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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024180277
(43)【公開日】2024-12-26
(54)【発明の名称】診断デバイス
(51)【国際特許分類】
   G01R 33/035 20060101AFI20241219BHJP
【FI】
G01R33/035
【審査請求】未請求
【請求項の数】20
【出願形態】OL
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2024058937
(22)【出願日】2024-04-01
(31)【優先権主張番号】18/335,804
(32)【優先日】2023-06-15
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(71)【出願人】
【識別番号】523043898
【氏名又は名称】ザ・ボーイング・カンパニー
(74)【代理人】
【識別番号】100108453
【弁理士】
【氏名又は名称】村山 靖彦
(74)【代理人】
【識別番号】100133400
【弁理士】
【氏名又は名称】阿部 達彦
(74)【代理人】
【識別番号】100163522
【弁理士】
【氏名又は名称】黒田 晋平
(74)【代理人】
【識別番号】100154922
【弁理士】
【氏名又は名称】崔 允辰
(72)【発明者】
【氏名】イアン・エム・デイトン
(72)【発明者】
【氏名】マーク・エドワード・ノワコフスキー
【テーマコード(参考)】
2G017
【Fターム(参考)】
2G017AA01
2G017AD32
2G017BA15
(57)【要約】
【課題】極低温環境内の電子雑音を分析するための改善された診断デバイスおよび改善された診断方法を提供する。
【解決手段】診断デバイスは、プローブと、試験回路上でプローブを走査するモータと、プローブに取り付けられ、試験回路内に存在する電子雑音が超伝導量子干渉素子(SQUID)を流れる第1の電流を誘導するように、試験回路に結合されるSQUIDと、SQUIDを流れる第2の電流を受け取る電流路とを含む。SQUIDは、第1の電流と第2の電流の和が閾値電流より小さいことに応答する第1の電圧、および第1の電流と第2の電流の和が閾値電流より大きいことに応答する第2の電圧の形態の出力を生成するように構成される。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
プローブ(22)と、
試験回路(14)上で前記プローブを走査するモータ(24)と、
前記プローブに取り付けられ、前記試験回路内に存在する電子雑音(15)が超伝導量子干渉素子(SQUID)(12)を流れる第1の電流(16A)を誘導するように、前記試験回路に結合される前記SQUIDと、
前記SQUIDを流れる第2の電流(16B)を受け取る電流路(18)であって、前記SQUIDが、
前記第1の電流と前記第2の電流の和が閾値電流より小さいことに応答する第1の電圧、および
前記第1の電流と前記第2の電流の前記和が前記閾値電流より大きいことに応答する第2の電圧
の形態の出力(V+, V-)を生成するように構成される、電流路と
を備える診断デバイス(20)。
【請求項2】
前記SQUIDが、前記試験回路に誘導結合されるように構成される、請求項1に記載の診断デバイス。
【請求項3】
前記モータが、互いに直交し試験回路に平行な第1の軸(x)および第2の軸(y)に沿って前記プローブを移動させるように構成される、請求項1に記載の診断デバイス。
【請求項4】
前記モータが、前記第1の軸、前記第2の軸、および前記試験回路に直交する第3の軸(z)に沿って前記プローブを移動させるように構成される、請求項3に記載の診断デバイス。
【請求項5】
前記第1の電圧が実質的にゼロに等しい、請求項1に記載の診断デバイス。
【請求項6】
前記第1の電圧が前記第2の電圧より小さい、請求項1に記載の診断デバイス。
【請求項7】
前記第2の電圧がゼロより大きい、請求項1に記載の診断デバイス。
【請求項8】
診断デバイス(20)を動作させる方法(200)であって、前記方法が、
(a)モータ(24)を介して、試験回路(14)の第1の位置(19A)の上にプローブ(22)を移動させるステップであって、超伝導量子干渉素子(SQUID)(12)が前記プローブに取り付けられる、ステップ(202)と、
(b)前記SQUIDが前記試験回路の前記第1の位置において第1の電子雑音(15A)を検出したことに応答して、前記SQUID内に第1の電流(16A)を発生させるステップ(204)と、
(c)前記第1の電流を発生させながら、前記SQUIDを流れる第2の電流(16B)の振幅を増大させるステップ(206)と、
(d)前記プローブが前記第1の位置の上にあった間に前記SQUIDの出力(V+, V-)が第1の電圧から第2の電圧に移行した前記第2の電流の前記振幅を特定するステップ(208)と、
(e)前記モータを介して、前記試験回路の第2の位置(19B)の上に前記プローブを移動させるステップ(210)と、
(f)前記SQUIDが前記試験回路の前記第2の位置において第2の電子雑音(15B)を検出したことに応答して、前記SQUID内に第3の電流(16A)を発生させるステップ(212)と、
(g)前記第3の電流を発生させながら、前記SQUIDを流れる前記第2の電流の前記振幅を増大させるステップ(214)と、
(h)前記プローブが前記第2の位置の上にあった間に前記SQUIDの前記出力が前記第1の電圧から前記第2の電圧に移行した前記第2の電流の前記振幅を特定するステップと
を含む、方法。
【請求項9】
前記方法が、ステップ(e)、(f)、(g)、および(h)を実行する前に、少なくとも2回ステップ(b)、(c)、および(d)を実行するステップを含む、請求項8に記載の方法。
【請求項10】
ガウス分布に対応する前記第2の電流の前記振幅を識別するステップ(220)をさらに含む、請求項9に記載の方法。
【請求項11】
前記ガウス分布に対応しない前記第2の電流の前記振幅を識別するステップ(222)をさらに含む、請求項10に記載の方法。
【請求項12】
前記第1の電流を発生させながら前記第2の電流の前記振幅を増大させるステップが、第1の速度で前記振幅を増大させるステップを含み、前記方法が、ステップ(b)、(c)、および(d)を2回目に実行するステップ(226)をさらに含み、前記2回目にステップ(c)を実行するステップが、前記第1の速度よりも大きい第2の速度で前記振幅を増大させるステップを含む、請求項8に記載の方法。
【請求項13】
前記方法が、前記試験回路が液体窒素によって冷却された環境内で動作している間に実行される、請求項8に記載の方法。
【請求項14】
前記方法が、前記試験回路が液体ヘリウムによって冷却された環境内で動作している間に実行される、請求項8に記載の方法。
【請求項15】
前記第1の電流を発生させるステップが、前記SQUIDと前記試験回路との間の誘導結合を介して前記第1の電流を発生させるステップを含む、請求項8に記載の方法。
【請求項16】
前記第1の電圧が実質的にゼロに等しい、請求項8に記載の方法。
【請求項17】
前記第1の電圧が前記第2の電圧より小さい、請求項8に記載の方法。
【請求項18】
前記第2の電圧がゼロより大きい、請求項8に記載の方法。
【請求項19】
前記試験回路が相補型金属酸化物半導体(CMOS)回路を含む、請求項8に記載の方法。
【請求項20】
前記試験回路の前記第2の位置の上に前記プローブを移動させるステップが、互いに直交し前記試験回路に平行な第1の軸(x)および第2の軸(y)に沿って前記プローブを移動させるステップを含む、請求項8に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、一般に、診断デバイスに関し、より具体的には、試験回路の異なる位置で電子雑音を分析するように構成された走査プローブを含む診断デバイスに関する。
【背景技術】
【0002】
いくつかの用途では、相補型金属酸化膜半導体(CMOS)回路は、極低温(例えば、液体ヘリウムに対応する4K以下、または液体窒素に対応する77K以下)で動作する。電子雑音の発生源を識別することは、そのような極低温回路のトラブルシューティングに役立つが、極低温回路からの雑音を分析する現在の方法にはいくつかの欠点がある。従来の方法は、極低温環境内で信号を収集し、室温で動作している機器を用いて電子雑音についてそれらを検査することを含む。極低温環境から室温に信号を伝送するプロセスは、より多くの熱雑音を取り込む。結果として、極低温環境からの雑音は、室温環境からの雑音または極低温環境と室温環境との間の温度勾配に沿った伝送線路雑音から分離することが困難であり得る。したがって、極低温環境内の電子雑音を分析するための改善された診断デバイスおよび改善された診断方法が必要とされている。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0003】
本開示の一態様は、プローブと、試験回路上でプローブを走査するモータと、プローブに取り付けられ、試験回路内に存在する電子雑音が超伝導量子干渉素子(SQUID)を流れる第1の電流を誘導するように、試験回路に結合されるSQUIDと、SQUIDを流れる第2の電流を受け取る電流路であって、SQUIDは、第1の電流と第2の電流の和が閾値電流より小さいことに応答する第1の電圧、および第1の電流と第2の電流の和が閾値電流より大きいことに応答する第2の電圧の形態の出力を生成するように構成されている、電流路とを備える診断デバイス。
【0004】
本開示の別の態様は、診断デバイスを動作させる方法であり、方法は、(a)モータを介して、試験回路の第1の位置の上にプローブを移動させるステップであって、超伝導量子干渉素子(SQUID)がプローブに取り付けられる、ステップと、(b)SQUIDが試験回路の第1の位置において第1の電子雑音を検出したことに応答して、SQUID内に第1の電流を発生させるステップと、(c)第1の電流を発生させながら、SQUIDを流れる第2の電流の振幅を増大させるステップと、(d)プローブが第1の位置の上にあった間にSQUIDの出力が第1の電圧から第2の電圧に移行した第2の電流の振幅を特定するステップと、(e)モータを介して、試験回路の第2の位置の上にプローブを移動させるステップと、(f)SQUIDが試験回路の第2の位置において第2の電子雑音を検出したことに応答して、SQUID内に第3の電流を発生させるステップと、(g)第3の電流を発生させながら、SQUIDを流れる第2の電流の振幅を増大させるステップと、(h)プローブが第2の位置の上にあった間にSQUIDの出力が第1の電圧から第2の電圧に移行した第2の電流の振幅を特定するステップとを含む。
【0005】
本明細書に記載された量または測定値に関する「約」または「実質的に」という用語は、列挙された特性、パラメータ、または値が正確に実現される必要はないが、例えば公差、測定誤差、測定精度限界、および当業者に知られている他の要因を含む偏差または変動が、特性が提供することを意図した効果を排除しない量で発生する場合があることを意味する。
【0006】
説明されている特徴、機能、および利点は、様々な例の中で独立して実現することができるか、またはさらに他の例の中で組み合わされてもよく、それらのさらなる詳細は、以下の説明および図面を参照して理解することができる。
【0007】
図示された例の特性であると考えられる新規の特徴が添付の特許請求の範囲に記載される。しかしながら、図示された例、ならびにそれらの好ましい使用形態、さらなる目的、および説明は、添付の図とともに読まれると、本開示の図示された例の以下の発明を実施するための形態を参照することによって最もよく理解される。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】一例による、診断回路および試験回路の概略図である。
図2】一例による、SQUIDの移行を引き起こす電流の振幅のガウス分布を示す図である。
図3】一例による、SQUIDの移行を引き起こす電流の振幅のガウス分布および白色雑音分布を示す図である。
図4】一例による、SQUIDの移行を引き起こす電流の振幅のガウス分布および散弾雑音分布を示す図である。
図5】一例による、SQUIDの移行を引き起こす電流の振幅のガウス分布および散弾雑音分布を示す図である。
図6】一例による、診断デバイスのブロック図である。
図7】一例による、SQUIDの挿入図を含む診断デバイスおよび試験回路の概略図である。
図8】一例による、診断装置のブロック図である。
図9】一例による、診断装置を含む診断システムの概略図である。
図10】一例による、診断装置を含む診断システムの概略図である。
図11】一例による、方法のブロック図である。
図12】一例による、方法のブロック図である。
図13】一例による、方法のブロック図である。
図14】一例による、方法のブロック図である。
図15】一例による、方法のブロック図である。
図16】一例による、方法のブロック図である。
図17】一例による、方法のブロック図である。
図18】一例による、方法のブロック図である。
図19】一例による、方法のブロック図である。
図20】一例による、方法のブロック図である。
図21】一例による、方法のブロック図である。
図22】一例による、方法のブロック図である。
図23】一例による、方法のブロック図である。
図24】一例による、方法のブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
上述されたように、本開示に含まれるデバイスおよび方法などの、極低温環境内の電子雑音を分析するための改善された診断デバイスおよび改善された診断方法が必要とされている。
【0010】
診断デバイスは、プローブ(例えば、走査型顕微鏡プローブ)と、試験回路上でプローブを走査するように構成されたモータとを含む。試験回路は、極低温環境内で動作するCMOS回路であり得る。診断デバイスはまた、プローブに取り付けられ、試験回路内に存在する電子雑音がSQUIDを流れる第1の電流を誘導するように、試験回路に(例えば、誘導的に)結合されるように構成されたSQUIDを含む。SQUIDは、通常、第1の電流がその周りを流れるループを形成するように互いに接続された2つのジョセフソン接合を含む。診断デバイスはまた、SQUIDを流れる第2の電流を受け取るように構成された電流路を含む。SQUIDは、第1の電流と第2の電流の和が閾値電流より小さいことに応答する第1の電圧、および第1の電流と第2の電流の和が閾値電流より大きいことに応答する第2の電圧の形態の出力を生成するように構成される。
【0011】
診断デバイスを動作させる方法は、モータを介して、試験回路の第1の位置の上にプローブを移動させるステップと、SQUIDが試験回路の第1の位置において第1の電子雑音を検出したことに応答して、SQUID内に第1の電流を発生させるステップとを含む。方法はまた、第1の電流を発生させながら、SQUIDを流れる第2の電流の振幅を増大させるステップと、プローブが第1の位置の上にあった間にSQUIDの出力が第1の電圧から第2の電圧に移行した第2の電流の振幅を特定するステップとを含む。方法はまた、モータを介して、試験回路の第2の位置の上にプローブを移動させるステップと、SQUIDが試験回路の第2の位置において第2の電子雑音を検出したことに応答して、SQUID内に第3の電流を発生させるステップとを含む。方法はまた、第3の電流を発生させながら、SQUIDを流れる第2の電流の振幅を増大させるステップと、プローブが第2の位置の上にあった間にSQUIDの出力が第1の電圧から第2の電圧に移行した第2の電流の振幅を特定するステップとを含む。
【0012】
したがって、SQUIDの出力は、第1の位置における試験回路の電子雑音によって誘導される第1の電流と電流路を流れる第2の電流の和がSQUIDの閾値電流よりも大きいか小さいかを示すことができる。電流路を流れる第2の電流の振幅を制御し、プローブが第1の位置の上にあった間にSQUIDの出力が移行する第2の電流の振幅に注目することにより、試験回路の第1の位置における電子雑音によって誘導される第1の電流の振幅を推測することができる。このプロセスを何度も繰り返すことにより、統計的技法を使用して、第1の位置における試験回路の電子雑音の特性を識別することができる。室温分析環境によって取り込まれる熱雑音は、SQUIDのバイナリ出力によって示される情報を不明瞭にしない。試験回路の他の位置でこのプロセスを繰り返すことにより、試験回路の異なる位置で検出された電子雑音を比較することもできる。
【0013】
次に、開示された例のすべてではなく一部が示された添付図面を参照して、開示された例が以下でより完全に記載される。実際、いくつかの異なる例が記載される場合があり、本明細書に記載された例に限定されると解釈されるべきではない。むしろ、これらの例は、本開示が完璧かつ完全であり、本開示の範囲を当業者に完全に伝えるように記載される。
【0014】
図1は、診断回路10および試験回路14の概略図である。診断回路10は、試験回路14に(例えば、誘導的に)結合されたSQUID12を含み、その結果、試験回路14内に存在する電子雑音15がSQUID12を流れる電流16Aを誘導する。診断回路10はまた、SQUID12を流れる電流16Bを受け取るように構成された電流路18を含む。SQUID12は、電流16Aと電流16Bの和が閾値電流より小さいことに応答する第1の電圧、および電流16Aと電流16Bの和が閾値電流より大きいことに応答する第2の電圧の形態の出力V+、V-を生成するように構成される。閾値電流は、通常、マイクロアンペア程度である。
【0015】
SQUID12は、ジョセフソン接合11Aおよびジョセフソン接合11Bを含む。SQUID12は、ジョセフソン接合11Aおよびジョセフソン接合11Bで交わる2つの異なる超伝導材料を含む超伝導ループを形成する。ジョセフソン接合11Aおよびジョセフソン接合11Bの長さ、幅、形状、および断面積、ジョセフソン接合11Aおよびジョセフソン接合11Bを形成する材料の選択、ならびにSQUID12の動作温度はすべて、SQUID12に対応する閾値電流を決定する設計変数または設計制約になる。
【0016】
電流路18は、一般に、ジョセフソン接合11Aおよびジョセフソン接合11Bを形成する材料のうちの1つと同じ超伝導材料から作られている。
【0017】
図示されたように、試験導線21は、試験回路14のもう1つの構成要素の近傍に置かれて、誘導電流の形態で電子雑音15を捕捉する。電子雑音15は、SQUID12のループ内を流れる電流16Aをさらに誘導する。明確にするために、電流16AのみがSQUID12のループを循環して示されている。しかしながら、電流16Bの一部も、ループに入りループから出る間にループを通過する。電流16Bは、一般に、外部電流源によって制御および供給される。
【0018】
上述されたように、SQUID12は、電流16Aと電流16Bの和が閾値電流より小さい場合、第1の電圧(例えば、0V)の形態の出力V+、V-を生成する。SQUID12は、電流16Aと電流16Bの和が閾値電流より大きい場合、第2の電圧(例えば、5V)の形態の出力V+、V-を生成する。SQUID12は、SQUID12の端子17Aと端子17Bとの間で出力V+、V-を生成する。通常、電流16Aと電流16Bの和が閾値電流より小さいことに対応する第1の電圧は、電流16Aと電流16Bの和が閾値電流より大きいことに対応する第2の電圧より小さい。様々な例において、試験回路14(例えば、CMOS回路)は、液体窒素および/または液体ヘリウムによって冷却された環境内で動作する。
【0019】
動作中、診断回路10は、SQUID12が試験回路14内の電子雑音15を検出したことに応答して、SQUID12内に電流16Aを発生させる。電流16Aを発生させながら、診断回路10または外部電流源は、SQUID12を流れる電流16Bの振幅を増大させる。さらに、コンピューティングデバイスおよび/または電圧計は、SQUID12の出力V+、V-が第1の電圧から第2の電圧に移行する電流16Bの振幅を特定する。
【0020】
いくつかの例では、電流16Bの振幅は、診断回路10がSQUID12内に電流16Aを発生させる間の時間に対して線形速度(または別の制御された速度)で増大する。コンピューティングデバイスおよび/または電圧計は、SQUID12の出力V+、V-が第1の電圧から第2の電圧に移行する時間を特定する。次いで、コンピューティングデバイスは、傾斜プロセスの開始時の電流16Bの振幅、既知の傾斜速度、および傾斜の開始から移行までの間に経過した時間を使用して、SQUID12が第1の電圧から第2の電圧に移行するときの電流16Bの振幅が何であるかを推測する。
【0021】
いくつかの例では、電流16Aを発生させながら電流16Bを増大させ、出力V、Vが第1の電圧から第2の電圧に移行する電流16Bの振幅を特定するプロセスは、複数回繰り返される。例えば、プロセスは、数百回または数千回繰り返されて、統計的に有意なデータサンプルを取得することができる。すなわち、取得されたデータは、電子雑音15を特徴付ける平均値、中央値、分散値、または他のメトリックを特定するために使用することができる。
【0022】
いくつかの例では、電流16Aを発生させながら電流16Bを増大させ、出力V、Vが第1の電圧から第2の電圧に移行する電流16Bの振幅を特定するプロセスは、電流16Bについての異なる傾斜速度を使用して複数回繰り返される。例えば、各プロセスは、電流16Bに対して連続的に増大する傾斜速度を使用することができる。電流16Bの傾斜速度を変化させることは、異なる変化する周波数で発生する試験回路14の電子雑音15を検出するのに有用であり得る。
【0023】
図2は、SQUID12の移行を引き起こす電流16Bの振幅のガウス分布を示す。この例では、電子雑音15は主に熱雑音の形態をとる。この例では、約100μAの振幅が、SQUID12の移行を引き起こす電流16Bの最も一般的な振幅である。所与の瞬間に、電子雑音15および電流16Aが高い値を有する場合、電流16Bの振幅が小さいほど、出力V、Vに第1の電圧から第2の電圧に移行させる。一方、電子雑音15および電流16Aが低い値を有する場合、電流16Bの振幅が大きいほど、出力V、Vに第1の電圧から第2の電圧に移行させる。
【0024】
いくつかの例では、ガウス分布に対応する電流16Bの振幅と、ガウス分布に対応しない電流16Bの振幅とを区別することが有用である。図2では、電流16Bの振幅のすべては、熱活動が電子雑音15の主な原因であることを示すガウス分布に対応する。
【0025】
図3は、SQUID12の移行を引き起こす電流16Bの振幅の別の分布を示す。この例では、ガウス成分61および非ガウス成分62が存在する。ガウス成分61は試験回路14の熱雑音を表し、非ガウス成分62は白色雑音の形態の診断回路10の熱雑音を表す。
【0026】
図4は、SQUID12の移行を引き起こす電流16Bの振幅の別の分布を示す。この例では、ガウス成分61および非ガウス成分62が存在する。ガウス成分61は試験回路14の熱雑音を表し、非ガウス成分62は単一の散弾雑音源の形態の診断回路10の熱雑音を表す。
【0027】
図5は、SQUID12の移行を引き起こす電流16Bの振幅の別の分布を示す。この例では、ガウス成分61および非ガウス成分62が存在する。ガウス成分61は試験回路14の熱雑音を表し、非ガウス成分62は複数の散弾雑音源の形態の診断回路10の熱雑音を表す。
【0028】
図6は、診断デバイス20のブロック図である。診断デバイス20は、プローブ22と、モータ24と、SQUID12と、電流路18とを含む。
【0029】
図7は、SQUID12の挿入図を含む診断デバイス20および試験回路14の概略図である。
【0030】
モータ24は、試験回路14上でプローブ22を走査するように構成される。診断デバイス20はまた、プローブ22に取り付けられ、モータ24が試験回路14の上の異なる位置にプローブ22を移動させるときに、試験回路14に(例えば、誘導的に)結合されるように構成されたSQUID12を含む。
【0031】
試験回路14上のプローブ22の位置に応じて、試験回路14内に存在する電子雑音15Aまたは電子雑音15Bは、SQUID12を流れる電流16Aを誘導する。診断デバイス20はまた、SQUID12を流れる電流16Bを受け取るように構成された電流路18を含む。SQUID12は、電流16Aと電流16Bの和が閾値電流より小さいことに応答する第1の電圧、および電流16Aと電流16Bの和が閾値電流より大きいことに応答する第2の電圧の形態の出力V+、V-を生成するように構成される。
【0032】
プローブ22は、一般に、走査プローブ顕微鏡法に使用される任意のプローブの形態をとる。モータ24は、一般に、試験回路14に対して3次元でプローブ22の位置を制御することができる任意のモータの形態をとる。プローブ22は、試験回路14の異なる位置で電子雑音15を分析するために、モータ24を使用して試験回路14の上で走査することができる。すなわち、モータ24は、互いに直交し試験回路14に平行なx軸およびy軸に沿ってプローブ22を移動させるように構成される。モータ24はまた、x軸、y軸、および試験回路14に直交するz軸に沿ってプローブ22を移動させるように構成される。
【0033】
図示されたように、SQUID12は、誘導電流の形態の電子雑音15を捕捉するためにモータ24によってプローブ22とともに走査される。電子雑音15は、SQUID12のループ内を流れる電流16Aをさらに誘導する。電流16Bは、一般に、診断デバイス20に動作可能に結合された外部電流源によって制御および供給される。
【0034】
動作中、モータ24は、SQUID12が試験回路14の位置19Aで電子雑音15Aを検出したことに応答して、SQUID12がSQUID12内に電流16Aを発生させるように、試験回路14の位置19Aの上にプローブ22を移動させる。電流16Bは、電流16Aが発生している間に外部電流源を介して増大する。コンピューティングデバイスは、プローブ22が位置19Aの上にあった間にSQUID12の出力V+、V-が第1の電圧から第2の電圧に移行する電流16Bの振幅を特定する。
【0035】
次に、モータ24は、SQUID12が試験回路14の位置19Bで電子雑音15Bを検出したことに応答して、SQUID12が電流16Aを発生させるように、試験回路14の位置19Bの上にプローブ22を移動させる。電流16Bは、電流16Aが発生している間に外部電流源を介して増大する。コンピューティングデバイスは、プローブ22が位置19Bの上にあった間にSQUID12の出力V+、V-が第1の電圧から第2の電圧に移行する電流16Bの振幅を特定する。
【0036】
図2図5を参照して上述されたように、電流16Aを発生させながら電流16Bを増大させ、出力V、Vが第1の電圧から第2の電圧に移行する電流16Bの振幅を特定するプロセスは、位置19Aに対して複数回、および位置19Bに対して複数回繰り返すことができる。例えば、プロセスは、位置ごとに数百回または数千回繰り返されて、位置ごとに統計的に有意なデータサンプルを取得することができる。すなわち、取得されたデータは、各位置における電子雑音15を特徴付ける平均値、中央値、分散値、または他のメトリックを特定するために使用することができる。図2図5を参照して上述されたように、各位置で移行を引き起こす電流16Bの振幅は、ガウス分布に対応する、または対応しないとして分類することができる。同様に、電流16Bの異なる傾斜速度を使用する前述のプロセスも、各位置で使用することができる。
【0037】
図8は、診断装置30のブロック図である。診断装置30は、SQUID12のアレイ32Aを含む。診断装置30はまた、電流源34を含む。電流源34は、所望の電流の振幅を生成し、その電流を別の回路に供給するように制御可能な任意の回路を含むことができる。
【0038】
図9は、診断装置30を含む診断システム40の概略図である。診断システム40は、試験回路14A~Fのアレイ32Bと、SQUID12A~Fのアレイ32Aとを含む。アレイ32Aがアレイ32Bの上に適切に配置されると、アレイ32Aの各SQUID12A~Fは、アレイ32Bの試験回路14A~Fにそれぞれ(例えば、誘導的に)結合され、その結果、試験回路14A~F内に存在する電子雑音が、それぞれのSQUID12A~Fを流れる電流16Aを誘導する。診断システム40はまた、電流16BがSQUID12A~Fをそれぞれ流れるように、アレイ32AのSQUID12A~Fごとに電流16Bを供給するように構成された電流源34(例えば、多出力電流源)を含む。アレイ32Aの各SQUID12A~Fは、電流16Aと電流16Bの和が閾値電流より小さいことに応答する第1の電圧(例えば、0V)、および電流16Aと電流16Bの和が閾値電流より大きいことに応答する第2の電圧(例えば、5V)の形態のそれ自体の出力V+、V-を生成するように構成される。
【0039】
動作中、診断装置30は、アレイ32Aの各SQUID12A~Fおよびアレイ32Bの対応する試験回路14A~Fに対して、試験回路14A~F内でそれぞれ電子雑音15を検出したことに応答して、SQUID12A~F内で電流16Aを発生させる。SQUID12A~F内で電流16Aを発生させながら、診断装置30(例えば、電流源34)は、それぞれのSQUID12A~Fを流れる電流16Bの振幅を増大させる。さらに、コンピューティングデバイスおよび/または電圧計は、アレイ32AのSQUID12A~Fごとに、SQUID12A~Fの出力V+、V-が第1の電圧から第2の電圧に移行する電流16Bの振幅を特定する。
【0040】
図10を参照すると、診断装置30は、試験回路14の新しいアレイを分析するために使用される。したがって、診断装置30は、試験回路14G~Lのアレイ32Cに接近するように移動する。したがって、診断装置30は、アレイ32Aの各SQUID12A~Fおよびアレイ32Cの対応する試験回路14G~Lに対して、試験回路14G~L内でそれぞれ電子雑音15を検出したことに応答して、SQUID12A~F内で電流16Aを発生させる。SQUID12A~F内で電流16Aを発生させながら、診断装置30(例えば、電流源34)は、それぞれのSQUID12A~Fを流れる電流16Bの振幅を増大させる。さらに、コンピューティングデバイスおよび/または電圧計は、アレイ32AのSQUID12A~Fごとに、SQUID12A~Fの出力V+、V-が第1の電圧から第2の電圧に移行する電流16Bの振幅を特定する。
【0041】
図2図5を参照して上述されたように、電流16Aを発生させながら電流16Bを増大させ、出力V、Vが第1の電圧から第2の電圧に移行する電流16Bの振幅を特定するプロセスは、アレイ32Bの試験回路14A~Fごとに複数回、およびアレイ32Cの試験回路14G~Lごとに複数回繰り返すことができる。例えば、プロセスは、各アレイの試験デバイスごとに数百回または数千回繰り返されて、各アレイの試験デバイスごとに統計的に有意なデータサンプルを取得することができる。すなわち、取得されたデータは、各アレイの各試験デバイスにおける電子雑音15を特徴付ける平均値、中央値、分散値、または他のメトリックを特定するために使用することができる。
【0042】
図2図5を参照して上述されたように、各アレイの各SQUIDの移行を引き起こす電流16Bのそれぞれの振幅は、ガウス分布に対応する、または対応しないとして分類することができる。同様に、電流16Bの異なる傾斜速度を使用する前述のプロセスも、各アレイのSQUIDごとに使用することができる。
【0043】
図11図14は、診断回路10を動作させる方法100、方法110、方法114、および方法118のブロック図である。図15図19は、診断デバイス20を動作させる方法200、方法218、方法224、および方法228のブロック図である。図20図24は、診断装置30を動作させるための方法300、方法310、方法322、方法324、および方法326のブロック図である。図11図24に示されたように、方法200~326は、ブロック102、104、106、108、112、116、202、204、206、208、210、212、214、216、220、222、226、302、304、306、308、312、314、316、318、320、および328によって示された1つまたは複数の動作、機能、またはアクションを含む。ブロックは連続した順序で示されているが、これらのブロックはまた、並行して、かつ/または本明細書に記載された順序とは異なる順序で実行されてもよい。また、様々なブロックは、所望の実装形態に基づいて、より少ないブロックに結合され、さらなるブロックに分割され、かつ/または除去されてもよい。
【0044】
ブロック102において、方法100は、(a)SQUID12が試験回路14内の電子雑音15を検出したことに応答して、SQUID12内に電流16Aを発生させるステップを含む。ブロック102に関係する機能は、図1を参照して上述されている。
【0045】
ブロック104において、方法100は、(b)電流16Aを発生させながら、SQUID12を流れる電流16Bの振幅を増大させるステップを含む。ブロック104に関係する機能は、図1を参照して上述されている。
【0046】
ブロック106において、方法100は、(c)SQUID12の出力V+、V-が第1の電圧から第2の電圧に移行する電流16Bの振幅を特定するステップを含む。ブロック106に関係する機能は、図1図5を参照して上述されている。
【0047】
ブロック108において、方法110は、ガウス分布に対応する電流16Bの振幅を識別するステップを含む。ブロック108に関係する機能は、図2図5を参照して上述されている。
【0048】
ブロック112において、方法114は、ガウス分布に対応しない電流16Bの振幅を識別するステップを含む。ブロック112に関係する機能は、図3図5を参照して上述されている。
【0049】
ブロック116において、方法118は、ステップ(a)、(b)、および(c)を2回目に実行するステップを含み、2回目のステップ(b)の実行は、第1の速度よりも大きい第2の速度で電流16Bの振幅を増大させるステップを含む。ブロック116に関係する機能は、図1を参照して上述されている。
【0050】
ブロック202において、方法200は、(a)モータ24を介して、試験回路14の位置19Aの上にプローブ22を移動させるステップを含み、SQUID12はプローブ22に取り付けられる。ブロック202に関係する機能は、図7を参照して上述されている。
【0051】
ブロック204において、方法200は、(b)SQUID12が試験回路14の位置19Aで電子雑音15Aを検出したことに応答して、SQUID12内に電流16Aを発生させるステップを含む。ブロック204に関係する機能は、図7を参照して上述されている。
【0052】
ブロック206において、方法200は、(c)電流16Aを発生させながら、SQUID12を流れる電流16Bの振幅を増大させるステップを含む。ブロック206に関係する機能は、図7を参照して上述されている。
【0053】
ブロック208において、方法200は、(d)プローブ22が位置19Aの上にあった間にSQUID12の出力V、Vが第1の電圧から第2の電圧に移行した電流16Bの振幅を特定するステップを含む。ブロック208に関係する機能は、図7を参照して上述されている。
【0054】
ブロック210において、方法200は、(e)モータ24を介して、試験回路14の位置19Bの上にプローブ22を移動させるステップを含む。ブロック210に関係する機能は、図7を参照して上述されている。
【0055】
ブロック212において、方法200は、(f)SQUID12が試験回路14の位置19Bで電子雑音15Bを検出したことに応答して、SQUID12内に電流16Aを発生させるステップを含む。ブロック212に関係する機能は、図7を参照して上述されている。
【0056】
ブロック214において、方法200は、(g)電流16Aを発生させながら、SQUID12を流れる電流16Bの振幅を増大させるステップを含む。ブロック214に関係する機能は、図7を参照して上述されている。
【0057】
ブロック216において、方法200は、(h)プローブ22が位置19Bの上にあった間にSQUID12の出力V、Vが第1の電圧から第2の電圧に移行した電流16Bの振幅を特定するステップを含む。ブロック216に関係する機能は、図7を参照して上述されている。
【0058】
ブロック220において、方法218は、ガウス分布に対応する電流16Bの振幅を識別するステップを含む。ブロック220に関係する機能は、図2図5を参照して上述されている。
【0059】
ブロック222において、方法224は、ガウス分布に対応しない電流16Bの振幅を識別するステップを含む。ブロック222に関係する機能は、図3図5を参照して上述されている。
【0060】
ブロック226において、方法228は、ステップ(b)、(c)、および(d)を2回目に実行するステップを含み、2回目のステップ(c)の実行は、第1の速度よりも大きい第2の速度で電流16Bの振幅を増大させるステップを含む。ブロック222に関係する機能は、図7を参照して上述されている。
【0061】
ブロック302において、方法300は、(a)アレイ32Aの各SQUID12A~Fおよび試験回路14A~Fのアレイ32Bの対応する試験回路14A~Fに対して、試験回路14内で電子雑音15を検出したことに応答して、SQUID12内で電流16Aを発生させるステップを含む。ブロック302に関係する機能は、図9を参照して上述されている。
【0062】
ブロック304において、方法300は、(b)アレイ32AのSQUID12A~Fごとに、電流16Aを発生させながら、SQUID12A~Fを流れる電流16Bの振幅を増大させるステップを含む。ブロック304に関係する機能は、図9を参照して上述されている。
【0063】
ブロック306において、方法300は、(c)アレイ32AのSQUID12A~Fごとに、SQUID12A~Fの出力V、Vが第1の電圧から第2の電圧に移行する電流16Bの振幅を特定するステップを含む。ブロック306に関係する機能は、図9を参照して上述されている。
【0064】
ブロック308において、方法310は、ステップ(a)、(b)、および(c)を実行した後に診断装置30を移動させるステップを含む。ブロック308に関係する機能は、図9および図10を参照して上述されている。
【0065】
ブロック312において、方法310は、アレイ32Aの各SQUID12A~Fおよび試験回路14G~Lのアレイ32Cの対応する試験回路14G~Lに対して、試験回路14G~L内で電子雑音15を検出したことに応答して、SQUID12A~F内で電流16Aを発生させるステップを含む。ブロック312に関係する機能は、図10を参照して上述されている。
【0066】
ブロック314において、方法310は、アレイ32AのSQUID12A~Fごとに、電流16Aを発生させながら、SQUID12A~Fを流れる電流16Bの振幅を増大させるステップを含む。ブロック314に関係する機能は、図10を参照して上述されている。
【0067】
ブロック316において、方法310は、アレイ32AのSQUID12A~Fごとに、SQUID12A~Fの出力V、Vが第1の電圧から第2の電圧に移行する電流16Bの振幅を特定するステップを含む。ブロック316に関係する機能は、図10を参照して上述されている。
【0068】
ブロック318において、方法322は、アレイ32Bの試験回路14A~Fごとに、ガウス分布に対応する電流16Bの振幅を識別するステップを含む。ブロック318に関係する機能は、図2図5を参照して上述されている。
【0069】
ブロック320において、方法324は、アレイ32Bの試験回路14A~Fごとに、ガウス分布に対応しない電流16Bの振幅を識別するステップを含む。ブロック320に関係する機能は、図3図5を参照して上述されている。
【0070】
ブロック328において、方法326は、ステップ(a)、(b)、および(c)を2回目に実行するステップを含み、2回目のステップ(b)の実行は、第1の速度よりも大きい第2の速度で電流16Bの振幅を増大させるステップを含む。ブロック328に関係する機能は、図9を参照して上述されている。
【0071】
異なる有利な構成の説明が例示および説明の目的で提示されており、網羅的であること、または開示された形態の例に限定されることを意図するものではない。多くの修正および変形が、当業者には明らかであろう。さらに、異なる有利な例は、他の有利な例と比較して異なる利点を記載することができる。選択された1つまたは複数の例は、例の原理、実際の用途を説明するために、かつ当業者が考察された特定の使用に適した様々な修正を伴う様々な例について本開示を理解することを可能にするために、選択および記載されている。
【符号の説明】
【0072】
10 診断回路
11A ジョセフソン接合
11B ジョセフソン接合
12 SQUID
12A SQUID
12B SQUID
12C SQUID
12D SQUID
12E SQUID
12F SQUID
14 試験回路
14A 試験回路
14B 試験回路
14C 試験回路
14D 試験回路
14E 試験回路
14F 試験回路
14G 試験回路
14H 試験回路
14I 試験回路
14J 試験回路
14K 試験回路
14L 試験回路
15 電子雑音
15A 電子雑音
15B 電子雑音
16A 電流
16B 電流
17A 端子
17B 端子
18 電流路
19A 位置
19B 位置
20 診断デバイス
21 試験導線
22 プローブ
24 モータ
30 診断装置
32A アレイ
32B アレイ
32C アレイ
34 電流源
40 診断システム
61 ガウス成分
62 非ガウス成分
100 方法
102 ブロック
104 ブロック
106 ブロック
108 ブロック
110 方法
112 ブロック
114 方法
116 ブロック
118 方法
200 方法
202 ブロック
204 ブロック
206 ブロック
208 ブロック
210 ブロック
212 ブロック
214 ブロック
216 ブロック
218 方法
220 ブロック
222 ブロック
224 方法
226 ブロック
228 方法
300 方法
302 ブロック
304 ブロック
306 ブロック
308 ブロック
310 方法
312 ブロック
314 ブロック
316 ブロック
318 ブロック
320 ブロック
322 方法
324 方法
326 方法
328 ブロック
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
図18
図19
図20
図21
図22
図23
図24
【外国語明細書】