特開 2024-180312 装飾パネル

(19)【発行国】日本国特許庁(JP)

(12)【公報種別】公開特許公報(A)

(11)【公開番号】P2024180312

(43)【公開日】2024-12-26

(54)【発明の名称】装飾パネル

(51)【国際特許分類】

   H02G 3/02 20060101AFI20241219BHJP

【ＦＩ】

H02G3/02

【審査請求】有

【請求項の数】6

【出願形態】ＯＬ

(21)【出願番号】P 2024091031

(22)【出願日】2024-06-04

(31)【優先権主張番号】112206087

(32)【優先日】2023-06-14

(33)【優先権主張国・地域又は機関】TW

(71)【出願人】

【識別番号】524212925

【氏名又は名称】▲ジ▼噐工藝設計有限公司

【氏名又は名称原語表記】ＥＡＲＴＨＱＩ ＤＥＳＩＧＮ ＣＯ．，ＬＴＤ．

【住所又は居所原語表記】５ｆ．，Ｎｏ．７，Ｌｎ．４５，Ｓｅｃ．２，Ｚｈｏｎｇｓｈａｎ Ｎ．Ｒｄ．，Ｚｈｏｎｇｓｈａｎ Ｄｉｓｔ．，Ｔａｉｐｅｉ Ｃｉｔｙ１０４，Ｔａｉｗａｎ

(74)【代理人】

【識別番号】100185694

【弁理士】

【氏名又は名称】山下 隆志

(72)【発明者】

【氏名】楊博文

【テーマコード（参考）】

5G357

【Ｆターム（参考）】

5G357CA05

5G357CB04

5G357CC01

5G357CE01

(57)【要約】

【課題】本発明はシームレスで平坦な表面を有する装飾パネルを提供する。
【解決手段】
本発明は、アウトレットまたはスイッチユニットに組み付けるために設計された装飾パネルに関する。アウトレットは複数の本体スロットを含み、装飾パネルは各本体スロットに対応する複数のスロット予備孔を備えている。装飾パネルの表面はシームレスで平坦である。この装飾パネルは、各種インテリアデザインスタイルに容易に統合でき、機能性とモダンな装飾の好みを組み合わせた美的なソリューションを提供する。
【選択図】図２Ａ

【特許請求の範囲】

【請求項1】

複数の本体スロットを備えるアウトレットに組み付けるための装飾パネルであって、
前記装飾パネルは、
複数の予備孔であり、各予備孔がそれぞれ本体スロットの一つに対応するものと、
前記アウトレットの上面に接触する補強構造と、を含み、
前記装飾パネルの表面はシームレスで平坦であることを特徴とする装飾パネル。

【請求項2】

前記装飾パネルの四辺それぞれはフレームを含み、前記フレームは前記アウトレットを囲んでおり、前記装飾パネルの表面には分割線またはロッキングポイントは存在しないことを特徴とする請求項１に記載の装飾パネル。

【請求項3】

複数のボタンを備えるスイッチユニットに組み付けるための装飾パネルであって、前記装飾パネルは、
ボタン予備孔であり、前記ボタン予備孔は前記ボタンに対応するもの、
を含み、
前記装飾パネルの表面はシームレスで平坦であることを特徴とする装飾パネル。

【請求項4】

前記装飾パネルの四辺それぞれがフレームを含み、前記フレームは前記スイッチユニットを囲んでおり、
前記装飾パネルの表面には分割線またはロッキングポイントが存在しないことを特徴とする請求項３に記載の装飾パネル。

【請求項5】

更に、前記スイッチユニットの上面に接触する補強構造を含むことを特徴とする装飾パネル。

【請求項6】

前記装飾パネルの材料はプラスチック、金属、ガラス、セラミックからなる群から選択されることを特徴とする請求項１又は３に記載の装飾パネル。

【発明の詳細な説明】

【技術分野】

【0001】

本発明は装飾パネルに関し、特に、シームレスで平坦な表面を有する装飾パネルに関する。

【背景技術】

【0002】

アウトレットは、電気機器を電源に接続するために使用される電気装置の一種である。アウトレットは通常、ベース、プラグ、ピン、ヒューズで構成される。アウトレットは、形状、電流容量、環境用途の違いにより、住宅用、産業用、特殊用途に分類される。この中で、住宅用アウトレットが最も一般的であり、壁に取り付けられてテレビ、コンピュータ、冷蔵庫、エアコン、洗濯機などの家庭用電気機器を接続するために使用される。

【0003】

図１Ａから図１Ｃを参照すると、図１Ａは従来のアウトレット１０を示し、図１Ｂはアウトレット本体１２を示し、図１Ｃはハウジングパネル１１を示す。ハウジングパネル１１には長方形の穴１１Ｈがあり、アウトレット本体１２の中央長方形部分１２Ａが適合するようになっている。

【発明の概要】

【発明が解決しようとする課題】

【0004】

現代の美学とインテリアデザインがますます重要になる中で、すべてのディテールが慎重に考慮されなければならない。しかし、中央長方形部分１２Ａと長方形の穴１１Ｈの境界１１Ｊでは、段差が生じ、目立つシームが全体の美的魅力を損なうことがある。この接合部は、ほこりや汚れがたまりやすく、清掃をより困難にする場合がある。

【0005】

したがって、これらの問題に対処し、インテリアとシームレスに統合しながらメンテナンスを簡素化できる改良されたソリューションが必要である。

【課題を解決するための手段】

【0006】

本発明は、各種インテリアデザイン様式に容易に統合できる装飾パネルを提供することを目的としており、その表面は清潔で洗練され、ほこりや汚れがたまりにくく、清掃を容易にする。

【0007】

本発明の装飾パネルは、複数の本体スロットを備えるアウトレットに組み付けるために設計されており、装飾パネル自体は、各本体スロットに対応する複数の予備孔を備え、シームレスで平坦な表面を確保している。

【0008】

装飾パネルの端部にはアウトレットを囲むフレームが含まれ、分割線やロッキングポイントが存在しないデザインとなっている。また、アウトレットの上面に接触する補強構造がパネルに組み込まれており、耐久性と構造的な一体性を高めている。

【0009】

本発明の他の実施形態では、複数のボタンを備えるスイッチユニットに組み付けるために設計された装飾パネルが提供される。このパネルは、各ボタンに対応するボタン予備孔を備え、シームレスで平坦な表面を維持する。アウトレット用のバージョンと同様に、このパネルの端部にはスイッチユニットを囲むフレームが含まれ、分割線やロッキングポイントが存在せず、スイッチユニットの上面に接触する補強構造も備えている。

【0010】

装飾パネルは、プラスチック、金属、ガラス、セラミックなどの材料から製造することができ、それぞれが耐久性と様々なインテリアデザインとの美的な互換性を備えている。

【発明の効果】

【0011】

本発明の利点として、様々なインテリアデザインにシームレスに溶け込むことができ、清掃が容易であるため、美的魅力と実用的な機能性の両方を提供する。

【図面の簡単な説明】

【0012】

【図1A】アウトレット１０の概略図を示す。

【図1B】アウトレットの本体部分１２の概略図を示す。

【図1C】ハウジングパネル１１の概略図を示す。

【図2A】アウトレット用の装飾パネル２１を様々な角度から示す斜視図を示す。

【図2B】アウトレット２２の斜視図を示す。

【図2C】アウトレット２２に組み付けられた装飾パネル２１の概略図を示す。

【図3A】装飾パネル３１の他の実施形態を示す斜視図を示す。

【図3B】アウトレット３２の斜視図を示す。

【図3C】アウトレット３２に組み付けられた装飾パネル３１の概略図を示す。

【図4A】装飾パネル４１の斜視図を示す。

【図4B】スイッチユニット４２の斜視図を示す。

【図4C】スイッチユニット４２に組み付けられた装飾パネル４１の概略図を示す。

【図4D】別の角度から見た装飾パネル４１の斜視図を示す。

【発明を実施するための形態】

【0013】

図２Ａから図２Ｃを参照すると、図２Ａは装飾パネル２１を様々な角度から示す斜視図を示し、図２Ｂはアウトレット２２の斜視図を示し、図２Ｃはアウトレット２２に組み付けられた装飾パネル２１を示す。

【0014】

本実施形態では、装飾パネル２１は複数の本体スロット２２Ｓを含むアウトレット２２に組み付けられる。これらの本体スロット２２Ｓは電気接続を提供するためのインターフェースとして機能し、プラグを本体スロット２２Ｓに挿入することで外部電気機器に電力を供給することができる。

【0015】

装飾パネル２１は、複数のスロット予備孔２１Ｈと補強構造２１Ｒを備える。各スロット予備孔２１Ｈは個々の本体スロット２２Ｓにそれぞれ対応しており、プラグが通過して電力取得のために接続できるようになっている。

【0016】

装飾パネル２１は、プラスチック、金属、ガラス、セラミックなどの材料で製造することができる。主に、これらのパネルは難燃性ＡＢＳのようなプラスチックで製造されることが多く、コスト効率と製造の容易さがその理由である。さらに、装飾パネル２１の表面は、全体的な質感を向上させるために電気めっき処理を施すことができる。

【0017】

さらに、高品質の装飾パネルには、耐久性と耐食性が向上した銅やステンレス鋼のような金属が使用される。デザイン志向のパネルは、審美的な魅力と優れた耐熱性で知られるガラスで製造されることもある。さらに、セラミック材料は優れた耐火性と絶縁特性を持つため、一部のパネルにはセラミックが使用される。

【0018】

本実施形態では、装飾パネル２１の表面はシームレスで平坦であり、スロット予備孔２１Ｈを除いてアウトレット２２をほぼ完全に覆っている。このデザインは従来のアウトレット１０と比較して非常に滑らかであり、インテリア装飾に洗練された見た目を加えている。シンプルでモダンな装飾パネル２１の外観は、様々なインテリアデザイン様式とシームレスに調和し、空間の美的でファッショナブルな魅力を高める。それは日常使用の要件を満たすだけでなく、ユーザーにとって家庭の装飾体験を豊かにする。

【0019】

さらに、装飾パネル２１の表面テクスチャと細孔は精巧であり、従来のアウトレット１０の接合部１１Ｊに見られる段差がないため、ほこりや汚れがたまりにくく、目立つ傷を最小限に抑え、清掃とメンテナンスが容易である。精巧な表面テクスチャと細孔デザインは、より快適なユーザー体験を提供し、優れた触覚フィードバックをもたらす。

【0020】

図２Ｃを再度参照すると、補強構造２１Ｒは装飾パネル２１のアウトレット２２に面する側に位置し、予備孔２１Ｈを囲んでいる。本実施形態では、補強構造２１Ｒはアウトレット２２の上面に接触している。この配置により、装飾パネル２１の全体的な強度が効果的に向上する。さらに、外部からの力が加わった場合でも、装飾パネル２１は変形や損傷を受けにくくなり、その耐久性と保護性能が大幅に向上する。

【0021】

また、装飾パネル２１の四辺それぞれにフレーム２１Ｆが含まれ、アウトレット２２を囲んでいる。装飾パネル２１の上面と各フレーム２１Ｆにはマットテクスチャデザインが施されている。すべての面で同じマットテクスチャを保つことは困難であることに留意すべきである。というのも、マット材の密度が増すにつれて粒子が大きくなり、成形解除時に粒子が損傷し、「ドラッグマーク」として知られる現象が起こり得るためである。そのため、５つの面すべてで同じマットパターンを維持するためには多くの試作が必要である。

【0022】

さらに、フレーム２１Ｆの主な目的は、壁内のアウトレット２２を美化し保護することであり、装飾パネル２１をより整然と見栄え良くすることである。また、４つのフレーム２１Ｆは一定の安全保護機能を提供し、感電やショートを防ぐのに役立つ。

【0023】

図３Ａから図３Ｃを参照すると、図３Ａは装飾パネル３１の他の実施形態を示す斜視図を示し、図３Ｂはアウトレット３２の斜視図を示し、図３Ｃはアウトレット３２に組み付けられた装飾パネル３１を示す。

【0024】

装飾パネル３１は同様に、電気接続のインターフェースとして機能する複数の本体スロット３２Ｓを含むアウトレット３２に組み付けられる。装飾パネル３１もまた、複数のスロット予備孔３１Ｈを備え、それぞれが各本体スロット３２Ｓに対応している。さらに、装飾パネル３１の表面はシームレスで平坦である。したがって、装飾パネル３１は各種インテリアデザインスタイルに容易に統合でき、清掃も容易である。

【0025】

装飾パネル３１と２１の違いは、スロット予備孔３１Ｈの配置にある。装飾パネル３１の３つのスロット予備孔３１Ｈの配置は、装飾パネル２１の配置と異なり、装飾パネル３１用に設計されたプラグが装飾パネル２１に挿入されることを防ぐことができ、その逆も同様である。装飾パネル３１と２１のデザインは、それぞれ異なるニーズと適用シナリオを満たすことを意図しているため、装飾パネル３１または２１の選択はプラグの種類や物理的な構成に基づいて行うべきである。

【0026】

図４Ａから図４Ｃを参照すると、図４Ａは装飾パネル４１の斜視図を示し、図４Ｂはスイッチユニット４２の斜視図を示し、図４Ｃはスイッチユニット４２に組み付けられた装飾パネル４１を示す。装飾パネル２１および３１はそれぞれ主にアウトレット２２および３２に適用されるが、他の実施形態では装飾パネルはスイッチにも適用可能である。以下ではスイッチに適用された実施形態について詳述する。装飾パネル４１は、複数のボタン４２Ｓを含むスイッチユニット４２に組み付けられ、装飾パネル４１はボタン予備孔４１Ｈと補強構造４１Ｒを備えている。ボタン予備孔４１Ｈはこれらのボタン４２Ｓに対応している。より具体的には、ボタン４２Ｓの全体的な断面積はボタン予備孔４１Ｈの断面積にほぼ一致している。さらに、ボタン４２Ｓは、押したときにより洗練された外観と優れた触覚フィードバックを確保するために、美的および機能的な考慮事項を考慮して設計されている。

【0027】

装飾パネル４１の表面も滑らかでシームレスであることに注目すべきである。したがって、装飾パネル４１は各種インテリア装飾スタイルに容易に統合でき、清掃も便利である。

【0028】

図４Ｄを参照すると、装飾パネル４１を別の角度から示す斜視図であり、補強構造４１Ｒは装飾パネル４１のスイッチユニット４２に面する側に位置し、スイッチユニット４２の上面に接触している。この構成により、装飾パネル４１はへこみや損傷を受けにくくなり、その耐久性と保護性能が大幅に向上する。

【0029】

要約すると、本発明の装飾パネルは、各種インテリア装飾スタイルにシームレスに溶け込み、その表面にはほこりや汚れがたまりにくいため、清掃が容易である。複雑さをシンプルで洗練されたデリケートなデザインに変えることで、市場にない独自の製品を提供し、インテリアデザイナーの仕事にさらなる利点をもたらす。

【符号の説明】

【0030】

１０ 従来のアウトレット
１１Ｈ 長方形の穴
１１ ハウジングパネル
１２ アウトレット本体
１２Ａ 中央長方形部分
２１，３１，４１ 装飾パネル
２１Ｈ スロット予備孔
２２，３２ アウトレット
４１Ｒ 補強構造
４１Ｈ ボタン予備孔
４２ スイッチユニット
４２Ｓ ボタン

【図1A】

【図1B】

【図1C】

【図2A】

【図2B】

【図2C】

【図3A】

【図3B】

【図3C】

【図4A】

【図4B】

【図4C】

【図4D】