(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024180206
(43)【公開日】2024-12-26
(54)【発明の名称】ゼンマイによる回転体起動時電力節約装置
(51)【国際特許分類】
F04D 25/02 20060101AFI20241219BHJP
【FI】
F04D25/02 Z
【審査請求】有
【請求項の数】1
【出願形態】書面
(21)【出願番号】P 2023108864
(22)【出願日】2023-06-14
(71)【出願人】
【識別番号】523254461
【氏名又は名称】近藤 孝之
(72)【発明者】
【氏名】近藤 孝之
【テーマコード(参考)】
3H130
【Fターム(参考)】
3H130AA13
3H130AB05
3H130AB26
3H130AB60
3H130AC11
3H130BA82G
(57)【要約】
【課題】ゼンマイにより回転体(エアコンの室外機ファンなど)の起動時電力を削減する。
【解決手段】電源ON時には、起動用ロータ(2)がゼンマイ巻き上げ用ロータ(3)と回転体(1)との間に入り、ゼンマイ巻き上げ用ロータ(3)と直結されたゼンマイ(4)の解放力によって回転体(1)を静止状態から動かす。このとき、回転体(1)にはまだ通電していない。ゼンマイが解放されたら、起動用ロータ(2)をゼンマイ巻き上げ用ロータ(3)と回転体(1)との間から離すとともに、回転体(1)に通電し、通常運転状態とする。これで起動時電力を節約する。電源Off時には、ゼンマイ巻き上げ用ロータ(3)が直接に回転体(1)と接触することにより、回転体の空転エネルギーを利用してゼンマイを巻き上げる。ゼンマイによる回転体起動時電力節約装置である。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
回転体(主にエアコンの室外機ファン)(1)は、通常は従来通りに何も接触していない。電源ON時には、起動用ロータ(2)がゼンマイ巻き上げ用ロータ(3)と回転体(1)との間に入り、ゼンマイ巻き上げ用ロータ(3)と直結されたゼンマイ(4)の解放力によって回転体(1)を静止状態から動かす。このとき、回転体(1)には通電せず、エネルギーを節約する。
ゼンマイ巻き上げ用ロータ(3)とゼンマイ(4)は可動式アームに取り付けられていて位置を変えることができるようになっている。起動用ロータ(2)も可動式アームに取り付けられていて位置を変えることができるようになっている。
ゼンマイの解放が終わったら、起動用ロータ(2)をゼンマイ巻き上げ用ロータ(3)と回転体(1)との間から離すとともに、回転体(1)に通電し、通常運転状態とする。このとき、回転体(1)はゼンマイの解放力により既に空転状態になっているため、余分な電力を必要としない。
電源Off時には、ゼンマイ巻き上げ用ロータ(3)が直接に回転体(1)と接触することにより、回転体の空転エネルギーを利用してゼンマイを巻き上げる。ゼンマイの巻き上げが終わったら、ゼンマイ巻き上げ用ロータ(3)と回転体(1)との間に起動用ロータ(2)を入れ、次回の起動に備えておく。そして、再びゼンマイによる起動を再開する、ゼンマイによる回転体起動時電力節約装置である。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、主にエアコンの室外機ファンのような回転体に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、回転体は通電により起動され、このときに大きなエネルギーを要するが、その節約に関する発明はない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】公開特許公報(A) 特願2012-123673(P2012-123673)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
エアコン室外機ファンをはじめとする回転体は、停止時から起動させるときに大きなエネルギー(主に電力)を要する。これは、運動の法則(慣性の法則)のため、重い静止物を動かすには大きな力を要するためである。
本発明は、エアコンの室外機ファンをはじめとする回転体をゼンマイによって静止状態から動かすことにより起動時の電力をカットし、省エネを図るものである。ゼンマイは、起動時に解放されるが、回転体停止時の空転エネルギーにより巻き上げられ、余計な力は必要ない。
【課題を解決するための手段】
【0005】
回転体(主にエアコンの室外機ファン)(1)は、通常は従来通りに何も接触していない。電源ON時には、起動用ロータ(2)がゼンマイ巻き上げ用ロータ(3)と回転体(1)との間に入り、ゼンマイ(4)の解放力によって回転体(1)を静止状態から動かす。このとき、回転体(1)には通電せず、エネルギーを節約する。つまり、エアコンのリモコンの電源ONボタンを押しても室外機の回転体には通電せず、代わりに通電した電磁石の力により、ゼンマイを開放するのみである。
起動用ロータ(2)はゼンマイ(4)に直結されており、なおかつ可動式アームに取り付けられていて位置を変えることができるようになっている。ゼンマイ巻き上げ用ロータ(3)も可動式アームに取り付けられていて位置を変えることができるようになっている。
ゼンマイの解放が終わったら、起動用ロータ(2)が取り付けられているアームを動かしてゼンマイ巻き上げ用ロータ(3)と回転体(1)との間から離すとともに、回転体(1)に通電し、通常運転状態とする。このとき、回転体(1)はゼンマイの解放力により既に空転状態になっているので、余分な電力は必要としない。
電源Off時には、ゼンマイ巻き上げ用ロータ(3)が取り付けられているアームを動かして直接に回転体(1)と接触することで、回転体の空転エネルギーを利用してゼンマイを巻き上げる。ゼンマイの巻き上げが終わったら、ゼンマイ巻き上げ用ロータ(3)と回転体(1)との間に起動用ロータ(2)を入れ(アームを動かして)、次回の起動に備えておく。そして、再びゼンマイによる起動を再開する。
ゼンマイによる回転体起動時電力節約装置である。
【発明の効果】
【0006】
従来、回転体の起動時には大きなエネルギーを要していたが、本発明はこの分のエネルギーをカットし、省エネに寄与する。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下、本発明の実施の形態を説明する。
回転体(主にエアコンの室外機ファン)(1)は、通常は従来通りに何も接触していない。電源ON時(エアコンのリモコンの電源ON時)には、起動用ロータ(2)がゼンマイ巻き上げ用ロータ(3)と回転体(1)との間に入っていて、ゼンマイ巻き上げ用ロータ(3)と直結したゼンマイ(4)の解放力によって回転体(1)を静止状態から動かす。このとき、回転体(1)には通電せず、エネルギーを節約する。つまり、エアコンのリモコンの電源ONボタンを押しても室外機の回転体には通電せず、代わりに通電した電磁石の力により、ゼンマイを開放するのみである。
起動用ロータ(2)はゼンマイ(4)に直結されており、なおかつ可動式アームに取り付けられていて位置を変えることができるようになっている。ゼンマイ巻き上げ用ロータ(3)も可動式アームに取り付けられていて位置を変えることができるようになっている。各ロータは一端は支点で他端は電磁石スイッチにより位置を変えられるようになっている。
ゼンマイの解放が終わったら、起動用ロータ(2)が取り付けられているアームを動かしてゼンマイ巻き上げ用ロータ(3)と回転体(1)との間から離すとともに、回転体(1)に通電し、通常運転状態とする。このとき、回転体(1)はゼンマイの解放力により既に空転状態になっているので、大きなエネルギーを要しない。
電源Off時には、ゼンマイ巻き上げ用ロータ(3)が取り付けられているアームを動かして直接に回転体(1)と接触することで、回転体の空転エネルギーを利用してゼンマイを巻き上げる。ゼンマイの巻き上げが終わったら、アームを動かしてゼンマイ巻き上げ用ロータ(3)と回転体(1)との間に起動用ロータ(2)を入れ、次回の起動に備えておく。そして、次回電源ON時に再びゼンマイによる起動を再開する。
ゼンマイによる回転体起動時電力節約装置である。
【符号の説明】
【0009】
1 回転体(主にエアコンの室外機)
2 起動用ロータ
3 ゼンマイ巻き上げ用ロータ
4 ゼンマイ