(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024180300
(43)【公開日】2024-12-26
(54)【発明の名称】集積回路素子
(51)【国際特許分類】
H01L 21/768 20060101AFI20241219BHJP
H01L 21/3205 20060101ALI20241219BHJP
H01L 29/417 20060101ALI20241219BHJP
H01L 21/336 20060101ALI20241219BHJP
H01L 21/82 20060101ALI20241219BHJP
H01L 29/786 20060101ALI20241219BHJP
【FI】
H01L21/90 D
H01L21/88 J
H01L21/90 M
H01L29/50 M
H01L29/78 301P
H01L29/78 301Y
H01L21/82 D
H01L21/82 L
H01L29/78 617K
H01L29/78 618C
H01L29/78 616T
【審査請求】未請求
【請求項の数】10
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2024078088
(22)【出願日】2024-05-13
(31)【優先権主張番号】10-2023-0076422
(32)【優先日】2023-06-14
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(71)【出願人】
【識別番号】390019839
【氏名又は名称】三星電子株式会社
【氏名又は名称原語表記】Samsung Electronics Co.,Ltd.
【住所又は居所原語表記】129,Samsung-ro,Yeongtong-gu,Suwon-si,Gyeonggi-do,Republic of Korea
(74)【代理人】
【識別番号】110000051
【氏名又は名称】弁理士法人共生国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】安 敏 チョル
(72)【発明者】
【氏名】金 永 吉
(72)【発明者】
【氏名】朴 成 彬
(72)【発明者】
【氏名】鄭 徳 泳
【テーマコード(参考)】
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【Fターム(参考)】
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(57)【要約】 (修正有)
【課題】複数の導電領域間の短絡を防止し、信頼性が向上した集積回路素子を提供する。
【解決手段】集積回路素子100は、エッチング停止パターン194を含むバックサイド絶縁構造物BISと、バックサイド絶縁構造物上に配置され、夫々エッチング停止パターンと垂直方向にオーバーラップしている複数のゲートライン160と、複数のゲートライン夫々の間に1つずつ配置された複数のソース/ドレイン領域130と、エッチング停止パターンを垂直方向に貫通して複数のソース/ドレイン領域のうちから選択された第1ソース/ドレイン領域に連結され、バックサイド絶縁構造物のうち、複数のゲートラインに最も近い第1垂直レベルLV1から垂直方向に沿って第1距離D1だけ離隔され、エッチング停止パターンに隣接した第2垂直レベルLV2でバックサイドビアコンタクトの水平方向の幅が変化する段差部ST1を含むバックサイドビアコンタクトMPVと、を含む。
【選択図】
図3A
【特許請求の範囲】
【請求項1】
エッチング停止パターンを含むバックサイド絶縁構造物と、
前記バックサイド絶縁構造物上に配置され、それぞれ前記エッチング停止パターンと垂直方向にオーバーラップしている複数のゲートラインと、
前記複数のゲートラインのそれぞれの間に1つずつ配置された複数のソース/ドレイン領域と、
前記エッチング停止パターンを前記垂直方向に貫通し、前記複数のソース/ドレイン領域のうちから選択された第1ソース/ドレイン領域に連結されるように構成されたバックサイドビアコンタクトと、を含み、
前記バックサイドビアコンタクトは、前記バックサイド絶縁構造物のうち、前記複数のゲートラインに最も近い第1垂直レベルから前記垂直方向に沿って第1距離だけ離隔して前記エッチング停止パターンに隣接した第2垂直レベルで、前記バックサイドビアコンタクトの水平方向の幅が変化する段差部を含むことを特徴とする集積回路素子。
【請求項2】
前記複数のソース/ドレイン領域のうちから選択され、前記第1ソース/ドレイン領域から前記水平方向に離隔された第2ソース/ドレイン領域と前記垂直方向にオーバーラップしているプレースホルダー(place holder)をさらに含み、
前記プレースホルダーは、前記第2ソース/ドレイン領域に接するホルダー上面と、前記水平方向で前記バックサイド絶縁構造物の一部を挟んで前記バックサイドビアコンタクトと対面するホルダー側壁と、前記垂直方向で前記ホルダー上面の反対側表面であるホルダー底面と、を含み、
前記プレースホルダーの前記ホルダー側壁及び前記ホルダー底面は、前記バックサイド絶縁構造物に接することを特徴とする請求項1に記載の集積回路素子。
【請求項3】
前記バックサイド絶縁構造物は、前記エッチング停止パターンと前記複数のゲートラインとの間に配置されて前記エッチング停止パターンの構成物質とは異なる物質からなる内側バックサイド絶縁パターンをさらに含み、
前記プレースホルダーの前記ホルダー側壁は、前記内側バックサイド絶縁パターンに接し、
前記プレースホルダーの前記ホルダー底面は、前記エッチング停止パターンに接することを特徴とする請求項2に記載の集積回路素子。
【請求項4】
前記バックサイド絶縁構造物は、前記エッチング停止パターンと前記複数のゲートラインとの間に配置されて前記エッチング停止パターンの構成物質とは異なる物質からなる内側バックサイド絶縁パターンをさらに含み、
前記エッチング停止パターンは、前記内側バックサイド絶縁パターンに接する第1ライナー部分と、前記プレースホルダーの前記ホルダー底面に接する第2ライナー部分と、を含み、
前記第2ライナー部分は、前記プレースホルダーに向かって凹状断面を有することを特徴とする請求項2に記載の集積回路素子。
【請求項5】
前記バックサイド絶縁構造物は、前記エッチング停止パターンを挟んで前記複数のゲートラインから前記垂直方向に離隔されて前記エッチング停止パターンの構成物質とは異なる物質からなる外側バックサイド絶縁パターンをさらに含み、
前記エッチング停止パターンは、前記バックサイドビアコンタクトと前記プレースホルダーとの間の空間を満たすギャップフィルパターンからなり、
前記プレースホルダーの前記ホルダー側壁は、前記エッチング停止パターンに接し、
前記プレースホルダーの前記ホルダー底面は、前記外側バックサイド絶縁パターンに接することを特徴とする請求項2に記載の集積回路素子。
【請求項6】
前記バックサイド絶縁構造物は、前記エッチング停止パターンを挟んで前記複数のゲートラインから前記垂直方向に離隔されて前記エッチング停止パターンの構成物質とは異なる物質からなる外側バックサイド絶縁パターンをさらに含み、
前記外側バックサイド絶縁パターンは、前記プレースホルダーの前記ホルダー底面に向かって凹状の表面を有することを特徴とする請求項2に記載の集積回路素子。
【請求項7】
前記バックサイド絶縁構造物は、
前記エッチング停止パターンを挟んで前記複数のゲートラインから前記垂直方向に離隔されて前記エッチング停止パターンに接し、前記エッチング停止パターンの構成物質とは異なる物質からなる外側バックサイド絶縁パターンをさらに含み、
前記エッチング停止パターンと前記外側バックサイド絶縁パターンとの界面は、前記バックサイドビアコンタクトの前記段差部周囲で前記水平方向に沿って平坦に延びた部分を含むことを特徴とする請求項1に記載の集積回路素子。
【請求項8】
バックサイド絶縁構造物と、
前記バックサイド絶縁構造物上に配置され、垂直方向に互いに離隔した位置で前記垂直方向にオーバーラップしている複数のチャネル領域と、
前記バックサイド絶縁構造物上に配置され、前記複数のチャネル領域に接する一対のソース/ドレイン領域と、
前記複数のチャネル領域を取り囲むゲートラインと、
前記バックサイド絶縁構造物を前記垂直方向に貫通し、前記1対のソース/ドレイン領域のうちから選択された第1ソース/ドレイン領域に連結されるように構成されたバックサイドビアコンタクトと、を含み、
前記バックサイド絶縁構造物は、
前記バックサイドビアコンタクトのうちの一部を取り囲み、前記ゲートラインと前記垂直方向にオーバーラップしているエッチング停止パターンと、前記バックサイドビアコンタクトのうちの他の一部を取り囲み、前記エッチング停止パターンを挟んで前記ゲートラインから前記垂直方向に離隔されて前記エッチング停止パターンの構成物質とは異なる物質からなる外側バックサイド絶縁パターンと、を含み、
前記バックサイドビアコンタクトは、前記バックサイド絶縁構造物のうち、前記ゲートラインに最も近い第1垂直レベルから前記垂直方向に沿って第1距離だけ離隔して前記エッチング停止パターンに隣接した第2垂直レベルで、前記バックサイドビアコンタクトの水平方向の幅が変化する段差部を含むことを特徴とする集積回路素子。
【請求項9】
前記1対のソース/ドレイン領域のうちから選択され、前記第1ソース/ドレイン領域から前記水平方向に離隔された第2ソース/ドレイン領域と前記垂直方向にオーバーラップしているプレースホルダーをさらに含み、
前記プレースホルダーは、前記第2ソース/ドレイン領域に接するホルダー上面と、前記水平方向で前記バックサイド絶縁構造物の一部を挟んで前記バックサイドビアコンタクトと対面するホルダー側壁と、前記垂直方向で前記ホルダー上面の反対側表面であるホルダー底面と、を含み、
前記エッチング停止パターンは、前記プレースホルダーの前記ホルダー側壁及び前記ホルダー底面のうちから選択されるいずれか1つに接することを特徴とする請求項8に記載の集積回路素子。
【請求項10】
互いに異なる物質からなり、垂直方向にオーバーラップしているエッチング停止パターン及びバックサイド絶縁パターンを含むバックサイド絶縁構造物と、
前記バックサイド絶縁構造物上に配置された複数のソース/ドレイン領域と、
前記複数のソース/ドレイン領域のうちから選択される少なくとも1つのソース/ドレイン領域に連結された少なくとも1つのナノシートをそれぞれ含む複数のナノシートスタックと、
前記バックサイド絶縁構造物上に配置され、それぞれ前記少なくとも1つのナノシートを取り囲み、それぞれ前記エッチング停止パターンと前記垂直方向にオーバーラップしている複数のゲートラインと、
前記エッチング停止パターン及び前記バックサイド絶縁パターンを前記垂直方向に貫通し、前記複数のソース/ドレイン領域のうちから選択された第1ソース/ドレイン領域に連結されるように構成されたバックサイドビアコンタクトと、
前記複数のソース/ドレイン領域のうちから選択された第2ソース/ドレイン領域に接し、水平方向で前記バックサイド絶縁構造物を挟んで前記バックサイドビアコンタクトと対面するプレースホルダーと、を含み、
前記バックサイドビアコンタクトは、前記バックサイド絶縁構造物のうち、前記ゲートラインに最も近い第1垂直レベルから離隔して前記エッチング停止パターンに隣接した垂直レベルで、前記バックサイドビアコンタクトの前記水平方向の幅が変化する段差部を含むことを特徴とする集積回路素子。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、集積回路素子に関し、より詳しくは、バックサイドコンタクト構造物を含む集積回路素子に関する。
【背景技術】
【0002】
電子技術の発達によって集積回路素子のダウンスケーリング(down-scaling)が急速に進められている。高度にダウンスケーリングされた集積回路素子において速い動作速度のみならず、動作に関する正確性も要求されるので、比較的小さい面積内で安定的かつ最適化された配置構造を有する導電ラインを含む配線構造物と、複数の導電領域相互間の意図しない短絡を防止するための絶縁構造物を提供する必要がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明は、上記従来技術に鑑みてなされたものであって、本発明の目的は、ダウンスケーリングによって縮小された面積内に配置される複数の配線構造物を含む集積回路素子において導電領域間に十分な絶縁距離を確保して複数の導電領域相互間の意図しない短絡を防止することにより、信頼性が向上した構造を有する集積回路素子を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記目的を達成するためになされた本発明の一様態による集積回路素子は、エッチング停止パターンを含むバックサイド絶縁構造物と、前記バックサイド絶縁構造物上に配置され、それぞれ前記エッチング停止パターンと垂直方向にオーバーラップしている複数のゲートラインと、前記複数のゲートラインのそれぞれの間に1つずつ配置された複数のソース/ドレイン領域と、前記エッチング停止パターンを前記垂直方向に貫通し、前記複数のソース/ドレイン領域のうちから選択された第1ソース/ドレイン領域に連結されるように構成されたバックサイドビアコンタクトを含み、前記バックサイドビアコンタクトは、前記バックサイド絶縁構造物のうち、前記複数のゲートラインに最も近い第1垂直レベルから前記垂直方向に沿って第1距離だけ離隔して前記エッチング停止パターンに隣接した第2垂直レベルにおいて、前記バックサイドビアコンタクトの水平方向の幅が変化する段差部を含む。
【0006】
上記目的を達成するためになされた本発明の他の様態による集積回路素子は、バックサイド絶縁構造物と、前記バックサイド絶縁構造物上に配置され、垂直方向に互いに離隔した位置で前記垂直方向にオーバーラップしている複数のチャネル領域と、前記バックサイド絶縁構造物上に配置され、前記複数のチャネル領域に接する一対のソース/ドレイン領域と、前記複数のチャネル領域を取り囲むゲートラインと、前記バックサイド絶縁構造物を前記垂直方向に貫通し、前記1対のソース/ドレイン領域のうちから選択された第1ソース/ドレイン領域に連結されるように構成されたバックサイドビアコンタクトを含み、前記バックサイド絶縁構造物は、前記バックサイドビアコンタクトのうちの一部を取り囲み、前記ゲートラインと前記垂直方向にオーバーラップしているエッチング停止パターンと、前記バックサイドビアコンタクトのうちの他の一部を取り囲み、前記エッチング停止パターンを挟んで前記ゲートラインから前記垂直方向に離隔されて前記エッチング停止パターンの構成物質とは異なる物質からなる外側バックサイド絶縁パターンを含み、前記バックサイドビアコンタクトは、前記バックサイド絶縁構造物のうち、前記ゲートラインに最も近い第1垂直レベルから前記垂直方向に沿って第1距離だけ離隔して前記エッチング停止パターンに隣接した第2垂直レベルにおいて、前記バックサイドビアコンタクトの水平方向の幅が変化する段差部を含む。
【0007】
上記目的を達成するためになされた本発明のさらに他の様態による集積回路素子は、互いに異なる物質からなり、垂直方向にオーバーラップしているエッチング停止パターン及びバックサイド絶縁パターンを含むバックサイド絶縁構造物と、前記バックサイド絶縁構造物上に配置された複数のソース/ドレイン領域と、前記複数のソース/ドレイン領域のうちから選択される少なくとも1つのソース/ドレイン領域に連結された少なくとも1枚のナノシートをそれぞれ含む複数のナノシートスタックと、前記バックサイド絶縁構造物上に配置され、それぞれ前記少なくとも1枚のナノシートを取り囲み、それぞれ前記エッチング停止パターンと前記垂直方向にオーバーラップしている複数のゲートラインと、前記エッチング停止パターン及び前記バックサイド絶縁パターンを前記垂直方向に貫通し、前記複数のソース/ドレイン領域のうちから選択された第1ソース/ドレイン領域に連結されるように構成されたバックサイドビアコンタクトと、前記複数のソース/ドレイン領域のうちから選択された第2ソース/ドレイン領域に接し、水平方向において、前記バックサイド絶縁構造物を挟んで前記バックサイドビアコンタクトと対面するプレースホルダーを含み、前記バックサイドビアコンタクトは、前記バックサイド絶縁構造物のうち、前記ゲートラインに最も近い第1垂直レベルから離隔して前記エッチング停止パターンに隣接した垂直レベルにおいて、前記バックサイドビアコンタクトの前記水平方向の幅が変化する段差部を含む。
【発明の効果】
【0008】
本発明による集積回路素子によれば、ダウンスケーリングによって縮小された面積内に配置される複数の配線構造物を含む集積回路素子において、導電領域間に十分な絶縁距離を確保して複数の導電領域相互間の意図しない短絡を防止し、集積回路素子の信頼性を向上させることができる。特に、本発明による集積回路素子において、複数のソース/ドレイン領域のうち、一部のソース/ドレイン領域は、バックサイド側にあるバックサイドビアコンタクトに連結され、他の一部のソース/ドレイン領域は、フロントサイド側にあるソース/ドレインコンタクトに連結されるように構成される。したがって、バックサイド側にある複数のバックサイドビアコンタクトそれぞれの間と、フロントサイド側にある複数のソース/ドレインコンタクトそれぞれの間に、十分な絶縁距離を確保して寄生キャパシタンスを抑制することができる。また、本発明による集積回路素子において、バックサイドビアコンタクトを取り囲むバックサイド絶縁構造物は、エッチング停止パターンを含む。バックサイドビアコンタクトは、エッチング停止パターンを垂直方向に貫通してソース/ドレイン領域に連結されるように構成される。本発明による集積回路素子の製造過程で、バックサイドビアコンタクトを形成するために、バックサイド側からバックサイド絶縁構造物の一部を垂直方向に貫通するビアホールを形成するとき、ビアホールの位置を所望のターゲット位置にアライメントするために厳格なデザインルールを適用せずとも、ビアホールが意図せずにフロントサイド側の他の導電ライン、例えば、ゲートライン、ソース/ドレイン領域、またはそれらに隣接した領域まで到達してしまう問題をエッチング停止パターンによって防止することができる。したがって、本発明による集積回路素子は、ダウンスケーリングによって縮小された面積内でも安定的かつ最適化された構造の配線構造物を提供し、これにより、集積回路素子の集積度及び信頼性が向上する。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【
図1】本発明の実施形態による集積回路素子の例示的なセルブロックの概略的な平面図である。
【
図2】本発明の実施形態による集積回路素子を説明するための平面レイアウト図である。
【
図3A】
図2のX1-X1’線に沿った断面図である。
【
図3B】
図2のY1-Y1’線に沿った断面図である。
【
図3C】
図2のY2-Y2’線に沿った断面図である。
【
図4】本発明の他の実施形態による集積回路素子を説明するための断面図である。
【
図5】本発明の他の実施形態による集積回路素子を説明するための断面図である。
【
図6A】本発明のさらに他の実施形態による集積回路素子の断面図である。
【
図6B】本発明のさらに他の実施形態による集積回路素子の断面図である。
【
図6C】本発明のさらに他の実施形態による集積回路素子の断面図である。
【
図7】本発明のさらに他の実施形態による集積回路素子を説明するための断面図である。
【
図8】本発明のさらに他の実施形態による集積回路素子を説明するための断面図である。
【
図9A】本発明の実施形態による集積回路素子の製造方法を説明するために工程順序によって示す図であって、
図2のX1-X1’線に対応する部分の工程順序による例示的な断面構造を示す断面図である。
【
図9B】
図2のY1-Y1’線に対応する部分の工程順序による例示的な断面構造を示す断面図である。
【
図10A】本発明の実施形態による集積回路素子の製造方法を説明するために工程順序によって示す図であって、
図2のX1-X1’線に対応する部分の工程順序による例示的な断面構造を示す断面図である。
【
図10B】
図2のY1-Y1’線に対応する部分の工程順序による例示的な断面構造を示す断面図である。
【
図11A】本発明の実施形態による集積回路素子の製造方法を説明するために工程順序によって示す図であって、
図2のX1-X1’線に対応する部分の工程順序による例示的な断面構造を示す断面図である。
【
図11B】
図2のY1-Y1’線に対応する部分の工程順序による例示的な断面構造を示す断面図である。
【
図12A】本発明の実施形態による集積回路素子の製造方法を説明するために工程順序によって示す図であって、
図2のX1-X1’線に対応する部分の工程順序による例示的な断面構造を示す断面図である。
【
図12B】
図2のY1-Y1’線に対応する部分の工程順序による例示的な断面構造を示す断面図である。
【
図12C】
図2のY2-Y2’線に対応する部分の工程順序による例示的な断面構造を示す断面図である。
【
図13A】本発明の実施形態による集積回路素子の製造方法を説明するために工程順序によって示す図であって、
図2のX1-X1’線に対応する部分の工程順序による例示的な断面構造を示す断面図である。
【
図13B】
図2のY1-Y1’線に対応する部分の工程順序による例示的な断面構造を示す断面図である。
【
図13C】
図2のY2-Y2’線に対応する部分の工程順序による例示的な断面構造を示す断面図である。
【
図14A】本発明の実施形態による集積回路素子の製造方法を説明するために工程順序によって示す図であって、
図2のX1-X1’線に対応する部分の工程順序による例示的な断面構造を示す断面図である。
【
図14B】
図2のY1-Y1’線に対応する部分の工程順序による例示的な断面構造を示す断面図である。
【
図15A】本発明の実施形態による集積回路素子の製造方法を説明するために工程順序によって示す図であって、
図2のX1-X1’線に対応する部分の工程順序による例示的な断面構造を示す断面図である。
【
図15B】
図2のY1-Y1’線に対応する部分の工程順序による例示的な断面構造を示す断面図である。
【
図16A】本発明の実施形態による集積回路素子の製造方法を説明するために工程順序によって示す図であって、
図2のX1-X1’線に対応する部分の工程順序による例示的な断面構造を示す断面図である。
【
図16B】
図2のY1-Y1’線に対応する部分の工程順序による例示的な断面構造を示す断面図である。
【
図17A】本発明の実施形態による集積回路素子の製造方法を説明するために工程順序によって示す図であって、
図2のX1-X1’線に対応する部分の工程順序による例示的な断面構造を示す断面図である。
【
図17B】
図2のY1-Y1’線に対応する部分の工程順序による例示的な断面構造を示す断面図である。
【
図18A】本発明の実施形態による集積回路素子の製造方法を説明するために工程順序によって示す図であって、
図2のX1-X1’線に対応する部分の工程順序による例示的な断面構造を示す断面図である。
【
図18B】
図2のY1-Y1’線に対応する部分の工程順序による例示的な断面構造を示す断面図である。
【
図18C】
図2のY2-Y2’線に対応する部分の工程順序による例示的な断面構造を示す断面図である。
【
図19A】本発明の実施形態による集積回路素子の製造方法を説明するために工程順序によって示す図であって、
図2のX1-X1’線に対応する部分の工程順序による例示的な断面構造を示す断面図である。
【
図19B】
図2のY1-Y1’線に対応する部分の工程順序による例示的な断面構造を示す断面図である。
【
図19C】
図2のY2-Y2’線に対応する部分の工程順序による例示的な断面構造を示す断面図である。
【
図20A】本発明の実施形態による集積回路素子の製造方法を説明するために工程順序によって示す図であって、
図2のX1-X1’線に対応する部分の工程順序による例示的な断面構造を示す断面図である。
【
図20B】
図2のY1-Y1’線に対応する部分の工程順序による例示的な断面構造を示す断面図である。
【
図20C】
図2のY2-Y2’線に対応する部分の工程順序による例示的な断面構造を示す断面図である。
【
図21A】本発明の実施形態による集積回路素子の製造方法を説明するために工程順序によって示す図であって、
図2のX1-X1’線に対応する部分の工程順序による例示的な断面構造を示す断面図である。
【
図21B】
図2のY1-Y1’線に対応する部分の工程順序による例示的な断面構造を示す断面図である。
【
図21C】
図2のY2-Y2’線に対応する部分の工程順序による例示的な断面構造を示す断面図である。
【
図22A】本発明の実施形態による集積回路素子の製造方法を説明するために工程順序によって示す図であって、
図2のX1-X1’線に対応する部分の工程順序による例示的な断面構造を示す断面図である。
【
図22B】
図2のY1-Y1’線に対応する部分の工程順序による例示的な断面構造を示す断面図である。
【
図22C】
図2のY2-Y2’線に対応する部分の工程順序による例示的な断面構造を示す断面図である。
【
図23A】本発明の実施形態による集積回路素子の製造方法を説明するために工程順序によって示す図であって、
図2のX1-X1’線に対応する部分の工程順序による例示的な断面構造を示す断面図である。
【
図23B】
図2のY1-Y1’線に対応する部分の工程順序による例示的な断面構造を示す断面図である。
【
図23C】
図2のY2-Y2’線に対応する部分の工程順序による例示的な断面構造を示す断面図である。
【
図24A】本発明の実施形態による集積回路素子の製造方法を説明するために工程順序によって示す図であって、
図2のX1-X1’線に対応する部分の工程順序による例示的な断面構造を示す断面図である。
【
図24B】
図2のY1-Y1’線に対応する部分の工程順序による例示的な断面構造を示す断面図である。
【
図24C】
図2のY2-Y2’線に対応する部分の工程順序による例示的な断面構造を示す断面図である。
【
図25A】本発明の他の実施形態による集積回路素子の製造方法を説明するために工程順序によって示す図であって、
図2のX1-X1’線に対応する部分の工程順序による例示的な断面構造を示す断面図である。
【
図25B】
図2のY1-Y1’線に対応する部分の工程順序による例示的な断面構造を示す断面図である。
【
図25C】
図2のY2-Y2’線に対応する部分の工程順序による例示的な断面構造を示す断面図である。
【
図26A】本発明の他の実施形態による集積回路素子の製造方法を説明するために工程順序によって示す図であって、
図2のX1-X1’線に対応する部分の工程順序による例示的な断面構造を示す断面図である。
【
図26B】
図2のY1-Y1’線に対応する部分の例示的な断面構造を示す断面図である。
【
図26C】
図2のY2-Y2’線に対応する部分の工程順序による例示的な断面構造を示す断面図である。
【
図27A】本発明の他の実施形態による集積回路素子の製造方法を説明するために工程順序によって示す図であって、
図2のX1-X1’線に対応する部分の工程順序による例示的な断面構造を示す断面図である。
【
図27B】
図2のY1-Y1’線に対応する部分の工程順序による例示的な断面構造を示す断面図である。
【
図27C】
図2のY2-Y2’線に対応する部分の工程順序による例示的な断面構造を示す断面図である。
【
図28A】本発明の他の実施形態による集積回路素子の製造方法を説明するために工程順序によって示す図であって、
図2のX1-X1’線に対応する部分の工程順序による例示的な断面構造を示す断面図である。
【
図28B】
図2のY1-Y1’線に対応する部分の工程順序による例示的な断面構造を示す断面図である。
【
図28C】
図2のY2-Y2’線に対応する部分の工程順序による例示的な断面構造を示す断面図である。
【
図29A】本発明の他の実施形態による集積回路素子の製造方法を説明するために工程順序によって示す図であって、
図2のX1-X1’線に対応する部分の工程順序による例示的な断面構造を示す断面図である。
【
図29B】
図2のY1-Y1’線に対応する部分の工程順序による例示的な断面構造を示す断面図である。
【
図29C】
図2のY2-Y2’線に対応する部分の工程順序による例示的な断面構造を示す断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、図面を参照しながら本発明の実施形態を詳細に説明する。図面上の同じ構成要素には、同じ参照符号を使用し、それらについての重複説明は省略する。
【0011】
図1は、本発明の実施形態による集積回路素子10の例示的なセルブロック12の概略的な平面図である。
【0012】
図1を参照すれば、集積回路素子10のセルブロック12は、多様な回路を構成するための回路パターンを含む複数のセルLCを含む。複数のセルLCは、セルブロック12内で幅方向(
図1においてX方向)及び高さ方向(
図1においてY方向)に沿ってマトリックス状に配列される。
【0013】
複数のセルLCは、少なくとも1つの論理関数(logical function)を遂行するためにPnR(Place and Route)技法によって設計されたレイアウトを有する回路パターンを含む。複数のセルLCは、多様な論理関数を遂行する機能を有する。例示的な実施形態において、複数のセルLCは、複数のスタンダードセル(standard cell)を含む。例示的な実施形態において、複数のセルLCのうちの少なくとも一部は、同じ論理関数を遂行する。他の例示的な実施形態において、複数のセルLCのうち少なくとも一部は、互いに異なる論理関数を遂行する。
【0014】
複数のセルLCは、複数の回路素子(circuit elements)を含む多様な種類のロジックセルからなる。例えば、複数のセルLCは、それぞれAND、NAND、OR、NOR、XOR(exclusive OR)、XNOR(exclusive NOR)、INV(inverter)、ADD(adder)、BUF(buffer)、DLY(delay)、FIL(filter)、マルチプレクサ(MXT/MXIT)、OAI(OR/AND/INVERTER)、AO(AND/OR)、AOI(AND/OR/INVERTER)、Dフリップフロップ、リセットフリップフロップ、マスタ・スレーブフリップフロップ(master-slave flip-flop)、ラッチ(latch)、または、それらの組み合わせからなるが、それらに限定されるものではない。
【0015】
セルブロック12において、幅方向(
図1においてX方向)に沿って1行(RW1、RW2、RW3、RW4、RW5、またはRW6)をなす複数のセルLCのうちの少なくとも一部は、互いに同じ幅を有する。また、1行(RW1、RW2、RW3、RW4、RW5、またはRW6)をなす複数のセルLCのうちの少なくとも一部は、それぞれ同じ高さを有する。しかし、本発明の技術的思想は、
図1に例示したものに限定されず、1行(RW1、RW2、RW3、RW4、RW5、またはRW6)をなす複数のセルLCのうちの少なくとも一部が互いに異なる幅及び高さを有しうる。
【0016】
集積回路素子10のセルブロック12に含まれた複数のセルLCのそれぞれの面積は、セルバウンダリCBDによって限定される。複数のセルLCのうち、幅方向(
図1においてX方向)または高さ方向(
図1においてY方向)に互いに隣接する2つのセルLCの間には、それぞれのセルバウンダリCBDが出合うセルインターフェース部CBCが含まれる。
【0017】
例示的な実施形態において、1行(RW1、RW2、RW3、RW4、RW5、またはRW6)をなす複数のセルLCにおいて、幅方向に互いに隣接する2つのセルLCは、それらの間に離隔距離なしにセルインターフェース部CBCで互いに接する。他の例示的な実施形態において、1行(RW1、RW2、RW3、RW4、RW5、またはRW6)をなす複数のセルLCにおいて、幅方向に互いに隣接する2つのセルLCは、それらの間に所定の離隔距離をおいて互いに離隔される。
【0018】
例示的な実施形態において、1行(RW1、RW2、RW3、RW4、RW5、またはRW6)をなす複数のセルLCで、互いに隣接する2つのセルLCは、互いに同じ機能を遂行する。その場合、互いに隣接する2つのセルLCは、互いに同じ構造を有する。他の例示的な実施形態において、1行(RW1、RW2、RW3、RW4、RW5、またはRW6)をなす複数のセルLCで、互いに隣接する2つのセルLCは、互いに異なる機能を遂行する。
【0019】
例示的な実施形態において、集積回路素子10のセルブロック12に含まれた複数のセルLCのうちから選択されたいずれか1つのセルLCと、高さ方向(
図1のY方向)において、上記選択されたセルLCに隣接する他のセルLCは、それらの間のセルインターフェース部CBCを中心に互いに対称構造を有する。例えば、第3行RW3にある基準ロジックセルLC_Rと、第2行RW2にある下部ロジックセルLC_Lは、それらの間のセルインターフェース部CBCを中心に互いに対称構造を有する。また、第3行RW3にある基準ロジックセルLC_Rと、第4行RW4にある上部ロジックセルLC_Hは、それらの間のセルインターフェース部CBCを中心に互いに対称構造を有する。
図1には、6行(RW1、RW2、RW3、RW4、RW5、RW6)を含むセルブロック12を図示したが、これは、一例に過ぎず、セルブロック12は、必要によって選択される複数の行を含み、1行は、必要によって選択される複数のロジックセルを含む。
【0020】
幅方向(
図1においてX方向)に沿って一列に配置された複数のセルLCからなる複数の行RW1、RW2、RW3、RW4、RW5、RW6のそれぞれの間には、複数の接地ラインVSS及び複数の電源ラインVDDのうちから選択される1本が配置される。複数の接地ラインVSSと複数の電源ラインVDDは、それぞれ第1水平方向(X方向)に沿って延びて第2水平方向(Y方向)に沿って互いに離隔され、交互に配置される。これにより、複数の接地ラインVSSと複数の電源ラインVDDのそれぞれは、セルLCの第2水平方向Yに沿ったセルバウンダリCBDとオーバーラップするように配置される。
【0021】
図2は、本発明の実施形態による集積回路素子100を説明するための平面レイアウト図である。
図3Aは、
図2のX1-X1’線に沿った断面図である。
図3Bは、
図2のY1-Y1’線に沿った断面図である。
図3Cは、
図2のY2-Y2’線に沿った断面図である。
図2及び
図3A~
図3Cに基づき、ナノワイヤまたはナノシート状の活性領域と、上記活性領域を取り囲むゲートを含むGAA(gate-all-around)構造を有する電界効果トランジスタを含む集積回路素子100について説明する。
図2及び
図3A~
図3Cに例示した集積回路素子100の構成要素は、
図1に例示した複数のセルLCの一部を構成する。
【0022】
図2と
図3A~
図3Cを参照すれば、集積回路素子100は、バックサイド絶縁構造物BISと、バックサイド絶縁構造物BIS上に配置された複数のナノシートスタックNSS、複数のゲートライン160、及び複数のソース/ドレイン領域130を含む。複数のゲートライン160は、それぞれ第1水平方向(X方向)に互いに離隔され、第2水平方向(Y方向)に沿って長く延びる。複数のゲートライン160は、それぞれ垂直方向(Z方向)にオーバーラップするナノシートスタックNSSを取り囲む。複数のソース/ドレイン領域130は、複数のゲートライン160のそれぞれの間に1つずつ配置される。
【0023】
バックサイド絶縁構造物BISは、複数のゲートライン160及び複数のソース/ドレイン領域130から集積回路素子100のバックサイド側に向かって順次に積層された内側バックサイド絶縁パターン192、エッチング停止パターン194、及び外側バックサイド絶縁パターン196を含む。本明細書において、集積回路素子100のバックサイド側は、
図3A~
図3Cにおいて垂直方向(Z方向)での垂直レベルが最も低い位置を意味する。
【0024】
バックサイド絶縁構造物BISは、ナノシートスタックNSS及びゲートライン160に対面するフロントサイド面FSを含む。バックサイド絶縁構造物BISのフロントサイド面FSは、内側バックサイド絶縁パターン192の表面のうち、ゲートライン160に向かう表面からなる。バックサイド絶縁構造物BISのエッチング停止パターン194は、複数のゲートライン160と垂直方向(Z方向)にオーバーラップするように配置される。内側バックサイド絶縁パターン192は、エッチング停止パターン194と複数のゲートライン160との間に配置される。内側バックサイド絶縁パターン192は、エッチング停止パターン194の構成物質とは異なる物質からなる。
【0025】
バックサイド絶縁構造物BISにおいて、外側バックサイド絶縁パターン196は、エッチング停止パターン194を挟んで複数のゲートライン160及び内側バックサイド絶縁パターン192から垂直方向(Z方向)に離隔される。外側バックサイド絶縁パターン196は、エッチング停止パターン194の構成物質とは異なる物質からなる。例示的な実施形態において、内側バックサイド絶縁パターン192及び外側バックサイド絶縁パターン196は、それぞれシリコン酸化膜、シリコン窒化膜、シリコン炭化膜、低誘電膜、約2.2~約2.4の超低誘電率(ultra-low dielectric constant K)を有するULK(ultra-low-k)膜、またはそれらの組み合わせからなる。低誘電膜は、フッ素ドーピングされたシリコン酸化物(fluorine-doped silicon oxide)、有機シリケートガラス(organosilicate glass)、炭素ドーピングされた酸化物(carbon-doped oxide)、多孔性シリコン酸化物(porous silicon oxide)、多孔性有機シリケートガラス(porous organosilicate glass)、スピンオン有機ポリマー誘電体(spin-on organic polymeric dielectric)、スピンオンシリコン基盤誘電体(spin-on silicon based polymeric dielectric)、またはそれらの組み合わせからなるが、上記に例示したものに限定されない。例えば、内側バックサイド絶縁パターン192及び外側バックサイド絶縁パターン196は、それぞれTEOS(tetraethylorthosilicate)膜、HDP(high density plasma)酸化膜、BPSG(boro-phospho-silicate glass)膜、FCVD(flowable chemical vapor deposition)酸化膜、SiON膜、SiN膜、SiOC膜、SiCOH膜、または、それらの組み合わせからなるが、それらに限定されるものではない。エッチング停止パターン194は、アルミニウム酸化膜、チタン酸化膜、シリコン窒化膜、または、それらの組み合わせからなる。
【0026】
エッチング停止パターン194と複数のゲートライン160と間の一部領域には、複数の素子分離膜112が配置される。複数の素子分離膜112は、それぞれ内側バックサイド絶縁パターン192の一部を挟んで第2水平方向(Y方向)に互いに離隔され、第2水平方向(Y方向)に沿って一列に配置される。複数の素子分離膜112は、それぞれエッチング停止パターン194を挟んで外側バックサイド絶縁パターン196から垂直方向(Z方向)に離隔される。複数の素子分離膜112は、シリコン酸化膜からなるが、それに限定されるものではない。
【0027】
エッチング停止パターン194は、複数の素子分離膜112及び内側バックサイド絶縁パターン192それぞれの表面をコンフォーマル(conformal)に覆うライナー(liner)の形態を有する。バックサイド絶縁構造物BISにおいて、エッチング停止パターン194の垂直方向(Z方向)の厚さは、内側バックサイド絶縁パターン192及び外側バックサイド絶縁パターン196それぞれの垂直方向(Z方向)の厚さよりも薄い。
【0028】
バックサイド絶縁構造物BISにおいて内側バックサイド絶縁パターン192、エッチング停止パターン194、及び外側バックサイド絶縁パターン196は、ゲートライン160の底面上で垂直方向(Z方向)にオーバーラップするように順次に配置される。
【0029】
複数のナノシートスタックNSSは、それぞれバックサイド絶縁構造物BISのフロントサイド面FSから垂直方向(Z方向)に離隔した位置で、フロントサイド面FSと対面する少なくとも1枚のナノシートを含む。本明細書で使用される用語「ナノシート」は、電流が流れる方向と実質的に垂直な断面を有する伝導性構造体を意味する。ナノシートは、ナノワイヤを含むものと理解されねばならない。
【0030】
複数のナノシートスタックNSSは、それぞれバックサイド絶縁構造物BISのフロントサイド面FS上で互いに垂直方向(Z方向)にオーバーラップしている第1ナノシートN1、第2ナノシートN2、第3ナノシートN3、及び第4ナノシートN4を含む。第1~第4ナノシートN1、N2、N3、N4は、バックサイド絶縁構造物BISのフロントサイド面FSからの垂直距離(Z方向距離)が互いに異なる。ナノシートスタックNSSに含まれた第1~第4ナノシートN1、N2、N3、N4は、それぞれチャネル領域として機能する。本明細書において、ナノシートはチャネル領域と称される。例示的な実施形態において、ナノシートスタックNSSに含まれた第1~第4ナノシートN1、N2、N3、N4は、それぞれSi層、SiGe膜、または、それらの組み合わせからなる。
【0031】
本例では、複数のナノシートスタックNSSがそれぞれ4枚のナノシート、すなわち、第1~第4ナノシートN1、N2、N3、N4を含む場合を例示したが、本発明の技術的思想は、例示したものに限定されない。例えば、複数のナノシートスタックNSSは、それぞれ少なくとも2枚のナノシートを含み、ナノシートスタックNSSを構成するナノシートの枚数は、特に限定されない。
【0032】
第1~第4ナノシートN1、N2、N3、N4は、それぞれチャネル領域を有する。第1~第4ナノシートN1、N2、N3、N4のうち、第1ナノシートN1を除いた第2~第4ナノシートN2、N3、N4は、それぞれの上面及び底面近傍にチャネルが形成される。第1ナノシートN1の上面近傍には、チャネルが形成されるが、内側バックサイド絶縁パターン192に対面する第1ナノシートN1の底面近傍にはチャネルが形成されない。
【0033】
例示的な実施形態において、第1~第4ナノシートN1、N2、N3、N4は、それぞれ約4nm~約6nmの範囲内で選択される垂直方向の厚さを有する。例示的な実施形態において、第1~第4ナノシートN1、N2、N3、N4は、実質的に同じ厚さを有する。第1~第4ナノシートN1、N2、N3、N4は、同じ物質からなる。
【0034】
図3A及び
図3Bに例示したように、複数のゲートライン160は、それぞれ内側バックサイド絶縁パターン192上で複数のナノシートスタックNSSを覆いつつ、第1~第4ナノシートN1、N2、N3、N4の少なくとも一部を取り囲む。複数のゲートライン160は、それぞれナノシートスタックNSSの上面を覆って第2水平方向(Y方向)に延びるメインゲート部分160Mと、メインゲート部分160Mに一体に連結され、第1~第4ナノシートN1、N2、N3、N4それぞれの間の離隔空間内に配置された複数のサブゲート部分160Sを含む。垂直方向(Z方向)において、複数のサブゲート部分160Sのそれぞれの厚さは、メインゲート部分160Mの厚さよりもさらに薄い。複数のゲートライン160は、内側バックサイド絶縁パターン192と第1ナノシートN1との間の空間まで延びず、これにより、複数のゲートライン160は、内側バックサイド絶縁パターン192と第1ナノシートN1との間に配置されるサブゲート部分を含まない。したがって、
図3A及び
図3Bに示すように、第1~第4ナノシートN1、N2、N3、N4のうち、第1ナノシートN1を除いた残りの第2~第4ナノシートN2、N3、N4は、ゲートライン160に完全に包囲されたGAA(gate-all-around)構造を有する。一方、第1ナノシートN1は、GAA構造を有していない。さらに詳細に説明すれば、第1ナノシートN1のうち、内側バックサイド絶縁パターン192に対面する底面は、ゲートライン160で覆われず、第2ナノシートN2に対面する上面と第2水平方向(Y方向)の両側壁のみゲートライン160で覆われる。したがって、第1ナノシートN1のうち、第2ナノシートN2に対面する上面近傍の領域と第2水平方向(Y方向)の両側壁近傍の領域は、チャネル領域に用いられるが、第1ナノシートN1のうち、内側バックサイド絶縁パターン192に対面する底面近傍の領域は、チャネル領域として利用されない。
【0035】
第1ナノシートN1と内側バックサイド絶縁パターン192との間の空間は、ボトム絶縁構造物128で満たされる。これにより、第1ナノシートN1は、完全空乏型素子(fully depleted device)を構成する。
【0036】
ボトム絶縁構造物128は、シリコン酸化物、SiOC、SiOCN、SiCN、SiBN、SiON、SiBCN、SiOF、SiOCH、または、それらの組み合わせからなる。ボトム絶縁構造物128は、上記に列挙された物質のうちから選択される1つの物質膜からなる単一膜、または、列挙された物質のうちから選択される複数の物質膜を含む多重膜からなる。本明細書で使用される用語SiOC、SiOCN、SiCN、SiBN、SiON、SiBCN、SiOF、及びSiOCHは、それぞれの用語に含まれた元素からなる材料を意味するものであって、化学量論的関係を示す化学式ではない。
【0037】
複数のソース/ドレイン領域130は、それぞれ複数のゲートライン160のうちから選択される少なくとも1本のゲートライン160に隣接した位置に配置される。複数のソース/ドレイン領域130は、それぞれ隣接したナノシートスタックNSSに含まれた第1~第4ナノシートN1、N2、N3、N4に接する表面を有する。
【0038】
複数のソース/ドレイン領域130は、それぞれエピタキシャル成長された半導体層からなる。例示的な実施形態において、複数のソース/ドレイン領域130は、それぞれエピタキシャル成長されたSi層、エピタキシャル成長されたSiC層、またはエピタキシャル成長された複数のSiGe層からなる。ソース/ドレイン領域130がNMOSトランジスタを構成する場合、ソース/ドレイン領域130は、n型ドーパントでドーピングされたSi層またはn型ドーパントでドーピングされたSiC層からなる。n型ドーパントは、P(phosphorus)、As(arsenic)、及びSb(antimony)のうちから選択される。ソース/ドレイン領域130がPMOSトランジスタを構成する場合、ソース/ドレイン領域130は、p型ドーパントでドーピングされたSiGe膜からなる。p型ドーパントは、B(boron)及びGa(gallium)のうちから選択される。
【0039】
複数のゲートライン160は、それぞれ金属、金属窒化物、金属炭化物、またはそれらの組み合わせからなる。上記金属は、Ti、W、Ru、Nb、Mo、Hf、Ni、Co、Pt、Yb、Tb、Dy、Er、及びPdのうちから選択される。上記金属窒化物は、TiN及びTaNのうちから選択される。上記金属炭化物は、TiAlCである。しかし、複数のゲートライン160を構成する物質は、上記に例示したものに限定されるものではない。
【0040】
ナノシートスタックNSSとゲートライン160との間には、ゲート誘電膜152が配置される。ゲート誘電膜152は、インターフェース誘電膜と高誘電膜の積層構造からなる。インターフェース誘電膜は、誘電率が約9以下である低誘電物質膜、例えば、シリコン酸化膜、シリコン酸窒化膜、またはそれらの組み合わせからなる。例示的な実施形態において、インターフェース誘電膜は、省略されうる。高誘電膜は、シリコン酸化膜よりも誘電率がさらに大きい物質からなる。例えば、高誘電膜は、約10~25の誘電率を有する。高誘電膜は、ハフニウム酸化物からなるが、それに限定されるものではない。
【0041】
複数のゲートライン160に含まれた複数のサブゲート部分160Sそれぞれの両側壁は、ゲート誘電膜152を挟んでソース/ドレイン領域130から離隔される。ゲート誘電膜152は、ゲートライン160に含まれたサブゲート部分160Sと第1~第4ナノシートN1、N2、N3、N4それぞれとの間、及びゲートライン160に含まれたサブゲート部分160Sとソース/ドレイン領域130との間に配置される。ゲート誘電膜152は、ボトム絶縁構造物128に接する部分を含む。
【0042】
複数のゲートライン160、複数のナノシートスタックNSS、及び複数のソース/ドレイン領域130は、複数のナノシートトランジスタを構成する。複数のナノシートトランジスタは、NMOSトランジスタ、PMOSトランジスタ、またはそれらの組み合わせを含む。
【0043】
図3Aに例示したように、ゲートライン160の両側壁は、複数のメイン絶縁スペーサ118で覆われる。複数のメイン絶縁スペーサ118は、それぞれナノシートスタックNSSの上面上でメインゲート部分160Mの側壁を覆う。複数のメイン絶縁スペーサ118は、それぞれゲート誘電膜152を挟んでゲートライン160から離隔される。
【0044】
図3Cに例示したように、素子分離膜112上に複数のサイド絶縁スペーサ119が配置される。複数のサイド絶縁スペーサ119のうちの少なくとも一部は、ソース/ドレイン領域130の側壁を覆う。例示的な実施形態において、複数のサイド絶縁スペーサ119は、それぞれに隣接したメイン絶縁スペーサ118と一体に連結される。
【0045】
複数のメイン絶縁スペーサ118及び複数のサイド絶縁スペーサ119は、それぞれシリコン窒化物、シリコン酸化物、SiOC、SiOCN、SiCN、SiBN、SiON、SiBCN、SiOF、SiOCH、または、それらの組み合わせからなる。複数のメイン絶縁スペーサ118及び複数のサイド絶縁スペーサ119は、それぞれ上記に列挙された物質のうちから選択される1つの物質膜からなる単一膜、または上記列挙された物質のうちから選択される複数の物質膜を含む多重膜からなる。
【0046】
図3A及び
図3Bに例示したように、ゲートライン160、ゲート誘電膜152、及びメイン絶縁スペーサ118のそれぞれの上面は、キャッピング絶縁パターン168で覆われる。キャッピング絶縁パターン168は、それぞれシリコン窒化膜からなる。
【0047】
複数のソース/ドレイン領域130、素子分離膜112、複数のメイン絶縁スペーサ118、及び複数のサイド絶縁スペーサ119は、絶縁ライナー142で覆われる。絶縁ライナー142上には、ゲート間絶縁膜144が配置される。ゲート間絶縁膜144は、第1水平方向(X方向)において、互いに隣接した一対のゲートライン160の間、そして、互いに隣接した一対のソース/ドレイン領域130の間に配置される。例示的な実施形態において、絶縁ライナー142は、シリコン窒化物、SiCN、SiBN、SiON、SiOCN、SiBCN、または、それらの組み合わせからなるが、それらに限定されるものではない。ゲート間絶縁膜144は、シリコン酸化膜からなるが、それに限定されるものではない。
【0048】
図3A及び
図3Cに例示したように、複数のゲートライン160のうち、互いに隣接した一対のゲートライン160の間の複数のソース/ドレイン領域130上に複数のソース/ドレインコンタクトCAが配置される。複数のソース/ドレインコンタクトCAは、それぞれ複数のソース/ドレイン領域130のうちから選択される少なくとも1つのソース/ドレイン領域130に電気的に連結されるように構成される。例えば、
図2に例示したように、1つのソース/ドレインコンタクトCAは、互いに隣接した2つのソース/ドレイン領域130に連結され、
図2及び
図3Cに例示したように、1つのソース/ドレインコンタクトCAは、1つのソース/ドレイン領域130に連結されるが、それに限定されるものではない。ソース/ドレインコンタクトCAは、メイン絶縁スペーサ118を挟んでそれに隣接したゲートライン160のメインゲート部分160Mから第1水平方向(X方向)に離隔される。
【0049】
ソース/ドレイン領域130とソース/ドレインコンタクトCAとの間には、金属シリサイド膜172が配置される。金属シリサイド膜172は、ソース/ドレイン領域130に接する。ソース/ドレインコンタクトCAは、ゲート間絶縁膜144及び絶縁ライナー142を垂直方向(Z方向)に貫通して金属シリサイド膜172に接する。ソース/ドレインコンタクトCAは、金属シリサイド膜172を通じてソース/ドレイン領域130に連結されるように構成される。ソース/ドレインコンタクトCAは、ソース/ドレイン領域130の一部を垂直方向(Z方向)に貫通する。絶縁ライナー142及びゲート間絶縁膜144は、ソース/ドレインコンタクトCAの側壁を取り囲む。
【0050】
例示的な実施形態において、金属シリサイド膜172は、Ti、W、Ru、Nb、Mo、Hf、Ni、Co、Pt、Yb、Tb、Dy、Er、またはPdを含む。例えば、金属シリサイド膜172は、チタンシリサイドからなる。例示的な実施形態において、ソース/ドレインコンタクトCAは、単一金属からなる金属プラグのみからなる。他の例示的な実施形態において、ソース/ドレインコンタクトCAは、金属プラグと、金属プラグを取り囲む導電性バリア膜を含む。金属プラグは、モリブデン(Mo)、タングステン(W)、コバルト(Co)、ルテニウム(Ru)、マンガン(Mn)、チタン(Ti)、タンタル(Ta)、アルミニウム(Al)、銅(Cu)、それらの組み合わせ、または、それらの合金からなるが、それらに限定されるものではない。導電性バリア膜は、金属または導電性金属窒化物からなる。例えば、導電性バリア膜は、Ti、Ta、W、TiN、TaN、WN、WCN、TiSiN、TaSiN、WSiN、または、それらの組み合わせからなるが、それらに限定されるものではない。
【0051】
ソース/ドレインコンタクトCA、複数のキャッピング絶縁パターン168、及びゲート間絶縁膜144それぞれの上面は、上部絶縁構造物180で覆われる。上部絶縁構造物180は、複数のソース/ドレインコンタクトCA、複数のキャッピング絶縁パターン168、及びゲート間絶縁膜144それぞれの上に順次に積層されたフロントサイドエッチング停止膜182及び上部絶縁膜184を含む。フロントサイドエッチング停止膜182は、シリコン炭化物(SiC)、SiN、SiCN、SiOC、AlN、AlON、AlO、AlOC、または、それらの組み合わせからなる。上部絶縁膜184は酸化膜、窒化膜、約2.2~約2.4の超低誘電率を有するULK(ultra-low-k)膜、または、それらの組み合わせからなる。例えば、上部絶縁膜184は、TEOS(tetraethylorthosilicate)膜、HDP(high density plasma)酸化膜、BPSG(boro-phospho-silicate glass)膜、FCVD(flowable chemical vapor deposition)酸化膜、SiON膜、SiN膜、SiOC膜、SiCOH膜、または、それらの組み合わせからなるが、それらに限定されるものではない。
【0052】
ソース/ドレインコンタクトCA上にソース/ドレインビアコンタクトVAが配置される。複数のソース/ドレインビアコンタクトVAは、それぞれ上部絶縁構造物180を貫通してソース/ドレインコンタクトCAに接する。複数のソース/ドレイン領域130のうち、ソース/ドレインコンタクトCAに連結されたソース/ドレイン領域130は、金属シリサイド膜172及びソース/ドレインコンタクトCAを通じてソース/ドレインビアコンタクトVAに電気的に連結されるように構成される。複数のソース/ドレインビアコンタクトVAは、それぞれモリブデン(Mo)またはタングステン(W)からなるが、それらに限定されるものではない。
【0053】
図3Bに例示したように、ゲートライン160上にゲートコンタクトCBが配置される。ゲートコンタクトCBは、上部絶縁構造物180及びキャッピング絶縁パターン168を垂直方向(Z方向)に貫通してゲートライン160に連結されるように構成される。ゲートコンタクトCBの底面は、ゲートライン160の上面に接する。ゲートコンタクトCBは、モリブデン(Mo)、銅(Cu)、タングステン(W)、コバルト(Co)、ルテニウム(Ru)、マンガン(Mn)、チタン(Ti)、タンタル(Ta)、アルミニウム(Al)、それらの組み合わせ、または、それらの合金からなるコンタクトプラグを含むが、コンタクトプラグの構成物質は上記に例示したものに限定されるものではない。例示的な実施形態において、ゲートコンタクトCBは、コンタクトプラグの一部を取り囲む導電性バリアーパターンをさらに含む。ゲートコンタクトCBに含まれる導電性バリアーパターンは、金属または金属窒化物からなる。例えば、導電性バリアーパターンは、Ti、Ta、W、TiN、TaN、WN、WCN、TiSiN、TaSiN、WSiN、または、それらの組み合わせからなるが、それらに限定されるものではない。
【0054】
上部絶縁構造物180の上面は、フロントサイド層間絶縁膜186で覆われる。フロントサイド層間絶縁膜186の構成物質は、上部絶縁膜184の構成物質について上述したものとほぼ同一である。複数の上部配線層M1がフロントサイド層間絶縁膜186を貫通するように配置される。複数の上部配線層M1は、ソース/ドレインビアコンタクトVAまたはゲートコンタクトCBに連結される。複数の上部配線層M1は、モリブデン(Mo)、銅(Cu)、タングステン(W)、コバルト(Co)、ルテニウム(Ru)、マンガン(Mn)、チタン(Ti)、タンタル(Ta)、アルミニウム(Al)、それらの組み合わせ、または、それらの合金からなるが、それらに限定されるものではない。
【0055】
図3A及び
図3Cに例示したように、複数のソース/ドレイン領域130のうちから選択される一部のソース/ドレイン領域130は、バックサイド絶縁構造物BISを垂直方向(Z方向)に貫通するバックサイドビアコンタクトMPVに連結されるように構成される。バックサイド絶縁構造物BISは、バックサイドビアコンタクトMPVの側壁を取り囲む。
【0056】
図3Aにおいて、「EX1」と表示した部分と
図3Cにおいて「EX2」と表示した部分のように、バックサイドビアコンタクトMPVは、段差部ST1を含む。バックサイドビアコンタクトMPVの段差部ST1は、バックサイド絶縁構造物BISのうち、複数のゲートライン160に最も近い第1垂直レベルLV1から垂直方向(Z方向)に沿って第1距離D1だけ離隔される。バックサイドビアコンタクトMPVの段差部ST1は、バックサイドビアコンタクトMPVが貫通するエッチング停止パターン194に隣接した第2垂直レベルLV2でバックサイドビアコンタクトMPVの水平方向(例えば、X方向及び/またはY方向)の幅が変化する部分からなる。
【0057】
図3A及び
図3Cに例示したように、バックサイドビアコンタクトMPVは、内側バックサイド絶縁パターン192を貫通する第1コンタクト部分と、エッチング停止パターン194を貫通する第2コンタクト部分と、外側バックサイド絶縁パターン196を貫通する第3コンタクト部分と、を含む。第1コンタクト部分、第2コンタクト部分、及び第3コンタクト部分は、一体に連結される。バックサイドビアコンタクトMPVで第1コンタクト部分の側壁は、内側バックサイド絶縁パターン192に接し、第2コンタクト部分の側壁は、エッチング停止パターン194に接し、第3コンタクト部分の側壁は、外側バックサイド絶縁パターン196に接する。バックサイドビアコンタクトMPVにおいて第1コンタクト部分及び第3コンタクト部分それぞれの側壁は、エッチング停止パターン194に接しない。バックサイドビアコンタクトMPVのうち、内側バックサイド絶縁パターン192を貫通する第1コンタクト部分の水平方向の幅は、バックサイドビアコンタクトMPVのうち、エッチング停止パターン194及び外側バックサイド絶縁パターン196を貫通する第2及び第3コンタクト部分それぞれの水平方向の幅よりも狭い。エッチング停止パターン194は、バックサイドビアコンタクトMPVの段差部ST1の周りで水平方向(例えば、X方向及び/またはY方向)に沿って平坦に延びた部分を含む。
【0058】
バックサイドビアコンタクトMPVにおいて、段差部ST1は、エッチング停止パターン194に隣接した第2垂直レベルLV2でバックサイドビアコンタクトMPVの周囲を取り囲むリング状を有する。バックサイドビアコンタクトMPVにおいて、内側バックサイド絶縁パターン192を貫通する第1コンタクト部分の垂直中心軸と、エッチング停止パターン194及び外側バックサイド絶縁パターン196を貫通する第2及び第3コンタクト部分の垂直中心軸は、垂直方向(Z方向)で一直線に沿って延びるように互いにアライメントされる。
【0059】
バックサイドビアコンタクトMPVとソース/ドレイン領域130との間には、金属シリサイド膜198が配置される。金属シリサイド膜198は、ソース/ドレイン領域130に接する。バックサイドビアコンタクトMPVは、金属シリサイド膜198に接する。バックサイドビアコンタクトMPVは、金属シリサイド膜198を通じてソース/ドレイン領域130に連結されるように構成される。
【0060】
例示的な実施形態において、バックサイドビアコンタクトMPVのうち、垂直方向(Z方向)に沿ってソース/ドレイン領域130から最も遠い端部は、バックサイドパワーレールMPRに連結される。バックサイドパワーレールMPRは、第1水平方向(X方向)に沿って直線的に長く延びるライン形状を有する。バックサイド絶縁構造物BISは、バックサイドパワーレールMPRの側壁を取り囲む。例示的な実施形態において、バックサイドビアコンタクトMPV及びバックサイドパワーレールMPRは、単一工程で同時に形成されたものであって、バックサイドビアコンタクトMPV及びバックサイドパワーレールMPRは、一体に連結され、同じ物質からなる。他の例示的な実施形態において、バックサイドビアコンタクトMPV及びバックサイドパワーレールMPRは、別途の工程を通じて形成されたものであって、バックサイドビアコンタクトMPVとバックサイドパワーレールMPRとの間には界面が存在する。バックサイドビアコンタクトMPV及び金属シリサイド膜198それぞれの構成物質は、ソース/ドレインコンタクトCA及び金属シリサイド膜172について説明したものと同一である。
【0061】
複数のソース/ドレイン領域130のうちから選択される他の一部のソース/ドレイン領域130は、プレースホルダー(place holder)106で覆われる。プレースホルダー106は、複数のソース/ドレイン領域130のうち、バックサイドビアコンタクトMPVに連結されたソース/ドレイン領域130から水平方向(例えば、X方向)に離隔された他のソース/ドレイン領域130と垂直方向(Z方向)にオーバーラップするように配置される。
【0062】
図3Aに例示したように、複数のソース/ドレイン領域130のうち、ソース/ドレインコンタクトCAが連結されたソース/ドレイン領域130の底面は、プレースホルダー106に接する。プレースホルダー106は、ソース/ドレイン領域130に接する上面と、水平方向(例えば、X方向)でバックサイド絶縁構造物BISの一部を挟んでバックサイドビアコンタクトMPVと対面する側壁と、水平方向(例えば、Y方向)で素子分離膜112に対面する側壁と、垂直方向(Z方向)でプレースホルダー106の上面の反対側表面である底面を含む。プレースホルダー106の側壁及び底面は、バックサイド絶縁構造物BISに接する。さらに具体的に、プレースホルダー106の側壁は、内側バックサイド絶縁パターン192に接し、プレースホルダー106の底面は、エッチング停止パターン194に接する。本明細書において、プレースホルダー106の上面はホルダー上面と称し、プレースホルダー106の側壁はホルダー側壁と称し、プレースホルダー106の底面は、ホルダー底面と称する。
【0063】
バックサイド絶縁構造物BISのエッチング停止パターン194は、内側バックサイド絶縁パターン192に接する部分と、プレースホルダー106の底面に接する部分を含む。本明細書において、エッチング停止パターン194のうち、内側バックサイド絶縁パターン192に接する部分は、第1ライナー部分と称し、エッチング停止パターン194のうち、プレースホルダー106の底面に接する部分は、第2ライナー部分と称する。
図3A及び
図3Cに例示したように、エッチング停止パターン194のうち、プレースホルダー106の底面に接する第2ライナー部分は、プレースホルダー106に向かって凹状断面を有する。
【0064】
プレースホルダー106は、バックサイドビアコンタクトMPVから水平方向(例えば、X方向及び/またはY方向)に離隔して配置され、水平方向(例えば、X方向及び/またはY方向)でバックサイドビアコンタクトMPVの一部と同一または類似した垂直レベルに配置される。本明細書で使用される用語「垂直レベル」は、バックサイド絶縁構造物BISのうち、複数のゲートライン160に最も近い第1垂直レベルLV1から垂直方向(Z方向または-Z方向)に沿った距離を意味する。
【0065】
プレースホルダー106は、内側バックサイド絶縁パターン192、エッチング停止パターン194、及び外側バックサイド絶縁パターン196それぞれの構成物質とは異なる物質からなる。例示的な実施形態において、プレースホルダー106は、ドーピングされたSiGe膜、ドーピングされていないSiGe膜、アルミニウム酸化膜、チタン酸化膜、シリコン窒化膜、または、それらの組み合わせからなるが、それらに限定されるものではない。
【0066】
図3Cに例示したように、素子分離膜112は、バックサイドビアコンタクトMPVとプレースホルダー106との間に介在する部分を含む。素子分離膜112の上面は、ゲート誘電膜152に接し、素子分離膜112の底面は、エッチング停止パターン194に接する。素子分離膜112は、内側バックサイド絶縁パターン192に接する部分、バックサイドビアコンタクトMPVに接する部分、及びプレースホルダー106に接する部分を含む。
【0067】
図2と
図3A~
図3Cを参照して説明したように、集積回路素子100において複数のソース/ドレイン領域130のうち、一部のソース/ドレイン領域130は、バックサイドビアコンタクトMPVに連結され、他の一部のソース/ドレイン領域130は、ソース/ドレインコンタクトCAに連結されるように構成される。したがって、集積回路素子100で複数のバックサイドビアコンタクトMPVそれぞれの間、及び複数のソース/ドレインコンタクトCAそれぞれの間に、十分な絶縁距離を確保して寄生キャパシタンスを抑制しうる。したがって、本発明の技術的思想による集積回路素子100によれば、ダウンスケーリングによって縮小された面積内に配置される複数の配線構造物を含む場合にも、導電領域間に十分な絶縁距離を確保して複数の導電領域相互間の意図しない短絡を防止し、集積回路素子の信頼性を向上させることができる。
【0068】
また、本発明の技術的思想による集積回路素子100は、集積回路素子100のバックサイド側からソース/ドレイン領域130にパワー及び/または信号を供給するためのバックサイド配線構造物としてバックサイドビアコンタクトMPVを含み、バックサイドビアコンタクトMPVを取り囲むバックサイド絶縁構造物BISは、エッチング停止パターン194を含む。バックサイドビアコンタクトMPVは、エッチング停止パターン194を垂直方向(Z方向)に貫通して複数のソース/ドレイン領域130に連結されるように構成される。集積回路素子100の製造過程で、バックサイドビアコンタクトMPVを形成するために、バックサイド絶縁構造物BISのバックサイド側からバックサイド絶縁構造物BISの一部を垂直方向(Z方向)に貫通するビアホールを形成するとき、ビアホールの位置を所望のターゲット位置にアライメントするために、厳格なデザインルールを適用せずとも、バックサイド絶縁構造物BISは、エッチング停止パターン194を含んでいるので、ビアホールが、意図せずに集積回路素子100のフロントサイド側の他の導電ライン、例えば、ゲートライン160、ソース/ドレイン領域130、またはそれらに隣接した領域まで到達してしまう問題をエッチング停止パターン194によって防止することができる。したがって、本発明の技術的思想による集積回路素子100は、ダウンスケーリングによって縮小された面積内でも安定的かつ最適化された構造の配線構造物を提供し、これにより、集積回路素子100の集積度及び信頼性が向上する。
【0069】
図4及び
図5は、それぞれ本発明の他の実施形態による集積回路素子100A、200を説明するための断面図である。
図4及び
図5には、それぞれ集積回路素子100A、200のうち、
図2のX1-X1’線断面に対応する部分の断面構成が例示されている。
図4及び
図5において、
図2及び
図3A~
図3Cと同じ参照符号は、同一部材を示し、ここでは、それらについての重複説明を省略する。
図4または
図5に例示された構成要素は、
図1に例示した複数のセルLCのうちの一部を構成する。
【0070】
図4を参照すれば、集積回路素子100Aは、
図2及び
図3A~
図3Cを参照して説明した集積回路素子100とほぼ同じ構成を有する。但し、集積回路素子100Aは、バックサイド絶縁構造物BISを貫通するバックサイドビアコンタクトMPVAを含む。
【0071】
バックサイドビアコンタクトMPVAは、
図2、
図3A、及び
図3Cを参照して説明したバックサイドビアコンタクトMPVとほぼ同じ構成を有する。但し、
図4において、「EX1A」と表示した部分のように、バックサイドビアコンタクトMPVAは、段差部ST1Aを含む。バックサイドビアコンタクトMPVAの段差部ST1Aは、バックサイドビアコンタクトMPVAの長手方向(すなわち、
図4でZ方向)に沿った中心軸から水平方向に沿って一側に偏った位置に形成される。すなわち、バックサイドビアコンタクトMPVAの段差部ST1Aは、バックサイドビアコンタクトMPVAの周囲のうちの一部領域にのみ形成される。
【0072】
バックサイドビアコンタクトMPVAの段差部ST1Aは、複数のゲートライン160から垂直方向(Z方向)に離隔した位置に配置され、バックサイドビアコンタクトMPVAが貫通するエッチング停止パターン194に隣接した垂直レベルで、バックサイドビアコンタクトMPVAの水平方向(例えば、X方向)の幅が変化する部分からなる。
【0073】
バックサイドビアコンタクトMPVAは、内側バックサイド絶縁パターン192を貫通する第1コンタクト部分と、エッチング停止パターン194を貫通する第2コンタクト部分と、外側バックサイド絶縁パターン196を貫通する第3コンタクト部分と、を含む。第1コンタクト部分、第2コンタクト部分、及び第3コンタクト部分は、一体に連結される。バックサイドビアコンタクトMPVAのうち、内側バックサイド絶縁パターン192を貫通する第1コンタクト部分の水平方向の幅は、バックサイドビアコンタクトMPVAのうちのエッチング停止パターン194及び外側バックサイド絶縁パターン196を貫通する第2及び第3コンタクト部分それぞれの水平方向の幅よりも狭い。バックサイドビアコンタクトMPVAにおいて、内側バックサイド絶縁パターン192を貫通する第1コンタクト部分の垂直中心軸と、エッチング停止パターン194及び外側バックサイド絶縁パターン196を貫通する第2及び第3コンタクト部分の垂直中心軸は、水平方向に互いにずれている。
【0074】
バックサイドビアコンタクトMPVAとソース/ドレイン領域130との間には、金属シリサイド膜198が配置される。バックサイドビアコンタクトMPVAは、金属シリサイド膜198を通じてソース/ドレイン領域130に連結されるように構成される。バックサイドビアコンタクトMPVAのうち、ソース/ドレイン領域130から最も遠い端部は、バックサイドパワーレールMPRに連結される。
【0075】
図5を参照すれば、集積回路素子200は、
図2及び
図3A~
図3Cを参照して説明した集積回路素子100とほぼ同じ構成を有する。但し、集積回路素子200は、
図3A及び
図3Bに例示したボトム絶縁構造物128を含まない。
【0076】
集積回路素子200において、複数のゲートライン160は、それぞれ内側バックサイド絶縁パターン192上で複数のナノシートスタックNSSを覆いながら、第1~第4ナノシートN1、N2、N3、N4の少なくとも一部を取り囲む4つのサブゲート部分160Sを含む。4つのサブゲート部分160Sのうち、内側バックサイド絶縁パターン192に最も隣接したサブゲート部分160Sと内側バックサイド絶縁パターン192との間にゲート誘電膜152が配置され、バックサイド絶縁構造物BISのフロントサイド面FSは、ゲート誘電膜152に接する。
【0077】
図6A~
図6Cは、本発明のさらに他の実施形態による集積回路素子300を説明するための断面図であって、
図6Aは、集積回路素子300のうち、
図2のX1-X1’線断面に対応する部分の断面図であり、
図6Bは、集積回路素子300のうち、
図2のY1-Y1’線断面に対応する部分の断面図であり、
図6Cは、集積回路素子300のうち、
図2のY2-Y2’線断面に対応する部分の断面図である。
図6A~
図6Cに例示した構成要素は、
図1に例示した複数のセルLCのうちの一部を構成する。
図6A~
図6Cにおいて、
図2及び
図3A~
図3Cと同じ参照符号は、同じ部材を示し、ここでは、それらについての重複説明を省略する。
【0078】
図6A~
図6Cを参照すれば、集積回路素子300は、
図2及び
図3A~
図3Cを参照して説明した集積回路素子100とほぼ同じ構成を有する。但し、集積回路素子300は、バックサイド絶縁構造物BIS3と、バックサイド絶縁構造物BIS3を貫通するバックサイドビアコンタクトMPV3を含む。
【0079】
バックサイド絶縁構造物BIS3上に複数のナノシートスタックNSS、複数のゲートライン160、及び複数のソース/ドレイン領域130が配置される。バックサイド絶縁構造物BIS3は、複数のゲートライン160及び複数のソース/ドレイン領域130から集積回路素子300のバックサイド側に向かって順次にエッチング停止パターン394及び外側バックサイド絶縁パターン396を含む。エッチング停止パターン394及び外側バックサイド絶縁パターン396は、それぞれゲートライン160の底面上でゲートライン160と垂直方向(Z方向)にオーバーラップするように順次に配置される。
【0080】
バックサイド絶縁構造物BIS3は、ナノシートスタックNSS及びゲートライン160に対面するフロントサイド面FS3を含む。バックサイド絶縁構造物BIS3のフロントサイド面FS3は、エッチング停止パターン394の表面のうちのゲートライン160に向かう表面からなる。エッチング停止パターン394はボトム絶縁構造物128に接する。
【0081】
バックサイド絶縁構造物BIS3のエッチング停止パターン394は、複数のゲートライン160と垂直方向(Z方向)にオーバーラップするように配置される。エッチング停止パターン394は、バックサイドビアコンタクトMPV3とプレースホルダー106との間のギャップ(gap)を満たすギャップフィル(gap fill)パターンからなる。
【0082】
バックサイド絶縁構造物BIS3において、外側バックサイド絶縁パターン396は、エッチング停止パターン394を挟んで複数のゲートライン160から垂直方向(Z方向)に離隔される。エッチング停止パターン394及び外側バックサイド絶縁パターン396は、互いに異なる構成物質からなる。エッチング停止パターン394及び外側バックサイド絶縁パターン396それぞれの構成物質に係わる具体的な例は、
図3A~
図3Cを参照して説明したエッチング停止パターン194及び外側バックサイド絶縁パターン196とほぼ同一である。
【0083】
集積回路素子300において、プレースホルダー106の側壁は、エッチング停止パターン394に接し、プレースホルダー106の底面は、外側バックサイド絶縁パターン396に接する。
図6Aに例示したように、エッチング停止パターン394は、プレースホルダー106の側壁に接し、プレースホルダー106の底面には接しない。
図6A及び
図6Cに例示したように、外側バックサイド絶縁パターン396は、エッチング停止パターン394に接する平坦な表面と、プレースホルダー106の底面に接してプレースホルダー106に向かって凹状の表面を含む。
【0084】
図6Bに例示したように、外側バックサイド絶縁パターン396と複数のゲートライン160との間の一部領域には、複数の素子分離膜112が配置される。複数の素子分離膜112は、それぞれエッチング停止パターン394の一部を挟んで第2水平方向(Y方向)に互いに離隔され、第2水平方向(Y方向)に沿って一列に配置される。複数の素子分離膜112は、それぞれ外側バックサイド絶縁パターン396に接する。
【0085】
図6A及び
図6Cに例示したように、複数のソース/ドレイン領域130のうちから選択される一部のソース/ドレイン領域130は、バックサイド絶縁構造物BIS3を垂直方向(Z方向)に貫通するバックサイドビアコンタクトMPV3に連結されるように構成される。バックサイド絶縁構造物BIS3は、バックサイドビアコンタクトMPV3の側壁を取り囲む。
【0086】
図6Aにおいて「EX3」と表示した部分と
図6Cにおいて「EX4」と表示した部分のように、バックサイドビアコンタクトMPV3は、段差部ST3を含む。バックサイドビアコンタクトMPV3の段差部ST3は、バックサイド絶縁構造物BIS3のうち、複数のゲートライン160に最も近い第1垂直レベルLV31から垂直方向(Z方向)に沿って第1距離D3だけ離隔される。バックサイドビアコンタクトMPV3の段差部ST3は、バックサイドビアコンタクトMPV3が貫通するエッチング停止パターン394に隣接した第2垂直レベルLV32でバックサイドビアコンタクトMPV3の水平方向(例えば、X方向及び/またはY方向)の幅が変化する部分からなる。本例において、第2垂直レベルLV32は、エッチング停止パターン394と外側バックサイド絶縁パターン396との界面の垂直レベルに対応する。バックサイドビアコンタクトMPV3のうち、外側バックサイド絶縁パターン396を貫通する第2コンタクト部分の水平方向の幅は、エッチング停止パターン394を貫通する第1コンタクト部分の水平方向の幅よりも広くなる。
【0087】
図6A及び
図6Cに例示したように、バックサイドビアコンタクトMPV3は、エッチング停止パターン394を貫通する第1コンタクト部分と、外側バックサイド絶縁パターン296を貫通する第2コンタクト部分を含む。バックサイドビアコンタクトMPV3において第1及び第2コンタクト部分は、一体に連結される。バックサイドビアコンタクトMPV3において第1コンタクト部分の側壁は、エッチング停止パターン394に接し、第2コンタクト部分の側壁は、外側バックサイド絶縁パターン396に接する。バックサイドビアコンタクトMPV3において第2コンタクト部分の側壁は、エッチング停止パターン394に接しない。
【0088】
バックサイドビアコンタクトMPV3において、段差部ST3は、エッチング停止パターン394と外側バックサイド絶縁パターン396との界面の垂直レベルに対応する第2垂直レベルLV32でバックサイドビアコンタクトMPV3の周囲を取り囲むリング状を有する。バックサイドビアコンタクトMPV3において、エッチング停止パターン394を貫通する第1コンタクト部分の垂直中心軸と、外側バックサイド絶縁パターン196を貫通する第2コンタクト部分の垂直中心軸は、垂直方向(Z方向)で一直線に沿って延びるように互いにアライメントされる。
【0089】
バックサイドビアコンタクトMPV3とソース/ドレイン領域130との間には、金属シリサイド膜198が配置される。バックサイドビアコンタクトMPV3は、金属シリサイド膜198に接する。バックサイドビアコンタクトMPV3は、金属シリサイド膜198を通じてソース/ドレイン領域130に連結されるように構成される。
【0090】
例示的な実施形態において、バックサイドビアコンタクトMPV3のうち、ソース/ドレイン領域130から最も遠い端部は、バックサイドパワーレールMPR3に連結される。バックサイドパワーレールMPR3は、第1水平方向(X方向)に沿って直線的に長く延びるライン形状を有する。バックサイド絶縁構造物BIS3は、バックサイドパワーレールMPR3の側壁を取り囲む。例示的な実施形態において、バックサイドビアコンタクトMPV3及びバックサイドパワーレールMPR3は、一体に連結され、同じ物質からなる。他の例示的な実施形態において、バックサイドビアコンタクトMPV3及びバックサイドパワーレールMPR3は、別途の工程を通じて形成されたものであって、バックサイドビアコンタクトMPV3とバックサイドパワーレールMPR3との間には、界面が存在する。バックサイドビアコンタクトMPV3及びバックサイドパワーレールMPR3に係わるさらに詳細な構成は、
図2と
図3A~
図3Cを参照して説明したバックサイドビアコンタクトMPV及びバックサイドパワーレールMPRとほぼ同一である。
【0091】
集積回路素子300において、プレースホルダー106は、ソース/ドレイン領域130に接する上面と、水平方向(例えば、X方向)でエッチング停止パターン394の一部を挟んでバックサイドビアコンタクトMPV3と対面する側壁と、外側バックサイド絶縁パターン396に接する底面を有する。バックサイド絶縁構造物BIS3のエッチング停止パターン394はプレースホルダー106の側壁に接する部分を含む。プレースホルダー106は、バックサイドビアコンタクトMPV3から水平方向(例えば、X方向及び/またはY方向)に離隔して配置され、水平方向(例えば、X方向及び/またはY方向)にバックサイドビアコンタクトMPV3の一部と同一または類似した垂直レベルに配置される。プレースホルダー106は、エッチング停止パターン394及び外側バックサイド絶縁パターン396それぞれの構成物質とは異なる物質からなる。プレースホルダー106の構成物質に係わる具体的な例は、
図3A及び
図3Cの説明と同一である。
【0092】
図6Cに例示したように、素子分離膜112は、バックサイドビアコンタクトMPV3とプレースホルダー106との間に介在する部分を含む。素子分離膜112の上面は、ゲート誘電膜152に接し、素子分離膜112の底面は、外側バックサイド絶縁パターン396に接する。素子分離膜112は、バックサイドビアコンタクトMPV3に接する部分とプレースホルダー106に接する部分を含む。
【0093】
図6A~
図6Cを参照して説明した集積回路素子300によれば、
図2及び
図3A~
図3Cを参照して説明した集積回路素子100と同様に、集積回路素子300で複数のバックサイドビアコンタクトMPV3それぞれの間、及び複数のソース/ドレインコンタクトCAそれぞれの間に十分な絶縁距離を確保して寄生キャパシタンスを抑制することができる。したがって、集積回路素子300において複数の導電領域相互間の意図しない短絡を防止し、集積回路素子の信頼性を向上させることができる。また、集積回路素子300は、バックサイドビアコンタクトMPV3を含み、バックサイドビアコンタクトMPV3を取り囲むバックサイド絶縁構造物BIS3は、エッチング停止パターン394を含む。したがって、集積回路素子300の製造過程で、バックサイドビアコンタクトMPV3を形成するために、バックサイド絶縁構造物BIS3のバックサイド側からバックサイド絶縁構造物BIS3の一部を垂直方向(Z方向)に貫通するビアホールを形成するとき、ビアホールが集積回路素子300のフロントサイド側の他の導電ライン、例えば、ゲートライン160、ソース/ドレイン領域130、またはそれらに隣接した領域まで到達してしまう問題を防止することができる。したがって、本発明の技術的思想による集積回路素子300は、ダウンスケーリングによって縮小された面積内でも安定的かつ最適化された構造の配線構造物を提供し、これにより、集積回路素子300の集積度及び信頼性が向上する。
【0094】
図7及び
図8は、それぞれ本発明のさらに他の実施形態による集積回路素子300A、400を説明するための断面図である。
図7及び
図8には、集積回路素子300A、400のうち、
図2のX1-X1’線断面に対応する部分の断面構成が例示されている。
図7及び
図8において、
図2~
図6Cと同じ参照符号は、同じ部材を示し、ここでは、それらについての重複説明を省略する。
図7または
図8に例示された構成要素は、
図1に例示した複数のセルLCのうちの一部を構成する。
【0095】
図7を参照すれば、集積回路素子300Aは、
図6A~
図6Cを参照して説明した集積回路素子300とほぼ同じ構成を有する。但し、集積回路素子300Aは、バックサイド絶縁構造物BIS3を貫通するバックサイドビアコンタクトMPV3Aを含む。
【0096】
バックサイドビアコンタクトMPV3Aは、
図6A~
図6Cを参照して説明したバックサイドビアコンタクトMPV3とほぼ同じ構成を有する。但し、「EX3A」と表示した部分のように、バックサイドビアコンタクトMPV3Aは、段差部ST3Aを含む。バックサイドビアコンタクトMPV3Aの段差部ST3Aは、バックサイドビアコンタクトMPV3Aの長手方向(すなわち、
図7においてZ方向)に沿った中心軸から水平方向に沿って一側に偏った位置に形成される。すなわち、バックサイドビアコンタクトMPV3Aの段差部ST3Aは、バックサイドビアコンタクトMPV3Aの周囲のうちの一部領域にのみ形成される。
【0097】
バックサイドビアコンタクトMPV3Aの段差部ST3Aは、複数のゲートライン160から垂直方向(Z方向)に離隔した位置に配置され、バックサイドビアコンタクトMPV3Aが貫通するエッチング停止パターン394に隣接した垂直レベルでバックサイドビアコンタクトMPV3Aの水平方向(例えば、X方向)の幅が変化する部分からなる。
【0098】
バックサイドビアコンタクトMPV3Aは、エッチング停止パターン194を貫通する第1コンタクト部分と、外側バックサイド絶縁パターン396を貫通する第2コンタクト部分を含む。第1及び第2コンタクト部分は、一体に連結される。バックサイドビアコンタクトMPV3Aのうち、エッチング停止パターン394を貫通する第1コンタクト部分の水平方向の幅は、バックサイドビアコンタクトMPVAのうち、外側バックサイド絶縁パターン396を貫通する第2コンタクト部分の水平方向の幅よりも狭い。バックサイドビアコンタクトMPV3Aにおいて、エッチング停止パターン394を貫通する第1コンタクト部分の垂直中心軸と、外側バックサイド絶縁パターン396を貫通する第2コンタクト部分の垂直中心軸は、水平方向に互いにずれている。
【0099】
バックサイドビアコンタクトMPV3Aとソース/ドレイン領域130との間には、金属シリサイド膜398が配置される。バックサイドビアコンタクトMPV3Aは、金属シリサイド膜398を通じてソース/ドレイン領域130に連結されるように構成される。バックサイドビアコンタクトMPV3Aのうち、ソース/ドレイン領域130から最も遠い端部は、バックサイドパワーレールMPR3に連結される。バックサイドビアコンタクトMPV3A及びバックサイドパワーレールMPR3は、一体に連結されて同じ物質からなる。金属シリサイド膜398、バックサイドビアコンタクトMPV3A、及びバックサイドパワーレールMPR3に係わるさらに詳細な構成は、
図3A及び
図3Cを参照して説明した金属シリサイド膜198、バックサイドビアコンタクトMPV、及びバックサイドパワーレールMPRとほぼ同一である。
【0100】
図8を参照すれば、集積回路素子400は、
図6A~
図6Cを参照して説明した集積回路素子300とほぼ同じ構成を有する。但し、集積回路素子400は、
図6A及び
図6Bに例示したボトム絶縁構造物128は含まない。
【0101】
集積回路素子400において、複数のゲートライン160は、それぞれ内側バックサイド絶縁パターン192上で複数のナノシートスタックNSSを覆いながら、第1~第4ナノシートN1、N2、N3、N4の少なくとも一部を取り囲む4つのサブゲート部分160Sを含む。4つのサブゲート部分160Sのうち、エッチング停止パターン394に最も隣接したサブゲート部分160Sとエッチング停止パターン394との間にゲート誘電膜152が配置され、バックサイド絶縁構造物BIS3のフロントサイド面FS3は、ゲート誘電膜152に接する。
【0102】
次いで、本発明の実施形態による集積回路素子の製造方法について詳細に説明する。
【0103】
【0104】
【0105】
図9A及び
図9Bを参照すれば、互いに反対側面であるフロントサイド面102F及びバックサイド面102Bを有する基板102を準備し、基板102のフロントサイド面102F上に複数の犠牲半導体層104及び複数のナノシート半導体層NSを一層ずつ交互に積層した積層構造物を形成する。積層構造物において複数の犠牲半導体層104のうち、基板102に最も近い犠牲半導体層104は、ボトム犠牲半導体層104Aと称する。
【0106】
上記積層構造物において、複数の犠牲半導体層104及び複数のナノシート半導体層NSは、エッチング選択比が互いに異なる半導体材料からなる。例示的な実施形態において、複数のナノシート半導体層NSは、Si層からなり、複数の犠牲半導体層104は、SiGe膜からなる。犠牲半導体層104を構成するSiGe膜は、約5原子%(at%)~約50原子%(at%)、例えば、約10原子%~約40原子%の範囲内で選択される一定のGe含量比を有する。例示的な実施形態において、複数の犠牲半導体層104は、それぞれSiGe膜からなり、複数の犠牲半導体層104それぞれにおける含量比は、互いに同一である。他の例示的な実施形態において、複数の犠牲半導体層104は、それぞれSiGe膜からなり、複数の犠牲半導体層104のうち、基板102に最も近い犠牲半導体層104におけるGe含量比は、他の犠牲半導体層104におけるGe含量比とは異なっている。例えば、複数の犠牲半導体層104のうち、基板102に最も近い犠牲半導体層104でのGe含量比は、他の犠牲半導体層104でのGe含量比よりも大きくなるが、それに限定されるものではない。
【0107】
図10A及び
図10Bを参照すれば、
図9A及び
図9Bの結果物上に積層構造物の上面を露出させる開口を有するマスクパターンMP1を形成する。マスクパターンMP1は、シリコン酸化膜パターン及びシリコン窒化膜パターンの積層構造からなる。マスクパターンMP1は、基板102上で第1水平方向(X方向)に沿って互いに平行に延びる部分を含む。
【0108】
マスクパターンMP1をエッチングマスクとして用いて複数の犠牲半導体層104、複数のナノシート半導体層NS、及び基板102それぞれの一部をエッチングし、基板102に複数のフィン型活性領域F1を形成する。複数のフィン型活性領域F1によって基板102上に複数のトレンチ領域T1が定義される。複数のフィン型活性領域F1それぞれのフィン上面FF上には、複数の犠牲半導体層104及び複数のナノシート半導体層NSそれぞれの一部が残っている。複数の犠牲半導体層104のうち、基板102に最も近いボトム犠牲半導体層104Aは、フィン型活性領域F1のフィン上面FFに接する。
【0109】
図11A及び
図11Bを参照すれば、
図10A及び
図10Bの結果物上に素子分離膜112を形成する。素子分離膜112は、複数のトレンチ領域T1を満たして複数のフィン型活性領域F1それぞれの側壁を覆うように形成される。
【0110】
素子分離膜112を形成するために、
図10A及び
図10Bの結果物上に複数のトレンチ領域T1を満たすのに十分な厚さを有する絶縁膜を形成し、得られた結果物を平坦化してマスクパターンMP1の上面を露出させ、露出されたマスクパターンMP1を除去して、絶縁膜の一部を除去するためのリセス(recess)工程を遂行し、絶縁膜の残りの部分からなる素子分離膜112を形成する。素子分離膜112が形成された後、基板102上に残っている複数の犠牲半導体層104及び複数のナノシート半導体層NSからなる積層構造物が素子分離膜112の上面上に突出し、複数のナノシート半導体層NSのうち、最上層のナノシート半導体層NSの上面が露出される。
【0111】
図12A~
図12Cを参照すれば、
図11A及び
図11Bの結果物上に複数のダミーゲート構造物DGSを形成する。複数のダミーゲート構造物DGSは、それぞれ第2水平方向(Y方向)に長く延設される。複数のダミーゲート構造物DGSは、それぞれ複数の犠牲半導体層104及び複数のナノシート半導体層NSを含む積層構造物上に順次に積層されたダミー酸化膜D122、ダミーゲート層D124、及びキャッピング層D126を含む。例示的な実施形態において、ダミーゲート層D124は、ポリシリコンからなり、キャッピング層D126は、シリコン窒化膜からなる。
【0112】
図12Aに例示したように、複数のダミーゲート構造物DGSそれぞれの両側壁を覆う複数の絶縁スペーサ118を形成し、複数のダミーゲート構造物DGS及び複数の絶縁スペーサ118をエッチングマスクとして用いて、複数の犠牲半導体層104及び複数のナノシート半導体層NSそれぞれの一部と、フィン型活性領域F1の一部をエッチングし、複数のナノシート半導体層NSを第1~第4ナノシートN1、N2、N3、N4を含む複数のナノシートスタックNSSに分割し、フィン型活性領域F1の上部に複数のリセスR1を形成する。第1~第4ナノシートN1、N2、N3、N4は、それぞれ複数のリセスR1によって第1水平方向(X方向)の幅が限定される。
【0113】
複数のリセスR1を形成するために、乾式エッチング、湿式エッチング、またはそれらの組み合わせを用いてエッチングする。複数の絶縁スペーサ118及び複数のリセスR1が形成される間に、
図12Cに例示したように、フィン型活性領域F1それぞれの第2水平方向(Y方向)の両側で素子分離膜112上に複数のリセスR1に隣接して配置される複数のサイド絶縁スペーサ119が形成される。
【0114】
【0115】
例示的な実施形態において、複数のプレースホルダー106を形成するために、複数のリセスR1それぞれで、露出されたフィン型活性領域F1の表面から半導体物質をエピタキシャル成長させる。複数のプレースホルダー106は、それぞれフィン型活性領域F1を覆って複数のリセスR1それぞれの下側一部を満たす。例示的な実施形態において、複数のプレースホルダー106は、ドーピングされたSiGe膜またはドーピングされないSiGe膜からなる。例示的な実施形態において、複数のプレースホルダー106は、後続工程で複数のリセスR1に形成されるソース/ドレイン領域130のGe含量比よりもさらに大きいGe含量比を有するSiGe膜からなる。例えば、複数のプレースホルダー106を構成するSiGe膜は、約5原子%~約50原子%、例えば、約10原子%~約40原子%の範囲内で選択されるGe含量比を有するが、それに限定されるものではない。
【0116】
他の一部実施形態において、複数のプレースホルダー106を形成するために蒸着工程を利用しうる。例えば、
図12A~
図12Cの結果物において複数のリセスR1を満たす絶縁膜を形成した後、絶縁膜をエッチバックして絶縁膜の残留部分からなる複数のプレースホルダー106を形成する。例示的な実施形態において、複数のプレースホルダー106は、アルミニウム酸化膜、チタン酸化膜、シリコン窒化膜、またはそれらの組み合わせからなるが、それらに限定されるものではない。
【0117】
複数のプレースホルダー106が形成された後、複数のプレースホルダー106それぞれの上部でリセスR1を通じて第1~第4ナノシートN1、N2、N3、N4それぞれの側壁と複数の犠牲半導体層104それぞれの側壁が露出される。
【0118】
その後、複数のプレースホルダー106上で複数のリセスR1を満たす複数のソース/ドレイン領域130を形成する。複数のソース/ドレイン領域130を形成するために、複数のリセスR1で露出される第1~第4ナノシートN1、N2、N3、N4それぞれの側壁とフィン型活性領域F1の表面から半導体物質をエピタキシャル成長させる。複数のプレースホルダー106がSiGe膜からなる場合、複数のソース/ドレイン領域130を形成する間、複数のプレースホルダー106の表面から半導体物質がエピタキシャル成長する。
【0119】
その後、複数のソース/ドレイン領域130が形成された結果物を覆う絶縁ライナー142を形成し、絶縁ライナー142上にゲート間絶縁膜144を形成した後、絶縁ライナー142及びゲート間絶縁膜144それぞれの一部をエッチングして複数のキャッピング層D126(
図12A及び
図12B参照)の上面を露出させる。引き続き、複数のキャッピング層D126を除去してダミーゲート層D124を露出させ、ゲート間絶縁膜144の上面とダミーゲート層D124の上面がほぼ同じレベルになるように絶縁ライナー142及びゲート間絶縁膜144を一部除去する。
【0120】
【0121】
図15A及び
図15Bを参照すれば、
図14A及び
図14Bの結果物においてゲート空間GSを通じてボトム犠牲半導体層104Aがボトム絶縁構造物128に置き換えられる。
【0122】
例示的な実施形態において、ボトム犠牲半導体層104Aをボトム絶縁構造物128に置き換えるために、まず、
図14A及び
図14Bの結果物において、エッチング選択比差を利用した選択的エッチング工程を遂行して複数の犠牲半導体層104のうち、ボトム犠牲半導体層104Aを選択的に除去してフィン型活性領域F1のフィン上面FFと第1ナノシートN1の底面を露出させるボトム空間を形成し、ALD(atomic layer deposition)工程を利用してボトム空間を満たすのに十分な厚さを有する埋め込み絶縁膜を形成し、埋め込み絶縁膜の一部を除去し、埋め込み絶縁膜のうち、ボトム空間を満たす部分からなるボトム絶縁構造物128を形成する。埋め込み絶縁膜の構成物質は、
図3A及び
図3Bを参照して説明したボトム絶縁構造物128の構成物質と同一である。
【0123】
ボトム絶縁構造物128が形成された後、ゲート空間GSで複数の犠牲半導体層104と第1~第4ナノシートN1、N2、N3、N4を含む積層構造物が露出される。ボトム絶縁構造物128は、複数のソース/ドレイン領域130のうち、第1水平方向(X方向)に隣接した少なくとも1つのソース/ドレイン領域130に接する。
【0124】
図16A及び
図16Bを参照すれば、
図15A及び
図15Bの結果物において基板102上に残っている複数の犠牲半導体層104を選択的に除去し、ゲート空間GSを第1~第4ナノシートN1、N2、N3、N4それぞれの間の空間まで拡張する。
【0125】
例示的な実施形態において、複数の犠牲半導体層104を選択的に除去するために、第1~第4ナノシートN1、N2、N3、N4、ボトム絶縁構造物128、及びフィン型活性領域F1それぞれと複数の犠牲半導体層104とのエッチング選択比差を利用する。複数の犠牲半導体層104を選択的に除去するために、液相または気相のエッチング液を使用する。例示的な実施形態において、複数の犠牲半導体層104を選択的に除去するために、CH3COOH基盤のエッチング液、例えば、CH3COOH、HNO3、及びHFの混合物からなるエッチング液、またはCH3COOH、H2O2、及びHFの混合物からなるエッチング液を利用することができるが、これに限定されるものではない。
【0126】
図17A及び
図17Bを参照すれば、
図16A及び
図16Bの結果物において第1~第4ナノシートN1、N2、N3、N4、ボトム絶縁構造物128、及びフィン型活性領域F1それぞれの露出された表面を覆うゲート誘電膜152を形成する。ゲート誘電膜152を形成するために、ALD工程を利用する。
【0127】
次いで、ゲート誘電膜152上でゲート空間GS(
図16A及び
図16B参照)を満たすゲートライン160を形成する。引き続き、ゲートライン160、ゲート誘電膜152、及び絶縁スペーサ118それぞれの上面からそれぞれの一部を除去してそれぞれの高さを低め、ゲートライン160、ゲート誘電膜152、及び絶縁スペーサ118のそれぞれの上面を覆う複数のキャッピング絶縁パターン168を形成する。
【0128】
その後、複数のゲートライン160のうち、互いに隣接した2本のゲートライン160の間でソース/ドレイン領域130を露出させるソース/ドレインコンタクトホールを形成し、ソース/ドレインコンタクトホールを通じてソース/ドレイン領域130の表面に金属シリサイド膜172を形成し、金属シリサイド膜172上でソース/ドレインコンタクトホールを満たすソース/ドレインコンタクトCAを形成する。
【0129】
その後、ソース/ドレインコンタクトCA、複数のキャッピング絶縁パターン168、及びゲート間絶縁膜144それぞれの上面を覆うエッチング停止膜182及び上部絶縁膜184を順次に形成して上部絶縁構造物180を形成する。引き続き、上部絶縁構造物180を垂直方向(Z方向)に貫通してソース/ドレインコンタクトCAに連結されるソース/ドレインビアコンタクトVAと、上部絶縁構造物180及びキャッピング絶縁パターン168を垂直方向(Z方向)に貫通してゲートライン160に連結されるゲートコンタクトCBを形成する。ソース/ドレインビアコンタクトVA及びゲートコンタクトCBは、同時に形成されるか、または別途の工程によって形成される。引き続き、上部絶縁構造物180を覆う層間絶縁膜186と、層間絶縁膜186を貫通する複数の上部配線層M1を形成する。複数の上部配線層M1は、ソース/ドレインビアコンタクトVAに連結される上部配線層M1と、ゲートコンタクトCBに連結される上部配線層M1を含む。引き続き、層間絶縁膜186及び複数の上部配線層M1上にフロントサイド配線構造物(図示せず)を形成する。
【0130】
図18A~
図18Cを参照すれば、基板102のバックサイド面102B(
図17A及び
図17B参照)から基板102と複数のフィン型活性領域F1を除去する。その結果、複数のフィン型活性領域F1が位置していた部分は、複数のフィン空間FSPとして残る。複数のフィン空間FSPの第2水平方向(Y方向)の幅は、素子分離膜112によって限定される。複数のフィン空間FSPを介して複数のボトム絶縁構造物128及び複数のプレースホルダー106が露出される。
【0131】
例示的な実施形態において、基板102と複数のフィン型活性領域F1を除去するために、機械的なグラインディング(grinding)工程、CMP(chemical mechanical polishing)工程、湿式エッチング工程、またはそれらの組み合わせから選択される少なくとも1つの工程を利用することができる。
【0132】
図19A~
図19Cを参照すれば、
図18A~
図18Cの結果物で複数のフィン空間FSPを満たして素子分離膜112を覆う内側バックサイド絶縁膜192Lを形成する。内側バックサイド絶縁膜192Lの構成物質は、
図3A及び
図3Bを参照して説明した内側バックサイド絶縁パターン192の構成物質と同一である。
【0133】
図20A~
図20Cを参照すれば、
図19A~
図19Cの結果物で内側バックサイド絶縁膜192L及び素子分離膜112それぞれの一部をCMPまたはエッチバック(etchback)工程によって除去して内側バックサイド絶縁膜192L及び素子分離膜112それぞれの垂直方向(Z方向)厚さを減少させて内側バックサイド絶縁膜192Lから内側バックサイド絶縁パターン192を形成する。この際、内側バックサイド絶縁膜192L及び素子分離膜112それぞれのエッチング選択比は、同一または類似しており、複数のプレースホルダー106のエッチング選択比は、内側バックサイド絶縁膜192L及び素子分離膜112それぞれのエッチング選択比とは異なっている。その結果、
図19A~
図19Cの結果物において内側バックサイド絶縁膜192L及び素子分離膜112それぞれの一部をCMPまたはエッチバックによって除去してから得られた結果物において、内側バックサイド絶縁パターン192及び素子分離膜112それぞれの底面は、共面をなし、複数のプレースホルダー106は、内側バックサイド絶縁パターン192及び素子分離膜112それぞれの底面よりもさらに突出した結果物が得られる。
【0134】
図21A~
図21Cを参照すれば、
図20A~
図20Cの結果物で内側バックサイド絶縁パターン192、素子分離膜112、及び複数のプレースホルダー106それぞれの露出した表面をコンフォーマルに覆うライナー(liner)形状を有するエッチング停止パターン194を形成する。
【0135】
図22A~
図22Cを参照すれば、エッチング停止パターン194を覆う外側バックサイド絶縁膜196Lを形成する。外側バックサイド絶縁膜196Lの構成物質は、
図3A~
図3Cを参照して説明した外側バックサイド絶縁パターン196の構成物質と同一である。
【0136】
図23A~
図23Cを参照すれば、エッチング停止パターン194をエッチングマスクに用いて外側バックサイド絶縁膜196Lの一部領域をエッチングし、複数のプレースホルダー106のうちから選択される一部のプレースホルダー106を露出させるビアホールVHと、ビアホールVHに連結されるラインホールLHを形成する。その結果、外側バックサイド絶縁膜196LからビアホールVH及びラインホールLHを限定する外側バックサイド絶縁パターン196が得られる。エッチング停止パターン194のうち、ビアホールVHを形成するためのエッチング工程で露出される部分は除去され、ビアホールVHを介してプレースホルダー106とその周辺にある内側バックサイド絶縁パターン192及び素子分離膜112それぞれの一部が露出される。
図23Cに示すように、垂直方向(Z方向)でラインホールLHの長さは、ビアホールVHの長さよりも短く、第2水平方向(Y方向)でラインホールLHの幅は、ビアホールVHの幅よりも広い。
【0137】
図24A~
図24Cを参照すれば、
図23A~
図23Cの結果物でラインホールLH及びビアホールVHを介して露出されたプレースホルダー106を除去してソース/ドレイン領域130を露出させる。プレースホルダー106を除去してソース/ドレイン領域130を露出させる間、ソース/ドレイン領域130の一部がエッチングされてソース/ドレイン領域130のうち、ビアホールVHを介して露出される部分で垂直方向(Z方向)長さが減少する。
【0138】
その後、ビアホールVH及びラインホールLH内に導電物質を満たして
図3A~
図3Cに例示したバックサイドビアコンタクトMPV及びバックサイドパワーレールMPRを形成する。
【0139】
【0140】
図25A~
図25Cを参照すれば、
図9A~
図18Cを参照して説明した工程を遂行する。引き続き、
図18A~
図18Cの結果物で複数のフィン空間FSPを満たして素子分離膜112を覆うギャップフィルエッチング停止膜394Lを形成する。ギャップフィルエッチング停止膜394Lは、複数のプレースホルダー106それぞれの間のギャップ(gap)を満たす。ギャップフィルエッチング停止膜394Lの構成物質は、
図3A及び
図3Bを参照して説明したエッチング停止パターン394の構成物質と同一である。
【0141】
図26A~
図26Cを参照すれば、
図25A~
図25Cの結果物でギャップフィルエッチング停止膜394L及び素子分離膜112それぞれの一部をCMPまたはエッチバック工程によって除去してギャップフィルエッチング停止膜394L及び素子分離膜112それぞれの垂直方向(Z方向)厚さを減少させる。その結果、ギャップフィルエッチング停止膜394Lからエッチング停止パターン394が得られる。エッチング停止パターン394及び素子分離膜112それぞれの底面は、共面をなし、複数のプレースホルダー106がエッチング停止パターン394及び素子分離膜112それぞれの底面よりもさらに突出した結果物が得られる。
【0142】
図27A~
図27Cを参照すれば、
図26A~
図26Cの結果物でエッチング停止パターン394、複数のプレースホルダー106、及び素子分離膜112それぞれの底面を覆う外側バックサイド絶縁膜396Lを形成する。外側バックサイド絶縁膜396Lの構成物質は、
図6A~
図6Cを参照して説明した外側バックサイド絶縁パターン396の構成物質と同一である。
【0143】
図28A~
図28Cを参照すれば、エッチング停止パターン394をエッチングマスクとして用いて外側バックサイド絶縁膜396Lの一部領域をエッチングし、複数のプレースホルダー106のうちから選択される一部のプレースホルダー106を露出させるビアホールVH3と、ビアホールVH3に連結されるラインホールLH3を形成する。その結果、外側バックサイド絶縁膜396LからビアホールVH3及びラインホールLH3を限定する外側バックサイド絶縁パターン396が得られる。ビアホールVH3を介してプレースホルダー106とその周辺にあるエッチング停止パターン394及び素子分離膜112それぞれの一部が露出される。
図28Cに示すように、垂直方向(Z方向)でラインホールLH3の長さは、ビアホールVH3の長さよりも短く、第2水平方向(Y方向)でラインホールLH3の幅は、ビアホールVH3の幅よりも広い。
【0144】
図29A~
図29Cを参照すれば、
図28A~
図28Cの結果物でラインホールLH3及びビアホールVH3を介して露出されたプレースホルダー106を除去してソース/ドレイン領域130を露出させる。プレースホルダー106を除去してソース/ドレイン領域130を露出させる間、ソース/ドレイン領域130の一部がエッチングされてソース/ドレイン領域130のうち、ビアホールVH3を介して露出される部分で垂直方向(Z方向)の長さが減少する。
【0145】
その後、ビアホールVH3及びラインホールLH3内に導電物質を満たして
図6A~
図6Cに例示したバックサイドビアコンタクトMPV3及びバックサイドパワーレールMPR3を形成する。
【0146】
図9A~
図29Cを参照して説明した本発明の技術的思想による集積回路素子の製造方法によれば、バックサイドビアコンタクトMPV、MPV3の形成に必要なビアホールVH、VH3を形成するためのエッチング工程を遂行する間、エッチング停止パターン194、394をエッチングマスクとして用いて外側バックサイド絶縁膜196L、396Lの一部領域をエッチングする工程を含む。したがって、ビアホールVH、VH3の位置を所望のターゲット位置にアライメントするために厳格なデザインルールを適用せずとも、ビアホールVH、VH3が集積回路素子100、300のゲートライン160、ソース/ドレイン領域130、またはそれらに隣接した領域まで到達してしまう問題をエッチング停止パターン194、394によって防止することができる。したがって、本発明の技術的思想による集積回路素子100、300の製造方法によれば、ダウンスケーリングによって縮小された面積内でも安定的かつ最適化された構造の配線構造物を提供し、これにより、集積度及び信頼性が向上した集積回路素子100、300を製造することができる。
【0147】
以上、
図9A~
図29Cを参照して、
図2及び
図3A~
図3Cに例示した集積回路素子100と
図6A~
図6Cに例示した集積回路素子300の例示的な製造方法を説明したが、
図9A~
図29Cを参照して説明したところから、多様な変形及び変更を加え、
図4、
図5、
図7、及び
図8に例示した集積回路素子100A、200、300A、400を製造可能であるということが理解されるであろう。
【0148】
以上、本発明を望ましい実施形態を挙げて詳細に説明したが、本発明は、上記実施形態に限定されず、本発明の技術的思想及び技術範囲内で当分野で通常の知識を有する者によって様々な変形及び変更が可能である。
【符号の説明】
【0149】
100、100A、200、300、300A、400 集積回路素子
106 プレースホルダー
112 素子分離膜
118 メイン絶縁スペーサ
119 サイド絶縁スペーサ
128 ボトム絶縁構造物
130 ソース/ドレイン領域
142 絶縁ライナー
144 ゲート間絶縁膜
152 ゲート誘電膜
160 ゲートライン
168 キャッピング絶縁パターン
172、198、398 金属シリサイド膜
180 上部絶縁構造物
182 フロントサイドエッチング停止膜
184 上部絶縁膜
186 フロントサイド層間絶縁膜
192 内側バックサイド絶縁パターン
194、394 エッチング停止パターン
196、396 外側バックサイド絶縁パターン
BIS、BIS3 バックサイド絶縁構造物
MPV、MPVA、MPV3、MPV3A バックサイドビアコンタクト
MPR、MPR3 バックサイドパワーレール