(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024180307
(43)【公開日】2024-12-26
(54)【発明の名称】スマートコンタクトレンズ
(51)【国際特許分類】
H01Q 1/22 20060101AFI20241219BHJP
H01Q 23/00 20060101ALI20241219BHJP
G02C 7/04 20060101ALI20241219BHJP
G02C 11/00 20060101ALI20241219BHJP
【FI】
H01Q1/22 Z
H01Q23/00
G02C7/04
G02C11/00
【審査請求】有
【請求項の数】10
【出願形態】OL
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2024087222
(22)【出願日】2024-05-29
(31)【優先権主張番号】112122322
(32)【優先日】2023-06-15
(33)【優先権主張国・地域又は機関】TW
(71)【出願人】
【識別番号】508226687
【氏名又は名称】和碩聯合科技股▲ふん▼有限公司
【氏名又は名称原語表記】PEGATRON CORPORATION
【住所又は居所原語表記】5F.,No.76,Ligong St., Beitou Dist., Taipei City 112, Taiwan
(74)【代理人】
【識別番号】110002952
【氏名又は名称】弁理士法人鷲田国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】嚴大龍
(72)【発明者】
【氏名】劉安錫
【テーマコード(参考)】
2H006
5J021
5J047
【Fターム(参考)】
2H006BC00
2H006CA00
5J021AB03
5J021FA23
5J021JA10
5J047AA12
5J047AB07
5J047EF02
(57)【要約】
【目的】誘導機能を有し、かつ超高周波アンテナが優れた性能を有するスマートコンタクトレンズを提供する。
【解決手段】スマートコンタクトレンズは、可視領域、外周領域、信号源、アンテナアセンブリ、誘導コイル、ハイパスフィルタ、誘導モジュール、およびローパスフィルタを含む。外周領域は、可視領域を取り囲む。信号源は、外周領域に配置される。アンテナアセンブリは、外周領域に配置され、信号源に接続される。誘導コイルは、外周領域に配置され、アンテナアセンブリを取り囲む。ハイパスフィルタは、信号源および誘導コイルに接続される。誘導モジュールは、外周領域に配置される。ローパスフィルタは、誘導コイルおよび誘導モジュールに接続される。誘導コイルとアンテナアセンブリは、超高周波帯域において共同で共振し、超高周波帯域は、902MHz~928MHzである。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
可視領域と、
前記可視領域を取り囲む外周領域と、
前記外周領域に配置された信号源と、
前記外周領域に配置され、前記信号源に接続されたアンテナアセンブリと、
前記外周領域に配置され、前記アンテナアセンブリを取り囲む誘導コイルと、
前記信号源および前記誘導コイルに接続されたハイパスフィルタと、
前記外周領域に配置された誘導モジュールと、
前記誘導コイルおよび前記誘導モジュールに接続されたローパスフィルタと、
を含み、
前記誘導コイルと前記アンテナアセンブリが、超高周波帯域において共同で共振し、
前記超高周波帯域が、902MHz~928MHzである、
スマートコンタクトレンズ。
【請求項2】
前記アンテナアセンブリが、第1ラジエータ、第2ラジエータ、および第3ラジエータを含み、
前記第1ラジエータが、前記信号源に接続され、
前記第2ラジエータが、グランドプレーンに接続され、
前記第3ラジエータが、前記第1ラジエータおよび前記第2ラジエータに接続され、
前記第1ラジエータおよび前記第2ラジエータが、前記第3ラジエータに対して対称的に配置された、
請求項1に記載のスマートコンタクトレンズ。
【請求項3】
前記誘導コイルが、前記第1ラジエータおよび前記第2ラジエータを取り囲み、
前記誘導コイルと前記第1ラジエータの間および前記誘導コイルと前記第2ラジエータの間にスロットが形成された、
請求項2に記載のスマートコンタクトレンズ。
【請求項4】
前記第1ラジエータが、第1セグメントおよび第2セグメントを含み、
前記第1セグメントが、前記信号源に接続され、前記第2セグメントよりも前記誘導コイルに近く、
前記第2ラジエータが、第3セグメントおよび第4セグメントを含み、
前記第3セグメントが、前記グランドプレーンに接続され、前記第4セグメントよりも前記誘導コイルに近い、
請求項2に記載のスマートコンタクトレンズ。
【請求項5】
前記ハイパスフィルタが、容量素子を含み、
前記ローパスフィルタが、誘導素子を含む、
請求項1に記載のスマートコンタクトレンズ。
【請求項6】
可視領域と、
前記可視領域を取り囲む外周領域と、
前記外周領域に配置された信号源と、
前記外周領域に配置され、前記信号源に接続されたアンテナアセンブリと、
前記外周領域に配置され、前記アンテナアセンブリを取り囲む誘導コイルと、
前記信号源を前記誘導コイルの第1位置に接続する第1ハイパスフィルタおよび第1スイッチと、
前記信号源を前記誘導コイルの第2位置に接続する第2ハイパスフィルタおよび第2スイッチと、
前記外周領域に配置された誘導モジュールと、
前記誘導コイルおよび前記誘導モジュールに接続されたローパスフィルタと、
を含み、
前記誘導コイルの前記第1位置と端末の間の部分と前記アンテナアセンブリが、前記第1スイッチが閉じて前記第2スイッチが開いた状態で、第1超高周波帯域において共同で共振し、
前記誘導コイルの前記第2位置と前記端末の間の部分と前記アンテナアセンブリが、前記第1スイッチが開いて前記第2スイッチが閉じた状態で、第2超高周波帯域において共同で共振し、
前記第1超高周波帯域および前記第2超高周波帯域が、865MHz~928MHzである、
スマートコンタクトレンズ。
【請求項7】
前記アンテナアセンブリが、第1ラジエータ、第2ラジエータ、および第3ラジエータを含み、
前記第1ラジエータが、前記信号源に接続され、
前記第2ラジエータが、グランドプレーンに接続され、
前記第3ラジエータが、前記第1ラジエータおよび前記第2ラジエータに接続され、
前記第1ラジエータおよび前記第2ラジエータが、前記第3ラジエータに対して対称的に配置された、
請求項6に記載のスマートコンタクトレンズ。
【請求項8】
前記誘導コイルが、前記第1ラジエータおよび前記第2ラジエータを取り囲み、
前記誘導コイルと前記第1ラジエータの間および前記誘導コイルと前記第2ラジエータの間にスロットが形成された請求項7に記載のスマートコンタクトレンズ。
【請求項9】
前記第1ラジエータが、第1セグメントおよび第2セグメントを含み、
前記第1セグメントが、前記信号源に接続され、前記第2セグメントよりも前記誘導コイルに近く、
前記第2ラジエータが、第3セグメントおよび第4セグメントを含み、
前記第3セグメントが、前記グランドプレーンに接続され、前記第4セグメントよりも前記誘導コイルに近い請求項7に記載のスマートコンタクトレンズ。
【請求項10】
前記第1ハイパスフィルタおよび前記第2ハイパスフィルタのそれぞれが、容量素子を含み、
前記ローパスフィルタが、誘導素子を含む、
請求項6に記載のスマートコンタクトレンズ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、スマートコンタクトレンズに関するものであり、特に、誘導機能および優れたアンテナ性能を備えたスマートコンタクトレンズに関するものである。
【背景技術】
【0002】
周知のスマートコンタクトレンズには、アンテナ、チップ、誘導モジュール、およびバッテリーなどの素子が含まれている。これらの素子は、可視領域の外側に配置されなければならない。そのため、これらの素子を配置できる空間は、限られている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
眼圧検出機能を有するスマートコンタクトレンズが超高周波アンテナを使用する場合、超高周波アンテナと眼圧検出用の誘導コイルの両方が一定の面積を有するため、いかにして超高周波アンテナと誘導コイルを同時に限られた空間内に配置し、かつ優れた性能を有する超高周波アンテナを実現するかが、本分野において検討すべき課題となっている。
【課題を解決するための手段】
【0004】
本発明は、誘導機能を有し、かつ超高周波アンテナが優れた性能を有するスマートコンタクトレンズを提供する。
【0005】
本発明のスマートコンタクトレンズは、可視領域、外周領域、信号源、アンテナアセンブリ、誘導コイル、ハイパスフィルタ、誘導モジュール、およびローパスフィルタを含む。外周領域は、可視領域を取り囲む。信号源は、外周領域に配置される。アンテナアセンブリは、外周領域に配置され、信号源に接続される。誘導コイルは、外周領域に配置され、アンテナアセンブリを取り囲む。ハイパスフィルタは、信号源および誘導コイルに接続される。誘導モジュールは、外周領域に配置される。ローパスフィルタは、誘導コイルおよび誘導モジュールに接続される。誘導コイルとアンテナアセンブリは、超高周波帯において共同で共振し、超高周波帯は、902MHz~928MHzである。
【0006】
本発明のスマートコンタクトレンズは、可視領域、外周領域、信号源、アンテナアセンブリ、誘導コイル、第1ハイパスフィルタおよび第1スイッチ、第2ハイパスフィルタおよび第2スイッチ、誘導モジュール、およびローパスフィルタを含む。外周領域は、可視領域を取り囲む。信号源は、外周領域に配置される。アンテナアセンブリは、外周領域に配置され、信号源に接続される。誘導コイルは、外周領域に配置され、アンテナアセンブリを取り囲む。第1ハイパスフィルタおよび第1スイッチは、信号源を誘導コイルの第1位置に接続する。第2ハイパスフィルタおよび第2スイッチは、信号源を誘導コイルの第2位置に接続する。誘導モジュールは、外周領域に配置される。ローパスフィルタは、誘導コイルおよび誘導モジュールに接続される。誘導コイルの第1位置と末端の間の部分とアンテナアセンブリは、第1スイッチが閉じて第2スイッチが開いた状態で、第1超高周波帯において共同で共振し、誘導コイルの第2位置と末端の間の部分とアンテナアセンブリは、第1スイッチが開いて第2スイッチが閉じた状態で、第2超高周波帯において共同で共振する。第1超高周波帯および第2超高周波帯は、865MHz~928MHzである。
【0007】
本発明の1つの実施形態において、アンテナアセンブリは、第1ラジエータ、第2ラジエータ、および第3ラジエータを含む。第1ラジエータは、信号源に接続され、第2ラジエータは、グランドプレーンに接続される。第3ラジエータは、第1ラジエータおよび第2ラジエータに接続される。第1ラジエータおよび第2ラジエータは、第3ラジエータに対して対称的に配置される。
【0008】
本発明の1つの実施形態において、誘導コイルは、第1ラジエータおよび第2ラジエータを取り囲む。スロットは、誘導コイルと第1ラジエータの間、および誘導コイルと第2ラジエータの間に形成される。
【0009】
本発明の1つの実施形態において、第1ラジエータは、第1セグメントおよび第2セグメントを含む。第1セグメントは、信号源に接続され、第2セグメントよりも誘導コイルに近い。第2ラジエータは、第3セグメントおよび第4セグメントを含む。第3セグメントは、グランドプレーンに接続され、第4セグメントよりも誘導コイルに近い。
【0010】
本発明の1つの実施形態において、ハイパスフィルタは、容量素子を含み、ローパスフィルタは、誘導素子を含む。
【発明の効果】
【0011】
以上のように、本発明のスマートコンタクトレンズは、誘導コイルでアンテナアセンブリを取り囲むことにより、誘導コイルとアンテナアセンブリが超高周波帯において共同で共振できるようにする。そのため、ハイパスフィルタおよびローパスフィルタの配置により、アンテナアセンブリおよび誘導モジュールの信号は、影響を受けない。このようにして、スマートコンタクトレンズは、誘導機能を有することができ、同時に、アンテナは、十分なラジエータ面積を有するため、優れたアンテナ性能を達成することができる。また、スマートコンタクトレンズは、ハイパスフィルタとスイッチを誘導コイルの異なる位置に接続することにより、アンテナアセンブリと誘導コイルが異なる周波数帯の超高周波信号において共同で共振できるようにすることができるため、異なる地域の法規制に従うことができる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【
図1】本発明の1つの実施形態に係るスマートコンタクトレンズの概略図である。
【
図2】
図1のスマートコンタクトレンズの回路概略図である。
【
図3】本発明の他の実施形態に係るスマートコンタクトレンズの概略図である。
【
図4】
図3のスマートコンタクトレンズの回路概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
図1は、本発明の1つの実施形態に係るスマートコンタクトレンズの概略図である。
図2は、
図1のスマートコンタクトレンズの回路概略図である。
図1および
図2を参照すると、スマートコンタクトレンズ100は、可視領域110、外周領域120、信号源130、アンテナアセンブリ140、誘導コイル150、ハイパスフィルタ160、誘導モジュール170、およびローパスフィルタ180を含む。外周領域120は、可視領域110を取り囲む。信号源130、アンテナアセンブリ140、誘導コイル150、ハイパスフィルタ160、誘導モジュール170、およびローパスフィルタ180は、外周領域120に配置される。アンテナアセンブリ140は、信号源130に接続される。誘導コイル150は、アンテナアセンブリ140を取り囲む。ハイパスフィルタ160は、信号源130および誘導コイル150に接続される。ローパスフィルタ170は、誘導コイル150および誘導モジュール170に接続される。
【0014】
本実施形態において、誘導コイル150とアンテナアセンブリ140は、超高周波帯において共同で共振し、超高周波帯は、902MHz~928MHzである。
【0015】
本実施形態において、アンテナアセンブリ140は、ダイポールアンテナであるが、本発明はこれに限定されない。他の実施形態において、アンテナアセンブリ140は、モノポールアンテナまたはPIFAアンテナであってもよい。さらに、本実施形態において、ハイパスフィルタ160は、容量素子であり、ローパスフィルタ180は、誘導素子であるが、本発明はこれに限定されない。
【0016】
アンテナアセンブリ140は、第1ラジエータ141、第2ラジエータ142、および第3ラジエータ143を含む。第1ラジエータ141は、信号源130に接続され、第2ラジエータ142は、グランドプレーン190に接続される。第3ラジエータ143は、第1ラジエータ141および第2ラジエータ142に接続される。第1ラジエータ141および第2ラジエータ142は、第3ラジエータ143に対して対称的に配置される。
【0017】
説明すべきこととして、本実施形態において、第1ラジエータ141および第2ラジエータ142は、ダイポールアンテナを形成する。第3ラジエータ143は、アンテナ整合の機能を有し、第1ラジエータ141および第2ラジエータ142に接続される。
【0018】
誘導コイル150は、第1ラジエータ141と第2ラジエータ142を取り囲む。誘導コイル150と第1ラジエータ141の間、および誘導コイル150と第2ラジエータ142の間には、スロット121が形成される。誘導コイル150は、第1ラジエータ141および第2ラジエータ142と平行に配置されるため、第1ラジエータ141と第2ラジエータ142の間で共振する無線周波数信号を生成することができ、それにより、第1ラジエータ141と第2ラジエータ142の共振を補助することができる。このような設計により、誘導コイル150は、必要な面積を維持することができ、第1ラジエータ141および第2ラジエータ142は、十分なラジエータ面積を有することができる。このようにして、スマートコンタクトレンズ100は、誘導機能を有することができ、同時に、アンテナアセンブリ140は、優れた性能を有することができる。
【0019】
一方、第1ラジエータ141は、第1セグメント1411および第2セグメント1412を含む。第1セグメント1411は、信号源130に接続され、第2セグメント1412よりも誘導コイル150に近い。第2ラジエータ142は、第3セグメント1421および第4セグメント1422を含む。第3セグメント1421は、グランドプレーン190に接続され、第4セグメント1422よりも誘導コイル150に近い。
【0020】
説明すべきこととして、信号源130に近い第1セグメント1411および第3セグメント1421は、第2セグメント1412および第4セグメント1422と比較して、より強い放射エネルギーを有する。そのため、第1セグメント1411および第3セグメント1421を誘導コイル150の近くに配置することによって、より優れた共同共振効果を達成することができる。
【0021】
言及すべきこととして、アンテナアセンブリ140と誘導コイル150の間にハイパスフィルタ160を配置し、誘導コイル150と誘導モジュール170の間にローパスフィルタ180を配置することにより、スマートコンタクトレンズ100は、眼圧検出中に誘導コイル150によって生成された低周波信号がローパスフィルタ180を介して誘導モジュール170に入るようにすることができるため、データ収集を行うことができる。一方、低周波信号は、ハイパスフィルタ160によって遮断されるため、低周波信号がアンテナアセンブリ140に入ることによって短絡が生じる確率を減らすことができる。
【0022】
同様に、アンテナアセンブリ140から生成された高周波信号は、ハイパスフィルタ160を介して誘導コイル150に入るため、誘導コイル150の位置151と末端152の間の部分がアンテナアセンブリ140のラジエータとなり、アンテナアセンブリ140に一定のラジエータ面積を与える。一方、高周波信号は、ローパスフィルタ180によって遮断されるため、高周波信号が誘導モジュール170の信号に干渉する確率を減らすことができる。このような設計により、スマートコンタクトレンズ100は、優れた誘導効果およびアンテナ性能を有することができる。
【0023】
図3は、本発明の他の実施形態に係るスマートコンタクトレンズの概略図である。
図4は、
図3のスマートコンタクトレンズの回路概略図である。
図3のスマートコンタクトレンズ100aと
図1のスマートコンタクトレンズ100の主な違いは、スマートコンタクトレンズ100aが第1ラジエータ141と誘導コイル150の間に第1ハイパスフィルタ160a、第1スイッチ161a、第2ハイパスフィルタ160b、および第2スイッチ161bを含むことである。以下、その違いについて説明する。
【0024】
第1ハイパスフィルタ160aおよび第1スイッチ161aは、信号源130を誘導コイル150の第1位置151aに接続する。第2ハイパスフィルタ160bおよび第2スイッチ161bは、信号源130を誘導コイル150の第2位置151bに接続する。誘導コイル150の第1位置151aと末端152の間の部分とアンテナアセンブリ140は、第1スイッチ161aが閉じて第2スイッチ161bが開いた状態で、第1超高周波帯域において共同で共振する。
【0025】
誘導コイル150の第2位置151bと末端152の間の部分とアンテナアセンブリ140は、第1スイッチ161aが開いて第2スイッチ161bが閉じた状態で、第2超高周波帯域において共同で共振する。第1超高周波帯域および第2超高周波帯域は、865MHz~928MHzである。
【0026】
説明すべきこととして、誘導コイル150の長さは、誘導コイル150がアンテナアセンブリ140と共振したときに生成される超高周波帯域の範囲に影響を与える。誘導コイル150が比較的長いとき、誘導コイル150とアンテナアセンブリ140が共同で共振する超高周波帯域は、短い誘導コイル150とアンテナアセンブリ140が共同で共振する超高周波帯域よりも低い。つまり、誘導コイル150の長さを調整することによって、スマートコンタクトレンズ100aは、誘導コイル150とアンテナアセンブリ140が異なる超高周波帯域において共振できるようにすることができるため、それにより、異なる地域の法規制に従うことができる。例えば、米国において、超高周波帯域は、902MHz~928MHzに指定されている。ヨーロッパにおいて、超高周波帯域は、865MHz~868MHzに指定されている。
【0027】
本実施形態において、誘導コイル150とアンテナアセンブリ140の共振長は、第1スイッチ161aが閉じて第2スイッチ161bが開いた状態では、比較的長くなる。この時、誘導コイル150とアンテナアセンブリ140が共振する超高周波帯域は、865MHz~868MHzである。第1スイッチ161aが開いて第2スイッチ161bが閉じた状態では、誘導コイル150とアンテナアセンブリ140の共振長が比較的短くなる。この時、誘導コイル150とアンテナアセンブリ140が共振する超高周波帯域は、902MHz~928MHzである。
【0028】
以上のように、本発明のスマートコンタクトレンズは、誘導コイルとアンテナアセンブリの間の共同共振を利用して、アンテナアセンブリの面積が小さい場合でも、アンテナアセンブリが十分なラジエータ面積を持てるようにすることができる。このような設計により、優れた性能を有するアンテナアセンブリを提供することができる。また、誘導コイルとアンテナアセンブリの間にハイパスフィルタを配置し、誘導コイルと誘導モジュールの間にローパスフィルタを配置することにより、誘導コイルによって生成された低周波信号がアンテナアセンブリの信号に影響を与える確率を減らすだけでなく、アンテナアセンブリによって生成された高周波信号が誘導モジュールの信号に影響を与える確率も減らすことができる。
【産業上の利用可能性】
【0029】
ハイパスフィルタを配置して、誘導コイルの異なる位置にスイッチを接続し、スイッチを介して誘導コイルとアンテナアセンブリの間の開閉位置を制御することにより、スマートコンタクトレンズは、異なる長さのアンテナアセンブリと誘導コイルが異なる周波数帯域の超高周波信号において共同で共振できるようにすることができるため、異なる地域の法規制に従うことができる。
【符号の説明】
【0030】
100、100a スマートコンタクトレンズ
110 可視領域
120 外周領域
121 スロット
130 信号源
140 アンテナアセンブリ
141~143 第1~第3ラジエータ
1411 第1セグメント
1412 第2セグメント
1421 第3セグメント
1422 第4セグメント
150 誘導コイル
151 位置
151a 第1位置
151b 第2位置
152 端
160 ハイパスフィルタ
160a 第1ハイパスフィルタ
160b 第2ハイパスフィルタ
161a 第1スイッチ
161b 第2スイッチ
170 誘導モジュール
180 ローパスフィルタ
190 グランドプレーン
【外国語明細書】