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特開2024-180274電子機器、制御方法およびプログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024180274
(43)【公開日】2024-12-26
(54)【発明の名称】電子機器、制御方法およびプログラム
(51)【国際特許分類】
   H04N 23/52 20230101AFI20241219BHJP
   H04N 23/60 20230101ALI20241219BHJP
   G06F 1/20 20060101ALI20241219BHJP
   G03B 17/55 20210101ALI20241219BHJP
   H05K 7/20 20060101ALI20241219BHJP
【FI】
H04N23/52
H04N23/60 300
G06F1/20 B
G06F1/20 D
G03B17/55
H05K7/20 J
【審査請求】有
【請求項の数】20
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2024045344
(22)【出願日】2024-03-21
(31)【優先権主張番号】P 2023099545
(32)【優先日】2023-06-16
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(71)【出願人】
【識別番号】000001007
【氏名又は名称】キヤノン株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110003281
【氏名又は名称】弁理士法人大塚国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】公文 さやか
(72)【発明者】
【氏名】橋田 隆希
(72)【発明者】
【氏名】内藤 勇真
【テーマコード(参考)】
2H104
5C122
5E322
【Fターム(参考)】
2H104CC06
5C122DA03
5C122EA03
5C122FA10
5C122FJ01
5C122FJ10
5C122FJ15
5C122FK40
5C122FL05
5C122FL08
5C122GA31
5C122GF03
5C122HA13
5C122HA35
5C122HA46
5C122HA81
5C122HA82
5C122HA87
5C122HB01
5C122HB02
5C122HB05
5C122HB09
5E322AB10
5E322BB03
5E322BB04
5E322BB05
5E322BB06
5E322BC03
(57)【要約】
【課題】電子機器の動作状態に応じて冷却能力を可変に制御できる技術を実現する。
【解決手段】動画および音声の記録が可能な電子機器は、前記電子機器を冷却する冷却手段と、前記冷却手段の動作モードを設定する設定手段と、前記冷却手段の動作モードに基づいて前記冷却手段を制御する制御手段と、を有し、前記制御手段は、音声の記録中である場合は、前記設定手段により設定された前記冷却手段の動作モードに設定し、音声の記録中ではない場合は、前記冷却手段の動作モードを前記冷却手段の冷却能力が最大の駆動状態に設定する。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
動画および音声の記録が可能な電子機器であって、
前記電子機器を冷却する冷却手段と、
前記冷却手段の動作モードを設定する設定手段と、
前記冷却手段の動作モードに基づいて前記冷却手段を制御する制御手段と、を有し、
前記制御手段は、
音声の記録中である場合は、前記設定手段により設定された前記冷却手段の動作モードに設定し、
音声の記録中ではない場合は、前記冷却手段の動作モードを前記冷却手段の冷却能力が最大の駆動状態に設定することを特徴とする電子機器。
【請求項2】
前記制御手段は、動画の記録中であり音声の記録中ではない場合は、前記冷却手段の動作モードを前記冷却手段の冷却能力が最大の駆動状態に設定することを特徴とする請求項1に記載の電子機器。
【請求項3】
前記制御手段は、動画の記録中ではなく音声の記録中である場合は、前記設定手段により設定された前記冷却手段の動作モードに設定することを特徴とする請求項1に記載の電子機器。
【請求項4】
前記設定手段は、前記電子機器が起動している状態における前記冷却手段の動作モードと、前記電子機器が起動していない状態における前記冷却手段の動作モードとを設定可能であり、
前記制御手段は、前記電子機器の状態と前記冷却手段の動作モードとに基づいて前記冷却手段を制御することを特徴とする請求項1に記載の電子機器。
【請求項5】
前記冷却手段の動作モードは、駆動状態および停止状態を含むことを特徴とする請求項1に記載の電子機器。
【請求項6】
前記電子機器が起動している状態における前記冷却手段の動作モードは、複数の駆動状態または停止状態を含み、
前記電子機器が起動していない状態における前記冷却手段の動作モードは、駆動状態または停止状態を含むことを特徴とする請求項4に記載の電子機器。
【請求項7】
前記電子機器が起動している状態における前記冷却手段の複数の駆動状態は、前記冷却手段の冷却能力が異なる複数の駆動状態を含むことを特徴とする請求項6に記載の電子機器。
【請求項8】
前記電子機器が起動していない状態における前記冷却手段の駆動状態は、前記冷却手段の冷却能力が最大である駆動状態を含むことを特徴とする請求項6に記載の電子機器。
【請求項9】
前記制御手段は、前記電子機器が起動していない状態における前記冷却手段の動作モードが駆動状態に設定されている場合は、前記冷却手段の冷却能力が最大の駆動状態に設定することを特徴とする請求項6に記載の電子機器。
【請求項10】
前記制御手段は、前記電子機器が起動していない状態における前記冷却手段の動作モードが駆動状態に設定されている場合に、前記電子機器が起動していない状態に移行する要因が電源スイッチのオフである場合は、前記設定手段により設定された前記電子機器が起動していない状態における前記冷却手段の動作モードに設定し、
前記電子機器が起動していない状態に移行する要因が前記電源スイッチのオフではない場合は、前記設定手段により設定された前記電子機器が起動している状態における前記冷却手段の動作モードに設定することを特徴とする請求項6に記載の電子機器。
【請求項11】
前記電子機器は所定の周期に応じた撮影が可能な撮像装置であり、
前記制御手段は、前記電子機器が起動している状態において前記所定の周期に応じた撮影を行うモードであるか否かに応じて、前記設定手段により設定された前記電子機器が起動している状態における前記冷却手段の動作モードに変更することを特徴とする請求項4に記載の電子機器。
【請求項12】
前記制御手段は、前記所定の周期に応じた撮影を行うモードにおいて、撮影間隔が閾値を超える場合は、前記設定手段により設定された前記冷却手段の動作モードを停止状態に変更し、
撮影回数が閾値を超える場合は、前記設定手段により設定された前記冷却手段の動作モードを、前記電子機器の温度に応じて前記冷却手段を制御するモードに変更することを特徴とする請求項11に記載の電子機器。
【請求項13】
前記冷却手段は、前記電子機器に装着可能なアクセサリ機器に備えられ、
前記制御手段は、前記電子機器が起動していない状態に移行する場合、前記設定手段により設定された前記冷却手段の動作モードと、前記冷却手段の駆動時間を前記アクセサリ機器に通知し、
前記アクセサリ機器が、前記電子機器から通知を受けた動作モードと駆動時間に基づいて前記冷却手段を制御することを特徴とする請求項4に記載の電子機器。
【請求項14】
前記駆動時間は、前記電子機器が起動していない状態となる時点で前記電子機器の電池残量と温度とに基づいて決定されることを特徴とする請求項13に記載の電子機器。
【請求項15】
前記冷却手段は、前記冷却手段の動作モードと前記冷却手段の駆動時間を前記アクセサリ機器に通知した後、低消費電力状態に移行し、
前記アクセサリ機器は、前記電子機器から通知を受けた前記冷却手段の動作モードと駆動時間とに基づいて前記冷却手段を制御した後、低消費電力状態に移行することを特徴とする請求項13に記載の電子機器。
【請求項16】
前記設定手段は、前記冷却手段の動作モードを設定する第1の設定手段と、前記第1の設定手段により設定された前記冷却手段の動作モードにかかわらず、前記電子機器が起動していない状態において前記冷却手段を駆動状態または停止状態に切り替える第2の設定手段とを含むことを特徴とする請求項6に記載の電子機器。
【請求項17】
前記設定手段は、前記冷却手段の動作モードを設定する第1の設定手段と、前記第1の設定手段とは異なる第2の設定手段と、を含み、
前記制御手段は、前記第2の設定手段により前記冷却手段の動作モードが変更された場合、前記第2の設定手段により前記冷却手段を駆動状態または停止状態に切り替えることを特徴とする請求項6に記載の電子機器。
【請求項18】
前記第1の設定手段は、ユーザ操作を受け付ける前記電子機器のGUI(Graphical User Interface)または前記電子機器を遠隔から制御する装置のGUIであり、
前記第2の設定手段は、ユーザ操作を受け付ける操作手段であることを特徴とする請求項16に記載の電子機器。
【請求項19】
前記操作手段は、前記電子機器または前記電子機器に装着されているアクセサリ機器に設けられている機械的に動作する操作部材であることを特徴とする請求項18に記載の電子機器。
【請求項20】
前記操作手段は、前記電子機器に前記アクセサリ機器が装着されていない場合は、前記冷却手段の動作モードの設定とは異なる機能が割り当てられることを特徴とする請求項19に記載の電子機器。
【請求項21】
電子機器であって、
前記電子機器を冷却する冷却手段と、
前記冷却手段の動作モードを設定する第1の設定手段と、
前記冷却手段の動作モードに基づいて前記冷却手段を制御する制御手段と、を有し、
前記動作モードは、前記電子機器がスタンバイ状態である場合は前記冷却手段を冷却能力が最大の第1の状態とし、前記電子機器が動画撮影を行う状態では前記冷却手段を前記第1の状態とは異なる第2の状態にする所定の動作モードを含み、
前記制御手段は、動画の撮影指示を受け付けた場合に、前記冷却手段の動作モードを前記所定の動作モードに移行してから前記動画の撮影を開始するように制御することを特徴とする電子機器。
【請求項22】
前記冷却手段の動作モードを前記所定の動作モードに設定する第2の設定手段を有することを特徴とする請求項21に記載の電子機器。
【請求項23】
前記第2の設定手段は、前記動画の撮影指示を受け付けてから前記動画の撮影を開始するまでの時間を計測するタイマーの設定であって、
前記制御手段は、前記タイマーの設定時間内に前記所定の動作モードへの移行を完了するように制御することを特徴とする請求項22に記載の電子機器。
【請求項24】
前記冷却手段の前記所定の動作モードへの移行が完了してから前記動画の撮影を開始する第1の設定と、
前記冷却手段の前記所定の動作モードへの移行の完了を待たずに前記動画の撮影を開始する第2の設定と、を設定する第3の設定手段を有することを特徴とする請求項22に記載の電子機器。
【請求項25】
前記制御手段は、前記所定の動作モードにおける前記第2の状態が前記冷却手段の動作を停止する設定である場合に前記動画の撮影を開始するように制御することを特徴とする請求項21に記載の電子機器。
【請求項26】
電子機器であって、
前記電子機器を冷却する冷却手段と、
前記冷却手段の動作モードを設定する設定手段と、
前記冷却手段の動作モードに基づいて前記冷却手段を制御する制御手段と、
前記電子機器から外部装置に動画および/または音声を送信する送信手段と、を有し、
前記動作モードは、前記電子機器がスタンバイ状態である場合は前記冷却手段を冷却能力が最大の第1の状態とし、前記電子機器が動画撮影を行う状態では前記冷却手段を前記第1の状態とは異なる第2の状態にする所定の動作モードを含み、
前記制御手段は、前記送信を行う場合に、前記所定の動作モードに移行するように制御することを特徴とする電子機器。
【請求項27】
前記外部装置から前記動画および/または音声の送信要求を受信したか否かを判定する判定手段を有し、
前記制御手段は、前記送信を行う場合に、前記判定手段による判定の結果に基づいて前記所定の動作モードに移行するか否かを制御することを特徴とする請求項26に記載の電子機器。
【請求項28】
前記制御手段は、前記送信を行わない場合に、前記冷却手段を前記第1の状態に設定することを特徴とする請求項26に記載の電子機器。
【請求項29】
前記制御手段は、前記送信を行う場合に、前記判定手段により音声の送信要求を受信していると判定された場合は、前記所定の動作モードに移行するように制御することを特徴とする請求項27に記載の電子機器。
【請求項30】
前記制御手段は、前記送信を行う場合に、前記判定手段により音声の送信要求を受信していないと判定された場合は、前記冷却手段を前記第1の状態に設定することを特徴とする請求項27に記載の電子機器。
【請求項31】
録音を行うか否かを設定する録音設定手段を有し、
前記制御手段は、前記送信を行う場合に、前記判定手段により音声の送信要求を受信していると判定された場合は、前記録音を行わない設定であっても、前記所定の動作モードに移行するように制御することを特徴とする請求項27に記載の電子機器。
【請求項32】
動画および音声の記録が可能な電子機器の制御方法であって、
前記電子機器を冷却する冷却手段の動作モードを設定するステップと、
前記冷却手段の動作モードに基づいて前記冷却手段を制御するステップと、を有し、
前記制御するステップでは、
音声の記録中である場合は、前記設定された前記冷却手段の動作モードに設定し、
音声の記録中ではない場合は、前記冷却手段の動作モードを前記冷却手段の冷却能力が最大の駆動状態に設定することを特徴とする制御方法。
【請求項33】
冷却手段を有する電子機器の制御方法であって、
前記冷却手段の動作モードを設定するステップと、
前記冷却手段の動作モードに基づいて前記冷却手段を制御するステップと、を有し、
前記動作モードは、前記電子機器がスタンバイ状態である場合は前記冷却手段を冷却能力が最大の第1の状態とし、前記電子機器が動画撮影を行う状態では前記冷却手段を前記第1の状態とは異なる第2の状態にする所定の動作モードを含み、
前記制御するステップでは、動画の撮影指示を受け付けた場合に、前記冷却手段の動作モードを前記所定の動作モードに移行してから前記動画の撮影を開始するように制御することを特徴とする制御方法。
【請求項34】
冷却手段を有する電子機器の制御方法であって、
前記冷却手段の動作モードを設定するステップと、
前記冷却手段の動作モードに基づいて前記冷却手段を制御するステップと、
前記電子機器から外部装置に動画および/または音声を送信するステップと、を有し、
前記動作モードは、前記電子機器がスタンバイ状態である場合は前記冷却手段を冷却能力が最大の第1の状態とし、前記電子機器が動画撮影を行う状態では前記冷却手段を前記第1の状態とは異なる第2の状態にする所定の動作モードを含み、
前記制御するステップでは、前記送信を行う場合に、前記所定の動作モードに移行するように制御することを特徴とする制御方法。
【請求項35】
コンピュータを、請求項1から31のいずれか1項に記載された電子機器として機能させるためのプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電子機器を冷却する技術に関する。
【背景技術】
【0002】
デジタルカメラなどの電子機器は、高機能化などに伴って発熱量が増大するため、電子機器の温度が閾値温度を超えた場合に電子機器の動作が制限され、閾値温度以下になるまで動作を再開できない。このため、電子機器の温度が上昇しすぎないように、また、電子機器の温度を低下させる時間を短縮するためにファンなどの冷却手段が必要となる。
【0003】
特許文献1には、電子機器が起動状態でジョブが実行された時間が所定時間以上である場合に、スタンバイ状態に移行するとファンを所定時間駆動することが記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2018-94802号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、特許文献1では、電子機器の温度や冷却の要否にかかわらず、電子機器がスタンバイ状態に移行するとファンが駆動されるので、ユーザが電子機器の冷却を優先したい場合やファンの駆動音を発生させたくない場合や消費電力を抑制したい場合などを考慮してファンを駆動させたり、停止させたりすることができない。
【0006】
また、スタンバイ状態ではファンを最大回転で駆動する一方、動画記録開始時にはファン回転数を下げることで冷却による動画記録時間の延長と録音時のファンの駆動音の低減の両立を図ることができる。この場合、録音を開始した初期の段階ではファンの回転数変更が完了するまでファンの駆動音が低減できなかったり、音声を外部装置に送信して録音する場合に最大回転で駆動されるファンの駆動音が外部装置の録音時に混入してしまう可能性がある。
【0007】
本発明は、上記課題に鑑みてなされ、その目的は、電子機器の動作状態に応じて冷却能力を可変に制御できる技術を実現することである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記課題を解決し、目的を達成するために、本発明は、動画および音声の記録が可能な電子機器であって、前記電子機器を冷却する冷却手段と、前記冷却手段の動作モードを設定する設定手段と、前記冷却手段の動作モードに基づいて前記冷却手段を制御する制御手段と、を有し、前記制御手段は、 音声の記録中である場合は、前記設定手段により設定された前記冷却手段の動作モードに設定し、音声の記録中ではない場合は、前記冷却手段の動作モードを前記冷却手段の冷却能力が最大の駆動状態に設定する。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、電子機器の動作状態に応じて冷却能力を可変に制御することができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1】本実施形態の電子機器およびアクセサリ機器の構成を示すブロック図。
図2】本実施形態のファン設定を例示する図。
図3】実施形態1のファンの制御処理を示すフローチャート。
図4】実施形態1の電子機器が電源オンの状態でのファンの制御処理の第1の例を示すフローチャート。
図5】実施形態1の電子機器が電源オフの状態でのファンの制御処理の第1の例を示すフローチャート。
図6】実施形態1の電子機器が電源オンの状態でのファンの制御処理の第2の例を示すフローチャート。
図7】実施形態1のファンの制御処理の第3の例を示すフローチャート。
図8】実施形態2のファンの制御処理の第1の例を示すフローチャート。
図9】実施形態2のファンの制御処理の第2の例を示すフローチャート。
図10】実施形態3のファンの制御処理の第1の例を示すフローチャート。
図11】実施形態3のファンの制御処理の第2の例を示すフローチャート。
図12】実施形態4のファンの制御処理を示すフローチャート。
図13】実施形態4の外部転送モードと動画撮影モードにおけるファン制御を例示する図。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、添付図面を参照して実施形態を詳しく説明する。尚、以下の実施形態は特許請求の範囲に係る発明を限定するものでするものでない。実施形態には複数の特徴が記載されているが、これらの複数の特徴の全てが発明に必須のものとは限らず、また、複数の特徴は任意に組み合わせられてもよい。さらに、添付図面においては、同一若しくは同様の構成に同一の参照番号を付し、重複した説明は省略する。
【0012】
<システム構成>
図1を参照して、本実施形態のシステム構成について説明する。
【0013】
本実施形態のシステムは、電子機器100とアクセサリ機器200とを含む。
【0014】
電子機器100は、静止画や動画を撮影可能なデジタルカメラなどの撮像装置である。
【0015】
アクセサリ機器200は、電子機器100に対して着脱可能な外部装置である。アクセサリ機器200は、電子機器100の内部の温度を低下させる冷却装置であると共に、アクセサリ機器200は、電子機器100に電力を供給するバッテリ装置である。なお、本実施形態では、アクセサリ機器200が電子機器100と別体に構成され、電子機器100と機械的および電気的に接続される構成を説明するが、アクセサリ機器200の冷却部が電子機器100に内蔵された構成であってもよい。
【0016】
また、本実施形態では、電子機器100がデジタルカメラである場合を説明するが、デジタルカメラに限るものではなく、スマートフォンやタブレットコンピュータなどの携帯型の通信端末や情報処理端末、その他のアクセサリ機器200を内蔵または装着可能な機器であってもよい。
【0017】
<電子機器およびアクセサリ機器の構成>
次に、図1を参照して、本実施形態の電子機器100の構成および機能ついて説明する。
【0018】
システム制御部101は、電子機器(以下、カメラ)100に関する演算処理および制御処理を行うCPUなどのプロセッサを備える。システム制御部101は、不揮発性メモリ102に格納されたプログラムを実行することで、後述するフローチャートの各処理を実現する。
【0019】
不揮発性メモリ102は、電気的に消去・記録可能なEEPROMやフラッシュメモリなどである。不揮発性メモリ102には、システム制御部101の動作用の定数、プログラム等が記憶される。本実施形態のプログラムとは、図3から図9で後述するフローチャートを実行するためのプログラムのことである。
【0020】
システムメモリ103は、RAMなどであり、システム制御部101の動作用の定数、変数、不揮発性メモリ102から読み出したプログラムなどがロードされる。
【0021】
フォーカルプレーンシャッター104は、システム制御部101の指示に応じて撮像部105での露光時間を自由に制御できる。
【0022】
撮像部105は、被写体像を電気信号に変換するCCDやCMOSなどの撮像素子で構成されたイメージセンサである。
【0023】
操作部106は、ユーザからの各種操作を受け付けて、システム制御部101へ通知する各種スイッチ、ボタンなどの操作部材である。操作部106は、少なくとも、タッチパネル106a、静止画撮影ボタン106b、動画撮影ボタン106c、モードダイヤル106dおよび電源スイッチ106eを含む。
【0024】
静止画撮影ボタン106bは、システム制御部101に対して静止画の撮影処理を指示するための押し込み式の操作部材である。動画撮影ボタン106cは、システム制御部101に対して動画の撮影処理を指示するための押し込み式の操作部材である。
【0025】
モードダイヤル106dは、カメラ100の動作モードを切り替えるための回転式の操作部材である。モードダイヤル106dは、カメラ100の動作モードを静止画撮影モード、動画撮影モードおよび再生モードのいずれかに切り替えることが可能である。
【0026】
電源スイッチ106eは、カメラ100の電源のオン/オフを切り替える回転式の操作部材である。
【0027】
システム制御部101は、撮像部105により撮像された画像データに対して所定の画素補間、縮小といったリサイズ処理や色変換処理を行う。また、システム制御部101は、撮像部105により撮像された画像データを用いて演算処理を行い、演算結果に基づいてAE(自動露出)制御およびAF(オートフォーカス)制御を行う。
【0028】
システム制御部101は、静止画撮影モードにおいて、静止画撮影ボタン106bが半押しされることで、AE制御およびAF制御を開始する。また、システム制御部101は、静止画撮影ボタン106bが全押しされることにより、撮像部105により撮像された画像データを記録媒体150に記録する静止画撮影処理を実行する。
【0029】
また、システム制御部101は、動画撮影モードにおいて、動画撮影ボタン106が最初に押されたことに応じて、撮像部105により撮像された画像データ(フレーム)に対してAE制御およびAF制御を行い、所定の時間の動画を記録媒体150に記録する動画撮影処理を継続し、動画撮影ボタン106cが再度押されたことに応じて動画撮影処理を停止する。
【0030】
システム制御部101は、表示部107に表示されるGUI画面でユーザが操作部106を操作することにより選択、設定した動画セルフタイマーの設定時間を不揮発性メモリ102に保存する。システム制御部101は、動画撮影モードにおいて動画撮影ボタン106が最初に押されたこと、またはその他の任意の条件に応じて、不揮発メモリ102から読み出した動画セルフタイマーの設定を確認し、設定時間が未設定である場合以外は、設定時間が経過した後に動画撮影処理を開始する。動画セルフタイマーは、動画の撮影指示を受け付けてから動画の撮影を開始するまでの時間を計測する。なお、動画撮影処理は、動画記録(録画)処理および音声記録(録音)処理の少なくともいずれかを含むものとする。
【0031】
表示部107は、カメラ本体部130の背面側に設けられた液晶パネルまたは有機ELパネルなどを備え、ユーザが目視可能に画像や各種情報、GUI(Graphical User Interface)を表示する。表示部107は、撮像部105により撮像されたライブビュー画像を表示するEVF(電子ファインダ)機能を有する。また、表示部107は、撮影した静止画の再生、並びに録画中の動画の表示を行うEVF(電子ファインダ)機能を有する。
【0032】
また、表示部107には、タッチパネル106aが設けられている。タッチパネル106aは、表示部107の表示面(タッチパネル106aの操作面)対する接触(タッチ操作)を検出可能なタッチセンサを備える。
【0033】
画像メモリ108は、撮像部105により撮像された画像データや、表示部107に表示するための画像表示用のデータを格納する。画像メモリ108は、所定枚数の静止画や所定時間の動画および音声を格納するのに十分な記憶容量を備えている。
【0034】
電源制御部109は、電池検出回路、DC-DCコンバータ、通電するブロックを切り替えるスイッチ回路などにより構成され、電池の装着の有無、電池の種類、電池残量の検出を行う。また、電源制御部109は、電池の検出結果およびシステム制御部101の指示に基づいてDC-DCコンバータを制御し、必要な電圧を必要な期間、記録媒体150を含む各部へ供給する。
【0035】
電源部110は、アルカリ電池やリチウム電池等の一次電池やNiCd電池やNiMH電池、Li1オン電池等の二次電池、ACアダプタ等からなる。
【0036】
電源制御部109は、電源部110からカメラ100の各部に供給する電力を制御する。また、電源制御部109は、カメラ100に後述するアクセサリ機器200が装着されている状態では、アクセサリ機器200が備える電池から供給される電力をカメラ100の各部に供給するように制御する。
【0037】
記録媒体インターフェース(I/F)111は、メモリカードやハードディスクなどの記録媒体150とのインターフェースである。記録媒体150は、静止画撮影処理または動画撮影処理において静止画または動画を記録するためのメモリカードなどの記録媒体であり、半導体メモリや磁気ディスクなどから構成されている。
【0038】
第1の通信部112は、無線アンテナや有線ケーブルによって後述するリモート端末300などの外部装置と通信可能に接続し、データの送受信を行う。第1の通信部112は無線LAN(Local Area Network)やインターネットにも接続可能である。第1の通信部112は撮像部105で撮像された画像データ(ライブビュー画像を含む)や、記録媒体150に記録されている画像ファイル、後述する音声入力部114により生成された音声データを外部装置に送信でき、また、外部装置から画像データやその他の各種情報を受信できる。なお、第1の通信部112は、無線LANに限らず、赤外線通信、Bluetooth(登録商標)、Bluetooth Low Energy、WirelessUSBなどの無線通信インターフェース、あるいは、USBケーブルやHDMI(登録商標)、IEEE1394などの有線接続インターフェースを用いてもよい。なお、リモート端末300は、カメラ100を遠隔から操作し、制御するために、カメラ100に接続される外部装置である。リモート端末300は、例えば、パーソナルコンピュータ(デスクトップPC、ノートブックPC)、タブレットPC、スマートフォン、スマートウォッチ、スマートグラスなどのモバイル機器などの情報処理装置である。
【0039】
第2の通信部113は、カメラ100を充電器400などの外部装置と接続するための、例えばUSB Power Delivery(USB PD)規格に準拠したインターフェースである。第2の通信部113は、USB PD規格に準拠した外部装置との間でデータの通信および電力の授受が可能である。充電器400は、例えば、商用電源またはバッテリを電源とする充電器であり、第2の通信部113を介してカメラ100に電力を供給する。
【0040】
音声入力部114は、カメラ100に内蔵された、または、音声端子を通じてカメラ100に接続された1つまたは複数のマイクであり、カメラ100の周辺の音声を集音して生成されたアナログ音声信号をデジタル信号に変換してシステム制御部101に出力する。
【0041】
システム制御部101は、音声入力部114により生成されたデジタル音声信号に各種の音声処理を行い、音声データを生成する。また、システム制御部101は、動画撮影中に生成された音声データを動画データに同期させて記録したり、音声データを同期させないで動画データだけを記録したりできる。
【0042】
システム制御部101は、リモート端末300などの外部装置と通信可能に接続されている状態で、音声入力部114により生成された音声データを外部装置に送信する外部転送モードに移行可能である。システム制御部101は、ユーザ操作その他の条件に応じて外部転送モードに移行する。また、システム制御部101は、外部転送モードにおいて、外部装置との接続が切断されたことに応じて外部転送モードを停止する。システム制御部101は、外部転送モードにおいて、外部装置から受信した音声データの送信要求に応じて音声入力部114により生成された音声データを外部装置に送信する。
【0043】
温度検出部115は、カメラ100の所定の箇所の温度を測定し、温度を電圧、抵抗値などの物理量に変換して出力するサーミスタやバイメタルなどのセンサである。
【0044】
電源制御部109は、カメラ100の電源状態に応じてカメラ100の各部への電力供給を制御する。カメラ100の電源状態には、電源スイッチ106eがオンであり、カメラ100が起動している状態(電源オンの状態)または電源スイッチ106eがオフであり、カメラ100が起動していない状態(電源オフの状態)を含む。さらに、カメラ100が電源オフの状態は、カメラ100が起動状態で所定の時間の無操作が検出されたことによりカメラ100の電源がオフとなるオートパワーオフの状態、カメラ100の温度に基づく動作制限により電力供給が停止された状態を含む。
【0045】
電源制御部109は、第2の通信部113を介して充電器400から供給される電力をカメラ100の各部に供給するように制御する。また、電源制御部109は、第2の通信部113を介して充電器400から供給される電力を用いて電源部110の充電を制御する。また、電源制御部109は、カメラ100に後述するアクセサリ機器200が装着されている状態では、第2の通信部113を介して充電器400から供給される電力をアクセサリ機器200に供給し、アクセサリ機器200の電池を充電することができる。また、電源制御部109は、カメラ100が電源オフの状態においても第2の通信部113を介して充電器400から供給される電力を用いて電池の充電が可能である。
【0046】
電源制御部109は、カメラ100が電源オフの状態でカメラ100の各部への電力供給を停止し、システム制御部101は低消費電力状態(スリープ状態)に移行する。電源スイッチ106eが電源オフの状態から電源オンの状態に切り替わると、システム制御部101に電力が供給されてスリープ状態から復帰する。また、カメラ100がオートパワーオフ状態では、操作部106に含まれる操作部材の操作またはリモート端末300からの通信制御をトリガとして電源オンの状態に復帰する。その他の任意の外的要因から電源オンの状態に復帰するようにしてもよい。電源制御部109は、カメラ100が電源オフの状態においても第2の通信部113を介して充電器400から供給される電力を用いて電池の充電が可能である。
【0047】
接続部120は、後述するアクセサリ機器200の接続部208と機械的および電気的に接続されるアダプタである。接続部120は、アクセサリ機器200と通信可能に接続するための通信端子と、アクセサリ機器200から電力を受け取るための電源端子と、を含む。
【0048】
次に、図1を参照して、本実施形態のアクセサリ機器200の構成および機能ついて説明する。
【0049】
アクセサリ機器200は、アクセサリ制御部201、第1の電池202、第2の電池203、電源切替部204、操作部205、冷却部206、温度検出部207および接続部208を備える。
【0050】
アクセサリ制御部201は、アクセサリ機器200に関する演算処理および制御処理を行うCPUなどのプロセッサ、アクセサリ制御部201の動作用の定数、プログラムなどを格納するメモリを備える。
【0051】
第1の電池202および第2の電池203は、アクセサリ機器200およびカメラ100に電力を供給する。第1の電池202および第2の電池203は、アルカリ電池やリチウム電池等の一次電池やNiCd電池やNiMH電池、Liイオン電池等の充電可能な二次電池などである。
【0052】
電源切替部204は、アクセサリ制御部201の指示に基づいて、電力を供給する電池および充電する電池を第1の電池202または第2の電池203に切り替える。
【0053】
操作部205は、アクセサリ機器200に対する、ユーザからの各種操作を受け付けて、アクセサリ制御部201へ通知する各種スイッチ、ボタン、タッチパネルなどの操作部材である。操作部205は、カメラ100の操作部106に含まれる操作部材や、冷却部206のファンを制御する設定(以下、ファン設定)を変更可能である操作部材を含む。
【0054】
冷却部206は、第1の電池202または第2の電池203の電力により回転駆動されるファンを備え、ファンの回転により発生する冷却風をアクセサリ機器200およびカメラ100の筐体内部に送り、アクセサリ機器200およびカメラ100の温度を低下させる。
【0055】
温度検出部207は、アクセサリ機器200の所定の箇所の温度を測定し、温度を電圧、抵抗値などの物理量に変換して出力するサーミスタやバイメタルなどのセンサである。
【0056】
接続部208は、カメラ100の接続部120と機械的および電気的に接続されるコネクタである。接続部208は、カメラ100と通信可能に接続するための通信端子と、カメラ100に電力を供給するための電源端子と、を含む。
【0057】
アクセサリ制御部201は、アクセサリ機器200の温度検出部207から検出温度を定期的に取得し、カメラ100のシステム制御部101に送信する。システム制御部101は、冷却部206のファン設定と温度検出部207の検出温度とに基づいてファンの駆動、停止、回転速度(回転数)などを決定し、アクセサリ制御部201に指示を送信する。アクセサリ制御部201は、システム制御部101の指示に基づいて冷却部206のファンの制御を行う。冷却部206のファン設定は、後述する図2に基づいて設定される。
【0058】
なお、アクセサリ制御部201は、カメラ100が電源オフの状態(オートパワーオフを含む)でアクセサリ機器200の各部への電力供給を停止し、アクセサリ制御部201は低消費電力状態(スリープ状態)に移行する。また、アクセサリ制御部201は、アクセサリ機器200の温度に基づく動作制限により電源オフの状態となる。
【0059】
なお、複数の冷却部206および温度検出部207をアクセサリ機器200およびカメラ100の筐体内部の異なる箇所に点在させてもよい。また、冷却部206をカメラ100の筐体内部に設け、システム制御部101がファンの制御を行うように構成してもよい。また、アクセサリ制御部201がシステム制御部101からファン設定を受け取り、ファン設定と温度検出部207の検出温度とに基づいてファンの制御を行ってもよい。
【0060】
[実施形態1]
次に、図1に加えて、図2から図7を参照して、実施形態1のファンの制御処理について説明する。
【0061】
実施形態1では、カメラ100が電源オンの状態での冷却部206のファン設定と、カメラ100が電源オフの状態での冷却部206のファン設定とが可能である。また、カメラ100にアクセサリ機器200が装着された状態で、カメラ100の電源状態とファン設定に基づいてアクセサリ機器200の冷却部206のファンを制御する。
【0062】
図2は、カメラ100の電源状態に応じたファン設定を例示している。
【0063】
ユーザは、操作部106に含まれる操作部材を介して表示部107に表示されるGUIを操作することにより、図2に示すファン設定のいずれかの動作モードを選択し、設定できる。また、ユーザは、リモート端末300の表示部(不図示)に表示されるGUIを操作することにより、図2に示すファン設定のいずれかの動作モードを選択し、設定できる。
【0064】
図2(a)は、カメラ100が電源オンの状態における第1のファン設定を例示している。
【0065】
図2(a)に示す第1のファン設定は、複数の駆動状態と停止状態を含む。第1のファン設定は、ファンの動作モード221としてモード1、モード2、「切」のいずれかを選択可能であり、さらにファンの回転速度222として高速、中速、低速、停止のいずれかを選択可能である。図2(a)に示す第1のファン設定は、後述する図4(a)、(c)のファンの制御処理において使用される。ファンの動作モード221がモード1では、ファンの回転速度222として動画/音声記録中以外は高速だけが設定され、動画/音声記録中は高速、中速、低速、停止のいずれかが選択可能である。なお、動画/音声記録中の選択肢は、これら4項目以外であってもよい。ファンの動作モード221がモード2では、ファンの回転速度222として高速、中速、低速のいずれかを選択可能である。ファンの回転速度222を設定した状態でファンの動作モード221をモード1からモード2に変更した場合、ファンの回転速度222は維持される。ただし、モード1で停止を選択した場合は、モード2に変更したときに、低速の設定に変更となり、さらにモード1に戻した場合は停止の設定に戻る。なお、ファンの回転速度222に応じて冷却部206の冷却能力が異なる。ファンの回転速度222が高速の場合は冷却部206の冷却能力が最大となる。ファンの回転速度222が中速の場合は、ファンの回転速度222が高速の場合より冷却部206の冷却能力が小さく、ファンの回転速度222が低速の場合より冷却部206の冷却能力が大きくなる。ファンの回転速度222が低速の場合は、ファンの回転速度222が高速または中速の場合より冷却部206の冷却能力が小さくなる。ファンの回転速度222が停止の場合、ファンの回転速度222はゼロ(非回転)であり、冷却部206の冷却能力が最小となる。なお、図2(a)の第1のファン設定は、図示の例に限らず、ファンの動作モード221は3種類未満であっても、3種類以上であってもよい。また、モードの名称はモード1、モード2に限らず、どのような名称であってもよい。例えば、モード1の代わりに「スタンバイ中は高速」、モード2の代わりに「ユーザ設定速度」、という名称にしてもよい。
【0066】
図2(b)は、カメラ100が電源オフの状態における第2のファン設定を例示している。
【0067】
図2(b)に示す第2のファン設定は、駆動状態と停止状態を含む。第2のファン設定は、ファンの動作モード231として「入」、「切」のいずれが選択可能である。図2(b)に示す第2のファン設定は、後述する図4(b)のファンの制御処理において使用される。ファンの動作モード231が「入」では、ファンの回転速度232として高速だけが設定できる。ファンの動作モード231が「切」では、ファンの回転速度232はゼロ(非回転)であり、ファンは停止している。なお、ファンの動作モード231は、ファンの回転速度232に応じて冷却部206の冷却能力が異なり、ファンの回転速度222が高速の場合に冷却部206の冷却能力が最大となる。なお、図2(b)の第2のファン設定は、図示の例に限らず、ファンの動作モード231は2種類未満であっても、2種類以上であってもよい。
【0068】
図2に示すファン設定は不揮発性メモリ102に格納され、ユーザにより選択されたファン設定は、カメラ100が電源オフとなった後も不揮発性メモリ102に保存され、再度カメラ100が電源オンとなった場合に、不揮発性メモリ102から読み出されてファンの制御処理に使用される。
【0069】
カメラ100のシステム制御部101は、ファン設定に基づいてアクセサリ機器200の冷却部206のファンの回転速度を決定し、アクセサリ制御部201に送信する。アクセサリ制御部201は、システム制御部101から受信したファンの回転速度に基づいてファンを駆動する。
【0070】
図3は、実施形態1のファンの制御処理の第1の例を示すフローチャートである。
【0071】
なお、図3の処理は、カメラ100のシステム制御部101が不揮発性メモリ102に格納されているプログラムをシステムメモリ103にロードして実行し、カメラ100の各構成要素を制御することにより実現される。なお、図3の制御処理の一部は、システム制御部101からアクセサリ機器200のアクセサリ制御部201に指示を送信し、アクセサリ制御部201がメモリに格納されているプログラムを実行してアクセサリ機器200の各構成要素を制御することにより実現される。後述する図4から図9でも同様である。
【0072】
ステップS301では、システム制御部101は、カメラ100が電源オンの状態(起動状態)であると判定するまで待機し、カメラ100が電源オンの状態であると判定した場合は処理をステップS302に進める。
【0073】
ステップS302では、システム制御部101は、カメラ100に装着されているアクセサリ機器200が冷却部206を含むか否か、または、カメラ100がファンを備える冷却部を含むか否かを判定する。システム制御部101は、アクセサリ機器200が冷却部206を含む、または、カメラ100が冷却部を含むと判定した場合は処理をステップS303に進める。システム制御部101は、アクセサリ機器200が冷却部206を含まない、かつ、カメラ100が冷却部を含まないと判定した場合は処理を終了する。
【0074】
ステップS303では、システム制御部101は、操作部106を介したユーザ操作により、図2(a)に示す第1のファン設定に基づくGUIを表示部107に表示する指示を受けたと判定するまで待機し、図2(a)に示す第1のファン設定に基づくGUIを表示する指示を受けた判定した場合は処理をステップS304に進める。
【0075】
ステップS304では、システム制御部101は、操作部106を介したユーザ操作により、図2(a)に示す第1のファン設定のいずれかの動作モードが選択されたと判定するまで待機する。システム制御部101は、図2(a)に示す第1のファン設定のいずれかの動作モードが選択されたと判定した場合は処理をステップS305に進める。
【0076】
ステップS305では、システム制御部101は、カメラ100が電源オンの状態でのファンの動作モードを、ステップS304で選択されたファンの動作モードに設定し、処理をステップS306に進める。
【0077】
ステップS306では、システム制御部101は、操作部106を介したユーザ操作により、図2(b)に示す第2のファン設定に基づくGUIを表示部107に表示する指示を受けたか否かを判定する。システム制御部101は、図2(b)に示す第2のファン設定に基づくGUIを表示する指示を受けた判定した場合は処理をステップS307に進める。システム制御部101は、図2(b)に示す第2のファン設定に基づくGUIを表示する指示を受けていないと判定した場合は処理をステップS309に進める。
【0078】
ステップS307では、システム制御部101は、操作部106を介したユーザ操作により、図2(b)に示す第2のファン設定のいずれかの動作モードが選択されたと判定するまで待機する。システム制御部101は、図2(b)に示す第2のファン設定のいずれかの動作モードが選択されたと判定した場合は処理をステップS308に進める。
【0079】
ステップS308では、システム制御部101は、カメラ100が電源オフの状態でのファンの動作モードを、ステップS306で選択されたファンの動作モードに設定し、処理をステップS309に進める。
【0080】
ステップS309では、システム制御部101は、ステップS305で設定したカメラ100が電源オンの状態でのファンの動作モードに基づいて、アクセサリ機器200の冷却部206のファンの回転速度を決定し、アクセサリ制御部201に送信する。アクセサリ制御部201は、システム制御部101から受信したファンの回転速度に基づいてファンの回転速度を制御する。なお、システム制御部101が、アクセサリ機器200の冷却部206のファンを直接制御してもよい。
【0081】
ステップS310では、システム制御部101は、カメラ100が電源オフの状態に移行すると判定するまで待機し、電源オフの状態に移行すると判定した場合は処理をステップS311に進める。
【0082】
ステップS311では、システム制御部101は、カメラ100が電源オフの状態でのファンの駆動時間Tを決定し、アクセサリ機器200に送信する。ファンの駆動時間Tは、カメラ100が電源オフとなってからカメラ100の温度が温度閾値以下に低下するまでの時間として設定される。詳しくは、ファンの駆動時間Tは、カメラ100が電源オフとなるタイミングで、アクセサリ機器200の第1の電池202または第2の電池203の電池残量が閾値以上である場合に、カメラ100の温度検出部115から取得した温度情報が閾値温度以下に低下するまでの時間として算出される。
【0083】
ステップS312では、システム制御部101は、ステップS308で設定したカメラ100が電源オフの状態でのファンの動作モードに基づいて、アクセサリ機器200の冷却部206のファンの回転速度を決定し、アクセサリ制御部201に送信する。アクセサリ制御部201は、システム制御部101から受信したファンの回転速度に基づいてファンの回転速度を制御する。なお、システム制御部101が、アクセサリ機器200の冷却部206のファンを直接制御してもよい。
【0084】
ステップS313では、アクセサリ制御部201は、ステップS312でファンの駆動を開始してから、ステップS311で決定した駆動時間Tが経過したと判定するまで待機する。アクセサリ制御部201は、駆動時間Tが経過したと判定した場合は処理をステップS314に進める。
【0085】
ステップS314では、アクセサリ制御部201は、ファンの駆動を停止し、処理を終了する。
【0086】
図4(a)は、図3のステップS309におけるファンの制御処理の第1の例を示すフローチャートである。
【0087】
ステップS401では、システム制御部101は、ステップS305で設定したファンの動作モードが図2(a)に示すモード1であるか否かを判定する。システム制御部101は、ステップS305で設定したファンの動作モードがモード1であると判定した場合は処理をステップS402に進め、ステップS305で設定したファンの動作モードがモード1ではないと判定した場合は処理をステップS403に進める。
【0088】
ステップS402では、システム制御部101は、モード1に応じたファンの制御を実行し、処理を終了する。モード1に応じたファンの制御は図4(c)で後述する。
【0089】
ステップS403では、システム制御部101は、ステップS305で設定したファンの動作モードが図2(a)に示すモード2であるか否かを判定する。システム制御部101は、ステップS305で設定したファンの動作モードがモード2であると判定した場合は処理をステップS404に進め、ステップS305で設定したファンの動作モードがモード2ではないと判定した場合は処理をステップS405に進める。
【0090】
ステップS404では、システム制御部101は、モード2に応じたファンの制御を実行し、処理を終了する。なお、モード2に応じたファンの制御では、ユーザにより選択されたファンの回転速度でファンを制御してもよいし、モード1とは異なる任意の回転速度で制御してもよい。
【0091】
ステップS405では、システム制御部101は、ステップS305で設定したファンの動作モードが図2(a)に示す「切」であるか否かを判定する。システム制御部101は、ステップS305で設定したファンの動作モードが「切」であると判定した場合は処理をステップS406に進め、ステップS305で設定したファンの動作却モードが「切」ではないと判定した場合は処理を終了する。
【0092】
ステップS406では、システム制御部101は、ファンの駆動を停止する指示をアクセサリ制御部201に送信する。アクセサリ制御部201は、システム制御部101から受信したファンの駆動を停止する指示に基づいてファンの駆動を停止する。
【0093】
なお、ステップS402、S404、S406において、システム制御部101が、アクセサリ機器200の冷却部206のファンを直接制御してもよい。
【0094】
図4(b)は、図3のステップS312におけるファンの制御処理の第1の例を示すフローチャートである。
【0095】
ステップS411では、システム制御部101は、ステップS308で設定したファンの動作モードが図2(b)に示す「切」であるか否かを判定する。システム制御部101は、ステップS308で設定したファンの動作モードが「切」であると判定した場合は処理をステップS414に進め、ステップS308で設定したファンの動作モードが「切」ではないと判定した場合は処理をステップS412に進める。
【0096】
ステップS412では、システム制御部101は、ステップS308で設定したファンの動作モードが図2(b)に示す「入」であるか否かを判定する。システム制御部101は、ステップS308で設定したファンの動作モードが「入」であると判定した場合は処理をステップS413に進め、ステップS308で設定したファンの動作モードが「入」ではないと判定した場合は処理をステップS414に進める。なお、図2(b)の第2のファン設定のファンの動作モード231は、「入」と「切」の2種類の選択肢だけでなく、ファンの制御に適した2種類以上の選択肢から設定可能としてもよい。
【0097】
ステップS413では、システム制御部101は、ステップS308で設定したカメラ100が電源オンの状態でのファンの動作モードに基づいて、アクセサリ機器200の冷却部206のファンの回転速度を高速に決定し、アクセサリ制御部201に送信する。アクセサリ制御部201は、システム制御部101から受信したファンの回転速度に基づいてファンの回転速度を高速に制御する。なお、ファンの回転速度を、ステップS309におけるカメラ100が電源オンの状態でのファンの回転速度のまま継続するようにアクセサリ機器200に指示してもよい。
【0098】
ステップS414では、システム制御部101は、ステップS308で設定したカメラ100が電源オンの状態でのファンの動作モードに基づいて、ファンの駆動を停止する指示をアクセサリ制御部201に送信する。アクセサリ制御部201は、システム制御部101から受信したファンの駆動を停止する指示に基づいてファンの駆動を停止する。
【0099】
なお、ステップS413、S414において、システム制御部101が、アクセサリ機器200の冷却部206のファンを直接制御してもよい。
【0100】
図4(c)は、図4(a)のステップS402におけるモード1に応じたファンの制御処理を示すフローチャートである。
【0101】
ステップS421では、システム制御部101は、カメラ100が動画撮影中であるか否かを判定し、動画撮影中であると判定した場合は処理をステップS422に進め、動画撮影中ではない場合には処理をステップS424に進める。
【0102】
ステップS422では、システム制御部101は、カメラ100が音声記録中であるか否かを判定し、音声記録中であると判定した場合は処理をステップS423に進め、音声記録中ではない場合には処理をステップS424に進める。
【0103】
ステップS423では、システム制御部101は、図2(a)に示すファンの動作モードがモード1において、ユーザにより選択されたファンの回転速度でファンの制御を実行し、処理を終了する。
【0104】
ステップS424では、システム制御部101は、図2(a)に示すファンの動作モードがモード1において、ユーザにより高速が選択されたファンの回転速度、または、強制的にファンの回転速度を高速にしてファンの制御を実行し、処理を終了する。なお、ファンの回転速度は、カメラ100の温度に応じて増速したり、減速したりしてもよい。
【0105】
なお、ステップS423、S424において、システム制御部101が、アクセサリ機器200の冷却部206のファンを直接制御してもよい。
【0106】
図5は、図3のステップS312におけるファンの制御処理の第2の例を示すフローチャートである。
【0107】
ステップS501では、システム制御部101は、ステップS308で設定したファンの動作モードが図2(b)に示す「入」であるか否かを判定する。システム制御部101は、ステップS308で設定したファンの動作モードが「入」であると判定した場合は処理をステップS502に進め、ステップS308で設定したファンの動作モードが「入」ではないと判定した場合は処理をステップS507に進める。
【0108】
ステップS502では、システム制御部101は、図3のステップS310でカメラ100が電源オフに移行する要因が電源スイッチ106eのオフによるものであるか否かを判定する。システム制御部101は、図3のステップS310でカメラ100が電源オフに移行する要因が電源スイッチ106eのオフによるものであると判定した場合は処理をステップS503に進める。システム制御部101は、図3のステップS310でカメラ100が電源オフに移行する要因が電源スイッチ106eのオフによるものではないと判定した場合は処理をステップS504に進める。カメラ100が電源オフに移行する要因が電源スイッチ106eのオフによるものではない場合は、例えば、オートパワーオフの状態である。
【0109】
ステップS503では、システム制御部101は、ステップS308で設定したカメラ100が電源オフの状態でのファンの動作モードをシステムメモリ103に記憶し、処理をステップS505に進める。
【0110】
ステップS504では、システム制御部101は、ステップS305で設定したカメラ100が電電オンの状態でのファンの動作モードをシステムメモリ103に記憶し、処理をステップS505に進める。なお、システム制御部101は、ステップS504の処理を実行している時点でのファンの回転速度を読み出してシステムメモリ103で記憶してもよい。
【0111】
ステップS505では、システム制御部101は、システムメモリ103に記憶したファンの動作モードに基づいて、アクセサリ機器200の冷却部206のファンの回転速度を決定し、アクセサリ制御部201に送信する。アクセサリ制御部201は、システム制御部101から受信したファンの回転速度に基づいてファンを制御する。
【0112】
図6(a)は、図3のステップS309におけるファンの制御処理の第2の例を示すフローチャートである。
【0113】
ステップS601では、システム制御部101は、カメラ100が周期撮影モードであるか否かを判定し、周期撮影モードであると判定した場合は処理をステップS401に進め、周期撮影モードではないと判定した場合は処理をステップS402に進める。周期撮影モードは、例えば、ライムラプス撮影のように所定の撮影間隔および撮影回数で撮影を行うモードである。
【0114】
図6のステップS401からS406の処理は、図4(a)のステップS401からS406と同様である。
【0115】
図6(b)は、図3のステップS309におけるファンの制御処理の第3の例を示すフローチャートである。
【0116】
ステップS610では、システム制御部101は、カメラ100が周期撮影モードであるか否かを判定し、周期撮影モードであると判定した場合は処理をステップS611に進め、周期撮影モードではないと判定した場合は処理をステップS615に進める。
【0117】
ステップS611では、システム制御部101は、カメラ100の撮影間隔が閾値Th1以上であるか否かを判定する。システム制御部101は、カメラ100の撮影間隔が閾値Th1以上であると判定した場合は処理をステップS613に進める。システム制御部101は、カメラ100の撮影間隔が閾値Th1未満であると判定した場合は処理をステップS612に進める。
【0118】
ステップS612では、システム制御部101は、カメラ100の撮影回数が閾値Th2以上であるか否かを判定する。システム制御部101は、カメラ100の撮影回数閾値Th2以上であると判定した場合は処理をステップS614に進める。システム制御部101は、カメラ100の撮影回数が閾値Th2未満であると判定した場合は処理をステップS615に進める。
【0119】
ステップS613では、システム制御部101は、ファンの駆動を停止する指示をアクセサリ制御部201に送信する。アクセサリ制御部201は、システム制御部101から受信したファンの駆動を停止する指示に基づいてファンの駆動を停止する。
【0120】
ステップS614では、システム制御部101は、カメラ100の温度閾値に応じたファンの回転速度を決定し、アクセサリ制御部201に送信する。アクセサリ制御部201は、システム制御部101から受信したファンの回転速度に基づいてファンの回転速度を制御する。カメラ100の温度閾値に応じたファンの回転速度は、カメラ100の温度検出部115から取得した温度情報、または、アクセサリ機器200の温度検出部207から取得した温度情報のいずれかが閾値温度を超えた場合または閾値温度を下回った場合に変更される。
【0121】
ステップS615では、システム制御部101は、図4(c)のモード1に基づくファンの制御を行い、処理を終了する。
【0122】
なお、ステップS613、S614、S615において、システム制御部101が、アクセサリ機器200の冷却部206のファンを直接制御してもよい。
【0123】
図7は、実施形態1のファンの制御処理の第2の例を示すフローチャートである。
【0124】
図7(a)は、カメラ100の処理を示すフローチャートである。
【0125】
図7(a)のステップS301からS311の処理は、図3のステップS301からS311の処理と同様である。
【0126】
ステップS701では、システム制御部101は、アクセサリ機器200に、ステップS308で設定したファンの動作モードと、ステップS312で決定した駆動時間Tとを通知し、処理をステップS702に進める。
【0127】
ステップS702では、システム制御部101は、カメラ100の各部への電力供給を停止し、スリープ状態に移行して処理を終了する。
【0128】
図7(b)は、アクセサリ機器200の処理を示すフローチャートである。
【0129】
ステップS711では、アクセサリ制御部201は、カメラ100からファンの動作モードと駆動時間Tを受信し、処理をステップS712に進める。
【0130】
ステップS712では、アクセサリ制御部201は、ステップS711で受信したファンの動作モードに基づいて、冷却部206のファンの回転速度を決定し、決定したファンの回転速度に基づいてファンの回転速度を制御する。
【0131】
ステップS713では、アクセサリ制御部201は、ステップS712でファンの駆動を開始してから、ステップS711で受信した駆動時間Tが経過したと判定するまで待機する。アクセサリ制御部201は、駆動時間Tが経過したと判定した場合は処理をステップS714に進める。
【0132】
ステップS714では、アクセサリ制御部201は、ファンの駆動を停止し、処理をステップS715に進める。
【0133】
ステップS715では、アクセサリ制御部201は、アクセサリ機器200の各部への電力供給を停止し、スリープ状態に移行して処理を終了する。
【0134】
以上のように、実施形態1によれば、カメラ100の動作状態に応じて冷却部206の冷却能力を可変に制御できるようになる。これにより、カメラ100が電源オフの状態での冷却を可能としつつ、カメラ100が電源オンの状態では、ユーザがカメラ100の冷却を優先したい場合やファンの駆動音を発生させたくない場合や消費電力を抑制したい場合などを考慮してファンを駆動させたり、停止させたりすることができる。
【0135】
[実施形態2]
次に、図1および図2に加えて、図8および図9を参照して、実施形態2について説明する。
【0136】
実施形態2では、カメラ100が電源オンの状態では表示部107またはアクセサリ機器200の表示部(不図示)を介した第1の設定方法によりファン設定が可能である。また、表示部が非表示状態であるカメラ100が電源オフの状態では表示部を介さない第2の設定方法によりファン設定が可能である。
【0137】
第1の設定方法は、カメラ100の表示部107に表示されるGUIまたはリモート端末300の表示部(不図示)に表示されるGUIを操作することによりファン設定を行う方法である。第2の設定方法は、カメラ100の操作部106またはアクセサリ機器200の操作部205によりファン設定を行う方法であり、第1の設定方法により既に設定されたファン設定の変更、例えば、ファンの駆動を停止したり、再開したりすることができる。なお、カメラ100の操作部106およびアクセサリ機器200の操作部205は、機械的に動作する回転式、押し込み式、スライド式などの操作部材である。また、操作部106は、カメラ100にアクセサリ機器200が装着されている状態ではファン設定が可能であるが、アクセサリ機器200が装着されていない状態ではファン設定とは異なる用途が割り当てられる操作部材であってもよい。
【0138】
なお、実施形態2の装置構成およびファン設定の内容は、図1および図2と同様である。
【0139】
図8は、実施形態2のファンの制御処理の第1の例を示すフローチャートである。
【0140】
ステップS800では、システム制御部101は、カメラ100が電源オンの状態であるか否かを判定する。システム制御部101は、カメラ100が電源オンの状態であると判定した場合は処理をステップS801に進め、カメラ100が電源オンの状態ではないと判定した場合は処理をステップS802に進める。
【0141】
ステップS801では、システム制御部101は、ファン設定を行う方法を第1の設定方法に設定し、処理をステップS803に進める。
【0142】
ステップS802では、システム制御部101は、ファン設定を行う方法を第2の設定方法に設定し、処理をステップS803に進める。
【0143】
ステップS803では、システム制御部101は、ファンが駆動中であるか否かを判定し、ファンが駆動中であると判定した場合は処理をステップS804に進め、ファンが駆動中ではないと判定した場合は処理をステップS807に進める。
【0144】
ステップS804では、システム制御部101は、表示部107に表示されるGUIまたはリモート端末300の表示部(不図示)に表示されるGUIを操作することにより既に設定されているファン設定に基づくファンの動作モードまたは現在のファンの回転速度を取得し、処理をステップS805に進める。
【0145】
ステップS805では、システム制御部101は、ファンの駆動を停止する指示をアクセサリ制御部201に送信する。アクセサリ制御部201は、システム制御部101から受信したファンの駆動を停止する指示に基づいてファンの駆動を停止する。
【0146】
ステップS806では、システム制御部101は、カメラ100の操作部106またはアクセサリ機器200の操作部205によりファン設定の設定変更が指示されたと判定するまで待機する。システム制御部101は、カメラ100の操作部106またはアクセサリ機器200の操作部205によりファン設定の設定変更が指示されたと判定した場合処理をステップS807に進める。
【0147】
ステップS807では、システム制御部101は、ステップS804で取得したファン設定またはステップS806で設定されたファン設定に基づいてファンの制御を実行し、処理を終了する。
【0148】
図8のステップS303からS305およびS309の処理は、図3のステップS303からS305およびS309の処理と同様である。
【0149】
以上のように、実施形態2の第1の例によれば、カメラ100が電源オンの状態では表示部を介した第1の設定方法によりファン設定が可能であり、表示部が非表示状態であるカメラ100が電源オフの状態では表示部を介さない第2の設定方法によりファンを駆動させたり、停止させたりすることができる。このようにカメラ100の動作状態に応じて冷却部206の冷却能力を可変に制御できることにより、ユーザがカメラ100の冷却を優先したい場合やファンの駆動音を発生させたくない場合や消費電力を抑制したい場合などを考慮してファンを駆動させたり、停止させたりすることができる。
【0150】
図9は、実施形態2のファンの制御処理の第2の例を示すフローチャートである。
【0151】
ステップS901では、システム制御部101は、ユーザ操作によりファン設定が変更されたか否かを判定し、ファン設定が変更されたと判定するまで待機し、ファン設定が変更されたと判定した場合は処理をステップS901に進める。
【0152】
ステップS902では、システム制御部101は、ステップS901で変更されたファン設定が第1の設定方法により行われたのか、第2の設定方法により行われたのかを判定する。システム制御部101は、第1の設定方法によりファン設定が変更されたと判定した場合は処理をステップS306に進める。システム制御部101は、第2の設定方法によりファン設定が変更されたと判定した場合は処理をステップS803に進める。
【0153】
図9のステップS306からS309の処理は、図3のステップS306からS309の処理と同様であり、図9のステップS803からS807の処理は、図8のステップS803からS807の処理と同様である。
【0154】
以上のように、実施形態2の第2の例によれば、表示部を介した第1の設定方法によりファン設定が可能であり、表示部が非表示状態の場合には表示部を介さない第2の設定方法によりファンを駆動させたり、停止させたりすることができる。このようにカメラ100の動作状態に応じて冷却部206の冷却能力を可変に制御できることにより、ユーザがカメラ100の冷却を優先したい場合やファンの駆動音を発生させたくない場合や消費電力を抑制したい場合などを考慮してファンを駆動させたり、停止させたりすることができる。
【0155】
[実施形態3]
次に、図1および図2に加えて、図10および図11を参照して、実施形態3について説明する。
【0156】
実施形態3では、ユーザは、操作部106に含まれる操作部材を介して表示部107に表示されるGUIを操作することにより、図2(a)に示すファン設定のいずれかの動作モードを選択、設定できる。
【0157】
なお、実施形態3の装置構成およびファン設定の内容は、図1および図2と同様である。
【0158】
図10は実施形態3のファンの制御処理の第1の例を示すフローチャートである。
【0159】
なお、図3の処理は、カメラ100のシステム制御部101が不揮発性メモリ102に格納されているプログラムをシステムメモリ103にロードして実行し、カメラ100の各構成要素を制御することにより実現される。なお、図3の制御処理の一部は、システム制御部101からアクセサリ機器200のアクセサリ制御部201に指示を送信し、アクセサリ制御部201がメモリに格納されているプログラムを実行してアクセサリ機器200の各構成要素を制御することにより実現される。後述する図11でも同様である。
【0160】
ステップS1001では、システム制御部101は、カメラ100が動画撮影指示を受けたと判定するまで待機し、カメラ100が動画撮影指示を受けたと判定した場合は処理をステップS1002に進める。動画撮影開始指示は、動画撮影モードにおいて、動画撮影ボタン106が最初に押されたことに応じて通知されてもよいし、その他の任意の方法であってもよい。
【0161】
ステップS1002では、システム制御部101は、不揮発性メモリ102に格納された動画セルフタイマーの設定時間を読み出し、処理をステップS1005に進める。
【0162】
ステップS1005では、システム制御部101は、ステップS1002で読み出した動画セルフタイマーの設定がオフであるか否かを判定する。システム制御部101は、動画セルフタイマーの設定がオフであると判定した場合は処理をステップS1006とステップS1007に進める。システム制御部01は、動画セルフタイマーの設定がオフではないと判定した場合は、処理をステップS1009に進める。
【0163】
ステップS1006では、システム制御部101は、図4(c)に示すモード1に応じたファン制御を行い、処理を終了する。モード1に応じたファン制御は実施形態1で説明した通りである。
【0164】
ステップS1007では、システム制御部101は、動画撮影処理を開始し、処理を終了する。なお、動画撮影処理は、動画記録(録画)処理および音声記録(録音)処理の少なくともいずれかを含む。
【0165】
ステップS1008では、システム制御部101は、動画セルフタイマーの設定時間のカウントダウンを開始したか否かを判定し、カウントダウンを開始したと判定した場合は処理をステップS1009に進める。カウントダウンを開始していない場合は処理をステップS1008に戻す。
【0166】
ステップS1009では、システム制御部101は、図2(a)に示すモード1においてユーザにより設定されたファンの回転速度と、現在のファン回転速度との差分と、動画セルフタイマーの設置時間とに基づいて、設定時間内で回転数変更が完了する変更速度Xを算出し、処理をステップS1011に進める。変更速度Xは、設定時間内で回転数変更が完了する場合は、デフォルトの変更速度のままでもよい。
【0167】
ステップS1010では、システム制御部101は、図2(a)に示すモード1においてユーザにより設定されたファンの回転速度に基づく回転数変更を変更速度Xで開始し、処理をステップS1011に進める。回転数変更開始のタイミングは、カウントダウン期間中の任意のタイミングが可能であり、動画セルフタイマーの設定時間から回転数変更にかかる時間を差し引いた時間分のカウントダウン経過後からの回転数変更開始であっても構わない。
【0168】
ステップS1011では、システム制御部101は、カウントダウンが終了したか否かを判定し、終了したと判定した場合は処理をステップS1012に進め、終了していない場合は処理をステップS1011に戻す。
【0169】
ステップS1012では、システム制御部101は、ステップS1010で開始したファンの回転速度に基づく回転変更が完了したか否かを判定し、完了している場合は処理をステップS1013に進め、完了していない場合は処理をステップS1012に戻す。ここで、回転変更を待つことなく、動画セルフタイマーの設定時間が経過した場合は処理をステップS1013に進めるようにしてもよい。
【0170】
ステップS1013では、システム制御部101は、動画撮影処理を開始し、処理を終了する。
【0171】
図11は、実施形態3のファンの制御処理の第2の例を示すフローチャートである。
【0172】
ステップS1101では、システム制御部101は、カメラ100が動画撮影指示を受けたと判定するまで待機し、カメラ100が動画撮影指示を受けたと判定した場合は処理をステップS1102に進める。動画撮影開始指示は、動画撮影モードにおいて、動画撮影ボタン106が最初に押されたこと、またはその他の任意の条件によりシステム制御部101に通知される。
【0173】
ステップS1102では、システム制御部101は、不揮発性メモリ102に格納されたファン回転変更完了待ち設定の設定値を読み出し、ステップS1005に進める。この、ファン回転変更完了待ち設定は、モード1で設定されたファンの回転速度への回転数変更完了を待つか、または待たずに動画記録を開始するかをユーザがGUIで選択、設定可能であり、設定値は不揮発メモリ102に保存される。設定可能な選択肢は、例えば、これら2つであってもよいし、図2(a)でユーザが設定した回転速度ごとに選択可能であってもよいし、図2(a)でユーザが設定した回転速度222のうち一部の回転速度設定時のみ回転数変更完了を待つ選択肢があってもよい。設定可能な選択肢は一例であり、これ以外の任意の選択肢があってもよい。
【0174】
ステップS1103では、システム制御部101は、図2(a)の第1のファン設定でユーザが設定した回転速度222の設定値を読み出して、ステップS1004に進める。
【0175】
ステップS1104では、システム制御部101は、ステップS1102で読み出したファン回転変更完了待ち設定の設定値が完了待ち設定であるか否かを判定し、完了待ち設定ではないと判定した場合は処理をステップS1106とステップS1107に進め、完了待ち設定であると判定した場合は、処理をステップS1105に進める。
【0176】
ステップS1105では、システム制御部101は、ステップS1103で読み出した回転速度222の設定値が「停止」であるか否かを判定し、「停止」ではないと判定した場合は処理をステップS1106とステップS1107に進め、「停止」であると判定した場合は、処理をステップS1110に進める。ここで、設定速度222の設定は、「停止」か否かで判定してもよいし、設定速度222の任意の設定値か否かで判定してもよい。例えば、録音時にファンの駆動音を混入させないような回転速度設定222の場合のみ、処理をステップS1110に進める、としてもよい。あるいは、ステップS1102で選択された設定値が、完了待ちに設定された回転速度222の場合のみ、処理をステップS1110に進める、としてもよい。
【0177】
ステップS1106では、システム制御部101は、図4(c)のモード1でのファン制御を実行し、処理を終了する。モード1でのファン制御は実施形態1で説明した通りである。
【0178】
ステップS1107では、システム制御部101は、動画撮影処理を開始し、処理を終了する。
【0179】
ステップS1110では、システム制御部101は、モード1においてユーザにより設定されたファンの回転速度への回転数変更を開始し、処理をステップS1112に進める。
【0180】
ステップS1112では、システム制御部101は、ステップS1110で開始したファンの回転速度への回転変更が完了したか否かを判定し、完了している場合は処理をステップS1113に進め、完了していない場合は処理をステップS1112に戻す。
【0181】
ステップS1113では、システム制御部101は、動画撮影処理を開始し、処理を終了する。
【0182】
以上のように、実施形態3によれば、カメラ100の動作状態に応じて冷却部206の冷却能力を可変に制御できることにより、カメラ100が動画記録を行っていない場合(スタンバイ中)は、ファンの冷却能力が最大となるようにファンを最大回転で駆動することで長時間の動画記録を可能にし、動画記録開始時には、ファン回転速度を下げることでファン駆動音を低減しユーザの手を煩わせることなく録音時にファン駆動音が混入することを低減することが可能となり、ユーザの意図に沿う冷却制御を行うことが可能となる。
【0183】
[実施形態4]
次に、図1および図2に加えて、図12および図13を参照して、実施形態4について説明する。
【0184】
実施形態4では、ユーザは、操作部106に含まれる操作部材を介して表示部107に表示されるGUIを操作することにより、図2(a)に示すファン設定のいずれかの動作モードを選択、設定できる。
【0185】
なお、実施形態4の装置構成およびファン設定の内容は、図1および図2と同様である。
【0186】
図12は実施形態4のファンの制御処理を示すフローチャートである。
【0187】
なお、図3の処理は、カメラ100のシステム制御部101が不揮発性メモリ102に格納されているプログラムをシステムメモリ103にロードして実行し、カメラ100の各構成要素を制御することにより実現される。なお、図3の制御処理の一部は、システム制御部101からアクセサリ機器200のアクセサリ制御部201に指示を送信し、アクセサリ制御部201がメモリに格納されているプログラムを実行してアクセサリ機器200の各構成要素を制御することにより実現される。
【0188】
図13(a)は、外部転送モードにおいてカメラ100がリモート端末300と接続された状態で、リモート端末300から要求されるデータ、リモート端末300に送信するデータを例示し、図13(b)は、動画記録状態に応じてファン制御が変化する例を示している。
【0189】
図12のステップS401、S403からS406の処理は、図4(a)のステップS401、S403からS406の処理と同様である。
【0190】
ただし、ステップS401で、システム制御部101はモード1であると判定した場合は、処理をステップS1201に進める。
【0191】
ステップS1201では、システム制御部101は、表示部107に表示されるGUIまたはリモート端末300の表示部(不図示)に表示されるGUIを操作することにより既に設定されている現在の録音設定(する、しない)を取得し、処理をステップS1202に進める。
【0192】
ステップS1202では、システム制御部101は、カメラ100の動作モードが外部転送モードであるか否かを判定する。システム制御部101は、カメラ100が外部装置と接続されたこと、あるいは、表示部107またはリモート端末300の表示部(不図示)に表示されるGUIに対するユーザ操作により、カメラ100の動作モードが外部転送モードに設定されているか否かを判定する。システム制御部101は、カメラ100の動作モードが外部転送モードであると判定した場合は処理をステップS1203に進め、外部転送モードではないと判定した場合は処理をステップS1208に進める。
【0193】
ステップS1203では、システム制御部101は、図13(a)に示すように通信部112によって接続されたリモート端末300などにおいて、ユーザがアプリケーション1300を操作することで受信した、アプリケーションで使用するデータ要求1301などの各種情報を取得し、処理をステップS1204に進める。
【0194】
ステップS1204で、システム制御部101は、ステップS1203で取得した各種情報の中から音声データの送信を要求する情報が含まれているか否かを判定する。本実施形態では、システム制御部101は、USB通信規格を識別することにより音声データの送信要求を受けているか否かを判定する。システム制御部101は、UAC(USB Audio Class)などの音声データを要求する情報であるか、UVC(USB Video Class)などの映像(画像)を要求する情報であるか、UAC/UVCなどの音声かつ映像(画像)を要求する情報であるか、を識別する。システム制御部101は、USB通信規格が音声データを要求するUACであると判定した場合は処理をステップS1205に進め、USB通信規格が音声データを要求するUACではないと判定した場合は処理をステップS1206に進める。
【0195】
図12のステップS1205及びS1206の処理は、図4(c)のステップS423及びS424の処理と同様である。
【0196】
ステップS1205では、システム制御部101は、図4(a)のファン制御に示すようにファンの回転速度を、ユーザにより設定された回転速度1303に変更する。
【0197】
ステップS1207では、システム制御部101は、通信部112によって接続されたリモート端末300などから要求された各種情報に基づいて、音声入力部114により生成された音声データおよび/または撮像部105により撮像された画像データ(動画データ)を、図13(a)に示すデータ1302としてリモート端末300に送信し、処理を終了する。
【0198】
ステップS1208では、システム制御部101は、カメラ100の動作モードが動画撮影モードであるか否かを判定し、動画撮影モードであると判定した場合は処理をステップS421に進め、動画撮影モードではないと判定した場合は、処理をステップS424に進める。システム制御部101は、表示部107またはリモート端末300の表示部(不図示)に表示されるGUIに対するユーザ操作により、カメラ100の動作モードが動画撮影モードに設定されているか否かを判定する。
【0199】
図12のステップS421からS424の処理は、図4(c)のステップS421からS424の処理と同様である。
【0200】
ステップS421からS424では、システム制御部101は、ステップS1201で取得した現在の録音設定(する、しない)に応じて、動画記録中(1304)におけるファン制御を行う。録音設定が「する」に設定されている場合は、システム制御部101は、ファンの回転速度を、モード1においてユーザにより設定された回転速度に変更(1305)する(ステップS423)。録音設定が「しない」に設定されている場合は、システム制御部101は、ファンの回転速度を、モード1において最大の回転速度に変更(1306)する(ステップS424)する。
【0201】
なお、実施形態4では、外部転送モードにおいて音声データの送信要求を受けている場合に、録音設定が「しない」に設定されている場合には、カメラ100の音声入力部114により生成された無音の音声データが外部装置に送信される。このため、外部転送モードにおいて音声データの送信要求を受けている場合には、録音設定が「しない」に設定されている場合であっても、ファンの回転速度は、モード1においてユーザにより設定された回転速度に変更(1305)される。
【0202】
以上のように、実施形態4によれば、カメラ100の動作状態に応じて冷却部206の冷却能力を可変に制御できることにより、カメラ100が動画記録を行っていない場合(スタンバイ中)は、ファンの冷却能力が最大となるようにファンを最大回転で駆動することで長時間の動画記録を可能にし、動画記録開始時または外部転送時には、ファンの回転速度を下げることでファン駆動音を低減しユーザの手を煩わせることなく録音時にファン駆動音が混入することを低減することが可能となり、ユーザの意図に沿う冷却制御を行うことが可能となる。
【0203】
[他の実施形態]
本発明は、上述の実施形態の1以上の機能を実現するプログラムを、ネットワーク又は記憶媒体を通じてシステム又は装置に供給し、そのシステム又は装置のコンピュータにおける1つ以上のプロセッサがプログラムを読出し実行する処理でも実現可能である。また、1以上の機能を実現する回路(例えば、ASIC)によっても実現可能である。
【0204】
発明は上記実施形態に制限されるものではなく、発明の精神及び範囲から離脱することなく、様々な変更及び変形が可能である。従って、発明の範囲を公にするために請求項を添付する。
【符号の説明】
【0205】
100…電子機器、101…制御部、106…操作部、107…表示部、200…アクセサリ機器、201…アクセサリ制御部、205…操作部、206…冷却部、300…リモート端末
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
【手続補正書】
【提出日】2024-04-30
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
動画および音声の記録が可能な電子機器であって、
前記電子機器を冷却する冷却手段と、
前記冷却手段の動作モードを設定する設定手段と、
前記冷却手段の動作モードに基づいて前記冷却手段を制御する制御手段と、を有し、
前記制御手段は、
音声の記録中である場合は、前記設定手段により設定された前記冷却手段の動作モードに設定し、
音声の記録中ではない場合は、前記冷却手段の動作モードを前記冷却手段の冷却能力が最大の駆動状態に設定することを特徴とする電子機器。
【請求項2】
前記制御手段は、動画の記録中であり音声の記録中ではない場合は、前記冷却手段の動作モードを前記冷却手段の冷却能力が最大の駆動状態に設定することを特徴とする請求項1に記載の電子機器。
【請求項3】
前記制御手段は、動画の記録中ではなく音声の記録中である場合は、前記設定手段により設定された前記冷却手段の動作モードに設定することを特徴とする請求項1に記載の電子機器。
【請求項4】
前記設定手段は、前記電子機器が起動している状態における前記冷却手段の動作モードと、前記電子機器が起動していない状態における前記冷却手段の動作モードとを設定可能であり、
前記制御手段は、前記電子機器の状態と前記冷却手段の動作モードとに基づいて前記冷却手段を制御することを特徴とする請求項1に記載の電子機器。
【請求項5】
前記冷却手段の動作モードは、駆動状態および停止状態を含むことを特徴とする請求項1に記載の電子機器。
【請求項6】
記冷却手段の動作モードは、複数の駆動状態または停止状態を含むことを特徴とする請求項に記載の電子機器。
【請求項7】
記冷却手段の複数の駆動状態は、前記冷却手段の冷却能力が異なる複数の駆動状態を含むことを特徴とする請求項6に記載の電子機器。
【請求項8】
前記電子機器は所定の周期に応じた撮影が可能な撮像装置であり、
前記制御手段は、前記電子機器が起動している状態において前記所定の周期に応じた撮影を行うモードであるか否かに応じて、前記設定手段により設定された前記冷却手段の動作モードに変更することを特徴とする請求項に記載の電子機器。
【請求項9】
前記冷却手段は、前記電子機器に装着可能なアクセサリ機器に備えられ、
前記制御手段は、前記設定手段により設定された前記冷却手段の動作モードと、前記冷却手段の駆動時間を前記アクセサリ機器に通知し、
前記アクセサリ機器が、前記電子機器から通知を受けた動作モードと駆動時間に基づいて前記冷却手段を制御することを特徴とする請求項に記載の電子機器。
【請求項10】
前記設定手段は、前記冷却手段の動作モードを設定する第1の設定手段と、前記第1の設定手段により設定された前記冷却手段の動作モードにかかわらず、前記電子機器が起動していない状態において前記冷却手段を駆動状態または停止状態に切り替える第2の設定手段とを含むことを特徴とする請求項6に記載の電子機器。
【請求項11】
前記設定手段は、前記冷却手段の動作モードを設定する第1の設定手段と、前記第1の設定手段とは異なる第2の設定手段と、を含み、
前記制御手段は、前記第2の設定手段により前記冷却手段の動作モードが変更された場合、前記第2の設定手段により前記冷却手段を駆動状態または停止状態に切り替えることを特徴とする請求項6に記載の電子機器。
【請求項12】
前記第1の設定手段は、ユーザ操作を受け付ける前記電子機器のGUI(Graphical User Interface)または前記電子機器を遠隔から制御する装置のGUIであり、
前記第2の設定手段は、ユーザ操作を受け付ける操作手段であることを特徴とする請求項10に記載の電子機器。
【請求項13】
前記操作手段は、前記電子機器または前記電子機器に装着されているアクセサリ機器に設けられている機械的に動作する操作部材であることを特徴とする請求項12に記載の電子機器。
【請求項14】
前記操作手段は、前記電子機器に前記アクセサリ機器が装着されていない場合は、前記冷却手段の動作モードの設定とは異なる機能が割り当てられることを特徴とする請求項13に記載の電子機器。
【請求項15】
電子機器であって、
前記電子機器を冷却する冷却手段と、
前記冷却手段の動作モードを設定する第1の設定手段と、
前記冷却手段の動作モードに基づいて前記冷却手段を制御する制御手段と、を有し、
前記動作モードは、前記電子機器がスタンバイ状態である場合は前記冷却手段を冷却能力が最大の第1の状態とし、前記電子機器が動画撮影を行う状態では前記冷却手段を前記第1の状態とは異なる第2の状態にする所定の動作モードを含み、
前記制御手段は、動画の撮影指示を受け付けた場合に、前記冷却手段の動作モードを前記所定の動作モードに移行してから前記動画の撮影を開始するように制御することを特徴とする電子機器。
【請求項16】
電子機器であって、
前記電子機器を冷却する冷却手段と、
前記冷却手段の動作モードを設定する設定手段と、
前記冷却手段の動作モードに基づいて前記冷却手段を制御する制御手段と、
前記電子機器から外部装置に動画および/または音声を送信する送信手段と、を有し、
前記動作モードは、前記電子機器がスタンバイ状態である場合は前記冷却手段を冷却能力が最大の第1の状態とし、前記電子機器が動画撮影を行う状態では前記冷却手段を前記第1の状態とは異なる第2の状態にする所定の動作モードを含み、
前記制御手段は、前記送信を行う場合に、前記所定の動作モードに移行するように制御することを特徴とする電子機器。
【請求項17】
動画および音声の記録が可能な電子機器の制御方法であって、
前記電子機器を冷却する冷却手段の動作モードを設定するステップと、
前記冷却手段の動作モードに基づいて前記冷却手段を制御するステップと、を有し、
前記制御するステップでは、
音声の記録中である場合は、前記設定された前記冷却手段の動作モードに設定し、
音声の記録中ではない場合は、前記冷却手段の動作モードを前記冷却手段の冷却能力が最大の駆動状態に設定することを特徴とする制御方法。
【請求項18】
冷却手段を有する電子機器の制御方法であって、
前記冷却手段の動作モードを設定するステップと、
前記冷却手段の動作モードに基づいて前記冷却手段を制御するステップと、を有し、
前記動作モードは、前記電子機器がスタンバイ状態である場合は前記冷却手段を冷却能力が最大の第1の状態とし、前記電子機器が動画撮影を行う状態では前記冷却手段を前記第1の状態とは異なる第2の状態にする所定の動作モードを含み、
前記制御するステップでは、動画の撮影指示を受け付けた場合に、前記冷却手段の動作モードを前記所定の動作モードに移行してから前記動画の撮影を開始するように制御することを特徴とする制御方法。
【請求項19】
冷却手段を有する電子機器の制御方法であって、
前記冷却手段の動作モードを設定するステップと、
前記冷却手段の動作モードに基づいて前記冷却手段を制御するステップと、
前記電子機器から外部装置に動画および/または音声を送信するステップと、を有し、
前記動作モードは、前記電子機器がスタンバイ状態である場合は前記冷却手段を冷却能力が最大の第1の状態とし、前記電子機器が動画撮影を行う状態では前記冷却手段を前記第1の状態とは異なる第2の状態にする所定の動作モードを含み、
前記制御するステップでは、前記送信を行う場合に、前記所定の動作モードに移行するように制御することを特徴とする制御方法。
【請求項20】
コンピュータを、請求項1から16のいずれか1項に記載された電子機器として機能させるためのプログラム。