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▶ 田巻 佳子の特許一覧

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  • 特開-非電子的残響スピーカー 図1
  • 特開-非電子的残響スピーカー 図2
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024180203
(43)【公開日】2024-12-26
(54)【発明の名称】非電子的残響スピーカー
(51)【国際特許分類】
   G10K 15/08 20060101AFI20241219BHJP
【FI】
G10K15/08
【審査請求】未請求
【請求項の数】2
【出願形態】書面
(21)【出願番号】P 2023108861
(22)【出願日】2023-06-15
(71)【出願人】
【識別番号】523245388
【氏名又は名称】田巻 佳子
(72)【発明者】
【氏名】田巻 佳子
【テーマコード(参考)】
5D208
【Fターム(参考)】
5D208AA02
5D208AB12
5D208AB13
(57)【要約】
【課題】従来の音源を反響板で囲った仕組みの非電子的反響スピーカーによる音源に含まれるノイズの増幅から影響を受ける音質の低下を防ぎ、さらなる音質向上を目的とするために、残響発生装置を反響板で囲った非電子的残響スピーカーを提供する。
【解決手段】本体ケース1の両端を振動板左2と振動板右3で構成している。複数のばねやコイル4は振動板2と振動板3に支持されている。本体ケース1の胴部片側には本体ケース片側穴5を設けている。音が本体ケース1や振動板左2振動板右3を振動させると、振動は複数のばねやコイル4に伝わる。複数のばねやコイル4に伝わった振動は本体ケース1の内部で共鳴と反射の後増幅され、本体ケース片側穴5を通過して振動は残響音として発生する効果が得られるものである。残響音は反響板を通じて拡散増幅され、ノイズを打ち消しメイン音源に残響効果を付与し音質向上が聞こえるものである。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数のばねやコイルを用いて残響音の幅を広げ、本体ケース胴部片側に穴をあけて本体ケース内部で増幅させた音の響きを発生させる特徴を持つ、電源を使用しない残響発生装置。
【請求項2】
音源を増幅させることで生じるノイズなどの影響による音質低下を、請求項1による残響を発生させる装置を反響板で囲うことにより増幅拡散された残響音でノイズを打ち消し、さらに残響効果でメインの音源の音質向上させる特徴を持った非電子的残響スピーカー
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、音を拡散反響させる電源を必要としない非電子的反響スピーカーに対し、音質の飛躍的な向上を図った、電源を使わない残響発生装置とその残響発生装置を使用し反響板で囲った非電子的残響スピーカーに関する。
【背景技術】
【0002】
従来の非電子的反響スピーカーは反響板で音源を囲うことにより音を拡散反響するメカニズムを利用しているが、音源以外にも音源に含まれるノイズを拡散反響していた。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
上記の通り従来の非電子的反響スピーカーでは音源以外にも音源に含まれるノイズを拡散反響させるため、メインとなる音源の一部を打ち消すネガティブな効果を発揮し音質の低下を伴う。音源の拡散反響と引き換えに本来発揮されるべき音源の空間的奥行や音質を感じられる体験を損なうものであった。
【0004】
本発明は、このような従来の構成が有していた問題を解決しようとするものであり、電源を必要とせず音の残響を作り出す装置により電源のない野外などでの音楽等視聴に対する非電子的反響スピーカーによる音源の質の低下から体験の損なわれる困難を効果的に解消する。また本発明は非電子的物品の為それ自体は電池購入や電気契約を必要としない経済性があり、また音質による心理的高揚や満足感の実現を目的とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明は上記目的を達成するために太さの違う金属線によるばねやコイル(金属線によるばねやコイル、以下、ばねやコイル)を複数使用し筒状のケースで覆い、装置の胴部分片側に穴を設けたものを、さらに同じく音の通り道を設けた反響板で囲ったものである。この発明においての複数とは、単数を排除する言葉として表現。
【0006】
すなわち、音がばねやコイルに伝わると共鳴を起こす現象を利用し、また太さの違うばねやコイルを設置することで対応する共鳴音の幅を増やす。それにより音の残響を幅広く発生させる。
【0007】
また装置胴部分片側に穴をあけることにより筒状のケースの中で発生した共鳴音が効率よく反響増幅し穴を通過して外へ拡散され残響音となる。この装置を残響発生装置とする。
【0008】
メインとなる音源と残響発生装置の筒から発生した残響音は、残響発生装置を囲う反響板によりともに増幅拡散される。
【発明の効果】
【0009】
上記のように本発明は、音源の残響を電池の購入や電気の契約を必要とせず非電源により経済的に作り出すことを可能にしている。発生した残響が残響発生装置を囲う反響板により増幅される。そのことで同時に拡散増幅されるノイズを残響音が打ち消す。それによりメインの音源が際立ち、さらに付与された残響効果が音源に空間的奥行や音質の向上を感じさせることが可能になり体験としての心理的高揚や満足感をもたらす非電子的残響スピーカーを提供できる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1】本発明の実施形態を示す残響装置本体の断面図
図2】本発明の残響装置を反響板で囲った内部に設置した図
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、本発明の実施の形態を図1に基づいて説明する。
【0012】
図1において、1は本体ケースとし、振動板左2と振動板右3を有している。複数のばねやコイル4は振動板2と振動板3に支持されている。1本体ケースの片側には本体ケース片側穴5を設けている。
【0013】
以下、図1における構成の動作を説明する。音が本体ケース1や振動板左2振動板右3を振動させると、振動は複数のばねやコイル4に伝わる。複数のばねやコイル4に伝わった振動は本体ケース1の内部で共鳴と反射の後増幅され、本体ケース片側穴5を通過して振動は残響音として聞こえる効果が得られるものである。
【0014】
以下、本発明の実施を内蔵した形態を図2に基づいて説明する。
【0015】
図2において、6を非電子的反響スピーカー本体とし、本発明による残響装置7を内部に設置固定している。
【0016】
以下、図2における構成の動作を説明する。本発明による残響装置は電源を必要とせず残響音を発生させるのみであり単体の使用では音響効果を示すには至らない。そのため、本発明による残響装置6を反響板7で囲うことによって残響音とメイン音源ともに増幅させることで、ノイズ打ち消しや残響の付与など音質向上の効果を得られるものになる。
【符号の説明】
【0017】
1 本体ケース
2 振動板左
3 振動板右
4 複数のばねやコイル
5 本体ケース片側穴
6 本発明による残響装置
7 反響版
図1
図2