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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024180242
(43)【公開日】2024-12-26
(54)【発明の名称】車両用ランプ装置
(51)【国際特許分類】
   F21S 41/24 20180101AFI20241219BHJP
   F21S 41/27 20180101ALI20241219BHJP
   F21S 41/275 20180101ALI20241219BHJP
   F21V 29/76 20150101ALI20241219BHJP
   F21V 29/503 20150101ALI20241219BHJP
   F21S 2/00 20160101ALI20241219BHJP
   F21W 102/13 20180101ALN20241219BHJP
【FI】
F21S41/24
F21S41/27
F21S41/275
F21V29/76
F21V29/503 100
F21S2/00 413
F21W102:13
【審査請求】未請求
【請求項の数】20
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023191473
(22)【出願日】2023-11-09
(31)【優先権主張番号】112122444
(32)【優先日】2023-06-15
(33)【優先権主張国・地域又は機関】TW
(71)【出願人】
【識別番号】514008468
【氏名又は名称】巨鎧精密工業股▲ふん▼有限公司
(74)【代理人】
【識別番号】100099759
【弁理士】
【氏名又は名称】青木 篤
(74)【代理人】
【識別番号】100123582
【弁理士】
【氏名又は名称】三橋 真二
(74)【代理人】
【識別番号】100092624
【弁理士】
【氏名又は名称】鶴田 準一
(74)【代理人】
【識別番号】100114018
【弁理士】
【氏名又は名称】南山 知広
(74)【代理人】
【識別番号】100153729
【弁理士】
【氏名又は名称】森本 有一
(72)【発明者】
【氏名】ウー ポー ホア
【テーマコード(参考)】
3K244
【Fターム(参考)】
3K244AA05
3K244BA50
3K244CA02
3K244DA01
3K244EA16
3K244EC01
(57)【要約】
【課題】新たな視覚効果を生じて表示美観を高めることができる車両用ランプ装置を提供する。
【解決手段】第1光パターンに形成される光を発することができる第1発光ユニット1を備えており、第1発光ユニット1は、第1レンズモジュール11と第1発光モジュール12とを有し、第1レンズモジュール11は、所定の第1形状に配列される複数の第1レンズ111を有し、第1発光モジュール12は、複数の第1光源121を有し、各第1レンズ111は、対応する第1光源121が発する光を前方向へ集光する第1集光セクション112と、集光された光が前方向へ透過する第1レンズセクション114と、を有し、各第1レンズ111の第1レンズセクション114には、横方向に沿って配列されている複数の第1レンズ部115が形成され、各第1レンズ部115は、前方向へ透過する光が、第1光パターンとして投射され得る。
【選択図】図4
【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1光パターンに形成される光を発することができる第1発光ユニットを備えており、
前記第1発光ユニットは、第1レンズモジュールと、前記第1レンズモジュールの後側に配置されている第1発光モジュールと、を有しており、
前記第1レンズモジュールは、所定の第1形状に配列されている複数の第1レンズを有しており、
前記第1発光モジュールは、前記複数の第1レンズの後側にそれぞれ配置されている複数の第1光源を有しており、
各前記第1レンズは、対応する前記第1光源が発する光を前方向へ集光するための第1集光セクションと、前記第1集光セクションにより集光された光が前方向へ透過する第1レンズセクションと、を有しており、
各前記第1レンズの前記第1レンズセクションには、少なくとも1行となるように横方向に沿って配列されている複数の第1レンズ部が形成されており、
各前記第1レンズ部は、前方向へ透過する光が、前記第1光パターンとして投射されることができるように構成されている、
ことを特徴とする車両用ランプ装置。
【請求項2】
各前記第1レンズは、前記第1集光セクションと前記第1レンズセクションとの間に位置して、前記第1集光セクションにより集光された光を前記第1レンズセクションの方へ導くことができる第1光ガイドセクションを更に有している、
ことを特徴とする請求項1に記載の車両用ランプ装置。
【請求項3】
各前記第1レンズセクションには、上下方向に配列されている複数行の前記第1レンズ部が形成されており、
上下方向に沿って配列されている、互いに隣り合っている2つの前記第1レンズ部には、上側にある1つの前記第1レンズ部の底部が、下側にある他の1つの前記第1レンズ部の頂部に対して前方向へ突出して段差があるように構成されている、
ことを特徴とする請求項1に記載の車両用ランプ装置。
【請求項4】
隣り合っている前記第1レンズの前記第1光ガイドセクションは、互いに連通している、
ことを特徴とする請求項2に記載の車両用ランプ装置。
【請求項5】
前記車両用ランプ装置は、前記第1発光ユニットと隣り合うように配置されて、前記第1発光ユニットと共に第2光パターンに形成される光を発することができる第2発光ユニットを更に備えており、
前記第2発光ユニットは、第2レンズモジュールと、前記第2レンズモジュールの後側に配置されている第2発光モジュールと、を有しており、
前記第2レンズモジュールは、前記第1レンズモジュールの前記複数の第1レンズと共に所定の第2形状に配列されている複数の第2レンズを有しており、
前記第2発光モジュールは、前記複数の第2レンズの後側にそれぞれ配置されている複数の第2光源を有しており、
各前記第2レンズは、対応する前記第2光源が発する光を前方向へ集光するための第2集光セクションと、前記第2集光セクションにより集光された光が前方向へ透過する第2レンズセクションと、を有しており、
各前記第2レンズの前記第2レンズセクションには、横方向に沿って配列されている複数の第2レンズ部が形成されており、
各前記第2レンズ部は、各前記第1レンズの前記第1レンズセクションと合わせて、前方向へ透過する光が、前記第2光パターンとして投射されることができるように構成されている、
ことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の車両用ランプ装置。
【請求項6】
前記複数の第1レンズ部のレンズ曲率は同じである、ことを特徴とする請求項5に記載の車両用ランプ装置。
【請求項7】
前記複数の第2レンズ部のレンズ曲率は同じである、ことを特徴とする請求項6に記載の車両用ランプ装置。
【請求項8】
前記複数の第2レンズ部のレンズ曲率は異なっている、ことを特徴とする請求項6に記載の車両用ランプ装置。
【請求項9】
各前記第2レンズにおいて、一部の前記第2レンズ部のレンズ曲率が同じである一方、他の一部の前記第2レンズ部のレンズ曲率が異なっている、ことを特徴とする請求項6に記載の車両用ランプ装置。
【請求項10】
前記複数の第1レンズ部のレンズ曲率は異なっている、ことを特徴とする請求項5に記載の車両用ランプ装置。
【請求項11】
前記複数の第2レンズ部のレンズ曲率は同じである、ことを特徴とする請求項10に記載の車両用ランプ装置。
【請求項12】
前記複数の第2レンズ部のレンズ曲率は異なっている、ことを特徴とする請求項10に記載の車両用ランプ装置。
【請求項13】
各前記第2レンズにおいて、一部の前記第2レンズ部のレンズ曲率が同じである一方、他の一部の前記第2レンズ部のレンズ曲率が異なっている、ことを特徴とする請求項10に記載の車両用ランプ装置。
【請求項14】
各前記第1レンズにおいて、一部の前記第1レンズ部のレンズ曲率が同じである一方、他の一部の前記第1レンズ部のレンズ曲率が異なっている、ことを特徴とする請求項5に記載の車両用ランプ装置。
【請求項15】
前記複数の第2レンズ部のレンズ曲率は同じである、ことを特徴とする請求項14に記載の車両用ランプ装置。
【請求項16】
前記複数の第2レンズ部のレンズ曲率は異なっている、ことを特徴とする請求項14に記載の車両用ランプ装置。
【請求項17】
各前記第2レンズにおいて、一部の前記第2レンズ部のレンズ曲率が同じである一方、他の一部の前記第2レンズ部のレンズ曲率が異なっている、ことを特徴とする請求項14に記載の車両用ランプ装置。
【請求項18】
隣り合っている前記第2レンズの前記第2集光セクションは、互いに連通している、ことを特徴とする請求項5に記載の車両用ランプ装置。
【請求項19】
隣り合っている前記第1レンズ及び前記第2レンズにおいては、該前記第1レンズの第1光ガイドセクション及び該前記第2レンズの前記第2集光セクションが互いに連通している、ことを特徴とする請求項5に記載の車両用ランプ装置。
【請求項20】
前記車両用ランプ装置は、放熱ユニットと、カバーと、外枠と、を更に備えており、
前記放熱ユニットは、前記第1発光ユニットの前記第1発光モジュール及び前記第2発光ユニットの前記第2発光モジュールと連接しており、
前記カバーと前記外枠とは、前後方向から合わせるように組み立てられていて、共に前記第1発光ユニットと前記第2発光ユニットと前記放熱ユニットとを収容することができる取り付け空間を画成するように配置されている、
ことを特徴とする請求項5に記載の車両用ランプ装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は車両用部品に関し、具体的には、車両用ランプ装置に関する。
【背景技術】
【0002】
車両用前照灯とは、自動車の前部に搭載し、運転手の視認性と外側からの被視認性を高めるように用いられる照明器具である。
従来の車両用前照灯として、例えば特許文献1に記載されたものが挙げられる。
特許文献1に記載された従来の車両用前照灯は、球状にそれぞれ形成されたハイビームの発光ユニットとロービームの発光ユニット、及び前照灯の前側を覆っている前カバーを備えている。従来の車両用前照灯をハイビームモード又はロービームモードに切り替えると、それに対応する発光ユニットの発する光が、前カバーを前向きに透過するため、その前カバーにおいて円状の発光点が出て、所望のハイビーム又はロービームの光パターンの光を前方向へ発することができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】台湾特許第I642876号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、従来の車両用前照灯によれば、ハイビーム又はロービームを表示する際に、前カバーにおいて円状の発光点が出て、ハイビーム又はロービームの光パターンの光を前方向へ発するのみであるので、視覚効果において単調である。また、所望の図柄(例えば、文字や幾何学的形状など)の照明光を発しながら、ハイビーム又はロービームを表示することができる車両用前照灯は、市場においてほとんど見かけない。したがって、視覚効果の向上のため、従来の車両用前照灯の構成に対して改善する余地がある。
よって、本発明は上記問題点に鑑みて、上記した欠点を解決できる車両用ランプ装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記目的を達成するための手段として、本発明は、第1光パターンに形成される光を発することができる第1発光ユニットを備えており、
前記第1発光ユニットは、第1レンズモジュールと、前記第1レンズモジュールの後側に配置されている第1発光モジュールと、を有しており、
前記第1レンズモジュールは、所定の第1形状に配列されている複数の第1レンズを有しており、
前記第1発光モジュールは、前記複数の第1レンズの後側にそれぞれ配置されている複数の第1光源を有しており、
各前記第1レンズは、対応する前記第1光源が発する光を前方向へ集光するための第1集光セクションと、前記第1集光セクションにより集光された光が前方向へ透過する第1レンズセクションと、を有しており、
各前記第1レンズの前記第1レンズセクションには、少なくとも1行となるように横方向に沿って配列されている複数の第1レンズ部が形成されており、
各前記第1レンズ部は、前方向へ透過する光が、前記第1光パターンとして投射されることができるように構成されている、車両用ランプ装置を提供する。
【発明の効果】
【0006】
本発明に係る車両用ランプ装置によれば、所定の第1形状に配列されている複数の第1レンズの構成、及び各第1レンズの第1レンズ部が前方向へ透過する光を第1光パターンとなるようにすることができることによって、第1発光ユニットが所望形状の光を発することができるだけではなく、所望の光パターンを投射することもできる。
これによって、本発明に係る車両用ランプ装置は、前方向から見た場合、所望の形状となるよう光を発することができるため、新たな視覚効果を生じて表示美観を高めることができる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
図1】本発明の一実施形態に係る車両用ランプ装置の構成が示される斜視図である。
図2】該実施形態に係る車両用ランプ装置の構成が示される分解斜視図である。
図3】該実施形態に係る車両用ランプ装置の構成が示される側面断面図である。
図4】該実施形態に係る車両用ランプ装置における第1発光ユニットと第2発光ユニットと取付枠と放熱ユニットの構成が示される側面断面図である。
図5】該実施形態に係る車両用ランプ装置における第1発光ユニットと第2発光ユニットと取付枠と放熱ユニットの構成が示される分解斜視図である。
図6】該実施形態に係る車両用ランプ装置の第1レンズモジュール及び第2レンズモジュールの構成が示される斜視図である。
図7】該実施形態に係る車両用ランプ装置の第1発光ユニットの構成が示される上面断面図である。
図8】該実施形態に係る車両用ランプ装置の第2発光ユニットの構成が示される上面断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
本発明に係る車両用ランプ装置は、例えば自動車に設けられて前照灯または後照灯として用いられるものであり、且つ制御されることによって少なくとも2種類の配光パターンを形成することができる。その配光パターンは、例えばハイビーム及びロービームである。
【0009】
以下、本発明に係る車両用ランプ装置について図面を参照して説明する。
図1図3を参照して本発明に係る車両用ランプ装置の実施形態の構成を説明する。ここで、図1は本発明の一実施形態に係る車両用ランプ装置の構成が示される斜視図であり、図2は該実施形態に係る車両用ランプ装置の構成が示される分解斜視図であり、また、図3は該実施形態に係る車両用ランプ装置の構成が示される側面断面図である
【0010】
本発明の一実施形態に係る車両用ランプ装置は、図1図3に示されるように、第1発光ユニット1と、第2発光ユニット2と、取付枠3と、放熱ユニット4と、カバー5と、外枠6と、を備えている。
第1発光ユニット1は、第1光パターンに形成される光を発することができるように制御され得る。
第2発光ユニット2は、図2及び図3に示されるように、第1発光ユニット1の下側にあって第1発光ユニット1と隣り合うように配置されて、第1発光ユニット1と共に第2光パターンに形成される光を発することができるように制御され得る。
【0011】
本実施形態では、第1光パターンは、ロービームの光パターンである。第2光パターンは、ハイビームの光パターンである。
【0012】
取付枠3と放熱ユニット4とは、図3に示されるように、前後方向から第1発光ユニット1及び第2発光ユニット2を把持するように取り付けられている。放熱ユニット4は、図3に示されるように、第1発光ユニット1及び第2発光ユニット2と連接されている。
【0013】
カバー5と外枠6とは、図3に示されるように、前後方向から合わせるように組み立てられていて、共に第1発光ユニット1と第2発光ユニット2と放熱ユニット4とを収容することができる取り付け空間を画成するように配置されている。即ち、第1発光ユニット1と第2発光ユニット2と取付枠3と放熱ユニット4とは、カバー5と外枠6により挟持されて上記した取り付け空間に位置決められている。
ここで、カバー5と外枠6との具体的な構成は、本発明の特徴ではないので、それに関する更なる詳細な記載がなくても、同業者であれば、本発明の内容に基づいて理解できると考えられる。
【0014】
以下、本発明に係る車両用ランプ装置の第1発光ユニット1及び第2発光ユニット2の構成について図面を参照して説明する。
【0015】
図4図8を参照して本発明に係る車両用ランプ装置の第1発光ユニット1及び第2発光ユニット2の構成を説明する。ここで、図4は該実施形態に係る車両用ランプ装置における第1発光ユニット1と第2発光ユニット2と取付枠3と放熱ユニット4の構成が示される側面断面図であり、図5は該実施形態に係る車両用ランプ装置における第1発光ユニット1と第2発光ユニット2と取付枠3と放熱ユニット4の構成が示される分解斜視図である。
また、図6は該実施形態に係る車両用ランプ装置の第1レンズモジュール11及び第2レンズモジュール21の構成が示される斜視図であり、図7は該実施形態に係る車両用ランプ装置の第1発光ユニット1の構成が示される上面断面図であり、図8は該実施形態に係る車両用ランプ装置の第2発光ユニット2の構成が示される上面断面図である。
【0016】
第1発光ユニット1は、図4図6に示されるように、取付枠3に嵌め込まれるように配置されている第1レンズモジュール11と、第1レンズモジュール11の後側に放熱ユニット4と連接するように配置されている第1発光モジュール12と、を有している。
【0017】
第1レンズモジュール11は、図5に示されるように、所定の第1形状に配列されている複数の第1レンズ111を有している。なお、本実施形態では、上記した第1形状は、図2及び図5に示されるように、F字形状となっているが、ここでそれに限定されず、他の実施形態においてニーズに応じて変更され得る。
【0018】
第1発光モジュール12は、図5に示されるように、複数の第1レンズ111の後側にそれぞれ配置されている複数の第1光源121を有している。
【0019】
本実施形態では、第1レンズ111と第1光源121とは、図5に示されるように、いずれも4つ設けられている。なお、第1レンズ111と第1光源121との数量は、上記に限定されず、他の実施形態において変更することができる。
【0020】
各第1レンズ111は、図4図6に示されるように、後側から前側への順で、第1集光セクション112と、第1光ガイドセクション113と、第1レンズセクション114と、に区分されている。
【0021】
第1集光セクション112は、対応する第1光源121が発する光を前方向へ集光することができる。
【0022】
第1光ガイドセクション113は、図4に示されるように、第1集光セクション112と第1レンズセクション114との間に位置して、第1集光セクション112により集光された光を第1レンズセクション114の方へ導くことができる。隣り合っている第1レンズ111の第1光ガイドセクション113は、互いに連通している。
【0023】
第1レンズセクション114は、第1集光セクション112により集光された光が前方向へ透過することができる。
【0024】
図4図6に示されるように、各第1レンズ111の第1レンズセクション114には、少なくとも1行となるように横方向に沿って配列されている複数の第1レンズ部115が形成されている。本実施形態では、該複数の第1レンズ部115の行数は複数であり、即ち、各第1レンズセクション114には上下方向に配列されている複数行の前記第1レンズ部115が形成されている。また、各第1レンズ部115の前方向への突出程度が異なっており、且つ左右方向に測定された各第1レンズ部115のレンズ曲率は、上下方向に測定された各第1レンズ部115のレンズ曲率と異なっている。
【0025】
図4図6に示されるように、上下方向に沿って配列されている、互いに隣り合っている2つの第1レンズ部115には、上側にある1つの第1レンズ部115の底部が、下側にある他の1つの第1レンズ部115の頂部に対して前方向へ突出して段差116があるように構成されている。
【0026】
各第1レンズ部115は、前方向へ透過する光を、第1光パターンとなるようにすることができる。
【0027】
本実施形態では、隣り合っている第1レンズ111の第1光ガイドセクション113は、互いに連通しているので、各第1レンズ111の第1光ガイドセクション113へ進入した光が、前側にある対応する第1レンズセクション114を前方向へ透過することができるだけではなく、隣り合っている他の第1光ガイドセクション113へも進行して、それに対応する第1レンズセクション114を前方向へ透過することもできる。勿論、ここでそれに限定されず、他の実施形態において各第1レンズ111の第1レンズ部115により前方向へ屈折且つ透過された光が、該第1光パターンとなるように投射することができれば、隣り合っている第1レンズ111の第1光ガイドセクション113は互いに連通しなくてもよい。
【0028】
更に、他の実施形態において、第1集光セクション112により集光された光は、それに対応する第1レンズセクション114に到達し、そして前方向へ屈折且つ透過されることができれば、各第1レンズ111において第1光ガイドセクション113がなくてもよい。
【0029】
第2発光ユニット2は、図4図6に示されるように、取付枠3に嵌め込まれるように配置されている第2レンズモジュール21と、第2レンズモジュール21の後側に放熱ユニット4と連接するように配置されている第2発光モジュール22と、を有している。
【0030】
第2レンズモジュール21は、図5に示されるように、上下方向に沿って連接して、第1レンズモジュール11における複数の第1レンズ111と共に所定の第2形状に配列されている複数の第2レンズ211を有している。
なお、本実施形態では、上記した第2形状は、図2及び図5に示されるように、第1形状よりも大きなF字形状となっているが、ここでそれに限定されず、他の実施形態においてニーズに応じて変更され得る。
【0031】
第2発光モジュール22は、図5に示されるように、複数の第2レンズ211の後側にそれぞれ配置されている複数の第2光源221を有している。
本実施形態では、第2レンズ211と第2光源221とは、図5に示されるように、いずれも3つ設けられている。なお、第2レンズ211と第2光源221との数量は、上記に限定されず、他の実施形態において変更することができる。
【0032】
各第2レンズ211は、図4図6に示されるように、対応する第2光源221が発する光を前方向へ集光するための第2集光セクション212と、取付枠3から露出して第2集光セクション212により集光された光が前方向へ透過する第2レンズセクション213と、を有している。また、隣り合っている第2レンズ211の第2集光セクション212は、互いに連通しており、且つ隣り合っている第1レンズ111及び第2レンズ211においては、該第1レンズ111の第1光ガイドセクション113及び該第2レンズ211の第2集光セクション212が互いに連通している。
【0033】
図4図6に示されるように、各第2レンズ211の第2レンズセクション213には、横方向及び上下方向に沿って配列されている複数の第2レンズ部214が形成されている。また、各第2レンズ部214は、前方向への突出程度が異なっており、且つ上下方向に配列されている各行の第2レンズ部214の左右方向に測定されたレンズ曲率は異なっている。
【0034】
図4及び図6に示されるように、上下方向に沿って配列されている、互いに隣り合っている2つの第2レンズ部214には、上側にある1つの第2レンズ部214の底部が、下側にある他の1つの第2レンズ部214の頂部に対して前方向へ突出して段差215があるように構成されている。
【0035】
各第2レンズ部214は、各第1レンズ111の第1レンズ部115と合わせて、前方向へ透過する光が、第2光パターンとして投射されることができる。
本実施形態では、隣り合っている第2レンズ211の第2集光セクション212は、互いに連通しているので、各第2レンズ211の第2集光セクション212により集光された光が、前側にある対応する第2レンズセクション213を前方向へ透過することができるだけではなく、それに隣り合っている第2レンズセクション213を前方向へ透過することもできる。
【0036】
また、隣り合っている第1レンズ111の第1光ガイドセクション113及び第2レンズ211の第2集光セクション212は、互いに連通しているので、各第1レンズ111の第1光ガイドセクション113へ進入した光が、前側にある対応する第1レンズセクション114を前方向へ透過することができるだけではなく、隣り合っている第2レンズ211の第2集光セクション212へ進行して、それに対応する第2レンズセクション213を前方向へ透過することもできる。勿論、ここでそれに限定されず、他の実施形態において各第2レンズ211の第2レンズ部214により前方向へ屈折且つ透過された光が、各第1レンズ111の第1レンズ部115により前方向へ屈折且つ透過された光と共に該第2光パターンとなるように投射されることができれば、隣り合っている第2レンズ211の第2集光セクション212は互いに連通しなくてもよく、且つ隣り合っている第1レンズ111の第1光ガイドセクション113及び第2レンズ211の第2集光セクション212は互いに連通しなくてもよい。
【0037】
なお、本実施形態では、上記のように、第1光パターンはロービームであり、第2光パターンはハイビームであり、且つ第1発光ユニット1の第1レンズ111と第1光源121は、いずれも4つ設けられていて、英語アルファベットのF字形状となるように配列されていることに加え、第2発光ユニット2の第2レンズ211と第2光源221とは、いずれも3つ設けられていて、該4つの第1レンズ111と共により大きなF字形状となるように配列されているが、本発明はそれに限定されず、他の実施形態において、例えば第1光パターンはハイビームであって第2光パターンはロービームであってもよく、且つ第1レンズ111と第1光源121と第2レンズ211と第2光源221との数量は、ニーズや設計に応じて変更することもでき、且つそれらの配列方式が上記のようなF字形状ではなく、例えば、英語アルファベットの他の大文字や小文字、日本語の平仮名や片仮名、韓国語のハングル、数字、又は特殊な符号などに変更することもできる。例を挙げると、上記したものをO字形状や星形状や数字の7に配列する場合、それらの形状に応じて第1レンズ111と第1光源121と第2レンズ211と第2光源221との数量や配列方式を決めるようになる。
【0038】
更に言うと、本実施形態では、上記のように、複数の第2レンズ211は、複数の第1レンズ111により配列された英語アルファベットのF字形状を延長するように配列されてるが、他の実施形態において、複数の第1レンズ111を所定の形状となるように配列し、そして複数の第2レンズ211を、複数の第1レンズ111と共に他の形状となるように配列することもできる。例を挙げると、複数の第1レンズ111を英語アルファベットのO字形状となるように配列し、そして複数の第2レンズ211を、複数の第1レンズ111と共に英語アルファベットのQ字形状となるように配列する。
【0039】
図4図5図7図8に示されるように、各第1レンズ111において、一部の第1レンズ部115のレンズ曲率が同じである一方、他の一部の第1レンズ部115のレンズ曲率が異なっていることに加え、各第2レンズ211において、一部の第2レンズ部214のレンズ曲率が同じである一方、他の一部の第2レンズ部214のレンズ曲率が異なっている。このため、複数の第1レンズ部115から投射された光の光パターンは、第1光パターンとなることができ、且つ複数の第2レンズ部214から投射された光の光パターンは、複数の第1レンズ部115から投射された光の光パターンと共に第2光パターンとなることができる。
【0040】
勿論、本発明はそれに限定されず、他の実施形態において、複数の第1レンズ部115から投射された光の光パターンは、第1光パターンとなり、且つ複数の第2レンズ部214から投射された光の光パターンは、複数の第1レンズ部115から投射された光の光パターンと共に第2光パターンとなることを実現することができれば、複数の第1レンズ部115のレンズ曲率は同じであっても異なってもよく、複数の第2レンズ部214のレンズ曲率は同じであっても異なってもよい。
【0041】
総括すると、本発明に係る車両用ランプ装置によれば、所定の第1形状に配列されている複数の第1レンズ111の構成、及び各第1レンズ111の第1レンズ部115が前方向へ透過する光を第1光パターンとなるようにすることができることによって、第1発光ユニット1が所望形状の光を発することができるだけではなく、所望の光パターン(第1光パターン)を投射することもできる。
【0042】
また、複数の第1レンズ111と共に所定の第2形状に配列されている複数の第2レンズ211の構成、及び各第2レンズ211の第2レンズ部が前方向へ透過する光を、各第1レンズ111の第1レンズ部115が前方向へ透過する光と共に第2光パターンとなるようにすることができることによって、第1発光ユニット1及び第2発光ユニット2が共に所望形状の光を発することができるだけではなく、所望の光パターン(第2光パターン)を投射することもできる。
【0043】
これによって、本発明に係る車両用ランプ装置は、前方向から見た場合、所望の形状となるよう光を発することができるため、新たな視覚効果を生じて表示美観を高めることができる。
【0044】
上記においては、本発明の全体的な理解を促すべく、多くの具体的な詳細が示された。しかしながら、当業者であれば、一またはそれ以上の他の実施形態が具体的な詳細を示さなくとも実施され得ることが明らかである。
【0045】
以上、本発明の好ましい実施形態及び変化例を説明したが、本発明はこれらに限定されるものではなく、最も広い解釈の精神および範囲内に含まれる様々な構成として、全ての修飾および均等な構成を包含するものとする。
【産業上の利用可能性】
【0046】
本発明に係る車両用ランプ装置によれば、新たな視覚効果を生じて表示美観を高めることができる。そのため、産業上の利用可能性がある。
【符号の説明】
【0047】
1 第1発光ユニット
11 第1レンズモジュール
111 第1レンズ
112 第1集光セクション
113 第1光ガイドセクション
114 第1レンズセクション
115 第1レンズ部
116 段差
12 第1発光モジュール
121 第1光源
2 第2発光ユニット
21 第2レンズモジュール
211 第2レンズ
212 第2集光セクション
213 第2レンズセクション
214 第2レンズ部
215 段差
22 第2発光モジュール
221 第2光源
3 取付枠
4 放熱ユニット
5 カバー
6 外枠
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8