(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024180116
(43)【公開日】2024-12-26
(54)【発明の名称】情報配信システム、配信提供サーバ、及び端末
(51)【国際特許分類】
G06Q 30/0251 20230101AFI20241219BHJP
【FI】
G06Q30/0251
【審査請求】未請求
【請求項の数】14
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023099578
(22)【出願日】2023-06-16
(71)【出願人】
【識別番号】000005267
【氏名又は名称】ブラザー工業株式会社
(71)【出願人】
【識別番号】301079198
【氏名又は名称】ブラザー販売株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110003096
【氏名又は名称】弁理士法人第一テクニカル国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】奥野 哲也
(72)【発明者】
【氏名】服部 佑香
(72)【発明者】
【氏名】市川 裕詞
(72)【発明者】
【氏名】瀧尻 豊
(72)【発明者】
【氏名】墨 啓希
(72)【発明者】
【氏名】山本 宗平
(72)【発明者】
【氏名】工藤 理恵
(72)【発明者】
【氏名】村瀬 亮
【テーマコード(参考)】
5L030
5L049
【Fターム(参考)】
5L030BB08
5L049BB08
(57)【要約】
【課題】プリンタのユーザの好みや関心等を表す情報を管理しなくても、各ユーザに適合した配信情報を印刷する。
【解決手段】広告画像をプリンタ200に配信する情報配信システム1であって、広告提供サーバ100は、記憶部115に、プリンタIDと、プリンタ200以外の所定端末で利用可能な外部サービスにログインするためのユーザを識別する外部ユーザIDとの、関連付け情報が記憶されており、制御部110は、記憶部115の関連付け情報により広告画像の配信先のプリンタ200を示すプリンタIDに関連付けられた外部ユーザIDに対応するユーザ情報への適合を含む所定条件を満たす広告画像を広告管理サーバ500に要求し、要求に対応する広告画像を広告管理サーバ500から受信し、S130で受信した広告画像の印刷指示を、配信先のプリンタ200に配信する。
【選択図】
図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
配信管理サーバが管理する配信情報を受信してプリンタに配信する配信提供サーバと、
プリンタ識別情報を有し、シート上に画像を形成する前記プリンタと、
を有する情報配信システムであって、
前記配信提供サーバは、
メモリと、
通信インタフェースと、
コントローラと、
を備え、
前記メモリには、
前記プリンタ識別情報と、前記プリンタ以外の所定端末で利用可能な外部サービスにログインするためのユーザを識別するユーザ識別情報との、関連付け情報が記憶されており、
前記コントローラは、
前記メモリの前記関連付け情報により前記配信情報の配信先のプリンタを示す前記プリンタ識別情報に関連付けられた前記ユーザ識別情報に対応するユーザ情報への適合を含む所定条件を満たす特定配信情報を、前記通信インタフェースを介して前記配信管理サーバに要求する要求処理と、
前記要求処理の前記要求に対応する前記特定配信情報を、前記通信インタフェースを介し前記配信管理サーバから受信する第1受信処理と、
前記第1受信処理で受信した前記特定配信情報に基づく印刷指示を、前記通信インタフェースを介して前記配信先のプリンタに配信する配信処理と、
を実行する、情報配信システム。
【請求項2】
前記所定条件は、
前記ユーザ識別情報に対応するユーザが前記外部サービスを利用した際のユーザ行動情報への適合を含む、請求項1記載の情報配信システム。
【請求項3】
前記コントローラは、さらに、
前記配信先となる前記プリンタの前記プリンタ識別情報、及び、当該プリンタ識別情報に対応する少なくとも1つの前記ユーザ識別情報を決定する決定処理を実行し、
前記所定条件は、
前記決定処理で決定された前記少なくとも1つのユーザ識別情報に対応する前記ユーザ行動情報への適合を含む、請求項2記載の情報配信システム。
【請求項4】
前記関連付け情報では、
1つの前記プリンタ識別情報と、複数のユーザ識別情報とが関連付けられており、
前記コントローラは、前記決定処理において、
前記複数のユーザ識別情報の中から所定ルールに基づき指定される1つの前記ユーザ識別情報を決定する、請求項3記載の情報配信システム。
【請求項5】
前記コントローラは、さらに、
前記決定処理で決定された前記少なくとも1つのユーザ識別情報に対応するユーザ行動情報、若しくは、当該ユーザ行動情報に基づくユーザ関心情報を取得する取得処理を実行し、
前記所定条件は、
前記取得処理で取得された前記ユーザ行動情報若しくは前記ユーザ関心情報への適合を含む、請求項3記載の情報配信システム。
【請求項6】
前記コントローラは、さらに、
1つの前記プリンタ識別情報に関連付けられた全てのユーザ識別情報に対応する前記ユーザ行動情報若しくは前記ユーザ関心情報を、当該ユーザ行動情報若しくは当該ユーザ関心情報を管理するユーザ管理サーバから受信する第2受信処理を実行し、
前記取得処理において、前記第2受信処理で受信した前記全てのユーザ識別情報に対応する前記ユーザ行動情報若しくは前記ユーザ関心情報の中から、少なくとも1つの前記ユーザ識別情報に対応する前記ユーザ行動情報若しくは前記ユーザ関心情報を抽出して取得する、請求項5記載の情報配信システム。
【請求項7】
前記コントローラは、さらに、
前記プリンタで印刷した前記特定配信情報に基づく配信画像を一覧表示させる表示信号を出力する一覧表示処理と、
前記一覧表示された前記配信画像のうち少なくとも1つの前記配信画像が前記配信処理において配信された理由の説明を表示させる表示信号を出力する説明表示処理と、
を実行する、請求項1乃至請求項6のいずれか1項記載の情報配信システム。
【請求項8】
前記コントローラは、さらに、
前記説明表示処理で説明が表示された前記配信画像についての第1配信禁止要請を受け付ける第1要請受付処理と、
前記第1要請受付処理で受け付けた前記第1配信禁止要請に基づき、対応する前記配信情報が前記配信処理において配信されるのを禁止する第1禁止処理と、
を実行する、請求項7記載の情報配信システム。
【請求項9】
前記コントローラは、さらに、
前記プリンタで印刷された前記配信画像に含まれる問い合わせ情報に基づく第2配信禁止要請を受け付ける第2要請受付処理と、
前記第2要請受付処理で受け付けた前記第2配信禁止要請に基づき、対応する前記配信情報が前記配信処理において配信されるのを禁止する第2禁止処理と、
を実行する、請求項1乃至請求項6のいずれか1項記載の情報配信システム。
【請求項10】
前記所定条件は、
前記決定処理で決定された前記プリンタ識別情報に対応する前記プリンタの印刷関連情報への適合を含む、請求項3記載の情報配信システム。
【請求項11】
前記コントローラは、
前記メモリに記憶された前記ユーザ識別情報を利用した前記外部サービスへのログインができない場合、前記配信処理を実行しない、又はエラーを出力する、請求項1記載の情報配信システム。
【請求項12】
メモリと、通信インタフェースと、コントローラと、を備え、配信管理サーバが管理する配信情報を受信してプリンタに配信する配信提供サーバであって、
前記メモリには、
前記プリンタのプリンタ識別情報と、前記プリンタ以外の所定端末で利用可能な外部サービスにログインするためのユーザを識別するユーザ識別情報との、関連付け情報が記憶されており、
前記コントローラは、
前記メモリの前記関連付け情報により前記配信情報の配信先のプリンタを示す前記プリンタ識別情報に関連付けられた前記ユーザ識別情報に対応するユーザ情報への適合を含む所定条件を満たす特定配信情報を、前記通信インタフェースを介して前記配信管理サーバに要求する要求処理と、
前記要求処理の前記要求に対応する前記特定配信情報を、前記通信インタフェースを介し前記配信管理サーバから受信する第1受信処理と、
前記第1受信処理で受信した前記特定配信情報に基づく印刷指示を、前記通信インタフェースを介して前記配信先のプリンタに配信する配信処理と、
を実行する、配信提供サーバ。
【請求項13】
メモリと、
通信インタフェースと、
コントローラと、
を備え、配信情報をプリンタに提供する配信提供サーバであって、
前記配信情報を前記プリンタに配信するときの配信設定に関する設定画面情報を、前記通信インタフェースを介して端末に送信する第1送信処理と、
前記設定画面情報に基づく設定画面が表示された前記端末に対し、前記プリンタ以外の所定端末で利用可能な外部サービスにログインするためのユーザアカウントが入力されたことに応じて、前記ユーザアカウントに対応するユーザ識別情報と前記配信情報の配信先である前記プリンタのプリンタ識別情報とを関連付けた関連付け情報を前記メモリに記憶する関連付け処理と、
前記ユーザ識別情報に対応するユーザ情報への適合を含む所定条件を満たす特定配信情報を、前記通信インタフェースを介して前記プリンタに配信する配信処理と、
を実行する、配信提供サーバ。
【請求項14】
メモリと、
配信情報をプリンタに提供する配信提供サーバと通信可能な通信インタフェースと、
ディスプレイと、
コントローラと、
を備えた端末であって、
前記コントローラは、
前記配信情報の配信先であるプリンタに配信するときの配信設定に関する設定画面情報を、前記通信インタフェースを介して前記配信提供サーバから取得する取得処理と、
前記設定画面情報に基づく設定画面を前記ディスプレイに表示する表示処理と、
前記表示処理で表示された前記設定画面に対し、前記プリンタ以外の所定端末で利用可能な外部サービスにログインするためのユーザアカウントの入力を受け付ける受付処理と、を実行し、
前記配信提供サーバは、
前記受付処理により受け付けられた前記ユーザアカウントに対応するユーザ情報への適合を含む所定条件を満たす特定配信情報を前記プリンタに配信する配信処理を実行する
ことを特徴とする、端末。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、配信情報を配信先のプリンタに配信して印刷を行う情報配信システム、配信提供サーバ、及び端末に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、例えば特許文献1に記載のように、広告送信サーバと印刷装置とで構成されるシステムが知られている。このシステムでは、広告送信サーバが、ユーザについての個人情報を格納する顧客情報データベースと、広告データベースとを備えている。印刷装置からの要求に応じて、要求に含まれる発信番号やアドレス等の情報から印刷装置のユーザが特定され、特定されたユーザについての個人情報が顧客情報データベースから取得される。 取得された性別、年齢、職業、趣味、嗜好等を含む上記個人情報に適した広告データが広告データベースから取得されて、印刷装置へと送付されて印刷が行われる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1に記載のシステムでは、プリンタのユーザの趣味等を含む個人情報を予め登録しておき、その登録された個人情報に基づく広告が印刷される。そのため、登録済みである趣味等の情報をプリンタの各ユーザ毎に管理する必要があり、煩雑であった。
【0005】
本発明の目的は、プリンタのユーザの好みや関心等を表す情報を管理しなくても、各ユーザに適合した配信情報を印刷することができる情報配信システム、配信提供サーバ、及び端末を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するために、本願発明は、配信管理サーバが管理する配信情報を受信してプリンタに配信する配信提供サーバと、プリンタ識別情報を有し、シート上に画像を形成する前記プリンタと、を有する情報配信システムであって、前記配信提供サーバは、メモリと、通信インタフェースと、コントローラと、を備え、前記メモリには、前記プリンタ識別情報と、前記プリンタ以外の所定端末で利用可能な外部サービスにログインするためのユーザを識別するユーザ識別情報との、関連付け情報が記憶されており、前記コントローラは、前記メモリの前記関連付け情報により前記配信情報の配信先のプリンタを示す前記プリンタ識別情報に関連付けられた前記ユーザ識別情報に対応するユーザ情報への適合を含む所定条件を満たす特定配信情報を、前記通信インタフェースを介して前記配信管理サーバに要求する要求処理と、前記要求処理の前記要求に対応する前記特定配信情報を、前記通信インタフェースを介し前記配信管理サーバから受信する第1受信処理と、前記第1受信処理で受信した前記特定配信情報に基づく印刷指示を、前記通信インタフェースを介して前記配信先のプリンタに配信する配信処理と、を実行する。
【0007】
本願発明においては、配信提供サーバのメモリに、プリンタ以外の所定端末を利用可能な外部サービスにログインするためのユーザを識別するユーザ識別情報とプリンタ識別情報との関連付け情報が記憶されている。なお、このユーザ識別情報は、外部サービスで使用する外部ユーザIDと同一であってもよいが、外部サービスのログインユーザと同じユーザであることが識別できる情報であれば、外部ユーザIDとは異なる情報であってもよい。
【0008】
配信提供サーバのコントローラは、記憶された関連付け情報に基づき、要求処理において、所定条件を満たす特定配信情報を配信管理サーバへと要求する。所定条件とは、メモリの関連付け情報を介し配信先のプリンタを示すプリンタ識別情報に関連付けられた、ユーザ識別情報に対応するユーザ情報に適合する情報であること、等である。
【0009】
コントローラが、要求に対応する特定配信情報を第1受信処理において配信管理サーバから受信し、受信した特定配信情報を配信処理においてプリンタへと送信することで、特定配信情報に基づく印刷をプリンタが行う。
【0010】
本願発明によれば、プリンタ識別情報に対応したユーザ識別情報を用いてユーザ情報に適合する特定配信情報を受信し、対応する印刷が行われる。本願発明によれば、従来手法のようにユーザの好みや関心等を表す情報をプリンタ毎に管理することなく、各ユーザのユーザ情報に適合した配信情報を印刷することができる。
【発明の効果】
【0011】
本発明によれば、プリンタのユーザの好みや関心等を表す情報を管理しなくても、各ユーザに適合した配信情報を印刷することができる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【
図1】実施形態に係る情報配信システムの全体構成の一例を表すブロック図である。
【
図2】外部ユーザID登録等の処理を行う時の端末装置の表示部における表示内容の遷移の一例を表す説明図である。
【
図3】外部ユーザID登録等の処理を行う時の端末装置の表示部における表示内容の遷移の別例を表す説明図である。
【
図4】別ユーザを招待してプリンタに関連付ける時の端末装置の表示部における表示内容の遷移の例を表す説明図である。
【
図5】別ユーザを招待してプリンタに関連付ける時の端末装置の表示部における表示内容の遷移の例を表す説明図である。
【
図6】広告提供サーバ、広告管理サーバ、ユーザ管理サーバ、端末装置、プリンタの協働により実行される処理の流れの一例を表すシーケンスフローである。
【
図7】プリンタIDと外部ユーザIDとの対応付けの一例を表す説明図である。
【
図8】外部ユーザIDとユーザ関心情報との対応付けの一例を表す説明図である。
【
図9】外部ユーザIDごとの広告画像の配信スケジュール設定を表す説明図である。
【
図10】配信画像作成処理において広告提供サーバの制御部により実行される制御内容を表すフローチャートである。
【
図11】ユーザによる配信禁止要請までの処理の流れの一例を表す説明図である。
【
図12】ユーザによる配信禁止要請までの処理の流れの別例を表す説明図である。
【
図13】広告配信のマッチング条件を事前に設定する変形例において、端末装置の表示部における表示内容の一例を表す説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
本発明の実施の形態について図面を参照しつつ説明する。本実施形態は、サーバからプリンタに広告情報を配信して印刷を行う情報配信システムに本発明を適用した場合の実施形態である。
【0014】
<情報配信システムの全体構成>
図1に、実施形態に係る情報配信システム1の全体構成の一例を示す。
図1に示すように、情報配信システム1は、広告提供サーバ(SSP:Supply Side Platform)100と、プリンタ200と、端末装置300と、ユーザ管理サーバ(DMP:Data Management Platform)400と、広告管理サーバ(DSP:Demand Side Plartform)500と、を有する。サーバ100,400,500、プリンタ200、及び端末装置300はそれぞれ、通信部を備えており、ネットワークNTを介して互いに通信可能である。ネットワークNTは、インターネット、LAN(Local Area Network)、WAN(Wide Area Network)のうち少なくとも1つを含むものである。通信部はネットワークNTに接続するための複数種類の通信回路を含む構成であってよい。この場合、ネットワークNTに接続される装置は、それぞれ異なる通信回路を用いて他の複数の装置と通信してよい。本実施形態では、複数種類の通信回路の総称を通信部と記載する。
【0015】
<端末装置>
端末装置300は、例えばユーザの所有するスマートフォン等の携帯端末であり、この例では無線通信を介してネットワークNTに接続される。端末装置300は、プリンタ200以外の適宜の所定端末であれば足り、スマートフォン以外にも、例えばタブレットPC、ノート型PC、デスクトップ型PC等でもよい。あるいは端末装置300は、カラオケボックスや各種店舗等において、選曲・メニュー選択・商品閲覧等のために設けられる可搬型端末や定置型端末等であってもよい。端末装置300が端末の一例である。端末装置300は、表示部301と、制御部310と、図示しない操作部、記憶部、通信部等を有する。記憶部には各種プログラムが記憶されている。端末装置300において、記憶部がメモリの一例であり、通信部が通信インタフェースの一例であり、制御部310がCPU等のコントローラの一例であり、表示部301がディスプレイの一例である。制御部310は、記憶部に記憶された各種のプログラムを実行する。各種プログラムには、後述の
図6のフローに示す処理を実行するプログラムが含まれる。
【0016】
表示部301は、例えば、液晶ディスプレイとタッチパッドを一体的に組み合わせ操作部を兼ねたタッチパネルにより構成され、各種の情報の表示と、ユーザによる各種の入力操作を受け付ける。
【0017】
ユーザは、タッチパネルを操作することによって、種々の指示を端末装置300に入力可能である。ユーザは、タッチパネルの操作により、インターネット(登録商標)を介したシステム外からの外部サービスを受けることができる。外部サービスとは、例えば、前記プリンタ以外の所定端末を用いて利用可能なサービスであって、ユーザIDに関連付けて保有するユーザ情報を広告ターゲティングに提供しているサービスである。具体的には、QRコード(登録商標)による決済やクレジットカード決済を含む決済サービス提供事業者、アドネットワーク提供事業者、広告プラットフォーム提供事業者、ECモール運営事業者又は小売事業者SNSを含むソーシャルメディア事業者、各種アプリによるサービス提供事業者、交通系ICカードなどのサービス提供事業者、タクシーアプリやフードデリバリーサービスの様なライドシェアサービス事業者、OTA(オンライン トラベル エージェント)ユーザ識別情報とユーザ属性・行動情報を持ち、それらの情報を運用広告(Web広告, SNS広告)に使用しているサービス事業者、など、プリンタを提供するベンダとは異なる事業者により提供されるサービスである。また、外部サービスとは、プリンタを利用したサービス以外のサービスであってもよい。ユーザには、種々の外部サービスの提供を受ける際に当該ユーザに固有の識別情報として外部ユーザIDが付与されている。外部ユーザIDは、後述のように広告提供サーバ100へと送信されることで、当該ユーザにより指定されたプリンタ200、例えば当該ユーザが使用するプリンタ200のプリンタIDに関連づけられる。外部ユーザIDがユーザ識別情報の一例である。広告提供サーバ100では、それら外部ユーザID及びプリンタIDの関連付け情報として記憶される。
【0018】
<ユーザ管理サーバ>
ユーザ管理サーバ400は、端末装置300を介したユーザの情報を管理する。ユーザ管理サーバ400は、図示しない制御部と、記憶部と、通信部等を有する。ユーザ管理サーバ400が管理するユーザの情報として、例えば、ユーザの性別、年齢、居住地、職業、勤務先、年収、家族構成、又は行動情報が含まれる。行動情報とは、例えば、ユーザが端末装置300を用いて上記外部サービスを利用した際のユーザのウェブサイトの閲覧履歴、ウェブサイトの検索履歴、ウェブ広告の表示履歴、ウェブサイトに対するクリック履歴、ウェブサイトにおける購買履歴、決済金額情報、利用店舗情報、GPS情報等である。ユーザの行動情報は、当該ユーザの外部ユーザIDに対応付けられており、当該外部ユーザIDによって特定される。外部サービスを利用する全ユーザの行動情報は、各ユーザの外部ユーザIDに対応付けられて、記憶部の行動情報データベース401内に記憶されている。上記行動情報がユーザ行動情報の一例である。
【0019】
また本実施形態では、外部ユーザIDに対応付け済のユーザの行動情報は、さらに対応するユーザ関心情報の形に変換されてまとめられる。ユーザ関心情報とは、例えば、「車」「健康」「旅行」「グルメ」「節約」のように、予め上記行動情報の内容に対して関連付けられて設定されている、ユーザの関心事の項目である。また、ユーザ関心情報は、行動情報の内容に基づいて推定されるユーザの位置(例えば「東京」)を示す情報であってもよい。例えば中年男性のユーザの場合は、当該ユーザの閲覧履歴等の行動情報に基づき外部ユーザIDが「車」「健康」等に紐づけられる。例えば20代女性ユーザの場合は、当該ユーザの閲覧履歴等の行動情報に基づき外部ユーザIDが「旅行」「グルメ」等に紐づけられる。例えば男子高校生のユーザの場合は、当該ユーザの閲覧履歴等の行動情報に基づき外部ユーザIDが「車」「節約」等に紐づけられる。このようにして外部ユーザIDにそれぞれ紐づけられたユーザ関心情報が、通信部を介し広告提供サーバ100へと送信される。
【0020】
<広告提供サーバ>
広告提供サーバ100は、例えばプリンタ200のメーカーが設置及び管理するサーバである。広告提供サーバ100は、所定のタイミングで、配信先のプリンタ200のプリンタIDに対応する外部ユーザIDに紐づけられている上記ユーザ関心情報を取得して、当該ユーザ関心情報に好適な広告画像を広告管理サーバ500から受信する。広告提供サーバ100は、取得した広告画像をプリンタ200へと配信し、印刷を行わせる。広告提供サーバ100が配信提供サーバの一例であり、広告画像が配信情報の一例である。
【0021】
詳細には、広告提供サーバ100は、制御部110と、記憶部115と、通信部140等を有する。制御部110がコントローラの一例であり、通信部140が通信インタフェースの一例であり、記憶部115がメモリの一例である。制御部110、記憶部115、及び通信部140等は、バス105を介して情報送受信可能に接続されている。記憶部115は、例えばRAM、ROM、EEPROM、HDD等によって構成されている。記憶部115には、各種のプログラム120と、各種のデータ130とが記憶されている。各種のプログラム120には、後述の
図6のフローにより示された広告提供サーバ100の制御内容を実行する情報配信プログラムが含まれ、各種のデータ130には、上記ユーザ関心情報、プリンタ200のプリンタID、外部ユーザID、広告画像等が含まれる。このプリンタIDは、当該プリンタ200を使用する少なくとも一人のユーザ全員の外部ユーザIDそれぞれに紐づけられている。
【0022】
制御部110は、データ処理を行う装置であり、例えばCPU等のプロセッサである。制御部110は、記憶部115に記憶された各種プログラムを実行する。制御部110は、ネットワークNTに接続されたプリンタ200、端末装置300、ユーザ管理サーバ400、及び、広告管理サーバ500に対するデータ通信を含む各種の処理を行う。通信部140は、ネットワークNTに接続されており、プリンタ200、端末装置300、ユーザ管理サーバ400、及び、広告管理サーバ500との間で通信を行う。
【0023】
<広告管理サーバ>
広告管理サーバ500は、プリンタ200で印刷するための広告画像を広告提供サーバ100へ送信する。広告管理サーバ500は、図示しない制御部と、記憶部と、通信部等を有し、この例では、広告提供サーバ100からの入札要求を通信部により受信する。ネットワークNTには、図示しない複数の広告主の端末装置又はサーバが接続されており、広告管理サーバ500の制御部は、それら広告主から入稿された広告画像を対象に、上記入札要求に対応したオークションを実行し、上記ユーザ関心情報に好適な広告画像を当該オークションに対する入札により取得する。なお、広告管理サーバ500が、ユーザ関心情報に代えて上記行動情報を、ユーザ管理サーバ400から直接取得または広告提供サーバ100を介し間接的に取得し、その行動情報に好適な広告画像を当該オークションに対する入札により取得してもよい。広告管理サーバ500の制御部は、オークションの所定条件に合致した落札があった場合に、落札者である広告主の端末装置等から対応する広告画像を取得する。取得された広告画像は、広告管理サーバ500から通信部を介し広告提供サーバ100へと送信され、受信した広告提供サーバ100からさらにプリンタ200へと送信されて印刷が行われる。なお、広告提供サーバ100が、広告管理サーバ500から上記広告画像を取得するようにしてもよいし、広告管理サーバ500が、さらに外部にある別サーバから広告画像を取得して、広告提供サーバ100に送信するようにしてもよい。広告管理サーバ500が配信管理サーバの一例である。
【0024】
なお、上記サーバ100,400,500は、それぞれ1つの単体の「サーバ」で構成されてもよいし、それぞれが複数のサーバによって「サーバ体」として構成されてもよい。あるいはそれらサーバ100,400,500のうちの少なくとも2つの機能を1つの単体の「サーバ」が備えていてもよい。
【0025】
<プリンタ>
プリンタ200は、前述のプリンタIDが付されている。プリンタ200が配信先の一例であり、プリンタIDがプリンタ識別情報の一例である。プリンタ200は、制御部210と、記憶部215と、表示部240と、操作部250と、通信部260と、印刷部270等を有する。制御部210、記憶部215、表示部240、操作部250、通信部260、及び印刷部270は、バス205を介して情報送受信可能に接続されている。
【0026】
記憶部215は、例えばRAM、ROM、EEPROM、HDD等によって構成されている。記憶部215には、各種のプログラム220と、各種のデータ230とが記憶されている。各種のプログラム220には、例えば後述の
図6に示すフローによるプリンタ200の制御内容を実行するプログラム等が含まれる。各種のデータ230には、前述のプリンタID、広告提供サーバ100から受信された、広告主のうち落札者の端末装置等から取得されて広告提供サーバ100から送信された広告画像が含まれる。あるいは、上記のほかに、例えば、モノクロ印刷/カラー印刷のプリンタ200の性能情報、仕様情報、家庭用/オフィス用等の用途情報、仕向地情報、等が記憶部215に記憶されていてもよい。さらに、印刷部270による印刷実行による印刷枚数、等が記憶部215に記憶されていてもよい。なお、上記各種のデータのうち、少なくとも一部を広告提供サーバ100の記憶部115に記憶するようにしてもよい。あるいは、少なくとも一部のオリジナルデータがプリンタ200の記憶部215及び広告提供サーバ100の記憶部115のうち一方に記憶され、そのオリジナルデータのコピーデータがそれらのうち他方に記憶されるようにしてもよい。
【0027】
制御部210は、データ処理を行う装置であり、例えばCPU等のプロセッサである。制御部210は、記憶部215に記憶された各種プログラムを実行する。表示部240は、例えば、液晶ディスプレイであり、種々の情報を表示可能である。操作部250は、例えばキーボードやボタン等であり、ユーザによる入力操作を受け付ける。ユーザは、操作部250を操作することによって、種々の指示をプリンタ200に入力可能である。通信部260は、ネットワークNTに接続されており、広告提供サーバ100、広告管理サーバ500、ユーザ管理サーバ400、及び端末装置300との間で通信可能である。印刷部270は、印刷エンジンを含み、図示しない搬送機構により用紙トレイから印刷用紙を取り出して搬送しつつ、印刷用紙に対して例えばインクジェット方式で画像を形成して印刷する。印刷用紙がシートの一例である。
【0028】
カートリッジホルダ280は、カートリッジ285が収容可能に構成されている。カートリッジ285は、例えばシアン、マゼンタ、イエロー、ブラック等、複数のインク色のカートリッジで構成されている。カートリッジホルダ280には、複数のインク色のカートリッジそれぞれの残量又は消費量を公知の手法で検出可能なインク量センサ(図示せず)が設けられている。
【0029】
印刷部270は、カートリッジ285のインクを消費しながら印刷処理を行う。カートリッジセンサ290は、カートリッジホルダ280に設けられている。カートリッジセンサ290は、カートリッジホルダ280に収容されたカートリッジ285に設けられたICチップに対し、カートリッジ情報の読み取り及び書き込みを行う。例えばカートリッジセンサ290は、ICチップのカートリッジ情報を読み取ることにより、カートリッジホルダ280に収容されたカートリッジ285の種別等を検出する。なお、カートリッジセンサ290による上記読み取りにより、カートリッジ285内のインクの使用量又は残量を検出してもよい。
【0030】
<実施形態の第1の特徴>
上記のように本実施形態の特徴の1つは、外部ユーザIDに紐づけられたユーザ関心情報が広告提供サーバ100で取得され、配信先のプリンタ200のプリンタIDに対応するユーザ関心情報に好適な広告画像が広告管理サーバ500からプリンタ200へ配信されることにある。以下、その詳細を順を追って説明する。
【0031】
<外部ユーザIDの登録>
本実施形態では、まず、端末装置300におけるユーザの操作入力により、外部ユーザIDの登録が行われる。例えば端末装置300で動作するブラウザに対するユーザの適宜の操作により、端末装置300が広告提供サーバ100にアクセスし、広告配信サービスのウェブページを取得して表示する。端末装置300におけるユーザの操作入力により、当該ウェブページにログインがなされると、端末装置300の表示部301において
図2(a)に示す設定画面301Aが表示される。
【0032】
設定画面301Aでは、この例では、「P-XXX」からなるプリンタ200の型番304aと、プリンタ200のプリンタIDであるシリアル番号304bと、上記広告配信サービスを利用するためのユーザID303と、が表示される。図示ではユーザ「UA-1」による表示例を示している。この例では、上記広告配信サービス上において、ユーザ「UA-1」が通常使用するプリンタ200のプリンタIDが「123-4567」であると事前に設定されている。
【0033】
またこの例では、プリンタ200との関連付けが可能な外部サービスとしてサービス1、サービス2、サービス3があり、それぞれの外部サービスを利用するためにはそれぞれの外部サービスで登録した外部ユーザIDを使ったログインが必要である。これに対応して、設定画面301Aでは、「このプリンタに関連付けたい外部サービスでログインしてください。」のメッセージと、外部サービス用のログインボタンである、「サービス1のアカウントでログイン」ボタン302aと、「サービス2のアカウントでログイン」302bと、「サービス3のアカウントでログイン」302cと、が表示されている。この例では、ユーザ「UA-1」により、外部ユーザIDを登録している外部サービス用のログインボタンが選択されている。
【0034】
例えば「サービス1のアカウントでログイン」ボタン302aが操作されることで、サービス1のサイト画面に移行し、当該サービス1の利用時にユーザ「UA-1」が保有しているアカウントである、外部ユーザID「A111111@サービス1」でログインすると、当該外部ユーザIDが広告提供サーバ100によりが取得され、上記プリンタID「123-4567」と関連付けられる。その結果、表示部301の表示が
図2(b)の設定画面301Bに移行する。設定画面301Bでは、「以下の外部ユーザIDがこのプリンタに関連付けられました。」のメッセージと、「A111111@サービス1」の外部ユーザIDが入力された外部ユーザID表示欄305と、が表示される。「サービス2のアカウントでログイン」302bと、「サービス3のアカウントでログイン」302c、が操作されたときも同様の表示が行われる。なお、それらボタン302a,302b,302cを以下適宜、単に「ログインボタン302」等と略称する。
【0035】
なお、上記サービス1、サービス2、サービス3は、広告配信サービスの事業者が外部サービス事業者を協業先として選定しておき、その協業先の外部サービスへのログインボタンを上記ボタン302a,302b,302cのように設定画面301Aにデフォルトとして表示するようにしてもよい。ユーザが実際に当該ログインボタンに対応するサービスを利用している場合は、上記ログインボタンが操作されることで当該外部サービスのサイト画面に移行し、そのサイト画面にて外部ユーザIDを使ってログインすることで、広告提供サーバ100が外部ユーザIDを取得する。そして前述のプリンタIDと外部ユーザIDとの関連付け処理が行われ、表示部301の表示は上記設定画面301Bに移行する。
【0036】
ユーザが実際には当該ログインボタンに対応しているサービスを利用していない場合は、上記ログインボタンが操作されると適宜のエラー画面又はエラーメッセージが表示される。すなわち、ユーザが上記サービスを利用していない場合は、そのサービスのログインユーザIDとパスワードを有していないことから、操作後に、「資格情報がないためログインできずプリンタとユーザを関連付けできない」「無効の資格情報を使ってログインボタンが操作されました」等の適宜のエラー画面又はエラーメッセージが表示される。
【0037】
図2(b)に示したようにプリンタIDと外部ユーザIDとの関連付け処理による登録が完了したら、端末装置300におけるユーザの適宜の操作により、表示部301において
図2(c)に示す設定画面301Cが表示される。設定画面301Cでは、当該ユーザ向けの広告配信スケジュール設定を行うことができる。この例では、設定画面301C中のスケジュール設定欄306において、広告を配信する曜日と時刻の設定が可能となっており、ユーザ「UA-1」による端末装置300への適宜の操作により、毎週月曜日及び木曜日の9:00における広告配信が設定されている。設定画面301Cで入力した曜日及び時刻は広告提供サーバ100の記憶部115に外部ユーザIDに関連付けられて記憶される。
【0038】
図3(a)~(f)には、1つのプリンタ200を複数ユーザにおいて使用する場合の例を示す。この例では、上記ユーザ「UA-1」と、別のユーザ「UB-2」との2名でプリンタID「123-4567」のプリンタ200が使用される場合を示している。すなわち、ユーザ「UA-1」の保有する端末装置300においては、上記
図2(a)~(c)と同一である
図3(a)~(c)に示す各設定画面301A,301B,301Cが表示部301に表示され、前述の操作により同様の処理が行われる。
【0039】
またユーザ「UB-2」の保有する端末装置300においては、上記
図2(a)~(c)と同様の
図3(d)~(f)に示す各設定画面301A,301B,301Cにおいて、同様の処理が行われる。すなわち、ユーザ「UB-2」による広告配信サービスへのログイン操作により表示部301に
図3(d)に示す設定画面301Aが表示される。前述同様、上記広告配信サービス上において、ユーザ「UB-2」についても、通常使用するプリンタ200のプリンタIDが「123-4567」であると事前に設定されている。また当該ユーザ「UB-2」は外部サービスとしてサービス1、サービス2、サービス3を利用していることに対応し、ログインボタンとして、「サービス1のアカウントでログイン」ボタン302aと、「サービス2のアカウントでログイン」302bと、「サービス3のアカウントでログイン」302cと、が表示される。
【0040】
例えば「サービス2のアカウントでログイン」ボタン302bがユーザ「UB-2」により操作されると、
図3(e)の設定画面301Bに示すように、当該サービス2についてユーザ「UB-2」が保有している外部ユーザID「B222222@サービス2」が前述同様に取得されて、上記プリンタID「123-4567」と関連付けられる。その後に移行した
図3(f)の設定画面301Cでは、ユーザ「UB-2」の操作により毎週月曜日、水曜日、金曜日、土曜日の12:00における広告配信が設定されている。
【0041】
なお、上記のように1つのプリンタ200を複数ユーザで共有して使用する場合に、上述のように各ユーザそれぞれ自己の端末装置300で広告配信サービスにログインして自分用の各種設定を行うのには限られない。すなわち、複数ユーザを代表する適宜の1人のユーザが、自らの広告配信サービスへのログイン状態において、他のユーザについての各種設定、例えば上記外部ユーザIDとプリンタIDとの関連付けや、スケジュール設定等を代行して行えるようにしてもよい。
【0042】
あるいは、当該1人のユーザが、自らの広告配信サービスへのログイン状態において、他のユーザへの招待通知をメール等により送信し、その通知を受け取った他のユーザが自分の各種設定を広告配信サービスへのログイン状態において行うようにしてもよい。
すなわち例えば、ユーザ「UA-1」により、前述のログイン後プリンタID「123-4567」のプリンタ200に関連付けられた状態で適宜の操作がなされることで、端末装置300の表示部301に
図5(a)に示すユーザ招待画面301Hが表示される。ユーザ招待画面301Hでは、上記プリンタに関連付けられたユーザとして、ユーザ「UA-1」の氏名「Aさん」が表示されるとともに、「追加」ボタン320が設けられている。この例では、「追加」ボタン320が操作されることで、当該プリンタ200を使用するユーザ「UB-2」のメールアドレスに対し、URLが付加された招待メールが送られる
【0043】
上記招待メールを受信したユーザ「UB-2」の端末装置300において、招待メールに記載の上記URLへのアクセスがなされ、広告サービスにログインがなされると、前述の
図3(d)(e)(f)と同様の、
図5(a)(b)(c)に示す各設定画面301A,301B,301Cが表示されて、同様の処理が行われる。これにより、上記招待を行ったユーザ「UA-1」の端末装置300の表示部301には、
図5(b)に示すユーザ管理画面301Iが表示される。ユーザ管理画面301Iでは、上記プリンタに関連付けられたユーザとして、ユーザ「UA-1」の氏名「Aさん」と、ユーザ「UB-2」の氏名「Bさん」とが併せて表示されている。またこの例では、それぞれの広告配信スケジュール設定、すなわち、ユーザ「UA-1」に係わる毎週月曜日及び木曜日の9:00の配信設定と、ユーザ「UB-2」に係わる毎週月曜日、水曜日、金曜日、土曜日の12:00の配信設定と、が表示されている。
【0044】
上記のように、設定画面301A,301B,301C,301H,301Iは、プリンタ200へ広告画像を配信するときの配信設定を行うための画面である。なお、後述の
図13(a)~(h)に示す変形例において
図13(g)及び
図13(h)に示す設定画面301Dについても同様である。
【0045】
<処理の流れ>
上記の外部ユーザIDの登録の後、情報配信システム1では、前述のように広告提供サーバ100で取得されたユーザ関心情報に好適な広告画像がプリンタ200へと配信される。そのような外部ユーザIDの登録を含む一連の処理を行うために、広告提供サーバ100、広告管理サーバ500、ユーザ管理サーバ400、プリンタ200、端末装置300の協働により実行される制御を、
図6のシーケンスフローにより説明する。
【0046】
図6に示すように、例えば端末装置300におけるユーザの適宜の操作に基づき、端末装置300が広告提供サーバ100にウェブページ画面を要求すると、S1で、広告提供サーバ100において、端末装置300の表示部301に前述の設定画面301Aを表示させるための設定画面情報が生成され、端末装置300へ送信される。このとき広告提供サーバ100が実行する処理が第1送信処理の一例である。送信された設定画面情報は、端末装置300において受信される。このとき端末装置300が実行する処理が、端末のコントローラにより実行される取得処理の一例である。
【0047】
S2で、端末装置300において、
図2(a)~(c)に例示した設定画面301A~301Cが表示される。このとき端末装置300が実行する処理が表示処理の一例である。またこのとき、設定画面301Aにおける前述のログインボタン302が操作されることで、広告提供サーバ100は「OAuth 2.0」などのプロトコルに則って、選択された外部サービスを提供する外部サービスサーバに連携を依頼する。外部サービスサーバはこれを受けて端末装置300の表示部301に、不図示のログイン画面を表示する。S3で、端末装置300は当該ログイン画面にて外部ユーザIDの入力を受け付けて外部サービスにログインする。端末装置300が実行するS3の処理が受付処理の一例である。外部サービスへのログインが完了すると、外部サービスサーバは広告提供サーバ100に向けて外部ユーザIDを送信し、広告提供サーバ100が外部ユーザIDを取得する。
【0048】
S4で、広告提供サーバ100において、上記のように取得された、外部ユーザIDと、前述のように当該外部ユーザIDを保有するユーザに対して事前に対応付けられているプリンタ200のプリンタIDとが、関連付けられて記憶部115において記憶される。このときの記憶内容の一例を
図7に示す。
図7において、図示の例は、
図3(b)及び
図3(e)を用いて説明した例に沿っており、ユーザ「UA-1」がサービス1の利用時に使用する外部ユーザID「A111111@サービス1」が、プリンタID「123-4567]に関連付けられて記憶されている。同様に、ユーザ「UB-2」がサービス2の利用時に使用する外部ユーザID「B222222@サービス2」が、上記と同じプリンタID「123-4567]に関連付けられて記憶されている。S4で広告提供サーバ100により実行される処理が関連付け処理の一例である。
【0049】
なお、上記のように、プリンタIDに関連付けて記憶されるのは、外部ユーザIDには限られない。すなわち、当該外部ユーザIDに係わるユーザであることが識別できる情報であれば足り、例えば当該外部ユーザIDに対して一対一に対応付けられる別の識別情報であってもよい。この場合は、当該別の識別情報がユーザ識別情報の一例である。その後、広告提供サーバ100は、外部ユーザID表示欄305へ外部ユーザIDが入力された設定画面301Bを端末装置300に送信し、表示部301に表示させる。
【0050】
S5では、広告提供サーバ100がユーザ管理サーバ400に外部ユーザIDに関連するユーザ関心情報を要求したことに応じて、ユーザ管理サーバ400が前述のようにして行動情報を基に生成した全ユーザのユーザ関心情報が、対応する各外部ユーザIDとともに広告提供サーバ100へと送信される。なお、このS5の処理は、例えば一定周期で定期的に実行されるようにしてもよい。あるいは、例えば、ユーザ管理サーバ400が同サーバ内でデータ変更を検知したときに広告提供サーバ100へ送信するようにしてもよい。このときのユーザ関心情報と外部ユーザIDとの対応付けの一例を
図8に示す。
図8において、図示の例は、前述の中年男性のユーザ、20代女性のユーザの例に沿っている。すなわち中年男性であるユーザ「UA-1」の外部ユーザID「A111111@サービス1」が、関心情報「車」「健康」に紐づけられており、20代女性であるユーザ「UB-2」の外部ユーザID「B222222@サービス2」が関心情報「旅行」「グルメ」に紐づけられている。送信された全ユーザのユーザ関心情報は、S10において広告提供サーバ100により受信される。S10で実行される処理が、第2受信処理の一例である。
【0051】
S15では、広告提供サーバ100において、上記のようにユーザ関心情報が受信された全ユーザのうち、いずれかのユーザに対する広告配信時間になったか否かが判定される。すなわち、本実施形態では、予め全ユーザそれぞれに対し、広告を印刷して提供する広告配信時間が定められている。すなわち例えば、全ユーザの外部ユーザIDと、対応するプリンタ200のプリンタIDと、対応する広告配信時間とが互いに関連付けられ、相関として記憶部115に記憶されている。このときの外部ユーザIDと配信時間とを関連付けた相関の一例を
図9に示す。
図9において、図示の例は、
図3(c)及び
図3(f)を用いて説明した例に沿っている。すなわち、ユーザ「UA-1」の外部ユーザID「A111111@サービス1」に対しては、配信時間として、毎週月曜日及び木曜日の9:00が関連付けられている。ユーザ「UB-2」の外部ユーザID「B222222@サービス2」に対しては、配信時間として、毎週月曜日、水曜日、金曜日、及び土曜日の12:00が関連付けられている。S15ではこの相関に基づき、現在時刻がいずれかのユーザの広告配信時間に該当するか否かが判定される。
【0052】
いずれのユーザの広告配信時間にもなっていなければS15がNo判定されてS10に戻り、上記S5で送信された全ユーザのユーザ関心情報の受信から、同様の手順が繰り返される。いずれかのユーザの広告配信時間になっていればS15がYes判定され、処理がS20へ移行する。
【0053】
S20では、広告提供サーバ100において、上記S15での広告配信時間が到来した少なくとも1つの外部ユーザIDが特定されて取得される。この場合、広告配信時間の到来が所定ルールの一例である。またS20では
図7に一例を示した対応付けに基づき、広告画像の配信先となる、当該外部ユーザIDに対応するプリンタIDが特定されて取得される。また複数のユーザに対し同一の広告配信時間が設定されている場合、1つの広告配信時間に対し複数の外部ユーザIDが特定される。S20で実行される処理が決定処理の一例である。
なお、広告画像の配信の対象となるユーザが複数名存在し処理対象となる外部ユーザIDが複数存在する場合において、上記のような広告配信時間の到来に基づき広告配信を実行すべき外部ユーザIDを決定する手法には限られない。例えば、複数の外部ユーザIDについて予め決められた順番のローテーションに沿って、適宜の間隔で、順次、広告配信を実行すべき外部ユーザIDとして決定するようにしてもよい。この場合、上記ローテーションが所定ルールの一例となる。
【0054】
S25では、S10にて受信された全ユーザのユーザ関心情報の中から、S20で取得された少なくとも1つの外部ユーザIDに対応するユーザのユーザ関心情報が決定されて取得される。S25で実行される処理が、配信提供サーバのコントローラにより実行される取得処理の一例である。
【0055】
<画像作成処理>
S100では、広告提供サーバ100において、広告管理サーバ500との協働により、広告主からの入札に基づき、プリンタ200により印刷する広告画像とするための配信画像作成処理が行われる。上記S100の配信画像作成処理において広告提供サーバ100の制御部110が実行する制御内容を、
図10に示すフローにより説明する。
【0056】
図10において、まずS120で、広告画像の入札を募集するにあたっての最低入札価格が決定される。この最低入札価格は例えば予め一意的に定められ、記憶部115に記憶されている。S120ではこの記憶部115の記憶内容に基づき、対応する最低入札価格が決定される。
【0057】
S125では、入札要求が広告管理サーバ500へと送信される。その際、S120で決定した最低入札価格と、
図6のS25で取得されたユーザ関心情報とが、併せて広告管理サーバ500へと送信される。送信された入札要求に応じ、広告管理サーバ500では、受信されたユーザ関心情報に好適な広告のオークションが実行され、入札募集が行われる。その際、上記ユーザ関心情報に適合する広告であることと、上記最低入札価格以上の入札価格であること、等を含む所定条件を満たす広告画像が、入札要求で要求される。前述したようにユーザ関心情報は上記行動情報に基づき生成されたものであるため、ユーザ関心情報に適合する広告であることは、行動情報に適合する広告であることにも該当する。したがって、S125で実行される処理は要求処理の一例である。
【0058】
なお、前述したように、ユーザ関心情報ではなく行動情報に好適な広告画像を入札により取得するようにしてもよい。この場合には、上記S5では全ユーザの行動情報が広告管理サーバ500又はユーザ管理サーバ400から送信されて広告提供サーバ100において受信され、S25では配信時刻が到来した外部ユーザIDに対応する行動情報が特定されて取得される。またS125では、S120で決定した最低入札価格と、広告提供サーバ100にて取得された行動情報とが、入札要求と併せて広告管理サーバ500へと送信される。広告管理サーバ500では、受信された行動情報に好適な広告のオークションが実行され、入札募集が行われる。この場合、行動情報に適合する広告であることと、上記最低入札価格以上の入札価格であること、等を含む所定条件を満たす広告画像が要求され、上記同様、S125で実行される処理が要求処理の一例である。
【0059】
S130では、S125で送信した入札要求に対して実行した上記オークションにおける入札結果が、広告管理サーバ500から受信される。受信される内容には、入札要求で要求された所定条件を満たす入札があった場合には、当該入札者による上記広告画像が含まれる。入札要求で要求された所定条件を満たす入札があった場合における、受信された広告画像を含む情報が特定配信情報の一例である。入札要求で要求された所定条件を満たす入札がなかった場合には、その旨が上記受信内容に含まれる。S130で実行される処理が第1受信処理の一例である。
【0060】
S135では、S130での受信内容に基づき、落札条件を満たす入札があったか否かが判定される。落札条件とは、例えば、入札価格が最も高いことである。その他、入札要求で要求した所定条件を満たすことを落札条件としてもよい。落札条件を満たす入札がなかった場合はNo判定され、前述のS120に処理が移されて前述と同様の処理が繰り返される。S135でNo判定された場合に実行されるS120では、例えば最初に決定した最低入札価格よりも低い価格が最低入札価格として決定される。一方、S135で落札条件を満たす入札があった場合はYes判定され、S140に処理が移される。
【0061】
S140では、落札条件を満たす入札を行った広告主すなわち落札者に対し、入札内容を採用し削除せずに保管する旨を通知するための「保留通知」が、広告管理サーバ500へと送信される。この保留通知は、受信した広告管理サーバ500によって当該落札者の端末装置等へ送信される。
【0062】
S145では、S130で広告管理サーバ500から受信した入札結果に含まれる、上記落札者の広告画像が特定されて取得される。S150では、当該落札者による入札結果、すなわちS145で取得された広告画像等が例えば記憶部115へと保存される。
【0063】
S155では、落札条件を満たさない入札を行った広告主すなわち非落札者に対し、他に落札者が存在するため入札内容を採用しない旨を通知するための「敗北通知」が、広告管理サーバ500へと送信される。この敗北通知は、受信した広告管理サーバ500によって当該非落札者の端末装置等へ送信される。その後、S175へと処理が移される。
【0064】
S175では、落札者の広告画像を配置した配信画像、すなわちS130で広告管理サーバ500から受信した入札結果に含まれる広告画像を含む情報を配置した配信画像が作成される。その後、このフローの処理が終了する。なお、S175では、広告提供サーバ100が配信画像を作成したが、これに代えて広告管理サーバ500が配信画像を作成し、その配信画像を広告提供サーバ100が取得してもよい。また、S175では、配信画像を作成する代わりに、配信画像を印刷するための印刷データを種々のページ記述言語で作成してもよい。
【0065】
<画像作成処理以後の処理>
図6に戻り、広告提供サーバ100において、上述のようにしてS100が完了すると、S30へ処理が移される。S30では、広告提供サーバ100において、S100の配信画像作成処理のS175で作成された配信画像の印刷指示がプリンタ200へと配信される。S30で実行される処理が配信処理の一例である。送信された印刷指示がS35においてプリンタ200により受信され、印刷指示に含まれる配信画像に対応する印刷が行われて印刷物が生成される。なお、S30では、広告提供サーバ100が他の中継装置を介してプリンタ200に配信画像を配信してもよい。また、配信画像をプリンタ200に配信する代わりに、配信画像を印刷するためのページ記述言語や、配信画像のリンク先をプリンタ200に送信してもよい。配信画像のリンク先を送信した場合は、プリンタ200はそのリンク先にアクセスして配信画像を取得し、印刷を実行する。
【0066】
S40では、広告提供サーバ100において、S30で送信された配信画像に含まれる各広告画像を提供した落札者である広告主に対し、広告印刷に対応する報酬を請求するための請求通知が、広告管理サーバ500へと送信される。S45において、送信された請求通知を受信した広告管理サーバ500により、当該落札者の端末装置等へ請求通知が送信されて請求処理が行われる。なお、S40,S45における請求通知の送付及び請求処理は、S30における印刷物の生成が正常に完了したことが確認されてから行うようにしてもよい。その場合、プリンタ200において印刷物の生成が正常に完了しなかった場合には、報酬の請求が一切行われないか、若しくは、報酬の請求後に決済が生じていた場合にはその全額が返金されるようにしてもよい。
【0067】
S50では、広告提供サーバ100は、S30で送信した配信画像を、対応するプリンタ200のプリンタID、対応するユーザの外部ユーザID、現在の時刻情報、及び、当該配信画像に含まれる広告画像を落札した際の落札条件と紐づけて、記憶部115に記憶し、
図6のシーケンスフローによる処理が終了する。
【0068】
<実施形態の第2の特徴>
本実施形態の別の特徴は、上記のようにして広告配信が行われた後、配信済の広告に対する各種の問い合わせ、及び、それ以降の配信禁止要請等を行えることにある。そのような処理の例を
図11及び
図12により説明する。
【0069】
<配信禁止要請までの処理の一例>
配信禁止要請までの処理の流れの一例を
図11(a)~(c)に示す。前述と同様、端末装置300で動作するブラウザ上で広告配信サービスのウェブページにログインがなされた後、例えば端末装置300におけるユーザの適宜の操作により、制御部310は、広告提供サーバ100に対して配信済広告表示画面301Eを要求する。広告提供サーバ100の制御部110は当該要求に応じて、前述の
図6のS50で記憶部115に記憶した情報の中から広告配信サービスにログインしたユーザ「UA-1」に対応するユーザの外部ユーザIDに関連付けられた配信画像、プリンタID、及び時刻情報を取得する。なお、この際、全てのログインユーザに関係する配信画像、言い換えれば当該プリンタ200により印刷された配信画像を取得するようにしてもよい。
【0070】
広告提供サーバ100の制御部110は、当該取得した情報に基づき配信済広告表示画面301Eを作成し、端末装置300に送信する。すなわち、制御部110は、所定期間内にプリンタ200で印刷した配信画像を一覧表示させる表示信号を端末装置300に出力する。あるいは、特に期間を設けることなく、プリンタ200で印刷した全配信画像を一覧表示させる表示信号を出力してもよい。制御部110により実行されるこの処理が一覧表示処理の一例である。端末装置300は、広告提供サーバ100から配信済広告表示画面301Eを受信すると、表示部301において
図11(a)に示す配信済広告表示画面301Eが表示される。図示のように、配信済広告表示画面301Eは、前述と同様のユーザ「UA-1」による表示例を示しており、「P-XXX」のプリンタの型番304aと、プリンタ200のプリンタIDであるシリアル番号304bと、上記広告配信サービスを利用するためのユーザID303と、が表示されている。
【0071】
また配信済広告表示画面301Eでは、所定期間、この例では過去1ヶ月分の、ユーザ「UA-1」によりプリンタ200で印刷済の広告画像、言い換えれば、前述の例に沿えば外部ユーザID「A111111@サービス1」に係わる広告画像が、表示部301に一覧表示される。一覧表示においては、各広告画像307a,307b,・・と、それぞれの配信日時情報308a,308b,・・と、「詳細」ボタン319と、が含まれている。
【0072】
例えば端末装置300におけるユーザの適宜の操作により、処理対象として広告画像307aが指定され当該広告画像307aに係わる「詳細」ボタン319が操作されることで、その操作が制御部310によって受け付けられると、制御部300は、広告提供サーバ100に対して広告画像307aに係わる「詳細」ボタン319が選択されたことを示す操作情報を送信する。広告提供サーバ100の制御部110は、端末装置300から操作情報を受信すると、前述の
図6のS50で記憶部115に記憶した情報の中からユーザ「UA-1」に対応するユーザの外部ユーザIDに関連付けられた広告画像307aの落札条件を取得する。制御部110により実行される操作情報を受信する処理が画像受付処理の一例である。広告提供サーバ100の制御部110は、当該取得した落札条件に基づき配信理由説明画面301Fを作成し、端末装置300に送信する。なお、上記に代え、広告提供サーバ100の制御部110が、広告管理サーバ500から配信理由を取得して記憶するとともに、その記憶結果に基づき配信理由説明画面301Fを作成し、端末装置300に送信するようにしてもよい。
制御部110は、端末装置300に対し配信理由説明画面301Fの表示を行わせるための表示信号を出力する。制御部110により実行されるこの処理が説明表示処理の一例である。制御部310は、広告提供サーバ100から配信理由説明画面301Fを受信すると、表示部301の表示を
図11(b)の配信理由説明画面301Fに移行させる。
なお、同時に複数の広告画像にそれぞれ係わる複数の「詳細」ボタン319を同時又は一括して操作できるようにしてもよい。
【0073】
あるいは、上記の手法に代え、広告提供サーバ100が、広告管理サーバ500から、配信理由及び禁止ボタン(後述)を含む外部サイトページへのリンク情報を取得して記憶し、広告提供サーバ100がそのリンクを端末装置300に送信するようにしてもよい。この場合、端末装置300においてそのリンクがクリックされることで外部サイトページへのアクセスが行われ、上記配信理由の表示および禁止ボタン300の表示がなされる。上記外部サイトページとは、広告管理サーバまたは当該広告管理サーバとは別にさらに設けられたサーバ、のページである。
【0074】
配信理由説明画面301Fでは、当該広告画像307a及び配信日時情報308aと、理由説明欄309と、「この広告をブロックする」ボタン311と、が表示される。理由説明欄309には、表示された広告画像307aが過去に配信された理由が文章にて説明される。この例では、「広告主のウェブページやアプリを過去に使用した」こと、及び、「最近所定エリアにいた、あるいは滞在していたと推定された」こと、とが記載されている。なおこの例では所定エリアの具体例として東京都が挙げられている。
【0075】
「この広告をブロックする」ボタン311は、配信理由説明画面301Fに表示されている広告画像、この例では広告画像307aについて、これ以降の配信禁止要請等を行うためのボタンである。「この広告をブロックする」ボタン311が操作されることで、制御部310は、対応する上記広告画像307aの配信を禁止する配信禁止要請を広告提供サーバ100に対して送信する。広告提供サーバ100は端末装置300から禁止要請を受信する。当該配信禁止要請が第1配信禁止要請の一例であり、制御部110により実行される当該配信禁止要請を受信する処理が第1要請受付処理の一例である。
【0076】
広告提供サーバ100は、受信した配信禁止要請に基づき、外部ユーザIDに対応付けて広告画像307aに含まれる広告画像の配信を禁止する情報を記憶部115に記憶する。制御部110により実行されるこの処理が第1禁止処理の一例である。なお上記の際、要請された広告画像307aと同一の広告の配信を禁止してもよいし、広告画像307aと同じ広告主の同一のキャンペーンにおける広告配信を禁止してもよいし、さらに同じ広告主からの全ての広告配信を禁止するようにしてもよい。
この処理が完了すると、広告提供サーバ100はブロック完了画面301Gを生成し、端末装置300に送信する。端末装置300の制御部は、広告提供サーバ100からブロック完了画面301Gを受信すると表示部301に
図11(c)のブロック完了画面301Gを表示する。ブロック完了画面301Gでは、配信禁止要請がなされた上記広告画像307aについて配信禁止処理が完了したことを表す「今後、この広告を表示しないようにします。」のメッセージ312が表示される。
【0077】
<配信禁止要請までの処理の他の例>
配信禁止要請までの処理の流れの他の例を
図12(a)~(c)により説明する。この例は、広告画像が形成された印刷物の記載事項に基づき問い合わせを行う場合である。
図12(a)では、例えば前述の例に沿い、プリンタ200で印刷済のユーザ「UA-1」に係わる印刷物P1が示されている。図示のように、印刷物P1には、前述の広告画像307aに相当する広告画像I1が形成されている。また印刷物P1には、当該広告画像I1に対する問い合わせを行いたい場合に参照するための、二次元バーコードQが併せて形成されている。二次元バーコードQが問い合わせ情報の一例である。二次元バーコードQには、広告提供サーバ100の所定のウェブページを表示するためのURLが含まれている。
【0078】
例えば端末装置300に備えられたスキャナまたはカメラによって二次元バーコードQが読み取られることで、二次元バーコードQに含まれるURLが制御部310によって受け付けられる。その結果、
図12(b)に示すように、端末装置300が当該URLにアクセスし、端末装置300の表示部301において、前述の
図11(b)に示したものと同等の配信理由説明画面301Fが表示される。配信理由説明画面301Fには、前述と同様、上記広告画像I1に相当する広告画像307aと、対応する配信日時情報308a及び理由説明欄309と、「この広告をブロックする」ボタン311と、が含まれている。
【0079】
一方、
図12(c)に示す例は、プリンタ200で印刷済のユーザ「UA-1」に係わる別の印刷物P2を示している。図示のように、印刷物P2には、上記印刷物P1と同様、広告画像307aに相当する広告画像I1が形成されている。そして印刷物P2には、当該広告画像I1に対する問い合わせを行いたい場合に参照するための、問い合わせ番号「12-56678」が併せて形成されている。この問い合わせ番号もまた問い合わせ情報の一例である。
【0080】
このとき、例えば端末装置300はユーザの適宜の操作により、広告提供サーバ100にアクセスし、端末装置300の表示部301に広告問い合わせ画面301Hを表示する。広告問い合わせ画面301Hでは、「問合せしたい広告の問い合わせ番号を入力してください」のメッセージ313と、問い合わせ番号を手動入力可能な問い合わせ番号入力欄314と、「Go」ボタン315とが表示される。例えば端末装置300におけるユーザの適宜の操作により、上記印刷物P2の問い合わせ番号「12-56678」が問い合わせ番号入力欄314に入力され、「Go」ボタン315が押下されることで、上記同様、
図12(b)に示す配信理由説明画面301Fが表示される。
【0081】
端末装置300におけるユーザの適宜の操作により
図12(b)の「この広告をブロックする」ボタン311が操作されると、前述と同様、広告画像307aの配信、言い換えれば広告画像I1の印刷を禁止する配信禁止要請が制御部310によって広告提供サーバ100に送信され、広告提供サーバ100により受信される。当該配信禁止要請が第2配信禁止要請の一例であり、制御部110により実行される当該配信禁止要請を受信する処理が第2要請受付処理の一例である。広告提供サーバ100の制御部110は、端末装置300から配信禁止要請を受信すると、ユーザ「UA-1」に対応する外部ユーザIDに関連付けて広告画像307aに含まれる広告画像の配信を禁止する情報を記憶部115に記憶する。制御部110により実行されるこの処理が第2禁止処理の一例である。当該禁止処理が完了すると、表示部301の表示は、上記
図11(c)と同様のブロック完了画面301Gに移行する(図示省略)。
【0082】
以上のように端末装置300からの禁止要請により広告画像の配信を禁止する情報が記憶部115に記憶された後は、広告提供サーバ100から広告管理サーバ500へ当該禁止要請に対応する処理が指示され、広告提供サーバ100内で、当該指示に基づき入札要求や落札条件が変更される。なお、端末装置300が禁止要請を直接広告管理サーバ500あるいは外部サイトへ送信することで、上記同様の処理がなされるようにしてもよい。
【0083】
<実施形態の効果>
以上のように、本実施形態においては、広告提供サーバ100の記憶部115に、プリンタ200以外の所定端末、例えば端末装置300を利用可能な外部サービスにログインするためのユーザを識別する外部ユーザIDとプリンタIDとの関連付け情報が記憶されている。
制御部110により、上記記憶された関連付け情報に基づき、S125において、所定条件を満たす落札者の広告画像を広告管理サーバ500へ要求する入札要求が送信される。所定条件とは、配信先のプリンタ200のプリンタIDに関連付けられた、外部ユーザIDに対応するユーザ情報に適合する情報であること、等である。入札要求に対応する広告画像がS130において広告管理サーバ500から受信され、受信した広告画像がS30にてプリンタ200へと送信されることで、落札者の広告画像に対応する配信画像の印刷がプリンタ200で行われる。
本実施形態によれば、プリンタIDに対応した外部ユーザIDを用いてユーザ情報に適合する広告画像が受信され、対応する印刷が行われる。本実施形態によれば、従来手法のようにユーザの好みや関心等を表す情報をプリンタ200毎に管理しなくても、各ユーザのユーザ情報に適合した配信画像を印刷することができる。
【0084】
また、本実施形態においては特に、広告提供サーバ100の制御部110は、S20において、配信先のプリンタ200のプリンタIDとこれに対応する外部ユーザIDとを取得する。この場合の上記所定条件には、取得された少なくとも1つの外部ユーザIDに対応する行動情報へ適合することが含まれる。制御部110は、そのような行動情報への適合を含む所定条件を満たす落札者の広告画像をS125で送信する入札要求により要求し、広告管理サーバ500からS130において当該落札者の広告画像を受信する。
本実施形態によれば、配信先となるプリンタ200を使用するユーザの行動情報に適合した広告画像を印刷することができる。
【0085】
また、本実施形態においては特に、複数名のユーザが1つのプリンタ200を共有して使用する場合に、1つのプリンタIDと複数の外部ユーザIDとが関連付けられている。制御部110は、S20において、それら複数の外部ユーザIDの中から、所定ルールに沿って1つの外部ユーザIDを決定する。制御部110は、その1つの行動情報への適合を含む所定条件を満たす落札者の広告画像をS125での入札要求により要求し、対応する落札者の広告画像を広告管理サーバ500からS130にて受信する。
本実施形態においては、配信先となるプリンタ200を使用する複数名のユーザのうち、所定ルールに基づき決定される1名のユーザの行動情報に適合した広告画像だけが印刷される。本実施形態によれば、1つのプリンタ200を共有する複数名のユーザの行動情報にそれぞれ適合した複数の広告画像が一度に印刷されることがないので、各ユーザのプライバシーを守ることができる。特にプリンタ200による印刷物は、印刷直後にユーザにより回収される場合ばかりでなく、印刷後にしばらくプリンタ200上に放置されている場合もあるため、上記プライバシーの確保はその意味で有意義である。
【0086】
また、本実施形態では特に、
図6のS25において、S20で決定された少なくとも1つの外部ユーザIDに対応する行動情報か、あるいはその行動情報に基づくユーザ関心情報が取得される。上記所定条件には、当該S25で取得された行動情報又はユーザ関心情報へ適合することが含まれる。制御部110は、そのような行動情報への適合を含む所定条件を満たす落札者の広告画像をS125での入札要求により要求し、対応する広告画像を広告管理サーバ500からS130において受信する。
本実施形態によれば、配信先となるプリンタ200を使用するユーザの行動情報かあるいは関心情報に適合した広告画像を印刷することができる。
【0087】
また、本実施形態においては特に、制御部110が実行する
図6のS10において、1つのプリンタIDに関連付けられた全ての外部ユーザIDに対応する行動情報若しくはユーザ関心情報が、広告管理サーバ500から受信される。制御部110は、受信された全ての行動情報若しくはユーザ関心情報の中から、S25において少なくとも1つの外部ユーザIDに対応する行動情報若しくはユーザ関心情報を抽出して取得し、取得された情報を用いて落札者の広告画像を広告管理サーバ500から受信する。
本実施形態によれば、取得された全ユーザに係わる行動情報若しくはユーザ関心情報の中から、プリンタ200を使用するユーザに係わる行動情報若しくはユーザ関心情報を抽出し、それに適合した広告画像を印刷することができる。
【0088】
また、本実施形態では特に、
図11(a)の配信済広告表示画面301Eに示すように、印刷済の広告画像の内容が一覧表示される。ユーザが、一覧表示された広告画像のうち少なくとも1つを指定すると、指定した広告画像が配信された理由の説明が
図11(b)の配信理由説明画面301Fで表示される。
本実施形態によれば、ユーザは、印刷された広告画像がどのような理由で配信されたのかを知ることができる。
【0089】
また、本実施形態においては特に、配信理由説明画面301Fによりユーザが広告画像の配信理由を見た後、それ以降その広告画像の印刷を止めたい場合は、適宜の操作により「この広告をブロックする」ボタン311を操作する。その結果、制御部310の制御により、当該操作に対応する広告画像が配信されるのが禁止される。
本実施形態によれば、ユーザが印刷を望まない広告画像の配信をユーザの意思によって禁止することができる。
【0090】
また、本実施形態においては特に、
図12(a)又は
図12(c)に示す印刷物P1,P2に、予め二次元バーコードQ又は問い合わせ番号が含まれている。印刷物P1,P2に院d殺された広告画像I1,I2の印刷をユーザが止めたい場合は、印刷物P1,P2に含まれている二次元バーコードQ又は問い合わせ番号に応じて表示される配信理由説明画面301Fにおいて、「この広告をブロックする」ボタン311を操作する。その結果、制御部310の制御により、当該操作に対応する広告画像が配信されるのが禁止される。
本実施形態によれば、ユーザが印刷を望まない広告画像の配信をユーザの意思によって禁止することができる。
【0091】
なお、本発明は、上記実施形態に限られるものではなく、その趣旨及び技術的思想を逸脱しない範囲内で種々の変形が可能である。以下、そのような変形例を順を追って説明する。上記実施形態と同等の部分には同一の符号を付し、適宜説明を省略又は簡略化する。
【0092】
(1)広告配信のマッチング条件を事前に設定する場合
図13(a)~(h)は、本変形例における外部ユーザIDの登録及びその後のマッチング条件設定の流れを表す説明図であり、上記実施形態の
図3(a)~(f)に対応する図である。
【0093】
図13(a)~(c)及び
図13(g)は、上記
図2(a)~(c)と同様、ユーザ「UA-1」によりプリンタID「123-4567」のプリンタ200が使用される場合を示している。
【0094】
図13(a)~(c)では、前述したように各設定画面301A,301B,301Cが表示部301に表示され、前述の操作により同様の処理が行われる。例えば
図13(c)の設定画面301Cにおいて、端末装置300におけるユーザの適宜の操作がなされることで、表示部301において
図13(g)に示すマッチング設定画面301Dが表示される。
【0095】
マッチング設定画面301Dでは、ユーザが配信を希望する広告カテゴリを指定可能な配信カテゴリ指定欄316と、ユーザが配信を拒否する広告カテゴリを指定可能な拒否カテゴリ指定欄317と、プリンタ200の用途を選択する用途指定欄318と、が設けられている。
【0096】
図示の例では、配信カテゴリ指定欄316には、「ショッピング」「テレビ」「スポーツ」「ゲーム」等の複数のカテゴリが予め設けられており、それらのうちユーザ「UA-1」により「テレビ」「スポーツ」のカテゴリの広告配信が希望されている。端末装置300の制御部310は、ユーザにより希望されているカテゴリの情報を広告提供サーバ100に送信する。広告提供サーバ100は端末装置300からカテゴリの情報を受信すると、ユーザ「UA-1」の外部ユーザIDに関連付けてカテゴリの情報を記憶部115に記憶する。この結果、ユーザ「UA-1」に係わる広告配信においては、前述の落札条件として、ユーザ関心情報に適合する広告であることと、最低入札価格以上の入札価格であること、に加え、上記カテゴリの広告であること、が加わるよう、広告提供サーバ100の制御部110により制御される。
【0097】
拒否カテゴリ指定欄317には、「映画」「コスメ」「アダルト」「ミュージック」等の複数のカテゴリが予め設けられており、それらのうちユーザ「UA-1」により「コスメ」のカテゴリの広告配信の拒否が希望されている。端末装置300の制御部310は、ユーザにより拒否されているカテゴリの情報を広告提供サーバ100に送信する。広告提供サーバ100は端末装置300からカテゴリの情報を受信すると、ユーザ「UA-1」の外部ユーザIDに関連付けてカテゴリの情報を記憶部115に記憶する。この結果、ユーザ「UA-1」に係わる広告配信においては、前述の落札条件として、ユーザ関心情報に適合する広告であることと、最低入札価格以上の入札価格であること、に加え、上記カテゴリの広告ではないこと、が加わるよう、広告提供サーバ100の制御部110により制御される。なお、配信カテゴリ指定欄316及び拒否カテゴリ指定欄317で予め設けられるカテゴリ種類は、上記のように全く異なる設定でもよいし、全く同一の設定でもよいし、一部が共通となる設定でもよい。また、マッチング設定画面301Dにおいてそれら指定欄316,317のカテゴリが選択可能に表示される際、各ユーザの行動情報又はユーザ関心情報を反映した形で、表示されるカテゴリ種類が選別されたり絞り込まれるようにしてもよい。
【0098】
また用途指定欄318には、プリンタ200の使用用途して「家庭用」「オフィス用」等の複数のカテゴリが予め設けられており、それらのうちユーザ「UA-1」により「家庭用」の用途が選択されている。なお使用用途が印刷関連情報の一例である。この選択の結果、端末装置300の制御部310は、ユーザにより選択されている用途の情報を広告提供サーバ100に送信する。広告提供サーバ100は端末装置300から用途の情報を受信すると、ユーザ「UA-1」の外部ユーザIDに関連付けてカテゴリの情報を記憶部115に記憶する。ユーザ「UA-1」に係わる広告配信においては、前述の落札条件として、ユーザ関心情報に適合する広告であることと、最低入札価格以上の入札価格であること、に加え、オフィス向けではなく家庭向けの広告であること、が加わるよう、広告提供サーバ100の制御部110により制御される。
なお、上記のほか、印刷関連情報としての、プリンタ200における、用紙トレイに収納されている用紙のサイズ、モノクロ/カラー印刷の別、カートリッジ285内におけるインク量、印刷枚数等に適合していること、を落札条件に加えるようにしてもよい。
【0099】
以上の場合、前述の
図10のフローのS125において広告管理サーバ500への入札要求における落札者の広告画像が満たすべき所定条件に、S20で決定されたプリンタIDに対応するプリンタ200の上記印刷関連情報へ適合すること、が含まれる。言い換えれば、広告提供サーバ100から広告管理サーバ500への入札要求の中に、配信カテゴリ指定欄316、拒否カテゴリ指定欄317、用途指定欄318の指定に基づくカテゴリ情報が含まれることになる。そのため、広告管理サーバ500からの落札者の広告画像は、プリンタ200における使用用途、用紙サイズ、モノクロ/カラー印刷、インク量、印刷枚数、等に適合したものとなる。この結果、広告提供サーバ100の制御部110は、プリンタ200側における上記の諸条件に合致した広告画像だけを広告管理サーバ500から受信して、プリンタ200に送信し印刷を行うことができる。なお、上記のように広告提供サーバ100から広告管理サーバ500への入札要求の中にカテゴリ情報を含めることなく、広告管理サーバ500からの入札結果に対して広告提供サーバ100側において上記カテゴリ情報を満たすようにフィルタリングしてもよい。後述の
図13(d)~(h)に示す例についても同様である。
【0100】
図13(d)~(f)では、前述と同様、各設定画面301A,301B,301Cが表示部301に表示されて同様の処理が行われる。例えば
図13(f)の設定画面301Cにて適宜の操作がなされることで、
図13(h)に示すマッチング設定画面301Dが表示される。このマッチング設定画面301Dでも、上記同様、配信カテゴリ指定欄316と、拒否カテゴリ指定欄317と、用途指定欄318と、が設けられている。
【0101】
図13(h)の例では、ユーザ「UB-2」により、配信カテゴリ指定欄316にて「ショッピング」「テレビ」「ゲーム」のカテゴリの広告配信希望が指定され、拒否カテゴリ指定欄317では「アダルト」のカテゴリの広告配信拒否希望が指定され、用途指定欄318では「家庭用」の用途が選択されている。この結果、ユーザ「UB-2」に係わる広告配信においては、前述同様、上記指定及び選択が反映された落札条件となるように、広告提供サーバ100の制御部110により制御される。
【0102】
なお、上記のように各ユーザそれぞれ自己の端末装置300で広告配信サービスにログインして配信カテゴリ指定欄316、拒否カテゴリ指定欄317、用途指定欄318において自分用の各種設定を行うのには限られない。すなわち、前述と同様、複数ユーザを代表する適宜の1人のユーザが、自らの広告配信サービスへのログイン状態において、他のユーザについて上記指定欄316,317,318での設定を代行して行えるようにしてもよい。
【0103】
(2)外部ユーザIDが使えない場合の処理
例えば、初期セットアップ時には使用できていた外部ユーザIDが、その後、外部サービス上で退会処理がなされたり、外部サービス上のユーザ操作により広告提供サーバ100との連携が解除された等により、使用できなくなる場合があり得る。本変形例では、このような場合が検知されたら、広告提供サーバ100の制御部110が、広告の配信を実行しないか又はエラー信号の出力等によりユーザへの報知を行うように制御を行う。
【0104】
広告配信を行わないようにする場合、上記検知の方法は、例えば、広告提供サーバ100が広告管理サーバ500からエラー信号を受信するか、広告提供サーバ100が外部サービスサーバに対して定期的に外部ユーザIDの有効性をチェックすれば足りる。
【0105】
ユーザへの報知を行う場合、端末装置300あるいはプリンタ200において、プリンタ200と外部ユーザIDとの紐づけを適宜に表示し確認できるようにしておき、広告提供サーバ100による上記検知がなされたら、上記表示の内容が所定の警告状態に変化するようにすればよい。また、プリンタ200は、広告提供サーバ100からアカウント停止情報を受信することで所定の警告表示を行うようにしてもよい。
【0106】
(3)その他
以上においては、広告提供サーバ100は単一の装置として説明がなされたが、複数の装置が連携して動作することにより、広告提供サーバ100としての機能を果たしてもよい。
以上においては、広告提供サーバ100が、各ユーザの行動情報又はユーザ関心情報に適合する等の所定条件を満たす広告画像を入札に基づいて取得するようにしたが、これに限られない。上記所定条件を満たす広告画像を、他の適宜の手法で広告提供サーバ100が取得するようにしてもよい。他の手法とは、例えば、外部サービスを利用したユーザの性別、年齢、居住地、職業、勤務先、年収、家族構成を含むユーザ情報に適合する広告画像を取得してよい。
【0107】
また、以上においては、広告管理サーバ500によって管理され広告提供サーバ100へと配信される情報として、広告情報を例にとって説明したが、これに限られず、その他のサービスコンテンツであてもよい。サービスコンテンツの例としては、例えば漫画、小説の一部の画像でもよいし、動画、動画の一部のサムネイル画像等であってもよい。
【0108】
また、以上において、
図6、
図10等に示すフローは本発明を上記フローに示す手順に限定するものではなく、発明の趣旨及び技術的思想を逸脱しない範囲内で手順の追加・削除又は順番の変更等をしてもよい。
【0109】
また、以上既に述べた以外にも、上記実施形態や各変形例による手法を適宜組み合わせて利用しても良い。
【0110】
その他、一々例示はしないが、本発明は、その趣旨を逸脱しない範囲内において、種々の変更が加えられて実施されるものである。
【符号の説明】
【0111】
1 情報配信システム
100 広告提供サーバ(配信提供サーバの一例)
110 制御部(コントローラの一例)
115 記憶部(メモリの一例)
140 通信部(通信インタフェースの一例)
200 プリンタ(配信先の一例)
300 端末装置(端末の一例)
301 表示部(ディスプレイの一例)
307a,307b 広告画像(配信情報の一例)
310 制御部
400 ユーザ管理サーバ
401 行動情報データベース
500 広告管理サーバ(配信管理サーバの一例)
I1,I2 広告画像
P1,P2 印刷物
Q 二次元バーコード(問い合わせ情報の一例)