列における不適切な表現を検出することができる。また、情報処理装置1は、機械学習によって生成されたモデルを用いて、対象文字列における不適切な表現とその種類を検出することもできる。
【0036】
不適切な表現を検出するモデルは、例えば、不適切な表現の種類毎の不適切な表現の有無を示す情報をラベルの情報として文字列毎に含む学習用情報を用いて学習された言語モデルであってもよい。かかる言語モデルは、例えば、対象文字列を含む情報を入力し、不適切な表現の種類毎の有無を示す情報を出力する。
【0037】
また、情報処理装置1は、否定的な表現の種類毎の否定的表現辞書を有しており、かかる否定的表現辞書を用いて、対象文字列における否定的な表現を検出することができる。また、情報処理装置1は、機械学習によって生成されたモデルを用いて、対象文字列における否定的な表現とその種類を検出することもできる。
【0038】
否定的な表現を検出するモデルは、例えば、否定的な表現の種類毎の否定的な表現の有無を示す情報をラベルの情報として文字列毎に含む学習用情報を用いて学習された言語モデルであってもよい。かかる言語モデルは、例えば、対象文字列を含む情報を入力し、否定的な表現の種類毎の有無を示す情報を出力する。
【0039】
つづいて、情報処理装置1は、ステップS4による判定結果に基づいて、コンテンツの提供頻度を調整する(ステップS5)。コンテンツの提供頻度は、コンテンツのインプレッション数であり、コンテンツ全体の提供頻度に限定されず、コンテンツの一部の提供頻度であってもよい。
【0040】
コンテンツの一部の提供は、例えば、コンテンツのタイトルとサムネイルとを含む形式(例えば、カード形式)の情報であってもよい。例えば、ステップS1で提供されるコンテンツがニュースなどの記事コンテンツである場合、コンテンツの一部の提供は、ニュースカードであるが、かかる例に限定されない。
【0041】
情報処理装置1は、対象文字列にマイナス要素があると判定した場合において、そのマイナス要素が誤記に限定される場合、コンテンツの提供頻度を維持する。また、情報処理装置1は、マイナス要素が誤記に限定され且つ誤記の数または割合が閾値未満である場合に、コンテンツの提供頻度を維持し、そうでない場合に、コンテンツの提供頻度を下げることもできる。
【0042】
また、情報処理装置1は、対象文字列にマイナス要素があると判定した場合において、そのマイナス要素がコンテンツにおけるタイトルと対象文字列との乖離に限定される場合、コンテンツの提供頻度を下げることができる。
【0043】
また、情報処理装置1は、対象文字列にマイナス要素があると判定した場合において、そのマイナス要素が対象文字列における不適切な表現に限定される場合、コンテンツの提供頻度を下げることができる。また、情報処理装置1は、マイナス要素が不適切な表現に限定され且つ不適切な表現の数または割合が閾値未満である場合に、コンテンツの提供頻度を維持し、そうでない場合に、コンテンツの提供頻度を下げることもできる。
【0044】
また、情報処理装置1は、対象文字列にマイナス要素があると判定した場合において、そのマイナス要素が対象文字列における否定的な表現に限定される場合、コンテンツの提供頻度を上げることができる。また、情報処理装置1は、マイナス要素が否定的な表現に限定され且つ否定的な表現の数または割合が閾値未満である場合に、コンテンツの提供頻度を上げ、そうでない場合に、コンテンツの提供頻度を維持することもできる。否定的な表現は、マイナス要素であるが、コンテンツには必要な要素である場合が多く、これにより、コンテンツをより適切に提供することができる。
【0045】
また、情報処理装置1は、ステップS4でのマイナス要素の判定結果と強調表示指定部分に対する評価とに基づいて、コンテンツの提供頻度を調整することもできる。強調表示指定部分に対する評価は、強調表示指定部分に対する強調表示の指定を行ったユーザU以外のユーザUによる強調表示指定部分に対する評価であり、例えば、肯定的な評価(例えば、「いいね」)および否定的な評価(例えば、「悪いね」)の2種類であるが、中立的な評価などを含んでいてもよい。
【0046】
情報処理装置1は、例えば、評価の総数に対する肯定的な評価の割合が閾値以上の強調表示指定部分の対象文字列に上述した乖離や不適切な表現などのマイナス要素がある場合であっても、コンテンツの提供頻度を維持することもできる。
【0047】
また、情報処理装置1は、例えば、評価の総数に対する否定的な評価の割合が閾値以上の強調表示指定部分の対象文字列に上述した否定的な表現などのマイナス要素がある場合であっても、コンテンツの提供頻度を下げることもできる。
【0048】
また、情報処理装置1は、ステップS4でのマイナス要素の判定結果と強調表示の指定の種別とに基づいて、コンテンツの提供頻度を調整することもできる。強調表示の指定の種別は、例えば、肯定的な意思を示す強調表示の指定、否定的な意思を示す強調表示の指定である。
【0049】
情報処理装置1は、例えば、強調表示の指定の総数に対する肯定的な意思を示す強調表示の指定の割合が閾値以上の強調表示指定部分の対象文字列に上述した乖離や不適切な表現などのマイナス要素がある場合であっても、コンテンツの提供頻度を維持することもできる。
【0050】
また、情報処理装置1は、例えば、強調表示の指定の総数に対する否定的な意思を示す強調表示の指定の割合が閾値以上の強調表示指定部分の対象文字列に上述した否定的な表現などのマイナス要素がある場合であっても、コンテンツの提供頻度を下げることもできる。
【0051】
また、情報処理装置1は、例えば、マイナス要素毎のスコアが設定されたスコアテーブルを有しており、かかるスコアテーブルを用いて算出した総合スコアに基づいて、コンテンツの提供頻度を調整することもできる。マイナス要素毎のスコアは、例えば、ゼロ以上の値であるが、かかる例に限定されない。
【0052】
マイナス要素の種類は、上述したように、各種の誤記、各種の乖離、各種の不適切な表現、各種の否定的な表現、強調表示指定部分に対する評価などである。情報処理装置1は、例えば、上述した誤記の種類毎のスコア、上述した乖離の種類毎のスコア、上述した不適切な表現の種類毎のスコア、各種の否定的な表現の種類毎のスコア、および強調表示指定部分に対する評価毎のスコアのうちの2種類以上のスコアを有するスコアテーブルを有し、かかるスコアテーブルを用いて算出したスコアの合計値を総合スコアとしてコンテンツの提供頻度を調整することができる。
【0053】
情報処理装置1は、例えば、総合スコアが大きいほどコンテンツの提供頻度を下げることができる。また、情報処理装置1は、総合スコアがゼロから閾値以下の範囲内である場合、コンテンツの提供頻度を維持することができる。
【0054】
また、情報処理装置1は、対象文字列における各マイナス要素の数を示す情報を特徴量として入力し、コンテンツの提供頻度を示す情報を出力するモデルを用いて、コンテンツの提供頻度を決定することもできる。かかるモデルは、例えば、回帰モデル、ニューラルネットワーク、または勾配ブースティング決定木(GBDT:Gradient Boosting Decision Tree)であるが、かかる学習モデルに限定されず、その他の学習モデルであってもよい。
【0055】
また、情報処理装置1は、強調表示指定部分に対する評価の種別毎の数、強調表示の指定の種別毎の指定数などに基づいて、調整スコアを算出し、かかる調整スコアを総合スコアに加算または乗算することによって、総合スコアを調整することもできる。
【0056】
例えば、情報処理装置1は、各種別の評価数の割合や強調表示の指定の種別毎の指定数の割合などの各々についてのスコアが設定された調整スコアテーブルを有しており、かかる調整スコアテーブルを用いて、調整スコアを算出することができる。
【0057】
情報処理装置1は、例えば、評価の総数に対する各種別の評価数の割合に応じたスコアと、強調表示の指定の総数に対する強調表示の指定の種別毎の指定数の割合に応じたスコアとを加算した値を調整スコアとして算出することができる。
【0058】
つづいて、情報処理装置1は、ステップS4における判定結果を示すコンテンツを提供する(ステップS6)。例えば、情報処理装置1は、ステップS4で判定したマイナス要素の情報を含むコンテンツを対象者Oの端末装置3に送信することで、ステップS4で判定したマイナス要素の情報を含むコンテンツを対象者Oに提供することができる。
【0059】
対象者Oは、ステップS4でマイナス要素を判定した対象文字列を含むコンテンツである対象コンテンツの作成者または対象コンテンツを提供する媒体者であるが、かかる例に限定されない。また、ステップS6において、情報処理装置1から提供されるコンテンツは、対象コンテンツの修正を対象者Oに依頼するコンテンツであり、以下において、修正依頼コンテンツと記載する場合がある。修正依頼コンテンツは、判定結果コンテンツの一例である。
【0060】
情報処理装置1は、例えば、ステップS4で判定したマイナス要素のうちインプレッションを下げる要因となったマイナス要素を判定し、判定したマイナス要素の情報とかかるマイナス要素の修正を依頼する情報とを含む修正依頼コンテンツを対象者Oに提供することもできる。
【0061】
図1に示す例では、コンテンツにおいてタイトルと本文との乖離があることを示す情報と、タイトルと本文との乖離があると判定されたコンテンツとを含むコンテンツが修正依頼コンテンツとして対象者Oに提供されている。修正依頼コンテンツには、文字列「以下のニュースには、タイトルと本文との乖離があるので、修正をお願いいたします。」がステップS4で判定したマイナス要素の情報として含まれている。
【0062】
これにより、対象者Oは、修正すべき内容を容易に把握することができ、コンテンツの内容を修正することで、適切度を高めたコンテンツを情報処理装置1からユーザUに提供させることができる。
【0063】
なお、情報処理装置1は、ステップS4における判定結果を示すコンテンツとして、マイナス要素の修正を依頼する情報を含まない判定結果コンテンツを対象者Oの端末装置3に送信することで、判定結果コンテンツを対象者Oに提供することができる。また、情報処理装置1は、修正依頼コンテンツにステップS5で調整した提供頻度を示す情報を含めることができ、また、修正依頼コンテンツとは別に、ステップS5で調整した提供頻度を示す情報を含むコンテンツを対象者Oに提供することもできる。
【0064】
このように、情報処理装置1は、コンテンツの一部に対するユーザUによる強調表示の指定を受け付け、コンテンツのうちの強調表示の指定である強調表示指定部分が受け付けられた部分の文字列に基づいて、強調表示指定部分におけるマイナス要素を判定し、判定した判定結果に基づいて、コンテンツの提供頻度を調整する。これにより、情報処理装置1は、コンテンツをより適切に提供することができる。
【0065】
以下、このような処理を行う情報処理装置1、端末装置2、および端末装置3などを含む情報処理システム100の構成などについて、詳細に説明する。
【0066】
〔2.情報処理システム100の構成〕
図2は、実施形態に係る情報処理システム100の構成の一例を示す図である。
図2に示すように、実施形態に係る情報処理システム100は、情報処理装置1と、複数の端末装置2と、複数の端末装置3とを含む。
【0067】
複数の端末装置2は、互いに異なるユーザUによって用いられる。複数の端末装置3は、互いに異なる対象者Oによって用いられる。各端末装置2,3は、例えば、ノートPC(Personal Computer)、デスクトップPC、スマートフォン、タブレットPC、ウェアラブルデバイスである。ウェアラブルデバイスは、例えば、スマートグラス、またはスマートウォッチなどであるが、かかる例に限定されない。
【0068】
情報処理装置1、端末装置2、および端末装置3の各々は、ネットワークNを介して、有線または無線により互いに通信可能に接続される。なお、
図2に示す情報処理システム100には、情報処理装置1などが複数含まれてもよい。
【0069】
ネットワークNは、例えば、インターネットなどのWAN(Wide Area Network)およびLTE(Long Term Evolution)、4G(4th Generation)、5G(5th Generation:第5世代移動通信システム)などの移動体通信網などを含む。
【0070】
各端末装置2,3は、移動体通信網、Bluetooth(登録商標)、無線LAN(Local Area Network)などの近距離無線通信を介してネットワークNに接続し、情報処理装置1と通信することができる。
【0071】
〔3.情報処理装置1の構成〕
図3は、実施形態に係る情報処理装置1の構成の一例を示す図である。
図3に示すように、情報処理装置1は、通信部10と、記憶部11と、処理部12とを有する。
【0072】
〔3.1.通信部10〕
通信部10は、例えば、通信モジュールやNIC(Network Interface Card)などによって実現される。そして、通信部10は、ネットワークNと有線または無線で接続され、他の各種装置との間で情報の送受信を行う。例えば、通信部10は、端末装置2または端末装置3との間でネットワークNを介して情報の送受信を行う。
【0073】
〔3.2.記憶部11〕
記憶部11は、例えば、RAM(Random Access Memory)、フラッシュメモリ(Flash Memory)などの半導体メモリ素子、または、ハードディスク、光ディスクなどの記憶装置によって実現される。記憶部11は、ユーザ情報記憶部20と、コンテンツ記憶部21と、強調表示情報記憶部22とを有する。
【0074】
〔3.2.1.ユーザ情報記憶部20〕
ユーザ情報記憶部20は、ユーザUに関する各種の情報を記憶する。
図4は、実施形態に係る情報処理装置1のユーザ情報記憶部20に記憶されるユーザ情報テーブルの一例を示す図である。
【0075】
図4に示す例では、ユーザ情報記憶部20に記憶されるユーザ情報テーブルは、「ユーザID(Identifier)」、「属性情報」、および「履歴情報」といった項目の情報を含む。「ユーザID」は、ユーザUを識別する識別子であり、ユーザU毎に付される情報である。
【0076】
「属性情報」は、「ユーザID」に対応付けられたユーザUの属性を示す属性情報である。ユーザUの属性は、例えば、デモグラフィック属性、サイコグラフィック属性などである。デモグラフィック属性は、人口統計学的属性であり、例えば、年代(年齢)、性別、職業、居住地、年収、家族構成などの複数の属性項目を含む。
【0077】
サイコグラフィック属性は、心理学的属性であり、例えば、ライフスタイル、価値観、興味関心などに関する複数の属性項目を含む。例えば、サイコグラフィック属性における複数の属性項目の各々は、車、服、旅行、ゲーム、キャンプ、バイク、電車、家電、またはパソコンなどといったユーザUの興味関心を有する対象である。
【0078】
「履歴情報」は、「ユーザID」に対応付けられたユーザUの行動履歴の情報を含む。ユーザUの行動履歴は、例えば、検索履歴情報、閲覧履歴情報、および取引履歴情報などを含む。
【0079】
ユーザUの検索履歴情報は、例えば、ウェブ検索サービスにおけるユーザUによる検索履歴の情報などを含む。ユーザUの閲覧履歴情報は、例えば、オンラインサービスにおけるユーザUによるコンテンツの閲覧履歴の情報などを含む。取引履歴情報は、オンラインサービスにおけるユーザUによる商品の取引履歴の情報などを含む。
【0080】
〔3.2.2.コンテンツ記憶部21〕
コンテンツ記憶部21は、コンテンツに関する各種の情報を記憶する。
図5は、実施形態に係る情報処理装置1のコンテンツ記憶部21に記憶されるコンテンツテーブルの一例を示す図である。
【0081】
図5に示す例では、コンテンツ記憶部21に記憶されるコンテンツテーブルは、「コンテンツID」、「コンテンツ種別」、「コンテンツ」、および「リンク」といった項目の情報を含む。「コンテンツID」は、コンテンツを識別する識別子であり、コンテンツ毎に付される情報である。
【0082】
「コンテンツ種別」は、「コンテンツID」に対応付けられたコンテンツの種類を示す情報である。コンテンツの種類は、例えば、コンテンツの内容のカテゴリであり、コンテンツがニュースなどの記事コンテンツである場合、国内、国際、政治、経済、社会、科学技術、スポーツ、エンターテイメント、ライフスタイルなどであるが、かかる例に限定されない。
【0083】
「コンテンツ」は、「コンテンツID」に対応付けられたコンテンツである。「コンテンツID」に対応付けられたコンテンツは、ユーザUによって強調表示の指定が行われるコンテンツであり、「リンク」は、「コンテンツID」に対応付けられたコンテンツのリンク情報であり、例えば、URL(Uniform Resource Locator)の情報である。
【0084】
〔3.2.3.強調表示情報記憶部22〕
強調表示情報記憶部22は、コンテンツの一部に対する強調表示に関する情報である強調表示情報を記憶する。
図6は、実施形態に係る情報処理装置1の強調表示情報記憶部22に記憶される強調表示情報テーブルの一例を示す図である。
【0085】
図6に示す例では、強調表示情報記憶部22に記憶される強調表示情報テーブルは、「指定ID」、「コンテンツID」、「強調部分情報」、「反応情報」などの項目を含む。
【0086】
「指定ID」は、強調表示の対象として指定されたコンテンツの一部である強調表示指定部分を識別する識別情報である。強調表示指定部分は、例えば、段落単位の範囲、文単位の範囲、文節単位の範囲、単語単位の範囲、または文字単位の範囲である。「コンテンツID」は、「指定ID」に対応付けられた強調表示指定部分を含むコンテンツのコンテンツIDである。
【0087】
「強調部分情報」は、「指定ID」に対応付けられた強調表示指定部分に関する情報である。例えば、強調表示指定部分に関する情報は、強調表示指定部分を示す指定部分情報、強調表示の指定の種別を示す指定種別情報、強調表示の指定を行ったユーザUを示す指定ユーザ情報、強調表示の指定が行われた日時を示す指定日時情報、および強調表示の指定が行われたときのユーザUの位置を示すユーザ位置情報などを含む。強調表示指定部分に関する情報において、指定ユーザ情報、指定日時情報、およびユーザ位置情報は、強調表示の指定毎に含まれる。
【0088】
強調表示指定部分が段落単位の範囲である場合、指定部分情報は、段落単位の範囲を示す情報を含み、強調表示指定部分が文単位の範囲である場合、指定部分情報は、文単位の範囲を示す情報を含む。指定種別情報は、例えば、肯定的な意思を示す強調表示の指定、否定的な意思を示す強調表示の指定、中立的な意思を示す強調表示の指定などである。
【0089】
「反応情報」は、「指定ID」に対応付けられた強調表示指定部分に対する他のユーザUの反応を示す情報である。他のユーザUは、「指定ID」に対応付けられた強調表示指定部分に対する強調表示の指定を行ったユーザUとは異なるユーザUである。
【0090】
他のユーザUの反応は、強調表示指定部分に対する評価や、強調表示指定部分に対するコメントなどの反応である。強調表示指定部分に対する評価は、例えば、肯定的な評価(例えば、「いいね」)や否定的な評価(例えば、「悪いね」)などであるが、かかる例に限定されない。
【0091】
「反応情報」は、例えば、コンテンツにおける評価ボタンを選択した他のユーザUの数を示す情報、他のユーザUが入力したコメントを示す情報、コメントを入力した他のユーザUの数を示す情報、強調部分を共有した他のユーザUの数を示す情報などを含む。評価ボタンを選択した他のユーザUの数を示す情報は、例えば、他のユーザUが選択した評価ボタンの種別(例えば、肯定的な評価や否定的な評価)毎の他のユーザUの数を示す情報を含む。
【0092】
〔3.3.処理部12〕
処理部12は、コントローラ(controller)であり、例えば、CPU(Central Processing Unit)またはMPU(Micro Processing Unit)などによって、情報処理装置1内部の記憶装置に記憶されている各種プログラムがRAMを作業領域として実行されることにより実現される。
【0093】
処理部12は、例えば、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)またはFPGA(Field Programmable Gate Array)などの集積回路により一部または全部が実現されてもよい。
【0094】
図3に示すように、処理部12は、取得部30と、受付部31と、判定部32と、調整部33と、提供部34とを有し、以下に説明する情報処理の機能や作用を実現または実行する。なお、処理部12の内部構成は、
図3に示した構成に限られず、後述する情報処理を行う構成であれば他の構成であってもよい。
【0095】
〔3.3.1.取得部30〕
取得部30は、外部の情報処理装置、端末装置2、または端末装置3などから通信部10を介して種々の情報を取得し、取得した情報を記憶部11に記憶させる。
【0096】
例えば、取得部30は、外部の情報処理装置または端末装置2などから通信部10を介してユーザUの情報であるユーザ情報を取得し、取得したユーザ情報をユーザ情報記憶部20のユーザ情報テーブルに追加する。
【0097】
また、取得部30は、外部の情報処理装置または端末装置3などから通信部10を介してコンテンツなどのコンテンツを取得し、取得したコンテンツ記憶部21に記憶されるコンテンツテーブルに追加する。
【0098】
また、取得部30は、記憶部11から各種の情報を取得する。例えば、取得部30は、ユーザUの情報であるユーザ情報をユーザ情報記憶部20などから取得する。取得部30によって取得されるユーザ情報は、例えば、上述した属性情報および履歴情報のうちの少なくとも1つ以上の情報の一部または全部を含む。また、取得部30は、コンテンツをコンテンツ記憶部21などから取得する。
【0099】
また、取得部30は、コンテンツにおいてユーザUによって強調表示の指定が行われた部分である強調表示指定部分の情報を強調表示情報記憶部22などから取得する。強調表示指定部分の情報は、強調表示情報であり、例えば、強調部分情報および反応情報のうちの少なくとも1つ以上の情報の一部または全部を含む。
【0100】
〔3.3.2.受付部31〕
受付部31は、通信部10を介して端末装置2から各種の要求や情報などを受け付ける。
【0101】
例えば、受付部31は、端末装置2からの閲覧要求を受け付ける。かかる閲覧要求には、例えば、端末装置2のユーザUを特定する情報(例えば、ユーザID)、およびユーザUが要求するコンテンツを特定する情報(例えば、コンテンツIDまたはコンテンツのURL)などが含まれる。
【0102】
受付部31は、提供部34によって端末装置2のユーザUに提供されたコンテンツの一部について強調表示の指定を示す指定情報に基づいて、コンテンツの一部について強調表示の指定を受け付ける。受付部31は、強調表示の指定の受け付け結果を強調表示情報記憶部22に記憶する。
【0103】
指定情報には、例えば、端末装置2のユーザUを特定する情報(例えば、ユーザID)、指定の箇所(部分)を示す情報、指定した強調表示の種類を示す情報、ユーザUの位置を示す情報などが含まれる。指定の箇所は、例えば、コンテンツに含まれるテキストの一部や、画像(静止画や動画)などである。
【0104】
指定の箇所は、段落単位の範囲、文単位の範囲、文字単位の範囲、単語単位、文字単位、または文節単位のうちの1以上であるが、かかる例に限定されない。強調表示の種類は、例えば、下線、太文字、枠、およびハイライトのうちの1以上であるが、かかる例に限定されない。
【0105】
受付部31は、提供部34によって端末装置2のユーザUに提供されたコンテンツの一部について強調表示の指定として、肯定的な意思を示す強調表示の指定と否定的な意思を示す強調表示の指定を含む複数種別の中から1つの種別の指定を受け付ける。強調表示の指定の種別を示す情報は、例えば、上述した指定情報に含まれるが、かかる例に限定されない。なお、強調表示の指定の種別は、肯定的な意思を示す強調表示の指定および否定的な意思を示す強調表示の指定に限定されず、これらに加えてまたは代えて、中立的な強調表示の指定やその他の種別の指定などを含んでいてもよい。
【0106】
また、受付部31は、ユーザUが強調表示の指定を行った部分に対する他のユーザUによる評価(例えば、肯定的な評価や否定的な評価)を受け付ける。受付部31は、受け付けた評価の情報を含む反応情報を強調表示情報記憶部22などに記憶させる。
【0107】
受付部31は、端末装置3からのコンテンツの提供要求を受け付ける。コンテンツの提供要求には、例えば、提供要求の対象となるコンテンツを特定する情報などが含まれるが、コンテンツの提供要求に含まれる情報は、かかる例に限定されない。
【0108】
〔3.3.3.判定部32〕
判定部32は、提供部34によってユーザUに提供されたコンテンツのうちの受付部31によって強調表示の指定が受け付けられた部分である強調表示指定部分の文字列である対象文字列に基づいて、強調表示指定部分におけるマイナス要素を判定する。
【0109】
判定部32によって判定されるマイナス要素は、対象文字列における誤記、コンテンツにおけるタイトルと対象文字列との乖離、対象文字列における不適切な表現、対象文字列における否定的な表現などであるが、かかる例に限定されない。
【0110】
対象文字列における誤記の種類は、例えば、脱字、余分な文字、変換誤りなどである。脱字は、必要な文字の欠落によって生じ、余分な文字は、不要な文字の誤挿入によって生じ、変換誤りは、意味が異なる文字への誤った変換(例えば、同音異義語)によって生じる。
【0111】
脱字の種類は、例えば、単語の頭文字の欠落、単語の頭末尾文字の欠落、単語の中間文字の欠落、文または文節の一部の欠落などである。文または文節の一部の欠落の種類は、例えば、目的語の欠落、助詞の欠落、主語の欠落などである。
【0112】
余分な文字の種類は、例えば、助詞に連続する助詞、主語と助詞に対して連続する主語と助詞、不要な改行、不要な記号、日本語の文字間に存在する意味が無い1文字のアルファベットなどであるが、かかる例に限定されない。
【0113】
判定部32は、例えば、誤記の種類毎の誤記辞書を有しており、かかる誤記辞書を用いて、対象文字列における誤記を検出することができる。また、判定部32は、機械学習によって生成されたモデルを用いて、対象文字列における誤記とその誤記の種類を検出することもできる。
【0114】
タイトルと対象文字列との乖離は、コンテンツにタイトルと本文とが含まれており、対象文字列が本文の一部である場合、例えば、タイトルと対象文字列との内容の乖離、タイトルと対象文字列との時間的な乖離などである。
【0115】
タイトルと対象文字列との内容の乖離は、タイトルの内容と対象文字列の内容との不一致、タイトルと対象文字列とのトーンや意図の乖離、対象文字列に対して誤解を与えるタイトルなどであるが、かかる例に限定されない。
【0116】
タイトルの内容と対象文字列の内容との不一致は、例えば、タイトルが「巨大な魚が捕獲される!」であり、本文の内容が「地元の釣り愛好家が通常サイズのマグロを釣り上げる」である場合などである。
【0117】
タイトルと対象文字列とのトーンや意図の乖離は、例えば、タイトルが「一週間でらくらく10キロ減量のダイエット法!」である場合に、本文の内容において、専門家が推奨する健康的な食事と運動との組み合わせによる減量プログラムであり1週間で10キロ減量するためにはそれ以外の食事制限等が必要なことが記載されている場合などである。
【0118】
また、対象文字列に対して誤解を与えるタイトルは、本文の内容が「人気アイドルAは、映画に出演するために一時的に活動を休止します。」である場合において、タイトルが「人気アイドルA、あのことで雲隠れか?」などである。
【0119】
タイトルと対象文字列との時間的な乖離は、例えば、タイトルが「あと数日で新鋭アーティストがデビュー!」である場合に、本文において、数年前の内容である場合などである。
【0120】
判定部32は、例えば、タイトルと対象文字列との乖離を検出する言語モデルを有しており、かかる言語モデルを用いてタイトルと対象文字列との内容の乖離を検出することができる。かかる言語モデルは、例えば、タイトルおよび対象文字列を含む情報に加えて、乖離の種類毎の乖離の有無を示す情報をラベルの情報として含む学習用情報を用いて学習された言語モデルであり、タイトルと対象文字列とを含む情報を入力し、乖離の種類毎の乖離の有無を示す情報を出力する。
【0121】
言語モデルは、例えば、入力されたトークン列から次のトークンを推定して出力するように学習されたトランスフォーマなどのモデルである。かかる言語モデルは、判定部32または記憶部11内にあり、情報処理装置1の運営者によって独自に作成されたものである。なお、入力された情報は、新たな回答として利用されないような学習を行うことで、入力された個人情報などの情報を秘匿するものが望ましい。
【0122】
対象文字列における不適切な表現は、例えば、差別的な表現、誹謗中傷や攻撃的な表現、暴力的な表現、不適切な性的表現などであるが、かかる例に限定されない。判定部32は、不適切な表現の種類毎の不適切表現辞書を有しており、かかる不適切表現辞書を用いて、対象文字列における不適切な表現を検出することができる。また、判定部32は、機械学習によって生成されたモデルを用いて、対象文字列における不適切な表現とその種類を検出することもできる。
【0123】
不適切な表現を検出するモデルは、例えば、不適切な表現の種類毎の不適切な表現の有無を示す情報をラベルの情報として含む文字列毎に含む学習用情報を用いて学習された言語モデルであってもよい。かかる言語モデルは、例えば、対象文字列を含む情報を入力し、不適切な表現の種類毎の有無を示す情報を出力する。
【0124】
また、判定部32は、否定的な表現の種類毎の否定的表現辞書を有しており、かかる否定的表現辞書を用いて、対象文字列における否定的な表現を検出することができる。また、判定部32は、機械学習によって生成されたモデルを用いて、対象文字列における否定的な表現とその種類を検出することもできる。
【0125】
否定的な表現を検出するモデルは、例えば、否定的な表現の種類毎の否定的な表現の有無を示す情報をラベルの情報として含む文字列毎に含む学習用情報を用いて学習された言語モデルであってもよい。かかる言語モデルは、例えば、対象文字列を含む情報を入力し、否定的な表現の種類毎の有無を示す情報を出力する。
【0126】
〔3.3.4.調整部33〕
調整部33は、判定部32による判定結果に基づいて、提供部34によってユーザUに提供されたコンテンツの提供頻度を調整する。コンテンツの提供頻度は、コンテンツのインプレッション数であり、コンテンツ全体の提供頻度に限定されず、コンテンツの一部の提供頻度であってもよい。
【0127】
コンテンツの一部の提供は、例えば、コンテンツのタイトルとサムネイルとを含む形式(例えば、カード形式)の情報であってもよい。例えば、提供部34によってユーザUに提供されるコンテンツがニュースなどの記事コンテンツである場合、コンテンツの一部の提供は、ニュースカードであるが、かかる例に限定されない。
【0128】
例えば、調整部33は、判定部32によって対象文字列にマイナス要素があると判定された場合において、そのマイナス要素が誤記に限定される場合、コンテンツの提供頻度を維持する。また、調整部33は、マイナス要素が誤記に限定され且つ誤記の数または割合が閾値未満である場合に、コンテンツの提供頻度を維持し、そうでない場合に、コンテンツの提供頻度を下げることもできる。
【0129】
また、調整部33は、判定部32によって対象文字列にマイナス要素があると判定された場合において、そのマイナス要素がコンテンツにおけるタイトルと対象文字列との乖離に限定される場合、コンテンツの提供頻度を下げることができる。
【0130】
また、調整部33は、判定部32によって対象文字列にマイナス要素があると判定された場合において、そのマイナス要素が対象文字列における不適切な表現に限定される場合、コンテンツの提供頻度を下げることができる。また、調整部33は、マイナス要素が不適切な表現に限定され且つ不適切な表現の数または割合が閾値未満である場合に、コンテンツの提供頻度を維持し、そうでない場合に、コンテンツの提供頻度を下げることもできる。
【0131】
また、調整部33は、判定部32によって対象文字列にマイナス要素があると判定された場合において、そのマイナス要素が対象文字列における否定的な表現に限定される場合、コンテンツの提供頻度を上げることができる。また、調整部33は、マイナス要素が否定的な表現に限定され且つ否定的な表現の数または割合が閾値未満である場合に、コンテンツの提供頻度を上げ、そうでない場合に、コンテンツの提供頻度を維持することもできる。否定的な表現は、マイナス要素であるが、コンテンツには必要な要素である場合が多く、これにより、コンテンツをより適切に提供することができる。
【0132】
また、調整部33は、判定部32によるマイナス要素の判定結果と強調表示指定部分に対する評価とに基づいて、コンテンツの提供頻度を調整することもできる。強調表示指定部分に対する評価は、強調表示指定部分に対する強調表示の指定を行ったユーザU以外のユーザUによる強調表示指定部分に対する評価であり、例えば、肯定的な評価および否定的な評価の2種類であるが、中立的な評価などを含んでいてもよい。
【0133】
調整部33は、例えば、評価の総数に対する肯定的な評価の割合が閾値以上の強調表示指定部分の対象文字列に上述した乖離や不適切な表現などのマイナス要素がある場合であっても、コンテンツの提供頻度を維持することもできる。
【0134】
また、調整部33は、例えば、評価の総数に対する否定的な評価の割合が閾値以上の強調表示指定部分の対象文字列に上述した否定的な表現などのマイナス要素がある場合であっても、コンテンツの提供頻度を下げることもできる。
【0135】
また、調整部33は、判定部32によるマイナス要素の判定結果と強調表示の指定の種別とに基づいて、コンテンツの提供頻度を調整することもできる。強調表示の指定の種別は、例えば、肯定的な意思を示す強調表示の指定、否定的な意思を示す強調表示の指定である。
【0136】
調整部33は、例えば、強調表示の指定の総数に対する肯定的な意思を示す強調表示の指定の割合が閾値以上の強調表示指定部分の対象文字列に上述した乖離や不適切な表現などのマイナス要素がある場合であっても、コンテンツの提供頻度を維持することもできる。
【0137】
また、調整部33は、例えば、強調表示の指定の総数に対する否定的な意思を示す強調表示の指定の割合が閾値以上の強調表示指定部分の対象文字列に上述した否定的な表現などのマイナス要素がある場合であっても、コンテンツの提供頻度を下げることもできる。なお、強調表示の指定の種別は、肯定的な意思を示す強調表示の指定および否定的な意思を示す強調表示の指定に限定されず、これらに加えてまたは代えて、中立的な強調表示の指定を含んでいてもよい。
【0138】
また、調整部33は、例えば、マイナス要素の種類毎のスコアが設定されたスコアテーブルを有しており、かかるスコアテーブルを用いて算出した総合スコアに基づいて、コンテンツの提供頻度を調整することもできる。マイナス要素毎のスコアは、例えば、ゼロ以上の値であるが、かかる例に限定されない。
【0139】
マイナス要素の種類は、上述したように、各種の誤記、各種の乖離、各種の不適切な表現、各種の否定的な表現、強調表示指定部分に対する評価などである。調整部33は、例えば、上述した誤記の種類毎のスコア、上述した乖離の種類毎のスコア、上述した不適切な表現の種類毎のスコア、各種の否定的な表現の種類毎のスコア、および強調表示指定部分に対する評価毎のスコアのうちの2種類以上のスコアを有するスコアテーブルを有し、かかるスコアテーブルを用いて算出したスコアの合計値を総合スコアとしてコンテンツの提供頻度を調整することができる。
【0140】
調整部33は、例えば、総合スコアが大きいほどコンテンツの提供頻度を下げることができる。また、調整部33は、総合スコアがゼロから閾値以下の範囲内である場合、コンテンツの提供頻度を維持することができる。
【0141】
また、調整部33は、対象文字列における各マイナス要素の数を示す情報を特徴量として入力し、コンテンツの提供頻度を示す情報を出力するモデルを用いて、コンテンツの提供頻度を決定することもできる。かかるモデルは、例えば、回帰モデル、ニューラルネットワーク、または勾配ブースティング決定木であるが、かかる学習モデルに限定されず、その他の学習モデルであってもよい。
【0142】
また、調整部33は、強調表示指定部分に対する評価の種別毎の数、強調表示の指定の種別毎の指定数などに基づいて、調整スコアを算出し、かかる調整スコアを総合スコアに加算または乗算することによって、総合スコアを調整することもできる。
【0143】
例えば、調整部33は、各種別の評価数の割合や強調表示の指定の種別毎の指定数の割合などの各々についてのスコアが設定された調整スコアテーブルを有しており、かかる調整スコアテーブルを用いて、調整スコアを算出することができる。
【0144】
調整部33は、例えば、評価の総数に対する各種別の評価数の割合に応じたスコアと、強調表示の指定の総数に対する強調表示の指定の種別毎の指定数の割合に応じたスコアとを加算した値を調整スコアとして算出することができる。
【0145】
〔3.3.5.提供部34〕
提供部34は、各種情報を端末装置2のユーザUや端末装置3の対象者Oに提供する。例えば、提供部34は、コンテンツを端末装置2に送信して、コンテンツをユーザUに提供する。例えば、提供部34は、強調表示の指定が行われたコンテンツをユーザUの端末装置2に送信して、強調表示の指定が行われたコンテンツをユーザUに提供する。
【0146】
強調表示の指定が行われたコンテンツの提供先は、かかるコンテンツの閲覧(送信)を要求した全てのユーザUであり、強調表示の指定を行ったユーザUを含むが、かかる例に限定されない。例えば、強調表示の指定が行われたコンテンツの提供先は、強調表示の指定を行ったユーザUとユーザ属性が類似する他のユーザUであってもよく、強調表示の指定が行われたコンテンツに興味がある他のユーザUであってもよい。
【0147】
提供部34によってユーザUに提供されるコンテンツには、例えば、強調表示の指定を受け付けるGUI(Graphical User Interface)などを表示するためのスプリクトの情報が含まれており、コンテンツの一部についてユーザUによって強調表示の指定が行われた場合に、端末装置2から指定情報が送信される。
【0148】
図7は、実施形態に係る情報処理装置1の提供部34によって提供されるコンテンツの一例を示す図である。
図7に示すコンテンツ60は、ニュースコンテンツであり、画像61と、テキスト62と、強調表示指定情報63a,63bとが含まれる。
【0149】
図7に示す例では、強調表示指定情報63aは、コンテンツ60のうち文字列「一見すれば、・・・を歩き回っているだけでした。」に強調表示の指定が行われていることを示す情報として、文字列「4人が注目」の情報を含む。
【0150】
また、
図7に示す例では、強調表示指定情報63bは、コンテンツ60のうち「買い主がたまたま・・・多くの人々を笑顔にしたことでしょう。」に強調表示の指定が行われていることを示す情報として、文字列「11人が注目」の情報を含む。
【0151】
これにより、ユーザUは、例えば、他のユーザUが強調表示した箇所を容易に把握することができる。他のユーザUが強調表示の指定を行った箇所は、他のユーザUが重要であると認識した箇所であることから、提供部34は、利便性のより高いコンテンツ60をユーザUに提供することができる。
【0152】
ユーザUは、端末装置2を操作することによって、コンテンツ60の一部に対して強調表示の指定を行うことができる。
図7に示す強調表示指定情報63a,63bには、指定ボタン631a,631bが含まれている。
【0153】
ユーザUは、指定ボタン631aの選択(例えば、クリック操作またはタップ操作)を行うことで、文字列「一見すれば、・・・を歩き回っているだけでした。」に対する強調表示の指定を行うことができる。
【0154】
また、ユーザUは、指定ボタン631bの選択(例えば、クリック操作またはタップ操作)を行うことで、文字列「買い主がたまたま・・・多くの人々を笑顔にしたことでしょう。」に対する強調表示の指定を行うことができる。
【0155】
なお、
図7に示す例では、1以上の文を含む段落毎に強調表示の指定が行われるが、かかる例に限定されない。例えば、コンテンツがWBC(World Baseball Classic)に参加する日本チームの選手の一覧を含む場合、選手の一覧における各選手名の情報を強調表示の指定を行うことができる単位とすることもできる。また、コンテンツが例えばマンガ本の一覧を含む場合、マンガのタイトルと著者とを示すマンガ毎の情報を強調表示の指定を行うことができる単位とすることもできる。
【0156】
また、図示しないが、強調表示の指定が行われたコンテンツには、強調表示指定部分に対する評価をユーザUが行うための評価ボタンが強調表示指定部分に対応する位置に強調表示指定部分毎に配置されている。ユーザUは、かかる評価ボタンを選択することによって、肯定的な評価および否定的な評価を含む複数種別の評価の中から1つの評価を行うことができる。ユーザUが評価ボタンを用いて評価を行った場合、かかる評価を示す情報を含む反応情報が端末装置2から情報処理装置1に送信される。
【0157】
また、提供部34は、判定部32による判定結果を含む判定結果コンテンツを提供する。例えば、提供部34は、判定部32による判定結果を含む判定結果コンテンツを端末装置3に送信することで、判定結果コンテンツを対象者Oに提供することもできる。
【0158】
例えば、提供部34は、判定部32によって判定されたマイナス要素の情報を含むコンテンツを対象者Oの端末装置3に送信することで、判定部32によって判定されたマイナス要素の情報を含むコンテンツを判定結果コンテンツとして対象者Oに提供することができる。
【0159】
判定結果コンテンツは、例えば、判定部32によってマイナス要素があると判定された箇所を示す情報とそのマイナス要素の種別を示す情報とをマイナス要素毎に含むが、かかる例に限定されず、判定部32による判定結果を示す情報を含むものであればよい。
【0160】
対象者Oは、判定部32によってマイナス要素があると判定された対象文字列を含むコンテンツである対象コンテンツの作成者または対象コンテンツを提供する媒体者であるが、かかる例に限定されない。
【0161】
提供部34は、例えば、判定部32によって判定されたマイナス要素のうちインプレッションを下げる要因となったマイナス要素を判定し、判定したマイナス要素の情報とかかるマイナス要素の修正を依頼する情報とを含む修正依頼コンテンツを判定結果コンテンツとして対象者Oに提供することもできる。
【0162】
図8は、実施形態に係る情報処理装置1の提供部34によって提供される修正依頼コンテンツの一例を示す図である。
図8に示す判定結果コンテンツ70は、依頼情報71と、判定対象コンテンツ72とを含む修正依頼コンテンツである。
【0163】
依頼情報71は、提供部34によって提供されるコンテンツにおいて判定部32によって判定されたマイナス要素の情報とそのマイナス要素の修正を依頼する情報を含む情報として、文字列「以下のニュースには、タイトルと本文との乖離があるので、修正をお願いいたします。」が示されている。
【0164】
これにより、対象者Oは、修正すべき内容を容易に把握することができ、コンテンツの内容を修正することで、適切度を高めたコンテンツを情報処理装置1からユーザUに提供させることができる。
【0165】
また、判定対象コンテンツ72のうち、判定部32によって判定されたマイナス要素であってインプレッションを下げる要因となったマイナス要素が含まれる強調表示指定部分は強調表示が行われている。これにより、対象者Oは、マイナス要素のある強調表示指定部分を容易に把握することができる。なお、マイナス要素が含まれる強調表示指定部分に対する強調表示は、
図8に示す例では、下線であるが、太文字にしたり、ハイライトを付したりすることもできる。
【0166】
なお、提供部34は、判定結果コンテンツに調整部33で調整した提供頻度を示す情報を含めることができ、また、判定結果コンテンツとは別に、調整部33で調整した提供頻度を示す情報を含むコンテンツを対象者Oに提供することもできる。
【0167】
〔4.処理手順〕
次に、実施形態に係る情報処理装置1の処理部12による情報処理の手順について説明する。
図9は、実施形態に係る情報処理装置1の処理部12による情報処理の一例を示すフローチャートである。
【0168】
図9に示すように、情報処理装置1の処理部12は、端末装置2からの閲覧要求があるか否かを判定する(ステップS10)。処理部12は、閲覧要求があると判定した場合(ステップS10:Yes)、閲覧要求に対応するコンテンツを端末装置2に送信することで、閲覧要求に対応するコンテンツをユーザUに提供する(ステップS11)。
【0169】
処理部12は、ステップS11の処理が終了した場合、または閲覧要求がないと判定した場合(ステップS10:No)、端末装置2から送信される指定情報を受け付けたか否かを判定する(ステップS12)。処理部12は、指定情報を受け付けたと判定した場合(ステップS12:Yes)、受け付けた指定情報を記憶部11に記憶させる(ステップS13)。
【0170】
処理部12は、ステップS13の処理が終了した場合、または指定情報を受け付けていないと判定した場合(ステップS12:No)、端末装置2から送信される反応情報を受け付けたか否かを判定する(ステップS14)。処理部12は、反応情報を受け付けたと判定した場合(ステップS14:Yes)、受け付けた反応情報を記憶部11に記憶させる(ステップS15)。
【0171】
処理部12は、ステップS13の処理が終了した場合、または反応情報を受け付けていないと判定した場合(ステップS14:No)、判定結果コンテンツの提供タイミングになったか否かを判定する(ステップS16)。判定結果コンテンツの提供タイミングは、例えば、端末装置3からのコンテンツ(例えば、判定結果コンテンツなど)の送信要求を受け付けたタイミング、または予め定められた期間毎に到来するタイミングなどであるが、かかる例に限定されない。
【0172】
処理部12は、第2コンテンツの提供タイミングになったと判定した場合(ステップS16:Yes)、強調表示指定部分のマナス要因を判定し(ステップS17)、判定した結果を示す情報を含むコンテンツ(例えば、判定結果コンテンツ)を端末装置3に送信することで、判定結果コンテンツを対象者Oに提供する(ステップS18)。
【0173】
処理部12は、ステップS18の処理が終了した場合、またはコンテンツの提供タイミングになっていないと判定した場合(ステップS16:No)、動作終了タイミングになったか否かを判定する(ステップS19)。処理部12は、例えば、情報処理装置1の電源がオフにされた場合などに動作終了タイミングになったと判定する。
【0174】
処理部12は、動作終了タイミングになっていないと判定した場合(ステップS19:No)、処理をステップS10へ移行し、動作終了タイミングになったと判定した場合(ステップS19:Yes)、
図9に示す処理を終了する。
【0175】
〔5.変形例〕
判定部32は、提供部34によってユーザUに提供されたコンテンツにおいて受付部31によって強調表示の指定が受け付けられた部分である強調表示指定部分のうち予め定められた条件を満たす強調表示指定部分を判定することができる。判定部32は、予め定められた条件を満たす強調表示指定部分に限定して、マイナス要素を判定し、予め定められた条件を満たさない強調表示指定部分におけるマイナス要素を判定しないことができる。
【0176】
予め定められた条件は、例えば、強調表示の指定の総数に対する肯定的な意思を示す強調表示の指定の割合が閾値以上であるという条件、強調表示指定部分に対する他のユーザUの評価の総数に対する否定的な評価の割合が閾値以上であるという条件などであるが、かかる例に限定されない。例えば、予め定められた条件は、強調表示指定部分に対する否定的な評価に専門家による評価が含まれているという条件を含んでいてもよい。
【0177】
また、判定部32は、マイナス要素毎のスコアを強調表示指定部分の位置が下位の位置であるほど小さい値とすることができる。強調表示指定部分の位置が下位の位置とは、例えば、コンテンツのスクロール方向が下方である場合、コンテンツのうちの下方の位置である。また、判定部32は、マイナス要素毎のスコアを強調表示指定部分の指定数または指定頻度が多いほど大きい値とすることができる。
【0178】
また、提供部34は、判定部32によってマイナス要素があると判定された強調表示指定部分を削除したコンテンツをユーザUにしたり、判定部32によってマイナス要素があると判定された強調表示指定部分を修正したコンテンツをユーザUにしたりすることもできる。
【0179】
〔6.ハードウェア構成〕
上述してきた実施形態に係る情報処理装置1は、例えば
図10に示すような構成のコンピュータ80によって実現される。
図10は、実施形態に係る情報処理装置1の機能を実現するコンピュータ80の一例を示すハードウェア構成図である。コンピュータ80は、CPU81、RAM82、ROM(Read Only Memory)83、HDD(Hard Disk Drive)84、通信インターフェイス(I/F)85、入出力インターフェイス(I/F)86、およびメディアインターフェイス(I/F)87を有する。
【0180】
CPU81は、ROM83またはHDD84に記憶されたプログラムに基づいて動作し、各部の制御を行う。ROM83は、コンピュータ80の起動時にCPU81によって実行されるブートプログラム、およびコンピュータ80のハードウェアに依存するプログラムなどを記憶する。
【0181】
HDD84は、CPU81によって実行されるプログラム、および、かかるプログラムによって使用されるデータなどを記憶する。通信インターフェイス85は、ネットワークN(
図2参照)を介して他の機器からデータを受信してCPU81へ送り、CPU81が生成したデータを、ネットワークNを介して他の機器へ送信する。
【0182】
CPU81は、入出力インターフェイス86を介して、ディスプレイおよびプリンタなどの出力装置、および、キーボードまたはマウスなどの入力装置を制御する。CPU81は、入出力インターフェイス86を介して、入力装置からデータを取得する。また、CPU81は、入出力インターフェイス86を介して生成したデータを出力装置へ出力する。
【0183】
メディアインターフェイス87は、記録媒体88に記憶されたプログラムまたはデータを読み取り、RAM82を介してCPU81に提供する。CPU81は、かかるプログラムを、メディアインターフェイス87を介して記録媒体88からRAM82上にロードし、ロードしたプログラムを実行する。記録媒体88は、例えばDVD(Digital Versatile Disc)、PD(Phase change rewritable Disk)などの光学記録媒体、MO(Magneto-Optical disk)などの光磁気記録媒体、テープ媒体、磁気記録媒体、または半導体メモリなどである。
【0184】
例えば、コンピュータ80が実施形態に係る情報処理装置1として機能する場合、コンピュータ80のCPU81は、RAM82上にロードされたプログラムを実行することにより、処理部12の機能を実現する。また、HDD84には、記憶部11内のデータが記憶される。コンピュータ80のCPU81は、これらのプログラムを記録媒体88から読み取って実行するが、他の例として、他の装置からネットワークNを介してこれらのプログラムを取得してもよい。
【0185】
〔7.その他〕
また、上記実施形態において説明した各処理のうち、自動的に行われるものとして説明した処理の全部または一部を手動的に行うこともでき、あるいは、手動的に行われるものとして説明した処理の全部または一部を公知の方法で自動的に行うこともできる。この他、上記文書中や図面中で示した処理手順、具体的名称、各種のデータやパラメータを含む情報については、特記する場合を除いて任意に変更することができる。例えば、各図に示した各種情報は、図示した情報に限られない。
【0186】
また、図示した各装置の各構成要素は機能概念的なものであり、必ずしも物理的に図示の如く構成されていることを要しない。すなわち、各装置の分散・統合の具体的形態は図示のものに限られず、その全部または一部を、各種の負荷や使用状況などに応じて、任意の単位で機能的または物理的に分散・統合して構成することができる。
【0187】
例えば、上述した情報処理装置1は、端末装置とサーバコンピュータとで実現してもよく、複数のサーバコンピュータで実現してもよく、また、機能によっては外部のプラットホームなどをAPI(Application Programming Interface)やネットワークコンピューティングなどで呼び出して実現するなど、構成は柔軟に変更できる。
【0188】
また、上述してきた実施形態および変形例は、処理内容を矛盾させない範囲で適宜組み合わせることが可能である。
【0189】
〔8.効果〕
上述してきたように、実施形態に係る情報処理装置1は、受付部31と、判定部32と、調整部33とを備える。受付部31は、コンテンツの一部に対するユーザUによる強調表示の指定を受け付ける。判定部32は、コンテンツのうちの受付部31によって指定が受け付けられた部分の文字列に基づいて、受付部31によって指定が受け付けられた部分におけるマイナス要素を判定する。調整部33は、判定部32による判定結果に基づいて、コンテンツの提供頻度を調整する。これにより、情報処理装置1は、コンテンツをより適切に提供することができる。
【0190】
また、判定部32は、文字列における誤記をマイナス要素として判定する。これにより、情報処理装置1は、コンテンツをより適切に提供することができる。
【0191】
また、判定部32は、コンテンツにおけるタイトルと文字列との乖離をマイナス要素として判定する。これにより、情報処理装置1は、コンテンツをより適切に提供することができる。
【0192】
また、判定部32は、文字列における不適切な表現をマイナス要素として判定する。これにより、情報処理装置1は、コンテンツをより適切に提供することができる。
【0193】
また、判定部32は、文字列における否定的な表現をマイナス要素として判定する。これにより、情報処理装置1は、コンテンツをより適切に提供することができる。
【0194】
また、情報処理装置1は、判定部32による判定結果を含む判定結果コンテンツを提供する提供部34を備える。これにより、情報処理装置1は、コンテンツをより適切に提供することができる。
【0195】
また、提供部34は、判定部32によって判定されたマイナス要素の修正を依頼する情報を含むコンテンツを判定結果コンテンツとして提供する。これにより、情報処理装置1は、コンテンツをより適切に提供することができる。
【0196】
また、受付部31は、指定が受け付けられた部分に対する評価を受け付け、調整部33は、判定部32による判定結果と受付部31によって受け付けられた評価とに基づいて、コンテンツの提供頻度を調整する。これにより、情報処理装置1は、コンテンツをより適切に提供することができる。
【0197】
また、受付部31は、肯定的な意思を示す強調表示の指定と否定的な意思を示す強調表示の指定とを含む複数種別の指定を受け付け、調整部33は、判定部32による判定結果と受付部31によって受け付けられた強調表示の種別とに基づいて、コンテンツの提供頻度を調整する。これにより、情報処理装置1は、コンテンツをより適切に提供することができる。
【0198】
以上、本願の実施形態を図面に基づいて詳細に説明したが、これは例示であり、発明の開示の欄に記載の態様を始めとして、当業者の知識に基づいて種々の変形、改良を施した他の形態で本発明を実施することが可能である。
【0199】
また、上述してきた「部(section、module、unit)」は、「手段」や「回路」などに読み替えることができる。例えば、取得部は、取得手段や取得回路に読み替えることができる。
【符号の説明】
【0200】
1 情報処理装置
2,3 端末装置
10 通信部
11 記憶部
12 処理部
20 ユーザ情報記憶部
21 コンテンツ記憶部
22 強調表示情報記憶部
30 取得部
31 受付部
32 判定部
33 調整部
34 提供部
100 情報処理システム
N ネットワーク