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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024180104
(43)【公開日】2024-12-26
(54)【発明の名称】照明機器及びカメラユニット
(51)【国際特許分類】
   H05B 47/125 20200101AFI20241219BHJP
   F21S 8/00 20060101ALI20241219BHJP
   F21V 23/00 20150101ALI20241219BHJP
   F21V 33/00 20060101ALI20241219BHJP
   F21V 23/04 20060101ALI20241219BHJP
   H05B 47/19 20200101ALI20241219BHJP
   H04N 7/18 20060101ALI20241219BHJP
   F21Y 115/10 20160101ALN20241219BHJP
【FI】
H05B47/125
F21S8/00 110
F21V23/00 115
F21V23/00 120
F21V33/00 400
F21V23/04 500
H05B47/19
H04N7/18 U
F21Y115:10
【審査請求】未請求
【請求項の数】11
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023099557
(22)【出願日】2023-06-16
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用申請有り オーデリック株式会社が令和5年5月30日に発行した刊行物「HABITATION+STRUCTURAL LIGHTING 2023-2024 Vol.193」に掲載 オーデリック株式会社が令和5年6月12日に自らのウェブサイトにて公開
(71)【出願人】
【識別番号】000103633
【氏名又は名称】オーデリック株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001612
【氏名又は名称】弁理士法人きさらぎ国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】日輪 孝明
(72)【発明者】
【氏名】本多 敦史
(72)【発明者】
【氏名】新村 黎輝
(72)【発明者】
【氏名】下山田 敬
(72)【発明者】
【氏名】溝谷 康二
(72)【発明者】
【氏名】西脇 海里
【テーマコード(参考)】
3K014
3K273
5C054
【Fターム(参考)】
3K014AA01
3K014GA03
3K014RB00
3K273PA01
3K273PA03
3K273PA04
3K273PA06
3K273PA09
3K273QA07
3K273QA25
3K273QA36
3K273RA02
3K273SA04
3K273SA05
3K273SA21
3K273SA38
3K273SA39
3K273SA46
3K273SA57
3K273TA03
3K273TA05
3K273TA15
3K273TA18
3K273TA40
3K273TA49
3K273TA54
3K273TA57
3K273TA62
3K273TA68
3K273UA17
3K273UA22
5C054CA04
5C054CC02
5C054CE02
5C054CF06
5C054HA19
(57)【要約】
【課題】カメラの撮影の自由度を向上できる照明機器及びカメラユニットを提供する。
【解決手段】発光部を有する照明部と、該照明部の周囲を撮影可能なカメラ部と、前記照明部及び前記カメラ部を制御可能な制御部と、電源部とを備え、前記制御部は、前記カメラ部の撮影した映像データから所定の対象物を検知する対象検知処理と、前記対象検知処理に基づいて前記照明部を制御する照明制御処理とを実行可能に構成されており、前記電源部は、外部電源に直接接続可能に構成されている。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
発光部を有する照明部と、
該照明部の周囲を撮影可能なカメラ部と、
前記照明部及び前記カメラ部を制御可能な制御部と、
電源部と
を備え、
前記制御部は、
前記カメラ部の撮影した映像データから所定の対象物を検知する対象検知処理と、
前記対象検知処理に基づいて前記照明部を制御する照明制御処理と
を実行可能に構成されており、
前記電源部は、外部電源に直接接続可能に構成されている
ことを特徴とする照明機器。
【請求項2】
前記制御部は、前記映像データから人体を検知可能に構成されている
ことを特徴とする請求項1に記載の照明機器。
【請求項3】
前記制御部は、前記映像データから動体を検知可能に構成されている
ことを特徴とする請求項1に記載の照明機器。
【請求項4】
ユーザの端末と通信可能な通信部を備え、
前記通信部は、前記制御部が前記所定の対象物を検知した場合には、前記ユーザの前記端末に通知を送信可能に構成されている
ことを特徴とする請求項1~3のいずれか1項に記載の照明機器。
【請求項5】
前記カメラ部は、前記照明部の照明光の照射方向と異なる方向を撮影可能に構成されている
ことを特徴とする請求項1~3のいずれか1項に記載の照明機器。
【請求項6】
前記照明部を含む筐体と、
前記筐体と前記カメラ部を接続する接続部と
を更に備え、
前記カメラ部は、前記接続部を介して前記筐体に回動可能に取り付けられている
ことを特徴とする請求項1~3のいずれか1項に記載の照明機器。
【請求項7】
前記接続部は、前記カメラ部側又は前記筐体側のいずれか一方に設けられる球体部と、前記カメラ部側又は前記筐体側のいずれか他方に設けられ、前記球体部を回動自由に保持する球受部とで構成される球対偶部を含む
ことを特徴とする請求項6に記載の照明機器。
【請求項8】
前記筐体は、前記球体部を挿通可能な接続孔が設けられており、
前記接続部は、前記球体部と前記接続孔の間に配置される封止部材を更に含み、前記球体部と前記接続孔の隙間が前記封止部材により封止されている
ことを特徴とする請求項7に記載の照明機器。
【請求項9】
前記接続部は、前記封止部材の摺動抵抗により、前記カメラ部の撮影方向を調整可能に構成されている
ことを特徴とする請求項8に記載の照明機器。
【請求項10】
発光部を有する照明部と、
該照明部に取り付け可能なカメラユニットと
を備え、
前記カメラユニットは、
前記照明部の周囲を撮影可能なカメラ部と、
前記照明部及び前記カメラ部を制御可能な制御部と、
電源部と
を含み、
前記制御部は、
前記カメラ部の撮影した映像データから所定の対象物を検知する対象検知処理と、
前記対象検知処理に基づいて前記照明部を制御する照明制御処理と
を実行可能に構成されており、
前記電源部は、外部電源に直接接続可能に構成されている
ことを特徴とする照明機器。
【請求項11】
照明機器に取り付け可能なカメラユニットであって、
前記照明機器の周囲を撮影可能なカメラ部と、
前記照明機器及び前記カメラ部を制御可能な制御部と、
電源部と
を含み、
前記制御部は、
前記カメラ部の撮影した映像データから所定の対象物を検知する対象検知処理と、
前記対象検知処理に基づいて前記照明機器を制御する照明制御処理と
を実行可能に構成されており、
前記電源部は、外部電源に直接接続可能に構成されている
ことを特徴とするカメラユニット。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、照明機器及びカメラユニットに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、親用光源ユニットが装着された親機と、子用光源ユニットが装着された子機とを備え、親機及び子機が外玄関周辺の全体を照射できるように、間隔をおいて天井壁に取り付けられているポーチライトがある(例えば、特許文献1)。親機は、受電した商用電力を変換して直流電力を出力する電源ユニットを備え、親用光源ユニットは、電源ユニットに接続される。子機は、子用光源ユニットが親用光源ユニットと共に電源ユニットに対して直列接続となる状態で、親機に電気的に接続され、子用光源ユニットは、親機の電源ユニットを経て直流電流を受電する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2014-32824号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
セキュリティの観点から、従来のポーチライトと組み合わせて玄関等に監視カメラを設置することが想定される。しかしながら、従来のポーチライト及び監視カメラでは、ポーチライトとは別に監視カメラの電源を確保する必要があり、監視カメラの設置場所、ひいては撮影できる場所や方向が制限されるという問題がある。
【0005】
本発明はこのような課題に鑑みなされたものであり、カメラの撮影の自由度を向上できる照明機器及びカメラユニットを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明に係る照明機器は、発光部を有する照明部と、該照明部の周囲を撮影可能なカメラ部と、前記照明部及び前記カメラ部を制御可能な制御部と、電源部とを備え、前記制御部は、前記カメラ部の撮影した映像データから所定の対象物を検知する対象検知処理と、前記対象検知処理に基づいて前記照明部を制御する照明制御処理とを実行可能に構成されており、前記電源部は、外部電源に直接接続可能に構成されていることを特徴とする。
【0007】
本発明に係る照明機器において、前記制御部は、前記映像データから人体を検知可能に構成されてもよい。
【0008】
本発明に係る照明機器において、前記制御部は、前記映像データから動体を検知可能に構成されてもよい。
【0009】
本発明に係る照明機器は、ユーザの端末と通信可能な通信部を備え、前記通信部は、前記制御部が前記所定の対象物を検知した場合には、前記ユーザの前記端末に通知を送信可能に構成されてもよい。
【0010】
本発明に係る照明機器において、カメラ部は、前記照明部の照明光の照射方向と異なる方向を撮影可能に構成されてもよい。
【0011】
本発明に係る照明機器は、前記照明部を含む筐体と、前記筐体と前記カメラ部を接続する接続部とを更に備え、前記カメラ部は、前記接続部を介して前記筐体に回動可能に取り付けられてもよい。
【0012】
本発明に係る照明機器において、前記接続部は、前記カメラ部側又は前記筐体側のいずれか一方に設けられる球体部と、前記カメラ部側又は前記筐体側のいずれか他方に設けられ、前記球体部を回動自由に保持する球受部とで構成される球対偶部を含んでもよい。
【0013】
本発明に係る照明機器において、前記筐体は、前記球体部を挿通可能な接続孔が設けられており、前記接続部は、前記球体部と前記接続孔の間に配置される封止部材を更に含み、前記球体部と前記接続孔の隙間が前記封止部材により封止されていてもよい。
【0014】
本発明に係る照明機器において、前記接続部は、前記封止部材の摺動抵抗により、前記カメラ部の撮影方向を調整可能に構成されてもよい。
【0015】
本発明に係る照明機器は、発光部を有する照明部と、該照明部に取り付け可能なカメラユニットとを備え、前記カメラユニットは、前記照明部の周囲を撮影可能なカメラ部と、前記照明部及び前記カメラ部を制御可能な制御部と、電源部とを含み、前記制御部は、前記カメラ部の撮影した映像データから所定の対象物を検知する対象検知処理と、前記対象検知処理に基づいて前記照明部を制御する照明制御処理とを実行可能に構成されており、前記電源部は、外部電源に直接接続可能に構成されていることを特徴とする。
【0016】
本発明に係るカメラユニットは、照明機器に取り付け可能なカメラユニットであって、前記照明機器の周囲を撮影可能なカメラ部と、前記照明機器及び前記カメラ部を制御可能な制御部と、電源部とを含み、前記制御部は、前記カメラ部の撮影した映像データから所定の対象物を検知する対象検知処理と、前記対象検知処理に基づいて前記照明機器を制御する照明制御処理とを実行可能に構成されており、前記電源部は、外部電源に直接接続可能に構成されていることを特徴とする。
【発明の効果】
【0017】
本発明によれば、カメラの撮影の自由度を向上できる照明機器及びカメラユニットを提供することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
図1】本発明の第1実施形態に係る照明機器を示す概略図
図2】第1実施形態に係る照明機器のカメラユニットを取り外した状態を示す概略図
図3】第1実施形態に係るカメラユニットを示す概略図
図4】第1実施形態に係る照明機器を示す機能ブロック図
図5】第1実施形態に係るカメラユニットを示す断面図
図6】第1実施形態に係るカメラユニットのユニット本体を示す概略図
図7】第1実施形態に係るカメラユニットの接続部を示す分解図
図8】第1実施形態に係るカメラユニットの接続部の封止部材を示す断面図
図9】第1実施形態に係るカメラユニットを示す側面図
図10】第1実施形態に係るカメラユニットを垂直方向上方に回転させた状態を示す側面図
図11】第1実施形態に係る接続部の一部を拡大した断面図
図12】第1実施形態に係るカメラユニットを垂直方向下方に回転させた状態を示す側面図
図13】第1実施形態に係るカメラユニットを垂直方向に回転させた状態の接続部の一部を拡大した断面図
図14】第1実施形態に係るカメラユニットを示す平面図
図15】第1実施形態に係るカメラユニットを水平方向に回頭させた状態を示す平面図
図16】第1実施形態に係るカメラユニットを水平方向に回頭させた状態の接続部の一部を拡大した断面図
図17】第1実施形態に係るカメラユニットの撮影方向を示す概略図
図18A】第1実施形態に係る照明機器と建物の配線を示す概略図
図18B】第1実施形態に係る照明機器内の配線を示すブロック図
図19】第1実施形態に係るカメラユニットのユニット本体を示す底面図
図20A】第1実施形態に係る切替スイッチを示す概略図
図20B】第1実施形態に係る切替スイッチと動作モードの関係を示す概略図
図21】第1実施形態に係る人体検知の一例を示す図
図22】第1実施形態に係る人体検知の一例を示す図
図23】第1実施形態に係る人体検知の一例を示す図
図24】第1実施形態に係る照明機器の使用例を示す概略図
図25】第1実施形態に係る録画モードの通常録画を示す模式図
図26】第1実施形態に係る録画モードのイベント録画を示す模式図
図27】第1実施形態に係る録画モードの通常+イベント録画を示す模式図
図28】第1実施形態に係る照明機器の処理の一例を示すフローチャート
図29】第1実施形態に係る照明機器の終日ON/OFFモードを示すフローチャート
図30】第1実施形態に係る照明機器の夜間ON/OFFモードを示すフローチャート
図31】第1実施形態に係る照明機器の調光モードを示すフローチャート
図32】第1実施形態に係る照明機器の連続点灯モードを示すフローチャート
図33】第1実施形態に係る照明機器の無点灯モードを示すフローチャート
図34】第2実施形態に係る照明機器を示す機能ブロック図
【発明を実施するための形態】
【0019】
以下、本発明を実施するための最良の実施形態について、図面を用いて説明する。なお、以下の実施形態は、各請求項に係る発明を限定するものではなく、また、実施形態の中で説明されている特徴の組み合わせの全てが発明の解決手段に必須であるとは限らない。また、図面は、本発明を示すために適宜強調や省略、比率の調整を行った模式的な図となっており、実際の形状や位置関係、比率とは異なる場合がある。
【0020】
[第1実施形態に係る照明機器の構成]
まず、図1を参照して、第1実施形態に係る照明機器1を概説する。第1実施形態に係る照明機器1は、図1に示すように、発光部12を有する照明部10と、該照明部10に取り付け可能なカメラユニット100とを備える。第1実施形態において、照明機器1は、図1に示すように、照明部10を1つだけ備えてもよいし、例えば、図17に示すように、照明部10を複数備えてもよい。
【0021】
第1実施形態に係る照明機器1は、建物の任意の位置や屋外の設置物等に取り付けられる。具体的には、照明機器1は、例えば、住宅の玄関口や、勝手口、軒下、門、駐車場等に取り付けられる。また、照明機器1は、マンションやアパート等の集合住宅であったり、老人ホームや、サービス付き高齢者住宅、グループホーム等の介護福祉施設であったり、オフィスビル等の特定多数の人が往来する建物の出入り口や、各フロアの出入り口等に取り付けられる。
【0022】
さらに、照明機器1は、病院、学校、美術館、博物館及び図書館等の公共施設や、飲食店、小売店、宿泊施設及びショールーム等の不特定多数の人が往来する建物の出入り口や敷地内に取り付けられる。またさらに、路上の街灯や、電信柱、ポール等に取り付けられ、商店街や工事現場等にも設置され得る。
【0023】
照明部10は、調光機能及び調色機能を備えており、発光部12の照度、色温度及び発光色を変更可能に構成されている。発光部12の照度、色温度及び発光色は、後述する制御部200の後述する照明制御部230によって制御される。第1実施形態において、発光部12は、交換可能なLED電球であるが、これに限定されない。例えば、発光部12は、一体型のLED照明等であってもよい。
【0024】
また、照明部10は、図2に示すように、発光部12を取り付け可能な筐体14を含む。筐体14は、発光部12を電気的に接続可能な口金16と、カメラユニット100を取り付け可能なユニット格納部18を有する。ユニット格納部18は、取付金具により建物の壁面や天井等に取付可能に構成されている。
【0025】
また、ユニット格納部18の内面には、後述するユニット側電子接点と電気的に接続可能な照明側電子接点(図示せず)が設けられている。照明側電子接点は、照明部10の配線に接続されており、ユニット格納部18にカメラユニット100を取り付けた際に、ユニット側電子接点と照明側電子接点が電気的に接続されることにより、照明部10に電力が供給される。
【0026】
なお、第1実施形態において、照明部10は、ポーチライトであるが、これに限定されず、スポットライトや、ダウンライト、シーリングライト等の種々の照明器具であってもよい。また、第1実施形態において、照明器具には、住宅用照明器具の他に施設用照明器具も含まれる。さらに、ポーチライトの形状は、図1に示す丸型に限定されず、スクエア型等であってもよい。
【0027】
[第1実施形態に係るカメラユニットの構成]
カメラユニット100は、図3に示すように、照明部10の周囲を撮影可能なカメラ部110と、ユニット本体102と、ユニット本体102とカメラ部110を接続する接続部104を含む。また、カメラユニット100は、図4に示すように、照明部10及びカメラ部110を制御可能な制御部200と、電源部30とを含む。さらに、カメラユニット100は、記憶部300と、照度センサ40と、赤外(IR)LED50と、通信部60と、インジケータ70と、マイク80と、切替スイッチ90とを含む。またさらに、カメラユニット100は、スピーカ(図示せず)を含んでもよい。
【0028】
ユニット本体102は、制御部200と、電源部30と、記憶部300と、通信部60とを格納する。第1実施形態において、制御部200と電源部30は、図5に示すように、対向して配置されている。また、ユニット本体102は、図6に示すように、照度センサ40と、インジケータ70と、マイク80と、切替スイッチ90とが取り付けられている。さらに、ユニット本体102は、図6に示すように、接続部104の後述する球体部105を挿通可能な接続孔102aが設けられている。接続孔102aは、球体部105の後述する球部105aよりも大きい径を有する。
【0029】
さらに、ユニット本体102は、電源部30の配線に接続しているユニット側電子接点(図示せず)が設けられている。ユニット側電子接点は、照明部10の照明側電子接点と対応する位置に配置されている。このような構成を備えることにより、ユニット格納部18にカメラユニット100を取り付けるだけで外部電源から電源部30を介して照明部10に電力を供給することができ、カメラユニット100の組み込みが簡潔にできるという利点を有している。
【0030】
接続部104は、図5及び図7に示すように、カメラ部110側に設けられる球体部105と、ユニット本体102側に設けられ、球体部105を回動自由に保持する球受部107とで構成される球対偶部を含む。また、接続部104は、球体部105と接続孔102aの間に配置される封止部材108を更に含む。球体部105と接続孔102aの隙間は、図5に示すように、全て封止部材108により封止されている。
【0031】
球体部105は、図5図7及び図13に示すように、接続孔102aよりも径の小さい球部105aと、球部105aよりも径の小さい軸部105bを含む。また、球体部105は、球部105aの一部に突起105c(図11等参照)が設けられている。球部105a及び軸部105bは、図5に示すように、配線を挿通可能な配線孔が設けられている。配線孔は、周面の少なくとも一部(本実施形態では後方側の面)が、軸部105bの中間部から球部105aの端部にかけて径方向外側に向けて傾斜するテーパ状に形成されている。このような構成を備えることにより、カメラ部110を後述するように垂直方向に回転させた際に、配線孔の内部で湾曲した配線に負荷がかかりにくくなり、配線が断線することを防止できる。
【0032】
第1実施形態において、球体部105は、図9に示すように、カメラ部110がユニット本体102の底面に対して20°下方を向くようにカメラ部110に取り付けられているがこれに限定されない。
【0033】
球受部107は、球体部105と対向する面(下面)に球体部105の球状と対応する開口が設けられている。また、球受部107は、球体部105と対向しない面(上面)まで下面の開口から貫通孔が設けられている。上面側の開口は、配線と挿通可能な径であれば種々の任意の構成を採用可能である。さらに、球受部107は、カメラ部110の前方側の上面の一部が上面側の開口を覆うように半ドーム状に構成されている。このような構成を備えることにより、カメラ部110を垂直方向に回転させた際に、配線が断線することを防止することができる。
【0034】
封止部材108は、弾性変形可能に構成されており、図5に示すように、球体部105を挿通可能な径の貫通孔が設けられている。封止部材108は、図8に示すように、断面が略テーパ形状に構成されており、第1段差部108aと第2段差部108bを含む。第1段差部108aの外径は、接続孔102aよりも大きく、第1段差部108aの内径は、球体部105の球部105aよりも大きい。
【0035】
また。第2段差部108bの外径は、接続孔102aよりも小さく、第2段差部108bの内径は、球体部105の球部105aよりも小さく、球体部105の軸部105bよりも大きい。さらに、第2段差部108bの内径は、球部105aが挿通される際に弾性変形することにより、球部105aを挿通可能な径に拡開可能に構成されている。
【0036】
封止部材108は、例えば、シリコーンゴムや、エチレンプロピレンゴム(EPDM)、フッ素ゴム等で構成されている。第1実施形態において、封止部材108は、後述する封止部材108の摺動抵抗によるカメラ部110の撮影方向の調整の観点からシリコーンゴムが好ましいが、これに限定されない。
【0037】
このような構成を備える接続部104は、球体部105をユニット本体102の接続孔102aの下方から挿通後、封止部材108と球受部107を接続孔102aの上方から取り付け、その後、球体部105を下方に引っ張ることで、球体部105と接続孔102aの隙間が全て封止部材108により封止され、ユニット本体102とカメラ部110が接続される。また、接続部104は、封止部材108の摺動抵抗により、カメラ部110の撮影方向を調整可能に構成されている。
【0038】
カメラ部110は、図9及び図12に示すように、接続部104を介してユニット本体102の底面に対して最大で下方に48°まで回転可能である。図11は、図10の一部(領域A)を拡大した断面図である。カメラ部110は、図10及び図11に示すように、ユニット本体102の底面に対して17.5°下方を向いた状態で、球体部105の突起105cが球受部107に当接しており、それよりも上方に回転不可能に係止される。
【0039】
図13は、図12の一部(領域B)を拡大した断面図である。カメラ部110を垂直方向に回転させると、図13に示すように、ユニット本体102の底面に対して45°下方を向いた状態で、球体部105の軸部105bの後方が接続孔102aの縁に干渉し、それよりも下方に回転不可能に係止される。
【0040】
また、カメラ部110は、図14及び15に示すように、ユニット本体102の平面視の長手方向と直交する方向、すなわち、ユニット本体102の正面方向から接続部104を介して水平方向に左右それぞれ最大で92°まで回頭可能である。図16は、図15の一部(領域C)を拡大した断面図である。カメラ部110は、図16に示すように、ユニット本体102に対して92°右側を向いた状態で、球体部105の突起105cが球受部107に当接しており、それよりも右向きに回頭不可能に係止される。
【0041】
第1実施形態におけるカメラ部110は、このように回転範囲及び回頭範囲が制限されていることにより、内部の配線が回転時及び回頭時に断線することを防ぐことができるという利点を有している。
【0042】
カメラ部110は、レンズ120と、イメージセンサ130と、レンズ120とイメージセンサ130の間に配置されるIRカットフィルタ140とを含む。また、カメラ部110は、図5に示すように、フロントパネル110aが赤外線透過樹脂で構成されており、フロントパネル110aの内側に赤外LED50が取り付けられている。
【0043】
カメラ部110の視野角は、垂直視野角が約40°~70°であることが好ましく、水平視野角が約80°~130°であることが好ましい。第1実施形態において、カメラ部110の垂直視野角は、図9に示すように、65°であり、カメラ部110の水平視野角は、図14に示すように、125°であるがこれに限定されない。
【0044】
第1実施形態において、カメラ部110は、カメラ部110の垂直視野角と、垂直方向の可動範囲とを併せることにより、垂直方向は、最大で95.5°の範囲が撮影可能である。また、カメラ部110は、カメラ部110の水平視野角と、水平方向の可動範囲とを併せることにより、水平方向は、最大で309°の範囲が撮影可能となる。
【0045】
カメラ部110は、照明部10の照明光の照射方向と異なる方向を撮影可能に構成されている。具体的には、カメラ部110は、接続部104を介してユニット本体102に対し回動可能に取り付けられており、図17に示すように、カメラ部110の撮影方向を照明部10の照明光の照射方向と異なる方向に設定することができる。
【0046】
このような構成を備えることにより、例えば、照明部10は玄関のドア付近を照らし、カメラ部110は、住宅敷地内の駐車場や門の周辺を撮影可能であり、ドアの前まで人が近づく前に人体を検知し、照明部10を点灯させること等ができる。
【0047】
IRカットフィルタ140は、約700nm~1000nmの赤外光をカットするように構成されている。また、IRカットフィルタ140は、制御部200の後述するカメラ制御部250の撮影制御部252によりON/OFFを切り替え可能に構成されている。カメラ部110は、日中は、IRカットフィルタ140がONの状態で可視カメラとして映像を撮影し、夜間は、IRカットフィルタ140がOFFの状態で赤外線カメラとして映像を撮影する。
【0048】
電源部30は、外部電源に直接接続可能に構成されている。第1実施形態において、「直接接続可能」とは、差込プラグ及びコンセント等の配線用差込接続器を用いずに所謂Fケーブル(VVFケーブル、600Vビニル絶縁ビニルシースケーブル)等の屋内用電線により、低圧屋内配線IWに直接結線することをいう。
【0049】
電源部30は、AC/DCコンバータ32を有し、図18Aに示すように、低圧屋内配線IW等に接続される。例えば、電源部30は、図18Bに示すように、低圧屋内配線IWの交流100V又は交流200Vを直流12Vに変換(降圧)し、カメラ部110や制御部200等の照明機器1の各部に電力を供給する。また、電源部30は、交流100V又は交流200Vのまま照明部10に電力を供給する。
【0050】
照度センサ40は、照明機器1の周囲の照度を測定する。照度センサ40の測定値は、制御部200に送信される。
【0051】
赤外LED50は、例えば、ピーク波長が850nmのLED光源である。赤外LED50は、制御部200のカメラ制御部250の撮影制御部252によって点灯及び消灯が制御される。具体的には、カメラ部110が低照度下(夜間)で撮影する際に点灯するように構成されている。第1実施形態において、赤外LED50は、対角上に2箇所配置されているが、赤外LED50の数及び配置はこれに限定されず、種々の任意の数及び配置を採用可能である。
【0052】
なお、赤外LED50のLED光源は、上述した構成に限定されず、ピーク波長が約850nm~940nmのLED光源であれば、種々の任意の構成を採用可能である。
【0053】
インジケータ70は、LED光源等を含み、その点灯状態によって録画状態を示すように構成されている。例えば、録画停止中は消灯し、録画中は緑色で点灯し、問題発生時は赤色で点灯するように構成される。問題発生時とは、例えば、後述するリムーバブルメディアの書き込みエラーや、リムーバブルメディアの未検出(入れ忘れ)、リムーバブルメディアの未フォーマット、リムーバブルメディアのフォーマット異常等である。
【0054】
マイク80は、カメラ部110の撮影時に照明機器1の周囲の音を収音するように構成されている。また、このような構成を備えることにより、制御部200のカメラ制御部250の後述する録画処理部256は、マイク80の収音をトリガーとして録画を開始することも可能である。
【0055】
切替スイッチ90は、例えば、スライドスイッチや、トグルスイッチ、タクトスイッチ等である。第1実施形態において、切替スイッチ90は、図19に示すように、照明機器1の後述する動作モードを切り替えるモード切替スイッチ92と、照度の閾値設定を切り替える閾値切替スイッチ94とを含む。また、切替スイッチ90は、録画処理部256の録画モードを切り替える録画切替スイッチ96を更に含んでもよい。このような構成を備えることにより、ユーザは、照明機器1の各種設定を視覚的に簡単に認識することができる。
【0056】
第1実施形態において、モード切替スイッチ92及び閾値切替スイッチ94は、図20Aに示すように、スライドスイッチであり、それぞれ、左、右、真ん中の3段階で切替可能に構成されている。閾値切替スイッチ94が左側にある場合、照明制御部230及びカメラ制御部250の照度センサ40の測定値に基づく判定機能及び制御機能がOFFになる。閾値切替スイッチ94が真ん中にある場合、照明制御部230及びカメラ制御部250は、後述する第1の所定の閾値(30lx)で照度センサ40の測定値が所定の閾値未満であるか否かを判定する。閾値切替スイッチ94が右側にある場合、照明制御部230及びカメラ制御部250は、後述する第2の所定の閾値(10lx)で照度センサ40の測定値が所定の閾値未満であるか否かを判定する。
【0057】
なお、閾値切替スイッチ94の位置と照度の所定の閾値との関係は、上述した構成に限定されず、種々の任意の構成を採用可能である。例えば、照明制御部230及びカメラ制御部250は、閾値切替スイッチ94が真ん中にある場合、第2の所定の閾値で判定し、右側にある場合、第1の所定の閾値で判定してもよい。
【0058】
第1実施形態において、切替スイッチ90は、図20Bに示すように、モード切替スイッチ92と閾値切替スイッチ94の位置の組み合わせにより、照明機器1の後述する動作モードを切り替え可能に構成されている。具体的には、閾値切替スイッチ94が左側にあり、モード切替スイッチ92も左側にある場合、動作モードは、後述する(1)終日ON/OFFモードになる。また、閾値切替スイッチ94が左側にあり、モード切替スイッチ92が真ん中にある場合、動作モードは、後述する(4)連続点灯モードになる。
【0059】
またさらに、閾値切替スイッチ94が左側にあり、モード切替スイッチ92が右側にある場合、動作モードは、後述する(5)無点灯モードになる。また、閾値切替スイッチ94が真ん中又は右側にあり、モード切替スイッチ92が左側にある場合、動作モードは、後述する(2)夜間ON/OFFモードになる。
【0060】
さらに、閾値切替スイッチ94が真ん中又は右側にあり、モード切替スイッチ92が真ん中にある場合、動作モードは、後述する(6)6時間点灯モードになる。またさらに、閾値切替スイッチ94が真ん中又は右側にあり、モード切替スイッチ92が右側にある場合、動作モードは、後述する(3)調光モードになる。
【0061】
なお、動作モードの切替は、モード切替スイッチ92と閾値切替スイッチ94の位置の組み合わせに限定されず、モード切替スイッチ92のみで切り替え可能に構成されてもよい。
【0062】
記憶部300は、主記憶装置310と補助記憶装置330を含む。主記憶装置310は、カメラ部110が撮影した映像データの後述するエンコードバッファと、後述するファイルバッファとを格納する。エンコードバッファ及びファイルバッファは、一時的に格納される。また、主記憶装置310は、照明機器1の各部の制御に必要なプログラムを格納する。
【0063】
補助記憶装置330は、後述する録画データを格納する。本実施形態において、補助記憶装置330は、リムーバブルメディアであるが、これに限定されない。なお、補助記憶装置330は、照明機器1を小型化する観点から、microSDカードが好ましいが、これに限定されず、SDカードや、USBメモリ、HDD、SSD等であってもよい。
【0064】
通信部60は、ユーザのスマートフォンやタブレット端末、PC端末、スマートウォッチ等の端末と接続可能に構成されており、制御部200が所定の対象物を検知した場合には、ユーザの端末に通知を送信可能に構成されている。また、通信部60は、通知と共にカメラ部110が撮影した映像データや画像を送信してもよい。
【0065】
さらに、カメラユニット100がスピーカを含む場合、例えば、居住者の不在時に来客や宅配業者等を検知した際に、通知をするだけでなく、照明機器1及びユーザの端末を介して音声通話やビデオ通話により応対することができる。
【0066】
第1実施形態において、通信部60は、有線LANや2.4GHz,5GHz帯の無線LAN等により、ルータを介してユーザの端末と接続するように構成されているが、これに限定されず、4G、LTE、5G等の移動体通信網の通信機能や電話回線によりスマートフォン等の機器に接続してもよい。
【0067】
このような構成を備えることにより、ユーザは、自身の端末でカメラ部110が撮影した映像データをリアルタイムで確認することができる。さらに、照明機器1は、居住者の外出又は帰宅を検知した際に、他の居住者や親族の端末にその旨を通知してもよい。このような構成を備えることにより、例えば、ユーザは、照明機器1からの通知を利用して子供の帰宅状況の確認や、認知症の高齢者の徘徊の見守りが可能となる。
【0068】
また、通信部60は、Bluetooth(登録商標)等の近距離無線通信により、他の照明機器400の通信部と接続可能に構成されてもよい。このような構成を備えることにより、照明機器1は、メッシュ型のネットワークを構築することが可能であり、通信に複数経路を利用することができる。照明機器1は、他の照明機器400とお互いが通信範囲外にある場合でも、同一ネットワークに属する照明機器であれば、複数のコネクションを利用することで、照明機器間の通信が可能になる。また、照明機器1は、このような構成を備えることにより、例えば、制御部200のカメラ制御部250の後述する画像処理部254がユーザの帰宅を検知した際に、他の照明機器400との連携し、ユーザの通過経路に沿って順次室内の照明機器を点灯させる等の特殊な点灯制御を実行することができる。
【0069】
さらに、通信部60は、無線LAN等の近距離無線通信により、通信機能を備える家電製品や住宅設備と通信可能に構成されている。具体的には、通信部60は、ECHONET Lite(登録商標)等の通信プロトコルにより、スマートスピーカや、スマートリモコン、ホームゲートウェイ等を介して家電製品や住宅設備と通信する。
【0070】
このような構成を備えることにより、照明機器1は、例えば、カメラ制御部250の画像処理部254がユーザの外出又は帰宅を検知した際に、エアコン等の家電製品の電源をON/OFFすることができる。また、ユーザの外出を検知した際に、通信機能を備える車庫の電動シャッタを開閉することができる。さらに、照度センサ40が所定の閾値以下の照度を検出した際に窓用のシャッタを閉じ、所定の閾値以上の照度を検出した際にシャッタを開けることができる。すなわち、照明機器1は、スマートホームを構成する他の機器と連動可能である。
【0071】
またさらに、ユーザの外出又は帰宅を検知した際に、ドアの鍵(スマートロック)の開閉をすることができる。また、照明機器1は、居住者全員の外出を検知した後に、ドアの鍵が開いていた場合や、他の照明機器400や家電製品の電源の消し忘れがあった場合にユーザの端末に通知することができる。さらに、消し忘れを検知した場合に自動的にドアを施錠したり、他の照明機器400や家電製品の電源をOFFにしたりしてもよい。
【0072】
制御部200は、図3に示すように、主制御部210と、照明制御部230と、カメラ制御部250と、通信制御部270とを含む。主制御部210は、照明機器1の動作モードの選択と、照度の閾値設定の選択及び録画処理部256の録画モードの選択とを切替スイッチ90の操作から受け付ける。
【0073】
照明制御部230は、点灯制御部232と、調光制御部234と、調色制御部236とを有する。点灯制御部232は、発光部12の点灯及び消灯を制御可能に構成されている。調光制御部234は、発光部12の照度を制御可能に構成されている。調色制御部236は、発光部12の色温度及び発光色を制御可能に構成されている。
【0074】
照明制御部230は、後述する対象検知処理に基づいて照明部10を制御する照明制御処理を実行可能に構成されている。例えば、点灯制御部232は、照明部10の発光部12が消灯した状態でカメラ制御部250の画像処理部254が所定の対象物を検知すると、発光部12を点灯させる。また、調光制御部234は、照明部10の発光部12が低照度で点灯した状態で画像処理部254が所定の対象物を検知すると、発光部12の照度を上げる。
【0075】
また、照明制御部230は、カメラ制御部250の画像処理部254が異常を検知した場合に、発光部12を明滅させてもよい。このような構成を備えることにより、例えば、不法侵入者等に対し、フラッシュ光により威嚇や警告ができると共に、周囲に対しても光により異常事態の発生を報知することができる。また、カメラユニット100は、スピーカを含む場合、光と併せて音により警告や報知等ができる。
【0076】
また、照明制御部230は、照度センサ40の測定値に基づいて照明部10を制御可能に構成されている。具体的には、照明部10が消灯状態の際に、照度センサ40の測定値が所定の閾値(例えば、10lx~50lx)未満と判定した場合には、照明部10を点灯するように構成されている。また、照明部10が点灯状態の際に、照度センサ40の測定値が所定の閾値以上と判定した場合には、照明部10を消灯するように構成されている。所定の閾値は、例えば、10lxと30lx等、複数登録されており、ユーザが複数の所定の閾値の中から任意の所定の閾値を選択してもよい。
【0077】
照明機器1は、このような構成を備えることにより、例えば、夜が明けて明るくなると、自動的に照明部10を消灯し、夕方に暗くなり始めると自動的に照明部10を点灯させることができる。
【0078】
さらに、照明制御部230は、カメラ部110が取得したデータに基づいて照明部10を制御してもよい。具体的には、例えば、照明部10が消灯状態の際に、カメラ部110のイメージセンサ130への光の入力レベルが所定の閾値未満と判定した場合には、照明部10を点灯するように構成される。また、照明部10が点灯状態の際に、イメージセンサ130への光の入力レベルが所定の閾値以上と判定した場合には、照明部10を消灯するように構成される。
【0079】
またさらに、照明制御部230は、照度センサ40の測定値や映像データに基づいて照明部10を制御せずに、予め設定されたスケジュールに基づいて照明部10を制御してもよい。スケジュールは、時間帯ごとに消灯状態又は点灯状態が設定されており、点灯状態の時間帯は、異なる照度が設定されていてもよい。また、スケジュールは、各季節の日照時間に合わせて季節ごとに異なる設定がされていてもよい。
【0080】
カメラ制御部250は、撮影制御部252と、画像処理部254と、録画処理部256とを有する。撮影制御部252は、照度センサ40の測定値に基づいてカメラ部110の撮影モードを切り替え可能に構成されている。具体的には、撮影制御部252は、照度センサ40の測定値が所定の閾値(例えば、10lx~50lx)未満の値と判定した場合には、撮影モードをモノクロモードにするように構成されている。また、撮影制御部252は、照度センサ40の測定値が所定の閾値以上と判定した場合には、撮影モードをカラーモードにするように構成されている。
【0081】
また、撮影制御部252は、照度センサ40の測定値に基づいてIRカットフィルタ140のON/OFFを制御可能に構成されている。具体的には、撮影制御部252は、照度センサ40の測定値が所定の閾値(例えば、10lx~50lx)未満の値と判定した場合には、IRカットフィルタ140を有効にするように構成されている。また、撮影制御部252は、照度センサ40の測定値が所定の閾値以上と判定した場合には、IRカットフィルタ140を無効にするように構成されている。
【0082】
さらに、撮影制御部252は、照度センサ40の測定値に基づいて赤外LED50の点灯及び消灯を制御するように構成されている。具体的には、撮影制御部252は、照度センサ40の測定値が所定の閾値未満の値と判定した場合には、赤外LED50を点灯させるように構成されている。また、撮影制御部252は、照度センサ40の測定値が所定の閾値以上と判定した場合には、赤外LED50を消灯させるように構成されている。
【0083】
すなわち、第1実施形態において、撮影制御部252は、撮影モードがカラーモードであり、IRカットフィルタ140が有効であり、赤外LED50が消灯している状態と、撮影モードがモノクロモードであり、IRカットフィルタ140が無効であり、赤外LED50が点灯している状態とを切り替え可能に構成されている。
【0084】
画像処理部254は、カメラ部110の撮影した映像データから所定の対象物を検知する対象検知処理を実行可能に構成されている。具体的には、画像処理部254は、図21に示すように、映像データから人体を検知可能に構成されている。この場合においては、所定の対象物とは、人体である。具体的には、画像処理部254は、学習データに基づいて映像データを構成する各フレーム(画像)に人体が映っているか否かを判定することにより人体を検知するように構成されている。
【0085】
第1実施形態において、学習データは、記憶部300に格納されており、画像処理部254は、オフラインで映像データから人体を検知可能に構成されているが、これに限定されない。例えば、学習データはサーバ上に格納されており、画像処理部254は、オンラインで映像データから人体を検知可能に構成されてもよい。
【0086】
また、画像処理部254は、映像データから動体を検知可能に構成されている。この場合において、所定の対象物とは、動体である。具体的には、画像処理部254は、背景画像(基準画像)と、映像データを構成する各フレーム(画像)との差異から動体を検知するように構成されている。背景画像は、予め背景画像として用意した1枚の画像を利用してもよいし、直前のフレームを背景画像として利用してもよい。
【0087】
なお、動体の検知方法は上述した構成に限定されない。例えば、画像処理部254は、各フレームのデータ容量の差異から動体を検知するように構成されてもよいし、エッジ検出等により動体を検知してもよい。
【0088】
なお、画像処理部254は、人体検知により人物を検知可能な場合には動体を検知しなくてもよい。画像処理部254は、動体検知が可能な場合、図22に示すように、人体検知では人体として検知されない人物の後ろ姿であっても検知可能なため、人の帰宅だけでなく、外出も検知することができる。
【0089】
さらに、画像処理部254は、人体を検出した際に、映像データから特定の人物を検出可能に構成されている。具体的には、画像処理部254は、顔認証及び骨格認証の少なくともいずれか一方により事前に登録された特定の人物を検出する。特定の人物の登録情報は、記憶部300に格納されてもよいし、通信部60を介してサーバ上の登録情報を照会してもよい。
【0090】
照明機器1は、このような構成を備えることにより、例えば、住宅で使用される場合、居住者の認証情報を事前に登録しておくことで、居住者の外出及び帰宅を検知することができる。また、人物を検出した際に、その人物が事前に登録された認証情報のいずれとも合致しない場合、来訪者として認識することができる。そして、照明機器1は、図24に示すように、例えば、居住者の帰宅を検知した場合に、照明部10を発光させる。さらに、照明機器1は、他の照明機器400と連携し、玄関のシーリングライト400a、廊下のダウンライト400b、リビングのシーリングライト400cと、ユーザの通過経路に沿って順次室内の他の照明機器400を点灯させる。
【0091】
なお、照明機器1は、玄関のシーリングライト400a、廊下のダウンライト400b及びリビングのシーリングライト400c等の他の照明機器400を一斉に点灯させてもよい。
【0092】
さらに、照明機器1は、図23に示すように、郵便業者や宅配業者の服装を識別し、郵便や宅配便が来たことをユーザの端末に通知したり、インターホンと連携して住宅内に通知したりすることもできる。
【0093】
画像処理部254は、所定の対象物を検知した際に、映像データから異常を検知してもよい。例えば、画像処理部254は、人体を検知した際に、服装等から不審人物等の異常を検知してもよい。また、画像処理部254は、外出者した居住者の帰宅を所定の時間検知しない場合、異常を検知してもよい。さらに、画像処理部254は、事故や事件等の異常事態の発生を検知してもよい。
【0094】
また、画像処理部254は、映像データから天気を識別可能に構成されてもよい。例えば、画像処理部254は、雨が降ってきた場合に、それを識別し、通信制御部270が通信部60を介してユーザの端末等に通知を送信することができる。このような構成を備えることにより、雨が降ってきた際に洗濯物を干している場合、洗濯物を取り込むようユーザに促すことができる。また、スマートスピーカと連携し、ユーザから屋外の様子を尋ねられた場合に、現在の屋外の様子をスマートスピーカから伝えてもよいし、スマートスピーカの画面に現在の映像データを表示してもよい。
【0095】
録画処理部256は、画像処理部254が所定の対象物を検知した際に、映像データを録画する録画処理を実行可能に構成されている。具体的には、録画処理部256は、所定のフレームレート及びビットレートで映像データをエンコードすると共に、記憶部300の主記憶装置310にエンコードバッファとファイルバッファを記録する。そして、各録画モードに応じて映像データを録画データとして補助記憶装置330に記録する。
【0096】
第1の実施形態に係る録画モードは、(1)通常録画と、(2)イベント録画と、(3)通常+イベント録画とを含むが、これに限定されない。以下、3つの録画モードについて説明する。
【0097】
[(1)通常録画]
通常録画は、常時低画質の録画データを補助記憶装置330に記録するように構成されている。具体的には、録画処理部256は、図25に示すように、常時録画用の低画質映像データをエンコードすると共に、主記憶装置310にエンコードバッファとファイルバッファを記録する。そして、一定時間毎(例えば、60秒~900秒毎)にファイルを区切り、録画データを補助記憶装置330に記録する。第1実施形態において、録画処理部256は、電力供給が断たれて電源が落ちた際に補助記憶装置330に記録されずに消えてしまう録画データを最小とすることを目的として一定時間毎にファイルを区切るが、これに限定されず、ファイルを区切らなくてもよい。
【0098】
[(2)イベント録画]
イベント録画は、画像処理部254が所定の対象物を検知した場合にのみ、検知前から検知後までの所定の時間の高画質録画データを補助記憶装置330に記録するように構成されている。具体的には、録画処理部256は、図26に示すように、イベント録画用の高画質映像データをエンコードすると共に、主記憶装置310にエンコードバッファを記録する。そして、録画処理部256は、画像処理部254が所定の対象物を検知した場合、例えば、検知の10秒前から検知の10秒後までの20秒間のファイルバッファを主記憶装置310に記録すると共に、録画データを補助記憶装置330に記録する。
【0099】
[(3)通常+イベント録画]
通常+イベント録画は、常時低画質の録画データを補助記憶装置330に記録すると共に、画像処理部254が所定の対象物を検知した場合には、検知前から検知後までの所定の時間の高画質録画データを補助記憶装置330に記録するように構成されている。具体的には、録画処理部256は、図27に示すように、常時録画用の低画質映像データと、イベント録画用の高画質映像データとをエンコードすると共に、主記憶装置310に低画質映像データ及び高画質映像データのエンコードバッファと、低画質映像データのファイルバッファとを記録する。
【0100】
そして、録画処理部256は、画像処理部254が所定の対象物を検知した場合には、例えば、検知の10秒前から検知の10秒後までの20秒間の高画質映像データのファイルバッファを主記憶装置310に記録すると共に、高画質映像データを補助記憶装置330に記録する。検知後10秒が経過した後、録画処理部256は、再び、低画質映像データと高画質映像データをエンコードすると共に、記憶部300の主記憶装置310に低画質映像データ及び高画質映像データのエンコードバッファと、低画質映像データのファイルバッファとを記録する。
【0101】
通信制御部270は、通信部60からユーザの端末に送信する通知等の管理及び送信の制御をするように構成されている。また、通信制御部270は、ユーザの端末から録画データやリアルタイムの映像データの送信の要求があった場合に、通信部60から録画データ又は映像データを送信可能に構成されている。さらに、通信制御部270は、通信部60と、他の照明機器400の通信部との通信や、通信部60と、通信機能を備える家電製品や住宅設備等との通信を制御可能に構成されている。
【0102】
次に、以上の構成を備える照明機器1の動作について説明する。図28は、第1実施形態に係る照明機器1の処理の一例を示すフローチャートである。制御部200のカメラ制御部250の画像処理部254は、カメラ部110の撮影した映像データを逐次取得する(図28のS1)。そして、画像処理部254が取得した映像データから所定の対象物を検知した場合には(図28のS2にてYES)、照明機器1は、設定された所定の動作モードで照明部10を制御すると共に、映像データの録画を実行する(図28のS3)。
【0103】
第1実施形態に係る動作モードは、(1)終日ON/OFFモードと、(2)夜間ON/OFFモードと、(3)調光モードと、(4)連続点灯モードと、(5)無点灯モードと、(6)6時間点灯モードとを含む。以下、各動作モードについて説明する。なお、第1実施形態に係る動作モードは、上記の6つに限定されない。
【0104】
[(1)終日ON/OFFモード]
終日ON/OFFモードについて図29を参照して詳述する。図29は、第1実施形態に係る照明機器1の終日ON/OFFモードを示すフローチャートである。終日ON/OFFモードは、昼夜を問わず、画像処理部254が所定の対象物を検知した際に、照明部10の発光部12を点灯させるように構成されている。
【0105】
具体的には、カメラ制御部250の画像処理部254が所定の対象物を検知すると、カメラ制御部250の撮影制御部252は、照度センサ40の測定値と所定の閾値を取得し(図29のS20及びS21)、カメラ制御部250の録画処理部256は、所定の録画モードで映像データの録画を開始する(図29のS22)。
【0106】
また、照明制御部230の点灯制御部232は、照度センサ40の測定値の取得後、照明部10の発光部12を点灯させる(図29のS10)。さらに、カメラ制御部250の撮影制御部252は、撮影モードがカラーモードであるか否かを判定する(図29のS23)。撮影制御部252は、撮影モードがカラーモードであると判定した場合(図29のS23にてYES)には、カラーモードを維持する。
【0107】
一方で、カメラ制御部250の撮影制御部252は、撮影モードがカラーモードでないと判定した場合(図29のS23にてNO)、すなわち、モノクロモードと判定した場合には、撮影モードをカラーモードに切り替える(図29のS24)。さらに、撮影制御部252は、赤外LED50を消灯させ(図29のS25)、IRカットフィルタ140を有効にする(図29のS26)。
【0108】
第1実施形態において、録画開始時点の撮影モードがカラーモードであった場合は、録画データの全てがカラーの映像で記録され、録画開始時点の撮影モードがモノクロモードであった場合は、録画データの途中までがモノクロの映像で記録され、カラーモードに切替え後の録画データがカラーの映像で記録される。
【0109】
所定の録画時間が経過した場合(図29のS11,27にてYES)、照明制御部230の点灯制御部232は、照明部10の発光部12を消灯させ(図29のS12)、カメラ制御部250の録画処理部256は、映像データの録画を停止する(図29のS28)。録画停止後、カメラ制御部250の撮影制御部252は、先に取得した照度センサ40の測定値が所定の閾値以上であった場合には(図29のS29にてYES)、撮影モードをカラーモードのまま維持する。
【0110】
一方で、カメラ制御部250の撮影制御部252は、先に取得した照度センサ40の測定値が所定の閾値未満であった場合には(図29のS29にてNO)、撮影モードをモノクロモードに切り替え(図29のS30)、赤外LED50を点灯させ(図29のS31)、IRカットフィルタ140を無効にする(図29のS32)。
【0111】
[(2)夜間ON/OFFモード]
夜間ON/OFFモードについて図30を参照して詳述する。図30は、第1実施形態に係る照明機器1の夜間ON/OFFモードを示すフローチャートである。夜間ON/OFFモードは、夜間、画像処理部254が所定の対象物を検知した際に、照明部10の発光部12を点灯させるように構成されている。
【0112】
具体的には、カメラ制御部250の画像処理部254が所定の対象物を検知すると、照明制御部230及びカメラ制御部250の撮影制御部252は、照度センサ40の測定値と所定の閾値を取得し(図30のS40,50及びS41,51)、カメラ制御部250の録画処理部256は、所定の録画モードで映像データの録画を開始する(図30のS52)。
【0113】
また、照明制御部230の点灯制御部232は、取得した照度センサ40の測定値が所定の閾値以上であった場合には(図30のS42にてYES)、昼間であると判定し、照明部10の発光部12を消灯させたままにする。一方で、取得した照度センサ40の測定値が所定の閾値未満であった場合には(図30のS42にてNO)、夜間であると判定し、発光部12を点灯させる(図30のS43)。
【0114】
さらに、カメラ制御部250の撮影制御部252は、撮影モードがカラーモードであるか否かを判定する(図30のS53)。撮影制御部252は、撮影モードがカラーモードであると判定した場合(図30のS53にてYES)には、カラーモードを維持する。一方で、撮影制御部252は、撮影モードがカラーモードでないと判定した場合(図30のS53にてNO)、すなわち、モノクロモードと判定した場合には、撮影モードをカラーモードに切り替える(図30のS54)。さらに、撮影制御部252は、赤外LED50を消灯させ(図30のS55)、IRカットフィルタ140を有効にする(図30のS56)。
【0115】
所定の録画時間が経過した場合(図30のS44,57にてYES)、照明制御部230の点灯制御部232は、照明部10の発光部12を消灯させ(図30のS45)、カメラ制御部250の録画処理部256は、映像データの録画を停止する(図30のS58)。録画停止後、カメラ制御部250の撮影制御部252は、先に取得した照度センサ40の測定値が所定の閾値以上であった場合には(図30のS59にてYES)、撮影モードをカラーモードのまま維持する。
【0116】
一方で、カメラ制御部250の撮影制御部252は、先に取得した照度センサ40の測定値が所定の閾値未満であった場合には(図30のS59にてNO)、撮影モードをモノクロモードに切り替え(図30のS60)、赤外LED50を点灯させ(図30のS61)、IRカットフィルタ140を無効にする(図30のS62)。
【0117】
[(3)調光モード]
調光モードについて図31を参照して詳述する。図31は、第1実施形態に係る照明機器1の調光モードを示すフローチャートである。調光モードは、夜間、所定の対象物を検知しない間も照明部10の発光部12を僅かに点灯させておき(微点灯)、画像処理部254が所定の対象物を検知した際に、発光部12を照度を上げて点灯させるように構成されている。
【0118】
具体的には、カメラ制御部250の画像処理部254が所定の対象物を検知すると、カメラ制御部250の録画処理部256は、所定の録画モードで映像データの録画を開始する(図31のS90)。また、照明制御部230は、照明部10の発光部12が微点灯状態でない場合(図31のS70にてNO)、すなわち発光部12が消灯状態の場合、照度センサ40の測定値と所定の閾値を取得する(図31のS71及びS73)。
【0119】
一方で、照明制御部230は、照明部10の発光部12が微点灯状態である場合(図31のS70にてYES)、一度発光部12を消灯させ(図31のS72)、消灯した状態で照度センサ40の測定値と所定の閾値を取得する(図31のS71及びS73)。その後、照明制御部230の点灯制御部232は、取得した照度センサ40の測定値が所定の閾値以上であった場合には(図31のS74にてYES)、昼間であると判定し、発光部12を消灯させたままにする。
【0120】
一方で、取得した照度センサ40の測定値が所定の閾値未満であった場合には(図31のS74にてNO)、夜間であると判定し、照明部10の発光部12を微点灯よりも明るい照度で点灯させる(図31のS75)。さらに、カメラ制御部250の撮影制御部252は、撮影モードがカラーモードであるか否かを判定する(図31のS91)。
【0121】
カメラ制御部250の撮影制御部252は、撮影モードがカラーモードであると判定した場合(図31のS91にてYES)には、カラーモードを維持する。一方で、撮影制御部252は、撮影モードがカラーモードでないと判定した場合(図31のS91にてNO)、すなわち、モノクロモードと判定した場合には、撮影モードをカラーモードに切り替える(図31のS92)。さらに、撮影制御部252は、赤外LED50を消灯させ(図31のS93)、IRカットフィルタ140を有効にする(図31のS94)。
【0122】
所定の録画時間が経過した場合(図31のS76,95にてYES)、照明制御部230の点灯制御部232は、先に取得した照度センサ40の測定値が所定の閾値以上であった場合には(図31のS77にてYES)、照明部10の発光部12を消灯させる(図31のS78)。一方で、照明制御部230の点灯制御部232は、先に取得した照度センサ40の測定値が所定の閾値未満であった場合には(図31のS77にてNO)、照明部10の発光部12を微点灯させる(図31のS79)。
【0123】
また、所定の録画時間が経過した場合(図31の95にてYES)、カメラ制御部250の録画処理部256は、映像データの録画を停止する(図31のS96)。録画停止後、カメラ制御部250の撮影制御部252は、撮影モードをカラーモードのまま維持する。
【0124】
[(4)連続点灯モード]
連続点灯モードについて図32を参照して詳述する。図32は、第1実施形態に係る照明機器1の連続点灯モードを示すフローチャートである。連続点灯モードは、昼夜を問わず常に照明部10の発光部12を点灯させておくように構成されている。
【0125】
具体的には、カメラ制御部250の画像処理部254が所定の対象物を検知すると、カメラ制御部250の録画処理部256は、所定の録画モードで映像データの録画を開始する(図32のS110)。また、照明制御部230は、照明部10の発光部12を点灯させる(図32のS100)。さらに、カメラ制御部250の撮影制御部252は、撮影モードがカラーモードであるか否かを判定する(図32のS111)。
【0126】
カメラ制御部250の撮影制御部252は、撮影モードがカラーモードであると判定した場合(図32のS111にてYES)には、カラーモードを維持する。一方で、撮影制御部252は、撮影モードがカラーモードでないと判定した場合(図32のS111にてNO)、すなわち、モノクロモードと判定した場合には、撮影モードをカラーモードに切り替える(図32のS114)。さらに、撮影制御部252は、赤外LED50を消灯させ(図32のS112)、IRカットフィルタ140を有効にする(図32のS113)。
【0127】
所定の録画時間が経過した場合(図32のS115)、カメラ制御部250の録画処理部256は、映像データの録画を停止する(図32のS116)。録画停止後、カメラ制御部250の撮影制御部252は、撮影モードをカラーモードのまま維持する。
【0128】
[(5)無点灯モード]
無点灯モードについて図33を参照して詳述する。図33は、第1実施形態に係る照明機器1の無点灯モードを示すフローチャートである。無点灯モードは、昼夜を問わず、常に照明部10の発光部12を消灯させるように構成されている。
【0129】
具体的には、カメラ制御部250の画像処理部254が所定の対象物を検知すると、照明制御部230の点灯制御部232は、照明部10の発光部12が点灯していない場合(図33のS120にてNO)、すなわち、発光部12が消灯している場合、その状態を維持する。一方で、点灯制御部232は、発光部12が点灯している場合(図33のS120にてYES)、発光部12を消灯させる(図33のS121)。
【0130】
また、カメラ制御部250の撮影制御部252は、照明部10の発光部12が消灯した状態で照度センサ40の測定値と所定の閾値を取得し(図33のS130及びS131)、カメラ制御部250の録画処理部256は、所定の録画モードで映像データの録画を開始する(図33のS132)。
【0131】
さらに、カメラ制御部250の撮影制御部252は、取得した照度センサ40の測定値が所定の閾値以上であった場合には(図33のS133にてYES)、昼間であると判定し、撮影モードがカラーモードであるか否かを判定する(図33のS134)。撮影制御部252は、撮影モードがカラーモードであると判定した場合(図33のS134にてYES)には、カラーモードを維持する。
【0132】
一方で、カメラ制御部250の撮影制御部252は、撮影モードがカラーモードでないと判定した場合(図33のS134にてNO)、すなわち、モノクロモードと判定した場合には、撮影モードをカラーモードに切り替える(図33のS135)。さらに、撮影制御部252は、赤外LED50を消灯させ(図33のS136)、IRカットフィルタ140を有効にする(図33のS137)。
【0133】
一方で、カメラ制御部250の撮影制御部252は、取得した照度センサ40の測定値が所定の閾値未満であった場合には(図33のS133にてNO)、夜間であると判定し、撮影モードがモノクロモードであるか否かを判定する(図33のS138)。撮影制御部252は、撮影モードがモノクロモードであると判定した場合(図33のS138にてYES)には、モノクロモードを維持する。
【0134】
一方で、カメラ制御部250の撮影制御部252は、撮影モードがモノクロモードでないと判定した場合(図33のS138にてNO)、すなわち、カラーモードと判定した場合には、撮影モードをモノクロモードに切り替える(図33のS139)。さらに、撮影制御部252は、赤外LED50を点灯させ(図33のS140)、IRカットフィルタ140を無効にする(図33のS141)。
【0135】
第1実施形態において、昼間の場合、録画開始時点の撮影モードがカラーモードであった場合は、録画データの全てがカラーの映像で記録され、録画開始時点の撮影モードがモノクロモードであった場合は、録画データの途中までがモノクロの映像で記録され、カラーモードに切替え後の録画データがカラーの映像で記録される。
【0136】
また、夜間の場合、録画開始時点の撮影モードがモノクロモードであった場合は、録画データの全てがモノクロの映像で記録され、録画開始時点の撮影モードがカラーモードであった場合は、録画データの途中までがカラーの映像で記録され、モノクロモードに切替え後の録画データがモノクロの映像で記録される。
【0137】
所定の録画時間が経過した場合(図33のS142にてYES)、カメラ制御部250の録画処理部256は、映像データの録画を停止する(図33のS143)。録画停止後、カメラ制御部250の撮影制御部252は、録画中の撮影モードを維持する。すなわち、録画中の撮影モードがカラーモードであった場合には、カラーモードのまま維持し、録画中の撮影モードがモノクロモードであった場合には、モノクロモードのまま維持する。
【0138】
[(6)6時間点灯モード]
6時間点灯モードは、概略的には(1)終日ON/OFFモードと、(3)調光モードとが組み合わされた動作モードである。具体的には、6時間点灯モードは、日中は、終日ON/OFFモードと同様に、画像処理部254が所定の対象物を検知した際に、照明部10の発光部12を点灯させるように構成されている。
【0139】
また、6時間点灯モードは、照度センサ40の測定値が所定の閾値以下となった場合、すなわち、夕方暗くなると、調光モードと同様に、夜間、所定の対象物を検知しない間も照明部10の発光部12を僅かに点灯させておき(微点灯)、画像処理部254が所定の対象物を検知した際に、発光部12を照度を上げて点灯させるように構成されている。
【0140】
さらに、6時間点灯モードは、調光モードに切り替わってから6時間が経過すると、終日ON/OFFモードと同様に、画像処理部254が所定の対象物を検知した際に、照明部10の発光部12を点灯させるように構成されている。
【0141】
なお、第1実施形態において、6時間点灯モードは、6時間経過後に、調光モードから終日ON/OFFモードと同様の動作に切り替わるが、これに限定されない。例えば、4時間経過後に切り替わる4時間点灯モードであってもよいし、8時間経過後に切り替わる8時間点灯モードであってもよい。
【0142】
[第1実施形態に係る照明機器及びカメラユニットの利点]
以上説明したように、第1実施形態に係る照明機器1は、発光部12を有する照明部10と、照明部10の周囲を撮影可能なカメラ部110と、照明部10及びカメラ部110を制御可能な制御部200と、電源部30とを備え、制御部200は、カメラ部110の撮影した映像データから所定の対象物を検知する対象検知処理と、対象検知処理に基づいて照明部10を制御する照明制御処理とを実行可能に構成されており、電源部30は、外部電源に直接接続可能に構成されている。
【0143】
そして、第1実施形態に係る照明機器1は、このような構成を備えることにより、照明部10とカメラ部110に電力を供給する電源部30を外部電源に直接接続できるため、カメラの設置場所、ひいては撮影できる場所や方向の制限が少なく、カメラの撮影の自由度を向上できるという利点を有している。
【0144】
また、第1実施形態に係る照明機器1において、制御部200は、映像データから人体を検知可能に構成されている。この場合において、所定の対象物とは、人体である。このような構成を備えることにより、人がカメラ部110の映像データに映っているか否かに基づいて照明部10を制御可能であるという利点を有している。また、例えば、人体を検知した場合に照明部10を点灯させることで、夜間でも鮮明な映像を記録することができ、カメラの撮影の自由度をより一層向上できるという利点を有している。
【0145】
さらに、第1実施形態に係る照明機器1において、制御部200は、映像データから動体を検知可能に構成されている。この場合において、所定の対象物とは、動体である。このような構成を備えることにより、撮影している箇所に変化があったか否かに基づいて照明部10を制御可能であるという利点を有している。また、例えば、人や動物、車等の動体を検知した場合に照明部10を点灯させることで、夜間でも鮮明な映像を記録することができ、カメラの撮影の自由度をより一層向上できるという利点を有している。
【0146】
またさらに、第1実施形態に係る照明機器1は、ユーザの端末と通信可能な通信部60を備え、通信部60は、制御部200が所定の対象物を検知した場合には、ユーザの端末に通知を送信可能に構成されている。このような構成を備えることにより、所定の対象物や異常を検知した際に、ユーザの端末にその情報を知らせる通知を送信することができるという利点を有している。
【0147】
また、第1実施形態に係る照明機器1において、カメラ部110は、照明部10の照明光の照射方向と異なる方向を撮影可能に構成されている。このような構成を備えることにより、例えば、照明部10は玄関のドア付近を照らし、カメラ部110は、住宅敷地内の駐車場や門の周辺を撮影可能であり、カメラの撮影の自由度をより一層向上できるという利点を有している。
【0148】
[第2実施形態に係る照明機器の構成]
第2実施形態に係る照明機器1′は、図34に示すように、発光部12を有する照明部10と、該照明部10の周囲を撮影可能なカメラ部110と、照明部10及びカメラ部110を制御可能な制御部200と、電源部30とを備える。また、照明機器1は、記憶部300と、照度センサ40と、赤外LED50と、通信部60と、インジケータ70と、マイク80と、切替スイッチ90とを備える。
【0149】
またさらに、照明機器1は、照明部10を含む筐体14′と、筐体14′とカメラ部110を接続する接続部104′とを更に備える。筐体14′は、制御部200と、電源部30と、記憶部300と、通信部60とを格納する。また、筐体14′は、照度センサ40と、インジケータ70と、マイク80と、切替スイッチ90とが取り付けられている。さらに、筐体14′は、接続部104′の後述する球体部105を挿通可能な接続孔14′aが設けられている。カメラ部110は、接続部104′を介して筐体14′に回動可能に取り付けられている。
【0150】
接続部104′は、カメラ部110側に設けられる球体部105′と、筐体14′側に設けられ、球体部105′を回動自由に保持する球受部107′とで構成される球対偶部を含む。また、接続部104′は、球体部105′と接続孔14′aの間に配置される封止部材108′を更に含む。球体部105′と接続孔14′aの隙間は、全て封止部材108′により封止されている。接続部104′は、封止部材108′の摺動抵抗により、カメラ部110の撮影方向を調整可能に構成されている。
【0151】
なお、球対偶部は、筐体14′側に球体部105′が設けられ、カメラ部110側に球受部107′が設けられてもよい。その場合、球受部107′及び封止部材108′は、カメラ部110内に取り付けられる。
【0152】
[第2実施形態に係る照明機器の利点]
以上説明したように、第2実施形態に係る照明機器1′は、第1実施形態と同様に、照明部10とカメラ部110に電力を供給する電源部30を外部電源に直接接続できるため、カメラの撮影の自由度を向上できるという利点を有している。
【0153】
また、第2実施形態に係る照明機器1′は、第1実施形態と同様に、制御部200が映像データから人体を検知可能に構成されており、所定の対象物に人体が含まれることにより、人がカメラ部110の映像データに映っているか否かに基づいて照明部10を制御可能であるという利点を有している。
【0154】
さらに、第2実施形態に係る照明機器1′は、第1実施形態と同様に、制御部200が映像データから動体を検知可能に構成されており、所定の対象物に動体が含まれることにより、撮影している箇所に変化があったか否かに基づいて照明部10を制御可能であるという利点を有している。
【0155】
またさらに、第2実施形態に係る照明機器1′は、第1実施形態と同様に、ユーザの端末と通信可能な通信部60を備え、通信部60は、制御部200が所定の対象物を検知した場合には、ユーザの端末に通知を送信可能に構成されていることにより、所定の対象物や異常を検知した際に、ユーザの端末にその情報を知らせる通知を送信することができるという利点を有している。
【0156】
また、第2実施形態に係る照明機器1′は、第1実施形態と同様に、カメラ部110が照明部10の照明光の照射方向と異なる方向を撮影可能に構成されていることにより、例えば、照明部10は玄関のドア付近を照らし、カメラ部110は、住宅敷地内の駐車場や門の周辺を撮影可能であり、カメラの撮影の自由度をより一層向上できるという利点を有している。
【0157】
さらに、本実施形態に係る照明機器1′は、照明部10を含む筐体14′と、筐体14′とカメラ部110を接続する接続部104′とを更に備え、カメラ部110は、接続部104′を介して筐体14′に回動可能に取り付けられている。このような構成を備えることにより、照明部10に対してカメラ部110の向きが固定されておらず、カメラ部110を回動させることができるため、カメラの撮影の自由度をより一層向上できるという利点を有している。
【0158】
またさらに、本実施形態に係る照明機器1において、接続部104′は、カメラ部110側又は筐体14′側のいずれか一方に設けられる球体部105′と、カメラ部110側又は筐体14′側のいずれか他方に設けられ、球体部105′を回動自由に保持する球受部107′とで構成される球対偶部を含む。このような構成を備えることにより、接続部104′の機構としての自由度が高まり、カメラ部110の回動可能な範囲が広いため、カメラの撮影の自由度をより一層向上できるという利点を有している。
【0159】
また、本実施形態に係る照明機器1において、筐体14′は、球体部105′を挿通可能な接続孔14′aが設けられており、接続部104′は、球体部105′と接続孔14′aの間に配置される封止部材108′を更に含み、球体部105′と接続孔14′aの隙間が全て封止部材108′により封止されている。このような構成を備えることにより、接続部104′から水滴やゴミ等が浸入しづらく、ロバスト性が高いため、風雨に直接さらされる場所に照明機器1′を設置することができ、カメラの撮影の自由度をより一層向上できるという利点を有している。
【0160】
さらに、本実施形態に係る照明機器1において、接続部104′は、封止部材108′の摺動抵抗により、カメラ部110の撮影方向を調整可能に構成されている。このような構成を備えることにより、カメラ部110の向きが勝手に変わることを防止できるだけでなく、細かく撮影方向を調整できるため、カメラの撮影の自由度をより一層向上できるという利点を有している。
【0161】
[第1実施形態及び第2実施形態に係る照明機器の使用例]
次に、第1実施形態及び第2実施形態に係る照明機器1,1′の使用例について説明する。例えば、照明機器1,1′を学校や、保育園、寮、託児所等の出入り口に設置することにより、子供の見守りや、不審人物の警戒及び監視が可能となる。また、子供がいなくなった場合に、録画データからいついなくなったかを特定することができる。また、照明機器1,1′を介護施設や、病院の入院棟等の出入り口に設置することにより、お年寄りや患者の徘徊を記録することが可能となり、いつ外出し、いつ戻ったかを確認することができる。
【0162】
さらに、照明機器1,1′をシェアオフィスや簡易宿等の出入り口に設置することにより、無人での受付が可能となる。例えば、事前に登録された来訪者を識別した場合には、オートロック付きの扉と連携し、出入り口の扉の施錠を自動で解除することができる。また、照明機器1,1′は、印刷機器や、セキュリティゲートと連携し、来訪者を識別し、入館証の発行や、セキュリティゲートの開閉ができる。さらに、照明機器1,1′は、勤怠管理システムと連携し、タイムレコーダーとして従業員の出退勤を管理することができる。
【0163】
またさらに、予約システムと連携し、顧客の顔を認識することで、高価格帯の旅館やホテル、会員制のレストランやバー等の会員制施設の顧客の出入りを管理することや、来客時に調光によるおもてなしをすることができる。
【0164】
また、照明機器1,1′を不特定多数の人物が往来する商店街等の街頭に設置されている電信柱や街灯、ポール等に設置することにより、犯罪行為の抑止や、事件及び事故の記録が可能となる。さらに、事件や事故を映像データから検知した場合に、通信部60から警察に通報することができる。またさらに、映像データから路上の座り込みや、キャッチ行為等を検知した場合に、光による警告が可能となる。また、照明機器1,1′を各地に設置することで、街全体で失踪者や、逃走中の犯人の追跡が可能となる。
【0165】
さらに、照明機器1,1′を駐車場に設置することにより、駐車している車へのイタズラ、や車の盗難の抑止が可能となり、不審人物が車に近づいたことを映像データから検知した場合に、光により不審人物に警告すると共に、車の所有者の端末へ通知を送信することができる。
【0166】
またさらに、照明機器1,1′を工事現場に設置することにより、関係者以外の立ち位置の検知や、建設資材の盗難の抑制、事故発生時の通知等が可能となる。
【0167】
また、照明機器1,1′を駅構内の通路や店舗の入り口に設置することにより、デジタルサイネージと連携して照明機器1,1′で検知した人物の年齢や性別に合わせた広告発信が可能となる。
【0168】
[変形例]
以上、本発明の好適な実施形態について説明したが、本発明の技術的範囲は、上述した実施形態に記載の範囲には限定されない。上述した実施形態には、多様な変更又は改良を加えることが可能である。
【0169】
例えば、上述した第1実施形態及び第2実施形態において、所定の対象物には、人体又は動体が含まれ、制御部200は、映像データから人体又は動体を検知可能に構成されるものとして説明したが、これに限定されない。制御部200は、映像データから人体又は動体を検知できなくてもよい。また、所定の対象物には、人体又は動体が含まれなくてもよい。例えば、制御部200は、映像データから、所定の対象物として熱源を検知してもよい。ここで、熱源には、例えば、体温を放熱する生物や、火災等により燃焼している物体等が含まれる。また、制御部200は、映像データから、所定の対象物として静止している動物を検知してもよい。さらに、制御部200は、映像データから、所定の対象物として静止している車を検知してもよい。
【0170】
上述した第1実施形態及び第2実施形態において、照明機器1は、ユーザの端末と通信可能な通信部60を備え、通信部60は、制御部200が所定の対象物を検知した場合には、ユーザの端末に通知を送信可能に構成されているものとして説明したが、これに限定されない。照明機器1は、ユーザの端末と通信可能な通信部60を備えなくてもよい。
【0171】
上述した第1実施形態及び第2実施形態において、カメラ部110は、照明部10の照明光の照射方向と異なる方向を撮影可能に構成されているものとして説明したが、これに限定されず、カメラ部110は、照明部10の照明光の照射方向と異なる方向を撮影できなくてもよい。
【0172】
上述した第2実施形態において、照明機器1′は、照明部10を含む筐体14′と、筐体14′とカメラ部110を接続する接続部104′とを更に備え、カメラ部110は、接続部104′を介して筐体14′に回動可能に取り付けられているものとして説明したが、これに限定されない。照明機器1′は、接続部104′を更に備えなくてもよい。また、カメラ部110は、接続部104′を介して筐体14′に回動可能に取り付けられていなくてもよい。
【0173】
上述した第2実施形態において、接続部104′は、カメラ部110側又は筐体14′側のいずれか一方に設けられる球体部105′と、カメラ部110側又は筐体14′側のいずれか他方に設けられ、球体部105′を回動自由に保持する球受部107′とで構成される球対偶部を含むものとして説明したが、これに限定されず、接続部104′は、球対偶部を含まなくてもよい。
【0174】
上述した第2実施形態において、筐体14′は、球体部105′を挿通可能な接続孔14′aが設けられており、接続部104′は、球体部105′と接続孔14′aの間に配置される封止部材108′を更に含み、球体部105′と接続孔14′aの隙間が全て封止部材108′により封止されているものとして説明したが、これに限定されない。筐体14′は、接続孔14′aが設けられていなくてもよい。また、接続部104′は、封止部材108′を更に含まなくてもよい。
【0175】
上述した第2実施形態において、接続部104′は、封止部材108′の摺動抵抗により、カメラ部110の撮影方向を調整可能に構成されているものとして説明したが、これに限定されない。接続部104′は、封止部材108′の摺動抵抗により、カメラ部110の撮影方向を調整可能に構成されなくてもよい。
【0176】
上述した第1実施形態及び第2実施形態において、照明部10は、調光機能及び調色機能を備えるものとして説明したが、これに限定されない。照明部10は、調光機能及び調色機能を備えなくてもよいし、調光機能のみを備えてもよい。
【符号の説明】
【0177】
1,1′ 照明機器
10 照明部
12 発光部
14,14′ 筐体
14′a 接続孔
16 口金
18 ユニット格納部
30 電源部
40 照度センサ
50 赤外LED
60 通信部
70 インジケータ
80 マイク
90 切替スイッチ
92 モード切替スイッチ
94 閾値切替スイッチ
96 録画切替スイッチ
100 カメラユニット
102 ユニット本体
102a 接続孔
104,104′ 接続部
105,105′ 球体部
105a 球部
105b 軸部
105c 突起
107,107′ 球受部
108,108′ 封止部材
108a 第1段差部
108b 第2段差部
110 カメラ部
110a フロントパネル
120 レンズ
130 イメージセンサ
140 IRカットフィルタ
200 制御部
210 主制御部
230 照明制御部
232 点灯制御部
234 調光制御部
236 調色制御部
250 カメラ制御部
252 撮影制御部
254 画像処理部
256 録画処理部
270 通信制御部
300 記憶部
310 主記憶装置
330 補助記憶装置
400 他の照明機器
400a 玄関のシーリングライト
400b 廊下のダウンライト
400c リビングのシーリングライト
IW 低圧屋内配線
LW 引き込み線
図1
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図18B
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図20A
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